AC/DC - Black Ice
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10年一日、とは本来の四字熟語として存在しているのかどうか知らないが、言い得て妙だと思う。ロックの世界で言えばヴァン・ヘイレンやラモーンズがそういう類に入る。今回紹介するAC/DCも正にその言葉通りという気がする。簡単に言えばアルバムデビュー時のサウンドと10年経った後の作品でもほとんど音が変わらないっつう意味で、実際には30年1日みたいなバンドもあったりするだろう。それが故にいつのどの時代のどんなアルバムを最初に聴いてもバンドの印象が変わらずに聴けるっつうのもある。まぁ、逆に全部の作品を聴いても大して違いがわからないっつうのもある。
そんなロックバンドの大物と化してしまったAC/DCの最新作「ブラック アイス」。50代後半になったロックンローラー達による新作で、一説には最後の作品?とも言われている。音を聴いた限りではとてもそんな風には思えないし、まだまだロックするでしょ、この人達は。
初っ端のリフからして笑った。もうねぇ、誰がどう聴いてもAC/DCのリフだよ。リズムもリフも。だから大爆笑、っつうか嬉しかったよ。全く変わらないんだ~って。調べてみると8年ぶりの新作ってことでして、まぁ、言われてみるとその間来日公演騒ぎがあったなぁと。しかし、70年代の黄金期と全然変わらない作風が立ち並ぶアルバムで、正直言っていつのアルバムなんだこれ?って思う。間違いなく2008年の新作だとは思えない作品。曲構成だってもう往年のパターンだから古いロックに聴き慣れている自分的には非常~にスムーズに耳に入ってくるワケですよ。キャッチーなサビにギターソロ、みたいなのはさ、やっぱ良い。
前半に秀作が揃ってるかな。途中さすがに中だるみしてしまう感じもするが、まぁ、バラードもなく相変わらずの展開。「Stomy May Day」なんてタイトル通り「Stomy Monday」のもじりで、ブルージーなスライドギターによるリフから始まる曲。ただねぇ、歌が入るともう何でもAC/DCになっちゃうのは、このバンドの強みだろう。笑えるくらいに個性的。そしてアンガス・ヤングもあの年で半ズボンのまま。凄い。
別に大傑作という気もないけど、聴いていると妙に懐かしくなるし嬉しくなるし、普通にロックしてて良い作品だと思う。「Back in Black」や「Highway to Hell」っつうのと並べて聴いても別におかしくはない音だ。そして何よりも邦題のダサさが最高に素晴らしい。
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