Archive2022年08月 1/2

Mauro Pagani - Mauro Pagani (1978):

 アチコチで評判の良いアルバムだったので一度聴いてみたいと思いながらもなかなかCD買うまでは進まなくて、そのまま放置になっていたマウロ・パガーニの最初のソロアルバム。PFMの活躍云々もまだ自分はきちんと把握できていないので、そこでソロ作品と言ってもなかなか進まなくて、それでもふと思い立ちレコードを見かけたので、アナログ入手して聴いていたが、このキングのアナログ盤は綺麗な美品で素晴らしく国内盤はしっかり...

  •  1
  •  0

Locanda Delle Fate - Forse Le Lucciole Non Si amano piu (1977):

 日本に於いて人気の高いイタリアンロックバンドの傾向的にはやはり演歌チックに叙情的でドラマティックで繊細で泣きが入っている巻き舌ものが多く挙げられ、代表的な類ではムゼオ・ローゼンバッハやニュー・トロルス、マクソフォーネはこの部類に入るものの、本国イタリアの70年代ロックにこの手のバンドはほとんど入らないらしいから面白い。それでも日本では今でも復活劇が重宝されるほどこの辺りのバンドは伝説となり、来日公...

  •  1
  •  0

Lette E Miele - Passio Secundum Mattheum (1972):

 イタリアンロックの中でも多分最高峰に位置する名盤「受難劇」はラッテ・エ・ミエーレの傑作で、もうイタリアンロックのコテコテとオペラティックな展開と暑苦しくて目まぐるしいアレンジが盛り込まれ、更に強烈な起伏に富んだ楽曲が彩ってるから素晴らしく、イタリアの要素がほぼ詰め込まれている。叙情的でメロディックなギタープレイや神々しいコーラスワーク、エンディングに向けての壮大な構成と展開なの「受難劇」を聴いて...

  •  1
  •  0

J.E.T. - Fede Speranza Carita (1972):

 J.E.T.の邦題「消えゆく希望の灯」は1972年リリースの唯一のアルバムで、この頃のイタリア産のバンドは唯一が多いが、この後メンバーの一部はムゼオ・ローゼンバッハのメンバーと合体してポップスバンドで成功しているらしい。J.E.Tは硬質でヘヴィな音世界なので何となく聴いた「消えゆく希望の灯」だが、イタリアは暑苦しく、音だけなら英国のプログレに影響を受けた感覚で、英国産バンドと言われても納得する雰囲気も、歌が入...

  •  1
  •  0

Ibis - Sun Supreme (1974):

 1974年リリースの「サン・シュプリーム」は元々がニュートロルスなので新人の一作目とは違うが、シンフォニックでテクニック完璧でコーラス隊もしっかりしてメロウな曲もハードな曲も同居した組曲形式の作品であちこちのレビューも目を通したけど、イタリアンロックの雄だったメンバーが英国プログレに通じるように、英語で歌っている事が話題になり、英国ロックとイタリアンロックの中間と呼ばれていた。ただ、どう聴いても英国...

  •  2
  •  0

I Giganti - Terra In Bocca (1971):

 イタリアンロックを初めて聞いた時、誰もが感じるその違和感と演劇性の可笑しさで、今でこそそこまで仰々しさは薄れているが、70年代初頭にシーンに出てきたイタリアンプログレ=ユーロピアンロックバンドの大半はそうした演劇性や仰々しいオーケストラと突拍子もない曲展開を普通に演奏していたし、曲目もクラシックのまま、アダージョやラーゴと書かれていた。 1971年にリリースされたギガンティの「Terra in Bosca」の前はポ...

  •  1
  •  0

Formula 3 - La Grande Casa (1973):

 英国ロックが最も変革に富んでいた時期の60年代末にバンドが結成され、70年にアルバムデビューを果たしたフォルムラ・トレだが、さすがに英国ロックのブームを数年遅れで受けており、英国ロックムーヴメントの代弁者と云えるアルバムを発表していく。元々ビートバンドでスタートして、サイケデリック風味を聞かせたセカンドアルバムまでの後、三作目の「夢のまた夢」で一気にバンドの才能を開花させた。 一般的には三枚目「夢の...

  •  1
  •  0

Cervello - Melos (1973):

 紙ジャケ=アナログのミニチュア版が続々とリリースされて一昔前のレアアイテムがミニチュア版で手に入るが、それはこの世界に参入した新たなファンにはありがたい状況。しかし紙ジャケ品を買う人の多くは、既にアナログや初期のCDを持っていた人で、初めて買う人は半分もいないと思う。故に紙ジャケがリリースされると中古市場で旧盤が出回り、レアアイテムは何度もリリースされるので、市場は飽和状態になり安価になり、プログ...

  •  1
  •  0

Biglietto Per L'inferno - Biglietto Per L'inferno (1974)

 1974年にリリースされた唯一作「Biglietto Per L'inferno」は20年近くアンダーグラウンドイタリアンロックの名盤と語り継がれ、その評価はMaxphoneやMuseo RosenbachやIl Balletto Di Bronzoを凌ぐと言われていたが、ジャケット見たら一発で覚える一枚で、リマスターや紙ジャケではなく単なるプラケのCDだから安かったけど、楽しみにプレイヤーに入れて聴いたが、そこまでの名盤とは思わなかった。先の名盤と比べると随分と音が...

  •  2
  •  0

Banco Del Mutuo Soccorso - Darwin! (1973)

 これぞイタリアンロックと言わんばかりの怒涛の演奏力とアンサンブル、更にカンタトゥーレの影響によるイタリアらしい歌と、英国プログレッシブと比べても全く引けを取らない独特のプログレッシブさを持ち合わせた強烈な攻撃性と即興性を兼ね添えたBanco Del Mutuo Soccorso=通称バンコ。 1972年にデビュー作「ファースト」の壷型のジャケットが有名だけど、キテレツな印象が否めなかったので後回しになっていたバンドで、三枚...

  •  0
  •  0

Il Balletto di Bronzo - Ys (1972)

 イタリアンプログレッシヴロックの中で際立った才能を放つバンドと挙げられるIl Balletto di Bronzoは美しき知性と暴力的なまでの狂気を同居させており、テクニカルな面でも申し分なく、またイタリアン独特のしつこさからも離脱した驚異的なバンド。 そのイルバレの圧倒的な代表作は1972年にリリースされたアルバム「YS」を於いて他にないが、プログレッシヴバンドの神器をほぼ全て使い、更にハードロックの代名詞である歪んだ...

  •  1
  •  0

Paolo Rustichelli & Carlo Bordini - Opera Prima (1973)

 70年代初頭のイタリアンロックの層の厚さは毎回聴く度に驚かされるし、それも10代の鍵盤プレイヤーが率いたバンドでもイタリアンな音を出しているからで、もっとも自然環境下で聴いていた音楽をロックの刺激によって組み合わせたらそうなった代物かもしれないけど、それにしてはイタリアンの統一感が面白い。 Paolo Rustichelli & Carlo Bordiniの「オペラ・プリマ」はユニットでもフォークデュオではなく、普通のイタリアンロ...

  •  0
  •  0

I Pooh - Parsifal (1973):

 爽やかなユーロロックの代表バンドはI Poohで、活動歴は1966年のポップス時代から始まり、70年代に入るから英国で言えばMoody BluesやProcol Harum的ながらも、その時代を生き抜いた自信も実力もあるから、70年代のプログレッシブな試みに果敢に挑戦できている。 I Poohの5作目「Parsifal」は1973年リリースの傑作で、この前の「ミラノの映像」と後の「ロマン組曲」の三部作は日本でも人気が高くレコード屋でユーロロックのコー...

  •  2
  •  0

Il Rovescio Della Medaglia - Contaminazione (1973):

 アナログ盤は心地良い音で音圧もないし音の透明感もないけど、風情があるし何よりも雰囲気と空気が封じ込められているから、幻想かもしれないけど、アナログの音で聴くレコードのプログレサウンドは時代を切々と反映している気がする。CDばかり聴いていると余計に久々にアナログに触れた時にそう思う。 最近ハマり込んでいるイタリアンな代表アルバムが、Rovescio della Medagliaの「汚染された世界」で、通称RDMと呼ばれる覚え...

  •  2
  •  0

P.F.M - World Became The World (1974):

 イタリアンロック及びイタリアのプログレッシブバンドを世界に知らしめたバンドと名高く、更にその地位も当然な演奏技術とアレンジ力、そして曲構成の素晴らしさと洗練されたサウンド作りで、どれもが世界レベルに相応しい「Premiata Forneria Marconi」、通称P.F.Mだ。キング・クリムゾンを離脱したピート・シンフィールドがイタリア国内で既にデビューを飾っていたP.F.Mのアルバムに英語詞を提供し、編集してリリースされたア...

  •  1
  •  0

Stray Dog - Stray Dog (1973):

 先日ゲイリー・ムーア関連でグレッグ・レイクのソロアルバム聴いて、クレジット眺めてた時にスナッフィ・ウォルデンを見つけた。Stray Dog?と思い出して、マンティコアでプロデュースがグレッグ・レイクで、と気になって引っ張り出したが運の尽き、ゲイリー・ムーアを聴く一方で、Stray Dogからマンティコア関連や英国B級と各方向に飛び火して聴くことになり迷宮に入り込む。 1973年にリリースされたストレイ・ドッグの「Stray...

  •  0
  •  0

EL&P - Brain Salad Surgery (1973):

 鍵盤系ロックの中では間違いなく最高峰と言われるキース・エマーソン率いるEL&Pはプログレバンドという括りの中でも一番だろうし、ロック系でも鍵盤系の中では確実に最高の栄誉を受けているバンドだ。ルネッサンスや他の鍵盤中心のバンドとは大きく異なるキース・エマーソンのロック的パフォーマンスと、ハモンドとムーグとシンセサイザーなどの当時最先端の楽器をどこまで使い倒して曲として成立させるか、みたいな挑戦が突き付...

  •  0
  •  0

Cozy Powell - Over The Top (1979):

 ロックドラマーの中でソロ・アルバムをコンスタントにリリースした人も珍しいコージー・パウエルのソロ1枚目「Over The Top」だが、自分的にはドラマーのソロアルバムに興味はあったけど昔はちょっと聴いて面白味を感じなかった。やはり歌が入ってないと飽きるし、ドラム中心の演奏だけを聴いてるのも難しかったからだが、今回久々に流れで聴いた「Over The Top」は意外性があり、ジャック・ブルースの変態性と鍵盤は不要ながら...

  •  2
  •  0

Bedlam - Bedlam (1973):

 ちょっとハードな音世界に行き着いたので、またまた英国のハードロックを語ってみると、皆が知ってるコージー・パウエルが組んだリーダーバンドでもあったBedlamがあり、このベドラム以前のコージー・パウエルはジェフ・ベック・グループに参加してて、解散してから組んだバンドがBelamです。その筋を追いかけていた人には知られているし、ネットで調べても結構引っ掛かるからコージー・パウエル関連では割と知られている。 ア...

  •  0
  •  0

Daemon - The Entrance To Hell (1971):

 ジェフ・ベックと組んでいたコージー・パウエルですら自分のバンドで活動しようと思った時にはBedlamのようなサウンドが自然に出て来るから、如何に英国のロック連中が自然にロックを奏でると偏る姿だったか。指向性はあるがそれも英国ハードロックの姿だと思うし、それを好んで受け入れる人が多いは感性の話だから不思議だが、またしてもちょっとハードロックに目覚めてみました。 かなりニッチかもしれないが、Daemonの「Entr...

  •  0
  •  0

Hard Stuff - Bullet Proof (1972):

 ハードスタッフを思い出して、このバンドもアトミック・ルースターとクォーターマスの融合で、と眺めてたらギラン&グローバーが参加してると思わず感心するし、オリジナルはパープルレーベルからリリースされていたから納得で、これもパープル全盛期に二人が参加したのでそれなりに話題には出来たとも思うが、リアルタイムの英国ではどんな宣伝文句だったのか興味ある。Deamonと言う前身バンドがあって、1994年に発掘された音源...

  •  0
  •  0

Freedom - Through The Years (1972):

 ボビー・ハリソンがプロコル・ハルム離脱後にその周辺の連中と組んで出直したバンドFreedomは1969年にはデビューしたけど鳴かず飛ばずの様相でバンドは解散、それでもまだやれると思ってたボビー・ハリソンはまたしてもメンバーを揃えて再起して、それでもメンバーは固定されない状態でアルバムリリース。またメンバーが変わりつつ今度はレーベルもVertigoへと移し、1972年にリリースした結果的に最終作になった「Through The Ye...

  •  2
  •  0

Ginhouse - Ginhouse (1971)

 しかし好きで書いているとは言え、我ながらこんなマイナーなアルバムやバンドを書いてて誰が楽しんで読むのか、習性惰性でしか開かないだろうと思う。そんなバンドもあるのか、とかまたこのヘンの路線か、知らないなバンドだ、いつのだろ、と読んでる側になるとそういう感じに見るだろうと思うし、普通は、もっと時流に合わせたネタやもうちょっとテーマ的に何かあるだろうが、何も無く単に書き連ねているブログは読む側の心を引...

  •  4
  •  0

Jerusalem - Jerusalem (1972):

 全盛期のパープルのシンガー、イアン・ギランの名前はどうも昔からウルトラマンに出てくる怪獣みたいに思えてしまうが、それはともかく、そのイアン・ギランが見い出してデビューさせた若干20歳の若者達によるバンド、エルサレム。1972年に驚くことにデラムから唯一のアルバムがリリースされているが、もうパープルレーベルが発足していたけどなぜか他社からのリリースで音を聴くとこれがイアン・ギランの見出した才能なのかとセ...

  •  0
  •  0

Trapeze - You Are the Music..We're Just the Band (1971)

 今でも名を残しているミュージシャンはやはり才能のある人達ばかりで、グレン・ヒューズは結構異色なキャラクターだが、誤解されている人かもしれない。それもディープ・パープルに加入してしまったからが大きく、グレン・ヒューズがソウルやファンクが大好きでそっち系をやりたがってる人はディープ・パープルの前では無用、一切封印してベーシストとハードロックボーカリストとして見られるばかりで、それもある程度出来てしま...

  •  0
  •  0

Babe Ruth - Amar Caballero (1974)

 アナログレコードで音楽をゆったりと鑑賞するのは今の時代では非常に贅沢な趣味かもしれないが、久々にアナログでじっくりと聴いてみた時に、音の良し悪しや暖かみ、クリアーさなど特性はあるものの、レコードジャケットを眺めながらライナーノーツに目を通し、クレジットをしっかりと見ながら飛び出してくる音を楽しむ時間は満喫できると思った。別にCDでもライナーがあるので出来る話だけど、実はあまりそうやって聴かないし、...

  •  0
  •  0

T2 - It'll All Work Out In Boomland (1970):

 「T2」と言えば泣く子も黙るあのアーノルド・シュワルツェネッガーの大ヒット作ともなった「ターミネーター2」の略称がどう考えても世間一般の認識だが、この辺を漁りまくっていた時の「T2」と言えば超幻のレアアイテムとして名高かった英国のハードロックバンドの名前だ。だからシュワちゃんは遙か遅くに出てきた「T2」だったが、当然どこにも通じない理論です。 1970年にまたしてもデッカからリリースされたいわゆるB級バンド...

  •  0
  •  0

Toe Fat - Toe Fat (1969):

 不気味ジャケットシリーズの中でもダントツに誰もが生理的嫌悪感を表すアルバムをひとつ…それでもヒプノシスのデザインだから人の記憶に残る作品を創らせれば天下一品に狂いはないが、やっているバンド側からみたらそれもどうなのかと思う逸品でもあるのは確か。 1969年リリースのToe Fatによるファーストアルバム「Toe Fat」は見ただけでイヤな気がする生理的嫌悪感の一言。ちなみにアメリカ盤はあまりにも不気味だったので左...

  •  0
  •  0

May Blitz - May Blitz (1970):

 ミュージシャンには華々しい時もあれば地味な活動をせざるを得ない時もあるが、一瞬の晴れ舞台に躍り出た事のある人物はまたその世界を堪能したくなるだろうか、それも自分が中心となってスポットライトを浴びる気持ち良さを味わうために、とそんなことをふと思うバンドもある。 先日Gun~Three Man Armyと流れたガーヴィッツ兄弟の話を書いたが、そのThree Man Armyの屋台骨となったドラマー、トニー・ニューマンは、そもそも...

  •  0
  •  0

Parrish and Gurvitz - Parrish and Gurvitz (1971):

 バジャーでハードなブルースギターを弾いていたブライアン・パリッシュは、バジャー以前にも様々な活躍をしていて、一例にThree Man Armyのファーストへのゲスト参加もあった。そのおかげでエイドリアン・ガーヴィッツがバンドを解散した後、片割れのポール・ガーヴィッツとユニットを組んでリリースした「Parrish & Gurevitz」があり、1971年リリースなのでこの後すぐバジャーに参加するけど、一方でThree Man Armyも復活するの...

  •  0
  •  0