Titanic - Titanic

Titanic - Titanic (1970)
Titanic

 さて、年末だ。大抵は2014年の締め括り、とか2014年に響いたアルバム、なんてのを纏めて語るってもんだろうが、ウチは従来からそういう思想がない(笑)。単に覚えてないだろって話と面倒だからって事だけで、そりゃ何か書いていこうと思えば欠けるだろうしそれなりに好きなモン順位なんてのも付けれるんだろうとは思うけどさ、こんだけひたすら色々なものを聴いてると好き嫌いってのはその時々でコロコロ変わるってことに気づいてしまってね、その時々で言うこと変わるもん。だから記録として残すってのはその時そう思った、ってだけの話で何の目安にもならないんじゃないかと。何の目安にもならないことはないんだろうけど人様が参考にするような意味ではまるで役に立たないだろうって事で…、多分。まぁ、その時々にブログに出て来たのを聴いてみて響けばそれでよし、そうじゃなきゃ次、ってな話だけだ。

 1970年のノルウェーから出て来たハードロックバンドTitanic…バンド名が悪いんだが…、そのファーストアルバム「Titanic」だ。意外な事に以降もアルバムリリースされているのでそれなりにレコード会社的には売れるバンドだったんだろうか?時代から考えてみればそんなに不思議はないけど、良き時代だなぁ…。音はというと聴いての通り、ヘヴィハードロックバンド…しかもオルガン主体でグイグイと鳴らしまくってくれるアグレッシブなサウンドで強烈!CBSからのデビューだからバンドのお供しっかり録られているし演奏も別にヘタってんでもないから聴きやすいし、しかも時代の空気感とか雰囲気が見事にパッケージしてあってかなりよろしい。エグさはちょいと足りないかな、って思うけどこれが普通くらいなもんで、B級に近けりゃ近いほどヘンな迫力があったりするだけだ。

 かと思ってたら、そのうちにアレ?ってなくらいにムーディな曲が幾つも出て来て最初のインパクトあるヘヴィロック加減は鳴りを潜めてしまうのだった…、え、そうなの?ってくらいにメロウでソフトな曲ばかりじゃないか…、う〜ん、なんでこうなるかなぁ〜。どっかのGSバンドみたいな曲が幾つも並ぶぞ…、もしかしてこっちがTitanicってバンドの本領か?って思ってたら多分アルバムだったらB面一曲目なんだろう、再度またしてもしっかりとヘヴィハードロックで幕を明けてくれた、よしよし…と安心してB面はなんとかこのまま行けそうだぞ、と。まぁ、後半またちょっと怪しくなっちゃうんで結局半分くらいはヘヴィハードなロックが楽しめるんだが、そういう意味でレコード会社から重宝したバンドだったんかもな、とちょっと納得。





Birth Control - Operation

Birth Control - Operation (1971)
Operation - 5 Bonus Tracks

 まだまだ続く体調不良な日々、思い切り年末なんでアレコレしたい…しなきゃいかんのだが、まぁ、あまり気にしなくてもいいか。行事なんてのは大抵無視してるからそういう意味ではまるで気にしてないんだけど、何のかんのとあるワケでしてね、さっさと治して元気にしとかないとさ。そんなワケで相変わらずもロックで元気になれるはずもないことを分かりつつ、ヘンなもんを聴いてるワケです。70年代、各国から英国の黄金のハードロックバンドを目指して似たようなのがたくさん出てきていて、当時はそりゃただのコピーモンだったんだろうけど時代を経てみれば、時代の象徴でもあるとも評価され、今でもCDがあったりするんだよね、スゴいと思うもん、そういうのって。歴史になっちゃってるってことだしさ。

 産児制限=Birth Controlというドイツのハードロックバンドの1971年のセカンド・アルバム「Operation」です。強烈なアルバムジャケットが多分脳裏に焼き付いてしまい、何故か人間本能的には恐らく不快感や否定感みたいなのが浮かぶんじゃないかな…、気色悪いもんね。それこそが狙いでもあっただろうしそういうインパクトを人に見せる事にかけてドイツってのは今でも秀でていると思うしさ、ヘンということでは日本と同じくらいだと思う(笑)。だからクラウトロックってのは前衛モンばっかりで、昔はクラウトロックって全然意味分からんかった。ちゃんとハードロックシーンがあったんだ、ってことを知ってからはどことなく安心したもんだ。そんな自分の偏見はともかくながら、このBirth Controlってバンド、割と音楽性が変わっていくんだけど、このセカンドアルバム「Operation」あたりまでは純然たる?ハードロックバンド、しかもハモンドオルガン系のハードロックバンドでそれはもちろんDeep Purpleをイメージする人も多いんだろうけど、そこまで高尚なもんでもなく、もっとベタベタなアードバーグレベル…とは言わないけど、Atomic Roosterとかその辺のレベルに近いんじゃないか?

 ん〜、そのレベル感がどうなのか?ってのは気にしないでください(笑)。ハモンド中心にアドリブで激しくぶつかりまくり、正に70年代のハードロック的なパワーが詰め込まれている作品として聴けるナイスなアルバムなんだけど、どっかヘンなんだよな…って思ってよくよく聴いてるとヘンな音がいくつも入ってて…、やっぱり一筋縄ではいかないお国柄、そしてBirth Controlでした。プログレハードとも言える作風もいくつもあるけど、それはもうPurpleだってそうだったワケだからさ、そういう言い方しないでしょ。なことでこの「Operation」もかなりヘンでちょっとクラクラする頭には効いた(笑)。



Irish Coffee - Irish Coffee

Irish Coffee - Irish Coffee (1972)
Irish Coffee + 7

 年末になると大抵風邪ひいて寝込んでる事が多い。常にテンション高く生きてるからどっかでふと切れ目が来ると気が抜けてその隙を突かれるんだろうと思ってるんだが、毎年とは言わないけど結構毎年に近いくらいには年末年始は寝込んでること多いな。何日もってことはなく一日程度で復活するんだけどさ。んで、今回も今、正にその最中で頭クラクラしててさ、いや、ロック聴いててってんじゃなくて普通に風邪と微熱でクラクラと…心地悪くはないんだけど、頭回らないんで文章書くのも面倒なんだが、途切れさせるわけにもいかないんでいつも通りにヘヴィなロックを聴いて書いているワケだ。いや、軟弱なの聴いたら余計にグデグデになっちゃうと思って更にハードでヘヴィなのを聴いてます(笑)。

 1972年にベルギーから出て来たIrish Coffeeっつうバンドの唯一作「Irish Coffee」。この頃のベルギーって全然イメージないんでどんなバンドなんだ?って思うんだけど、聴いてみれば普通に英米に負けず劣らずのハードロックを繰り広げてくれていて実に楽しめた。ハモンドもいるし、ギターはブルージーなフレーズが得意だし、更に言えば楽曲全編がZeppelin的な重さとグルーブ感あって、その中でハモンド鳴ってるみたいな感じだから自分の好きな英国B級ハードロックバンドの雰囲気とほぼ同じ。ボーカルがかなりエグい感じにシャウトしてくれる声質と歌い方で圧倒的にバンドの貧弱さを隠して…どころか貧弱さが美しさに聞こえるようになるくらいにインパクトを持った歌い方で圧巻。自分でギターも弾いているみたいなんでこうなるのかもしれないけど、とっても好み♪こういうのをロックっつうんだよ、ってくらいに暴力さと繊細さが同居しているアルバム。

 もちろん浅井コレクションからのオススメ作品なのだが、こういう作品がライブラリに並んでいる事自体に驚くし、そのセンスには正に脱帽、そして感謝♪ジャーマンハード路線からアメリカハード路線、更には70年代のヨーロッパハード路線なんてのも氏のコレクションの紹介無しには自分はそこまで聴くことはなかっただろう。クリタカライブラリも然り、更には多数のブルースアルバムのご紹介などなどTwitterのスピードについてくのは面倒になっちゃったけどブログではまったりと色々と会話ができて助かってます。そんな謝辞を述べたくなる頬に素晴らしきB級バンド、Irish Coffee、バンド名が悪いわな(笑)。









Demian - Demian

Demian - Demian (1971)
Demian

 1970年初頭頃に大して売れてもいなかった英米のロックバンドを、それも無名でしかなくライブを見たわけでもないバンドのアルバムを書評があったかもしれないけれど、そのレコードを買う人ってのは果たしてどれくらいいたんだろうか?後年になってからですら情報不足で埋もれていくバンドも多かったハズなのにそこからも救い出してくる人達がいる…、スゴい事だと思うんだよね。んで、実際に聴いてみて「おぉ〜!」と感激するヤツもいるわけで、発掘して情報を出しまくった甲斐があろうというものだろう。そしてそれをまた聴いている輩が周辺に現れてくれるってのもこれまた稀有なことでして、全くそんな邂逅には感謝のみです。

 1971年リリースのテキサス出身のバンド、Demianによるアルバム「Demian」。時代を考えてみても英国のこの手のB級バンドと比較しても明らかにテクニックも音作りもバンドも多分きちんとしている気がする。英国のバンドだよ、と言われたら普通に信じるかな…ってくらいにアメリカ臭さがなくって、ちょっと垢抜けた英国ハードロックの味わいを楽しめる。後年レインボウなんかがやってたような様式美の走りみたいな感はあるかな。もっともブルージーなギターフレーズが売りなので、そうはならないんだけど、割と疾走感ありながらもブルージーっつうムードで、時代的にはややサイケ風味も残されつつ、うるさくないハードロック、馴染みのある音作りによるハードロックで心地よさ満点です。ワンパターンリフによる曲の引っ張り具合もなかなかあるあるって感じ(笑)。

 ホントにさぁ、こういうのって自分たちでもやれるよな、っていう音(笑)。だから聴いてても身近な感じがあって面白い。しかしメロディだけはやっぱり聴いてるとアメリカなんだなって思わされる。でもね、まだキャッチーさがどうのとかそんなに意識されていない所もあるから自然にこういう風になったんだろう。汗臭くもなく力強いワケでもなく、どっちかっつうとテクニカルなハードロックだけどどこ向かうかな、みたいなバンドで、とっても良いっす。







Mariani - Perpetuum Mobile

Mariani - Perpetuum Mobile (1970)
Perpetuum Mobile

 この寒い冬は全て熱いハードロック、しかもアメリカ産ばかりだったんで暑苦しいハードロックでひたすら燃えていたという…、もうちょっと季節とかイベントに即したモノでも取り上げたりすれば人気も上がろうと言うものだろうが…、一切お構いなしにズレてても進み続けている当ブログ、本日も目玉飛び出るような熱々のハードロックをお届けしましょう♪

 1970年リリースのあっと驚く高品質なテキサス産ハードロックバンドMarianiのアルバム「Perpetuum Mobile」。聴いてみて驚くなかれ、このヘヴィで暑苦しいロックテイストに溢れた音を。何が一番びっくりってこのアルバムのギターがスゲェかっこいいんです。はい、ブルースフェイバー完璧で流れるように紡ぎ出されるソロプレイの華麗さ、こんだけ泥まみれなハードロックの中にあってまるで汚れていないかのようなギターソロプレイの上品な味わいが単なるB級手前のバンドとしての一を救っているとも言えるか。いや、全然かっこ良くってさ、皆スゴいプレイヤー達ばかりなのか、ヘヴィな中でも実験的なサウンドを試しつつ、さらにプログレッシブな姿勢にもどんどん突き進み、ロックというあkてごライズ以外にどこにも進めないようなサウンドを出してくれている。そこがカッコいいですね。

 そして何よりも隙間隙間、要所要所に出て来る汚れなきギターソロパートの音色と華麗なるフレージング…、何を隠そう若干15〜16歳のギタリストが弾いてると聴いてさらにびっくり。そしてその名を聴いてもっとびっくり…あのエリック・ジョンソンだったんですね。納得しちゃうけどさ、でも、こんなの弾いてたんだ?ってかやっぱり天才なんだろうなぁ…、そのくらいで普通に出て来てコレだもん、目立ちすぎ。もっと売れても良かったバンドだけど、売れなくても残る人は残るってことか。そんな部分はあるものの、普通にヘヴィサイケ風味なハードロックバンドとして聴いていると極上のギタープレイがありきで随分と楽しめる名盤に仕上がっている所は嬉しいね。



Asia - Asia

Asia - Asia (1977)
Asia/Armed to the Teeth

 相変わらずもアメリカ産のハードロックを聴き漁っている日々なのだが、以前も何度かこのヘン漁りたいなって思ったことあったんだけどよくわかんなくて探し切れなかったんだよね。幾つかは目星があったけどどうにもそこから進まなくてさ。今はそういう意味で調べるにもサンプル的に聴くのも買うのもラクになった時代だと実感。まぁ、その分ありがたみとか発掘の楽しみとかジャケットの味わいとかが欠けているんでどっちが良かったのかはわかんないけどさ。ただ音楽として聴くなら今の時代っていいよね。アートとかコレクター的見地では思うとちょっと違うけどさ。

 1978年にリリースされたAsiaっつうアメリカのハードロックバンドのアルバム「Asia 」。ハードロックバンドってもこの頃には既に幾つも出ていたアメリカンハードロックと言われる世界の原型ともなっているサウンドなので大変聴きやすくて見事な疾走感を味わえる傑作かも。きちんとドラマティックなアレンジや展開も施してあるんで単なるハードロックバンドってんでもなくって、プログレッシブな要素も抑えつつ、ポップでキャッチーさもありつつ、音はきちんと後のメタルに通じるようなハードロックなギターサウンドだったりして結構様々な合わせ技やってる実験バンド、か。今の耳で聴いてみると後のLAメタルにも通じるし、Kissやエンジェルからの流れも感じるからなかなかユニークな存在。

 いや〜、なかなかメロディアスだしもちろん楽器も歌も上手いから…っていつも書いてるけど、アメリカのバンドのこのヘンってやっぱり基礎レベル高いからなのか録音する時のプロデューサーがしっかりしてるからかバンドとして纏められてる音が出て来るんだよね、だから当然聴きやすいし音のバランスも良いし…それが今回の「Asia 」でもきっちりと出て来ていて横幅の広がる多彩さときちんと骨太なメタル的な線がきちんと通っている…多分名盤なんじゃないか、これ?Bon Joviとか好きだったらいいんじゃね?(笑)。







Headstone - Still Looking

Headstone - Still Looking (1974)
Still Looking

 しかしアメリカとか世界各国のB級…とは言わないけど、ハードロックバンドってどうやって皆探してったんだろうなと素朴に思う。リアルタイムならある程度アンテナ張ってれば、って思う部分はあるけどそれでも結構大変だったハズで、後追いになるとまとめた本なんかがあれば参考になるだろうけどそんなのまとめてるのってあんまり見たことないんで、今なら多少はあるんかもしれんが、全部が全部聴けるってモンでもないしさ、よく知ってる方は知ってるなぁとつくづく思う。恐らく好奇心旺盛だったり興味津々なだけでアンテナが張られてるだけなんだろうけど(笑)。

 1974年の唯一作としてのオハイオのハードロックバンドHeadstoneの「Still Looking」。やっぱりジャケットのセンスの悪さはこういうもんだろ、って納得感たっぷりなアメリカ的センスのバンド。ホントこのヘンのセンスって何でなんだろ?って思うものだが、そこはさておきながらアルバムを聴いてみようじゃないか…おぉ…カッコ良いハードロックじゃないか…。それにしても凄い音の作り方とミックスだな…、ベースのこの音はリッケンバッカーか?ポンポン言ってるんだがこれで歌ってるんだろうか?スゴい変人だな、そしたら。そしてサイケデリックバンドとも言われるのはこのヘンなオルガンサウンドのおかげだろうか、確かに古臭いサウンドのスタイルだけど湿り気がなく抜けてる感があるのは不思議なくらいにアメリカらしい音でもあるか。そんなハードロック的展開な楽曲はヘヴィに迫ってくるものもあってなかなか気持ち良い。

 歌にしてももちろん上手いんでベースラインとの辛みが不思議ではあるけど気持ち良く聴けるし、やや甘い歌声でもあるからかいやらしさはないね。メロウな曲にしても綺麗に気持ち良くそして心地良く展開していくのでドラマティックさすら漂う見事なパターンもあってかなりユニークな存在。こんなのを昔から知ってる人っていたんだろうと思うと見事なセンスを持ってたんだなと尊敬します。今聴いてもカッコ良いしさ、70年代ロックの中でまだまだ新たに楽しめるのはいいね。別に新鮮なんでも良いけどやっぱ重みが違うんだよな。







Silver Metre - Silver Metre

Silver Metre - Silver Metre (1970)
Silver Metre

 今となってはあまり偏見を持つこと無くロックを極めていった方が面白かったかも、とも思うこと多数。各国のハードロックシーンのアルバムをひたすらと聴いていると時代の差はもちろんあるがそれぞれが似たようなアプローチを多々展開しているような所もあって考えることは一緒なんだなと。ただ、いつものことではあるが聴きすぎるとどれもこれも同じような音の世界ってことになって飽きてしまうので程々に…(笑)。

 1970年にリリースされたSilver Metreというバンドの「Silver Metre」。これはもうバンドの来歴から書いた方が分かりやすいんだろうなぁと思うんで…、Blue Cheerのギタリストさんとベックさんとこでドラム叩いてたミック・ウォーラー、Steamhammerなんかで鍵盤を弾いていた(!)ピート・シアーズ、地味ながらもロッドのアルバムでバッキングボーカルをヤッやってたジャック・レイノルズって人の英米混成バンドでロッドのバックバンド人脈とBlue Cheerがくっついたワケで、メインがBlue Cheerになるから当然ながら超ヘヴィーサウンドを期待するワケでして、もちろんそれは裏切られることなく70年代へと昇華していったBlue Cheer的なヘヴィロック節はそこかしこで炸裂してくれます。ただしなぜかここにはエルトン・ジョンのカバー3曲、っていう不思議なものが入っていて、どれもこれも軽快なR&Rみたいでバンドの他の楽曲とのバランスが全然合ってないっつう…。何がしたかったんだろうか?って思ってしまうのも事実ですな。

 その辺はともかくとしてプチスーパーバンドとも言うべきSilver Metreはもちろんギターの確かなエグさ、他プレイヤーの見事なプレイぶり、更にジャック・レイノルズの歌も結構湿っぽくてよろしい感じ。アメリカ人一人に対して英国人3名なんで音的にはほとんど英国的ではあるんだろうな、ただ肝心のギターがアメリカだから無茶苦茶個性を主張してしまうんだな(笑)。そういうアンバランスさも含めてかなり楽しめるアルバムになっている作品。





Left End - Spoiled Rotten

Left End - Spoiled Rotten (1975)
Spoiled Rotten

 ここの所70年初頭からのアメリカのハードロックってのを色々と聴いているんだけど、そこで思ったのは世界中でこういう波ってのは必ず起こっていて、そこからメジャーに残り売るバンドが残って、後は淘汰されてシーンから消え去りまた新しい波が生まれるみたいなことなんだと改めて気づいた。英国ロックの中ではそういうのがいつでも起きてて何となく把握しているだけどアメリカのは全然わからなくて、それを今にして色々と漁ってみてなるほど、なんてやってるワケですが…、ハマるってのはこのヘンだろうなぁってのがよくわかる。

 1975年にリリースされたLeft Endと言うバンドのアルバム「Spoiled Rotten」。コイツも聴いてみてびっくりなサウンドとレベルの高さで、やっぱりそういう意味でのアメリカのクォリティの高さは凄いなと思わせるものだ。どのアルバムでもメジャーから出て来るものはきちんと作られているし手抜きは許されないっていうのがあるもん。んで、このLeft Endってバンドのまずはジャケットからしてもそれなりにスタンスを感じるでしょ?アメリカらしからぬデザインしようという意思を感じるのがよいし、バンドのスタンスを表現しているかもしれない。ハチャメチャなハードロックという印象もあるけど、何と言ってもこの粘っこい歌声がキモだろう。あのAcceptのウド・ダークシュナイダーを初めて聴いた時に感じたようなエグさがある…って普通は順番逆なのか?まぁ、今時そうはならない人も多いだろうからこの書き方でも通じてしまう気がするが(笑)。

 どの曲もエグいです。ギターリフがきちんと創り込まれていて、キャッチーさもかなりあるのにきちんと重さを出したハードロック、ハードロックの重さをきちんと意識したサウンド作り、時代を考えてみると如何にしっかり作られているかってのはわかるだろうしさ。しかし今思ったけどスティーブ・マリオットがこういうロックやったらこうなるかも、とも思った。ただルックスがキッスとかアリス・クーパー的なちょいとグラマラスなメイクを施したバンドで、その意味でオリジナリティに欠けたのかもしれない。…にしてもかなり面白いんだよなぁ…アメリカのハードロックも侮れません、こういうのガンガンあるもん。

 再結成…なのかな、2004年のライブとかもあって見てると随分と怪しく進化しているのもあってなかなか見応えありますなぁ…。







Attila - Attila

Attila - Attila (1970)
Attila

 記事をひとつ上げるといくつかコメントを頂いたりして、なるほどなぁ…と感銘を受けるのだが、それにしてもどのバンドのどのアルバムでも聴いてる人はもちろんよく聴いてて、人それぞれの想い入れってのがあって、勝手気ままに聴いては書いてるだけでさほど想い入れのないものももちろん取り上げているし、まぁ、こんだけ書いてりゃそっちの方が多いかもしれない(笑)。ただ、聴かなきゃわからんし、結局自分の好みって幅狭いんだな、ってのは理解してきたけどね、聴いてるからこそわかることもある。好きなものを聴いて書く、っていうのが普通ならば嫌いなものも聴かなきゃ嫌いって分からないワケで、それも記録として書いてるってワケでね、まぁいいや(笑)。

 ビリー・ジョエルが幼なじみと組んだバンド…ってか二人のユニットながらも1970年にはアルバムデビュー出来てるんだから才能の片鱗は既に普通とは異なるってのを魅せつけてくれている。アルバム「Attila」を聴いてみた。多分、大半の人がビリー・ジョエルっても別のビリー・ジョエルだろ?って思うんじゃないだろうか?いや、ジャケットに写るシルベスタ・スタローンみたいな顔は紛れも無くあのビリー・ジョエルでして、えぇ、あのビリー・ジョエルそのものです。しつこく書いてるけど、自分はもちろん順番を逆に聴いたんでかなり驚いたクチです。ビリー・ジョエルってあのビリー・ジョエル?がこれ??へ?です。

 縦横無尽に駆け回る歪んだオルガンとドラム、そして自らの歌だけでの編成だからどんなんかと思ったけど超ヘヴィサイケハードロックなんです。いや、マジに。メロディメイカーとしての云々とか関係なくって普通にオルガンハードの世界でB級にも負けないくらいのダサさ全開で、アグレッシブにプレイしてくれてます。歌声は綺麗っちゃ綺麗だけどしっかりハードロッカーな歌いっぷりで、オルガンでこれだもんなぁ…、アトミック・ルースター的な感じでカッコ良いよ、ホント。このままこの路線じゃ絶対売れなかったワケで、ソロで売れ線に走って人生正解だったことだろう。ただ、あのヒトがこんなのやってたんだ、って思うと案外見直しちゃったりしますね。

Bang - Bang

Bang - Bang (1971)
Bullets: the First Four Albums Plus

 iPhoneで何してるの?って話題があってさ、自分なんかはゲームって全くやらない人なのでもちろんiPhoneでもいくつかは入ってるけど…それも8bit時代のゲームとか麻雀とかばかりだから今時のとは大いに異なるのだが、iPhoneでゲームやるとかほとんどないワケ。一方はゲームくらいしかやらないって人もいて、確かに見てるとゲーム過半数、SNS系が残り半数、通販系残り半数、みたいな感じでスマホでやってることって皆そんなモンなんだろうなって感じ。とすると自分の使い方って結構見かけないのかもなぁ…と思ったりはするがまぁいいや。でも、だから歩きながらでもやっちゃうってのは何かおかしいといつも思うのだった。

 1971年にリリースされたBangってバンドのファーストアルバム「Bang」、フィラデルフィア出身のバンドらしいです。これもまたクリタカライブラリからのご紹介アルバムなのだがトリオ編成でのパワーハードロックバンドを目指したらしいが…、まぁ、GFRに近づきたくてってトコみたいだけど到底追い付かないだろ、ってのがB級感たっぷり溢れる…と言いたいけど、結構音も良いしアレンジも楽曲レベルもしっかりしてるんで全然メジャーな音なんだよな。B級感はあまりなくてどっちかっつうとバッジ−よりももっとキャッチーさがあるくらいには聞こえるからさ(笑)。歌は声もメロディもベタベタな印象なのでオジー的なニュアンスを狙ったか?って感じはあるかな。

 それにしてもが曲のバラエティはかなり豊かでそれぞれが結構完成されたレベルにある曲なのが特徴的で結構実力あるレベルなんじゃないかと。面白いかどうかって判断になるとちょっと自分には怪しい…ってのはスリリングさとか熱気みたいなのがあまり無くって見事に纏められている感じがあってさ、ハチャメチャ感は無いからね、その分熱気は欠けるワケです。当たり前のスタジオ録音って言えば当たり前なんだけどね。



Hammer - Hammer

Hammer - Hammer (1971)
Hammer

 しかし電車に乗る度に思うのだがiPhoneなりのスマホ率が異常なまでに高いのはともかく、電車内でほぼ8割の乗客がそれをいじくってるっての異様な光景。それはともかく電車を降りて歩きながらでもひたすらにその画面から目を離さずに操作しながら歩いているという姿…、ジャマなんだよ(笑)。個人的には歩くときは歩く、スマホする時はスマホする、と割り切っておきたい性分なんで「ながら」ってのはダメなんだよね。結局どっちも中途半端になっちゃってどっちも時間かかるだけになっちゃうハズだから割り切ったほうが時間は有効活用できるハズ。ただ、先日も飲んでて言われたのは何でも時間換算してしまうとそういう発想になるけど、時間換算にしないと許せるんじゃないか、って話。考えたことないや。効率よく人生生きるとかんがえると時間換算になっちゃうからさ。でも、そうかもな〜と思った。ただ、人の人生ジャマしないでくれ、ってのは変わらないが(笑)。

 大手アトランティックからの配給による1971年リリースのサンフランシスコ出身のハードロックバンド、Hammerのファースト「Hammer」。さすがにねぇ、音が良いです。しっかり作られてるってのは一発で分かる音作りとサウンドの良さ。もちろんバンドもそのクォリティに恥じないレベルの演奏とアレンジで聴かせてくれるので単純にアメリカ産のハードロックですと言い切れない深さを持っている。反面、どこに進みたいんだろう?みたいな器用さを疑う側面も出て来てしまって結果的にはやや中途半端な作品になってしまったのは否めない気がする。

 思い切りハードロックです、ってな音から牧歌的なカントリーポップみたいなのもあれば、歌のないプログレチックな演奏力を聴かせるのもあったり…、ややとりとめのない出来上がりになっているね。ファーストなんだから自分たちはこういうバンドだ、っていうのをガツンと出してくれれば分かりやすいのに、どうにも器用すぎる部分が出過ぎてるけど、普通のアルバムとして聞けばもちろん悪くない。でも聴かなきゃいけない理由もちょっと見当たらなくなっちゃったかも(笑)。





Charlee - Charlee

Charlee - Charlee (1972)
Charlee

 改めて世界は広く、そして深いと感じるアルバムに出会う事はそうそう無かったけど、まだまだあるんだよなぁ…当たり前だけど。言い換えると自分の世界が如何に狭いか、その狭い世界で知ったかぶって満足しているかってことになるワケで、ロックはまだまだ深く楽しめるものなのだ。しかも70年代だけでも十分に人生を使い果たせるくらいにアルバムは残されているんで、聴いておくべきものは聴いておきたいね。

 1972年にリリースされたCharleeってなカナダ産のバンドのアルバム「Charlee」。オリジナルジャケットとCDリリース時のジャケットが異なっていたようだけど何か意味あったんだろうか?わかりやすくしている、ってな理由なんだろうけどそこまでしなくてもそもそも無名なんだから気にするなよ、とか思うのだが、売る側としてはちょっとでも売りたかったとか知名度を挙げたかったとかなんだろうか。アナログオリジナル集めなどにこだわっていたらアレだけど今の時代あまりそこまでこだわりもないだろうからどっちでもいいか、なんて不届きな考えもあるが、昔だったらこだわったな。

 さてさて、どんだけのバンドなのかと思いきや、結局はギターボーカルをやってるWalter Rossiという人の一人よがり作品でしかなかったようで、しかもこの人、完璧なジミヘンフォロワーなんですな。ギタープレイなんかもモロにジミヘンで音もそのままだし、曲に出てくるリズムとかグルーブもジミヘンのそれとほぼ同じ…同じってかエッセンスが一緒でさ、別の言い方で言えば2000年代に出て来ている若手ブルースメン達の楽曲群と大差ないようなレベルでのブルースロックサウンドがバンバン出てくる。逆説的な話だけどいつの音だ?みたいな感じでグイグイとギター弾きまくりで引っ張ってってくれるから頼もしい。コイツはそういう意味で結構驚いた。カナダのジミヘンといえばフランク・マリノの名前が筆頭に出て来るけど、この人のもかなり来てるぜよ。ってかこっちのがギタリスト的に好きだ(笑)。

Charlee
Charlee
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Bolder Damn - Mourning

Bolder Damn - Mourning (1972)
Mourning

 結局地を這うようなベタベタで暑苦しくもハードなロックが好きなんだろうと言う結論。そこにブルースエッセンスが入ったりすれば完璧、みたいなさ、そういうのが好みなんだよ、きっと。もちろん色々な音楽があって色々な好みがあって、それぞれアチコチが良いとかあるけど、いつだってB級の香り漂うハードロックってのは楽しませてくれるもんだ。ずっと聴いてるとかなり飽きるからそういう聴き方ではなくてって意味だけどね。そんなのを続々と出して来てくれるのがクリタカライブラリと浅井コレクション。本日もそのヘンからチョイス♪

 Bolder Damnっつうフロリダのバンドの1971年の作品「Mourning」。まぁ、紹介的にはブラック・サバス風味のあるハードロックバンドとして語られるんだけど、それは単に「Dead Meat」っつう16分もの大作がその風味たっぷりに展開されているからキャッチとして付けられているみたいな所があるみたい。アルバム全体を聴いているとそんなにドロドロ感はなくってやっぱりもっと垢抜けた音出してるから抜けてる気がするけどね。ただ、歌声とか歌い方とかは確かにサバス的に近い…ってか意識してるんだろうし好きなんだろうね。でも、サバスではあり得ないような明るくてキャッチーな曲が大半を占めてるからやっぱりサバスに近い感覚で聴かせるのもちょいと違うかな。普通にこの時代のアメリカのハードロック、でいいような気がする。

 想像通りギターが暴れてくれるスタイルのハードロックだけどこのバンドの強みはドラムのドタバタさもかなり派手ってことだ。普通に叩いてりゃ大人しいものが、きちんとギター並に暴れることも多いしカウベルが鳴ったりするという意外性もあったり、なんとも頼もしい。ベースも結構暴れまわる感じがあってうるさいバンドなんです(笑)。ただ残念なのは曲のクォリティそのものがモロにB級路線ばかりっつうとこだ(笑)。まぁ、それもまた愛らしい点のひとつなんだけどね。



Dust - Hard Attack

Dust - Hard Attack (1972)
Hard Attack

 英国のマイナー系さえ漁ってればロックは大抵制覇できる、なんていう風潮もあって自分もそういう意味ではミーハーにそこを追求していたんだけど、このブログ始めてしばらくした辺りからどうもアメリカやドイツなんかを制覇しないと話にならないぞ、みたいなのあって、気にはしてたけどなかなか探し切れず、またどんなのが自分の好みかってのもよくわからないままアレコレ手を付けてて、何となく好みも分かってきたかな〜って時に諸先輩方々が登場しつつあり、更に深みにハマって行ったと言う…、おかげでその辺はその辺で未整理ながらも何となく聴いてたりするしバンド名も何となく記憶していたりもするんでその辺も手伝った聴き方をしてるのだな。

 1972年にリリースされたDustってNYのバンドの2枚目の作品「Hard Attack」。パッと聴いた感じでアメリカのバンドです、ってのは多分わかりにくいんじゃないかなぁ。メロディラインとか慣れてくるとやっぱアメリカだなぁなんてのはあるけど、音の湿り具合なんかは英国的だもん。ジャケットにしてもアメリカにしてはこういうの珍しいしさ、ある意味ファーストなんかもそうだったけどNWOBHMの流れ辺りで出て来ることになるジャケットの走りみたいな所あるしさ、結構特異なバンドだったんじゃないか。音の方も今回はかなり洗練されていて、音のバランスもしっかりしているのはともかくながら、繊細さを持った音になってるというのが珍しい。英国では当たり前のこの繊細さがなかなか無いんだよ。

 フォークギターのメロウな弾き語りで始まりハードロックに展開する作風を中心にメロディアスなロック…言うならばWishbone的なラインの美しい音触りを持ったサウンドでのアルバムに仕上げてきている。もっと評価されるべきアルバムのはずで、事実マニアの間ではこのセカンドアルバム「Hard Attack」はかなり評判がよろしいようで。もっとガツンとしたハードロックを好む方にはちょっと繊細さ、弱さが見えてしまう作品なので敬遠される部分もあるようだが、自分のような英国中心でハードロックを好む人間にはとっても聴きやすく名作な雰囲気を感じるものだ。



Boomerang - Boomerang

Boomerang - Boomerang (1970)
Boomerang

 年末の寒い時期になってすらハードなモンを聴きたいなんて思い始めてて、やたらとそんなのを探しては聴いている。探しては、っても最近では浅井コレクションやクリタカライブラリが溜まりまくってるのでそこからアレコレと物色するだけでかなり色々なものに出会えるので助かってる(笑)。まぁ、それが何かってぇと、彼らがTwitterで呟いてくれる聞いたアルバムの一言感想とアルバム名、バンド名をメモっておくだけなのだが、それがまた自分の好みにピッタリと合い、そして深い造詣と経験を元に冷静なコメントが付いているから指標になろうってもんだ。随分と色々と楽しませてもらっている。本日もその中から…。

 1970年にリリースされたアメリカのハードロックバンド、Boomerang。、カタカナで書けばブーメランの「Boomerang」ってアルバムです。結局唯一作になっちゃったんじゃないかな、バンドの紹介としては元ヴァニラ・ファッジの鍵盤奏者がバンド解散後新たに組んだバンドがブーメランで、何とこのバンドの肝である歪んだギターは若干15歳の新人ってことでそれも話題にはなったであろうか。今の時代にコイツを改めて聴いてみても、そのギターの若さってのは何ら障害になることなく普通にハードロック…、しっかりとブルースに影響されたハードロックギターをきっちりと弾いているので、その技量に驚くばかり。あんまりアメリカンロックバンドだ、みたいなのは感じないかなぁ…、やっぱり英国の王道ハードロックから影響を受けたバンドという感じだけど、マーク・ステインだってヴァニラ・ファッジでやってた自信もあるだろうからそんなのを意識することもなかったと思うが、結局ハードロックが時代にマッチしているっていう判断だったんだろうか、鍵盤入りだけど歪んだギター中心の重くてエグい音のバンドスタイルでブーメランを始動させたってトコか。

 しかし、そこまで考えてなかったんだろうなぁ〜ってのはジャケットのセンスの悪さで一目瞭然なワケで、単に流れでそういう音になったんだろうと解釈した方が良さそうだ(笑)。さすがにロックでこのジャケットを使うってのはないだろうよ。センス悪すぎるよね。まぁ、売れなかったから結局そういうモンなんだが…。ジャケットに騙されずにちょっと聴いてみれば分かるけど、ホント普通に70年代の英国ハードロックな音してます。アメリカ産だけど。でもねぇ、やっぱり音の良さって言うのか、レコーディングの技術が高いんだろうなぁ、音がしっかりしてるんだよね。しかし好みの音だ。



Grand Funk Railroad - Grand Funk

Grand Funk Railroad - Grand Funk (1969)
Grand Funk

 先日面白い会話をした。ロックがやっぱいいんだよ、って事に対して、いや、白人音楽はダメだ、やっぱ黒いのが最高だ、と。そういう人もいるのかと眼から鱗が落ちた…ってまでは言いすぎだけど自分の中ではかなり驚いた発言だった。そんなの人間じゃねぇ、くらいに思ってたし、そんなのがホントにいるなんて思わなかったし、黒いの好きでも多少なりともロック聴いてんだろ、そっから入ってるヤツが偉そうに何言ってる、くらいに思ってたんだよな。でも、そっからじゃなくて黒いのから入ってるヤツってホントに黒いのしか聴かないみたいになっててさ、まぁ、結構なオヤジなんだがちと驚いたなぁ…。何がいいのかさっぱりわからんので会話にはならないんだけど、どうしてそうなったか興味深くて話聞いてた(笑)。

 ガツンとしたのを聴きたくて引っ張り出してきた。Grand Funk Railroadの1969年リリースのセカンド・アルバム「Grand Funk」、通称レッドアルバム。まぁ、聴いてみると分かるんだけどさ、とにかくガツン、なワケよ。ベースのミックスがデカくてさ、トリオの音そのままでほとんどオーバーダビングも入れてないからかそのまんまな音で録音されてるけど、それがまた出音がデカいのがよくわかるし、意外な印象もあるけど丁寧な演奏もしっかりしてて楽曲もほどよくロック的にアレンジされていて良い感じの傑作。アメリカンロックを真面目に聴くことも多くはないけど、このアルバムなんかの場合はアメリカンロックバンドと言うよりも英国ハードロックに影響を受けてやってます的な感触も受けるんで、決して単なるアメリカンロック的なバンドじゃないね。特にバンド初期はその傾向が強いんじゃないかな。

 「Grand Funk」ってさ、冒頭からガツンってくるけど、B面の3曲のインパクトが絶大。アナログ時代はB面ばかり聴いてたって人も多いんじゃない?A面もかなり良いのに更にB面が圧巻でさ、長尺曲が並ぶんだけどそれが結構心地良くってねぇ、単に長々ってだけでもないし、かと言って組み立てられたインプロってんでもないけどさ(笑)。ロックの本質的に迫るガツンなんですな。昔は自分も固いこと考えててアメリカンロックだし聴くのは後回しでいいや、なんて思ってたけど聴いてみるともっと単純に飛び付きやすいバンドでさ、さっさと聴いておく方がいいんじゃないかって思った。しかしうるせぇバンドだ(笑)。



Terry Reid - River

Terry Reid - River (1973)
リヴァー

 スワンプ・ロックかぁ…今じゃ死語だろうな(笑)。そんな事を思いながらふと思い出した人の一人にテリー・リードってのがいた。スワンプってんで思い出したってのもあるけど、もちろんLed Zeppelinに入らなかったボーカリストとして、またDeep Purpleにも参加しなかったボーカリストなワケだが、英国でその頃には相当の実力の持ち主としてその筋のミュージシャンには知られていたってのが凄い。ただ、レコード時代にはテリー・リードって一体どういう声の持ち主だったんだろ?ってのをきちんと知る術がなくてそのままにしてたんだな。なのでおさらい的にってのもあって今回はコレ。

 1973年にリリースされた「River」って作品で、テリー・リードのバンド形式なアルバムで英国スワンプと米国への憧れが詰め込まれた作品、そうは言いつつも基本的にアコースティックな作風が多いってのは不思議なモンなのだが、この質感は紛れも無く英国的。ただ、アレンジとか音の作り方みたいなのはアメリカ風味なんで憧れってのは出てるんだけどさ、面白いサウンドだなぁと。肝心の歌声はどうだってぇと…、かなり個性的な歌声だってのは確かだ。それがハードロックに似合ったかとなるとそうは思えないんで、両バンドに参加しなかったのは正解だったと言える。実際このアルバム「River」にもハードロック的なのはほとんど入っていないし、それこそがテリー・リードの求めていた音楽ってワケじゃないってことの証だろうか。

 カントリーフォーク的ながらスワンプ的、でも英国のアコースティック調な音が入っててベースはスワンプ、歌はやや軟弱系だし、曲は大して良いのは揃ってないんだが好まれるアルバムらしい。それは分かる、分かるけど良い曲ってんじゃない。でもね、クセになる音ではあるなぁ…これヤバいかも(笑)。そんな作風で決して万人向けじゃないけどちょっと色々と追求したい人はいいかもね。



The Frankie Miller Band - The Rock

The Frankie Miller Band - The Rock (1975)
Rock

 年末に向けてやりたいこと聴きたいもの書きたいものなどなど色々と考えてるんだけど、いつも考えてることと実際に進む事柄は異なることが多いのでそんな風にはならないってことを知っててのお話。それでも一応の方向性とか考えるワケよ。聴きたいものってのはまた色々な要素が絡むから都度その時に変わってしまうんだけどさ、いつも何枚もアルバム聴いてるし何とかなってるワケです。ココの所はちょいとヘンなの聴いたりしてるんで、ここでもそんな影響が出て来てるかな…、いや、ブルースロックからの濃い歌声、それが黒い声を持った白人みたいなね…、昔は何人も思い出せたけど今思い出そうとすると割と忘れてて記憶力の劣化を感じている所です。

 フランキー・ミラーってスコットランド人の1975年リリースの3枚目のアルバム「The Rock」。スワンプ・ロックとかパブロックの走りとか言われる人で、名前は随分昔から知ってたけど音が絶対に自分の好みじゃないだろうって思ってたんで聴かなかった。ブリンズレー・シュウォルツとかもそうだけどそのヘンって英国ロック系でも全然受け付けない系統で、フランキー・ミラーもそんな風に思ってたからさ。ただ、歌声はロッド・スチュワート並みの人だってのは何となく…。今回ようやく聴いてみたんだけど、なるほどこれはロッド・スチュワートと比べられるワケだ…、でもロッド・スチュワートよりも鬱っぽさがあるからか抜け切ってないトコが個性かも。ポール・ロジャースみたいに弾けた上手さってんでもないし、スティーブ・マリオットみたいにぶっ飛んでるワケでもなく、ソフトな感すらあるロッド・スチュワート、ってトコだけどそれじゃ全然ダメだろ、なんて思ってしまうのは偏見?いや、そういう個性が曲調にも似合ってるし、作風としても雰囲気があって良いし、そもそもこの頃ってフリーのアンディ・フレイザーと一緒にバンド組もうってな時で、この「The Rock」ってアルバムにも共作が入ってたりするし、そういう世界に出ていけた人なんだろうなぁ、と。

 案外大人しい音。この頃のライブ盤なんてあったら楽しいんじゃないかな。もっとハジケてぶっ飛んだライブだったらいいんだけど、なんて空想してみるとこの声は生きる。ただ、楽曲がこれは良い!ってのがほとんどないからその意味ではちょっと厳しいだろうか。シンプルなスワンプ・ロックでうるさくもないし聴きやすいサウンドではありますな。





Ian McLagan - Troublemaker

Ian McLagan - Troublemaker (1979)
トラブルメイカー(紙ジャケット仕様)

 立て続けに聴いた訃報に驚いたのがこの人、イアン・マクレガン。ストーンズ絡みで続いているんで益々そんな時代になってきたんだろうなと一抹の寂しさを些か感じた次第。そりゃま、自分の年齢振り返ってみたってそう思うワケだし、ブログ書いてるだけでもそんだけ経ってるワケだから時間は確実に経過しているんだしね。そういえば昔誰かが「人間は生まれた時から平等じゃない、平等なのは時間だけだ」なんて言ってたな。その時間の中で何をしていくかが人間だ、みたいな。ごもっともなお話でして…さて自分は?なんてことは考えずに進めよう(笑)。

 イアン・マクレガン最初のソロアルバム「Troublemaker」は1979年にリリースされている。元々Small Face〜Facesの流れでストーンズあたりとも絡んでいく人なのでソロアルバムって必要性がほとんどなかったんだろうな。だから全然リリースすることもなくセッションしていたみたいだけどそこら辺の仲間にそそのかされてなのか、この1979年に初めてのソロアルバムをリリースしてみて蓋を開けたら随分とR&Rとレゲエチックなソリッドな作品でホントにイアン・マクレガン?って見直してしまう人も多かったんじゃない?それくらいに作品としてきちんと立っているアルバムで、単なるソロアルバムって感じじゃないんだよね。参加してるメンツもメンツだから…そうそうボビー・キーズも参加してるしロン・ウッドとかね、やっぱメンツは凄いからさ。

 奇しくもストーンズがこの時期に狙ってたサウンドとほぼ同じようなアルバムのテイストになってるのは時代だからだろうか、そもそもイアン・マクレガンも影響を受けていたのだろうかと言うのもあるが、元々Small Facesってのを思うと、正にSmall Facesが進化したんような楽曲、R&Rが幾つもあって、鍵盤だけでなくギターも弾いてることからして好きなんだろうね、R&R。マリオットが歌ってたらそのまんまになったのにな。それくらいに楽しめるソロアルバムで、意外と楽しめる一枚。



Humble -Pie - Thunderbox

Humble -Pie - Thunderbox (1974)
Thunderbox

 ここのトコロ会話する機会が増えた連中の中に黒いの好きってのが二人も出てきてて、方向性は違うんだけど話し聞いてて、そうか〜ってのを思ったりもするんだが、やっぱ自分はロックだよな〜なんてのは相変わらず。ただどこがそんなに黒いのが良いんだろう?なんてのは聞きかじり程度じゃわからないんだろうな〜なんてヘンな悔しさもあって何となく知ってる範疇を広げつつ試し聴きしていたりもする…。でもさ、結局曲が良いとかってのは少ないんで飽きちゃうんだよねぇ…、ってことに毎回気づくワケですが…。やっぱロックのがいいや。

 Humble Pieの1974年の一旦の最終作「Thunderbox」。黒いのそのまま、ってのよりもこういうアクの強いロックのフィールドの中でミクスチュアしているヤツの方が好きなんだろうなぁ、とつくづく思うワケ。ブルースにしてもホンモノよりもブルース・ロックとされる白人系の方が好きだし、ブラック系もハンブル・パイ後期の方が全然良いしさ、ホーン・セクション交えたって真っ黒のよりもミックスの方が好きだし。所詮音楽のエナジーとか発散とかってのは同じだからどれでも良いんだろうけど、出音の問題としてはやっぱロック。ところんロックが良い、って思うワケよ。そんなオヤジ連中がたくさんいるしね。

 んで、この「Thunderbox」、最終作にしちゃエネルギーほとばしり過ぎなパワフルなアルバムに聞こえるけどカバー曲半分オリジナル半分っつうところでイマイチ評価は分かれるようだけどさ、そんなんよりもこのマリオット都クレム・クリムソンのプレイとこの黒さとソウルフルさ、ギタープレイや曲のアレンジ含めて最高にかっちょいいじゃない?こんなん聴いてつまんね、って言えるハズないしそう思うとしたらちょいと勿体無い。そりゃ好みはあるけどさ、マリオットの歌声ってのはもう心と魂の叫び声なワケでさ、染み入るんだよ。それが最高。上手さとかそういうのじゃなくてね…、うん。やっぱいいよハンブル・パイ。ロックってのはいいね。





Lane / Marriott - Majic Mijits

Lane / Marriott - Majic Mijits
マジック・ミジッツ

 昔ほどじゃないけど色々と漁ってると色々なモンに出会えるのはやっぱり楽しい。漁る時代も昔みたいに70年代だけでいいや、ってならないから広くなりすぎて抜けるのが多いんだけどそのヘンは焦らず何かとフォローしていくみたいな感じ。まぁ、リアルタイム性に欠けるってのはあるけど、別に無くなるもんでもないしいいかと(笑)。ホントはいつもそんな連中と酒飲みながら会話してればもっといろいろな情報があったりするんだろうけど、なかなかそうも時間が許さない年頃になってきてるのかなぁ、でも12月ってそういうの多くなるから機会はたくさん持てるだろう…いや、そうなるんだろう(笑)。

 ロニー・レインとスティーブ・マリオットが一緒にやった幻のセッションアルバム「Majic Mijits」。…って何のこっちゃ?って最初思ったんだよね。そもそもSmall Facesの二人なんだから…とかそんな風に思っちゃったワケ。ところが紐解いてみればスティーブ・マリオットがハンブル・パイ再結成後も疲れ果てて英国に戻って新しいバンド組んでる時にロニー・レインの難病の事を聴いて一緒にアレコレやってたら盛り上がっちゃってね、結局それぞれ持ち寄った曲を一緒のアルバムに入れてちょっとだけライブやって、みたいになったらしい。結局諸般の事情でお蔵入りになっちゃったんだけど、その発掘音源ってことで今やふたりとも天上の人なワケだし、こういうのは一体誰が儲かるんだろうか?なんてのも思うけど聴けるだけ幸せと思っておいた方が良いか。

 それぞれの曲をそれぞれが歌ってるので昔みたいに融合性の高い面白さってのはないけどやっぱり引き締まるのかな、良い空気感が場を占めているのが分かる。個人的にはスティーブ・マリオットの方が好きだからそっちに気持ちが入るんだけど、それがまたロニー・レインがいるからなのかかなりライブのSmall Facesに近い感覚でさ、曲なんてこの歌声をもってすればどうとでもなっちゃうんだからそういう雰囲気とかムードみたいなのが一番なんだろうよ、マリオットには。ロニー・レインの曲はいつものように優しいのが多くてね、それもまた人の心としての想いだしさ、そんな二人の大人になった心意気が詰め込まれた傑作って言っていいんじゃないかな。こういうのをお蔵入りにしていたレコード会社ってのは如何に音楽を商品としてしか見ていないかってのがよくわかる。良い物をリリースしようって思うならもっと早くさっさとリリースされていたはずだしね。しかもツアーに出なきゃ契約しない、って…ロニー・レインのあの難病を知ってて言ってたんだろうけどさ、全く…、なんて余計な所に腹を立ててしまったものだ。作品はホント、最高。今回のリマスターDX盤「Majic Mijits -Remast-」も楽しみだね。

Majic Mijits -Remast-
Steve Marriott & Ronnie
Wapping Wharf Record (2014-10-21)
売り上げランキング: 14,043






John Lennon - Mind Games

John Lennon - Mind Games (1973)
マインド・ゲームス(ヌートピア宣言)(紙ジャケット仕様)

 もう何度目だろうな、ジョン・レノンの何とか、みたいなのを聞いたりするのは…。以前ほどじゃないけどやっぱりアチコチで耳にするよね。クリスマスが近いのもあるのかもしれないけど。最近は街をフラフラするってのが少なくなったから耳にしないだけで実際はあまり変わってないのかもしれないが…。そういえば最近全く聴いてないな…なんて思ってたまには聴いてみるかと取り出してみたのがこれ。

 ジョン・レノンの1973年作品「Mind Games」。まぁ、ジャケットからしてちょっとアレなので手が伸びにくい作品ではあるんだけどもちろんジョン・レノンのレベルなので中味は相変わらず素晴らしく心に響く作品なのです。ふと思ったのは、この人のやってる音楽って魂の音楽に近いんでそこがストレートに響きやすいんだけど、音楽そのものの志向性とか方向性、サウンド的にやりたい事ってあったのかな、なんて。メッセージや歌が先にあるからそんなに昔ほどR&Rってこだわってもいないワケだし、ある種近年のロジャー・ウォーターズなんかもそうだけどメッセージ中心だから自分が得意とする作風だけで曲を進めていってしまってアレンジ面における進化とかバックの音色とかって後回し的な…、そんな部分あるのかも、と思った。別にジョン・レノンの音楽性を否定してるんじゃなくってね。

 とは言え、もっとも言葉のメッセージと歌声にマッチしたアレンジが施されている事は間違いなくって、聴きやすく、それでいてきちんと伝えている、更に不思議なことに心に直接響かせる作品に仕上げているトコロが万人を魅了するあたり。昔もそうだったけど、今でもやっぱり心に直接響きすぎるんであまり聴きたくない人だなぁ(笑)。



Bobby Keys - Bobby Keys

Bobby Keys - Bobby Keys (1972)
Bobby Keys

 寒くなると訃報がいくつか舞い込む。自分の周辺ってのもあるけど、ロックの世界でもそれは同じなのか、幾つかの訃報を目にすることが多くなった。大抵はそうか〜って思う程度なんだけど、意外とショックだな〜って思う場合もあったりする。そういえば健さんとか文太さんなんかもひとつの時代の終わりをしみじみと感じた訃報だったんだよな。もうそういう時期に入ってきてるのは間違いないだろう。…ってなことで別にそんなに想い入れがあったワケでもないし、サイドメンだったのにこれほど注目される人も珍しいのかもしれないボビー・キーズ。

 1972年のソロ唯一作「Bobby Keys」なんだが、ストーンズと絡み始めてしばらくしてからのソロアルバムってことでちょっとそっちの系統かと思いきや、もっとディープなロックの人脈連中たちが参加しまくっている一大セッションアルバムに仕上がっています。レスリー・ウェストのギターなんてもう聴いててすぐわかるしねぇ。ジョージやデイブ・メイソンなんかも弾いてるし。そのヘンではマウンテン絡みのパッパラルディとクラウス・ヴォアマン、ジャック・ブルースとビートルズ、クリーム人脈、もちろんデラニーのメンツも手伝ってるしね。ほとんどその辺の連中の一大セッションアルバムみたいになってる。何せ歌が要らないワケで…要らないっつうか入ってないです。んで、曲調は何か?ってトコですが、ホントにロックなセッションなだけ。サックスプレイヤーだからってジャズやってるワケでもなく普通に歌のないロックな音のセッションでそりゃもちろんメロディはサックスで吹いてるけど、特徴的なメロディなワケでもなく、うるさめなBGMだな、くらい。その分セッションしてる連中の個性が前に出て来るからさすがだなって話。

 しかしこの頃って結構セッションアルバム的なのが出てるんだな。ニッキー・ホプキンスのソロとかもそんな感じだし、もっとも普通にそうなるってのはあるけどさ。しかしボビー・キーズってやっぱアメリカ人、テキサスメンなんだな、とこういうの聴いてると思うワケ。メンツがコレだからそんなに目立たないけどやっぱ抜けたアメリカな音だよね。マウンテンやデラニー系が強く出るからかな、それでも英国ロックからの影響もありみたいな音だけどサックスは明らかにメロディも含めて抜けててアメリカ。名盤とは言われないだろうけど、結構面白い時代を反映したセッションアルバムだと思う。

 R.I.P.







Jack Bruce - Harmony Row

Jack Bruce - Harmony Row (1971)
Harmony Row

 今年はこの人の訃報も聞いたのだが、名声を手にしつつもなかなかその後が続かずに苦労していたという印象が強い。プレイヤーとしての才能もあり、また作曲家としての才能もかなりのものだったにもかかわらず、なかなか商売としての成功者にはならなかった、なれなかった人。一方の相方はもっと無茶苦茶になりつつもきっちりと名声を地位にまで上げて億万長者の仲間入りまで果たしているのに、だ。

 ジャック・ブルースのソロアルバム三枚目ながらも録音は2枚目以前になるのかな、「Harmony Row」ってな作品。これまでのベースプレイヤーぶりを思い切り発揮したソロ作品から趣を変えて作曲家アレンジャー的地位をきちんと示した作品ともなっているアルバム。元々ピート・ブラウンとの共作などで作曲家としての才能は見られていたがクリームでその才覚を更にベースプレイヤーとしても発揮していたわけだ。そっちの印象が強かろうってことでジャズ・ロック系の名手達とのセッションでクリーム的にプレイの炸裂を狙っていったのがこれまでの作風。ところが今回は名手クリス・スペディングとジョン・マーシャルという微妙な位置付けの二人を配してのプレイってことで、その他鍵盤系をもジャック・ブルースが弾いているから結構カラフルになってる。そしてジャズアドリブプレイの応酬ってんじゃなくて英国ロックを作り上げた作品ってな感じ。

 歌にしてもクリームでのジャック・ブルースって印象じゃないなぁ…。クリームのスタジオ盤って大人しい歌だし、ライブだと叫んでるんだけど、そのどっちとも違う感じ。きちんと歌っているっつうか、それでも叫んでるんだけどさ、結構味のある歌声なのでこれはこれで英国ロックとしては面白い作品だと思う。バンド名付けずにソロ・アルバム内でのセッションメンバーだからそうでもないけど、凄いメンツだよね。作風は割と静かめなサウンドも多くて一辺倒さはなく作曲屋さんだなっていうトコロか。自分的にはどこか英国ジャズ・ロック…カンタベリーまでは行かないけどその手前くらいにいるのかも、なんていう感じがして結構好き。ただ、名曲ってのがないから魅力に欠けるってのがあるかな。そこが常にジャック・ブルースの特徴なんだけどね。でも、英国ロック好きで聴くもの無くなってきたら聴いてみるといいんじゃないかっていう作品です。



Little Feat - Sailin Shoes

Little Feat - Sailin Shoes (1972)
Sailin Shoes

 何となくアメリカのロックの良さってのもわかってきた気がする。湿っぽさがなくってカラッとしてる、レイドバックするくらい気楽に聴ける、みたいなのが良いんだろうと。あぁ、一部だけの話だけどね、そういうのを良いと思って聴いたことがなかったからそういう楽しみがあるんだろうなというのを理解し始めてきたってだけです。でもやっぱレイドバックしてるのって好みにはならないんで、本質的なトコロの違いだろうね。サザンロック聴いててカッコ良いな〜ってのはあるんだけどやっぱちょっとそのヘンが飽きちゃうってかさ。

 Little Featの傑作と呼ばれる「Sailin Shoes」、1972年作品のセカンド・アルバムで人気が高いらしい。Little Featって嫌いじゃないバンドなんだけど自分的には掴み切れてないバンドで、ニューオリンズサウンドみたいな印象なんだけど、それは多分ごく一部の音世界で、もっと多様性を持ったバンドなんだろうと言うのは認識してる。そんな中途半端なイメージのまま昔何度となく挑戦してたなぁ。ネオンパークのジャケットの印象が強くてさ、その意味ではやっぱり強烈だったもん。覚えやすくて良かった。中味もよく理解できなかったけど何か面白かった記憶が印象深い…。

 さて凄く久々に聴いた「Sailin Shoes」は、相変わらずニューオリンズってのかな、そんなサウンドで楽しくレイドバックしつつカントリーフレーバーもブルースも酒飲みのプレイも全部ゴッチャゴチャにして軽快に出して来てくれる音。ユラユラと揺れる楽しみなんだよねぇ、こういうの。どっかのライブハウスでジャムってるみたいなトコあるし。ただやっぱり自分の中ではなかなか残らないんで、BGM以上にはならないのが好みってヤツだ(笑)。聴きやす過ぎるのかもしれないけど、何度繰り返しててもなかなか身に入らないっつうトコあってさ、アルバムとしては良い作品なのは間違いないです、はい。





Lynyrd Skynyrd - Nuthin Fancy

Lynyrd Skynyrd - Nuthin Fancy (1975)
Nuthin Fancy

 やっぱりさ、自分が聞いてるロックってものすごく幅の狭い中での話な気がする。決して幅広く様々なロックを聴けているとは思えないもんな。特にアメリカを制覇してないからそれは顕著な気がしているし、もちろん好きじゃなきゃ追求しないんだからしょうがないんだけどね。アメリカのってたまに聞くと楽しめるけど飽きるのが早くてね、最近のバンドでもそういう傾向にあるからやっぱ土地柄なんだろう。ただ、アメリカの良さを聴きたくなることもあってそんな時に…なんて思ったのが本日のタイトル。

 Lynyrd Skynyrdの3枚目のオリジナルアルバム「Nuthin Fancy」、1975年リリース作品。Lynyrd Skynyrdってぇとどうしてもあのイメージがあるんであんな雰囲気のアルバムなのかな、全盛期だし…なんて思ってたらちょっと肩透かしを食らった感じ。随分と落ち着いて大人になっちゃったんでは?と思うくらいに落ち着いてる。まぁ、この時期のバンドの3枚目ってのは初期に当たっちゃったバンドとしては大抵方向転換とか悩ましくなるとか毛色を変えてみるとかそんなタイミングなのが多いかもしれない。それで化けるのもあれば酷評されて失墜するバンドもあるんだが、Lynyrd Skynyrdの場合はもっと保守的なリスナーが多かったからか無かったものとして片付けられているとかかも(笑)。いや、そんなことはないんだけどこの「Nuthin Fancy」と次の「Gimme Back My Bullets」はどうにもファンからの声をほとんど聴いたことがない。その次のライブ盤「One More From the Road」は絶賛しか聴かないけど。

 ギターが活躍してないワケでもないし味がないワケでもない、ただ勢いがちょっと感じられないってのはあるから落ち着いた、って言われちゃうんだろうけど音楽的にはちょっと深いところに行こうとしている、とは言い過ぎか。そこまでリスナーが求めてなくって相変わらずの快活なサザンロックを聴かせてくれってなトコだったんだろう。やっぱ「Free Bird」の印象が強すぎて、どれもこれもがあのレベルであってほしい、ってのがリスナーの願望だったりするからそうじゃないと一蹴されてしまうってのもある、か。確かに聴いててイマイチ感たっぷりだった(笑)。ギターは好きだけどね。



The Answer - New Horizon

The Answer - New Horizon (2013)
ニュー・ホライズン

 古臭い音って思いだした…先日の飲み会でもちょこっと話題に出てて思い出した感あるんだけど、自分的には一旦見切ってしまっていたのですっかりご無沙汰状態…。見切ったってもまだまだだな〜って思っただけでアルバム的にはきちんと進化してたしバンド的にもしっかりしてきたんだろうけど、たまたま最初の日本公演のライブを見ちゃったからその稚拙さに距離を置いたってトコなんだけどね。今はそんなことないんだろうからきちんと聴かないと…なんて。

 The Answerの4枚目のオリジナルアルバム「New Horizon」。コンスタントにアルバム出したりライブやったりしてるんでバンドの気運は高いまま保てているんだろう。AC/DCとのワールドツアーが彼らを成長させていると思われるんだけど実際生では最近全く見てないしわからん。ただいつも通り出て来る音の密度は高くて自信に溢れていることがわかるからそんな想像をしている。オールド・タイムなロックファンなら間違いなく「いつのバンド?」って訊くだろうし今のリスナーならこのかっこいいのは誰?みたいになるんじゃない?いや、そう思いたい。クォリティは高いし確実に70年代のハードロックの音を継承している。先日のBlack Stone Cherryのアメリカさをは裏腹にアイルランドのバンドであるが故に正当なハードロックの重さや湿っぽさをも持ち得ている音で、明らかにアメリカのそれとは異なっているから同列に語られるのは可哀想ってモンだろう。正しく英国ハードロックの音を出しているバンドの音だ。

 そんな雰囲気を感じながらず〜っとアルバム聴いてるんだけどさ、良い作品です。でもねぇ、何だろ、ギターが物足りないんだろうか?ギターの音そのものではなくてブルース愛ってか…深みが無いように聴こえてしまってさ、特にソロプレイになると芯が無いと言うと語弊はあるけど薄っぺらいっつうかそんな感じ。70年代ロックの肝ってギターヒーローなワケだし、そこが堂々と俺だ俺だってのを出してるバンドが多かったからこそ輝いてたワケで、そこが一番なんだよ。でもそういう俺が俺が感がないからちょっと物足りなく思っちゃう。新しいバンドとして捉えればそういうモンなんだろうってのもあるが…、しかしよく出来たアルバムだ。ボーカルの技量が大きいね、ここは。







Black Stone Cherry - Magic Mountain

Black Stone Cherry - Magic Mountain (2014)
Magic Mountain

 古臭いけど新鮮的なバンドはいつの時代も出て来てるけど大抵消えていってるってのもあって、やっぱり独自性をどこまで見せれるのかみたいなトコロが肝なんだろうと思う。独自性ってもなかなか今のシーンで新しい切り口ってのも見つからないので個性は出せても独自性は難しいとかあるし、色モノじゃダメだし音楽的にはもうロックなんてやり尽くされてると言われて久しいくらいに老朽化、形骸化しているくらいに新しいものが少なくなってる。だからこそジジイ連中のロックが今でもウケるワケだが、若手も頑張ってるんだなぁと…。

 Black Stone Cherryなるアメリカのケンタッキー州のバンドの4作目「Magic Mountain」なんてのを。アマゾンでこのムラサキが目立っててジャケとかロゴ見る限りサザンロック系なんだろうなぁ、ケンタッキーだしなんて思っててちょいとパスってたんだけど、先日のJoe BonamassaやBlack Country Communionなんかを聴いててそんな系譜かもしれんな、と耳にしてみると結構普通にアメリカの思い感じのハードロックなバンドで、面白いことにやっぱり南部的な大らかでワイルドな雰囲気を持ちつつもハードロック、やっぱりサザンロックになるんだけど(笑)、気持ち良いのは事実でして…うん、やっぱね腐ってないし暗くもないしかと言って爽快過ぎるアメリカンでもなくて土着的なアメリカン、ブルースほどじゃないけど南部な世界のハードロックで良い感じ。こういうのはホント土地柄なのかなぁ、知らずに聴いても南部じゃね?ってのがわかるだろうしさ。

 何も新しいことはないくらいに聴きやすくて古臭いサザンロックを聴かせてくれるんで文句は無いし、実力もしっかりありそうだし歌にしても力強くて男臭いし野性味のあるサウンドです。ただオールド・タイムな音に若干自分たちのアイディアを被せているくらいだから新鮮味に欠けるのはあるか。サザンロックの系譜だけどギターの音とかは近年の音を入れてたり、みたいなトコはあるからさ。最初ギターの音が籠もりまくった歪んだ音で何だこの音?って思ったくらいだからサザンロックとグランジやLimpみたいなのが出会った感じなのかもね。でもそれだけなんで一発聴くには面白いけど…ってとこだ。まぁ、それでも元気あっていいけどね。





Blues Pills - Blues Pills

Blues Pills - Blues Pills (2014)
Blues Pills -CD+DVD-

 若いバンドでも色々なのが出て来るし当然ながら実力派もいたりまるで宇宙ってのもあるから音楽シーンはやっぱりそれなりに進化しているし楽しめるモノではあるはずだ。ただ、情報の入手が難しくなってるような気もするし、人気のあるモノに偏っているのも明らかで、今後のシーンには何となく暗雲漂う気配感ではあるが…その分どんどんニッチな世界になっていくのだろうか?シーンとしてはどうなんだろうなぁ…。

 さてさてそんな中、見事なまでに70年代のブルースロック…しかもサイケな波を被せたような俗に言うストーナー系な音になるのだろうか、それとも2013年夏に自分をドキドキさせてくれたPursonみたいな感じだろうか、Blues Pillsというバンドの「Blues Pills」を発見。バンド名、いいね。ありそうで無かったバンド名でしかも美貌な女性が歌い上げてる…それが美しいとかじゃなくて正にRuth Copeland…いや、やっぱりこの手の歌手の元祖だと思っているBabe Ruthのヤニタ嬢と言うべきか、そんな歌唱力で迫ってくれる古臭いロック…それもヘンな黒い系の音も混ぜてるから不思議な質感。ジャニスのような悲壮感はまるでないので広告文句などにあるジャニスとの比較は無意味だろうなぁ、これ。そんなの正反対の歌だろ。ふと思ってしまった。それはともかく、ヤニタ嬢だな、こりゃ完全に。お転婆娘の歌です。

 曲は…古いハードロックにちょっと黒いリズムとか質感交えてるけど音そのものは軽い。そして面白いことにバンドの音そのものは割と新しいサウンドな感じでさ、何言ってるんだか、って話だけど一生懸命古さを追求してるんだけどやっぱり新しい人達がやってるっていうのが漂ってくるんだよな…そりゃその通りだけど、PVとかもメチャクチャ古臭く頑張ってて…ファッションのひとつだろうか。そして彼らも一発で消えていくのだろうか、大抵こういうのは食いつきはいいんだけど皆すぐ飽きるんで(笑)。しかしエリン姫、良い歌声だ♪









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Author:フレ
物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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