Archive2023年03月 1/2
Nick Mason - Fictitious Sports (1981):

往々にしてドラマーのソロアルバムは単にその有名ドラマーがドラムを叩いているだけの作品が多く、作曲センスや楽曲のアレンジがきっちりと打ち出されて音楽的才能を開花させる場になる事はほとんど見当たらない。稀にコージー・パウエルみたいにセンスを出してくれる人はいるけど、9割方が名前を使われるだけが多い。そして1981年にはピンク・フロイドのドラマーとして知られるニック・メイスンのソロ作品「空想感覚」がリリー...
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Chimera - Chimera (1967-70)

女性二人によるアコースティックなバンドはいくつも思い付くけど、それは単にメロウキャンドルと言うひとつの偶像があるからだろう。やはり、メロウキャンドルみたいなバンドを期待しちゃうのはしょうがない。実際にはなかなかそんな事あり得ない。ところがひょんなことから聴いてみたChimeraと言うバンド、と言うかプロジェクトには驚かされた。60年代末期には録音されていたらしいけど、当時リリースされなかったアルバムで、...
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Elmer Gantry's Velvet Opera - Elmer Gantry's Velvet Opera (1967):

コージー・パウエルのアルバム「サンダーストーム」で歌っていたエルマー・ガントリーという名が懐かしくてついつい漁ってしまったが、随分昔にひたすらレコードを漁り続けていた頃に出合った名前のバンドで、その頃は60年代後半のサイケデリック系を模索していた時だった。多種多様のバンドを漁ってたが、どれもこれも好きになるでもなく、ただひたすら聴いているだけで印象に残るものも多くなかったけど、それでもTomorrowとかAp...
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The Artwoods - Art Gallery (1966):

昔聴きたいと思っててもなかなか見つけられなくて、そのままになってるアルバムやバンドがたくさんある。今は自宅のMacの前でアレコレと何かのインスピレーションからアルバムやバンドを探したり発掘したり、しかも試聴と言いつつ聴き漁ったり、必要であればDLしてiPhoneに入れたりと、何とも便利な音楽生活が当たり前になってしまったが、その分過去ものをどんどん捨ててる感じ。CDやレコードのライブラリを何かないとわざわざ...
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High Tide - High Tide (1970):

サイモン・ハウスの名前を最初に知ったのはDavid Bowieのライブ盤「Stage」だった。もっともその前にサイモン・ハウスの名前を何かで見かけたから「ん?」って思ったのかもしれないので何が最初だったかは分からないが、それでも、Bowieのバンドに入るくらいだから腕は確かだろうし、あまり超メジャーなバンドやアーティストとB級系のバンドの面々がクロスオーバーすることも多くないだろうから、その中では珍しい経歴を辿った人...
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Please - 1968/69

1960年代末期にどういう経緯で、またアルバムも存在したのかよく分からない。恐らくオリジナルアルバムは出てないと思うが、それなりに曲があるので全部シングルでもないかもしれないPleaseはドラマー兼ボーカルのピーター・ダントンがいるのでT2の前身バンドとして捉えられるが、Gunのエイドリアン・ガーヴィッツも参加している。ベースのバーニー・ジンクスから見るとブルドッグ・ブルードも絡んで、そこにはT2のギタリストキ...
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Tomorrow - Tomorrow (1968)

トゥモロウと言うバンドは実に英国的で、当時のサイケデリックロックシーンの中でも突出したハイレベルなサイケ感を出していたバンドで、実に素晴らしいアルバム「Tomorrow」を発表している。もっとも今ではCD一枚に全ての楽曲を収めた超ボーナストラック収録のディスコグラフィー盤とも呼べるアイテムが簡単に入手できるから良いし、オリジナルアルバムでは12曲だったのに今やCD一枚で25曲も入ってるんだからお得で今でもサイケ...
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Rainbow Ffolly - Sallies Fforth (1968)

60年代末のサイケデリックムーブメント、ピンク・フロイド然り、ザ・フー然り、もちろんビートルズ然り、ストーンズ然り、とロックの大御所と呼ばれるようになったバンドはこの頃に洗礼を受けて、且つ独自のサイケデリックの解釈をアルバム単位で表現している。プリティ・シングスもそのひとつ。そんなところからプログレも出てきているけど、一方では超ポップも特徴的に出てきている。 さて、ビートルズの名盤「サージェント・...
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Deaf School - 2nd Honeymoon (1976)

英国でキッチュなモダンポップスの波は脈々と受け継がれていて、どの時代でも何となくそんなバンドが存在している。The MoveからELO、Stackridgeや10ccが直系の系譜で語られるが、その中の一つに入るDeaf Schoolも忘れてはいけない。そんなに大層なバンドでもないが、英国ならではのシニカル度合いやポップス具合、キッチュでヒネた感性をそのまま音楽として表した才能はやはり大英帝国の財産だ。 Deaf Schoolも多分英国ロック...
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Kestrel - Kestrel (1975)

マイナー系と呼ばれる中ではダントツの知名度と人気と実力を誇るケストレルは1975年リリースの本作「ケストレル」で解体しているが、ネットやアマゾンでちょっと探して分かるようにもの凄い人気で好かれているアルバムだし、聴いている人も多いし、聴いた人は皆が皆手放しに褒める名盤。昔は全く表に出てこなかったアルバムだけどマニアには重宝した作品だったが、ロックの歴史が長くなるに連れて徐々に浸透した。結果、現役当時...
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Metro - Metro (1976)

妙なポップセンスが全開しているキッチュなポップロックバンドとも呼ばれるメトロ。ダンカン・ブラウンとピーター・ゴドウィンのセンスが炸裂するデカダンなバンド。1976年のパンク直前の英国においてこんな妙なものが売れた事実も不思議だが、その成功に釣られてアルバムを手にした人達は果たして「メトロ」をどう思ったのだろう?両極端に分かれたと想像に難くない。 Roxy Musicや10cc的と言われていたが、その系譜として見る...
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The Move - Looking On (1970)

ロイ・ウッドは読み取りにくいミュージシャンの一人でジェフ・リンはまだ後の活動からそれなりに趣味とか方向性、英国人らしさが分かるけど、ロイ・ウッドは奇人的印象が拭えない。ソロ作品「Wizzard Brew」のジャケットやその後のベスト盤で見られるロイ・ウッドの奇抜なメイクに他ならないが、Renaissanceのアニー・ハスラムとの関係性から久々に気になって取り出してきたロイ・ウッド関連のThe MoveからELO、Wizzardと妙なベ...
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Electric Light Orchestra - No Answer (1972)

60年代のカラフルなサイケデリックポップ感覚に育てられたとしか思えないジェフ・リンとロイ・ウッドによるウルトラカラフルなポップバンド、ELO。正式名称エレクトリック・ライト・オーケストラ。オーケストラだ。こんなにカラフルなオーケストラもそうそうないが、実はあまり通っていない英国メジャーバンドのひとつ。そろそろ本格的に手を出しても良いかと思ってはいるけどポップすぎてあまりマジメに聴けないのかも。 さす...
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Godley and Creme - Ismism (1981)
Godley and Cremeの1981年のアルバム『Ismism』は、彼らのキャリアの中でも最も斬新で実験的な作品の1つと言われ、前衛的なテクノロジーを使って、独創的で革新的な音楽を生み出すことに注力した結果として生まれたものとしてオープニングトラックの「Snack Attack」から強烈な印象を与えてくれる。このトラックは、グループのシンガーであるケヴィン・ゴドリーの強烈なボーカルと、ロル・クレームの革新的な楽曲制作によって、...
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Roy Wood and Wizzard - Wizzard Brew (1973):

ロイ・ウッドがThe MoveからELOへと渡り歩き、盟友ジェフ・リンと袂を分かつ時に選んだ道はWizzardはアルバム「Wizzard Brew」でひとつのピークを迎えているが、後に発掘された「ボールダーズ」を除いた場合です。多才な人は本当にいくらでも良作が出来上がってくるし、作る行為を意識しなくても勝手に出来上がってくるのではないかと思うくらいで、駄作とかつまらない作品がないとは言わないけど、作品レベルが完全に普通を超え...
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Sparks - Kimono My House (1974);

スパークスはこのジャケットのアルバムしか知らない人も多いだろうが、この辺のニッチでキッチュなサウンド系は、ロックの歴史を紐解いていてもなかなか巡り会わないし、ロック的見地から書いている論評だと決して推薦盤ではないので後回しになるから聴くまでに時間がかかるので、こういう時後追いはツライが、一度聴けば分かるがジャケット通りに意表を突く凄いインパクト。 そもそもロサンゼルス出身のメンバーが結成したバン...
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10cc - How Dare You! (1976):

十分に有名なハズなのになかなか聴けてないロックバンドの一つで、どこかポップスのイメージを自分で持っているからだけど、ビートルズの再来にふさわしい、とかヒネたポップス、みたいなフレーズが多く見られたのでロック好きな自分には合わないと思って手を出さなかったから遅かったし思い入れも少ないのを認識した上で改めて聴いてみる。そもそも話題としては10CCのバンド名由来からふざけた英国センスは素晴らしく、ある意味...
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Stackridge - Mr.Mick (1976):

デイヴ・ローソンのプロフェッショナルな世渡りとその隠れた才能は実にあちこちで開花しており、その片鱗を見える範囲で追うのも乙なモノだろうか、The WebからSamuraiへ、そしてGreensladeでの活躍が多分一番メジャーなところで、グリーンスレイド解散後に見つけた仕事にスタックリッジがあり、元々器用な鍵盤奏者なので何でもこなせるが、よりによってスタックリッジとは不思議な組み合わせ。 1976年リリースのスタックリッジ...
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Web - I Spider (1970):

バンドやアーティストにとってアルバムジャケットは意味を持っていてほしい。自分のバンドを表現したり音の世界を表現、もしくは奇抜で人の記憶に残るようなジャケットやインパクトを与える何かを付けるなど、変形ジャケットはその類で、顔を売りたい人もいるし、色々あるけど、そんな中で奇妙なモノやちょっとキモイ作品もあって、いくつかは成功しているが概ねマイナス要因になっている。音だけを聴くなら全然カッコ良いけど、...
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King Crimson - Lizard (1970):

キング・クリムゾンの「Lizard」は1970年暮れに発表された3枚目のアルバムにして既にセッションバンドになっていた作品で、早50年以上の歳月が経過しているが一向に風化する気配すらないこの辺りのプログレバンドの作品。中でもキング・クリムゾンが一番商売熱心=ユーザー泣かせなバンドでオリジナル盤からリマスター×数回、そして30周年、40周年記念盤のリリース、その間にもリマスター盤があったり、もう何バージョン出ている...
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Greenslade - Bedside Manners Are Extra (1973):
デイヴ・ローソンが完全な主役ではないけど、ボーカルを担っていた以上役柄的には主役を担っていた。そして彼の名をメジャーにして英国プログレ界の実力派バンドとしても名高く、更にデイヴ・ローソンのポップセンスも花開いた最強のギターレスバンド且つツインキーボードという形態を上手く使い倒しているグリーンスレイド。こちらも久しぶりに聴いたけどやはり好き。 1974年リリースのセカンドアルバム「ベッドサイド・マナー...
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Colosseum - Valentyne Suite (1969):

コラシアムの「バレンタイン組曲」。バレンタインデーのバレンタインは「Valentine」なのでこの「Valentyne Suite」とは「i」と「y」の違いがある。しかしどうにもその意味の違いがよく分からないが、コラシアムが1969年に発表した「バレンタイン組曲」は音よりも何よりも重要なポイントとして、ヴァーティゴレーベル発足の第一弾アルバムと名高く、規格番号「Vertigo VO 01」なので後の「6360 **」とは異なる。そしてジャケット...
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Tempest - Tempest (1973):

ホールズワースを線で繋いでいくと実に色々なバンドに在籍していたと分かって、あっちこっちのバンドに繋ぎやすい。ソフト・マシーンの後だからゴングでもニュークリアスでも行けたけど、とりあえずその前に大英帝国の誇りが脈打つ偉大なるバンド、テンペストはご存じジョン・ハインズマンがコロシアム解体後に組んだバンドで、このバンドの後にはコロシアムIIを組むからその隙間の仕事。しかし単なる隙間として聴いてはいけない...
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Curved Air - Second Album (1971):

今からしたらあまり考えられないが、カーヴド・エアーのシングル曲が英国で4位にまでチャートを登って売れた時期があったらしい。1971年頃の話だが、カーブド・エアーにそこまでポップな時期があったのか?と思っても思い浮かばない。はて?と思うが、それを知った頃はまだCD再発してなかったからカーブド・エアーのアルバムも全然手に入らなくて、アナログでちまちま探していた。セカンドアルバムはオリジナルが変形ジャケット...
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Annie Haslam - Blessing in Disguise (1994):

最高の美声を持ち合わせ且つヤードバーズ絡みと言えばアニー・ハスラムです。ルネッサンスは先日やったのでちょっと置いといてソロ作品。ヤードバーズとルネッサンスの絡みを知らない人はいないと思うが、ヤードバーズ解体後にキース・レルフが新たに着手したバンドがオリジナル・ルネッサンス。その時のボーカルは妹ジェーン・レルフ。この頃にアレンジや作曲で手伝っていたマイケル・ダンフォードがレルフ兄妹が脱退した後に表...
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Illusion - Illusion (1978):

英国のロックの懐の深さには改めて感心するが、いつまでこの深い森を彷徨うのか。別の人が英国ロックについて語り、アーティストやアルバムや曲を選べば、大物系バンドは共通するものの、半数以上はまるで意図しない世界が広がる。また、その半分くらいは自分でもあまり聴いてなくてピンと来ない。好みがあるので聴かないだけで名前は知っているバンドやアーティストも多いが、それくらい奥の深い世界。それでもキリがない位のバ...
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Renaissance - Ashes Are Burning (1973):

女性ボーカルものは英国好きには堪らないものがある。男臭いハードロックやブルースも好きだけど、気軽にリラックスして聴いて楽しむ音楽に女性歌モノは良く出てくる。何となくBGM感覚に近いけど、それにしても我ながら女モン好きだと思う。色々聴き漁るがどんどん原点に戻っていくのも本能の成せるワザ。ゴシックメタルやクロダー・シモンズ関係を漁っていたけど、All About Eveに戻り、その原点アニー・ハスラムに戻ってくる。...
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Wishbone Ash - Wishbone Ash (1970):

改めて聴くとその音楽性の斬新さにまたしても気付かされ、音楽の深さに驚くこともしばしばで、最近のバンドの音ならば進化系を聴くのは当たり前だが、所詮「進化系」が多くて「革新性」は少ない。Wishbone Ashのファーストアルバムを聴き直してみたらそう感じた。1970年リリースのWishbone Ashデビューアルバムでタイトルはそのまま「Wishbone Ash」で邦題は「光りなき世界」という叙情性のあるもので昔の邦題を付ける人はセンス...
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Colosseum II - War Dance (1977):

ジョン・ハインズマンのキャリアで目立っていた最後の方となったのがこのColosseum IIで、ロック自体が一つの終わりを迎えていた頃ではあるからか、以降の作品でジョン・ハインズマンの名前を聞く事がほとんどない。ジョン・ハインズマンのドラムはかなり特色のあって好みなタイプで、ミッチ・ミッチェルやアンディ・マッカロックの系統と思ってるが、イマイチドラマーのセンスの違いを理解する志がないので自信はない。そんなジ...
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Skid Row - 34 Hours (1971):

1971年にゲイリー・ムーアがプロで初めてシーンに出てきたバンドがSkid Rowで普通に英国B級ロックシーンを漁っても出てくるし、HR/HMシーンの後追いでも追いつくバンド。ただ、当時は目立つため個性を発揮して好きに音楽を奏でており、それでもSkid Rowはアルバム二枚リリースしているから期待されていたバンドと思うが、それは当時17歳の天才ギタリスト少年がいたからに尽きる。1971年リリースのSkid Rowのセカンドアルバム「34...
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