Pierre Moerlen's Gong - Downwind

Pierre Moerlen's Gong - Downwind (1979)
Downwind

 フュージョンと言う音楽のジャンルに初めて接したのはもう随分前の話なのだが、当初はなんか…さわやかなインストもので、きっとBGM用に作られたものなのだろうな…とそれが音楽の一つのジャンルを形成するものだとは思わずにデパートのBGMやF1のBGMとしてのテーマソングだろうとしか思っていなかった。まさかそういうのをバンド単位で演奏する人たちがいるなんて思いもしなかったもんな。可愛い話だ(笑)。ガキの頃のクラスメートではチョッパベースを弾く奴とかがいて、それが何なのか全然わかんなかったけど、バチンバチン言わせてた。まぁ、そういうのの全盛期だった頃だ。

 1979年にレーベルをアリスタに変えてリリースされたゴングの…、ピエール・ムーランズ・ゴングの「Downwind」というアルバムだ。ザッパを聴いていて湿り気のない音でジャズ系で…ってのから何となく連想したので引っ張り出してみた。ゴングって言えばデヴィッド・アレンの…ってのが常ではあったけど、ピエール・ムーランのパーカッションバンドになった辺りのゴングも割と好きなのだな。ちょいと音だけ聴くとフュージョンみたいに聞こえるし、その一つとしての音で語られることも多いし、当然形容詞の一つとして必ず出てくるのだが、フュージョン苦手な自分がピエール・ムーランのゴングは全然平気どころか割と好みだ、っていうのは何だろう。フュージョンじゃ収まらない何かがあるんだろうと思うが、それは多分ロック的要素だと思いたい。やっぱね、違うんだよ、そういうトコロって。音に出てくるもん。

 さて、「Downwind」だが、ピエール・ムーランが初めて自分の名を冠したゴングの作品で、これまでの「Expresso 2」や「Gazeuse」、「Shamal」などの延長線にある音世界だけど、パーカッション的に凄いしベース的にもギター的にも色々的にも、またゲスト陣営の豪華さとしても面白い。マイク・オールドフィールドにミック・テイラー、スティーブ・ウィンウッドなどがその実力を存分に発揮してて作品に色を添えている…どころかゲストじゃないよな、これ。セッションでしっかりと作品に貢献してるもん。それでも鮮やかなのはピエール・ムーランのパーカッションの方だったりするのは見事。こういう音って聴くことないな…、面白いです。絶対尖ってるもん、これ。






Frank Zappa - Waka/Jawaka

Frank Zappa - Waka/Jawaka (1971)
Waka/Jawaka

 色々と面倒なことが多発していて面倒だ(笑)。常識が通じない…っても常識ってのは難しいことなんだな、ということに気づいてきたので通じない、ってのは自分の常識には、当てはまらないというだけの話なのだろうと考えるようにしている。多分、個々人による常識ってのがあって、それぞれが微妙に異なることが多く、それが世論になるとかなりズレたことが多くなり結果誰も満足し得ないような回答に進むというようなことがよくある。だからユニクロの洋服と同じで誰もピッタリとサイズが合わないけど、万人が着れる洋服、として持て囃されるのだ。よくできている平均化の世の中、か。ん?何書いてるんだっけ?あぁ、ザッパ聴いてたから小難しく考えてしまったのだな(笑)。

 1971年リリースのジャズ・ロックの名盤と呼ばれるフランク・ザッパの数多くのアルバムの中の一枚「Waka/Jawaka」。ジャズ・ロック…としか言えないからそうなるんだろうけど、自分的にはカンタベリーミュージックかな。ちょっと垢抜けてるけど。そんな雰囲気の名盤です。自分は「Hot Rats」が大好きでよく流しているんだけど「Waka/Jawaka」はそんなには流してない。多分キャッチーで印象的な「ピーチ」みたいなのがないからかな。作品レベルに遜色ないのは当然なんだけどウケやすさ、という面ではやや分が悪いか。その分玄人志向ってのはあるかもしれないね。凡人にはそんなことわからない…とにかく面白くてハマってく音世界で、ザッパのギターも浮くことなくもちろんしっかりと作品中で独特のトーンを貫いているのは不思議なもんだ。そして更に不思議なのはホントにカンタベリーシーンの音世界と同じなんだよな…、何でだろ?ザッパがカンタベリーシーンを意識したとは思えないからやっぱカンタベリーシーンの方が「Hot Rats」辺りの影響からああなっていったのかもなぁ…とか。もしくは偶然の一致?自分の中ではどうにもアメリカのザッパとカンタベリー一派の音世界に関連性があるとは思えなくてさ。

 「Waka/Jawaka」ではエインズレー・ダンバーがドラムで参加していてそのフィーリングを思う存分に発揮しているのだが、それだけで英国との接点とか?なんて、まぁ、いいでしょ、多分何らかの関連性はあるんだろうし、それよりもこの「Waka/Jawaka」だ。相当にテクニカルなのは当たり前なのだが、それでもこの音の流れ具合は天才的としか思えない。適当な音ですら必然的に入っているようにしか聞こえないし、アドリブ中心とは思うんだけどしっかりと音楽的に成り立っているし…、歌モノになると明らかにアメリカな感じがして安心するんだが(笑)。こういうのがあるから飽きない面白さを続けられるザッパだよな〜と感心しきり。心地良くなってくるな〜、ほんと。





Gentle Giant - Three Friends

Gentle Giant - Three Friends (1972)
Three Friends

 近年のプログレと呼ばれる類のバンドはもちろんテクニックも素晴らしいしセンスも抜群なのだが、どうにも冷酷・冷淡な感じがしてしまうのでそういうバンドの方が好まれる、人気があるからだろうか。古いプログレバンドを聴いているとものすごく温かみを感じるバンドが多くって、それはユーロ・ロックでも同じ感じなのだが、昨今の北欧プログレバンドはどうもそのヘンが異なる。それはそれで味があるんだけど、そういう見方で聴くと英国ロックは特殊なことに気づく。しかし今の英国ロックからはその系統のプログレバンドは出てこないだろうし、いないと思う。プログレバンドはあるだろうが、それはどちらかというと北欧的なスタイルに近い…っても元々はクリムゾンの派生なのだろうけど、そんな冷酷感が強いバンドだ。まぁ、今更70年代と同じような温かみを持ったプログレバンドが必要かと言われるとそれは全くないだろうから出てくる必要性はまるでないのだろうな。

 さて、そんな70年代プログレを散々聴いている時に全然取っ付けなかったバンドのひとつだったジェントル・ジャイアント。今回は1972年ににリリースされた傑作と誉れ高い3枚目にして初のコンセプトアルバム「Three Friends」などを…。少しでもジェントル・ジャイアントになれるために情報を仕入れる。「Three Friends」は三人の友人達のアルバムだ。仲良し3人組が人生と共に別の道を歩み、それぞれの人生を一曲づつ語る、そして最後には皆がまた一緒になって幸せ幸せ、と言うような話らしい。面白いのはそれだけの情報でも知っておくとそんな雰囲気なんだな、ってことを意識して曲を聞けるし、そんな雰囲気の曲だな…って感じられるくらいにハイレベルな楽曲なワケだ。もちろんそこに興味を持たないでアルバムとして聴いても、この起承転結、ドラマ仕立ての楽曲構成に超絶テクニックによるバンドの演奏のどれも楽しむことができるので、それはそれで良いのだろう。ただ、音だけ聴いてるとちょっと自分は苦手だな〜って思っちゃうので、ストーリーがある「Three Friends」はまだ聴きやすいし取っ付き易い。それでも苦手だけどね。

 とんでもない楽曲とベースとか曲構成…かと言って難解なプログレかと言われるとそんなこともなくってしっかりと曲が流れていくので何らおかしくはないし、自然。ドラマにあったが曲を奏でているところがやっぱり凄いな〜って思う。情景が目に浮かぶような音と楽器を使い、そこに曲調も伴っているという自然でさ、凄いよな…。ただ、凄すぎる(笑)。






Paatos - V

Paatos - V (2012)
V

 自分はiPhone好き…ってかApple好きなのでMacからiPod、iPhoneって自然な流れのまま飛びついている人種なのだが、iPadは未だにどうしたものか、というのもあって手を出していない。そもそもiPhoneだって普通のケータイ好きな人レベルからしたって使う代物ではないとさえ思う。Androidでもそうだけど、何故か時代がスマフォと言ってるからそっちに流れてるけど、スマフォって難しいからさ、買うのは出来るけど使うトコなんて限られててアプリでアレコレとかMacやPC的に、またPDAとして使いこなしながらなんて人はかなり少ないと思う。やっぱ難しいんじゃないかな~。ニッチもんだよね、この手のってさ。ま、一部だけでも使えればそれで良いのかもしれないけど、AppleID取らないとアプリすら落とせないとかさ、そもそもAppleIDって?みたいなのから始まるしさ。1年もアレコレしてたらゴミはいっぱい溜まるだろうし、他人のiPhoneとか見ることないから知らないけど、Androidだともっと大変だろうなってことは想像が付く。やっぱガラケー最強(笑)。

 脈絡なく…2012年にリリースされたスウェーデンのネオプログレバンドとして知られている、んじゃないかと思うPaatosの新作「V」…新作っても新曲+アレンジ違いの再録でアルバム的な体裁を整えているが、実質ミニアルバムみたいなもんだろうな。そんなこと知らずにDLして聴いてたからさ(笑)。先日RIversideを取り上げた際に大変響いてしまった方がいらっしゃって、そうか~、そうだよな…と冷静に思いつつ、自分もこのヘンのネオプログレって結構響いたな…とそっち側もちょこちょこと聴いていかないとな、と思った次第。まとめて聴いたんだけど残るバンドは数多くはない。PaatosとKarnatakaとRiversideとかそんくらいかも。いや、きちんと聴けてないだけだが…。

 さて、この「V」というアルバム、耽美系陰鬱系を奏でているPaatosにしてはちょいと明るい…明るい、っても豆電球が点いてるか?くらいなんだが(笑)、いや、もっと言えばカーディガンズを感じさせるくらいなものかも。それまでの作品はとにかく暗くて、なんでこんなに暗い?みたいなところが面白かったんだが、今回は聞いていって曲を追うごとに明るくなっていく。3曲め4曲目なんてホントにPaatosなのか?っつうくらい明るい。もっと悲痛で良かったんだけどな…、多分悲痛をやるのも疲れてきたんだろう。作品の出来はもちろん素晴らしいし、この進化も好意的に受け止めやすいが聴く意味をちょっと考えちゃうなという進化ではある。あ、自分にとってはね。ココのトコロ英国プログレ初期のバンドを聴いてて、こういうネオプログレを聴くと如何に英国とその他の捉え方が違うか、ってのを感じる。もちろん時代も違うんだけど、色々とね。結局70年代ロックはそういう独特の部分で伝説化しているんだなってのもマジマジと感じちゃったし。

 あ、それはともかくPaatosの「V」は…、気になる音世界。アレコレ書いたけど、ちょっと気になる音なのでね、何度か聴かないと…って感じ。多分この女の子の歌声が気になるんだと思う。再録は結構アレンジ異なってるの別曲的に聴けるのと、やっぱりこんだけの陰鬱さが良いな、ってのを実感する。








Fruupp - Future Legends

Fruupp - Future Legends (1973)
Future Legends

 テレビの大画面化はコンテンツの大半をパーにしてるな、なんて思った。あまり見ないんだけど映画とか音楽ものとかは見るので疲れてぼ〜っとしたい時に何となく映画やってないかな…なんてチャンネル回すんだが、まぁ、それなりに知ってるのも知らないのもやってて適当に見てたりするのだが、人間ドラマ的なのは、そんなに感じないけどちょっと特撮入ってたりしてるとどうにも作り物っぽさとか照明による明かりとかが見えて来ちゃってよろしくない。映画の世界にのめり込めないのだ。SFとかなんてそうあるべきなんだけど、大画面で綺麗に見えるもんだから以前は目立たなかったチープさが目に付く。おかげで古い時代のSF的なのとかはあまり見なくなった。さりとて困るワケでもないのだが。フィルムでしっかり作られている作品は今のデジタル時代でも多分大丈夫だと思うんだけどね。ま、諸説諸々あります。

 1973年にアイルランドから出て来たFruuppと言うバンド、妖精の国周辺らしくスタジオに居着いていた幽霊から名前を拝借したということでFruupp。全員が納得する、ってトコロが面白いのだが、それはともかくながら1973年のファーストアルバム「Future Legends」です。時代もばっちり、やってる音楽もブルース・ロックを基調としながらもクラシック畑のセンスを大いに盛り込みながらやや仰々しく演劇風に歌を入れ、曲はそれなりに展開が多くプログレッシブという領域に入ってくるレベルのセンス。それでも最初に書いたように基本はブルース・ロックなので馴染みやすい。まぁ、今更ながらだが、聴いていて自分ってこういうバンドやりたかったのかも、なんて思ったりした。ブルース・ロック基本だけどちょいとそれだけじゃないよ、みたいなセンスを入れるって意味でね。ここまでチープな音作りってのはなかなか出来ないし、こんなにややこしい曲も作れないんだろうが(笑)。

 「Future Legends」はファーストアルバムなんだが、その後のバンドの方向性はもう少しまとまってくるのでやはり実験段階のアルバムと言えるんだろうな。演奏も無茶苦茶上手いワケじゃないけどもちろん聴かせるレベル、楽曲はヘンだからかなり面白い。印象のある名曲があるか?ってぇとちょいと違うんだが、それはもうこの時期の英国バンド皆さんに言えるお話で、その中でも4枚のアルバムをリリースし続けたってのはちょいとした実力バンドだったとの証でもあろう。実際に面白いし。もうちょっとまじめに聴き込んで見ようかなと思わせるバンドだ…ってかそうしよう(笑)。




Esperanto - Rock Orchestra

Esperanto - Rock Orchestra (1973)


 ちょっと前に…ってももう随分前になっちゃってるんけど、そんな時によく聴いていたアルバムを色々と引っ張り出して聴いている。そんなに感慨深い思い出が詰め込まれている程の人生ではないので大して時代とリンクするものでもないが、それなりにはあそこで買ったな〜、これ、とかコレ聴いてた時あんな事あったな、とか苦笑いしたりすることもある。音楽は青春のBGMだ、と言われるが決してそれはリアルタイムに流れている音楽だけじゃないんだな、と。古い音を集めて聴いていた時は新鮮な音だったワケだから、それが自分にとってのリアルタイムなワケで、アルバムがリリースされた年が古いからと言ってもあんまり関係ないんだなと。

 さて、ちょっとヘンで変わったのと言えばたくさんあるけど、懐かしいな〜なんて引っ張ってきたのがEsperantoってバンドのファーストアルバム「Rock Orchestra」です。1973年リリースの作品でよくわからんが多国籍なメンバーが組んだグループってことで一目置かれていた…ってか純粋な英国音だけじゃなくてスパニッシュやら何やらと入っているという面白さ。そんな意味では先日のアレアと同じくちょいと理解不能な世界観でもあったが、それが面白かったんだな。仰々しいくらいに美しいと言うか洗練されているところがもうちょっと文明的ではある感じかな。まぁ、やってる音楽がかなり違うので比較するもんじゃないんだけどさ、Esperantoの方が自分的にはしっくり来る…ってか聴き慣れた感じだからだろう。決してどちらが優れているとかではないです。

 そういう落ち着きやドラマティックな展開やちょいとクラシカルな側面などもあって面白いんだよね。ファーストでこんなの出してきたら後大変だろと思ったが全3枚ともかなりの好盤で好きだったな。今聴いてもやっぱ面白いな、と思うしこういう湿っぽさとか演劇的なの好きです。アマゾンでCDが手に入らないのが不思議なんだが、レーベルの都合上なのかね?再発されてもおかしくないんだけどな。

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Area - 1978 (Gli Dei Se Ne Vanno)

Area - 1978 (Gli Dei Se Ne Vanno)
1978 (Gli Dei Se Ne Vanno)

 キングレコードがユーロ・ロックを祭り上げなかったらこんなに日本でユーロ・ロックが知られることは多分もっと後になったんだろうな、と思う。いつもアレコレ聴きながらネットで情報漁ったりするんだけど、そこそこの年齢の方々が口々に「キングのユーロピアンロック・コレクションシリーズで〜」と言うフレーズを書いている。その時にそんな音に敏感に反応したリスナーも凄いと思うが、レコード会社もゆとりのあった時代だったんだろうけど…。

 ってことで、自分ではイマイチよく理解していないユーロピアンロックの中から世紀の名盤と誉れ高いアルバムを…。1978年にリリースされた驚異のアルバム「1978 (Gli Dei Se Ne Vanno)」です。まぁ、今更自分が語ることなどほとんど無いに等しいんだろうけど(笑)、ヘンです。ヨーデルってのかね、こういう歌は。ブルガリアとかアラビアとかそんなメロディらしいけどよくわからん。それに超人的な変態ジャズ・ロックプレイがバックを支えていて、いつも思うのだがこういう音ってのはどういう練習したら出来るんだ?そもそも曲覚えられるのか?ってのが不思議。アドリブやインプロと言ったってある程度のテーマやフレーズに依る展開などはあるだろうしキメなんかはキチンと合ってたりするんだからやっぱ楽曲として成立するレベルまでは持っていくんだろうし、不思議なんだよね。まぁ、その不思議さも含めて出来上がっているから奇跡の名盤になるのだろうが。

 これがさ、結構聴きやすいんだよね、何故か。軽いワケじゃないけど軽い感覚で聴ける。重さを感じないしどこかポップさすら感じるジャズプログレなんで不思議なのだが、語りようがない音楽だよ。そこにコメディとも言える思える歌は入ってるし、何だろな、全く。ただ、言えるのは面白くて深い世界が体験できます、ってこと。「音楽」なんだな、これ。




Roger Waters - To Kill The Child / Leaving Beirut

Roger Waters - To Kill The Child / Leaving Beirut (2004)
トゥ・キル・ザ・チャイルド

 ちょっと前から「HOMELAND」という海外ドラマにハマっている。「24」の制作陣が手腕を披露した米兵がテロリストへと寝返った?様子を緊張感たっぷりに描いたドラマで、もちろん突っ込みどころ満載なのでドラマだな〜ってのはあるのだが、その緊迫感は凄い。そしてベイルートという町がこれほどまでにリアルに出てくることもあまり見ることがないのでこういうトコロなんだな〜と別の見方をしてたりして興味深い。レバノンの首都ベイルート…、この響きはとにかく危険性を高めると刷り込まれている世代なので大変魅惑的且つ危険な香りを孕んだ単語なのだ。いや、実際には単語じゃなくて街なので生々しいものなのだが、あまりにも自分的には現実離れしていて…。

 ロック界広しと言えども、自分が敬愛するミュージシャン・アーティストの中ではトップ3に確実に入るのがロジャー・ウォーターズ。ピンク・フロイドと言うよりもロジャー・ウォーターズなんだよね。そのロジャー・ウォーターズが2004年にインターネット限定でリリースした「To Kill The Child / Leaving Beirut」を思い出した…思い出した、と言うよりも「Homeland」を見ていてそのストーリーが身に沁みてきたと言う方が適切だろうか。有り体に言えば2004年にロジャー・ウォーターズが感じた怒りと「Homeland」で繰り広げられるドラマは何も変わらない、全く変わることのない歴史の繰り返しだと言うことだ。そしてロジャー・ウォーターズの叫びはどこにも広がることなく一人のアーティストの遠吠えにしかならなかったのだろう。所詮世界はそんなものだ。ただ、ロジャー・ウォーターズというアーティストが発したメッセージはしっかりと一部のロックファンには染み付いているであろう、と思いたい。

 「To Kill The Child / Leaving Beirut」はいずれも曲とか歌とか音楽性云々と言うようなものではなく、ロジャー・ウォーターズという表現者が言いたいことをとにかくキチンとメッセージとして伝えたいという方に主観が置かれていて、ほとんどがメロディというよりも呟きに近い。もちろんそれなりに韻を踏んだりメロディを持ったりコーラスが入ってきたりするのだが、それはエッセンスでしかないのは聴いていて明らかで、歌詞ありき、だ。それでもそのバックはいつものメンツ、アンディ・フェアウェザーロウやコーラス、バイオリンにはリリ・ヘイデンを配しているし、極上の面々でレコーディングされているのは言うまでもない。ただ、それらを超越したロジャー・ウォーターズのメッセージ性。何とも強烈。基本的に歌詞に興味があまりない自分でもさすがに「To Kill The Child / Leaving Beirut」は響いた。ここまでメジャーのアーティストが強烈に発信するとは…という意味でもだ。調べてみればロジャー・ウォーターズは子供の頃にベイルートを旅した事があり、その時の模様と現代のアメリカが成すベイルートに対する扱いなどと元々が反戦意識の高い人が皮肉と冷笑を込めて生み出したメッセージ・ソングとのこと。なるほど、ピンク・フロイド時代から更に進化し、「死滅遊戯」でこの手法が確立されたと自分は思っているが、重く印象的に、そして力強く訴えかける歌と楽曲の素晴らしさ。ロジャー・ウォーターズ劇場へようこそ、と言いたくなるほどの美しさがここにある。

 さすがに近年ここまで強烈な新作をリリースすることはなくなっており、今ではノスタルジックな楽曲をライブでゴージャスに繰り広げるアーティストとしてアメリカでも重宝がられているが、最後に今の世界を強烈に皮肉ったインパクトあるアルバムでもリリースしてもらいたいものだと実は密かに願っている人なのです。自分の中ではピンク・フロイドという化け物を更に包み込んでしまっているのがロジャー・ウォーターズという認識で、正に圧倒される人の一人。ロックです。







I Pooh - Alessandra

I Pooh - Alessandra (1972)
Alessandra

 ちょいとメロウに叙情性を云々…なんて気になったんでアレコレ物色していて、ふと…あれ?コレって書いてない?と気づいたので再度聴いてみたのだったが、ここまで甘かったっけ?と久々に聴いてみて思わずのけぞった一枚です(笑)。叙情性を通り越してるんだよね、これ。昔は結構中古レコード屋でアルバムを見かけたんでそれなりに売れたんだろうとは思うのだが、何となく食指が動かなかったんだが、いつ聴いたんだろ?多分プログレとかユーロとかどっぷりと浸かっている時期に聴いたんだろうけど、そんなに名盤な印象はなくってタルいな〜って感じだったんだよね。ただ、アレコレレビューを見たりすると結構な名盤と書かれていたりして、う〜ん、そうか…と。

 クマのプーさんのイ・プーの「Alessandra 」という1972年にリリースされたアルバム。イ・プーのイメージって、どっちかっつうとプログレ畑なんだけど…それは単なるイメージでしかなくって実はボーカルグループなワケで、しかもイタリアだからカンツォーネ…ってかさ、メロメロコテコテな雰囲気がたっぷり詰め込まれてます。ただ、ユーロ・ロック畑と言われるのはそのバックで鳴っている楽器陣の凝り具合が半端なくって、ベースとか凄まじく歌ったラインだったり、メロトロンが洪水のように溢れていたりストリングスも然りだったりととにかくヨーロッパ風味たっぷりの甘い歌ものに仕上げてます。最後の最後までアマアマでジャケットに象徴されたお子様達への愛情あふれるコッテリ風味が味ですな。

 …名盤、か。そうかもしれないけど、自分はもう〜〜全く受け付けない、と言うかまじめに聴けない(笑)。ただ、冷静になってみればこんなメロウなのでコテコテってイタリアでしかないだろうしこの「Alessandra」というアルバムくらいしか聴いたことがないかもしれない。他の何処のどんなバンドや歌ものだってこんなクサイのはない…、例えシナトラであろうとも。そういう意味で抜き出た一枚であることに変わりはないのだから名盤と称されるワケだ。なるほど。




Genesis - And Then There Were Three

Genesis - And Then There Were Three (1978)
And Then There Were Three

 プログレからの脱却や時代にそぐわなかった音からの進化、そう考えた時に向かうのが変態ポップスっていうのは超絶ミュージシャンなら楽しめる世界だったのかもしれないな~、皆が皆そっちに向かっていったもんな。もちろんカネ稼げるかな、ってのもあっただろうし、そこには家族が云々とか生々しい話が実情なんだろうけど、夢を売るミュージシャンはそんなこと言えないので、音楽的な進化を追求した結果変態ポップス=超ハイレベルなポップスの世界へと進んで名を上げるという手だ。昔はそんな売名行為したヤツなんて全然聴かなかったし、興味も持たなかった。そりゃ上手いし才能あるんだからやればできるだろうけど、自分としては人が好きなんじゃなくてロックが好きなだけだったから人を追ってその音楽を聞くことはあんまりなかったしね。今でも変わらないけどさ(笑)。

 1978年にリリースされた当初5人編成のバンドだったジェネシスが遂に3人になっちゃったというアルバム「And Then There Were Three 」です。最初に書いておくと自分はジェネシス、ダメです(笑)。一応初期から結構聴いてるんですが、ダメです。ピーガブの歌も世界観もバンドの音も全部ダメです。本作「And Then There Were Three」は更にメインギターのスティーブ・ハケットが抜けてしまった後で、ラザフォードが奏でているが故にギターも出番が少なくてどうにも自分が聴く必要性からどんどんと離れていってしまっている作品なので更に聴く気の起きないアルバムだったんです。時代も1978年…そりゃ無理だろ、って勝手に思ってたしね。ただ、ここのところの流れでちょいとこの中途半端な時期の往年のバンドってのもあって聴いてみよ~って。結局この後ポップ路線に走って成功したバンドではあるしね。

 まずね、一曲目の「Down And Out」で耳を疑った。何かドラムがヘン…、よく聞こえないくらいに奥に引っ込んでるけど何叩いてるんだ?ってくらいヘンなこと叩いてる。フィル・コリンズのドラムって軽くて手数が多いんだが、ここでは更にリズム感の天才さ加減を出してるのか、かなりおかしい。それを音楽そのものに邪魔な影響を与えないように奥に引っ込めたミックスで控え目にしてる、だって自分で歌ってるしね。だけど自分では聴いててドラムが何してるのかが気になって気になってそればかり聴いてたって感じ。アルバムの楽曲は、ジェネシスなんだな~って音だけどフィル・コリンズの歌、ってかメロディとかは往年のピーガブ時代そのままでどうにもこれも苦手。鍵盤もシンセ系が出て来て安っぽい音に聞こえちゃってねぇ…、相変わらずジョワ~にピコピコって鳴ってるんだけど…、このアルバムでもヘンなポップス狙ってるのか?みたいな予兆は後で思えばあるか。でも、やっぱり苦手な音だ。




Atoll - Tertio

Atoll - Tertio (1978)
Tertio

 ちょいと久々にプログレに走ってみたのだが、う〜ん、興味深いのとかメジャーなのはある程度本ブログには既に登場してしまっているので、その隙間だよな〜とちょいと考えたり。気分的に今は英国系ではなさそうだ、もっと…とアレコレと思考しているとふと思い付いた。まぁ、詳しいワケじゃないんだけど、こういう機会でもないとちゃんと聴かないか、という戒めもあって聴いてみるのだった。デビュー時のキャッチコピーが独り歩きしてしまって、そもそもがバンドの印象になってしまっているアトール。キャッチは「フランスのイエス」。う〜ん、まぁ、どうあれ、聴くきっかけにはなりやすいんだろうけど、としか言えない(笑)。

 1978年にリリースされた三枚目の作品「Tertio」はラテン語での「第三」という意味で、そのまま。その前二作はフランスのユーロ・ロック史上では圧倒的な名作として語り継がれている「Musiciens / Magiciens」と「組曲・夢魔」だから3年ぶりの本作「Tertio」にも自ずと期待が集まろうと言うものだ。自分はさほど熱中して聴いた記憶はないなぁ…、よくレコード屋で見かけたんだけど手を出したのはちょっと後。…ってのもさほど引っ掛からなかったからだと思う。だから余計に「フランスのイエス」ってキャッチだけが残ってしまってて、余計にそれで聴かなくなったってのもあるか(笑)。

 てなことで相当久しぶりに聴いてます「Tertio」。何とも言えない独特の音世界でして、イエス云々とか関係なくってどっちかっつうとクリムゾン的ですらある…硬質感が強いしメロトロンも結構な洪水になってたりするし、そこにフュージョンチックなギターが入ってきたり、何とも歌メロなど気にすることのないような歌メロ、それでもフランス…っつうかオシャレな旋律だったりするのがお国柄か。マグマと通じるものあるもんなぁと聴いてて感じた。あまりにも凝りすぎてて曲が勝手に組曲形式になっていくのは見事にプログレな感じだけど、自分的にはこの音はダメでしたねぇ(笑)。何だろね、軽さ…ってんじゃないけどどの音もハマれない感じで、思い出した…、だから聴かなくなってたんだ。人によっては最高の作品だ、と称するので多分自分の感覚がおかしいのでしょう。イエスとかジェネシスもそうだけど、アトールもどこか後のポップバンドな音に進むのだろうな、という気配感があるんだよね。それが多分自分的にはあまり好ましくないのかも。後付の理屈だけどさ。

Yes - Going for the One

Yes - Going for the One (1977)
Going for the One

 最近ようやく気づいてきたことなのだが、古い耳を持つリスナーってさ、聴くもの無くなってきてるよね?発掘音源とかライブとか色々ソース出るからそれらを聴いているとは思うんだが、どうしても足りない気がしないか?という感じ。そんなに彼らのサウンドが五臓六腑に染み渡っているワケでもないけど、やっぱりわかってる世界だから、って意味でもう十分なんだよな。かと言って新しい世界に踏み出してまたあの新鮮な刺激を得られるかと言うと、もちろんそこまでの刺激はなかなか得られないことが多く、そうして言うんだ…「昔はロック聴いてたなぁ…」と。うん、好きで聴いてるんだから今でも好きで良いさ。ただ、ちょいと飽きてくるけど、やってる側も同じで、だからこそ再結成や新作なんてのを出してくれるんだが、概ねロックと言うよりもミュージシャン風情な作品が多くなる。そりゃそうだ。何書きたかったんだっけな…、刺激を求めなくなったら終わりじゃね?ってことか(笑)。

 1977年…パンク全盛期な英国、ダンスミュージック全盛期な米国、そんな時代に往年のプログレバンドが往年のメンバーでリリースした会心作「Going for the One」だ。上述のような音楽を聴く輩とはファン層が異なるから当然ながらそれなりの評価を受けていただろうし、今でも高評価なアルバムだが、自分はそもそもイエスって苦手なだけあったのと時代背景からした時にどうもしっくりこない作品だった。今思えばそれはこの後に歩むイエスの道のりの前兆とも言える曲調が多かったからかもしれない。そう、ポップ的と言うか売れ線的と言うかそんな風潮が散りばめられていたから。ただ、これ、リリース当初はかなり斬新なイエスの作品に映ったんじゃないかな。イエスらしいけどイエスらしくなくって個々のプレイヤーが思い切り個性を発揮しているって感じだし。ハウもウェイクマンも…、スクワイアもアンダーソンも。

 何かちょっと本気なプログレを聴きたくなってイエスを引っ張り出してきたんだけど何がプログレかわからなくなってきた(笑)。そう思うと近年の色々なバンドが奏でている音の方がよほどプログレじゃないか?とか思うワケです。だからと言って「Going for the One」の面白さは変わらないのだろうが、ハウのスライド・ギター?そして特異のスパニッシュかt思えばウェイクマンの天才的なピアノとの共演、スクワイアは相変わらずの自己主張でグイグイと、そして聞こえないくらいの高音によるアンダーソンの歌声、これが自分はダメなんだが(笑)、聞こえないから良しとして、何か凄い。ただ、ヒプノシスのジャケットが似合わない。イエスはやっぱロジャー・ディーンが似合う。しかしこのリズムはイエス独特だな…と安心する部分もあるんだな。




New Trolls - Concerto Grosso 3

New Trolls - Concerto Grosso 3 (2013)
コンチェルト・グロッソ3
 昔の名前で出ています…イタリアでもまた(笑)。以前にそんなことをいくつか発見して呟いていたら色々とご教示を頂き、今は割とそのヘンが活性化していると言うお話でして、来日公演もいくつも目に付くので気になる人は多いだろうと。しかもそれが古い人間ばかりでなくきちんと若者にも知れ渡っていてしっかりと名が引き継がれていたり、音が聴かれていたりするのは文化継承的に大変喜ばしいことだと思う。そしてアーティスト側ももちろん才能ある方々なのでこれまでのブランクは多々あれど、やはりアーティスト。しっかりとした作品をリリースすることに変りはないようだ。ここ最近のオールドタイマーミュージシャンやバンドの出してくる新作はホントにレベルが高い、と言うよりも昔の作品のレベルをしっかりと認識した上での新作が多く、無闇な挑戦をするだけでリスナーの評判を下げるようなことは少なくなっている。きっとミュージシャン側も自身の作品を客観的に聴いてバンドのファンになっているんじゃないかな〜。

 New Trollsの新作「Concerto Grosso 3 」です。もちろんタイトルの「Concerto Grosso 」に惹かれて聴いているので、ソロでどんな音出してたとかバンドは実は存続していたとか色々なお話はさほど自分には縁がなく、やっぱり「Concerto Grosso」という音の響きです。その辺、ミーハーかもしれないですけど、全作品を聴いてどうのと言える程のリスナーではないんで(汗)。ま、そんだけのリスナーですが、とにかくNew Trollsの「Concerto Grosso」は結構聴いたしな〜、これぞイタリアンロックとも言えるクラシック作品でしかも熱い…暑苦しすぎるロック作品だったワケでね、斬新な衝撃を受けたんです。その3作目なのでやっぱ期待しちゃうワケです。しかも再編ライブとかじゃなくて新録音のスタジオ編で、しかもこのタイトル付けるってのは自信作でしょ。じゃ、ま、せっかく情報知ったので聴かないとね。

 ってことで「Concerto Grosso 3 」。印象的には伝説の「Concerto Grosso」シリーズとしては自分的にはちょっと変化しるぎているかな…、もっとコテコテに攻めてきても良かったのにどうも…ポップと言うかキャッチーな歌があったり、濃密ではないメロディだったりストリングスが弱いかな〜とかどうしても「Concerto Grosso」の世界観を求めてしまうからあのコテコテ感が基準なんだよね。比べてもしょうがないけど…、ま、そう思えばこれはこれでこういう進化もあるのか、とも思えるか。そう聴かないとちょっと勿体無いもんね。でもな〜、もっともっと躍動してコッテリして暑苦しくなってほしかったのが本音っ!世の中知りすぎちゃったんじゃない?








Museo Rosenbach - Barbarica

Museo Rosenbach - Barbarica (2013)
Barbarica

 凄いな〜、どんどん復活しちゃってるんだな〜、昔のバンド達。それもイタリアものまで。フェスやら何やらと話題も多いんだが、古き良き時代のイタリアンロックが再度注目されたり、また再評価されたりするのはリスナー側からしても聴きやすい環境が出来上がるからありがたい。まさか生で見れるなんて言うのは想像しなかったけど最近じゃそんなことも出来たりと時代は流れて変わっていくものだと実感。そして本日はアマゾンを見ていてまたまた自分的に発見して驚いたので唐突に取り上げてみたり。

 Museo Rosenbachの2013年最新スタジオ・アルバム作品「Barbarica」だそうだ。最新…そう、こないだ録られた作品、らしい。へ?ってことで聴いてみたんですよ、やっぱさ。ライブとかだと色々と違う部分を楽しむことになるけど、肝心要の作品としての部分には成り切らないトコあるからさ、やっぱ新作スタジオ・アルバムってどんなん?彼らも自分達の偉業を知っているだろうから、それを敢えて崩しに来ることもあれば昨今の風潮からすると原点回帰、そうブラック・サバスの新作みたいにね。そんな気配感があったから気になったんでジャケットはどうにもイマイチなのだが、まぁ、いいかと。そもそも名盤「Zarathustra」だってヘンなジャケットなワケだからさ。

 「Barbarica」_細かい情報は一切開かずに音を聴いている。聴いた瞬間は「おぉ〜!ムゼオ・ローゼンバッハの音だ〜!巻き舌だ〜!」と素直に喜んだんだけど、段々と…ちょっと歪んだギター多すぎるし、ドラムのビートもちょいと違うし、どこか普通のハードロック超なクラシカルバンドになってる感じかね。良い悪いで言えばそりゃ悪くないさ。あのムゼオ・ローゼンバッハの名前が付いているんだからそういうレベルの作品ではあるが、どうにも自分がイメージするムゼオ・ローゼンバッハの音とはちょっと違ったかな。壮大な展開とか音色などはそのままという気がしないでもないけど、ちょっとハードロックテイスト寄りかな。もっとコテコテかと思ってたからね。故に作品集として聴くのが良いんだろうと。ただ…、やっぱ面白い(笑)。






Karen Souza - Hotel Souza

Karen Souza - Hotel Souza (2013)
Hotel Souza

 しかし美女狩りが上手い音楽好きってのはいるもんなんだな…と。アマゾンで似た系統のを見ていると確かにジャケットの色気で売っているとしか思えない程の素敵な女性のジャケットが並ぶんで、ある程度の幅でそういうジャンルがあるんだろうと。概ね大別すればジャズボーカルという類に入ってくるのだろうが、正直、自分にはそれらを何かしらの識別でより好み出来るほどの器がない。だから流れていたらどんなものでもこの類は好きになるだろうと思うし、タイミングが良ければCDを買って帰ったりするだろう。どこでも聴けるだろうけど、どれを替刃良いかよくわからないから、流れているものを買うのはごく自然な行為。知ってたらジャケット見て買うけどさ…、ま、こういうのは平積みされてたりジャケットが前面に出ていれば買うかもな。アナログだったら間違いないけどCDサイズだと、雰囲気にもよるかな。

 こういうの、ってのはKaren Souzaというアルゼンチン出身の女性によるアルバム「Hotel Souza」のことです。このカメラアングルと色の使い方とゴージャスさに合わせた美女のポーズ、見事な写真です。音楽以前に写真としてロゴやタイトルなども含めてオトナでしょ(笑)。こんな素敵な美女と一緒にあのドアを通り抜けていくなんて自信は毛頭ないですけどね(笑)。そんな妄想を抱かせるに相応しいジャケットで、これも風呂井戸さんトコロで見て、うわ〜、美女狩りしてる〜って思ったんですが、つい手が出てしまいました。聴いてみた音の感想は…と言うか、普通にジャズボーカルもので、ゆったりとセクシーにささやくような歌声で歌われる曲が綺麗だな〜という感じ。夜のホテルの暗がりで真っ赤なルージュを引いて歌っているに違いないという感じ。決して明るくしてはいけない…みたいな。明るくすると目の下のクマが目立ったりドラッグ漬けの表情だったりするから、みたいな(笑)。そんなこたないんでしょうけどね。

 ただ、ちょっと起伏に欠けるかな〜、誰かとジョイントしたりして歌を磨けば面白いんじゃない?とか思うけど、そんなもんか。やっぱね、この人じゃなきゃ、ってほどではないのはあるか。マリリン・モンローとどっち聴く?って言われたらマリリン・モンロー選ぶもんな。歌手じゃないけど。ただ、こういうジャケットで目を引く、歌聞いて悪くないじゃないか?ってところできっかけを作るってのは重要だろうな。しっかりと騙されてあげます。




Eliane Elias - I Thought About You

Eliane Elias - I Thought About You (2013)
I Thought About You

 ようやく大人の気分になった(笑)。なった、と言うかちょっと色々疲れた。そんな時の音ってのもあるのが嬉しい音楽の世界。しかも最近では自分で知ってるとか知らないとかあまり気にすることもなく、何人かのブロガーさんやTwitterのフォロワーさんなどの気心知れた方々によるつぶやきなりレビューなりでいくつもそういう音ってのを知ることも出来るし、コレクション的にも蓄積できるのでありがたい。昔だったらラジオだったりどこかの店だったり試聴コーナーだったりで聴いて漁っていたのが、そういう情報源によって知ることになっているという変化なんだが、それこそ自分好みの情報流が確立されるワケだ。まぁ、そんな深い進化なんて考えずに皆好きに書いたりしてるだけなんで、潮時だな〜と辞めちゃう人も多いんだけどさ(笑)、結構情報無くなって困ることもあったりする。思いの外素人の戯言一つでも誰かにとっては役に立つものだったりするのだ。うん。

 イリアーヌ・イリアスという素敵な女性もブログ仲間の風呂井戸さんチがなきゃ知ることなかった人です。それがまたさ、凄い良い趣味でねぇ…、触発されたりすることも多いです。本日はその結果…イリアーヌ・イリアスの新作「I Thought About You」です。この人、ピアノも弾くし歌も歌う人なんですけどね、アルバム毎に結構カラーを変えていることが多くて、前作はピアノ中心だったのが、今回は歌モノ中心、しかもボサノヴァボーカルなんでねぇ…、リラックスして聴けるんですよ。自分的にはその関連性と言うかトリビュートの意味合いはよく理解できていないんだけど、チェット・ベイカーというイケメンに捧げているアルバムらしいです。トランペーターで有名なあの人ですな。好きな人に捧げるアルバム、でコレかい?愛が溢れてるよな…と思ってしまえるくらいにピアノの調べも歌も素敵。こんな美貌の女性とグラス傾けてこんな音楽を静かに聴きながら語っていたいモンです。

 あんまりウチのブログでこういうのが出てこないのはですねぇ…、聴いても書けることないんです(笑)。来歴追うほどじゃないし、でも好きだから聴くんだけど、それはBGMに近い感覚でしかないから詳しくないし。ただ、素敵な音楽なのでついつい手に取って聴くという類かな…、それこそ音楽のあるべき姿かも。幸せなひと時を与えてくれるアルバム、音楽、歌声、ピアノ…、こういうのってさ、キライって言う人いないと思うもん。普段聴くか?ってのとは別にしてさ、素敵です。オトナになれます♪








Within Temptation - Q Sessions

Within Temptation - Q Sessions (2013)
Q Sessions

 あれ?アルバム出てたんだ?とようやく気づいたのだったWithin Temptation。ちょくちょくチェックしてたつもりだったんだけどな〜、企画モノだからだろうか?全然気づかなかった。何やら「Q Music」セッションって企画でカバーをプレイしたものの集合体なような…よくわからんけど、まぁ、経緯はどうでも良くって久々に聴く新しいWithin Temptationの作品ってことでやや嬉しく思うのだった。まぁ、ホラ、バンド内に夫婦がいるワケでしかも3人くらいの子持ちになっているってこともあって活動がままならないんだろうとは想像に難くないのだが、それでも結構よくやってるよな、と思う。ただ、どうしてもシャロン姫の貫禄の付き方は否めないですかね。

 2013年作品「Q Sessions 」として良いのかな、企画モノカバーアルバム集…ってもさ、実はほとんどの曲とバンドを知らないので自分的にはかなりオリジナルアルバムに近い感覚で聴けはする。もっともWithin Temptationとしてのオリジナリティを聴くことが出来るわけじゃないのでそのヘンはイマイチだけどさ。原曲知ってるのはThe Whoの「Behind Blue Eyes」とフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドの「The Power of Love」くらいで、それくらいしか知識的には知らなくってね、おかげでシャロン姫の歌声確認するくらいの作品として聴いてた。

 数少ない知ってる曲の斬新なアレンジを聴く限り、相当にWithin Temptationらしい音のアレンジは施しているんだろうなと。更に歌メロも崩しているしビートも変えているっぽいのでバンドらしさは出て来ているね、きっと。そういう意味ではアルバム全体に統一感はあって、全てがWithin Temptationというバンドの色…当たり前だけど原曲に負けてないんだろうと。しかしこれ、全部いつ頃のバンドの曲なんだろうな…とその辺からして漁る興味は起きないのでそんなもんかな、で終わるんだが(笑)。ただ、歌声は相変わらずなのに安心した。

Riverside - Shrine of New Generation Slaves

Riverside - Shrine of New Generation Slaves (2013)
Shrine of New Generation Slaves

 人間、やっぱり病んでる音には弱いモンなんだろうか?(笑)いや、そういうワケでもないんだけど、芸術的に高評価な作品って大抵病んでるワケで、狂った人間の作品なんて大抵好評価だしそれのどこが良いんだ?ってのもあったりするが、どこかの段階でそれがわかる。納得しちゃう瞬間ってのがあって、要するにその作品と同調するタイミングがどんだけあるかってことで、普通に聴いててもなかなか理解できないんだがハマれば理解できちゃうってことだ。瞬間的なモノでもあるからわかりにくいけど人間にはそういう側面もあって大抵音楽を好きな奴ってのはそういう線にハマるヤツが多いらしい。最近はどうも自分もかなりダークネスな音から陰鬱な作品に手を伸ばしているのでどこか病んでるんだろう、きっと(笑)。

 2013年にリリースされたRiversideというポーランドのネオプログレバンドの新作「Shrine of New Generation Slaves」だが、かなり好評なのでそうか、どんなんだろ?ってのがきっかけですな。もちろんここ一連のネオプログレ系ってのも気分的にハマってるんで立て続けに聴いているんだけど、Riversideはどっちかっつうと自分の中では無茶苦茶陰鬱なバンドでもなくって結構ロックに近いラインにいるバンドという感じだったけど、今作「Shrine of New Generation Slaves」ではそれが更にはっきりしたかな。高評価を得ているのも納得の一枚だねぇ、これ。ただ、ちょっと垂れ流し的になってしまっているので集中力に欠けてしまったのは自分の問題として、ハードな畳み掛けから美しく聴かせるメロディーやソフトなライン、そこに退廃的なムードを入れ込んでいるので空の上からの音という感じは全くしなくってどっちかっつうとストリートから出てくる音にも聴こえるところが好感か。意味分からんだろうけど(笑)。

 何かね、独特の…こう…尻切れ感っつうのか、エンディングがそんな終わり?みたいなの多くて切なさを増しているとかさ、やっぱりメロディの悲しさや陰鬱さはさすが…ただあまり聴き慣れない旋律ってのはポーランド産だからか?ともすればポップスにもなってしまいがちなメロディもあったりするけど、全体を包み込む退廃さと美しさがバンドを彩っている。う〜ん、美しい…ちょっと攻撃性が足りないけどそういうバンドだ。叙情性はたっぷりだしね。




Anekdoten - A Time Of Day

Anekdoten - A Time Of Day (2007)
タイム・オブ・デイ(リマスター) - A TIME OF DAY : DIGITAL REMASTER

 70年代の幻想ってもう40年くらい前の話なんだからいい加減…って気がするのもあるが、じゃ、90年代の幻想ってすでに20年以上前になっててだからと言って幻想になるほどのロック感があったかと言われても…となる。90年代に70年代を思うほどに今の時代に90年代を思うのとはロック的にはかなり差がある気がする。やはり70年代は特別な時代だったんだろうと。そりゃま、黎明期から成長期の進化だから最もゴチャゴチャしてて楽しかったみたいな話だしね。ネットの世界でも同じだし、そうやって色々と淘汰されて進化していくものだから比べてはいけないものだ。結果70年代の音を好きな人が多いのはそういう楽しみだろうと。ところがロックの世界ってのは進化と回帰が同居していて90年代にも面白いバンドはもちろん多数出ている、らしい。先日キング・クリムゾンの新作を聴いていて、ふと手が伸びたのはやはりアネクドテン。

2007年作の5枚目ともなる今のところの最新作「A Time Of Day 」だ。オープニングからしてキング・クリムゾンだっけと思うようなイントロにはただただ驚くばかり。そこにメロトロンの郷愁の音色までもが響き渡りなんとも心地良い音世界が流れてくる。キング・クリムゾン的な破壊力を持ちつつも綺麗に聴かせる、哀愁漂うメロディが歌やメロトロンやフルートなどで響き渡らせて親しみを持たせてくれる。このあたりは90年代以降に出て来た新鋭プログレバンド、耽美系バンドの逆影響もあるのかもしれないが、決してキライになれない憂いのある音世界。見事だ。これまでの作品とくらべてみればやや大人しく美しくなった感じもあるのだろうが、それだってかなりハードな叙情性を持った作品が並んでいるのでリスナーの好みの範囲ではないかと。

 アネクドテンは外すことがない。全てのアルバムで裏切られること無く想像した通りの音が出てくるのと、プラスアルファがそれぞれ散りばめられている。それが多作でない所の統一感にもつながってくるのだろうが、これくらいが良い。丁度最近「A Time Of Day 」のデジタルリマスターバージョンがリリースされたようで、それなりに需要も人気もあるバンドなのだろうと。何かね、こういうの聴いてると落ち着く自分が居るんだよ。生きていくこと自体のストレスをたくさん抱えていく中で、こういう音に身を委ねていると色々なことが発散されていく…、破壊力も包容力もあるからだろうね。あくまでも自分にとっては、だけど(笑)。いいわ…、ちょいとデカい音で聴いてると音の洪水に魅せられます。






King Crimson - Power to Believe

King Crimson - Power to Believe (2003)
Power to Believe

 暗くドゥーミーで重くそして激しくハマり込める音って出せるバンドはそうそう多くはないよな、と。ブラック・サバスに影響を受けたバンドなんてのを幾つか聴いてみたんだけど、どうにも自分の趣味とは違うらしく響かないのでどうしたもんかなと思っていたトコロにふと思い付いたキング・クリムゾンの近作あたり。別にドゥーミーなワケじゃないけど重くて暗くてヘヴィなので何かどこか共通点があった、んだよ、自分には(笑)。それでさ、古くからのキング・クリムゾンってのはもう語り尽くされているし自分もどっちかと言えば70年代クリムゾンで止まってたタイプなのだが、何気に90年代クリムゾンもちまちま聴いていて好きなんだよね。ただ、古いのほど追求して聴いていなかったし、途中からはメンバーがどうのとかアルバムがワケわからんくなってたから追いかけ切れてなくて単発聴きばかり。それでも印象に残るものは多かったんで…。

 2003年にリリースされたキング・クリムゾンの今のところの最新作、っつうか最終作とも言えるか…「Power to Believe」というアルバム。もう10年前の作品なんだな、これ。それでいてこの破壊力、やっぱり凄いバンドだ。70年代クリムゾン好きな人ならいくつかの曲は気に入るんじゃないだろうかと思うが、ちょいと洗練されすぎているキライはあるか。タイトル曲「Power to Believe」は4種類のバージョンが入っている…とかは良しとして、強烈にバンドの楽器隊のぶつかり合いとスリリングな駆け引きが楽しくてその部分は70年代と変わらずの楽しみ。演奏レベルが格段に上がっているので更に高次元の世界で戦っているのがあって聴いていても恐ろしくなるほどのモンだ。一方で個人的には好きではないエイドリアン・ブリューが歌う軽いポップ曲がいくつか…、まぁ、わからんでもないけどテンションが落ちるんでねぇ…。味なんだろうけどさ。

 それよりも圧倒的にぶっ飛ぶくらいのキメ迫力、超絶世界による重さと破壊力がカッコ良い。他のプログレバンドがどんどんと軽い方向に進んでいって時代の寵児となって死に絶えていったのとは正反対にプログレッシブの道をひたすらに突き進めたキング・クリムゾンの世界は結局ロックの世界では愛され重鎮入りし、時代を経ても刺激を放ち続けている。これこそがプログレッシブバンドの真髄、とも言えるのかもな。そんなことを思いながら聴く「Power to Believe」と言うアルバム、歌さえなきゃな…と思うのも珍しい(笑)。しかしこんなん弾けるもんかね?とその演奏力にはただただひれ伏すのみ、さらにバンドでそれをやっていることにもただただ驚愕。時代を経てバンドはどんどんと向上していくものなのだな。



Black Sabbath - 13

Black Sabbath - 13:Deluxe Edition
13~デラックス・エディション

 最近のネットは以前ほど面白くない。広告メディアに近くなっているし情報もメジャーなものが多くを占めるようになっていて、昔のようなアングラ臭は当然のことながら淘汰されていっているからだが、こんだけのメディアになっちゃったらそりゃ当然か。どうにもオフィシャルなものとかニュース系とかCD屋のレビューとかって広告ばかりで結局本当に知りたいことは書かれていなくてやっぱりどこか売るために書かれているものばかり。個人のブログレベルなら適当に書けるんだけど、今の時代にブログもなかなか減っているし、個人が継続的に情報を発信しつづけることも難しいワケで…、となると結局冒頭のように情報統制されたものだけが目に付くようになる。結局広告に踊らされる媒体なのだな。もちろんニッチに入っていけば探せない情報はないくらいに情報量はあるんだが、森の中を探すようなもので、たいていは目に付く情報で片付けてしまうのが人間の性。まぁ、個人のブログでも何か書いちゃうと潰されたり嫌がらせされたりするんだけどさ、その分好き勝手書ける事も減ってしまったな〜、ウチも例外じゃないかもしれんけど(笑)。つまらんのは書かない、って選択肢を採ってますが。ま、そんなことはどうでも良くて…、本題。

 Black Sabbath「13」…多分最終作。まだアルバムリリース前だけど先日全曲試聴があったのでひたすら聴いてました。おかげでどこの誰もレビューなんか書いてないから自分だけの感覚で自分で書けるのは良いね。ノイズに左右されないし先入観もない。音と思い入れだけ。その分ピュアな感覚で書けるんで頼もしい。アルバムデビューは確か1970年2月13日(金)だったと思うので、43年経過した今の新作となるのだが、何とも驚くことにその43年前の音と同じ物を出している。聴いて一発目からアルバム中ず〜っとファーストの「Black Sabbath」のイメージを彷彿させたままで聴いていたから新作って感じは全然しない…しないけど知らない曲ばかりで、モノの見事にBlack Sabbathじゃないか、という音を出してくれている。オジーの歌もかなりそのまま、トニー・アイオミのギターはさすがにエッジが立っているけど昔と同じコードとかリフの使い方だから相変わらず不気味進行をしてくれている。ギーザーのベースも後ろノリでグイグイと後ろに引っ張ってくれてて、あぁ、これがサバスだなぁ…としんみり思うワケです。そこにきちんとオジーの歌声だから何ら違和感なく、馴染む。新作なのに明らかにBlack Sabbath。往年のファンも新しいファンもオジーのファンもロニーのファンも喜ぶ音、この上ない。

 凄いよな〜、Black Sabbathっていうバンドの音を自分達がきちんと掌握していて、その個性とオリジナリティを再現しているんだからホントにプロな集団だと感心する。オジーだってBlack Sabbath抜けてソロであんだけ確立してきたのにここにいると単にBlack Sabbathの一員のボーカリストでしかないというハマリ具合。ピッタリと収まってる。そりゃ何十年ぶりだろうと何だろうと再結成してオリジナルやろっか、って話になるわ。更に面白いのは「Age of Reason」かな?アコースティックにエフェクト欠けたオジーの歌声と歌うかのようなベースラインで暗黒に迫ってくる新しい取り組みとも言えるサウンドによるサバス節。これがまた…美しいのだ。暗黒の美学とも言える真骨頂…そして昔のようにアルバムの真ん中にこういう楽曲を配置するのも古くからのリスナーには納得。A面最後だよな、これ、みたいなさ(笑)。更にその仕掛けは続いていてB面最後にはあのファースト「Black Sabbath」のオープニングに続くかのような雷雨と雨音の調べに繋がりBlack Sabbathは無限ループの歴史に入るのだった…。

 文句なし。コイツはとにかく聴け。Black Sabbath「13」だ。過去最高傑作とも言える快心の一枚…そして最終章…。






Damination (of Adam Blessing) - Second Damnation

Damination (of Adam Blessing) - Second Damnation (1970)
Second Damnation

 ロックの世界って最近はどうか知らないが、昔はかなりニッチな奴がいて、何でそんなこと知ってるんだ?ってヤツが大抵レコード屋の店員だったりして、ニッチなレコード屋に行くと怪しげな兄ちゃんや普通〜なおじさんがレジ辺りにいてさ、店内では何じゃこりゃ?ってな音が流れている事が多かった。またレコードそのものを愛しているかのように磨いていたりする人もいたりして今思えばそれぞれの店主さんや店員さんも面白かったな。自分もやってたことあるけど、アレ、客のことどうでも良いんだよ(笑)。中古屋なんてさ、買取依頼が来ると嬉しくてさ、どんなんあるかな〜って気になって、それが自分の好みとかまとまって来ることなんてまずなかったんだけど、たまにあってさ、そん時って至福だよね。買取査定に時間掛けまくって、これが本物のオリジナル盤か〜とか、うわっ、コレ、初めて見た!とか色々あった。んで、買ってく客もさ、大体固定されてくるんだよね、そういうのってさ。面白かったな。

 さてさて話はいつも通り、ここ最近「アサコレ」からの蔵出し続きでしてジャーマンから辺境の地へ進み、本日はなんとアメリカ。驚くことにクリーブランド出身っつうから目を疑う。Damination (of Adam Blessing)っつうバンドの1970年リリースのセカンドアルバム「Second Damnation」です。こんなんどこにあんだよ〜って思いながら探してみるとアマゾンダウンロードにあった。iTunesにはなかったんで、やっぱイマイチ日本でiTunesか持ち上がらないのはそういうニッチなところの品揃えの問題なんだろうなと。ま、こんなバンド、揃えてなくってもまるで害はないだろうけど(笑)。

 アメリカか〜って感じでちょっとナメてたんだよねぇ…、そりゃさ、骨太ハードとかあるけどそんなさ〜とかあって…、ただジャケット見た時に、「違う」とは思ったけど(笑)。そして予想通りにこんなヘヴィな音で来たか〜と。諸外国と違ってアメリカってのはわかりやすいからどんだけヘンな音をやってもストレートなんだよ、大抵。んで、Daminationもそのヘンは変わらないんだけどなんと言うのか…硬派?ラモーンズとかMC5とかVanilla Fudgeとかそんな感じの硬派さがあって聞けばこちらもUSサイケとして名を馳せていたバンドからだとか…。自分が知らなすぎるだけですね、きっと。そんな断片情報だけで聴いているので楽しめると言えば楽しめる。

 更に驚いたのは、こんだけヘヴィハードな音をやっていたバンドが最近また再結成しているってことだ。皆良いおっさんになってるのにこんなにドロドロしたのやってるんだろうな〜と微笑ましいのだが、あまり見たくはないか(笑)。ただ、それくらい知名度やある種の必然性はあったのかもしれないバンドだと云うことはここで聴いておいてよかったのかもなと。ブルースナンバーなんかは思い切りブルースしてるから違和感ないってのも、まぁ、そのままだけど…。



Tarkus - Tarkus

Tarkus - Tarkus (1972)
TARKUS

 「アサコレ」ではいつも見知らぬバンドが出てくるので音ももちろんのことなのだがそのバンドの情報を適度に漁らないと得体が知れないままってことが多い。こんだけのネット時代になっていても「アサコレ」に登場するバンドやアルバムは検索しても大した数がヒットしない。日本語で探してみると大体数箇所程度、それもニッチなCDショップがメインで個人レビューなんぞはほぼ皆無(笑)。英語やドイツ語やその他言語ならいくつか散見されるけど、それでも多くはない。アルバムジャケットの画像検索だって2列も出てこれば大したもの、っていうレベルで如何にこの「アサコレ」がニッチな世界なのかってのがわかる。しかも世界的にだ(笑)。

 「アサコレ」で紹介された時に聴いて、笑いながら驚いた音がこのTarkusというバンドの「Tema para Lilus」だ。1972年リリースの唯一作「TARKUS」だが、来歴としてこのTarkusってバンド、なんと驚くことに、ってか自分は驚いたんだが、ペルーのバンドってことらしい。しかも前身バンドがTelegraph Avenueってバンドらしく、それなりにサイケ界では名が知られていたとか…、いや〜、深いっす。そのバンドがアレコレしてTarkusになったらしいけど、50枚しかプレスされなかったプロモレコードだけが知られていた程度だとか。長年の間に超レアアイテムと化して、今じゃ普通にCDで買えたりダウンロードで買えたりするところが凄い。時代の発展だ…。だから来歴調べないとわからないんだよねぇ、どんだけレアだったのか、ってのは物的な話が多いからともかくとしてもさ、聴く時の心構えとしてはやっぱ情報収集しちゃうかな。

 んで、音だ。ブラック・サバス的な云々と書かれていることも多いが、到底そんな形容詞では追いつかないです。もっとヘン。ペルーだからなのかこのバンドだからなのかわかんないけど、かなりの変態度で、オドロオドロしてるんだけど滑稽って言うのか、オーバーアクション的に解釈した仰々しいハードロックって感じ。音階とか結構不思議でなんじゃこりゃ?的なの多いし…、ただ、ギターの音とか滅茶苦茶ネチッこくていやらしいんで、好きです(笑)。ダサい、っていうのを通り越して喜劇にすら繋がっている曲調が印象的、更に巻き舌での歌もユニークでほぼありえないくらい下品(笑)。こりゃ語り継がれるアルバムになるだろうな〜って思う。こういうのをカルト盤って言うんだろうと。70年代プログレ系統好きな人は楽しめる音だろうと。ハードロック好きからするとかなりワザけてる感じしちゃうかな。ただ演奏はすんげぇ熱いっす。今で言えばWhite Stripe的なユーモアさか。






Turbrot - Lifun

Turbrot - Lifun (1971)
Lifun

 アルバムジャケットだけでレコードやCDを買うって人、今はどれくらいいるのだろう?こんだけ音源が自由に聴ける時代になってわざわざそんなことするヤツいるの?とか思うんだけどさ、ある意味そのギャンブルってのは楽しかったりしたんだよね。クレジットに載ってる名前を見て何となく判別するとかもあったからそれなりに色々なレコードのクレジットも知らないといけなかったりさ、そうして人脈なんかは覚えていってしまったものだが、いつしかそういうのも適当になってきたな…、CDになってからだ(笑)。レコード時代はなんかもっとレコードってのが重要なものだった気がしたから聞きながらあれこれ見ていたものだし。CDになってから何か軽く聴いてたかもなぁ…。今はそれがデータであるくらい…もちろんクレジットすら見ないこと多し、曲名すら見てないって感じだ(笑)。そんな時代でジャケ買い…ないか。

 レコード見かけてたら多分ジャケ買いしてたかもなぁ…と思うバンドです。なんと辺境の地、アイスランド出身のバンドTurbrotの1971年リリースの三枚目のアルバム「Lifun」、その筋では名盤と呼ばれる代物です。自分はもちろんアサコレでTurbrotを知りまして、さほど熱心に探してもいなかったんですがYouTubeで全曲聴けるじゃないかってことで適当に聴いているとこれがまたものすごい実力派のバンドで、その筋での名盤ってのが伊達じゃないってのがわかった次第。眉唾と思うなかれ、1971年でこれでしょ?凄いよ。英国B級バンドの中にいたらかなり頭飛び出てたバンドのハズ。

 全体的には英国ロック…ハードロック的な側面が強いけど、もっとアーティスティックなロックかな。「Lifun」はトータルアルバムの様相を示しているので一辺倒な世界だけじゃなくてきちんとストーリー仕立てによる音世界、即ちハードロックテイストからフルートや鍵盤まで駆使した叙情曲なんてのもあったり繋ぎ曲もあったりとバンドの器用さを示している。言うならばThe KinksやThe Who的なバンドとも言えるか。それでいて35分程度のアルバムなので実に聴きやすい…楽曲は13曲もあるのにね。それで聴きやすさがわかると思うけど…、そうだなぁ、Pretty Things的かもな。ま、そんな感じでして多様な曲があるのだが、メロディセンスもかなり秀逸で聞かせる曲なんかもあるので懐の広さが伺える。アサコレだからと言ってマイナーなマニアしか喜ばない音だと思ってたら大間違いです。しっかりとメジャーで勝負している音、ただ、アイスランドのバンドなので知名度がないってだけでその実力はかなりのもの。こういうバンドまだまだあるんだろうな〜。





Terje Jesper & Joachim - Terje Jesper & Joachim

Terje Jesper & Joachim - Terje Jesper & Joachim (1970)
Terje Jesper & Joachim

 最近めっきりとCD屋に顔を出す機会も減ってしまっていて、行けばそれなりに楽しむのは変わらないのだがどうにも音を入手するスタイルが変わってしまったので足が向かない。よくCD屋さんも生き残っていけるものだ、と冷静に思ってしまうのだが…。昔は毎日とは言わないけど週数回はアチコチ見てってどこかに行く時には必ず近場の中古屋を覗いて何かと探して見つけていたものだが、そんなライフスタイルからも随分と離れてしまった…。ネットで買うという行為から今じゃネットでDLで入手するとか、ともすればyouTubeで丸ごと聴いてるって時代だ。面白いのはさ、自分のライブラリにあるのわかってるのにYouTubeで聴いてるってこともあってさ、それじゃ結局CDとか持っててどうすんだ?みたいになってきてて…便利なのは良いのか悪いのかよくわかりません。

 本日もアサコレからのチョイスで‪Terje Jesper & Joachim‬ってバンド…なのかな?デンマークから出て来たトリオで60年代にはサイケハードってことでそれなりに名を成したことのある方々達によるバンドらしいですが、お陰様で‪Terje Jesper & Joachim‬ってバンドはサイケハードではないです。サイケハードだと言われていますが、そんなにサイケな感じはなくって、もっと正統派ハードロックに近い部分があると思う。ちょくちょくヘンなトコロは出てくるけど、効果的な使い方程度なので別にサイケを意識する必要もないくらい。それよりもベーシストのセンスがこれまた面白くて、そこに一筋縄では行かないドラムが叩かれていて、特筆すべきは歌だろうなぁ…、ほぼ全編ブチ切れてるんじゃないか、っつうくらいの熱唱型で聴いていて気持ち良いくらい(笑)。

 楽曲は、単純と言えば単純だけどそれなりに練られていて展開があったりするのでそこも70年代の醍醐味そのままで聴けますね。そしてやっぱりこの時期のジャーマンハード的にある種どこにもルーツが見えない音、ブルースらしい影響はあるんだけど全然硬質で不思議な世界、それでも演奏はひたすら熱く繰り広げられるという、いつものジャーマン一派の味。そして驚くことにアマゾンにもCDが売っているのだ(笑)。アサコレって概ねCDやレコードを手に入れるのが大変なんで一気に紹介できないんだけどさ、Terje Jesper & Joachimってのはアマゾンでも買えるってくらいポピュラーになっているバンドなのかもしれない…。



Moses - Changes

Moses - Changes (1971)


 最近はTwitterもあまり発信することが多くなくなってきた。多分それは自分のペースだけで進まないツールなので使いにくいというだけのことだろうと思う。SNS的にコミュニケーションを図るというのは良いのだろうが、発信を主とした場合はペースが乱れてやりにくくなる。一方ではふらりと呟いて会話が弾む、ってことはあるのだが、そもそも独り言呟きツールなのだから会話になっちゃって良いの?って場合もあったりするし、面白いな〜って時もある。なかなかその辺が測れないツールかもしれんな〜と。まぁ、要は飽きてきたって話でさ、この世界もあと5年持つのかな…なんて思う。そうしたら次はどうなるんだろうね。BBSも廃れ、ブログもどんどん減っていき、RSSは低迷し、HP更新なんて素人ものはほとんど消え去り、Webもメディアが整備するものとなりつつあり、黎明期の面白さはどんどん消えていくワケで…、幸い普通に生きてればもう少しこの世界がどう進んでいくか見れるので楽しみではあるけどね。

 本日もアサコレからヘンなのを拝借…なんと1971年にデンマークから出て来たバンド、Mosesのアルバム「Changes 」です。このジャケットからしてダサいんだけど、音も負けじとダサいです(笑)。この時代の英国のロックとほぼ同様の音を出している、即ちブルースベースのロック、ハードに進んでるけどブルース・ロックな世界で、トリオ編成ってことからクリーム的な狙いだったのかもしれない。もちろんそうはならずにGroundhogsみたいになってるけど(笑)。

 ワンパターンマンネリ的なギターフレーズやリフに思い切り予想通りのAメロBメロ、サビと続いてギターソロな感じで、何ら違和感のない、普通に英国ロックを通っていればわかってしまう音ですが…、そうだな、敢えてMosesを聴く必要があるのか?と言われれば多分まるでないです(笑)。別に聴かなくても他に聴ける音だし、わざわざ売ってないレコードを探して手にい入れるほどのものではないと思いますが…、ただ、この頃のジャーマンハード系は独特の面白さってのがあって…、Mosesの場合はGroundhogsとも書いたけど、音的にはTen Years Afterの方が近いかも。ワンパターンだけど勢いで進めちゃうっつうかさ。そしてどこも光り輝くポイントがないのがB級。昔の自分のバンドにちょっと毛が生えたらこんなんかな、なんて勝手に思うバンドです(笑)。いや、そんなことないけどさ、音的にはそんな感じ。ただ、歌メロとかユニークで、ここは英国じゃ出てこないかな、っていうセンス。だからそこまで聴ければ楽しめる世界ですね。



Virus - Remember

Virus - Remember (1973)


 しかしくだらないことが世間を騒がせることがよく目に付くようになったもんだ。そんだけ情報が駄々漏れで流れてくるから目にしてしまうだけとも言えるんだが、そんなにニュースフィードもきちんと見てないんだけどな。そういえばGoogle Readerが今月で終わるんだよな…、そろそろ入れ替えとか色々やっとかないとな。こういうのがあるからGoogle帝国にはあまり軍門に下らないようにしているんだが、よりによってRSSリーダーが消え去るとはな。世の中のニュースを見ていると最近はニュースアプリなども強化されているからRSSは不要になってきている、とか書かれて誤魔化されてるんだが、個人が発信するブログや情報サイトなど、どんなニュースフィーダーにも反映されていないんだからRSSが重宝するんだよな。いつ更新するかもわからないんだから。結局メディア発信側の意思で情報操作しているだけじゃないか?と思うことが多くなった。自分が年取ったからか?

 まるで無関係な話だったんだが、そんなことお構い無しにハードに熱くドライブするバンドを聴いていこうじゃないか。もちろん超ダサい音です。Virusというドイツのバンドの1973年の発掘ライブ音源「Remember」ってことでいつものアサコレより紹介されていたものの一つですが、これがさ、大変とっても思い切りダサいんでね、ついつい熱中して聴いてしまうワケです。先日のCaptain Beyondの発掘ライブ「Live in Texas-October 6 1973」は大いに盛り上がったんですが、あれくらい熱いライブ。ただ、バンドの知名度は全然伴っていないんで、もちろん超ニッチな世界のお話になります。

 どうもこのライブまでに2枚のアルバムをリリースしているらしいですが未聴です。だからこのライブ「Remember」が初のチャレンジだったんですが、ブルースベースのハードロック…それも70年代英国風ね。それにちょこっとジャズテイストも入ってきててベースが肝ですな。なんせ7人編成だから色々な音が出てくるし、それがそれぞれ熱く演奏しているんだからパワーも分厚くなろうと言うものだ。ただ、ホントに駄々漏れな感じで音の洪水が流れてくるのが面白くてね、普通にブルースハードロックですよ、ヘンなんじゃなくて。今となっては別に、どこがプロのライブなんだ?とすら思えるくらいに自分達でも出来そうな音世界(笑)。その辺がまた好意的に聴いてしまうところか。好きですね、こういう熱いのは。



Jacula - Tardo Pede in Magiam Versus

Jacula - Tardo Pede in Magiam Versus (1973)
Tardo Pede in Magiam Versus

 相変わらず色々な方面で人間の裏切りという所業を聞くことが多いので辟易してきた最近ではあるが、まぁ、そんなことはさすがに当たり前の一幕でもあるかなとさほど凹むこともなく淡々とロック…、ってもなかなかイヤになるな~と。ココはグチる場所じゃないからあんまり書くのもアレだが、人間ってのはそういうトコもあるって話。ちょいとここ最近悪魔的なモンを聴いてるから余計にそういう事が起こりえるのか?などと関連性のないことを考えたりするが、その流れで更に進んでみようかと自虐的に(笑)。

 Jacula=ヤクラと読むらしいがイタリアの1973年のアルバム「Tardo Pede in Magiam Versus」なんてのを聴いてみる。俗世間的にはイタリアン・プログレの一端と言われているのだが、コレはプログレではない、明らかに。どうしてイタリアンロックに入ってくるのかすら不思議な作品だし、そんな風評に騙されて聴いてみたんだが人の言うことはアテにならないのでやはり自分の耳で確かめるべきですね。かと言って本作「Tardo Pede in Magiam Versus」に否定的なワケじゃないです。どちらかと言えば好みですらあります(笑)。何故か?エロチックな女性の歌声が堪らなく素晴らしく、妖しく官能的にチャーチオルガンをバックに囁いてくれるからだ。ここにはドラムも歪んだギターももしかしたらベースすらほとんど出てこない。オルガンとチェンバロなどと効果音とこの妖しい女性の歌声で成り立っているのだ。

 邦題が「サバトの宴」だからさ(笑)。凄いよ。正にそのままの雰囲気を音でしっかり出している…出しているってか、これ音楽とか歌とかじゃなくて宴の実況録音盤みたいなもんじゃないのか?だから恐ろしく怖い雰囲気ある。映画とかで見るあのサバトの宴とか、そんな感じ。フルートすらも怖く聴こえるしなぁ。呪文ってこういうの言うんだろう。そんなアルバムで、驚くことにそれなりに名を成したアルバムとして語られているし、更に2011年頃に再結成して新作「Pre Viam」を出している…どんなんだろ?また、こんな怖い音なんだろうか?悪魔メタルとかホラーサウンドとか言ってる方が余程可愛らしいとすら思う。

 「サバトの宴」…怖いです。




Satan - Life Sentence

Satan - Life Sentence (2013)
Life Sentence

 いつもそうなんだが、どこかのタイミングでまとめて新譜をチェックするようにしないといつの間にか色々とリリースされていたりするんで、最近ではTwitterを自分の忘備録的に使っているんだが、如何せん、Twitterってのは後で見直すなんてことはまずないので忘備録になってないって話(笑)。結局時間ある時にAmazonサーフィンがそれなりに見つけられるって事で、よくやってるんだが、それもなかなかじっくりとやってる時間もなくておざなりになってたりする。そうすると随分前に新作出てたんだ?とかそんなことがよく起こってる。自分の気にしてるのってよくわかんないから、勝手に見つけるしかないワケです。そんな中、ふと目に付いたのがThe Devil's BloodだったりBlack Sabbathだったりするんだけど、そこのリコメンドでSatanの文字が…。ん?んん??と見てみればホントにあのSatanじゃないか…ってジャケット見て思った次第。お〜〜、って気にしてみればリリースされてるじゃないか。ってことで本日のお題。

 Satanの2013年作品「Life Sentence」は、名作ファーストアルバム「コート・イン・ジ・アクト」リリース時のオリジナルメンバーにて再結成してココ数年はイベントに出演していたらしく、その集大成なのか新録アルバムを出してきたってトコだ。30年ぶりに近いアルバムになるんじゃないのか?それでコレか?みたいな音なので驚く。そう、オープニングからかなり期待して聞くワケですよ。今回はさすがに音良いよな?とかその基本的なトコロから気になるワケでさ。出て来たギターの音は最初少々ショボイ?とか思ってたらイントロだけだったので良かった(笑)。曲が始まれば見事に鋭角でスピーディなリフが始まり…、おぉ〜、この野生感、堪らんな〜、しかしドラムの音が何でこんなにスカスカなんだ(笑)?今の時代となっては気持ちの良いスピード感とエッジで畳み掛けるようなリフが魅力的、そしてボーカルがさ〜、ちょっと落ち着いたかもしれないけど、やっぱり野獣的でカッコ良いね〜、正に30年前とさほど変わらないサウンドと曲、そしてバンドそのもの…、新しい要素なんぞまるで見当たらないままアルバム出してくれた(笑)。

 いいぞいいぞ〜、ギター全開で疾走感溢れる楽曲ばかりで勢い付いてるし、どこかジジイのバンドだ?現役メタラーよりも激しいんじゃないか?これぞSatanのアルバム!そんな自信に満ち溢れた感がたっぷりと出ている素晴らしきNWOBHMの復活劇。古いバンドと侮る無かれ、無茶苦茶カッコ良いっす。アルバム全曲捨て曲なしの疾走感は他では味わえんね。








The Doors - Other Voices

The Doors - Other Voices (1971)
Other Voices

 自分も歳を取ったよな、と思うことあるけど往年のロックスター達が天命を全うしていく知らせを聞き、その時に彼らの年齢を目にするとそりゃ、もうそんな年なのか、と思うことが多くなった。当たり前と言えば当たり前で、自分自身ロックを聴いてから既に30年くらいになるワケで、その最初期から伝説だった人物やバンドなんだから結構な年齢であるハズだよなと。世を去る事は自分としてはさほど影響ないけどそれによって多々考えることや思いを馳せる事は幾つもある。今回はレイ・マンザレクだった。74歳…、そっか、そんな歳だったのかと改めて驚いたものだが、一方のカリスマ、ジム・モリソンは永遠に27歳のままなワケで、その幻影に追われ続けた一生だったのかなとも思ったりする。

 ジム・モリソンがいなくなった後のドアーズ…それはドアーズというバンド名じゃなくても良かったのだろうけど、当然ながらドアーズという知名度がバンドを助ける話になるのは一目瞭然、そして残された三人は音楽的にはドアーズを継続できると思ったに違いない、そしてそれは間違いではなかったのだから。そんなことで、歴史上から抹殺されているドアーズの世界にスポットを当ててみたい。何せレイ・マンザレクのソロアルバムに近い体裁とも言える時代なのだから。

 1971年10月、即ちジム・モリソン没後3ヶ月にしてリリースされたジム・モリソン抜きのトリオ・ドアーズのアルバム「Other Voices」はタイトルそのものが体を表しているとも言える。実態はトリオどころかベーシストやパーカッションなど何人ものメンバーをゲスト的に加えて音の広がりに挑戦しているのだが、売り出しとしてはジム・モリソン抜きのドアーズというトコロだ。40年以上が経過した今、このアルバムの存在は抹消されているが、今の機会じゃなきゃ聴かないだろうと思うのでレイ・マンザレク追悼の意を込めて聴いてみてほしいが、相当面白いです。自分はアメリカのロックについて詳しくないしあまり好まないのもあるけど、ドアーズは好きだったし、その音世界だけで聴けるのかもな、なんて思ってたら意外や意外、確かにドアーズの世界そのままでした。歌がさすがに弱いと言うか、ジム・モリソンをイメージするならダメだけど、ドアーズという音楽を好きな人なら問題ないはず。あのジャジーで滑るようなギターの音色とオルガンによるドロさにデンズモアのドラムはしっかりと健在なのだからバックの音だけで言えば明らかに進化系のドアーズだ。ともすればこれでジム・モリソンが歌を歌っていたら確かにドアーズの新作として不思議のない出来映えだったろうなとも思う楽曲群。どうせ歌詞などまともにわからない自分からしてみたらドアーズの音楽という意味で「Other Voices」は相当に面白い音だと思わざるを得ないね。惜しむらくはどうしてもジム・モリソンの歌をイメージしてしまうから、ってことだ。

 軽快でキャッチーで様々なチャレンジにレイ・マンザレクのジム・モリソンばりの歌い方によるボーカルがより一層気合を感じさせる。実際は知らないが、メンバーが亡きジム・モリソンに聴かせたかったドアーズのアルバムだったのだろうと思う。そしてその思いはしっかりと音に現れている。「Other Voices」、侮ってはいけない、レイ・マンザレクが多分最も気合を入れて作った作品のひとつなんじゃないだろうか。再度言うが、今を機に「Other Voices」を聴いて再評価すべきだ。1971年の音楽シーンからしても十分に刺激を放っている作品だと思う。




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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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