Ten Years After - A Space in Time
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日本に於けるロックバンドの人気ってのは実に様々なんだなぁ~と、ネットで検索をしていると思う事がある。テン・イヤーズ・アフターはショップサイトではいっぱい出てくるけど個人サイトは全然少ない。そこまでど真ん中って人もいないのかな。っつうかネットでアルバムやバンドを探して見る時ってどんなアルバムが人気があるのか、どういう聴かれ方してるのか、と言うのを知りたいんだよ。だからショップで売るために書いてあるような文句にはあんまり意味がなくて、個々人のレビューが読みたい。好きな人のサイトって愛情を込めて好き嫌いが書いてあって参考になるんだもん。ま、自分で決めれば良い事だけど。
1972年にリリースした「ア・スペース・イン・タイム」という6作目の作品。テン・イヤーズ・アフターって1967年にデビューしているから5年間で6枚のアルバムをリリースしているバンドなワケよ。一番のピークは1969年前後で、ウッドストックが手伝ってるけど、このアルバムの前の作品「Watt」までは結構面白い音を出していて、バンドメンバーもしっかりと地に足着けてレコード出してたもん。だからそこまでは割と聴いてたことが多い。ブルースロックっていう括りでは括れない音楽性ではあった。
さて、この「ア・スペース・イン・タイム」という作品。正直言って問題作。ブルースロック好みなら「ストーンドヘンジ」から「クリックルウッド・グリーン」あたりが一番面白いだろうからそのヘンを聴くべきだと思う。ただ、何となくコレ、どんな音だっけなぁ…、つまんなかった記憶があるけど…ってことで聴き直してみたんです。そうね、どっちかっつうとアルヴィン・リーのギターを聴くバンドというのから変わってきていて、歌を聴かせるバンド、みたいなところが出てきてた。ヒット曲?「I'd Love To Change The World」もどこかスタンダード的な歌モノ要素が強い。いや、バックにオブリで入っているギターソロは全編に渡って歌いまくったギターなので凄くて、この辺はポール・コソフ並みですよ、ホントに。頭振りまくってベース弾いてるライオンズの姿が目に浮かぶもん。
改めて聴くとそんな印象で、かと言って意外と悪くもなくてちょっとビックリしたのもある。これくらいで良かったんじゃない?みたいなとこあるし、どっち行きたいんだ?ってのも出てるか。4曲目の「Over The Hills」ではストリングスを入れて新領域に挑戦しているし。いやいや、こういう歌中心のモノでアメリカ進出すればよかったのに、と思う部分もあるが、この頃の時代の流れは速かっただろうから難しいか。
ジャケットもどこか捨ててしまった感があるし、やっぱりちょっと売るための仕掛けと売れるべきサウンドとのギャップが見えてしまった作品。それでもこの人達今でもたまに組んでやってたりするらしい。やり続けることってのは大事なことなんだ。しかし覇気に欠けるアルバムだ…。
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