Archive2021年08月 1/2
Journey - Evolution
Journey - Evolution (1979) 70年代終盤にもなるとアメリカのハードロック事情も随分と進化して、既に英国ハードロックの影響は消化されて商業主義的にまでハードロックの音色が持ち込まれるようにもなっていた。一方新星の如くエディ・ヴァン・ヘイレンが登場してハードロックシーンを塗り替えている時期、その前からプログレッシブ・ロックとハードロックを融合しながら進めていたジャーニーのニール・ショーンもバンドの方向性...
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Sammy Hagar - I Never Said Goodbye
Sammy Hagar - I Never Said Goodbye (1987) 1987年のSammy Hagerは既にVan Halenに参加して蜜月を過ごしている時期だが、ソロ名義でゲフィン・レコードと契約していた関係上、アルバムをリリースしないといけない状況で、普通はこの辺りがバンドの参加や活動を阻害する要因になるが、サミー・ヘイガーの場合はVan Halen参加による恩恵をゲフィンにしっかりと返す形を選択している。すなわちソロ活動時よりも知名度の高いVan Hale...
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Mountain - Avalanche
Mountain - Avalanche (1974) 1973年の日本公演を機にマウンテンはレスリー・ウェストとフェリックス・パッパラルディの不仲を無視して再結成して復活しているが、案外順調に進んだ事からスタジオ・アルバム作りへと進んでいる。もっとも大人の事情があっての話もあるだろうが、それでもメインの二人に加えてコーキー・レイングも復帰させてマウンテンの名に恥じないメンツを揃えて、サイドギターにもう一名加えての4人体制で挑ん...
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Grand Funk - Survival
Grand Funk - Survival (1971) ロックはデカい音で聴くに限る。今はイヤフォンやヘッドフォンで聴く事が主流になっているが、昔はスピーカーで近所を顧みないで鳴らして聴くもので、ステレオセットにも余念がないマニアも多かった。ロックを楽しむにはステレオセットもそれなりのシステムだと強烈に響いた時代もあったが、昔の話。今の聴き方であの爆発的な迫力や鳥肌立つようなロックを体験出来るとも思えないが、確かに体に悪い...
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Tower of Power - Tower of Power
Tower of Power - Tower of Power (1973) 白人黒人混合バンドは何もスライだけではなく、同じベイエリアから出てきたTower of Powerも1970年にシーンに登場して、壮大なるホーンセクションを武器にファンクソウルをグリグリと奏でるバンドで知られていった。今では総勢60名以上がバンドに在籍した事があると言われる程の大所帯且つメンバーチェンジの激しいグループだが、首謀者のベーシスト、ロッコとドラムのガリバルディが居れ...
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Graham Central Station - Ain't No Doubt About It
Graham Central Station - Ain't No Doubt About It (1975) ロックに目覚めてからはリアルタイムのロックと同時に過去のロックを漁り歴史を漁りと深みにハマっていくが、同時にヒットチャートも脇を流れている。こちらはリアルタイムなヒットチャートなのでいわゆる青春時代のBGMに等しい時代同時性のある思い出だが、ヒットチャートに顔を出すロックもほとんどなかったのでこの両者は概ね被らずに幅広く取り組めていた。プリンス...
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Sly & The Familystone - Small Talk
Sly & The Familystone - Small Talk (1974) ロック界、または黒人音楽界も含めて伝説となっているSly & The Familystoneは1975年に解散しているが、その直前の1974年にリリースされているラストアルバム「Small Talk」は賛否両論の作品。ここまでのスライの名盤の迫力とトリップ度からしたら本作はあまりにもかけ離れた愛に溢れるアルバムで、ユルい作品と称される。強烈に甘ったるくファンキーでドロドロの世界を知ってしまった...
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Prince - Welcome 2 America
Prince - Welcome 2 America (2021) 2010年に制作されていたプリンスの未発表アルバムの触れ込みで現代にリリースされた「Welcome 2 America」。超多作なプリンスの残された作品から纏まった形態で発掘リリースされているから、オリジナルアルバムの発表に近い評価だが、同時に付けられているライブ映像の評判が更に良い様子で、後年のプリンスのライブステージ及び空白期間の姿が見られる貴重度も手伝っている。普通にアルバムサ...
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Eric Clapton - There's One in Every Crowd
Eric Clapton - There's One in Every Crowd (1975) 前作が「461 Ocean Boulevard」と後にはあまりにも名盤と語られるアルバムだったから、リリース枚数の多くなった後年から振り返ると随分と地味なアルバムの扱いになる「There's One in Every Crowd」は1975年リリースの作品。クラプトンと言えばどうしてもブルースギターをイメージするし、アルバムもブルース色があって当然の認識なので、そうではないアルバムだと影が薄くな...
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Derek & The Dominos - In Concert
Derek & The Dominos - In Concert (1973) Eric ClaptonのキャリアでDerek & The Dominosは実に短命に終わったプロジェクトでもあったため、レコードはスタジオ盤2枚組ながら1タイトルだけ。後の1973年にライブアルバム「In Concert」がリリースされたが、内容は1970年10月のフィルモア・イーストのライブ演奏から収録されている。つまりその1年程度しかDerek & The Dominosで活動していないので、どこか歴史的に軽視されている面...
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Tedeschi Trucks Band - Layla Revisited (Live at LOCKN')
Tedeschi Trucks Band - Layla Revisited (Live at LOCKN') (2021) クラシックロックは確実にクラシック化している。今回のテデスキ・トラックス・バンドの「Layla Revisited (Live at LOCKN')」はとにかく目を引いた。アルバムジャケットを目にすればオールドタイマーなロックファンなら、もしくは古き時代にロックを聴いていた人なら至極当たり前に脳裏にあのジャケットがよぎるに違いない。記憶の片隅に、またはど真ん中に今で...
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Christone 'Kingfish' Ingram - 662
Christone 'Kingfish' Ingram - 662 (2021) Christone 'Kingfish' Ingramの新作「662」がリリースされていた。前作から約2年ぶり、当時二十歳が今22歳となってのアルバムだが、驚異的に進化した作品で驚いたと同時に今後の期待も相当高くなった。十代の頃からシーンを賑わせてくれた天才少年でもあったから、注目していたが、その頃のライブではジミヘンはおろか、プリンスまでも血肉にしてのブルーススタイルで、いわゆる3コー...
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Poison - Flesh & Blood
Poison - Flesh & Blood (1990) 1990年ともなれば既にアメリカのLAメタルシーンも末期頃だが、それは後の歴史だけが知る話で、当時はまだバブリーな時代と勘違いされていた。その前からやたらアメリカ全土で売れまくり話題をさらっていたバンドがPoisonで、実力や商売センスを抜きにすればBon Joviと良い勝負だったかもしれないレベル。後の世代からは想像出来ないだろうが、それほど売れてたし人気もあった。その時に3枚目になる...
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W.A.S.P - Inside The Electric Circus
W.A.S.P - Inside The Electric Circus (1986) 1986年リリースのW.A.S.P3枚目のオリジナルアルバム「Inside The Electric Circus」。デビュー時から強烈で猥褻なインパクトばかりが先行してしまい、バンドの持つ本来のポテンシャルの高さやオリジナリティ、音楽性の充実さに目を向けられる前に時代が移り変わり、またバンド内部も分裂した不運な面を持つバンド。リアルタイムの自分も最初は衝撃的で聴いたものの、すぐに飽きてし...
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Quiet Riot - QR III
Quiet Riot - QR III (1986) 時代は常にHR/HMバンドにとって鬼門だったが時は必ず過ぎ去り新しい時代が常にやって来るから、次なるアルバムや曲調、作風やトレンドとの絡みと関わり方をどこまで取り入れるか、それとも一切を無視して十年一日バンドで進めるか、そこまで自信がなければ何かを取り入れるなり融合させるなりしないとシーンで生き残っていけない。精々アルバム2枚くらいは同じ路線の作品でも生きていけるが、それ以上...
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Accept - I'm a Rebel
Accept - I'm a Rebel (1980) ジャーマンメタルの雄と呼ばれたアクセプトは70年代終盤にシーンに登場したが、まだあの骨太なヘヴィメタルらしいサウンドは確立されておらず、その頃には存在していたジャーマンハードの流れとこの頃アンダーグラウンドシーンにあったNWOBHMを融合して初めてあのアクセプトサウンドが出来上がったと推測できるので、それ以前の作品はジャーマンハードと何かを合わせる事を念頭に置きながら、シーン...
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Twisted Sister - You Can't Stop Rock'n'roll
Twisted Sister - You Can't Stop Rock'n'roll (1983) 70年代からロックに目覚めてバンド活動を続けていたTwisted Sisterはあのルックスから想像出来るように、グラムロックを目指していたようだが、強烈な個性と才能を発揮するボーカルのディー・スナイダーをメンバーに迎えてからはもっと王道の英国ヘヴィロック=今のヘヴィメタル元祖的バンドに傾倒して、グラムロックと併せたアレンジを売りとしていた。バンド結成からアルバ...
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Helloween - Walls of Jericho
Helloween - Walls of Jericho (1985) NWOBHMの波とその影響はメタリカの総帥、ラーズの琴線に響き大きな影響を与えているが、同じようにドイツのカイ・ハンセンにも多大なる影響を及ぼしている。1985年にシーンに登場したHelloweenは確実にNWOBHMとそれ以前のヘヴィメタルに影響を受け、更にメロディアスな旋律の歌を当てはめて斬新な発想を持って出てきた。最初は6曲入EP「Helloween」だったが、その後早くもファースト・アルバ...
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Motley Crue - Motley Crue
Motley Crue - Motley Crue (1994) メンバーチェンジをしても何らセールスにも音楽性にも影響を及ぼさないケースもあれば、ひとり代わるだけでまるで別バンドのようになる時もあり、時代背景も手伝うしバンドの音楽志向にもよるので一概にも言えないが、当然音は変わる。特にソングライターやボーカリストが代わると大きく変貌するのでひとつの境界線になる。Motley Crueの場合も1994年リリース作「Motley Crue」ではボーカルがあ...
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Vandenberg - Vandenberg
Vandenberg - Vandenberg (1982) 最近はどんなギターを使ってもデジタル技術の著しいアンプ側でプリセットされたサウンドでギター本来の音とは関係なく、出したいギタリストの音が出るようだ。ストラト使いながらレスポールのトーンと音色が出せるとは信じ難いが、まるで同じとは言わないまでもほぼ同じ音が出てくるのは、自分でもMacをアンプ代わりにして鳴らしてみると納得する。デジタル技術も相当進化して、今では世界各国の...
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Motörhead - Orgasmatron
Motörhead - Orgasmatron (1986) Motörheadの1986年リリース作品「Orgasmatron」は3年ぶりのアルバムとなったが、諸事情がその空白期間を作ってしまったようだ。バンドも長くやればやるほどトラブルは付き物でMotörheadもその波の呑まれてしまった期間だと聞く。丁度ヘヴィメタルやハードロックの世界が目まぐるしく進化変化した時期をMotörheadは大きな活動を出来ないままに過ごさざるを得なかったので随分もどかしかったと想像...
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Praying Mantis - Gravity
Praying Mantis - Gravity (2018) 1980年代当時は幻のNWOBHMバンドと異名を取り、アイアン・メイデンと親密な関係性にあったと知られていただけでアルバム一枚リリースして解散。その後のヘヴィメタル全盛期のシーンには不在のまま時が経ち、90年代に復活してからはメンバーを替えながらトロイ兄弟中心に良質なアルバムをコンスタントに今に至るまでリリースし続けているPraying Mantisは、他のHR/HMバンドと比べても結果的に良い...
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Iron Maiden - Brave New World
Iron Maiden - Brave New World (2000) 21世紀のアイアン・メイデンの捉え方は難しい。NWOBHMの成功者の80年代の勢いある時代のサウンドから90年代を経由して時代の波に呑まれてメンバーの離脱や音楽性の深化も同時に進めて暗黒時代に突入しつつもバンドは突き進む。そこで紆余曲折ありながらも2000年にリリースされた本作「Brave New World」で黄金期を支えたボーカルのブルース・ディッキンソンとエイドリアン・スミスの復帰に...
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Judas Priest - Defenders of the Faith (30th Anniversary Deluxe Edition)
Judas Priest - Defenders of the Faith (30th Anniversary Deluxe Edition) (1984) Judas Priestの1984年リリース「Defenders of the Faith」を久々に聴くと、ここまでカッコ良かったかと戦慄するレベルのヘヴィメタルが飛び出してくる。自分だけがこの時代のリズムとノリに反応するのか、今の若者が聴いても心地良くヘヴィメタル感を味わえるか不明だが、つい頭を振ってしまうノリ、心地よい歪み具合のギターとダウンピッキング...
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Blue Murder - Screaming Blue Murder: Dedicated to Phil Lynott
Blue Murder - Screaming Blue Murder: Dedicated to Phil Lynott (1994) ジョン・サイクスのBlue Murderのライブアルバム「Screaming Blue Murder: Dedicated to Phil Lynott」は1994年にリリースされているが、中身は前年12月の日本公演から記録されてて、昔聴いた時結構良かった気がしたので探して聴いている所。バックメンバーは当初のカーマイン・アピスとトニー・フランクリンではなく、マルコ・メンドーサとトミー・オース...
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Whitesnake - Whitesnake (30th Anniversary Edition)
Whitesnake - Whitesnake (30th Anniversary Edition) (1987) 1987年を記念する名高いアルバムにホワイトスネイクの「Whitesnake」が挙がる。チャートアクションでマイケル・ジャクソンの「Bad」に次ぐ2位を記録する異常な売れ方を果たした紛れもないHR/HMのアルバムで、比較対象が凄い。バンド名=プロジェクト名として知られるホワイトスネイクだが、本作も残忍な事にレコーディングメンバーはアルバム発表前に全員解雇され、リ...
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U.D.O - Animal House
U.D.O - Animal House (1987) 1987年U.D.O最初のアルバム「Animal House」リリース。当時そこまでヘヴィメタルにハマり込んでもおらず、全ての情報を漁ってはいなかったが、ほんの少し前にはアクセプトの「METAL HEART」が売れており、また「ロシアン・ルーレット」も強烈だと噂を聞いていたばかりなので、そのボーカリストのウド・ダークシュナイダーが脱退して新しいバンドU.D.Oを組んでアルバムがリリースされたと聞いてもあま...
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McAuley-Schenker Group - Save Yourself
McAuley-Schenker Group - Save Yourself (1989) 初期マイケル・シェンカー・グループに何があってしばしの休眠状態になり、マッコリー・シェンカー・グループになったか把握していない。契約かメンバー間の問題か、その辺りだとは思うが1987年にデビューアルバムをリリースしたものの、初期の神懸かったギタープレイも楽曲のシリアスさも失われたアメリカに寄ったようなサウンドに批判が浴びせられ、ファンにとっての神であるマ...
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Yngwie Malmsteen - Trial By Fire: Live In Leningrad
Yngwie Malmsteen - Trial By Fire: Live In Leningrad (1989) ソ連崩壊直前の1989年、どういう理由からか数多くのロックバンドがソ連にライブツアーに行っている。何でも当時のソ連のお達しでは当地で得た利益は全てソ連外に持ち出し禁止と決められており、記念以外の何者でもないツアーにしかならなかったようだが、それでも多数のイベントがソ連で行われている。他のバンドやグループとの差別化、またソ連でアメリカのバンドが...
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Def Leppard - Adrenalize
Def Leppard - Adrenalize (1992) HR/HMサウンドはこういうものだとの固定概念が今の時代でもあるが、昔からそのテーマはリスナー側に存在している。プレイヤー側はイメージを維持しつつも新しい音への取り組みや進化を模索してバンドのファンを失わないように少しづつ、時には大胆に変化してHR/HMバンドのイメージを維持していた。ヘヴィに進化する分にはリスナーも突進できたが、他のサウンドとの融合には懐疑的な面もあり、デ...
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