Archive2021年12月 1/2

Bobby Keys - Bobby Keys (1972):

 寒くなると訃報がいくつか舞い込む。自分の周辺でもあるけど、ロックの世界でもそれは同じなのか、幾つかの訃報を目にすることが多くなって大抵はそうかって思う程度だけど、意外とショックだなと感じる場合もあったりする。ひとつの時代の終わりをしみじみと感じた訃報もあったりするので、もうそういう時期に入ってきてるのは間違いないが、別にそんなに想い入れがあったワケでもないし、サイドメンだったのにこれほど注目され...

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Nicky Hopkins - The Tin Man Was A Dreamer (1973):

 ニッキー・ホプキンスは60年代英国ロックを語る上で実に貴重な働きをしている人で、セッション参加バンドは数知れず、そんな中でも有名な仕事としてはストーンズ、フー、キンクス、ジェフ・ベック・グループなど今では名だたるバンドのアルバムで鍵盤弾きと云ったらこの人しかいないと思うくらいにアチコチで名前を見かける。あまり細かいバイオグラフィーは全然知らないけど、そんな印象で結構一目置いて見てしまう人で、その昔...

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Mick Taylor - Mick Taylor (1979):

 ジャック・ブルースは実に色々なミュージシャンと共演していて、しかもベーシストだから有名なギタリストと散々セッションしている。もちろんギタリスト側からもこういうフレキシブルなベーシスト、しかもクリームの、と来たらやってみたいと思うだろうから音源も結構残ってるが、商業路線的にはハズしているケースが多く、ジャック・ブルースのオフィシャルサイトを見てるとホント夢のようなセッションなんていくらでも実現して...

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Keith Richards - Talk Is Cheap (1988):

 この人でもソロアルバムを出す必要性があったのか?と思われていたキース・リチャーズ。ストーンズで十分に好きなことをやっているからという理由でソロアルバムにはとんと興味がなかったと思われていたが、1988年に初のソロアルバムをリリース。その頃のミックとの確執云々は十分に語られているので割愛するとして、この「Talk Is Cheap」というアルバム、滅茶苦茶良い。 アルバムに針を落とした瞬間から、という言い方は今は...

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First Barbarians - Live From Kilburn 1974:

 ロン・ウッドと言えば人柄の良さがにじみ出ている人で、その分どんなグレ者やテクニシャンミュージシャンとも何となく馬が合わせられるような人だ。代表的なのはボ・ディドリーとのセッションで、一方のキースはチャック・ベリーとのセッションで相当やきもきしながら仕事していた事を思うと、愛されキャラらしさが出る。そういうロニーだからこそキースとミックの間に入っても上手くやっていけるしロッドとも上手くやれるってと...

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Ron Wood & Ronnie Lane - Mahoney's Last Stand: O.S.T. (1976):

 ロン・ウッドは人柄の良さが顔に出ているし、こういうロックンローラーもそうそういない人。ギターが好きで酒が好きで女が好きで、でも良いヤツ、と言うので、日本的な不良からのロックンローラーじゃなく、もっと本当に心底天然のハチャメチャ小僧ロックンローラー。そんなロニーはジェフ・ベック・グループからFaces、Stonesと流れる人だけどその間に絡んだ人脈全てと仲が良いのもこれまた人柄の良さで、そんな関係での共演盤...

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Faces - Coast To Coast/Live (1973):

 ショップに入ると、何やら聞き覚えのあるメロディと声がBGMで流れてて、こういう所で予期せぬ音楽に出会うとご機嫌になるが、Facesの「Stay With Me」だった。このタメの効いたノリが堪らなくかっこ良くて、しばらく聴いてなかったから余計に響いたがシンプルなR&Rはやっぱり良い。 オリジナルアルバム的には名作三枚目の「ウマの耳に念仏」に収録されているけど、BGMで流れてきたバージョンがライブだったので、ロニー・レイン...

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Rod Stewart - Gasoline Alley (1970):

 世紀のボーカリストと宣伝文句で書かれてもどこか信憑性に欠けると思いながら斜めに見ていたロッド・スチュワート。それもそのはず、時代は金髪美女を抱きしめるのが最高のロックスターな頃にロッド・スチュワートに会ったからで、一般的に大西洋を超えてからのロッド・スチュワートはロックから見放された、もしくはロックを見放した風潮がある。別に反対もしないけど、そうなのか、と思っていながらもなかなか手を出さなかった...

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Jeff Beck - Beck Ola (1969):

 ロック好きを自認してからオールドタイムなホンモノのロックを漁りまくるまでは当然時間がかかっていて、後追いならではの苦労だが、あちこちの雑誌でディスコグラフィや影響を受けたアルバムを読み漁り、またレコードのライナーノーツに書いてあるわずかな情報を頼りにありとあらゆるレコードショップを探し回る日々。そもそもレコード屋だって一般的な新品販売のショップじゃ意味ないから、その筋の店はどこにあるのかと言うと...

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Philamore Lincoln - The North Wind Blew South (1970):

 昔は判明しなかった事実が時を経てネット時代になり、情報過多の時代になると様々な事柄が判明、もしくは交錯する事で思いもかけずに知る情報もある。今回は正にその通りで、全然知らなかったし調べた事もなかったが、フィラモア・リンカーンなるジャズ畑のドラマーがポップシーンにこの名義でシンガソングライターとしてアルバムをリリースしてきた不思議。そこに参加しているのがジミー・ペイジ参加時のヤードバーズの面々で、...

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The Yardbirds - Blow Up (OST) 1966:

 衝撃的なロックが聴けるサントラと言えばいつまでも頭の中から離れない「欲望」です。1966年の映画なので古いですね。古すぎます。それでも少年の心に深く残したインパクトは圧倒的で、もちろんリアルタイムではなく後追いで映画を見たけど、当然ながら今じゃ普通にYouTubeで見れてしまうジミー・ペイジとジェフ・ベックの共演によるヤードバーズの演奏。まだ何が凄いのかも分かっていなかった少年でもこの二人の動いている姿、...

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Lord Sutch & Heavy Friends - Lord Sutch & Heavy Friends (1970):

 凄いメンツを揃えたアルバムは多数あるけど、今や歴史上の人物にまでなってしまうメンツをここまで揃えてしまう人はそんなに多くないだろう。ロイ・ハーパーが玄人志向であったならば、こちらはど派手志向とでも言うべきか。もっとロック的なハチャメチャさが強くて、その分アルバムの楽曲レベルはさほど大したことない世界だが。 知る人ぞ知るロード・サッチ・アンド・ヘヴィー・フレンズと題されたアルバムが1970年にリリース...

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Them Crooked Vultures - Them Crooked Vultures (2009):

 古くからスーパーバンドと言われる場合が多いが、概ね一発で終わるパターンが多くて、それでも活性化される面では良いとも思われるがそんなイメージだね。バッド・カンパニーくらいか?そのまま生き続けたのは。アメリカだとジャーニーもそうかもしれないけど、ちょっと畑違いから来たスーパーバンドでもあるし、なかなか見当たらない。やはり初期衝動の勢いと言う部分が弱くなって、ネームバリューがどうしても付いているからマ...

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P.J.Proby - Three Week Hero (1969):

 Led Zeppelinのメンバーが固定されて日々セッションを重ねる中、かつての仕事仲間から様々なセッションの依頼も舞い込んできたようだ。そこでP.J.Probyなる既に有名なシンガーのアルバムセッションの依頼があった事から、ツェッペリンのメンバー全員で参加して小遣いを稼ごうとなったらしい。ジョン・ポール・ジョーンズはアレンジャーやベース奏者としてばっちりと参加しているし、ジミー・ペイジもギター系をいくつかプレイし...

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Robert Plant - Pictures At Eleven (1982):

 偉大なるバンドのボーカリスト達もそれぞれソロアルバムを出していると思い、あちこちを探し回って引っ張り出してくると、ブツはあるけど音が全然記憶にない。大体ボーカリストのソロアルバムは全く面白くないものと相場が決まってて、それはギタリストもそうだけど、バンドのマジックが働いていた中での偉大さだったのはもう絶対的に証明されていて、全く違う雰囲気とか違うジャンルへの挑戦しかないんだよ。たまにスーパーバン...

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Jimmy Page - Death Wish II (1982):

 Led Zeppelinの主役だったJimmy Pageによるソロアルバムで当時は相当話題になった作品。それが映画のサントラだろうが何だろうがファンはもう何かを期待しまくってたよ。だから何を言えどもその反発と批判がものすごくなってしまった感があるけど、今冷静に聴き直してみてね、どうかな、なんて。 1982年リリースの期待満点の中で市場に放り出されたJimmy Page名義でのソロアルバム「ロサンゼルス」。ホントはサントラなので、Ji...

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The Firm - The Firm (1985):

 ツェッペリン解散後、最初に動いたのはやはりボーカリストでもあったロバート・プラントで、第一作目のソロアルバムはかなりの好評を博して日本公演も実現したというツェッペリン解散は哀しいけれど、プラントが見れたということで嬉し泣きしたファンは多かったはず。もっともその前にハニードリッパーズという覆面バンドでシングルが大ヒットするという出来事もあって、まだまだツェッペリンメンバーのソロ活動は安泰という趣も...

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Willie & Poor Boys - Willie & Poor Boys (1985):

 80年代半ば、ストーンズではミックとキースの不仲がピークに達したようで、バンド活動などまったくしていない時期があった。その時はもう解散の噂ばかりが飛び交っていて、それを決定的にしたのはミックのソロアルバムのリリースとライブ活動、そして極めつけはキースのソロ活動開始。この「Talk Is Cheap」は良いアルバムだった。そのせいか、ミックにも焦りが出たのかストーンズでの活動開始と待望の日本公演という運びで今に...

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A.R.M.S. Concert (1983):

 ロック好きなヤツならば三大ギタリストと云えばピンと来るが、彼らが一堂に介して行われたライブが過去に一度だけあった有名な「アームズ・コンサート ~三大ギタリスト夢の競演~」。ベック、ペイジ、クラプトンの三人で最後に「レイラ」をセッションするが、そもそもはロニー・レインの筋ジストロフィーという病気の治療方法にカネがかかるので、その研究支援機関の資金集めを目的としたものらしく、英国で二日間、アメリカでも...

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Paul Rodgers - Cut Loose (1983):

 偉大なるボーカリスト、それも今でも現役で全盛期と変わらない声を聴かせてくれる人はそうはいない。ロック系ではハイトーンボイスは当然陰りが出てくるので難しく、ミック・ジャガーもある意味全く変わってない人に分類されるかもしれない。 ポール・ロジャースの1983年リリースの初のソロアルバム「Cut Loose」がリマスタリングされてリリースされていた。もっとも買い直してはいないけど、そこまでの作品だったかなと改めて...

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Bad Company - Straight Shooter (1975):

 ミック・ラルフス最大の貢献バンドと言えばバッド・カンパニーで、貢献バンドと言ってはいけないけど、後追いロックファンからみるとポール・ロジャースの圧倒的な歌声の存在感がダントツで、その他はそのサポートに見えてしまう。当時はスーパーバンドと騒がれたとは知ってるけど、ミック・ラルフスがそれほど目立つギタリストでもなく、ボズ・バレルもやはり地味でサイモン・カークも同じくで、別にそれが悪いのではなく、そう...

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Mick Ralphs - Take This! (1984):

 ちょっとミック・ラルフスが続いたのでソロアルバムに手を出してみよう。随分昔になるけどモットやバドカンを聴き始めた頃に当然の如くメンバーの名前やソロアルバムの有無、過去の経緯を分かる範囲で調べた。もちろんその頃はインターネットもなく、調べると言ってもタカが知れていた。レコードに入っているライナーが一番頼りだったけど、それ以外でも色々と纏まったロック本はあったから重宝したし、ギター雑誌やプレイヤー誌...

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Ian Hunter - Ian Hunter (1975):

 圧倒的なカリスマと共に仕事をする事の多い、そしてそのカリスマに気に入られる程の美男子と云うのか好青年と云うのか、どうにも不思議な存在、そして大してギターの腕前も優れてないのに重宝がられるミック・ロンソン。稀代のスーパースター、デヴィッド・ボウイとの仕事でロック界の貴公子として持て囃され、その後も伝説的ですらあったモット・ザ・フープルにミック・ラルフスの後釜として加入。そして更にユニークな事に、そ...

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Mott The Hoople - The Hoople (1974):

 モット・ザ・フープルの1974年リリース作品「ロックンロール黄金時代」はイアン・ハンター在籍時の最後のオリジナルアルバム作品となったのも惜しまれるアルバムで、このバンドもちょっと分かりにくい経歴とメンバー編成になっているのと、諸説混同しているが故に整理しないとよく分からない。有名な「すべての若き野郎ども」はデヴィッド・ボウイ作曲の作品でバンドの運命がガラリと変わったが、それが1972年の話だからそれ以前...

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Michael Monroe - Peace of Mind (1996):

 ハノイ・ロックスのフロントマン、そしてロック界に於ける貴公子、マイケル・モンロー、通称モンちゃん。古きハノイファンにお馴染みの「8ビートギャグ」から親しまれてきたニックネームで、あながちウソでもないマイケル・モンローの性格を表現してて愛された。あれで当時の日本のハノイ・ロックスの人気は定着した感もあるが、全集あるのかな。 マイケル・モンローが90年代にあれこれとやりつくして裏目に出て心痛を抱えたま...

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Andy McCoy - Building On Tradition (1995):

 ジョニー・サンダースが生きていればこうだったと思わせるアンディ・マッコイはロックンローラーそのままの姿で生きている人だが、ジョニー・サンダースの二番煎じでもなくジプシー気質でおしゃれで作曲もギターの才能もある天才肌。来日公演の延期でソロ来日公演が待たれる所だがその合間に一枚…。 アンディ・マッコイが1995年にリリースしたソロアルバム「Building On Tradition」の国内盤はエイベックスからリリースされてい...

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Hanoi Rocks - Back To Mistery City (1983):

 ハノイ・ロックスの1983年リリースの4枚目「ミステリー・シティ」は再結成前のアルバムでは非常に人気が高い。モット・ザ・フープルのリズム隊を務めていたデイル・グリフィンとオヴァレンド・ワッツがプロデューサーで起用され、更に鍵盤はモーガン・フィッシャーが弾いている。つまりハノイ・ロックスとモット・ザ・フープルの残党ブリティッシュ・ライオンズの融合アルバムとも言える不思議な傑作。作曲は全部アンディ・マッ...

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Dead Boys - Young Loud And Snotty (1977):

 芸術的、知性的側面の強いと言われる初期ニューヨークパンクから発展し、ロンドンパンクからも影響を受けて誕生したUSパンクもある。その大半はシンプルな音から更にカオスでコアな世界に進み、シンプルなロンドンパンクの音の影響は少ないが、中でもスティーヴ・ベイダーズ率いるデッドボーイズは本人のセンスもあり、洗練された初期パンクやニューヨークドールズに追随するサウンドで世に出てきた。1977年デビューだがCBGBでは...

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Richard Hell & The Voidoids - Blank Generation (1977):

 昔からロンドンパンクは派手でカッコ良く見えて飛びつきやすかったし、聴いてもソリッドでシンプルでストレートだった。一方のニューヨークパンクは少々オシャレなアート面もあったのでどこか肌に合わない部分もあった。ただ、ニューヨークドールズのR&Rスタイルは好きだったからパンク以前の狂暴なR&Rスタイルは好き。それは今も昔も変わらない。 Richard Hell & The Voidoidsの1977年リリースのファーストアルバム「Blank Gen...

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New York Dolls - Too Much To Soon (1974):

 世に放つインパクトがロックの醍醐味で一般人とは異なる世界観を体現したり、ヘンな所に拘り一芸に秀でていた図式がまかり通っていた華やかな時代がロックの世界。まずはこのバンドのこのジャケットで、見れば一目瞭然、これこそロック。 ニューヨーク・ドールズの1974年リリースのセカンドアルバムにしてジョニー・サンダース参加の最終作品「悪徳のジャングル」。ニューヨーク・ドールズは初期二枚だけがオリジナルアルバムだ...

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