Within Temptation - Black Symphony
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ロックバンドが生のオーケストラと共演するライブってのは古くから実践されていて、プロコル・ハルムやディープ・パープルってのからず~っとあるし、メタリカですらそんなのをやってたりするので別に珍しいものでもない。ただ、ヨーロッパのクラシカルなバンドがこういった試みを行うってのはなかなか興味深くて、例えばルネッサンスがオーケストラと共演したってのはやっぱそれなりに荘厳な雰囲気だし、クラシックに影響を受けたバンドがオーケストラと共演するのは聴き所があるものだ。
ウィズイン・テンプテーションのついこないだリリースされた新作「Black Symphony」は正にそんな代表的なライブで、地元アムステルダムのオーケストラと共演した壮大なるライブの模様を記録したアルバム。基本的にCDは二枚組でライブ全編を収録、おまけに、というかDVD一枚にライブ丸ごと収録していて、更にボーナス映像が多々付けられている三枚組のパッケージが国内盤の基本。ただ、ヨーロッパ盤だと更におまけのDVDが付いてくるというものもあり、せっかくなので個人輸入でそれをゲット。都合2DVD+2CDで20ポンド未満という格安のプライスも驚く。更に素晴らしいのは早速ブルーレイディスクバージョンもリリースしているという、正に時代の先端を走るバンドらしいリリースの取り組みが見事。DVD二枚も付いているとそれだけで350分あるんだからたっぷり見れるっつうのも良いが、そこまでじっくりとなかなか見れないぜよ。あ、ちなみにPAL形式なので普通のメジャーなDVDプレイヤーでは見れないのでご注意を。
ライブの方はもう演奏云々とかシャロン嬢の歌声云々は語る必要のないくらいに素晴らしいもので、正に完璧な美と演奏を聴かせてくれてるし、オーケストラとのマッチングやピアノと歌とのセットなど究極の美を追究したショウになっているのでたっぷりと浸りまくれる作品です。衣装も素晴らしくゴージャスだし、ゲスト陣を迎えてのセッションもアクセントになっているけど、やっぱウィズイン・テンプテーションというバンドの完成度の高さは何物にも代え難いレベルを維持してる。今が最高に熟しているって感じだ。
ちょっと前に最新スタジオアルバム「ザ・ハート・オヴ・エヴリシング」のDVD付きってのがリリースされて、それは昨年の日本公演のライブDVDを付けたものだけど、その時点で既にセット的な完成度は仕上がっていた感じもするから、今回の「Black Symphony」ではより一層磨きを掛けたライブってとこか。一気に見て聴いて楽しんでしまう彼等のひとつの金字塔であることは間違いなし。楽曲のレベルの高さとオーケストレーションとの合体による効果、ステージングでの効果など文句なしの傑作。
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