Yellow Magic Orchestra - Yellow Magic Orchestra

Yellow Magic Orchestra - Yellow Magic Orchestra (1978)
Yellow Magic Orchestra

 しかし思い出してみればガキの頃は色々と両極端で面白かったな。YMOなんて自分はもう全然受け付けなくってもっと生々しいロックの方を好んでたからRCサクセションだったんだけど、それよりももっとハードなのが好きだったし、R&R的なのが好みだったもん。一方友人関係ってのは多岐に渡ってるからYMOとか好きな奴もいるわけでさ、面白かったな。何度か聴かされて自分はこの音世界はダメだって自覚したから聴かなかったけど、いつしか多少は耳にするようにはなってはいた。それでもYMO散会コンサートと共にどうでも良くなったんだが(笑)。だからアルバム通して真面目に聴いたってことが実はほとんどない。スネークマンショーあたりだと聴いてたけど、YMOのアルバムとなると…って感じだ。

 ここ最近ドイツもののハードロック中心に聴いてることが多くなったのを思うと昔ドイツってのはクラウトロック的なヘンなのばかりってイメージだったのが実は違った、ってのと同じく日本でもYMOみたいなのがあって世界に知られてて、でも日本のロックって他にも独自進化モノがあって、って考えると面白いな、とか。クラウトロックにしてもYMOにしてもその国の極端な部分だけが世界に知られているだけ、それは多分アメリカや英国ではなかなかない世界だから、ってことだろう。しかも凄いのはYMOが最先端だったってこと。1978年の最初のアルバム「Yellow Magic Orchestra」を改めて聴いてみた思う…、スゲェ人達だ、これ、って。昔はそうは全く思わなかったけどこんだけ時間経って色々耳にした後に聴くアルバムとしては凄い、と思った。

 どこかアジア的なメロディーが奏でられているけど無機質的なメロディ、それでも曲がきちんとテーマと感情を伝えているのはさすが坂本龍一さんってトコなんだろうな、と改めて実感。大して聴いたことないけど坂本龍一的音世界だな、ってのは何となくわかる。そして今でも通じるこのテクノ世界、やっぱスゲェなぁ…。好みかどうかは別としてそう思う。好きじゃなくても何回も聴きたくなる音だもん。結局のところが主旋律のメロディアスさと面白さがどんだけ響くかってトコなんだが、軽さがBGM的に聴ける幅広さを出しているし、じっくり聴けばベースラインとか凄いしさ、YMOって坂本龍一はわかるけど細野さんとか高橋さんとかプレイヤー以上の機能あるのかな…なんて思ったりもしたが、しっかりと天才ミュージシャンを出してくれているじゃないか。自分の甘さを再認識。細野さんってどんなベースラインでも弾けるんだろうなぁ、とこういうの聴いてると思う。

 そして知られている作品「東風」や「中国女」などの世界に入って行くと音のゴージャスさにも耳を奪われる。ゴージャスさ、っつうか多彩さは見事だよなぁ…やっぱ凄い人達の凄いバンドだったんだ。絶対自分じゃできない世界だもん。そういえばその昔の友人はこれで当時超高価だったDX-7を買って鍵盤に染まっていってたなぁ…。






細野 晴臣 - ナムコ・ビデオ・ゲーム・ミュージック

細野 晴臣 - ナムコ・ビデオ・ゲーム・ミュージック (1984)
ナムコ・ビデオ・ゲーム・ミュージック

 今となっては全くゲームなどに関心もなくやることもないが、そりゃ随分昔にゲームセンター時代ってのがあってさ、その頃くらいかなゲームやってたの。ファミコンとか色々出て来た時はもう興味はなかったから全然やらなかったし誰かの所に遊びに行ったらやらされるってことはあったがそんなもんだ。だからファミコンゲーム全盛時代ってよく知らない。それでもあの天才的ゲームクリエーターの名前はよく見かけたし、ゲームそのものは知らなくてもタイトルは知っていたものだ。そういうのっていくつかあるけど、そういう記憶もあってちょいと考えさせられてしまったなぁ…42歳の死去ってのは。天才ってのは短命なもんかもな。ああいうデジタルクリエーターからしたら今の時代って面白いと思うんで、もっと色々見たかったんじゃないかと勝手に想像しているのだが、ま、それはともかく、ゲームねぇ…、自分で考えたらホント初期のゲームくらいしか知らんな…って考えてたらコイツを思い出した。

 1984年にリリースされた作品「ナムコ・ビデオ・ゲーム・ミュージック」だが、コレって細野晴臣のソロアルバムの位置付けかと思ったら違うんだ…、ナムコのゲームのサントラアルバムなんだ、初めて知った(笑)。しかもプロデュースだけで作曲は全然違う人達がやってたってのも今知った。今じゃこんなのMac上でサンプリングしてペタペタしていけば簡単に出来ちゃうし、そもそも音色だってMac上で作れちゃうだろうしさ、簡単なんだろうが当時は大変だったと思う。確かゼビウスの音とかは基盤からダイレクトにライン音源として録音できなくてゲーセン行ってゲーム機から出てくる音を録音したって事で、他のゲームの音までちゃんとバックで聞こえるという代物で、そこがまた妙にリアル感あって面白かったもんだ。

 当時ね、話題にはなってたんだよ。んで、実際アルバム出てみるとYMO好きな奴が買ってきて一人悦に入ってたのを聴かせてもらって笑った。だから多分数回も聴いたことないと思うし、自分がやったことないゲームの音なんてわかんないから飛ばしてたし、その時は単にゲームの音をレコードで聴ける、しかもちゃんと音楽らしくなってるっていう所にちょっと感動した覚えがある程度だったな。んで、ちょこっと探してみれば色々と聴けたので、その大胆なセンスと発想に改めて驚いたトコロ。今じゃ当たり前だけど音源を使っての音楽作り、そしてその音源自体も昔の5音階音源しかなくてそれを一つの塊としてリズム的に使う、なるほどねぇ…、細野さんってやっぱ面白い人だ。それでも飽きちゃうけどさ(笑)。

 今でもたまにパックマンくらいならやるかな。ゼビウスってレバー操作がボタン式じゃ難しくて上手く出来ないからゲーセンにあったらやるかもしれん。インベーダーはあればいつでもやる、音楽的に面白いな〜ってのはラリーXかな。iPhone版を買ってまでとは思わないが昔の自分のMacにはこの辺の8ビットゲームが大体揃ってた…、あ、今でもそのMac転がってるな…、やるか?いや〜、面倒(笑)。



Magic Slim - Bad Boy

Magic Slim - Bad Boy (2012)
Bad Boy

 往年のブルースメン…ストーンズやクラプトンがガキの頃にかじりついていたギタリスト達ってのがまだ現存しているってのが結構驚きと言うか歴史の証人と言うか、どこか自分的にはもう遠い昔の人達っていう認識があってさ、だから割と行きてた、ってことを知るのが亡くなった時という矛盾した感慨もある。それでもさすがにもうほとんど鬼籍に入っている人の方が多いだろうけど。そんな中、へ?って思ったのがマジック・スリムって人。そんなにメジャーなブルースメンじゃないけどちょっと入れば出てくる名前だしコンスタントに活動していた人らしい…自分はほとんど知らんかったんですが…。

 何と昨年2012年の夏ごろにリリースされた新作「Bad Boy」ってのがあってですね、これが75歳の姿なワケで、こないだ亡くなってしまっているが、いや〜、年齢って何なんだ?って思うくらいの気合です。ここまで来ると大道芸だから大して意識しなくても普通にブルース出来ちゃうってのはバディ・ガイでも実証されているけど、マジック・スリムの方もさすがです。ライブ盤じゃないからそこまで熱気じゃないけど一音一音のギターがいちいち「おぉっ!」ってなるのは芸風。歌の方ももうこなれたもんで、言い方悪く言えば新作も旧作も何も変わらずどこから何をどう聴いてもマジック・スリムってのはこういう音だよってのがわかる。時代時代のバックの音の空気感はあるけど、基本変わらず。もちろんバンドによる音の違いはあるんだけど、幾つものアルバムを聴きこなしていないとそのあたりは気にならないんじゃないかな。「Bad Boy」だって弟亡き後の作品ってことで変わっているらしいけど、自分みたいにイージーなリスナーにはそこまでわからない。ただ、脳天気なブルースじゃないのは確かで、そりゃもう年齢もあるだろうし何のためにブルースやってんの?ってのもあるからそんなもんだ。

 んでアルバム・タイトルは「Bad Boy」…、全く(笑)。

 決して派手なギタープレイじゃないし、オーソドックスなブルーススタイルで音色も決してエグいワケじゃないけど、的確にツボを得た音で鳴らしてくれるのがさすが。歌や曲がどうの、ってもそんなに特筆するもんじゃない。ただ、そこにこういう音と詩があってギターが鳴ってるって話。でもさ、そういうんで良い人もいるしそういうのこそが自然ってのもあるんだよ。やっぱライブありきだからね。ってことで音を聞くのもあるけどやっぱ見てほしいよな。ライブ。レスポールがミニギターに見えるぜ、これ(笑)。












Kevin Ayers - Bananamour

Kevin Ayers - Bananamour (1973)
Bananamour

 往年のミュージシャンにしても最近の活動歴などはほとんど聞くこともなく、そりゃまぁ、普通に考えてみれば60歳や70歳に近くなってきてる人ばかりなのだから、仕事してなくって当たり前だし、才能ったってそんなに活気がなければ出てこないだろうから大多数は隠居生活に近いと思うんだな。だから次に話題になるのは大抵死んだ時って言う悲しい現実。とは言え、自分的には既に離れた存在ではあるので悲しいとか一般に言われるような哀悼の意を持つことはほとんどない。じゃ、今新作出したら聞く程のファンなのか?って自問自答してみるとその答えは簡単に出てくるのでね。ただ、ぽっかりと穴の開いたような悲しさは残る、かな。あぁ、どんな音だったっけ?とか再度聴き直すきっかけにはなっている…でも、そんなんで良いんかな…。

 1973年にリリースされたケヴィン・エアーズの4作目のソロアルバム「Bananamour」がまだ登場していなかったことに自分でちょっとびっくりしたのだが、意外と登場していないケヴィン・エアーズのアルバム郡ってことに気づいた。ソフト・マシーン創設メンバーながらアルバム2枚で離脱、その才能だけが伝説化されていてカンタベリーの天使のように語られる、でも実は普通に生きてますっつうとことがシド・バレットとは違い伝説だけの人物ではなかったという人。本人は至って普通にお茶目なキャラな人らしく、ミュージシャンにも愛される人だったらしい。ユーモアと皮肉さを持ち合わせた正に英国人らしい人だったようだ。そのままの姿がアルバムにも表れていて「Bananamour」でも恒例の素晴らしきゲスト陣が勝手に手伝いに来て参加しているんじゃないかっつうくらいの人望。ソフト・マシーン組からスティーブ・ヒレッジ、デヴィッド・ベッドフォード、果てはドリス・トロイまで参加。この頃彼女って丁度「狂気」の録音終えた後くらいなんじゃないかな。そんなカンタベリーの面々に囲まれつつ至って普通にカンタベリーではないサウンドを出している本作「Bananamour」だが、この人の音楽はいつもどう言って良いのは悩ましい。

 ロックなんだよ、紛れもなく。ただ、浮遊感が半端無くって、かと言って流れていくか、っつうとそういうんでもなくってきちんと引っかかるからさ。更に実験的な側面も多くて大抵ヘンな事をいくつもやってるからポップスとも言えない。でも全体的にはポップな曲調で歌だって軽やかだし、メロディも可愛らしい。正にハーベストの至宝とも言える音なんだが、正直自分ではまだ全然わかってきていない人。ただ、なぜかアルバムは大抵揃ってる…だから聴いてるんだよな、何度も。「Bananamour」もそれなりに聴いてるんだが、残ってない。ただ、ひたすら心地良く素晴らしい時間が流れていくアルバム、という認識でして…(笑)。

 面白いヒッピーな人でさ、英国人なんだけどスペインに魅了されたようで、最後までイビザ島にいたんだな…、たしかニコもイビザ島で最期を遂げているし、どんだけ素敵なトコロなんだろう?ちょっとGoogle Earthで見てみようかな、と思うくらいに島の名前が出てくる。きっとそこに行けばケヴィン・エアーズのやってる音楽をもっと理解できるのかな、なんて思う。






David Byron - Take No Prisoners

David Byron - Take No Prisoners (1975)
Take No Prisoners

 訃報が相次ぐここ最近ではあるがそりゃもう60年代のミュージシャンなんて70歳前後だから色々とあるだろうな…。生きてる方が不思議だったって人もいるし、そこで久しぶりに名前を聞いた人もいればまだ生きてたのか、って思う人もいたり(笑)。どっちにしても自分的には知ってる人じゃないから感慨深く悲しむってことはないんだが、そっか、とは思う。んで、今回はだ、前節とはまるで無関係でして、Cottonwoodhillさんとこで取り上げられてて、お〜、あったな〜、これ…とか思って引っ張り出してきたアルバムです。

 1975年にリリースされたUriah Heep在籍時代のデヴィッド・バイロンのソロ作品「Take No Prisoners」です。昔レコード買って聞いて何とも思わずそのまま放り出してたものでして、ジャケットの印象だけで記憶してたというアルバム。そもそもデヴィッド・バイロンのソロ作品なんてイメージなかったもんな。70年代のバンドのミュージシャンのソロアルバムって大抵つまらなくてね(笑)、ほとんどハズレ。コレも同じくなんだが…、それでも聴いてみると印象が違うものだ。もっとも、それだけ色々と聴いてきたからってのは大きいのだが。

 冒頭のメロトロンの洪水が強烈な如何にも、っていう作品が一番ハマってて、だからこそ冒頭曲なんだろうが、なんとメロトロンはジョン・ウェットンが弾いているというのも貴重では?プログレ的エッセンスのあるデヴィッド・バイロンの曲で、2曲目以降のつまらなさからしたら一番の聴きどころ。Uriah Heepってバンドがあったからあの音は出さなくて当たり前なんだが、かと言ってどうにも面白みのないポップ調の曲ばかりで、アメリカンエンターティンメントでもやりたかったんだろうか?英国人が憧れる情景を調子に乗ってやってみましたって感じもするが、音楽として聴いてはいけないのかも。デヴィッド・バイロンというキャラクターを理解するためのアルバムとして聴くべきかな。そこまで理解しようとも思わない自分はどうにも…orz




全曲どうぞ

Atomic Rooster - Made in England

Atomic Rooster - Made in England (1972)
Made in England (Reis) (Dlx)

 バンドの美しい姿とはメンバー交代がないことだ、という考え方とプロジェクト的に見てバンドメンバーをどんどん替えていって音楽性も変化していくというものだ。後者はジャズの世界ではリーダー作というスタイルを取ることでセッションメンバーが変わっていく姿だがロックバンドでは、まぁ、ソフト・マシーンとか…、いや、ホワイトスネイクとかそんな感じ。ただ、ホワイトスネイクは音楽性変わらないからソフツくらいかな。前者のメンバー交代なしで音楽性の変化を追い続けるってのはU2とか一時期そんな感じだったかもな。これはなかなか難しくてバランスよく出来たのはZeppelinとかBeatlesか。何故にまたそんな話か、ってぇと、Atomic Roosterってバンドが思い切り後者のメンバー交代と共にどんどんとバンドの音が変化していったタイプだったから。

 1972年にリリースされたAtomic Roosterの4枚目のアルバム「Made in England」では何とクリス・ファーロウが参加した作品。直前までクリス・ファーロウはコロシアムにいたんで、ちょいと歳取ってるけど全盛期だったんじゃないかな。なんせ60年代から活躍してた人で、グリーマーツインズをバックにシングルをヒットさせまくってた?かどうかしらないがイミディエイト時代が知られている。自分は随分後のジミー・ペイジのソロアルバム「アウトライダー」での参加で知ったけど…そもそもロバート・プラントじゃなけりゃZeppelinはクリス・ファーロウのボーカルだったかもしれないんだから。(テリー・リードと勘違いっ)

 そんな雑談もともかくながらAtomic Roosterってバンドはヴィンセント・クレインの一人よがりのバンドで、最初期こそカール・パーマーがいたりして知られているけど、実は即座にEL&P結成のために脱退、おかげで英国盤はそのままだが、米国盤ファーストアルバム「Atomic Rooster」はジョン・デュ・カンによるオーバーダビングが施されているという代物で実は2バージョン存在しているのだな。その後ハードロックバンドとして進んでみれば、歌が弱いってことでピーター・フィンチを入れてみるが今度は音楽性が…ってことで黒っぽいオルガンハードロックを目指せばメンバーが難色示して全員脱退、そしてこの4枚目のアルバム「Made in England」にたどり着くのだ。ここではクリス・ファーロウの歌がぴったりとはまり込んでいるけど、今度はクリス・ファーロウの歌がバックのうるささでちょっと埋もれてる感もあるかな…。それはともかく、「Made in England」では一応ヴィンセント・クレインがやりたかったであろう音世界が完成しているってことで名盤扱いされることも多い。自分的にどうかと言うのは…何となくピンと来ないってのが本音。クリス・ファーロウの歌だったらジミー・ペイジの「アウトライダー」で聴けるスローブルース的な方が合うし、コロシアムでもそれはあるんだが、Atomic Roosterでのサウンドはちょいと「?」。それと曲がどうもなぁ…「Stand By Me」とキャッチーなのはあるけど、さほど練られてる感もないし、ちょっとスッキリしても良かったんでは?なんて気もする。

 ただ、B級じゃないパワーとセンスとレベルの高さは明らかなので、そこは区別したいね。メンバーが皆やる気満々で良い方向に向いた音世界に仕上がっているのはかなりアルバムを華やかにしているし、新鮮味もある。アルバムタイトルの「Made in England」のこだわりも感じるしジャケットはジーンズ生地で気合入ってるし…、自分が持ってるのは鳥イラストのジャケットだが…。






Uriah Heep - King Biscuit Flower Hour 1974

Uriah Heep - キング・ビスケット・ライヴ
キング・ビスケット・ライヴ

 以前ほどブログに書く記事の音楽ジャンルに幅が広くなくなってきたか?やっぱハード系中心が多いもんな。フォークとブルース…、そうだなぁ、もっと色々と多彩な方向に転換して書いていった方が面白いかな、とか色々と考えるんだけどね、気分で書いてるからしょうがないかと。いつもだとそこからちょっとづつ逸脱していくんだけどここのトコロは狙い撃ってるかのように音を聴いてるからあまり変な方向に進んでない。…っても他に駒を進めてみようか、と思う方向もさほどないんだけどさ。そろそろと色々なバンドの新作が出て来たりするからまたそっちから話変わるかもな。とりあえずは、ちょいとB級聴いてたんで、骨太の本物聴きたいなと思って探してみた。

 本家本元ユーライア・ヒープの作品…なんだが、初期のアルバムは大体ブログに登場しているので隙間産業で「キング・ビスケット・ライヴ」です。ホントはこういうニッチな音をどんどん出して行きたいんだよね。知られているスタジオアルバムじゃなくて発掘盤とかそういうのって結構情報持ってなかったからこんなの出てるんだ、とか発見あって面白いんだもん。ちなみにUriahe Heepで言えば「キング・ビスケット・ライヴ」もだけど、おぉ〜!って思ったのは「The Magician's Birthday Party [Live]」という21世紀に入ってからのケン・ヘンズレーとジョン・ロートン参加の「Magician's Birthday」の再演ライブ。そんなのあるんだ〜ってね、まだちゃんと聴いてないんでそれはいずれ…、ってことで本日は「キング・ビスケット・ライヴ」です。

 1974年2月のライブってことでまだまだ全盛期。ゲイリー・セインもデヴィッド・バイロンも健在、そしてケン・ヘンズレーもブイブイと鳴らしまくってくれてます。この頃のユーライア・ヒープは音が厚い。ケン・ヘンズレーによる部分が多いんだが、とにかく分厚くてギターもうるさいしドラムはドタバタっと重いし、重心が全て下にあるようなバンド。ライブだとちょっとドタバタしすぎてる感はあるんだが、それがユーライア・ヒープというバンドの姿なのだろう・テクニカルなワケじゃなくて音の面白さとアイディアでのバンドに近い。もっと言えばやっぱケン・ヘンズレーの一人よがりだろうな、とも思える。それでも個性的なメンツなんで面白い音が出てくるトコロが特徴的、ドイツ人他に愛される音、そして誰もがやってみようと思う音、のようだ。日本人はどうだったんだろ?コレ聴いてバンドやろう、って人は多くなかったと思うが(笑)。

 それにしても「キング・ビスケット・ライヴ」でのライブは「Live '73 Expanded: Deluxe Edition」録音時期と近いけどいつものことながらなぜか「キング・ビスケット・ライヴ」の方が荒くて白熱している…言い換えると生々しい音とも言えるんだが、好みだろうな、このへん。ライブらしい音が好きなので「キング・ビスケット・ライヴ」の方が音的な馴染みあるけど。しかし名曲多いなぁ…、結構すっきりしました(笑)。




Uriah Heep - King Biscuit Flower Hour 1974

Karthago - Second Step

Karthago - Second Step (1973)
Second Step

 アルバムジャケットは重要だ。アナログ時代には特にそれは売れ行きとも人気ともバンドイメージの刷り込みも含めて以降ず〜っと残るイメージなのだ、ってことに気づいていた人はどれくらいいたのだろう。どうせならアーティスティックに、とかパッケージとしての完成度を高めるためにというバンドは多かっただろう。ところがドイツとかに走ると秀逸なアルバムジャケットってのはセンスの違いもあってあまり多くはない…、ましてやこんなジャケットだったらまず手に取らない事は間違いない(笑)。そんなセンスってのが問題だよな。後々評価されたとしてもやっぱ現役時代にカネもらえないとしょうがないだろ?と。勿体無いねぇ…。

 Karthagoというドイツのバンドの1973年の作品「Second Step」だ。冒頭曲「Peacemaker」を聴いているとその緻密なリズムと細やかなフレーズ、さらにはKing Crimson的なキメから入るか?みたいな錯覚もプログレッシブバンドだよな…というイメージを持つ。アルバムジャケットを見なけりゃ相当ユニークなバンドに思えるし音もドイツ的な側面は多くなくって英国直系の音を出してる感じだからユニークでね、ただ、やっぱり英国ほどの意味不明感はなくって展開にしても構成にしてもわかりやすいし、音一つっても何の影響下にあるかもわかりやすい。ホント、ドイツのこの時期のバンドはUriah HeepやDeep Purpleなどの影響が大きいな。そこにKing CrimsonやEL&P的な音が入ってきている感じですな。

 ただ、全編そんなんでもなくって普通にこの時代のロックバンドとして聴けるレベルはあるのでB級とまで思わなくても大丈夫かも。かと言って何度もハマるってほどじゃないけど、歌も上手いし楽器も上手いしアレンジや音もしっかりしてるから小粒ながらも楽しめる要素はある。雰囲気もしっかり出してるしね。その辺はユニークな存在ではあるだろう。ただ、いかんせん、音的なものとバンドの立ち位置がちょいと中途半端な感じもあって地味〜に埋もれているのかな。ましてやこのジャケットじゃ(笑)。






Cardeilhac - Cardeilhac

Cardeilhac - Cardeilhac (1973)


 ふと思った…、これからの時代にロックに入ってくる人達って何をどうやって聴いて行くのだろう?そしてどうやって集めていくのだろう?と。CD時代も崩壊してきたことでコンテンツだけでのコレクションになるのであれば何とも味気のないコレクトになるような気もするんだよな。ナントカの別ミックスやバージョン違い、なんてのがデジタルデータで一覧化したものを集めて「持ってる」ってことになるのだろうか。ジャケット違いなどもJPEGで持ってる、ってことになるんだろう。う〜ん、まぁ、古物収集家の世界行く必要はないと思うんだが、果たしてどうなっていくのかな〜なんて。さて、自分は?確かにCDじゃなくてデジタルデータのDL購入でもいいか、っていう部分増えてきたし、実際そうなってる…、そんなもんか。なにか違うけど。

 「asai collection」からもう一つ、スイスのCardeilhac というハードロック?プログレバンド?自分的にはコメディバンドに近いとすら思ってるのだが(笑)、ジャケットがコミカルだし聴いた音もコミカルで真面目にハードロックのカッコ良さを云々というモンじゃない気がしててさ。「Cardeilhac 」というアルバムの話なんだが、結構アーティスティックなジャケットでしょ?見事に裏切らない音が出てくるので、ハマるトコは多いです。1973年頃の自主制作盤らしく普通には手に入らないというアイテムなのでYouTubeでひたすら、っつう話なのだが、そういう事情を鑑みてなのか全曲バラバラだけどアップされてて助かる。アイテムは後で手に入れるとしてもまずはどんなんか聴けるっつうのが良い時代だ。昔はそんなんなかったからこそ面白かったけど。

 これがね、単純にハードロック的なバンドだと思うんだよな。ただ、時代が1973年ってことはかなり早い時期にこの音世界を作り上げていたってことなのでもしかしたら先見の明アリかも。ベースラインの多彩さが面白いんだが、他の楽器にプロフェッショナルさがやや不足しているのかミックスが悪いせいでそう聞こえるのか…、自主制作的なアルバムの作りってのがよくわかる。ただ、曲は良く練られていてちょいとプログレッシブな、と言うか英国ごった煮的な混ぜ方してるのでテンポも変わるし展開もあったりして面白い。しっかしさ〜、このギターの音、もちっとなんとかしてくれよ(笑)。

 スイスってそんなにロックバンドのイメージないなぁ…、でもこんな時代からこれだけの音やってたのか。ま、化け物Islandがあった国だから何がいても驚くことはないんだろうけど、この音ってスイスらしさなのかな。多分違うだろう(笑)。





Rhapsody Sweden - Strange Vibrations

Rhapsody Sweden - Strange Vibrations (1978)
Strange Vibrations

 ヴァン・ヘイレンのデヴィッド・リー・ロスが六本木に住んでるらしい…、そっか、そういうこともあるか。彼の嗜好性からしたら六本木はディープで面白い街に映ると思うし。日本の文化ってのも結構面白い部類に入ってくるだろうから何かと楽しいだろうな。今の風体じゃ一般人には大してバレないだろうし、しかも六本木に一般人なんてほとんどいないし(笑)、しかし良い身分だよなぁ…、やっぱ大金持ちなんだろうか?そりゃまそうか。そんな他愛もない事をふ〜んと見ながら自分のブログもちとB級路線のハードロックに入ったので、密やかに集めて研究している「asai collection」を摘んで出してみるか…と。しかし頻繁に出てくるこのコレクションシリーズ、お店では特集されないのでウチだけの特権として放出してます(笑)。いや、失礼(笑)。

 Rhapsody Swedenというスウェーデンのバンドで1978年に唯一作「Strange Vibrations」をリリースして消えていったバンド…かどうか知らないが、シーンではこの「Strange Vibrations」一枚のみしか残っていないのでそれ以上はよくわからん。「asai collection」にしては珍しく全うでストレートなハードロックで正統派とも言えるか。スウェーデンのバンドなんだが、音は英国ハードロックそのもの、しかも時代通りに洗練されてきた頃のハードロックだから相当聴きやすいどころかカッコ良く聞こえるのは多数の耳にも同じ事だろうと思う。ストレートなハードロックに軽快でメロディアスなギターソロ、疾走感溢れる曲のパターンとリフレイン、諸説諸々で書けばDeep PurpleやRainbow直系の音、ってことらしい。自分的にはあんまりそうも思わないんでここではそういう事例では出さないけどさ、もっとねぇ…、その辺がごちゃっと入ってる感じでUriah Heepらしき鍵盤もあったりしますが、歌がハイトーンじゃないし、そもそも歌が目立たなくても良いんじゃないか、っつうくらいに音としてかっこ良いバンド。まぁ、70年代の英国の王道ロックがひたすら詰め込まれているようなハードロックバンドでヘンな要素はほとんどなくってストレート。

 スウェーデンらしい側面は多分メロディアスなギターや歌メロくらいかな…、後はもうひたすらにカッチョ良くキメてくれる音なんで、アルバム一枚をスッと聴けてしまう。当然ながらアルバム数枚出せなかった理由も没個性というトコロなのだろうが、もちっと頑張ったら面白かったんじゃないかとは思うな。来るべきNWOBHMの波と合体すれば結構なメジャー級のセンスだと思うのだが…。そういうのを抜きにすると無茶好きですね、これは。多分うちのブログに来る人の大半は素直にこれはかっこ良いな、って思ってくれるんじゃないかと(笑)。なかなか音楽シーンで目立つってのは難しいんでしょうなぁ…、あとは時代、か。



名曲!




キャッチー!

Bulldog Breed - Made in England

Bulldog Breed - Made in England (1969)
Made in England

 ちょっとだけニッチに…(笑)。ロック史の追いかけ方ってのは割と簡単で、何か気に入ったバンドやアルバムのクレジットを見たりして、メンバーの関連性を探すだけ。今ならインターネットと言う便利な利器があるので名前を打ち込むだけで気になる人の関連するバンドやアルバムなんてのもラクラクに調べられる。だからちょっとやそっとの無名度など全然気にすることなくて良い。きっと誰かが何かを書いてくれているはずだ(笑)。日本語ではない場合が多いので英語で探すとほぼ何でも出てくるハズ。ややこしいのは同姓同名の別の方々。なので、アルバムタイトルや年代なども入れとくと便利か。そんな探し方。

 1969年にリリースされていたBulldog Breedと言うバンドの「Made in England」というアルバム、キース・クロス関連ってことであれこれと探してたんだがもちろんCD時代になってから初めて聴けたもの。T2は好きだったからさ~、結構どんな人なんだろ、って探したんだけどね、ネット時代になって色々わかってしまってショックを受けることもしばしば。この「Made in England」というアルバム、そもそもはキース・クロスがT2以前に参加したバンドってことだったんだよ。ピーター・ダントンもバーニー・ジンクスもBulldog Breedに在籍していたんだから、そこからT2が派生してできているワケ。だからこのバンドが気になってて、果たしてどんなバンドだったんだろ?って。一方Bulldog Breedの他のメンバーはPleaseっていうこれもまた派生するバンドにいた連中たちなワケで、Please→Bulldog Breed→T2もしくはKaleidscopeなどなどになっていくのだが、もう分けわからん(笑)。そんな感じなのが英国ロック史だね。

 Bulldog Breedの「Made in England」ですが…、もちろんまだまだT2の勢いやハードロック路線ってのは全面には出て来ていない。ただ、数曲そこに向かおうとしている姿は聴けるからおお?って思うのはある。ただ基本的にはサイケからの流れの中にあるだけのバンドでそのヘンが好きな人は良いけど、T2の前進としては物足りない。Pleaseの後バンドって聴くとなるほど、な感じだけど。んでさ、ネット時代になって調べてるとどうもこの「Made in England」というアルバムにはキース・クロスが参加していないってことで、このギターキース・クロスじゃないんだ…と。アコースティックもハードなギターもあったんでそうかと思ってたんだけどなぁ。どうもこのアルバム制作後にギターで加入してジャケットにも写っているだけってことで、残念ながら足取りを掴む作品にはなっていない。更に言えばピーター・ダントンも本作では参加していない。元々このバンドにいたけどGunに行っちゃって、そのGunのドラマーがこっちに来たらしい。結果ベースのバーニー・ジンクスだけがT2のメンツを引き継いでいくミッシングリンクな人だったのだ。

 Bulldog Breedの「Made in England」、結構チープでB級感溢れてて色々な取り組みしてるので面白いです。もちろんマイナーにしかなれなかったバンドではあるけど(笑)。



Keith Cross & Peter Ross - Bored Civilians

Keith Cross & Peter Ross - Bored Civilians (1972)
Bored Civilians

 いつだっけな、フォーク調のが出て来た時に、あ〜、これ書いてないから書こう〜ってデジタルライブラリに入れっぱなしになってたままだったファイルを発見。なかなか登場させる機会もなくてそのままにしてたんだけど、そろそろ機運が向いてきたかなという頃合いなので再度聴き直しながら…、いや〜、良いねぇ〜、こんなにしっとりと良い感じだったっけ?そんな発見にちと喜びを感じながらリスニングタイム。

 1972年リリースのキース・クロス&ピーター・ロスのデュオアルバム「Bored Civilians」唯一作。勿体無い。唯一じゃなくてもっと活動しても良かったのになぁ…、そういえばキース・クロスって何してるんだろ?T2で出て来てこのデュオやってそのままシーンからは消え去っていった…T2再結成にも参加していないし、音楽シーンからいなくなったのかもな。わかんないけど。それはともかくながらT2でハードなギターを弾いていたキース・クロスなんだけど、ここではガラリと方向転換してのアコースティックプレイが中心だけど、聴いていると分かるように結構エレキも弾いてるし、味のあるフレーズをたくさん聴けるので諸説諸々ネット含む評判などアテにせず、自分の耳で聴いた方が良いんじゃないかな、って。T2好きな人が聴いてがっかりするとかさ、ないよそれ。T2好きな人だったらこのデュオでも面白いとこ分かるでしょ。しっかり弾いてるんだし。ピーター・ロスの曲だとちょっと物足りないけどキース・クロスの曲だとアグレッシブに弾いてるしさ。まぁ、ハードロックというカテゴライズの音じゃないのは確かだがZeppelinだってそうだろ。気にするな、って話だね。うん、名盤です、これ。

 んでさ、冒頭曲から楽しくて、アコースティックで物静かな憂いなんだが、中盤以降からキース・クロスのギターが良い味で鳴ってきてかなりスリリングに楽しめるし、Fotheringayのカバー曲「Peace in the End」は、まんまなカバーで明らかに毛色が異なるのわかる。ただ、3曲目に持ってきてるからアルバム的には結構バリエーションに富んだ作品だなというイメージが持てる。そして4曲目の気合の「Story To A Friend」が最高。ジミー・ヘイスティングのフルートのせいと、曲調のせいもあってカンタベリー色がたっぷりと詰め込まれたカンタベリー風なジャジーロックの11分で、アルバム中の目玉曲。どこの誰が「Bored Civilians」をアコースティックアルバムなんて位置付けたんだ?以降メロトロンは登場してくるし、多彩なゲスト陣の話はあるにせよ、しっかりとした音楽的方向性が出ているし、楽曲レベルはめちゃくちゃ高いし、全然メジャーな音だよ。アルバムジャケットの寒さでフォークで…って言う形容文句はかなり印象違うね、ってのが自分の感想。ジャケットの二つの道ってのは合ってるが、全然フォークだけじゃない。フォークもロックも同じようにうまく表現として使ってるから、ある意味凄くロック的かもしれない、そういう味わいを感じるね。





Procol Harum - Broken Barricades

Procol Harum - Broken Barricades (1971)
Broken Barricades

 評価軸なんてのは割とどうでも良いし、日本での人気云々ってのも最初にとっかかる時の基準でしかなくってあまり回りの意見に左右されることなく気になるものや気に入った音楽にどんどんと手を出していって良いんじゃないかな。指針とかあんまりキメないでさ、自分で幅を狭めてもしょうがないんだし、好きに気の赴くまま聞いていけば良いと思う。今の時代ならいつのバンドかとか気にすることもないだろうし、本やネットで昔はこうだったああだったと言われる前置きってのももうあんまり関係ない気がするしさ。40年くらい前の世論を引き合いに出されてもさ、歴史的には重要だけどとっかかりは別にね。なんでまたそんなお話?ってぇとプロコル・ハルムってさ、やっぱ「青い影」だったワケ、随分と長い間ね、自分の中でも。ただ、英国にハマり始めて行くとそうじゃないプロコル・ハルムってのがあってさ、ロックバンド的に面白いんじゃないかっつうのが中期くらい。チョコチョコと探したりして中古で結構簡単にLP見つかったしさ。んで聴いてったんだけど、なぜか「Broken Barricades」だけはあまり見かけなかったんだよな。で、そのままになってしまってて聴いたのが随分後になってから。

 1971年にリリースされた5枚目のアルバム「Broken Barricades」ってことで、ロビン・トロワー離脱前の作品ってことで知られている。ところが聴いてみてびっくり、こんなにハードに歪んだギターでロックやってるのか?っつうくらいの音で、クレジットとか見ていくと前作でハモンドオルガン奏者が脱退しているんで、この「Broken Barricades」って普通にバンド単位のメンバーしか残っていないみたい。そのくせにシンセサイザーまで入れちゃってるから豪勢な音作りになってる曲はもちろんあるんだろうが、その辺はーキース・リードの好みだろう。ところが一方ロビン・トロワーが大活躍するハードエッジなギターの曲もいくつかあって、へぇ〜って思ってさ。これがあのプロコル・ハルム?みたいな。アルバム全体で聴けばやっぱりクラシカルで荘厳な雰囲気に包まれた、そしてゲイリー・ブルッカーのこれもまたくぐもった歌声がバンドの声だからその辺は変わらず。

 それでも、ここでプロコル・ハルムがやってることって、1971年にて5枚目のバンドっつうベテランの音で、時代に合わせて色々と変化を求めていったんだな、って。もうひとつ冒頭の「Simple Sister」からして感動的なのがB.J.ウィルソンのドラミングの豊かさ。Led Zeppelinのボンゾのドラムに匹敵するのはこのB.J.ウィルソンかFairport ConventionのDave Mattacksくらいだろうと思っているのだが、やっぱり面白いし音も重くて迫力ある。アルバムミックス的にそういう音作りにはなってないけど楽しめる側面のひとつだね。

 さて、世間一般で言われているほど方向性を180度変えたアルバム、ってほどでもないと思うんだよな。そりゃま、そういう曲もあるけど、それでもせいぜいギタープッシュしたくらいで、相変わらず濃厚な霧の中の音という気がするし、多分にゲイリー・ブルッカーの歌声がバンドを支配していることで一貫性が出ている気がする。その半面ロビン・トロワーの歌っている曲なんかはかなりヘン。ギンギンハードロックじゃないところもまた何がしたかったのか?的なトコロあってアルバムとしてはちと散漫な作品なんだろうな。







Jethro Tull - Minstrel in the Gallery

Jethro Tull - Minstrel in the Gallery (1975)
Minstrel in the Gallery

 思えば実に色々な音楽を聴いてきたんだけど、自分の中で理解できる音、ってか好き嫌いがはっきりとわかる音楽が大半で、もちろん深く聴かないと、ってのもあればこんなもんだろうな、ってのもあったりするんだけど、大部分は何かしらの反応を自分で持てた。ところが、何度聴いてもよくわからないし、かと言って嫌いという音でもない、むしろ好きな方だ、って思うのもある。ただ、それがきちんと理解できていなくて…結局聴き込みが足りないんだけど、聴いても聴いてもそこまでハマれない、っていうのもある。じゃ、それって、自分の中でのフェバリットバンドじゃないってことだろ、って決めるのも簡単なんだが、どうもそうじゃいけない、みたいな部分があるので聴いている、っつうか、そういうのがある。例えばジェネシスとかイエス。最近でこそこの世界は自分はダメなんだ、ってわかったけど聴かずして語れないから相当聴いたんだよな。んで、その結論だからまぁ、納得。逆にいいな〜ってハマってたバンドもあるワケで、だからこそこの深みを制覇していきたくなるんだよ。

 1975年リリースのジェスロ・タルの「Minstrel in the Gallery」という作品。そもそもジェスロ・タルってのはかなり難解なバンドで、いや、難解と言ってはいけないんだろうけど、普通に音楽の世界観で語ることのできないバンドのひとつで、これぞ英国ごった煮B級バンドの鏡、とも言える何でもありの姿で、ともすればLed Zeppelinと肩を並べる存在だった、と言われる。さて、自分でそこまで納得できたのか?と言われるとまだまだ全然聞き込めてないバンドでして、そりゃ初期のアルバムは大体持ってるし何度も聴いてきたしねぇ…。昔のブログ仲間はジェスロ・タル大好きでよく語ってたんで、きっとそういう魅力があるんだろうってことはわかってる。それをきちんと理解していない自分の耳が悪いんだ、と思っててね。もちろん自分でもジェスロ・タルっていいな、ってのをアチコチのアルバムの曲で思うからこそ制覇したいって思うんだが…。

 その「Minstrel in the Gallery」という作品、正に言葉で音楽を語れないアルバムの一つかもしれん。バックの音はアコースティック調とフルートはもちろんストリングスなどの音も入り宮廷音楽調の気品さを…気品さ?ジェスロ・タルに気品?いや、でも、そうなんだ(笑)。んで、時折ハードに歪んだギターとドラムとベースが入ってくる、でも基本的にトラッド的側面が強いかな。フルートって楽器は高貴にも出せるし、ヒステリックにも出せる表情豊かな楽器だってことがわかる。そして生楽器を出している方が多いアルバムなのでトラッド色強いとかアコースティック色強いアルバムってことになる。実際その通りだし、だからこそイアン・アンダーソンの歌の微妙なメロディや歌詞や世界観ってのが繊細に響いてくる…アルバムをじっくりと聴いているとその世界が心地良くなってきて、目の前に何かの情景が浮かんでくるのでやはりジェスロ・タルというバンドの世界は凄い。騒々しい日本の中ではわかりにくいのもわかった。ゆったりとリラックスして音に身を任せる聴き方が一番このバンドを理解する聴き方なんじゃないだろうか、少なくとも「Minstrel in the Gallery」というアルバムはそうだと思う。

 そんなアルバムの構成なのに、17分弱にも及ぶ「Baker St Muse」という大曲が挟み込まれていて懐の深さを聴かせてくれる。実に気品あふれる音の使い方で、宮廷音楽的な世界にイアン・アンダーソンの世界観が融合した傑作。他の曲もしっとりと染みこむのだが、どうにもこの「Baker St Muse」で最後にハマリ込んでいけてしまうのだった。こうして聴いていると「Minstrel in the Gallery」ってアルバム、そしてジェスロ・タルというバンドの奥深さと面白さが徐々にわかってきて嬉しくなってきた。忙しく聴いてはいけない、じっくりとひとりアルバムに対峙して聴いていかないと分かりにくいバンド、多分それは英国のロック・バンド全てに当てはまるんだろうけど。こういう音世界を理解し始めるとそこはもう深く深く底の見えない沼世界♪






Roy Harper - Valentine

Roy Harper - Valentine (1974)
Valentine Hq

 バレンタインデーって夢があるよねぇ…、叶わないからこその夢なんだが(笑)。もちろん、そんなの既に気にする年ではないですが、だからこそ夢を見るのかもしれん。過去を振り返ってみてもバレンタインデーにとっても良い思いをしたってことは無い気がする…、あんまり関係なかったなぁとふと思ってみた。女子からしても実は良い迷惑なだけの日なんじゃないだろうか?などと思ってみる。この時しか買えないおしゃれなデザインの商品を見れるとか買うとか試すとかそういう目的の方が多いのかもしれないが。そのくせ以前にはチョコ買いに行くの付き合わされたことはあったな。こんなに世の中色々なチョコが売ってるのか?って思ったくらいに豊富な品揃えに驚いてたら、好き勝手に買ってただけっつう何しに行ったのやら…と。

 1974年リリースのロイ・ハーパーによるそのタイトルもズバリの「Valentine」。内容もしっかりとラブソングを多数収録したってモノらしい。歌詞まではわからんからさ、これを聴いてラブソングって良いな〜なんて思うほどわかりません。歌詞もわからんし曲がラブソング?って言われてもそんなことないし。アルバムの話題性としちゃ、有名な話で「Male Chauvinist Pig Blues」って曲ではロイ・ハーパーのバックを固めるのがジミー・ペイジ、キース・ムーン、ロニー・レインという布陣。アルバム内の他の楽曲と比較して圧倒的にロック色の強いフォーク調でガラリと曲の色が違うんでなるほど、ジミー・ペイジだな、とわかる。キース・ムーンとかはもちろんあのままなワケもなく地味なのでやや残念。そのほかではイアン・アンダーソン、マックス・ミドルトン、デヴィッド・ベッドフォードアレンジなどなどと錚々たるメンツが揃ってきているが、どれもこれもロイ・ハーパーからの要請じゃなかったんだろうな〜と思う。そのヘンが凄いんだよね。今や世界的に歴史的バンドになっているLed ZeppelinとPink Floydの全盛期のアルバムにロイ・ハーパーが絡んでいるワケで、Zepは「Hats off to Roy Harper」でPink Floydは「Have A Cigar」でのボーカル…、どうしてそんなに敬まられたのかよくわからん、未だに。作品を聴いている限りではそんなに凄い、っつうのが自分にはイマイチピンと来ない。多分英国人にしかわからないセンスの部分があるのだろう。

 んで、このアルバム「Valentine」ももちろん基本フォーク一本のアルバムで歌い上げているものだけど、確かにフォーク、って感じじゃなくてトラッドフォーク的な人だし、独特の雰囲気と曲調なのは確か。この近辺の作品ばかり持ってて聞くんだけどどれもこんな感じ。もっともっと知り尽くさないといけない人の一人なんだけどなかなか…。





Barclay James Harvest - Baby James Harvest

Barclay James Harvest - Baby James Harvest (1972)
Baby James Harvest

 英国のロックが深いな〜って思うのは一辺倒な世界じゃないから、ってのと周辺国で聴けるような音の原点が大体英国でも出来上がっていたりするから、ってのもある。発想やアイディアってのもあるんだけど、言い始めたらキリがないんで(笑)。なんでまたそんな事を思ったかっつうと、自分的にはあまり英国ロックの中で「メランコリック」って言葉を使う事はなかったし、そんな印象を持つバンドや楽曲はさほど多くなかったからさ。そう思える曲はそりゃいくらでもあるんだけど、エッセンス程度なんで形容詞として使うことなかったんだけど、今回はそのメランコリックっていう自分の中ではフィンランドのロックを形容する言葉をね使いたくなった。

 1972年にリリースされたBarclay James Harvestの4枚目、かな、の「Baby James Harvest」。アルバムジャケットが有名で、レコード屋行くといつも見かけてて、何だろな、くらいにしか思わなかったんだよね。赤ん坊が植木鉢に入ってるだけなんで目立つんだが、バンド名知るまでは何の気にも止めなかった。んで、プログレ知ってしばらくするとBarclay James Harvestってのが出て来て、初期作品に惚れるんだが、その後順番に聴いていくんだが、この「Baby James Harvest」で路線の変更にやや戸惑いを覚えて徐々に聴かなくなっていくと言うアルバム。

 イメージだけの話なんだが、バークレイ・ジェームス・ハーヴェストってシンフォニックオーケストラロックとハードロックの融合みたいなもんで、オーケストラがいてこそのバンドってのあったんだが、それがまるでなくなったから誰これ?って感じ。そんな曲ももちろんなくって、単なる英国調のロックバンドが残されているって感じで、そのまま裸の姿が出て来ているのが「Baby James Harvest」というアルバム。バックグラウンドなしに聴いたらなかなか牧歌的でメランコリックなバンドだな、って思う作品だけどちょいと粗野かなくらい。でも、過去作知ってたから「ん?」ってな話で言っても佳作、聞く聴かないで言えばなかなか手に取り機会は少ない、か。だからこそこうして取り上げるんだけどね(笑)。

 いや、歌メロも良いし、アグレッシブな姿勢での演奏です。期待しているリスナーが悪いんです。バンドとしてはそもそもこういうモンなんですってのを出しただけなので、だからこその赤ん坊が出て来たジャケットになって生まれ変わってるんだよね。それまでの華麗なる蝶々から人間の裸の姿にさ。そんな意味もあったのかな、なんて深読みしちゃったりしてフムフム。後で紐解けば鍵盤奏者があまり積極的にアルバム制作に関与していなかったためにギターが中心っぽい音になったらしい。ふ〜む…。足りん、な(笑)。






Moody Blues - Seventh Sojourn

Moody Blues - Seventh Sojourn (1972)
Seventh Sojourn (Reis) (Exp)

 古き良き英国のロックバンド、それもロック史では必ず名前を聞くバンドなどの中で結構な数のバンドが今でも活動しているってことは知られているようで知られてないかも。しかも再結成とかじゃなくてず〜っと解散せずに続けているっていうバンドも割とあって、今のネット時代になってから昔のバンドを紐解いていくと今の姿に出会うとか、地味ながらも今の作品に出会えるとか、もちろん再結成もあるんだけど、そんなことでかなりの数のバンドが現役、とも言えるか。そんな中、ロック史ではず〜っと現役を貫いているのはストーンズくらいだろう、って言う一般認識なんだが、まぁ、バンドのメンバーがさほど変わらずってのは少ないんだが、このMoody Bluesなんかも実はず〜っと活動していて、オリジナルメンバー3人も残ったままなんだな。こんなに有名なんだが日本じゃ…。

 1972年(!)にリリースされた8枚目のアルバム(!)「Seventh Sojourn」です。活動開始が1964年だから既にこの年で8枚目というベテランバンドの域です。しかも2枚目の「Days of Future Passed」からはず〜っとコンセプトアルバムを出し続けてるからこれにて7日目の安息日とも言える作品として「Seventh Sojourn」なワケらしい。これまでのプログレッシブさからの反動か、全てを悟り切った姿でもあるかのように牧歌的でかなり向こう側に近い、天上の世界とも言える音で、ロックなのか、これ?と思う部分もあるが、この音の密集さ加減は相変わらず。ただ、怒涛の迫力や展開や効果音によるドラマ仕立ては鳴りを潜めてヒーリングミュージックとも言えるかのような世界観になっている。

 う〜ん、好きか?って言われてもピンと来ない。ただ、これまでのMoody Bluesのアルバム郡の集大成としてならわかる、と言うか、この7枚のアルバムが箱に入ってひとつの作品なんですよ、と言われると納得するのだ。この「Seventh Sojourn」は最後の曲です、って意味になるので、なるほど、と。実際昔はそういう風に自分ではMoody BLuesを聴いてたなぁ…。やってたことが早すぎて壮大で英国的で、だからこそ衰退も早かったか…、でもまだやってる。彼らも来年は50周年なんだから何か動きがあるかもしれん。




Wishbone Ash - No Smoke Without Fire

Wishbone Ash - No Smoke Without Fire (1978)
No Smoke Without Fire

 英国のバンドがアメリカ進出を狙って出す音、ってバンド側で意識して出すものなのか、プロデュース側がアメリカ風味を意識して出すものなのかって話で、トータル的にアメリカナイズされた音ってのはあるんだが、そういうのがよくわかる作品が自分ではマイケル・シェンカー・グループの「限りなき戦い」というアルバムで、現行CDだとオリジナルミックスとアメリカンミックスの両方が聴けるんだが、これがもう完全にプロデュース側での仕事でガラリと変わるワケで、そういうことかと納得するんですが…、曲自体は英国人は英国人な音しか出てこないだろうからやっぱアレンジだし、プロデュース側だろうなぁ。それも含めてのアルバム制作ってことだし、バンドの意思が反映されるんならそういうモンかなと多々考えてしまったのだった。

 ローリー・ワイズフィールドってさ〜って思ってWishbone Ashの1978年の「No Smoke Without Fire」を取り出して見ました。昔Wishbone Ashをひたすら集めてて、後追いだったから割と順番に聴いてったんだけど、途中から全然面白くなくなって集めてただけって話。この「No Smoke Without Fire」あたりは真面目に聴いてなかったんだろうなぁと今聴いてて思った。じっくり聴いてみれば原点回帰な英国ツインリード及びWishbone Ashらしい哀愁のメロディと旋律が詰め込まれまくった繊細な作品なんだけど、なぜか初期に比べると心への響き具合が少ない。これはなんだろう?楽曲レベルやバンドの質や方向性など全てが「Argus」的なモノを指しているのに、何かが足りない。傑作です、間違いなく。あのWishbone Ashが帰ってきてるんだから、ファンなら狂喜して迎えるアルバムです。ところが、やっぱりアメリカナイズされたここ数年の影響が大きいのかバンドのサウンドはどこか湿り気のない音でアメリカンなスタイルが出ちゃってる。冒頭の「You See Red」からして乾いた感じあるもん。そんな印象もあってやっぱり傑作なのに何度も聴き込めないアルバム、が自分の印象。アルバムジャケットはヒプノシスだしプロデューサーも昔の仲間引っ張ってきてるし、完全に英国風な音に仕上がってるのに匂いがイカン。リスナーは敏感なものだ。

 「Argus」を彷彿させる「The Way of World」はローリー・ワイズフィールド快心の作品で、まさしく往年のWishbone Ashを意識して、さらにツインギターバンドという看板を全面に出しながら哀愁のあるメロウなラインのみならず起伏に飛んだ展開を意識した名曲、と呼ばれるし、その話に嘘はない。ただ…、多分進化が欲しいのかも。「Argus」の世界は「Argus」で良くって、そこから発展したWishbone Ashの音ってのを皆期待してて、レイドバックも良いけど、今レイドバックするんじゃなくってさ、そういうのって書いてても難しいだろうなって思うけど、多分同じような楽曲のお話なら元々の楽曲聴く方が良くってそれが超えているなら別だけど超えてない単なる模倣だったら別に…ってトコだから。もっともコイツを聴いてファンになる人もいるだろうけどさ。

 な〜んかね、聴いててもっと出来たんじゃないか?って思っちゃってさ、凄い名作です、念のため。ややアメリカ風なところが好きじゃないけど、アルバムの曲とかバンドの音は往年の姿に戻ってる。でも、何かが…ってだけ。その何かを埋めてくれたのはこの後出て来たPraying Mantisなんだよね…。






Snakecharmer - Snakecharmer

Snakecharmer - Snakecharmer (2013)
スネイクチャーマー

 かなり忙しい日々が続いてたので、新着アルバムなんぞも全然聞けてなくて…ってかそんなに新着調べ切れてもいないのでどうなってんだか、と先日アマゾンを調べてたりしたんで右のスライドショーの中身がガラリと変わったりしてます(笑)。全部聴くかどうかってのはあるけど、自分用の忘備録でもあったりするので…。そんな中スーパーバンドとしてチラホラと聞こえてきたミッキー・ムーディのバンドってことでSnakecharmerっつうバンド。バンド名に蛇付けるのは意地なんだろうか?Whitesnekeってミッキー・ムーディがバンド名付けたのかな?それとも蛇繋がりで少しでも知名度を利用したとか?まぁ、いいか。

 2013年初頭から出て来たSnakecharmerのファースト「スネイクチャーマー」、やっぱバンドメンバーの構成から書かないとわからんし…、Whitesnakeのミッキー・ムーディ、Wishbone Ashのローリー・ワイズフィールド、カンタベリー出身からメタルまでのニール・マーレイ、その他。うん、後はよく知らん。ドラムはThunderってバンドのらしいが、そもそも聴いてないからわからん。オジーんとこの鍵盤奏者って今の?んで、ボーカルがハートランドっつうバンドの人で、いぶし銀なバンドだったらしい。

 んで、経緯は分からんがまずは音を聴いてみてね、ズバリ霧がかかった英国ハードロックでしかない。70年代風なのはもちろんのこと、しかも純英国的というか、アメリカを狙ったかのような英国ハードロック。バドカンとかウィッシュボーン・アッシュのローリー・ワイズフィールド時代とか…、そのままだが(笑)。真面目に書くとさ、アルバムの印象ってのは地味。歌がもっさりしてるからハジけ感はないんだよね。でも、ギターがミッキー・ムーディとローリー・ワイズフィールドという毛色の違う二人なので一発でどっちが弾いてるか分かるっていうのは良いかも。明らかにミッキー・ムーディはブルージーだしローリー・ワイズフィールドはメロディアス。曲も地味だけど、結構キャッチーに出来てるからストレートでかっこ良い。バラードなんかもツボを得ているんでさすがな音。後々に佳作と呼ばれるアルバムになるんだろうと思う。

 自分がコレを何度も聞くか?ってぇと…、いや〜、これなら本物の70年代アルバムの何かを聴いてる方が良いなぁ(笑)。






East of Eden - Mercator Projected

East of Eden - Mercator Projected (1969)
Mercator Projected

 ホントの所、一体どれくらいこの手の英国B級系バンドって売れてるんだろ?CDや雑誌だってそうだけど相当数出回ったりしている気がするんで結果的には結構な数が固定的に売れるとするならば、1万枚くらいはあるのだろうか?今の時代じゃCDもなかなか苦戦するんだろうけど、3万枚も出れば大ヒットなんだろうな。固定的な枚数が出て行くならば今ならAKBのシングルより売れるんじゃないか?オリコンのトップチャートで数千枚とか数万枚とか有り得ねぇだろ。もとい、話が逸れたのだが、やたら調べてても日本盤がちゃんとリリースされてて見事だねぇ〜って思っちゃうから、ついそういう勘繰りしたくなった。

 1969年にリリースされたEast of Edenのファーストアルバム「Mercator Projected」です。East of Edenの場合、The Whoの熱心なファンならばデイヴ・アーバスの名前を知ってるかもね。「Baba O'riley」の終盤のバイオリンソロはこの人です。何でもキース・ムーンの友人だったので、呼んできたってことで「Who's Next」のアルバムの「Baba O'riley」のプロデュースの名にはキース・ムーンもクレジットされていた、はず。ちなみにキース・ムーンもたまにEast of Edenのライブに飛び入りで参加していたりしたらしいので、East of Eden側からしたら名を売るには絶好の機会だったろうな、と思う。

 それはともかく、バンドとしたって1969年にはアルバムデビューしているから、もちろんプロのミュージシャン達なワケで、しっかりとアルバム3枚くらいはリリースしているんだから侮ってはいけない。セカンドの「錯乱」は結構知られているアルバムだけど、今回のファースト「Mercator Projected」なんて全然知られてなかった…ってか手に入らなかったもん。あんまり真面目に探さなかったけど…。CD時代になってからだね、この珍妙なジャケットを見て、へぇ〜なんて思って聴いたのは。そうだな…、形容詞としてはもう英国的、としか言えない。ハードロック…じゃないし、プログレ、でもないしサイケ、でもないなぁ…、ポップ、でもないし…、相当形容に困る音で、デイブ・アーバスのバイオリンがその協会を曖昧にしている部分あって、音自体はこの頃に有りがちな英国のごった煮なんだけど際立つバイオリンとベースって感じかな。チェンバーな雰囲気もあったりするし、疾走するロックなのもあるしワケ分からんです、これ。アルバムとしてまとまりなんてもとろんないんだけど、かなり面白いハイレベルなラインで繰り広げられる妙な旋律なロック。何十回か聴いていれば分かるかも知れない音世界…、か。

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Marsupilami - Marsupilami

Marsupilami - Marsupilami (1970)
Marsupilami

 サイケデリックな波からの脱出と新しいハードロックやプログレッシブ・ロックとの出会いみたいな所から、そして一方ではこの手の音が商売になると踏んだ各レーベルの思惑も手伝い雨後の筍のように続々と何でも出て来た英国ロックのアイディア豊富な世界観、正に何でもありの奥の深さは知られた所だし、多分今ではもうこの辺りってマニアのものじゃなくなってるんじゃないかと思ったり。紙ジャケでほぼ全てのアイテムがリリースされたりリマスター盤も出たりする訳だから日本でもそれなりに需要が高いってことで売れるんだろうし。ただ、買う人は全部買うからそういう固定的な数量は見込まれてるんだろうと。それはともかく、当時はどんだけ売れたんだ?って話になるとほぼ皆無だったんじゃないだろうか?ってバンドも多数…。

 1970年にファーストアルバム「Marsupilami」をリリースしたMarsupilamiというバンドもそうだ。セカンドの「Arena」はその後英国ロックの名盤として語られることもあったが、ファーストの「Marsupilami」なんてジャケットすら知られてなかったんじゃないか?アマゾンで見つけたこのジャケットのダサさにはかなり驚いたが、これがホントにオリジナルなんだろうか?あまりにもセンス無さすぎるんだが…、英国のこの時代のロックバンドでここまでダサいのも多くはない(笑)。

 ところが、その一方聴けるサウンドは期待を裏切らないダサさ…いや、カッコ良さ…、いやカッコ良いっつうか…B級っつうか…、冒頭から何か有りそうな雰囲気のイントロが流れてきて突然やっぱりキター!って感じのドタバタ劇。一聴するとヘヴィロックの世界観でもあるけど、展開がプログレ的、鍵盤やフルートが活躍するからそうなるんだろうけど、ここのドラマー君が、結構カッコ良くってなかなかソリッドにツボを得たドラム叩いてくれてます。そしてギターのエグい音が堪らなくよろしいんですよね♪ ハードロックに向かいたい志向とプログレ的展開と何でもありな楽器類に加えてサイケデリック風味な雰囲気を引き摺っている時代性がそのまま反映されたバンド、セカンドの「Arena」はテーマを決めたから統一感があるが、こちらの「Marsupilami」では新しい時代に自分たちもやってくぞ、みたいなのがあって気合は十二分、楽曲へとの取り組みも十二分なんだが、志向性がよくわからん(笑)。

Arena
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Cressida - Cressida

Cressida - Cressida (1970)
Cressida

 何やらこの手の英国系サウンドに入っていくとまるでライブラリに困らないってのと久々に聴き続けられるってのも新鮮で、昔聞いてた時と印象が異なるアルバムが多いんだよなぁ。それだけ聴き込みが足りなかったってことだろうからこうして聴き直すのはつねづね思うけど良い機会だ。できれば昔書いた記事のあるアルバムも聞き直して書きたいな。そのうちそっちも進めてみるか…って思ったりするがまだまだ新たなる領域が多数ありそうなのでそっちはまだ先だろう。

 1970年にヴァーティゴからリリースされたCressidaのファーストアルバム「Cressida」ですがね…、このバンドってこんなにキャッチーでポップだったっけ?セカンド「アサイラム」の印象が強くて思い切りハモンドが強烈なプログレバンドだっていう刷り込みが出来上がってしまっていたんだが…。聴いた感じでは自分の大好きなキャラバンとかなり近い感覚のアルバムで、アルバムジャケットとかバンド名とかを見直してしまったくらい。ホントにCressidaだよな?と。ちょっとこれはライブラリに埋もれてたけど何度も聴き直していかないといけないくらいの名盤じゃね?と反省&新たなる再発見に感謝←自分(笑)。この儚い感じの歌メロがちょいと胸に染みます。ポップスってもいいくらいの美しさとメロディー感を持ちながら、それでいてきちんと英国ロックしている至上のサウンドだった。そっか…、こんな音だっけなぁ…、プログレバンドとしての色眼鏡で見ていたんであんまり聴かなかったんだけど、こりゃいいや。まだまだ未熟な自分です。

 演奏自体は結構凝ってたりするんでその辺も飽きないし憂いもあるし60年代から脱出してきた時代の音ではあるけどかなり完成されているようで、もっと長い活動ができていれば結構定番なバンドになったんじゃないかな。

アサイラム
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Raw Material - Raw Material

Raw Material - Raw Material (1970)
Raw Material

 華麗さが伴わないハードロック、それが70年代の英国のハードロック系の特徴だと思う。中盤以降は整然としたバンドがいくつも出て来て今でも通じるHR/HMの流れが出て来たけど、前半は有象無象の実験サウンドの中でハードロックだという形にこだわらない雑多な音に取り組む連中ばかりで楽曲の複雑さや実験精神、はたまた様々な国の音楽を持ち込んでみたりと云う正に宝箱的に何でもあった。レーベルも何が出てくるかわかんないから色々なバンドを青田買いして出して行ったしね、それが英国ロックの深い所。

 1970年にアルバムをリリースしたRaw Materialというバンドのファーストアルバム「Raw Material」などを聴いてみた。確か結構ヘヴィさもあったよな、という記憶だったのだが、聞いている感想としてはかなり満足度が高くて嬉しい♪ベースがワンパターンマンネリのラインをず〜っと奏でてくれるっていう普通の姿が心地良くてこれぞ70年代の音だな〜と。何だろな、このテンションの上がり具合は。ドラマーの手数の多さも好ましいし、ハモンドも心地良くなっててくれるし、ギターは目立たないんだがツボを得たところでてきてくれるし、ヒステリックなまでのフルートはどこかのバンドを思い出させるものだね。Raw Materialってセカンドの「Time Is」がネオンから出てて有名なアルバムなんだが、このファーストもなかなかの仕上がりなのでセカンド「Time Is」だけが持ち上げられる必要もないね。ややチープ感はあるけど、ともすればメジャーなプログレバンドとして残っててもおかしくないセンスはある。楽曲のインパクトがちょいと足りないのは事実だがファーストアルバムなんてそんなもんだろう。

 いくつかキャッチーになっていたりする曲もあってバンドの方向性がどこを向いているのかよくわからんままだけど、それもまたヨシ…ヨシ、って言うか何枚もそのままじゃ続かないだろうけど、今のところは良いんじゃない?でも、それが仇となって2枚で終わるんだけどさ。歌が結構儚くて静かな歌の方が似合ってるかな。それにしてもここのベース、フィル・ガンって人だけど、良いベース弾くな…。上手いとかじゃなくて淡々とフレーズを奏でるというセンスが好みです。

Time Is
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Jade Warrior - Last Autumn's Dream

Jade Warrior - Last Autumn's Dream (1972)
Last Autumn's Dream (Dig)

 毎度の事だが、どこに向かうのやらこのブログ記事…って感じに発掘しちゃうんだよねぇ、聴くものをさ。英国系はひたすらとあるのでそりゃま何が出て来てもおかしくはないのだが、そっか、これあったな〜って。ヘヴィロックと言えば昔は自分の中ではそのギャップってハイタイドとかジェイド・ウォリアーだったんだよ。もちろん他にもあるけど、特にJade Warriorは透明感溢れるサウンドとの対比が凄くていきなりヘヴィ・ロックになったりするから訳分からなかった。だから好みのバンドかと訊かれても、多分好みじゃない、と答えるバンドのひとつだろうと思う。

 Jade Warriorの3枚目、ヴァーティゴ最後の作品「Last Autumn's Dream 」、正にサムライの過ぎ去りし秋の夢って所なのだが、凄く久々に聴いてみてこんなんだっけっかなぁ〜?と肩透かしを食らった一枚でした。もっとブリブリヘヴィーだったと思ったんだが、アルバム違いかな。美しい透明感溢れるアコースティックサウンドとフルートの調べなどと超絶ヘヴィな楽曲が基本的には入り交じってくるんだが、2曲目の「Snake」あたりが来るとおぉっ!って思うんだけどさ、隙間の楽曲はちょいと眠くなる。んでまた「Joanne」が来るとエスニックだけどヘヴィになってるじゃない?みたいな感じで起伏が激しいのでなかなか…。精一杯和風な音とか旋律をやってくれてるので日本人的には好ましいバンドの音なんだが、欲しているのはそうじゃないんだよねぇ…的に微妙。

 結局ヘヴィな楽曲は後は出てこなくて、ヘンな楽曲なら「The Demon Trucker」ってのがあるのだが、一歩間違うと80年代のトーキング・ヘッズみたいになるんで難しいところだ。こんなに面白味無かったバンドだったっけ?昔はヴァーティゴ時代とアイランド時代であまりにも音が違いすぎてヘンなの〜って思ってたけど、実はヴァーティゴ時代もアイランド時代とさほど変わらない音だったんだな〜と認識を改めなければ…。なかなかこういう誤解したバンドって自分の中では多いんだろうと思うから、こうして聴き直せるのは良いね。






Clear Blue Sky - Destiny

Clear Blue Sky - Destiny (1971)


 ロックに於ける常識ってのは多分、ない。万人が思うであろう常識ってのをぶち壊すのもロックだし、と言いつつも概ねある程度の常識の範囲内で片付けられていることは多いんで、破壊と創造などと言うカッコ良いものでもなくなっているのは事実。ところが70年前後はそんなのばかりで面白かったワケでして、それが創造なのか破壊なのかってのもわかってなかったから出来た技なんだろう。そんなことをヒシヒシと感じたバンドをご紹介。

 1970年にアルバム「Clear Blue Sky」でデビューしたClear Blue Sky、平均年齢若干17歳と言うフレッシュなバンド、ヴァーティゴからのアルバム一枚で消え去った…と思われていたけど、実はセカンドアルバム「Destiny」のデモがありました、ってことで90年代になってからリリースされたセカンドアルバム「Destiny」です。何を今更感が強かったんだけどやっぱりClear Blue Skyだし、ってことで買っちゃうんだな。んで聴いてみれば、驚くほどにファースト「Clear Blue Sky」と変わらないくらいのヘヴィ・ロックでして、密かにコレ、かっこ良いじゃないか、なんて聴くワケだ。ただ、カタログ上には出てこないし、なかなかな〜なんて思ってたけど、さっきオフィシャルHPとか見てたら再結成してアルバムも数枚出してるんだな。もっともオリジナルメンバーによるものじゃないけど、バンド名は使っているってことでちょっと驚いたけど、もしかしたら日本にはもう来たんだろうか?よくわからんが。

 そのセカンドアルバム「Destiny」はファーストのインパクトをそのまま伝えてくれる感じで、ちょっと上手くなってるかも。多少怠惰な感じに締りがないのも相変わらずだけど、このままの路線で進んでくれたらバッジー的なバンドにはなれたんじゃないか?とも思うだけにやや残念。一方ではアルバム一枚だったから良かったのに、ってのもあるが、このセカンド「Destiny」、没ってのもわかるけど、リリースしてればな〜ってのもね。ちょっとアマチュアっぽい部分多すぎるか。個人的には大好きです、この音。T2やClear Blue Skyってのはホント、面白いもん。

Clear Blue Sky
Clear Blue Sky
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Clear Blue Sky
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Hackensack - Live at the Hard Way

Hackensack - Live at the Hard Way (1973)
Live at the Hard Way

 思考回路を全て破壊する音ってのがあってさ、たいていの音楽ってのは聴きながら何かできたりするし、BGMなんて言葉もあるくらい流しておけるものが多いのだが、ロックってのはそうも行かないのが多い。それでも適当に聞き流せるものも多いし普通に聴いてても頭に入らない音楽ってのもあったりと色々だ。ただ、その中でもBGMだろうが普通に聴こうが他のことが手に付かなくなる、頭のなかが空っぽになっちゃう、っていうのもあって、これはもう両極端で好きすぎて他に気が回らない、ってパターンとやたらと気になる音の世界って感じ。まぁ、そこは色々あるけど大抵ヘタなのとか個性的なのとかは後者の部類に入る。こういうのって困るんだよな〜、いつもブログ書く時って音を聴きながら書いてるんだけど、それが進まないってお話でさ、まったく耳障りな音…いや、違う、聴く者を痺れさせる音、ってことだ(笑)。

 Hackensackってバンド知ってる人どんだけいるんだろ?ここの読者なら割といるんだろうとは思ってるけど、それはともかくまぁ、そのHckensackってバンドは60年末にメジャーデビュー、アルバムは1974年に「Hackensack」の一枚だけなのだが、超強烈なインパクトを放つブルースベースのヘヴィメタル…、いや、当時だからハードロックですがね、そのHackensackの1973年の発掘ライブ盤ってのが「Live at the Hard Way」としてリリースされてて、ジャケットに写ってるようにニッキー・ムーアの醜悪な巨漢姿だけでインパクトを放っているのは見て一発でしょ。初期のシングルばかりを集めた「Give It Some」なんていうアルバムもリリースされてるみたいでYouTubeで聴けるんだけど、こっちのはまだ普通の音してる感じ。ところがファーストアルバム前のこの「Live at the Hard Way」はもうぶっ飛んでます。あの巨漢がこんな風に歌ってるのかみたいな姿を想像する方が楽しいんで、どうも色眼鏡的に聴いてしまうけど、どうしてどうして、アグレッシブに且つスーパーヘヴィーにグイグイとブチかましてくれるのでこれぞヘヴィーブルースハードロックみたいな感じで頼もしい。癖になる人は癖になるかも(笑)。

 音楽とは異なる視点から入ってしまっているんですが、サウンドは個性際立つ演奏陣に支えられた正に70年代なライブサウンドを出してて、アルバム「Live at the Hard Way」で聴けた整然さとは雲泥の差の超絶ヘヴィロックのライブが楽しいんでジャケットのキモさにおののかずに一度耳にしてみると意外と、というバンドですね。

Hackensack
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Three Man Army - 3

Three Man Army - 3 (2005)
3

 昔さ、ロックを聴き始めてしばらくしてからブルース・ロックって世界が基本ってか、ブルースが基本で、ブルースロックとブルースって違いを分かってなくて、その頃にも色々とブルースロックバンドを探してて、凄くたくさんあるな〜なんて記憶があったんだが、こうしてひたすら垂れ流しでブログを書いたり聴いてたりすると意外と多くもないのかな、なんて思ったりしてね。フリーとかあるんだが、オリジナルアルバムは全部登場してしまっているから一捻り必要で、即座に登場ってワケにもいかないし、かと言ってマイナー過ぎるブルースロックまがいのバンドを聴く気分でもないので何かな〜とかライブラリを漁る。忙しいんだが…。

 結果、Three Man Armyの「3」を手に取ったのだな。録音はコレ1974年前後なんだろうけどリリースは2005年?かな。何でも前作「TWO」の録音時にはアルバム2枚組にするかっつうくらいの楽曲が録音されていたとのことで、未発表作品の位置付け、更にロックオペラの形態を配しているようで、とか色々とありそうだが、そのヘンあまり気にしてない。なんでって…、音聴けば一発でThree Man Armyなサウンドでカッチョ良いんだからいいな、って(笑)。あれ?ブルースロック聞きたかったんじゃなかったっけ?と自分でも思うのだが、この「3」はブルースロックというカテゴライズで括られるものでもなさそうだ。かなりドラマティックで叙情性のあるハードロック基本のサウンドで、大変良い♪まぁ、一方ではともすればAOR?みたいな旋律があったりするのは後々の活動を知っているからであって、メロウなバラードが幾つか入ってるという言い方にとどめておこう。ちょっとね、「Look At The Sun」を聴いてて思ったんだがアルバムの空気感っつうかムードや雰囲気がデヴィッド・ボウイの「Rise & Fall of Ziggy Stardust」によく似た感じかも。退廃的な中での光の差し込み方ってのか、そういう感じが。オープニングからギターがこれでもかっつうくらいにギターらしい生々しい音で左右チャンネルで迫ってきてカッコ良くてさ、オペラ調?なんて思うけどしっかりとドライブしたリズムが入ってきてアルバムをグイグイと聴かせてくれるんで嬉しい。それにしてもエイドリアン・ガーヴィッツの声が良く出てる。ドラムはこの時期なのでトニー・ニューマンのドタバタサウンドでやっぱB級ながらも素晴らしいバンド。発掘音源と言えどもこれだけのクォリティなんだから恐れ入る。「Come To The Party」のキャッチーさ、「Let's Go Get Laid」美しいアコースティックギターの響きからオジー・オズボーンのような歌へと聴かせる部分もかなりよろしい♪

 Three Man Armyの面白さってのは決してメジャーなメロディやリフってのが突出することなくって、バンドの音として楽曲が楽しめるという姿だろう。センスも良いしメンバーだってBaker Gurvitz Armyも含めてそこそこの人脈揃うんだし、凄いんだがどうにもロックの世界では大成しなかったけどさ。それにしてもこの「3」、多分前作「TWO」に続く傑作の一枚なんじゃないか?ちょっとドラマティック過ぎる嫌いはあるけどこういう自然体なロックが必要だ。作りこまれないロック、ってね。

TWO
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Ten Years After - Watt

Ten Years After - Watt (1971)
Watt

 早いものでもう2月か…。正月だ〜って思ってたのもつかの間、こんな調子で毎月さっさと過ぎ去っていってしまうのだろう。ここのところ猛烈に忙しいのであまりまとまって何かができることがないのだが、こうして時間をロスしていくのだな…。その合間合間に聴く音楽は相変わらずロック。トラッドとかフォークとかジャズとか色々つまむんだけど結局ロックでガツンってのが一番効く。やっぱりそうしないとダラダラしちゃってリズムにノレないんだよね。ノレないと全てのピッチが遅くなるから良くない。今の忙しさはさっさと片付ければもうそれで終わるんだから早く終わらせたいっ!とボヤいてみるが、どうなることやら(笑)。

 10年後、ってのは先が見えない話だったけど、後から振り返る10年はあっという間だ。Ten Years Afterもそのバンド名を付けた時はそれを知らなかったことだろう(笑)。その1971年にリリースされたアルバム「Watt」、5作目かな?一番脂が乗ってる時期のはずなんだが、確かに乗ってる。でも、それはバンドとしてバランスがとれているというだけで何かに突出した作品にはなっていないし、ギター的にも尖ってないから無難に収まってしまっているんだよな。アルバムとしてはかなり良い作品だし、この時期の名作に入ってくると思う。だけどこの後の崩壊劇を知っている見としてはやはりここでのバランスというキレイ事があったからこそ路頭に迷ってしまったのかな、とも思ったり。結果論だから意味ないけどね。

 そんなの無視して聴いてみる「Watt」は昔聴いた時から好きな作品で、何が?と言われても答えにくかったな。ギターが、ってワケじゃないし曲が良い、ってワケでもなくて、だからさ。今回すげぇ久々に聴いたんだけど、やっぱ良いアルバムだな、って思ったし好きだよな、と。歌声か?いや〜、ギターか?いや〜、もっと弾けるからね、この人。となると何だろ?そんなアルバム。レオ・ライオンのベースとかも良いし、もちろんアルヴィン・リーの歌とギターはどちらも抑え気味で、バンド全体がウッドストックの暴走から大人になってバンドを大切にしている感じ。その分何かを失い始めているとでも云うのかな、そんな印象。個人的にはここでTYAは終わってるんで。

Think About the Times: the Chrysalis Years
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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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