Black Country Communion - Afterglow

Black Country Communion - Afterglow (2012)
Afterglow (+DVD) (NTSC Region All)

 中世バロック、古楽からトラッドフォークへの誘いなんてのも良かったんだが、ちょっとその前に気になっていながらすっかりと忘れていたアルバムがあったんで、この機会に出しておこう、っつうか聞いたの最近なんだけどさ。それもこれもジョー・ボナマッサの名前が出て来てグレン・ヒューズの名前も最近挙げてたので、あれ?ってことで思い出したんだけどね。

 2012年に驚くことに3枚目のオリジナルアルバムとなる「Afterglow」をリリースしたBlack Country Communion、ご存知グレン・ヒューズ、ジョー・ボナマッサ、ジェイソン・ボーナムが参加しているバンドってことでファーストの「Black Country Communion」から結構気に入ってたんだけど、徐々に聞く回数は減ってしまっていてライブアルバム「Live Over Europe」なんてのも出しててコンスタントに活動しているんで人気もあったんじゃないだろうか。名前を聞いたってのはどうもジョー・ボナマッサがソロアルバムを出したってことで忙しい人だな~なんてのもあったんだが、一方ではBlack Country Communionを脱退したというニュースも入ってきてて、全然話題にもならないんでよくわからんが、噂だけなら嬉しいなぁ…。こんだけ骨太でロックとブルースをレスポールで弾きこなす人ってそうそう多くないからさ。もし脱退してたらな後任は英国人じゃないけど元ガンズのスラッシュとかこのバンドに合うんじゃないか?どうせフリーターだし(笑)。なんて思ってたら、何の事はない、解散しちゃった(笑)。潔いっつうか…、そっか、と。

 ま、そんな話題はさておきならら新作アルバム、一言で言えば「渋い」。大人の重さと渋さと男臭さと地味さ加減。でも好まれると思う。より一層バンドらしくグルーブ感やドライブ感が出て来ていて、良い感じなんだな。名曲って言われる類いのものが目立たないんでアルバムとしての完成度はちょいと「?」なんだが、バンドとしての成熟度は確かに強固なものになってる。ただ…冷静に思うと、こういう音ってBGMにはならないし、思い切りロックだからライブで弾けたいけどそんな活動もないし、定番ロックとして聴くにはまだまだ物足りないし、どういう立ち位置で存続していくんだろ?ってのはあるか。70年代風HRが好きな人にウケるけど、自分も含めてそういうリスナーは本物の駄作聴く方が好みだし、難しいよなぁ…。でも、この「Afterglow」は良い出来だと思います。




Blackmore's Night - Knight in York 2012

Blackmore's Night - Knight in York 2012
Knight in York [DVD] [Import]

 そういえばブラックモアズ・ナイトって久しく聴いてないなぁ…と思ってアレコレと見てると最近のライブ映像なんてのがリリースされていた。かれこれ15年くらい活動しているんじゃないか、この二人?夫婦になったのはちょっと前だったと思うが、この歳の差で結婚して子供まで出来ちゃうって凄いわ…。しかもリッチーのバンド史上最も長く安定してやってるんだもんな。多分もうこれはライフワーク的に変化することもなさそうだな。年取ってからやるには最適な音楽だしね。

 ってことでブラックモアズ・ナイトの新作ライブ・アルバム「Knight in York」っつうかDVDなのかな。以前知っていた頃よりも益々中世古楽感たっぷりで自然に出来上がっている…、それはステージにしても衣装にしても音楽にしても楽器にしてもどこをとってもその世界観で、違和感があるのは白いストラトを弾く時くらい。とは言え、古楽器的なものばかりでステージを続けていたらどうにも飽きてしまいがちなトコロを歪んだギターを持ち込むことで異質な雰囲気に仕上げているという意味で大いにアリな違和感だろう。だからと言ってあのリッチーを望む人も今更いないとは思うが、フレーズはそのままに近いんで悪くないでしょ。それにしても音の使い方が丁寧に綺麗になってきてるかなぁと。まぁ、あの派手なステージのギタープレイと比べちゃいけないんだが(笑)。

 そして久々に聴いて、へぇ〜って思ったのはキャンディス・ナイトの声質の変化。太くなった…っつうか自信に溢れるボーカリストになったっつうのかな、声質の好みで言えば全然好みじゃなくなったんだけど(笑)、しょうがないかな、ある意味ハードロックバンドをバックに歌っているワケでもあるし…、もっと透き通る声に進化してほしかったなぁ。ただ、巧くなってるし、ゆとりを感じさせるからその辺は見てても聴いてても安心感ある。

 面白いなぁ、この人達。こういう音楽に普通に接することないからブラックモアズ・ナイトで初めてこの手の音楽に触れた人もいるだろうし、ここから知ったって人も多いだろうから、そういう意味でもリッチーはまだまだ功績残してるもん。古楽やバロック的音楽なんてさ、何聴けば良いかわかんないわけで、今ならブラックモアズ・ナイト聴けば良いんじゃない?って言えるし。純粋なバロック調の曲も多いワケで、軽やかな民謡チックなのもあるしね。

 それにしても数曲で白いストラトを弾くリッチーだが、弾いている時はレインボウとかの時代とさほど変わらないくらい熱中して弾いてる気がするけどな。コレ…良いライブだ。最近ライブ盤に当たりが多くて嬉しい♪しかし娘まで引っ張り出してくるってのは正にアットホームなステージだなぁ…微笑ましい…。




全曲楽しんで下さい♪

Ritchie Blackmore's Rainbow - Stranger in Us All

Ritchie Blackmore's Rainbow - Stranger in Us All (1995)
Stranger in Us All

 消化不良だったんで、やっぱり名を上げたヒット作が一番なのだろうか、とあまり得意でないレインボウに手を伸ばしてみる。得意でない、っつうかこの頃のレインボウなんて全然興味なかったから聴いてもいないし、話題にもなってなかったしリッチーも一枚で終わっちゃってるし、そんなもんだろう、っていう印象だったんだよな。そのままフェードアウトしてて早20年経過ってことか…聴くには丁度良いくらいに熟成されているかな(笑)。まぁ、ドゥギー・ホワイトの歌声がインギーのでは納得し切れなかったのでこっちに駒を進めてみました。

 リッチー・ブラックモアズ・レインボウの1995年の作品「Stranger in Us All」。他のメンバーの来歴などは全然調べてないんで知らないんだが、どうなんだろ?何か他に良い仕事してるのかな?どうにも追っかける気にはなってないんだが…。ま、それはともかく、ドゥギー・ホワイトですよ…、コレコレ、これですこの声♪やっぱりプロダクションがしっかりしてると本領発揮するもんなんだなぁ…。その当たりがドゥギー・ホワイトの自己管理の弱さかセッションボーカリストの運命かの境目な気がするが、こんだけ良い感じのアルバムが出来たんだからもっと才能使えよって思うわ。ゲイリー・ムーアあたりが生きてるウチに一緒ににやってりゃな…とかさ。マイケル・シェンカーとは出会えたワケだし、とか余計なことを色々と考えてしまうもんだ。

 なんだろな、このレインボウの「Stranger in Us All」は。レインボウの、とかリッチーの、とかで聴くとやっぱ賛否両論色々出るんだろうけど、ドゥギー・ホワイトの角度から入ってるからスゲェ◯。本領発揮させてるし、楽曲はオーソドックスながらもかっこ良いハードロックそのままだし、ドゥギー・ホワイトの多様性も引き出してるし、ある意味リッチーの人生集大成を出し切ってます、みたいなトコロあるもんな。だからリッチーはこれ以降アコースティックに走ったのかも。何かわかった気がする。

 「Stranger in Us All」ってこんなに面白い作品だったんだ。もちろん名盤だとか何度も聴くとかってアルバムでもないけど、そこらのアルバム聴くなら全然レベル高いし実験精神溢れてるし、プロとして安定してるしさすがの領域。ミュージシャン側からしたら自信作だったんじゃないだろうか?リスナー側からしたらそりゃ面白くないんだが(笑)。そのヘンが聞き方なんだろうけど…、自分はドゥギー・ホワイトの側から聴いたから大満足です。良いボーカルだった、ってことがわかったもん。もちっとちゃんと仕事選べよ、と言いたい(笑)。マイケル・シェンカー、偉い。








Yngwie Malmsteen - Attack!

Yngwie Malmsteen - Attack! (2002)
アタック

 ソフトな路線に走る気が全然ないので、ちょっと路線を戻して…、ってかさマイケル・シェンカーの最近のライブDVD「テンプル・オブ・ロック~ライヴ・イン・ヨーロッパ」が結構気に入ってしまって数回見直してて、なんでこのライブだけ最近のライブのとは一線を画した現役感があるんだろ?って思って日本公演のとかも見直したりしてたんだよ。んで、やっぱ全然違う。何かね、バンド感なのかもしれない。リズム隊のスコピ組のグルーブもしっかりドライブしているんだよな…ドラムなんか手数少ないくせに。サイモン・フィリップスの方が叩いてるもんな。でも違う。マイケル・シェンカーの張りも全然違う。んで、やっぱボーカルが圧倒的に安定してるってこともあるのが大きいよなと。このドゥギー・ホワイトって人、名前は知ってたけど通ることなかったから聴いてなかったんだが、ここで初めて聴いた。それでこの安定さとゆとりが見事だな…と。さすがリッチーが気に入っただけあるわ、と。んで、ちょっと他に聴いてみたいな、って思ってレインボウはヤだから…これで。

 イングヴェイ・マルムスティーンが2002年にリリースした「アタック」というアルバムで歌っているってことだったんで、超絶ギターも久々に聴きたいからコレでいいかと。最初から聴いてみるとちょっと思い描いていた歌声と違うのはなんで?若かったから?ってももうこの時40歳超えてたワケで、そんなに違うかね?こないだのMSGのライブの方が安定してる感じだなぁ…、そんなに変わるもんか?それとも意識的にこういう歌い方とか声なのか?なんて色々考えてしまった。やっぱライブってのは違うんだな〜なんて。

 折角だからイングヴェイ・マルムスティーンのギターも聴きましょう…、ギターだけじゃない、と言いたいがこの人の場合はギターだけだ(笑)。もうね、どのアルバムを聴いても一緒でさ、安定したお得意のギターフレーズのオンパレードと下降フレーズによる曲展開、進化するってことを止めてしまった天才なんだろうなぁ、この人。職業ギタリストとも言えるか。別に悪くないです、これ。良くもないけど、インギーがきちんと聞けるから良い。ドゥギー・ホワイトの歌が残念なんだよなぁ…いや、同じく悪くなくってジェフ・スコット・ソートーみたいに歌おうとしているのか、インギーの作るメロディがそういう声を要求するのか…、上手いのはもちろんですがね。ま、他にも聴いてみるかな。しかしインギーの速弾きフレーズ、心地良いわ(笑)。






Justin Hayward - Songwriter

Justin Hayward - Songwriter (1977)
Songwriter

 英国のミュージシャンってのは当然プロの領域なので様々な形で繋がっていることが多い。そこにはジャンルなどさほどこだわることなくプレイヤーとして、クリエイターとして一緒にやってみよう、とかゲスト参加になったり、たいていはソロアルバム作るから手伝ってくれとかそんな感じが多い。だからクレジットを紐解いていくとあの人があんなトコに参加している、なんてのがあちこちで見られて意外な交流が読めてきて面白くなる。CD時代になってからはどうにもクレジットが適当にあしらわれてしまう傾向もあってよくわからなかいのも多かったんだけど、そこをネットの情報網が補完どころか、更に謎だった交流やクレジットされていないけどこの人が参加してる、みたいな情報を充実させてくれるんでちょこっと調べるとへぇ〜ってな話も多い。もうね、網羅するとか結構無理だと思う。自分でブログ書いてても全部覚えてないし(笑)。割と都度都度調べながらの発見もあったりするから忘備録的に書いてる部分あるし。

 唐突ながら1977年にリリースされた元…元?この時は今でも、か、Moody Bluesのギタリストのジャスティン・ヘイワードの初ソロアルバム「Songwriter」です。面白いことにこのジャスティン・ヘイワードのソロ作のバックバンドを務めているのがまんまトラピーズだったりしてですね、ま、グレン・ヒューズはいないけどさ、抜けた後の面々がごっそりと参加しています。もちろんドラマーのデイブ・ホランドも参加しててね、黄金期のジューダス・プリーストを支える屋台骨がこんなソフトな英国的ポップスのバックを務めていたってのが割と意外で気になったんでいくつか調べてみればこのデイブ・ホランドって人はキャリアが相当古い人なんですね。60年代から活動しているプロな人でした。ジューダス・プリーストもドラマー補強の際には当然ながらプロな人を探したってことですね。メタルゴッズとまで言われるバンドの人事ってのは全員メタル好きな人で出来上がっているワケではない、ってことですかね…。

 話し戻してこのジャスティン・ヘイワードの「Songwriter」という初ソロアルバム、ジャケットはヒプノシスだそうで…、あまり好みではないけど、角度やアレンジなどはヒプノシス的ではあるか…ちょっとパンチ弱い感じ。中身の方は想像通りに超ソフトな甘いメロディとアレンジで聴かせてくれる、一般的には凄くウケるであろう軽くて湿った素敵なポップスです。バックがトラピーズって意味あるんか?ってな話だがそこはもう仕事して演奏をしているという次元な気がしてさ、ちょっと時代背景とかトラピーズの台所事情とか思うと悲しくなる…が、そういうもんか。仕事があるだけマシかね。そんな余計なことばかりを考えてしまうアルバムで、全然悪くないしジャスティン・ヘイワードの非凡な才能がここぞとばかりに出て来てて、ともすればムーディーズの上っ面だけを聴ける感じのオーケストレーションなんかもあって、やっぱり主役の一人ですな。「Blue Jays」の時もそうだったんだけど、この人の音世界ってどうも自分には仰々し過ぎてダメかもなぁ…。






Trapeze - You Are the Music..We're Just the Band

Trapeze - You Are the Music..We're Just the Band (1971)
You Are the Music..We're Just the Band

 今でも名を残しているミュージシャンってやっぱり才能のある人達ばかりで、グレン・ヒューズって人は結構異色なキャラクターで、誤解されている人の一人かもしれない。それもこれもディープ・パープルに加入してしまったから、と言うトコロが大きくて、グレン・ヒューズがソウルやファンクなのが大好きでそっち系をやりたがってる人ってのはディープ・パープルの前では無用、一切封印してベーシストとハードロックボーカリストとして見られることばかり。それもある程度出来てしまったからしょうがないな(笑)。本人が好きでやってたバンド、トラピーズの評価は一部のマニアからはあるものの、一般論としちゃ、皆無なので大いなる誤解を受けたまま今に至る、ってとこか。

 トラピーズの1972年リリースの3枚目の作品「You Are the Music..We're Just the Band」はヘンなソウル・ファンクロックの名盤として語られることが多い。あ、このジャケット見てライブ盤でしょ?って買っちゃった人、多いんじゃない?自分もそう思った一人です(笑)。Facesの「馬の耳に念仏」なんかもそうだけど、アルバムジャケットがライブステージなんかだとライブ盤って思っちゃうもんな。ところが案の定スタジオ盤ですのでご注意を。

 トラピーズって?みたいなトコあると思うんで一応…、グレン・ヒューズが歌とベース、ま、作詞作曲もだな。ほぼメイン、故にグレン・ヒューズがやりたかった音ってのはトラピーズに凝縮されているワケ。んで、ギターには後に黄金期のホワイトスネイクで活躍するメル・ギャレー、ドラムは後にジューダス・プリーストで活躍するデイブ・ホランドというトリオ編成のバンド。実力派でしょ?メル・ギャレーのギターって好きなんだけどさ、このアルバムで聴けるギターって結構変わってて、ブルース一辺倒なんでもなくって結構味のある渋いギター弾いてるし細かいファンクなカッティングがあったりして面白い。器用な人なんだ…って。それはデイブ・ホランドにしても同じで、こんなにソウルなビートで叩ける人なんだ?ってね。軽やかなBGM的なドラミングなんだもん。それがジューダス・プリーストですよ、ね。

 アルバム自体は名盤といわれるけど、自分的には全然響かなかった(笑)。好みじゃないんだよ、この手の音って。グレン・ヒューズの出す音って自分とはあまり相容れないものが多い。好みだからねぇ…、ただ、英国B級バンド好きとしては避けて通れないバンドだし、レベルとかクォリティとかは圧倒的でB級じゃないからさ、安心して下さい。何か…Babe Ruthみたいな感じだけど歌が違うからダメだなぁ…。




全曲どうぞ!CD売れないはずだ!

Gary Moore - Run For Cover

Gary Moore - Run For Cover (1985)
Run For Cover

 駄作ってのはさ、聴かないと、もしくは聴かれないと駄作って定義されないワケ。つまり売れるアルバムと駄作ってのは同じ数だけ売れるってのが机上論で、実際にはそこに人づての口コミってのが入るから売れるアルバムや名作や佳作ってのはそれなりに売れるワケだが、面白いのは皆が皆名作や佳作だけを求めているんじゃないってことで、駄作ってのが重要なんだよ、っていうリスナーも割といる。年を取ると駄作も名作も佳作も何も関係なく、気になったら聴くワケで、その評価そのものはさほど影響を及ぼさない。但し自分で聴いてどう思ったかってのは自分の基準なので以降聴くかどうか、ってところに影響を及ぼすが、それは自分が入手した後の話だからセールス上は関係ない。再発された時に自分なりの駄作を買わないか、と言われると多分そんなことなくって駄作も含めてそのアーティストなりバンドなりの作品のある程度の時期ならまとめて買うだろう。そんなもんだ。

 1985年にリリースされたゲイリー・ムーアの「Run For Cover」という作品…懐かしいな、リアルタイムでリリースされるってのも知ってたしその時に聴いてたもんな。んで、その時もイマイチかな〜、でも「Out In The Field」があるからいいか…くらいに思ってたアルバム。それから30年近く経過して、聴いてみてどうだろうか?いや、その間「Run For Cover」って聴かなかったからさ。他のゲイリー・ムーアの作品はいくつも聴いたけど、「Run For Cover」は聴かなかった。その頃は対して意味を為さなかったんだけど、ゲイリー・ムーアの自分のボーカル曲とグレン・ヒューズのボーカル曲とフィル・リノットので占められていたのだな。特にグレン・ヒューズってのは全然意識したことなかったので、そうだったのか?と軽い驚きを覚えた次第。どうも、こういう中にグレン・ヒューズの歌声が入っても何となくサラリと流れていってしまっている気がする…何だろ、音作りのせいかな。だからアルバムとして纏まりがないなどと言う評価もあったらしいが、それは大して意味が無くって、楽曲のクォリティだと思うんだよな。

 さて、楽曲のクォリティがどうかと言われるとだ…、全盛期なワケだから悪いハズはないわな。ただ、名盤と云われる程のレベルかと言われるとちとそういんじゃないかな、と。でもさ、そんなのどっちでも良いんじゃね?その時に出来上がるサウンドを色々なアプローチでアルバムとして出してきてるだけなんだからさ。アレンジなんてしょっちゅう変わるワケだし、とかかなり好意的に書いてるね(笑)。30年近くも聴かなかったってことはそんなもんのハズで、あまり説得力がない…。何がよろしくないのか、ってぇと…フックが弱い、か。フィル・リノットの作品は良いんだからやっぱその他とは志向性に差があるってことだ。グレン・ヒューズと言えども、ね。ただ、ギタープレイはやっぱ凄いよ、全盛期だし。こういうのこそゲイリー・ムーアだ、ってな勢いあるからさ。




全曲聴ける…

Tygers of Pan Tang - Crazy Nights

Tygers of Pan Tang - Crazy Nights (1981)
クレイジー・ナイト

 早いものでもう3月も終盤を迎えている…冬の終わりと春の始まりなど何かと期が変わるので忙しくなるものだ。昔からこの季節は結構好きで、花粉症とか自分は影響ないのでその辺も気にせずうららかな日々を楽しむのだ。普段からインドアな生活してるんだけど、ちょいと暖かくなれば河原でのんびりとくつろいでiPod聴いたりするんです。そういえばiPod系のガジェット、一体いくつ持ってるんだろうか?この手のものってそんなに壊れないけど新しいの出ると欲しくなっちゃってねぇ…いかんですよ。iPhoneも変えていくと古いのは残ったままだし、今度はiPad mini欲しいな〜とか思ってたりするんだけど、実際何に使うのか?と問われると多分使わない、って話になるんで(笑)。なかなか難しいですなぁ。

 1981年にリリースされたジョン・サイクス加入後二枚目のアルバム「クレイジー・ナイト」。前作の「スペルバウンド」が偉くカッチョ良い作品だったから皆が皆期待して聴いたんだろうな〜と後追いにして思うんだが、期待がどんどんしぼんでいくアルバムでして、救いは「Running Out Of Time」のギターソロ炸裂くらいというオチが付くアルバム。そりゃま言い方上手く言えば渋くて味のあるアルバムでギターだけに囚われずアルバムとしてバンドのレベルが上った云々などとも言えるけど、求めてるのはそこじゃないからやっぱりつまらん、って評価になると思うんがな。単調とも言えるくらいにシンプルにつめ込まれたメタル、とも言えないハードロック的サウンドで、しかもリフ的なものがあんまりないから単にコードとキメ的に曲が成り立っているくらいでどうにも物足りん。同時代のバンドがどんどんど進化していっている中で、この退化は一体?それでもジョン・サイクスはその才能を認められて本当はオジー・オズボーンのトコロに行くはずだったのがThin Lizzyに拾われたということで脚光を浴びるのだが、バンド自体は崩壊…だろうな。

 前作「スペルバウンド」が傑作だったが故に余計そう思うんだが、こんなに落差が激しいってのはやっぱり才能の問題なんだろうし、プロデュースの問題でもあるだろう。勿体無いバンドだった。まぁ、この時期のバンドは軒並みそんな状況だったワケだが、普通に前作を意識しないで聞いたらどうか?とも思ったけど、やっぱそれは無理なんでダメ出し(笑)。もちろん名作ばかりが世に出るワケじゃないってことだ。






Phil Lynott - Solo in Soho

Phil Lynott - Solo in Soho (1980)
Solo in Soho

 フィル・リノットか…、随分と早い時期にこの人の音とは出会ってるから割と自分的には馴染み深い。別にかっこ良いというワケでもないし、英国ロックの中に於いても黒人でベーシストっつう不思議な位置付けにいて、しかもアイルランド人でハードロックやってるっつうのもまた珍しくて、その珍しさってのは大変な努力と才能の賜物なんだろうな…なんて思ったり。本人そんなこと考えずに普通に音楽してたんだろうけど。そこでゲイリー・ムーアが仲間にいて、Thin Lizzyっつう稀代のバンドがあって…結局ドラッグで身を滅ぼすんだが、それもまた然り。ロックにこだわった人生を生き抜いた人だと思う。昔この人の葬式の写真を見たことがあって、そこには色々なミュージシャンが真っ黒の革ジャンとか黒いスリムズボンに銀のアクセサリーで集まっていて、礼服じゃないんだ、なんて思った記憶があるが、フィル・リノットって人もとことんロックで革パンツを履き続けるために飯食わないでドラッグで栄養摂取してたとか…、よくわからんけど、こだわりってのは重要だ。

 1980年にリリースされたソロアルバム「Solo in Soho」はまだThin Lizzy時代に制作されたアルバムで、どうしてこの時期にアルバムを出さなきゃいけなかったのかはよくわからん。バンドがちょっと停滞していた時期からなのか、自分自身をちょっと見つめたかっただけなのか…、それにしてもThin Lizzyの面々もアルバムに参加しているんだから何かの違いがあったんだろう。マーク・ノップラーとか参加してるっつうのも交友の広さを物語ってるが、その「King's Call」って曲はダイアー・ストレイツな感じで別にフィル・リノットがやらなくてもなぁ…なんて思うんだが、まだ名を挙げていなかった時期のマーク・ノップラーの作風はやはり面白いものに聞こえたんだろう。

 そうだなぁ…とにかく全編軽い。バリエーション豊かな音楽が色々なアレンジも含めて収録されているんでフィル・リノットとしても幅を広げたリラックスした音作りに挑戦してみたってとこか。ハードロックありレゲエチックなのもあり、ストリングスとの共演もありと良い息抜きになったのは間違いない。もちろんセールス的にはさほどでもなかったとは思うけど、もしかしたらアイルランドでは売れたのかも。日本では考えられないほどの人気を誇ってるからね。








Heavy Load - Stronger than Evil

Heavy Load - Stronger than Evil (1983)
邪悪の化身 白夜伝説

 近年のHR/HMってのは細分化されすぎててどんなジャンル分けの言葉で括られるのかよくわからんけど、美しい旋律を持ったハードロックバンドは好きだ。古くはWishbone Ashから始まって、Praying Mantisに引き継がれて…その後の系譜が苦手なのだが、メロハーと呼ばれる世界になるんだろう、とは思う。だからその辺のバンドも好きだけどさ、ただあまり聴く回数は多くない。なんでだろうね?思い入れの問題かな。でもさ、同じく最近知ったバンドでも古いバンドだと俄然思い入れ込めて聴けるってのは不思議だ。単なる偏見じゃないと思うんだがなぁ…。

 1983年にリリースされたスウェーデン出身のHeavy Loadというバンドの出世作「邪悪の化身」を恒例の浅井コレクションから引っ張りだしてみた。結構なハードロックで攻撃的要素もあった割にはメロディアスで美しいという北欧の勇士という印象だったんで、この流れで改めて出しておこう。初期アイアン・メイデン好きなら多分イケるんじゃないかな。ちょいとボーカルがフラットっつうか浮遊した音程で歌っているんでスゲェ不思議な感じするんだけどバックの音はグサッと刺さるくらいにかっこ良い。自分的にはTankとPrating Mantisの中間か?という印象だけど、ま、初期アイアン・メイデンだ(笑)。凄いのはこの「邪悪の化身」というアルバム、Heavy Loadというバンドの4枚目?くらいなんだけど、捨て曲なしの怒涛の一枚に仕上がっててさ、この時期のバンドで無名な割には突出した作品。LAメタルより全然良いしデフレパよりも全然良い(笑)。

 面白いトコロでは1曲だけフィル・リノットが参加しているって事で、経緯はよくわかんないけどこの頃Thin Lizzyを解散させようとしていたフィルとどこかのライブで一緒にでもなったのかな。フィル・リノットの好みからしたらHeavy Loadって結構気に入ったんじゃないだろうかと思うし、単にハードロックだけじゃなくて随所に民謡的民族的なフレーズがメタルのくせに入ってくる辺りは正にThin Lizzyが始めたものだしね。そんなきっかけな気がするな。それがなくても十二分に名盤として崇められる仕上がりを見せてくれているのでもっと広く知られるべきだろう。

 残念ながらもちろん今では手に入らない一品らしくってね…ちょっと前に日本盤もリリースされたらしいけど、どっかで手に入ると良いな…と思ったらYouTubeに全曲あった。1983年のライブ映像も多数あるんでイメージは掴めるんじゃない?

Praying Mantis - Captured Alive In Tokyo

Praying Mantis - Captured Alive In Tokyo (1995)
キャプチャード~アライヴ・イン・トーキョー・シティ

 アイアン・メイデンとプレイング・マンティスの関係ってのは表と裏、光と影みたいなモンで、その影の世界の住人であるトロイ兄弟ってのはとんでもなく才能があるのにその分日陰な人生を強いられてしまっていた。一方のアイアン・メイデン=スティーブ・ハリスの場合は商才に長けていたのもあって見事に世界に名を轟かせるバンドとして光の世界を歩んでいる。近年ではもうさほどでもないが、初期アイアン・メイデンのメンバーは脱退後にプレイング・マンティスでプレイしている人間のなんと多いことか。音楽性で言えば特に似通っているワケでもなく、共に大英帝国と言う看板を堂々と背負ったサウンドを奏でているというだけだからそこはやはり人間性のお話になるのだろうか。

 丁度日本公演が実現した1995年にはMSGの看板男ゲイリー・バーデンをボーカルに据え、当時のドラマーが怪我したことで急遽代役としてクライブ・パーが参加しての超豪華メンバーでライブが行われている。言うならばアイアン・メイデン組+プレイング・マンティス+MSGという夢の様な組み合わせなワケだが、往々にしてスーパーバンドってのはその期待通りのレベルに達しないというもので、この時期のプレイング・マンティスもその伝統に従ったかのようだ。ま、単純にゲイリー・バーデンというボーカルにはプレイング・マンティスが似合わなかったって話だけどさ(笑)。アルバム「トゥ・ザ・パワー・オブ・テン」はそういうのもあって、あまり様式美構築美的な亡きの美しさを出した作品じゃなかったんだが、ライブで昔のナンバーなどを歌い上げてしまうゲイリー・バーデンにはちょいと荷が重かったんじゃね?とか。荷が重いっつうか別の荷物だったって事だろう。

 その時のライブは結構なイベントだったこともあってCDでは「キャプチャード~アライヴ・イン・トーキョー・シティ」が2枚組みフルライブ収録でリリースされているし、今は手に入らないようだけどビデオもDVDもリリースされているんで、クライブ・パーの爽やかな笑顔の勇姿もやや落ち着いてしまったゲイリー・バーデンの顔もきちんと見れるものだ。一部は恒例YouTubeにもアップされているけどライブ丸ごとは無さそうだ。ここでのクライブ・パーのドラミングは以前ほど派手に手数多く叩くこともなくスタンダードなスタイルに従っている…ってのは多分曲を完全に把握し切れなかったんじゃないかな。ドラマーって曲知らなくても大抵の曲は叩けるし、ましてやさほど変化のないスタンダードな展開な曲であれば叩けちゃうんだよね。ウチのドラマーも何となく聴いたことある曲は大体叩けちゃうもん。コードとか知らなくて良いからいいよな、あれ(笑)。クライブ・パーなんかもちろんもっと上の次元での話だけどそんな感じがあるのかシャープにキメて叩くシーンは多くない。だからこそゲイリー・バーデンの無骨な歌がより一層目立ってしまって、それでいてトロイ兄弟の完璧なスタイルは相変わらず、う〜ん、バランス悪いけど、楽曲はどれも最高。特に幻のアルバムだった「Time Tells No Lies」の楽曲なんか涙出てくるもんね。生でやっててもこんなに素晴らしいコーラスワークなんだ、とか雰囲気変わらないんだ、とか安心した。

 おまけでMSGの「Armed And Ready」やってるのも良いな。さすがにお手の物と歌うゲイリー・バーデンが愛らしいが、それでも全然声出てなくって、バックのコーラスが素晴らしすぎる(笑)。クライブ・パーのドラムは更にシンプルになってるようだが…。そんな勇姿を堪能しながらもやっぱり大英帝国を感じさせるバンドの音は気品に溢れていて美しいものです。

キャプチャード アライヴ・イン・トーキョー・シティ [DVD]
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Iron Maiden - Maiden Japan

Iron Maiden - Maiden Japan (1981)
Maiden Japan

 初期アイアン・メイデンをリアルタイムで聴いていた、観ていた人にはポール・ディアノこそが顔だし、クライブ・パーの手数の多いドラミングこそが普通のメタルバンドとは大きく異る独自の世界観のバンドだった、と自負して止まないとはよく聞く話。パンク的側面とプログレ的構成をヘヴィメタルと言う枠の中で実現させているさすがに英国的な発想での進化系とも言える。自分みたいに後から追いかけた人間にはその後のメンバー構成が割と当たり前なトコロあって、イマイチ最初期のメンバーに対してのこだわりは薄い。ただ、アルバムで言えば初期の勢いとか好きだし、やっぱり「Number of the Beast」は傑作だと思うワケで…。

 その初期アイアン・メイデンのドラマーだったクライブ・パーは長い間多発硬化症と闘っていたようだが、遂に力尽きてしまったとの報が入ってきたのはまだ新しい話。てなこともあってアイアン・メイデン時代のアルバムとか…って思えばもちろん既に書かれていたのでちょいとマニアックなモノに手を出してみました…って今手に入らないっぽいんで、手っ取り早くYouTubeで聞いてみました「Maiden Japan 」というミニ・アルバムスタイルのライブ盤。しかも1981年の名古屋公演を収録しているというニッチな作品でして、名古屋公演?何故に?とも思うが小さいハコの報が良い音で録れるとか?または突然決まった話なので準備を間に合わせたらたまたま名古屋公演になったとか?しかしまだまだHR/HMがマニアな音楽の時代に来日公演していたからこそ今の日本でのアイアン・メイデン信者の多さがあるとも言えるし、その音にもやっぱり驚く。

 もちろんポール・ディアノとクライブ・パーがいた頃の来日公演から4曲を収録したライブ盤で、昔はこういうのが来日記念盤としてよくリリースされてて、コレクションするのも結構たくさんあって大変だった。海外から見たらスーパーレアものだろうし、単体でCD化されることもないから貴重なアイテムなんだよね。んで、この「Maiden Japan 」もCD化されてないらしい。そんなのも簡単に聴けてしまう今の時代、素晴らしい(笑)。ライブの中身はもちろんハジケ飛んだ勢い満点のアイアン・メイデンが聴けて確かに初期のアイアン・メイデンの持ってた攻撃的なスタイルはこの後の面々ではやや薄れているよなと実感する。クライブ・パーのドラミングも的確に細かく叩いてて音を埋めている感じだし、この後からはライブではあまり演奏されなくなった曲ももちろん入ってて正に時代をパッケージしたミニアルバム。完全盤にしてリリースとかないのかな?それとも何かでリリースされてるのかな?あまり調べてないけど、野性味溢れるアイアン・メイデンを楽しめるのが良い。












Yes - Time & A Word

Yes - Time & A Word (1970)
Time & A Word

ピーター・バンクス続き…、ってなことでそっか、初期イエスだな、と。んで、取り出してきたのが「Time & A Word」だが、今改めて知ったのだが、初期イエスってジョン・アンダーソンのバンドだったんだな。演奏面なんかではクリス・スクワイアに依存するトコロが多いんだが、曲はジョン・アンダーソンのが多くて、あの人そんな才能あったんだ、とちょっと驚いた。決して軽んじていたワケじゃなかったのだが、とてもそういうシンガーには見えなかったんで…。

 1970年リリースのイエスのセカンドアルバム「Time & A Word」、多分イエス史上で最も無視されているアルバムのひとつかもしれない。結論から書いてしまえば自分は「Yes Album」以降のイエスよりも「Time & A Word」の方が全然好みだ。イエスらしいバンドの音、ってのは「Yes Album」以降に確立されたサウンドだし、それこそが大成功を導いているんだが、偏屈な英国ロックファンの自分には本作でしか聴けないアルバム一枚のバンドという聴き方でこの「Time & A Word」はかなり好きだ。実験精神旺盛だし、やろうとしていることが面白く伝わってくるし、演奏面はそれこそクリス・スクワイアのベースラインに圧倒される。他のメンバーの音が全て修飾でしかないくらいに目立つ、引っ張る、圧巻。対してのトニー・ケイのハモンドも良い味出しててさ…、ピーター・バンクスのギターがやや弱いかとも思うが、こんだけ自己主張するメンツが揃ってしまったらおとなしくもなるか。この頃のジョン・アンダーソンの歌声はまだ自分でも聴ける範疇なので許せる(笑)。

 そして楽曲はかなりバラバラ…だけど、クリス・スクワイアのベースがバンドの音として主張しているからかそこだけはブレずにイエスだな、って感じ。圧巻だね。そして繊細な側面もきちんと紡ぎ出されていてドラマティックな展開もあったりする。何と言ってもドラムはブラッフォードなんだから既に芸の細かさは天下一品。多分自分は完成されたプログレではなくて実験しているプログレが好きなんだろうと思う。だから「Time & A Word」で聴けるイエスの姿勢は実に楽しく聴ける、が、食っていくためにはバンドメンバーを変えないとね…ってことで次作「Yes Album」へと繋がっていくワケだ。








Flash - In the Can

Flash - In the Can (1972)
In the Can

追記:訃報を完全にトニー・ケイだと思って書いてますが、ピーター・バンクスの間違いですね、すみません、トニー・ケイさん…。ちなみにトニー・ケイさんはまだ存命です♪

 トニー・ケイって…あぁ、Flashのか…あれ?イエスか。って一瞬だけ最初にFlashを思い出したのだった。んで、Flashを引っ張り出してみて聴いてたんだけどさ、ん〜、って眺めてるとトニー・ケイのクレジットがなくって、アレ?コレ、トニー・ケイいないのか?なんてマジマジと見てしまってさ(笑)。トニー・ケイが在籍したのってファーストのパンティーアルバム「Flash」だけだったんだ…と再認識。そっか、と。ま、折角聴いてるし、過去にも登場してないから書いておこうかな、って動機で登場です。

 Flashの1972年リリースのセカンドアルバム「In the Can 」。メインはピーター・バンクスになってて、トニー・ケイはこの頃はBadgerやってたんだな…、そっか。それにしてもこのFlashのセカンドアルバム=おっぱいアルバム「In the Can 」だが、どうしてこんなにイエスチックになっちゃうんだろうか?Badgerの方もそういう部分あるんだけどさ、ロックの音の作り方がイエスと似てるんだよな。トニー・ケイもいないんだからもっと英国B級バンド的要素が強くてもおかしくないんだけど、若干ながらもメジャーなバンドにいたメンバー=ピーター・バンクスがいた事でそっちの路線に近い音になっちゃったんだろう。実験精神という部分がやや欠けたように聞こえてしまってね、音楽性そのものはイエスを真似してる訳じゃないんだが、手法とか構築の仕方が一緒で、しかも抑揚に乏しい、どちらかと言えば淡々と歌っているような印象のボーカルにもその雰囲気を似せている部分はあるか。そんなこと気にせず普通に英国ロック好きとしてFlashには取り組むのだが、単純にこの手の音は苦手だ。3枚とももちろんあるけどさ、ジャケット面白いしやっぱ秀作ではあるし。ただ、好みじゃない。

 ただ、やっぱりこういう音が作れるのは凄いなぁと思う。全5曲しか入っていなくて10分以上の作品が3曲、その合間を小曲が埋める構造でだが、ただ、その大曲が演奏美じゃなくてイエス的構築美…構築美?かな、なので詰め込まれてる感は結構ある。ん〜、B級にするには面白くないしメジャー級ではないし、一番中途半端な印象かなぁ…。あ、CDだとボーナストラック付いて7曲なんだ…、ま、いいか。



Lordi - To Beast Or Not To Beast

Lordi - To Beast Or Not To Beast (2013)
To Beast Or Not To Beast - Limited Digipak

 こんだけロック聴いて生活している自分でも実は新しいバンドとの出会いってのはネットの、もしくはアマゾンの画面上で探してみてそこからYouTubeで聴いてみて、と能動的なアクションをしないとない。即ち普通に生活して過ごして音楽を聴いているだけでは新しいサウンドとの出会いなんてのはほぼ皆無、しかも昔のようにどこかで流れていて気になった、とかPV見て気に入った、とかは環境によるけど、ほとんどない。テレビ見ないから自分で探さない限りPVなんて見ないし、ラジオなんて持ってないし…、せいぜいCDショップ言って流れてるのとか話題の音に触れる程度。以前はそんな苦労しなくても色々と入ってきた気がするけどなぁ…どうなんだろ?

 ってことで新譜情報そのものも割と遅くに入手することになってしまったLordiというバンドの新作「To Beast Or Not To Beast」です。まぁ、ルックスが怪物なのでそっちで話題になる方が多いみたいだけど、結構頻繁にバンドメンバーが入れ替わってて、あの格好してるから中の人間が変わってもさほど影響ないっつうか、気にしないんだな。曲や歌詞やコンセプトなんかは全てMr.Lordiによるものだから大きくは変化しないし、そんなこともあって割と安心して常にLordiクォリティを聴かせてくれるのは助かる。一方ではいつも同じようなメロディやアレンジに陥ってしまってて、メンバー変更による大幅な変化もないからちと飽きる(笑)。

 今回の新作「To Beast Or Not To Beast」もそれは同じで、相変わらずフィンランド産のメランコリックなメロディ満載なキャッチーなハードロック、メタル、かな。歌メロ追ってるとホントに安心するっつうか独特のメロディラインでフィンランドの底力を感じるね。久々にフィンランド産聴いたからかもしれないけど、日本人は好きです、こういうメロディ。曲のクォリティも相変わらずのレベルにあるんだが、ちょっとキャッチーさが鳴りを潜めているか?シングルカットされた「The Riff」なんて素晴らしくキャッチーでポップでメタリックなLordi節全開なんで期待したんだけど、こういう作風がちょいと少なくて、他には「Horrifiction」くらいかな。ま、それはいつものことなんだが、何回か聴いているウチにいつもアルバム途中から聴いたりランダムで聴いたりするようにして満遍なくアルバムを楽しむようにするのだ。そうしないと後半飽きてしまうんでね。

 冷静に聴いているとドラマーの交代は大きいんだな。以前のドラマーKitaに比べるとかなりシャープでテクニカル。直前のOtusのドラムはLordiでは聴いてないんで比較できないけど、今回のドラマーはある種バンドのビートを変えるかなぁ…。基本メンバーはそんなに上手くないから差があるかも(笑)。それにしても安心のクォリティってのは良いな。






Orianthi - Heaven in This Hell

Orianthi - Heaven in This Hell (2013)
Heaven in This Hell

 やっぱ待ちに待ってたのがリリースされたので期待満々に聴いててさ、何か書きたくなったんでまたしても登場させちゃいましたオリアンティ♪ こういう形容詞がたくさん書けるアルバムやアーティストってのはレーベル側もやっぱり売りやすいんだろうな、あちこちでプッシュされてる感じするもん。テイラー・スウィフト並みに売れちゃったら面白いんだけど、そこはやっぱりロック魂入りすぎてて難しいだろうから、そこそこ売れてシーンで頑張ってくれたら嬉しいな。

 「Heaven in This Hell」、新作、だけど新作じゃない、ってか、ちょっと前の記事読んでもらってわかるように半分近くは2011年にリリース済みのミニアルバム「Fire」からの流用なんでどんだけ忙しい中でレコーディングしたんかな?とも思う。ただ、それらの作品も再録音したのかな?アルバムとしての統一感が結構感じられるので、そのヘンはデイヴ・スチュワートのプロデュースマジックかもしれないけど、尖った作品に仕上がってると思う。前作「Believe」がちょっとシーンを狙いすぎてたから、今回の「Heaven in This Hell」は素直にロック的にギタリスト的に出してくれている。

 オリアンティって歌だけ取るとどこかクリッシー・ハインド的なクールさがあって姉御肌なんだよな。ギタープレイはもう言わずもがなの人だけど、結構手癖ってのがあって、多様されているのはさすがに3枚半もアルバム聴いてるとわかってくる。それにしてもとんでもないプレイばかり。今回は思い切り尖ってるのもあって、シャープでソリッドなプレイからブルージーなプレイに歌のバックでの弾きまくりオブリプレイなどなど、音楽性に比重を置いてギターを弾いている側面が強いかも。一方歌も結構本気で歌っててこれまでのギターメインで歌はあれば、っていう感じからは随分と成長している。こりゃミュージシャンとして楽しみだな。どんだけ自己プロデュース出来るかが今後の面白味かも。「Heaven in This Hell」はアコースティックギターも割と使われているのが更なるチャレンジにも聞こえるし、そりゃあんだけ弾けるんだからクラシックギターだろうとアコギだろうと弾けるだろうけど、そこはそこで極めないといけない領域があって、そこにも進んでる。いっその事スパニッシュあたりまで突き進んでみたら面白いかも。

 などなど期待ばかりが先走っちゃって音について書いてないか(笑)。アルバム・タイトル曲はアリス・クーパーとのツアーの賜物で出来た重いリフ…と書きたいけど、実は以前にリリースされていたブラック・サバス風なリフ、「You Don't Wanna Know」はモダンなガット曲だけどアコギ一本のバージョンの方が新鮮味を感じるね。驚きのプレイは「How Do You Sleep?」の超ブルージーな歌とギター・プレイかな。ミニアルバム「Fire」の方が生々しいミックスで好きなんだけど、ここでも曲の骨子は変わらずな意外な一面が聴けるんで歌とギター共にちょっと感動的。

 色々な時の曲と録音が入ってるからか結構多岐に渡る作品集とその時その時に吸収しているプレイなんかが散りばめられているから幅広いアルバムに仕上がってるかな。ただ不思議なのは新曲群がどれもこれもテイラー・スウィフトの影響を感じるのは何故?単にアメリカでの影響?「Rock」とかタイトルに似合わずメロディがそんな感じでさ…好きだから良いけど(笑)。しかし、ま、個人的には「Fire」の方がオリアンティらしくて好きだな。こっちの「Heaven in This Hell」もプロっぽくてもちろん良いんだけどね。









Deep Purple - Live in Paris 1975

Deep Purple - Live in Paris 1975 (2013)
Live in Paris 1975

 ハードロックって気持ち良いなぁ…と一向に大人になる気配のない自分の好み(笑)。一方ではジャズボーカルとか色々と聴いてるんだけど、何か…ストレスなんかな、ガツンっ!と来るのばかりを聴いていたい気分なんです。ま、それもMSGの新しいライブ見てて余計にそう思ったんで、まだまだ血が騒いでいるっつうか…、んで、折角だから誰か何か最近新作出してないかな〜と漁ってみれば…っつうかMSGからのアマゾンのリコメンド見てたら発見したから聴いてみよ、ってな話でした。

 Deep Purpleのライブ発掘アルバムの再発…っつうか10タイトルくらいリリースしていくらしいシリーズ物の第一弾「Live in Paris 1975」。ちょっと前にリリースされてたヤツがリマスタリングされて再度リリースされたもののようで、ちょっと最初音出しの部分聴いてるだけでびっくりした。生々しいドラムの音と如何にもこれからやります的なギターのノイズとか迫力あるな〜って。普段Deep Purpleって全然聴かないから余計にそう思うんだが、名盤と言われる辺りくらいしか聴いてなくって、第三期とかほとんど聴いてないし(汗)、ストラトの音がダメでどうにも好まないサウンドなんだよな…パープルって。ま、そういう偏見は大人になったということで、ちょっと脇においてフラッと聴いてみるか、って手を出したのが「Live in Paris 1975」です。

 デヴィッド・カヴァデールって、こんな声だったんだ…と今更ながらに知る。ホワイトスネイク以降とは随分と違う感じなんだって意味で。まぁ、ここまでハードなロックってのが無かったからなのか自分に合った曲ってのを見つけている最中だからか、無難なハードロックシンガーな印象。独立してからの方が全然才能発揮できている人なんだ…。Deep Purpleを追ってるリスナーからしたら結構違和感ある人だったろうな。バックの音と調和取れてる…?そんなこと言っちゃいかんか。こういうモンとして受け止めてみると…そりゃ頑張って歌ってるさ。でも、ライブが熱いのはバックの鉄壁の演奏陣のプレイが大きくって、あれ?グレン・ヒューズもいるんだ?何か…凄い贅沢なバンド(笑)。

 今更ながら初めて聴きました、この時期のライブ。良いモン聴いた。「Mistreated」なんかのカヴァデールなんて本領発揮な感じで力強い声に驚いたし、リッチーのプレイは言わずもがな…、やっぱ英国屈指のハードロックバンドです。ストラトを歪ませたハードロックの音ってのはやっぱりちょっと苦手だけどね(笑)。




Michael Schenker Group - Temple of Rock: Live in Europe

Michael Schenker Group - Temple of Rock: Live in Europe (2013)
Temple of Rock: Live in Europe [DVD] [Import]

 あ、ホワイトデーだった…、と気づいたけど、ま、あんまり何かを気にする必要もないか(笑)。いくつかお礼返しはいるのだろうけど、実際何買うかって、結構困るんじゃね?適当に安い菓子ってもさ、余計なことを考えてしまって、それ相応のお値段にしないとへそ曲げるか?とかさ、考えすぎてしまうので考える前にサクッと終わらせるのが良い…何を?(笑)。え〜っと、面倒なので序文はそんなトコロにしときましょう…。

 いつの間にかリリースされていた神の新作「Temple of Rock: Live in Europe」。しかもCDだけじゃなくてDVD付き…っつうか逆か。マイケル・シェンカーの今時のライブなんて映像で出てもなぁ…って思う人はたくさんいるだろうし、やっぱり80年代のマイケル・シェンカーのライブ発掘モノなら、とか色々あるんだが、正直言ってその懸念はほとんど不要だと思う、そんなライブDVDでした。ちょいと前に黄金期のメンバーでの再結成MSGってあったんだけど、そっちは結局ゲイリー・バーデンが現役から離れすぎてた感あってイマイチ覇気のないライブになっちゃってたのは否めない。んでも、今回のは違った。2012年のオランダのライブが中心なんだけど、スゲェ現役バリバリのライブでさ、バックのリズム隊は元スコピチームだからおっちゃんだけど、確かな腕、そこに長年の相棒のウェイン・フィンレーとボーカルにはドゥギー・ホワイトと現役な歌声だからライブがガラリと変わってドライブしている。もちろんマイケル・シェンカーのギタープレイは往年レベルは軽くクリアーしているからさすがに神、ひと味もふた味も違うことは当然ですな。

 スコピの楽曲が多く演奏されているってのもここ最近のライブ盤とは異なってて面白いね。長年のリスナーならこういう選曲のライブもよろしいんじゃない?とか。いつも名曲群ばっかじゃ面白くないしさ、やってる側もそんな印象あって、適度な緊張感とベテランのドライブ感が心地良い。そしてドゥギー・ホワイト、エラい。こういう声ってMSGに合ってるんじゃないかな。ちょっとフラットしたりしてるのが気になるけど、ま、そんなのはヨシとして、張りがあってライブが引き締まる。そんでもって、なんつっても神のプレイが最高。最近器材だからきちんと手元まで録れててよく見れるし、昔よりも更に丁寧に一音一音づつ音をピッキングして弾いている職人芸の姿は安心して聴いていられるし見ていられるし楽しめる。こんあギタープレイはやっぱりマイケル・シェンカーだけだ。そして紡ぎ出されるメロディの良さも絶品で、生き生きとしたギターが聴けるのは嬉しいな。ソロのひとつひとつがお勉強になります、やっぱり。この時代になってまだまだ色っぽさ艶っぽさが奏でられる神のギタープレイはホントに凄い。

 敢えて苦言と言えば、やっぱりこのディーンのギターの音の粒の粗さと言うか雑さが勿体無いと言うか、もうほんのちょっとだけきめ細かい音が良いなぁ…。本人が納得して使っているんだから多分この音が良いんだろうけどさ、どうも本来とは違う音の気がするんだよな。ライブなんかじゃわからないだろうしスタジオ盤でもわからないだろうけど、こういう生々しいライブレコーディングだとその辺がはっきりと聞こえてしまって気になった。ま、それくらい。後はどこを斬っても凄いライブ。ライブとして熱いってのもあるし安定したプレイってのもあるし、そこらの大物バンドの再結成モノなんかより全然最全盛期並みなライブが見れます。








Richard Thompson - Electric

Richard Thompson - Electric (2013)
Electric (Deluxe Edition)

 しかしなんでまたビッグネームのアーティスト達は同じ時期に話題となる作品をリリースすることになるんだろうね。クラプトン、ジミヘン、SRVからオリアンティなどなどまで含めて皆3月だよ。レーベルの決算期だから売りたいとかそういう話なんだろうかね?そんなんでミュージシャンの制作サイクルってのは回されているってのもなかなかサラリーマンな世界だな(笑)。別にいつリリースしようが構わないから3月でもいいよって話なんだろうが、ユーザーの財布事情とか考えれば良いんだが、そんなの無視だろうしさ。実際には財布事情ではなくって、時間事情なんだが…。やっぱさ、新作とか期待するからじっくりと何度も聴きたいんだけど新作ラッシュとかあると全部がおろそかにしか聴けないし、深みのある部分まで聴き込めないんだよね。んで、そのままの印象でず〜っと過ぎていくっつうのもあってさ、他に何もなけりゃ新作ばかりとにかく流してるから良さもわかってくるんだがな…とか。

 さて、そんなリリースラッシュの中、明らかに同じギタリスト作品でも毛色が異なるおかげで逆に無茶苦茶良く聴こえる部分もあるので、その実どうなんだ?っていうのがリチャード・トンプソンの何とエレキな新作「Electric」です。どんだけな作品を今この期に及んでリリースしてくるのか?っていうのもあったんだけど、当たり前の如く期待を全く裏切らない、そしてポップシーンと相容れることのない独自世界がリスナーを付いてこさせてしまう世界で実に頼もしい。正に英国の至宝な人で、つまんないとか知らないと言って切り捨ててしまうのは勿体無い、っつうか往年のギタリストとなんら変わらない才能の持ち主ですからね…、知名度がちょい低いだけでこんな人いるんだ!って驚きはあると思うよ。

 相変わらずトラッドに根付きながらも独自解釈をモノにしているから大変心地良い…もしかして年取ったからか?いいや、それでも。有り体な書き方したらイージーリスニングみたいに聴こえる音楽かもしれない。でも、ちょっとロックとかギターとか好きだと、何じゃこりゃ?ってなる音だから困る(笑)。しかし今でもこんだけ元気にギター弾いて歌ってくれて、全く衰えることを知らないギタリストってのが面白いよな。派手にスポットライト浴びることもなかったから本当にライフワークとして音楽ができているのかもな。一歩進んでみるには丁度良いサウンドな気がしますね、これ。オススメ。








Orianthi - Fire

Orianthi - Fire (2011)
Fire

 映像見たりしてると天才なんだろうな、としか思えないギタープレイをそこかしこで披露してくれるオリアンティ、新作リリースの報を聞いたのは年末年始くらいだったかな…、アリス・クーパーとのツアーしてあちこちでセッションやっててかなり多忙なスケジュールをこなしていたハズ。驚くのはツアー同行のための楽曲準備…早い話がアリス・クーパーのコピーをどんだけ速く覚えて、さらに独自色出してって話なんだが、マイケル・ジャクソンのツアー参加の時も含めて、やっぱり覚えるの早い。そんなことを実感するのが様々なセッション。ライブやアルバム含めて趣味としか思えないくらいにいろいろな往年のロックのカバー曲をプレイしててさ、YouTubeでちょいとオリアンティを検索すると本人の作品よりもそんなセッションの方がやたらとヒットする状況で、元々好きでコピーしてたものも多いんだろうけど、見事なもんさ。それを全部あのクールな表情で弾いてくれるんだからこれまた色っぽい。この娘のギターってなんでこんなにエロチックなんだろ?不思議だ。

 フルアルバムとしての新作「ヘヴン・イン・ディス・ヘル」がリリースされる。最初は凄くウキウキして、こんだけ色々な仕事をしてきた彼女がその合間を縫って作ってレコーディングしたアルバムってどんなんだろうな〜なんて思ってたんだけど、調べてたら自分自身の情報収集の怠慢さから知らなかっただけだった2011年にiTunesだけでリリースされた「Fire」っつうミニアルバムで既にリリースされた楽曲群の再録を中心に新録作品も入れたアルバムとのことらしい。へ〜、ってことで新作レビューのつもりだったけど、そっちを聴いてたらものすごく良いので唐突に路線変更(笑)。ただ今は日本のiTunesからDLできないらしい…orz が、アマゾンではしっかりと売っているのでラッキー♪→「Fire

 オリアンティの作品って「Violet Journey」と「ビリーヴ」だったら自分的には圧倒的に「Violet Journey」の方が好きなんです。「ビリーヴ」も好きなんだけどちょっと売れ線狙いすぎ感あってうるさい。だから素朴な音を出している「Violet Journey」の方が興味深くて好み。んで、このミニアルバム「Fire」ってのは丁度良い具合にその両者を併せ持っていつつ、どっちかっつうとファースト「Violet Journey」に近い音なので一発で気に入った。今度出る新作「ヘヴン・イン・ディス・ヘル」がコイツと同じ録音素材を使っているかどうかわからんけど、使ってうとしたら2年くらい前のオリアンティの姿を捉えているワケで、新曲群との差は著しいだろうね。そんな比較として聴く楽しみもあるので、新作「ヘヴン・イン・ディス・ヘル」をちょいと後回しにしての「Fire」なんです。

 「Heaven In This Hell」はそれこそアリス・クーパー風ってな感じもある重めのビートとけだるい感じのサウンド、まぁ、それよりもテイラー・スウィフトにあげても良いんじゃない?って感じの曲でさ、ギターだけで参加して一緒にやってみれば?みたいな曲かな。最後にちょいと仕上げがあって新しいアコースティックへの取り組みを見せてるのが心惹かれる部分。「If You Were Here With Me」以降は正にファースト「Violet Journey」の世界で、これが彼女本来の持つメロディとサウンドなんだろうなと安心する。「How Does It Feel?」「How Do You Sleep?」と静かな曲が続き、そのメロディラインの美しさが際立ってて過剰なアレンジなど必要ないだろ、って思う心に響く曲ばかり。歌だってこっちのが無理しなくて歌いやすくて明るいポップシンガーじゃなくって良いんだけどな。ギターも歪み過ぎてないし、音楽家としての側面が聴けるミニアルバムで嬉しいね。コイツでまたオリアンティばかり聴く日々が始まるかなぁ…。あ、新作「ヘヴン・イン・ディス・ヘル」にこのレコーディングのままで収録されたらそっちでも良いか。ただ、5曲入りミニアルバムっていうサイズは凄く聴きやすい。アコギなんかも結構な頻度で登場してくるからそっち側の世界も追求してほしいなぁ。












Jimi Hendrix - People Hell & Angels

Jimi Hendrix - People Hell & Angels (2013)
People Hell & Angels

 ジミヘンとの邂逅…、デビューして4年で世から消え去ってしまい、既に40年以上が経過しているが故に散々未発表曲集や発掘モノ、デモ音源やライブ、セッションなどなどありとあらゆるソースがレコードなりCDなりで発掘されてその時その時で編集されながらリリースされてきたから、ジミヘンのカタログをきちんと抑えるってことはもう既に不可能とも言えるくらいに膨大に溢れ返っている。自分も昔からジミヘンってやっぱ追っかけててね、編集盤なんて出る度に聴いてたんだけど、もう今の状況はワケ分からん。ジミヘンの遺族が版権握ってからのリリースを順に追っていくのが一番わかりやすい集め方になると思ってて、最近はそういう聞き方にしている。だから割と整理できてきてはいるけど…、やっぱ全然違うバージョンのものもあったりするから聴きたくなったり…ややこしい(笑)。

 2013年にリリースされた新作「People Hell & Angels」…新作っても良いんじゃないか?自分的には随分新作として聴けた部分多い。そんなにしょっちゅうジミヘンの過去リリースの発掘モノなどを聴いてなかったから新鮮だったもん。知らない曲ってのはそんなに多くなかったけど(忘れてた曲も含め)、音の深さとか生々しさなんかは圧倒的だしね。しかも集めてある曲がどれもこれもブルースなモンばっかりでえらくムードに流されて聴きやすくなってる。こんなに生々しいジミヘンのギターの音って初めてかも…ってくらいに生々しいのはなんでだろ?やっぱり処理技術と機器の向上かね?

 ブルースな音ばかりを集めたCDなんで、とにかくジミの奏でるブルースってこういうもんだ、ってのが存分に出てるからさ、あぁ、こういう解釈で弾いてたんだな…とかやっぱり他のどのブルースギターとも異なる、ホントに独自解釈と独自世界のブルースで、フォロワーなんかも色々出て来て自分も聴いたけど、オリジナルはやはり圧倒的に孤高の存在だ。それに新しい音楽への取り組みという意味でも実験的な曲が結構聴けるのでジミの宇宙観が何か分かる。

 ジミとミッチ、ジミとバディ・マイルス、ノエル・レディングとビリー・コックス、これらの組み合わせとプラスアルファのメンツによって奏でられていた様々な音世界、ブルースとソウル、自分的音の好みではソウルってのはジミヘンに求めないけど、結構本気でやってるんで新作的に聞けてます(笑)。アレンジとか音とかさ、どうして過去のリリース発掘モノと異なるんだ?別のトラックがあって繋いだんかな?などと細部の違いや曲の長さの違いを不思議に思いながらも、まぁ、聞き比べる気にもならないんで素直に新作として聴いている「People Hell & Angels」、驚くほどかっこ良いアルバムです。

 しっかし自分で一番感激したのは「Easy Blues」ですね…、このブルースの音、繊細で美しいギターの音色の飛翔…、凄いわ…。もちろん他のも驚きの連続なんだけどさ。「Let Me Move You」とかファンクだよな〜とかナメて聴いてるとどんどん熱くなってって、燃えてくるし。そこでもしっかりとギター弾かれてるから正に融合技で独特の世界。恒例の「Hear My Train A Comin'」はしっかりとしたバンドバージョンで別曲?って感じだしね。

 普段ジミヘンってのはどうしても初期の激しい楽曲群に注目が行きがちだし、ジプシーズの頃のサウンドもそれなりには注目されるんだけど、こうしたジャムセッションから派生したサウンドはやっぱりマニア向けに近くなってしまいがちなんで、是非色々な人に取り組んで貰いたいアルバムだな〜って思う。初期3枚に加えてジプシーズのライブ盤、そして「First Rays of the New Rising Sun」という作品の続きが本作「People Hell & Angels」として聴ける位置付けになるんじゃないかな。








Stevie Ray Vaughan - Texas Flood (30th Anniversary Edition)

Stevie Ray Vaughan - Texas Flood (30th Anniversary Edition) (1983)
Texas Flood (30th Anniversary Edition)

 ロックって良くも悪くも人によって意見もあるとは思うけど、やっぱりギタリストなんだよな。自分的には間違いなくそうで、ギタリストがどんだけかっこ良いか、カッコ良くなれるか、ってのがバンドの懐と他の楽器プレイヤーの役割だろう、って奢りすら考えたりする(笑)。そりゃさ、ボーカルがかっこ良いとかベースの響きが、とかドラムの手数がとか色々あるけど、結局ギタリストが輝いてなかったらバンドとしてはカッコ良さを発揮できない、ロックとしては輝けないんじゃないか?っつうのがある。ま、ドアーズとかそしたらどうすんだ、とかジャニスはロックじゃないのか、とかあるんで必ずしも、じゃないけど多くはそんなもんだと勝手に思ってるんで…、やっぱギタリストが好きだ。

 スティーヴィー・レイ・ヴォーンのファーストアルバム「Texas Flood」の30周年記念盤が日本盤でリリースされた。輸入盤はもっと前にリリースされていたけど恥ずかしながらノーチェックのままでして聴いてなかったので、ここでようやく…。ただ、スタジオ盤の「Texas Flood」については以前にも書いているし、今回もそいつが目玉じゃない。目玉はこれまでブートレッグ等で聴けていた、しかも有名な音源でね、そいつが日の目を浴びて晴れてオフィシャルライブ・アルバムに仕上がっていった、ってことだ。1983年のフィラデルフィアでのライブでさ、スティーヴィー・レイ・ヴォーンって結構発掘音源が出てるから映像も含めてまだ恵まれているギタリストだと思うし、デヴュー直後のこんなライブだってしっかり残ってるし、やっぱり注目の存在だったんだよな。思い切りリアルタイムで聴いてた人で、デヴューアルバム「Texas Flood」から聴いてた。当時はまだこの訳の分からないかっこ良さにただ打ちのめされているだけで、本当にどこが凄いのかなんてよくわかんないままだったけどね。なんか…違う、凄い熱い、みたいな感じで聴いてた。

 そんな時にやってたライブがこの「Texas Flood (30th Anniversary Edition)」に付いてるライブでさ、若くて荒々しくもしっかりと自身の個性を打ち出したステージで歌声が活気溢れてて勢い万端なカッコ良さ。ジミヘンに成り切ってる感じの選曲も面白くて、こんだけ弾けりゃジミヘンだって安心だろうよと言わんばかりにプレイしてくれてる。しかもアドリブカマしまくって楽曲を更に飛翔させているところが素晴らしくてね、何でも0.13からのゲージを張ってるっつうから凄い。普通弾けないもんなぁ、0.13からなんて。ちなみに普通のギターでは0.09から始めるゲージなのでとんでもなく太い、普通で言えば3弦に近い太さの弦が1弦に張ってあるっつことでどんだけ指力あるんだ?ってことです。それであんだけチョーキングとかしまくってるんだから恐ろしい。それよりもギターがそれに耐えているっつう作りも凄いしさ、まぁ、そんな予備知識も何もどうでも良くなるくらいにコイツを聴いているとSRVの音世界のライブにハマり込んでいく。カッチョ良いな〜このライブ。「Little Wing」からの流れとか最高に美しいよ。もちろんどの曲もギターの音に吸い込まれるくらいにハマっていくんだけど、こんなに音に引き込まれるギターって多くない。是非大音量でこのライブを聴いてほしいなぁ…、ブルースなんだけど、ロックだよ、これは。どっちでも良いんだけど心奪われるCDってことは間違いない。









R.I.P - Alvin Lee

R.I.P Alvin Lee
Alvin Lee & Company イン・フライト Pump Iron Let It Rock Ssssh Live At The Fillmore East ストーンドヘンジ+4(紙ジャケット仕様) Undead

R.I.P Alvin Lee.









 ま、色々書いたんだけど全部消して、単に稀代のギタリストを悼みたくって名演をひたすら聴いてました。やっぱり時代を作ったギタリストだったしフレーズも印象的だしなんだかんだとカッコ良かったもん。ウッドストックの「I'm Going Home」の熱気がキャリア最高だと思うけど、やっぱ凄い。


Jeff Beck - Guitar Shop

Jeff Beck - Guitar Shop (1989)
Guitar Shop

 サイモン・フィリップスとトニー・ハイマスってさ…、ベックの「There & Back」でのプレイヤー達だよね?へぇ〜、やっぱりミュージシャンっつうかプレイヤーってのは奏でる音楽によってまるで異なる印象のサウンドが出せるものなんだなぁと改めてそのプレイヤーとしての力量と仕事してのプロフェッショナルさを感じた次第。じゃ、「There & Back」でも聴くか…って思ったけど、トニー・ハイマスの方は1989年に「Guitar Shop」でテリー・ボジオと一緒にベックとトリオでやってるってのもあったんで、そっちにしてみよっか、と。

 「Guitar Shop」…リリース当時から聴いてて全然わからなかった…っつうかインストでテクニカルで全然別の世界からの音だったから理解できなかったと言っても良い。ガキだったしなぁ…。だからさっき聴いてて、コレ、とんでもなくぶっ飛んだアルバムじゃないか、ってことに一発で気付いてしまって昔聴けなかった自分が情けなくなった。もっとその時にこの衝撃に気づいていればギター人生変わっただろうなぁと。別に大した人生送ってないからさほどの変化はないんだろうけど、そんくらい後悔したアルバム…後悔ってのとは違うか。それでもきちんと出会えて良かったアルバム。自分的にジェフ・ベックってのは近年の作品の方が好みだったんで遡る形で徐々に聴いてったんだよね。その前は「Blow By Blow」とか「There & Back」あたりで一度途切れてるし、そもそもインスト系のギターってあまり好きじゃなかったから。「Blow By Blow」がダメだったんだよね。だから以降もそんなイメージを持ったままだったワケだ。今またちゃんと「Blow By Blow」聴き直したら同じような気分になるかも(笑)。

 さて、そんなジェフ・ベックとの邂逅はともかくながら「Guitar Shop」だ。シンプルなトリオでギターを聴かせるためだけにアルバム作ってるって感じだし、それはテリー・ボジオもトニー・ハイマスも皆そうだ。ボジオは見事だなぁ、こういうのやらせると。もちろん圧巻なのはジェフ・ベックの音色豊富なギターのサウンドで、重ねてるんだが、全部違う音色で重ねてるっつうかさ、どうやって音出してるんだ?みたいなのも多くて飽きないように聴けるんだもん。音楽スタイルの好みとかどうでも良くって、音の出し方とか作り方とかそういう世界。ポップスじゃないね。職人芸の域だけど、どう聴いてもスゲえロックな音でさ、カッチョ良い。BGMになるか?ってぇとちょいとうるさすぎて無理だし、そういう聞き方には向かない。即ちロック的でね、面白い。

 しかしリリースされた時は全然違う印象持ったんだよなぁ…、世論もさほど推してなかった気がするし…、ジェフ・ベックのやってた最先端のとんがったサウンドに誰も付いていけなかったのかもしれない。やっぱ凄いミュージシャンだ、この人。進化することを止められないんだもん。




リマスター盤全曲…

Duncan Browne - Wild Places / Streets of Fire (1978)

Duncan Browne - Wild Places (1978)
Wild Places/Streets of Fire

 中古レコード屋に行く度にエサ箱をロック「A」みたいなコーナーから散々漁っていったりしてたが、いつも思うのは知ってるレコードが1/4くらいで後はよく知らないのとかなんかの顔写真やその人らしき人物が写っているだけのジャケットなんかでまるで興味を示すこともないのだが、概ねアメリカでの売れたことのあるアルバムだったりするのか、どっかのバンドのソロイストだったりしたものだ。世の中こんなのいっぱいあるけど売れたんかな〜なんて思ったり、ダサいジャケット作って本気で売るつもりあったんかな?とか色々と思ってしまうんだが、センス無さすぎのアルバム・ジャケットってホントに多かった。今でも多いとは思うけど、概ねアメリカものだから消耗品としてのレコードだったんだろうなぁと。英国でダサすぎるジャケットってあんまりない…いやあるだろうけどアメリカものほどひどくないと思いたい…、でも、これはどう見てもセンス良くないよな…。

 1978年リリースのダンカン・ブラウン「Wild Places 」というアルバム。上記のような得体のしれない人物のアップみたいなジャケットってさ、もしかして中身は凄く面白かったりするのとあるのかも、って思っちゃうくらいに中身とジャケットのギャップがあるアルバムかも。ちなみにその筋の人には知られているっであろうメンツとしてはドラムにサイモン・フィリップス、ベースにはBrand Xで知られているジョン・ギブリン、鍵盤にはトニー・ハイマス…ジェフベックとの活動が知られているね。んで、ダンカン・ブラウンが一番マイナーなんじゃないか(笑)?そうだよなぁ…、メトロの人、ってもイマイチだし、他にないし…、稀代のポップクリエーターなんだが、やっぱマイナーだ。バックのメンツの方が有名ってのも何かヘンな感じだがしょうがないな。しかもこのジャケットだから不遇なことにそのメンツを知らない限り売れることはないだろう。

 そんな面々が奏でるアルバム「Wild Places 」の音ってどんなん?って気になるけど、いや、想像通りに演奏は凄いです。軽やかにテクニカルにさり気なく強烈なプレイをさらりとこなしてくれています。ダンカン・ブラウンって人もクラシカル出身のギタリストなので硬質だけどもちろん演奏技術も確かなのでジャケットの適当さに相反した濃い〜プレイが楽しめる作品。こんなトコロでモダン・ポップと英国ジャズ・ロックを結びつけるミッシングリンクが存在していたってのが面白いよね。ミッシング・パーソンズ以前のお話です。音楽性…何だろ?こういうのって自分的には全部同じに聞こえてくるのでテクニカルな演奏とポップが合わさった多様なアルバムってトコかな。プレイヤー視点で聴くと楽しめる、でもリスナー視点で楽しめる曲もあるので万人ウケ、か。

全曲どうぞ…っていつもこんな簡単に聴けていいのか!?

Be Bop Deluxe Futurama

Be Bop Deluxe Futurama (1975)
フュチラマ(紙ジャケット仕様)

 オーディオ機器って好きだったなぁ…、でっかいスピーカーの間にはこれまたでっかいアンプやプレーヤーやシステムみたいなのがいっぱいあって優雅な空間で音を聴く楽しみ…それは多分空間そのものもだけど、そのゆとり、という環境を羨ましく思っていたのかなぁなどと今になって思う。聴きそのものも好きだけど何と行ってもそうやってくつろいで音を聴いていられる空間が羨ましい。それは時間的なものも含めて、だね。まぁ、実際にそうやって音楽を聴いている人なんて一握りしかいないんだと思うけど、それでも憧れの一つだなぁ…。ジャズ喫茶とか行くとそういう空間に近いんだけどやっぱロック聴きたいしね(笑)。

 モダンなポップスバンドってことでやっぱりコイツラだな…Be Bop Deluxeのセカンドアルバム「Futurama」。1975年にリリースの2枚目の作品だけど、既にメインのビル・ネルソン以外バンドメンバー総入れ替えしているという果たしてバンドって何?みたいな作品だけど、その分しっかりとビル・ネルソンの音世界の主張ってのが他のメンバーに邪魔されずに出ている、歪んだギターをメインに出したポップ調なヘンな作品ってことだ。こんだけ歪んでるギターでソロも結構弾いてるのにハードロックにならないというセンスが凄いと思う。あくまでも絶妙なバランス感覚による軽いポップスの域でしかなくってハードエッジなギターは味付けにしかなってないという…。重さや暗さや憂いさ湿り具合などがまるでないギターだからだろうか?面白い人です。

 アルバムとしてはやや乱雑な感じするかなぁ…、曲調やアレンジってのはどこかで聴いたような多重録音形式なんだよなぁ…と紐解いているとプロデューサーがロイ・トーマス・ベイカー=Queenのプロデューサー、ってことで納得。音作りが一緒だし、そもそも音が一緒だった(笑)。1975年だからQueenだと「Night at the Opera」あたりか?正にそんな感じの多重録音と音作りな感じで「Sound Track」なんか聴いてると、あれ?クイーンだっけ?とか思っちゃう(笑)。それでも才能の豊かさはたっぷりと出しててさすがだな〜、この時期の英国でこんだけ才能出せてればそりゃメジャー級な人だと思うワケで、何度も聴かないけど楽しめるアルバム、ですね。






Cockney Rebel - ‪The Human Menagerie

Cockney Rebel - ‪The Human Menagerie‬ (1974)
美しき野獣の群れ(紙ジャケット仕様) Psychomodo

 先日の電器屋話の続きになるんだが、スピーカーってのは実に音の表情が様々に聞こえてくる最後のアナログ器材、そしていつまでもアナログである器材なので他の機器がどんだけ進化してもスピーカーだけは絶対にアナログになって音の表情が統一されることのない世界なんだな。そこが楽しいトコロになってて、聞く人の好みが出る…、出るってもさぁ、普通に考えれば買っちゃったスピーカーのメーカーの音を聴くくらいしか出来なくて、もっと自分の好みとか良いとかのスピーカーがあったとしてもそれに出会える事は少ないんじゃにだろうか?いくつもいくつも買い換えて辿り着いた音ならそれはあるけど、何個もスピーカーって買わないからさ、結局今時分ちで聴けるのが良いってことにしかならない。そのために色々調べるけど、それはやっぱりどこまで行っても他人の感覚でしかなくって自分の欲しい音かどうかはわからんしね。そんな試し方をしながらスピーカーを選べたら楽しいだろうな〜とか思う。たくさん並んでると海外製のでも結構な音するのあるしさ、王道は王道の音出すし、深い世界です…。

 1974年にリリースされたコックニー・レベルのファーストアルバム「‪The Human Menagerie‬」も後にデカダンだのモダンポップスだのと言われるサウンドだったりするのでちょいと思い出してみました。自分的にはどうしたってイメージはイマイチなバンドでしかなくって、聴いたってセカンドの「Psychomodo」だし、いや、「Psychomodo」はさすがのアルバムだな〜って思いますがね、なぜか他の作品まで制覇する方向に進まなかったな。ってか、そもそもコックニー・レベルって2枚しかないんじゃないか?その後はスティーブ・ハーレイ名義が付いていたような…と割と適当なんだが、スティーブ・ハーレイこそがコックニー・レベルというバンドの肝なんでそれで良かったのだろう。

 話を戻してコックニー・レベルのデビュー作品「‪The Human Menagerie‬」は面白い。一言で言えば誰が聴いても楽しめる、害のない楽しいアルバムです。キラキラとキャッチーなメロディが彩られた作品が基本にあって、アレンジ的にはそもそも英国フォーク的な自然な感じな世界に色付けているのでぎごちなさ感とかはなくってね、ジグやリールなんてのも出て来たりするので英国的だな〜なんて思うんだけどさ、先日他界したケビン・エアーズみたいな面あるかな。ポップスを楽しんでる、そんな感じ。様々なタイプの楽曲を収めたファーストアルバムだけど、それでいてコックニー・レベルというバンドの音だ、ってのがわかる楽しいアルバムでいいね。こんな作品っていう印象はなかったからちょっとびっくりした…、まだまだちゃんと聴かないといけないアルバムはあります。




全曲どうぞ♪

Roxy Music - Country Life

Roxy Music - Country Life (1974)
Country Life

 先日電気屋をフラついてて、久々にオーディオコーナーを覗いてみたのだが、今の時代のオーディオ機器って昔と違って色々な機能を持ち合わせているモノだな〜なんてマジマジと見入ってしまった。ミニコンポの形態そのものもかなり変わっているし、端子だってUSBやiPod用のが付いてたりして全然違う。そしてアンプなんかももう感覚が全然違ってて作る側も結構大変だろうな、などと余計な事を考えつつまったりと古くから変わらない多数のスピーカーの前で種類を満喫していた。やっぱり大型のスピーカーを前にして聴く音楽ってのが一番ゆとりを感じるし音楽に身を任せられるっていうのがいいな。そのためには家とか部屋とかから手に入れないといけないので簡単にはいかないんだが(笑)。昔面白い話があってさ、バンドやる時に一番カネかかるのはギタリストだ、と。ギターそのもののプライスよりも結局マーシャル欲しくなるからマーシャル買うでしょ、とするとライブ会場に運ぶってのを考えると車が必要で、車も買わないといけないんだよ、みたいな話。

 ロキシー・ミュージックが1974年にリリースした4作目の「Country Life」。やっぱりどうしたってジャケットに目が釘付けになるのは多分今の時代も同じなんじゃないだろうか。レコード時代はホント、マジマジと眺めたくなったもん…って眺めてたもん(笑)。自分が「Country Life」を知った時ってのはリアルタイムじゃなかったから色々な噂を聞いた後なので余計にマジマジと見入ってしまったよね。知らない人はまず普通にこのジャケットを見てくれれば良いんだけど、いや、エッチだね〜ってんじゃなくって違和感をどこかに感じませんか?ってヤツ。感じなきゃそれでいいんだけど、何かおかしい…って思った人、正解です。いずれもドイツ人らしいなんだけど、左側は普通に女性、右側は元男性で性転換手術等により女性になったらしい。コレはホントかどうかわからんですが、納得できる違和感はある。そしてシースルーの下着姿ってこともあって右側の元男性の陰部のヘアーが写ってるってことで日本では輸入規制対象になったらしい。アメリカだかカナダだかではジャケットから女性二人共いなくなったバックの木々だけが写ったジャケットに変更されてたりするので、昔からなんで女性がいるジャケットといないジャケットがあるのかちょっと不思議だったが、ま、あのジャケットならどっかで消されてもおかしくないか、とは思ったな。今見てもなかなか官能的なジャケットでいいね。

 で、音。自分はロキシー・ミュージックって苦手な部類、っつう掴み所のないサウンドという印象で、あまり得意ではない。なかった。が、この「Country Life」を聴いていると結構好きな音だった、ってことに気づいたのだな。特にA面のモダン・ポップと呼ばれるちょいとキャバレーチックな綺羅びやかさ感が良くってね、デカダンでモダンな云々ってよりもチープな場末の音ってのが頼もしい。もちろんそれはバンドの音のイメージであって、音を聴いててなんか面白いな〜、ベースとかも結構動いてていいラインだな…なんてふとクレジット見たりするとベースはジョン・ガスタフソン=Quatermassが参加しているらしい。ほっほ〜ん…そういう流れですか♪英国ロックの深みってのはこういうトコロにあるよねぇ、全く、んでもって鍵盤&バイオリンにはエディ・ジョブソン=キング・クリムゾンやカーブド・エアーに参加していた天才少年。そういう才能が元々音楽性の欠片も持ってなかったバンドにひとつの方向性を色付けたとも言えるかな。フィル・マンザネラのノイジーでヘンなギター、アンディ・マッケイの安っぽいサックス、ブライアン・フェリーの白々しい歌…、いや〜、どれをとってもユニークな世界です。「Country Life」、へぇ〜ってな音楽だね。




全曲どうぞ

David Bowie - The Next Day

David Bowie - The Next Day (2013)
The Next Day

 ここ最近の話題はと言えばデヴィッド・ボウイの復活アルバムばかりでとにかくこの情報過多時代にあって全く情報がリークされることなくいきなりの新作リリースニュースに加えて既にPVも作ってあって、アルバムも出来上がってる、しかもリーク音源はまるで流出してこないという有り様で、挙句自らがオフィシャルでiTunesで全曲フリーで聴けるサンプルを公開してリーク対策を行なって、完璧にオフィシャル主導によるメディア戦略を実現している管理の徹底ぶり。今の時代でもここまで出来るんだ、ってことがよくわかった。そんな当たり前の事に驚きばかり感じるのもなんかヘンな時代なんだけどさ(笑)、だから余計に新作が楽しみになったよね。10年ぶりとかもあるけど、果たしてどういう方向に進んだかな〜って。シングルを聴く限りじゃ何かやっぱアダルトな路線のままか?って感じだったからちょいと不安気ではあったんだが…。

 デヴィッド・ボウイの2013年の新作「The Next Day」です。です、ってもまだリリースされてないからアレだけど(笑)、これはもうiTunesでDLとかってレベルじゃなくってCD買い、でしかないでしょ。クラフトワークに刺激されまくって作ったアルバム「ロウ」からのベルリン時代、そして2013年になって「Heroes」のジャケットの上からの「The Next Day」という新作、明らかに全盛期へのオマージュだろうし、聴いてみて余計にそう思った。あそこまでヨーロッパな雰囲気じゃないけどかなり芯の通った重さ暗さってのはアルバム全編に流れているんだが、メロディやアレンジは力強く過剰になりすぎずそして不思議なことにどれもこれもが新しい。何が?って話だけど、こういう骨太で筋の通ったヨーロッパのサウンドってあまりないんだよな。英国的ではない。ヨーロッパ的なんだが…、自分の聴く音楽の狭量さが物語れないだけかもしれんが、さすがデヴィッド・ボウイ。シングル曲「Where Are We Now?」が一番面白味のない曲かもしれんなぁ…とか思ったりするワケです。それでもこの曲は良いな〜って思ったんだからアルバム「The Next Day」のクォリティの高さがわかるってなもんだ。

 これはねぇ、もっともっと何度も聴かないとわからん…わからん、っつうか深みと面白さがもっと楽しめるアルバムです、間違いなく。後世になっても名盤と語られる作品になるだろうと予感してる。狙って作れるもんなんだな。2年もかかってるんだからプロの仕事としては当たり前かもしれんけど、今の時代で2年掛けても新しいことを出来るってないからそれも凄い。ブレないスタイルって重要。それでいてオーバーワークは全然感じなくて全部自然な音と演奏だけという不思議。音楽を知り尽くした連中が作り上げてるね。

 さて、名盤と言いつつも名曲はどれになるのだろう?って考えてしまうのだが、それは多分キャッチーさが足りないからだ。でも名盤。例えば「Low」だ。名曲ってどれよ?って話で、いや、あれは「Low」が全部良い作品なんだ、って事でさ、一方の「Heroes」は明らかに「Heroes」が名曲だけどアルバムとしちゃ「Low」の方が評価が高い部分あるし…、そんな感じでこの「The Next Day」も名曲ってよりも名盤の扱いに近い。シングルカットする必要性すらなかったんだろうけど、そこは時代かな。とにかくアルバムひたすら流してると心地良くなるデカダンな世界。それでいて骨太なロックアルバム。素晴らしい。






Kraftwerk - The Man Machine

Kraftwerk - The Man Machine (1978)
人間解体

 音楽の幅は広い、無限だと言っても良いくらいに広い。別に自分で全てを制覇しようとも思ってないし聴けるとも思っていない。やっぱり好きな部類のサウンドを何度も何度も聴いて血肉にする方を好むから、音楽を聴く大部分の時間はそっちに取られるのだけど、気になる音や新しい世界は常に門戸を広げて聴くようにしている。それが新しくリリースされたものであろうと昔リリースされたものであろうと自分にとっては新しいので年代はあまり関係ないが。面白いのは苦手だと思っていた音にも再挑戦できるというところで、昔聴いてダメだったものも今聴けば、ってのもあるし逆もある。ただ、タイミングによるんだろうってのもあるからあまり決めつけないようにはしているけど、それでもダメなのはダメだったりする(笑)。

 クラフトワークのファーストアルバム「人間解体」は1978年5月にリリースされていてYMOの「Yellow Magic Orchestra」は1978年の11月ってことでやっぱりYMOの方がクラフトワークの影響下にあると考えて良さそうだ。行き着いた結果は同じなのでどちらがエラいってもんでもないんだけどさ、やっぱ頑張れ日本!だったんだけど、しょうがないか。…そんな比較するほど音楽が近いか?と言われると結構困る部分もあって…、圧倒的にYMOの方がキャッチーでポップでメロディアスでシンプルな感じがする。クラフトワークの「人間解体」はもうちょっと凝ってる、っつうかまだ使いこなしていないデジタルサウンドってな雰囲気もあって音楽よりも先にデジタルミュージックっていう側面が出ているからかもしれん。ツールになってないってことですな。そりゃましょうがないんだけど、そんな違い。

 んで、この音世界、脈々と今でも続いている伝統世界なんだよな。テクノってったら今じゃパフュームだし…いや、違うか(笑)、ケミカル・ブラザーズ?よく知らないけど…、まぁ、トランスやハウスなんてのも延長線上なんだろうから登場スべくして登場しているサウンドらしい。もちろん自分とはどんどん無縁になっていくのでせいぜいクラフトワークくらいしか聴けないんだが…、聴いていて「へぇ〜」とは思うけど、熱狂はしないし飽きてきて眠くなる。ただ音楽演る側に経つとたっぷりとヒントが詰め込まれていて面白い。こういうのって難しいな。リアルタイムで響いた人達ってセンス良いなぁ…と思う。




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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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