Indukti - Susar

Indukti - Susar (2005)
Susar

 日本の音楽ってあんまりよく知らないんだけど、日本人の心をくすぐる音楽ってのはドイツだったり英国だったりするのかな、なんて思ってて、それがちょいと前からはポーランドもか、と気付き始めた。くすぐる、と言うよりは同調する、と言うのかな、簡単に言えば演歌的な心が近いと言うのか(笑)。もちろんフィンランドでもアイルランドでもどこでもそういうのはあるから特定するモンでもないけど東欧にもそのヘンあるんだな…って思うと歴史的な背景かもしれない。あくまでも自分起点での思い付きなんだけどね。

 ポーランドのInduktiなるバンドの2005年作「Susar」。キャッチコピーが暗黒クリムゾン時代の再来みたいなモンで、Anekdoten的な云々とあったんで、面白そうかも、なんてね。聴いてみると、キャッチコピーそのままで、それ以上加える事は何もなく、戦慄クリムゾンそのままの現代版、そりゃもちろん多々凝った事や音などは違うけど印象はそのもの。バイオリンによる旋律使いからドラムのトーン、歪んだギターの使い方、リズム展開、メロトロンの響きなどなどどっから斬っても73年〜74年のクリムゾン。だからAnekdotenとも言われるのだろうが、それがポーランドから出て来ているってことで。

 RIversideのメンバーが参加しているとのことで、ほぉ、そうですか、ならもちょっとフロイド的なのも入るかななんて気もしたけど、あるような無いような…。そりゃ一人だけで仕切る訳じゃないからそんなには変わらないんだろうし、それでもそういう繋がりが持てているバンドってことはシーンの狭さなのか、実力派なのか、きっとそれほど広くはない世界で似たような思考を持ちながらプレイしている者という同志的な所なのではないだろうか。それにしてもよく出来てるアルバムだな…、ハマるとあの世界以上に体験出来そう。



Frequency Drift - Laid to Rest

Frequency Drift - Laid to Rest (2012)
Laid to Rest

 街を歩くとスマホながら歩きばかりで危険過ぎる。電車に乗ると更に自己ワールドにハマる人ばかりになり周囲なんて全く見ていないからジャマでジャマで…、更にアジア人筆頭の外人が多い。スマホ見てると中国語だの韓国語だので見てるからすぐわかるし、そう思ってみれば服装も態度も顔つきも全てそっち系なのでなるほど、と。文化と文明の違いがありすぎるからどうしても違和感が出てしまうのだな。そう思って見渡してみれば20人に一人くらいは外人がいる…気がする。もちろん場所によるだろうけど、そんだけ増えてるし一般化してるんだろう。何が目的なんだろ?

 ドイツのFrequency Driftなるアンビエントバンド?になるのか?の2012年作品「Laid to Rest」。リコメンドでの情報でジャケットとドイツのプログレバンドってトコでDLしてみたというお話ですが、バイオリン中心のプログレバンドとな…、いやはや、バイオリンに女性ボーカルがメインなシンフォニック的なバンドではありますが、想像とはちょいと違う感じで、どうにも環境音楽的な音だった。いや、そこまで流れていかないけど女性ボーカルってもクリスタルじゃなくてもっとベタな歌声だから普通に聴けるし、かと言ってバックはロックな音の世界ではないので何だろな〜と言うか表現できない。アンニュイな歌声がストリングスをバイオリンをバックに歌う…でも、その奥の方では歪んだギターなんかも鳴ってたりするが、それはロック的なものではなく音としての歪んだギターにより世界を取り入れているというような所か。派手な展開がないので地味〜にダラダラと雰囲気で進むバンド。もしかしたらどこかで凄くハマるのかもしれないが、それにしては暗すぎない。

 あちこち読むと暗いなんて書かれてるんだけど、そんなんでもないなぁ、と。暗さの次元が軽いからそんなに暗さ重さを感じることはない。ただ、音としての雰囲気は暗いのは事実。何言ってるんだ、って話だけどさ(笑)、ただ静かなだけなんだろうなぁ、これ、自分的には。雰囲気も凄く出てるしバイオリンってのがなかなか味わいあるから頼もしいんだが、ちょいと足りない…多分突き抜けた感が足りないのかもなぁ…。






Porcupine Tree - Signify

Porcupine Tree - Signify (1996)
Signify

 90年代なんてのは自分がしっかりとプログレにハマってた頃でもあって、割とその辺敏感に漁ってた。もちろん70年代の音ばかりだったんだけど、その手の雑誌買ったり見てたりすると幾つか新しいバンドなんかも取り沙汰されてて、まぁ、そのウチ聴くこともあるかもな、今は70年代で忙しいし後回しだ、なんて思ってた。そんな中にAnekdotenとかPorcupine Treeなんてのは入ってたな~。

 ってことでPorcupine Treeの4枚目の作品となる1996年リリースの「Signify」。自分もこのバンドをキチンと来歴漁って聴いてるワケじゃないので受け売りの書き方になるけど、このヘンまではまだ独自のプログレ感を完全には持っていなくて、割と新進のプログレ志向バンドなんて感じだったらしい。この後くらいからは本格的にプログレ的バンドとして認知され、その後はスティーブ・ウィルソンの名前がひとり歩きすることになるのだが、少なくとも自分がこれ以前くらいに名前を聴いて音を聴いた時はそんなになぁ~くらいな感じだった。ひとつのターニングポイントが本作「Tree - Signify」とも言える、らしい。

 今では陰鬱なプログレバンドとしての印象があるけど、この「Signify」で既に同じ路線は描かれている感じでではある。ただしもっとロックっぽい側面が目立つから本気で鬱な方向に進むかどうか、ってのはあったのかもしれない。ただねぇ、ここまで突き抜けて鬱な世界を煽ってくれると聴いてる方も同じく暗くなるワケだが、それを好む人間が世界中にいるってのは何とも病んだ世の中だ。なんてことを言いつつ、とっても心地よく聴けてハマれる絶望感が素晴らしい。やっぱ最初からきちんと聴いておくべきバンドなんだろうなぁ…とあまり手を出したくないという本能がありつつ、「Signify」のようなジャケットに惹かれてついつい聴いてしまった。

 今から漁るにはキャリア長いバンドだよなぁ…、何枚出てるんだ?とかそんな所から始めないといけない(笑)。





Pallas - The Sentinel

Pallas - The Sentinel (1984)
The Sentinel

 ここの所全然レコード屋さんでレコードなりCDなりを漁る行為をしてないな〜とつくづく。ネットと画面でジャケット見たり音聴いたりして昔のも今のも2元的に見て聴いてるみたいなことばかりで、それが悪いワケじゃなくてとても的確で効率的で良いのだが、ふと昔を思い出した。ヘンなこだわりだけど気になってるレコードや欲しいレコードとかバンドとかをメモる、ってことはしないんです。そりゃさ、ナントカ本とかに載ってたりすると片っ端から眺めてるから覚えなきゃいけない量ってのは相当なものなんだけどメモれないしメモらない。5枚10枚じゃないからメモれないしさ、片っ端から頭の中にジャケット並べてたりバンド名とアルバムな覚えたりしてレコード屋のエサ箱漁るワケよ。んで、そこに合致するのならばまだ良いんだけど、問題なのはそのデータベースにないもの、でもジャケットもそれらしいし何か気になるんだよな、みたいなのに出会った時、どうするか?でね。ジャケ買いできるか?って話だったり他に買うもんないからいいか、って時もある。他のレコ屋回って何もなきゃ買うか、とか。

 そんな買い方してる時によく見かけた…よく見かけるって事は超人気があって余ってくる、か話題だけでやっぱりどうでもいいアルバムか、だったりすると勝手に決め付けてるんで、多分後者だろうと思ってて全然買わなかったPallasというバンドの「The Sentinel」。まだその頃は何と言うのかアニメとプログレとかメタルとかが切り離れてたからこういうジャケットってどうなん?みたいなのあったしね。でも、とある雑誌には評判良かったりして気にはなってたけど、どうも80年代以降のバンドに手をつけるにはまだ早かろうってのもあって聴かなかった。それがふとしたことで簡単に聴けたんで、懐かしいな〜って思ったのだが、これがまたまた…、自分にはどうにもイマイチ感たっぷりな音だった、ってのは決して最初の印象だけではなかったってことだ。

 何がイマイチか…、簡単に言うと、ジェネシスフォロワーなバンドってダメなんだよね。イエスもだけど。このPallasは自分的にはジェネシスフォロワーなバンドな感じでプログレハードという枠に入るのか?って感じもあるし、それはそれでもっと叙情的かドラマティックな展開があってな音を想像しちゃうんでそういうんとも違って小細工があちこちで効きまくったテクニカルではあるけどどうにもロック的エッセンスに欠けた…。以降の作品でどうなっているのか知らないしこのアルバムだけでの印象でしかないけど、傑作と言われているのがこれだとなるとちょいとなぁ…。多分自分の耳が間違ってるんだろうが、それでもいいや、この手の音の苦手さは治らないな(笑)。





Anathema - Alternative 4

Anathema - Alternative 4 (1998)
Alternative 4 (Dig)

 90年代のロックの中でも幾つも実験的な音を作り上げ、また革新的なスタイルを打ち出していったバンドは多数あったし、それはかなり目立つ存在でもあったが、それでもメインストリームでのロックの地位はかなり厳しいモノになっていた。今の世代だとそのヘンもすいうことがあったみたいだね、ってことしか知らないのかもしれない。まぁ、折角だから歴史を知りつつロックを聴くのも悪くないぜよ…って思う部分あるけどね、そんなにハマらんでも好きに聴いてりゃいいんだよ、ってのも正解でしょ。

 陰鬱哀愁耽美系の大御所にまでなっているAnathemaの4枚目のアルバム「Alternative 4」。前作「Eternity」から大幅にその路線を変更しているが、元々はゴシック・デス系のメタルバンド…の類に入れられていたバンドで、そういう音でもあったんだけど、自身達のスタンスを変えることは出来たとしてもテクニカルな面とか音楽的な知識など含めてそうそう簡単に変貌できるものでもないだろうし、こっちが本領だったんだろうなと言う解釈。世に出る手段としてメタルの世界観を使ったのかもしれないね。それはともかくとして、どうあれ世に出てきて音楽的に満足の行くものを出せていることは素晴らしい。そしてしっかりとそれぞれの作品が骨のある聴き応えのある作品になっているのは当然ながら、ひとつづつ刺激を与えてくれるのだからこれまた面白い。

 「Alternative 4」は1998年作品にもかかわらず、今でも音質感の古さはあれど、楽曲の組み立てや進み方などまるで古臭さはなく、練り込まれている事がよくわかる。よくぞここまで深化したものだと唸らせられる世界観でしかないし、それも1998年の時点でこれなんだもん。自分なんか絶対その頃これ聴いててもわからなかった自信あるし、早すぎたと思う。でもね、結局出会えて聴けて「うわっ」って思えて…良かったなと。



Nosound - Afterthoughts

Nosound - Afterthoughts (2013)
Afterthoughts (CD + DVD Audio)

 以前に比べるとライブに参加する機会もグンと減ってるし、CDやDLで買うのももちろん減ってる。聴く量も多分かなり減ってると思うし、そもそも気に入るってのも減ってるだろう。それに聴き方も変わってきてて、数少ない好きなモノを追求するというよりは量をこなして浅く広くなんとなく触りを知ってる程度、そこから好きな分類にいるかどうか、んで、どんだけ聴くか、ってとこで自分とそのバンドを判断してるみたいな聴き方。もちろん一方では単純にピュアにガツンと響いてくるのもあるんで、そっちのが本能的で多分正しい(笑)。

 2013年リリースのNosoundってイタリアのバンドの作品「Afterthoughts 」。恥ずかしながらこのバンドのことは全然知らず、Amazonリコメンド機能でジャケットが見えて、気になったのとバンド名がNosoundって…それもスゲェなってのもあってYouTubeで試聴、コイツは面白そうじゃないですか、ってことでDLですな。アレコレ見てるとこの作品から音がかなり深化したとのことで元来どんなバンドで、とかまだ把握してません。ただ、この「Nosound - Afterthoughts」が妙にハマったんでね。うん、陰鬱。単に陰鬱。暗い。聴いてるとこれもまた自分の好きなRiversideってポーランドのバンドを思い出す、ってかほぼ同じ作風。イタリアのバンドがポーランドのバンドに影響を受けている、みたいなトコなのだろうか、いや、多分本能的に同じ方向性になったんじゃないかと。ピンク・フロイドを更に陰鬱にし、ギターももっと尖り、ヘンさも更に深め、でもわかりやすさという面はなぜか持ち合わせているというユニークさ。イタリアだからと言って、っていう部分が殆ど無くてよくぞここまで出来てるなと感心する次第。

 ポストプログレとか言われてるんだろうけど、なるほど、自分、その辺の音好きなんだよな、ってことはやっぱ暗いのかもしれん(笑)。ちょっとねぇ、じっくりと聴きたいバンドになってます。どんだけ深みがあるのか味わえるかと思うとちょいと楽しみ。ちなみにRiversideは相当ハマったんで、それくらいの楽しみがあると嬉しいな。





The Pineapple Thief - Variations On A Dream

The Pineapple Thief - Variations On A Dream (2003)
Variations On A Dream

 ロックは進む。時代も流れる。だから立ち止まってロックをじっくりと聴きまくるってのは割と難しい。自分的には70年代を漁るのに時間を掛けていたから90年以降はかなりおざなりな状態だったし、多分今でもそれは変わらない。やや一段落して新し目のを聴こうとしてみれば既に時代は10年単位で経過してて、その辺を幾つか漁ってる時も時代は流れているから新しいロックがどんどん出て来てる。到底追いつけない。しかも世界レベルで進化しているし。もちろん全部を追い掛けきれるワケじゃないしそんなことする気もないけど、自分に合った名盤、自分だけの名盤みたいなのに出会いたいからいくつも探すワケ。それは70年代のロックの時もそうで、誰も見向きもしないアルバムだけど自分には凄く響いた、みたいなのあってね、そういうのがあると思うんだ。

 The Pineapple Thiefという英国の21世紀のバンドの2003年リリースの三枚目「Variations On A Dream」。いや、上述のお話とはあんまり関係ないです(笑)。新しいの聴くにはなかなか時間が足りないな〜ってことを思ってて、んでコレ聴いてて気持ち良いな〜、こういうの好きだな〜、もっとじっくりと全部のアルバムを順番に聴いていきたいな〜って思う、思うんだけど実際そうはなかなか出来なくて、ひとつのアルバムをじっくりと聴く程度、聴く、というか勝手にハマってるんで自分的に好きな音なんだろう。陰鬱って言葉で括られるバンドだし、実際陰鬱だし(笑)、自分でバンドやるならこんな暗いのやりたくないな、と思うけどやってみると心地良いんだろうな、ってのはわかる。当然ながらU2とかColdplayとかとは別の世界の音楽になるのだろうけど、寒くて暗くて重い音、耽美な世界観という意味でかなり共通項なんで、音だけを取るとそういう流れの捉え方で聴く人もいるのだろうな、なんて思ったんで登場です。実際自分もそういう流れで聴いてみて、こっちのが相当暗いけど、かなり愛に溢れてるよなとも思った次第。

 流れるような旋律とシンフォニックな展開がゆったりと進み、頭の上を掠めていくようなボーカルが舞い、アコースティックな音色を交えた耽美な空間を創出してくれる非現実感。緑の生い茂った草原や森を小川のほとりから眺めながら聴いても似合ってしまいそうな、そして一方陰鬱な闇の中で聴いても落ち込んでいけそうな自身の精神状態によってその光景は変わるのだろう、そういう音楽世界、聞き手に委ねられているのかもしれない浮遊した空間を与えてくれる作品、な感じかね。テクニカルなワケでもないからフロイド的な雰囲気一番なのはあるけど、その雰囲気が心地良い。都会の喧騒の中で聴くモンじゃないのは確かだ。そんな音を聴いてしっかり癒やされている自分…疲れてるんだろうな(笑)。





Coldplay - Parachutes

Coldplay - Parachutes (2000)
Parachutes

 …かと言って陰鬱な部分をクローズアップしただけのバンドが売れるって構図もなくって、そこはバランスと言うか根底にロックがないとダメなんだろうなぁ、なんて思うのだが、U2の成功は根底に愛があるからで、それが他の要素を全て覆してくれるくらいの大きなものだから許容されていると感じているが、そのスケール感を出すにはなかなか中途半端に真似してるだけじゃ無理だろう。だからフォロワーと言われるバンドにも追随しているものと消えてくものは分かれるワケですな。あんまり気にしたことないけど。

 2000年にリリースされたColdplayというバンド…こちらも今は結構な大物バンドになっているらしいが、そのファーストアルバム「Parachutes」。陰鬱感と寒い感、そこに悲壮感とメロディの良さが加わって初期段階から成功の階段を登り始めたバンドだったからこそ次に繋がっていったバンド。2000年ギリギリのデビューも良かったのかもしれないが、昔はもっとU2的と思ったけど今回聴いてると結構そうでもないななんて思った。そしてそんなに暗くもないし陰鬱ってんでもないか、と、普通に一生懸命英国の若者が何かをやろうとしたらこういう風になるんだろう、くらいに感じたからちょっとは聴き方が分かってきた自分ってのもあるかな(笑)。

 歪んだギターで聴かせるとかじゃなくて要所要所に鋭い音をギターで刺してくるというような音の使い方は見事なセンスだし、歌にしても表声裏声とも使い分けつつ表情を巧みに操りながらの曲展開も新鮮、ドラムは単なるリズムマンにならずにこれもまた表情を多々変えつつのリズムを刻む、ユニークな存在なサウンドで、根底にアコースティックがあるのかもな。その分深みのある音が出て来て聴き応えがある感じ。そんな事気にしなくてもなんか心地良いロックだな〜とついつい聴いていけるアルバムで、初期三枚はそのセンスが光るアルバムばかりでいいかもな〜ってトコです。




Muse - Showbiz

Muse - Showbiz (1999)
Showbiz

 ロックは暗い旋律に限る。明るく楽しいロックってのもあるけど、それはでも多分その底にあるのは反骨だったり怒りだったりするハズで、単に明るく楽しくなんてのはあり得なくてね、そういうのはポップスなんだよ、とすら思う。そういう意味ではもうロックらしいバンドってのは減ってきてて音楽の一形態のひとつでしかなくなっているのだろう、なんてことに気づいているオールドリスナーはどれくらいいるだろうか?なんてね。

 英国の1999年にデビューしてきたMuseというバンド、今じゃスタジアムクラスのバンドでフェスでもトリを飾るほどの大物になっているバンドのデビュー・アルバム「Showbiz」なんてのを。単にU2の流れで暗くて尖ったバンドっていうので、あ、これそうだな、って思ってるんで。いいんだよ、陰鬱で尖ってるってのはロックらしいんだから。メロディアスでキャッチーで、なんてのよりも全然わかりやすい。音楽的に聴かなくても本能的に聴いていられるんだからラクだ。その分良し悪しがすぐ出ちゃうのも難しい所だけど、最近の自分の中でこのバンドは結構なヒット…ってか知らなかったからさ、こんな音だったんだ、と気づいていろいろなアルバムを聴き漁ってる感じ。1999年ったらさ、この手の音なんてそんなに需要なかったんじゃないかと思うけどそうでもなかったのか…、ってのはU2がまた全然違う音楽性に向いている時だから昔のU2みたいに悲壮感あるバンドが望まれていたってのもあったかもしれないし、時代がそういうのを欲しがっていたのかもしれない。そんな所にハマったのかな。このバンドを一発で気に入ったって人は少ないんじゃなかろうかとは思うが…。

 RadioheadやColdplayと同類視されてのデビューだったようで、今聴けばそんなこともないんだが、それはわかる。でも一番ロックらしいバンドな気がするけどね。デビュー・アルバムから今に至るまで対して変化がないバンド、トリオだからできることも限られてるしその路線を変えるようなサウンドにもならず大物のになっていったってのは大したもんだと思う。なかなかブレずに進むって難しいし、微妙な変化は求められるからそこは上手くやってるんだろう。どのパートの楽器も出来る事をフルでやって音を出してバリエーション豊かなサウンドにしてるし、歌の個性派そのまま生きてて根底にある陰鬱さが底上げしてるな。そんな事で明るいロックじゃないけどロックらしい意味で好きなバンド。



U2 - Rattle and Hum

U2 - Rattle and Hum (1989)
魂の叫び (RATTLE AND HUM)

 突如として思い出した…B.B.Kingと言えばセッションプレイがたくさんあるが、どれもこれも大抵はB.B.King主体のセッションなのであまり苦労しているような感じを受けたことがなかったのだが、U2とのセッションだけは結構商売してるな、なんて思ったのだ。まぁ、元々が無理あるだろ、って思うようなセッションだったから余計にそういう目で見てしまったんだが、これでB.B.Kingを新たなステージに引っ張りだしたという部分はあったかもしれないな。結果的にはこの瞬間くらいしかそういう風には進まなかったが…。B.B.Kingは多分楽しかったと言ってたかもしれないけど、その実どうだったんだろう?やっぱちょっと自分感ではなかったことも思う所あったんじゃなかろうか。

 U2の1989年リリースの何処行っちゃうのU2?シリーズの最初かもしれない作品「Rattle and Hum」。B.B.Kingとのジャム曲「Love Comes To Down」はシングルカットされてB.B.Kingとのセッションの模様なんかがPVになって流れてて、よくやるな~なんて思ってたが、ルーツに根差した音楽を見つめ直すみたいなコンセプトってことでブルースやゴスペルなんかを…ってなことで、そのヘンは映画を見た方がわかりやすいんだろう。昔見たけどイマイチ記憶が曖昧で、結局相変わらずのU2のライブにアメリカのツアーでの模様が挟み込まれてるドキュメンタリーという印象しかなくてね、多分もっと深い意味合いの映画だったと思うが(笑)。

 このアルバムはカバー曲が多いのも特徴的で、80年代を走り抜けようとしていたU2の立ち返りって意味があったんだろう。そこから混沌とした90年代の3枚を思うと、この時点での方向性ってのを模索していたから整理してみた、みたいなとこあるんだろう。結局元に戻って来たんだけど、そういう意味では実験的に野心的に進み、且つルーツに敬意を評して…ってしかし、U2がブルースなんてまるで思うことなかったからこの組み合わせは新鮮だった。ゴスペルはまだなんとなくわからんでもなかったがブルースなんてねぇ…。今となればブルースってのはそれぞれが思うものだからどういう形態であっても良いとは思うけどU2のブルースって?みたいなの思ったもん。んで、枠からしたら全然当てはまらないスタイルだったからダメじゃねぇか、って思ってたけど(笑)。まぁ、そんな記憶はともかく、それなりだけどあんまり聴くことのないU2のアルバム、という作品。久々に聴いたけど、やっぱりどうもパッとしない…かな。





B.B.King - The Jungle

B.B.King - The Jungle (1967)
The Jungle

B.B.Kingの訃報を目にしたのは夜遅くだった。B.B.Kingに初めて生で出会ったのはもう26年くらい前だろうか、日本ツアーっても凄いドサ回り的にマイナーな地方を回ってくれてて、その時になんとか市民会館みたいなトコで200人くらいしかいなかったんじゃないか?みたいな場所で見た事があって、もう超フレンドリーでさ、ライブ終わっても普通にサイン会したり握手したり喋ってたり全然ローカルスターみたいな感じでね、その時があったからかなり身近なブルースメンという印象が残ってる。その分今回の訃報は爺ちゃん死んじゃったか〜みたいな雰囲気で捉えてるかも。しょうがないけどいいアルバムとかギターとか聴かせてもらったからゆっくりな、みたいな。

 自分自身このアルバムを書いてなかったとは思わなかったが、1967年リリースながらも実際には1961年頃の録音がたくさん詰め込まれた編集盤アルバム「The Jungle」。…と言ってもB.B.Kingの作品の中ではかなり上位を争う作品のようで、ライブ盤を除けば一二を争う出来としてファンには好まれているらしい。その証拠にP-Vineから1991年頃にCDがリリースされた時に飛ぶように…とは言い過ぎだが、バンバン売れたもんだ。自分もその時に初めて聴いたんだけどね、いいな、これ、って感じ。歌も白熱してるしギターはもちろんあの調子…もちっと線が細い感はあるが、フレーズはそのままでブルース、としか言えないわな。このセンスはB.B.Kingのみのプレイで未だ他の人間がこれをプレイしているのは聴くことがない…、これからは出て来るだろうが…。

 曲がどうのとかあんまり気にしたことなくて、歌の合間に入るギターソロプレイがスクイーズに入ってきて心地良い、そういうのがね、ホントツボに入ってくるから気持良くて、決して物悲しいブルースでもないし狙った雰囲気でもない、そのままありのままをギターと歌で表現したらこうなった、ってだけのブルース。これがなかなか出来ない。シンプルだけど全然出来ない境地に至っているB.B.King。フレーズだってワンパターンに近いのにかっこいいな、って思っちゃうし、何よりも一音で泣かせる、感動させるってのは正にこの事を言う、的なプレイはやっぱり唯一無二。そして実はボーカルもそれに引けを取らないくらいに味わいのある歌でもある。圧倒的な存在感が素晴らしい。50年以上前のこの録音を聴いても今のまま響くってのはやっぱ凄いことだよ。

R.I.P





Krokodil - An Invisible World Revealed

Krokodil - An Invisible World Revealed (1971)
アン・インヴィジブル・ワールド

 時代を経てネットが広がって情報の拡散が早くなり、また音源の発掘も進みCD化、DL化される、更に売るものの枯渇感、売れるものの固定化からヘンなものニッチなものの発売、発掘リリースなどあの手この手でとにかく商品を探してはリリースしていく事がファンには嬉しいものの発掘リリースする側はそこまで自信もなく出してみる、みたいな所だろう。おかげで好きモノにはこんなもんまで出たのか…と驚くこと多数。自分なんかは全然追いかけていなかったりするので、何かの機会に発見すると感心することばかり。

 1971年リリースのスイスのKrokodilというバンドの幻の名盤サード・アルバム「An Invisible World Revealed」。もちろん巷の噂くらいでしか知ることもなく当然レコードを売っていたのを見たこともなく、忘れ去ってて十数年、ネット時代になってようやく聴けた代物ではあるが、まさかまさかのこんな音だったとはね。70年代の英国のロックもかなりヘンだったけど、このKrokodilの音楽の方向転換とこのアルバムでのスタイルは更に訳分からんかも(笑)。1st、2ndではまっとうなサイケバンドだったらしいが本作では明らかに進化した作風で驚くべき完成度の高さを誇る。スタイルは…、何とも言えないんだがハードロックってんじゃない…、けどロックって括るにもしょっと物足りないか。ゴッタ煮ロックからちょっとはみ出るくらいの作風。

 アコギの美しさにフルートの調べ、かと思えばシタールにタブラがあったりサイケなSEが舞っていたりとプログレと呼ぶには少々稚拙ではあるのでロックの範疇だが、なかなか楽しい実験もしていて遊べる感じ。ハマり込めるかってほどでもないけどこの手の音好きには多分響くだろうね。それにしてもフザけたアルバムジャケットで何ともB級感漂う作風だ。



Ainigma - Diluvium

Ainigma - Diluvium (1973)
Diluvium +2

 昔のブログ仲間にジャーマンハードにハマると大変だよ〜なんて言われたことがあるんだけど、ちょこっと一度ハマってた事もあって確かにこんなのが水面下にたくさんいただ追いかけ切れんだろうなぁなんて漠然と思ったものだ。それでも的確にアシストしてくれる仲間達もいるのであまり寄り道せずに散財せずに着々と茨のジャーマンハードへの道も進みつつある部分もある。もちろんまだまだ何か語れるほど体系的には整理できてないしバンド名だってあやふやなままで、そもそも人名が覚えられないから誰がどこへ行ってとかそういうのが体系的に覚えられない(笑)。ま、バンド単位で楽しく聴いているレベルなのでそれはそれでいいかと割り切ってるけどね。

 1973年の唯一作「Diluvium」を残して散ったAinigmaという勿論ドイツのハードロックバンド、軽々しくハードロックバンドと書いているけど、もっとヘヴィハードなバンドでハモンドオルガンもヘヴィに鳴ってるし、ギターがディストーションじゃなくてファズバリバリな音だからとにかくうるさい。ドラムもかなりドタバタ好き好きに叩いている感が強いからバンドの音が一丸となってうるさい。歌が一番適当かもしれない(笑)。この音の壁はなかなか他では出てこないし、出せないからAinigmaの特徴とも言えるだろう。何だろな、この英国では出しきれない硬質感と言うのか骨太感は。芯がすごく通ってるのがあって、更に暴虐とも言えるくらいの音の攻撃、全くドイツらしい音がこんなところにも詰め込まれていて冒頭聴いた瞬間からじっくりと聴いてしまう自分的には好ましい音。ハードロックという一言では括れなくて、もっとロックの本質に近いエグさとか熱気とかひたすらに夢中になる熱さみたいなのが思い切り詰め込まれててね、多分そういうのが好きなんだよ。Ainigmaで言えば、そんな中にオルガンがソロを刻むパートなんてのは音色もあるから暴虐残虐の音の中でとってもやさしい旋律が舞っているみたいな構図もあって美しくさえある。ハモンドの七変化に驚くばかりだ。

 それぞれの曲が長いから聴き応え満点で飽きない構成になってるし、曲ごとのテーマもある程度異なっててそのヘンは色々練られてるようなので、超絶ハードなくせに泣ける所もあるから憎い。このドロドロ感はなかなか出てこないしねぇ、まだまだ楽しめそうなジャーマンハードの部類、どっかで体系化して自分できちんと整理して全部聴き直したいな。毎回ジャーマンハード聴く度にそうおうことを思いつつやらないんだから多分当分出来ないのだろう。じゃ、どっか誰か作ってるとありがたいな、なんてWebを探したりするのだった…。



Complex - The Way We Feel

Complex - The Way We Feel (1971)
The Way We Feel

 昔英国のロックシーンをひたすらに漁っていた時、幾つか自主制作でリリースされて極小枚数のみが出回っているアルバムなんてのがある事を知って、それってでも作品的にメジャーでは認められなかったものだから血眼になって探して高値で買うものなのか?って疑問があったし、そのレベルまで進むと何だかわからない世界になってしまうので自主制作ものは自己規制してコレクションしてた。CD時代になってからもそれはあまり変わらなかったし、いつしかそこまでマニアックに追求する部分も薄れてきたのでそのままほったらかしなんだが、こういうブログやっててアレコレ調べたり見たりしてるから、何だろこれ?みたいな発見はいつもある。それが英国の70年代なんかだと、まだまだ知らないのあるな〜って感心したりするけど、結構な数の自主制作盤がリリースされてるのな。そりゃ知らないわ。今でも全部聴くかどうかわかんないけど、気になったものは割と片っ端からクリックしたりしちゃって(笑)、三つ子の魂百までみたいなトコあるわ。

 1971年に自主制作で99枚プレスされたらしいComplexというバンドの何と2枚目のアルバム「The Way We Feel」。ハモンド強烈なのって探してたんだけど、そうかぁ、こう来たかぁ〜くらいにサイケポップの延長線のハモンドオルガンバンド。ハモンドってのは所詮鍵盤だからどんな音楽スタイルにでも使えるんだからハモンドが入ってるからと言ってある程度の固定的ロックだと思っている自分が違っているのだが、こういう使い方かぁ…としみじみ思った。自主制作なのはなんとなくわからんでもないけど、今となっちゃどれもこれも英国B級バンドの中のひとつだからやっぱり面白い。

 Complexのこのアルバムで言えば、実に多様なサウンドを展開している。ハモンドと同じバランスでギターもベースも活躍しつつ、歌はポップなメロディをきちんと歌っているという正に時代性を物語っているバンドで、どっかのレーベルに拾われればそのまま出て来ただろう。それでも結構まともな音での録音だから単に自主制作ってんでもなさそうだけど。この頃のバンドに多く聴かれる強烈なエグさとかインパクトって意味ではやや欠けているけどその分小奇麗にまとまっているとも言えて、そういう観点からは中途半端だったのかもしれない。無邪気に楽器を使ってロックを奏でている、そこから先はまるで見えてないけど、みたいなサウンドだけどだからこその面白さが光るのも事実。

Sunday - Sunday

Sunday - Sunday (1971)


 メジャーなハモンド使いのバンドからマイナーなものまで割とウチのブログって登場してしまっててね、聴いてるのは聴いてるんだけど好きで聴いてるだけなので、ブログ記事につながる聴き方ではなくて、結局マイナーなモノを何か探さなきゃってことになってる(笑)。ってもそれも趣味なので別に苦でもなく、ほほ〜、そういうのがあるのか、とかすぎゆく時間を忘れて没頭してたりするのだが、今回もそんな感じでの発掘バンド、自分的には全然見逃してたバンドで知らなかったなぁ。そんなに昔から表には出てなかったんじゃないだろうか?

 1971年リリースの英国オルガンハードなバンド、とされているらしいSundayの唯一作「Sunday」。しかも本国英国ではリリースされたことがなくてドイツでのリリースのみというマイナーなバンド…、英国のバンドってそういうのが割とあるのが面白くて、そのヘン探していくってのもまた悩ましいんだけど、見つけると大抵面白い。言い方悪いけど英国では出せるレベルじゃないけどドイツなら出せるレベルってのかな、そういう1軍と2軍みたいな感じはあるかも。このSundayはそういう意味で別にマイナーな音を出しているワケでもなくて、結構メジャー路線なロックで、それこそB級独特路線でもなくきちんと表舞台に立てるサウンドを出しているから何で誰も英国でこれをリリースしてくれなかったんだろ?って思うかも。ただ、どこにでもいたバンドに近い、ってのはあるから取り立てて出す必要がなかったのかもしれないな。

 時代を反映した割と正統派のブルースロックにハモンド入れてちょいおとハードにした感じの音で、ちょっと線が細いのがすっきり感あるのかな、テクニック的には特に可もなく不可もなく、ドラムの手数が多いのが時代を物語ってるくらいで、ハモンドも普通に鳴ってる程度、特にハモンドロックバンドっていうほどフォーカスされてるワケでもないんで、バランスよく音が鳴ってる普通のロック、か。そう書くと確かに英国で出す必要性はあまり無かったのかな、なんて気がしないでもない。フリーが一番近いかもしれない、ってくらいの曲もあるし、秀作であるのは確かだ。それにしてもギターの歪みはかなり少ないんでストラトなんだろうなぁ、これ、オススメもしないけど悪くもない一枚。

Brian Auger & The Trinity - Definitely What!

Brian Auger & The Trinity - Definitely What! (1967)
Definitely What!

 ハモンドオルガンってやっぱりいいな…なんてモッズバンドを聴いていて思った。自分の中ではハモンドオルガンってのはプログレハードの代名詞的な楽器で、歪んだギターに対抗すべくハモンドオルガンにレスリースピーカーをカマせて爆音で弾きまくると音の壁がギターを超える、みたいな感覚で聞いてたんです。かなりヘンな聴き方なんだろうとは思うけど(笑)。ところがいくつか聴いてると全てそんなんではなくて普通にムード的な鍵盤のひとつの音として使われている方がむしろ多くて、これもハモンドオルがんなんだよなぁ…なんて思ったりしてさ、ちょこっとここ最近モッズバンド聴いてて、こういう風に使われてもいたのかなんて改めて聴いてて、この音好きな、って。

 1967年リリースのBrian Auger & The Trinityの2枚目のアルバム「Definitely What!」。元々モッズバンドだった、なんてのは全然意識することもなくBrian Auger & The Trinityってのは聴いてたので、初期作品を聴いてるとどうにも違う世界だな〜なんて気がしてたけど、モッズバンド文脈で語られると、そういう位置付けでもあったのかなと。先日のZoot Moneyのライブ盤のオープニングの紹介はブライアン・オーガーによるものということで、やはりそういうシーンにいた人なんだろうね。そういう意味ではロッド・スチュワートなんかも同じなんだろうけど。ブライアン・オーガーってぇとどうしてもジュリー・ドリスコールがセットで出て来てしまって、そっちの方に気を取られることばかりで、ブライアン・オーガーって人の音をあんまり真面目に聴いていたこともそういえば少ないかもってことで、本作はジュリー・ドリスコール不在のアルバムなのでじっくりと。

 冒頭からしてビートルズの「A Day In My Life」の超変則的カバーで、凄い解釈、って感想だけど、ソウルジャズアプローチになるのかな、どっかの喫茶店で流れてたら結構コジャレたサウンドみたいな感じだけど、それにしては本格的過ぎるか。この曲のインパクトだけでアルバム一枚持つか?って感じはあってさ、他の曲がこれほどのインパクトに圧倒的に負けてるという…、色々と実験的な取り組みしてるのは時代ならではだけど、熱気迸るハモンド炸裂ってんではない…ってかそういうのを求めている時点で自分が違うのかもしれないが。やっぱりジュリー・ドリスコールがいた方が良いかな〜ってのが好み。





Zoot Money`s Big Roll Band - ZOOT! LIVE AT KLOOK'S KLEEK

Zoot Money`s Big Roll Band - ZOOT! LIVE AT KLOOK'S KLEEK (1966)
ズート! ―クルックス・クリークに於ける実況録音盤―

 漁れば漁るほどに古い音に行き着いていく…、音も古臭いしシャキッとしないしどうにももっさり感あるから新しい音楽の方が聴きやすいんだけどな…なんて心にもないことを思いながらも古いのを聴いている。これがまたかっちょよくってさぁ〜、新しいのも古いのも関係なく知らないものは知らないし、新たな刺激はあるものだから時代はホント関係なく何かすげぇ、ってのをどんどん漁って耳を養っていけば良いのだ。いいものはいいと言わないでいいと思わないのは何がよくないのか、どこが自分に合わないのかをなんとなく理解すると新たな指標にぶつかって面白いかもよ。

 Zoot Money`s Big Roll Bandなんて知ってる人は知ってるんだろうが、1966年の2枚目のアルバムにしてロンドン最強のライブアルバム「ZOOT! LIVE AT KLOOK'S KLEEK」をリリース、当時のモッズからはスーパースターな扱いだったと言われる人で、もう50年くらい前の作品だけどね、侮ってはいかんですよ。あのThe Policeのアンディ・サマーズがギター弾いてますからね、いや、全然彼らしくないと言うか所詮単なる若造ギタリストですが、当時の超人気バンドでギター弾いてたという強者なんだから根っからのプロギタリストなんですな。ちなみにアンディ・サマーズってこの後The Animalsにも参加したりするので、脚光を浴びたThe Policeの時代には既に良い年のおっさんで…、その分若かりしスティングに上手く取り入ったとも言えるか。

 話戻して60年代モッズのヒーロー、ズート・マネーのハモンドと黒い歌声はモッズの代名詞みたいなモンでして、ちょい前にソウルジャズなんてのがジャズ周辺で流行ったんだけど、その時のお手本みたいなもんだ。ジャズってんじゃなくてエネルギーが迸るくらいの暑いライブがそのまま録音されてるしカバー曲も多いんだけどそれがまたすげぇ迫力でさ、うわ〜、熱いわ〜、こんなライブ盤今誰も作れないんじゃないか?くらいの熱気。The Whoのサウンドなんてこのヘンのに比べたら全然チープだもん、なんて思っちゃうけど多分The Whoもこの頃のライブをまともに残ってたらこんくらいのライブなんだろうな。正にモッズバンドのハモンドと熱気にヤラれます。凄いのは今でも現役でやってるってことだ…。





The Artwoods - Art Gallery

The Artwoods - Art Gallery (1966)
Art Gallery

 あ〜、昔聴きたいな〜って思っててなかなか見つけられなくてそのままになっちゃってるアルバムとかバンドとかたくさんあるよな〜って。今は自宅のMacの前でアレコレと何かのインスピレーションからアルバム探したりバンドを探したり発掘したり、しかも試聴といいつつ聴き漁ったりしちゃったり、必要であればDLしてiPhoneに入れてったりとか何とも便利な音楽生活しちゃってるななどと当たり前になってしまった今のライフスタイルを改めて思うのだが、その分過去ものをどんどん捨ててってる感じ。何が、ってぇとCDとかレコードのライブラリってのを何かないとわざわざ見ないという事。Macの中に大抵入れ込んじゃってるし無きゃネット漁るし、持っててもネットで漁っちゃってるし、だからライブラリは自分の記憶の形でしかなくて、音として機能しているケースが減っているのだ。よろしくない…のかだからこそ記憶の中にあるのか…、そういえばコレ、持ってたっけ?みたいなのもあるんだけどあまり問題なくて聴いてみよ、って聴けちゃうからさ。

 Artwoodsという1966年のバンドの唯一作「Art Gallery」。まぁ、話題的にはいくつもあってね、知ってる人は知ってるんだろうけど鍵盤にジョン・ロード、ドラムにキーフ・ハートレー、ボーカルでバンドリーダーにはロン・ウッドの実兄のアーサー・ウッドが組んでいたバンドで、しかもプロデュースはマイク・ヴァーノンという布陣なので今じゃ黄金の面々なんじゃないか、っつうくらいのメンツが揃っていたアルバムだが、全く売れなかったらしい(笑)。66年だからモッズムーブメントもあってこのバンドなんかはジョン・ロードのオルガンがあるからモロにモッズなサウンドに近くて重宝したらしいし、ライブもいつも満員だったとか…、確かにドロドロとしたアーシーな雰囲気が思い切り漂っているのが特徴的で、それがまたDeep Purpleにつながるんだから面白いのが英国ロックの人脈だ。

 当時も今もメチャクチャクールにグリグリしてて腰で踊れるサウンドだからカッコ良いと思うけどなぁ〜、ジャケットもこの時代から標的マークだし、似非モッズなThe Whoの戦略とは違って多分本物のモッズだっただろうし…、それにしてもジョン・ロード、目立つわ(笑)。







The Animals - Animalism

The Animals - Animalism (1966)
Animalism

 21世紀も過ぎた今の時代となっては60年代初頭のマージービートの音やファッションなんてもう古すぎて古すぎて…って気がするよなぁ…。既に50年前のお話になってるワケだし、それ言ったらエルビスなんてもう60年前、まだ唯一無二のカッコ良さの輝きが通じるかもしれないけど60年代のマージービートと来たらどれもこれも同じR&Bおカバーばかりでどれもこれも大して差が分からないってなもんだ。ストーンズとビートルズとキンクスとアニマルズなんて同じような曲ばかりやってて大差なし、でも今となってはそれぞれの位置付けはかなり異なるものだから面白い。エリック・バードンのお話になったので、ちょっとアニマルズってさ…なんて思ったりしたので。

 1966年にリリースされたAnimalsの3枚目のオリジナルアルバム「Animalism」。今となってはオリジナルアルバムっていうのをきちんと定義付けるのすら難しくなってて、大抵がどれもこれも一緒くたになって収録されている初期ベスト盤みたいになってるのばかりだからね。でも、この時代のバンドであれどもアルバム単位やシングルなどを絡めて記録を追い掛けて聴く方が当然面白いのは変わらないんです。ちなみにこの「Animalism」は有名な鍵盤奏者アラン・プライスが抜けてしまって、プロデューサーとしても悪名高いミッキー・モストもいなくなっての本来のR&BバンドのThe Animals的サウンドが復活しての作品だからそれまでのポップヒットソングバンドとは大きく異なる作風になってます。俄然ガレージロックバンドの様相が強まってて、この頃で言えばビートルズやストーンズやThe Whoに比べてみると凄く攻撃的な音してるのがわかる。だからオリジナルアルバムってのは順番に聴かないとね。この前には誰でも知ってるようなヒット曲連発だったんだからさ、このアルバムもそれなりに売れただろうし、ファンはそういうヒット曲を求めてればこのアルバムだめだ〜だったろうけど、ここで何だこのカッコ良さは?って気づく人もいたかもしれない。そんな挑戦が出来たことが凄いと。

 バンド名が悪いんだよ。アニマルズってさ。それに売れすぎたポップソング達。それを上手く活かしてバンドの歴史を築き上げられなかったってのもあるけど、もっとこういう「Animalism」みたいなアルバムをフォーカスしておくべきだったんじゃないかなと。いや、自分がそれを知らなかっただけかもしれないけどね、確かに昔聴いた時は野暮ったい音だな、なんて思ったりしてたし、それよりもやっぱりマージービートってのはどれも一緒で…なんて思ってたからかな。でも、ストーンズなんてファーストが一番かっこよかったりするし…、いや適当なリスナーです(笑)。んでね、この「Animalism」、意外とカッコ良いので音の古さはともかく熱気が味わいたいって人にはいいんじゃないかな。







Eric Burdon - Eric Burdon Declares War

Eric Burdon - Eric Burdon Declares War (1970)
Eric Burdon Declares War

 白人が思う黒い音と実際に黒人が奏でている黒い音ってのは結構な隔たりがある。よく黒い声を持つ白人とか限りなくソウルフルな歌声、と称されるボーカリストは多いし、自分でもそういう風に聴こえるからそう形容することもあるのだが、その実、本物の黒人ソウルシンガーの歌声なんて聴いてしまうと、その形容詞は大きく当てはまらない事に気づく。モノが違うもん。ポール・ロジャースだってスティーブ・ウィンウッドだってエイミー・ワインハウスだってそう。皆白人離れしたボーカリストだし黒人に影響を受けた歌い手だし、そういう歌い方する人たちだけどやっぱり白人だし黒人のそれとは大きく異る。だからこその素晴らしさもあるけど、やっぱりそういうもんだ。だからこそ楽しめる、追求していける世界ってのもあるのだろうけどね。

 The Animalsのエリック・バードンが1970年に自身の方向性を見失っていた時期とも併せて新たな進路を見出したきっかけとなる黒人バンドとの合体作「Eric Burdon Declares War」。そもそもバンド側からしたら天から降ってきた幸運以外の何者でもないラッキーな出世のチャンスだったワケだが、その分ある程度はおとなしくエリック・バードンの意思に従っての演奏を忠実にこなしている。だからこそ黒人の色した妙なロックフレーズで埋め尽くされているし、逆にロック・フィールド的には到底ロックとは言いがたい黒人エッセンス強すぎるバンドサウンドをエリック・バードンが出しているとも言えるワケで、結局こうして聴いてるとね、白人であるエリック・バードンにはやっぱりどんだけ黒いのが歌えるボーカリストでも明らかに黒人のそれにはならないってことです。だからロックでいいんだけど、バンド側のWarからしたらどうなんだろ?やっぱりどこか感銘を受けるものなのだろうか?ちょっと不思議な気がするんだよね。

 そんな経緯で一緒にやることになって、主導はエリック・バードンなんだろうけどバンドはそのまま黒人ばかりのグルーブでグリグリと攻め立ててくる、歌の雰囲気なんかもJBやスライあたりは意識しまくってる感じだし、バンドは普通にそういう音出してるし、やっぱエリック・バードンの声は黒人っぽいだけでエッセンスが違う、だからロックフィールドでは異質なアルバムになったが、クロスオーバーな作品って意味ではここまでヘンなのはそれまでそうそう無かっただろうし、しかもヒット曲まで出ていたってことである程度の自信に繋がっただろう事は想像に難くない。立て続けにアルバムをリリースしているのもそういった事情かだろうけど、いや、自分もコレ聴いて、どう思って良いかわかんなかったもん。昔はその場でダメ出しだったけど、よくわかんなかっただけ。多分知らない世界への拒絶反応だったんじゃないかな…、今はこういうのアリだな、って聴けるけど、でもひたすらコイツを面白いと言って聴くか、ってんでもない。でも、なんとなくこういう世界のクセになりそうな雰囲気ってのは分かってきたかもしれない。

Assagai - Assagai

Assagai - Assagai (1970)
Assagai

 60年代末から70年代にかけて、ロックはもちろん多様化し始め、売る側も青田買いで叩き売り、やる側も何でも実験的やってみろ状態で個性を如何に確立するか、そんな時代。その中でどういうわけか英国には植民地の関係上黒人さんも結構英国に居座ってて、そりゃその中でコミューンもあったことからバンドを組む若者もいたってことだ。そこから独特のグルーブや音楽性みたいなのをシーンに放り込んできたバンドがここの所の幾つかのバンド。そして英国ロックの位置付けで出て来るものとしては今回のAssagaiってバンドも割と知られている…んじゃないかな。

 1971年にリリースされた最初のアルバム「Assagai」はあのVertigoからリリースされているから、B級感溢れる…と思いきや、そんなことはなくてもっと洗練されたサウンドが出て来たことに軽い驚きを覚えたものだ。まぁ、もう何年も聴いてなかったから久々に聴いてるんだけどね、こんなに洗練されてたっけ?って思うくらい。OsibisaなりDemon Fuzzなりが結構グリグリしてたのかなと今更ながら思ったりするんだが、Assagaiの音は今の自分的感覚で言えばFrank Zappaの「Hot Rats」です。雰囲気がそっくり…、どっちが先なんかな〜、Zappaだろうなぁ〜、でも似たような時期に出てるからどっちもどっちな感じだけど奇しくも同じようなサウンドでクールなジャズチックな音に向かってる。で、Assagaiがジャズチックなバンドかと言うとそうでもないが、ただ、アフロロックという括りのバンドでもない。今ならもっと受け入れられやすいんじゃないかな、結構洗練された多国籍的音楽のバンド。

 ビートルズの「Hey Jude」のカバーです、と言いつつも「どこが?」って言うくらいに別の曲になっているので、同曲ってのを確認する方が難しい。このスカ調なプレイはAssagaiのほんの一部の才能でしかないので、「Hey Jude」だけを聴いてバンドを判断するのは賢明ではない…、どっちかっつうとこいつは話題のためだけのおまけだと思って、他の曲でマリワナプカーッって雰囲気を味わってもらいたいねぇ〜(笑)。そういう意味ではレゲエ・スカのアプローチに近い音って言うのもあるか。深い…。







Osibisa - Woyaya

Osibisa - Woyaya (1971)
Woyaya

 「白人音楽ってな偽物ばっかでだめだ、やっぱ音楽ってのは黒いのだよ、分かる?」なんて言い放つ強者がいる。残念なのは言葉通りに受け取ると言い返せる言葉が何もないってことだ。確かに黒いのがベースにあっての音楽ってのはロックでもそうだし多いのは事実。まぁ、突発的なテクノとかってのはロックの範疇から超えてるからその意味ではモロに異なる音楽だけど、大部分は黒い音楽がベースにあっての白人音楽なのだ。メタルくらいになるとルーツ不明になってくるけどロックから派生しているからやっぱ黒人ルーツとも言えるだろうし。なるほど、そういう言い方なら黒人ものってのはきちんと押さえないといけないのかも?なんて大きく勘違いしてしまいそうになる(笑)。

 1971年にリリースされた英国ロックの位置付けにあるOsibisaのセカンド・アルバム「Woyaya」。全員黒人でやってる音もアフロロックと言われるように土着的なサウンドなので、これって黒人音楽って言っていいんじゃないの?なんて思うのだが、どういうワケか昔から英国ロックの中にあるバンドの位置付けなのだ。このヘンがなかなかきちんと定義されてるワケじゃないから難しくてね、そういう意味ではジミヘンなんかも英国ロックの位置付けになっている場合もある、ってかそっちのが多い。もちろん黒人のアメリカ人で、ジミヘンは。ただ、活躍したのが英国、ってだけで。Osibisaの場合は英国植民地領の黒人達が英国の地で出会って組んだバンドってことなのでもっと純粋に黒人…英国黒人だ。そしてやってるのはアフロロックとは書いたけど、そんな言い方だと聴く機会を失う人も多いので、もっとポジティブなプログレ的ロックとでも書いておくか。大体さ、黒人がフルート吹く、ってあんまり想像付かないっしょ?そういう音も普通に入ってるワケでね、リズムも凄くアフロってんでもなくて、そりゃロックでもないんだが、でもビートが効いててノリが良くて心地良いのだな。

 このOsibisaを英国ロックとして位置づけているのは多分、ロジャー・ディーンによる独特のアートワーク、象さんに羽が生えて飛んでるヤツ、しかも象さんが可愛くなくって怖い感じなんです。そしてOsibisaのロゴ、アルバムタイトルのロゴ、いいねぇ~、ロジャー・ディーンの世界で、象さんを使う所でどこかアフリカなテイストを入れてあるから白人ロックとは違う、みたいなのを感じる。そして制作陣営はトニー・ヴィスコンティのプロデュースにジョン・パンターなエンジニア…、トニー・ヴィスコンティはボウイやT-Rexなんかで知られてるし、ジョン・パンターはRoxy MusicやJapanなんかで著名になるのだが、そんな制作陣営で作られた「Woyaya」はなるほど英国ロックな風格を漂わせたアルバムで何でもありな70年代初頭だったからこそ存在し得たバンドなのだろう、心地良いです。

 そしてギターのWendel Richardonはこの後Freeのポール・コソフの後釜としてFreeに参加していることが知られている。Osibisaの活動だけではそんなにブルース・ギターってのを感じることもないし、クローズアップされてもいないからどんなギターが得意な人かわからなかったけど、きっとそういうルーツだったんだろうね。いや~、面白いな、Osibisa。昔はレコード屋行くとたまにこのヘンの出会うことあって、ジャケット見てロジャー・ディーンなのはわかるけど、どういうバンドかわかんなくて手を出さなかったんだよな。騙されて聴いていれば良かったかも、と思うくらいにはレベルの高いサウンドが展開されていますね。





Demon Fuzz - AFREAKA!

Demon Fuzz - AFREAKA! (1970)
AFREAKA!

「Another Country」って曲がElectric Flagの曲だってことで、あぁ、アレに入ってるヤツね…なんて思ってたら実はDemon FUzzってバンドもそれやってるよってな事で、ふ〜ん、とライブラリを探してみると一応あるんだよね、Demon Fuzzって思って聴いてみた。ジャケットが強烈だから覚えてるんだけど中味はイマイチ記憶に残ってない。随分ジャケットと違った印象だけはあるけどな…と聴いてみた。

 Demon Fuzzの1970年作「AFREAKA!」。一見プロレスラーのジャケットかと思いがちだがそうじゃなくてアルバムタイトルが「AFREAKA!」だからお分かりの通りアフリカのア・フリーカなワケで、民族的な化粧っ通貨名くっ通過ペイントかぶり物っつうかそういうのだからプロレスラーのジャケットじゃないです…って自分もそう思ってたけどさ(笑)。妙に体格が良いから余計にそう見えるんだが…、ま、それはどうでもよい話として、最近プロレス見てないな、面白いのかな、などと気にしたり…じゃなくて(笑)、Demon Fuzzなワケですが、南アフリカ人・西アフリカ人混合のバンドってことでたまたま英国に滞在していた連中がバンド組んでやったっつう出来過ぎたお話のバンド、話題性があるからってことかもしれないけど凄いよな。それでいて出て来ているサウンドがこれがまた面白くて、英国ロックの枠に入れて良いのかどうかわからんけど、別にアフロロックじゃないです。どっちかっつうとジャズ・ロック聴いてる感じです…ってかジャズ・ロックです。しかもかなりユニークなジャズ・ロックで、きっとジャズが好きだけど体質的にはアフロ、でもロックな土壌でやってるという感じになったので、こういう中途半端なシーンの中に出て来ることになったようだ。レーベルがDawnだからそれなりに実権精神旺盛な所からってのも得体が知れなくて面白そう。

 ホントにね、心地よくジャズ・ロック聴いてるだけ、基本的にジャズインスト系の演奏中心の曲ばかりなんだけど、歌が入るのもあって、それはやっぱり白人の歌モノとは大きく違って、黒人的なアプローチの歌メロだったり質感だったりするので、その辺はやっぱ違うなと。でも、結構な重さとビートがあるんで結構面白いサウンドで偏見なしに得体のしれないバンドとして聴くと楽しめるんじゃないかな。

Pesky Gee - Exclamation Mark

Pesky Gee - Exclamation Mark (1969)
Exclamation Mark

 実験精神旺盛な時代のロックは万華鏡のように色とりどりに輝いていて楽しいものだ。出来上がってしまった音楽ビジネスの中からあの手この手で出て来るという努力の賜物も健気な気はするけど、もっと純粋に音楽的に実験的に取り組んで前向きに進んでいるみたいなのが眩しいんだよ、きっと。もうそういう時代ではないのでノスタルジックにしかならないんだけど、そういうのがアルバムという媒体で楽しめるってのはありがたいお話だ。だからこそ古くて幻の作品なんかも再発されたりするし、またそれなりに人気を博したりするのだろう。

 Pesky Geeというバンドの1969年の作品「Exclamation Mark」…ってこれ、PYEからリリースされてたんだ。ご存知Black Widowの前進バンドってことで、ボーカルのケイ・ギャレットというフワフワ系の女性ボーカルがいなくなって悪魔主義的なイメージを打ち出したのがBlack Widowで、こちらのPesky Geeは60年代末期の超サイケな雰囲気をそのまま演奏しているバンドで、Black Widowとの近似はほとんど感じられないのだが、それは多分60年代のポップス~サイケの流れを明らかに打ち切ったバンドの方向性を見出したからなんだろうと思う。それにこのコケティッシュさすら醸し出しているケイ・ギャレットのボーカリゼーションが独特の雰囲気を持っているので、この歌声がないとなれば作風は変わるか…と。ただ、先日のBlack Widowのデモテープを聞いている限り、そもそもケイ・ギャレットに歌わしてたりするんだからそういう趣向でのバンド変更でもなさそうだ。

 さてさて、このPesky Geeだが、個人的にはもうね、Catapilla並みな位置付けのバンドとしてとっても気に入っております。情熱的ってのかな、クセは無い歌なんだけどジャジーなムードを上手くあしらいながらサラリと歌ってくれる魅力がヤラれるねぇ~、いいわ。しかも曲はほとんどがカバー作品だからバンドの雰囲気としてはああいうのがやりたい、でも知ってる曲を自分たち流にしたら…みたいなのがコンセプトだったのかも。ある意味実験なのだが、それでもPYEからデビュー出来ちゃうってどこかに実力とか人脈が合ったからだろう。妙~に心地良いんで、ここに入ってるのの原曲を知っておきたいところ。概ねDonovan、Electric Flag、Jethro Tull、ジャニス、Family、Steppenwolfあたりか…。







Black Widow - Return To The Sabbat

Black Widow - Return To The Sabbat (1969)
Return To The Sabbat

 悪魔至上主義とロックの結び付きは古くから実験されてて、その代表がBlack Sabbathみたいに思われているが今じゃ彼らのそれは単なる売り出しの時のイメージ戦略な側面が強く実際に悪魔至上主義的な嗜好を持つのはベースのギーザー・バトラーだけだったとか…。それはともかくそういう結び付けがロックの一部分を今でも牽引しているのは事実で、当時から時を同じくして悪魔至上主義的なバンドはいくつも出ていた。昨今様々なバンドが発掘されればされるほどそういうのもたくさん出て来て、実は自主制作でこんなの出てました、とかね。自分も知らなかったのと突然発見したりするしさ。

 Black Widowの1969年のでもレコーディング作品「Return To The Sabbat」なんてのが1999年に突如リリースされていたらしく、どうも見たこと無いジャケットだし、ホンモノか?それとも発掘モノか?みたいに思ってたけどやっぱり発掘音源だった。ところが発掘音源のデモ録音版と思いつつ聴いてみると何の事はない、普通にファースト・アルバムな音…ってか前身バンドPesky Geeの流れをそのまま汲んでいるアルバムじゃないかと。デモにありがちな音でもなく、きちんとスタジオで作られたデモ録音盤なので作品として楽しめるのが嬉しい。悪魔主義だなんだと言っても今じゃもうカワイイもんで、こういうオドロオドロしいのも出まくってるから驚くようなものはないんだが、いつ聴いても「Come To The Sabbat」のリフレインはさすがにヤバ…みたいに思ってしまう(笑)。

 音的には全編ともヘヴィメタルとは無縁だし、ともすればロックとも無縁かもしれないくらいにごちゃ混ぜの何でもアリ的なバンドサウンドで、サイケとも言えるしヘンな世界。フルートとか鍵盤も入ってるからさ、やっぱり70年辺りのゴッタ煮ロックの中のひとつとして数えられるに相応しいバンドの音で、相変わらず括れないバンドはあるものだ。強いていうならばJethro Tullが一番近いのかもしれないが…。う〜ん、自分的にはBlack Widowの作品の中では一番好きなアルバムかもなぁ、これ。







Black Sabbath Featuring Tony Iommi - Seventh Star

Black Sabbath Featuring Tony Iommi - Seventh Star (1986)
Seventh Star Featuring Tony Iommi

 グレン・ヒューズって人は未だによくわからない。最近ではBlack Country CommunionからCalifornia Bleedでのジェイソン・ボーナムとの活動が結構かっこ良くってさすがだな〜なんて思ってたんだけど、そもそもソウルフルなのが好きな人ってことなのだが、その割にはいつもいつもハードロック的なのばかり歌ってプレイしているのだな。本気でファンキーなのとかってあまりやってないんでは?ハードロックにファンキーな要素を入れるのが好きなのだろうけど、それを自前のバンドではあまりやり切ってない印象、でも他所に行くと思い切りそういうエッセンスを出す、みたいな。まぁ、それだけでもなくてハードロック界でその歌声の凄さを活かすという選択も多いかな。

 ブラック・サバスのトニー・アイオミのソロアルバム…じゃなくてブラック・サバス名義も入れられてしまっているフューチャリング・トニー・アイオミのアルバム「Seventh Star」では見事にグレン・ヒューズのソウルフルな歌声が収められていて、そのあっまブラック・サバスに加入させられそうになったという曰く付きだが、それは誰が考えたって冗談だとしか思えないわな(笑)。この「」は1986年にリリースされたアルバムで、ここまでヤケになったのかトニー・アイオミ、みたいな雰囲気はあったのだが、アルバムを紐解いてみると正に80年代LAメタル期のアルバムというような音を出しているのが迷いの象徴か。そこにドスを突きつけているのがグレン・ヒューズのホンモノな歌声だったりするのは救いだったのかもしれん。まぁ、ブラック・サバスという名義はさすがに相応しくないのだが、その直前までののサバスをありとするならばこれもありか。自分的にはどうしてもトニー・アイオミのソロ作として聴いてるけどね。

 それにしてもこういう楽曲…サバスらしからぬ楽曲、陰鬱ではなく金属的なメタルアルバムにグレン・ヒューズの歌声が強烈だからだろうけど、それでもトニー・アイオミのギタープレイは実に冴えている、カッコ良い。さすが本家本元のメタルギタリストは違うと思うくらいにヘヴィギターを弾いてくれている。テクニックをひけらかすでもなく速弾きするんでもないのに思い切りメタリック。負けないグレン・ヒューズの歌声も去ることながら双璧のフロントマン達ってのは明らかで普通に見れば見事なコンビネーションだろって思うけど…過去があるからなかなかそうはならなかったという所か。もうちょっと楽曲と音に幅があれば良いアルバムになったのかな。



Deep Purple - Stormbringer

Deep Purple - Stormbringer (1974)
嵐の使者

 オールドタイムなロックファンからするとDeep Purpleは第2期が黄金期であって、第3期になるともうほぼ皆お付き合い程度、更に第4期などは無視している状況が当たり前で、大して興味もない自分にすらそのように印象付けられていて、逆に第一期などはマニア的に捉えられている向きもあって、プログレッシブなパープルということで重宝していてこのヘンは創生期としての価値があるようでさほどケナされることはない…が、好まれることも多くはない。そんなことで第3期のパープルねぇ…、なんて思って何度も聴いてはいないアルバムを取り出してみた

 1974年にリリースされた「Stormbringer」、もちろん歌はデヴィカバでギターはリッチー、ベースボーカルにグレン・ヒューズにイアン・ペイス、ジョン・ロードという布陣による作品。端的に聴いてみた感想…、何聴いてたんだっけ?って感じ(笑)。妙な質感のAORみたいなの聴いてるみたいでね、別にパープルでやらんでもいいだろっくらいにしか思わないなぁ~。そりゃさ、解釈によっては新たな息吹を…とかリッチーのギターの奥深さを知った、とか言えるんだろうけど、音楽聴くって意味に於いては別にここでパープルがやってるこういうのを聴く必要はない。パープルにパープルにしか出来ない音世界があったんだから、ってのもあって当時から見捨てられていった時代のアルバムなのだなというのを改めて、ある程度歳を重ねて丸くなった自分が今聴いてもやっぱりそう思うワケです。ホントにね、ムードもあるし聴かせやすいアルバムだし、懐の深さを示したアルバムでもあるしデビカバも気持ちよさそうに歌ってるし、何よりもグレン・ヒューズのベースがもうハードロックとは全然異なる世界に行ってるし、そりゃリッチー辞めるわな、と納得。

 デビカバ入れる時にポール・ロジャースって案があったのってこういう方向性に進んでみたかったってのあったのかもね。グレン・ヒューズの加入でそういう方向性ってのは見えてただろうし、こういうのをポール・ロジャースが歌ってたら違和感ないし、グレン・ヒューズでもおかしくない。多分デビカバでもヘンじゃないんだろうけど、やっぱリッチーが…(笑)、いや、同情するわ、これ。元スタジオミュージシャンだから何でもこなせるのはこんなところでも器用にプレイしてしまってるけどさ、なるほどねぇ、そういうことだったか。中には数曲元々のパープルらしい曲があって、それがもう異常にかっこ良く聴こえるというのは明らかでさ、こういうの求めるんですが…と言いたくなるな。アルバム全体の印象は言われているほど黒いというんじゃないけど、明らかにハードロックとは異なる音世界、パープルじゃなきゃなかなかの力作と云うのはあるが、パープルだからねぇ…。



Whitesnake - The Purple Album

Whitesnake - The Purple Album (2015)
ザ・パープル・アルバム【初回生産限定盤CD+DVD(日本語字幕付)/日本盤限定ボーナストラック収録】

 ちょいと連休なので気を入れて聴かないと聴けないモノとかも聴きたいなと思ってはいるものの、何の事はない、普通に忙しかったりするんで腰を据えてじっくり音を聴くってのがなかなか出来ないな〜、ってかそっちに気持ちが向いてないだけかもしれんが(笑)。結局聴いてるのは昔ながらのバンドばかりだったりするんだからたちが悪い。斬新革新、刺激的なのをどんどんと聴いていくべきなんじゃないかと自問しつつも慣れてるものを聴いてたりするのだよな。趣味だからそんなもんかもしれんが。

 先日リリースされたばかりのWhitesnakeの新作「The Purple Album」。最初タイトル見た時からして「あれ?」って思ったけど曲目見ると案の定、ってことでDeep Purple時代のセルフカバーアルバム。ジョン・ロードへのトリビュートって意味合いが強いらしいが、なるほどこういうアイディアでアルバムを売るというのもありかもな、とデビカバの商売魂に感心するのが先だったとは大きな声では言えないか…。そりゃま、冒頭が「Burn」なんだからちょっとどうなんだろ?って思うじゃない?オリジナルのパープルのアルバムでもデビカバ歌ってるワケだしさ、それを今ココで本人が歌うのか、と。流してみてまず、何だこの音のヘヴィさは…あぁ、音下げてるからか…。だからリフもヘヴィなサウンドで重心が下がってるし、更に最近の歪み音だから何か違和感あるけど…、そして歌、歌、歌…、へ?何だこりゃ?ってくらいにシャガれた声のデビカバの歌が入るのだが、いや〜、これ、アリ?曲の価値が下がってるんじゃない?なんて思ってしまったが、とりあえずそのまま流してみて、ギターソロあたり…、しっかりと耳に残ってる人が多いこのヘンのソロパターンも踏襲しつつも独自の見解を挟み込んだスタイルでさすがのテクニックを聴かせてくれるという展開、悪くはないけど、そんなもんかと。しかしドラム、トミー・アルドリッチで凄く面白いパターンになってるんだけどオリジナルのイアン・ペイスの独特のジャジーなドラミングとは到底別物なドラムでべったりした感じの曲調になってしまっているようだ。今時のHR/HMのシーンとしてはこういうもんだろうけど、難しいねぇ、こういうのは。どうやったって賛否両論になるんだからやりたいようにやれば良いってモンなのは判ってるけど、自分的にはちょっと残念。数回聴いてみたけど段々慣れてきてしまって、そしたら今度はあまりにも面白く無いアルバムだなってことに気づいてしまったのだった。一過性の話題としては良いし本人のメモリアルアイテムとしても良いのだろうけど、どうにも何度も自分で聴くってことは無さそうなアルバムだ。

 他の曲にしても更に同じようにベタ感が強くて、そうやって聴いてみるとDeep Purpleってかなりヘンなバンドだったんだということにも気付かされる。RainbowはストレートなHRバンドとも言えるけどパープルってやっぱプログレエッセンス多いよなと。それを洗練して現代風味なアレンジにしちゃうと味が消えるってのも分かる気がする。いや、それこそがデビカバのカラーだとも言えるのかもしれないが。でも、これ、そこそこ売れるだろうなという気はするからデビカバの商才勝ちだね(笑)。





Scorpions - Taken By Force

Scorpions - Taken By Force (1977)
暴虐の蠍団~テイクン・バイ・フォース

 先日普通にロック…ってかポップス含む、いわゆる普通に音楽を聞く程度の人間と軽く飲みに行ったのだが、まぁ、向こうが気を使ってそれらしい所に連れて行ってくれるのだが、どうにもまるで面白くないというか(笑)、いや、人の話ではなくて場所とか流れている音楽とかね、ロック好きだからこの人にこういう所がいいのかな、なんて連れてきたらしいからそれはその気遣いには感謝するものの、趣味的にはつまんねぇな~と。やっぱりある程度の域を超えている人間達に一般的なロック的な所ってのはあんまり響かないんだろうな。大抵がアメリカ志向主義だし、知らなくないけど興味ないしさ、まぁ、いいや、そんな時はもうひたすら好みの音をiPhoneで聴きまくって帰ってくるという始末。

 Scorpionsのウリ時代最後のスタジオアルバム1977年リリース作品「Taken By Force」。ココらへんの3部作はどれも評判良いし、深入りしているリスナーからしてみればもう当たり前の常識のアルバムというようなシロモノらしい。はて、自分に置き換えてみるとスコーピオンズってのはアメリカ進出後のバンドのあのイメージが先にありきなのでウリ時代に手を伸ばしたのは後追いになる。それでいて、しっかりと理解できていればいいんだけど、実はそれほどきちんと理解してない。ジミヘンフリークってのはわかるけど、言われるほどジミヘンなのかな、なんてのもあるし、そもそもスコピの音としてこのヘンってどこか一貫性に欠けてる気もするし、それがスコピの名作となるとその懐の広さをも制覇しないといけなくてさ、クラウス・マイネの歌がどうにも弾け切ってないんじゃない?みたいに思ったり、相変わらずの湿っぽさがどうにも地べた這いつくばりすぎてるっつうのか、まだまだピンと来てないです。諸先輩方々はコレ、デフォなんで今さら書きにくいんだけどさ(笑)。

 スコピってどういう音楽性なんだろ?って疑問がかなり出て来たアルバムでもあるか、HR/HM的な音の質感ではあるけど、何と言うのか、その世界にはない独自性を持ってて、それがかなりウリの趣味でもあり、また売りでもあるワケで、演歌調というのは言葉が異なるのだがその演歌チックなところがスコピの個性で日本と相性が良い部分だし、聴いてても聴きやすい。更にウリのエモーショナルなギタープレイに心揺さぶられるところもあるか。名曲群と言われる作品が幾つも入っているのでやっぱキチンと抑えておかないとイカン作品とは認識してるんだけど、そこまで入れ込めてはいないというアルバムです。何か…未熟な気がするのでもっと聴いて聴き込んでおこう…。



U.F.O - Lights Out

U.F.O - Lights Out (1977)
新たなる殺意

 電車の中ってもうみんながみんなスマホ中毒ばかりでうんざりしてしまうんだけど、多少混んでる電車に乗ってると周辺の人たちが見てる画面って目に入ってきちゃうじゃない?まぁ、別に見たってしょうがないし、ふ〜ん…やっぱ人間って下らないこと好きなんだなくらいにしか思わないのだが、ふとココのブログを読んでる人がいて、何か妙な心地になった(笑)。まぁ、画面をスクロールしながらしばらく読んでるワケよ。そんなに大したこと書いてないんだが…なんて思いながら見てるとアチコチ読んでたり探したりしてて、そっかそんな風に読まれることもあるのかなんて思ったり。それがまた結構なおっさんだったりしてやっぱそういう年齢層が多いのかな〜とかアレコレ(笑)。いや、感謝です。

 U.F.Oの1977年リリースの6枚目の作品「Lights Out」、ご存知マイケル・シェンカー参加のアルバムで…って自分的には80年代のマイケル・シェンカーから入ってるからUFOってのは昔在籍してたバンド、くらいにしか聴いてなくて、知識としてはそうじゃないことを知ってても実感としてはソロ名義バンドになってからの方が好きだからそっち優先なんだよね。んでも、冷静に見てると1974年から5年間くらい、青春時代にはUFOってバンドのギタリストとして5枚のスタジオアルバムと1枚の名ライブアルバムをリリースしているワケで、そりゃUFOのギタリストって方が似合うハズなんです。そんだけアルバム作ってたんだからさ。そうだよな〜と改めてこの流れでUFOってバンドをキチンと聴いてみようなんて思って取り組んでます。印象だけで言えばどこかイモ臭い感じが漂うのはフィル・モグの名前のせいだけではなく、音のセンスとかなのかなぁ…、マイケル・シェンカーのギタープレイはどんどん磨かれていくのはわかるんだけど他のメンバー、ってかボーカルに抜けが全然見られないことが多分失速感を味わっちゃうのかも。当時UFOってそんなに人気なかっただろうし、マイケル・シェンカーはニッチ向けのギタリストだったような感じだったと聞いているから、中堅どころのバンドの位置付けだったのだろうけど、のちのマイケル・シェンカーの活躍で注目を浴びて今に至るという様相だ。

 そんな背景はともかくながら「Lights Out」のアルバム、ジャケットからしてマイケル・シェンカーのリクエストによるナチの云々の様子に相変わらず倒錯的なヒプノシスのセンス=UFOのジャケットシリーズとも言える不思議な人物像による恐怖感、威圧感みたいなのを表してるから多分マイケル・シェンカーのセンスをきちんと絵に表せる集団として好まれていたんだろうな。まぁ、マイケル・シェンカーが全部の実権握ってたとは思えないけど。アルバムは大部分がマイケル・シェンカーの作、一曲カバーありきとフィル・モグの曲もありってトコだが、いつものマイケル・シェンカーに有りがちな全部が名曲ってアルバムではないし、だからと言ってつまらないというものでもない。ファンに中では「Lights Out」がUFOのスタジオ盤では一番だって人も多いようだ。聴き方によるのかもしれないけど、半分くらいはいいかな、って曲で半分はやっぱり消化曲…、要因はフィル・モグの一辺倒な歌によるもので、それを打破するほどのマイケル・シェンカーのギタープレイが炸裂しきれていないというトコだ。聴けるギタープレイはさすが〜っての多いけど、やっぱりバンドの一員のこじんまり感はあるかな。

 正直言って「Lights Out」という曲は今でもマイケル・シェンカーはライブでプレイしているくらい本人おすすめの名曲ってことだけど、自分的にはどうにもイマイチ感あるし、「Too Hot To Handle」も何かな〜って感じを持っているんでこのアルバムに対する評価はさほど高くない=UFOに対する興味もそれほどでもないってなっちゃってたんだってことを思い出した。ギタープレイで聴けばそりゃ独自性豊かでやっぱり凄いなというのあるけど、曲の良さとかギターのハマり具合とかやっぱ総じての好みになっちゃうからね。それにしてもラブの「Alone Again Or」なんて何で入れたんだろ?これがアルバムの質を著しく下げているんだがなぁ…自分的には(笑)。ただし「Love to Love」の最後の鬼気迫るギタープレイでかなり帳消しにはなる…けどこれもっと長くソロ弾いて欲しかったなぁ。そんなことで改めて聞いてみること何回目か、ではあるがUFOに対する自分の好み感はあまり変わらなかった。やっぱUFOライヴ最強。





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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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