Archive2022年10月 1/2
Ryan McGarvey - The Road Chosen (2014):

昔は英国産とアメリカ産はちょっと聞いただけで判ったけど、いつしか判別しにくくなってきた。英国は分かるけど若いのはミックスされてるし、たまに辺境出身もいるから更に分からない。若手ブルースメンのジャンルは以前からあるけどきちんと成長しているジャンルで、それなりにブルースを志す若者たちがたくさんいる。Ryan McGarveyもその一員だけどキャリアが長めで、何せクラプトンのクロスロードフェスティバルの4000バンド...
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Chris Duarte & Bluestone Company - 396 (2009):

「すげぇな、こいつら」が最初の印象。日本人が奏でるブルースやサザンは日本人的な要素や音色があって、本場の音で勝負できないと思ってたから、こういう生粋の日本人の音とは思えないサウンドが出てきた事に驚いた。そもそも録音したスタジオの空気や環境をパッケージしてて、それこそがなんとかサウンドと言われる音で現実的には使っている機材の音になるがそれでもここまで化けるのかと感動し、そしてカッコ良さに驚いた。 ...
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Robert Cray - Cookin' in Mobile (2010):

80年代を騒がせたブルースメンはスティーヴィー・レイ・ヴォーンと若きヒーロー、ロバート・クレイ。時代が違っても、ポップシーンに斬り込んで来るブルースメンもいないから知ってる人も多いだろう。90年代に入る前に失速してブルース全体が沈んだ。80年代に活躍したミュージシャンがここ最近良い感じに復活しているのでそんな一人としても数えて良い。久々にシーンで名前を聞いたし。それも2010年にリリースされたライブアルバ...
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Magic Slim - Grand Slam (1982):

ブルースメンにあだ名が多い事は名前を見て分かるが、そのあだ名がいい加減な理由で付けられてて混乱を招く。マディ・ウォーターズも泥水遊びから、ゲイトマウス・ブラウンも大口野郎で適当だし、あだ名はそういうモンだそれで随分昔にブルースメンでマジック・サムを聞いて探した時期があったが、見つけたと思って入手したらマジック・スリムで少々がっかりしたものの、聴いたら良いブルースメンで助かった良き思い出もある。 ...
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Luther Allison - Live in Chicago (1995):

ブルースアルバムの名盤は大抵ライブアルバムだ。でも、昔漁ってた時はライブアルバムが多くなかった。ロックから入った側は熱くて迫力のある魂燃えるライブが好きで、そういう意味でBBの「Live at the Regal」は納得する。要するにブルースメンの本領はライブなのにライブアルバムがあまり見当たらなくて、出ててもイマイチで燃えないと。聴き足りないのはあるとしてもブルースの名盤紹介を見ると大抵ライブ盤ではなく、いわゆ...
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Hound Dog Taylor & The HouseRockers - Natural Boogie (1973):

ロック寄りブルースメンの登場で嬉しくなるが、奥深いブルースの歴史と世界の中では異端児も何人かいるし、60年代からブルースメン達もエレクトリックで弾き倒すスタイルが現れ、ご存知英国ロックな若者たちがブルースを盛り上げた。音楽の世界は全て繋がっている素敵な話になるが、ここまでロックに近づいた黒人ブルースメンも多くない。 ハウンドドッグ・テイラーが1973年にリリースしたセカンド・アルバム「ナチュラル・ブギ...
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Albert King With Stevie Ray Vaughan - In Session (CD/DVD) (1983):

ブルース系も発掘音源や映像がリリースされているのでたまには情報収集したいが、手が回っていないが、そんな中で気になったスティーヴィー・レイ・ヴォーンとアルバート・キングのセッション映像を記録したDVD。テレビで放送したので昔から映像はあると聞いていたけど見る機会がなくて見てなかった。YouTube時代になっていつでも見れるけど、今度は情報が多すぎて見れてない。見ても一曲単位だからあまり集中して見てない。とこ...
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Freddie King - Woman Across the River (1973)

黒人ブルースギタープレイヤーのフレディ・キングが1973年にリリースした「Woman Across the River」はいわゆるシェルター時代の最後のアルバム。フレディ・キングが一番ポピュラーでロックサイドに名を知られ、好まれているのは概ねシェルター時代だ。自分もシェルター時代のフレディ・キングに出会ってから虜になったので、もちろん今でも大好き。黒人ブルースメンでと単純でもなく、テキサスブルース、しかも明らかにロックブ...
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B.B.King - Live in Cook County Jail (1971):

1971年リリースのライブ盤「Live in Cook County Jail」はタイトル通り前年の刑務所の中のライブを記録したアルバムで、イベントを歴史的に残したい意向もあったと思えるが、刑務所の中のライブをしかも割とメジャーな人がタダで見物から好き嫌いでなく見ただろう。しかしライブの最中に何があってもおかしくない会場のスリルは実感してただろうし、好き好むでそんなトコでライブしなくてもと思う背景がある。 でも、B.B.キング...
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Howlin' Wolf - London Sessions (1970):

ブルースは暑い時も寒い時も気分が凹んでいる時も明るい時もいつでも楽しめる音楽。長く聴くと飽きるけど、飾り気のないジャンルだから素のままで楽しめる。若い時にブルースは黒人オヤジの音楽だから、ハードルが高いと思って一生懸命聴いてて、ブルースは大人の音楽と思ってた。自分が好きになったギタリストの皆が皆ブルースと言うから聴く。多分英国でも同じ感覚で、クラプトン、ペイジ、ベックもコソフも皆10代の頃にブルー...
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Muddy Waters - I'm Ready (1978):
歴代のブルースメンはロック小僧がこぞってブルースの真似事を始めた時はどう思ったのだろう。今でこそ感謝していると言うが、当時小僧が真似事やってるのを知った時は鼻で笑ってたか。それとも自分達の伝統音楽が他人に影響を与えている事を考えると歓迎だったか。そういう生身の声は分からない。しかしアメリカはあれだけ広くてもブルースとロックを結びつけるギタリストはメジャー所では全然多くなく、それが60年代に遡るとも...
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Willie Dixon - I Am The Blues:

レッド・ツェッペリンにハマるとそれぞれの楽曲のクレジットを楽しんだり、元ネタ探して深みにハマる土壌はあるが、その中でも結構不思議だったウィリー・ディクソンの楽曲「I Can't Quit You, Babe」「You Shook Me」。 通常クレジットを見れば大体その原曲をプレイしているミュージシャンが書かれているので元ネタ探しをしていたが、ウィリー・ディクソンはブルースプレイヤーではなく作曲家、アレンジャー、時にベーシストの...
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Jimmy Rogers - Chicago Bound:

シカゴブルースの名門レーベルと云えばすぐに思い出すチェスレーベル。実に数多くのブルースメンを育て上げ、そして巣立っていったが、中でもチェスと最も密接なイメージを持つブルースメン、ジミー・ロジャース。多分、最もシカゴブルースらしいサウンドを出していたからかもしれない。 例えば誰かにブルースはどういう音楽をイメージするか訊くと大体の人がイメージする音が、多分ジミー・ロジャースの演奏するブルース。それ...
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T-Bone Walker - The Complete Imperial Recordings: 1950-1954:

ブルースも細分化された区分けが存在する。テキサス・ブルースはそれ自体がひとつのカテゴリーで、あとはモダンブルース、アーバンブルース、戦前ブルースなどがある。ブルースとジャズは根元が一緒だから似てる雰囲気あって、抑圧された中から苦悩を元に楽器で表現した音楽。楽器の種類は違えど魂は同じ。 ジャンプブルース、いわゆるジャズのスウィングなリズムと雰囲気でギターを掻き鳴らす世界。ジャイヴとも言われるが、そ...
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Otis Rush - I Can't Quit You, Baby (1956_58):

シカゴブルースの中核を担ったオーティス・ラッシュこそがウィリー・ディクソンの起死回生を果たすプレイヤーとは有名な話だが、1950年代中期にはまだ新興レーベルだったコブラの気合いの入ったバックアップ体制と共にディクソンも気合いを入れてプッシュしたブルースプレイヤー。生まれは1934年なので先のバディ・ガイと同じ世代のブルースメン。イメージ的には結構古い人の印象は50年代から活躍してきたから。 コブラレーベル...
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Magic Sam - West Side Soul (1967):

黒人ブルースメンの世界も時代の変化と共に進化している。ギター一本と歌にハーモニカからスライドやピアノが入るが、そこまでは音の進化で音楽の進化ではなかったけど、戦後は明らかに進化してる。エレキの革命は大きかった。エルヴィス・プレスリーのR&Rはブルースの世界にも多大な影響を及ぼしてる。音楽的ではなく、音の取り組み方の意味で。エレキも然りバンドのスタイルも音の見せ方、ショウマンシップまで。50年代以降の...
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Lightnin' Hopkins - Mojo Hand (1962):

テキサス野郎のブルースはホントに粋だ。気取ったところがなく思い切りハジけて好きに弾いているから聴いていても心地良い。ロック好きには一番取っ付きやすいブルースの世界だと思う。ツェッペリンやクラプトン、ストーンズあたりからブルースに遡っていくと自然にロバジョンに行き着いて困った事になる。それにハマり込める人は良いけど違う人も多いから、あれこれ聴いていて気に入ってるのがテキサスブルース。最初はエレキ系...
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Jimmy Reed - I'm Jimmy Reed (1958):

ロックから入った人間としてはせいぜいロバジョン数曲くらいまでしか聴けないが、自分の周りでもロバジョンベスト盤買ったけど、ほとんど聴かない人も多い。聴けば新しい世界広がるが、1950年代はプレスリーが出てきてR&Rが音楽シーンをグイグイと引っ張ってブルースは過去の音楽でお払い箱に思われていた。ブルースでもヒットしていた曲もあってスタンダードになってるけど、50年代はとにかくブルースには致命的な年代だった。...
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Earl Hooker - Two Bugs And A Roach (1969):

個性的なブルースギタリストは数多いが、中でもかなりの異彩を放ったプレイヤーがアール・フッカー。時代的には些か新しくなるものの、ブルースメンのくせにSGのダブルネックをメインギターとした変わり者でジミー・ペイジが使用しているあのギターだ。もちろんアール・フッカーの方が早いので、ジミー・ペイジもヒントにはなっているだろう。それはアール・フッカーの奏でるサウンドからも影響を及ぼされて、酷似したフレーズが...
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Elmore James - Dust My Bloom:

スライド三連ギターの代名詞ともなっているエルモア・ジェイムスの超有名曲「Dust My Bloom」だが、もちろん彼には他にも多数同じようなスライド三連ギターをメインとした曲を吹き込んでおり、今日のCDで入手できるソングリストにはあらかた同じような曲が収録されているので容易に聴ける。 今まであちこちの文献を探してフムフムと言いながらつい目的を忘れて読み耽ってしまったが、目的に対して素直に検索が出来るネットは良...
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Blind Lemon Jefferson - The Rough Guide :

戦前ブルースは大抵出自はミシシッピー州のデルタ地域と相場は決まっているが、それでも大変古くからそれぞれの人達に個性があって、今思えば的な発想でしかないけど、テキサスブルースの源流と言われるブラインド・レモン・ジェファーソンもいる。どこかの本やサイトの受け売りだけど。ブラインド・レモン・ジェファーソンって人は宣教師みたいで触れて良い人ではなかった。多分奇跡だろうけど写真が1枚しか残ってなくて、それ...
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Sonny Boy Williamson - One Way Out:

演奏を媒体に録音して形に残す行為はレコードで初めて実現して、1920年代頃に遡る話。それでもまだ80年くらい前で、技術の進歩は凄い。今やデジタルだが、自分達が耳にする音の中で一番古いのは多分ロバート・ジョンソンの録音で1930年代半ば頃の音源。戦前だからそれくらい。しかし今残っているのは凄いとつくづく思う。たまたまソニー・ボーイ・ウィリアムスンの「ワン・ウェイ・アウト」を聴いて、調べると1955年から60年頃に...
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Son House - Death Letter:

ロバジョンの師とも云われているデルタブルース界の大御所、通称「Father of Delta Blues」と呼ばれるサン・ハウス。今のところこの辺りが歴史的に漁れる最古のブルースマンの系譜らしく、時代は1930年と云われており、チャーリー・パットンなどと共に参加しているオムニバスアルバムが最初の音源と思われるけど、時代の産物。この人はいつの間にか身近にいたロバジョンにギタープレイを盗ませておきながら、いつしか自分自身よ...
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Robert Johnson - The King Of Delta Blues:

ブルースを語るには外せないキング・オブ・ブルース、ロバート・ジョンソン。ちなみに同姓同名の人間はアメリカには山のようにいるし、あまりにも一般的な名前が伝説の人物になったために同姓同名のミュージシャンは皆が皆ミドルネームによるあだ名を自分の名前として呼ばせるくらいに強力な個性を放ったブルースメン。そういう側面も持っているが、通称ロバジョン。英国ロックミュージシャンの間では伝説と語られ、クラプトンか...
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Lucifer's Friend - Lucifer's Friend (1970):

後にユーライア・ヒープのデヴィッド・バイロンの後任ボーカルで名を馳せるジョン・ロートンが在籍していたLucifer's Friendのファーストアルバム「Lucifer's Friend」です。Uriah Heepのボーカル云々以前に70年代ブリティッシュロックと捉えられるLucifer's Friendはドイツ人4人と英国人一人のバンド。そのジャケットも強烈なインパクで、CD移行期に早い段階で「Lucifer's Friend」とセカンドの「Where the Groupies Killed the...
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McOil - All Our Hopes (1979):

いつもの如く、ちょっと目にしたバンド名だけでアルバムを探しまくる。これが入手に手間取るが、今回もそんな類い。2000年に一度だけCD化されてたのが救いだったがプレス枚数は少ない。日本語でのレビューが全く見当たらないから呟かれた一言だけで正体が掴めずに困る。Guru Guruのドラマーが云々のバンドらしいが、Guru Guruな音じゃないからアテにはならない。しかしそんな音をどうやって知ったのか、そのプロセスを知りたい。...
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McChurch Soundroom - Delusion (1972):

日本で手に入る世界地図は日本が真ん中で右側にアメリカ、左側にヨーロッパだから分かりにくいけど、英国やヨーロッパを中心に、日本を極東の位置にしてアメリカを左側に置くと如何にヨーロッパとアメリカの文化が近かったか、またヨーロッパの発展や英国やスペイン、ドイツの文化の発達も分かりやすいし、果ては昔々は繋がった大地が見える。聞くと見るでは大違いで、地図見ると面白くなります。 ドイツのハードロック聴くと、...
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Message - From Books & Dreams (1973):

自主制作1,000枚だけリリースの70年代の幻の作品、ようやく再発のキャッチは貴重なアイテムとは理解しやすいが本当に音楽がDLやネットだけで存在するようになったら貴重度希少価値はあり得なくて均一に並んでいる音楽のひとつになるので、そうなると均等に聞く人が出て来るから後々の作品の評価が変わるだろう。何十年単位の話になるけど、今はまだアナログ時代の歴史が持ち込まれてるからそういう視点にはなってないが自分が生...
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Night Sun - Mournin' (1972):

若い頃にひたすら英国ロックを漁って自分の知識と方向性を見出して、またその深さと広さに心奪われて、レコード屋に行けば色々な国の色々なレコードが売ってて、様々なものを見ている。貴重盤屋さんも行ってたし、細かく仕切られたジャンルもあったけど、英国一辺倒に絞って集めてた。だから他の国のロックは英国と絡むものは聴いたけど、ほとんど通ってない。ユーロ・ロックはプログレから聴いてたけど、普通のロックやハードロ...
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Silberbart - 4 Times Sound Razing (1971):

1970年初頭のドイツはBlack SabbathとUriah Heepの影響が大きく、あとジミヘンは分かるが、クリームはない。ルーツに無いから難しかったか、ドイツ人の好まない音だったか。硬質でやや暗黒がかった世界を持ったバンドの方が好まれたか、実に数多くのバンドが、サバスとヒープの影響大と驚くばかりだが、サイケデリックの洗礼に加えてこの二つのバンドの影響を不思議に思った。そんな流れの中で今回はマイナーなアルバム紹介。 1...
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