Muse - Absolution

Muse - Absolution (2003)
Absolution

 今はそうでもないのかもしれないけどやっぱりアメリカの音楽と英国の音楽では大きく異なる世界がある。特にロックなんか聴いてると明らかに異なるしい、良くも悪くもアメリカは大衆的で作り込まれているものが当たり前で、パッケージになればそれはどんな形であれ商品でしかないのだから聴きやすく、無駄はなく市場にリリースされてしまえば未来永劫作品として残るものなんだから出来る限り全力を尽くして完全なものを作り上げる、というスタンスが大きい。だから故に最高の妥協点で作られている事が多く、全てのバランスが良い状態で、それができる限り上の方にあるべきだ、ということだ。英国他ヨーロッパではそこよりももっと芸術的価値に重きを置いているからか、商品を売るためというよりは人の心に引っ掛かるためには芸術性を高めて訴えかけていくものだろう、という漢字科。だから故に実験段階でのアルバムなんかも普通に出て来るし、共に育つみたいな所がある。

 Museの2003年リリースの3枚目のアルバム「Absolution」だ。深い。とにかくラウドでありオルタナティブでもありギターロックでもあり、歌ものとしても相当に響く作品で芸術的な繊細さをも持ち合わせた傑作だが、しっかりとロックのマインドを伝えることに成功している作品、バンドでもある。こういうのはアメリカではまず出てこれない。そして自分的にはやっぱりこういうのには惹かれるのだな。大衆作品よりもニッチ作品の方が好むし、それこそ芸術性が高い方が聴いていて深みが合って楽しめるし、味わえる。やはりせっかくだから聴いたなら何度でも味わいたいし、知りたい、深さを味わって満足したいという欲求が募る作品に出会いたい。そんなアルバムのひとつにこの「Absolution」はある。このアルバムに限らずMuseの作品は大抵そういう欲求を思わせるもので、ハズレ無しのバンドだから楽しめる。何だろうな、この不思議な魅力は。ハードロック的なプレイもあるしセンシティブな曲やプレイもあるし説得力のある歌い方ってのもある。バックもテクニカルでそれぞれが楽器を探求して音に反映させているから多様な音が鳴っている。トリオ編成のくせにまったくそんな事を考える事のないくらいに多くの音色を操っているのだ。これは見事でレコーディングだけでなくてライブでもそういう感覚になるのだから恐れ入る。

 3枚目の作品にしてこの完成度の高さ、そして今でも現役でフェスのトリを飾るライブバンド、世界中で外すことのないメインアクトをスタジアムクラスでもこなせるバンドということでその実力と人気は世界へと認められている。U2的とも言えるしRadiohead的とも言われるが、最早明らかにMuse的と言って過言じゃないくらいに独自世界のリスナーを獲得している。その勢いは前作「Origin of Symmetry」あたりからだけど、この「Absolution」もトータル的に良く出来た作品で、味わい深い。今でもじっくりと聴けるしね。そしてオールドロックファンにはこのジャケットでちょっと頭をよぎるものがあるだろう…、そう、ストーム・ソーガスンなんだよね、これ。



Slipknot - The Subliminal Verses Vol.3

Slipknot - The Subliminal Verses Vol.3 (2004)
The Subliminal Verses Vol.3

 今でもシーンはそうだけど、色々な音楽をミックスして出来上がっていく、そこに最先端のスタイルが入り込むことで次の最先端を作り上げていく、そうしてどんどん機材の最新世に伴って新たに使う連中が出てきて予想しない方向の作品が出て来る、それがまたムーブメントになって音楽産業全体に広がっていくことで、どんどんと革新的なスタイルが開発されていく、この繰り返し。だからジャンルなんて関係なく新しくて刺激的なモノなら皆が皆何でも取り入れてスタイルを作り上げていくんだな。ロックの世界ってのはそこに行くことよりも古き良きスタイルに固執する傾向もあるので、なかなか進みにくい部分もある。ダンスやポップの世界でではそういうのがどんどんと進められていくから常に流行というものが出てくる。そこを上手く突けるかどうかでロックの世界は変わっていくんだが…。

 Slipknotの3枚目の作品「The Subliminal Verses Vol.3」は2004年にリリースされている。このバンド、いつしか大御所になってしまっているけど、活動歴に割には作品がそれほど多くはない。バンドの人数も多いからか常にタイトロープ的な人間関係が張られているとか…、実際はどうか知らないけど、ある程度売れてしまって音楽やバンドに拘る必要がなくなってくるとモロに人間関係ってのは影響する傾向が大きいのは当然だろう。そういうのを超えた先に出てくるアルバムってのは充実度が高い事が多いんだけど、その分初期衝動みたいなのからは離れていくからバンドは難しい。このアルバムでSlipknotはどうなったか、前作「Iowa」での超絶アグレッシブなスタイルからはさすがにもうちょっとメジャー路線的な所での音となった気がするけど、それでも相変わらずのスタイルを継承しているし、これはもうSlipknotしか出来ないだろうというレベルにあるのは間違いない。このボーカルもホント歌上手いよなぁ…、どういうスタイルでも歌いこなせるし、しっかりどこで聴いてもコリィだな、っていう世界があるから分かるし、このメロディラインもSlipknotだなっていうのもある。実はとんでもなく才能あふれるミュージシャン達が集まっているバンドで、更にコンセプトやイメージなんかも含めてトータルで売り出すためのプロフェッショナルが揃っているというのもアメリカらしい。その分、凄く良い作品に仕上がってて、スキが無いわ。見事。

 バラードから始まるアルバムという彼らからしたら奇抜さを狙ってて、そこから一気にアグレッシブなスタイルのオンパレード、グイグイと引き込む歌と曲の攻撃性、暴力性、それでもきちんと聴かせる部分を魅せてくれるという素晴らしさ、こんだけうるさくて気持ち悪いハズなのに、それを感じさせずに何か惹き付けられていく、その不思議な吸引力はメタルというカテゴリでもなくラップでもなく、明らかにSlipknotのメロディライン。その意味ではかなり独自性を持ったセンスが生きている。だからこそ強いんだろうと思う。妥協のないサウンド作りとバンドコンセプト、どのアルバム聴いてもそういうところが見事。



Korn - Follow The Leader

Korn - Follow The Leader (1998)
FOLLOW THE LEADER

 何かの拍子でふと耳に入った時に、あ、こういうの面白いのかな?なんて昔だったらそれが何なのか即座に知ることも出来ず、ああいうのこういうのを一生懸命調べたりしないといけなかったんだけど、最近はもうそういうのも全てiPhoneで判明させちゃえるんだからラクなもんだ。割とアチコチでshazamして判明させてるんだけど、これ凄いよな。ある程度のならきちんと聴いて判別してくれるから助かる。昔もこういうのあったらもっと苦労しないで色々と判明したのに…なんて思うものだ。

 さて90年代からリアルタイムでも名前はよく見たし、レコ屋でもオススメでよく置いてあったし、何度か聴いたりもしたけど全然ピンと来なくてそのまま放置してたようなバンドのひとつにKornってのがある。アメリカのメタルとラップの融合みたいなバンドってことでね、やっぱりどこか自分的にはハマらなくて流してた。それがちょこっと良いかもね、ってのを耳にしたのでそれをアルバム単位で聴いてみたところ。アルバムは3枚目の「FOLLOW THE LEADER」。1998年リリースだから90年代末期のか…、ってジャケット見ると、よく見たしプッシュされまくってたアルバムじゃないかと。自分的な感性ではひっかからなかったが、時間が経てば面白くもなるのか、それともメタル的なのも聴けるようにはなったからか。

 ベースが凄いくてメタルという枠では括れないし、ラップ的なエッセンスも強くて…ってかラップというよりもああいう手法での攻撃性を使っているという所か。凄く攻撃的に歌っていくところやエッジを立てて曲ごとぶつかっていくようなのも多いけど、その実ものすごく繊細な部分があって、音楽面でも実にその辺は上手く反映されているようだ。バンドの的ニックはもちろんのことながらボーカルの歌の巧さが際立つ。上手い上でああいう攻撃的なスタイルが出来ているんだからそりゃ才能だ。時代を反映したバンドで、こういうのだったんだ、と改めて知った次第ではあるけど、自分的な好みかどうか?感からするとちょいとやっぱり違ったのかな、とも思う。ただ、いくつかのシーンでカッコ良いんじゃね?ってのはあったから引っかかったワケで、まだよく分からない。ミクスチュアって全部が全部好まないからそういうとこが難しいんだよな。



Arch Enemy - Wages of Sin

Arch Enemy - Wages of Sin (2002)
ウェイジズ・オブ・シン

 自分がデスボイスサウンドを聴けるようになるとは思わなかったけど、割と普通に聴いていいられるようになるんだから面白い。昔からガスタンクあたりは好きだったからああいうダミ声ってのには聞けたけど、近年モロに作り上げたようなデス声が出てきて、さすがにそりゃないだろ、なんて思ったし、邪魔でしかなかったけどさ、慣れるモンだ、ってか、それでもきちんと聴かせるような曲だったりメロディだったりしてそれもありきのスタイル、音楽、パフォーマンスというように質の高さをキープして聴かせるってのは相当の才能がないと無理なんじゃないか、と。音楽なんて単なる好みだから邪魔な部分を差し引いても好きだったら聴くワケだしね。自分の場合はそこはメロディだったりギターだったりなワケだ。

 Arch Enemyの2002年のボーカルにアンジェラ・ゴソウ参加初のアルバムでバンドとしては4枚目の「Wages of Sin」。これがまたデス声とかどっちでもよくって、アルバム的にカッコ良い。もちろん泣きのギターが超健在ってのもあるし、迫力で攻めてくるのとかとてつもなくブルータルな世界とか引っくるめてこういうパワフルなサウンドがとってもロック的、っつうか本来ロックの持つ攻撃的な姿勢をそのまま出してる、しかも野性的に出してる部分がこのバンドの面白いところ。それに輪を掛けてのアンジェラ・ゴソウという美人なボーカルの怖い顔したデス声による歌。ここまで来ると冗談としか思えなかったけど、なんじゃこりゃ?感は凄くあって、それでもそれぞれの曲のテーマとか出てくるモチーフや美しくも悲しいメロディのオンパレード、それに加えての正確無比でタイトでシャープな楽器陣営のプレイスタイル、とにかく上手くないとこんなの成り立たないワケで、それをはっきりとしっかりと聴かせてくれているからこそのデス声が生きる…、のだろう。

 泣きメロのギターソロとかやっぱり天下一品のプレイだし、ギターのリフにしてもいちいち引っ掛かるスタイルと音で、そこに妥協性は一切なくって、とことん突き詰めてのアレンジやリフやフレーズをたっぷりと練り上げて使っている所も見事なもので、バンドのスタンスを物語っている。話題性は満載という前提で、そこに来てバンドが充実している所を上手く活用しての美女ボーカルによるデス声というアンバランスの美しさを出した成熟したアルバム、だからこそ出来上がったアルバムとしてスキのない作品に仕上がっている一枚。



Chuck Berry - After School Session

Chuck Berry - After School Session (1957)
アフター・スクール・セッション+14

 R&Rの創始者とも言われるチャック・ベリーが90歳で天命を全うしたとのことだが、チャック・ベリーがR&Rを奏でたのが1955年頃、以降60年経過したけどその間でR&Rは退化しロックも衰退し、そんなシーンの状況なんか気にもしなかっただろうけど、どういう風に映っていたのかな。ビジネスとしては晩年でもライブ活動で稼いでいたし、そもそも出て来る時もライブでひたすら稼いでいた人だし、結構なビジネスマンとして知られているらしく、どこへ行くにもギター一本だけで、バンドは現地調達というスタイル、なかなかまれに見るスタイルでのショーマンだったようだ。結局チャック・ベリーって生で見たことなかったなぁ…。

 そんなチャック・ベリーだけど、曲は知ってたり名前ももちろん、ギタースタイルも知ってるしR&Rの歴史だってのもあるけど、意外なことにファーストアルバムとか聴いたことない。それもよくないだろ、って思って今更ながらチャック・ベリーのファーストアルバム「After School Session 」を聴いている。1957年リリースの全曲チャック・ベリーオリジナル作品のアルバムで、当時としちゃ相当珍しい事だったと思う。それもアルバム単位でのリリースってのもさ、結構まだ珍しかっただろう。そうだよなぁ、ってのも思いながら聴き始めるんだけど、これがまた見事な作品で、完全にR&Rなアルバムなワケ。今じゃ実感できないだろうけど、これ、黒人の人のアルバムなんだよ。ギターにしても歌にしても曲にしても黒人のチャック・ベリーがやってるんだけど、どうしてこういう軽やかさになるんだ?って不思議。こういう音になる黒人ってまずいない。そこからして唯一無二。

 最初期の頃からR&Rなスタイルは変わらないんだけど、案外ムードなブルーススタイルやメロウな曲調なんかもあるし、やぱり多彩なスタイルをこなせる人だったのは言うまでもないけど、それでもこんだけ白人好み的な曲ばかりが並ぶのは策士だからか才能だろうか、エルヴィスを意識していたのか、後世に与えた偉大なる影響からしても天才的だ。ここに黒人の色合いはまるで見られない。じゃ、白人なら出来たのか?ってなるとそれはない。黒人仲間からもかなり異質なスタイルとして映っただろうし、白人のガキどもからは熱狂的に受け入れられたというか…、面白いのはさ、今これ聴いてても古いけど、古いからってカッコ悪いとか古臭い、っていうのはないんだよ。今でもそのままやってるヤツはやってるし。やっぱり凄いなぁと。改めてR&Rの創始者としての凄さを実感したし、全てのロックの中に生き続けているスタイルだ。





Caravan - Better By Far

Caravan - Better By Far (1977)
Better By Far

 カンタベリーの雄、ソフトマシーンは既に別の世界へ、もう一方の雄であったキャラバンもメンバーが離れまくっていってバンドはあるもののパイ・ヘイスティングのバンドになりつつあった頃、こういった傾向はCamelでも同じだったし結局どこのバンドでもそうやってメンバーが変わっていって、そもそものクリエイターがしつこくどこまでやり続けられるか、その間での共作者は誰が良かったか、とかそんな話になるのだろう。あまり聴かれないアルバムってのは大抵そういう過度期だったりするワケで、当然バンドが上手く進んでいなけりゃレーベルもプロモーションしないだろうし、そうすると売れないから存在を消されるアルバムなんてのも出来てしまうワケだ。再発されないとかさ。

 1977年リリースのCaravanがあのトニー・ヴィスコンティと組んだアルバム「Better By Far」は見事に地下に置いてきぼりにされた作品で、Caravanの歴史からもこのヘン以降はほぼ取り上げられることなく存在を消されていったに等しい。CD再発の頃ももう全然出てこなくてさ、そんなアルバムあったのか、ってくらいに後追いだとわからない作品だったりした。初期のは名盤と言われることも多いし、プログレ聴くなら、カンタベリーに手を出すなら、なんて文句で結構取り上げられてたのに、このヘンはもう無視だもん。CD再発も出ないかなぁ〜って思ってたけど全然出なかったし、悩ましい作品集だったな、このあたりは。ところが聴けるようになって聴いてみたらこれが結構良い作品で、きちんとCaravanの作風を保ってて、カンタベリー風ポップスが展開されててさ、ちょっとテクニカルな部分が引っ込んでるけど、相変わらずのパイ・ヘイスティングの歌声であのフワフワ感は健在、楽曲もシンクレアさん達いないからちょっと軽やかさに欠けるけど、しっかりCaravanしてる。

 1977年だからもう英国はパンクの嵐に呑まれてる頃で、こんな軽やかな音は誰も求めていなかっただろうし、メンバーも既に大半が入れ替わっていたから過去のバンドとして捉えられていたのは事実だろう。そこにボウイやT-Rexとの仕事で名を挙げたトニー・ヴィスコンティなんだから狙いはあったんだろう。アルバムとしちゃ全然悪くない、どころかかなりの秀作で普通にCaravanのアルバムの中でも良い作品の部類に入る。こういう作風ってのはホントにセンスだよなぁ…。幾つかの曲なんか完全にT-Rexだろ、ってのもあるし(笑)。



Camel - Nude

Camel - Nude (1981)
ヌード~MR.Oの帰還

 グループ最初期からどんどんとメンバーが変わっていきつつも基本路線となる音楽性を保ったリーダーだけはずっとバンドに居続けることでバンドの名前と音楽性の一貫性を維持しているというスタイルはこれだけ長々とロック史が続くと幾つか見つかるものだが、稀に二つに分裂してしまうのもあってなかなか笑えるのだが、Camelはそういう意味では明らかにアンディ・ラティマーのソロプロジェクトとしてバンドが進化していき、今でもそのまま継続しているところが凄い。それでも70年を抜ける頃にはバンドはほぼ壊滅状態になってて、アンディ・ラティマーが一人で奮起して作り上げていった作品が幾つか続い、それでバンド名を維持していったものの、やはりそのままでは続かなかったというのもやむを得ないことだろう。

 1981年作のCamelの「Nude」。ご存知終戦を知らないで30年近くも島で生活し続けていた元日本兵の物語をコンセプトアルバムとして語っている作品で、ジャケットもそれが故にシンプルに和風…、全然和風じゃないけど、日本をモチーフにしているよ、みたいな作品で、日本人的にはこれは無いだろ、と思いつつも西洋的な解釈のジャケットセンスに苦笑い…。それはともかくとして、作品としちゃこれまでの作品を聴いてきたリスナーからしてみればそれほど違和感のない音に仕上がっていて、メンバー変わってってしまったなぁ〜ってくらいで、アルバムとしては聴きやすいんじゃないだろうか。自分なんかはそこまでのファンじゃないから戦慄するような情感の嵐みたいなのが無いとかるすぎて苦手だなという程度になっちゃうんだけど、音はしっかりしてます、もちろん。このギターの音って苦手なんでどうしてもCamelってのは軽く聴こえてしまうんだが、それがバンドの持ち味で叙情性をメロディで奏でつつもしっかりと楽曲を聴かせていくってトコだしね。

  自分的にはやっぱり苦手かな。叙情的なのは好きだけど、バンドの音全体としては軽すぎてインストが多いからフュージョン的にもなってくるし、凄く入り込めるって音じゃない。音楽的にギター的に入り込めば多分凄いなぁ…ってなるんだろうけど、音がキレイ過ぎちゃって…、鍵盤みたいなギターって苦手なんだもん。でも、Camelってバンドは初期は好きだし、こうなっていったんだなぁ…という感の方が強いか。しかし「Captured」は驚いた。こんなところで耳にするとは(笑)。





Van Der Graaf Generator - Present

Van Der Graaf Generator - Present (2005)
Present

 アルバムの音が変わった、とか今回の作品良いな、とかってのは一体何だろうね。同じ曲を入れてるアルバムじゃないんだから良いとかダメとかってのは曲そのものではないし、やっぱり曲の骨格と言うのか姿勢とかスタイルとかポリシーとかそういう言葉に出来きれないところでの感覚が響くかどうか、なんだろうか。それってアーティスト側ってかなり難しい表現力を求められるよな。譜面で出せるものならわかるけど、そうじゃない所なワケじゃない?自分達でそれが理解出来てなきゃ再現できないもんな。そんな事をふと思ったアルバムがコレ。

 Van der Graaf Generatorの2005年の再結成後の最初のアルバム「Present」。メタルクリムゾンを聴いた時よりも衝撃的なインパクトを味わえてぶっ飛んだものだ。まだ聴いたことない人いたらぜひ聴いてみることをオススメしたい。あ、プログレ好きで、とか昔のVdGG好きな人ね。クリムゾン好きな人でもいいですが。VdGGの方々って60代くらいでしょ、この頃?それでこの攻撃的なサウンドと演奏なのか?と。本人たちがそういう意思を持ってやってるのかどうかわからないけど、自然にこれが出来上がってくるならそれはそれで超ロックな人達だし、意識してるからってこういうのが出せるってのは自分達をしっかりと認識しているってことだし、とにかく凄い。アグレッシブで攻撃的でロック。こういうのがVdGGのロック。昔の流れから全然変わらない、どころかもっと強烈になった作品が出てきてて、こないだのアルバムの続きの作品だよ、ってくらいにその空白の年月の長さを感じることのない強烈なアジテーション。誰がこんなのできるんだ?って。

 アルバム1枚目は各人持ち寄りのテーマから出来上がった作品っぽくて、二枚目の方は正にジャムセッションで出来上がっていった過程なんだろうと。このセッションがあったからこそバンドの再結成ってのもリアリティを持ったんじゃないかな。だってさ、普通出来ないだろ、こんなの。昔のVdGGだって出来たかどうか…。それが2005年にコレだ。いやはや全くぶっ飛んだアルバムだったし、疲れる作品でもある。凄い。それでアルバムタイトルが「Present」だ。



Barclay James Harvest - Time Honoured Ghosts

Barclay James Harvest - Time Honoured Ghosts (1975)
Time Honoured Ghosts

 このヘンの聴いてると懐かしいよなぁ…、ってもそんなに古い話とも思ってないんだが、よく聴いてたんだよ、ひたすらにさ。レコードとギターだらけの部屋であちこちにレコード置いてあって、片っ端から聴いててね、あぁ、いいな〜、これはこういう音なんだ、とか何か本で調べながらとかそんな感じ。ネットとかなかったしさ。んで、また中古レコ屋行って仕入れてきては繰り返し。面白いのもあればまた今度ね、ってのもあって色々と仕入れていた。その分知識も増えて楽しみも増えた。今よりも確実に大切に音楽聴いてたし、楽しんでた。そういうのを思い出すから古いロックを聴いてる連中は古いのばかりを好んで聞くのだが(笑)。

 Barclay James Harvestの1975年作「Time Honoured Ghosts」。もちろんまだまだ全盛期の作品でして、いや、このバンドもキャリア長くてプログレ畑的な所にいたからどうだっけな、と思ったんだけど実は意外な事に転換期を迎えてどうの、とかバンドが下火になった、みたいなのがない。ないと言うと語弊があるが、バンドでやり尽くして燃え尽きてしまった、っていうのが早すぎたのかもしれない。それでもバンドは違う音とスタンスを求めて早い時期に実践していて転換に成功していたワケで、それも含めてBarclay James Harvestってバンドだもん、っていう風に刷り込まれているワケよ。だから敢えて転換期をまた迎えることもなくバンドはひたすらにそういう姿勢を継続していった、と言える。そういう姿勢こそがプログレッシブだったのかもね。音的には初期はメロトロンの洪水と泣きのメロディーのオンパレードで自分的にも凄く好きなんだけど、いつしかフォーク的なポップラインも入ってきてて、泣きの云々ってのを違う形で実践していって、初期の仰々しさはさっさと鳴りを潜めていったのだな。それでもきちんと違うメロディでそれを奏でていたからBJHらしさは継続しているという。

 「Time Honoured Ghosts」は正にそんな代表的な作品で、仰々しさはもちろんほとんど無くて、ただ泣けるメロディラインはたくさん入ってる、どころかこの方が良いんじゃない?ってくらいに作品としての出来映えは見事。初っ端からビートルズの往年の曲のリフレインがそこかしこに使われてて、ビートルズへのオマージュ作品になってて面白い。それでアルバムが始まるからハードル上がるんだけど、しっかりとそのセンスを継続してアルバム一枚出来上がっているんだから見事なものです。フォーク調なポップラインが多く、それでもしっかり英国的なのは当然で、ビートルズを目指しました的アルバムなのかもな。正直、かなり傑作だけど、ガツンとしたプログレ好みには物足りない作品。でも、良いです。



Moody Blues - Octave

Moody Blues - Octave (1978)
Octave

 ロックの歴史は生き急いでいる人達がどんどんと作っていってしまった、とも言えるのではないか。あまりにも生き急いで伝説になっていった人やバンドを超えることは出来ず、それでも求められる需要に対してはある程度時代に合ったバンドが出されていき、シーンを賑わしている。それでも命を削った連中にはとうてい届かず、どれもそれなりに、という部分はあるだろう。まぁ、それが良いとか悪いとかってのはあるけど、ひたすらに輝き続けている70年代ロックってのはそのヘンだ。

 Moody Bluesというバンドは60年代からプログレを体現してきて、7作に渡りコンセプトアルバムをリリースし続け、それがまた全てをトータルで聴いてみるとひとつの壮大なるオーケストレーションにすらなるというとんでもない作品群をリリースしていったバンドだ。だから故に1972年にリリースされた「セヴンス・ソジャーン」を最後にそのコンセプトアルバムによる壮大な物語に終止符を打ち、メンバーのソロアルバムリリースへとバンドの形態をシフトしていったのだが、特は流れてその6年後にMoody Bluesとして再度アルバムを作ろう、という事になって作られた作品が「Octave」だ。タイトルからして「Octave」=8音階目というのもあって8番目のコンセプトアルバムかと思わせるかのような仕掛けからしてちょいと失敗したか?誰もがあの壮大なMoody Bluesのメロトロンの洪水によるオーケストレーションを期待したものだが、そうは出てこなかった。もっとロック・ポップ寄りとでも言うべきか、叙情性は相変わらず幾つかの曲で出来上がっているものの、アルバム全体としては少々散漫な、いや、力作なのだが、これまでの作品ほどではなくなった、という所でマイナス評価が多かったと聞く。

 自分的には結構悪くないなぁ、これ、って思って聴いたけど、そりゃ昔の作品の方が圧倒的重厚度が高かったし、プログレッシブだったとも言えるし、物足りなさ感はあったか。良い曲多いけどね。バンドの内情的にはキーパーソンのマイク・ピンダーが既に心ここにあらず状態で参加していたようで、本作で離脱、やはり命削ってバンドに注いだの反動が大きかったようだ。そういうのがあったからこそリスナーも着いて行ったし、今でも伝説のバンドになっていったのだが、この辞典ではそりゃそうだろう。バンドのサウンドには大きく影響してて、ちょいととっちらかった感じはあるけど、最後の最後はかなり力作で、やっぱりMoody Bluesって良いバンドだな、って思える。



Procol Harum - Procol's Ninth

Procol Harum - Procol's Ninth (1975)
Procol's Ninth

 バンドを続けているとどうしてもマンネリ感が漂ってくる時期があり、どこかで転換を図る必要性に迫られることになる。多くのロックバンドはそこで上手く転換できずに迷走して沈没していくことが当たり前だった。10年一日的なバンドもあるにはあるが、それを押し通すのはこれまたミュージシャン的なスタンスからは結構ツライようにも思う。クリエイティブな側面に蓋をしての商売と割り切ればできるのだろうが。そんなワケでクリエイティブ度合いの高いバンドであればあるほどこの難関をどうするかってのが難しくなるのだな。

 Procol Harumの1975年リリース作品「Procol's Ninth」。タイトル通りに9枚目となるプロコル・ハルムの作品だが、その前の作品「Exotic Birds & Fruit」で新境地を開拓して突き詰めていった結果の反動がまさかこういう形の音だとは意外なところ。紛れもなくゲイリー・ブルッカーの得意とする作風が曲としては並んでいるにも拘らず、聴いているとロックバンドを聴いているようには思えない軽さ、全ての楽器の軽さや音の軽さが耳につく。自分はプロコル・ハルムを聴いているんだよな?ってことを確認しないといけないくらいの軽さ…、何でまた?ってなところを気にするともちろんレーベルとの絡みやプロデューサーの方向性などあってのことらしいけど、バンド側も瞑想するならばまだこの先にありそうなAOR的な作風もありか、との判断か。時代的には随分と早い段階でのこの転換、他のバンドが80年前後に迷走したのに比べれば随分と早い身の振り方の検討だ。

 結果的にはどうなんだろ?プロコル・ハルムの重厚さってのがなくて、中途半端な作品になっているのは否めないけど、だからと言って悪いアルバムじゃないとは思う。そこはさすがにプロコル・ハルムなんだろうけど、ちょいと読み誤った作品の作り方だったのかな、ということだ。当時からしても一気にここで失速というのはあっただろうし、ジャケットも地味だし、こういう時期を如何に乗り切っていくかもバンドの命題ですな。そういう作品を背景を知りつつ聴いて楽しむのもありだ。



Jethro Tull - A

Jethro Tull - A (1980)
A/Slipstream

 不必要にニュースが取り上げられている時って大抵裏側にもうちょい大きめなニュースが隠されていて出てこないように操作されているってのは常識であろう。ここの所そういう動きが見られるので多分アレが隠したいというか大きく取り上げられてないようにされたいんだろうな、とか勘ぐっていながら、家局はどうせ今だけ情報のひとつでしかないからいいや、と思ってしまうのは多分よろしくない。だが、それで困ることもないのも実情で、何に時間と知識と努力を傾けるのかってのは興味の問題なんだろうという結論。ここ最近よく思うお話。

 Jethro Tullの1980年作「A」は当初はイアン・アンダーソン名義でのリリースが予定されていたため真っ先に挙げられるのがエディ・ジョブソンの参加だ。ジェスロ・タルだったらこういう参加劇は出来にくかったと思うけど、ソロ名義だから自由にやろうと思っての起用だったワケで、だからこそ出来た奇跡の組み合わせ、それがまた結構な面白い方向に動いたもんだから期待してしまうリスナーも多くいたことだろう。基本路線はイアン・アンダーソンのいつもの作風だけど、随分と綺羅びやかで明るい雰囲気のする作風に仕上がっている。これは多分にエディ・ジョブソンのセンスの賜物だろうか、ベースのデイブ・ペグ参加も個人的には面白いと思ってて、これまでのトラッド路線があったからってのも要素だろうけど、フェアポート・コンヴェンションのベーシストがこういうロックバンドに参加するってのは結構稀な話だし、こういう交流ってのもなかなかないので、湯イークな人選だなぁと。

 結果的にマーティン・ベレにもギター弾いてもらおうってことで参加して全曲弾いてしまったことでジェスロ・タル名義になってしまったけど、どっちにしてもイアン・アンダーソンの音作りがバンドそのものなんだからどっちでも良かった話なのだろう。クビになったメンバーは色々とあるのだろうけど…。昔のジェスロ・タルからしたらホント、この作品はプログレッシブな香りと明るい、垢抜けた音が出てきていて、やっぱりエディ・ジョブソンの仕業だろうよ。この手のが好きな人は多分皆ハマれるようなプログレ的展開のロックもあったりするし、それでいて結構ロック的テンションも高いから良い作品に思える。これまでのアコースティック路線が一切ないのでちょいとその辺は舵を切ったんだろう。ベレのギターとジョプソンのギターの絡みとか美しいしね。







Gentle Giant - In'terview

Gentle Giant - In'terview (1976)
In'terview: CD/DVD Edition

 ポップなものの感じ方は色々ありそうだ。一言ポップと言っても本当に万人受けするものもあれば凝りまくった挙句のポップもあったり、ロックなつもりだけどポップだったりするとか色々あって、多分音楽的に分析するとコード進行だったり使われるコードそのものや展開、黄金パターンなどとそれはそれでプロの繋ぎ方があって、だから故にポップにキャッチーに聞こえる風ってのもあるワケで、そういうのを全て駆使して知ってて使って壊してるとか作る側の楽しみ方はいくつもあるようだ。一般リスナーはそれを意識すること無く、聴いてみて良いか悪いか好きかキライかだけしかないんだが…。

 Gentle Giantの1976年作の「In'terview」。1976年にして既にポップ路線をバンドとして打ち出していたというのは早い段階での70年代からの離脱となるんだけど、1981年にバンドが解散してしまうので早い展開だな、このバンドも。過去からずっと難解で正に英国然としたバンド、プログレってもそういうプログレじゃなくて超絶テクニカルな技量に加えての奇妙な音楽センスが絡まったプログレッシブな人達のサウンドで、最初期からヒネたポップ感はあったものの、ここに来て更に一層磨きがかかったヘンなポップ感がでてきている作品。ジェネシスの末期と近い感覚論での進み方なのかな、パッと聴いただけだと、何だこのジェネシスみたいなのは?ってな具合になるが、じっと聴いてると当然それ以上にヘンで、ヘンなのは変拍子が普通に出てきて流れていくから。キャッチーなんだけど凝り具合がハンパないというバックの演奏陣営ってなところだ。

 面白いのはこういうヘンなのは聴き込みたくなるんだけどジェネシスのポップ化したのは聴きたくならないという違い(笑)。ジェントル・ジャイアントのは何か理解していかないとこのバンドの面白さがわからなくて勿体無いんじゃないか、っていう強迫観念でもある。ある種ザッパと同じようなおちょくり感というかユーモア感覚で音楽やってる部分もあって、この「In'terview」ってアルバムなんてのは正にそのままで、インタビュワーへの返答みたいな歌詞だったりするようだし、英国人が本気でそういうのやったらかなりブラックに進むだろうしさ。路線は違うけどそんなこともあるバンド。昔の音は冷たくて聞き辛かったけど、このあたりになると冷たさはなくて、完璧に近づいていて近寄りがたい、とでも言う感じか。いずれにしても一筋縄ではいかないバンドの音、じっくりと聴いていくべきサウンド、ですね。





EL&P - Love Beach

EL&P - Love Beach (1978)
LOVE BEACH

 70年代ロックってのはものすごいスピードで進化し続けていったこともあってか、バンド側の疲弊や環境の変化なども含めて今よりも早い変革を求められていたのかもしれない。だからバンド側もどんどんと突き詰めていく姿勢をエネルギッシュに打ち出し、アルバムをリリースしてライブをこなし、人生を使い果たしながら生きていったという見方もできる。それが故にどんどんと音楽性も変化させていかないと、という面もあったり実験したくてグチャグチャになっていってしまった、みたいなのもある。そういうのが80年代になるとガラリと変わっていくのは音楽ビジネスがきちんと整備されてきたからだろうか。

 1978年リリースのプログレ界一番の世紀の駄作と称されることの多いEL&Pの「Love Beach」。どのバンドよりも早く80年代へ向けての脱皮脱却70年代からの離脱を試みたアルバムという意味では流石プログレッシブな指向性とも言えるのだが、出てきた音がコレではさすがに時代はついてこれなかっただろうと。EL&Pってどんなバンドだっけ?ってなことを思い出させることがないくらいにキャッチーでポップ側に振ってしまったアルバムはジャケットからして不評の一途を辿る事となった。そりゃそうだろ、何だこれ?ロックとは無縁な世界な風景にファッションに笑顔、3人が3人ともそういう方向性に疑問を抱かずに走ったという所が不思議。ただ、この後の商業ロック路線が市場に溢れていくことを思えば、人よりも早くそっちに進んだってトコか。

 さて、音楽作品として聴いてみればどうかとなるが、そりゃもちろん悪くないです。普通にチャートに登ってラジオとかでバンド名など知らずに聴いたり、普通のリスナーが聴いてみればこの時代だったら面白い、とかカッコ良いって思えるのもあるし、ロックファンだとしてもバンド名知らなかったら、まぁ、ありかもな、くらいには思えると思う。ただEL&Pがコレやるってのは何でだ?ってのが大きいんだろうなぁ、と聴いてて思う。ここからEL&Pに入った人はプログレ時代はダメだろうし、単なるポップ作品の一枚になるのかな。そういう人もあまりいない気もするが…。







Genesis - Duke

Genesis - Duke (1980)
Duke

 70年代のロックが終わりを告げる鐘を鳴らす作品ってのがそれぞれのバンドにあったりする。それは70年代からの生き残りを賭けていたバンドなら皆そういうのがあったんだろうと。実際そういう作品って不当に評価が低かったり問題作と言われたり無視されたりと色々と不遇な扱いを受けているケースが多いのかも。転機に制作された名盤と言われるのもあるのかな。自分的にはほとんど聴いてこなかったアルバム郡になるので、後々になって聴いて、面白さを感じるものもあれば、やっぱりダメだこりゃ、ってのもあるので、難しい時期の作品なんだろうというのは分かる。単なるリスナー的にはそれが好むかどうか、刺激があるか否か、だけだからさ。

 Genesisが1980年にリリースした作品「Duke」。プログレ時代の終焉を遂げた作品と言われているようだ。んで、これさ、昔も聴いたことあって、と言うかこの頃のジェネシスの作品ってポップバンドのそれだから全然興味も沸かないし、そもそもジェネシスに興味があんまり無いってのも大きいんだが、ちょこっとこのヘン聴いてうんざりしたという経緯がある。ただ、冒頭に書いたように変化を求められた時代での敏感なバンドのスタンス、音楽の変更って意味では大成功したジェネシスの凄さは万人が認めるものだろうし、フィル・コリンズのキャリアのサクセスストーリーなんて見事なものだもん。そういう大人な目線を持った今、また「Duke」を聴いてみたりしてね、思うのは、やっぱりキライだってことだった(笑)。いや、キライってんじゃなくて、どうあれ、音楽としてのこういう音は自分は受け付けない、ってことです。フィル・コリンズのこの歌い方もどうにも合わないし、ドラムマシーンだからか、ってのもあるが、そもそもアルバムのトーンがロックじゃないし、苦手な部類にしか入らない。

 ただ、ウケと言う面では素晴らしいと思う。これまでのジェネシスリスナーはほぼ離れたとは思うけど、新たに獲得したリスナーの数の多さは半端じゃないでしょ。それは耳に触れやすい音楽と聴きやすい音楽、キャッチーなリフレインとメロディなんだよ、と。そんなのも含めて大成功を導き出した作品。



Yes - Drama

Yes - Drama (1980)
ドラマ

 昔はカッコ良いロックバンドってのが好きで、それが故にギターも弾くようになったし、アレコレと聴くようにもなっていった。だからロックってのはカッコ良いモンなんだ、それ以外はポップスだ、くらいに思ってたけど、歳を重ねて色々と聴いたり見たりするようになるとそういう幻想だけでは出来上がっていない世の中にも気づくし、実際ロックなんてのは幻想でしかないってのもわかってくるし、だからと言って音楽という枠で聴くか、って事でもなく、日々を過ごすことになるのだ(笑)。まぁ、単に音楽のひとつなんだからさ、ルックスのお話はあくまでも商業主義的見地からのお話、ロックのカッコ良さってのはポリシーなのだろう。それがどんだけ出ているか、とかね。

 1980年にリリースされたイエスの「Drama」というアルバム。昔から批判の嵐しかなかったアルバムで、その理由がイエスの声でもあったジョン・アンダーソンが歌っていないから、ついでにリック・ウェイクマンもいないからそもそもイエスなのか、これは?ってな事から始まっていたようだ。残ったメンツはクリス・スクワイアにスティーブ・ハウ、アラン・ホワイト。まぁ、クリス・スクワイアがいるし、スティーブ・ハウのギターだってイエスらしいワケだからそりゃ成り立つだろ、と。ただ、ボーカルと鍵盤にはバグルスから参加させたトレバー・ホーンとジェフ・ダウンズ。その時点で聴く価値なし、的なところも言われていたのだが…。

 実際聴いてみると、どんだけイエスなんだこいつら?ってくらいにイエスそのものの音を80年代風味に出してきてた。世の中の評価とかアテにしちゃいかんよな。基準が違う場合が多いんだからさ。もっとも時代を経た後だからそういう冷静な評価をされているのかもしれないし、自分もそうなのかもしれないけど、コレ、案外良かった。案外どころかかなり良かった。昔のイエスよりもキャッチーで聴きやすいし、かと言ってプログレ的じゃないってんでもないし、エイジアの手前の音とも言えるのか、絶妙なバランスでの作品だね。ロックバンドイエスとしての最後のあがきだった作品かも。

 ただ、自分的に好きかどうかってのはいつも通りながら別のお話で、決して好みにはならないのがイエスの音だ(笑)。こういうの好きじゃないんだよねぇ…、面白い事にさ。ただ、もうイエスってこういうモンってのを散々聞いてるから聴かないワケじゃないし聞けないワケでもない、しっかり結構聴いている、けど好きではないという矛盾(笑)。



King Crimson - Discipline

King Crimson - Discipline (1981)
Discipline: 30th Anniversary Edition

 食わず嫌い、なバンドやアルバムってのが昔から多いと自分で認識してる。だって、ロックなんて見た目でカッコ良い!って思えるかどうかってのもひとつのロックらしさだから、見てくれがかっこ悪かったらありゃダメだ、ってなって聴かないってのもあるしさ。逆に好きでも見てくれがあんなんなの?ってのが分かると萎えたりする。マウンテンなんてのはそうだ。レスリー・ウェストのあの巨体を見たことなかった時は良かったけど、見たらありゃロックじゃねぇ、って感じ(笑)。仲間と飲んでて言われるのは「自分はポールが好きじゃない」ってぇと「何で?」ってなる。「うん、顔がキライ」って言うと「じゃ、しょうがない」って納得される。うん、ロックだろ?(笑)

 King Crimsonの1981年の再結成後初作品「Discipline」。クリムゾン聴き始めてからン十年以上経つけどこれ、最初からダメでさ、この頃の3部作なんてのは全部聴いてない、多分。聴いたかもしれないけどダメだった。何度か挑戦しようとした記憶もあるけど、歌とギターのトーンとクリムゾンらしからぬって所でダメだったんだよね。90年代に復活したクリムゾンは好きなんだけどさ、80年代のは全然ダメ、だから無かったことにしてた。今回ザッパの所でエイドリアン・ブリューが出てきて、そうかこの人もいたな、と思い出したので、ザッパの次の仕事として参加していたのがクリムゾンだったのか、と。んで、ブリューって、ザッパの所だと、歌手じゃなくて芸人なワケで、それもギター変態も含めての芸人で、それがクリムゾンで生かされるってのはクリムゾンに笑いの要素を持ち込んだって事なんだよな、と。それをフリップ卿が願ったかどうかわからないけど、ギターの芸人の方は明らかに絶妙なアンサンブルを形成しているから面白かったのだろう。その分芸風発揮の方はリスナーには好まれなかった、ある意味パンクだったワケだ。見事にその姿勢にうんざりした方でしたが…。

 んでね、ああいうのもありとして聴くならどうなのかと思って久々に手を出してみた次第。「Discipline」。冒頭、やっぱうんざりする。しかしこれを耐えると次は耳を引く音色とフレーズが満載で、おぉ〜、さすがじゃないですか、とちょっと取り戻す。んで、その次、「待ってください」じゃねぇと。待てねぇよ、これ、さっさと消えろ、くらいにしか思えなくてじっと耐える。そこまで耐えると次は往年のややゴツゴツしたハードなクリムゾンが出て来るので徐々にテンション挙がってくるのだが、歌が…、要らねぇ…、要らねぇよ…、ってな感じか。それでもギターやスティックを含めた鉄壁のリズムに囲まれたサウンドはこの頃では新しい音楽だったし、聴いたこともない世界だったことだろう。なるほど、一部のリスナーから名盤だと言われるのもわからんでもない。自分が好きかどうかってのは別だけど、でも、ちょっとそうなんだ、って思ったのはある。そりゃそうだよな、あんだけのミュージシャン達が集まって作っててつまらないもん目指すってことはないんだろうし、ポップスに魂売ってたワケでもないし、じっくり聞けば楽しめるトコはあるだろう。う〜ん、深いなぁ、クリムゾンは。





Frank Zappa - Sheik Yerbout

Frank Zappa - Sheik Yerbout (1979)
シーク・ヤブーティ(紙ジャケット仕様)

 いつもいつも感じるのだがどうして70年代のロック連中のアルバムはこんなに刺激的で面白いのだろう?初めて聞くワケでもないし久々に聴いただけでもそう感じるのはなぜ?懐かしと言うレベルでのカッコ良さではないし、単純にその場で聴いてカッコ良い、って思う度合いの問題だから知ってる知らないってのでもない。ハートとマインドも問題か?一体何?なんて事を思ってしまうくらいに古き良きロックってのはエネルギーもパワーも勢いも全てが感覚が違う。凄い、カッコ良い、ってのを本能的に感じられるモノ、すなわちロック、なのだな。

 Frank Zappaの1979年の多分一般的市場見地からしたら最高傑作に入ると思う「Sheik Yerbout」。まず、ザッパって何?と思うのならこのアルバムから入るのが一番わかり易いんじゃないか、と言われている作品だ。決してポップなワケではない、と言うのも正しくないし、他のアルバムがポップじゃないってワケじゃない。ザッパの世界ってのは、普通の音楽を聴くと言う認識で聴いてしまうとダメなんです。ザッパ聴くのはユーモアを楽しむ、ブラックな事を楽しむ、それでいてテクニカルな側面を味わう、音楽と共にエンターティンメントを味わう、というショウ全てを楽しむものであって、BGMで音楽を、なんてのを期待してるとアウトだ。英語をネイティブで解さない人は必ず絶対に日本語訳を同時進行で読みながらザッパを味わわないとダメだ。そこに意義がある。歌詞なんぞ大して気にしていない自分ですらザッパ聴く時はそうするもんね。だって、楽しみが倍になるし、聴いてて面白さが同じ時間使ってても倍になるし、アホらしさ加減に我を忘れられるからさ。音楽だけでもそれは十分に味わえるんだけど、歌詞あるともっと味わえる。

 しっかしこの「Sheik Yerbout」ってアルバムもホントにおバカ(笑)。ボジオ最高。ブリューもユーモアセンスあるじゃないの。しかし代表的な曲いっぱい入ってるアルバムだなぁとつくづく思うそのどれもこれもが風刺利いてて最高だし、ギタープレイはギタープレイでさすがザッパ、ってな所で超絶ギタリスト的なところもたっぷりと味わえる。それらを全て軽快な音で収録してて聴きやすく仕上げているというのは商売センスの長けた所で、アナログでは2枚組だったけど、それぞれの面は大して長い時間収録されていたのでもなくその分聞きやすかった。CD時代は一枚になったし、今はもうDLだからこの長さが普通なんだけど、曲の配置が改めてそうなっているのは狙ってるよね。

 普通に音的に聴いてると基本ハード路線からインスト系、だけど、やっぱり効果音なりコーラスなり歌詞なりでそのアホさが出てくるからザッパの世界でしかあり得ないし、それが無ごとに完成されているショウなので聴く度にそのパフォーマンスに魅了されてしまうし、ギタープレイの独特のトーンとプレイはいつ聴いても楽しめるし集中して聴いてしまうものだ。これも不思議で、フュージョンでもないしロックじゃないし、どういうギターなんだろうな、他にあまり聞く事のないプレイで、フュージョンに近いのか?といつも思う。そんなプレイが存分に楽しめつつ、聴いてて楽しいし、参加してても楽しいし、もうね、やっぱりザッパ最高です♪







Steve Vai - The Ultra Zone

Steve Vai - The Ultra Zone (1999)
ウルトラ・ゾーン

 ロックの歴史を追いかけているとやっぱりギタリストという存在は大きくて、それこそがロックの歴史だろ、って思うくらいの比重がある、と思ってる。その代表的なギタリストと言われる存在が60年代から大きく変わっていないのはなぜ?とも思うし、それ以上の革新的な刺激的なギタープレイを魅せてくれる人が多くないということだろうか。3大ギタリストとジミヘンを凌駕するレベルのロックギタリストってことになるんだけど、冷静にどうなのかなぁ…、テクニックだけならとうにそんなの超えてる人ばかりだけどね。その違いってのは歴史、か。

 この人もキャリア30年以上になってきているから歴史になっているのだろうけど、どうにも器用すぎて方向性とか指向性というものが醜くなっていて掴みどころのないスーパーギタリストという印象があるけど、やっぱりザッパからメタルシーンという変化そのものがそういうものとして定着していてソロ作を何枚か聴いててもその多様性がいつもクローズアップされる。果たしてどういうスタイルが自分に似合うのか、と言うよりは、多彩なスタイルに挑戦することで自身の可能性を試しているという感じか。その意味ではベックと同じような方向なのだろうから、ちょいと器用すぎるってだけか。

 1999年のSteve Vaiの作品「The Ultra Zone」。歌が入ってるから聴きやすいというのはあるだろうけど、こんだけやってると歌が邪魔とも思えるフシが多くて…、ギターだけで突っ走るには音楽性の多様さが物足りなさ感を覚えるという部分が出ちゃうのかな。聴いてて不思議な世界観に囚われることしばしば。何聴いてるんだっけ?って感じ。曲ごとにカラーが変わるから追求していくには頼もしいアルバムで、ゲスト陣営もそれなりに楽しめるからさすがのプロ、と思えるアルバム。ギタープレイ云々とかはもう言うことないから、どうしても作品としてのどうなの、って聴いちゃうのかな。その意味ではいつもながらよくわからない。本能的には何度も聴くかって問われるとそうでもないし。この辺がベックとかとの違いなんだよな、と冒頭の文章になるのだな。





Jeff Beck - Who Else

Jeff Beck - Who Else (1999)
Who Else

 調べる、突き詰める、調査する、発見する、謎が解ける、新たな世界が広がる、みたいなステップを積んでいくことが楽しいと知っている人と、いつしかそういうのを忘れてしまっている人ってのがいる。後者に出会うと、なんでまたそんな?面白いこと沢山あるし時間の限り楽しめることも沢山あるから勿体無い、って思うけど、そうじゃないんだろうな。考える事、探求していくことを面倒だと思っちゃったりしたんだろうと、何かのどこかの時点で、もしくは長い時間かかって忘れ去ってしまったりして新たなことに進めない、とか。結局は人間その人の思想や考えによるお話だもんな。

 そういうのとは無縁な人生をひたすら歩んでいるとしか思えない脅威の超人ギタリスト、ジェフ・ベック。改めてスゲェなぁ、ホントに、って思ったのが今聴いている「Who Else」。1999年の作品なので70年代最高峰のギタリストという看板で売っていたワケじゃない。それどころか同時代のハイテクギタリスト達と並んでもまるで引けを取らないどころかそれでも最先端の先を行っていたワケで、やっぱり圧倒的に神様的存在。一体どこの誰がこんなサウンドとギタープレイを思いつく?思い付いたとしてもそれがここまでの融合体で出来ただろうか?デジタルビートとテクノビートとベックのギターの融合だ。超絶ハイテクじゃないと出来得なかっただろうけど、その発想を実現してしまったジェフ・ベックの才覚とセンスが恐ろしいほどに弾け出ている作品のひとつ。ブルースのリズムでギターを弾くなんてのは超越しているワケで、ホントに新しくて刺激的な世界で自分を進めていって楽しんでいる、楽しんでギターを弾いて皆を驚かせて楽しませる、しかもその刺激が世代を超えて時代を超えても楽しめるという味わい深さ。ここが違う所だ。上手いギタリスト達のソロ作品でもそういう類のものは割とあるけど、やっぱりここまで輝いていない。その深さがキャリアになるのだろうか、凄い。

 何も最先端の先しかやってないワケじゃない、しっかりとベックのギターを聴かせてくれるスロウなチューンもあったりするししっかりとギターという楽器の面白さを生々しく伝えてくれるのもある。ライブ録音された曲なんかはもう目の前でベックがギターを熱く弾いてくれてるかのような錯覚を覚える程のプレイそのものだ。こういう熱いのを聴き続けたいんだよ。だからギターってかっこいいし魂の伝わりやすい楽器だし、最高に痺れる。それがベックのプレイだから余計に、か。そういうのを多彩に楽しめる作品だし、衝撃と驚きと感動を教えてくれる傑作アルバムであることは間違いない。リリースされた当時はこういう方向に進んだのか〜、ダメだな〜、苦手だ…なんて思ってたけど、自分が未熟すぎただけだ。こういうの、わからなきゃダメだろ(笑)。



Roy Buchanan - Second Album

Roy Buchanan - Second Album (1973)
伝説のギタリスト(紙ジャケット仕様)

 相変わらずくだらないニュースが流れている。くだらなくはないのかもしれないけど、知ったからどうだ、ってモンじゃないという気がしているだけだ。ニュースなんてのはほぼ全てがそういうモノで、記憶に残すためのものではなく今何が起きているのかを知るだけの情報でしかない、即ち即座に陳腐化する情報の一つでしかないとの捉え方なんだけど、それが役に立つこともあるのだろう。自分的にはそれよりも趣味的世界の長持ちする情報の方が価値あると考えるんだが、そのヘンは人それぞれの環境によるのだろう(笑)。

 レスリー・ウェストのような稀代のギタリストが出てくるとついついああいうギターもっと聴きたいよな、って思うし、一気にギター少年へと戻ってしまってダラダラと弾いていたりもする。レスポールジュニア・スペシャルのシングルカッタェイって大好きなギターのひとつだしね。てなことで、何かないかと探しつつ…、あ、あった、これなら面白いハズ、ってか面白かったハズ、ってなことで、ロイ・ブキャナンの1973年リリースの2枚目の作品そのままの「Second Album」。多彩な才能を夜に知らしめていくロイ・ブキャナンがキャリアを通じて一番ブルースサウンドを打ち出したアルバムで、あのトーンでのブルースが全開です。トリッキーなスタイルでのプレイもそこかしこで聴けるけど、基本路線はブルースプレイと曲なので馴染みやすいハズ。聴けば聴くほどに不思議なトーンが出て来るし、どうやって弾いてるんだろ?ってなのもアチコチで聴ける。根本的なトーンはテレキャスそのものだからわかりやすいんだけどさ、やっぱり弾き方の方が不思議なんだよね、この人は。

 そういうのがじっくり聴けるのも曲がゆったりとしたリズムの中でギター弾いてるからかも。2枚目のアルバムでこんだけ自由自在にギター弾いていられる作品がリリースできたってのも30代になって下積みを長々と経験していたキャリアだったから出来るワザだろうし、レーベル側もそれを知っててのリリースだったのだろう。ともすれば独特のブルースフュージョンとも言えるジャンルがロイ・ブキャナンからして出てきたかもしれないくらいの作品。ジェフ・ベックやクラプトンが聴きまくってたのも分かるってな音です。決して奇特な弾き方ってワケじゃないけど、上手いんだよなぁ、聴かせ方がさ。



Leslie West - The Great Fatsby

Leslie West - The Great Fatsby (1975)
the great fatsby

 うわぁ~、やっぱり昔のブルースロックは凄いわ、って改めて実感しまくってるココ数日。何でだろうな、テクニックだって録音だって現代の方が明らかに優れてきているハズだし、その雰囲気を収録するのだって今の方が全然技術的に発展しているだろうに、どういうワケか、昔のを聴いている方が圧倒的なパワーとかエネルギーやロックを感じることが多い、と言うか、ほとんどそうだ。魂入ってる度合いが違うのか?そこに懸ける意気込みと人生が違うのか?そうしなきゃ生きていけない時代との違いなのか?なんだろうなぁ…。

 Leslie Westの1975年の作品「The Great Fatsby」なんてのを聴いてたんだけどね、もうさぁ、このパワーっつうか豪快さはレスリー・ウェストそのままなので最早キャラクターの違いでしかないとも言える部分はあるけど、やっぱりロックなんだよ、どう聴いても。ギタープレイにしても歌にしてもスタイルにしてもとにかく全てがロック。この気持ち良さはなかなか他では味わえないし、時代を超えてしまうともう絶対にない。いつもながらこの人のギターの音色の心地良さ、トーンの気持ち良さはホントに素晴らしい。すんなりとハートに入り込んでくるトーンなんだもん。フレーズだって馴染みのあるものばかりだけど、ガツンってくるしね、やっぱり凄いギタリストです。

 ミック・ジャガーがギターで参加しているという「朝日のあたる家」だったり、そのミックとキースが作曲に手を貸したと言う「High Roller」なる曲なんかは正にストーンズそのままの曲で、それをレスリー・ウェスト風なスタイルでやってるもんだから面白い。ストーンズの曲をやるとそうなるんだな、みたいなのがわかってね、それをど真ん中でやってるのが「Honkey Tonk Women」になる。半分以上の曲がカバー作品になるようで、レスリー・ウェストのオリジナリティをどうのってのにはちょいと弱いけど、そんなんよりもレスリー・ウェストここにあり、ってのを自信満々に詰め込んでて、どれ聴いてもオリジナルを超えてるかもしれん(笑)。フリーのカバーなんてのもさ、ポール・ロジャースには絶対真似出来ない抜けのよい快活なアメリカンなスタイルでの歌声でスカッと聴かせてくれるんだもん。ホント、この人歌上手いわ…。

 ちょいと気になったのは幾つかの曲でレスリー・ウェストに負けることのないくらいに迫力のある快活な歌声を聴かせてくれているDana Valeryというシンガーだ。これがまたかなり目立つところで要所要所で自分好みなお転婆スタイルの歌声が入ってくるんで良い感じなんです。



Joe Bonamassa - Blues of Desperation

Joe Bonamassa - Blues of Desperation (2016)
Blues of Desperation

 今のシーンで現役でロックとブルースの架け橋をやっているプレイヤーの一人にジョー・ボナマッサは確実に入るだろう。ロック畑のプレイヤーたちともバンド結成やセッションが盛んで、ブルース系統とも同じようにセッションが盛んで、自身の活動でもブルースロックが中心でそこから両方に足を伸ばして見事に作品を作り上げていってる。それがもう結構な年数続いていて、しかも多作なんで、聴くべき作品がとても多いのは嬉しくもツライ話か(笑)。聴く側からするとありがたいけどね。ある程度の幅の中で似たような類のも多いけどさ。

 今回は2016年にリリースされた力作「Blues of Desperation」、作風で言えばこれまで通りに当然ブルースロックでしかないアルバムだけど、結構力強い作品かな。オフィシャルの映像で結構出てきているからライブ感が強くて、ギタープレイなんかもそのまま見れるからものすごくライブ感あって音に加えての納得感が強くてさ。あぁ、そうやって弾いてるだけなのにこんだけ力強いのか、なんて思ったりさ。実際録音されてるギターの音と使っているギターの形とリンクしているのもあればしてないのもあるんだろうけど、それでもこのギターでこういう音なんだろうな、とかわかりやすくて結構お勉強できちゃう。フロントトーンでこういう風味で出るのか、とかこのギターでこういう音になるってことは…とかね。それくらいギターが中心に作られてるのは当たり前だけど、どこを売りにしていくかって時にこういう所は割と嬉しかったりする。

 曲調がかなりアダルトな作風になってるからオリエンテッドな雰囲気あって、ちょいと物足りなさはある。若々しくアグレッシブなの好きだからさ、こういうのって落ち着いちゃってるから思い切りギター弾いてても何か大人感。当然なんだけど、数曲くらいは本能でハジけてくれるのがあると嬉しいな…バンドでのバトル的なプレイとかさ。もっともそれはライブ盤で楽しめって話なのだろうけど、何かね、欲しい。幾つかあるからその辺で楽しむか。







Gary Clark Jr. - Blak & Blu

Gary Clark Jr. - Blak & Blu (2012)
Blak & Blu

 ブルースロックってのは70年代の言葉でしかなく、80年代以降、何となく出て来ることはあってもコイツだ!ってのはほぼ見当たらない。ブルースロックの影響を受けているバンドってのは山のようにあるけど、ブルースロックそのままを語る時は常に70年代だ。実際そうなのか?それでもそれぞれの時代にいただろうし、そいつらは残ってないんかい?って思いたくなるよね。ジャンルそのものが古くなっているから影響はあるけど、そのままやってもしょうがない、ってのがあるのは事実だろう。大して発展しようのない世界だし。でも、常にブルースをポップシーンに持ち込む連中はいるし、楽しめるのはまだまだあるだろう。

 Gary Clark Jr.の名をこないだ聴いて、見て、そうだよなぁ、この人カッコ良いギター弾くからな…、ルックスはアレだけど、楽しみな人だし、って思っててね、もうじき新しいアルバムも出るみたいだけど、とりあえず最初のスタジオアルバム「Blak & Blu」です。2012年リリースの作品で、その前年にクラプトンの「Crossroads Guitar Festival」で突然世間に大アピールになって、何だありゃ?あんなのいるんか?ってくらいに話題になったことでメジャーになったとの話。ライブパフォーマンスどころか、ギタープレイだってそりゃかなりインパクトあっただろうしなぁ…と。んで、スタジオ・アルバムってそんなに評判良くなくってライブ盤が良いよ、ってなことばかりだったんだけど、聴いてみると全然そんなことなくて思い切りスタジオ盤でもギター弾きまくってるしグイグイと自分の世界に引っ張ってってる。そういう曲が幾つか入ってて自分的にはものすごくハマってしまうね。

 ただ、確かに一方でまだ多種多様の音楽感の中で出せるワザを模索しているのか、一般的にロック人間には好まれにくいであろうタイプの曲も入ってて、そこでのプレイはじっくり聴けば流石だな、って話だけど曲が受け付けないってのはあるだろう。好みのお話だけどさ、世代的にそういう何でもあり的な状況で育ってるワケで、新世代的な感覚を聴く側も受け入れてみれば面白く聴けるんだろうけど、どうにもロックリスナーは保守的になる傾向が強いので(笑)、いや、こだわり、か。それは自分もそうだし、当然だろうけど、振り切った時のプレイも凄いんだからさ、多分今後ライブアルバム中心になっていけば自ずと激しいプレイの方になっていくだろうし、期待ですよ。今度のライブアルバム「Live North America 2016」もね。







The Temperance Movement - White Bear

The Temperance Movement - White Bear (2016)
white bear

 若手の連中が好んでブルースロックをやる構図ってのはオールドタイムなリスナーからしたら嬉しくなきゃいけない。オリジナリティのあるスタイルはもちろん過去のバンド達が実践してきていたワケだから、そんなのを何回も聴いてしまっているからと言って新しいのを否定する必要もない。聴かないってのはありだけどね。んでも、聴いてみると、それなりに和ませてくれるし、期待もさせてくれるし、応援したくなるのが人情ってもんだ。言葉違えど、こいつらも好きで聴きまくったんだろうなぁ、ってのが分かるしさ、自分達もそうだったし、そんなロックの魔力に惹かれたんだもんな、ってね。ギターも弾いてるワケだし。

 The Temperance Movementってこれもまた英国のバンドがあって、既に二枚目の作品「White Bear」を2016年にリリースしているんで多少は知られているか…、ウチでも1枚目は書いてるけど、なかなか骨太なブルースロックバンドで楽しんで聴いていた記憶がある。この2枚目でも基本路線は相変わらずのブルースベースのロック、そこにもうちょっと様々なエッセンスが加わっているけど、全然、そういうもんだよ、って程度でしかないからバンドの本質は全然変わらない。即ちロックバンドそのままだ。ギターが中心で歌があって、ソロが響いて盛り上がっていく、それだけで良いんだよ。そんな感じの曲が詰め込まれてて、快活に聴ける。

 日本でほとんど取り上げられてることが無さそうなのが残念だけど、こういうバンドの需要って日本にはないのかな。いっぱい同じようなことしてるバンドもあるし、ブルースロックって根強く売れてると思うけど。まぁ、逆に言えば新しいところはどこにあるんだ?って聴きたくなる部分はあるかもね。でも、今回の作品「White Bear」は単なるブルースロックからは抜け出ている部分大きいから、やっぱり新しいバンドだし勢いもあるから楽しめます。あと数枚の間にどうなっていくかが決まっていくんじゃないかな。それもまた楽しみだけど、あんまりアーティスティックにはなってほしくないかな。





Aaron Keylock - Cut Against the Grain

Aaron Keylock - Cut Against the Grain (2017)
Cut Against the Grain

 たっぷりと練られまくって出来上がった素晴らしき音楽も良いけど、快活にスカッと出来上がってやってます、みたいなR&Rも好きだ。そこに若さとパワーとエネルギーがあって、反抗心なんてのがあったらもう上出来だ。それでロックは出来上がる。その何かが欠けてしまうと偽物扱いされるし、ブレてしまうと魂売った、みたいになる(笑)。いや、極端だけどね、そういうピュアなロックって最近あまり聴かないなぁ、と。でもね、いるんだよ、きっと。

 まだ18歳ながら既にこれだけのギターテクニックと才能、知り尽くしたプレイと音のセンス、更に音作りの面白さとギター選びの良さ、様々なライブステージでの変貌はあるものの、マーク・ボラン的にも映るギターヒーローの華やかさがそこにある、重要。そういうプレイヤーが英国からまた出てきている。

 Aaron Keylockという若者で、アルバム「Cut Against the Grain」はついこないだリリースされたばかりだけど、もうこのブログ見に来てる人は好きだね、こういうの。必要性の是非はともかく、聴いてて嫌いじゃない音、即ちブリティッシュブルースロックそのもの。浸かってるギターもレスポールにファイアーバードなどなどとギターそのものの音でプレイしてくるからわかりやすい。曲派もちろんブルースロックのわかりやすさとソロプレイ、出過ぎてないから少々物足りないけど、そんなもんか。トリオ編成で歌も歌ってるけど、この歌もまた幾つだよ、お前、ってなくらいには渋い。

 んでね、とにかくプレイのエネルギーとかひたむきなトコとかいいなぁ、って思って。もちろんこの手の音が好きなのはあるけど、曲そのものを聴いてるワケじゃないから、ガツンと快活にやってくれているだけで気持ち良い。このまま続けてくれてシーンに残っていると良いな。既にThe Answer他ブルースロックバンドの前座でツアーをこなしていると言うからそれなりに知名度も上がってきているみたい。聴いてみると、手を出したくなると思います。







Ammunition - Shanghaied

Ammunition - Shanghaied (2015)
Shanghaied

 哀愁のあるメロディなロック、って言ってもなかなか簡単にはないジャンルなんだな。今時でそういうの探してみると大抵メタルやメロハーになっちゃってて、そうでもないんだよなぁ…とその中途半端な感性の少なさを実感中。そもそもロックという音を出してるバンドが少ないからしょうがないんだろうけど、もうちょっとテクニックとか楽器とかじゃなくってストレートにロックしてるだけ、ってのがいないもんかね。

 元Wig Wamってのを知らず、いつしか解散していたWig Wamのボーカリスト、グラムさんが新たに組んだバンド、っつうのかソロプロジェクトっつうのか、がAmmunitionってバンドで、2015年にアルバム「Shanghaied」をリリースしている、のをつい先日知って聴いてた所。Wig Wam止めてたとはなぁ…、当然と言えば当然だがやや残念。それでもバンドの花形なグラムがこうしてすぐにシーンに出てきているのはありがたいね。この人、とんでもなく歌が上手くて根っからの芸人なので、聴いてて気持ち良いし、惚れ惚れするボーカリストなんだよね。抜けが良いし、はっきりしてるし安定しまくってるしパフォーマンスも良いし。んで、このAmmunitionってバンド、Eclipseってバンドの人とのユニットらしい…けど、そっちを知らないので何とも言えない。

 このアルバム聴く限りは相変わらず迫力のある上手いボーカルを活かしたハードにドライブさせたハードロックが並び、もちろんお決まりのバラードもありつつ、Wig Wamでは80’sパロディ的な側面が強かったけど、ここではもうちょっと今の時代のバンドに沿った傾向にしていこう、という感は感じる。と思いきや冒頭から途中のギターカッティングで「Beat It」のフレーズが一瞬出てきたり、その他もあれ?って感じで散りばめられているので、本人の意識はあまり変わっていないのかもしれん、それよりもそういうのを入れるのが彼らしい曲作りのセンスなのだろう。いいじゃないか、聴いてて気持ち良いもんね、ホント。





Thin Lizzy - Bad Reputation

Thin Lizzy - Bad Reputation (1977)
Bad Reputation

 そういえば録画するっていう機材を持っていなかったんだ、って事に気づいて、最近は皆どうしているのだろう?って思ってね、もちろんブルーレイとかHDレコーダーとかが昔で言うビデオデッキの代わりなんだろうけど、それもなぁ…ってことで見てると幾つかのオンデマンドサービス系に行き当たる。そこにあるメニューが見たいのか、となるとそうでもないから結局どうしようもないな…と。アナログで引っ張ってきてMacなりで録画するのが一番じゃね?とか…。

 哀愁のメロディとまではいかないけど、ちょいと哀しげなメロディをハードな音に乗せて心に染み渡らせてくれるバンドと言えばやっぱりThin Lizzyが代表格かね。ってか他にそうそう思い出せなくて、メタルじゃなくてメロハーとかでもなくてロックでそういうのが良くってさ。んでThin Lizzy聴きたいな、ってことで1977年の地味なアルバム「Bad Reputation」なんてのを聴いてる。地味、って思ってたけど、全然そんなことなくって、実はこの前後の名作に劣らない相当の名盤ってことはあまり知られていないんじゃないだろうか。こういうのを名盤って出すべきだよ。それ言ったらどれもこれもになっちゃうんで、言い切れないけどさ、やっぱりねこの頃のフィル・リノットの才能は凄い。バンドのメンバーも名演してるし、色々あった時期だから故にジャケットでもメンバー3人しか写ってなかったりするけど、そういうの関係なしに名盤に仕上がっているもん。スコット・ゴーハムの一人ツインギターも気を吐いているし、もちろん普通にツインギターのもカッコ良い。そしてフィル・リノットのベースラインだってしっかりと自己主張してて、やっぱりメロディだよなぁ、このバンドは。堪らなく哀愁を感じてしまうメロディにひたすらヤラれる。別に暗いのを求めてるワケじゃないけど、染みちゃうもんな、ギターもだけど。

 初期のThin Lizzyからすると全然不思議のないメロディだし、歌声だし、曲はちょっとハード路線になってきたけど基本的な作りは変わらない、どこまでも魅了する側面のあるバンドだ。今でも愛すべきリスナーが多いのは分かるし、地元じゃ英雄扱いってのも分かる。やっぱり凄いバンドだし、アルバムだよ。





Hanoi Rocks - Lean on Me

Hanoi Rocks - Lean on Me (1992)
リーン・オン・ミー~ベスト・ア

 フィンランド系ロックを聴いてて、そのメロディラインを哀愁深く聴いていたワケだが、そのルーツってのはやっぱり自分的にも多分世界的にもハノイ・ロックスだったんじゃないだろうか。もちろんメロディそのものは古くからあったのだろうけど、それを世間的に知らしめたってのはアンディ・マッコイの才能のひとつだった気がするんだよね。アンディ・マッコイ節ってのは確かにあって、それはフィンランドを代表するかのようなメロディのひとつでもあるし…、と言いつつもアンディ・マッコイって人はフィンランド生まれのスウェーデン育ちという経歴が故にスウェーデンのメロディセンスも入っているから妙に独特のセンスが生まれでている部分が大きいんだろうなぁ、などと思ったり。

 Hanoi Rockの解散後に出てきた編集盤のひとつだけど、こんなのが出てくるのか、ってくらいにぶっ飛んだ一枚が「Lean on Me」ってヤツ。1992年のリリースなのかな、今では別の「リップド・オフ-レア・トラックス&デモ」ってボックスにもっとたくさん入ってるからレアなアルバムってワケじゃないけど、当時はもう驚きだった。普通のベスト盤は何枚も出てて、いつも騙されないように気をつけないとな、って思って見てたんだけど、これのクレジット見た時は頭の中「?」って感じ。知らないタイトルばかりが書かれてるなぁ…、って思って。その頃そんなに情報がないからクレジット見て判断するしかないんだもん。んで、まぁ、未発表系だろうなぁってことで、手に入れて聴いててね、当ってて驚いた。んでも、これらがバンドのデモって、十分すぎる作品じゃないかよ、何だ、アルバム出してくれりゃよかったのに、なんて思ったものだ。それでもCherry BombzやShooting Gallary、Suicide Twinsでそれぞれリリースしていた曲の元ネタだったからなるほどなぁ、マイケル・モンローが歌うとこうなってたのか、と。「Heartattack」はアンディがソロで自分でやってたからもっとゴージャスにカッコよく仕上がってたけど、それでもマイケル・モンロー版があるってのはちょいと感動的だった。

 ドラムはあのテリー・チャイムズ、ベースもサムじゃなくて別のヤツ、ギター二人はそのままだから、マイケル・モンローは概ねそのギター二人と一緒のバンドで歌っていたんだろうけど、ダメだったんだなぁ。繊細だもんな。んでも、面白いのはこれらの曲を作ってたアンディ・マッコイ。やっぱりどうあれ、曲ってのは出来上がっちゃうし、可愛いからそのまま捨てる事はできないし、やっぱりアチコチで事あるごとにいろいろなメンツでやってみるんだよね。彼なりにしっくりくる瞬間を待っているんだと思う。だからアンディ・マッコイって人は自分の曲を大切に自分のモノとして抱えているし、納得するまで突き詰めたりするんだろう。ハノイ以降のアンディ・マッコイの曲の長持ち差加減って凄いもん。本田恭章に提供した曲だってハノイ・ロックスでマイケル・モンローに謳わせてようやく完成、みたいなトコあるし。ミュージシャン側からしたらそりゃそうだろうな、って思う。自分の血肉を分けた宝物だもん。

 それにしてもこの「Lean on Me」を聴いた時、色々と感動したなぁ…、だからオリジナルアルバムに数えられることはないけど、「Two Steps From The Move」のとかも含めてえらく感動した作品集だった。アンディ・マッコイ、良いメロディ作るよなぁ〜とひたすらに。






Michael Schenker Fset - Live

Michael Schenker Fset - Live
ライヴ 2016 ~東京国際フォーラム・ホール A 【Blu-ray】

 ノスタルジックなライブを重ねる古き良きロックショウの再現と現役バンドのエネルギッシュなライブがあったらどっちに行くか?難しい所だよなぁ…、ロック的には後者じゃなきゃいけないハズなんだけど、実際には多分往年のロックバンドのライブに行くんだろうし、そりゃもうそんだけ聴いてるからってのが大きい。ロックのパワーが知りたければ絶対後者でそのエネルギーを味わうべきだと思うのだが、もうこうなってくると何がロックか分からん(笑)。

 近年何度も何度も来日公演を果たしてくれるマイケル・シェンカー、「神」、だが、恐るべきことにその来日公演のメンバーやら内容やらがどんどんと豪華になっていくという不思議な光景が繰り広げられている。若手を引き連れて往年のレパートリーを演奏していたバンド編成から、徐々に古き良き仲間が加わるようになり、それはゲイリー・バーデンの参加からで、その後にクリス・グレン参加、そしてテッド・マッケンナも参加、そこへサイモン・フィリップスまで参加してしまい、バックには元スコーピオンズチームまで参加していた。そして、もっと驚くことにグラハム・ボネットとのジョイントまでも果たされてしまった。そこまで来たら、ってことで企画されたのであろう歴代ボーカリストとの共演によるマイケル・シェンカーの歴史を辿るイベント、マイケル・シェンカー・フェストという名でのライブが何とホントに実現してしまったという始末。そう、ロビン・マッコリーまでもが参加してしまい、ゲイリー・バーデン、グラハム・ボネットと3人のボーカリストと同時来日でライブが果たされた。

 それが映像化されたものが「Live」。そこまででももう見たいだろうし、ライブにも参加してれば良かったかなぁとも思ったけど、それはそれとして、楽しみにしてたんですよ、これ。こんなににこやかな神の姿、見ることないわ。どうした?ってくらいに楽しんでる。ボーカリストたちもそれぞれ大いに楽しんでるし、ロビンの歌の巧さは相変わらず。グラハム・ボネットはこないだのを聴いてたけど、今回はDancerにAssault Attack、Desert Songあたりもあって厳しいけどさすがの貫禄。名曲郡はゲイリー時代になるかな。それにしてもマイケル・シェンカーのギタープレイの華麗さは全盛期とまるで変わらず素晴らしいの一言に尽きる。一時期ヤクで太ってたけど、今はクリーン健康体なのか、ちょいと痩せすぎなくらいスリムなスタイルでのフライングVがカッコ良い。ギターヒーローそのもののカッコ良さ。バックのジジィ連中もこのカッコ良さを見習ってほしいものだ。

 そんなアレコレ思いつつも、単純にこのライブ「」はもうジジイばっかじゃねぇか、っての以外は確かに作品として残しておきたくなるライブだ。ホントに惚れ惚れするギターを毎回聞かせて見せてくれるんだからありがたい…。



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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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