Budgie - Nightflight

Budgie - Nightflight (1981)
Nightflight : Expanded

 ロックバンドって基本的に長続きしないもんだったんだ。メンバーはすぐ変わるし、音楽性も勢いだけで出てきてたのも多いから3枚目くらいから持続性が無くなってきてどこ向かうんだ?的なのも多いし、仕事として捉えているバンドはメンバーを変えて継続するんだけどなかなか上手く馴染まなかったりと実に水商売的要素が大きく、ましてやアルバムという作品が残るモンだから評価がいつまでも誰でもが出来てしまうし、やっぱり大変だろうなと。

 Budgieの1981年リリース作品「Nightflight」。もうこの頃Budgieなんて誰も見向きもしなくなってた頃、NWOBHMの波があったことで時勢に合わせた作品をリリースしてBudgieここにあり、の姿を出して盛り返したのがこの頃。古くからのバッジーファンからすると賛否両論に分かれる「Nightflight」だけど、まずはジャケットが全盛期的じゃないですか。んで期待の音だけど、始めに書いておきたいのは、このアルバム、曲順が違ってたら評価が違ってたんじゃないかと言うところ。オープニングにこの大作、と言うかアコースティックなアルペジオから始まるメロディアスでドラマティックなの持ってきてどうすんだ、と。曲そのものは自信の一曲ってだけあって、最後の最後まで、特に最後の展開なんて鳥肌モノなので自信作ってのは分かるけどさ、オープニングにするにはドラマティックすぎた。これはA面ラストかB面ラストだろうよ。

 そんな事を思いつつも一度聴いてしまうとこのオープニングは実にアルバムを期待させる曲になる。シビアなのは以降の曲にそこまでのインパクトが無いってことか。鋼鉄魂満載のバッジー時代からしたらちょいと時代に迎合しすぎた音ではあるけど、それでも結構な気合の入った作品なのは確か。センスも相変わらずのB級だしね。ただ、器用になっちゃったかな、ってのが出てて、魅力が半減したかも。そんな事本人達意識していないだろうから、これはもう生きていく上の弊害だろうし、過去があるからこのアルバムの評価が変わるだけで、単発で見ればそれなりに良いアルバム、じゃないかと思いたい。あぁ、もう一度最初の曲を聴こう…。

Girl - Wasted Youth

Girl - Wasted Youth (1982)
ウエステッド・ユース

 ロックは元々アメリカ産だけど発展させたのは英国人だ、というトコロと英国産のロックの奥深さと面白さと気品みたいなのが性に合ってたのか、どっぷりと英国ロックに浸かりっぱなしな半生、もちろんアメリカや他の国の音も聴いたりハマったりして興味の範囲を広げていったんだけど、根本は英国産のロックにあるのは変わらない。それと比べてみるとどうだ、みたいなのはあるもんね。もっとも本能的に感じるのが一番だけど。

 Girlってどこのバンドになるのかな…、アメリカ産で良いのか、それともオランダ産?ってな感じではあるけどGirlの1982年リリースのセカンドアルバム「Wasted Youth」。知られたトコロだと後にL.A.Gunsで活躍したフィリップ・ルイスとデフレパで知られる事となったフィル・コリンの二人が在籍していて、ドラマーにはSpooky Toothからのメンツと言うような力量はある種しっかりしていたバンドの作品だ。自分はこういう作品好きなんだよね。ものすごくとっ散らかったアルバムではあるし何やりたいんだ?みたいなトコあるけど、ものすごく尖っててロック的スタンスを感じるんだよ。ギターの音も曲も歌もバンドの一体感とかなんか無茶苦茶なトコロとか(笑)。グラムな事したい感じだけど、それよりも時代に合った音をきちんとやっておかないと、みたいなジレンマもあり、幅広い興味を満足させるかのような曲も入れていくことでバンドの奥深さを出していったりとかあって、まぁ、的を得ない作品にはなっちゃったんだろうけど、古めのハードロック好きな人ならB級感味わえるんじゃないかな。

 しかし今聴いてみると、こういうのって何でここまで古臭く聞こえるんだろうなぁ…、真剣にコレ聴いてスゲェよ、って言える手前にこの古臭さを打破しないと聴けないもん(笑)。さすが35年前くらいのばかり聴いていると古く感じるのはしょうがないが、音質だけじゃなくて何と言うのか、センスの古さと言うべきか…。んでもそれがまた嫌いじゃないってのは自分的にも情けないとも思う部分はある(笑)。いや、だからさ、グラム要素ってそういうモンなんだよ、きっと。







April Wine - The Nature of the Beast

April Wine - The Nature of the Beast (1981)
野獣+1(紙ジャケット仕様)

 ロックが産業化してくるとそれなりに体系化されてきたり売れると思われるであろう音楽とロックを掛け合わせたものが続々と出てきてしっかりと音楽産業の中のひとつの商材として位置付けられて商品化されていくこととなった。80年代ってのはそれが形成されて市場でそれが売れる、カネになる、産業になるってことが証明された時代とも言える。だから故にロックは死に向かい、産業ロックが台頭してカネと結び付いた時代になったのだろう。まぁ、勝手な解釈なので正しいワケじゃないだろうけどね。

 カナダのハードロック?バンドApril Wineの1981年の作品「野獣+1(紙ジャケット仕様)」。このバンドそもそもが60年代から活躍している老舗のベテランバンドなので80年代に出てきた産業ロックバンドとは出自が異なるのだけど、そこで路線をきちんと作ることでシーンで売れたと言うのはやはりきちんと商業路線を考えたからだろうし、実際このアルバムもその意味では実によく出来ているし、バンドの本質も壊すことなく作品が作られているんじゃないかな。しっかりとカッコ良さもロックらしさも洗練されたサウンドもあるし、カナダらしい骨太なところも出ているし売れない理由はないってくらいの出来映えでしょ。ただし、どこか綺麗に出来すぎているって部分が産業臭くって自分的な好みではないけど、バンド名はその頃から知られていたし当時相当売れたアルバムだったハズ。

 改めて聴いてみてのお話だけど、こんなに洗練されてたっけ?ってくらいにAOR一歩手前な音、マイナー調の処をもうちょっとメロディアスにしていって明るくしていったら正しくAORになれるじゃないか、ってくらいのアルバム。時代を越えての名盤になるってのはないけど、結構好んだリスナーは多かっただろうなぁ。良い作品なんだけどどこか引っかからない…みたいなトコロか。でもよく出来てる。う〜ん、何だろなぁ、こういうの、カナダ・アメリカ産だと多いんだが、単純に好みのお話なのかな。



Starz - Violation

Starz - Violation (1977)
灼熱の砂漠+3(紙ジャケット仕様)

 プロデューサーの重要性を聴いている側がどこまで認識しているのかってのは甚だ疑問で、多少好きならそのヘンも気にしたり名前も見たりするのだろうけど、やっぱりバンドやアーティストしか見ていないし、その人達のアルバムだから、という繋がりで聴く人の方が圧倒的に多いだろう。プロデューサーのファンで、その人の手がけたバンドを跨って全部集めて聴くというのはあまり多くないんじゃないだろうか。それはそれで時系列を併せて聴くとそのプロデューサーの作り方の傾向やセンス、音作りの変化なんかが判ってくるとは思うけどやったことないなぁ…。

 Starzの1977年リリースのセカンド・アルバム「Violation」。アメリカンハードロックの期待の新星って鳴り物入りでデビューしてきたバンドで、しっかり最初からヒットを放ったのもあって今作での期待も高かったのだろう、ジャック・ダグラスをプロデューサーに迎えてキッスのレーベルからリリースしてきた作品、キッスとエアロやアリス・クーパー絡みという宣伝が出来るのだからこれはもう期待満点になるだろう。それに加えてのStarzというバンドの快活な力強さもあってかなり良作に仕上がっているのは間違いないし、実際に当時から売れていたようだ。聴いてみれば分かるけど、歌は上手いし演奏も上手いし、重さもあるから多少軽やかなメロディを歌っててもきちんとロック的な重心で聴けるという安心さはある。それに加えてこの伸び伸びとした歌の上手さはかなり個性的でファンを獲得できる才覚だろう。

 どの曲もキャッチーながらスパイスの効いたスタンスが垣間見え、それでいてしっかりと聴かせる、ギターもプレイするみたいなのがあるんだからさすがジャック・ダグラス、となる。このバンドが以降辿った結果からするとやっぱりプロデューサーの力による処が大きかったバンドのひとつというのは頷かざるを得ない事実だろうし、そのおかげでここまでのアルバムが出来上がったのも事実だ。バンドの力ってのは本当に才能が無いと自身では成り立たないものなんだなぁってのを思うな。そこを上手くやれるってのもバンドのプロとしての振る舞いでもあるか。

 あ、アルバム自体はそんな理由もあって相当に快活でカッコ良さをしかkりと伴っているアメリカンハードロックの傑作になってます。エアロにもない、キッスにもない、チープトリックにもない普通にストレートにカッコ良さがあるロックをたっぷり収録しています。





Kiss - Unmasked

Kiss - Unmasked (1980)
仮面の正体

 バンド単位で活動しているのに外部ライターの曲を入れてプレイするなんてのはそりゃもう昔はファンが皆離れていくってなくらいに軟弱なお話だったのだが、いつしかそれも当たり前になってヒットを放っていくようになったのか。もっともそういうのを嫌うバンドもあるし、本当に音楽的才能に恵まれていればそんなことしなくても曲はどんどんと溢れ出てくることだろうし、そのヘンが真の才能を見極めてしまえるひとつの基準になってしまった感もある。ヒットソングの作り方、っていう別の勉強なのかもしれないけど、それはそれで別の意味で嫌われると言うか…。

 Kissの1980年リリースの「仮面の正体」。レコードを買って、中身を開くときっと中ジャケにキッスのメンバーのメイクしていない顔が出て来るに違いない、と思わせるタイトルとアメコミジャケットで凄く期待したアルバム。ところがそんなことはまるでなくって、何も無いじゃないか、騙された感があった中、レコードをターンテーブルに乗せて見るととんでもなくキャッチーでポップでロックじゃない軽快なサウンドが流れ出てくる。騙された挙句にこんな曲ばっかりかよ、という反動もあってこの「仮面の正体」は当時とっても不評で、キッスは終わった、という感は強かったな。事実汗かいを席巻していた頃のようなR&Rは全然聴かれないでどっちかっつうとキャッチーなポップスをちょいとロックっぽくしたような、それこそAORじゃないか、ってくらいの曲が多くて覚えやすいけどそんなのキッスに求めてないよ、ってなのが多くてね。AOR的な曲としては凄く良く出来てて、カッコ良いし、ロックとの相性も良い、さすがのセンスだ、と唸らされるような曲ばかりで、その意味ではやっぱり天才的な才能の持ち主達で、アルバムとしては実に良く出来てる。良い曲も多いし、売れて何らおかしくない作品。

 ところがキッスがそれをやっても売れなかったというのがこのアルバム。キッスに求めてるものが違うからそんな結果になっただけで音楽的に普通に聴いてみれば当時のヒットアルバムなんかにヒケヲ取らないくらいに味わい深い作品。バリエーションに富んだ作品で、聴きやすくてしっかりスパイスも効いているしね、さすがですよ、こういうのが作れるのは。それもキッスの楽しみ、とも言えるけど、これまでに獲得したリスナーの期待とはあまりにも正反対の方向に進みすぎたか、ピーターの不在やエースとの不仲なんてのの前にそもそものキッス論がブレたってことの方が問題だったのかもしれない。良い曲揃ってるしジーンの曲とかものすごくカッコ良いけどな。





Aerosmith - Nine Lives

Aerosmith - Nine Lives (1997)
Nine Lives

 ジジイ連中元気だな(笑)。ロックのジジイ達ってホントその年齢でまだやってるんかい?ってなの多すぎてね、周りの同じような年齢のホントのジジイとか見てるとやっぱりプロってのは違うな、とか気合の問題か?とか色々思ってしまうけど、そんな歳であれだけ若々しくいられるのか、ってぇのは一般人じゃかなり疑問だわな。ある種超人的ですらあるか。少なくともあれだけギター弾けるとか歌えるとかってのは訓練の賜物ですな。職業だからと言ってもなかなかそこまで出来ないでしょ。うん。

 Aerosmithの1997年作「Nine Lives」。自分的にはこの頃ってもうほとんどエアロスミスって聴かなかったしなぁ…、いや、聴いてたけど古いのしか聴いてなかったっつうか、新しいのが出るっても、そうか、ってくらいなモンで、どうせまたアイドルと同じだろうし、なんて思っててね。所詮他人が作った曲をエアロ風にやってるだけだろうし、メロディもそんな類だし、どうもなぁ、ロックのハングリーさとかエアロらしいヤバさとかまるで見当たらないしっていう感覚。まぁ、だからこそ今でもアメリカンハードロックの雄として祭り上げられて健在だって話なので、結果的にはそういう路線で生き残りしっかりと基盤を築き上げたというのは素晴らしい事だったワケだ。アルバムってのは後になっても聴けるものだし、その時はその時で新しいファンがたくさん付いたし、しかもこの頃って何だっけ、映画「アルマゲドン」の収録曲かなにかでヒットしたのがあって、そっちのが売れてたからこのアルバム「Nine Lives」もそこそこ話題になってたような気がする。

 簡単に言えば、カッコ良いし、エアロらしい音と曲とハードロックで快活で心地良い作品。見事なアメリカンハードロック、且つメロディーもしっかりとしたものでスティーブン・タイラーの歌声も見事に生きている作品で、今のエアロと何ら変わらない誰が聴いてもカッコ良いと言う作品。70年代のエアロ好きにはまるで異なる作品で、もうこの路線で30年なんだからこっちがエアロスミスっていうバンドの本領なんだよ、となる。70年代のエアロは所詮アマチュアレベルの作品ばかりだったんだよ、なんてね。それくらいには異なるこの明るさと快活さ。悪くないです。しっかりハードロックだし。こういうバンドもそうそうないし、良く出来てるもん。過去に振り回されなければこれはこれでホント、凄い。しかしどう聴いてもこんなメロディラインなんて出来上がってこなかっただろうよ、ってのが幾つもあるのがバンド+αってな感触ですな。



Cheap Trick - We’re All Alright!

Cheap Trick - We’re All Alright! (2017)
ウィア・オール・オーライト!

 ロックを肴に酒を飲むってのはそれなりにはあるのだが、マニアックに本気で会話しながらってのはそうそう多くはない。そりゃもちろん好みや志向がありきでのお話になるからアレ知ってるコレ知ってるという次元だけでは満足するまで飲み尽くすってのはね、やっぱり少ないですよ。しかも皆それぞれ進化してるから昔話は合うけどここ最近のお話はよくわからない、なんてのはザラだしさ。自分含めてね。それでも存分に楽しみ、また発見があるのが楽しいロック話。

 Cheap Trickのこないだの新作「We’re All Alright!」だけど、Van Halenが出したように、一部は昔のデモテープを再度聴き直して、今の時代に録音してみてリリースしたという作品なだけあって、要するにテイストやソングライティングそのものは70年代のままで録音したのとやってるのが今という曲もある作品。それでも十二分に現役感バリバリの音だから違和感ないんだけどね。歌声だってしっかり出てるし、バンドのタイト感だって十分にドライブしてるし、ドラマーこそリック・ニールセンの息子さんに替わってるけど、それが割と良い方向に向いていて、バンドが若返ってるしね、ロビン・ザンダーの歌声なんか圧倒的なパワーを誇ってるもん。これで今の音かい?って言われてもちょいと不思議な感じはするね。

 初っ端からドライブしまくった曲で、そりゃ昔のあのヘンのアルバムに入れるとなるとちょっと物足りなかったのかもな、って思う節はあるけど、それでも今じゃ結構なドライブ感のある曲ばかりでさ、見事に曲が復活してる感じか。コーラスワークも健在で、勢いもホント、意外なくらいに若々しくドライブしてるから驚くなかれと言ったトコロ。このノリは確かに昔の写真であしらったジャケットがユニークなトリップ感を出してて楽しめる。70年代のチープ・トリックの新作、という訳の分からないニューリリース、と言えるかな。



Bon Jovi - Keep the Faith

Bon Jovi - Keep the Faith (1992)
Keep the Faith [Special Edition]

 アメリカを席巻したバンドのひとつにBon Joviがあるけど、途中からAOR路線に走り自身達では曲を書かずに売れ線に走ったという印象があって、実はそれ以降ってのはもうほぼ聴いてなかった。ところがその辺も聴いてみると、自分達で曲作って頑張ってるのもあって、魂売ったんじゃなかったのか?そういう作品もあるんだ…、なんて不思議に思ってしまった。しかも出て来る楽曲がこれまた新しい作風でもあってなかなかに奥が深い部分があるバンドなのかも、なんて思った次第。もちろん世界に名だたるバンドなんだから何でもやれるぜ、ってのが当たり前の姿なのだろうけど、最初期から知ってるとどうもそうは思えないからね、不思議な気がしただけです。

 Bon Jovi1992年リリースの5枚目の作品「Keep the Faith」。グランジが全盛期の90年代、アメリカ的には退廃的でドロドロで暗いものがひたすら受け入れられていたデスな時代、そんな所に快活なAORで参入するんだ、なんてほどにバカな試みはしなかったことで、Bon Joviのセンスは保たれたのかもしれない。ユニークなのは世間が後ろ向きで冷たい視点でしかものを見ない時期に前向きに熱い魂そのものを振るい上げた歌詞を持ってきた事か、バンド自身の意思の表れだったようだが、世間的にもそれが受け入れられたからこそのヒットもあったんだろうから、やっぱりそこはBOn Joviというヒットバンドしか出来ないワザか。もっとも単なる流行でしかないから歌詞がどうのとかってのはあんまり関係ないのかもしれないけどね。

 聴いてみれば彼らの才能を改めて実感する作品が立ち並んでいて、大きくはあのアメリカンなロックを展開する曲がまるで見当たらず、ひたすらに重くて熱い魂を訴え続けるかのような楽曲が目立ってて、それはもうどこかU2が持つ魂であるかのような作風だ。根底的なところでの訴えがあったんじゃないだろうか、表面的な音楽を演じるというよりはもっと根が深い。だから暗黒時代でもしっかりとリスナーには届いたアルバムだったろう。古さを感じさせることのないしっかりとした自身の強烈なメッセージを持った作品に聞こえるし、バンドが一丸となっている姿も見える。こんなに地力あったっけなぁ…、曲作りのセンスも随分と初期に比べたら成長したんだなぁ…と感じる。やっぱりこの頃は伸びる一方だね。凄い。もうちょっと先のアルバムとかもきちんと聴いた方が良いかもな。





Steve Perry - Street Talk

Steve Perry - Street Talk (1984)
Street Talk

 アメリカの売れてるバンドや売れる人ってのはやっぱり圧倒的に歌が上手くて、当然ながらのプロ魂を感じる人ばかりだ。そうじゃないのはどうしたって長続きしない。その辺は英国のロックやボーカリストってのとはもう全然違ってて、アメリカで出てくるのはどんなつまらないと思ってるバンドやボーカルでも上手いのは上手い、下手な人はほとんどいない。そもそも出てこれない。それはロックバンドでも同じお話なのでやっぱりプロダクションがしっかりしているのがアメリカってことだ。その中でも光っているボーカリストってのはホントに上手いんだろうなぁと。

 全盛期ジャーニーの表看板だったSteve Perryは元々が音楽家というエリート育ちでもなく、ただ歌がひたすらに上手いということでスカウトされてジャーニーへの参加となったので、育ちがちょいと優等生とは違う。だからかな、ジャーニー解散後の活動もセレブと違ってひっそりとしてしまっている感があるのは、ちょいと庶民的ですらある。その辺はなんか妙に可愛らしい部分があるが、そういうのもあってスティーブ・ペリーってのは割と嫌いじゃない。そのジャーニー全盛期の1984年にリリースされたソロアルバム「Street Talk」。以前の自分のバンドメンバーや自身の状況を整理するかのような作品になったらしいが、そんなことを知らないリスナーは単に素晴らしきAOR+R&B的な作品として迎え入れている。確かにその通り、歌がクローズアップされた気持ちの良いボーカルアルバムとして仕上がっているし、初っ端の「Oh Sherrie」なんて大ヒットしたもんな。この歌声であんだけ気持ち良く思い切り歌われたらそりゃ誰でも驚くさ。

 アルバムを聴いててね、何か近いモノを感じるなぁ…と思ってたんだけど、ロッド・スチュワートなのかな、こんなに思い切りよく歌う人じゃないけど、どこかロッドを彷彿させる部分があった。まぁ、ロック時代のお話じゃないけど、ここまで歌えるとロックかどうかってのはどっちでも良くなるんだろうし、歌ってみたことがない世界には挑戦したいだろうし…。普通ならこのままソロシンガーとして活躍していけたんだろうけど、なかなかそうは簡単に進まなかったトコロもスティーブ・ペリーらしいのかもしれない。まだ活躍しているらしいけど。



Journey - Escape

Journey - Escape (1981)
エスケイプ-35周年記念デラックス・エディション-(完全生産限定盤)(DVD付)

 AOR路線ってのはリアルタイムで出てきた時に聴いてたら結構ハマったに違いないと思う。こないだもその世代の連中と飲んでたけど、やっぱり見事に青春時代ど真ん中で好き嫌い以前に自分達に入ってるって感じだったし。今改めてそれらを耳にしても同じような感触を抱くようで、そりゃそうかとも思う。自分だって聴いてみればスカッとカッコ良いなってのは素直に思うし、気持ち良いだろうよって思うもん。だから自分がその辺があまり得意でないってのは多分歌声とか顔とか曲とか普通にそういう事なんだろうとは思う。そこまで向き合って聴いてないのもあるか。

 Journeyの1981年出世作「Escape」。この三枚くらい前のアルバムからスティーブ・ペリーが歌ってて、一気にスケールアップしたアメリカンなAORバンドにのし上がってきた傾向が強い。聴いててもどのパートも伸びやかにスカッと気持ち良く抜けきった感じでプレイされててそりゃもう皆好きだろうよ、こういうの、って言えるくらいの抜けっぷり。スティーブ・ペリーの歌声ってやっぱり凄いよなぁ…とかニール・ショーンだって好きじゃないけど、ギタープレイそのものはやっぱり凄いと思うしさ。曲もバリエーション豊かに飽きさせない曲が並んでいて、これもまた皆好むんだろうなぁ…とかバラードはスティーブ・ペリーのあの歌の巧さで圧倒的な説得力を持ってるし、何かスケールの大きなアルバム。

 リアルタイムで響きまくった人、多そうだ(笑)。Totoやジャーニーってのは、プロミュージシャンによるプロのバンドだから全てが練られて作られている、というスタイルもロック的側面から見ると好きになれなかったトコロかなぁ…。音楽を売るという立ち位置から見たら当たり前だけどさ、ロックってのはよぉ…という尖った部分があるとそういうのは作られたバンドであって自分達のヒーローじゃない、雇われてるだけだ、みたいなのあったもん。だから素直に音だけに反応できないのもあるし、優等生チックにやられても面白くない、っつうかね、そんなくだらないこだわりがあったし。それを今でも引き摺ってるってんでもないけど、どっかにあるのかな、素直に良い、と言えないのは(笑)。



Def Leppard - Hysteria

Def Leppard - Hysteria (1987)
ヒステリア

 シモンズドラムか…懐かしいな。80年代にものすごく流行してありとあらゆるトコロで使われていた、ある意味80sの象徴でもあるドラムの音という印象が強い。ところが電子ドラムという機能のおかげで全く異なるアプローチから役に立った事例が合って、その代表的なものがDef Leppardの「Hysteria」というアルバムだろう。ご存知このアルバムの制作前に日事故により左腕切断となってしまったドラマーが仕事を優先して考えた時に出てきた選択肢がソモンズの電子ドラムでのアプローチ、というワケだ。左足でスネアを叩くというロジックは出来たとしても音のバランスを調整するのは明らかに電子ドラムの方がラクだ。右手とのバランスも綺麗に取れるだろうし、実際アルバムを聴いてもそのドラムに違和感はほとんど感じない。見事なものだ。意識して聴くと確かにドラムのタム回しなんてのはないし、幾つかのオブリガードだってちょいと不安定だったりするのはあるからなるほど、というような部分はあるけど気にはならないだろう。

 そんな話題から入りつつも、実際にはこの「Hysteria」がどんだけ世界中で売れまくったアルバムだったか、の方が重要だろうか。自分的にはリアルタイムだったにも拘らず、まるでこのアルバムには興味を持たなかったしデフレパにも興味を持たなかったので、どんだけ売れようがよく分からなかったのだが…。記録だけ見れば12曲中7曲のシングルヒット、しかもロックバンドというよりはAOR代表格的な位置付け、Bon Joviみたいなもんですかね、そんな印象が強かったんだけど、アルバムジャケットにしてもPVにしてもメタルバンド風ではあったので軽々しくは見られなかったんだろう。それでもこの音でどこがハードロックなんだ?ってのがずっとあったな。だからアルバムがどんだけ聴かれていようとも興味を示さなかったってワケだ。

 今となって改めて聴いてみるけど、確かにAOR風味が強いしポップ的でもある。決してハードロックの代表アルバムじゃないけど、苦肉の策からここまでの作品を作り上げ、更に世界で支持されていたのはバンドを強くしただろう。そこからもまた苦難は続くにしてもよく作られたアルバムなのは間違いない。ただしやはり自分的な好みからしたら、対象にはならないかな。突き抜けるならもっと突き抜けても良いし、その度合がなんとも、か。



Missing Persons - Rhyme & Reason

Missing Persons - Rhyme & Reason (1984)
ライム&リーズン+1(紙ジャケット仕様)

 プログレの雄達もテクニシャンなミュージシャンもポップ路線に走ってカネ稼ぎに来たのが80年代。それで良質なポップスを作って新しいムーブメントまで起こしながらそもそものファンからはそっぽを向かれた時代、それだけキラキラした時代ではあったんだろう。ザッパ門下生もそれぞれの道を歩んで行ったけど、今回はテリー・ボジオの行く末…、末じゃなくてそんな方向に行ったのか?ってくらいにハジけたってトコか。

 Missing Personsのセカンド・アルバム「Rhyme & Reason」1984年リリースの良作…か。あのドラムテクの強烈さはシモンズの音ではなかなかわかりにくい、と言うのか出来てて当たり前と言うのか、シンセドラムだから人間が叩いてても機械的に叩かせても違いが出ないワケで、しかもこの頃は人間がリズムマシンに成り切れるか的な方向にあったもんだから、ボジオの凄さがなかなか伝わらない。それよりもウォーレン・ククルロの瞬間的なギタープレイの鋭さの方が気になったり、やっぱり花形のデイルの歌声がクローズアップされる作品になっている。まだこの時代の綺羅びやかさは保持しているんでちょいと一味違う80年代のバンドという感じではあるけど、一般的にはちょいとヘンな感じのするバンドではあった。

 楽曲面はどうにも…、ロックバンドという位置付けじゃないから80年代ポップスの中でどうだったんだろ?ってくらい。それでも著名な80Sバンド郡には負けてたんじゃないかな。デイルの華やかさだけだもん。そりゃ楽器は他のトコロ比べたら圧倒的なテクニックを誇るワケだが、それが売りにならないんだからしょうがない。曲のキャッチーさもそこまでってんじゃないし、突出感が少なかったか。しかしまぁどうしてこういう方向性へ進んだんだろうなぁ…、元奥様の魅力だったのかな(笑)。



Frank Zappa - Baby Snakes

Frank Zappa - Baby Snakes (1979)
ベイビー・スネイクス [DVD]

 下積み時代があるミュージシャンが大成した後、その下積み時代を辿ってみると案外真面目にやってたとかこんなことまでしてたのか、とか案外変わらないなとか色々ある。もちろん下積みがあったからこその今の地位だったり仕事だったりするんだから職業としては必要な経験だったことは間違いない。それでもやっぱりそういうのを聴いていたり見たりすると、へぇ〜、なんて思ってしまうのも多いのは事実。

 Adrian Belewが最初に出てきたのは多分Frank Zappaと一緒にやり始めた時だろうと思う。んで、映像で見る方が圧倒的に面白さが増すのはZappaのいつものことなので「Baby Snakes」を。これ昔全然見つけられてなくて見れなかったんだよな。見つけても輸入盤だから字幕ないし、ザッパのは字幕ある方が絶対楽しいし、結構探し回ったけど結局見つからなくて輸入盤見てた。今は普通に字幕付き盤あるんだろうし、楽しみ倍増だろうね。ぜひそっちをオススメします。レコードも出てるんだけどこれがまた8曲くらいしか入っていないという見事に映像のサンプラーなので圧倒的に映画を見ることをオススメしかない。音だけだととってもストレスが溜まるし、ブリューの頑張りやボジオのアホさ加減も楽しめない。もちろん主役ザッパの圧巻ギタープレイも存分に楽しみたいしね。

 とは言っても映画の方もクレイアニメや楽屋のアホな会話とか結構入ってるから純粋に音楽的にザッパを楽しむという意味では抜粋版なんてのもあって良いのかなとは思うけど、まぁ、長いのを見ている分にはそれは楽しめるから良いでしょう。そしてブリューの若さが面白い。歌も結構歌ってるし、アホも結構やってるしギターはたまにザッパとユニゾンする程度で後は効果音だったりシンバル持ったりしてるからワケ分からんけど、しっかりした音楽基盤があるのは分かるし一生懸命やってる姿もいいしね、フロントで他のメンバーにもヒケを取らずに堂々とやってるのも凄い。ただ、他のメンツのアホさ加減が凄いから埋もれちゃうけどね。やっぱボジオのキャラが強烈だわ。



Adrian Belew - Young Lions

Adrian Belew - Young Lions (1990)
Young Lions

 ギタリストのソロアルバムってのは大抵つまらないものが多い。もちろん色々あるんだけど、どこか毒気が無くてバンドのアルバムに比べると気抜けな感じがするものが多い。もしくは充実しているんだろうけど歌に不満があったりとかね、やっぱり両立できるのってなかなかないんです。ジミヘンみたいなのは別としてさ、バンドのギタリストという地位で活躍している人はソロアルバムがどうも…と。んでもそもそもギタリストとして出てきてる人はどうか、ってぇとこれは実験色が強くなりすぎる傾向があって、曲の良さとかは後でというお話になるのでそもそも別次元で語るものになるのだな。

 Adrian Belewの1990年のソロ名義アルバム「Young Lions」。ちょうどボウイの葬式ツアーの直前頃にリリースされたのかな、同じくらいの時期だったからかボウイがゲストボーカルで参加している「Pretty Pink Rose」が葬式ツアーでも披露されていた事でこの「」というアルバムがクローズアップされて売れたんじゃないかな。アルバム自体は80年代クリムゾンのボーカル的でもあるしアフリカ的でもあるし、ブリューのキャリアから生み出されるサウンドが中心になった作風とも言えるか。そうするとそもそも音楽的な部分でのパイオニア的な精神ってのはあんまり出てきていなくて、ご存知ゾウさんの音色ギターとかそんな所がフォーカスされてしまうのだろうか。

 どうもこの歌声ってのが好きじゃないし、曲もクセのあるものじゃないし、ギタープレイに注力しているというんでもないし、一人のアーティストとして聴くには少々どの部分も不足気味だし、やっぱりギターサウンドのアルバムになるのだろうか。割と歌にスポットを当てた作品でもあるような気がするけど、アダルトなロックアルバム、とでも形容しておく作品なのかな…、どうしても良い子ちゃんな作品という印象は否めない。





XTC - White Music (1978)

XTC - White Music (1978)
White Music

 ファーストアルバムの魔法ってのを信じてる。どのバンドでもファーストアルバムってのはデビュー前からデビューまでの集大成で青臭い部分も勢いも熱気も未熟さも下手さも全てひっくるめてぶつけてくるもので、それが故にバンドの根本的な本質が聴ける事が多い。先日もそんな話をしててやっぱファーストアルバムってのは何でも面白いのが多いよな、って。

 XTCの1978年リリースのファーストアルバム「White Music」。よくクラシックパンクという部類に入ってこなかったものだと思うくらいにパンクな毛色が強い作品でありながらその後のポストパンク的な部分やニューウェイブな質感を漂わせているアルバムで、一聴した時に感じるのはThe JamとThe Damnedの融合とポストパンク的な味わい…、当時からしても形容し難いサウンドだったのは間違いないが、それでいてきちんとポップソングとして仕上げているんだから才能の豊かさを証明している。歌声がやや軟弱な部分があるのと勢い余ったビートが中心になってることでパンクな毛色が薄くなっていたのだろう、さらにはこのメロディ…、正にパンクのエネルギーとポップスの出会いとでも言うべき作品か。ギターの音色だって歪み系じゃなくてカチャカチャ系だからそりゃポストパンク的だろうよ。本人達はどこまでコレが新しい音ってことを自覚してやってたんだろうか。

 時代背景的にロックからはパンクが、そしてテクノも出てきていたアメリカの流行はディスコサウンドという頃、そのどれもに影響を受けていればこうなるのも必至だったのかもしれない。後のXTCはもっと偏屈な音に向かっていくのだが、このアルバムではかなり分かりやすいパンキッシュな音をやっているので結構驚く作品のひとつかも。初期パンクが好きだったら割と聴けちゃうアルバムかな。



Talking Heads - More Songs About Buildings & Food

Talking Heads - More Songs About Buildings & Food (1978)
More Songs About Buildings & Food

 ついでながらの流れで聴いてみたTalking Headsの「More Songs About Buildings & Food」、1978年作の2枚目のアルバムで、ここからブライアン・イーノがプロデュースしていることで話題になったのか、バンドの面白さが話題になったのか知名度が上がり始めたと言われているアルバム。自分的な事を書けばこの後の「」が名盤だと聞いて昔々に聞いたものの、決して好みではなくまるでその良さを理解しなかったことからトーキング・ヘッズはまるで聴かなかったバンドなのでここでまた聞いてみてもなぁ、とは思うが、今なら多少理解できるところもあるのだろうと期待してみた。

 「More Songs About Buildings & Food」、う〜ん、イーノはどうあれ、バンドの音として、この声とかサウンドってのはどうなんだろ?色々な呼び方をされるバンドだけど、基本的にカチャカチャなロックで、歪んだロックの音じゃない。即ちニューウェイブ的なギターサウンドが中心になった曲で…、って書くと自分がギター中心にロックを聞いていることが分かる。それに加えてのボーカルの細さっつうか弱さってか、ロックとして聴くにはちょいと軟弱な感じがデヴィッド・バーンにはある。それが魅力という歌手も多いんで頭から否定するモンじゃないが、やっぱりあんまり好まない。曲のビート感やシンプルさはなかなかに面白いし、ベースラインもユニークでしっかり自己主張してるからこのヘンは好きなトコロだけどね。

 それでもアルバム一枚きちんと聴いてみるとトーキング・ヘッズってこういうバンドだったのかと改めての理解は出来たような気がする。決して好んでは聴けないけど、ここまでの完成度がないアルバムもたくさん聴いてるんだからそれに比べたら全然良い作品だし、確実に新しい世界とロックをやってたバンドだ。でもね、やっぱりどこか英国的な部分が抜けてるからかな…、アメリカのバンドです、って言い切れるほどアメリカンじゃないけど、ドイツでもないし、やっぱりそのヘンの無国籍感もあるのかな。



Brian Eno - Before & After Science

Brian Eno - Before & After Science (1977)
Before & After Science

 意外な発見と感動はまだまだたくさんある。常にチャレンジしてみる、新しいものに取り組んで見る、現状に満足してしまわない、みたいな事は意識しなくても人間ってのはそういうモンなのでネガティブであってもそこに拘れることもなく結果的には前進せざるを得ない状況にはなるので、音楽を聴くと言うことに関してもそうなっていくものだろう。じゃなきゃもう既に飽きまくって音楽なんぞ聴かない、こんなブログなんて見てもしょうがない、って人の方が多くなってるハズだ。実際色々取り組んでみると面白い発見多いしね。

 Brian Enoの1977年の作品「Before & After Science」。ボウイの作品をプロデュースしていたドイツに影響を受けまくってた頃の今度はイーノ自身のソロアルバムだ。完全にイーノその人の趣味の世界になってるのだろうと思いきや、アンビエントミュージックではなく、意外な事にあの路線、ボウイの作品群で見せたように鋭い切れ味で研ぎ澄まされた音の世界をここでも実現、更には後の80’sポップス郡、ニューウェイブ郡に通じる世界観の提示、これが新しい実験でもあったのだろう、エイティーズの音はほとんどこのまま展開されていると言える、その原型が繰り広げられている。もちろんイーノのこのアルバムがそこで見直されることはなかったのだが。

 普通にロックバンドの音で歌もあります、バックは凄いです、フィル・コリンズ、パーシー・ジョーンズ、デイヴ・マタックス!、フレッド・フリス、アンディ・フレイザー!、フィル・マンザネラにロバート・フリップ、ビル・マコーミックなどなど、とんでもない面々でクラウトロックに近い世界とエイティーズの原型を繰り広げてる。ものすごく攻撃的なロックだし、他では聴けない鋭いセンス、さすがに名前が轟いている人の作品だ。こういうのがあるからアーティスト達に好まれるんだろうな。単なるアンビエントな人というワケじゃなかったってことです。その辺の誤算が自分にはあったので、こういうの聴いて驚くってのはありがたい話。



Iggy Pop - The Idiot

Iggy Pop - The Idiot (1977)
イディオット(紙ジャケット仕様)

 偏見なしにアルバムに入っている音を聞いてみる、するとたまに自分は何聴いてるんだっけ?って思うような雰囲気の作品に出会うことがある。ロック聴いてるハズなのにジャズだったりとか…、まではないにせよ、ハードロックだと思ってたらアヴァンギャルドに近いロックだったりとか、フォークになってとかそういうのね。古い作品ってのは割とそういうのも既に位置付けられているから予備情報付きで聴けてしまうんだけど、それでも改めて聞くと何だっけ?みたいに思うものに出会うもんだ。

 Iggy Popの1977年作「The Idiot」、ファーストソロアルバムになるのか、ご存知David BowieプロデュースによるほとんどBowie陣営のバンドメンバーと制作布陣が全員集合してそこにイギーが入ってるだけどいうようなもので、歌い手が違うからアルバム違います、というだけの作品。故に名盤として名を残すアルバムに仕上がっていることは言うまでもない。なんせボウイが目一杯ヨーロッパに傾倒していた時代で、自身も名盤「ロウ」「ヒーローズ」あたりを残していた時期だ。ボウイ作の「SIster Midnight」や「China Girl」などはボウイ自身でもアルバムに入れたりしているという愛着ぶり。旗から見てると何で?って思うけどそんな経緯なので普通にボウイが自分の曲を自分のアルバムに入れただけとも言えるのだが、アレンジが異なるからパッと聴いてわかりにくいだろうけどね。イギー・ポップはどういう心境だったのかな…。

 そんな人間模様と作品の背景ではあるが、アルバムそのものは確実にクラウトロックのひとつと言ってもおかしくないくらいに実験的な作風と研ぎ澄まされた空気感に包まれた鋭い作品で、そこにイギー・ポップの本能的には攻撃性をヒメているが敢えて落ち着いている静かな歌とも思わせるような歌唱、時折出て来る野獣のような攻撃的な歌い方がその凶暴性を垣間見せるが、その鋭さが見事にこのボウイ流のクールなロックの中でボウイには出せない味として出て来る、それこそがこのアルバムの持つ野性味。そこが大きく違うんだな、ボウイさんとはさ。

 アルバムジャケットも一体なんのポーズなのだろう?意味はないさ、と言うものではあろうが、その不思議さってのはいつまでも残る。あのイギー・ポップがこれか…というような音の反応だったと思うけど、こういう出だしだったからこそイギー・ポップというアーティストの立ち位置もきちんと出来てきたとも言える、かなり正しいスタートだったアルバム。



David Bowie - Lodger

David Bowie - Lodger (1979)
ロジャー

 意外なところで人脈が繋がっていた、ってことをこないだも実感。仕事上の知り合いとロック話、自身の弟さんがマニアだそうで、ってことで話を聞いてるとそれは自分のバンドの連中のことと繋がるから聞いてみたらその通り。いや〜、狭い世界だ、と実感したものだが、きっとそんな感じで繋がっていくのもロックの良さか。そんなこんなで最近はロック話でのアルコールも多くなってるから刺激的でよろしいですね。

 David Bowieの1979年作「Lodger」、通称ベルリン三部作の三部目ってことになるのだが、別にベルリンで録音されてるワケじゃないから、イーノとのコラボが三枚続いていて、その三枚目ってことでヨーロッパに回帰したボウイのイーノとの作品なだけだ。作ってる時の本人達には当然三部作なんて意識はなかっただろうしね。ここにロバート・フリップでも参加してたらまた違った印象もあったんだろうけど、今回はいなくて、ギタリストにはエイドリアン・ブリューが参加している。クリムゾンとボウイってのはつくづく繋がるのだが、どっからどう切ってもその繋がりはよく分からんな…というこの二組のアーティスト像。

 この「Lodger」、自分はあまり得意ではないアルバム。A面はエスニック風味な実験的な作品が並び、ボウイらしさはほとんど聴かれず、正に実験のためにやってるかのような作風だ。それが後に影響しているか、ってんでも無さそうだし、その結果このA面の評価は評論家のためには良いのだろうけど、一般的にはさほどなかったと思う。ところがB面に入ってみると一気にいつものボウイらしい曲が並ぶ。ツアーでも謳われることの多い曲が並んでいるし、それがこのアルバムからの曲というのを意識すること無くシングルでのヒット的な扱いになっているものばかりなので、そういう見方からしたらこの「Lodger」はヒット曲が多数詰め込まれたアルバムという位置付けになるハズなのだが…。最後に入ってる「Red Money」がやたら暗めなトーンで…って思ったらイギーのアルバムへの提供曲だったか。

 ジャケットのよく分からなさもあるんだろうな…、どっちが表なのか、縦型にすれば普通なんだろうけど、アルバム歳ぞからするとこれは顔が見えるべきなのか脚から下のアルバム名が出るべきなのか…、そういうところも問題の投げかけって意味でボウイらしいか。それにしてもこのアルバム、好んで聴く程の作品ではないけど無視は出来ないアルバム、どうにも困る題材だったワケで、だから今まで書いてなかったのかと自分でも納得(笑)。



King Crimson - Heroes (Tribute to David Bowie)

King Crimson - Heroes (Tribute to David Bowie)
ヒーローズ~トリビュート・トゥ・デヴィッド・ボウイ

 王道ロックを聴き漁るには実に贅沢な環境が揃っている現代、それに加えて現役で進行中のバンドも幾つかあるのだからジジイになったとは言えどもそれなりの作品や面白い試みってのもリリースされてくるし、もうライブアルバムとか怒涛のようにリリースするのも当たり前になってきて、一時期のアングラものなどでライブを一生懸命探して聴くなんてのも減ってきただろう。こんだけオフィシャルが色々出してくれればそりゃリスナーも満足だしね。そんな試みを先陣を切って進めてきたのがキング・クリムゾン、今回は意外と言えば意外、あると言えばある音源をリリースしてきた。

 King Crimson「Heroes (Tribute to David Bowie)」。もちろんライブでの演奏による収録だけどね、かのロバート・フリップ卿がボウイの「ヒーローズ」にイーノと共に参加していたのは有名な話だろうけど、クリムゾンのイメージからボウイってのはかなり異なった方向にあったからどんなんだろ?ってな興味は引いたと思う。その答えがあの「ヒーローズ」で、なるほど、と唸らされるものではあった。見事に三者三様のセンスが合体したヨーロッパ的な曲に仕上がり、その後名曲として演奏されてきた。ボウイ亡き後、この遺産をまさかロバート・フリップ卿がKing Crimsonというバンドで引き継ぐとは思わなかったが、それがここで実現。言われてみれば今のメンバーにはいないけどエイドリアン・ブリューだってボウイと絡んでたし、割と接点のあるバンドだったとも言えるか。まぁ、往年のリスナーにとってのクリムゾンってのはジョン・ウェットンとかブラッフォードだからちょいと異なるが…。

 そのクリムゾン版「Heroes (Tribute to David Bowie)」、恐ろしいほどに気合の入りまくったロバート・フリップ卿のレスポールでのロングトーンによるあの効果的なサウンドが強烈で、終盤になればなるほどにこの気迫が狂気とも思えるほどに暴走し、真髄を刺してくる。なんだこの気迫は。多分本人普通に弾いてるんだろうけど、曲として出てきた時には素晴らしい効果として発揮している。バンドの演奏の完璧さも確かだから故、そこにはボウイの「ヒーローズ」のカバーという概念よりは明らかにKing Crimsonの「Heroes」としてプレイされている姿が聴ける。恐るべし。このミニアルバムには他にも今のクリムゾンのライブ曲が入ってるのでもちろん聴くのだが、70年代のあの狂気の曲がここまで洗練された知的な音楽として演奏されていることに少々驚きを覚えるものの、なるほど知性あるメンバーで的確にプレイされており、十分に楽しめた。なかなかユニークなバンドの進化形態と言えるだろう。久々に接した近代クリムゾンの姿だが、実に高尚な世界へ入っているバンドになっているし、ロックというものもきちんと体現しているし、怖いものなしだろう。素晴らしい作品に感謝。







Rod Stewart - A Night on the Town

Rod Stewart - A Night on the Town (1976)
Night on the Town

 新しいバンドなんかもちょこちょこ聴いてるんだけど、どうもどこかピンと来なくてね。好き嫌いって話だけなんだろうけど、一旦は聴いてみたりして自分に合わない理由が何かってのをはっきりさせておきたいとも思うけど、なかなか大部分が合わないんだからしょうがない。ところが70年代のだと昔は聴かなかったので、すんなりと馴染んで聴けるんだから不思議なものだ。近代の良い音質が苦手ってワケでもないだろうし、70年代のが特別何かってんでもない…、だから単純に良い音楽かどうか、なのだろう。作り込みすぎていない音の方が好みなのかな…、それはあるかも。

 Rod Stewartの1976年のワーナー時代の作品「A Night on the Town」。最後のロッドR&R時代の作品とも言えるのか、既に終わってるのか…、まだチャラい方向には進んでいなかった最後のアルバム。古くからロッドを知ってる人はロック謳わせたら天下一品みたいなの知ってるだろうけど、ヒット曲あたりから入った人はそんなイメージないしねぇ…、自分も得意な人ではないって思って思ってたし。昔ロック本なんか見てて、ロッドならこのアルバムも良いぞ、みたいなのでこのジャケットがあってね当時中古レコードでたまたま見つけたから安く買ってきて聴いてたことがある。とにかくヤワくて面白くないアルバムで、一回全部聴かないウチにお蔵入りしてて忘れてたアルバムのひとつだ(笑)。

 A面はソフトな楽曲集でロッド作が多い、B面はR&R作品集でカバーが多い…ってことはやっぱヤワいんじゃないか、なんてのあるけど、この人の場合自分の曲だろうが人の曲だろうが何歌ってもロッド・スチュワートになってしまうんだから構わないんだろうなと。それだけ天性の歌声が特別な人だし、このアルバムでも見事に自分のモノとして統一された歌声と作風を披露してくれているからそれなりの名盤として語られているものだ。自分の才能に自信が溢れてるもん。しかも「Atlantic Crossing」でヒット出したばかりだし、プレッシャーってよりもゆとりだよね。この後はディスコでも売れる人になるし、いやはや才能豊かな人だから出来るワザ、それでもこのアルバムも軽快で悪くない作品。



The Rolling Stones - Ladies and Gentlemen CD

The Rolling Stones - Ladies and Gentlemen
レディース&ジェントルメン(限定盤)

 昔ストーンズのビデオを見ていて1972年のライブの映像が一部使われてて、それがとてつもなくカッコよかった事からストーンズで一番良いのは1972年のライブなんだろうな、って思ってた。1990年に初来日公演が実現したんだけど、その時はもうジジイのストーンズって感じだったから、1972年のストーンズの姿なんて到底見れるワケもなく、あのライブ映像見れるもんなら見たいモンだ、なんて思ってた。まぁ、その後裏世界に入ると普通にあるシロモノだったんだけど、ストーンズの裏モノに手を出すほどゆとりもなく割とスタンダードなもの以外は手を出さずにいたからまともに見たのはオフィシャル化されてからになるのかな。

 The Rolling Stones「Ladies and Gentlemen」のサウンドトラックという位置付けになるのか、1972年6月24,25日にテキサスで行われたライブからの抜粋映像と音源になるんだが、差し替えなども発生していて今回どうなってるかまでは検証してないしする気もないけど、単純にあのストーンズ、全盛期のストーンズが楽しめるのか、ってことでちょいとワクワクしながら聴いてみる。映像もついでに見てるんだけど、この頃のヤツって暗くてカメラもワケの分からないトコロを写したりしててカッコ良さは通じるものの見ている分にはちょいとツライのも多い。もちろん貴重な記録だし、とにかく若々しいしバンドとしての勢いが凄いのは一発で分かるでしょ。ミックとキースも仲良さげにステージでライブしてるし、ミック・テイラーのギターの音色の美しいこと…、キレイなギター弾くよねぇ、この人。

 もっと早くにリリースしてほしかった作品だ。そしたらもっとストーンズにハマったかもしれないのにな。しかしまぁ、皆絶好調で、とになくカッコ良い。こんだけ毒々しい雰囲気を出しながらライブやってるバンドもそうそうないだろうよ。やっぱロック的に凄い。ブルースからの逸脱、ストーンズ流ロックの確立、カントリーへの接近と貪欲に音楽的に広げていった時期、その傑作が「Exile on Main Street」というアルバムに集約されているのだが、正にその頃のライブで、悪いはずも無かろうよ。カッコ良いな。





Rammstein - Paris

Rammstein - Paris
Rammstein: Paris [Blu-ray] [Import]

 そもそもDepeche Modeに興味を抱いたのってリアルタイム時に名前知ってたのもあるけど、Rammsteinがカバーしてるのを聴いて、何でDepeche Modeなんだろ?ってなのもあった。インダストリアルメタルの筆頭格でもあるが故、もちろん無機質的という側面からしてみればその影響下にあるのは分かるんだけどね。ただあんだけのメタルバンドが影響を受けるにはあまり繋がらない名前だったから、その音を聴いてみてもちろん納得したんですがね。

 Rammsteinがこないだリリースしたライブ映像「Paris」。ライブ映像ってもほとんど映画ですな、これは。普通にライブをマルチカメラで撮って編集してリリースってこと以上に、特殊効果による映像処理も随所に施されているし、必要に応じて撮り直しも入ってるだろうしね、オプションのパーツなんかも加えられてたり、炎の演出効果なんかも加えられてるのも分かるし、とにかく凄い映像に仕上がってる。もともとがあのライブだから火炎放射含めてぶっ飛びのステージでの演出があっての映画的特殊効果だからそりゃもう作品として見る分には充実しまくってることは言うまでもないです。凄いライブ映像見ちゃったなぁ〜ってのが感想。しかもRammsteinのメンバーも相変わらずの変態なので、入場シーンからしてそこから来る?しかもそんなスタイルで?ってな感じだし、相変わらずの火炎ショウは更に豪華になってるし、禁断の演出ももちろんバージョンアップしてて…。

 今回のはセンターステージも設けていて小さな場所で生々しく演奏するんだけど、そこに行くまでのスタイルももちろんRammstein、ここまでやるか、とかそういう感じでもう言うことなし。究極のエンターティンメントバンドというのを自覚してないとここまで出来ない。演奏されている曲がややキャリア初期に偏っているのはやっぱり分かりやすいからかな、ヨーロッパ然とした時期の作品も深みがあって好きなんだけど、こういうライブショウになるとなかなかハマりにくいか。まぁ、ほとんどがベストヒット集みたいなモンで構成されているんだけどね。ここでコレ来るなとか判っててもやっぱり凄いって思うんだから面白い。納得のライブ映像ですが、2012年のパリのライブからってことでリリースまで5年、と見るかよくぞリリースしてくれた、と見るかはあるかな。







Depeche Mode - Spirit

Depeche Mode - Spirit (2017)
スピリット(デラックス・エディション)(完全生産限定盤)

 ヨーロッパでは割と陰鬱な作品でもきちんと評価を得ることが多いし、そういうのが得意なバンドがスタジアムクラスでライブを行うなんてことも多い。感性のセンスが異なるからだろうし、歴史ある国々だから故の好みの感覚でもあるのだろうか、なかなかユニークなものだなと思う。ロジャー・ウォーターズが高評価を得ているのもそういう歴史的背景もあるのだろうけど、今回は同じく陰鬱なサウンドながらもこれもまた日本以外での評価は絶大的なディペッシュ・モード。80年代に出てきた時から陰鬱で無機質でエレクトロな不思議なバンドで何故かチャートの上位に位置付けてて不思議な感じがしたものだが、2017年になってもきちんと新作をリリースしてスタジアムクラスを埋めるほどの規模で活動をしているのだ。

 新作「Spirit」のジャケットからして昔ながらのDepeche Mode的なデザイン、アントン・コービジンという人がずっと手掛けているからバンドのイメージとしてもほぼコンセプト的に一貫しているのはこうなってくると結構な印象が残ってくる。ふと聴いてみて、何ら昔と変わらない、と言うか昔よりも洗練されて研ぎ澄まされて高度化したサウンドに仕上がっているから違和感なく聴ける、どころかいつ聴いても新鮮なDepeche Mode感覚で聴けるのは面白い。決してロック的に好きで聴くというバンドではないけど、攻撃性やロック的スタンスはきちんと持ち得ているし、出て来る音は人間拒絶的なもので面白い。こういうのが耳を引くのはなんとも不思議なモノだけどここはもう聴いてて面白いんだからしょうがない、何か刺激的じゃないか?ってなエレクトロニクスポップなサウンドか。

 英国的というよりヨーロッパ的なバンド、そしてヨーロッパでの絶大な人気、更にニューアルバムがこの出来映え、見事にシーンの中核に居座っている重鎮。こういうのもきちんと受け入れられるんだから大衆ってのは面白い。これできちんと踊っていられるんだしさ、不思議なモンだ。





Roger Waters - Is This The Life We Really Want?

Roger Waters - Is This The Life We Really Want? (2017)
イズ・ディス・ザ・ライフ・ウィ・リアリー・ウォント?

 ピンク・フロイドがビートルズ並みの評価を得るとか万人に聴かれるバンドになるなんて想像もしなかった。当の本人達だってそうだろう。アルバムごとにそりゃカラーは違うけど決してポップス的に聴ける音楽じゃないし、実験精神旺盛なプログレッシブな代表バンドでもあるし、それがどうして世界各国で万人に聴かれるバンドになったのか。しかも年を追うごとにその評価は高まる一方で、世界レベルでの人気の高さは日本では考えられないほどに高い、だろう。クイーンとかZeppelinってのは分かるんだけどピンク・フロイドがそこに入るのはホント不思議。「Echoes」とかみんな聴いてられるんだ?とかね。

 Pink Floydの頭脳と言われるようになったのか…、Roger Watersの2017年期待の新作「Is This The Life We Really Want?」。正に「死滅遊戯」から25年、途中「サ・イラ」もあったし、「トゥ・キル・ザ・チャイルド」もあったけど、フルサイズでのオリジナルアルバムという意味では25年ぶりになるようだ。それでもその間どデカいツアーは何度も行っていて、ライブツアー収入No.1の座に上り詰めるほどに大きなツアーとセットリストを組み上げて活動している。CDが売れない時代にこれほどの大型のツアーでガツンと聴衆の度肝を抜くというショウは他のアーティストには真似出来ないレベルでもあり、それこそロジャー・ウォーターズの世界=すなわちピンク・フロイドの進化系、2017年の世界までを広げている。アナログ時代からデジタルになり、器材も技術も最先端のものを活用しての「The Wall」の再現などいつでも新鮮なショウを楽しめるんだから凄い。ノスタルジックにライブやってますってだけじゃそうは出来ないワケだから、そこにもこだわりがあり、その途中で幾つかの新曲が登場することもあり、それらも含めて本作「Is This The Life We Really Want?」には収録されている。しかもすんなりとアルバムのテーマに沿ってあるべき場所に落ち着いてしっかりとその存在感を出して鎮座しているものだ。

 アルバムに針を落として…って針じゃないけど…、アルバムを聴き始めてみれば分かるように、これはもういつものロジャー・ウォーターズの作風、世界そのままで音楽的な面からは大きな進化変化、実験意欲などはさほど見られることなく、淡々と歌詞とその重さの雰囲気を伝えていく作風そのままだ。とは言ってもロジャー・ウォーターズ以外でこういう作風を聴くことはあまりないので、独自路線ではあろう。ファンからしたらいつも通り安定のロジャー・ウォーターズ節で、最先端の何とか、みたいなのを取り入れた音楽という形にはなっていないので安心だ。効果音にアコースティック、オーケストラ、ドラマティックなアルバムの流れ、どギツイ風刺を込めた歌詞、相変わらずの戦争批判と権力批判、現実の世界への目の向け方と逆側からのものの見方による歌詞、以前にも増して文章から単語の羅列へと変化してきている歌詞の作り、それでいてきっちりと思いを伝えていく鋭い単語の選択。はっきり書けば、決して聴きやすい音楽ではないしアルバムでもない。ただひたすら重い雰囲気が歌詞と共に伝わってくるアルバムだ。「The Wall」の途中あたりと同じ雰囲気を持っていて、そこにはヒットソング的なチューンが存在していないため、流れとして重さが増してくる。

 いいね。好きです。これぞロジャー・ウォーターズの作品。全く裏切られることなく深みにハマれるアルバム。プログレッシブでもポップでもなく、ロックの重鎮が生み出した正にロック的なアルバム。迫りくる狂気と自身の不安さを同居させてリスナーに訴える、世間との距離感、ひとつの共同体、昔と違っってロックスターが何かを言ったトコロで世界が影響されることなないだろうけど、それでもロックというものが持っているアジテーションをして訴えたかった内容が詰め込まれている。間違いなく一人でじっくりと頭を項垂れて聴いていくべきアルバムです(笑)。





Ramones - Pleasant Dreams

Ramones - Pleasant Dreams (1981)
プレザント・ドリームス+7

 ブロンディの新作を聴いていて、頭の中を何かがよぎってしまって、何だっけ、この既視感?ってちょいと考えてみればそうか、ラモーンズがこんな感じのアルバムあったような…なんてうろ覚えの記憶だってことに気づいた。ラモーンズってバンドの見方は自分的にどんどんと変わっていってて、ガキの頃はラモーンズなんてとんでもないニューヨークパンクバンドであの3コードでの勢いでハードコアにプレイしているバンドだという印象。そのうち幾つか色々聴いたりしていると、割とキャッチーなことしてるパンクバンドで、他のパンクバンドと同じく途中から路線変更しているんだろう、ってくらいに思ってた。ここ十年くらいではラモーンズってサーフロックバンドだったんだよな…くらいに印象が変わってる(笑)。

 Ramonesが1981年にリリースした6枚目のオリジナルアルバム「Pleasant Dreams」、何とプロデューサーはグレアム・グールドマンという10ccなお話で、その前がフィル・スペクターだったから、やっぱり売れたかったんだろうなぁと言うのは分かる。あんだけのスピリッツで評価されてもカネ無かったら続けられないし惨めなもんだからね。実際そんな感じだったんじゃないだろうか。だから故に売れ線路線に強い人達と組んでシーンへの浮上を狙っていったんだけど、尽くその思考は成功することがなく中途半端なラモーンズのイメージだけが浸透してしまったのが歴史だろう。今聴くとどれもしっかり作られてて路線こそ異なるけどなかなかに面白くて、単なる3コードパンクだけのラモーンズってのとは違うってことが判ってきたもん。

 さて、この「Pleasant Dreams」はブロンディとの比較で思い出した音そのままでパワーポップとも言えるキャッチーな曲が並ぶ。メロディもポップ路線でしかないだろ、ってくらいのモノで、革ジャンGパンってなんか意味あるのか?ってくらいにポップ。どれもこれも明るくビートが効いてて聴きやすくてコーラスもしっかりあって短くてとっても良いポップソング。しっかりとパンク的歪んだギターも鳴ってるんだからラモーンズだろって主張もあるし。この路線をリアルタイムな時に受け入れられたかってぇとそれはないだろうな。一回りしてるからこういうのもあったのかと思えるけど。今ならこのラモーンズのポップへの挑戦を受け止めれるんじゃないかな。悪くない、どころか結構良い作品ですらあると思う。





Blondie - Pollinator

Blondie - Pollinator (2017)
POLLINATOR

 Blondieって今でも活動してて新作まで出してるのか?って事に驚いた今更ながらのお話。割といつもどこかで名前聞いたり見たりするし、ブロンディ=デボラ・ハリーのイメージは女性ロッカー&ポップスターの中でもかなり上位に位置されているので、そういう意味でマリリン・モンロー的に名前を見るのかと思ってたけど、何の何の、80年代からちょっとバンド活動やしてなかったけど、97年頃に再結成してからはずっと活動してたんですね。アルバムも何枚か出してて、そういえば来日公演なんてのもあったような気がしたけど、しっかり新作出してのライブだったのか…、デボラ・ハリーがいるだけと思ってた。

 Blondieのs2017年新作「Pollinator」。新作、だ。しかも往年のブロンディをそのまま継続させて2017年現在進行形な作品に仕上がっているからまるで古さなんてのはないし、それどころか相変わらずのキラキラポップロックチューンが並んでいて、こういうの出来る人いないわ〜ってくらいにキャッチーでよろしい作品。ちょこっと見てると、本人達の作詞作曲ってのは少なくって、Blondieってバンドを好きな今をときめくソングライター達に曲を提供してもらってアルバムに入れているようだ。何やら色々と肩書が書かれているんだけど、正直書くとほとんど知らないバンドとか人なのでそれがどんだけ意味あるのかわからん(笑)。ただ、デボラ・ハリーの魅力とかブロンディらしい曲が提供されている感じで、皆才能あって好きなんだろうね、ってのは分かる。もうね、誰が作ってどうのこうの、ってよりもデボラ・ハリーがキュートに歌ってくれればそれで良いんですよ。そんな次元。

 それにしても恐るべしデボラ・ハリーの歌声。かなりエフェクトかかってたりするから実際今の声ってどんなんだかはっきりは分からないけど、それでも全盛期の歌い方そのままであの声のトーンだから聞いた感じでは歳月の流れを感じることはあんまりない。それどころか今普通にリスナーが聞いたとしても結構面白いバンドに映るだろうし、曲もユニークでデボラ・ハリーって良くね?ってな事になるんじゃないだろうか。いや、それくらいに嬉しいアルバム。こんな作品出してたんだなぁ…、懐かしい〜って人、この新作聞いても裏切られません、はい。



The Beatles - Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band Deluxe 50th Anniversary Edition

The Beatles - Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band Deluxe 50th Anniversary Edition
サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(スーパー・デラックス・エディション)(4CD+DVD+BD)

 50年前ってのは半世紀前ってことで、1967年のことなのだが、ロック的には創成期ではあるものの既に多種多様な実験やチャレンジが始まっていて、もちろんThe Beatlesを筆頭にPink FloydやThe Who、The Rolling Stones、The Kinksなどからジミヘンの登場とCreamの台頭、アメリカではジャニスやジェファーソンなんかも出てきた頃で正に新しく何かが始まる時代だったのだが、それが50年前。The Doorsの歴史的名盤もその歳にリリースされているが、50周年ってこともあり、今回は大御所The Beatlesの「」がとんでもないボリュームになって再発されている。正直The Beatlesに関してはそこまで入れ込んではいないし、入れ込むととんでもないことになるし、既にワケの分からない状況でのリリースが山のように出てきているしってことでウチのバンドメンバーは全員マニアの領域だが、自分は一歩引いてる…とは言え、それなりに知識は増えてしまうのだが(笑)。

 The Beatlesのオリジナルは1967年リリース作「Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band」。中身はともかくながら、今回の2017年リマスターっつうか新たなミックスが施されて音そのものも再構築されているとんでもないブツで、あの「Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band」をイメージして聴くと無茶苦茶ぶっ飛ぶ。これ、60年代のバンドの音じゃないです。今のバンドの音ってもおかしくないくらいに全ての音が新たに鳴っていて、一体どうやったらこんな風になるんだ?ってくらい現代的。音圧にしても音の綺麗さにしてもそもそもデジタルなんじゃね?ってくらいで、ギターやベースの音も艷やかになっているし歌だって生々しくってドラムもまったく古臭くなくって今風な感じじゃないですか、ってくらい。こんな風に蘇るものなのか、ってくらいに驚いた。50年前のシロモノの復活作品なんてレベルじゃなくて最高の機知と技術を結集して作り上げた素晴らしき傑作。この音だったら今時のリスナーでもThe Beatlesのなにが凄いのかって一発でわかるでしょ。古き良きバンドの音もみんなこんくらいに再構築して綺麗にしてみてもらいたいものだ。マニアからは賛否両論になるのだろうけど、これはもう凄いですよ。軽く聞き直すかな〜ってつもりで聴いたら、こりゃ凄い、ってことで聴きいってしまって…、それどころか改めてこのアルバムの完成度の高さと音の多様さを実感したね。ホント、良く出来てる。The Beatlesってやっぱり凄いわ、ってのをマジマジと実感した。

 あ、もちろんここまでのお話は普通にオリジナルアルバムに収録されているステレオミックスを聞いてのお話で、ボーナストラックだの何だのってのは評価や考慮に入れていないでのお話。色々なバージョンがあってモノラル盤入ってたり新たに発掘されたテープからミックスされてたりとかそもそも良く言われているテイク○○みたいなレコーディングの途中経過の音とか入ってるけど、このヘンって一度聞いてふ〜ん、そうなんだ、ってなものだから細かくこだわってないし、これまでも似たようなのあっただろうからそんなに意識はしてないです。が、聴いてるとへぇ〜っていう楽しみがあるのは事実。普通のリスナーは普通に新しいステレオミックスでぶっ飛び、新たなリスナーもそのステレオミックスで驚き、ニッチなリスナーはフルスペックの作品を買えば良いのだろう。そういうニーズに合わせてのリリースもThe Beatlesならではのワザか、普通の1CDで多分十分です。



The Doors - The Doors 50th Anniversary Deluxe Edition

The Doors - The Doors 50th Anniversary Deluxe Edition
ハートに火をつけて(50thアニヴァーサリー・デラックス・ジャパニーズ・エディション)<SHM-CD>

 しかしまぁ今でも昔からあるアルバムのジャケットを新譜作品のコーナーで見かけることの多いこと多いこと。リマスターからリミックス、デラックスエディションからDVDやBru-Ray盤など含めて抱き合わせ販売も普通にあって、何がなんだか分からないんだけど、知らないアルバムじゃなかろうっていうのは確かだからいきなり飛びつくことはない。でもやっぱり中身を知ると気になるよなぁ…ってのも多いし、なかなか悩ましい。一体今はいつの時代なんだ?ってくらいに古い作品のジャケットがショップを賑わしていることもまた当たり前になってきたか。オールドロックリスナーには嬉しい事ではあるけどね。

 The Doorsの永遠の名盤「The Doors」のデラックスエディションがリリースってことで、何と50周年記念って…、そうか、1967年のアルバムリリースだから50年経ってるってことか…、そりゃ凄い。自分がロックを聴き始めてから割と最初の頃からずっとDoorsなんてのはそばにあって普通に聴いてたからこの50年間もきっとそうだったんだろう。さすがにクラシックと同じ音楽になっているハズだ。とは言ってもここ十年近くはまともにアルバム単位できちんと聴くってことも多くはなかったし、久々に聴くという意識を持たせるにもこういうリリースは良いことなのだろう。自分的には恥ずかしながら今回のリリースで初めてモノラル盤を聴いたので、相当の衝撃を受けて聴けた事が嬉しかったものだ。1枚目のディスクは普通にこういう音だよな、綺麗になったんだろうな、きっと、という程度で聴いてたんだけど、2枚目のディスクにした途端に何かヘンで、演奏はともかくながらジム・モリソンの歌声が入ってきたあたりからモノラルの音の塊がぶつかってくるような音圧に衝撃を受けた。いや〜、Doorsでこの時代にこのモノラルリリースってあったのか、ってのとこの音質で出てたのか、って。アルバム全編モノラルなんだけど、どれもこれも華麗なる、という単語が似つかわしくなくボテッとした音圧での「ハートに火をつけて」とかなワケで、なかなか味わったことのない楽しができた。

 更に3枚目のディスクは恒例の1967年マトリックスライブ音源のファーストアルバムの曲順に準じた抜粋編で、ライブマルごとを楽しませるとかドアーズのライブってこういうもの、っていうのを伝えるんじゃなくて、ファーストアルバムをライブでやるとこんな風になってたんだよ、というようなスタンスでの編集で、これが案外聴きやすくてコンパクトでよろしい。そもそもこの時期のドアーズのライブってダラダラした古いブルースを延々と技術もそれほどで無いプレイヤー達が演奏しているので、ダレるんだよね。んで2時間近くやっててね。ちなみにこのマトリックスライブも一日2公演で40曲以上ある中からの抜粋だからかなり編集されてるし、それはそれで商品としてはありだろう。そんなデラックス盤、何と言ってもモノラル盤の迫力に圧倒されたけど、それ自体は以前もCDでリリースされていたし、ライブにしてもリリーズ済みなので、果たして今回の50周年盤ってのは何が売りの目玉だったんだろうか?とも言われるのかもね。

 それにしても最後の最後の「The End」の全てをぶっ飛ばすパワフルな演奏はいつの時代に聴いても強烈なインパクトを放つものだ。ジム・モリソンのこの筋の通った歌声とポリシーは何も知らないリスナーにも響いてしまうくらいの説得力を持つ。確かにアルバムの音自体は古いけど、ロックの真髄を物語っているジム・モリソンのパフォーマンスを今一度味わってぶつかってみると、ホント、スゲェなって。もちろんドアーズの演奏も神懸かっててやっぱりこうしてリリースされるくらいの白熱したプレイが収められている。ロック、やっぱカッコ良いよ。





Stone Sour - House of Gold & Bones Part 2

Stone Sour - House of Gold & Bones Part 2 (2013)
House of Gold & Bones Part 2

 ふと思った。アルバムの出来映えがどうのこうのって云うのはリスナーだけでもちろん作った本人達はそんな事言わないし、逆にメンバーそれぞれによって好みで言えば出来映えの好き嫌いは当然あるだろうし、だからと言って売れなくなることをワザワザするとも思えないからやっぱり消費者側が素直に意見を述べる場合になるだろう。だからと言ってその評判が本当に音楽的に歴史的に芸術的に見て評価に値する意見や評判になるのだろうか?酷評されてたって、後に評価されるものも多いし、その時点での評判なんてのは大局的見地からしたら大して意味がないのでは?とも思う。

 Stone Sourの2013年二枚組コンセプトアルバムの第二弾の方「House of Gold & Bones Part 2」です。この一作目「House of Gold & Bones Part One」が割と印象に残ってて結構気に入っていたのもあって、この二枚目の方もちょいと期待しながら聴いててね、うん、やっぱり良い雰囲気で作られているアルバムなんです。ややダークな印象が強いのは恐らくコンセプトの物語の進行上の理由なんじゃないかと思うんだけど、それでも振れ幅の大きい楽曲群、ダークと言っても重い曲や暗い曲、ヘヴィで泣ける曲もあればヘヴィで攻め立ててくるのもあったりするし、実に幅広い。それでいて歌メロの作りの良さが際立ってる。きちんとリスナーの耳に残るようなメロディがフックとして効いてて、かなり秀逸な作品に仕上がっているアルバム。

 ご存知Slipknotのボーカル、コリィ・テイラー中心だからそちらに思い入れが深い人は比較しちゃうのかもしれないけど、自分なんかはそこまでじゃないから、どっちかっつうとこっちのStone Sourの方が聴きやすさはある。深い味わいがあるバンド、影があるバンドでヘヴィメタルってんでもなくってヘヴィなロックに近い楽曲が多いからかな、うるさくないし。後はメロディの良さがダントツ。そんな事から割とStone Sourのアルバムってちょこちょこと聴いてたりしてもうじきリリースされる新作「Hydrograd」なんかも結構期待してますね。





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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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