Brian Eno & David Byrne - Everything That Happens Will Happen Today

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 新作情報の入手ってのはなかなかやっかいな代物で、好きなバンドだからと言っても常に全ての情報収集しているワケでもないので見逃すこともある。そういう意味では先日The Musicというバンドが来日公演を行っていた、という事実をまったく知らずにいたこともあって、情報収集の難しさをヒシヒシと感じたものだが、果たしてどういう形が上手く使えるのかね。一方では大して興味はないけれど知っているということがよくある。これもまた面白いもので、何かの話題の時に話が繋がるくらいには知っているっていうものだ。そういう意味では早くもあり遅くもあった新作情報としてデヴィッド・バーンとイーノのコラボアルバム。

Everything That Happens Will Happen Today My Life in the Bush of Ghosts

 1981年にトーキングヘッズが問題作「リメイン・イン・ライト」を録音していた時に一方では二人のコラボをしていたってことで一枚目のアルバム「My Life in the Bush of Ghosts」をリリースしていて、これもまた特殊な作品だったためにマニアックなアイテムになっているようだが、そんな二人が久々にコラボ。イーノもここの所古くからの人と結構仕事を再開していることも目立っていて、ダラけたアーティストの作品群に喝を入れるかのようにソリッドで切れ味の鋭いエッセンスを盛り込むことで復活させていることも多いみたい。そういうスタンスを常に持ち続けているイーノのセンスは凄いと思う。更に音を聴くと確実にイーノが関わっているってのがわかる特性を持っているのも一人のアーティストとしては素晴らしい個性。珍しい人だよね。多分唯一無二の存在。

 そんなイーノと再度手を組んだデヴィッド・バーンとイーノが放つこないだウェブでリリースされて、最近CD化された新作アルバム「Everything That Happens Will Happen Today」。恐ろしいまでのイーノ節にバーンの声による抑制の取れた歌が入っているが、どこか可愛い声に聞こえてしまうところが不思議。もっと研ぎ澄まされた声で迫ってくると面白かったんだけど、そこもイーノとの対比となって良いのかもね。音的にはインダストリアルなリズムにイーノの切れ味抜群の鍵盤が乗り、美しさと鋭さが同居したもので、やはりアバンギャルド的とも云えるけど、歌が聴きやすい分大人のポップスという様相にもなっているので物は試しに、っていう人でも聴きやすいはず。もしくはiPhoneやWindowsの起動音を作った男の作品ってことで聴いてみても、まぁ、聴きやすいでしょう。

 そうそう、ゲスト陣にフィル・マンザネラと、驚くことにロバート・ワイアットがドラムソロを披露してくれている。なんかそれって、どうやって?って感じでしょ?もちろんイーノのマジックがあるから出来るんだろうね、これ。



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フレ
Posted byフレ

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