Slipknot - All Hope Is Gone

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 1990年代はヘヴィメタルファンにとってみると正に暗黒の時代とも呼ばれ、カート・コバーンの出現と破壊によって速弾きテクニカルギタリストやHR/HMというジャンルそのものがぶっ飛ばされ、70年代末のパンク出現に近い状況ともなり、グランジとヒップホップという両極端なサウンドが一世を風靡。若者達はそうしたパワーを音楽に求めることで鬱憤を発散していたらしいが、往年のHMサウンドを求めていたファンは物足りなさを実感。水面下では細々とメタルシーンも発展していたり、ヨーロッパで発展していったが、90年代末から2000年代になる頃に再度メタルをシーンに戻したバンドの筆頭でもあるのがスリップノットではないか?化け物仮面集団というどギツいインパクトでアイオワから出てきた9人の集団はその凶暴性のあるスラッシュサウンドにもかかわらずアメリカの音楽シーンで話題となった。

オール・ホープ・イズ・ゴーン~スペシャル・エディション~(DVD付き) アイオワ(紙ジャケット仕様)

 最近リリースされたスリップノットの4枚目のアルバム「オール・ホープ・イズ・ゴーン」を耳にした。音的な好みで言えば別によく聴くサウンドでもないけど、たまにこういう攻撃的で激しいサウンドだけが欲しくなるという時があって、ファンからは賛否両論のアルバムみたいだけど個人的には全然スリップノットだよ、これ。ちょっとメロディアスになった曲があるのには驚いたけど、毒のある楽曲群と変なタイコと叫び声は相変わらず。自分的にはセカンド「アイオワ」で最初に聴いたバンドで、その強烈な印象がこのバンドに対するイメージだが、決して本作でも裏切られた気はしない。確かにパワーでごり押しってのはなくなってきているかもしれないけど、こういうバンドって同じスタイルでやり続けるのも大変だろうし、悪くないと思う。メタリカの変貌と同じような時期になってきているんじゃないかな。

 それでもアルバムタイトル曲「オール・ホープ・イズ・ゴーン」みたいな超速いツーバスドコドコの曲もあるし、冒頭のイントロから繋がる曲の雰囲気はかっこよいものがあるしね。ま、確かにアルバム全部を通してみるとちょっと大人しいかもしれない。あと、こんなに巧かったっけ?このバンド。あとはいつ仮面を取るかってのが争点になるかねぇ…。昔のキッスみたいだ(笑)。

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フレ
Posted byフレ

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