Archive2023年10月 1/2

Howlin' Wolf - The Howlin' Wolf Album (1969):

 ブルースには実に色々なスタイルがある。一言では到底語りきれない世界だし、スタイルもプレイも音も捉え方も間口が広いし懐は深い。そんな中で、いつまでも大御所として語られ、ある意味ではこの人達を聴かなければブルースを聴いたとは言えない。ましてやロック側から入った人からはマディ・ウォーターズやハウリン・ウルフは超標準だ。普通にアナログ時代から入っている人間のスタンダードなブルースアルバムは例えばハウリン...

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Muddy Waters - The Best of Muddy Waters (1958):

 ロバート・ジョンソンが酒場でブルースを奏でている様子をエルモア・ジェームズと共に食い入るように見つめていたもうひとりの男、マディ・ウォーターズはハウリン・ウルフと共にロック界に於いてはよく語られるブルースの偉人として名高いが、この人も実は戦前ブルースマンの一人だが、シーンに名を馳せてきたのは1948年の「I Can't Be Satisfied」のヒットからで、以降シカゴブルースがシーンを制覇する時代がしばらく続く。 ...

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The Beatles - Now And Then (2023)

 もうすぐビートルズの新曲が聴けるぞ、そんな話題が巷で賑わっているが何の事やら…と思えばなるほど、ジョン・レノンのデモテープを元に以前音を被せていた事があったが見送りになった音源を、再度詰め直して作り上げたもののようだ。そこまでして取り掛かる必要があるような方々には思えないのだが、やはりビートルズやジョン・レノンの名前が使いたかった、いや、歴史的にきちんと発表したかったのだろうか。以前は確かジョー...

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The Rolling Stones - Hackney Diamonds (2023)

 ストーンズ祭りが凄い。さらに来週にはビートルズ祭りも始まりそうだが、取りあえずはストーンズだ。先行シングル「Angry」のビデオでエロいお姉ちゃんがボンネットに乗って、看板では70年代のストーンズが演奏しているなかなかカッコ良い姿が見れたのでアルバムも気になっていたが、リリース日からSpotifyで聴いてみたらこれがまた凄い。とにかくストーンズ。 ミックのボーカルも全然変わらないし、キースとロニーのギターが左...

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Khan - Space Shanty (1972):

 カンタベリー人脈の深さと広がりは到底普通には整理出来ない。どこからどこまでをカンタベリー人脈と語るかも分からないけど、音を聴くと不思議感はあるので、その線引きがカンタベリー路線。今回のKhanを持ち出したのは2つの理由による。ひとつはすっかり忘れていたけどKhanのリズム隊はCrazy World of Arthur Brownのメンバーだから。もうひとつはArzachelからのスティーブ・ヒレッジ、デイブ・スチュワートの流れ。 1972年に...

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Henry Cow - Unrest (1974):

 70年代末、英国ではパンクムーヴメントが勃発し、更にニューウェイヴが到来してきた頃、かつて活動していたバンドの影が薄くなった。しかし時代の流れとは全く絡まないところで活動していたバンドにとってはそれこそ何処吹く風、と言わんばかりに傑作を密かにリリースしている。アヴァンギャルドな音世界ではそれは日常のことで特段意識しなかったが刺激にはなっていた。しかし古くから同じような音楽手法を採り入れていたバンド...

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Slapp Happy - Sort Of (1972):

 アヴァンギャルドの定義は?そう言わせたくなるバンドも中にはあり、ポップスに近いアヴァンギャルドを実践していたスラップ・ハッピー。英国人のアンソニー・ムーアとアメリカ人のピーター・プレグヴァル、も名前がアメリカ人ではないが、それにアンソニー・ムーアの恋人だったドイツ人のダグマー・クラウゼの三人で創り上げたバンド。不思議だがドラムもベースもいないのにどうやって出てきたのか、よほどアンソニー・ムーアの...

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Nucleus - Solar Plexus (1971):

 ジャズロックの代表格と言えばソフト・マシーンだけどホントに不思議なバンドで、メンバーがどんどん入れ替わっていくのに何故かソフツ音が存在している。そんなソフツの中期から後期にかけて活躍したのが元ニュークリアスの面々とは有名な話で、ソフツには進まないでニュークリアスの音の方に進もう。 1971年リリースの三枚目のアルバム「Solar Plexus」は昔は何故かマトモにCD再発されてないようで、2in1のCDしか見当たらなか...

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Matching Mole - Little Red Record (1972):

 秋の訪れが早そうな気配を感じつつ流れがカンタベリーに来たので、久しく聴いてないしとライブラリ漁りと自分の知識漁りで、ネットで適当に探すのが早いと思って探すけど、その間に聴きたいアルバムも思い出して聴く。結局何探してたのかと思う時もしばしば。カンタベリーやプログレはじっくり時間取ってノイズの入らない環境で聴きたいから割と限られるし、そんな事を出来る時間を作ってヘッドフォンでひたすら聴く。 Matching...

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Robert Wyatt - Ruth is Stranger Than Richard (1975):

 ユルユルなケビン・エアーズの歌に対して内省的でしっとりと心に染み入る曲を歌うロバート・ワイアットの世界観は方法論も音楽も違うけど、とても親しいモノを感じる。そこがカンタベリーなトコロかもしれないけど、同じ釜の飯を食ってた仲間故か。気分的に楽観的に聴くならケビン・エアーズだけどしっとりと聴くならロバート・ワイアットだし、それはもうマッチング・モウルやソフツの世界でも一際浮いている世界観。 ロバート...

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Kevin Ayers - Bananamour (1973):

 往年のミュージシャンも最近の活動はほとんど聞くこともなく、普通に考れば60歳や70歳になってるから、仕事してなくて当たり前だが、才能もそこまで出てこないから大多数は隠居生活に近いと思う。だから次に話題になる時は大抵死んだ時だろうなぁ…、とは言え、既に離れた存在ではあるので哀悼の意を持つことはない。今新作出したら聞く程のファンなのか?と自問自答してみるとその答えは簡単に出てくるが、ただ、ぽっかりと穴の...

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Soft Machine - Third (1970):

 どこか冷淡で複雑なサウンドを適当に流して聴くのはなかなか出来ない。大体そういう音楽は流して聴くには非常に不快なサウンドだろうし、その手の音楽は割とじっくりと聴く時間が必要になる。ここのところの自分の時間の無さを考えるとどうしてもその手のサウンドから遠ざかってしまう。家でじっくりと聴くので余計にだ。頭の中では聴きたいと思っていて、チャンスを伺っているが。 ソフト・マシーンの1970年リリースの「Third...

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Syd Barrett - The Madcap Laughs (1970):

 「ロック史においては重要な存在だろうけど、俺たちにとっては厄介な存在だった」とはロジャー・ウォーターズの弁。言い得て妙であろうと思う。ここまで厄介な存在になってしまった友人シド・バレットをどうして良いのか非常に悩ましかったことだろう。残念ながら一昨年に60歳で逝去してしまったが、その時既に肉体と魂は切り離された存在だったとはシド・バレットの名前を知っている人にとっては久々に聞いた生々しいニュースだ...

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David Gilmour - Live in Gdansk 2006

 ピーガブとケイト・ブッシュがアーティスト的に割と近い関係にあって、幾つか共演している。一方でケイト・ブッシュはピンク・フロイドのデヴィッド・ギルモアが発掘して育ててデビューさせた経緯がある。しかしながら面白い事にピーガブとギルモアはオープンに共演してます的なのは写真しか見たことがない。奇才二人の共演はなかなか難しいのかもと思っていながらそういえばこれ見たかった。 2006年のライブツアー千秋楽のポー...

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The Who - Who's Next : Life House (2023)

 最近はこういう手法のリリースが増えているようで、ありがたい反面もあるがどこまでやるんだろうか、なんて大人の物の見方もある。ただ、聴けないよりも聴ける方が当然良いし、聴けばそれはそれで盛り上がるしまた熱が上がってくるのも事実だから質が悪い。結局聴いて感激してまた沼にハマっていくパターンだが、それでもそこらの音源をひたすら集めて纏めてリリースしただけでなく、何度も何度も発掘してはリリースしてきただけ...

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Roger Waters - The Dark Side Of The Moon Redux (2023)

 ロジャーよ、何をしているのだ、と思いながらも本作「The Dark Side Of The Moon Redux 」のリリース情報を耳にしていたし、先行シングルカットされた「Money」を聴いて更にそう思ったものだが、想像通りに楽曲も歌唱もメロディもすべてぶち壊した「狂気」をモチーフとした老人がその歌詞を強調して語り、時にメロディを呟きながらアルバムをなぞる、そんな作品が出てきた。 聴いた感想は、正直言って「さすがロジャーだ」に尽...

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Paul Rodgers - Midnight Rose (2023)

 全8曲33分と70年代のアルバムのようなコンパクトさが実に聴きやすいポール・ロジャースの2023年リリース「Midnight Rose」となるが、既に73歳となった歌声は意外な事に昔のままで聴いていると、いつの時代にトリップしているのかと疑ってしまうほどのレベルのアルバム。楽曲にしても完全に70年代のバドカンを彷彿させる快活なナンバーやブルースベースの渋みのある作品ばかりで、気になるギターも明らかにその筋のブルースギター...

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Bad Company - Run With The Pack (1976):

 ブルースに根ざしたルーツを持つボーカリストと云えばポール・ロジャース。スティーヴ・マリオットも然り、もちろんロバート・プラントやミック・ジャガーもそうだが、全般的な歌唱力を含めるとポール・ロジャースは凄いなと。近年活動再開している声を聴いてもまだまだ変わらないし、クイーンと一緒にやっても全然問題ない。ソロで古い曲があっても全然歌えるし、当時よりも味があって良くなっている有様。そういう歌い手もなか...

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Ginger Baker's Air Force - Ginger Baker's Air Force (1970):

 ロックの歴史に於いて金字塔を打ち立てたクリームは3人編成ながらも実力派ミュージシャンの融合体で短命に終わりながら、以降のソロ作品でそれぞれのメンバーの力量と指向性が大きく反映された。それぞれの好みがまるで異なる展開で、この3人がバンド組んでたと後になればその方が不思議。 クリームの中でも長老でワガママで個性的だったドラマー、ジンジャー・ベイカーはクリーム解散後クラプトンとブラインド・フェイスまでは...

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Jack Bruce - Things We Like (1970):

 ロック界ベーシストで名が挙がる人も多くないが、凄い人は何人かいる。その中でも多分、かなり有名な人。一番はポールだが、ポールのベースラインは凄く斬新でセンスのある見事なものなのでかっこ良いし、最高のロックベーシストの一人です。 そして、ジョン・エントウィッスルも素晴らしいベーシスト。更に一瞬だけ光り輝いたバンドにいたためにその才能が世界に知れ渡ってしまった素晴らしきロックなベーシストがジャック・ブ...

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John Dummer Blues Band - Cabal (1969):

 英国60年代中期から後期にかけて圧倒的人気を誇ったブルースロックだが、それは黒人ブルースを自分達風にアレンジして演奏するもので、オリジナリティはなかった。今聴いてもその頃のブルースロック系でオリジナリティ溢れる作品はそう多くないので、本気のブルースをよくぞここまでやった評価の名盤が多い。その辺をぶち壊したCreamやZeppelin、Freeもその意味ではかなり個性的なブルースバンドだった。 John Dummer Blues Ban...

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Groundhogs - Thanks Christ For The Bomb (1970):

 英国内では人気を誇りながらも世界レベルになるとトンと人気のないバンドが英国には存在する。The Whoはアメリカには力入れてたけど日本は論外だったためストーンズやビートルズに比べて日本の扱いは低かった。Status Quoも英国ではとんでもない人気を誇っていたが、それ以外の国に行くと普通のバンド以下の扱い。世界レベルを意識していないからそれで当たり前、バンドが外に出ようとしなければ外では売れないから当然の帰結で...

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The Aynsley Dunber Retaliation - Doctor Dunbar's Prescription (1968):

 ディープな世界と言いつつもアルバムに参加している面子は割とメジャーな人も英国ロックの深い世界の特徴。古くから知ってる人はあの人がこんなバンドで、と思う場合もあるし、それぞれのバンドの活躍を知ってる人は、こんなバンドにも参加していたのかと思うだろう。そういう渡り鳥的なミュージシャンもいて、先日のレイ・ラッセルも近いけど、そういう人は大体どこかの時点で自分のリーダー作品を作っている。こういう感覚はジ...

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Alexis Korner - Bootleg Him! (1972):

 イギリスブルースロックの父、アレクシス・コーナーで。とは言えども本人だけの作品は全く聴いたことがないが、先日からのブルースセッションアルバムの流れで聴いていたのがブリティッシュロックの登竜門アルバム「Bootleg Him!」。これこそ驚異的なセッションアルバムでアルバムは1972年にリリースされているけど、実態は過去のセッションからあれこれと抜粋編集されたもので、有名になったミュージシャンが数多く参加している...

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Stack Waddy - Stack Waddy (1971):

 デッカ・デラムの傘下のノヴァレーベルと同様にあのCBSにも70年頃に傘下のレーベルがあった。RCAのネオンほどメジャーじゃないが、ダンデライオンレーベルがあった。結局レーベル運営はワーナーやポリドールに売却されているのでどこの傘下かがややこしい。結局どれも非常にマイナーになってレア盤の運命を辿る。メジャーな人が全くいないに等しい。有名どころもせいぜいブリジット・セント・ジョンくらい。 ダンデライオンレー...

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Stone The Crows - Teenage Licks (1971):

 アイディア溢れる70年代のバンドの作品、しかもブルースベースの白熱したロックはいつ聴いても魅力的でパワフルで自分を虜にしてくれる。楽曲が良くてギターが良いと更にそれは堪能出来るので、恐らくそういう刺激を常に求めていると思う。英国じゃなくても良いし、古くなくても良いのでそんなロックに出会えれば楽しめる。新しい刺激も受けるから自分の感性もよく分からない。 Stone The Crowsの1971年リリースの3枚目の作品「...

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Maggie Bell - Live At The Rainbow 1974:

 マギー・ベル。英国スワンプの女王と呼ばれたボーカリストで、古くはストーン・ザ・クロウズのフロントを張っていた女性。その歌声はジャニスよりも太く、魂はジミヘン並みにソウルフルな歌を奏でる人です。そのバンドが1973年にギタリスト感電死の悲劇を迎えるに当たってバンドは存続を頑張るモノの解散に追い込まれたようで、その後すぐにマギー・ベルはソロ活動を開始。恒例のレコード会社の思惑と思うけど、ニューヨークで録...

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Little Free Rock - Little Free Rock (1969):

 ブルースロックと一言で言ってもそれなりに多様ではある。クリームが提示したひとつのロックの方向性は同時代のバンドに多く影響を及ぼした。シーンの源流は同時代の若者達が抱えている表現方法が何らかのきっかけで爆発的に加速するけど、60年末から70年代初頭のブルースロックの波は止めようもないほどに溢れ出てきた手法論だったし、多種多様に変化したので面白い。個性が出しやすいロックの方法論だった。 1969年リリース、...

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Killing Floor - Killing Floor (1969):

 ブルース・ロックに取り憑かれた連中が何人も周囲にいて、皆が皆夢を見てバンドを組んでライブハウスに出たりメンバーとセッションしていたのが60年代末のロンドンのシーン。他にも勿論色々なシーンはあったけど、ブルース・ロックは主流だった。その中で、いち早く一番若いFreeがヒットを放って飛び抜けた存在になったけど、その周囲にはBlack Cat Bonesに残された連中もいたし、ポール・ロジャースとサイモン・カークの友人だ...

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Keef Hartley Band - The Battle Of North West Six (1969):

 ホントにBluesbreakersは様々なブルースロックプレイヤーを輩出している事が、クレジットを調べていると判ってくる。昔はレコードのクレジットで名前覚えてて、それが出てくると見直さないと分からなかったけど、今はネットで全部関連性も含めて見れるから、そうだったんだ、とかこの人もなのか、と今でもアチコチで発見されて楽しめる。忘れてる事もあるけど、それも紐解いけば分かるし、意外な所で意外な繋がりもあるし、今こ...

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