Ernie Graham - Ernie Graham

Ernie Graham - Ernie Graham (1971)
アーニー・グレアム(紙ジャケット仕様)

 パブロック…、スワンプ系…、英国で起き続けていたシーンの変化とその呼称、カテゴライズとも言われるけど、それが自分の中で消化しきれないのがこのヘン。フォーク・ロックからスワンプへ、そこからパブロック、さらにはパンクへの発展とどうにも結び付きにくい発展形ではあるが、そういう系譜になるはずだ。その前になると今回のアーニー・グレアムが在籍していたEire Apparentの「Sunrise」はジミヘンのプロデュースによるアルバム作りだし、話題には事欠かないのだが、それこそがロックの系譜のひとつでもある。

 Ernie Grahamの1971年リリースの唯一のソロアルバム「Ernie Graham」はバックにHelp YourselfやBrinsley Schwarzを従えてのアルバムで、フォーク・ロックという中での傑作アルバム、この後にThe Kinksの「Muswell Hillbilies」が出てきたのを聴くと、こっちのが全然先に辿り着いていた世界だったか、と改めてこのアルバムの先取り感が判ってくる。しかもそれがまた名盤なんだな。フォーク・ロックと言ってもそれだけじゃなくって、しっかりジミヘンばり、とは言わないけどちょいとナヨいギターでのオブリがガンガン入ってくるのもあって「Blues To Snowy」なんてのは相当にカッコよかったりするし、「Belfast(!)」なんてのはもうフィドルがキレッキレで美しくも悲しく素晴らしい。他は大体あんな感じのフォーク・ロックでレイドバックしたヤツね。だからロック的な熱さみたいなのは総スカン。ところがその歌心で人を惹き付けていくという作品。

 歌が上手いというんでもないしバンドが凄いってんでもない、やってる曲が複雑なわけでもなく
普通にシンプルに歌ってギター弾いてゆったりしているだけ。それが気取っていないトコロで、その気取らなさが売りになるってのに気づかせたという意味では大きい影響を与えたんだろうと思う。そのバックをしっかりと支えている連中もそれぞれ後に大したバンドになっていくワケだし、年を経てようやくにしてこの味わいを堪能出来るようになった自分です。そんだけ名盤なんだよなぁ…。






Bronco - Country Home

Bronco - Country Home (1970)
Country Home/Ace Of Sunlight

 ロバート・パーマーとフランキー・ミラー、それに本日登場のジェス・ローデンってのが英国三大ブルーアイドソウルシンガーです、なんて初めて知ったわ(笑)。どれもこれも無名な方々で構成されている括りじゃないのか?って感じだけど、自分が接した頃はそういうの無かったのは確かだけど、後になってそういう括りも出来たのかもしれない。いや、多分そうだ。30年前とは色々と変わってきているだろうし、追記されている歴史部分もあるのだろう…、そっか…。そんな事を思いつつもちょいとアクのある歌声を持つシンガーが気になってアレコレ聴いている日々、なかなか色々と面白いものもあって楽しめる。

 Broncoってバンドの1970年リリースの「Country Home」。セカンドの「Ace Of Sunlight」の方が知られているので自分もそっちを随分前に聴いていたけど、まだまだこの手の音楽をロックだぜ、として聴いていられるほどの許容もなかったしね、ほとんどまともに聴いてない。まぁ、ところどころで聴くとそれなりの興味は湧いてきたりするんで、徐々に受け入れられるようにはなっていったんだけど、やっぱり基本的にギターが好きなロック小僧としてはさほど影響を及ぼすものでもなかった。そんな事ではあるけどリスナーとしてこの渋さと言うか、確かにパブで簡単にうるさくなく演奏できそうな曲ってのはThe Kinksの「マスウェル・ヒルビリーズ」を彷彿とさせる雰囲気でなかなか聴きやすい。ジェス・ローデンの歌声も熱唱系なブルーアイドソウルってんでもないからそこまで言われる程の人なのか?って思ってしまうが、きっと他のアルバムやソロアルバムなんかじゃ凄いんだろう。いずれ聴かないとね。

 さて、この「Country Home」という作品、全くパブロック、と言うかフォーク・ロックなんだろうな、基本。アメリカのと違うのはどこかフワフワっとしたトコロとヒネリのセンスなのだろうか、流しのライブ的な曲調が多くて大変聴きやすい。ちょいとイメージ変わった。このジェス・ローデンって人、フリーのコソフのBack Street CrawlerやMott The HoopleやKeef Hartleyあたりの作品にも参加してるし、そもそもがBand of Joyのメンツとのバンド結成がこのBroncoだし、かなりど真ん中の渋いトコロを突いた活動だったんだけどね、結局は実力のある渋めの人、で終わってしまっている感があってもったいなかったのかも。かと言って漁るか、って気にもならないしな…。作品もメンツも良作なアルバムです、はい。





Frankie Miller - Full House

Frankie Miller - Full House (1977)
Full House

 英国ブリティッシュブルースロックの最高峰とも言えるFree、その要ともなっていたのがAndy FraserとPaul Rodgersってのは言わずもがなだが、アンディ・フレイザーって人は何とも気まぐれな人だったのか、Free以降ではさほど大きな活動がなくってソロアルバムいくつか…くらいの表舞台、ところが割と裏方で活躍してたりしてその才能はたっぷりと発揮されていたってのは割と知られていない。先日のAOR作品なんかもそうだけど、感性豊かな人だったからこだわりってのも多くなく進化変化していく方が面白かったんだろうね。そんなアンディ・フレイザーのFree時代を彷彿とさせる楽曲が聴ける作品がコイツだ。

 Frankie Millerの1977年4枚目の作品「Full House」。もうね、初っ端聴いてくれよ、これ。正にアンディ・フレイザー作曲の「A Fool In Love」ですよ。しかも歌がFrankie Millerだからさ…って知らない人のために書いておくと、まんまポール・ロジャースです。ロッド・スチュワートよりもポール・ロジャース。んで、アンディ・フレイザーばりのあのタメの効いたベースラインで弾かれているんだからそのまんまフリー。そこにホーンセクションが入っているから何とも不思議…、このアレンジのセンスはもうひとつの名作カバー曲の「Jealous Guy」にも引き継がれていて、何とも素晴らしい仕上がりを見せている。1977年ともなればフランキー・ミラーもたっぷりと脂の乗った時期でその歌声の素晴らしさも誰が聴いても感動的なモノだ。ホント、こんだけ歌えれば気持ち良いだろうよ…ってなくらいな歌声。

 そうそう、しっかりとフリー人脈では鍵盤でラビットが参加している…、この人も基本的にホンキートンクな人だから不思議はないが、その他も割と人脈あった様子でクリス・スペディングやゲイリー・ブルッカーなんてのも参加しているんだから面白い。プロデュースはクリス・トーマスという結構な布陣での作品、もうちょっと人気があっても良い人なんだけど、そこまでは知名度ない…よな、多分。自分的にはロック本の紹介が悪くて、スワンプな人という印象だったから聴くのは遅かった。んでも聴いてしまえばコイツはスゲェ…ってなったけど。まだまだこういうのをじっくりと聴いて楽しむってのあるからね、貯め込んでおかないと(笑)。





Elkie Brooks - Two Days Away

Elkie Brooks - Two Days Away (1977)
Two Days Away

 驚いたな、Vinegar Joeの衝撃ブルースボーカリストのエルキー・ブルックスって今でも現役で歌ってるんだ…。しかも相変わらずのドスの効いた声で色々なカバー曲までも歌っているので、ちょっとYouTubeにハマってしまった(笑)。カバーアルバムみたいなのも出してるし、結構根強い人気なんかがあるのだろうか?それにしても自分自身も忘れてたけど、英国の歌姫な割に全然知られていないというのはやっぱり自分の情報量の無さだったのか、偏ったアルバム評だったからか、単に日本にまで知られることが多くなかったのか…、この手のって難しいんだよね。途中から入ると単なる女性シンガーってだけで片付けられちゃうし、来歴まで漁らなきゃそんなもんか、だし…。

 Elkie Brooksの1977年リリースのセカンドソロアルバム「Two Days Away」。あの歌声とヒステリックなパフォーマンスを期待してはいけなかった、というがっかり感があったからかどうにも地味な印象しかなかったアルバムだけど、冷静に聴き直してみればしっかりとしっとりとしたソウル…魂を歌ったアルバムだったってことに気づく。どうにもあの魂の叫び的なブルース歌唱が好きだからこういう大人びたのになると途端につまらなく感じてしまうんだが、作品的にはそこまででもなく、暴れ馬をコントロール出来ているアルバムというような感じか。単に上手い歌の人のアルバムとも言えるんだが、まぁ、それは人ぞれぞれ…、自分的には別にこの手の歌と音ならエルキー・ブルックスじゃなくても良いんじゃね?って思うけどさ、あんな魂削るような歌をずっと歌っているってことも出来ないだろうし、しょうがないか、なんて思う。その意味ではロッド・スチュワートと同じような歩みになるのかな。

 ロックだけではないんだな、多分。かと言ってソウルなワケでもないし、歌ものアルバム、な感じだろうか。ノリの良いR&Rなんてのは無いし、やっぱり落ち着いたのがやりたかったんだろうと。ただ、以降の作品はほとんどがこういうタイプの方向性になっているようなので、もうロックは卒業だったのかな。その分今でも活躍するシンガーという息の長い活動に結びついているのかもね。他のアルバムもアレコレ聴きたいけど、何回も聴かなそうだし、どうしたモンかと思っているところ。近年の作品だけでも聴いておこうかな。ジミヘンの「Red House」とか別モンに仕上がってるし…。









Vinegar Joe - Vinegar Joe

Vinegar Joe - Vinegar Joe (1972)
Vinegar Joe

 今はどう思う人が多いのか分からないけど、ブルースギタリストって言うと不幸な人というイメージが付きまとっているらしい、と話しててなるほどなと笑えたのだけど、そう言われてみるとそういうギタリストってのは割と好きかも。もっとも白人のロック系のブルースギタリストに限る話なので、そんなに数多くないというのはあるけどね。ここのトコロちょいと土臭い方面にも向いていたところに、こういうバンドってあまり聴いてなかったな、ってことで登場です。

 Vinegar Joeってロバート・パーマーが歌ってたってことで知られているバンドの1972年の最初のアルバム「Vinegar Joe」。もっとも狙いはロバート・パーマーじゃなくってエルキー・ブルックスになるんだけどね、このお姉ちゃんの歌声はもうロバート・パーマーなんてどこ吹く風、そもそもツインボーカル体制なんて要らなかったんじゃね?って思うけどさ、それはそれで狙いがあったのだろう。初っ端からなんとも硬いトーンのベースで始まり、如何にもスワンプと言った曲が始まり、ロバート・パーマーってこんなに艶かしく歌ってたのか、ってくらいにイメージと異なる歌が出て来る。ライブ映像見ててもやっぱグラム的な動きがしたかったんかなぁ…と思うようなスタイル。さほど何か強烈に残るモノは見当たらないんだが、やっぱりエルキー・ブルックスの歌声に尽きる。

 それに加えてのカントリーとスワンプな楽曲郡、割と心地良いなぁ…、あんまり馴染みのないサウンド…ってもストーンズでおなじみの類の音だから違和感はないけどね、あのヘンの曲をジャニスが歌っているというイメージを持ってもらえればそれがVineger Joeってバンドだ。結構クセになるバンドと歌声で、ギター聴いてても個性的なヒーローってんじゃないけど、やっぱり良い感じのスタイルで好ましい。レスポールゴールドトップとかなかなかこの時期いないし、しかもハムバッカー付いてるからオールドだろうし、ちょいと気になる存在。新たなブルーススタイルに取り組んでいたのかもしれない。この頃のロック好きなら聴いてみて損しないバンドです。







Hustler - Play Loud

Hustler - Play Loud (1974)
Play Loud

 プロデューサーによってバンドサウンドが変わる、それでいてプロデューサーは自身のアイデンティティを保ったまま様々なバンドをプロデュースしていく、それってとっても難しい事じゃね?みたいに思えるし、音を聴いてプロデュースしたのあの人、みたいに分かるのって多くはないだろうし。著名な人達のでもそれはわかりにくい。そりゃ元々がバンドの音ありきで、そいつをいじくり倒していくんだから限界あるもんな。それでも個性的な音のまとめ方とかあって、有名なプロデューサーってのが出て来るんだから凄いよな。

 ロイ・トーマス・ベイカーがプロデュースのHustlerという英国のバンドの1975年リリースのセカンド・アルバム「Play Loud」。クイーンの繊細な音作りとは異なり大雑把なバドカンタイプのハードロック・ブギバンドの作品なので、どこにその力量が発揮されていくのか…みたいなのはあるけどね、英国はホント色々ある。深い。軽快で心地良い聞き慣れた感のある70sならではのシンプルなロックが鳴ってくるけど、聴いているウチにどうにも何かに似てるよな…とふと思い当たる。そっか、ポール・ロジャースの声とリンクしちゃうのか、と。バドカンのもうちょっとハード版と言った曲調が並ぶ快作で、何ら悪いところもなく軽快に楽しませてくれるのだが、どうしたってそれ以上にはならないという哀しきアルバム。このセカンドでバンドは活動終了になったみたいだけど、ロイ・トーマス・ベイカーを引っ張り出せたんだから大したもんだろう。

 1974年だからまだロイ・トーマス・ベイカーもQueenで一旗上げる前、割とこの人ブルースロック系とかドロ臭いのもやってるんだよね。Queenと関わったあたりからは商業路線系へも着手していってAORなんていう正に打ってつけの世界に入っていくんだけど、そういう意味で昔から一度はやってみたいプロデューサー別のアルバムの聴き直しってのも考えなきゃ。そんなにメジャーなプロデューサーってのも多くないし、この辺ってエンジニアとも絡めると結構な共通項での楽しみ方ができそうなんだよな。

Peter Straker ‎– This One's On Me

Peter Straker ‎– This One's On Me (1977)


 Queenネタってのは色々あるんだけど、どれもこれもってトコロで、こいつはかなりホンモノ、っつうかフレディ・マーキュリーの彼氏(?)のアルバムなワケだからプロデュースにも力が入るってなモンだ。元来の才能がこういうトコロで生かされてて、しかもそこに「愛」しかもピュアなのが入るワケだからそりゃあんた、悪いものになるはずないでしょ、と。しかも元々がそういう才能のあるナルシストな役者さん上がりなワケでしてね、そこにプロデュース業のプロ、ロイ・トーマス・ベイカーまで引き込んでの力作が仕上がっているんですな。知る人ぞ知る、ってアルバムで何と未だにCD化されたことのないアルバムの模様。

 Peter Strakerの「This One's On Me」、1977年作品、どっからどう聴いてもフレディ・マーキュリーそのものを感じるワケで、しかもフレディ・マーキュリープロデュース、しかも愛人、何も言うことないだろ、ってなお話しかない。作曲も演奏もフレディ・マーキュリーは絡んでいないのになぁ、どうしてこういうQueenらしいアルバムが出来上がるんだろうか?しかもどのアルバムみたいとか言うのではなくって全てにQueenらしさが詰め込まれているというのが面白い。やっぱり愛あるが故の作品なのだろうか?ただ、それを意識しなくて聴いても普通に素晴らしい作品なんですな、これがまた。Peter Strakerって人、ジャマイカ人の元々ミュージカルとか出てたらしく、あの有名な「ヘアー」にも出ていた役者さんなので実力はもちろん普通のミュージシャン以上です、だから故にこの力量は分かるんだけど、どうしてこうなる?ってのが不思議。

 多分コーラスとかフレディ・マーキュリーも参加してるんじゃないかなぁ…、もしかしたらデモ段階では歌ってるのかもしれない。それにしても1977年リリースって事はQueenもちょいと悩ましい時期に入りつつあった頃か?その狭間での息抜き制作作品にしては出来過ぎ。こういうトコロから影響も受けて「Mustafa」とか出来てきたんだろうなぁ、なかなか周辺の環境を知ると面白い。







The Struts - Everybody Wants

The Struts - Everybody Wants (2014)
Everybody Wants

 初期クイーンで思い出した…、ちょいと前からThe Strutsって知ってる?なかなかユニークだよ、ってことでオススメされてて、バンド名は何かで見たことある程度だったんだけど、もうリバイバルロック系のってどれもインパクトだけで結局飽きるからなぁってのあってあんまり追いかけてないんだよね。新しいエッセンスを取り入れてどこまでシーンで残れるんだ?ってのがキモになってくるし、それでいて凄い大作が出来上がったなんて話も聞く事ないし、70年代のリバイバルやるならコンセプトアルバムの壮大なのとかやってみりゃいいのになと勝手に思うワケだ。

 The Strutsの2014年作品「Everybody Wants」。ファーストアルバムが3年前?セカンド・アルバムは出てないのかな。ライブで何度か日本に来てるからそれで知られているのと、ストーンズやモトリーの前座で回っていたってこともあるからそれなりに知られていったらしい。見かけはどうにもなるほどフレディ・マーキュリーみたいなトコあって、意識してるんだろうなぁと。聴いてみると歌い方も相当にフレディ・マーキュリーの影響下にあって、鼻にかかったハイトーンというのかな、高貴な雰囲気のする歌い方とやや吐き捨てるかのような鋭いセンスというトコロで、なるほどフレディ・マーキュリー的なものだ。多分それだけでこのバンドは支えられている感じがするなぁ。曲そのものはかなりキャッチーでポップ、ロックらしさは雰囲気としてはあるけど、どうにもキャッチー&ゴージャスに作られている感が強いか。その意味ではパワーポップに近いのかもね。グラムらしさってのはあんまり感じないけどルックス的にそうなのか。

 ギターがなぁ、もっとど真ん中で弾いてほしいなぁ…、曲のおまけにしかなってないし、どうしたって曲と歌中心だからギターヒーロー的なトコはないし、フレディ・マーキュリー一人で頑張っててもそれ取ったら普通すぎる…か?パッと聴いた感覚は取っ付きやすいけどこれからの深みを期待したいバンドかも。もう3年そんなことしてるから次のアルバムはそういう深みが出て来るかもしれないけど。何せ英国はそういうの敏感だし。そういうの考えるとこれからのロックって大変だよな。何かを打破してスターダムにのし上がってもらいたいバンド、そしていつかクイーンのカバーアルバム作って泣かせてくれ(笑)。







Wishbone Ash - First Light

Wishbone Ash - First Light (1969)
First Light

 ギターの音色って良いよなぁ…、とつくづく色々聴いてて思う次第。好みだけでしか無いけど、そりゃさどれがどんなギターの音だ、って聴いてて分かるほどじゃないにせよ、多分この辺のギターの音なんだろうなぁ、とか想像しながら聴いてるし、そこに微妙に好みのトーンも重なってくるし、更にそれぞれの音色も違うから繊細な楽器だとも思う。そういうのをきちんと大切に出しているバンドってそうそう多くはないのかもしれないが。

 Wishbone Ashの1969年のデビュー前のデビューに向けての音源がオークションで発掘されてそのままリリースされたプレデビュー作品「First Light」。当然ながらファーストアルバム「WISHBONE ASH」に収録される楽曲がメインで、2曲だけ未発表のままというシロモノなのだが、これがまた素晴らしくてついつい何dも繰り返して比較して聴いてしまうくらいに面白い。やっぱり美しいんですよ、全てが。大英帝国の繊細な美的感覚そのままで、どこを取ってもきちんと丁寧に作られて演奏されているし、ツインギターの美しさと言われるんだけど、もうふたりともそのその繊細さがにじみ出ているから、その二人の絡みが美しいんです。デビュー前のプレ音源ですらこの繊細さと完璧さと美的感ですかと疑うほどの作品で、完成形そのもの。多少音の粒の粗さはあるけど、それでも1969年でのこの音はなかなか見事なまでの宇宙感。

 そして待望の未発表曲2曲の美しさと来たら、なぜこれを出さないでいられたんだ?ってくらいの完成度の高さ。ギターソロのひとつひとつまで出来上がっているのにね。特に2曲目「Roads of Day to Day」の素晴らしさと来たら後の「Argus」に通じるセンスそのままが発揮されている曲で、ファーストの「Phoenix」と似た曲調だったからかオミットされたのかな。それにしても勿体無い…そんだけ自信があったってことだろうか。未発表ではないけど「Alone」の歌入りも、こっちで出しゃ良かったじゃないかって思うくらいにインストである必要性もなかったと思ってしまうくらいだ。ただ、セカンドの「」に入るとちょいと浮くのかもな、とは思うが。曲単体としてはこっちのが全然良いもん。

 この繊細な音の作りは一体何なんだろう?初期Queenなんかもこういう繊細な音作りを持ってたけど、現代に至るまでなかなかこういうバンドは出て来ていない。ツインギターの美しさを誇るってのはあるけど、こういうセンスと味わいを楽しめるバンドって無いんだよなぁ〜、Wishbone Ashも中後期はもう別バンドだし、ホント、幻のバンドです。





Pat Travers - Makin' Magic

Pat Travers - Makin' Magic (1977)
Makin' Magic

 昔はよくロック聴いてたよ、みたいな話はよくあるし自分よりも年上の方々と話してると普通にそういうのが出てくるし、そりゃ、中高生の頃に流行ってたのを聴いてたら自然にロックだったりしたって話だろうから時代の成せるワザでもある。後からそれを追求していくってのはやっぱりニッチな世界を探求する人だし、強いて言うなら今追求してっても当時を知ってる人達の方が明らかに時代感を知ってるんだから一刀両断されることも多い。年取ってりゃ偉いってもんじゃないけど、経験値と時代感は年には敵わない(笑)。

 カナダの白熱ギタリスト野郎から英国へ渡っての白熱ギタリスト野郎になってからの方が知られているだろうし、そもそもカナダ人だったの?って世代もいるのだろうPat Travers。もちろんあのライブ盤「ライヴ!」が一番なんだけど、既に登場しているので以外なことにコイツもカッコ良いんだぜ、とばかりに1977年のセカンド・アルバム「Makin' Magic」をお届けしようじゃないか(笑)。まぁ、ジャケット見てコイツ、アホだろうなぁ…ってのは想像できちゃうでしょ?いや、そうかどうかはもちろん知らないけどさ、ナルシストでもなきゃこんなジャケットで自分の二枚目のアルバム出そうなんて思うか?思うんだからやっぱりカナダのセンスなのか?なんて思うけど、多分そうだ。繊細さとか芸術性ってのには割と無頓着だったりするんじゃないかと。そんな事を思ってしまうもんだから当時のリアル世代以外では手に取るのはついつい後回しになるってモンだ。やっぱりジャケットの印象は重要。

 しかしだ、聴いてみるとこれがまた凄い白熱した傑作アルバムだったりするから困る。もっと早く聴いておきゃよかったじゃないか…なんて。ロックってこういうダサさと白熱ぶりと熱血少年的なのがあるしそれをそのままやってくれてるというヒーローでもあったワケよ。ギターもバリバリ弾いてるし歌も熱血だし、ライブ盤だけじゃなくてスタジオ盤でもこんだけ熱いのか、と、ついつい引き込まれていったアルバム。ギターロック好きだったら間違いなくハマる。それにギターのエフェクターにしても結構色々な音色使ってるし、探求し甲斐のある人だね、これもまた。多分自分の中でこういうロックの音ってのが一番しっくりとハマっていて、本能的にカッコ良いって思っちゃうんだろう…、このジャケットでも(笑)。



Mahogany Rush - Live

Mahogany Rush - Live
ライヴ(期間生産限定盤)

 時代が変わった、、と言うか文化を知っている連中がジジイになってきたから昔で言う大人がバカにする子供の文化ってのが本人達が大人になってしまったことで自分も好きだから、という世代になってしまって、大人が子供になっていると言うのか…、そうすると今の子供は、みたいな風潮がなくなってきてて理解を示しながら共存するみたいなことになっている。何か良いのか?って思うけど、そういうモンだからそれで世界は成り立つのだろうし、だからと言ってどうというモンでもない。要するに自分の持っている価値観を変えていくだけの話で、そういう事柄は他にもたくさんある。

 ロックなんてガキの聴くモンだ、ってあるんだけどさ、所詮ジジイが聴いたって分かんねぇだろ、って思ってたしね、それが今でも自分がロックを聴いている、というか拘ってきているという事実。ん〜、でもそういうモンだ(笑)。んで、本日、Mahogany Rushの名盤「Live」だ。1978年リリースのライブ盤、これ一枚しか知られていないんじゃないか?ってくらいにマホガニー・ラッシュっつうとこのアルバムが出て来る。アルバムジャケットを眺めていても確かに他のアルバムジャケットで見かけたなぁってのは数枚あるかないか…まぁ、そういうモンだ。でもさ、それだけコイツが突出してるって話でね、聴いてみると一発で分かります。うん、やっぱりロックはパワーだしエネルギーだし、白熱したプレイがどんだけ出せるかってモンで、ライブこそそれが光るってのは当たり前なお話。

 冒頭からぶっ飛ばしてくれる傑作ライブアルバムなんだけど、凄いのは中盤のハードブルースから更に有名な「Johnny B Goode」での超絶白熱プレイ、そしてその勢いで進んでいってトドメにはジミヘンの「Purple Haze」というダメ押し、いや〜こいつらスゲェ!ってなるんだけど編集ライブ盤だから実際は波があったのかもしれない。それでもこの白熱プレイは聴くと熱くなるものが必ずあるからね、聴いてみてほしいですよ、ホント。しかも写真とか見てると一体何だこのSGは?ってなるんでね。今の時代それもネットで調べられるから便利だけど、SGのふりして中身メロディメイカーだったりストラトチックだったりと色々と改造されてるし、そもそもエフェクターも凄いし、ギターマニア的には追求し甲斐のある人だろう。



Rush - Fly By Night

Rush - Fly By Night (1975)
Fly By Night

 カナダのバンドで世界的に知られているバンドはたくさんある。地理的文化的にアメリカの影響もあるのかなぁ、ひとつの国として存在してるんだけど、どっかアメリカと同義みたいなトコロあるから世界に出てきやすい環境なんてのもあるのだろうか?アメリカで売れると世界中に知られるのと同様にカナダで売れるとアメリカでも知られて、結局世界中に知られるというような…、あるんだろうなぁ、多分。

 カナダのロックバンドの中でも既に大御所で代表的なバンドでもあるRushの1975年リリースのセカンド・アルバム「Fly By Night」。自分的にはどうにも80年代のモダンな感じのあるRushなので通ることなく過ごしてきたバンドのひとつで、アレコレ書けるほどのネタは知らないけど、幾つかの作品を聞くようにはなった。好みか?ってぇとやっぱりそうでもなくって、それはゲディ・リーの歌のヒステリックさだろうと。声質もだけどさ。そこをクリアすれば聴く機会も増えるってなこともあるのだが、どうしても生理的に受け付けないんで、もっともっと慣れないとダメだな。

 さて、この「Fly By Night」というアルバム、まだ2枚目で、ドラムのニール・パートが参加した最初のアルバム、この人の加入でRushというバンドの深みが増したとも言われている。主に歌詞面と超絶ドラムのリズムなど随分と主導している人らしい。なるほど、聴いていると単なるハードロックバンドからかなり逸脱していて、妙に凝りまくってるなぁってのはすぐに分かるだろう。全体的には明らかにZeppelin影響下一本という気がするけど、歌聴いてるとAC/DCかね?ってな感じでもある(笑)。このアルバムから組曲を導入してプログレバンドへの接近とも言われてるけど、70年代のバンドだったらこういうのってすべてごった煮になって入ってくるモンだろうし、そこまで区別するものじゃないのかも。ただ、そのセンスと壮大さや完成度の高さから世界を代表するバンドになってる。中途半端に色々聴くならこのアルバム聴いてる方が時代が何を生み出したがっていたのかってのは分かるのかも。

 そういえばトリオ編成なんだよな?鍵盤も出てこないし、いくつかストリングスが出て来るけど基本トリオでの演奏でキメがひたすらに多い、即ちリフがあちこちに出てくる…それはリフが曲を構成しているのではなくって、曲の一部にリフが出て来るというような印象で、Zeppelinのリフとは使い方が違うのかな。ベースは明らかにジョンジーよりも動き回っているランニングベースだし、割りとやってる側は気持ち良いハズ。しかしイマイチ掴みどころの無いと言うか、無条件でカッコ良いと言うバンドではないと言うか、不思議だ。この不思議なトコロに惹かれると面白いバンドになってくるんだろう。まだまだだ…。



Teaze - Teaze

Teaze - Teaze (1976)
Teaze

 カナダ出身バンドってのはいつもながら不思議だ。不思議と言うか、何のヒネリもなくって田舎臭いという共通項が面白いんだが、プレイしている姿を見ているとひたすらに熱くてこれぞR&R!って思えるのが多いし、ぱっと見てカッコ良いんだよな。ただ、やっぱり深みの無さからか人気に火がつくほどではなくいつしか…となってしまうのも多い。本日のTeazeなんてのは正にそんな典型。

 Teazeの1976年ファーストアルバム「Teaze」。軽快で快活な、疾走感のあるR&Rをこれでもかというくらいにやっててくれて、デビュー作とは思えないほどのスピード感とライブ感で誰が聴いてもカッコ良いと思うアルバムだと思う。時代は一方ではディスコ時代だけどハードロック的にはKissやCeap Trick、Aerosmithなんかも十分に出てきてて、Van Halen直前というあたりだから悪くなかろうよ。その申し子たちのAngelなんかも出てきてたしね。地元カナダではもちろん大人気なバンドで、だから故に世界デビューして出てきていたのだが、日本ではどうだったんだろ?1978年には来日公演を果たしていたらしいが、何とガラガラだったとか?ここまで外タレで客がいなかったこともなかろうよというくらいにはガラガラだったらしい。それでもその時の日本公演をライブアルバムにしてリリースしちゃってるんだから恐れ入る。

 どの曲聴いてもカッコ良いんで何でまた受けなかったんだろ?とも思うけど、やっぱり何かどこか違うんだろうなぁ。この頃はギターヒーローなんてのが求められていたのもあるからそういうヒーロー面で欠けていたのかもしれない。その感覚で行くとカナダのバンドってヒーローがいるバンド、ってなかなかないかも。バンド単位での人気というのかな、そんな印象。







Moxy - Moxy 2

Moxy - Moxy 2 (1976)
Moxy 2

 未だ70年代のロックが制覇しきれないというのはもうどこまで行っても無理なんだろうなぁ…。制覇するという気もないけど、それなりに聴けるかなって希望は抱いていて、それなりには聴いたけどまだまだたくさん転がってて、しかもどんどんと知らない世界や新しい世界も出てくるしもう時代終わってるのになんてまだまだ出てくるんだよ、ってな感じ。もちろんすべてを知ってるハズもなく、そんな網羅も出来るはずもなく、そもそもそこで好きなものを見つけていきたいという邪心なワケで、その出会いもたまにあるから楽しいんだが…。

 Moxyというカナダのハードロックバンドの2枚目のアルバム「Moxy 2」、1976年リリースの作品だけど、当初はZeppelinフォロワー的なイメージで出てきてて、今でもそういう感じでの紹介が多いのかな。そもそも紹介されないか(笑)。カナダだからストレートなんだけどちょっとダサいっつうか暑苦しい部分があるってのはその通りだけどその分勢いもあってスカッとする素直さはこのバンドの売りだ。快調にドライブするギター中心のハードロック、と言ったトコロなので当時も今もリスナー多いんじゃないかな。凝ったリフとか構成なんてのは全然なくってただ単にドライブしたロックを聴かせてくれる作品。

 いや、なかなかギターの音も良いので聴きやすくてさ、シンプルだし分かりやすいし、こういうのはちょこちょこと聴いておくとストレス発散出来る感じ。本気で好みかってぇのとはちょいと違うけど、もっと若かったらよく聴いてただろうアルバムだったことは想像に難くない。バンドでやろうよ、って言ってたんじゃないかな。それくらいシンプルにカッコ良いアルバム。



Roxy Music - Viva!

Roxy Music - Viva (1976)
Viva

 ロックの偉人たちもどんどんとこの世を去ってて、アレコレ調べているとそれを知ることが多い。有名な人は何かとニュースになったりするのでその時に知るんだけど、そうでもない人はひっそりといなくなってて、バイオグラフィーとか何かのきっかけで見ているといつしかいなくなってた、みたいなのを知る。なんとも寂しいお話だけどそういうモノだろうか。ジョン・グスタフソンにしても2014年には他界しているんだよね。

 Roxy Musicの解散後にリリースされたライブアルバム「Viva」。1976年リリースだけど3つのライブ会場からの抜粋アルバムで、それぞれベースプレイヤーは異なっていたみたいだけど結果的にはJohn Wettonがほとんど差し替えて弾いているとのこと。一部ジョン・グスタフソンの演奏が残っているみたいだけど、そのヘンって結構似たプレイ弾く人達だからなぁ…と実感。ジョン・グスタフソンももっとうまく仕事を選んでいけばJohn Wettonくらいには名前が知られたんじゃないだろうか。正にこの辺はその人達の仕事人生運になるのか。

 そもそもロキシー・ミュージックってバンドはどういう音楽性が実態なのか未だに掴めていなくて、そこでジョン・ウェットンのプレイが、とかジョン・グスタフソンってのがと言われてもアレだけどね、ライブアルバムである本作を聴いていると少なくともヘンな路線にアーティスティックなメンバーが味付けしているみたいな事は明白にわかる。この中で圧倒的に目立つのはエディ・ジョブソンだもんな。そこにジョン・ウェットンもいるからUK的でもありクリムゾンなお話でもあり、それでいて変態ポップな歌声のブライアン・フェリー…、どんなバンドなんだろ、ってなる。それがライブでは如何なく発揮されててかなり手応えのあるライブアルバムに仕上がっているトコロが見事。





Joe Jammer - Headway

Joe Jammer - Headway (1974)
Headway

 不思議な絡みがたくさん垣間見れるのも英国という地理の大きくもなく狭くもない程度の広さの国ならではの味わいか。基本的にそんなに広い世界じゃないようで、ロックってのはやっぱり夢を見させてくれるという面はあるものの実際的には日雇いの下積み生活からのお話みたいなのが多い。それでもなかなか出てこれる人も多くないし、その意味では割りと珍しいパターンの人がこの人、Joe Jammer。

 元々ジミヘンとこやJimmy Pageのギターテクやってて、その時の流れで見初められてのレコードデビューという経歴。そこまでの音楽センスがあったのかギターが巧かったのかってぇのはアルバム聴いてるだけじゃわかんないからなんとも言えないけど、そりゃそこまで売れることはないわな。それでもなかなかおもしろい人脈を使ってのレコードを何枚もリリースしていて、今回はJoe Jammerの1974年のお蔵入り作品の発掘盤「Headway」から。何せドラムにミッチ・ミッチェルで、ベースにはジョン・グスタフソン、ボーカルはSha Na Naの人、って知らないが、それにJoe Jammerのギターという面々で、ミッチ・ミッチェルにも結構期待したけど、さすがにこの程度のバンドだとあの本領発揮の手数足数多しのドラムは聴かれない。一方のジョン・グスタフソンに至ってはこんだけ自己主張するか、ってくらいにいつもの通りにファンキーにグイグイとグルーブを聴かせてくれててさすがの職人。この人ホント良い仕事するわ。

 アルバムそのものの出来映えはと言えば、そりゃもう全然面白くなくって売れるハズがないどころか、CDリリースされたのか?ってくらいにチープな音のギターが中心でどうにも…、それでもこのメンツだからさ…って思ったが、やっぱりロックってのは化学反応が起きないと面白味に欠けるのですな。プレイヤーの技量が面白ければってのだけじゃどうにもならん。そんなことをふと思ってしまった作品。



Ian Gillan Band - Clear Air Turbulence

Ian Gillan Band - Clear Air Turbulence (1977)
鋼鉄のロック魂(紙ジャケット仕様)

 英国B級的バンドのメンツももちろんミュージシャンなのでそういった前歴を経験しながらしっかりとメジャーシーンにも名前が出て来る仕事もしている。そういつトコロでそんな名前を見かけるのは結構面白くて嬉しくなってくるモノだ。別に仕事だからアレだけどさ、ああいうアルバム出してた人が認められてそんなトコロで才能発揮出来てるんなら良かったな、とかそれなら面白いセンスが聴けるかも、とかね。

 Quatermassは伝説のトリオハードロックバンドでしかも鍵盤中心でいながら、の様式美的ハードロックバンドで、アルバム一枚リリースしての解散だったけど今でも根強い人気のあるバンドだ。そのメンツのウチの二人がイアン・ギランのバンドに参加している。バンドの中心人物でベースを弾いているジョン・グスタフソン、それにドラマーのミック・アンダーウッド。前者はイアン・ギラン・バンドで、後者はギランで。今回はIan Gillan Bandの1977年リリースのセカンド・アルバム「Clear Air Turbulence」ってことで、ベースはジョン・グスタフソン、いやはや初っ端からもう何じゃこりゃ?感満載のファンキーなハードロックが展開されるんだけど、そんなベースラインをいきなり弾いてくるか、っつうくらいの面白い作品で単純にハードロックをやって金切り声で叫ぶばかりかと思いきや、随分とけったいなサウンドを出してきたイアン・ギラン、なかなかに驚くべし才能を聴かせてくれている。

 ハードロックばかり聴いていたリスナーに対してのこのアプローチはかなり驚かせたことになるのか、好みじゃねぇ、って一言で切り捨てられたかってトコロだろうけど、随分と音楽的には高尚な世界に駒を進めていった感じで、その中心はジョン・グスタフソンとも言える。うん、こういうセンスの人、結構アチコチでいるんだよね。嬉しい限り。それをコントロールしていったイアン・ギランももちろんチャレンジャーだし、ユニークなスタイルのバンドに仕上がってて、実力派集団の醍醐味が味わえるあたりは頼もしい。





Ritchie Blackmore's Rainbow - Ritchie Blackmore's Rainbow

Ritchie Blackmore's Rainbow - Ritchie Blackmore's Rainbow (1975)
Ritchie Blackmore's Rainbow [ORIGINAL RECORDING REMASTERED]

 日本のハードロック・メタルシーンって概ねレインボウからの影響下が大きいと思ったのはもちろんレインボウを聴いてからの話で、それまではそれこそ日本独自解釈によるメタルシーンみたいに思ってた部分あったんだよね。Zeppelin系列みたいに思うのはなかったからやっぱりレインボウってのは取っ付きやすいバンドだったんだろうと。確かに誰が聴いても、カッコ良いな、って思える曲が多いし、それこそがレインボウの強みなワケだし。

 …ってことでまだ書いてなかったのか、って思ったRitchie Blackmore's Rainbow名義の1975年リリースのファーストアルバム「Ritchie Blackmore's Rainbow」。所詮はELFにいたロニー・ジェイムス・ディオが欲しかっただけの話でシングルからアルバムへと発展させて、その時にELFのメンバーの仕事を重要視したディオの以降を組み込んでバンド形式にしていたけどその実力差は明らかで…みたいな話らしい。実際そうだったんだろうとは思うけど、アルバム聞く限りでは割と多様性に富んだ曲をバンドとしてこなしているあたり、ELFも器用なバンドだったのだろう。それが故に個性が出せなかったのかもしれないが、こうして才能あるミュージシャンはどんどんと同類の人種と融合していくのもまた面白い。その分確実に名盤が生み出されていく率が高まるのだから。

 このアルバムも傑作佳作揃いで、一発でカッコ良いな、って思うのはカバー曲ながらも「Black Sheep of the Family」だろう。そもそもこれがDeep Puprple脱退の理由なんだろうけど、こんだけカッコよく出来たらやってみたいと思うだろうね。ディオの歌声にしてはちょいと軽めになってしまうけど、元々がQuatermassの作品だもんね、凄いセンス。そしてここでのリッチーのギターはソロイスト的なところは控えめで楽曲中心と言うか、曲に合ったソロを展開している方が中心でさすがに自分のバンド的にコンポーザー的な面を出したのか、ギタリスト的にはちょいと寂しいかも。んで、ヤードバーズのカバーで終了するけど、それもこういうカバーとはね…、なかなか普通に英国バンド的にごった煮センスも入ってて面白い。

 このアルバムでロニー・ジェイムス・ディオを獲得して、ELFの面々にも義理立てして、いよいよ本格的にプロのメンツを揃えて快進撃を続けていくのが次作「虹を翔る覇者」からで、その序章としてある種方向性も無視して自身の趣味的に好きなことをやっていたアルバムでもあるか。





Black Sabbath - Mob Rules

Black Sabbath - Mob Rules (1981)
Mob Rules

 バンドってそこまで変化進化してっていいの?いいの、ってのは当然リスナーが付いて来れば良いのだろうけど、一つのバンドがメンバーを変えて音が変わっていって、それでもブランドだけは同じで、看板で売っていく、、みたいなさ、実際をういうの多いから十分通じるんだけど、昔はそんなの皆認めなかったっつうか、どんな良い作品出してもその時点でポリシー無いし裏切られた感が出てくるから売れない作品になるし、駄作と評されてしまうことが多かったんだよね。うん、分かる。

 Black Sabbathの1981年リリースの「Mob Rules」はロニー・ジェイムス・ディオ参加の二枚目のスタジオアルバムだ。そもそもオジーが抜けて、そこにレインボウなディオってどういうバンドになるんだ?と期待半分の中リリースされたのが「Heaven & Hell」で、同じバンド名でやるモンかね、これ?ってくらいの変化があってファンを驚かせたのだが、その流れの二枚目のアルバムとも言うべき作品で、ドラムもビル・ワード抜けてるし、かなりバンドが崩壊時期に近づいている中、今聴いてみれば見事に70年代からのサバスを継承した、それでいてディオの悪魔主義的な歌のスタイルをマッチングさせている素晴らしきアルバム、更にギーザー・バトラーのこれでもかと言わんばかりのベースプレイも素晴らしく際立っているアルバム。ミドルテンポの曲が多いから当然各楽器の目立ち具合もしっかりしてて自己主張がはっきりと出ている。当然ディオも負けていないし、トニー・アイオミも相変わらずのトーンでブレないサバスをやっている。

 確かにこっちがディオ編成最初のアルバムだったら地味で中途半端な作品、ディオが勿体無いなんて声が出てきただろう。それを思うと「Heaven & Hell」というまるでサバスらしからぬ作品が先に出てきたことでのこの「Mob Rules」が生きていると言えるか。そもそもオジー時代の末期も行き詰まってた感はあったワケだし、と思うと色々と符号することもあって、なかなか単に音を聴いているリスナーという視点だけでは分からなかった事が見えてきて、妙に納得したりすることもある。そんなのも含めて聴いててね、かなりの力作でちょいと戻ったなぁ…というのが単純に微笑ましい作品。





Iron Maiden - Somewhere in Time

Iron Maiden - Somewhere in Time (1986)
Somewhere in Time

 都心部がガラガラになり道路からは車が溢れ、長距離電車や飛行機は満員御礼と民族大移動が開催されるこの時期、じっくりとロックを聴いていた方が人生のためかも?とは思わないけど動けないんだからどうしようもないしな…と元来の怠惰性が行動を制御している…、ダメだねぇ(笑)。ちょいとガツンとしたモン聴きたいし、ベースのカッコ良いのも続けたいな、ってことで当然思い付いたのがスティーブ・ハリスですね。

 Iron Maidenの1986年作「Somewhere in Time」。時代的にバブリーな中、シンセやデジタルが出始めて普及してきた頃、ついにメイデンまでもがその並に捉えられたか、と当時はその音色や楽曲のセンスが悪評でもあった部分はあったけど、やっぱりアルバムそのものは全盛期の作品のひとつでもあるワケで、素晴らしい作品が揃っている。どこから聴いてもメイデンらしい、メイデンじゃなきゃ、というフレーズが炸裂しまくってて聴けば聴くほどに名作感が出てくるというアルバム。自分的にはこのギターの音色はちょいと好きではないけど、それ以前にこのかっこよさが響くので、良いかと思える次第。

 それにしてもスティーブ・ハリスのベースの目立ち具合ってのは以前からそうだけど、この手のバンドとしてもかなり珍しい部類に入るよね。ところどころでバキバキと自己主張してくるし、当然クリエイターだから曲の流れを思い切り司っているラインで弾かれている訳で、それに加えてランニング的なお遊びも入ってくるという正にベース中心に聴いていても楽しめるアルバムに仕上がっている、とも言えるか。それはこのアルバムに限らないけど、改めてベースを聴いていくとそう思う。これだけメジャーなメタルバンドでギターの存在感がここまで薄いのはあまり見当たらない気がする(笑)。

 今思うと相当に新しいことにチャレンジしていた時代でもあったのかな、と。NWOBHMの筆頭格だったことで既にそれまでの時代とは異なるバンドではあったけど、パンクとプログレッシブな要素を持ち込み、このアルバムあたりでは更にデジタル・シンセとの融合も果たして本質を変えずにバランスのよい味付けをして時代性を取り入れていくという器用さ、聴いている側はそういうのも含めて本質がブレてなければ楽しめるし、なんとも見事な采配と舌を巻くのみ。だからこそ今でも名盤として挙げられる一枚なんだろう。





Andy Fraser - Fine, Fine Line

Andy Fraser - Fine, Fine Line (1984)
Fine, Fine Line

 リズム隊に耳が行ってしまう人とギターばかりな人、歌な人と人ぞれぞれに聞いているパートが異なるというのも面白いのだが、楽器をやる人もやらない人もそういう聞き方してるんだろうな、というお話。先日も楽器やらないんだけど、という中でベースとドラムの話ばかりになってて、そういう風に聴く人もいるんだな、なんて思った次第。それも好みが割とはっきりしてて職人芸的なトコロが好ましいみたいな話もあってさ、何かわかるなぁ…と。でもそこまできっちりを聞いてないな、自分、と思ってね、再度色々と聴き直しているトコロ。

 Andy Fraserと言えばFreeのベーシスト、その唯一無二なノリとフレーズが当時のロックファンには伝説的になっていて、その後シーンから消え去ったというのもなかなか伝説化した要因のひとつか。あんだけの人がどうしたんだろう?ああいうのはもう聴けないんだろうか、みたいなのあったもん。実際もう聴けなかったんだけどさ、FreeみたいなのってFreeしかないんだよ、今でも。今ポール・ロジャーズがFreeのカバーやっててもああいうノリにはならないし、やっぱりアンディ・フレイザーなんじゃね?ってのあったけど本人はもうさっさと進化した音楽ばかりだったし、現世に存在しないんだよな。だからこそあの輝きが素晴らしくも見えるのだが。そんな中、アンディ・フレイザーが久々にシーンに送り届けたアルバムが1984年の「Fine, Fine Line」。

 過去を知らなきゃこりゃなかなか良いアルバムだぜよ、ってな話。AORファンからしたらとっても名盤と言って超褒められている作品だし、実際聞いていていも快活で素晴らしくツボを抑えていてよく出来ているアルバムだし、もっと売れてもよかったんだろうと思う。自分は知らないけど、ギターにマイケル・トンプソンっつう人がいて、これがまたその筋では有名な方だとか…、そう聞くとアンディ・フレイザーもしっかりと先見の明を持って仕事に取り組んでいたんだなと。いや〜、もうさ、ソロアルバム系列ってのは全然聴かなかったしね、アルバムは買い集めたんだけど、もうちょこっと聴いて良いも悪いもなく何だこりゃ?って先入観でダメだったからさ。しっかり音楽として白紙の状態で聴いていたら好みになってたのかな、なんて思う。そういうのはもう人間的に普通にしょうがないお話なんだからさ、そこまで平等に判断出来ないもん。

 んで、こうして過去も含めて振り返って聴いてみるとね、なかなか悪くないってのもある。 好みは別として作品としての出来映えはやっぱり凄いよ。アンディ・フレイザーって名前を知らなければここでAORな人って意識になるくらいの作品だもん。ちょいと歌が厳しいかなという気はするけど。それにしてもこういう作風で来るのは…、AsiaやYesを考えればおかしくはない、か。





Jack Bruce - Cities Of The Heart

Jack Bruce - Cities Of The Heart
CITIES OF THE HEART

 夏休み…、子供の頃に40日間も夏休みってあったのは何だったんだろう?って思うくらいの休暇だが、あれは大人の事情でそうしてたんだな、というのが判ってきた(笑)。学校の先生ってのは40日間やっぱり休みに近い仕事量なんだろうか?それともその間に多々計画策定したり年間単位や半年単位での仕事量をこなすのだろうか?聞いたことないな。全く羨ましい限り…、なりたいとも思わないからそれはそれ、って話だが。

 ロックで言う超絶ベーシストってのはジャズ界のそれとは大きく異なってて、テクニックというモンでもなくってもっと感覚的なトコロが大きくなるのかな、もちろんジャズ界のベーシストがロック側に来たトコロでその人の本領が発揮できることも少ないし、逆もまた真なり。その中でアプローチとしてジャズ側に振ったバンドがご存知Cream。そのベーシストと言えばもちろんJack Bruceなんだが、ベ^シストという本領発揮はCream以降はさほど多くない。基本的にコンポーザー気質と言うか、天性のミュージシャンなんだよね。ベースが凄く好きで弾いてるってんじゃなくてベースで全体を支えながら音楽を作るという感じか。ま、一般的には超絶ベーシスト、だけど。

 んで1994年にリリースされた2枚組のライブ編集盤に「Cities Of The Heart」ってのがあってね、これがまた、錚々たるメンツを迎えてて、この辺はキャラクターなんだろうなぁ…、名前だけ見るとぶっ飛ぶセッションだらけ。Ginger Baker, Gary Moore, Clem Clemson, Pete Browne, Simon Phillips, Bernie Warell, Maggie Reiley, Dick Hecstol-Smithなどなど、ソロアルバム曲と言うよりもそれまでのキャリア中心の曲を披露してて、そういう人達がプレイしてるから雰囲気バッチリ。ま、ただ、ベースそのものは弾きまくってるワケじゃないからその意味ではちょい残念だけど、でもやっぱりこういうのが本人の作品で聴けるのは嬉しいよね。





Niacin - Time Crunch

Niacin - Time Crunch (2001)
Time Crunch

 どうしても生きていると自分の世代と近い連中との会話が多くなる。若い世代と常に絡んでいるような生活環境だと面白いのかなぁなんて思うけど、そういう事にもなかなかならない。何かさ、ジジイの会話って大半が健康志向とかで、まぁ、健康にはほぼ全く感心がない自分的にはどうにも知識が増えていくということ以外の何者でもなく、実践することもほぼないままなのであまり会話としては意味がないんだよな。もっとクリエイティブなことに会話の時間を使いたいと思うし、ロックもまた然りと思ったり。

 フュージョン系のベーシストってのは突出して目立つこともあって探してってもなるほど、こんだけ弾いてりゃ目立つわな、って人も多い。それ以上に目立つんだからそりゃ凄いよね。んで、ロックの世界に行っても当然そういうのはたくさんいるんだけど、今回はBilly Sheehanという稀代の天才。概ねMr.Bigで知られている人だけど自分的に最初に知ったのはデヴィッド・リー・ロスの時かな。スゲェなぁ…ってその派手なプレイに感心したのが最初。今回は2002年のNiacinの4枚目の作品「Time Crunch」をチョイス。このバンドはビリー・シーンがMr.Bigでは発揮出来ないスタイルをこれでもかってばかりにプレイ。メンバーにも恵まれているからか、完全にフュージョンとロックの合いの子をプレイしている感じでちょいと驚いた感あるけど、このアルバムはもうバンドとして出来上がってきている頃なのでかなり充実した作品に仕上がってる。

 ビリー・シーンも弾きまくりだし、ハモンドのプレイも最高、ドラムもこれでもかとばかりに叩いていて曲の良し悪しを問う以前に白熱しているプレイに耳奪われるという作品。インストバンドものでここまで楽しめるのもそうそう多くない。しかもビリー・シーンがいることでバンドの音が軽くならないので明らかにロック視点ってのは肌に合う。強烈なのはKing Crimsonの「Red」のカバーか。やっぱり馴染みある曲がこうして出てくると「おぉ〜」って思うじゃない?それでいてこのアルバムの流れもあるから浮いたり沈んだりっての思うけど、しっかりと馴染んでて違和感なし。それどころかもっとやってくれってな具合だ。プレイヤー達がとことんプレイして楽しむ、という意味でフュージョン的だけどそれをロックのエナジーで持ってやっているというところか。面白いアプローチでなかなかここまで出来ていたアルバムってのはこれまではなかったなぁ。ちょっとびっくりするくらいの新分野開拓アルバムのひとつかも。



Marcus Miller - Silver Rain

Marcus Miller - Silver Rain (2005)
Silver Rain

 どんなに優れたプレイヤーでもやはり曲を作るとか音楽的方向性に自信や才能がないとなかなか何年も稼いでいくってのは難しいように見えてしまうのだが、結果的に今でも名前が残っている人ってのはやっぱり才能ある人達しかないだろうし、そんな歴史を紐解くってのも面白いのだろう。そうじゃないとCD出して売るってこと自体が難しくなってくるし、皆飽きてくるし、それはもうどの世界でも同じお話。

 Marcus Millerの2005年の作品「Silver Rain」。この人の名前は随分前から知ってたし、マイルスのところで弾いてた人ってイメージもしっかりあるんだけどソロ作品となると途端に聴く気がなくなってて全然通らず仕舞いでもあった。プレイしている姿を見るのは好きだし、ベースプレイヤーとしての存在感も見事なんだけどアルバムになるとなぁ、どうしてもちょいと違うだろって感があってね…、それは普通にベースプレイヤーとしてベースがバキバキと鳴ってるだけのアルバムなんてことはないからさ、やっぱりベースは弾きまくりだけどしっかりサックスも歌もギターも入ったりする、妙にアダルトなサウンドに仕上がったりする作品ばかりで、それはそれで面白いのだろうけど、どうなんだろ?ってなトコあってさ。

 んでこのアルバム、ゲストがクラプトンだったりしてそれなりに話題にもなったみたい。ん〜、このギターはそうか、そうだな、クラプトンなんだな…、随分と弾きやすそうな曲調に仕上げている感じで、クラプトンの味わいってのをそんなに感じることもなく、やっぱりいつものマーカス・ミラー節が中心だから話題作りと思った方が良いかもね。しかし、こういうのまで普通にやっちゃうんだからフュージョン界ってのもなかなか大変だな…、明らかにアダルトなAORの世界だもん。ベースプレイはバキバキなのになぁ、音楽的に好みではないってところが残念。それでもこの人、自分でテナーサックスとか吹いてるし、天才肌なんだよな。



Stanley Clarke - Stanley Clarke

Stanley Clarke - Stanley Clarke (1974)
Stanley Clarke

 70年代に出てきたジャズ・フュージョン系の世界だとベースって楽器が一気にクローズアップされてバンドの主役になることを証明してしまったとも言える。その中ではスタンリー・クラークやマーカス・ミラー、ジャコパスというような時代を切り開いたベーシスト達がいて、そのどれもがロック側への接近を果たしている。またロック側からもベックを筆頭にこのあたりの連中とのセッションを果たしたクロスオーヴァーな世界を生み出している。リアルで体感してたら相当ワクワクするような出来事だったんだろうなぁ…と思いつつも後追いになるとその辺の空気感も読み取れずに好き嫌いで音楽を選んでるからなかなか気づかずにいてしまうのもあってもったいなかったなぁ…、

 Stanley Clarkeのソロ名義二作目にあたる「Stanley Clarke」は1974年にリリースされている。冒頭からあのベースだけでなくてドラムも何もガツンとカマしてくれていて、明らかにロックに振ってるアルバムというのは分かるだろう。チック・コリアの呪縛から解き放たれて、ヤン・ハマーとトニー・ウィリアムスというパワフルな布陣と共に自身のベースもブリブリと弾きまくるというアルバムで、ビル・コナーズのギターもなるほどそう来たかという感じで明らかにロックセッションの様相を示している。この後ジェフ・ベックが接近してきたのもよく分かるアルバムで、このままロックの世界にいても良かったんじゃないか?ってくらい。本人もだから故なのかベックとの邂逅を果たしてからあのニューバーバリアンズに参加してしまったワケで、ライフスタイルはロックなんだろうな。

 若かりし時代の産物というのもあるし、歌も歌ってたりするから決してフュージョンという枠組みじゃ括れないし、かと行ってポップでもないから正にこの頃、新しいクロスオーヴァーな波が来ていたという代表的な作品かもしれない。音楽を楽しむには、熱い演奏を楽しむにはジャズもロックもない、というのはこういう形で証明されていった。一方ロックが子供だましというだけではなくしっかりと音楽的な面でのスタイルもあることがこうして認識されていったのもあるか。それにしてもトニー・ウィリアムスのドラムの心地良い事…、ヤン・ハマーは昔は好きじゃなかったけど、ミニムーグの音色はやっぱり独特で個性的だし、プレイスタイルもかなり個性派だからなるほどなぁ…と判ってきた部分はあるね。

Victor Wooten - A Show of Hands

Victor Wooten - A Show of Hands (1996)
Show of Hands

 ベーシストが本領を発揮するのはあくまでも楽曲の中のフレーズのひとつでしかない、という側面とプレイヤーとしてのテクニック披露会というのもあるのだろう。それぞれの活躍するフィールドによってその凄さの伝わり方は違うけど、ひたすらリズムが素晴らしいという人もいれば指さばきが凄いって人もいる。後はも好みだからね。それでもベース一本で名を挙げていくってのはなかなか難しいお話で、ジャズやフュージョンの世界でもそんなには多くないし、ロックの世界だってそうだ。ところがそれらを含めても全ベーシストから一目置かれる存在って人もいる。ジャコパスなんかもその一人だろうけど、こんかい取り上げるヴィクター・ウッテンって人も超絶な方。

 アルバムよりはYouTubeでのベースプレイをアレコレ見てもらう方が早いんだけど、1996年からソロ名義でのアルバムを幾つかコンスタントにリリースしていて、それぞれ作風が異なるんだけど、このファーストソロアルバム「A Show of Hands」はベース一本と歌声程度で作られていて、そりゃ飽きるだろ、って思いつつもヴィクター・ウッテンにそれはあり得ない。とにかく多彩なテクニックと音色を持つ超絶超人ベーシストなワケで、リズムもメロディもハーモニーも同時に奏でつつ、更にはスラップを駆使しての正体不明なプレイを繰り広げてくれる圧倒的変態。ベース聴いてるだけでこんだけ楽しめるって世界があったのかと思うばかりの作品なのでロック野郎も味わってほしい、この超絶さ。

 そんなテクニックとユニークさを持ちつつももちろんメロディのセンスや歌心的なトコロも豊富に持ち合わせていて、ベースでそういうのやれるんだ、ってくらいにハーモニックスとタッピングを組み合わせてのメロディ展開、その時でもベース音はしっかりと鳴らしているから何本ものベースが同時に鳴っててどうやってるんだ?ってなるくらいに豊富な音色が聞こえる。一人ミュージックマシーンみたいになってて情感豊かにベース特有の味わいのある柔らかな音で本当に多彩なフレーズを紡ぎ出してくれている作品。楽器演る人だったらもう圧巻、なんじゃないかな。素晴らしき作品。









John Entwistle Band - Left for Live

John Entwistle Band - Left for Live
Left for Live-Deluxe

 ベースの音は好きだ。いや、当たり前なんだけどバンドやってると自分がギター弾いてて、他はドラムと歌とベースなワケじゃない?んで、ドラムは叩くものだから音の変化ってのはあるけど、ちょいと違うし、歌は歌ってるだけだからもちろん別物で、ベースだけが弦楽器でギターと同じ類のモノだから何やってたって耳に入ってくるし、同じような部分だからいろいろわかっちゃうしさ。細かい音のトーンの違いとかピックアップ替えてるのとかも分かるし、まぁ、そういうモンだからCDとか聴いててもベースの音ってのは好きで勝手に耳に入ってくる。あぁ、そういう意味では歌が一番耳に入ってこないんで(笑)。

 John Entwistleのソロバンド名義でのライブアルバム「Left for Live」。1998年の自身のバンドのツアーからの作品で、唐突に何でまた、って話だけどさ、ベースの面白さとか凄さを実感してしまったトコロで、ジャック・ブルースってのもあったけど、ジョン・エントウィッスルの凄さってのはThe Whoだと1/3でしかなくって、それが実は普通のトコロ行って弾くとぶっ飛ぶくらいに凄い存在感があるという人ってのをライブで実感してたので、ソロバンドの方が派手にベース弾いてるだろ、って話。案の定自分のバンドでのライブだからそもそもあの音でブイブイ弾いている。ジャコパス的なああいうスタイルとは大きく違うけどさ、んで、こんだけ弾いてるってのはロックの世界でも珍しいし唯一無二なプレイヤー。それを普通の曲の中でずっとやってるんだからなぁ…、もちろん他にもそういうベーシストはいるけどこの音もどんだけメタリック?そして弦は金色だし、ホント変わった人なんだよな。

 トリオ編成のバンドで、歌もギターのひとに任せてるから自分はほとんどベース弾きっぱなしというスタイルで、もちろんThe Whoでの自分の曲は歌ってるみたいだけど、基本それも弾きっぱなし。やりたい放題のアルバムで面白い。掛け合いとかじゃなくてやりっぱなしなんだもん。それでもこういうフォーマットでプレイしてて、The Whoでは出し切れていないベースプレイヤーという部分をこういうトコロで発散していたんだろう。面白いのはこの人、The Whoのライブがあった日の夜中に自分のソロバンドのライブを同じ街でブッキングしてたりするんだよ。どんだけベース弾くんだ、って感じ(笑)。





Jaco Pastorius & Word of Mouth - Truth, Liberty & Soul

Jaco Pastorius & Word of Mouth - Truth, Liberty & Soul
ライヴ・イン・ニューヨーク~コンプリート1982 NPR ジャズ・アライヴ! レコーディング [輸入CD][日本語帯・解説書付]

 やっぱジャコだろ、ってアレコレ見ててさ、ライブアルバム「Truth, Liberty & Soul」がこないだ発掘リリースされているんで、そいつを聴きながらなんだが、とにかく冒頭からもうぶっ飛びモノで、こいつでスゲェって思わない人って相当のセンス無しなんじゃないかって思うくらいにはぶっ飛ぶ。別にこのライブに限った事じゃないんだろうけど、それでもホントに白熱しててぶっ飛びライブ。この世界ってこの1982年頃ってのがピークだったんだろうなぁ…、自分的にはこの辺興味を持ってなかった世界だったから意識しなくてひたすらロックを漁ってたけど、それでもこういうのはテレビでもよくやってたし何となく耳に入ってきてはいたからやっぱりブームだったんだろう。もっとしっかりとハマってたらロック行ってなかったかもしれんな。そのほうが幸せだったか??

 Jaco Pastorius & Word of Mouthというビッグバンドを従えての1982年ニューヨークでのライブをそのまんま記録した2枚組で、もうね、ホント言うことなしの全盛期で、しかもバンドの一員じゃなくて自分の名前を前に出した自分のバンドだからどんだけビッグバンドだって言っても圧倒的にジャコ・パストリアスが全面に出てベースをブイブイ弾いてるワケよ。これでもかっつうくらいのワザはベースという楽器を最大限に発揮したリズム、メロディー、音色、そしてプレイスタイルの方もあらゆるパターンを披露しているという恐るべしパフォーマンス。もちろんバンドのメンバーも超一流だからすべてのアドリブやプレイにはもちろん追随していくし、それどころか煽ってたりもするし、自身のソロパートになれば圧倒的パフォーマンスを繰り広げているという素晴らしきライブアルバム。こんなのもっと早くリリースしておくべきでしょ、ってくらい。

 ジャコ・パストリアスってのはロックの世界の人に近い。フュージョンの人ではないし、かと言ってジャズだけでもないし、あらゆるジャンルから好かれるスーパースター、というかベーシストというミュージシャンで、こういう人もこれからなかなか出てこないんだろうな。こんだけ弾いてて疲れないのか?どんだけ指が動き続けるんだ?ってのが不思議になるくらいの白熱したプレイが軒並み続く。最後の最後ではもう趣味の世界に至るようなジャムセッション、そういえば1985年のニューヨークではこの曲にジミー・ペイジが参加してのセッションなんてのもあったな、と思い出してそっちも聴いてるところ。いやはや、やっぱり1982年のこっちのライブの方がもちろん圧倒的なプレイ。まずはぶっ飛んでくれ、絶対に後悔することはないライブ盤。





Stevie Salas - The Soulblasters Of The Universe

Stevie Salas - The Soulblasters Of The Universe (2004)
ザ・ソウルブラスターズ・オブ・ザ・ユニヴァース

 これは面白い!と思ったサウンドでも当然商売が絡んでいるから才能がそのまま商業ベースに乗るとも限らず、なかなか上手くその才能が伝わりきらない事も多い。もちろん破片すら出てこない人もいるだろうし、見事に才能を商業ベースでも開花させたという人もいる。その意味で昔はそこまで考えなくてもアーティストの才能があればそのままシーンで目立っていったというのはあっただろうけど、商業ベースになった音楽産業の中ではそうも簡単に進まなくなっているのが70年代以降、勿体無いなぁってのもあるけどそれは実際どんだけのものだったのか、ってのはわかんない。

 Stevie Salasの2004年リリースの復帰作とも言われた傑作「The Soulblasters Of The Universe 」。もともとネイティブ・アメリカンな人で、P-Funk系に拾われた関係上、エッセンスとしてはFunkノリがある。そこに元々ジミヘン好きってのもあってのロックテイスト満載なスタイルで、デビュー時なんて見事にロックとファンクを合わせたギタリスト兼歌手というスタイルで今でも唯一無二なスタイルを持っていたと思う。それでもその後すぐにマネージメントとの揉め事が起きてほぼ潰されかかったというのだけは何となく知ったんだけど、以降どうにもパッとしないアルバムが続いてて、勿体無い感あったんだよね。んでも、このアルバムはさ、ジャケット最悪だけど中身はかなり面白く仕上がってて、それはベースにブーチー参加ってのが大きいのかもしれないけど、ファンクとロックギターの融合が復活してて、勢い良くやってるから何か安心した。こういうの聴きたかったんだよ、っても遅かったけどさ。

 そもそもP-Funkが持ってるノリにロックが持ってる音楽性、さらにはサラスが持ってるギタースタイルが入ってきてるからカッコ良い。時代を感じさせちゃうサウンドもあるけど、それでもやっぱり今でも聴けない音だよ。歌がもっとしっかりしてれば…って欲もあるが、良いんだよ、これくらいが。なかなかこういう佳作に出会えないが、マズマズの安心作。嬉しいね、自分が何となく目をかけてた人が好ましい音楽を奏でてくれるのはさ。



Jimi Hendrix - Machine Gun

Jimi Hendrix - Machine Gun
MACHINE GUN JIMI HENDR

 つくづくと、ジミヘンの存在感の独特さを実感する。ジミヘンが出てきてから50年、今でもそういう輩は出てこないし今でも生きてるかのように普通に名前が出て来る人だし、ジミヘンという黒人が奏でたロックスタイルは今の黒人からも出てこないし、白人が一生懸命アプローチしてはいるけど、それはそれという感じだしね、やっぱり偉大なロックギタリストだったのだ。ウチのブログでも結構な数が書かれているし、アルバムやライブ盤だって常に何かしらリリースされてるし、まぁ、どんどんと出してくれるとありがたいけどね。

 Jimi Hendrixの「Machine Gun」というライブアルバムが2016年にリリースされている。内容は1969年12月31日〜1月1日にそれぞれ昼夜2公演づつ行われたライブショウの中から12月31日の最初のショウを丸ごと収録したライブアルバムで、これまでアチコチでリリースされてたりしたものとは被らない曲が8曲、即ち8曲の未発表ライブ盤を含めたBand of Gypsys時代のライブアルバムってことだ。もちろんメンバーはビリー・コックスとバディ・マイルス、しかもやってる曲は初期のエクスペリアンス時代の曲はまるで無しという有様。明らかに新しい取り組みにチャレンジするぜ、的な意思が見える曲を揃えていて、それを見せるためにもこのお披露目的ライブの最初では新曲ばかりを披露しているということだ。この時リアリタイムでジミヘンを追ってた人はどう思ったんだろうか?知らない曲ばかりでメンバーも変わってるからイマイチだなぁ…、大人になったジミヘンなんて面白味に欠けるんじゃないか、なんて感じだったのだろうか。ライブで見てればそんなこと感じない迫力だったんだろうとは思うが。

 自分もねBand of Gypsysの時代って割と苦手で、それでも70年途中からはライブだとドラムがミッチ・ミッチェルになるから良かったんだけど、モロにバディ・マイルスとビリー・コックスだとどうにもバックが普通で迫力に欠けたんだよ。今でもそれは思う。ただ、バックが普通の方がジミが弾きやすかったのかもな、ってのはあったのかも。爆発的なロックから意味深な宇宙サウンドへ進化していったジミヘンのスタイルをきちんと音楽として打ち出すにはこういうバックの方が良かったというのかな、安定したリズムとタイトなスタイルってギター弾く時って凄く安心するもん。それとバディ・マイルスって歌も歌うからジミヘンもラク出来たのかもしれん。単なるギタリストやってる時のジミヘンって行き来してただろうしという想像もある。

 そんな事を思いつつ聴いているんだが、何だよこれ、とんでもなく良いライブじゃないか。アルバムで聴いてた時はどうにも、って感じだったけどなんで未発表にしてたんだ?って思うくらい丁寧に弾いててバンドとしても安定してるし、ジミヘンもしっかり弾いてて迫力もあるし、かなり良いライブ。昔の曲だと弾きまくりで走りまくるスタイルだったけど、ちょっと進化した感じの曲ばかりだから勢いに任せたプレイにならずに済んでいるのかもしれないね。面白い。中でもアルバムタイトルにもなってる「Machine Gun」のベトナム戦争の銃弾の音をイメージしたイントロから激しく撃ちまくるかのような宙を舞うプレイに至るまで、思うトコロが大きかったのか、雰囲気にしろ演奏にしろ正に真骨頂と言うべき瞬間が訪れている。毎日聴いてたら疲れるけど、たまにジミヘンのライブを聴いているとやっぱりその凄さに感動しちゃう。





 | HOME |  »

プロフィール

フレ

Author:フレ
物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


ロック好きの…別館リンク


ブログ検索


最新記事


カテゴリー


最新コメント


最近のトラックバック


カレンダー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

過去ログ+

2017年 12月 【1件】
2017年 11月 【18件】
2017年 10月 【31件】
2017年 09月 【30件】
2017年 08月 【31件】
2017年 07月 【31件】
2017年 06月 【30件】
2017年 05月 【31件】
2017年 04月 【30件】
2017年 03月 【31件】
2017年 02月 【28件】
2017年 01月 【32件】
2016年 12月 【32件】
2016年 11月 【30件】
2016年 10月 【31件】
2016年 09月 【30件】
2016年 08月 【31件】
2016年 07月 【31件】
2016年 06月 【30件】
2016年 05月 【31件】
2016年 04月 【30件】
2016年 03月 【31件】
2016年 02月 【29件】
2016年 01月 【32件】
2015年 12月 【32件】
2015年 11月 【30件】
2015年 10月 【31件】
2015年 09月 【30件】
2015年 08月 【31件】
2015年 07月 【31件】
2015年 06月 【30件】
2015年 05月 【31件】
2015年 04月 【30件】
2015年 03月 【31件】
2015年 02月 【28件】
2015年 01月 【32件】
2014年 12月 【31件】
2014年 11月 【30件】
2014年 10月 【31件】
2014年 09月 【30件】
2014年 08月 【31件】
2014年 07月 【31件】
2014年 06月 【30件】
2014年 05月 【31件】
2014年 04月 【30件】
2014年 03月 【31件】
2014年 02月 【28件】
2014年 01月 【32件】
2013年 12月 【32件】
2013年 11月 【30件】
2013年 10月 【32件】
2013年 09月 【30件】
2013年 08月 【31件】
2013年 07月 【31件】
2013年 06月 【30件】
2013年 05月 【31件】
2013年 04月 【30件】
2013年 03月 【31件】
2013年 02月 【28件】
2013年 01月 【32件】
2012年 12月 【32件】
2012年 11月 【30件】
2012年 10月 【31件】
2012年 09月 【30件】
2012年 08月 【31件】
2012年 07月 【31件】
2012年 06月 【30件】
2012年 05月 【31件】
2012年 04月 【30件】
2012年 03月 【31件】
2012年 02月 【29件】
2012年 01月 【32件】
2011年 12月 【31件】
2011年 11月 【30件】
2011年 10月 【31件】
2011年 09月 【30件】
2011年 08月 【31件】
2011年 07月 【31件】
2011年 06月 【30件】
2011年 05月 【31件】
2011年 04月 【30件】
2011年 03月 【31件】
2011年 02月 【28件】
2011年 01月 【32件】
2010年 12月 【32件】
2010年 11月 【30件】
2010年 10月 【31件】
2010年 09月 【30件】
2010年 08月 【31件】
2010年 07月 【31件】
2010年 06月 【30件】
2010年 05月 【31件】
2010年 04月 【30件】
2010年 03月 【31件】
2010年 02月 【28件】
2010年 01月 【32件】
2009年 12月 【32件】
2009年 11月 【30件】
2009年 10月 【31件】
2009年 09月 【30件】
2009年 08月 【31件】
2009年 07月 【31件】
2009年 06月 【30件】
2009年 05月 【31件】
2009年 04月 【30件】
2009年 03月 【31件】
2009年 02月 【28件】
2009年 01月 【32件】
2008年 12月 【32件】
2008年 11月 【30件】
2008年 10月 【31件】
2008年 09月 【29件】
2008年 08月 【30件】
2008年 07月 【30件】
2008年 06月 【30件】
2008年 05月 【31件】
2008年 04月 【30件】
2008年 03月 【31件】
2008年 02月 【29件】
2008年 01月 【31件】
2007年 12月 【29件】
2007年 11月 【30件】
2007年 10月 【29件】
2007年 09月 【28件】
2007年 08月 【31件】
2007年 07月 【30件】
2007年 06月 【29件】
2007年 05月 【30件】
2007年 04月 【30件】
2007年 03月 【26件】
2007年 02月 【27件】
2007年 01月 【20件】
2006年 12月 【31件】
2006年 11月 【30件】
2006年 10月 【31件】
2006年 09月 【30件】
2006年 08月 【31件】
2006年 07月 【31件】
2006年 06月 【30件】
2006年 05月 【31件】
2006年 04月 【30件】
2006年 03月 【31件】
2006年 02月 【28件】
2006年 01月 【31件】
2005年 12月 【31件】
2005年 11月 【30件】
2005年 10月 【20件】


リンク


RSSフィード


全記事表示リンク

全ての記事を表示する


QRコード

QR

Click! Click!


楽天市場
HMVジャパン

Amazon