Archive2023年09月 1/1
Taste - Live At Isle of Wight (1970):

ワイト島フェスティバルの評判は音楽以外のトコロで芳しくないイメージがつきまとっているが、ここで登場したアーティストは以降のロック史に残るバンドも多く侮れない。そんな中のひとつにこのフェスティバルへの出演をきっかけにステップアップしたアイルランドの英雄ギタリスト、ロリー・ギャラガーがいる。この時はまだクリームと時を同じくして同じようなことをアイルランドでやっていたテイストで、真似でもなく、感性が同...
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Savoy Brown - Getting The Point (1968):

英国三大ブルースバンドと呼ばれるフリートウッド・マック、チキン・シャック、続けてサヴォイ・ブラウンが挙げられる。そういう意味ではピーター・グリーン、ジェレミー・スペンサー、スタン・ウェッブに並び称されるキム・シモンズ。本来の意味のファーストアルバムは別にあるが、結局メンバー全員総入れ替えして、脱退したメンバーは後のフォガットを結成する。今回それは置いといてサヴォイ・ブラウンの実質上のファーストア...
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Chicken Shack - 40 Blue Fingers, Freshly Packed and Ready to Serve (1968):

後のフリートウッド・マックで活躍するクリスティン・パーフェクトはマックのジョン・マクヴィーと結婚してクリスティン・マクヴィーとして有名だが最初は同じ英国ブルースロックバンドのチキン・シャックに参加しており、その才能を開花させていた。それにしてもこのバンド=チキン・シャックは実に認知度が低い。普通に英国ロックが好きでもあまりこのバンドをきちんと聴いている人も多くはないと思う。その理由は大きく、と言...
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Peter Green - The End of The Game (1970):

一向に自分の趣味の解釈が先に進まなくて未来永劫この辺をウロウロしているのだろうか?それはちょっと勿体無い。いくつかは近代的なアルバムもつまみ食いしてるからそれだけではないけど、この辺の時代は今聴くとまた違う面白さが分かってきて、またじっくり聴こうと思うアルバムも多い。音楽は不思議だ。そのものは変わっていないから自分の耳の成長故になるが、それを知ってればCDもレコードもそんなに売らなかった。 Peter ...
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Fleetwood Mac - Peter Green's Fleetwood Mac (1967):

ゲイリー・ムーアが所有していたピーター・グリーンの59年製のレスポールは生前にはバリバリに使っていて、名器だから良い音がするなら当たり前ではある。まだピーター・グリーンが自分でそのギターを使っていた頃のアルバムがフリートウッド・マックの初期の作品群で、中でもやはり最初のアルバムが一番雰囲気出てるし、モロにブルースばかりで興味深い。 「ピーター・グリーンズ・フリートウッド・マック」は1967年のリリース...
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Ten Years After - Ssssh (1969):

1969年ウッドストックに出演して一躍ヒーローの座を獲得した若き英雄アルヴィン・リー。もちろんそれ以前にアルバムデビューしており、ファーストアルバム「Ten Years After」ではまだサイケデリックな雰囲気も残したサウンドだったが、セカンドアルバム「Undead」ではいきなりライブアルバムとしてリリースし、「I'm Going Home」を収録している事で有名。まだサイケデリック的な印象を残したままではあるが、ジャジーに展開す...
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Cream - Fresh Cream (1966):

クラプトンの若かりし頃の迸るギタープレイを久々に耳にすると、艶やかで味のある音色とトーン、更に感情の起伏が表れたプレイに驚く。こういうプレイがあったからこそ神と崇められ、白人ブルースギタリストの地位を確立したと思い出した。最近のクラプトンを聴いても全然感じないので耳にしないけど、60年代のクラプトンは見事なギタープレイヤー。そんなことを感じたので、一気に王道路線へと突き進む事に。 クリームが1966年...
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Free - Free (1969):

ブルースロックと一括りで語られることの多いクリームやフリーだが、その実ブルースエッセンスを多分に含みながらも独自の解釈により楽曲としてはかなりオリジナリティを発揮していたところがその他大勢のブルースの模倣バンドとの違いではないかと。もちろん本人達はブルース大好きだし、しっかりと吸収してしまっているのでそこから離れることも難しいだろうが、そういう基本を押さえながらも独自のグルーブとフレーズでファン...
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Humble Pie - Eat It (1973):

ダミ声での縦ノリ、そしてコミカルで本物嗜好、そんなバンドが70年代前半の英国にはいくつも現れてきて、今でも語られるバンドも数多い。その中でも60年代から活躍して今でも白人ソウルシンガーとしての異名を持つスティーブ・マリオット。スティーブ・ウィンウッドも似たような異名を持つが、贔屓目に見てもこの二人くらいしかソウル声を持つ英国人はいないだろうと。女性だと最近でも結構出てるけど。アデルとかジョス・ストー...
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Faces - First Step (1970):

ロックの系譜ではストーンズの後にリトル・ストーンズと呼ばれたバンド、フェイセスを紹介する節がある。今ではそういう言い方もしないかもしれないが、言い得て妙な部分もあり、こだわりを持っていた頃は「そんなことはない、フェイセスはフェイセスでストーンズの子分じゃない」と言い張ってたが…。いや、なるほどリトル・ストーンズとは上手く云ったものです。もちろん全然意味が違うので子分ではないが。 ジェフ・ベック・...
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Small Faces - Small Faces (1967):

若くして才能を発揮して、若いが故にさっさとバンドを解散してしまった、もしくは抜けてしまった人も多かった60年代末期から70年代。もっとも何でも出てこいと言う気概で、売る側もどれが売れるか分からないからやる気のあるのを片っ端からやるみたいなのはあっただろう。それでも多分圧倒的にその歌声に驚いたであろうスティーブ・マリオット。ルックスも良かったし。そんなスモール・フェイセスはデビューが1965~66年頃で69年...
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The Who - Tommy (1969):

これまで色々なアルバムを聞いてきたけど、3桁に近いくらい聴いたアルバムとなるとそんなに多いものではない。大抵の人はそんなアルバムすら存在しないと思うし、あっても何枚か程度しかないんじゃないかな。自分はどうだろ?とふと思い浮かべてみてももちろんロック王道のバンドから思いつくが、それでも全部のアルバムでもないから、30枚もないんじゃないかなと考えたり。そんな中、先日ブログ仲間の記事に触発されて自分のト...
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The Beatles - For Sale (1964):

60年代にストーンズの対抗馬として君臨していたのがビートルズ。当時の状況では特にストーンズとビートルズが目立っていたというものでもないとは思うが、やはり突出した人気があったのは間違いない。人気という意味で二分していたのがこの2つのバンドか。ただ、その周辺にはアニマルズもデイブ・クラーク・ファイブもキンクスもサーチャーズもあったりした。ただその寿命と言う意味でバンドが限られてきたというところでそれは...
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The Kinks - Muswell Hillbillies (1971):

キンクスの1971年の「マスウェル・ヒルビリーズ」がデラックス・エディションでリリースされる事を知ったのは割とリリースされた後…、と言うか全然知らなかった。キンクスはかなり好きなバンドの部類に入るが、初期のアルバムなどはもう何回も何回も手を替え品を替えでリリースされまくりボーナストラックがどうのとかモノラル・ステレオバージョンとか米英盤云々とかシングルが、と凄いワケ。60年代のバンドはどうしてもそうい...
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The Rolling Stones - Goat Head Soup (1973):

ストーンズの新しいシングル「Angry」が世間を驚かせ、さらに新作アルバムもリリース予定と恐るべし80歳のジジイたちではあるが、カンファレンスで見せた姿はシワこそ80歳のジジイでしかないが、出で立ちや姿勢は相変わらずのメンバーで人々を驚かせていた。シングルも聞けば存分に楽しめるストーンズ節そのものでついついノリたくなるかっこよさはさすがのスーパースター、ロックレジェンド。 レッド・ツェッペリン再結成の引...
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C.O.B - Moyshe Mcstiff & The Tartan Lancers of the Sacred (1971)

1971年にリリースされたC.O.B=Clive's Original Bandのセカンドアルバム「Moyshe Mcstiff & The Tartan Lancers of the Sacred」は龍のようなヘンな生き物に乗って戦う兵士のジャケットで、一見してこれはハードロックかヘヴィメタルバンド、もしくはデスやサイケな世界とかだと思うだろう。バンドとアルバム名のロゴもその系統で使われる傾向だし予備知識無しではジャケ買いしない、少なくとも自分はならなかった。深く調べない...
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Claire Hamill - One House Left Standing (1972):

1972年にアイランドレーベルからデビューしたクレア・ハミルの16歳の頃の録音となるファーストアルバム「One House Left Standing」です。昔からジャケットと名前は知ってたもののアナログ時代ではなかなか見当たらず、そのまま忘れ去っていた。時代の流れによってふと聴けたアルバムで、3枚目はキンクスのレーベルから出てロック・フィールドにいた自分には耳に入ったが、この「One House Left Standing」からアイランドレーベ...
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Anne Briggs - The Time Has Come (1971):

素朴なシンガーソングライターではかなりメジャーな部類に入る、英国の森の奥深くを奏でていたアン・ブリッグス。あのバート・ヤンシュとの交流の深さからサウンドで聴かれるシンプルで素朴な歌メロはアルバムをいつまでも名盤と語られ続けられる要素を持ち合わせている。 1971年リリースのセカンドアルバム「森の妖精」。ファーストアルバムは60年代の活動を集約したアルバムでそのジャケットもまた艶めかしく、内容も素朴なカ...
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Amazing Blondel - Evensong (1970):

優しい音楽に出会うとホッとする時もあれば、軟弱だと思ってハードな方に向く時もあるけど、気分がマッチするととても優しく流れて心地良さが増す。そんなに癒やされたかったのかと思うくらいにゆっくりとさせてくれる効果は間違いない。古楽、中世音楽は普通あまり耳にしないけど、英国からヨーロッパ方面ではごく普通にある音楽。そういう影響を受けるバンドや自然に取り込めているバンドも多い。 Amazing Blondelの1970年リ...
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John Renbourn - John Renbourn (1965)

バート・ヤンシュと言えばジョン・レンボーンと相場が決まってくるのはこの世界を見慣れた人だけだろうが、そもそもソロで活動していた二人が新たにバンドを組んでシーンに出直すのもこの時期珍しいと思う。それほど新たなバンドに魅力を感じたと思えばペンタングルもきちんと聴き直してみたいと思うが、まだまだ深いフォークの迷宮かもしれない。まだ入り口にも差し掛かってないのに。 バート・ヤンシュから遅れて1965年にファ...
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Bert Jansch - Jack Orion (1966)

1966年リリースのバート・ヤンシュの二枚目のアルバム「Jack Orion」は、昔何かで見て聴いてみたいと願ってたけどレコード時代に見つけられなくて聴かずじまいのままだったが、いつしかCDもひっそりとリリースされていたのでようやく聴けた幻の作品。 聴いたらやっぱりカッコ良くて、ジミー・ペイジのロック的アプローチによるDADGADチューニングの大元だからそのままで、ペイジがそのままパクって有名にしてるのはよく知られた...
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The Pentangle - Basket of Light (1969):

ペンタングルの1969年リリースの傑作アルバムとして名高い「Basket of Light」では、初期2枚の方が存分に音楽を堪能してて、「Basket of Light」からはややポップ調なサウンドを取り入れて本質ではないとする向きもあるようで、なかなかシビアな音楽評と思う次第。昔は同調出来たけど、最近はあまり拘りないかな…。 「Basket of Light」は昔からペンタングルの最高傑作で、実はそうかと思う面もあったが、フェアポート・コンヴ...
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Steeleye Span - Below the Salt (1972):

Steeleye Spanの1972年の4枚目の作品「Below the Salt」は御大アシュレー・ハッチングスが脱退した後に残されたメンバーが作り上げた作品で、バンドの屋台骨はいなくなったけど、元々その筋の人達を集めてのバンドだし、作り上げてる音楽性は既に初期3枚で打ち出してるから、バンドの方向性も見えてた。残った方もその路線を辿るなら出来たし作り上げたアルバム。ウッズ夫妻も消えてるし、既に何でもありな状況となり、ここから...
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Strawbs - Strawbs (1969):

ソーニャ・クリスティーナは結構な来歴の持ち主で、元々がフォークシンガーだったのも後で知った話で、しかもそれなりの時期にそれなりのポジションで歌っていたのもあって、ちょっと道が違えば完全に英国フォークシーンに出て来た人だったかもしれない。ミュージカル「ヘアー」の出演は知られているが、その後サンディ・デニーが抜けた後の1968-69年頃に超短期間の間The Strawbsに加入したのはあまり知られていないが、その時に...
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Sandy Denny - Like an Old Fashioned Waltz (1974):

英国の歌姫として今でも名高いサンディ・デニーの3枚目のソロ作品「Like an Old Fashioned Waltz」は1974年にリリースされたアルバムで、これまでのトラッド色の強いアルバムのサンディ・デニーの歌声歌唱法が、「Like an Old Fashioned Waltz」ではやや幅を広げてジャジーなバックと歌唱のアプローチや、ロック寄りの作品も出てきて、一つ所にとどまらない彼女の挑戦と個性の打ち出しが見え隠れしている。それでも安心のバック...
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Richard Thompson - Dream Attic (2010):

ちゃんと制覇しておきたいアーティストが幾つもあるけどなかなか追いつかないけど、着々と駒を進めているリチャード・トンプソンは、聴く度に懐の深さとギターの技量の素晴らしさに惚れ直し、更にアルバムの楽曲が魅力的で、いつ聴いてもどうやって弾いてこういう音が出てるのか、普通のギターじゃないだろ的な音しか出て来ない。 リチャード・トンプソンの何枚目の作品か分からないし、どれだけアルバム出しててどれだけセッシ...
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Fairport Convention - Liege & Lief (1969):

英国最高のサンディ・デニーの歌声を一躍有名にしたバンド、フェアポート・コンヴェンション。サンディ・デニーが参加したアルバムはセカンドアルバム「What We Did on Our Holidays」から「Unhalfbricking」「Liege & Lief」の三枚で一旦脱退した後、70年代中期にまた舞い戻った作品がいくつかあるだけなので、実質彼女の名声は初期三枚で確立されている。 フェアポートは割とあらゆる作品を聴いているから、自分の耳で判断す...
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Vikki Clayton - Honor Tokened (1988):

ヴィッキー・クレイトンの1988年リリースのデビューアルバム「Honor」。フェアポート・コンヴェンションが毎年開催しているクロップレディフェスティバルでボーカルを務めて、サンディ・デニーの再来と話題をさらった人。 シンプルなアコギと美しく透明感のある歌声だけで作られている作品で、トラディショナルな曲調ばかりだけど、トラディショナルは数曲しかなく、他はオリジナル作品で占められいる。冒頭の「The Blacksmith...
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Capercaillie - To The Moon (1996):

スコットランドの音を現代風ポップスにハメ込んで成功してシーンに存在感を示したカパーケリー。トラディショナルバンドは国民的なバンドになる要素が強く、今でも現役で25年のキャリアを誇り、メンバーに変化はいくらかあるが、基本的な音楽路線に変更はないので基本的にどれを聴いてもバンドの本質は分かる。でも、さすがに音楽好きな人間が集まっているだけあって、新たなる試みに挑戦する時期も素朴に音楽を奏でる時もありキ...
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Sinead O'conner - The Lion and the Cobra (1987)

アイルランドから真の意味で革命的な女性が一人世間を騒がせた。過激な姿勢で全盛期を生き抜いた女性、シニード・オコナーは普通に見ているだけではアタマを坊主にした変わったアーティストだけど、歌詞に目を通すと過激で赤裸々な単語が描かれている。 1987年リリースのファーストアルバム「The Lion and the Cobra」はを書いてみよう。一般的にはこの後のセカンドアルバム「I Do Not Want What I Haven't Got」の方が有名だけ...
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