Dragonforce - Reaching Into Infinity

Dragonforce - Reaching Into Infinity (2017)
リーチング・イントゥ・インフィニティ(初回限定盤)(DVD付)

 新しい系のアルバムってのは音が良くて今の器材に合ってるからそういう意味では実に聴きやすい。それはジャンルとか関係なくてどれもこれも当たり前だけど最新作のアルバム最先端の器材で録音されているからね。もっとも音の善し悪しだけで言えばアナログ時代のが一番ってのもあるけど、やっぱり音そのものの古さは否めないし、既に自分なんかはほぼMacかiPhoneでしか音楽を聴いてないから余計にそう思うんだが、たまにアナログ聴くとやっぱ良いな〜みたいなのはあるね。

 Dragonforceの2017年新作「Reaching Into Infinity」。常に同じようなアルバムと曲が詰め込まれているバンドで、それが特徴的且つそれでもあり得ないだおうろ言わんばかりのブラストビートに美しい歌メロとピロピロでとんでもないギターソロのツイン、今回もやっぱりあり得ないくらいにいつも通りに攻め立ててきてくれます。他の作品と何か違うのか、と言われると困るんだけど、ちょいとミドルテンポなアレンジが加わっていたり、スピードだけでもなくってスピード中心の中に変化の要素としてのリズムが加わった要素が少々多いのとデス声が入ってきた。元々がデスメタルバンドだからおかしくないけどさ、どっちかっつうと明るく楽しいスピード・メタルだからその中にデス声ってのはちょっと意外。もちろん自分もだけど慣れちゃったからこういうのもありかなとは思うが。

 それにしてもホントにいつもながら驚かされるがこのメロディのユニークさ、アルバムずっと聴いてると日本の何かを聴いているような気になるくらいにメロディに共通項がある気がする。日本とDragonforceの相性が良いのは分かるけど、世界レベルでウケているんだからそれもまた不思議な世界観なのだろう。この人達は一体どこまで突き進むのだろう?それでもやっぱり唯一無二の圧倒的存在感は素晴らしい。日本盤だと「Gloria」のカバーの話題が多くてそりゃ秀逸な出来映えだけど、違和感なくこれが収まっていることの方が重要じゃないか?アルバムにマッチしちゃってるってのはDragonforceの味付けが見事に振り掛けられてて違和感ないってことなんだろうけどね。いやはやそれよりもアルバム本編の変化の多様さとスピードを楽しむのが一番だね。自分的にはこのギターソロの嵐は大好きなんで♪





Margo Price - Midwest Farmer's Daugh

Margo Price - Midwest Farmer's Daugh (2016)
Midwest Farmer's Daugh

 今という時代に流行している音楽ってのは全くよく分からない、知らないと言った方が正しいか、聴くこともないし耳に入る事もない。ネットの時代ってのは自分で探しに行くから勝手に入ってくる情報ってのはほぼシャットアウトされてて、その分ニッチな世界を堪能できるという位置付けなので一般とは随分と異なる接し方なのかも。少なくとも自分的にはそういう使い方で、その分どっぷりとハマって探していられるというものだ。反面、トレンドが分からないのは難点だよなぁ…とは思う。それでも、アマゾンなりで買い物したりしてると色々とリコメンドしてくれるからジャケットやら何やらで気になるのは見られるし聴けるからありがたいかな、という情報の入手。何か違うけど、ま、いいか。

 Margo Priceというイリノイ州のシンガーによるデビューアルバム「Midwest Farmer's Daugh」、もちろん197…じゃなくて2016年作品です。いや、それくらい古めかしい音なんだけどね、やってる音は図分と不思議なサウンドで、何となく聴いてしまっている。一般的に語られてるのはカントリーシンガーなんだけど、否定はしないけど、単純にカントリーシンガーとも言えないんじゃね?ってのあってさ。前にロバート・プラントとアリソン・クラウスが一緒にやった「レイジング・サンド」ってあるじゃない?あの世界観で、アレをテイラー・スウィフトが歌っているようなところか。それでもこのマーゴ・プライスってもう33歳で子供も旦那もいる人だからピチピチさはなくてもっと人生色々あって今も生きてるみたいなトコあるから深みがあるっつうかね、それでいて声がけっこう特徴的でロック好きなら合うんじゃないかな。とにかく聴きやすくて生々しいバンドサウンドが好ましい。

 …ジャック・ホワイトのレーベルからのリリース…、なるほどね。この古い雰囲気と新しいセンスの融合制はそういうところにも要因があるんだろうね。どれもこれもドラムの音とかホント生々しくて、可愛らしい声のパティ・スミスが歌っているかのような歌声がこれまたよろしい。ドラムの音がさ、3曲目のTennessee SongなんてZep4枚目のボンゾの音ですよ(笑)。オルガンの音も古臭いし、ギターだって超チープなサウンドで、ホント憎めない音を作ってくれてる。それで何が一番ってこのアルバムジャケットに騙されたんだよ。どっから見ても霧のフォークサウンドを想像するしっとりとしたトラッドだと思って、そういうのやるのが出てくるんだなぁ…って思って聴いたらコレだよ。絶対狙ってるだろうし、まんまとハマったし、それでも悪い気がしない良質な音が出てきたんで確かにありだな、と。カントリー風味はもちろん強いけど、実に多様なサウンドがミックスされて時代を超えたサウンドに仕上げながらも最先端、見事なアルバム。





10cc - Deceptive Bends

10cc - Deceptive Bends (1977)
愛ゆえに+3

 今聴いてしまうとあれほどまでのロックにこだわって聴いてて、こんなモンただのポップじゃねぇか、聴いてられっか、って感じで切り捨ててきたバンドがたくさんあってね(笑)、いや、音楽なんてのは単なる好みだからそういうんで好んで聴いていけば良いとは思うんだけど、その頃に聴かなかったバンドやアルバムってのがごっそりと自分の歴史から抜けてたり異なる印象で残っていたりするのはある。このブログを書くようになってからはそういうのも割と手を付け直すことになってまた異なった聴き方が出来て実に有意義な楽しみ方を味わっているんだが、それでもまだ全然聴けてないアルバムがたくさんあるしなぁ…。

 10ccの1977年リリースのアルバム「Deceptive Bends」。ゴドレー&クリームが抜けてスチュワート&グールドマンとなった5cc…、いや、それでも十分に10ccだったのだが、この「Deceptive Bends」はリスナーの不安を一気に払拭させた傑作アルバムで、あそこまでヒネた完璧さはないにせよ、新たな軸となるキッチュなポップサウンドをきっちりと作り上げて軽やかに聴かせてくれている。この二人でここまでやれるのか、と驚いた人も多いだろうし、それだけの才能の塊が10ccだったのかとも言えるワケで、ビートルズよりもある種見事なメンツが揃っていたことになる。その二人が起死回生とばかりに頑張って作ったサウンドが悪いはずもなかろうよ。幾つかつまらんなぁってのもあるけど、基本的にアグレッシブに取り組んだポップサウンドがあって、もちろんロックなんだけどね、コーラスワークとかクィーンを彷彿させるくらいの美しさだし、テリー・ボジオがドラム叩いてるみたいだし。

 面白いよな、こういうの。ホント昔は全然聴かなかったし、聴いてもダメだったし、それが色々聴いてくると聴かなかったことをもったいないと思うくらいにその作品の面白さに気がつく。おかげでここ最近でも結構なアルバムをDLして聴いてるもんね。いつまで70年代に縛られてるんだ?ってくらいには聴けてないアルバムがたくさんある。もうちょっと自分的には70年代知ってると思ったけど、全然だわ。まだまだ楽しめるな。



Steve Harley & Cockney Rebel - The Best Years of Our Lives

Steve Harley & Cockney Rebel - The Best Years of Our Lives (1975)
The Best Years of Our Lives

 ロックに目覚めた頃、何でもかんでもとにかく聴きたくて見たくて時間が足りないとばかりに好きあらば何かを聴いてたし、探してたし、それだけ飢えててロックを知りたくてしょうがなかった。それでももちろんガキだったから今思えば全然知らないしもっと知っとけとか聴いておけとか思うことばかりなんだけどがむしゃらに聴いてたな。本来なら今でもそうやって取り組んで聴くのが筋なんだが、なかなかそうはいかなくてってのがある。それは何だろうな…、古くて良いものに出会うとやっぱり熱入れて聴いてるし、どっか違うんだろうよ70年代は。

 Steve Harley & Cockney Rebel名義となった最初のアルバム「The Best Years of Our Lives」、1975年リリースの作品でなかなかオツなジャケットでカッコ良いのは案の定ミック・ロックの写真によるもので、グラマラスな雰囲気が漂う小洒落た味わいが粋だね。コックニー・レベルってどこかマイナーと言うか、イマイチ聴き惚れる程までではなかったんだけど、この「The Best Years of Our Lives」ではメンバーが一掃されているのもあるし、Steve Harley自身が反骨心見せてるのもあるのか、随分と名作に仕上がっていてさほど出てこないけど、かなり良作でかなり好きなロックだ。初っ端のギターなんてピート・タウンジェンドが弾いてるんじゃないかっつうくらいにはソリッドでシャープな切れ味がカッコ良い。そのままで進むかと思いきや、一気にサイケでアンビエントで正にヒネたポップなキッチュサウンドが展開されてって一筋縄ではいかない音が続く。こんだけ幅広いとロックというカテゴリも狭いのかもって思うくらいにはカラフルだ。

 70年代のアルバムってこういうきらめきやときめき、おもちゃ箱をひっくり返したようなサウンドに出会えるんだよな。それがまたどこか切実で惹き込まれるし、多分仕事として音楽を作りながらもやっぱりセンスと情が熱いというのか、響きやすいんだろうか、味わい深い作品だ。カッコ良いジャケットってのはやっぱり音もカッコ良いのが多い、と思いたい。一言で言えばグラムロックなんだろうけど、その幅はかなり広くて才能を見せまくってる傑作アルバム。アルバム全部聴き直そうかなって思ってるくらいには刺激的な作品でした。



Be Bop Deluxe - Modern Music

Be Bop Deluxe - Modern Music (1976)
Modern Music

 普通にポップスってのがある。んで、ロックはポップスとは異なる世界、っつうか拡大解釈されたポップ音楽の中にロックは位置付けられているから不思議ではないんだけど、そのポップ音楽の中にあるロックの世界の中に更にポップなロックってのがあるワケだ。だったら最初からポップやってろよ、って話だけど、そういうのも含めて融合していっちゃうのがロックの面白いトコロで、ジャズもクラシックもポップも民族音楽もアバンギャルドも何でもくっつけちゃうワケ。だからキャッチーなロックってもポップに近いものもあるし、正反対もある。だから故に深いし節操ない(笑)。

 Be Bop Deluxeの1976年リリースの最高傑作と名高い「Modern Music」。元々自分なんかはこの手のバンドが得意じゃなかったから積極的に集めて聴いてたことはなかったけどいつしか気に入って、結局ほぼ全部聴いてたし、Be Bop Deluxeなら初期の方が好きだね、ってくらいには聴いてたものだ。それ以前にこの4枚目の「Modern Music」は名盤セレクションあたりに出ていた事もあって先んじて聴いていたアルバムのひとつだけど、その頃はこういう完成度の高いアルバムをたくさん聴いていたので、それが普通だったが故にこのアルバムの完成度の高さにはイマイチ気付かず、またロック的な面が薄かったのもあって真面目には聴いてなかった。だから結構後になってからこのバンドの面白さに気づいたんだな。この「Modern Music」も同じく真面目に聴くようになってから異質な高次元感にちょいと驚きながら聴いていたってトコです。

 これまでのギターが全然聞かれないで、アルバムコンセプトがしっかりしているからかどこかに偏るでもなくまんべんなく完成しているアルバムという感触で、時代的にはちょっと遅かったかな、こういう完成作は。それでもバンドの代表作として選ばれることも多く、それなりにセールスを記録したようだ。ちょっとね甘ったるい部分があって、トンガリ具合が少なめに聞こえるのはギターの少なさだけではあるまい。メロディもかなりポップに寄っているし、アレンジや効果音にしてもロックバンドのそれよりもポップ系統かもなぁ…などなど。ELOとかSparksとかと比べりゃ大人なポップスだけど、ロックからは結構距離のある音になってるかな。



Sparks - Propaganda

Sparks - Propaganda (1974)
PROPAGANDA (RE-ISSUE)

 案外アメリカ人が英国に来て売れ始めたってのもあるんだな。ジミヘンなんかもそうだけど、割とアメリカ人です、なんてのもあったりしてそうなんだ?って思うもん。でも、英国的ポップセンスだったりするからそのヘンって人の血じゃなくってもしかして環境で出来上がるセンスなのかもしれない。英国人でもアメリカの砂漠に住んだらああいう音になるのかもしれないし、実際英国人なのにとてもそうは思えない音を出している人もいる。その辺は本能的にあったらお国柄は出るけど、意識して作ったらその境界は曖昧になるんだろうということかもしれない。

 Sparksの1974年リリース作品「Propaganda」、Sparksってアメリカ人の兄弟が中心になって組んだバンドで、英国に来て売れ始めたバンドだから、英国産って思われてることがあるだろうけど、実はアメリカ産です。かなり意外でしょ?こんだけニッチでヒネたカラフルなのがアメリカ人によるものとはなかなか思えない。しかもそれがアルバム一枚だけじゃなくてSparksってバンドの個性として成り立っているってトコがまた素晴らしい。普通に聴いてアメリカの音には到底思えないもん。ただ、じっくりと何枚か聴いていると、底辺のトコロではやっぱり垢抜けた洗練さがあるよな、ってのは分かるから、そうかもな、ってのは感じるか。それでもなかなか気づかなかったなぁ。

 さて、このアルバム、常にバンドメンバーは変わっているけど本質的な曲は兄弟が書いてるからカラフルでキャッチーなポップは健在、前作「KIMONO MY HOUSE」がヒットしたから同じような路線とも言えるけど、こっちの方がもっと遊んでいる部分は多いだろうし、怖がらずにどんどん実験してるトコもあって「KIMONO MY HOUSE」に負けず劣らずの傑作。アルバム一枚聴いてて全く飽きないし、賑やかな気分になるのも見事。しかもそれが近代的なポップ感覚ってのがね、今聴いても古くないし、結局こういうポップって今はないけど、その分新鮮に聴けます。



John’s Children - Legendary Orgasm Album

John’s Children - Legendary Orgasm Album (1970)
Legendary Orgasm Album

 マーク・ボランが在籍していたことのあるバンド、John’s Childrenって、そういえばそうだったな、ってくらいにしか覚えてなかったけど、それもたった4ヶ月程度の在籍だったらしく、誰かと友人だったんだろうかね、としか思ってないんだが、それでもロックの歴史的にはそういう重要なバンドなんだ、という位置付けにはなる。かと言ってすぐに探してきて聴かなきゃならないバンドでもないし、マーク・ボランがいたってことはそういうバンドなんだろうし、って想像もしちゃうからそんなに切羽詰まって探したことはなかったな。でも、今の時代では簡単にそれは聴けるし手に入るし情報ももっと細かく入るからなるほどねぇ〜ってな感じで聴いてみた。

 John’s Childrenの1970年にアメリカでのみリリースされた「Legendary Orgasm Album」というアルバム、プロデュースはあのサイモン・ネピア・ベルと話題だけは豊富なアルバムなのだが、なんでまたアメリカのみだったのか…、内容がひどいから?いや、言われるほどひどいとは思わないけど、そんなに聞かなきゃいけないレベルに無いことは確かだ。スタジオ録音の音源に60年代風な感性キャーキャーを上から被せて疑似ライブに仕立てたトータルアルバムだ。それがまた超チープでイージーで重さも制作の凝り具合も何もなくって60年代終盤のサイケバンドそのままでちょいとポップでキャッチーってだけ。これでマーク・ボランが使われたら可哀想ではあるなぁって程度だけど、この軽さとサイケ・ポップさは英国ならではの味でもある。センスは良いんだよね。

 モッズサウンドとも言われてるけど…、よくわかんない。カラフルポップで時代の産物そのものだからあまり考えることなく聴けるのは事実。楽器がどうのとかドラムがどうとか何とかと言えるモンでもないなぁ…、ただ、間に入るMCが如何にもライブみたいで良く出来てる。しかしこのキャーキャーうるさい感性、60年代的だ…、どんだけジョークで作ってるんだろ、ってなモンだ。曲そのものは結構ユニークな出来映えのもあるんで、センスはあるんだよ、うん。



Jet - Jet

Jet - Jet (1975)
ジェット+イーヴン・モア・ライト・ザン・シェイド

 ルーツ漁りってのは知的欲求を満たす行為でもあるし、新しい出会いという刺激を楽しむ機会でもある。うん、面白いんだよ、単純に。記憶しておかなくても記録が残ってる時代だからその場その場で探していけるし、どこでも探せるし聴けるし、そういう意味ではホント素晴らしい時代。そんだけの知的好奇心があるかないかだけでその楽しみが満たされるかそのまま抜けていくかが分かれるんだけど、そんなことしなくても人生に何の害もないからどうと言うことはない。ただ、気になるな、ってのを漁っておくとちょっとだけ楽しみが広がっていくのが面白い。

 The Niceのトコでデヴィッド・オリストってギタリストのファズギターがなかなかツボだなって思ったんで、どういう人なのかな、って話で、知らなかったけどRoxy Musicの最初期にも参加していたんだな。んで紆余曲折、マーク・ボランが在籍していた事で有名なJohn’s Childrenのボーカル、ドラムとSparksのベースなんかと一緒にJetってバンドを組んで1975年にアルバム「Jet」を一枚リリースしている。デヴィッド・オリストはアルバムリリース後すぐに脱退しているらしいからほんの一瞬の参加だったみたいだけど、アルバムがあるんだからありがたい。折角なので聴いてみるのだが、なるほど、これは脱退してもおかしくはないか、ってくらいにはグラムロックサウンド。ギタの活躍度合いなんでほとんど必要ないってくらいにイージーな曲とギターばかりで、その意味ではデヴィッド・オリストの本領発揮なギターがほとんど聴けないのが残念。ちょこっと相変わらずのフレーズを出してくれているんで、そのヘンはさすがにあのブルースブレイカーズに勧誘されたキャリアの持ち主と思えるプレイなのだが…。

 しかしですね、このチープなグラムサウンド、っつうかパワーポップの一歩手前のあのイージーなノリのサウンド、好きだわ、これ(笑)。おもちゃみたいなグラムロック全盛期に出てきているからしっかりその音だし、なるほどSparks系列なだけある。曲も殆どがMartin GOrdonってスパークス出身のベーシストが作ってるんだからそのままに近い。しかもプロデューサーはあのロイ・トーマス・ベイカーでレーベルはCBS、売れなかったとは思えないんでそこそこ知られていたんじゃないだろうか…。自分的にはココに来て初の出会いだったのでちょいと面白く楽しんでいるんです。

The Nice - The Thoughts of Emerlist Davjack

The Nice - The Thoughts of Emerlist Davjack (1968)
The Thoughts of Emerlist Davj.

 いつまでこのヘンのロックネタがあるのだろう?お付き合い頂いている読者の方もそれぞれに多種多様聴いているだろうし、このヘンのロック好きな人も多いとは思うんだけど、こんだけ書いててもまだなお書いてないや、って思うものが多数ある。そりゃ全部のアルバム書き切れない程のレコードがリリースされているんだから当たり前だけど、70年代くらいまでならまだ自分のテリトリー内なら大丈夫だと思ってたんだよね。んでも、まだまだどんどん出てくる…、それから40年以上経ってて、どんだけアルバムってのがリリースされてるんだろうな。

 Nicoからは一文字違いってだけで聴いてたThe Niceの「The Thoughts of Emerlist Davjack」。1968年リリースのThe niceのファーストアルバムで4人編成時代、もちろんキース・エマーソンのオルガンは普通に鳴ってます。ここではまだギタリストのDavid O’Listもいるので、ギター対鍵盤の構図が聴けるのがかなりポイント高くて楽しめる。音楽的には基本サイケ時代なのでそんなエフェクトやら音楽やらで構成もそんな感じなのが多いんだけどさ、かなり上手いから聞きやすいしロックしてるんだ。ギターの音色もこの時代特有のファズギターで割と好みなのでキース・エマーソン云々に囚われずに聴けるのがありがたい。鍵盤だけでロックできちゃうエマーソンではあるけど、こうして対等にギターが鳴ってる中でのエマーソンなんてそうそう聴けないしね。

 アルバム全編を通して言えるのは慣れもあるからだろうけど圧倒的に「Rondo」ですな。EL&Pになってからもライブ定番曲だったし、エマーソンの傑作なんだろう、それがここではギターとのバトルらしきものも入ってて、もちろんファズギターによるバッキングも入ってての思い切りロックチューンに仕上がってるのが斬新。この時代のこの音はかなり強烈だったんじゃないだろうか。やっぱりエマーソンが大人しいと言えども、圧倒的な存在感です。昔はそんなに面白みのないバンドだと思ってたけど、今聴いてみると何かとんでもないバンドの予兆がたっぷりとしてて、EL&Pの整然とした音とは異なるぶっきらぼうな部分もあっての楽しみが良い。EL&Pを待たずしてもこのあとThe Niceからこのギタリストは抜けてしまうのだから、このアルバムはかなり貴重な瞬間を捉えているということか。



Nico - Marble Index

Nico - Marble Index (1968)
The Marble Index

 ロックと呼ばれる音楽の幅の広さはひとつの言葉で語るには広すぎるだろう。ひとことで言えばポップ音楽の中でちょっとだけ尖ってる姿勢があるかどうか、ってことか。音楽としての定義はそこには存在できないだろうとも思う。とは言えどもひとつの音楽ジャンルとしてのロックもあるしもう少し絞った意味合いでのロック、もある。何でもありなんだけど一般的とはちょっとズレてる、ってなトコがわかりやすいか。さて、その中でも最も端っこに位置するロックってのもあって、そのウチのひとつが多分この人、Nico。

 Nicoの1968年リリースのセカンドソロアルバム「Marble Index」。ヴェルヴェッツでのセッションからソロアルバムへと進み、前作「Chelsea Girl」が相当の名盤で一般的なロックとしても大抵挙げられる作品に仕上がっているし、もちろん素晴らしきアルバムなのだが、Nicoの本質はこの「Marble Index」にで発揮されているだろう。ひとつの商品として売れるということは前作で果たしたってことで、今作は徹底的に芸術性に徳化してみたという感じか。もっともジョン・ケイルとの共作でもあるからそっちの色が強く出ている分もあるけど、それにしても地下の水道管と呼ばれたニコの歌声はここで本領発揮している。普通に聴いたら全然面白くもないし聴きたいとも思わないだろうし、5分も聴いていられないだろうからオススメはしないし、これが良いという気もない。

 でもね、コレ、スゲェんだ…。効果音みたいな鍵盤の音とニコの歌声だけで構成されてて、一枚のアルバムになってるんだよ。それで超絶個性が発揮されてて、こういうサウンドと歌はニコ以外には出てこれないだろうし、唯一無二の作風。こうしてアーティストの能力を引っ張り出していくのかなぁ…とも思うけど、あまりにも一般的なトコロからかけ離れている世界観でもある。それでもロックという世界の人間からは好まれ知られている人だから許されているアルバム、たまに聴くとやっぱりスゲェ人だ、っていつも思う。



Galaxie 500 - On Fire

Galaxie 500 - On Fire (1989)
On Fire

 趣味の拡張ってのを考えたいなぁと思った。ロックの趣味の追求は相変わらずとしても、だんだんと浅くなってきてるのはあるし、根底はやっぱり古いロックでしかないしたまに新しい刺激はあるけどとことん聴きまくった時代のモノとはやっぱりそこまで、ってなかなか無いしさ。たまにそういうのあるとどっぷりハマれて面白いけど。趣味ってのは探して選ぶモンでもないからふとしたきっかけで気になって、ってのが自然だからその機会を待ってても良いけど、そうすると時間かかりそうなので、何か無いかな〜なんて周囲を見渡してるが…。

 Galaxie 500の1989年リリースのセカンド・アルバム「On Fire」。このバンドもホントに不思議で、まずこの人達ボストン出身なの?んで、ハーバード大学?んで、楽器の演奏も歌もこれで出てきてるの?ってくらいのテクニック。それでいて今じゃカリスマ的存在の伝説バンドである、って事実。どこを切り取っても不思議でしょ。昔聴いた時はもう全然理解不能、っつうか受け付けられなくて却下、ってなバンド。簡単に言えばヴェルヴェッツの再来。もちろんそんなに単純でもないけど、それに近い印象で、ラフトレレードからのデビューってのもそうだし、大体がギターだってエレキをアンプに歪ませるも何もなくて直接繋いだだけで鳴らしてるようなペケペケな音でコードストローク、そこにエフェクトたっぷりな歌が被ってきて、超シンプルなドラムが鳴る…、ベースはかなり小さめでガチガチの音が鳴ってる。もう一本の歪んだギターやエフェクトたっぷりなギターが旋律を奏でて曲らしくなっているというような感じで、どう聴いても手がかかっているようには聞こえない作り(笑)。

 そんだけ酷評されているにも拘らず伝説のバンド扱い、そして恐るべしセンスの評価…、今聴くとそれが如実に判るんだから面白い。昔々の記憶だけで久々に聴いたけど、正直書くと、これ、スゲェ。何だこのセンス?根底がロック…ってかアート、なんだろうけど、斬新なスタイルで、トリオ編成で素人に近い連中がやってるだけなのに何でこんなのが出来る?超ピュアなサウンドと美しさが見えてくる…、個人的には全く好みではない音なんだけど、聴いててスゲェな…って思うセンスと繊細さがあって、なるほど伝説化されるの分かる…って思った。大衆化される音楽じゃないけど、響く人にはとことん響くアルバムだろうね。



Sonic Youth - Daydream Nation

Sonic Youth - Daydream Nation (1988)
Daydream Nation

 ニューヨークという町は東京と同じく常に刺激的でポップで巨大な街だ…、という印象。昔は外国の街って憧れてた部分あったし実際行ったりもしてたけど、ニューヨークに初めて行った時の印象は「新宿と変わらん…」だった(笑)。いや、むしろ新宿の方が街かも、と。それでもやっぱり夜のニューヨークの豪勢さと言うか雰囲気は映画なんかで見るアレそのままで小さな夢が叶ったと言うか、そういう気分にはなった。でも、それだけじゃアングラシーンや芸術的な分化面なんてのは分からないし、ライブハウスでライブを見るまでは行かなかったし、きっと熱いライブが繰り広げられていたのだろうな…。

 ニューヨークパンクの雄、Sonic Youthも自分的には凄く新しいバンドなんだけど、既にベテランから引退の時期に差し掛かっているバンドだもんな。そのSonic Youthのメジャーデビュー前のアルバム「Daydream Nation」、1988年リリースでほとんどメジャー時と同じ路線でのアルバムと言っても良いんじゃないかな。ほぼリアルタイム…、ちょっと後追いか、で聴いてた。当時斬新な音だったなぁ…、今だとオルタナ系って言われる部類だけど当時は言葉がなくて、最新のニューヨークパンク、ノイズ、みたいな感じで表現しようがないバンド、でも基本はパンクだよ、と。ヴェルヴェッツ入ってるけど…とかそんな会話で何だかよくわからないバンドだった。

 何だろうな、結局凄くオシャレでノイジーで聴きやすくで入りやすいバンドの音だった。いわゆる王道ロック的なのじゃないからコピーして云々ってんじゃないけど、確実に新しく生まれてきたパンクサウンドで割と聴きまくってた。普通にインディーズ時代のでもCD買えたからそんだけメジャーだったんだろうね。それか当時くらいだとお店が個性的なの仕入れてても売れたのかな。このアルバム、かなりクセになる人も多いんだろうな、カッコ良い。初っ端から、わぁ〜ってクールなカッコ良さあるけど、アルバム全体通して同じテンションで飽きること無く続いていく。何でだろ?疾走感がたまらなく心地良いのかも。ノイジーと言いつつも耳に刺さるモンじゃなくて心地良いノイジーさで、その辺がオシャレなトコロ。そしてクールな歌…、今聴いても斬新でカッコ良いな。



Lou Reed - Rock N Roll Animal

Lou Reed - Rock N Roll Animal
Rock N Roll Animal

 昔からロックの詩人なんて言われる人ってパティ・スミスとジム・モリソン、そしてルー・リードでディランあたりが親玉みたいな感じなんだけど、そこから時代は50年経過していて、そういう立ち位置での名前を聞かないんだけど誰かいないのかな。いるんだろうけど、なかなか出てきにくいのか、伝説に敵うまでにはならないってのかな、どうなんだろ。もちろん時代が平和になってきたからロック的に詩的に言うべきことが少なくなった、メッセージ色が薄くなった、求められることが少なくなった、なんてのがあるのかもしれないけど…。多分自分が知らないだけなんだろう。

 Lou Reedの1973年のライブツアーを記録した中から抜粋されたハードロックなライブアルバムに仕上げられた「Rock N Roll Animal」。聴いてみると、誰のアルバム聴いてるんだっけ?って思ってしまうくらいには70年代のアメリカのハードロックした作品で、二人のギターが弾きすぎだろ、ってくらいには弾いていて、しかもそれが同時代のハードロックギターとほぼ同じ鳴り方で…、バンドメンバーをみればボブ・エズリン絡みのいつものお二方ってことでなるほど、そういうトコロで使われていくのがショウビジネスかと妙に納得しちゃったり、それで良いのかルー・リード、ってのもあったりなかなか複雑だ。言われているほど偏屈でも繊細でもなくってイメージ戦略が上手く出来すぎちゃってるのかもなぁ…なんて思ったりもする。こんなメンツ押し付けられてハードロックしてるヴェルヴェッツの曲ってどうなんだ?と言う気がするけど、本質的に反骨心と芸術心があるからメタリカとのアルバム作りなんてのもあるくらいで、基本的に暴力的な音はキライじゃないんだろうから、おかしくはない、か。あまりにも詩人的な側面がクローズアップされすぎててリスナー側で勘違いしていたってことかもね。

 ルー・リードって割とバックの音とか無頓着だしメロディにしても出来る範囲の中でしか出さないから、芸術肌なんだろう。だからバック陣営の実験から自身も刺激を受けるというトコかな、そのプロセスはともかくながらも出来上がったアルバムはジャケットのインパクトもあるしタイトルだって何だこりゃ?みたいなのあるし、聴いてみれば思い切りハードロックなライブアルバムに仕上がってるし、しかも曲はヴェルヴェッツ時代のが多いから知ってるの多いし、ルー・リードの歌がどうの、とかあんまり関係ない作品とも言えるのか、曲の骨格のセンスの良さはこういうアレンジでも生きるってとこからさすがだよなぁと思う。



Patti Smith - Peace & Noise

Patti Smith - Peace & Noise (1997)
Peace & Noise

 モノトーンの写真ってカラー写真よりも感情の表現力が豊かなのかな、と思わせるものだ。アルバムジャケットでもそういうアートを意識したものはやっぱり好きだし興味を引く。音だけじゃなくて芸術作品としてきちんとアーティストしているから、っていう理由が大きいけど、作品なんだからどうあれそこまでこだわってほしいよな、とも思う。だから適当だよなぁ、ってジャケットはその時点で聴かなかったりするという選択も出ちゃうよね。アルバム50枚も出してりゃそうなるよってバンドもあるだろうけど…。

 Patti Smithの1997年リリースの「Peace & Noise」。人生の底辺から復帰してきての2枚目のアルバムで、トーンは前作「ゴーン・アゲイン」と同じようなものだという認識で昔は聴いてたけど、それはジャケットにおけるトーンがそういう雰囲気だったからっていうのが大きかったのかな、改めて聴いてみるとそこまでトーンが重く暗いというワケでもなく、普通にパティ・スミスなのかも、と聴いている。この時期から後はもうメロディにはほとんど重きを置いていないというか、どこから聴いてもいつものパティ・スミス節でバックのアレンジは多々あるけどやっぱり歌の存在感が圧倒的すぎて、アルバムの彩りでしか無い音楽という逆転現象にも聞こえる。もちろんそんな風に作ってるワケじゃないけど、それだけ存在感が強いという作風になっていってる。そりゃポップなのがあるワケじゃないし、みんなで歌おう!なんてのがあるワケじゃないんだから、ひたすらストイックに言葉を繰り返した歌になるのだろう。

 歌詞は真面目に追ったことないです。自分には深すぎて追えないだろうし意味もきちんと理解できないだろうから。そもそも歌詞の意味を考えるのって苦手なんで。じゃ、聴かなくて良いじゃないかって事なんだろうけど、音的にスタンス的にロックで好きなんだからそれで良いでしょ。もう20年前の作品になっちゃったのか…、パティ・スミスも歳取ったなぁって思って見てたけど、更にそこから歳を重ねてるんだから恐ろしい。それでいて未だこの研ぎ澄まされた感性と反骨心は旺盛ってのが更に怖い。ここまで来るともうどの作品もじっくりと聴いてスタンスを理解してもらって人それぞれに追求していってほしい人ですね。ディランの次のノーベル文学賞に一番近い人、かな。



Imelda May - Life Love Fresh Blood

Imelda May - Life Love Fresh Blood (2017)
ライフ・ラヴ・フレッシュ・ブラッド

 アーティストやバンドってある程度のカテゴライズされたイメージがある。それがあるからこそファンが付いてきて、新作なんかでもその流れを期待して買うワケで、コロコロと色々と変えたりするってのもそうそう簡単に出来るもんじゃないし、そのときのファン離れっていうリスクもあるから商業的な面でのリスクも追うことになる。昔からそういうのはあってなかなか変えられてないという人もあったし、今でもそうだろう。だから10年一日的なバンドやアーティストも多い。どこかでブランド作っちゃえばなにやっても売れるってなるんだろうけど、そういう人も多くはない。

 Imelda Mayって人、覚えてる?そう言ったら失礼か…、イメルダ・メイって女性ボーカリストの2017年作「Life Love Fresh Blood」。これまでは基本的にロカビリーを歌う女性ボーカルってアルバムばかりを出していて、そういう人だと思ってたけど、ジェフ・ベックと一緒にやってるのを見ると普通に歌が歌える女性なんじゃない?って思ってたけどね、それはゲスト参加だからやれる歌で、自身の方向性ってのはロカビリーなんだろうと。だからソロアルバムにはあんまり興味なかったんだけどさ、今回はアルバムジャケットからしてこれまでと違って、何か妙にしっとりとしててケバさが無い…、何か変化があったんかなぁ…と思って見てたけどちょっとタイミングあったんで聴いてみたら、なんと驚いた。まさかこんなアルバムを出してくれるとは。それはイメルダ・メイのイメージを覆す作品だったからという部分が大きいのと、楽曲なり作品なりの中身の質が高い低いってよりも充実している、じっくりと熟成しているというような意味になるのかな、その深みが合って作品に重さがある。

 簡単に書けばアデルなんかであるような世界。もうちょっとロック寄りだけど、基本そのヘンに加えてジャズボーカル的エッセンスが香るか。しっとりとした大人の雰囲気、ドタバタした曲が全然無くって歌声をしっかりと聴かせる曲ばかりで、2曲めに配置されているジェフ・ベックがゲストギターで参加している「Black Tears」にしてもしっとりとしたバラード曲でその流れでのベックのギターが味わい深く弾かれている。あくまでも話題になる程度のもので、アルバムそのものの評価はしっかりと作り上げられているイメルダ・メイの歌声にある。こんな風に歌えるのか、と驚くばかり。情感溢れる歌声は正に新たな挑戦ながらも自らの拡張領域をしっかりと伝えていて新たな力量を発揮している女性ボーカルとして嬉しい限り。

 風呂井戸さん、オススメでっせ♪







Jimmie Vaughan - Plays More Blues Ballads & Favorites

Jimmie Vaughan - Plays More Blues Ballads & Favorites (2011)
Plays More Blues Ballads & Favorites

 ブルースは深い。SRVのブルースが特殊だったとも言えるけど、兄貴の方だってもちろんしっかりとブルースを鳴らしているワケで、やっぱり兄貴好きだったんだなぁ…みたいなのが大変良く分かるアルバムが幾つかリリースされていて凄く楽しめる。みんなどこかで何か突き抜けるとリラックスした面白い作品が出来上がってくるみたい。往年のロッカーだリリースするアルバムってそういうトコロがあるから案外侮れなくて、若い頃のエネルギッシュなものとは違う楽しみが味わえるんで、年取らないと出来ないアルバム、ってのもあるのだ。

 Jimmie VaughanがSRVの下積み時代の歌手として有名なLou Ann Bartonと組んでリリースした回顧録カバーアルバム「Plays More Blues Ballads & Favorites」。何と2011年のリリースです。この2011年リリースってのがキモでしてね、なのにこの音かよ?ってくらいにオールディーな、オールディーどころか初期ブルースの録音と同じような音ですよ。マイク一本でモノラル録音だろ、これ、ってくらいに狭い部屋で録音したかのような音質で、しかもやってる曲が古き良きアメリカ、これをカッコ良いと言わずしてアメリカのR&Rは語れまいよ、まだR&RもブルースもR&Bも分かれてない頃の作品だから超カッコ良い。R&Rの原点。そしてルー・アン・バートンの50sを思わせる歌い方、歌声、もちろん兄貴のギターもしょぼくってチープでラッパも入って、ホント、いつの時代のレコードだ??あれ?DLだよ、くらい感激した作品。

 曲とか何とかじゃなくってね、タイトル通りにブルース…っても最初期のブルースとバラード達、聴かせてくれます、ホントに。アルバムの短さも適当でとても良いし、何から何までオールドタイムなR&Rを今の時代に楽しませてくれる作品。なるほどなぁ、こういうのもありか、って面白さと中身の面白さ、そこでのギタープレイもとにかく古臭くて、ジミー・ヴォーンが子供の頃に夢中になったR&Rそのままなんだろうね、流石!の一言に尽きるエッジの立ったプレイが聴けます。





The Vaughan Brothers - Family Style

The Vaughan Brothers - Family Style (1990)
Family Style

 自分でもこういう流れになるとは思わなかったけど、流れ的に追ってみるとそうか、そういう歴史の流れでここにたどり着いた人達なんだ、って事に気づく。ドイル・ブラムホールってもちろん父ちゃんの方で、ドラマーなんだけど曲も書いたりしてて割と多彩な方らしい。んで、元々はジミー・ヴォーンの学友でバンドやってて、その流れで弟のSRVとももちろんやってたんだろうし、だからマーク・ベノのバンドの時も参加したんだろうなぁ…と。んで、そんな中だからバンド活動ももちろん一緒にやってて、ってな感じか。色々あってSRVはダブル・トラブル組んで出て来ることになったし、ジミー・ヴォーンはThe Fabulous Thunderbirdsで出てきたからちょうど良いタイミングでハズしているのかもしれない。んでも、この兄弟との縁はもちろん切れること無く繋がってて、奇しくも1990年に兄弟アルバム作ろうってな事になった時にはめでたくドイル・ブラムホールも参加している。SRVのいくつかの曲にも参加してるし、そうなんだなぁ…と色々と思うことシミジミ。

 1990年9月にリリースされたThe Vaughan Brothersの唯一の作品「Family Style」。SRVが飛行機事故にあったのが1990年8月末なのでホント、直後のリリースになっちゃった遺作。でも、これが出来てて良かったよなぁという救いはある。だから割と思い入れはあるけど、当時は音楽的にあんまり興味なくて、でもSRV好きだしな、兄弟になると兄ちゃんの趣味優先だし、そうなるか、って勝手に思ってていつしか…ってな感じで聴いてた。その後何度も取り出すことなく眠りっぱなしだったアルバムだからン十年ぶりに聴いてるんだけどね、いやいや、相変わらず曲やロック的なスタンスでは面白いという作品じゃないのはある。んでも、兄弟のギターの音色とフレーズの違いも明らかだし、歌にしても同じくなのでどういうスタンスで作ったのかなぁ…とか興味深い。そんな事考えながら聴いてると結構心地良いんだよね。基本的にカントリータッチに近い作風なのでジミー・ヴォーンの方が手動だったんだろう、ってのはあるけど、それよりも冷静に見てるとプロデューサーがナイル・ロジャースじゃないか、って。このタイトなリズムと音色はそこか、ってな話で、なるほど洗練された音になってるハズだ。その辺はボウイ作品参加のSRV絡みなのかな、割と親しい人間関係で出来上がってるけど、それでこういうの出来ちゃうってのも凄い。

 SRVが作った曲はね、聴いてるともちろん一発で分かる。冒頭からそうだけどさ、どうしたってこの人のはこの人のスタイルで出て来るし、他のを出来るほど器用じゃない。ってことはそこまで曲作りが出来る環境でもなかったのかもね。そこでドイル・ブラムホール曲なんかも出てくるワケで、いやいやそういうことか…ってまたしても納得。インスト系は兄貴の趣味だろうし、だからと言って二人のギターバトルなんぞ当然あるはずもなくって、そりゃスタイルがそういう点では全然違うんだからやっぱりそうなるよな、と。だからそれぞれの曲でお互いギター弾くのと幾つかの曲で二人で作り上げる、んでお互いスタイルを尊重してギター弾く、作品として仕上げる、みたいな感じか。

 じっくりと聴いてると歌と曲と雰囲気とオブリガード的なギタープレイで結構味わい深く楽しめたりするので、プレイヤー的にも大人の雰囲気を研究できる。うん、だからこのアルバムは兄弟で作り上げてる信頼とリラックスと緊張感を聴くアルバムなんだな。SRVのヘヴィなのとジミー・ヴォーンのカントリータッチなのと二人の中間のインスト、それを楽しむ作品、そして自分的一番な曲は「Telephone Song」だな、やっぱ。SRVはこうじゃなくっちゃいかん(笑)。



Marc Benno - Crawlin

Marc Benno - Crawlin (17973)
Crawlin

 昔から今でもやっぱりレイドバックしたサウンドってのは自分的には良く聞く部類の音楽にはならない。スワンプってのもその部類に入ってきてて、いつも何かの機会にはトライしてみるんだけど聴いてるウチに流しちゃって、結局好みじゃないから聴いてないワケで、何度となくチャレンジしてはみるもどうにもきちんと聴けないのだ。それでもまぁ、レオン・ラッセルが出てきたからマーク・ベノでも聴くか…って見てると、あれ?これ知らない…、ってのあったんで気になって聴いてみた。

 Marc Bennoの1973年録音の「Crawlin」、当時はリリースされなかった一枚でギターにあのStevie Ray Vaughanが参加しているってことで発掘リリースされた一枚らしい。そりゃそうだろうよ、1973年のレイ・ヴォーンなんてやっぱり誰でも聴きたくなろうってもんだ。SRV19歳くらいの頃だろ?凄いなぁ…、それでドラムがDoyle Bramhall父ちゃんの方で、マーク・ベノ抜きのバンド時代では歌ってたのもこの人らしいが、それはともかくマーク・ベノのバンドでこんだけの作品作っててリリースされなかったのって勿体無いよなぁ…、これがあったらもっと早くSRVの才能は世に出てたんだろうというのは容易に想像が付くってくらいにもう個性バリバリに発揮している。さすがにリーダーバンドじゃないから単なるギタリストの立ち位置でバッキングとソロを弾いているという感じで前には出てこないけど、奏でられるフレーズは後年のSRVを彷彿させるものばかりで、音色こそまるで異なるけれど、あのグイグイ弾くプレイスタイルは既に出来上がりつつある状態。マーク・ベノとは同じテキサス出身だし、そもそもドイル・ブラムホールと知り合いだったってことで参加することになったらしい。

 しかしこのアルバムでのマーク・ベノはモロにホワイトブルースをやってるだけのスタイルで、スワンプやカントリー的な要素はほぼないから実に聴きやすく、意外なトコロで良い作品を発見したという感じだ。ギターブルースとしてはちょいと物足りないけど、その分チープなブルースな雰囲気は出ていてまったりと聴けてよろしい。マーク・ベノ抜きでバックのメンバーはバンドとして機能していてライブなんかもこなしていたらしいけど、さすがにアメリカ、そこまで甘くはなく空中分解してしまったようだ。このアルバムのボーナストラックにはそのセッションも入れられててなかなかに深みのあるジャムが聴けるのも面白い。こういう下積みあってこそのSRVの快進撃だったんだな。







Leon Russell - Leon Russell

Leon Russell - Leon Russell (1970)
レオン・ラッセル

 自分にとってHummingbirdって単語から思い出すのはなぜか曲名。ジミー・ペイジのソロアルバム「アウトライダー」でクリス・ファーロウが歌っているバージョンが一番印象に残ってて、それは多感な時期にじっくりと何度も聴いたアルバムのウチのひとつだったからだろう、他にも今調べてるとB.B.Kingのバージョンも有名みたいでいくつか出て来る…、これもそういえばこんなのB.B.Kingがやってるんだ、って思ったけど、それはジミー・ペイジのを聴いた後の話かな。当時それ聴いて良い曲だな、って思ったけどそれ以上でもなくて、レオン・ラッセルが原曲だってのも知らなくてさ、後で知ったんだよね。

 そのレオン・ラッセルの「Hummingbird」が入ってるオリジナルアルバム「Leon Russell」は1970年のリリースで、数々のメジャーアーティストのセッションミュージシャンからようやくのソロデビューみたいな感じで後押しされてのリリースだったようだ。それに伴い自分も好きなシェルターレコードの設立も同時に行われてて、手作りで良い音楽を市場に届けるんだ、っていうコンセプトでのシェルターレコードの設立は様々な想いが込められていたらしく、レオン・ラッセルも副社長に就任して精力使っての活動をしていたらしい。一方音楽的には大物ミュージシャンの後押しってのもあって、ストーンズ、ビートルズ、クラプトン、デラニー&ボニーあたりがこのソロアルバム「」に全面協力している。…ってもストーンズの面々は1曲バックで参加、ジョージ・ハリソンはバングラデッシュ繋がりから懇意にしていたみたいで数曲であの独特のスライド・ギターを聴かせてくれるので、あぁ、これジョージ、だってのがすぐ分かる。同じくギター聴いてすぐ分かるのはクラプトン参加の「Prince of Peace」だろうな。冒頭のギターからしてこの頃のクラプトンそのままのフレーズが出てくるもん。

 冒頭の「A Song For You」とうう名曲からしてアルバムをじっくり聴こうか、って気になるのだが、ウワサに違わずの名盤。参加メンバーの力量は単なるおまけでしかなく、本質的な曲やプレイや歌やスワンプ的なスタイル含めて素晴らしいアルバムと舌を巻く。自分の好きな英国的な雰囲気ではないけど、スワンプの名盤ってのは分かる。こういう路線で行ったら見事なもので、何がそんなに良い作品なんだ?って問われても困るところではあるんだが、やっぱりメロディと雰囲気が良質なものなんだろうね。それとどの曲も土臭いロックしてるからってのはある。だからジョージ、やストーンズ、クラプトンなんてのが好んだミュージシャンだし、影響も受けたんだろう。彼らがこの頃やってたロックからすると見事にクロスオーヴァーするしその互いの刺激って必要だったんだなと思わせる。大物参加のウリ文句は無いよりあった方が良いけど、それに惑わされずにレオン・ラッセルの作品として聴いてて明らかに大物連中がゲストの味しか出していないってことでそもそものアルバムの良さを実感できる。

 「Hummingbird」の原曲ってこれなんだよな…、何度か聴いてるとやっぱりこういうアレンジの方が良いのかも、なんて思えてくる。これをああいうアレンジにしていったというジミー・ペイジの才覚もあるけど、まぁ、時代の成せる業か、このレオン・ラッセルバージョンでジミー・ペイジ弾いてたら面白かったのにな。







Hummingbird - We Can't Go On Meeting Like This

Hummingbird - We Can't Go On Meeting Like This (1976)
密会(紙ジャケット仕様)

 ボブ・テンチさんってベックのトコロでやって有名になった人で、そこから名前を知った人も多いと思うし、実際そこからが売れっ子ミュージシャンへの道のりになったようだけど、職人芸的に色々やってて、好みはやっぱり黒い系のギターや歌やノリなんだろうね、やってる仕事が大抵そういうのばかりで、コテコテに暑苦しくてわかりやすい。ただ、それでもやっぱりセッション・ミュージシャンという枠組みからは出られない印象もあるんだけど、それは自分だけかな、ナイスなサイドマンという感覚なんで…。

 Hummingbirdの1976年リリースの2枚目のアルバム「We Can't Go On Meeting Like This」。ベック・グループから派生したバンドがHummingbirdで、メンツはボブ・テンチ、マックス・ミドルトンにバーニー・ホランド、そしてこのアルバムからはドラムにバーナード・パーディーが参加、そしてクライブ・チェアマンと凄いだろ、って言うか、渋いだろ、って感じかな。その筋では有名な方々なんだけど、その筋でしか通じない有名度合いでして…、そんなマニアな連中が集まって超絶なR&Bグルーブバリバリのソウルをやってる。ん〜、でもロックなんだろうな、これ(笑)。やってることは明らかにR&Bベースな音で歌だってあの調子で真っ黒の暑苦しい歌だし、リズムだってベースだって真っ黒系だし、鍵盤がロック的なのか…、出てくる音は限りなく黒に近いロック。しかもドライブ感が凄い。これはもう偏にドラムの素晴らしさがそのままノリに出ているというトコロか、凄いグルーブ感。

 そこに歌もギターも鍵盤もベースも見事に真っ黒な連中がブイブイとやってくれてるから女性コーラス陣も入ってきてそのまんまの世界。なんでロック畑にいるんだ?って思うが、聴いてるとロックなんだよ、それでも。何だろうねぇ、その境目。面白いわ。曲だって結構ノリが良いし演奏も良いし斬新なバンドだったし、メンバーの知名度もキャリアも見事なモンなのに当時はなかなか売れなかったのかな。今でもそりゃ玄人向けのバンドになっちゃってるけどさ、もっと知られても良いバンド。





Humble Pie - On To Victory

Humble Pie - On To Victory (1980)
オン・トゥ・ヴィクトリー

 リスナー側にとってのバンドのイメージと演奏側からしてみた時のバンドという器ってのは大きく異なるのだろう。だから故同じバンド名で全然違う音楽だったりメンツが異なっててもその名義でリリースしたりすることが出ているんだろうしね。それが認められるかどうかってのはリスナー側の話だけど、リリース側はそういう名義だから、ということでリリースしているので、どうあってもバンドのカタログのひとつにはなるワケだ。今に至るまでそんなのありかよ、ってアルバムはいくらでも世の中にあるが、だからといって認められないワケじゃないからやっぱりリリース側のこだわりが長い時間経過してみれば正しかった…ってか狙い通りの効果を出しているってことか。

 Humble Pieの1980年の再結成アルバム「On To Victory」。これもまたスティーブ・マリオットがSmall Facesの再結成が解体した後に同じようにHumbel Pieの再編を目論んでメンツ集めしたトコロ、ジェリー・シャーリーは一緒に出来たものの、他は揃わずでボブ・テンチなんかを誘っての再編成、結果的には別バンドのようなモンだけど名義はもちろんHumble Pieだし、このジャケットでもハンブル・パイなのだ。肝心の音楽性はと言えば、もちろんスティーブ・マリオット独裁政権のアルバムだから思い切りスティーブ・マリオット色が出ているワケで、良くも悪くもあのまま。それでも新たな試みはいくつも手がけていて単なる再編成ってんでもないけど、単純にマリオットがやってみたかったことをやってるだけかもしれない。

 この時代になってしまうとこういう音って一体何がしたかったんだ?ってな話になっちゃうくらいには古めかしいいつものR&B色風なロック、そしてスティーブ・マリオットの暑苦しい歌声は相変わらず健在だから想像できるってもんだろう。かといってポップ寄りでもないし、R&B面が強い訳でもない。上手くやればそれなりの作品として位置付けられたんじゃないか、と思うくらいには良い出来映え。でも、多分どこか好かれなかった側面があったからこそのカタログから無視され続けているアルバムになっちゃってる、気がする。フラットに聴くと、ちょっとくたびれてるし、特筆すべき所もないけど良いアルバムに思える。





Small Faces - Playmates

Small Faces - Playmates (1977)
プレイメイツ

 70年代の日々はアーティストやバンドにとってとても早く過ぎ去り、命を削る日々とも思えたんじゃないだろうか。あまりにも早く過ぎ去っていった事で革新的なスピードでロックは発展し、繁栄し、栄化を誇り、そして衰退していった。ビジネス面でも器材面でも産業としてもロックは猛スピードで駆け巡っていったのが70年代。60年代からそれは続いていた事で、多くのアーティストがどこかの時点でレイドバックした作風に走る事になるのも特性か。80年代以降ってそういうのあまりないでしょ?アンプラグドシリーズはあったけど、レイドバックとはちょっと違う。だから70年代のロックバンドは命削ってロックしてたとも言えるんじゃないか、と。

 Small Facesの1977年再結成してから最初のアルバム「Playmates」ってのを。スティーブ・マリオットがHumble Pie解散してしまってふと周りを見渡してみると昔のメンツが皆ヒマそうにしてたんで、じゃSmall Facesやろうか、ってなことで始めたらしいけど、常にどこか浮いたロニー・レインが早々に離脱してしまってオリジナルメンバーでの再結成アルバムにはならなかったのが残念だけど、そうなるともちろんスティーブ・マリオットが主権を握っての作品になるのは必然で、どっちかっつうとスティーブ・マリオットのソロアルバム的な捉え方をされるアルバムみたい。実際に聴いてみるとなるほど、昔のSmall Facesのモッズアルバムなんかとは全然異なるスティーブ・マリオットの歌声を中心としたレイドバック気味のメロウな作風とも言えるゆったりまったりした作品。もちろんSmall Facesらしい、というかシンプルなロック調なのはあるからメンバーがこの面々っていう理由はあるんだろうけど、クリエイティブな側面での活躍ってなるとどこまであったのか…。

 ロックは初期衝動、っていうのあるんで、こういう狙った再結成劇だとその初期衝動ってのが無いからどうしたってロック的なものには仕上がらないか、スティーブ・マリオットの歌が相変わらずなソウルフルボーカルでまだまだその歌を発揮できるのになぁ、こういうんじゃちょいと物足りない。とは言え、唯我独尊な歌とギタープレイで楽しませてくれるんで、バンド名ほどの期待は返ってこないけど、かなり良質な部類の作品が詰め込まれているのでその印象だけでスルーしてるとちょいと勿体無いか。かと言って何度も聴く、っていうアルバムではないだろうけど。



Stone The Crows - Teenage Licks

Stone The Crows - Teenage Licks (1970)
ティーンエイジ・リックス

 アイディア溢れる70年代のバンドの作品、しかもブルースベースの白熱したロックってのはいつ聴いても魅力的でパワフルで自分を虜にしてくれる。楽曲が良くてギターが良いと更にそれは堪能出来るものになるんで、恐らくそういう刺激を常に求めているんだろうと思う。別に英国じゃなくても良いし、古くなくても良いんでそんなロックに出会えればそれで楽しめる。もちろん新しい刺激も受けるから自分の感性ってよくわかんないが(笑)。

 Stone The Crowsの1971年リリースの3枚目の作品「Teenage Licks」。アルバム製作中にメンバーが入れ替わったってのはあるらしいけど、それにしてもこのパワフルでぶっ飛ぶ作品が出来上がっているのはメンバーの執念だろうか。マギー・ベルの歌も初期のしゃがれ声を武器としたシャウトからしゃがれた声での歌い上げというかパワフルさだけでなくてきちんと哀愁を込めた歌い上げるスタイルも用いながらバンドと一体化したボーカルスタイルで貢献している、どころかやはりバンドの顔を担っている。情感豊かなこのボーカルスタイルはスワンプ的だけどしっかりと心に染み入る歌のスタイルだし、さすがのボーカリストだ。そのバックを固めるメンバーの安定した演奏とボーカルの情感と共に一体となって曲を作り上げているスタイルはR&Bの世界と同じくひとつの物語を演出している。

 レス・ハーヴェイ…アレックス・ハーヴェイの弟さんのギタープレイがね、音色もフレーズも使い方も曲中への入れ方も見事で、トーンの使い分けも凄く考えてて、曲にしっかりとハマってる、ってかもっと曲を情感豊かにしている、素晴らしいプレイ。更にこのベースも凄いんだ、これがまた。ランニングしようがリズムに徹しようが曲の色をきっちりと打ち出すプレイを曲ごとに出しててついつい耳がそっちに引っ張られる。そんな素晴らしいプレイヤーが奏でるロック、ブルースロックに留まらない70年代の英国ロックそのものをたっぷりと聴かせてくれる一枚で、隠れた名盤とも言えるだろうか、この辺好きな人は結構ハマるんじゃないかな。



Chicken Shack - Accept

Chicken Shack - Accept (1970)
Accept

 これだけ色々な音楽が氾濫していて自分で選びながら聴くのが普通だし、せいぜい友人やブログなどで他の人に紹介してもらう程度でしか拡張性はないのだろうけど、それでは勿体無いくらいの素晴らしい音楽が溢れている。自分の好みって皆が皆多方向にあると思ってて、それを他の人が知ることは多分無理だからどうしても自分の感性のアンテナってのは自分で立てておかないと反応しにくいから人任せってわけにもいかない。でもさ、やっぱり聴いておくと面白いよ、もっと若い頃に知ってたらもっともっと突っ込んで聴いてたしギター弾いたりしてたもん、なんていいたくなるアルバムも数多くある。油断できないんだよね。

 Chicken Shackの1970年リリースの4枚目の作品「Accept」。ジャケット地味だし、多分人気的にも地味なんだろうと思う。70年頃からのチキン・シャックってどうも地味でウケない印象しか無くて、初期の作品も太鼓判押されつつもどこかチープで線が細い感じあったからど真ん中で聞く事なかったし、それがこのヘンからは結構ど真ん中のブルースロックを中心に、発展させて英国ブルースロックの幅を広げながらアルバムを創り上げてて、かなりの佳作に仕上がっていると思う。あまり人気もなくてそんな風に評価されてるのを見たこともないけど、結構レベル高くて楽しめるアルバムだよ、この「Accept」。

 この後バンドのメンバーが異動していってチキン・シャックは崩壊の道へと進むけど、この頃はまだクリスティン・パーフェクト離脱後のメンバーで頑張ってて、後釜にUFOのポール・レイモンドが参加してやってくれるじゃないですか、って褒めたくなります。しかも楽曲が一辺倒なブルースロックだけじゃなくてホント多彩なサウンドにアプローチしていてそのあたりはブルースロックバンドと定義されることの方が狭量なものの見方にすらなってしまっているんじゃないかと。The Kinksの中期みたいな感じをイメージして、もちょっとブルースロックテイスト強いというような感覚か。名曲って感じのがもっとあれば変わったんだけどなぁ…、ブルースロックからの発展系にオリジナリティ路線が弱かったのが難点か。んでも良い味出してるアルバムです、これ。



Savoy Brown - Looking in

Savoy Brown - Looking in (1970)
Looking in

 バンド名は知ってるけどまだまだじっくりと全部のアルバムを順序立てて聴けていなかったり、それぞれの時期の特徴を掴めていなかったりするバンドも数多くある。当たり前と言えば当たり前なんだろうけど、ふとした時にカッコ良いな、これ、って思って、あれ?この時期ってこんな事してたのか…、なんて思うことはしばしばあってね、だからこそその度に改めて聴き直したりして楽しむ。もう常に知識として知っているってのはなかなか難しくなってきてるから、そういう変化を伴った時期があるんだ、ってことを知っておく程度で良いかなとは思ってるけど、それでもやっぱり聴いててかっこよければじっくりと聴きまくりたいしさ、へぇ〜、っていう驚きも常に味わいたいもん。

 Savoy Brownの1970年、6枚目くらい?のアルバム「Looking in」。元々が英国ブルースロックバンドと言われると名が挙がるのだが、初期作のブルースアルバムはとてもチープなもので、自分が求めてたブルースロックには少々物足りなさを覚えていたサウンドだったので、あまり聴きまくってないんだよね。んで、一番メジャーな初期作がそれだからそこから先のバンドのアルバムも真面目に聴けてなかったし。ところがどこかでふと聴こえてくると妙にカッコよくてパワーの有るブルースロックが聴こえてきてね、これって誰だ?って調べるとSavoy Brownで、しかも70年以降のあたりってことで、へぇ…、あのジャケットがよく分からなくなってきた時期の音ってこういうのなんだ、ってことで結構遅れて聴いているアルバム郡がそのヘン。

 んで、この「Looking in」は例のFoghat離反組とキム・シモンズの4人で一緒に演ってる最後の作品で、見事に良い具合に融合していて割とハードなブルースロックに仕上がってる…ってかブルースロックそのもの。正に英国ブルースロックってこういうんだよ、っていう典型的なアルバムとも言えるか、聴かせるトコロ多数。しかも妙な展開もあったりするから英国的なオリジナリティも入れてあってさすが1970年の作品と唸らせる。パンチはあと数歩足りないけれど、しっかりとその世界を作ってて初期のチープさからは断然とハード寄りになり、ロックの世界に名を残していくアルバムに仕上がってます。一説には最もバンドメンバーの仲が悪かった時期とも言われているけど、それでもこんだけの作品ってのは見事。ここからFoghatってのも期待しちゃうし、残ったキム・シモンズのSavoy Brownのアルバムも同じくハード路線で楽しめるからこの頃のバンドってのは止められない。もっともっと聴いておかないと損する作品群多数。



Fleetwood Mac - Bare Trees

Fleetwood Mac - Bare Trees (1972)
Bare Trees

 みんな色々な人に影響されて自分のセンスを磨いていくモンなんだよな。一級品のプロだって、元々は誰かに触発されて始めているワケだし、そういうのも影響だろうし、ひとつのきっかけとしてやってみようという影響もあるだろうし、別の世界からの影響だってあるだろうし、そういうのを自分なりに昇華して表現していくのがアーティスト、その集合体がバンドでもあるワケで、上手くいくものも行かないものもあるのはそりゃ当然。そこで指向性とか方向性ってのが出てくる。一時期ならその方向性でまとまる、ってな事もあるし、芸術のお話だし感性のお話だから瞬間的かもしれないけどね。

 Fleetwood Macの1972年の作品「Bare Trees」。Fleetwood Macと言えば自分的には英国の白人ブルースバンドの草分け的存在、そこからはポップバンドへと変貌を遂げたバンドという認識で、後者の頃はほぼ彼らの音楽を耳にしていないので実際どうなのかはまるで知らなかった。名前はそりゃ有名だし、売れてたのも知ってるからそっちのが先に知ることにはなっているけど、音楽を聴いたのはブルースバンドとしての方。一体どうやったらそんな風に変貌を遂げるんだ?ってのもあるけど、そういう偏見を取っ払って聴いてみた時にFleetwood Macって面白いバンドなのかどうか?The Corrsが[「Dreams」をカバーしてたおかげでちょいと聴いてみるかって気になったのがきっかけかも。それでもやっぱりポップスとしてしか聴けなかったけどさ。

 このアルバムは1972年ってのもあって、英国的な雰囲気がまだ残ってて妙な質感ってのがある。ポップスとも言い切れないしもちろんロック的じゃないけど、ギターは結構ユニークだし、雰囲気はかなりしっとりしてて他にはないサウンドを出している。クリスティン・マクヴィーの歌が良い感じなんだろうなぁ、きっと。そこへ行くと割と好きな女性ボーカルのロックしっとりバンドってなってきて悪くないじゃないか、となる。でもこれ、Fleetwood Macだろ?ってのが邪魔になってるだけか。だから作品的には結構深みもあるし面白いんだよね。ン〜、この辺のイメージ払拭とかが一番重要だ。



The Corrs - Vh1 Presents Live

The Corrs - Vh1 Presents Live (2002)
Vh1 Presents Live

 ロック好きで聴いている人ってのはどうしてもインドアなイメージがあるし、それは多分間違ってなくって、どんだけ連休だったとしてもひたすら部屋に篭って何か聴いてたりアレコレしてたりとさほど外に出て気持ち良い空気を楽しもうなんてのは無いし、更に人混みの中に混じって出かけていこうなんて気持ちもない。それを不思議と思わずに普通にそうしてたし世間からズレてるなとは思ったけど、別にね、だからどうってんでもないし…さ。まぁ、そうもずっと言ってられないんで変わっていくものは変わっていくんだが、基本的にインドア趣味、かな(笑)。

 The Corrsの2002年のライブアルバム「Vh1 Presents Live」。カバー曲が多いしゲストもU2のボノとストーンズのロン・ウッドっていうトコロでなかなか豪勢な作品。もちろんThe Corrsの面々も全盛期だから素晴らしきライブショウに仕上がっててね、結構当時聴いたな。ライブビデオもリリースされるかと思ったけど、結局はリリースされなかったみたいで、CDのみになったのはちょいと不思議。ゲスト陣営からの認可が降りなかったのかもね。それで、先日記事にしたRyan Adamsの作品の「When The Stars Go Blue」ってのがここでボノとのセッション曲として登場しててね、これがまた素晴らしい出来映えに仕上がってるんです。多分本人のよりもコッチのが圧倒的に感動的になってるんじゃないかな。それくらいの作品が書けてしまうってトコロがRyan Adamsの才能、そしてボノのセレクトするセンス。

 それに加えての「Little Wing」とか「Ruby Tuesday」なんてロン・ウッド得意の枯れたギタープレイで聴かせてくれる、さすがだよね、こういう味がある芸風ってのは。ボノはもう一曲オールディーな「Summerwine」なんて渋いのをムードたっぷりに一緒に歌っててこれがまたダンディでカッコ良い。相対するアンドレアも見事に女優ぶりを発揮しててとっても良い雰囲気。周囲のバンドのメンバーもその雰囲気にはタジタジといった感じでプレイしてるし、すごい世界観を作ってたんだろうな。あとはニール・ヤングのカバーだけど、ん〜、ノーコメント。自身のヒット曲たちとこれらのカバーと豪華なゲスト陣で地元ダブリンでリラックスしたプレイという企画モノながらも素晴らしい側面を見せてくれた傑作。



Ryan Adams - Ashed & Fire

Ryan Adams - Ashed & Fire (2011)
ASHES & FIRE

 ミュージシャンに好まれるミュージシャンという人が稀にいる。ホント、稀にじゃないかと思うくらいしか知らないんだけど、多分曲が良いとか上手いとかじゃなくて、新しい角度で音楽を生み出しているとか画期的な創造力を発揮しているから注目されている、とかだね。音的には新しい音処理とかサウンドをそのものや組み合わせの妙技なんかも注目される部分はあったりと普通に音楽を音楽として聴いているだけのリスナーにはわからない世界での評価というのがあって、それで且つ才能に長けていると飛び抜けてくるという人がいる。接してみないと分からないけど、昔の天才なミュージシャンなんかはそういうの割といたかな。お互いがそれぞれ影響しあってシーンを作っていったって感じだけどさ。

 Ryan Adamsというアメリカ人はそんな類の一人だ。自分もそんなに聴いたことないし、音的には興味が薄いからさほどのモノでもないけど、聴いた時にはあぁ何か凄いな、ってのは思った。そんなRyan Adamsの2011年の作品「Ashed & Fire」なんてのを。暗いんだけどさ、その分染み入る度合いが深くて、中途半端に暗いとかじゃなくてどの曲もしっかりと重みもあるし真実味もあって作品としての出来映えも抜群でね、音的な所にスキがない。見事なまでに徹底された音世界を創り上げていると言える作品で、この時点で何枚もアルバム作ってた人だし、全てを知り尽くしての作品なんだから当たり前だけど、聴いてみるとわかるよ、このトップクラスのA級作品の出来映え。好みじゃないし、何度も聴かないの判ってるけど聴くと凄さも判っちゃう。そんなアルバム。

 フォーク一本で作り上げたんだろうなぁ…、んでアレンジで幾つか楽器入れてるけど、基本がそこだろうから素朴でヒシヒシと歌い上げてる、いわゆる生々しいサウンドが出て来るから響きやすい。古くからアメリカに根付いているSSWの流れと言っても良いだろう。訴えたい内容もあったんだろうし、それを切々と嘘偽り無く力強く歌い上げている、なかなかできそうで出来ないアルバム。染み入る作品だな…。





Van Morrison - Astral Weeks

Van Morrison - Astral Weeks (1968)
アストラル・ウィークス~デラックス・エディション

 長々とロックを聴いててもそれは単に好きなモノを聴いているだけで多少の開拓はしつつもまだまだ知らない名盤や凄い作品なんてのはたくさんあるんだろうし、そういうのに出会えるウチに出会いたい。自分の感性・感覚だって歳と共に変化していくものだからそのタイミングで感動できたりすれば良いんだけどね、結局ロック好きってことは熱い魂の篭ったのが好きってことで、表現に違いはあれども発散しているエネルギーを感じ取りたいということに他ならない、と自分では思ってる。それは超暗い静かな音であっても同じだという矛盾も含めて、ですね。

 Van Morrisonの1968年の作品「Astral Weeks」。この突き刺さり方は尋常ではない。この50年間でこういうのってそうそう無い作品なんじゃないだろうか。誰が聴いてもこの熱い魂は分かるだろうし、とにかく溢れ出てくるエネルギーを何とかしたい、っていう激しい思いだけが出すぎていてそのままアルバムになっちゃったとでも言うべき作品。バックの音だって静かなアコースティック楽器ばかりだし、ともすればジャズですらあるし、しかもほぼ全てインプロに近いレベルでの楽器陣営だし、ロックとは程遠い作品なのかもしれないけど、どこからどう聴いてもロックだ。Van Morrisonのこの熱い魂は一人だけでもロックだ。さすがにアイルランドの雄、今でも残っている現役な人だけあって若い頃からとんがりまくってます。ファンからすればこのアルバムが異色な作品で数あるVan Morrisonの作品の中でも異彩を放っていると言われているが、そりゃそうだろう。こんなのそうそう出来ないもん。

 ホントにね、歌を除くと何だろこれ?ってくらいに静かな音ばかり。でも歌が全てを引っ張ってて、歌の流れに合わせてバックがそれぞれのプレイヤーがそのインプロに着いて行ってプレイしているもので、そうじゃなきゃこれ出来ないだろ。譜面じゃ無理だろうしセッションで出来上がると言うものでも無さそうだし、何か凄いプログレッシブなスタイルでのアルバム。やっぱりこの頃ってのはアイディアがアレば何でもやってみてアグレッシブな作品が出来上がったんだなぁと思う。時代の成せる業、いや、でもこれは凄い。初めて聴いた人には衝撃的だろうし、何度聴いてもコレは驚く。そしてVan Morrisonのこぼれ出てくる魂を毎回感じ続けて味わえる凄み。うん、どう聴いてもジャジーだけどロックだ。





The Who - The Who By Numbers

The Who - The Who By Numbers (1975)
The Who By Numbers

 70年代のロックバンドの作品の評価なんてもう今や大差ないシロモノだと認識すべきだろう。当時こうだったああだった、っても知ってる人の方が少なくなっていってるだろうし、これからの世代にとってそれはあまり意味を持たない戯言でもあろう。貴重な歴史の証言として知識的には入ってくるのだろうけど、それがそのまま今の時代に当てはまるワケじゃないし。でも、面白いことにそんな事言ってても、結局その時と大差ない程度の評価が付けられることも多いんじゃないかな、ってのもある。結局良い作品は良いと思われるし、イマイチなのはいつまでもイマイチと言われるのだ。時代を先取っていたりすると評価は変わるのかもしれないけど、そうそうあるもんじゃないしね。

 The Whoの1975年作品「The Who By Numbers」なんてのは当時から地味なアルバムとかイマイチとか言われつつ、好きなリスナーが隠れた傑作だとか色々と書かれたりしてるのを見ててね、どこか地味で佳作なんだ?って思いもするワケです。音の派手さやパワフルさがレコードの録音からは感じられないのは事実あるけどライブバージョンなんかを聴ける曲はとんでもなくぶっ飛びなパワーを出す曲だし、そっち聴いてからの月極として聴くとこのアルバム、凄く曲が揃っててThe Whoらしいアルバムじゃないか、なんて思いもする。まぁ、本質的には悩めるピートの作品ってのが正しいんだけどさ(笑)。この時点で既に方向性を見失うってのはあまりにも時代を速く生き抜き過ぎたのかもなって気がするが、言葉を変えると妙にノスタルジックな風味を感じるアルバムとも言える。今でもThe Whoってのはこれより前のアルバムまででライブをこなしていけるし代表曲はそっちの方が多いし、好まれてもいるからこのアルバム以降はどうにもパッとしなかった、ってのはホントだ。フラットに聴いててやっぱりそう聞こえるもん。

 このアルバムさ、歪んだギター中心で作ったら結構ハードにドライブしたんじゃないかな。ライブ聴いてるとそう思うけど、アルバムはほとんど全てがアコギとかクリアトーンで弾かれているんだからそりゃパワフルなロックとは離れてしまうわさ。だからアコースティックアルバムとして聴いてみれば何ともカントリータッチにアレンジしてみた作品にも聞こえるし、その分歌メロの良さを再確認出来るように作られているとも言える。あぁ、だから自分的にはあんまり好きじゃないんだ(笑)。こういう方向性でバンドが進んでいけるとは思ってなかったとは思うけど、ひとつの作品としてはあったんだろうね。次の「Who Are You」なんか聴いてると更にどこへ行きたいのかな、なんて思うから正に迷走、やっぱり生き急いだバンドだったんだろう。その犠牲者がキース・ムーンだったのかもね。

 などなど色々言いつつもやっぱりそこかしこでカッコ良さを実感するアルバム。この才能はさすがにピート・タウンジェントだし、ジョン・エントウィッスルのベースだし、ロジャーの歌だからこそだし、キースのドタバタ劇だって相変わらずだ。このクラスのバンドの作品はやっぱり凄いよ。一番凄いのはこのアルバムで最もハードなのがジョン・エントウィッスルの曲ってことかもな。







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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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