Sandy Denny - Sandy Denny

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 英国トラッドフォークの歌い手として最も有名な人、サンディ・デニー。ロックファンにはレッド・ツェッペリンの「Led Zeppelin IV」での「限りなき戦い」でプラントと掛け合いで歌っているボーカリストとして知られている、はず(笑)。1971年時点で彼女をチョイスするというのもさすがにZepの面々の音楽センスが光るというものだ。まぁ、Fairport Conventionで既に話題になっていたからだとは思うけど、そういう時代的感覚は後追いではわからないんだよなぁ。しかも英国の話だからねぇ…。

Sandy The North Star Grassman and the Ravens

 1972年リリースのサンディ・デニー、ソロアルバム二枚目の作品。二枚目にしてタイトルが「Sandy」なのだから面白いというか気合い新たにと言うか。ファーストアルバム「The North Star Grassman and the Ravens」のキーフのジャケットとはちょっと変わり新たなる決意を胸にというような顔面ジャケなので出てくる音を期待するのだが、しっかりとトラッドフォーク色に染まったサウンドで、サンディ・デニーの独特の高いトーンでの歌声が収められた傑作。エレクトリックトラッドの世界を体現している作品でもあるのでやっぱ聴いておくとサンディ・デニーという人のスタイルが丸裸で出てくるので美しい。これぞ英国トラッドの鏡と言わんばかりに泣かせてくれる。ペダル・スティールの美しい「It Suite Me Well」は名曲!

 フェアポート・コンヴェンションでの活動が取り上げられることが多く、ソロ作についてはやはりバンド時代よりも大人しかったという印象もある人なんだけど、自分はZepから入ったからソロ作から聴いた。ファースト「The North Star Grassman and the Ravens」ね。うん、全然わかんなかった(笑)。ただ、独自の世界だなぁ~なんて思ってたけど、こういうのは徐々に慣れていくもので、聴いているウチに凄い発見をしていくんだよ。ロックでは出てこない音使いとか音そのものとかスケールとか、それって何?ってのが多分トラッドフォークへの入り口。一回りするとその融合の面白さがわかってくるから楽しい。そうやって今こういう世界を楽しんでるね。

 サンディ・デニーの世界は時間かかったけど、聴いて良かったなぁ~と思える歌い手となるのは間違いないね。ゲスト陣、というか周囲の人間にしてもトレヴァー・ルーカスやリチャード・トンプソンなど個性的な人がサポートしているのでもちろん作品的に楽しめるものになるし、やっぱりなによりも浸れるってのが大きいな。ベスト盤でも良いから持ってるといつかわかってくる音楽です。

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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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papini  

微妙にこの辺をつまみ食いしているpapiniです。
なんだろうね、FCもこの人の方が好きだったりする。
いや、ジュディが悪い、とか言うワケじゃないんだけど、なんかこの人の声が好きだ。
あ、実はZepの「Ⅳ」のことは、後になって知った(笑
なんだそれ?って話だけどさ。

アタシは、なんか家にあったから聴いた(笑
なぜかすんなり入れたのは環境のせいかもしれないな(笑

2008/11/12 (Wed) 10:51 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>papini嬢

今でもこの人のどこが良いのかきちんと分析しきれてないんだよね。もちろんヌケの良い声とか複雑なメロディを歌いこなせる音感の良さとかあるけど、難しい。歌手としての器量なのか…。ただプラントと歌っているの聴いてても、FCを知ってしまってからあれ聴くとサンディの存在感が圧倒的に目立つことを感じるもん。不思議だよね。

2008/11/12 (Wed) 23:09 | EDIT | REPLY |   

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