The Firm - Mean Business
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有名バンドのフロントマン同士がバンドを組むとスーパーバンドと呼ばれて異常なまでの期待が掛けられることもしばしば。先日のベックとクラプトンみたいなセッションならまだしも、それがバンドとなると出来映えも当然ながらフレーズや曲の良し悪しやなんやかんやと全てに至るところでマニアから一般ファンまでチェックされてしまい、なかなか新しい方向で指向性をきちんと打ち出せるということは難しいようだ。ということがその時にはなかなかわからずに受け入れられないケースが多く「失敗」と言われるんだろう。

ポール・ロジャースとジミー・ペイジの合体バンド、ザ・ファームもそうしたバンドのひとつ…、と言うか、ジミー・ペイジの場合は誰と組んでもスーパーユニットとかスーパーバンドと言われるのだからもうしょうがないだろうと思う。それ毎に作品の傾向を変えたり作曲の仕方を変えたり音色を変えたりして新しい試みに常にチャレンジする人だが、聴いている側がどうしてもZeppelinをイメージしてしまうので上手くいかない。このザ・ファームもそういうイメージで見られていたのは至極当然。バンドとしてはファーストアルバム「The Firm」リリース後にツアーに出て、更にセカンドアルバム「Mean Business」まで制作してツアーに出ているから、それなりに力の入った活動だったし、今改めて音を聴いてみるとやっぱりジミー・ペイジらしいギターのセンスと作曲のセンスがそこかしこに散りばめられている事に気づく。もちろん融合作なのでポール・ロジャースの作曲分も入っているけど、それもジミー・ペイジの味付けがしてあって、悪くはないと思う。ただ、キャッチーな曲というかインパクトの強い楽曲なりリフなりっつうのがないから全体の印象が薄くなっている感じで、ちょっと打ち出しきれなかったところかと。
最初の「Fortune Hunter」のギターからしてもやっぱりジミー・ペイジらしいヘンさを持ったリフだよ。ポール・ロジャース作の「Live in Peace」のギターソロもかなり弾き倒しているし、きちんとギタリストしたジミー・ペイジを聴ける。そこにベースのトニー・フランクリンの意地と個性、更にクリス・スレイドのドラムが重なってきて、バンドらしいサウンドになってるし、ホント、曲は悪くないけどウケる曲がなかったのが問題。聴き込むくらいの魅力を放っていないのもあるか。ギターの音色が全編コーラスがかかった音になってて、好みではないからってのはあるけど、それもまぁ、ザ・ファームと言うバンドの音の色として聴けばいいのか、と。ポール・ロジャースの歌声も、それまでのフリーやバドカン、以降のソロ時代の歌とは大きく違って、もっとハードロック的に歌っているから本来のソウルフルなボイスを生かし切れていないってのはある。お互い新しいことをやる領域に入っていて、それはそれで良かったんだろう。
「Dreaming」のギターソロのフレーズは思い切りジミー・ペイジだし、もうひとつふたつヒネってサビをキャッチーにすれば良かったのになぁ。80年代半ばのロックの音にしてはかなり異質なのは当然として、前作「The Firm」よりも充実したアルバムには仕上がっているように思う。新人バンドのセカンドとして聴けばかなり良いんじゃない?
これ以降ポール・ロジャースとジミー・ペイジが一緒にプレイしたのが一度もなくって勿体ない。ポール・ロジャースの「マディ・ウォーター・ブルーズ」でもジミー・ペイジには参加してもらいたかったらしいけど、実現しなかったしね。


ポール・ロジャースとジミー・ペイジの合体バンド、ザ・ファームもそうしたバンドのひとつ…、と言うか、ジミー・ペイジの場合は誰と組んでもスーパーユニットとかスーパーバンドと言われるのだからもうしょうがないだろうと思う。それ毎に作品の傾向を変えたり作曲の仕方を変えたり音色を変えたりして新しい試みに常にチャレンジする人だが、聴いている側がどうしてもZeppelinをイメージしてしまうので上手くいかない。このザ・ファームもそういうイメージで見られていたのは至極当然。バンドとしてはファーストアルバム「The Firm」リリース後にツアーに出て、更にセカンドアルバム「Mean Business」まで制作してツアーに出ているから、それなりに力の入った活動だったし、今改めて音を聴いてみるとやっぱりジミー・ペイジらしいギターのセンスと作曲のセンスがそこかしこに散りばめられている事に気づく。もちろん融合作なのでポール・ロジャースの作曲分も入っているけど、それもジミー・ペイジの味付けがしてあって、悪くはないと思う。ただ、キャッチーな曲というかインパクトの強い楽曲なりリフなりっつうのがないから全体の印象が薄くなっている感じで、ちょっと打ち出しきれなかったところかと。
最初の「Fortune Hunter」のギターからしてもやっぱりジミー・ペイジらしいヘンさを持ったリフだよ。ポール・ロジャース作の「Live in Peace」のギターソロもかなり弾き倒しているし、きちんとギタリストしたジミー・ペイジを聴ける。そこにベースのトニー・フランクリンの意地と個性、更にクリス・スレイドのドラムが重なってきて、バンドらしいサウンドになってるし、ホント、曲は悪くないけどウケる曲がなかったのが問題。聴き込むくらいの魅力を放っていないのもあるか。ギターの音色が全編コーラスがかかった音になってて、好みではないからってのはあるけど、それもまぁ、ザ・ファームと言うバンドの音の色として聴けばいいのか、と。ポール・ロジャースの歌声も、それまでのフリーやバドカン、以降のソロ時代の歌とは大きく違って、もっとハードロック的に歌っているから本来のソウルフルなボイスを生かし切れていないってのはある。お互い新しいことをやる領域に入っていて、それはそれで良かったんだろう。
「Dreaming」のギターソロのフレーズは思い切りジミー・ペイジだし、もうひとつふたつヒネってサビをキャッチーにすれば良かったのになぁ。80年代半ばのロックの音にしてはかなり異質なのは当然として、前作「The Firm」よりも充実したアルバムには仕上がっているように思う。新人バンドのセカンドとして聴けばかなり良いんじゃない?
これ以降ポール・ロジャースとジミー・ペイジが一緒にプレイしたのが一度もなくって勿体ない。ポール・ロジャースの「マディ・ウォーター・ブルーズ」でもジミー・ペイジには参加してもらいたかったらしいけど、実現しなかったしね。
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