Queen - Hot Space

Queen - Hot Space (1982)
Hot Space: Deluxe Edition

 英国ポップロック的な流れの中ではいつもクイーンの名が挙がってくる。今でこそそんなこと思われないバンドになっている気がするけど70年代ではその辺りのバンドと一緒にされていたようだ。一方日本ではキッス、エアロ、クイーンとハードロック的な三羽烏に例えられていた事でポップバンドというイメージから離れられたようだが、英国ではクイーン、スイート、ELO、10ccなどは同類に扱われることも多かったらしい。Pilot聴いててクイーンを彷彿してしまって、何か本物聴いてみたいな、と思いつつ本ブログに大抵の初期アルバムは登場しているので聴くだけにして(笑)、ここで登場するのはその流れだけを組み込んだだけで音的にはまるで関連性のないアルバムです(笑)。

 1982年にリリースされた当時の問題作「Hot Space」。当時の、ってのか後追い世代がまとめて聴いた時でも「?」ってなるんじゃないだろうか?コレ、クイーンがやる必要ってどこにあるんだ?と。好意的に見ればこんなファンクでブラコンな作品であろうともフレディは作ることが出来るしブライアン・メイはギターこそ入れられなかったけどバンド辞めずに参加してるぞ、とかそういう天才的な意味合いでの見方はある。一方ではこないだまで「ノー・シンセ」だったのが今度は思い切りシンセかよ、しかもロックじゃねぇだろ、これ、ってな怒り具合絶頂な反応。まぁ、自分がどうだったかと言うと微妙なんだよね、実はさ。70年代のクイーンはリアルで通ってないから80年代のクイーンのイメージが先だったんだよな。だからクイーン自体が好きじゃなかったもん。ただ、70年代のクイーンとか知るようになったら一気にのめり込んだけどね。だから好きとキライが混同していた。ただそれを含めてクイーンっつうバンドなんだからなぁ、と聴くには聴いてたけどやっぱ好きじゃなかったな〜。今久々に聴いてるけど、音としてはキライです(笑)。ただ、こんなの出来ちゃうんだっていう才能の凄さには脱帽。マイケル・ジャクソンじゃないか、これ、ってくらい。あ、マイケル・ジャクソンと一緒のセッションってもうリリースされたのかな?

 しかし…、つまらんアルバムだ(笑)。フレディの歌声はとんでもなく凄くてジョン・ディーコンのセンスもばっちり出ているみたいだが。不思議なのはこの頃ワールドツアーやっててどこもかしこも凄い人気だったってこと。「Hot Space」からはほとんど演奏されていないから往年の名前でライブやってたんだけど、DVDとかも幾つか出てる81/82年頃のライブは元々のクイーンのロックサイドが強調されたライブで完成度高いんだよね。そのギャップは面白いな〜と。

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Queen
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Pilot - Second Flight

Pilot - Second Flight (1975)
Second Flight

 あんまりポップロックって通って来なかったな…やっぱりソフトでポップだからガツンロックの好きな自分的には若い頃は受け付けなかったし、何でも聴くようになってからもこういう世界があるっていう認識はあるけど好んでは聴かなかったもんな。でも、今はそんなに嫌いじゃない。多分こういう気楽に聴けるBGM的な音ってのを許容しているからだろうな(笑)。ただ、だからと言ってハマり込むほど聴くか?ってモンでもないから結局人生に於いてそんなに聴くものじゃないんだろうとは思う。先日どこかでふとThe Whoなんかが流れてて、やっぱりガツンと来たもんな。好みってのは結局ワガママの象徴でしか無いしね(笑)。

 1975年にリリースされたPilotのセカンド・アルバムにて多分一番売れたアルバム「Second Flight」なんてのを…、いやリアルタイムでは知りません。そして後追いとしても後で追わなかったので知りません、聴いてません。ただ、色々と漁るようになった時にこのポップロック系統ではベイ・シティ・ローラーズあたりと並んで出てくるんで名前は知ってた。そもそもBCRも聴かないから当然Pilotも聴かないワケで、他者が言うところのアイドルバンド、もしくはBCRとくらべての評論ってのは聴く人にはイメージつけやすいだろうけど、余計に聴かないリスナーも増やしてしまうということはあるのだ。そういうのがたくさんあるから自分で書く時にはあまり類似バンドと言うのは書かないようにしてるけど…どうだろ、ま、あるんだろううな、きっと(笑)。

 さて、売れたらしい「Second Flight」というアルバム、端的に言えば「全然面白くない」。まぁ、言い切って良いかどうか、はたまた「コイツの耳はおかしい」と思われるのだろうけど、つまらんモンはつまらん。売れたアルバムって面白いかどうかは二の次ってのが正に当て嵌まるなぁ…、あ、自分には、です。ちなみに自分はポール・マッカートニー聴かない人なのでそんなセンスの人間が単に「Second Flight」はつまらん、と言っているだけですのでそもそもそんなお話です。なんかね、微妙なんですよ、このヘンの音を聴けるか聴けないってのが。10ccとか面白いな、って思うんだけどPilotはダメ。一聴するとクイーンみたいな側面強くて、それならなかなか良いじゃないか、って思ったんだけどなぁ…Angelは良いんだが。何がどこがダメなのかわかりません、ただ、何かダメ。…っても多少なりとも好意的に書けばよく出来てるし聴きやすいしB級じゃなくてしっかりとメジャーなプロダクションによる音作りだからそういう部分の悪さは全くなくって美しいです。ヘタじゃないしコーラスだって曲だって際立つくらいによく出来てる。ギターのメロディだってよく練られてて印象的な旋律になってるから覚えやすいし。

 ただ…、多分自分的には「ロック感がない」に尽きるか。ロックじゃない人がロックじゃないのをやってて聴くのは良いんだけどロック的に聴かせようとして形も出来てて、でも全然出来てない中身ってのが一番腹立つのかも(笑)。まぁ、わからなくても良いんです…ただのこだわり、ってか自分の感性ですね。気持ち良いの聴こう〜っと♪

Pilot (From the Album of the Same Name)
Pilot
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City Boy - City Boy

City Boy - City Boy (1976)
シティ・ボーイ(紙ジャケット仕様)

 ブリティッシュポップロックの流れってビートルズ以降当然ながら今の時代でも脈々と流れているひとつのジャンルで、ほとんどの時代にいくつかのバンドがそれらしいサウンドで存在していてなんとなくのセールスを誇っている、ってことは皆嫌いじゃないってことだ。もっともロックもポップも関係ないリスナーからも取っ付き易いだろうし、ともすればロックってかっこ良いと思うきっかけにすらなることも多いバンド郡なのだろう。ポップスとはちょっと違う…ってところに響くリスナーはまだまだたくさんいるだろうし。

 1976年にリリースされたCity Boyという英国のバンドのファーストアルバムとなる「City Boy 」は、一聴すると普通にロックバンドに位置するバンドらしい音が飛び出してきて、どこがポップに位置するバンドなんだろ?って思った。ロック、しかもハードロックに近いカテゴライズの中で十分に存在価値を出せるんじゃないの?みたいな感じをアルバム最初の何秒かで抱く。ただ、歌メロが入ってしまった瞬間に「あぁ、ポップだな…」と納得、そして曲が進むに連れて、またアルバムの曲が進むにつれてちょっと歪んだギターを前面に出したポップ系統で、重心も低めに取っているけどやってることは、って感じで中途半端さが出てしまったバンドか。それでも結構な枚数のアルバムを出してるんだからそれなりに売れたんだろう。自分は全然通らなくてかなり後になってから名前を知った程度のバンドだったが。

 英国ロックB級の、ってなればまだ救いはあるがこの手のポップ系統で売れなかったバンドって再評価されにくいからなかなか今の時代に浮上することもないし、このカテゴリってそもそも位置づけけが中途半端なのでリスナーを選んでしまうんだな。いくつかそういうジャンルってあるけどさ、それとこのバンドは出てきたのが1976年というのもちょいと不遇で、そうパンク勢が盛りの時にこんな中途半端で軟弱なのを出してきてもねぇ…ロックファンからはウケなかっただろうから、と言う気がする。時代をまるで読まなかったけど音的にはブリットポップ的センスを持ったバンドってことで出されてきたが、時代はそこまで遅く進んでなかったという餌食になってしまった感強いかも(笑)。それでもちゃんと後にはヒットシングル出してるんだから大したもんだ。

君のナンバー5705(紙ジャケット仕様)
シティ・ボーイ
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Roy Wood - Boulders

Roy Wood - Boulders (1973)
Boulders

 ロックの世界に於けるポップのアーティスト、って考え方、捉え方は普通のリスナーにはちょいと捉え難い部分なんだろうと思う。普通のポップミュージシャンだってポップだしロックのミュージシャンだからって何が違う?みたいなトコでさ…、アイドルとの違いは他人が曲を作ってるか自分達でやってるかの違いがあるけど、そうするとエアロスミスとかボン・ジョビとかってのはアイドルになってしまう(笑)。シンガーソングライター的なトコロもともかくながらポップな風味で聴かせるだけでやってることは実にマルチな、ロック的なグチャグチャ感で…とかそんな意味合いかも。何か定義ってしないと面倒だけどしても面倒(笑)。

 1973年にリリースされたロイ・ウッドのソロアルバム「Boulders」だ。実際には1969年には完成していたってことで名前が売れるまではリリースさせてもらえなかったのかもしれないが、最初から最後まで徹頭徹尾一人で作り上げた作品として知られていて、その内容については割と後付的に知られているみたいな感じだ。端的に書けば名作でも何でもない、と思う。一人で作ること自体はとんでもなく凄い事だけど、リスナー的に出てくる音楽を聴く側としてはその中身のお話になるので…、いや、超良質なポップが詰め込まれていてキッチュでユニーク、そしてどこか可愛らしくてファンタジックという自分的には好きな要素がふんだんに詰め込まれているんだけどマジックがないから…、ちょっと予測できてしまう音の流れが多いからイマイチっていうイメージ。ドラムとかやっぱ叩けるっていう程度でしかないからフレーズに面白味はないし、どの楽器についてもグイグイするプレイってのは見当たらない。歌でも鍵盤でも、だ。だからロイ・ウッドの魅力が全楽器に分散されて平均化されてしまっていることでちょっとレベル感が下になったのかと思う感じだ。誰か人を使って出来たらもっと生き生きとした躍動感あるアルバムになっただろうなとも思う。そこまでの状況じゃなかったんだろうとは思うけど。

 でもね、キャッチーだよ、やっぱ。当然ながら時代の反映も受けてカラフルでマジカルな感じでビートルズチックでもありもっとキッチュな感じでもある。でも天性のメロディメーカーだから鳴ってる音は耳当たりも良いし楽しめる。つくづく一人プレイヤーってのがもったいなく思うものだ。そしてこの「Boulders」があってこそこの後の稀代のポップメイカーとしての才能が発揮されたのだろうと思うと、重要な位置づけにあるアルバムという事実は変わらないのですね。アーティストにはそういう作品も必要です。

Wizzard!
Roy Wood
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The Electric Light Orchestra - ELO 2

The Electric Light Orchestra - Elo 2 (1973)
Elo 2

 ある才能が新たな才能と出会う、そして意気投合して二人が協調して飛躍的な音楽を作り出す、しかし大抵それは短い間の蜜月にしかならず、すぐに反作用してしまうことが多い。典型的なのはビートルズなのだろうけど、他にもそんなバンドはいくつもある。実は天才が一人いて優れたプレイヤーが集まっているバンドの方が長くロックしていられるし、飛び抜けた才能ではなくてお互いが補わないと成り立たない程度の才能の持ち主同士ならこれもまた上手くいくようだ。大御所と呼ばれるバンドの多くをこの図式に当てはめてみればなるほど、その通りかと頷けるんじゃないかな。今思い付いたお話だけどさ(笑)。

 1973年リリースのThe Electric Light Orchestraのセカンド・アルバム「Elo 2」は早くももう一つの才能だったロイ・ウッドが離脱してしまってから出来上がったアルバムで、言うならばジェフ・リンの才能が発揮されまくったアルバムというワケだが、察するにビートルズ好き過ぎてロイ・ウッドはどこかイヤになっちゃったんじゃないだろうか(笑)。お家騒動的なお話は今となっては逸話でしかなく、あんまり深く意味を考える必要もないくらい時間が経ってしまっているので小話として知っていれば良い程度だと思っているが、残されたジェフ・リンとしては結構プレッシャーあったのかもしれないな。

 「Elo 2」は見事にストリングス…弦楽器を使いまくったアルバムで、時代的にはプログレッシブ・ロックとも思われがちだけど、どっちかっつうと日本で言えば歌謡曲のバックってストリングスの多いオーケストラだったりするじゃない?それと同じで荘厳な弦楽器が鳴ってるけどそれh全て歌とアレンジを引き立たせるものであって小難しいクラシックのような演奏を聴かせるためじゃない、すなわちプログレッシブな要素はあまりなくって、思想と言うかそういう方向性はプログレだけど音楽性は弦楽器なポップス…ってわからんな(笑)。まぁ、楽曲はそれぞれ長い時間になっているので思想はプログレだろうけどさ。「Roll Over Beethoven」なんてベートーベンの「運命」そのものから始まるという面白さ、英国的ユーモアたっぷりで大変心地良い。そんな面白さを出せるバンドって今時だとなかなかないしね、時代の勝利だな。

No Answer
Electric Light Orchestra
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10cc - Sheet Music

10cc - Sheet Music (1974)
シート・ミュージック

 聴けば聴くほどにロックの楽しみは70年代に限る、限ると言うと語弊があるが70年代に全てのロックの基礎は出尽くしてしまっていたんじゃないだろうかと。そりゃ進化したメタルとかあるんだろうけど、モーターヘッドやブラック・サバスがあったからその基礎はもう出てたワケだろうし、バッジーでもいいけどさ、そういうもんだし、一方ではとんでもなくプログレッシブなものだったりポップなものだったりキッチュな世界だったりとコレほどまでに多彩な音楽表現があるのかと思うばかりのアルバムが溢れ返っている。嬉しい事に今の時代でも大抵手に入れることが出来るので21世紀の音楽も70年代の音楽も平面上に並べて聴けるのはありがたいし歴史的に残っていくと面白いな〜と思う。

 1974年にリリースされた10ccのセカンド・アルバム「シート・ミュージック」は一見地味に思われがちだけどその実傑作「The Original Soundtrack」と変わらないくらいにクォリティの高い作品で、決して無視できないアルバムじゃないかと。キンクスとかフーとか好きな人は大抵このヘン行けると思うんだが、なかなかそこまで手が伸ばせていないロックファンも多いんじゃないかな。自分も随分遅れてから10ccは面白いなと思ったものだ。「The Original Soundtrack」は有名だったし簡単にレコードも手に入ったので聴いててその見事さに感心してたけど小奇麗にまとまりすぎてたってのもあっていわゆるロックバンドというよりはポップスの世界に位置付けていたから後回しだった。他のアルバムにはヒプノシスのジャケットってのもあってビジュアル的には割と見ていたので手に取ってレジに行くのにはあんまり抵抗なかったな。ジャケット買ってる感あったからだろう。その半面、音をあまり聴いていなかったのは大いなる反省…ってことを思い出しながら「シート・ミュージック」を聴き直してます。

 歌詞がもっと直接的にわかったりイメージできたりするとこのキッチュなひねくれ者の言いたい事がわかって良いんだろうけど、そこは苦手なのでまずサウンドから、ですね。面白い。ホントに面白い。そりゃハードロック的なのとかじゃなくてポップな世界での面白さ綺羅びやかさ派手派手さが良い感じ。ケイト・ブッシュ的なのもあるしキンクスみたいなのもある。どこを取っても実験精神旺盛でありながらポップにキャッチーにまとめているところがユニークで聴きやすいな〜なんて思ってても全然口づさめない厄介さっつうのか、クイーンに近いかもしれないポップ感。不思議なバンドだよなぁ…、こういうのは早い内に聴いて制覇しておくべきバンドなんだろう。一体何なんだ?みたいなハマり方できると面白いと思うよ。

The Original Soundtrack
10cc
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Sad Cafe - Fanx Ta-ra

Sad Cafe - Fanx Ta-ra (1977)
悲しき酒場の唄

 最近ちょっとだけ真面目にネットワークオーディオに注目…してたけど、自分の環境ではどうもあまり必要では無さそうだ、ってことに気付いてしまってテンションがやや下がっている(笑)。折角新しい世界が広がると思ったのにな、どの部屋でも同じ音楽を聴けますとかそんな広い環境じゃないしさ、敢えてそれぞれのiPodとかに違うライブラリを入れてその場にあるのを久々に聴いて楽しむなんてのをやってるし、車の中とかNAS出来ねぇし、クラウドだって難しいんだからそんなん無理だしな〜、家の中でももそんなの意味ないもん。とすると何したいんだ?ってなるとPCオーディオの世界になるのかな。それにデジアンやら何やらでの環境くらいが一番自分に合うのかもしれないけど、Macでそのまま聴いてて何ら不便を感じないんだから困る。今やりたいのは優雅にロックを聴くってことだから、多分別室でiPad操作しながらデジアン経由のスピーカーシステムだろうか。それって今のセットをもう一つ作るってこと?意味ない…orz

 Sad Cafeってバンドのデビュー作1977年リリース「悲しき酒場の唄」でアルバムジャケットが気をそそるなかなかのデザインでね、そこにSad Cafeなんていうバンド名だから何ともユニークな存在。と言いつつもあちらこちらでSad CafeはAOR寄りのポップスと紹介されているものが多くて全然聴く気にならなくて、聴いたのは随分と後になってからだ。聴いたからと言って気に入ったか、と言われると全然そんなことなくて掴み所がなかった、ってのが正直なトコロ。前身がMandalabandの面々で、そこに濃い〜ボーカルを入れてキャッチーに進めていったらこうなった、ってのがA面のアグレッシブな側面で、Mandalabandの流れを汲んでいるのはB面の組曲達。それでも妙にファンキーなポップがあったりするからどうにも…ってトコだけど、時代を考えるとやっぱり最先端を行ってたんじゃないかと。売れてもおかしくなかったし、実力もあるし、という感じ。ただ、垢抜けない(笑)。

 ギターがね…、相当にアグレッシブで只者じゃないプレイをしているのが面白くて、曲調とバンドの実力とやってることがチグハグな印象で、何だろ、ゴッタ煮ロックなんだけどちょっと洗練されてる…、でもメジャー所には行けなかった?くらいの感じ。ただ、聴いているとハマってくるタイプのバンドかもなぁ…、何せ掴み所がないからどこか掴もう、みたいに思うしさ(笑)。自分はかろうじてギターのエグさと歌のユニークさ、かな。まだまだです、このヘン。

Fanx Ta-Ra / Misplaced Ideals
Sad Cafe
Edsel Records UK (2009-07-14)
売り上げランキング: 168,691


Mandalaband - Mandalaband (1975)

Mandalaband - MANDALABAND I - 曼陀羅組曲 (1975)
MANDALABAND I - 曼陀羅組曲

 最近は集中力に欠けててどうにもプログレッシブ・ロックなる世界をじっくりとゆっくりと聴くという快楽から離れてしまっている。生活スタイルの変化によるものだろうなぁ…、音楽聴く形態も変わってきてるしそれに割く時間の取り方も変わってきているからある意味ゆとりの無い音楽の聴き方が常態化しているんだな。よろしくない…と言うか、オーディオセット一新したいなぁ(笑)。デジアンやらNAS込みのネットワークオーディオやらと色々と進化しているんで興味はあるけど手に取っていないという中途半端な状況、まぁ、気が向いたら…。

 1975年リリースのMandalabandの一作目「MANDALABAND」を久々に。昔セカンドの「THE EYE OF WENDOR」を聴いてて、その緻密な音世界でのストーリー展開が見事だな〜という印象があって、それに比べるとファーストはややこじんまりしている、みたいなのを何かで読んでからファーストの「MANDALABAND」はあまりソソられることもなくて、割と忘れてた。とある時中古CD屋で安く見かけて手に取ってみたのが入手のきっかけか。その時も聴いて、確かにこじんまりしてるな〜って感想は変わらず、音世界的には何故かあまり好みじゃなくて何度も聴かなかったアルバムのひとつ。何かたまたま気になるのないかな〜とライブラリ探索してて見つけたから、これは聴いてないな〜ってことで本日のお題となって聞いているワケです。

 壮大なるオープニングとどこか軽いフュージョンチックですらある音楽、ロックというカテゴライズや単語が似つかわしくないまでの音楽世界で、クラシックを聞いているかのような感覚すら覚えるゴージャスさ、何ともアレだな〜なんて思っているとチベット語での歌唱が…、多分チベット語だろうと思われるんだけど、本能的にこれは何か違う、みたいに思ってしまうんだよ。シンフォニックでプログレッシブで躍動感も溢れるのだが…。もうちょっと聴いてみると変わるんだろうか?ネイティブで歌詞を見ながら音を聴いてイメージをふくらませて聴くという事が出来ればもうちょっと入り込めるかな…、そんなことを考えてしまったアルバム。出来過ぎたアルバムなのかも。

THE EYE OF WENDOR - アイ・オブ・ウェンダー
MANDALABAND - マンダラバンド
Arcangelo (2010-11-24)
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Juicy Lucy - Get A Whiff A This

Juicy Lucy - Get A Whiff A This (1971)
Get A Whiff A This - Remastered Edition

 良い音に出会えた時って単純に嬉しい。今時の出会い方かどうかはともかく、どうあれ好みの音に出会えたってのはこれからの楽しみも増えるし、幅も広がる。ライブラリを眺めているだけではどうも満足しきれないってのが日常で、どんだけ色々なものを手に入れて聴いてても何故か他のものを知りたくなる…もちろんあるものを聴いて好きになることも多いんだけど、そもそも好きなもの買ってるんじゃないのか?ってのはあるが(笑)。それはともかく、昔から持っててそのまま、ってのを再度聴いて楽しむ、好きじゃないか、これ、ってのを発見するという訳の分からんこともよく起こり得ていて、単純に切り捨ててはいけないものもあるってお話です。

 1971年にリリースされたJuicy Lucyの3枚目のアルバム「Get A Whiff A This 」は正にそんな感じで、音としては好みだったけどどうにもパッとしないところがあって以前はなんとなく聴いてそのままになっていたもの。Juicy Lucyってバンドそのものもそうだけど圧倒的にB級感漂うワケですが…、その実メンツ的にはホワイトスネイクに入るミッキー・ムーディがギターを弾いてるし、歌はテンペストに行くポール・ウィリアムスなワケです。ま、他の面々もそれなりに英国ロック史では来歴の深い方々なので書けば良いのかもしれんけど、それはともかく、この面々が若い頃に一緒にやってたバンドがJuicy Lucyってので、「Get A Whiff A This 」はかなり傑作の部類に入る英国スワンプブルースハードロックアルバムなんじゃないかと。

 ソウル的ってのはボーカルスタイルのお話で、要するにソウルフルに歌が上手いって事。ただ、ギターはかなりテクニック的に音楽的で、二人いるからか結構遊び要素が多くて小ワウ効かせたり効果音的なリフレインを弾いていたりオブリも細かに入ってたり、ペダルスティール弾いてたりと忙しい。カラフルに彩っているトコロはアルバムを飽きさせなくしているね。そして曲そのものは「渋い」かな。テンペスト的ってのもあったり技巧に走ってると感じるのもあるしストレートなロックもある。迫力と言えばそこらのバンドには負けてないし、それでいてチャレンジも多いから良い。前進して洗練されて行ってるバンドで、「Get A Whiff A This 」ではかなりクォリティが高くなっているのでもうちょっと売れていれば英国バンドのひとつの顔になっただろうに…ってトコロだが、そこがちょいとダメだった。でもかなり面白くてつう好みなバンドです。

Lie Back and Enjoy It
Juicy Lucy
Repertoire (2002-11-18)
売り上げランキング: 497,391


Atomic Rooster - Atomic Rooster

Atomic Rooster - Atomic Rooster (1980)
Atomic Rooster

 ちょいと英国ブルースな旅へ…とでも思ってたんだけど日に日に気分ってのは変わるもので、普通の流れならばFleetwood Macへの展開なんだけどさ、そんなに好きなバンドじゃないし、クリスティン・マクヴィーっても全然興味ないし、Fleetwood Macのブルースもちょいと好みじゃないから気が乗らなくて…、んで、何か他にないかな~なんて思ってたら、鳥繋がりでいいや、ってことで一気に路線変更(笑)。

 1980年にリリースされたAtomic Roosterとは名ばかりのアルバム「Atomic Rooster」、実態はご存知のようにJohn Du CannとVincent Craneのユニットに近い音で、それでも当時売れる事のなかったVincent CraneとしてはJohn Du Cannのこの誘いを断ることはなく、Atomic Roosterというバンド名でやってみるか、って思惑があったんだろうと。その思惑は時代を反映したNWOBHMの流れに乗るもので、Atomic Roosterとしての昔の面白さやヘンさはまるで持たず、あるのはVincent Craneのハモンドの音くらいなもんだ。それでも、この「Atomic Rooster」というアルバムはとっても面白く仕上がっている。もちろん昔のAtomic Roosterの名残を思い残しながら聴くと全く聴く気が無くなるのだが、そうではなく、NWOBHMの一員としてのバンドとして聴くと間違いなくその傾向の音にあって、しかもハモンドが良い感じに鳴っているから古き良き英国ハードロックの流れもきちんと踏襲しているじゃないか、みたいな評価になるワケです。

 どんな音?って…、John Du Canのドスの聴いた歌声に歪んだギター…そこにハモンドも入るから分厚さはさすがです。ベースレスバンドなのに。ドラムは時代に即した叩き方なんじゃないかな、そんなに昔みたいにドタバタ感はなくてビートキープ的…特筆すべきモノでもない。やっぱりハモンドの音圧がとっても素敵。John Du Cannの器量はうまい具合に発揮されているけどバンドがどこに向かってるのかはまるでわからない何でもありの方向性を示唆した作品になっちゃってて、聴く側も困る(笑)。ブレないVincent Craneのハモンドがそれを救ってるけどさ…。でもね、そんな努力をしていかないと生きていけない時代だったんだろうなと思うし、頑張ってるアルバムです。

 今回調べてて気づいたんだけどJohn Du Cannって2011年9月に亡くなってたんですね…。こういう方の情報ってのは普通に入ってこないから残念です。

Devil's Answer: Live on the BBC
Atomic Rooster
Hux Records (1998-11-01)
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Chicken Shack - Ok Ken

Chicken Shack - Ok Ken (1969)
Ok Ken

 いつの時代だってブルースロックってのはワクワクする。ブルースってのは若い頃から聴き始めていつまで経っても聴き続けられる音楽ジャンルのひとつで、結果ブルースってのは若者の音楽でもありジジィの音楽でもあるワケだ。ところがブルース・ロックとなるとちょいと事情が異なってきて、しかも英国のブルースロックとなると極一時期のサウンドでしかない。まぁ、総じて70年代英国ロックの初期は大半がそこの属することになるのだろうが、その中で突き抜けたバンドは皆が知っているワケで、その次ともなるとSavoy BrownとかChicken Shack、Fleetwood Macになるのだろう…ってことで実はあまり手を伸ばしていないこのヘンのバンド郡をちょいと…。

 1969年にリリースされたChicken Shackのセカンドアルバム「Ok Ken」だが、書き始める前にだ、そもそもこのヘンの英国ブルース3大バンドと呼ばれるバンド郡のアルバムは自分がこのヘンをあさっている頃はことごとく手に入らなかったのだ。おかげで全然聴けることなくタイミングを逸していったバンド郡の類で、ようやく探し当てたアルバム郡はさほど大したものでもなく、がっかりした記憶も多々…。おかげでこの3大ブルースバンドと呼ばれる類はハマることなく、どちらかと言えば線の細さが目立ってしまって自分好みのブルースロックの世界でもなかったこともあってきちんと何枚も聞いてない。特にSavoy BrownとChicken Shackはまるで手に入らなかったし、本作「Ok Ken」なんてもう見ることすらなかったくらいだ。レコードでこのジャケット見た時はジャケットの面白さに結構感動したんだけど、そこに付いてた値札も結構な代物だったなぁ…。

 気を取り直して…「Ok Ken」をもちろんCD時代になってからの話で聴いたのだが、やっぱりさほど面白いものじゃない…って言うと語弊があるが、Chicken Shackのアルバムの中ではかなり際立った作品のハズで、これがダメなら他もダメだろってくらいのアルバムで…、そりゃ時代性もバッチリで演奏にしてもドロドロで気合の入った、そしてクリスティン・パーフェクトも在籍している傑作ってことなのだから。ところが自分的にはあまり…ってのが本音。スタン・ウェッブのギターもフレディ・キングそのままのように弾いてて良い感じなんだけどねぇ…、何がイマイチハマり切れないのか、多分ロックさ加減の少なさなのかな。妙に器用だったからブルースそのものが出来ちゃって…でも、その分本物の図太さはないし、かと言ってロックでもない…そのヘンだろうなぁ、自分がイマイチに感じるのは。人の好みは色々ですな。

Savoy Brown - Blue Matter

Savoy Brown - Blue Matter (1969)
Blue Matter

 あまり何も意識しないでブログ書いて音楽聴いて、ふ〜んってやってると何故か70年代の英国ロックらへんになってしまうんだよな。こんだけ書いててまだあるのかと思うけどまだまだ山のように書いてないアルバムなどはあるワケで、ついぞそのヘンに流れていってしまう自分の習性が悩ましい(笑)。それでもさ、やっぱり勝手にそうなっていくってことはルーツがそういう風に結びついているからってのが大きいんじゃないだろうか、ってことで今回も単純にわかりやすくFoghatからSavoy Brownという遡り型で進んじゃいましょ♪

 1969年にリリースされたSavoy Brownの三枚目のアルバムにして自分的にはFoghatへの布石アルバムと思う作品「Blue Matter」です。そうそう、2013年7月頃にSavoy Brownって来日公演してたのな。キム・シモンズくらいしかいないんだろうけど、それでもSavoy Brownってバンド名で存続させてやってるってのは凄いな〜と。自分もそんなに何枚も聞いているバンドじゃないんであまりよくわからないんだが、今でもブルースやってるんだろうか?その内気にしてみようかな…。さてさて、この「Blue Matter」というアルバム…ってかさ、Savoy Brownってヘンなバンドでメンバーがよくわかんないんだよ。入れ替わり多すぎて…このアルバムリリース前あたりにはどうもビル・ブラッフォードも参加してたことあるとかさ…当時この手のブルースロックだったら色々な人がやっただろうからメンバーに流動性があっても芯がしっかりしてればさほど変化はなかったのだろうか、などと思ってしまうがSavoy Brownは逆にどんどん変化してしまっていってという感じだろうか。ま、それはキャリア総括するとそうなるだけなのだが。

 「Blue Matter」はアナログ時代のA面とB面でボーカルが違うしA面はスタジオ録音でB面はロンサク・デイブの歌うライブ録音になってる、そうすなわちFoghatに近い形が既にこの「Blue Matter」のB面で行われているんだよ。キム・シモンズのギターも含めて。それがさ〜、もうね、まんまFoghatでして(笑)、こりゃ良いわ、って思わず自分も拍手したく鳴るくらいドロドロのハードブルースで、正直B面ばかり聴いていたという感じ。A面のクリス・ヨールデンのボーカルってのはどうも眠い感じで好きじゃないし、そもそも楽曲がどうにも自分の求めるブルースロックとは似て非なるものでSavoy Brownというバンドの音自体をさほど好んではいないんで、余計にイマイチ感あったんだよな。ところがB面でのライブではボーカルの違いもあるけどハードブルース・ロックでさ、かっこ良いんだもん。まぁ、このバンド独特の線の細さってのはあるが、それは良しとしよう。長尺3曲だけしか入っていないB面に祝杯!



Foghat - Energized

Foghat - Energized (1974)
電撃のフォガット(K2HD/紙ジャケット仕様)

 アメリカナイズされた英国のバンドってのはいくつもあって、中にはホントにお前英国人か?ってくらいアメリカナイズされてしまったのもあるんだけど、そのウチの一つでもあろうバンドがFoghatだろうと。元々がSavoy Brownのメンツ3人なので英国ブルースバンドなイメージで聴いてたんだけど、どうもまるで異なっててやたらとアメリカンなワケよ。Humble Pieの中期とかもそうなんだけど、かなり粘っこいっつうか暑苦しい感じのアメリカンブギな印象。Foghatの場合はホントにアメリカ人入れてもっと洗練されていくんだけどさ…。ってことでまだまだオリジナルなメンバーが頑張ってた時代のアルバムから。

 1974年にリリースされた3枚目のアルバム「Energized」は多分Foghat史上でかなり良質な作品のひとつに入るだろうアルバムで、冒頭の「Honey Hush」からして驚く。最初聴いた時は「かっこいいオープニングだな〜」って感じだったんだけどメインリフが始まったら思い切りずっこけるって話です(笑)。いや、こういう超速列車ってアリ?って感じで、サンハウスだけじゃなくって英国の中でもこんな風にやってたんですなと。何書いてるかわからん、って人はまぁ、聴いてみてください。明らかですから(笑)。さてさて、このかっこ良い超速列車はともかくながらその後も強烈な生々しいブギ…これこそブギなのだろうと思うような感じの曲が並び、どれもこれもしつこくて暑苦しくて粘っこい音がアルバムを占めてまして、どの曲も「かっこ良い」って感じるんだから見事。どこかソウルな感触も聞かせながらのハードロック領域は発展途上な様相を感じるけど、地力が確かだから微妙なバランスを保っているだけなのかもしれない。それにしてもこんなにゴキゲンなサウンドやってる割にどれもこれも線が細くて非力な感触を持つのは自分だけだろうか?アメリカのこの手の音だともっと力強さを感じるんだけどな…。不思議だ。

 しかしあまりにも古臭い…70年代好きな人はとっても気に入る作品だろうと思うけど、今聴いてみると曲の作りとかが古臭いのかな、いや、悪いことはなくって苦笑いしながら「古臭い〜」って言える感じなんだけど、予定調和も当たり前でゴキゲンなノリもそのままでその代表的なのが「Home In My Hand」だろうか。みんなで騒ごうぜ、みたいな感じで、今時こういうダサさを思い切りやれるバンドもないな〜と。B面に入ればこれまた超速な「Wild Cherry」で…これさ〜、ダムドがパンクの第一人者とかで出てきたけど既にもっと巧くてパンクな曲やってるじゃねぇの、ってくらい「Neat Neat Neat」の巧い版です。所詮3コードだけど時代的にラモーンズとかよりも早いし、精々ニューヨーク・ドールズがあったくらいだろうけど、そんなの意識しなかっただろうし凄く斬新な音だったんじゃないか?実はこれに影響されてパンクバンド組みましたって人もいたんじゃないだろうか?勝手な想像だが…。ってなことで後年のアメリカナイズとはちょっと違う、もっとピュアにロックしている時期のFoghatの「Energized」はかなり聴き応えのあるアルバムで面白いです♪

FOGHAT  5CD ORIGINAL ALBUM SERIES BOX SET
FOGHAT(フォガット)
Warner Music (2010-02-27)
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Not Live at the BBC
Foghat
Angel Air (2010-05-03)
売り上げランキング: 612,281


Status Quo - Piledriver

Status Quo - Piledriver (1973)
Piledriver

 ブギーってのは今でも自分的によく理解していない。シャッフルよりも強烈なビートなことか?でも、そうするとマーク・ボランのブギーってのは何だ?と。ハイティーン・ブギなんてのは全く理解不能で、ブギって言葉の意味がよくわからなくなってるのだ。まぁ、それまでも思いつつも全然深く気にすることもなく過ごしてきたのだが、バンドでもブギやろうぜ、なんてことはなかったし一体どういうんだろうな、と改めて自問してみるものだ。ボラン・ブギって軽やかで強烈な頭振り感があるワケじゃなくて軽くステップ踏む感じだしさ、やっぱ強烈にしたハードブギってのがどっちかっつうろ好みだろうか。そう、Van Halenの「Hot For Teacher」みたいなヤツ。ところが英国ではブギバンドって言われるのが幾つかあって、自分的にはあんまり通ってないし好んで聴いてもいなかった。面白いモンで昔からその手のにはあまりハマらなかったんだな。フォガットとかステイタス・クォーとかさ。ホントはこのヘンこそが英国のロック史として語るには外せないバンドらしいのだが…。

 1973年にリリースされたStatus QuoのVertigo移籍第一弾アルバム「Piledriver」、もうね、「Piledriver」の使い手と言ったらストーン・コールドとかアンダーテイカーとかだけどさ…そうじゃないのわかってるけど思い出してしまうのはそっちだ(笑)。そんな強気なイメージで聴くStatus Quoの「Piledriver」は巧みな技が多数仕込まれている…なんてこともなく、普通なロックアルバムだ。冒頭からいわゆるシャッフル…、ブギってのかな、なんだが曲自体はもうベタベタのシャッフル調で面白みには欠けるけど、一辺倒な勢いがあるからブギバンドとしての地位を確立していった曲とも言えるみたい。自分的には次の「O Baby」のボランブギ的な曲の方がすんなり入れたかな。それでも最初の「Don't Waste My Time」で聴ける不思議なギターソロにはちょっと惹き込まれた。こんなリズムとノリなのにブルース色なんてまるでなく、どっちかっつうと英国トラッド的な旋律でソロが奏でられていてある種独特のムードが出ているという異色な音に出会える。な〜るほど…そのヘンが英国国民的バンドたるところなのかもしれない。他の曲ではブルース色がしっかり出てきてムーディに弾かれているのも多いのだが、どうも英国の若造達が影響されたブルースとはちょいと毛色が違うようだ。もうちょっと自国の伝承音楽の影響が強くて、そこにブルースフレーズを入れる感じに仕上げているみたい。へぇ〜、面白いアプローチだなぁ。A面はそんなことばかり考えながら聴いてて、割と静かな雰囲気な印象。

 B面は冒頭からハードブギバンドの異名に相応しい雰囲気だけどブギじゃなくて普通に8ビートです(笑)。ただ、これこそ「Piledriver」という感じの勢いがある曲で誰が聴いてもかっこ良いな、と思える感じの曲が続いてバラードへ…、このアルバムに入ってるバラードは3曲くらいになるんだけど、面白いのはどれもギターの音色が特徴的な雰囲気を出しているってとこだ。そして最後には「Roadhouse Blues」で…、あまり気にせずに聴いてたらThe Doorsの同じ曲が流れてきて軽くびっくり。しかもほぼThe Doorsと同じアレンジとカバーでやっぱ思い切りブルース・ロックしてるんだよな。時代の流れかねぇ…。それでもギターのユニゾン部分とかはトラッド色強くなってたりしてやっぱりヘン。純然たるブルースじゃなくてフェアポート・コンヴェンションあたりとジョイントしててもおかしくない感じでさ、なるほどねぇ〜と発見が多数あるアルバムでした。Vertigoだし、もっともっとちゃんと追求しても面白いかなと言う側面に気づいたのでちょっとこれからも…、と。

Hello
Status Quo
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T.Rex - Tanx

T.Rex - Tanx (1973)
Tanx

 歴史的にはT.Rexとかマーク・ボランがグラム・ロックの元祖でもあるってのは知ってるし、実際アルバムでもビデオでも綺羅びやかなスタイルは一際目立っていたものだから違和感なく受け止められるんだが、マーク・ボランのキャリアとか音の歴史とか聴いてると…そうティラノザウルス・レックスからずっとね…、そうするとさあんまりグラムなイメージってなくって、売れるためにちょっと目立つことして神憑り的な魔法使いしてたみたいなトコあってさ、その実一瞬の煌めきを失ってしまった後の姿なんてのを見てると普通にロックミュージシャンだもん。余りにも華がなくなりすぎてたけどさ…。アルバムにしても「Slider」や「Electric Warrior」あたりが一番持ち上げられてて後はベスト盤で良いでしょ、ってな風潮、多分今でもそうだと思う。自分的にちょっと取り組めていなかったな〜ってアルバムが「Tanx」。んで、その通りに自分のブログでは取り上げていなかったんだな…ってことで再度数回聴き直しながらちょこちょこっと。

 1973年にリリースされたキャリア的には8枚目のアルバム「Tanx」だけどT-Rex的には4枚目くらいかな…、最強メンバーでの最終作、マーク・ボラン名義が付かないという意味での最後のアルバム。そしてマーク・ボランの、T-Rexとしての輝きを放っている最後のアルバムとも言えるか。昔聴いた時は全然ピンと来なかったんだよ。思ったほどグラムロックでもブギアルバムでもないしキャッチーで聴きやすくてってのもちょっとイメージ違ったし、前二作と比べると聞く回数が全然少なかったアルバムなんです。その時点で聴く才能ないだろ、って話かもしれないな〜と思うくらいに今聴いててこのアルバムの持つ素晴らしさ、T-Rexというバンドの奥深さを改めて認識した次第です。

 何でこんなに素晴らしく美しく涙が出てくる、そして繊細な作品なのだろう、だからこそ昔の自分にはあまり響かなかったのだろうか。ビートルズの後期に近いレベルでのアルバム風味、それ以外に誰かに似ているというような作品ではない。甘くマイルドな歌声は健在、ベースの刻み具合もかなりプロプレイヤー的だしパーカッションはもちろん効果的に味を発揮している、ブギ中心じゃないけど印象づけるギターはもちろん健在、それらをうま〜くまとめているトニー・ヴィスコンティのアレンジと才能はもちろん安心のクォリティでバンドの個性も前に出しつつ全てを結集させた作品として仕上がっている名盤。うん、名盤だと思う。英国のメロディらしさ空気雰囲気などきちんと出ててさ、しかもピュアに仕上がってるから今聴いても全然古臭さはないし、良いわ、これ。ちょっとT-Rex離れしてたけど「Tanx」がこんなに素晴らしかったとは…、気分のせいなんだろうか?いやいや、ホントに良いです。

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Slade - Old New Borrowed & Blue

Slade - Old New Borrowed & Blue (1975)
Old New Borrowed & Blue

 1970年前半、グラムロックなるムーブメントが出てきて、そもそもは美形のグラマラスな中性的な存在がシーンの売りだったワケで、決して音楽性というものではなかった。それがいつしか一つの音楽的ジャンルへと昇華されてしまい、ちょっと美形の真似をしてキャッチーなハードロックとポップを掛け合わせたような音を出すバンドにはグラムロックというレッテルが貼られることとなった。故にあのクイーンだってグラムロックバンドだったし、Mott The HoopleやCockney Rabelなどもその手のバンドとして語られることになった。元々はマーク・ボランなんだろうなぁ…、ボウイはその後自分色にして広めたってのはあるが。だから元々ある意味偽物的な要素がプンプンするヘンなカテゴライズなので真っ当に語られることは多くない。ただ、得てしてその辺が好きな人ってのも割といて、ひとつのカテゴライズを形成しているワケです。だからこんな美形でもないムサいバンドでもグラム・ロックとして祭り上げられたのだな。

 1975年Sladeの5枚目のアルバム「Old New Borrowed & Blue 」はさすがにちょっと時代遅れ感はあったからか自分が昔Sladeを聴いた頃にはまるで代表的ではないアルバムでジャケットすら出て来なかった。その前の「Slayed」や「Slade Live: The Live Anthology」、またどうせならベスト盤の「Sladest」が良いとして挙げられていて、以降のアルバムなんて無視も良いトコだったな。そんなにアルバム出てるなんて知らなかったし、80年以降も活動してたのも知らなかったもん。グラム時代で終わったバンドだって思ってたしさ、だからこそQuiet Riotがカバーで大ヒットさせたんだろう…くらいに思ってたしね。ところが色々知ってくるとスレイドって割と長く演ってて…なんてのも知ったりね、実へ英国ではそこそこ長く売れてたんだよ、とかさ。へぇ〜ってな話で、この「Old New Borrowed & Blue」あたりからまたスレイド探求が始まるワケです(笑)。

 いや〜、基本的にそんなに簡単に変われるバンドでもないのであのままハードロックポップを垂れ流してくれているのでまるで悪く無い、どころかかなり面白い音に仕上がっているので時代を経てから今の評価としては全盛期のアルバムとして語られるべき作品なんじゃないかな。ロック史から見たって特異なバンドだし、「Old New Borrowed & Blue 」はキャッチーな作品がたっぷりと詰め込まれたアルバムに仕上がってるしさ、今でもウケるよ、これ、多分。スレイドを全部聞いているファンって少ないと思うけど、このアルバムの評価ってどうなんだろね。自分が聞いた限りではかなり面白いんじゃない?って思った。歌いやすいしさ(笑)。

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Geordie - Don't Be Fooled by the Name

Geordie - Don't Be Fooled by the Name (1974)
Don't Be Fooled by the Name

 そういえばブライアン・ジョンソンが元々在籍してて結構売れていたジョーディーと言うバンドがあったんだが、ジョーディーってウチのブログで書いてたのかな…なんて思ったらファーストの「Hope You Like It」は書いてるんだってことに気づいた。ふ~ん、そうか…ってことで、折角なのでセカンドアルバム「Don't Be Fooled by the Name」なんてのを聴いてみた。あまり詳しく知らないんだけど、最高傑作という評価から駄作扱いまで色々な捉えられ方をしているみたいで聞く人によって変わるみたい。ファーストの「Hope You Like It」と比べると、って言い方になると好みが出るらしいし、AC/DCからの流れで来ると物足りない感ももちろん強いらしい。うん、色眼鏡で見ないで音だけ聴いて感じることに専念しましょう(笑)。

 1974年リリースのGeordieのセカンドアルバム「Don't Be Fooled by the Name」だが、ハードロック…ハードグラムロックとも言えるけど結構ポップな感じのハードナンバーが並ぶと言ったところか。有名らしいのはアニマルズの「朝日のあたる家」のカバーだそうだが、結構予算のない中でのカバーってかさ…、ゴスペルチックなコーラスワークが面白いし、ギターにしても結構エグくて良いインパクトを放つソロ弾いてくれてるしブライアン・ジョンソンの歌声も他の曲とは違ってAC/DCらしい歌い方してるからある種わかりやすい。ちなみに他のオリジナルナンバーになるとそんなに無理した高音域でのダミ声なんてのは聴かれないので、AC/DCらしさはまるで見当たらない。比較論はそんな感じになるんだけど、単にGeordieという英国グラムハードロックバンドのセカンドアルバムとして聴いた感じでは…、色々な取り組みしてるねってトコだ。ブルースからハードポップなど出来る限りのバリエーションを見せている充実のセカンドアルバムと言えるんじゃないだろうか。名盤と言うほどじゃないけど、しっかりと熱いプレイや歌が聴けるっつう好盤ってとこだ。

 入り口はどうあれ、そんな所から新しいバンドの音を聴いてその周辺に展開していくなんてのが当たり前だった自分からするとGeordieの音は結構ヒットだった。スレイドチックと言えばそうなんだけど、この手の音って結構好きなんでね…、初心者に向かって言うならば大した曲は入ってないし演奏が凄いワケでもないし、バンドとしての一体感がってのもないので別に聴かなくても良いんだろうと思うけどB級系好きな人にはかなり好物なバンドのアルバムですな。

Hope You Like It
Geordie
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AC/DC - Powerage

AC/DC - Powerage (1978)
Powerage (Dlx)

 2013年…自分が愛する70年代ロックからしたらもう40年経ってしまってるんだよな。自分的にはいつまでも70年代の望郷を追いかけているので時代がどんどん過ぎ去ることをさほど意識せず、寧ろ70年代と言う時代を逆行することでどんどんと新しい発見をしていったもので、それが自分の時代の進化でもあった。どこか時間軸がズレているという気もするのだが、音楽そのものは常に新しい音に接していたという事に変わりはなく、それがたまたま70年代の音だったというだけという解釈で良いだろう。だから実際にリリースされた時代と自分が聴いた時代ってのは隔たりがどんどんと出てくるものも多い。今の時代は更に4次元な感覚でロックを聴けるから時代錯誤も甚だしい取り組みをする人も増えている、といいな。今はね、有名な作品とかバンドだけじゃなくてそれぞれに分岐したニッチな世界まで追求しやすくなってるしサンプル音源も聴けるし音源だって容易に手に入るのだから良い時代だ。ただ、自身で追求していく探究心やひたすら探すみたいなコレクター魂はなかなか養われないのかもしれないな。

 一辺倒なロックンロールバンド、代表格でもあるAC/DCの1978年の「Powerage」。もちろんボン・スコット存命中のアルバムでその前後のアルバムが傑作として評価が高いので割と埋もれてしまいがちだった「Powerage」だが、それも昔の話、今じゃこの頃のAC/DCの作品ってたくさんリリースされているワケじゃないから何度だって聴ける。そのウチ、昔はあんまり人気なかったみたいだけど「Powerage」もかなりAC/DCらしくて良いじゃないか…何てったって「Riff Raff」が入ってるんだぜ、みたいになるはずだ。いや、自分はあまりそういう評価を知らなくてAC/DCのアルバムに入ってるから割とそのまま聴いてるかな。あんまり昔から聴いてたバンドじゃないんだよね。どっちかっつうと避けてたキライのあったバンドで、今思えば何で?なんだけどどこか一辺倒で面白みに欠けている、と思ってたからだろう。だからアルバム全部を聴くのが割と後になってから。それが故に今どのアルバムを聴いても新鮮で金太郎飴状態な事に変りはないのだ。別に「Powerage」からAC/DCに入ったっておかしくないし、十二分に入る要素を兼ね添えてるアルバムだから駄作なワケじゃないしバンドらしさが無いワケじゃない。ただ、前後のアルバムがとんでもなく名盤だったってだけで、こいつも相当の名盤だよ。

 アルバムの冒頭からゴキゲンなサウンドでさ、あぁ、これこそAC/DCだよな…と「R&R Damination」がミディアムテンポでグイグイとグルーブしてくれる。しかしこのギターの音はホント唯一無二独特な音だよなぁ…ギブソンSGってホントにこんな音するのか?ってくらいSGの音がよくわかる。自分はギブソン系の音が好きだからSGの音ってのもなるほど〜と聴いてしまう部分もあってさ、それはアルバムの良さとは別なんだけど、決して太くないし重みのある音じゃない、でも芯が通ってて抜けてくる、ややボーカルの音域とぶつかり合う部分があるけど相手はボン・スコットだからまるで問題ないし、かと思えばベースの音は割と低めに重心が取ってあるから妙なバランスが働くんだな。ま、それこそ化学反応でそうなってるんだろうから意識してないとは思うが。そして人気曲「Riff Raff」…最初っからどういうギター弾いてるんだ?って思わせるけど、このリフはもうさすがだな〜、くちづさみやすくてネチッこくてかっこ良い。ただ、他の曲もシンプルにかっこ良いし…、全く素晴らしい作品だ。やっぱり全盛期のAC/DCは強烈です。だからこそライブアルバム「If You Want Blood You've Got It」も同じ年にリリースできたんだろうよ。

If You Want Blood You've Got It (Dlx)
AC/DC
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Budgie - Power Supply

Budgie - Power Supply (1980)
Power Supply

 一直線に真っ直ぐにひたすらロックを刻み続けたバンド達、そんな中で大成するのはさほど多くのバンドではないし、そもそもそんな一辺倒なスタイルをやり続けられるほどのアホさ加減をどんだけの人間が持ち得るのか、そこが難しいトコロなんじゃないだろうか?継続ってのはチカラになるがそれもやはり大変な事なんだろうと。その点いつもながらAC/DCなんてのは感動的に素晴らしいと思う。いや、他にそんなに一辺倒に今でも生きているバンドってあまり見当たらないからさ。

 Budgieの1980年のアルバム「Power Supply」だ。英国のハードロックがある種ぶった斬られた1970年中盤以降アルバムのリリースもなく、そのまま愛すべきB級バンドとして消えていく運命だったのがNWOBHMの波に乗り、再度メジャーシーンに復帰してきた作品として悪名を馳せているが、自分的にはその前の2作にくらべりゃ全然好きな部類の音を出してくれている。ただそれはBudgieとしての音というワケでもなく音の好みとしてのお話しで、バンドBudgieとしてのあの勢い込んだツッコミさ加減からしたらどうしたんだ?器用になっちゃったじゃないか?と言いたくはなるが、それでも一辺倒さ加減は持ち得ているんで聴きやすいハズ。小細工が増えたのもしょうがないだろう。その辺は時代を経てから聴いていれば許せる範囲ですよ。間違っても今の時代にこんな音出せるヤツもいないし、何でまたこんなにマンネリなリフだけで曲を貫き通せるのかとも思うワケだ(笑)。

 不思議なバンドです、ホント。巧いワケでもないし曲が良いワケでもない。魅力的なボーカルやギターと言うワケでもない…でも、何かどうなるんだろ?っていう怖いもの見たさ的な面白さがあって、そのチープさや勢い込み具合がユニークなワケ。もちろん初期のBudgieにはそれ以上の魅力が詰め込まれていたのだが、この頃になるとちょっと頭使い始めてる感はある…けど、けど、やっぱBudgieですよ(笑)。マニアには不評の時期らしいけど、そんなの気にしないで今聴いてみるとかなりイケてます。この金属音は相変わらずだし、曲の展開のダサさ加減もそのままだ。うん、悪くない…寧ろ良いです♪

Blue Max - Limited Edition

Blue Max - Limited Edition (1976)
Limited Edition

 そういえばこのヘンの音なら…と久々に浅井コレクションを覗いて適当に啄んでみる…、おぉ…一発でとんでもないものに出会えたぞとしばし喜びその音の洪水にハマってみる…、そもそもがそういうコレクションなのだからあまり外すことはないのだが、今の気分にピッタリのとんでもない音が出てくると嬉しいよね。モーターヘッドの後だから軟弱なのとか聴けないワケよ。やっぱそれなりに気合入ってないとさ。だからと言ってタンクとかじゃなくても良いな〜ってことで引っ張り当てられたので良かった。

 Blue Maxと言うカナダのバンドのアルバム「Limited Edition」からだ。来歴なんてもちろん知らない(笑)が、1974年頃の録音らしい…、とんでもなくヘヴィな音を出してくれるんで気合入りっぱなしに聴けてありがたい。英国の湿っぽい空気とは異なるがかなりその辺を意識したヘヴィバンドで、重さと曲のスローテンポさはよくあるサバスやヒープなどからの影響を思わせる部分もあるが、もうちょっと器用な部分あるのだろう。曲によって音の重さにバラつきがあるのがどうにもマイナーな感触(笑)。一体何がしたかったんだ?みたいなトコロあってさ、好きなのはわかるんだよ、わかるんだけどどうしたいんだ?みたいなアルバムになっちゃってるのも面白い。コイツを10回聴いてるヤツってのはなかなか強者であろうと思うし、それにしてもどんな曲なんだ…、アマチュアレベルの延長でしかないけどやっぱり好きなんだ、ってのが伝わってくるバンド。よくこれをメジャーなレコードとしてリリースしたもんだ…いや、マイナーだったのかもしれないが。

 でも良いなぁ、こういうのって。どんどんとシンプルで熱い音に和まされていく自分がいて、結局70年代ロックが一番心地良いワケです。古いのが良いってんでもなくって何かこう…直接的に伝わるってのかな、そういう感覚が一番わかりやすいからだろう。いいな。自分もこのBlue Maxの作品は何度も聴かないだろうとは思うけど聴くとそんな感覚になれるのが良い。うん、さすがだ。





motorhead - Aftershock

motorhead - Aftershock (2013)
Aftershock

 ガツンっ!と気合の入ったの聴きたいっ!ってのがムクムクと沸き起こってきた時に出てきてくれたガツンどころじゃないアルバム、聴く前からどんなのかわかってるし、期待を裏切らないだろうこともわかってる安心安定のバンド…そういう所から10年一日的なバンドやアルバムってのがウケるんだなと納得。Van HalenやAC/DC、Ramonesなんかもそうだが、忘れちゃいけない…我らがmotorhead。レミーが倒れただの映画が云々だの話題もあるけど、そんなのお構い無しの圧倒的ぶっ飛びR&R…R&Rなのか、これ?いや、でもハードロックじゃないしメタルじゃないしパンクでもないし、ホント、不思議な音だよなと改めて感じるばかり。

 2013年、こないだ出たばかりの新作「Aftershock」だ。まずは聴いてくれ…、確実にぶっ飛ぶから。これが21作目の新作アルバムだって?30年選手のバンドの新作でこんなぶっ飛ぶアルバム聴いたことないぜよ。時とともに迫力を増しているのはともかく、全盛期って多分今じゃないのか?ってくらいの傑作アルバムですよ「Aftershock」は。トリオバンドなんて誰も思わないし、古いバンドだなんて誰も思わない、寧ろ若いモンですら着いていけないんじゃいか?ってくらいの勢いと凶暴性、何だろな、この凶悪性攻撃性ってのは。そうそう出せるもんじゃないけど別に難しいことはしていない…、これがロックのエネルギーだとしか言えない強烈なmotorheadサウンド、全く脱帽です。冒頭からもう燃えまくりでね、体の奥底からエネルギーが湧き出てくるワケよ。おうおう、何か文句あんのかい?ってくらい自分が強くなった気分になるワケで、いや〜、とんでもない。そういう傾向をわかってるのか3曲目ではこれまた驚くことにオーソドックスなブルースロックを奏でているという懐の深さ…意外なことにブルースなんてお手のものさと言わんばかりに当たり前に違和感なく…いや、あの声でのブルースだから違和感はあるんだけど、無理してる感は全くなくて普通にやっちゃってる。ただ、やっぱり途中で飽きちゃうのかmotorhead流ハードシャッフルに展開していくんだけどさ(笑)。そうなるともう一気にmotorheadの音になっちゃうから面白い。いや、ホント、とんでもないアルバムよ。そのシャッフルの後の「End of Time」なんてもうこんなスゲェの出せるのmotorhead以外にはあり得ない、ってくらいのシロモンさ。ちょっと参った…、いや、いいよ、このままぶっ飛んでくれっ!

 ってな調子で「Aftershock」はアルバム全部聞いていくととんでもなく疲れます(笑)。ただ、退屈しないで一気に聴けてイチイチ気合が入っちゃうんだから困りモノで、しかも難しいことしてるわけじゃないから覚えやすいし、motorhead史上トップ3に入るアルバムと評価されるのわかるもん。間違いなくそのレベルに入るし、そもそもHR/HMジャンルに於いても圧倒的に上位に位置する傑作だろう。いや、だからHR/HMというジャンルじゃないんだけど(笑)。小難しいメタルとか早いのとかテクニカルなのとかいいけどさ、こういうのが本物のロックだよ。ガツン、ってのはこういうのを言うんだよ。文句なしだろ。

Black Star Riders - All Hell Breaks Loose

Black Star Riders - All Hell Breaks Loose (2013)
All Hell Breaks Loose - CD + DVD (Making of DVD)

 アイルランド産のロックって日本人には大変好ましいメロディを持っているのか、好きな人も多いだろうし自分も好きだ。儚さとか切迫感とか何かそんな感じで英国のとはまたちょっと違う旋律が多くて、形容しがたいんだがちょっと胸キュンな感じがするものが多い。ただアイルランドのバンドって自国意識強いからなかなかメジャーフィールドで活躍をという拡大意欲はあまりないようで、いつしか地元に戻っているという田舎臭さもこれまた島国的発想で共感する。シン・リジィを聴いてて、そういえばフィル・リノット亡き後のメンバーってどうしたんだろ?とアレコレ調べてるとそうか…ってのあったけど、2013年にもなってまだ新しいバンドでアルバム出しててさ…、興味持ったんで聴いてみた。

 2013年でデビュー・アルバムになるのかな、Black Star Ridersというバンド名義の「All Hell Breaks Loose」ですが…当初は再結成後の新生Thin Lizzyのオリジナルアルバムを作ろうってことでツアーをこなしていたメンバーともちろんブライアン・ダウニーなどのメンバーも名を連ねていたがどうにもしっくりこなくて…ってことでスコット・ゴーハムだけがオリジナルメンバーとして残されて、結果若い面々を連ねてレコーディングすることになったってことでBlack Star Ridersというバンドでのリリースとなったようだ。だから再結成後のThin Lizzyのツアーメンバーでのアルバムとして捉えても良さそうってことで、また「All Hell Breaks Loose」を聴いた人のレビューなんかを見ていると室の高さとThin Lizzyらしさに驚いたとあるので、そうか、それは楽しみだ、とばかりに手を出してみた次第。

 聴いてみて驚いた。これはもう正にThin Lizzyの新作です。もちろんフィル・リノットはいないけど、新しいボーカルさんも結構味のある哀愁感を漂わせた声で、フィル・リノット的イメージを損なわない感じだし、何と言ってもこの楽曲群のクォリティの高さ…、これこそThin Lizzyと言わんばかりの曲が並び、全く行き着く間もないくらいにノスタルジック&フレッシュ感を味わせてくれるので思わず聞き惚れてしまった久々に快作。何てこった…Thin Lizzyの音の要はフィル・リノットだと思っていたがスコット・ゴーハムがこれほどまでのThin Lizzyの音の要だとは…、ちょっと見くびっていたと言うか意外な感じだった。クレジット見ればそれはスコット・ゴーハムの才能だったのはあったけどああいう感じにバンドの音が出てきたのはフィル・リノットのセンスだと思い込んでたもんなぁ、それが「All Hell Breaks Loose」のおかげでとんでもない勘違いに気づいたよ。何と素晴らしいThin Lizzyの新作!と言ってしまいたい作品に仕上がっているのが嬉しくてさ〜♪

 アルバム冒頭から感動の嵐で気が抜けないままにず〜っと流れてくるんだけど、これが最後まで続くってことは多分名盤の域に達しているのではないかと…、単なる自分の好みではあろうが、こういう音求めてたよな〜、いや〜、いいわ〜、70年代フレイバーどころか本人出演だからそのままThin Lizzyなんだし納得感溢れるアルバムです、うん。ちょっと良い感じに聴きまくろう♪





Thin Lizzy - Are You Ready?

Thin Lizzy - Are You Ready? (2009)
Are You Ready? [DVD] [Import]

 やっぱ、ハードロックが良いな。デジタルなインダストリアルサウンドとかそのヘンってのは自分の肥やしにはなるだろうけど好みとしてはさほどでもないからさ。音楽ってのは色々な聴き方あるから何でも聴いて好みを判断していけば良いだけな気はしてるけど。…ってこともあってやっぱり欲求不満になってくるんで本来のガツンが欲しくなる頃合いでして、ミッジ・ユーロ絡みでThin Lizzyでも…って思ったけど、もちろんミッジ・ユーロが参加しているシン・リジィのソースってオフィシャルリリースされていない日本公演だったりするワケで、一般的に聴けるかと思ってYouTube見たら曲単位で面倒そうなのでやめて、何かないかな〜と思ってAmazonへ行くとロックパラストのライブがDVDとブルーレイでリリースされていたので、それでも良いかってことで…。

 1981年のロックパラストでのライブ1時間50分くらいを丸ごと収録した映像集「Are You Ready?」です。いつ出たんだろ?2009年頃か…、へぇ〜、全然チェックしてなかったから知らなかったな。ちなみに1981年のライブってことでギタリストにはスノーウィ・ホワイトが参加している時期…この前の年1980年にはスノーウィ・ホワイトはピンク・フロイドの「The Wall」のライブツアーでギター弾いていたというお仕事ぶり。その振れ幅は随分なモノだがピンク・フロイドの方はサポートギタリスト、Thin Lizzyの方は正式メンバーっていう違いがあるものの、何故か今に至るまでスノーウィ・ホワイトはロジャー・ウォーターズと一緒にプレイしているという人なので結局そういう方向性を好んだのだろう。この「Are You Ready?」のライブ映像を見ていてはっきりとわかるように明らかにビジュアル的にはThin Lizzyには似合わないスタイルと言うのかバンドに馴染み切れていないと言うのか浮いている感じは見ててもわかるし、音的にもやっぱりしっくりと来ないんだよな。スコット・ゴーハムとスノーウィ・ホワイトの二人共がレスポールをメインにしたギタリストだからか音のメリハリもどうにもイマイチ、ツインギターの醍醐味であるユニゾンやハモリなんてのも全然噛み合ってないし、まぁ、見事にこれでライブやってたもんだな〜とまで思うくらいのステージ。

 ま、そこまでは許そう。しかし期待の「Black Rose」がどうなってるのか楽しみでさ…二人共ゲイリー・ムーアのあの速弾きなんてタイプじゃないからどうしてるんだろ?って気になっててね、曲がすんなりの始まるワケだが、序盤のギターソロもあの美しい旋律がどこかたどたどしいままで二人のギターの音のバランスもあまりよろしくないまま、あの戦慄のフレーズへと突入すると…誰も弾いてない(笑)。何かやってるように見せかけながらそのままドラムソロへと流れ込んでしまっていて…、弾かないなら弾かないできちんとアレンジしときゃいいのにな〜、こりゃ残念だわ。そんなところでテンション落ちつつも一応全部見るんだが、オフィシャルでリリースする必要はなかっただろうな〜、これは。金稼ぎになったのだろうが、伝説に傷をつける部分もあったワケで…、ま、それも含めてThin Lizzyなんだが…、いいのか、それはそれで。ただ、面白いのは古くからの3人はぴったりと息が合った見事なチームワークだってこと。フィル・リノットにしてもいつも通り…ややマイナスくらいでのステージだしね。

 いつも思うのだがロックパラストで名演をしているバンドって見たことないんだよ…ってことはテレビ放送の音声やミックスやカメラワークや会場や何かそんな問題なんじゃないかと訝しんでしまう。どのバンドも覇気が無いとか演奏が地味とかの場合が多くて…気のせいか?

Is There Anybody Out There: Wall Live 1980-81
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Ultravox - Vienna

Ultravox - Vienna (1980)
Vienna

 80年代近辺のあのヘンのバンドって聴かなかったなぁ…ロックンロール色が無かったからdろうと。R&R色ってどうしても何かこうストリートに密接した感覚とか「Yeah〜!」みたいなのとか(笑)でさ、ニューウェイブ系からニューロマンティクス的なのとかはやっぱり単なるポップス的で、昔の話だから陰鬱な世界とか絶望の淵とか芸術的世界なんてのを理解するはずもセンスもなく苦手なモノ、好みでないものとして識別していたワケだ。面白いものでバンド名しか知らないくせにそういう系統の音だ、ってことはなんとなく思い込んでいたりするのだからどんな情報網だったんだろう、アテにならん(笑)。ウルトラヴォックスもそんなテクノポップバンド的なイメージしかなくてボウイの布袋さんが影響を受けたバンドとか言ってたらしいということくらいしか知らない…後はミッジ・ユーロってシン・リジィのツアーでゲイリー・ムーアの代わりにギター弾いてたとか…。まぁ、バンドエイドでの貢献でウルトラヴォックスってバンドを知ったのかもしれないけどね。

 1980年ミッジ・ユーロが参加して最初のアルバム「Vienna」。冒頭から延々とデジタリックなインストが続くのでもしかしたこのバンドってミッジ・ユーロが入って演奏重視のフュージョンバンドみたいなの目指したとか?なんて思ってしまうが最初がインストなだけでだった…良かった(笑)。しかし初めて聴いたけど、何と言うのかな、こういう音って…、悪い書き方になるんだけど、昔も今も思ってるのは80年代ポップスってあるでしょ?あれの出来損ないと言うか売れなかったバンド系ってのがこのヘンなんじゃないか、って言う感覚なんだよ。デュラン・デュランとかカルチャー・クラブってこういう音から発展したポップスな音みたいに聴こえるし(実際は多分逆だと思うけど)、そんなのから聴いたからこの手の音ってのはその未完成品達、大成しなかったバンド達みたいに考えられるワケで、じゃあデュラン・デュランとかが成功品か?と言われると、ある意味ではそうだけど音楽的にどうのとなるとちょいと違う…だから似て非なるものな世界ってのは理解しているけど、印象はそんなB級感。勘違いだろうけどね。だからこそそんなバンドを知ってる聴いてる人ってオシャレだなというステータスもあったのかな。

 話を戻して「Vienna」の音世界に入ってみればそのままポップス世界に入れるくらいにキャッチーで聴きやすくデジタルチックな感覚も入ってて最先端的だったんだろう音で肉体はロックとは雲泥の差があるかも。それでシン・リジィのギターもやってしまうとはミッジ・ユーロのミュージシャンセンスは抜群なのだろう。70年代の熱唱型ボーカルとはまるで異なるクールな歌唱法にコジャレたポップス的音楽、デペッシュ・モードみたいにデカダンを追求するでもなく80sポップスの元祖的音を作り上げていると言えば聞こえは良いのだろうけど、自分にはどうにもピンと来ない音でした。

Depeche Mode - Some Great Reward

Depeche Mode - Some Great Reward (1984)
Some Great Reward

 自分が思うロック的な音からはかなりかけ離れた世界にあった音楽ってのはあまり好んで聴くこともなく、バンド無とかはなんとなく知っていたけどってのも多い。RCサクセションは好きだけどYMOは聴かない、ってのが代表的な感覚だろうか。ニューウェイブ勢が出てきた時の一方では肉体的なハードロック・ヘヴィメタルもまたシーンに躍り出てきた時期でもあり、音楽の多様化が進んできた頃だった。その時はやっぱクールで気取ったニューウェイブ系よりもわかりやすくてヘヴィなハードロック的な方を好んだものだ。まぁ、ギター弾きたかったってのもあったし周りがそんなんばっかだったっていうミーハーな環境だったからかもな。ある意味絶望の淵にいるような友人などがいなかった健全な環境だったとも言えるけどね(笑)。

 デペッシュ・モードが1984年にリリースした作品「Some Great Reward」はいつ聴いたのだろう…そんなに古くはない。ヨーロッパのバンドって割とデペッシュ・モードに影響されていたりフェイバリットに挙げていたりカバーしていたりすることも多くて…それはメタルバンドだろうがハウスバンドであろうがポップバンドであろうと関係なく皆がカバーしていたりするのだが、それくらいヨーロッパでは愛されたメジャーなバンドだったらしい。日本じゃどうだったかってぇと…リアルの感覚ではもう一瞬のバンドでしかなかった。多少そっちの世界に興味を持っている人でもそんなに長続きしていなかったバンドだったと思うんだけど、意外や意外、日本で売れていた時代よりも後の方が世界的に人気があるようで今でも現役だ。どこが良いんだろ、このバンド?なんて昔は思ったがそんなきっかけで幾つかのアルバムを聴いてみるとかっこ良いんだよ。クールでさ。無機質でメタリック、それでいてオシャレでデカダン。汗の一つもかいていないくらいに冷淡な雰囲気。でも、実は結構聴きやすいっつう…。先のストラングラーズの「Meninblack」はまだロックの領域だったけどデペッシュ・モードの「Some Great Reward」になるともう明らかにそれが完成されていった世界で、ロックだけどもう新人類なロック。そこがカッコ良く聴こえるからか、あまりヘヴィに考えたくないけど楽天的でもない気分には合う。

 この「Some Great Reward」というアルバムは多分かなりクォリティが高い作品なんじゃないだろうか。聴いてて起伏に富んでるし飽きさせない曲の流れや音使いな感じだし、決して自分好みの音じゃないけどデヴィッド・ボウイの「Low」を初めて聴いた時のような感覚に襲われる。今からでもそういうのを感じられるんだからありがたいもので、まだまだ世界は広いなぁ…といつも思う。そういう出会いも時代が流れてカバーするバンドがあったから発見できたワケで、そういう良い曲の紹介ってのは脈々と続けていってもらいたいものだ。自分もちょっとはそういう役に立ちたいかな…。

The Singles 81>98
Depeche Mode
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The Stranglers - Meninblack

The Stranglers - Meninblack (1981)
Meninblack

 重いのはいいやと言いつつも何か似たようなの聴いてて、多分アメリカ的な人生的な重さってのはもういいやって言うだけで、音楽的な重さや深さってのは面白いように自分でもハマっていく姿がわかる(笑)。何でまたこんなヘンなアルバムに辿り着いたのか不思議でならないのだが、コレがまた大変心地良い名作名盤で本来ならばルー・リードの「Metal Machine Music」の後にコイツを並べても良かったのになと思うが、実に素晴らしいアルバムを今また聴けて良かった。昔聴いた時はもう全然良いなんて思わなかったし、ストラングラーズでこういう音ってのも何でだろ、とかイマイチニューウェイブ的で面白くねぇな〜くらいにしか感じなかったんだから自分の耳が成長したのだろう。

 1981年にリリースされたThe Stranglersのヘンな傑作アルバム「Meninblack」。ジャン・ジャック・バーネルのベースの尖り具合は相変わらずさすがだなと言う音なのだが何せやってる音がピコピコした今で言うデジタルチックな感触の音で、ともすればテクノ?なワケじゃないけど明らかにニューウェイブな音世界。高尚なパンク的スタイルな音というバンドからしたら更に飛躍してしまった正にヨーロッパ的なデカダンなムードが世界中では評価されにくい音だろうと思うが、そのデカダンさは紛れも無く英国と言うかヨーロッパ的なムードで一気にステップアップしたという印象すらある。昔はそんな風に思わなかったが…。最初の「Walzinblack」からしてその雰囲気は伝わってくるだろうし、数秒聴いたら名盤かも、ってわかるんじゃない?まぁ、言い過ぎかもしれないけど何かを期待してしまうオープニングだね。続けて流れ出てくる音はデカダンでデペッシュモード的な世界感。こういうのって英国人とかヨーロッパ人って好きだよなぁ〜、聴いててもそれらしく感じるんだから確かにユーロ人しか出せない世界だけど。

 「Meninblack」ってアルバム聴いてると何聴いてるんだっけ?って気になるくらいストラングラーズらしさがないようにも思えるし、一方ではとってもストラングラーズらしいとも感じるから面白い。あんなにフィジカルな印象の強いバンドがこんなに無機質な世界でこんだけのアルバムを出してくれるってのは才能でしかないでしょ。ようやくストラングラーズの世界がわかる年頃になってきたかな(笑)。

Original Album Classics
Stranglers
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The Pretenders - Get Close

The Pretenders - Get Close (1986)
Get Close

 何か重いのが続いたな~と言う感じで、近年自分的には重いのは結構パスしてっているんだよね。もうそういう人生の重さを音楽でまで聞きたくないって言うか、実際生きてると重いワケだから音楽としては元来の音を楽しむという姿であってほしい部分が大きいからだと思う。ヘヴィな人生を静かな音で歌われても英語であろうともやっぱりわかるしさ、年を取ったミュージシャンがその年令の重さを出してしまったらそれは重いもん。若いのにそんな重さを出していた人たちってのもいて、それはある意味超越しているけど年取った自分からして今それを重く聴きたくないな、なんて。

 1986年にリリースされたプリテンダーズの4枚目の作品「Get Close」。そっか1986年だったのか、これ。もちっと古いかと思ってたけど割と新しいんだな。ともあれ、「Get Close」ではまだプリテンダーズというバンドであろうとする姿があるんだが、ここから先はどうにもクリッシー・ハインドの作品集って風味が強くなっていって今じゃプリテンダーズってのはクリッシー・ハインドの事みたいな感じだしな…、初期からここまではバンドの姿してるのに。だからここまでのリスナーは割と多いようで、その後は自分もそうだけどあまりきちんと追ってない。なんだろうね、バンドってそういう切れ目の作品ってのが大抵ある。聴くのは結構久方ぶりなんじゃないかな…いつもベスト盤聴いて満足してたからこういうタイミングでもないとアルバムに手を出さなくなっちゃったな。

 そっかこの頃ってキンクスのレイ・デイヴィスとも離婚して次のジム・カー…シンプル・マインズのね、と結婚して子供産んだ頃らしくて「My Baby」から始まる、割と愛に溢れた作品集になっているみたい。何か…人生謳歌している女性だな~と。自分のアイドルと結婚して子供まで産んで離婚して…それでも人生は進み続けて今じゃ親子の差があるくらいの若者と一緒になってるようだし、ロックだぜ(笑)。そんな様相が描かれているかのように優しい音がアルバム全体を包み込んでいて以前のような尖ったソリッドでシャープなビートロックの影はあまり見当たらない。どこか悟っちゃったんだろうな、みたいな音でもある。今聴いても何かノスタルジックに聴こえるんだから何歳だよお前、ってくらいだな。黄昏れるロックは今はいいや(笑)。

Pretenders  5CD ORIGINAL ALBUM SERIES BOX SET
Pretenders(プリテンダーズ)
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Patti Smith - Live at Montreux 2005

Patti Smith - Live at Montreux 2005 (2012)
Live at Montreux 2005 [DVD] [Import]

 ニューヨークの詩人達の姿や音などココのトコロ全然目にしてないし聴いてもいなかった。パティ・スミスだって大好きだったのに復活後しばらくまではチェックしてたけどそこからはあまり意識しなくなってたし、近年に至ってはアルバムは多少耳にしていたけどライブも見てないし、どんなんなってるんだろ?ってのも気にしなかった。もっとも今時そんなの見たって凄いオバチャンになってるだけだろうしライブが白熱しているとも思えないし…ってのもあったかな。んで、ルー・リードから進んでそういえば…って思ったので幾つか漁ってみた。もちろん昔のアルバムが良いんだけど、近年の…っても8年前だけど、2005年のライブがリリースされてたんだ…ってことに気づいてなんとなくYouTube探してみるとあるんだねぇ…、ってことで見てしまったので。

 2005年のモントルーでのライブ映像「Live at Montreux 2005」…、これオフィシャルなのかな?ブルーレイも出てるからきっとそうなんだろうとは思うけど日本盤は無さそうだ。いつものようにダラダラっとステージにやってきてのんびりと「Redondo Beach」で始まる…、あぁ、こういう人だったな…なんて思い出したけど随分と老けたなぁ…、そりゃそうだけどあまりにもゆったりとしすぎてて、パンクの女王たる貫禄とかトゲトゲしさってのはもうやっぱり見る影もないのかな〜と。楽曲は古いのも新しいのもカバーもいつものように何でもござれだけど演奏はシンプルだしスカスカとも言えるのでど〜にも退屈だな…くらいだった。ただ、知ってる曲も多いから今はこういう感じにゆったりしてるんだなとかパティ・スミスも色々なギター弾くんだなとかそんなのを気にしてたけど、見てたらどんどんと…曲によってはパフォーマンスが凄くて決して昔に引けを取らない程の白熱ぶり、パティ・スミスぶりをカマしてくれるのもあって驚いた。やはりパンクの女王様だ。

 圧巻は「Not Fade Away/Moment Mori」でさ、最初The Whoの「Magic Bus」のカバーなんて渋いトコやるなぁ…と思ってたらどうも歌詞が違うんであれ?って見てたら「Not Fade Away」なんだが、最初は淡々とあのボ・ディドリーリズムで繰り返していくんだけど、徐々にパティ・スミスの歌が熱を帯びてきてお得意の熱唱パフォーマンスへ、もちろんバンドも盛り上がって白熱していくという…それが結構な時間やってるからもう往年の姿に近い姿が見れて嬉しかった。あと歌声もあんまり変わらないって言えば変わらないんでやっぱりまだまだ現役なロッカーなんだな〜と。お手の物になってしまってるのがあるキライはあるけどそれでも芸風としては見ている者を惹き込む魅力はたっぷりと放っているライブで、なかなか良いもの見させてもらったという感じ。昔のアルバムも聴き直そうかな。

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Live in France 2004
Patti Smith
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Lou Reed - Metal Machine Music

Lou Reed - Metal Machine Music (1975)
Metal Machine Music

 10月27日ルー・リード他界との知らせを翌日の28日くらいにドドドッと目にした。耳にしたんじゃなくって目にしたワケで、ウェブやTwitterやブログなどなどで皆が皆ホントかウソかわからないが残念ぶっていた。自分的にはそういうのが全然無かったんで何も呟くこともなく、そうなのか…くらいにしか思わなかったんで敢えて触れなかったんだけどさ。ミュージシャンの訃報っても個人的に知ってるわけじゃないからあまり実感がないってのか、普段からレコードなりCDなりでしか知らないし映像だってライブDVDくらいでしか見ることないから存命の頃からある種神様みたいなもんで違う世界の人なんだよね。だからもちろん実感もないし、亡くなっても実感ない…どうにも書きにくいけどそんな印象。ただ、世間的にはそうでもないのかやたらと残念だとか哀しいという言葉が踊っているのできっともっと思い入れがあるのだろう。

 …ってことでルー・リードか〜、あんまり聴かない人なんだよねぇ、自分、ってのが先にあるからだと思う。だから自分だけじゃなくて皆も聴かないであろう「Metal Machine Music」なんてのをお題にしながら綴ってみようかと。1975年に何を思ったかアルバム2枚組でリリースされた「Metal Machine Music」はノイズしか入っていないので何かを伝えられるものでもない。「Metal Machine Music」を語る人がいても自分は聞きたくない(笑)。よくこんなの商業的にリリースされたなと思うばかりで、この手のではロジャー・ウォーターズの「The Body」とかあるけどさ、これがルー・リードの音楽性ですよ、って書いていいのかな(笑)。いや、冗談。ルー・リードってロックンロール云々ってあるけど、シンプルなR&Rの音に意味深な歌詞が呟かれるように囁かれるという作品が多くて熱唱するでもなくメロディアスでもなく歌詞が分かる人には楽しいのかもしれないけどそうでもない人には割とアイコンとしての存在感が強いか。自分もそんな印象でそりゃ独特の声だからわかりやすいしルー・リードだ、っていう個性は出まくってるけど、そこから先の音楽的云々はあまりない。多分凄いこともやっているのだろうけど、基本R&Rだからさ。ニューヨークの詩人、ニューヨークのアングラさ加減ってのはこの人が一番醸し出していて、他にはニューヨークの裏側や地下面が出ている人っていないから多分もうニューヨークの音楽というかこういうアングラ色出した人はいなくなっちゃったんじゃないだろうか。パティ・スミスくらいかなぁ…。

 しかしルー・リードも多作だった。それでいて今じゃ5枚組CDの安いセットが幾つもリリースされていて手軽に20枚くらい揃ってしまうのも見事。聴いていると優しさとか自然さとか色々入ってきて聴きやすいのもあるけどどうにも自分には残らない音の人だったかな。合掌。

Lou Reed (Original Album Classics) Original Album Classics Original Album Classics: Lou Reed Original Album Series

The Pentangle - The Pentangle

The Pentangle - The Pentangle (1968)
ペンタングル+10

 ガツンとした音ってのはロックに限らないんだが、結局それはロックとして聴いているってことがある。意味分からんことをいきなり書いてしまっているが(笑)、簡単に言えばフォークでもジャズでもソウルでもロック的にガツンってくるの、あるでしょ?そういう事ですな。それがない、ってなるとちょいとアレだが…、いや、あるんだよ、そういうの。歌しか歌ってないのにロックじゃないか、これ、とかさ。んで、ここのトコロフォーク聴いてたからガツンっての聞きたいな〜と思ってロックで〜と思ったんだけど、そういえばとんでもなくガツンと来るフォークってあったな…と。ロックってのか何だかよくわかんないけどヘヴィなんですよ。

 1968年にリリースされたLed Zeppelinの…じゃなくてPentangleのファーストアルバム「The Pentangle 」です。Led Zeppelinの〜なんて書いたのは、聴いたことある人ならわかると思うけど全くLed Zeppelin的な音なんですよね、これ。もちろんアコースティックギターと女性ボーカルのバンドなのでああいうガツンじゃないんだけど、Led Zeppelinのアコースティックサイドを更に強烈にマニアックに仕立てていくとこうなっただろうってな音…まぁ、事実は逆なのだが、今じゃそう書いた方がわかりやすかろう。ジミー・ペイジがPentangleのギタリストのバート・ヤンシュを師と仰いでパクリまくったことは有名な話だろう。それはこの「The Pentangle 」を聴くとよくわかるかもしれない。何といってもアプローチがLed Zeppelinのあのヘンの音と同じ質感で、歌メロですらロバート・プラントと酷似していると言っても良いだろうし、ベースのアプローチにしてもアコースティックだけどとてもとてもそんな枠に収まらないしね。相棒のギタリストジョン・レンボーンだってそりゃもうね繊細で美しいアプローチを聴かせてくれるのでこの対比がまた素晴らしくてね。

 そんな技巧論から入ってしまったけど、不思議なことにPentangleというバンドは…と言うかこの「The Pentangle 」というアルバムに関して言えば、トラッドフォークバンドではない。アコースティックロックバンドと言って良いだろうよ。ブルースやジャズやトラッドやラグタイムなどなどというカテゴライズが似合わない、唯一無二の音世界、ただ自分が言えるのはLed Zeppelinのアコースティックサイドを更に深めた音の原点という感じって書き方になる。ジャッキー・マクシーの歌が綺麗なので聴きやすくなってるけど、楽器陣営だけ聴いているととんでもなく重い。アコースティックなのに重い。バート・ヤンシュのギターはアコースティックの概念をぶっ飛ばすような音色を出しているし、対するジョン・レンボーンはここまで綺麗な音が出るかというくらいのもの、ベースにしてもロック的だ。ビートは英国フォーク的なので全体観としてはアコースティックなバンドとして語られるが、いやはやとんでもない音のアルバム。ロックなんて軽い軽い…(笑)。

スウィート・チャイルド+11
ペンタングル
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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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