NOFX - Punk in Drublic

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 90年代パンクはニルヴァーナの死と共に爆発した、とは言い過ぎか。ニルヴァーナそのものがガレージサウンド=ほぼパンク的表現だったというべきか。まぁ、そのヘンまた近々ってことにするが…。パンクというジャンルに属するバンドはほぼ確実にレゲエなりスカなりっぽい曲をプレイしている。そう考えるとパンクというものにレゲエ・スカを取り込んだザ・クラッシュというバンドは実に凄い革命者だったってことがわかる。そこで融合がなければ今のスカパンクなんてのももっと遅かったかもしれないし、別の路線だったかもしれない。

Punk in Drublic White Trash, Two Heebs and a Bean

 さて、90年代を代表するアメリカのパンクバンドのひとつにNOFXというのがあって、ハードコア的パンクの音色を残したままメロディアスでキャッチーな歌を載せて叫ぶ、みたいな感じで他のパンクバンドと呼ばれる部類からしてみると、もう少しだけホンモノ寄り…。USパンクの進化系だなというのはよく分かる。もちろん英国ハードコアの影響は大きいが。そんなNOFXでもスカを基本とした曲をプレイしているんだから先に書いたザ・クラッシュの偉業がよく分かるというものだ。

 そのNOFXが1994年にリリースした「Punk in Drublic」は90年代パンクロックの名盤と呼ばれる代物で、ガレージバンドに影響を受けていたロックファンにもう一発衝撃を与える程度のインパクトを持っているハードコアな側面。それでもしっかり歌はメロディックだしコーラスワークもキャッチーで不思議なものだが、ウケた。そして名盤と呼ばれる所以はやはり「Don't Call Me White」(白人と呼ぶな!)っつう曲に象徴される。逆差別主義を歌うというのも面白いが、それにも増してキャッチーでサビとリフレインが素晴らしい。

 …取っ付きやすいんだよな、この手のサウンドとメロディって。そんではっきりと意思表明もしているから分かりやすいし。ひとつだけ気になるのはファッションセンスかね(笑)。まぁ、古い感覚からしたらどうしたってちょっと特殊なスタイルであってほしいし、パンクファッションってのは定義としてあるだろうから、そうしたイメージであってほしいんだけど、90年代以降のバンドではただカネがないっつうだけのファッションが多くて、そこにスタンスが見られないのがちょっとね。誤解かも知れないけど。まぁ、ピストルズだってあれでオシャレだし、クラッシュなんて凄くオシャレだしさ。ダムドだってアルバムジャケットはああだけど、中は凄くオシャレだしさ。

 …ってなことをツラツラと書いたが、「Punk in Drublic」は聴いていると心地良くなってくるし決して邪魔にはならない音で、面白い。確かに名盤で、勢いに乗っているのもしっかり伝わってくる。若い頃に聴いたらちょっと衝撃的だったんじゃないかと。

 それにしてもこのバンドももう既に20年選手…、40歳は超えてるってことだな。自分も含めてだがロックに年齢は関係ないってことがよく分かる(笑)。



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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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リングテール  

最高ですよね!

2013/06/12 (Wed) 20:35 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>リングテールさん

このアホさ加減が面白いっす♪

2013/06/13 (Thu) 22:17 | EDIT | REPLY |   

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