Archive2021年09月 1/1

Stanley Clarke, Al Di Meola, Jean-Luc Ponty - The Rite of Strings

Stanley Clarke, Al Di Meola, Jean-Luc Ponty - The Rite of Strings (1995) ジャズ・フュージョンの世界か、ロックインストか境目すらも不明になっている超絶テクニックを持つ楽器プレイヤー達のセッションは時が経てば経つほどに可能性は増え、また広がるため夢のようなジャムも実現している。60年代からのプレイヤーは流石に90年代頃で名を聞かなくなるが、70年代のジャズ・フュージョン時代を風靡したメンツは00年代に復帰活...

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Jean-Luc Ponty - Enigmatic Ocean

Jean-Luc Ponty - Enigmatic Ocean (1978) アラン・ホールズワースはソロアルバムよりもセッション作品の方が知られているから、クリエイターよりはギタリスト、ミュージシャン肌のプレイヤー気質が強い人のようだ。それでも音楽を知らなければ容易にセッションも出来ないメンバーの中に参加しているから、当然の如く基礎知識もテクニックも備えた上でギターを探求する嗜好性を強く出した人。70年代の英国ロックのジャズ系方面で...

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Tony Williams - Live Tokyo 1978

Tony Williams - Live Tokyo 1978 モントローズを率いて70年代のアメリカンロックを支えたリーダーでギタリストのロニー・モントローズがそこまでテクニカルなギタリストのイメージを持ってはいないが、ジャズ・フュージョンレベルと同等に張り合えるレベルのテクニックとセンスを持ったギタリストと証明したアルバム。また、60年代英国サイケジャズロックで知名度を上げていたブライアン・オーガーはオルガン中心の鍵盤奏者で、...

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U.K. - Live In Boston

U.K. - Live In Boston (1978) U.Kの1978年のボストンのライブ盤「Live In Boston」が1999年にオフィシャルリリースされているが、他にも幾つか怪しげなCDも含めてリリースされている。「Live In Boston 1978」は「Forever Until Sunday」が一曲多くてお得に見えるから困る。元々がラジオ放送用音源なので抜群の音質で残されてて古くから知られているライブ、しかも演奏の出来映えが強烈なインタープレイばかりなのでオフィシャル...

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Brand X - Masques

Brand X - Masques (1978) 英国の誇る70年代のジャズ・ロックバンドも幾つか挙げられるが、中でも一二を争うレベルに位置付けられるBrand Xも安定の活動を継続していた。1978年にリリースされた4枚目のアルバム「Masques」ではフィル・コリンズがジェネシスの活動に忙殺されたので、代理にチャック・バーギーを迎えてプレイしている。Brand Xの要、パーシー・ジョーンズは健在で、Quatermassからミュージシャン活動が盛んなピータ...

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Zzebra - Panic

Zzebra - Panic (1974) 英国ジャズ・ロックシーンに目を移すと、70年代初頭からいくつものバンドが同様の試みを繰り返していたが、フュージョンに近づくバンドはさほど多くなかった。その辺りで知られたジャズ・ロックバンドはIfやNucleus、Soft Machine方面はフリージャズになるので、スタンダードな演奏を繰り広げるバンドはあまり思いつかない。その中でIfを離脱したテリー・スミスがオシビサのメンバーと組んだジャズ・ロック...

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Weather Report - Weather Report '81

Weather Report - Weather Report '81 (1982) エレクトリック楽器でジャズから派生したメロディを奏でながら楽器の旋律でぶつかり合うスタイルは元々ロック連中が取り込んだスタイルだが、そこをまたジャズ連中がアプローチしてフュージョンとなり、ロックと似たように各種融合を果たしていつしかアンプのボリュームを上げて演奏するライブにも発展した。ウェザー・リポートの80年代はジョー・ザヴィヌルとジャコ・パストリアスが...

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Return To Forever - Where Have I Known You Before

Return To Forever - Where Have I Known You Before (1974) ジャズ・フュージョンとロックはベックも含めて皆影響しあっていた時期と考える方が賢明。プログレからジャズ・ロックに目覚め、ベックあたりからインスト合戦にも目覚めてジャコパスやスタンリー・クラーク、またはマクラフリンやチック・コリア、アル・ディ・メオラからギターインストを意識した風潮だとカテゴリを跨いだクロスオーバーな世界をミュージシャン側がこ...

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Chick Corea - My Spanish Heart

Chick Corea - My Spanish Heart (1976) ジャズ・フュージョンの世界やロックからアプローチしているフュージョン、いわゆる楽器演奏だけの世界はこれまでも多少かじってはいるが、じっくりと取り組んだ事もなく名前は知って聴いた事はあるが、ハマり切れない世界でもあった。毎回聴く度に凄さを実感して、これぞ音楽、楽器演奏するならこのレベル感が心地良いし、聴いてもメンバーのぶつかり合いや楽しみ方が分かるのでさすがミ...

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Mahavishnu Orchestra - Apocalypse

Mahavishnu Orchestra - Apocalypse (1974) ジェフ・ベックがロックからジャズ・フュージョンにアプローチした第一人者と同様にジャズ側からフュージョンに接近した第一人者にジョン・マクラフリンは位置付けられていて、両者とも1974〜75年頃にその融合作の頂点を極めて自然と交流も出来上がっていたようだが、ジョン・マクラフリンは当時マハビシュヌ・オーケストラを率いていながら、バンドが解体していた時期ともなり、また新...

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Jeff Beck - Live (Official Bootleg USA '06)

Jeff Beck - Live (Official Bootleg USA '06) テクニカルなフュージョンジャズを聴いてから普通のロックやポップスを聴くと随分と物足りなく、また可愛らしく思えてしまい、大人の音色のジャズとは言ったものだと苦笑いしてしまったが、その隙間を縫ったジェフ・ベックのライブアルバムに参加したヴィニー・カリウタの仕事に戻ってみれば、テクニカルな楽しみと共にロックのパワーと醍醐味を味わせてくれるプレイ。時間を取りな...

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Chick Corea, John McLaughlin - Five Peace Band Live

Chick Corea, John McLaughlin - Five Peace Band Live (2009) ヴィニー・カリウタの出自はザッパからだが、飛び出してからのキャリアの積み方がハンパなく、メジャーなポップスターからマイナーな日本の歌手のバックまで仕事を選ばない職人芸を披露しているからセッションドラマーで引っ張りだこ状態となった。考えられる構造には稼げる仕事と自身の高みへの挑戦とやりがい、好みのスタイルに向かうセッションと分けられるが、ス...

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Frank Zappa - Tinsel Town Rebellion

Frank Zappa - Tinsel Town Rebellion (1981) プログレを探求するといつしか一人で深くハマる鬱な世界に陥るので、少々逸した方向が好ましいと思って久しぶりのザッパ。1981年リリースの「Tinsel Town Rebellion」。この頃からいくつものライブ音源を纏めて一つに仕上げていく手法を楽しんでいたようで、本作もアナログ時代は2枚組の大作ライブアルバムでリリースしていた。冒頭の「Fine Girl」だけがスタジオアルバムで、素晴ら...

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Twelfth Night - Fact And Fiction

Twelfth Night - Fact And Fiction (1982) ネオプログレッシブ・ロックと言えばピコピコ系のジェネシスフォロワーばかりでキャッチーでポップながら楽曲のアレンジは妙に凝っている、それでも80sの陳腐なデジタル機材とシンセサイザーを駆使して作り上げているバンドから始まったと解釈していたが、Twelfth Nightの存在は知らなかった。80年代に出てきたネオプログレバンド郡の一角で名が挙がっているが、日本ではほとんど同列に...

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Pendragon - The Jewel

Pendragon - The Jewel (1985) 80年代の音楽界は様々な意味で革新的で綺羅びやか、一方で陳腐で安っぽい不思議な側面も持つ両極端な時代。前者はバブリーな成果で70年代の陰鬱さから脱却して前に向いた時代だから、後者はデジタル最初期だからやむを得ないが、新しいサウンドだったから革新的なプレイヤーは皆取り込みたくて挑戦した結果の反動。この時代のほぼすべてのアルバムにこのチープさが当てはまるために80年代を代表する...

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IQ - Nomzamo

IQ - Nomzamo (1987) ネオプログレッシブ・ロックの位置付けで活躍し始めたと言えば聞こえも良く、ロック史でも真価を発揮しているバンドと頷けるが、序章は決して平坦な道でもなく、得てして単なるポップで軽快な作品で魂を売っているとも言われがちな音世界。70年代のプログレバンドが没落した結果のポップ化を模倣して新たなるプログレッシブ・ロックと称してのネオプログレとしたら随分な話。結果的にその側面から捉えられて...

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Marillion - Fugazi

Marillion - Fugazi (1984) 70年代のロックを好きで聴いていた人種が80年代のキラキラした時代の音楽に出会った時、すべてを否定する気分になった。最たるものは安っぽいシンセの鍵盤音とリズムのはっきりした軽快なビート。特にプログレッシブバンドの衰退を目の当たりにした時にシーンに登場したポンプロックの音を聴くと、ただでさえ80年代風のサウンドにうんざりしていたのにダメ押しとばかりに畳み掛けてきたから怒り爆発。...

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It Bites - Once Around The World

It Bites - Once Around The World (1988) 70年代プログレバンドが軒並み80年代に没落していく様を嘆く一方、Asiaの大成功を筆頭にYesもヒットを放ち、好みに関係なくシーンを彩ったが、ロックの素晴らしい所がもうひとつ、80年代後半になるとこのプログレッシブ・ロックバンドのポップ化を逆手に取ったようなプログレッシブポップハードロックバンド=通称ポンプロックも出て来て、AsiaやYesの80年代のスタンスをひとつのロックと...

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Camel - The Single Factor

Camel - The Single Factor (1982) 70年代プログレッシブ・ロックバンドの栄華と衰退を並べてみるとその間ざっと10年程度の期間だ。ビートルズは7年で寿命を終えているので十分に存在意義を果たした期間とも言えるが、そこで終わらずに80年代まであがき続けたために衰退を強く認識する寿命となっている。それでも実際いつ頃に解散したか、活動休止したかを正確には把握していないバンドが多いので、80年代以降はアルバムを聴かな...

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Barclay James Harvest - Turn of the Tide

Barclay James Harvest - Turn of the Tide (1981) 70年代を代表するプログレッシブ・ロックバンドの皆が皆ポップ化を図って80年代に突入していくが、そこに向かう理由の大半はプログレッシブ・ロックの仰々しい世界観が既に役目を終えて時代遅れになったから、音楽家としてシーンに残っていくために売れる音を提供し続けないといけないプロの話か。それとも自身達が売れなくなっては食えないから大衆化を図って同じく収益を上げ...

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Renaissance - Time Line

Renaissance - Time Line (1983) 70年代に栄華を誇ったプログレッシブロックバンドの80年代は迷走の挙げ句に概ね終止符を打つ傾向がここまで多かったと気付かされる程に、多数のバンドが終わりを迎えている。始まりがあれば終わりもあるのは世の常だが、全く悲しくなるくらいどのバンドも時代の波には乗れずに崩壊していく様は、ある種ロックバンドらしい姿として見れば潔いだろう。クラシックとロックを融合して大作傑作を続々と...

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The Moody Blues - Present

The Moody Blues - Present (1983) プロ集団であればあるほど一聴して元プログレッシブ・ロックバンドとは分からないレベルまでポップを消化して曲を出してしまえる傾向が強い。当然ミュージシャンだからキャッチーなメロディラインの作り方や曲構成、コード進行は抑えているからこその妙技になるが、そこでバンドの個性や差別化的面の打ち出し方も意識はしていたと思う。皆普通のポップス領域と競い合うようにして聴かせやすく練...

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Caravan - Back to Front

Caravan - Back to Front (1982) 1982年にリリースされたキャラバンの「Back to Front」は驚く事にキャラバン最初期のメンバーが全員揃っている。だからこそアルバムタイトルも「Back to Front」になったと思われるが、紆余曲折を経てメンバーが近い所から元の鞘に収まり80年代に入ってからもこちらは相変わらずのカンタベリーポップメロディを奏でる珠玉の作品。所々で新たなチャレンジは聴けるし、だからこそダメ出しを食らった...

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Jethro Tull - Under Wraps

Jethro Tull - Under Wraps (1984) まさかジェスロ・タルまでもが80年代の波に呑まれていたとは想像はしていたがアルバムを聴くまで信じられなかった。1984年にリリースされた「Under Wraps」はドラマー不在の時代だったからこそ大胆な発想にも進んだと思われるが、全てリズムマシーンか打ち込みドラムの音色そのままで、実にチープで正に80年代らしい音がど真ん中を貫く。ここまで露骨に時代の音を取り入れてあると、ロック云々...

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Gentle Giant - Civilian

Gentle Giant - Civilian (1980) プログレッシブバンドのメンバーは概ねテクニシャンが多いが、中でもGentle Giantの変態性はミュージシャン内でも知られていた。当然一般リスナーにも分かるレベルだから恐らく本当に凄い面々が揃っていたと思うが、そんな方々が十年以上もロックシーンでアルバムをリリースしていると、常に前進したくなるからその行き先がポップ化であっても不思議はない。Gentle GIantは80年代を前に既にポップ...

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Genesis - Genesis

Genesis - Genesis (1983) 押しも押されぬポップスターになるジェネシスの主要人物フィル・コリンズは一般の世界では普通にソロシンガーのスターの認識だが、ロック界でテクニカルなドラムを叩き、プログレッシブ・ロックを牽引していた。80年代に入る前からジェネシスはメンバー離脱問題からポップ化に向いていたが、80年代に入るとその路線に舵を切り、軽やかなポップを牽引するトリオバンドになった。フィル・コリンズはソロの...

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King Crimson - Beat

King Crimson - Beat (1982) 80年代の魔力はKing Crimsonまでも虜にする。当時のクリムゾンは再結成して3部作をリリースしているが、70年代を風靡したあのKing Crimsonの面影も纏わぬまま、ポリリズムとポップの融合で新たな展開を見せてリスナーを惑わせた。今でこそクリムゾン、ロバート・フリップがこの時点で何を考えてこういう作品をリリースしてきたか、どこに向かおうとしていたかは語られて理解され、また認められて再評...

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Yes - Tormato

Yes - Tormato (1978) かつて壮大なプログレッシブ・ロックを代表するバンドとまで呼ばれたイエスも70年代中盤までの黄金期から迷走を始め、2枚組大作でヒプノシスを器用して心機一転とばかりに相変わらずの路線を貫いたが時代は既にこの大作を求めておらず、ズレた感性にバンド側も気づいたアルバムだった。ところがバンドの音楽性を現状以外に向ける方向性にも悩み、器用なメンバーだから何でも出来るが、よりによって一番売れ...

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Rush - Power Windows

Rush - Power Windows (1985) 70年代のバンドが迎える80年代は過酷な変化を求められて右往左往した時期となる。人間の間隔で10年単位で区切ったものの言い方考え方をしているだけなので、常に時代は進化して音楽も変化しているが、10年一区切りと考えると大きな変化を伴い、60年代から70年代はまだ音楽がそこまでポピュラーに発展していなかったから変化も緩やかだったが、70年代があまりにも発展しすぎたため、80年代を迎えて衰...

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Boston - Third Stage

Boston - Third Stage (1986) アメリカのプログレ・ハードロックと異名を取るバンドの代表格にジャーニーとボストンが常に名を挙げられる。今はその異名も古くなり、更に複雑なジャンルも広がっているので簡単には括れないが、以前は両雄の専門分野で、カナダのラッシュがそれに追随するような位置付けでもあった気がする。自分はどれも苦手なバンドの部類で、ヒットチャートにあった作品は聴いていたが、アルバムをいくつか耳に...

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