サンハウス - 有頂天

サンハウス - 有頂天 (1975)
有頂天

 何十年聴いてても飽きない音がある。このブログでは幾つものバンドやアルバムを取り上げてるけど当然聴いている自分側でも温度差があるのはしょうがなくって、とことんまで好きだ〜!ってのもあればこんなもんか、ってのもあったりダメだこりゃ、もあれば、新たなる発見!みたいなのもあって、書いている文章に間違いもあるだろうし誤解も与えているだろうし気合入り過ぎてるのもあるしまるで気合を感じられない手抜きもあったりする(笑)。ま、ただ、それでも聴かずに書いているのはないからウソじゃない…その時の気分で感覚が違うってことはあるが、そのタイミングもまたひとつの機会。それでも何十年も聴いてて飽きない音ってのがある。あまり日本のバンドを聴く事は多くないんだけど、サンハウスだけはいつまで経っても特別だ。

 サンハウスの「有頂天」、1975年リリースのファーストアルバム。元々が英国ロックばかりをもちろん英語で歌っていた柴山さんがオリジナルをやろうってことで突如日本語の歌詞を書き始めたらこんな風になったってことだけど、とんでもない才能を発揮してしまったという側面がある、らしい。ご本人はミックスや音作りなどにはかなり不満を持っていたと何かのインタビュー記事で見た気がするが、そりゃこの頃の日本であの英国ロックの音を再現するのはまだ難しかっただろう。それでも頭の中のイメージはあの音だったらしく、こだわりはもちろんありつつも、音を世に出すと言う側面からある程度の妥協はあったみたい。結果としてはもう40年近くシーンから忘れ去られること無いこのアルバムを出してくれたことに感謝。コイツが日本のロックだよ、と自信を持って世界に薦められる一枚なんでね、例え相手にどう響こうがコイツは間違いなく心を踊らせる一枚です。

 今まで自分で「有頂天」を書いてなかったって事にまず驚いてて…、すっかり書いてたと思ったんだけどね。んで、また大音量で聴きながら書いている今。鮎川さんのこのハコに入ったちような音でのギターは言い方を変えれば中音域をブーストしたアジのある音色で、それがまたエロチックなブルース・ギターを弾くワケよ。そこにあの声でしょ、もうね、堪らないっすよ。曲はと言えば王道ですよ、これ。パクリとかそのままとか色々あるけど、そんなんどうでもよろしい。かっこ良いんだ。偽物のバンドがそういうのやると酷評されるけど、サンハウスの場合は圧倒的にリスペクトが出てるから問題なし。ツェッペリンがパクリばかりだったのと同じ意味合いで称賛されているワケさ。少なくとも自分にはそうだな。だからさそういうの気にしないで聴いてみれば良いさ、日本のロック、ナメちゃいかんぜよ。このスピリッツってのは海外勢じゃ出せないよ。日本ならではのロック。今でもサンハウス再結成とか同窓会とかセッションとかあると気になるもんな。裏切られないしね。

 何かと常に聴いているなぁ、サンハウスは。実は今ではアルバム単位、と言うよりも昔リリースされた3CDBoxsetを丸ごと聴いていることの方が多くて、オリジナルアルバムの曲順で全部詰め込んであって便利なんだよ。耳に馴染んだ曲順だしさ。こんなギター弾いてみなよ、出せないぜ、これ。







ザ・ルースターズ - ROOSTERS a-GO GO

ザ・ルースターズ - ROOSTERS a-GO GO (1981)
ROOSTERS a-GO GO(紙)

 もう何度目かになるのだろうか、めんたいロックシリーズ…、毎度の事だが聴く度にこのシンプルなR&Rスタイルと懐かしさを覚えるメロディと歌詞が日本人だってことを再認識しちゃうんだよな。カッコつけなんだけど自然っつうか機械クサさが無いからナチュラルに聴ける。バンドってこういうモンで、スピリッツとしてこういうロックなんだ、っていうかね、ホッとする部分が多いかも。

 ルーズターズのセカンドアルバム「ROOSTERS a-GO GO」は1981年にリリースされている…、一瞬でハジけたパンクムーブメントだったが日本では数年後にライブハウス周辺では独自の文化として根付き始めて個性的なロックのひとつになってったんだな。特に福岡周辺からはそのエッセンスを更に独自に解釈したバンドが顕著だったらしくめんたいロックと呼ばれる。自分的にはその原点ってのはサンハウスなんだが、ルースターズもかなり近い色合いを持ってて、リトルサンハウスとも言えるサウンド。最初期の「THE ROOSTERS」はもっと尖ったR&Rを叩きつけるようにカマしてくれていたが、このセカンドアルバム「ROOSTERS a-GO GO」ではかなりソフトになってきてめんたいロックのビートをやや弱くした感じの曲が多い。だからと言ってロック魂が薄れているワケじゃない。ただ何か、この頃のキーマン大江慎也に変異が訪れ始めていたのかもしれない。

 どんだけトンがった音で出てくるかな、なんて期待しながら聴いた「ROOSTERS a-GO GO」は意外なこ事に歌モノが多くてそういう意味ではやや拍子抜けした記憶がある。ただ、それが悪いんでもなくってしっかりと歌モノのサウンドと適度なポップさ加減、そして独特の歌詞で個性派抜群。ただ、自分的には圧倒的にファーストの「THE ROOSTERS」に軍配が上がるけどね。ただ、幾つかのライブ映像を今見ると最初期の頃と対して変わらないR&Rばかりで、レコードに収められた音がおとなしくなりすぎてたのかって思う。サンハウスの「ビールス・カプセル」とかオリジナルと全然変わらんもんな(笑)。やっぱ相当トンがったバンドだ。

 何かさぁ、こういう発散系のって音楽っつうかロックを感じるって意味で必要性が高かったと思うし自分も今でも大好きなんだが、今の若い世代ってそういうの求めるのだろうか?なんて思ったりする。音楽を演奏するという意味ではまるで無用なんだもんな、こういうのって。時代とともに換わる感性の話だけど…でも、再結成やって若いのがたくさん見に来て伝説的に盛り上がったって言うからやっぱ若者の反抗心の代表としては必要需要があるんだろう、と思いたい。



The Mods - Hands Up

The Mods - Hands Up (1985)
HANDS UP

 カッコ良さってのは暗さと近いものがある、ってか暗さがないとカッコ良さって出てこない時もある。暗さってのは影とも言えるんで本気で暗いってワケじゃなくって重さとも言えるか。クラッシュを聴いててその疾走感と影がちょいと響いてしまって、それってロックの世界でしか出せない味なんじゃない?と。しかもアメリカ産ではまず出てこない味で、さて他にそういうのってのは…なんてふと思った時に浮かんだのがThe Modsだ。そう日本のね。クラッシュのコピーとして思われる節もあったりするけど、それでもやっぱり今でも活動してるしそもそも日本的にわかりやすくてカッコ良いんだから若者にはウケた。そしてブレイクは何と言ってもコレだ。



 更にテレビドラマとのタイアップで知られた「バラッドをお前に」もあって1985年にリリースされた5枚目のアルバム「HANDS UP」は相当売れたんだと思う。もちろんヒットシングルやタイアップのちからによる露出はあるけど、アルバムとしての出来映えが実に良くってさ、オープニングからして疾走感と悲しさとロックと影とそして斬新な歌唱から始まるアプローチもあってグイっと惹き付けられる音になってる。曲のレベルの高さっつうか心を掴む旋律はロックの世界だけに留まらず一般にも支持されるセンスってことは既に証明済み、今でも定番曲が多いのは絶頂期だった証でもあろうか。

 ホントにねぇ、そりゃもう何十年ぶりにアルバム聴いたんだが、メロディの良さが改めて身に染みた。硬派で疾走感溢れるバンドな印象、ってかそういう聞き方してたんだけど四半世紀経って聴いてみると日本人のロックセンスがきっちりと出た哀愁あるロックが出て来ててさ、悲壮感とかそういうセンスもThe Clash影響から自らの血肉で出してきている感じで、しかもレゲエ調もバラードもパンキッシュもロックも、そして語りもあって飽きさせない作品。こんなに名盤だったのかと改めて驚いた。更に言えば、自分でもコレなら弾けるじゃないかっつうロックの根本的な部分があるんだから嬉しいね。折角こういう作品が世の中にあるんだからまだまだ刺激を受けたい若者にはお薦めするよ。売れ線音楽なんて一切聞かなくたってこういうので自分を刺激できるしね、きっと「何もかも…変わり始める。」








The Clash - Super Black Market Clash

The Clash - Super Black Market Clash (1980)
Super Black Market Clash

 毎回の事だが二日酔いってのはキツイな…その日の行動が確実に制限されるワケで、だからと言って何の理由にもならないから前日の楽しみの反動でバランスが取れているってことになる。しょうがないが頭が重かった一日。昔はほぼ毎日そんな状態だったんだけどここ最近は以前ほどは多くないな。ただ、その分飲みに行くとたんまりと飲む事が多くなったかも(笑)。そしてGW突入…突入っても単なる連休って人もいるだろうし、10日間休みって人もいるだろうし、全然関係ねぇやって人もいるだろうからさほど盛り上がるものでもないのかもしれん。

 The Clash「Super Black Market Clash」というシングルB面収録曲を集めた編集盤、元々は「Super Black Market Clash」としてリリースされてたけど、CD時代になってから「Black Market Clash」としてグレードアップ。としても結局今じゃ各種BOXセットにお株を奪われてしまっているのでお役目終了的存在感にはなりつつある気がするが。ただ、自分的にはレコードの頃の「Black Market Clash」にお世話になっててさ、「1977」とか「City of the Dead」とかソリッドな曲はコイツでしか聴けなかったから重宝した、ってかそんなことを大して知らない頃からアルバムとして普通に聴いてたんでオリジナルアルバムと同等に並んでいたものだ。そういうのってない?編集盤だって後追い世代には重要なアルバムなんだ。それ言ったら今の時代ってどういう事になるんだ?なんて疑問も出てくるが、それはさておき…(笑)。

 「Super Black Market Clash」ってよく出来てて、クラッシュがリリースしたシングルなどのアルバム未収録曲を時代順に並べてくれているからたった5年間くらいの歴史だけどこんなに音が変わっていくのか?ってくらいに実験的な曲も多いし次からの作品の方向性になるっていう曲も多い。もちろん「Pressure Drop」なんてカバーも入ってるし後期のダンス・ナンバーらしき曲もいくつかある。今となってはクラッシュというバンドは云々って知られているし、決してタダのパンクバンドじゃなかったってのも知られているけど、昔聴いた時は何か後半に進むに連れて好みじゃなくなってきたな〜って聴いてた。今は好意的に聴けるけどさ。そんなクラッシュの編集盤ながらも重要な位置付けだった「Super Black Market Clash」、ジャケットかっこ良いし好きですね。




Stray Cats - Gonna Ball

Stray Cats - Gonna Ball (1981)
ごーいんDOWN TOWN

 古き良き時代のサウンドを今の時代に合わせて複合的なサウンドを作ることでオールドファンからも支持され、且つ新しいリスナーからは時代の音として受け入れられる、というような事を繰り返していくロックの世界、当然ながらそういったことは常々行われていたんだろうが、ここまであからさまにリバイバルと現代音を合わせて、しかもシーンに迎え入れられたバンドってのは珍しかったはずだ。しかもかっこ良いと来たから堪らんワケで…。

 Stray Catsのセカンドアルバム「ごーいんDOWN TOWN」は1981年にリリースされていて、ファーストアルバム「Stray Cats」と同年?になるのかな、インパクトはファーストの「Stray Cats」の方が強かったからかあまり代表的な作品と言われることは多くないようだが、勢いづいている時期の立て続けのアルバムなんだから悪いはずもなく、新しい試みも出しながら敬愛する50sスタイルを時代に合わせて出してきた作品。このアルバムの代表的な曲はやっぱり「Lonely Summer Nights」かな。このコードと甘いメロディで完璧にヤラれる。ホントによく研究してるんだな〜と思うし、上手いしこんなメジャーなスケールでロックとジャズ、そしてカントリーまで研究し尽くしたサウンドが出せるって才能だろうと。それでいてリーゼントで刺青たっぷりっつう不良っぽさがウワベだけじゃなくて中身が伴っているから凄い。なんでそんなにグレたんだ?って思うくらいでさ、こういうギター弾けたら気持ち良いだろうな〜ってプレイばかり。

 面白いのはこんだけ色々できるのにブルースってのはこの人やらないんだよね。出来るんだろうけどあのテンポは好きじゃないのかもしれない。似たようなギタリストがいないから取り上げられることが多くないけど、とんでもないギターです。ブルースギターの云々とかクラプトンとかそういうので色々な人が取り上げられたりするけど、ブライアン・セッツァーの方が全然唯一無二な世界で横に並ぶ人が少ないギタリストだし、こういうプレイを出せる人をもっともっと発掘して然るべきなんじゃないかと思う。世間的にはあまりにも50s臭がしすぎるのかもしれないけど、何でも弾けるよこの人。

 ん?ギタリスト的称賛ばかりしてしまったが…、歌も上手いし軽快に聴けるBGMにもなるし真面目に聴けば楽しくなるし悪いところがどこにも見当たらない…踊れるしチークも出来るし、ひとつのドラマが全部詰め込まれているって感じ。そうだね、ただ、飽きるかも(笑)。






Gen X - Kiss Me Deadly

Gen X - Kiss Me Deadly (1980)
Kiss Me Deadly

 エッジの立ったロックミュージシャンっつうのが本物なのか、似非なのかなかなか判断に悩む人もいる。何が本物って定義もないからあくまでも自分の主観でしかないんだが、ジョンは本物でポールは似非?、とか思ったり、ここのところのブログで言えばジョニーは本物だけどデヴィッドは似非?とかさ、ロジャーは本物だけどデヴィッドは似非?とか(笑)。ま、なんつうのか、ロック的嗜好性が強い人を本物と言っているだけで、それよりもミュージシャン志向が高い人は似非って言ってる気がするが…。

 Gen Xのサードアルバムにして最後のアルバム、だった作品「Kiss Me Deadly」。タイトルはかっこ良いんだよなぁ…、ただ、昔からGeneration Xってバンドは全然聴くことが出来ないバンドで…、そう、なかなか手に入らなかったんだよ。バンド名だけは知ってたけど音を聴けなかったと言う…、輸入盤で見つけられたのが少々ってくらいで、それも大体ファーストかセカンドだからこの三枚目「Kiss Me Deadly」は見なかった。でも、これ、リリースが1980年なんだからそんなに無くなるってほどでもなかったんだが、タイミングが悪かっただけなのかもしれない。その分聴けた時はちょっと嬉しかったんだけどさ、中身には少々「?」だったのも事実。もうビリー・アイドルがソロで大成功した後だったからトップの「Dancing With Myself」だって聴いてたし、なんでここで?みたいな感じだった。実際は逆なのだが、後追いの悲しい性でして…、知ったかぶって「Gen Xの方がさ〜」とか言えなかった自分がもどかしい(笑)。

 その「Kiss Me Deadly」というアルバム、タイトル曲はファースト「Generation X」に入っていて、この「Kiss Me Deadly」には入っていないのがミソ(笑)。そしてタイトルとは裏腹にすっかりと時代を先取りしたポップテイストバッチリの80年代を予言するかのようなアルバムサウンドに仕上がっていて、どこかの尖ったパンクバンドなんて色はとんと奥に押し込められている。ビリー・アイドルのソロアルバムに近いな、ってか完全にそうなってる。ビリー・アイドルって才能あったのかな…、作曲とかどんだけ貢献してるか知らないけど、多分性には合ってただと思う。良い曲とか作るってんじゃないけど、しっかりとエッジの立った作品が出せている、それでいてアレンジはトンガリ調でポップとの隙間に入るから良い感じ。ただしこの「Kiss Me Deadly」はアルバム全編聴くにはちょっと辛い…。






David Johansen - David Johansen

David Johansen - David Johansen(1978)
David Johansen

 ロックバンドのシンガーがソロアルバムを出る場合、もちろん相場はまるで面白くないものに仕上がる、というモンだ。ボーカリストってのは元来パフォーマンス好きなのでそもそも自分のバンドで出来る音楽なんてのはソロアルバムでやる必要もなくって、興味のある音をやって歌う事の方がよっぽど関心が高くなるってことだ。ただファンからするとどうしてもバンドでの姿と歌を思い浮かべてしまうし、そういうサウンドを期待しているのかもしれない。だからこそいつもスカされるアルバムになってしまうのだ。概ねそういうシンガーのアルバムを揃えてます、って人はあまりいないと思うしいてもよく聴くってワケでもないだろう。

 ニューヨーク・ドールズのフロントマン、デヴィッド・ヨハンセンもニューヨーク・ドールズを諦めてから、言い換えるとシーンでニューヨーク・ドールズが再評価されているパンクシーンの盛り上がっていた後にソロ・アルバム「David Johansen」をリリースしている。伝説的なバンドのソロアルバムってことでそりゃ気になる人は気になるリリースだったはずで、ジャケットのダサさはさすがにアメリカって感じはあるんだが、聴いてみた。このジャケットじゃ後追いは買わないだろうなぁ…。

 簡単にいえば意外と悪くなかった。やっぱりデヴィッド・ヨハンセンの歌声と特徴的な…ミック・ジャガー的な歌は健在で、サウンドもしっかりとニューヨーク・ドールズを継承するかのようなドライブするR&Rが聴けるのでかなり面白い。ただ、デヴィッド・ヨハンセンには毒っ気ムンムンなのにバックの音にはそれが全然無いってのがソロアルバムらしい(笑)。更にいうとジョー・ペリーがゲストで参加しているってところがちょいと妙〜な感じだったりして面白い。基本R&Rなんだけどちょいと毛色が違う、交流があったってのもなかなか不思議な感じ。この時期ならお互いヤク中だからおかしくないか(笑)。






Ramones - Leave Home

Ramones - Leave Home (1977)
Leave Home (Dlx)

 自分の基本は多分R&R、シンプルなR&Rからロックに入ってる気がする。周りにはメタル的なのはハードロック的なのやパンクなんかも多数いたけど、案外他にいなかったシンプルなR&Rスタイルってのが性に合ってた。だからどこにも属すること無く一人でR&Rスタイルだったのだが、おかげでしっかりとオタクになってしまったぜ…(笑)。いやいや、決してそんなこともないんだが、一人だけかなぁ…普通に無言でR&Rを語ってたのって。友達の兄貴だったから5歳くらい年上の怖い先輩だったんだが、問題児でさ、自分もそうだったからかお互い利害関係もないしレコード聴きながらギター弾いたりして一晩中酒飲んで大して語らずにいたな…。まぁ、何年か前に死んじゃったんだけど、その時も語る言葉なかったなぁ…。ただ、スゲェ色々と役に立たないことを教わった気がする(笑)。ま、そんなもんだ。

 ラモーンズの地味なセカンドアルバム「Leave Home」。地味といわれるけど、誰がそう言うんだ?全然地味じゃねぇし、普通にラモーンズ節だし、キャッチーだし、まぁ、名作とは言わないけどラモーンズだろ。ジョニー・サンダースのライブが結構キツイのあったからラモーンズでも、なんて思って聴いたんだけど今度はウマすぎてロックさが欠けてるように聴こえちゃうんだよな。本来はこれくらい音がしっかりしてバンドの演奏を纏めて聴きやすく仕上げてあるべきなんだが、ジョニー・サンダースのがあまりにもラフだったからギャップがありすぎて…(笑)。

 もちろんロックじゃないハズはないんだが昔からこのこじんまり纏まってしまっているさすがのアメリカサウンドってのが好きじゃなくて聴かなかった。もっとラフで危なっかしいのが好きだったからだと思う。先にラモーンズを聴いてたらこっちだったかもしれん。そのヘンは運だ。ただ、当然色々聴くようになってからラモーンズの面白さとか、本質的にはサーフ・ロックというギャップもわかってきて、シーナ&ザ・ロケッツがラモーンズのモノマネだったってのもよくわかったし(笑)、今じゃ実に快適に聴いているくらいだ。ただ、昔から思ってたが、どの曲も同じってのは変わらんな〜、アルバム半分くらいから惰性で聴いている感は否めない自分であった…。




Johnny Thunders & The Heartbreakers - Live at the Lyceum

Johnny Thunders & The Heartbreakers - Live at the Lyceum (1984)
Live at the Lyceum Live at the Lyceum

 人によってR&Rの定義は違うだろうし、音楽形式としてのR&Rとなるとそれこそ幅広すぎて分からんもんだ。50sのロカビリー形式をR&Rと言うのもあれば3コードスタイルならR&Rだ、ってのもある。まぁ、到底R&Rじゃないだろ、って人がR&R!と叫ぶのもあったりしてその実正体不明なのがR&Rだったりする(笑)。一つの生き方っていう定義でもあるんだが、それはパンクなんかも同じ定義になってくるので音楽ジャンルなのかライフスタイルなのか言葉が混同している事が多い。そんな事考えなきゃいいんだけどさ。

 自分的にはR&Rって言うと真っ先にニューヨーク・ドールズが浮かぶ。エルヴィス・プレスリーやチャック・ベリーってのもあるけど、ちょいと古過ぎて毒が足りないので、ちょっと進化した毒の入ったR&Rが好みってことでニューヨーク・ドールズだったりするワケだ。ビートルズの初期だって凄いしストーンズ然りなんだが、彼らは自分たち自身がひとつのジャンル形成してしまってるので敢えて挙げなくても良いレベル。そこでニューヨーク・ドールズなのだが、更に言えばジョニー・サンダースなんだろうと思う。昔々とっても怪しいビデオ屋に革ジャン背負って入ってってなけなしのカネで買ったのがジョニー・サンダースのライブビデオ、もちろんアングラもので、しかもそこでダビングしてくれるってトコでさ、無茶苦茶怪しかったが…、でも見てみたかったR&Rな人。見た時はさ、ヘロヘロでボロボロで、なんだかよくわからんかったけどロックだった。だから好きなんだと思う。いざアルバムとか〜って話になるとトンと聴いてないのもあるので真のファンじゃない。ただ、スタンスとかスタイルが好きなんだろうと思う。

 1984年に再々結成した時のジョニー・サンダース&ザ・ハートブレイカーズのライブアルバムが「Live at the Lyceum」としてリリースされていた、今は無さそうだけど、こいつはちょいと聴いてたな。ただ、やっぱり滅茶苦茶で到底人に薦められるようなライブアルバムじゃないし、音楽的に云々を言うなら聞く必要はまるでないと思うライブ作品。ただ、どこまで行ってもR&Rなスタイルが封じ込められたアルバムってことで嫌いじゃない。R&Rってこんなんで良いんじゃないの?ってか、そう思わせてくれちゃう。そういうのが面白いトコだよな。普通に音楽を聴いている身からしたら到底聴けるシロモノじゃないロックなのに、別角度から聴けば全然アリなライブ・アルバム。ヘタさ、そりゃ(笑)。でもさ、かっこ良いんだよ。こんなに尖ったの、なかなか無いんだよな。

 たまに何かを思い出したくなる時にこういうR&Rアルバムに戻る。ただ、悩ましいのは実はこういうR&Rバンドがあまり無い、ってことだ。パンクとはまたちょっと違うしハードロックじゃない。ポップチャートにもいないしシンプルなR&Rバンド。希少種になってきたなぁ…。




今はこんなに綺麗な映像でタダで見れるのか…

Grease Helmet - Grease Helmet

Grease Helmet - Grease Helmet (2012)
グリース・ヘルメット

 ゴキゲンなR&Rでも単純なのじゃなくて影があったりするのが好きでねぇ…、単なるアメリカンロックとかだとそりゃ聴くけどどこか飽きちゃうってのがあって、やっぱ深みが欲しくなるってモンだ。そういうバンドって多いんだけど何かと好みじゃなかったり飽きてしまったり二番煎じだったりして何度も何度も聴く、ってまでにはならないのが多い。自分にとってHanoi Rocksってのはそういう中でも意外と残っているバンドで好きなんだが、ちょいと前に再結成したHanoi Rocksまでも解散しちゃって、マイケル・モンローは仕事好きだからちゃんとアルバム出したりツアーしたり活動していくのはわかってたんだが、肝心のアンディ・マッコイときたら絵画がなぁ…とか行って画廊をやったりして今じゃ画伯だよ(笑)。才能のある人は好きなことやってりゃ何でもカネになるんで困らないっつうか永遠のジプシーっつうか、ホント面白いR&Rライフな人でさ。その後バンド組んだぜ、と言いつつもすぐにメンバーが離脱してっちゃってまたプータロー状態になってて、いつもながら気まぐれな人だ…なんて頃までは一応たまにチェックして追いかけてたんだが、そのうちチェックすることすら忘れてたんだな。

 そしたら2012年9月にいつの間にかGrease Helmetなんというバンドで「Grease Helmet」ってアルバム出してた…、う〜ん、それを知ったのがついこないだという情報の遅さ…、ダメだこりゃ(笑)。ファンとか好きとか言ってるレベルじゃなくってアンディ・マッコイ並みに世間から隔離されているんじゃねぇの?って位だ。ま、それでも知ったから良かった。昔なんてアルバム出してるのを何年も知らなかったからな…。

 さて、アモルフィスってフィンランドのバンドのメンバーとのジョイントバンドってことらしいがシンガーは新人を発掘してきたようで、これが滅茶苦茶良いっ!アンディ・マッコイのソロアルバム聴いたことある人は知ってるだろうけど、アンディ・マッコイの歌ってちょいと細くて弱々しい割に頑張って歌うっつうか無理して歌うみたいな感じでヘタじゃなくて個性ありありなんだがボーカリストは向かないんで…って話。ところがこのGrease Helmetのボーカルは正にそのアンディ・マッコイの歌声と声質と歌い方をもうちょっとボーカルらしくした感じで、このボーカルに出会ったからアンディ・マッコイはバンドやってアルバム出そうって決めたんじゃないかって思うくらいにアンディ・マッコイの楽曲とプレイと歌い方にピッタリとハマってて違和感ない。アンディ・マッコイのソロアルバムってもおかしくないくらいに違和感ないアンディ・マッコイのメロディーをきちんと歌ってくれてるからセンス似てるんだろう。そりゃ嬉しいだろうと思う。ず〜っと結局マイケル・モンローしかいなかったにここでこんなヤツが出て来たらさ。一気に作って充実してるんじゃないかって気がする。

 アルバムの曲もさ、もちろん基本R&Rなんだけどやっぱり天性のソングライターは違う。R&Rとキャッチーさと様々な音楽的アプローチもあってなんと才能に溢れた人なのだろうと思う。リズムからメロディ、コーラスからアレンジ、そしてシンプルにという全てを併せ持ったアルバムでねぇ、聴いてて驚いたよ。ギタープレイはもちろんのこと、ギターの音も結構細かくいじってるし、久々にこだわってみたんじゃない?「Second Try」とか「No Pocket In My Rocket」とか面白いもんなぁ…、ホント捨て曲ない…ないっつうか単発で聴いたらアレかもしれんがアルバムで聴くとやっぱ良いよ、って。これこそR&R〜!








Aerosmith - Draw The Line

Aerosmith - Draw The Line (1977)
Blu-spec CD ドロー・ザ・ライン

 ブルージーなハードロック、しかもギターが綺麗に歪んでいなくて粒の粗いギスギスしたモンが聴きたいっ!て欲求が先にあって、どマイナーなバンドなんかも聴いてたんだけど、結構このブログにそのヘンも登場してしまってたのでちょいとネタ的には割愛、聴いて楽しむだけではあったが、じゃ、何書こうかな〜ってことでふと目に止まったので思い切りメジャーで目立つアルバムでも聴いてみるか、と久々にアルバム通して聴いたのだった。

 1977年リリースのエアロスミス5枚目のオリジナルアルバム「ドロー・ザ・ライン」、こいつを聴いたのはもちろん高校生くらいの頃で、わかりやすかったしカッコ良かったから好きだったな。それから再結成して来日公演なんかもあったから結構見たもん。面白いのは英国じゃパンクバリバリの時代にこんだけのハードロックでガンガンやってたってことで、アメリカと英国の違いは大衆が求めるものが歴然と異なってたっつうのかね、だからこそのハズなんだが、後で知ればこの頃のバンドの状況は最悪で、よくレコーディングできたな、と思われる程の状態だったらしい。もちろん昔聴いてた頃はそんなこと知る由もなく、かっちょえぇアルバムじゃね〜の〜ってひたすら聴いてた。冷静に聴けば…いや、冷静に聴くモンじゃないが、しょっぱなのタイトル曲「ドロー・ザ・ライン」が飛び抜けてかっこ良いだけじゃないかとか思うワケで、他の曲は佳作程度とも言えるか。それでもさ、やっぱブルースに根差したハードロックを引きずってて、そこにちょいとポップでキャッチーなラインを入れたロックですよ、これは。バンドの内情がどうとかそりゃ影響あるだろうけど、出てくる音が良けりゃそれでヨシ。そんな「Critical Mass」とかゴキゲンのあブギじゃないですか。続く「Get It Up」だって粒の粗い雑な音でのギターフレーズで、ちょいと聴けばなんか聴き辛くって耳障りな音なのに、これこそエアロスミスのツインギターの音とも言えるサウンドじゃない?そんな感じでゴキゲン。ばっちりとR&Rしてくれてるよ。それはもう「Bright Ligtht Flight」なんて曲でもありありと出ていて、ジョー・ペリーのボーカルがゴキゲンなんだがそれだけじゃない影があるのもいい。

 問題の「Kings & Queen」はこれまた個性的な曲で自分的には好きな部類に入るんだが、コイツにジョー・ペリーが参加していないなんて気にもしなかったな。ジョー・ペリー好みのR&Rとはカラーが異なるドラマティックですらある楽曲だからいなくても不思議はないが、そういう理由じゃないんだろう。この辺はスティーブン・タイラーの才能の出しトコロだったのかもしれん。しかし美しい曲だ…。以降も不良的なR&Rサウンドそのままを出し続けていった傑作アルバム。名盤と言うにはトゲがありすぎるし粗雑すぎる部分も多いし、ドラッグまみれってのも影を落としてるけど、じゃ、健全な連中にこんなアルバム作れるワケもなくって、一時期のストーンズみたいに危ない時期に絶妙なバランスで成り立っていたアルバムってトコだ。こういう毒がロックには必要だ。「The Hand That Feeds」の終盤ギターソロとかぎごちないけど、もう自分はギターとしか対面してないっていうプレイで、ひたむきさがものすごく溢れて出てくるしさ、綺麗にまとめようとしたエアロスミスの実はお得意の一面でもある軽いシャッフル「Sight For Sore Eyes」とかスゲェファンキーで、コイツに影響を受けていった黒人系アーティストは実は多いとか…ないか(笑)。そしてロックの定番「Milk Cow Blues」がここでも登場するってのはホントにこいつらもロック好きだったんだなと。今じゃ仕事だけどまだこの頃はひたむきさあってね…、そりゃオリジナル曲が揃わなかったとかあるのかもしれんが、いいじゃないか、ゴキゲンなロックサウンドで「ドロー・ザ・ライン」というアルバムには合ってるしさ、こんだけの作品作ってて解散に向かうってこたないだろ、って思うわな。

 久々にストレートにロックを楽しんだ一枚♪アメリカ産のくせに妙に英国的R&Rの香りを放つ特異なバンドエアロスミス、70年代のアルバムはどれもイカしてるね♪






The Juicy Lucy - Lie Back & Enjoy It

The Juicy Lucy - Lie Back & Enjoy It (1970)
Lie Back & Enjoy It

 昔は長いインプロとかプログレッシブなのとか普通に聴けてたんだけど最近集中力持たなくってねぇ…、熱いインプロとかジャムってのは聴いてるんだけど、繊細なフレーズによる展開とか緻密なフレーズの組み合わせなんかによる構築美ってのはちょっと飽きてくると言うか集中しきれなくなってきてる。歳だな、確実に(笑)。耳慣れているのは普通に聴けてるんだけどね、そうじゃないのはダメだ。その分ハードな方に嗜好性が向くのはしょうがないのかな。普通はもちっとクラシックとかジャズボーカルとか大人の香りがする方に進むんじゃないか、って思ってたんだが、どうも周辺を見てもそんなヤツは皆無で皆ロックのまま(笑)。変わらないんだな、ってのあるけどそれでもやっぱ聴くものがちょっと変わって来てるかも。

 1970年のThe Juicy Lucyってバンドの二枚目の作品「Lie Back & Enjoy It」ですな。何かでバーニー・マースデンってこのThe Juicy Lucyでミッキー・ムーディと知り合って後にホワイトスネイクに推薦されたって話だったんでどこに参加してるのかな…とか思ってたんだが、もちっと後なのかな…。ないからあるので…って思って聴いたのがこのVertigo時代のアルバム「Lie Back & Enjoy It」でしてね、何か強烈だったよな、っていう印象だけが残ってて実際どんな風に強烈だったんだっけ?ってのもあって聴いてみたトコロ。まぁこれが随分なソウル・ファンクブルースハードロックな感じでして…、このポール・ウィリアムスってボーカルは思い切り真っ黒な歌い方をする人でしてね、バドカンやフリーにいても全然違和感なく歌っていられるくらいな人です。バンドに恵まれなかったんだろうか?でもこのThe Juicy Lucyってバンドも相当にフリーらしい重さのあるバンドなんで良かったんだがな。ギターを務めているのはミッキー・ムーディですからね、思い切りブルージィーなプレイをちょいとエグく聴かせてくれて好みです♪

 多分、曲がちょいとダサすぎたんだろうと思う(笑)。フリーと比べてもちょっと時代遅れだし、他のバンドは既に実験に走ってるし、中途半端なイメージだったんだろうなぁ、とも思う。でもさ〜、このアルバム良いんだよねぇ〜。モッサリ感あるんだが、ギターは良く弾けてるし歌も勿論で、ベースもブリブリ言ってるし歌は濃いし、ちょっとアメリカナイズされちゃってるからかな…、でも抜けてない…、難しいのぉ…。好みの人は好みのアルバムのはずなので一度ちょっと試してみても良いんじゃない?

Babe Ruth - Stealin' Home

Babe Ruth - Stealin' Home (1975)
Babe Ruth / Stealin' Home

 お転婆娘のボーカルって一番しっくり来るよな〜なんて思ってた方向と全然違う展開に進んでいる今日この頃、いつもの事なんだが音楽の可能性の幅広さは面白いものだ。実は割とじっくりと大事に書き進めているバンドのひとつにこのBabe Ruthがある。元々はアラン・シャックロックのセンスが好きだったんだけど、途中からいなくなっちゃって普通のバンドになってしまったんだけど、その変化の仕方も悪くなくって、ヤニタ・ハーンのお転婆ぶりがハマった展開になってってそれはそれで面白いと思ったのだな。

 1975年にリリースされたそれこそアラン・シャックロックなしのBabe Ruthの「Stealin' Home」で、その代わりバンドを仕切ってしまっているのがバーニー・マースデンという不思議。元々下積みの長い人だからそういう立ち位置になったんだろうけど、元々ハードロック寄りのセンスを持ったバンドの中にブルースベースなギタリストが入ったもんだから思い切りブルースハードロックになっちゃったんだな。ところがヤニタ・ハーンも歌声はそのままどことか更にハジめてきて毛色の異なるロックバンドが出来上がってしまったのだ。ハードロックの女性ボーカル版…実はこの頃ってそんなのはいなかったので唯一無二に近い存在だったワケ。

 「Stealin' Home」はねぇ、4枚目なんだが先の理由で別バンドに近い部分あるから以前とこの次期を一緒に語るもんでもないか。曲によってはもうホワイトスネイクじゃねぇか、ってな曲ももちろんあります。ブルースベースでギターメインのバンドになっちゃってるんだからそりゃそうでしょ。ただ、そう思いにくいのはヤニタ・ハーンの歌声。もう何度も書いちゃってるけど、この声、好き嫌いはっきりするねぇ、多分。自分は大好きでバーニー・マースデンに合ってると思う。バンドとしても面白い時代だと思うんだが、如何せん同時代にはバドカンとかあったから分が悪かったか(笑)。楽曲的に凝ってるワケじゃないから一辺倒なスタイルもちょっと弱かったかなぁ…、それでこそのポジションではあるが。良いギターが聴けますよ♪




The Devil's Blood - The Thousandfold Epicentre

The Devil's Blood - The Thousandfold Epicentre (2012)
Thousandfold Epicentre

 あまり偏ったサウンドばかりを聴いていると反動とばかりのサウンドが聴きたくなるワケで、いつもブログは一日1記事ってことにしてるからその流れでしか書いてないけど、多分複数ブログを自分で書いてそれぞれのストーリーで聴いているサウンドを出して行ったら面白い交錯が生まれてきて楽しいんじゃないか?なんてこと思ったり…。普段まったく音楽を聴かない時もあれば一日数枚普通に聴いている時もあるから、その時々で聴いているものは異なる。で、同じ系統の音はあまり続けて聴かないものだ。ハマっちゃうとそればっか聴いてるのはあるけど…。しかし複数ブログ交差点方式…ちょっと面白そうだなぁ…ただ、そこまで文章書いてる時間がないだろうな(笑)。

 2012年にリリースされたオランダのバンドThe Devil's Bloodの作品「Thousandfold Epicentre」です。恒例の浅井コレクションからの蔵出しですが、これは面白いな〜、近年のバンドの中でもかなりユニークな位置付けなんじゃないか?って感じで聴いてましたね。紹介もらって聴いた時も不思議な感覚に取り憑かれたんですが、時間を空けてまた聴いた今もちょっと不思議な感触。基本はハードロック…よりもダークなヘヴィメタな感じなんだが、疾走感あって暗さもある…そして女性ボーカルだから聴きやすいのと哀愁が漂う雰囲気。そんなに演奏力はこだわってないけど曲の展開にはこだわっていて流れるように、物語のように楽曲が進行していくのが面白い。ボーカルは…、わかった、自分の好きなお転婆系の歌い方だから好きなんだ(笑)。Babe Ruthのジェニー・ハーンとかCurved Airのソーニャ姫とかそんな感じのお転婆チックで美しくないのがロック的なのだ。

 楽曲もさぁ、一辺倒じゃ進まないワケで、音色や楽器、展開や構成、どこを切っても21世紀のバンドでしかないが、それでいて軽め…、不思議だ。ストラト系のギターなんじゃないかな、これ。物語のように繋がったアルバム構成と起伏に富んだユニークな楽曲が並ぶ前半はひとつのドラマを聴いているようだ。

 実はまだ全然このバンドの来歴とか姿をマジマジと見てはいないのでよく知らずに音だけを聴いて書いているところ。映像を見てルックスがデビルだったらどうしよう、とかあまり想像したくない姿だったらイヤだな…っていう怖さもあってさ、音だけで楽しむのは良いよね。嫌いになり度が低くて済むじゃない?ルックスダメだと音もダメだからさ、自分(笑)。しかしこれ聴いてて思ったけど意外とチープな音作りなのは売れてないせい??んなことない?狙ってる?






Annette Peacock - X-Dreams

Annette Peacock - X-Dreams (1978)
X-ドリームス

 ロックの連中がジャズを持ち込む、またはジャズメンがロックのフィールドに参入してくると大抵面白くないものに仕上がる(笑)。ただ、そういうバンドも多いし、そこに英国っぽさ入れるととたんに英国ロックの佇まいを醸し出すから不思議なものだ。また、有名ミュージシャンの方が危険な賭けをする傾向が強くて面白いミュージシャンを発掘してくる人も多い。自信があるから出来る技なのだろうが、ありきたりのミュージシャンじゃなくって思い切りどっちかに振り切れてるミュージシャンを実験的に使う傾向もままあるか。

 アンネット・ピーコックという女性ボーカルをご存じの方はどれくらいいるのだろう?ビル・ブラッフォードの「Feels Good to Me」に参加していたことが有名なあのボーカリストだ。1978年にリリースされた「X-Dreams 」というアルバムではビル・ブラッフォードもゲスト参加しているが、その他にもミック・ロンソンやクリス・スペディングなんかも参加したロックアルバム!と言いたいところだけど、周辺のミュージシャンが思い切りプレイして目立っているにもかかわらず、アンネット・ピーコックが思い切り目立ってしまうという超個性を出している作品で、ユニークな出来映えです。

 面白くて、楽曲中で語り調に語るのと歌うのと普通に歌うのと、それでもややヒステリックに聞こえてしまうボーカルの技量を色々と使いこなしていて唯我独尊の世界を出してるね。パティ・スミス的かと言えば全くそれは感じさせず、それでいて不思議なのはアヴァンギャルドなバックの演奏陣。ま、でも、基本ロックだからアヴァンギャルドっても高が知れてるんだが、ヘンではあるな。これさ、ベースがスゲェ面白くて…、ファンカデリックにでも行けるんじゃね?みたいな音でさ、そりゃ色々と目立つんだが、ベースが良い。歌も勿論面白いが、へぇ〜ってなサウンドでね。ある種誰も人のこと気にせずプレイしているバックがそのまま入ってる感じでさ、フリーなジャズロック、か。

 段々と熱いロックに近づいてきて面白くなってきたな…。ジャズのインプロとは違うロックのインプロはいいね。







Soft Machine - Seven

Soft Machine - Seven (1973)
7         (紙ジャケット仕様)

 英国ジャズ・ロックっても色々あるわ…。マイナーなのも含めていくと全然不思議な世界があるんだけど、ちょっと王道と正統派が聴きたくなったのでまだ登場していなかったソフト・マシーンの「Seven」を聴いてみた。こちらは1973年にリリースされた7枚目のアルバムってことで既にベテランの域に入っているバンドなのだが、もちろん流動的なメンバーのおかげでバンドの名だけが浸透しつつも音楽性はどんどん進化していっているワケで、「Seven」の頃って昔はもう全然聴かなかったなぁ…。「Six」あたりまでが好きだったから「Seven」ではちょっと軽快なフュージョンになってしまったんじゃない?って印象。実際今聴いててもそんな感触が強くて、それは多分リズムがきちんとしているから、という理由なんだろうと。ミニマルなリフレインってのはこの頃の特徴でいいんだが、なんでこんなフュージョンチックになっちゃったんだろうなぁ〜、凄いんだけどね。いつも思う「だけどね。」です。

 「Seven」…メンツがどうの、ってのはアチコチ見てくれればそこかしこで書かれているから今更なんだが、カール・ジェンキンスの好みだろうし、そこにあのリズム隊で、湿っぽさがなければただのフュージョンに近い。でも、そこが湿ってるからやっぱ違うけど、ソフツ?ってのはある。もっともこんなサウンド出せるのはソフツだけだろうが(笑)。音楽的に、アルバム的には悪くないし、むしろ名盤なんじゃないか?ってくらいにハイレベルな音楽が詰め込まれている。今聞いても全然古臭くない空間が広がる様はやっぱ自己満足だけでやってるミュージシャン達とは違う。ただ、そこで見える景色が自分の望むものじゃないってだけか。繊細で練られてて、それでも自然で美しく軽やかに…、おおよそイメージするソフツとは違うんだが…。

 ふと思った。どんな時にこのアルバムを流せば良いのかがわからないだけな自分に。タイミングの問題なんじゃないか?と。アルバムとしては非の打ち所のない作品に仕上がってて過去未来を問わずにこのアルバムの音だけを聴くなら素晴らしいと絶賛するはずだ。ただ自分にはこういう音をじっくりと楽しむシーンがなかったのかもしれない。そんなこと音楽に求めるな、って話もあるが、多分そんな気がする。なんせ今聴いてて心地良くなってきたんだから悪くないんだもん。ただ、どこか、何か足りない…足りないのは自分の方。難しいね。何書いてるかわからん(笑)。言いようのない好まなさがある作品。名盤。




Art Bears - Hopes & Fears

Art Bears - Hopes & Fears (1978)
Hopes & Fears

 昔はさ、色々なものに手を出して聴いてたワケだ。英国系が好きだな〜ってのはハードロック的なトコロから入ってるんだけど、70年代ゴッタ煮あたりからはプログレともロックとも言えないようなモンに続々と出会って英国なら何でも面白いんじゃないか?ってことで漁りまくった。New Waveと呼ばれる世界は行かなかったけど、その前まではもう何でもあり。そりゃさ、面白く感じなかったものもあったり後で分かるものもあったり、今でも理解できないのもある。今日のは、今でも良く理解できていない部類の一つだけど、何か凄い、ってのは実感するバンドだ。

 Henry CowとSlapp Happyが合体して分裂する時に別のメンバー構成で分裂することになった手前、バンド名が変わっていったっていう解釈になるんだが、色々と確執があってのことらしい。こんだけこだわった音出してればそりゃ確執も出てくるだろうよとも思うんで納得はするが、そこで融合・分裂を繰り返して行って進化するバンド形態ってのは珍しくないのだと実感するなぁ。1978年に初めてArt Bearsというバンド名でリリースされたアルバムが「Hopes & Fears」で、見事、一般人を敬遠するかのようなサウンドを出してくれている。昔はそんな文章を読むだけでなかなか聴けなかったし、聴くには見た時に買うしかなかったから買うワケだ。んで、こんな音が出て来た時にはどうしたモンか…とちょっと考えるよな。一応カネ出して買ってるんだから無碍にはしたくないし、ニッチな知名度と歴史を誇るバンドの続編なのだから、聴いてわからない自分が未熟なのだ、って思うからね。

 今じゃそんなことは全く思わずに音楽は好みだ、と言い切れるから吹っ切れてるんだが(笑)、久々に引っ張り出してきたねこのヘン。やっぱりユニーク。恐ろしくユニークなのでこれだけのカリスマ的知名度があるんだってのがわかる。フリージャズじゃないしアバンギャルドなんだけどしっかり歌は女の子のポップなワケだから聴きやすいし、じゃなんで聴かないんだ?ってトコロがやっぱり普通じゃない音世界だからだろう。それを普通に近い感覚で聴かせるトコロがプロでして…、ロックっつうよりも喜劇悲劇な世界かって感じで、スゲェ…と唸らされる。

 …でも一般には奨めないな(笑)。プログレ系統とかアバンギャルドとか好きな人は良いけど普通には理解できないと思う。コレを何百回も普通に聴いているって人はいるのだろうけど、自分はなかなかそこまで進めないな…。ただ、ハマる。ハマっていける音世界。何だろこれ?暗いな〜(笑)。






Henry Cow - Leg End

Henry Cow - Leg End (1973)
Leg End

 プログレに興味を持ってアレコレと集めていた初期の頃、王道バンドもきちんと聞き切れない内に多々手を広げ始めていて、その頃に既に出会ってしまったマイナーなバンド郡も多数…。厳密に王道とマイナーを区別することは出来ないけど、やっぱり自分的には何となくの順番ってあってさ、別に何の意味もないんだが、5大メジャーバンドがあって、その後にソフツとかVDGGとかキャラバンやGGとかそんなのがあるのかな〜って気がしてるんです。ここが深みの落とし穴で、入ってしまうと魑魅魍魎な世界が広がるという図式でそこをちょっと見渡してみると何となく幾つかの小さい扉があることに気づく。カンタベリーだったりフリージャズだったりね。レコード時代のもう一つのとっつき方としてアルバムジャケットというのがあって、そこから入るってのもあるんだな。それは世界観関係なしにアートワークの興味から。だからとんでもないのにいきなり会ったりすることもあるしつまらんのもある(笑)。

 Henry Cowというバンドの1973年リリースのファーストアルバム「Leg End」だが、当初は「Legend」という呼ばれ方だったが今じゃ「Leg End」ってタイトルだったってことが知られている。なるほど、それでこのアルバム・ジャケットだったんだ、と妙に納得してしまったんだが、以降2枚のアルバムも色や形が微妙に異なれども同じ「靴下」ジャケットなので、面白そうで3枚とも揃えることに精を尽くした。3枚並べてみたかっただけなんだが、これがかなり苦労した、ってのはその次代を知っている人なら同感だろう、何せ手に入らないのだ。再発もないし見つからないし大変だったな。それでも何年かで揃えて並べて飾ってたけどね(笑)。

 ジャケットから入ってるから中の音楽性なんてのは全然理解出来なかったものだ。簡単にいえばフリージャズ。ファーストだからかなり鋭角的なフリージャズでロックか?と問われたらちょっと悩むが姿勢はロックだ、と答えられるかも。ハタチ前後の頃にフリー・ジャズってどんな音楽?って答えられなかったから聴いた時には「何だこれ?」って話だよね。ただ、受付拒否ではなくっていつか受け入れられなくてはいけない、って思った音楽ではあった。キース・ティペットなんかもそうだったけど…、そう思えばソフツはまだ全然聴きやすかった。だから入っていくの大変だったな、ヘンリー・カウは。今でもやっぱり進んで手に取って聴くバンドじゃない、が、収められているサウンドはとんでもなくハイセンスで刺激的で官能的な音世界ってのは確か。好みの部分と時間の関係上でじっくり聴く覚悟を決めないと聴けないだろう、ってことだけ。コレ、一人でじっくり聴いてないとワケわからんからさ。BGMにはならないし流しておくってモンじゃないし、集中して聴かないとね。聴いてたらハマるってんじゃなくって、聴く、っていう意思を持たないとダメな作品。…ちょっと難しく考え過ぎか(笑)。






Chris Spedding - Backwood Progression

Chris Spedding - Backwood Progression (1970)
Backwood Progression

 ジャズにはあまりギターを求めないし出番も少ないとも思ってる、もっと言えばジャズにはギターは要らないな〜って思うくらいで、フュージョンとかダメだからそっちはないし、モダンなジャズではやっぱりサックスやペットやピアノともすればドラムやベースが聴き応えあるワケで、ギターではないという気がしている。だけどジャズ・ロックにはギターが必要で、となるとジャズとジャズ・ロックの違いはギターの有無か?となるが、ま、そうでもなくって…いや難しい(笑)。

 クリス・スペディングのファーストソロアルバム「Backwood Progression」は1970年にHarvestからリリースされていて、それまでもその後も実に様々なセッション活動を行なっているクリス・スペディングなので期待されていたハズ。ただ、セッションギタリストってことで各種セッションに参加している作品ではクリス・スペディングって人のギタープレイは聴けるし、高評価なのだが音楽性は?ってのは全然わからないままだったのだ。彼の好みとかやりたい音楽ってのが出て来た最初の音が恐らくこの「Backwood Progression」。そして聴いて「??」なのも事実(笑)。ジャズロック系のバンドのギタリストとして名を上げていったのでそういう向きが強いかと思えば、意外とオーソドックスにキャッチーなポップス的な曲だったり、ヘンに力まないロックだったり、ま、正直言って大して面白みがあるとは思えないアルバムに仕上がっている。でも、英国ロック史では大抵取り上げられているし、それはキャリアを語るために、という向きが多くて音楽性どうのってんではないんだが、そういうもんか。

 この後もクリス・スペディングって人はいろいろなセッションしてってパンクやパブロックの世界にも顔を出すし、やっぱりセッションギタリストとしての側面が強いんだよな。以降のソロアルバムって聴いてないんでその時その時のサウンドがどうなってるかはよく知らないんだが…。ただ、70年代前後の英国ロック史からすると重要なギタリストの一人であって、音楽性ではなくてプレイヤーとして重要な一人、しかも良いトコロに位置していた人なんだよな。リンダ・ホイルやバタード・オーナメンツなんてクリス・スペディングじゃなきゃ複数ギタリスト必要だったろうし、適度なソリッド感も出せているし、正にって感じなんだ。「Backwood Progression」はそれでもかっこよく聴かせようとしている姿勢はあるんでね、とフォローはしておきたいかな(笑)。






Warm Dust - And It Came to Pass

Warm Dust - And It Came to Pass (1970)
And It Came to Pass

 英国には実にバラエティに富んだサウンドを奏でるバンドがいくつも存在していて、試行錯誤と実験、そして悠然としたプライドが漂っているところが面白い。特に1970年代のバンドはそれこそが自身達のスタイルで何がシーンに受け入れられるのかすらもわからないまま実験を繰り返してきている。これは単独のバンドが、というのではなくってシーン全体がそういう方向に向いていたってことで、レーベルが実験していたというワケでもない。そこが文化ってヤツで面白いものだ。自分でも結構漁り切った感あったけど、ポイントポイントで絞って探してみるとまだまだ有象無象のバンドやアルバムがあって、その深さには舌を巻くばかり。

 1970年にリリースされたWarm Dustというバンドのファーストアルバム「And It Came to Pass」よりはセカンドの「Peace for Our Time/Warm Dust」の方がやや知られていた気がする。ファースト「And It Came to Pass」は自分もまじめに探してなかったし見たこともなかった気がするが、ジャケットが面白い。こういうシニカルなユニークさはいいね。好感を持てますよ。丁寧な作りだし期待して音を聴くワケで…、そしたら驚くばかりに洗練されたブラスジャズサイケデリックハモンドロックみたいなのが流れてきてちょっと驚いた。もちっとベタなロックかと思ってたんでこのユニークな音作りはニヤリとしてしまったね。えっと…何言ってるんだ?って話だけど(笑)、そりゃ曲によるんでこうだと言い切れないが、ジャジー…ってもブラスとサックスや木管楽器だからジャズじゃないし、そこに歪んだギターとハモンドなどのサイケ時代に活躍した鍵盤系が絡み、テンポは基本ややゆったりめの歌モノ系ではある。ベースはもちろん然るべきランニングベースで、ドラムも手数はそこそこ多い。歌が強烈なインパクトで全体がソフトタッチな味わいになっているのに歌だけはエグい声でロックしている。何だろ、この浮遊感と言うか心地良さ感と全体的に英国然としているのにアメリカへの望郷が聴き取れるって雰囲気が楽しい。強烈なロックだ、ってワケじゃないけど繊細な英国ロックの黎明期を正に聴ける作品。

 ブルージーに進んでみたりジャジーに進んでみたり、何がやりたいなんてこと考えずに出てくる音をミックスしまくってジョー・コッカーばりの歌声で統一感を出して歩んでいるバンド。こういう実験精神こそがクリエイターの楽しみだろうよ。売れる売れないってのはあるけど、結構演奏だって悪くないし調べ切ってないけどこの後の音楽シーンに残ってるメンバーもいるんじゃないかな。センスもそれなりな感じだし、アルバム全編に渡って楽しめます、反面コレという突出したのがないのもあるが(笑)。





Iguana - Iguana

Iguana - Iguana (1972)


 ジャズ・ロックってさ、ともすればブラス・ロックと同義にされてしまって、自分が思うジャズ・ロックとはちょいと趣を異にすることが往々にしてあるので、キャッチコピーは鵜呑みにしないんだけどね、ちょっと騙されてみてもいいか、って思う時がある。その要素は主にジャケットだ。ジャケットによって、その許容範囲が結構広がったりするし、言葉では言い表せないけどツボにハマるケースもあって一概にこうだから良いとかダメだとか言い切れないことも多い。基本ブラス・ロックってのはさほど興味を引かないし、どっちかっつうとブラスの音が邪魔にすら感じることが多い。それはコンガとかの類も同じで、無くてもいいんじゃね?ってのが多いからそう思うだけなのだろうけど、効果的だ、ってのをあまり聴いたことがない。ストーンズの「悪魔を憐れむ歌」とかは凄いけど…。

 ジャケット、強烈でしょ?1972年リリースの「Iguana」というバンドの唯一作、かな?多分。メンバーの来歴とか色々あるらしいけどよくわからん。ただ、このジャケットでもちろん当時はダブルジャケットの見開きなので強烈なインパクトを放っていたハズだ。何かを期待しちゃうワケでね…、聴くワケだ。ジャケットのイメージとは裏腹に、どちらかと言えば可愛い目だけを見ていれば納得できるのかもしれないブラスとコンガと、そしてスーパーファンキーなベースと16ビートカッティングバリバリなギターと暑苦しいボーカルによるダンスサウンドが飛び出してくるのだ。コレ…英国ロックの歴史の中に入れて良いのか?ってくらいに何か違う(笑)。いや、相当違う(笑)。

 メンバー写真見るとちゃんと白人…少なくとも真っ黒な黒人ではないワケで、それでこんな黒い音なのかい?しかもちゃんと湿った音の中でファンクしてるからおかしいワケで、歌だって思い切りファンキーなくせにちょっとおとなしくなるといきなり憂いのある湿った声になっちゃうというチグハグ感。なんだかなぁ、一体これ、どういう評価だったんだ?別にお薦めもしないし聴いたことを自慢するものでもないけど、ひっそりと好む人が多い気がする。中間の演奏なんかは明らかにブリティッシュ・ロック。ヘンなの〜。

 まだまだこういう訳のわからない英国ロックなバンドが発掘されてくるんだなぁ…やっぱり深いわ。




Price of Love最高!終盤の展開に笑って下さい♪




Circus - Circus

Circus - Circus (1969)
Circus

 ちょいと軸足をロックに戻して…、サックスとかトランペットって良い音色だね〜って思いながら、美しすぎるジャズの世界は今日はちょっと眩しすぎたのでど〜んと地べたに降りてきて、何かそれらしきものを、と物色、サックスだよな〜、そうだな〜と思いながら見つけちゃった自分ライブラリ♪ 何か…全然記憶に残ってないんだが、どんなんだっけ?そんなことを思い出しながら…。

 Circusというバンドの1969年の唯一作「Circus」です。知る人ぞ知る、なのか有名なのかはよくわからんが多分キング・クリムゾン好き以外にはさほど好意的に迎え入れられることのないバンドでありアルバムな気がする。メル・コリンズってサックス奏者が率いていたバンドってことでもちろん無名時代の作品でしてね、後にキング・クリムゾンのメル・コリンズってのが定着してから知られていった程度だと思う。当時、恐らくこの「Circus」を愛聴していたって人がいたようには思えないのだが、今聴けばなかなか楽しめる部分もある、か?

 ホントにこんなのからアルバムに入れるのか?ってくらいにひどい代物のビートルズの「ノルウェーの森」のカバー…カバーってもなぁ、これさぁ、あまりにもあまりにもじゃね?ほかもジャズメンのカバーとか入ってるんだが、何と言うか…ヘタ(笑)。当時の英国ロックな音世界ではあるしアイディアも詰め込まれているんだけど、ちょっとホントに良いのか?ってくらいなバンドで、メル・コリンズの才能だけが突出していたって話なんじゃないだろうか。昔もそんなこと思ったのとジャズロック的なものがさほど好みじゃなかったってのもあって忘れてた。今回聴いてみてもジャズ・ロック云々はともかく稚拙な感じがしてしまって熱中できる音じゃない。ただ、時代を反映したロックな音なので嫌いじゃないな。ただ、どうしてこんなんが出て来たんだろ?ってくらい(笑)。

 牧歌的なのもあり、チープでジャジーなものもあり、幅広いといえば幅広いけど元々ポップバンドだったからか無理があるんじゃ?だから一枚で終わるワケだが、メル・コリンズも空気を読む能力は高かったとも言えるか。あ、悪くないアルバムですよ、英国ロックファンとしては。ただ、お薦めはしないです(笑)。


John Coltrane - Coltrane Plays The Blues

John Coltrane - Coltrane Plays The Blues (1962)
コルトレーン・プレイズ・ブルース(+5)(紙ジャケット仕様)

 ジャズは雰囲気が好きで聴いていることが多くてどうしてもアルコールが付き物…、しかもそれはビールとかじゃなくてやっぱりバーボンかブランデー、スコッチ(?)の類いでしてね、いや、自分はバーボンとかよりもスコッチが好きなので勝手にそういうのが良いってだけなんだが、わいわいと騒がしいトコロで聴くもんじゃない、っていう先入観がある。別にハード・バップだったらうるさくても良いし盛り上がるだろうけど、ジャズって何かそうやって聴くものでもないかなと。大人への憧れってのか、別に一人でしっとりとグラスを傾けて飲んで聴いていたいっていうもの。隣にジャズボーカルのジャケットで出てくるような美女がいたらそりゃ良いけど、そんなことないし(笑)。

 ベタだけどジョン・コルトレーンが1960年に録音した時の作品で「Coltrane Plays The Blues」ってアルバムがある。ブルースって言葉があるから気になり率が高くて聴いたのも早かったんだが、もちろんブルースの意味が違う(笑)。いや、意味は同じだけどロックの父のブルースじゃない、って意味だ。ジャズのブルース、なワケでコード進行とかは多分普通のブルース進行だったり裏コード進行だったりするらしいが、とてもそうは思えないほどワンフレーズが長いしベース音だってホントに同じコードなのかこれ?ってくらいに動くから今でもジャズのコードの進み方ってよく理解できてない。基本3コードって云うんだけどさ、誰もコード音弾いてないからわからん(笑)。自分の音楽的聴力ってそんなもんです…。

 ただやっぱりブルースなだけあってシンプルで単調って言えば単調、だから音色と楽器の演奏力や表現力で聞かせないと飽きるんだよね、本来は。ただ、もちろんコルトレーン他当たり前のメンバーなのでレベルが違う。こりゃアルコールが進むわな…、シラフで聴いてても酔ってくるくらいだから心地良い。まだまだ自分じゃ雰囲気を楽しむレベルでしかないんだけど、名盤と呼ばれる作品やミュージシャンの音はやっぱり素晴らしいよ。ただ、ここからジャズ一辺倒にはならないのが自分の稚拙なところなのだが(笑)。




Miles Davis - Sketches of Spain

Miles Davis - Sketches of Spain (1960)
Sketches of Spain

 マイルス・デイヴィスを聴くのはいつも困る。何を聴いて良いのかがよくわからないからだ。膨大なレコーディングを残して天命を全うしたマイルス・デイヴィスの作品は時代時代、作品毎でまるで異なる音楽を奏でている。新のプログレッシャーだったとも言えるし、革命者だったからだ…、なんて知ったかぶって書いてるが実は全然知らない(汗)。昔ジャズバーに入り浸ってた頃があって、そこでジャズは大体覚えた。アルバムからジャケットから演奏者や特性や楽器の音色、人生、など。ブルースもロックもジャズも大して変わらないんだな、ってのも実感したしね。ただ、表現としての手法は全然違うし音楽的なセンスがより一層必要なのがジャズかな。随分昔の話だから今じゃそんなに覚えてないハズ、なんだが割とやっぱり覚えているものでたまにしか聴かないけど、新鮮さはいつもある。

 マイルス・デイヴィスの作品っても自分じゃ50年代末くらいのしかまともに聴いてない。やっぱりその辺が一番熱気があるからってことらしくて、そこから先に進んでないだけなんだが、そんなもんだ。ちょっとキーワード的にジャズが出て来てしまったんで、久々にジャズって…と思って引っ張りだしたんだよね。何が良いかな〜って。んで、コレ。「Sketches of Spain」。マイルス・デイヴィスがスペインに触れたアルバム。簡単に書くと凄く眠くなるアルバム(笑)。メリハリがないからさ。ただ、情感に溢れたとんでもなく感情が詰め込まれた物哀しい作品でもある。題材はスペインの云々って話らしいけど、その辺はアチコチで詳しく書かれてるんでともかくとして、果たしてこういう音階というか奏法ってか…モード奏法ってらしいけどよくわからん。スペインの音ってもフレーズはそうだけど音がマイルス・デイヴィスしてるし、これをギターで紡いだらまた全然異なるだろうし、ドヨ〜ンとしたアルバムの印象。でもね、ジャズ。

 ギル・エバンスとのコラボだってのもあってオーケストラとの融合の仕方が美しい。邪魔な音が一切なくって全部必要な音に聞こえちゃうし、一枚のレコードに、もっと言えば17分くらいの間にこんなに表現豊かに音、と云うよりも人の感情を込めれるものなのか?っつうくらい繊細で響く。どうしてアメリカ人ってのはこういうのが出来るのにロックの世界だとダメなんだろうか?と思うくらいだ。マイルス・デイヴィスが突出してるのはあるけどさ。オーケストラのジャズも好きなんだけど、それはどっちかっつうと40年代の方で、60年にリリースされた「Sketches of Spain」はもちろん進化しまくってる、はず。マイルス・デイヴィスのトランペットは最早楽器の域を超えているとしか言えん、そうしか聴こえない。ひとりでちょっと大きめな音でこれを静かに聴いていたら涙するでしょ。




HQで全曲どうぞ♪一曲目でKOです。

Rocket 88 - Rocket 88

Rocket 88 - Rocket 88 (1981)
Rocket 88

 ブルースには色々な表現方法がある。好みのスタイルはどんなんだろ?って問いかけも必要だけど、様々なパターンを聴いて楽しむこともある。ブルースとジャズの境目って何?って時もある。別に音楽に境目はないんで気にすることもないけど、音楽を言葉で語る時には必要だっていうだけ。大体が何かのキャッチや感想を読んで聴くんだから。特にあまり馴染みのないものはそういう文言で聴くきっかけが始まるもんだ。あとジャケットね。やっぱ重要、自分的には。

 ストーンズ関連では割と知られていたんだろうけど自分は結構後になってから知って聴いたアルバムがアレクシス・コーナーとストーンズチームが組んだRocket 88ってバンドだ。唯一のアルバムはライブ盤で「Rocket 88」としてリリースされているが、イアン・スチュワート中心、ってことになるのかな、ピアノが前面に出たセッション作で、メンツが面白い。アレクシス・コーナーとチャーリー・ワッツ、イアン・スチュワートにジャック・ブルース、ゲスト的にはクリス・ファーロウとかクリス・ホッジキンスやミッキー・ウォーラーなどなどで、ブルースっつうのもあるんだが、ジャズだな、どっちかっつうと。ピアノがメインだからってのもあるんだが、全員ジャズ畑出身のブルース・ロックミュージシャンだし、だから盛り上がったんだろうというワケで、そのまんまの姿が記録されているようだ。アレクシス・コーナーもギターが凄い、とかじゃなくてピアノとかだしさ、ジャック・ブルースもあの弾きまくりスタイルじゃないようで、ウッドベース弾いてるのかな?そんな感じで、チャーリー・ワッツなんてそのまんまだしさ、いや、ジャズの側のチャーリー・ワッツって意味で。スチューはあまり変わらんけど、元々がこういうの好きなんだろうね、躍動感たっぷりで楽しめる。

 英国人が憧れるアメリカのジャズ・ブルース、そして自分的には全然馴染みのないコリン・スミスって人のトランペットが結構メインで目立ってて心地良い。ブルース聴くハズだったのに何故かジャズ聴いてる自分、しかも本格的なジャズでして、普段ロックやってる連中の音じゃないのは確か。懐が深いミュージシャンが集まるとこういうのも出来ちゃうんだな…と感心する。音楽を楽しんでいる姿、ってのは聴いていて気持ち良いものだ。








Alexis Korner - Snape

Alexis Korner - Snape (1973)
アクシデンタリー・ボーン・イン・ニューオーリンズ(紙ジャケット仕様) Bootleg Him!

 英国ブルースの父とも言われたアレクシス・コーナーはフリーの結成にも一枚噛んでいたことは有名で、そのままアイランドレーベルまで繋いでいったのもアレクシス・コーナーのおかげだそうで。さて、ロックファンの中でアレクシス・コーナーをきちんと聴いている人ってのは実はあんまり多くないんじゃないだろうか?少なくとも自分なんかは歴史的に名前を知ってはいるけど、アルバムときたら「Bootleg Him!」と「R&B フロム・ザ・マーキー」くらいなもので、それもあまり真面目に聴いていないという不届き者でして、フリーほどにハマったことはないのは事実だ。ま、それもいかんか、とは思うが好みなんだからしょうがない(笑)。

 1973年に弟子たちが集まってアレクシス・コーナーを盛り上げようとしたことでアレクシス・コーナー&スネイプとしてリリースされたアルバムが「アクシデンタリー・ボーン・イン・ニューオーリンズ」ですが、メンツは元キング・クリムゾンの三名が連なっている。この三人がアレクシス・コーナーと?っていう方がやや不思議だし、しかもブルースやんの?みたいな違和感あってさ、キング・クリムゾンったらアレだし(笑)。ま、そのキング・クリムゾンが体質に合わずに出て行ったメンツばかりだからおかしくはないがブルースやりたかったんか?ってのもまた不思議。ま、いいや。名前がある程度あったからこそアレクシス・コーナーも乗ってみたってアルバムが「アクシデンタリー・ボーン・イン・ニューオーリンズ」だろう。

 案の定、大したアルバムじゃない、と最初に書いておこう(笑)。軽いニューオリンズ系な音でブルース色はあるけど、どっちかっつうともっとニューオーリンズ風味で深みとグルーブはちょいと優しい、即ち見事な紛い物系な音になってて、メンバーの割に…と言う有りがちなお話になってしまっている。やっぱ真剣には聴けないなぁ、これは。ボズ・バレルがバドカンに入る前に練習していたバンド、と言う位置付けで捉えるべきだとどこかに書かれていたけど、確かにそうかも。ゲストさんかではスティーブ・マリオットやオリー・ハルソールがコーラスで参加していたりするみたいだけど、それもインパクトある出方でもないし、なんだかな〜と言う感じではあるな。






Free - Live At The BBC

Free - Live At The BBC (2006)
ライヴ・アット・BBC

 最初にフリーと出会ったのは自分がギターを始めてすぐくらいの頃で、そもそもああいうブルース・ロックってのが好きだったから早い段階からギターの音とかフレーズを聴いてたものだ。ところが徐々に何か違う、ってことに気付いてきて、ベースのフレーズとノリやビートがまるで異なるってことに着目するワケだ。単に変わってる、って意識だったのもそのうちどうしてこういうフレージングやリズムになるんだろう?ってなってって、深く突っ込んでいくとバックボーンが変わってるってことだった。要は南国系の出身というのが手伝っているようだ。英国人だけどね。んで、アンディ・フレイザーの傾向を以降聴いているとわかるようにロックフォーマットではないんだな。たまたま集まったバンドメンバーがロック志向だったからロックにあのベースとリズムを持ち込んでいたって話だ。もうひとつは、彼の音楽的才能の豊かさ。ポール・ロジャースは無難な曲を作る。アンディ・フレイザーは印象的な曲が多い。その実ポール・コソフはギター大好きなギター・プレイヤーであって作曲はさほど出番がなかったからギター中心の曲ってのがフリーには多くない。でも、コソフのフレージングで曲が圧倒的にかっこ良く仕上がっているってのは多いんだからバンドへの貢献度は高い。

 ま、なんだかんだ聴いてきてね、フリーって特異なバンドだったけどかっこ良いな、と。んで、引っ張り出してきた、と言うか中身が濃すぎて一回で終わらないんじゃないかっつう部分あるんだが、「ライヴ・アット・BBC」という2006年にリリースされた貴重盤。貴重っても音的な方ね。デビュー直後のBBC出演による強烈なブルースプレイから全盛期のライブまでたっぷりと2枚組に入れまくった決定盤で数年間しか活動していなかったフリーに残されたまともなライブアイテムが凝縮されている作品。25年以上経って初めて聴いたものも多くて実に貴重品。中身はもう云うことなくってさ…、ギタープレイで聴いてもいいし、歌でもベースでも曲でも何でも全盛期の瞬間しかなかったバンドなんだから悪いはずがない。しかも20歳そこそこの連中のアグレッシブでひたむきなロックなんだからさ、ギラギラしてるし。こういう音を聴くといつだって昔の自分に戻る。ロックとギターに熱中してた頃、ひたむきにロックばかり聴いて過ごしていた日々、こういう快感を得たくて聴いてたんだな…とかね。だから今でも鳥肌立つ。音が悪いのもあるから云々って全然本質と関係ないから自分はまるで気にならない、むしろ何か凄く貴重なもの聴いてる、聴けてるんだな〜と嬉しさすらあるね。これ以上のものがなかったんだけど音聴いたらファンにも聴かせたい、っていう作り手の思いがわかるからさ、聞き手としてもありがたく聴くワケよ。だから音が悪いのが云々なんてレビューは真のファンじゃないな。

 ポール・コソフの泣きのギターにクローズアップされがちなフリーの楽曲だけど、実はソフトな曲も結構多くて、ブルースを純粋に奏でてたのは最初期くらい。セカンド「Free」以降は実験色も強くなってるしアンディ・フレイザーのソフトなサウンドも出て来てる。ポール・ロジャースも張り合うように歌モノを作ったりしてきてて、コソフが一人ロック的に色を付けていたのかな、そのバランスもあって初期のブルースベタベタ、その後の幅広いサウンド、そしてヒット曲「Alright Now」周辺に引っ張られる楽曲、ってな感じで終焉を迎えているんだが、そういう幅広さを順番に聴けるのも魅力的な「ライヴ・アット・BBC」ですね。やっぱロックはこのヘンです、うん。




Andy Fraser - In YouTube

Andy Fraser - In YouTube
Naked & Finally Free

 アンディ・フレイザーが来日公演をするよ、って情報をちょっと前に頂きました。今のアンディ・フレイザーって全然別の人になっちゃってるのでさほど興味はないんだけど、ちょっと気になって色々と調べてたら2012年くらいから結構あちこちに顔を出してシーンに返り咲いているフシもあった。さすがに元フリーのベーシスト、ってかフリーそのものの主役の一人なので「Alright Now」や「Mr.Big」をセッションさせたらそりゃもうオリジネイターの迫力と崩し方とあのベースなワケで、さすがなものばかり。最近ではTOBIって若いミュージシャンと一緒にやってるようで、そのプロモーション活動も割と盛んなようだ。このTOBIって若者、…なんだろな…、ま、いいか。

 YouTubeで「Andy Fraser」って入れて検索するとこれがまた実に色々引っかかる。そして往年のロックミュージシャンとしてのアンディ・フレイザーとは異なる振る舞いや姿に驚いたものだ。元々そういう傾向はあったんだろうけど、南国的な脳天気な世界観を好んだアンディ・フレイザーは今じゃ完全にラテン系のノリな人だ。そもそもベースプレイだってラテン系に通じるラインやリズムで独自性を持っているし、なるほど…そういうルーツに立ち戻っているのか、と感じたな。それは「Mr.Big」や「Alright Now」の数々のセッションを観ていて思ったことで、自らが歌ってるのもあるけど、これがまたさすがにオリジネイターだからメロディとかベースラインとか明らかにフリーのとは違うんだけど、そういう解釈で作ってたんだ、みたいな側面が見えることが楽しい。「Mr.Big」なんてベース一本と歌でやってるんだけどまるで別の曲ですよ、これ。な〜るほどねぇ…。

 んで、セッションの方ではグレン・ヒューズとやってるのなんてさ、グレン・ヒューズを差し置いて歌ってるしね(笑)。ベースも歌も持ってかれたらグレン・ヒューズ出番ないじゃないか。同じ立ち位置のミュージシャンを引っ張りあげてどうすんだ、みたいな。そこでもまるで気兼ねなく自分のスタイルでやっちゃうアンディ・フレイザーも見事。そしてそんなセッションがあったのか、ってのはミック・テイラーとのヤツね。アレクシス・コーナー学校とジョン・メイオール学校の卒業生の邂逅とでも言った方がわかりやすい繋がり(?)かもしれないけど、携帯のカメラで撮影した動画で確認できるだけだが、確かにミック・テイラーとアンディ・フレイザーがストーンズの「Honky Tonk Women」をやってる。う〜む。そして見ててかなり嫌〜な感じがしたけどさすがだな〜ってのがTOBIと二人で部屋でやってる「Mr.Big」。ベースラインと歌がこんなにカリプソな感じで演奏されてるのは完全に別物の角度。さすがです。ハリケーンサンディのチャリティショウと題されたトコロではジョー・ボナマッサとアンディ・フレイザーの邂逅も実現しているし。

 ソロ作品のビデオもあったりするけど、もう別の音楽の人でしてね、追いかけることもないだろうけどネームバリューはあるからなぁ、やっぱどんなんだろ?って気にはなる。来日公演によるフルライブって一体どんな編成でどんなライブなんだろ?商業主義関係ないんだろうな…。









Paul Rodgers - Live at Montreux 1994

Paul Rodgers - Live at Montreux 1994 (2011)
ライヴ・アット・モントルー 1994【日本語字幕付】 [DVD]

 今では普通に活躍しているザ・ボイスことポール・ロジャースだが、80年代にジミー・ペイジとThe Firmを結成!までは割とまだ勢いあった感じだったけどThe Firm消滅後からまるで音沙汰なく、すっかりと過去の人という印象しかなかったものだ。そのThe Firmだってそんなに精力的なものでもなかったんで実質70年代のバドカンので終わってたよな〜みたいな感じだった。まぁ、他のアーティストにも言えるけど、70年代に活躍したロッカー達は既に皆終わってたんだよ、80年代以降。ところがそういった往年のミュージシャンが復活してきて今の世の中のシーンの大半はジジイばっかなのだが、それもポール・ロジャースの復活劇から始まっていたような気がする。

1993年に突如としてアルバム「Muddy Water Blues: A Tribute to Muddy Waters」が、超豪華ゲストギタリスト達との共演ということで話題を呼び、スマッシュヒットを記録、そこから現役復帰宣言とばかりに世界中をツアーで回り、現役のザ・ボイスの力量を披露して以降精力的に活動し続けている。いつもいつも歌が上手い人だな〜って聞いてたけど、最近のライブの方が昔よりも声が出ていて巧くなってるってのもこれまた驚異的。ジョー・ボナマッサとのジョイントでその声を聴いてて、やっぱり驚きのボーカリストだ…と。Led Zeppelin再結成話にロバート・プラントが乗らなかったって時、ポール・ロジャースに歌ってもらえば良かったんじゃねぇの?って思った。ちょっとどんなんになるか想像できないけど、面白そうだし、クイーンでも通じてしまったんだから多分イケるんじゃない?とかちょっと聴いてみたくなった。

 そのポール・ロジャースのDVD作品がリリースされていたのは知ってたけどすっかりこちらに書くのを忘れていた…。「ライヴ・アット・モントルー 1994」というヤツで、なんでだろ?って思って見直してたんだけど、書かなかった理由を思い出した…。いや、つまんなかったから、です(笑)。つまんなかった、ってのはまぁ、言い過ぎとしても最近のポール・ロジャースと比べるとさすがにショウ的にこなれていないと言うか、ライブを自分のものにしていないと言うか、パフォーマンスが面白くないんだよね。歌も普通に凄いの歌っちゃってるから余計にバランス悪くて。ライブとして映像化する必要性がよくわからん作品だからさ、CDだけで良かったのにな、とも思っちゃったワケ。バックバンドもジェイソン・ボーナムにニール・ショーンなワケだからそりゃ悪くないんだろうけど、何かダメ。ブライアン・メイのゲスト参加の「ALright Now」だって全然面白くないし…時代の問題か。クイーンと一緒にやってたから知名度を利用しての商売なんだろうな、と簡単にわかっちゃうリリースで気合が足りんな。

 ただ、この頃のポール・ロジャースはシーンに戻ってくるリハビリ中とも言える時期なんで、それはそれで良いか。そういえば「Muddy Water Blues: A Tribute to Muddy Waters」のリリースから20年になるんだからそろそろまた大物ギタリストたちを迎えてのカバー集パート2なんてのもやってほしいなぁ。ジョー・ボナマッサとかジミー・ペイジとかオリアンティとかジャック・ホワイトとか迎えてさ、世界最高の歌声で聴かせてくれるなんてのがいいなぁ♪









Joe Bonamassa - Beacon Theatre - Live From New York

Joe Bonamassa - Beacon Theatre - Live From New York (2012)
Beacon Theatre - Live From New York [Blu-ray] [Import]

 やっぱブルース・ロックはいいな(笑)。んで、その主役ってのは当然ギターと歌になるワケで、ジョー・ボナマッサのギターもどんどん渋みを増してきている気もして、ここのところソロ作もあまり聴いてなかったな…とチョコチョコっと調べてみれば結構な多作家でしてライブ盤なんかも含めてたくさんリリースされてる。Black Country Communionやってソロライブとかソロ作品なんかをこんだけ出してて…ってなかなかの仕事人。多分ね、欧米では日本の比じゃないうほどに人気がある人なんだろうなと。

 2012年にリリースされた「Beacon Theatre - Live From New York」というCDと言うよりDVDやBlu-Rayによる映像作品がありまして…、見まくった、ったほどじゃないけど、かなりリキの入ったナイスなライブ作品な感じで見入ってしまった。古くから有名なニューヨークのビーコンシアターという場所でのライブを多分ほぼ完全に収録した感じのライブで、音も良いし迫力も満点でライブがまた熱いんだ、これ。バンド止めちゃったの分かる気がする(笑)。カチッとしたハードロックバンドってのをやるにはちょっと自分が狭すぎたんだろうな、こっちでかなりフリーにやりたいようにギター弾いて歌っている姿を観ていたら、こっちのが良いだろう、って思ったもんな。バンドの方はやっぱり営業活動だったんだろうかとも思う。

 最初から見てるとハイライトはもちろんいくつもあったり、白熱の歌やギタープレイやアンサンブルなんてのもあるけど一番燃えたのはポール・ロジャースが出て来て往年のフリーの「Walking In the Shadow」と「Fire And Water」を2曲続けて演ったことこだ。よりによって「Walking In the Shadow」とはまた良い選曲とプレイでさ、驚いた。バンドの演奏もしっかりとフリーチックな感じでジョー・ボナマッサもレスポールをポール・コソフ風にタメを利かせて弾いていてこのままフリー再結成とか出来るんじゃね?とか思うくらいにそのままの音が出て来て驚いた。ポール・ロジャースも結構気持ちよく歌ってたんじゃないかな。そんな心地良い燃え方をした後、評判の高い名曲「Mountain Time」でどっぷりとジョー・ボナマッサの哀愁を聴かせてくれて、ギタリスト的に心地良い「Young Man Blues」を9分くらい演奏してくれる。なんでまたここでダブルネック持ってくるかね?ってのがちょいと不思議だけど終盤で12弦側のギターを使っててなるほどね、と。ハードでアグレッシブなプレイで燃えるわ〜このライブ。

 ブルースギタリストとして出て来てから今じゃブルース・ロックギタリストって方向に進んでて、オールドロックファンからしたらかなり面白い存在なのは確かだね。クラプトンとやってたりポール・ロジャースとやったり、割と様々なトコロに出てるから日本じゃ全然だけど欧米でのステータスは結構なもんで、これからもどんどん出て来てほしいもんだ。










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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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