Rory Gallagher - Tattoo


常にライブ盤は絶賛されるロリー・ギャラガーだが、スタジオ盤での最高傑作は、と言われると概ね1973年にリリースされた「タトゥー」が挙げられることが多いみたい。なので、ってことで昔からトライして聴いていたアルバム。もちろん熱いプレイとノリは文句なしで、キャッチーさも持ち合わせているので聴きやすい。冒頭の「刺青の女」ってのからして凄く好きなコード進行でして、いいなぁ~という曲です。もちろんロックだしね。全般的にはブルースロックというよりもハードロックに近いかな。さすがにアイルランド人ってのもあってアコギだけの曲もあるけど、音が詰め込まれた作品。そして名曲名演として君臨しているのが「Who's That Coming」だろうね。これはアコギにスライド一本でロバジョンみたいに弾いているんだけどそれも熱さがしっかりと伝わってきて、言葉じゃなくってこんだけ来るんだ~っていうイントロでね、それがそのままエレキのバンドにスライドするという面白さ。同じようにアコギの味わいを楽しめる名曲が「100万マイルも離れて」。生々しく伝わってくる歌が良いし、ロールするピアノも最高だし、素晴らしい白熱ぶりじゃないか。これをわからずして、と言いたくなるくらいロックな楽曲です。
ん~、ロリー・ギャラガーは他人に伝えにくいし、わかりにくい部分あるけど一度聴いてみるとなんか熱さが残る人で気になる。かと言って全曲覚えれるっていう感じの曲じゃないからちょっと入りにくい。ただ、アルバム一枚づつじっくりと聴いていくともの凄く愛すべき人ということに気付く。そういう思い入れを持って聴く人ってあまりいないから、珍しい。自分的にも。なんかねぇ、そういう印象なんだよ。ちょっと凹んだ時に聴いてると元気になるっつうか。そういうのがアイルランドの音かもね。
ギタリスト的には、どっかのバンドの一員に収まる人じゃなかったし、ジミヘンみたいに好き勝手やってギター弾くってのが似合ってる人だったと思う。そういう意味で自分のことをよく知っていたロリー・ギャラガーはストーンズへの加入をお断りしたってことだろうし、それが正解だったはず。でもカネの面では揺れただろうなぁ…。
- 関連記事
-
- Rory Gallagher - Rory Gallagher
- Rory Gallagher - Tattoo
- Rory Gallagher - Against The Grain