Archive2021年11月 1/1
The Stooges - The Stooges (1969):

ガレージ・パンクの雄、The Stooges。イギー・ポップも古い人だと改めて認識するが、来歴見たら1967年にバンド開始してる。どうしても70年代後期のソロ作の印象が強いからもうちょっと後の世代と思っていたが、Stooges時代はモロに開発期でアメリカのサウンドを作り上げていた一員で、自分ではガレージ系はほとんど聴かないけど、Stoogesはイギーの流れから聴かざるを得ない。それでも随分と後になって聴いたので、もっと早く聴...
- 0
- 0
Ramones - Rocket To Russia (1977):

ファーストアルバム「ラモーンズの激情」はパンクスのバイブルとして十二分に語られているが、それ以外のアルバムは結構まともな解説が少なく、また、ラモーンズをきちんと整理して制覇しているファンも少ない気がする。ベスト盤さえ手に入れればそれで良い面もあるから、リスナーはアルバム単位で音を考えないかもしれないが、自分はアルバム単位で考えるから悩ましい。 三枚目となる「ROCKET TO RUSSIA」は、タイトルでロシア...
- 0
- 0
Joey Ramone - Don't Worry About Me (2002):

バンドのリーダーがソロアルバムをリリースするとは、その必要性を疑うが、大人の事情か、単にメンバーへの不信感か、バンドが平等すぎて自身の音楽性ではメンバーを纏められないか。長くやっていれば自分のやってみたい音楽性とメンバーの間のギャップも生じると思うから、ソロアルバムをリリースするが、大抵はバンドでやってる音と大差なくて、バンドでやらない理由が不思議になる。本人が思ってるほどバンドの音と自分のやり...
- 0
- 0
Patti Smith Group - Radio Ethiopia (1976):

ニューヨークパンクの発祥は決してロンドンパンクの波と関わり合いはない。MC5やストゥージーズのモチーフがあって、そこに英国の王道ビート、The WhoやStonesなどの反骨的なロック魂を入れ、更にアンダーグラウンドな芸術性をその世界に持ち込んだ。ロンドンパンクのファッション性に富んだ煌びやかなパンクの世界とは異なり、芸術性が高く説得力のあるサウンドを打ち出した。しかし、そこはアメリカ。やはり深みの部分は一瞬の...
- 0
- 0
MC5 - Kick Out The Jams (1969):

ガレージサウンドが過激になると後にパンクと呼ばれるサウンドの母体となったのが通説だから、元祖パンクサウンドは大体ガレージバンドだった。英国ではそもそもThe Whoもパンクだったし、英国パンクバンド全員がThe Whoは好きだったのも有名な話だが、アメリカはその辺だとブルーチアーが最右翼に映る。それとイギーのストゥージーズと同郷でミシガンを騒がせて世界に出てた元祖パンクバンドのモーターシティファイヴ=通称MC5...
- 0
- 0
Blue Cheer - Vincebus Eruptum (1968):

ロックの世界は、聴いた時や見た時のインパクトがどれだけあるかが最初で、音楽性や理論、楽器はその後で、最初はインパクトやカッコ良さを嗅ぎつける本能的な所。ジャンル関係なくその本能に忠実な人はそれなりのセンスに向いていくから聞く音楽に関係なく、ロックに対する姿勢が似ている。そこで共通するバンドは出てくるし、グランド・ファンク・レイルロード聴いてて、普段聴かないが凄かったから、インパクト欲しくて見つけ...
- 3
- 0
Grateful Dead - Live / Dead (1969):

1960年代末、サンフランシスコではフラワームーヴメントが沸き起こり、ヒッピー文化が最先端となったいわゆる幸せの幻想時代となるが、先のジェファーソン・エアプレーンと共に時代の寵児となり、その精神思想が歴史を築き上げて超ユートピアファン層を獲得し、更にそれが世代を超えてひとつのアイコンとなった英雄的なバンドがグレイトフル・デッド、美しいバンド名だ。そして街で見かける数々のシンボルマークとなったデッドの...
- 0
- 0
Judee Sill - Judee Sill (1971):

アメリカの奇特なシンガー、Judee Sillの1971年のデヴュー作品「Judee Sill」。その人脈や才能の割にほとんど知られる事の無かった人物だから奇特なシンガーだが、21世紀になってから発掘された。その才能はジョニ・ミッチェルやキャロル・キング、ローラ・ニーロと比較され、さらにそれ以上の才能と言われた女性。自分にはその辺の良さが分からないので困るけど、アマゾンおすすめの流れで聴いたが、その容姿が凛として素敵で、ど...
- 0
- 0
Margo Guryan - Take a Picture (1968):

現実から離れた世界を夢見させてくれる音楽も面白く、アルバムジャケットのアートワークもそのひとつでアマゾンを眺めるとリコメンド欄に気になるジャケットが並んでいたのでチェックしてみれば、アメリカの女性のMargo Guryanの1968年リリースのデビューアルバム「Take a Picture」。その筋では結構なネームヴァリューらしいが、その筋ではない自分は知らなかったものの、多分60年代アメリカソフトロック/サイケの世界で、聴く...
- 2
- 0
Jefferson Airplane - Surrealistic Pillow (1967):

アメリカで起きたヒッピームーブメント=フラワームーブメントは恐らくジェファーソン・エアプレーンのアルバム「Surrealistic Pillow」によって一般に広がったと思うくらい売れた代表作のバンドが最も熟成しつつある時期で、結局は以降80年代に至るまで名前を変えつつも生き続けた。 時代は1967年初頭、紅一点のグレイス・スリックを迎えて、男女コーラス体制が出来上がりバンドのパワーに拍車を掛けている。アルバム「Surreal...
- 0
- 0
Frankie Armstrong - Lovely in the Water (1970):

随分昔に一度だけジャケットを見たことがあって、その時は妙に艶めかしいジャケットで、どんな音かと疑問に思ったものの何の情報もなかったので買い控えたが、それ以来見た事はない。その内何かの本でこのアルバムが紹介されて、思い当たるのに時間はかからなかったがインパクト強い写真の素敵なアルバムジャケット。 フランキー・アームストロングによる1970年の作品「Lovely in the Water」。この後も相変わらず英国民謡を中...
- 0
- 0
Richard & Linda Thompson - I Want To See The Bright Lights Tonight (1974):

英国伝承音楽の道をメジャーにしたアシュリー・ハッチングス、更に磨きをかけた英国的ギタープレイヤーはリチャード・トンプソン。表立った活動で頭角を現したのはフェアポート・コンヴェンションから。サンディ・デニーと共にフェアポートのセカンドアルバムに参加し、そのギターセンスを披露した。フェアポートではサンディが脱退した後の「Full House」、「House Full Live」に残された名演奏がリチャード・トンプソンの名を...
- 0
- 0
Maddy Prior & June Tabor - Silly Sisters (1976):

英国の伝承音楽を歌う女性がここまで多いのは割と不思議。日本で言えば民謡歌手がメジャーのフィールドに出てくるようなものだ。そういうのもあるけど、沖縄民謡や島唄をアレンジして出てくるのは何年かに一度くらいだろう。英国のトラッドをアレンジした曲もメジャーなフィールドではないかもしれないけど、それでも遠い島国の日本にこれだけ情報が入ってくるのは知られている証。その辺の感覚はまたマニアックに違う部分がある...
- 0
- 0
Ashley Hutchings - Morris On (1972):

ちょっと堅い話かもしれないけど、英国伝承音楽の歴史を紐解くと深いところに行き着いて、アシュリー・ハッチングスに行き当たる。英国では伝統的にダンス音楽が継承されていたが、口頭による伝承音楽のため文化の形が残っておらず半ば消えかかっていた。それをセシル・シャープが1899年に発掘、再発見して以来きちんとした形、例えば譜面で残しておくべきと落ち着いたが、それを更にロックバンドが演奏してメジャーな音楽に仕立...
- 0
- 0
Steeleye Span - Please To See The King (1971):

イングランドの香りを求める求道者アシュリー・ハッチングスがフェアポートを離脱して自己の音楽性を追求したバンドがスティーライ・スパン。初期三部作はいつの時代にも語り継がれる名作として君臨している。時は1970年前後、ロックの世界では一番熱い時期に突入するが純然たる音楽。英国伝承音楽の世界では楽器が発展して今までは口伝えとフォークギターやフィドルなどで伝えられてきた音楽がフォーマットが整い、更にエレクト...
- 0
- 0
The Pentangle - Sweet Child (1968):

トラッドフォークに手を染めたのは2つの理由からで、ひとつはジミー・ペイジのギタープレイを研究してすぐにバート・ヤンシュやジョン・レンボーンの名にぶつかるから。もうひとつは、英国ロック畑を漁るとそこかしこでトラッド的なフレーズや曲調、アコースティックギターのプレイなど日本やアメリカではまるで聴けないパターンのプレイが出てくるし、その他のバンドを聴いてもトラッドの旋律は出てくるから。正しくはトラッド...
- 0
- 0
Sandy Denny - Gold Dust: Live At The Royalty Theater 1977 (1998):

名作ライブアルバムでもないけど、追悼の意を込めた記念碑的なライブアルバム。即ち故人が生前に行った最後のライブで貴重な価値があると判断された。サンディ・デニーの「Gold Dust: Live At The Royalty Theater」は正にその代表的なライブ盤だけど、本人が知らないトコロでのリリースなのでそれを良しとするしないの議論はあるにせよ、聴ける価値はありがたく甘んじよう。いつかリリースする意思もあって正式にレコーディング...
- 0
- 0
Fairport Convention - Unhalfbricking (1969):

1969年にリリースされた最高傑作の誉れも高いFairport Conventionの「UNHALF BRICKING」、サンディ・デニー参加後のセカンドアルバム。もちろんサンディ・デニー参加の金字塔のひとつ。ちなみにあまり知られてないけど、ジャケットに写る二人の老夫婦はサンディ・デニーの両親。塀の奥にはフェアポートのメンバーがたむろしているどうにも英国的なジャケットで見れば見るほどに美しい風景。そんなジャケットの美しさに比例するか...
- 0
- 0
John Lodge & Justin Hayward - Blue Jays (1975):

ムーディ・ブルースの作品のメロディがいわゆる純英国的なもので、表現手法が異なるもののアコギで歌ったら見事にそうなるけど、そう言えばJustin HaywardとJohn Lodgeが一緒にやった作品を思い出した。昔プログレコーナーのレコードのエサ箱を漁るとこれがよく出てきて、毎回見かけたジャケット。どう見てもムーディ・ブルース紛いだしメンバーのソロ作品は知ってたけど手が伸びなかった。ムーディ・ブルースをひと通り揃えてか...
- 2
- 0
Moody Blues - Every Good Boy Deserves Favour (1971):

コンセプトアルバムの勇者と言えばザ・フーの「Tommy」、フロイドの「The Wall」、また、キンクスの「Village Greeen Preservation Society」やプリティ・シングスの「S.F.Sorrow」とあるが、大体話しても話題に上がらずに終わってしまう偉大なる英国のコンセプトメーカーバンドが実はムーディー・ブルース。初期の頃は出すアルバム出すアルバム全てがコンセプトアルバムで、何を今更と。 そんな中でも最高傑作と言われてるアル...
- 0
- 0
Procol Harum - Broken Barricades (1971):

プロコル・ハルムと言えば「青い影」だったが、英国にハマるとそうじゃないプロコル・ハルムがあって、ロックバンド的に面白い中期に出会う。チョコチョコと探して中古で簡単にLP見つかったので聴いたけど、「Broken Barricades」だけはあまり見かけなかったから随分後になった。 1971年にリリースされた5枚目のアルバム「Broken Barricades」は、ロビン・トロワー離脱前の作品で知られているがこんなにハードに歪んだギターで...
- 4
- 0
Pink Floyd - Meddle (1971):

1971年の英国ロックは正に多種多様なサウンドの黎明期で、今だからこそ改めてあちこちのバンドの音を聴くと実に個性的且つユニークなサウンドに挑戦している姿が見える。これは大物バンドだけに限らず今では消え去ってしまったB級バンドにも当てはまるもので、中には一作しかリリースされなかったバンドも山のようにあり、それが現代の日本では脚光を浴びている。そして今回はまたもや本来ならばアングラの帝王として君臨するは...
- 2
- 0
Andromeda - Andromeda (1969):

英国B級ハードロックの世界はこれまた非常に人脈が入り乱れている状況がいくつもあって、それぞれがもちろん音楽性に影響を与えているので一大シーンが形成されていく。例えば先のFuzzy DuckはTucky BuzzardとAndromedaの融合体だったが、Andromedaで行けばジョン・デュ・カンが在籍していたバンドで多少知られている。そのジョン・デュ・カンはAtomic Rooster在籍で、その辺からQuatermassやHard Stuffに流れていく人脈の構図。...
- 0
- 0
Atomic Rooster - Death Walks Behind You (1970):

EL&Pのドラマーとして有名になったカール・パーマーの来歴も割と有名だけど、そもそもアーサー・ブラウンのトコロから離脱してかの有名なアトミック・ルースターをヴィンセント・クラインと結成してファーストアルバムを制作。このファースト・アルバムはその後も名盤として語られる作品で、それ故にEL&Pの看板が付くと皆納得する。ファーストアルバム「アトミック・ルースター」は割と聴かれているが、実は相当奥が深いバンドで...
- 0
- 0
Emerson Lake & Powell - Emerson Lake & Powell (1986):

80年代までバンドが持たなかったEL&Pは70年代最期の作品「Love Beach」でバンドの醜態をさらけ出している。驚きのジャケットに驚きの中身で、今でもこの作品はなかったことになっているが、「Love Beach」がリリースされたのが1978年。その後EL&P再結成の話題は特に持ち出されなかったが、キース・エマーソンは自身のソロのデモテープを作りアプローチしていたところ、失業中のグレッグ・レイクと一緒にまたやろうとなったが、エ...
- 0
- 0
The Nice - Five Bridges Suite (1970):

クラシック風味なら、と考えてみれば目の前にEL&Pだが、面白味に欠けるのでThe Niceにしとこうと安直に登場。英国ロックものは何となくから思い付くくらいに知っているのでチョイスが楽で、昔散々聴いたから久々に聴くも音源もあるけど、シンプルに言えるのは大体どれも完全に覚えてない。音を記憶し切れる脳ではないのは昔から認識していたが、改めてそう思った。昔からあるアルバム聴いて、聞き覚えあったり、全然聞き覚えない...
- 0
- 0
Greg Lake - From the Beginning:

キング・クリムゾンのオリジナルメンバーだったグレッグ・レイクと同じくプログレの代表格となっているEL&Pのグレッグ・レイクが同一人物だとは驚きだったが、もちろん後追いなのでその辺の歴史的な部分がごっちゃになってて、クリムゾンやEL&Pは同時代のバンドと思ってた。それに気付いた時、グレッグ・レイクは凄い人で、ふたつの偉大なバンドのオリジナルメンバーと感激してて、バンドは一回組んだらずっとそのままと思ってた...
- 0
- 0
Peter Sinfield - Still (1973):

1972-73年当時のマンティコアレーベル発足時にはプログレ人脈、主にEL&Pとクリムゾン関係が大集合していたけど、主たるメンツはさほど関わらず、周辺メンバーが集まった印象。その中にはSnuffy Waldenも名を連ねていたが、その第一弾ともなった集大成の気合一発作品が、人望が厚かったピート・シンフィールドの最初で最後の音楽的ソロアルバム「Still」。 1973年にリリースされた唯一の作品だが、元々音楽家ではなく詩人だった...
- 0
- 0
McDonald & Giles - McDonald & Giles (1971):

1970年、英国アンダーグラウンドロックが盛んになっている頃、キング・クリムゾンで一旗揚げた連中がこぞってバンドを辞めて、更なる成功を掴みに行こうとしていたのか、単に渡り鳥的なミュージシャン気質がそうさせたのかはたまたフリップ卿への嫌悪感だけでそうなったのか、理由は多々ありそうだが、そのおかげで良い作品が幾つも聴けた事には感謝せざるを得ない。クリムゾンのメンバーがクリムゾンにこだわったら派生したバン...
- 0
- 0
Giles, Giles and Fripp - The Brondesbury Tapes (1968):

Judy Dybleの名を有名にしているのはKing Crimsonの「風に語りて」のオリジナルボーカリストという称号だが、そもそもGiles, Giles and Frippがクリムゾンの母体となったグループである事も知られている。バンド名には出てこないが、イアン・マクドナルドと良い仲だったこの頃では元Fairport Conventionの肩書の方が大きかったであろうジュディ・ダイブルが彼氏のバンドに参加して歌った曲のひとつでしかなかった。その頃に幾つ...
- 2
- 0