年末のご挨拶

 早いもので年末ですね。今年も色々と聴きました。新しいのも古いのも、そして書きまくり…。まだまだ書きたいのや聴きたいのはいくらでもあるってのがまた困るんだが(笑)。来年も飽きずに懲りずに適当に楽しく、よろしくお願いします♪

 2012.12 フレ

The Doors - L.A.Woman

The Doors - L.A.Woman (1971)
L.A.ウーマン

 早いもので2012年の大晦日になってしまったが、何も進んでない…(笑)。気ばかりは色々と…と思いつつも結局どうでも良いか〜って元来の怠け者性が出てしまっているな。昔みたいに元旦三日間はスーパー休みです、とかだと色々と買い出ししなきゃとかあるんだろうけど、年がら年中売ってくれているんでそういうケジメもあまり必要なくてね、食べるのには困らないし、多分他もあまり困らないだろう。大晦日もガキの頃知ってた雰囲気とは全然異なっているように見えるのは年を重ねたから?もっとワクワク感あったんだけどねぇ…。昔そんな話しを誰かとしてたら、大晦日とか正月ってのは自分で作らなきゃ何もしない日々なだけだから自分で忙しくしたり色々なことをやったりしてゆっくりする所がゆっくりするんだよ、そうすると正月が正月らしく過ごせる、って言ってた。なるほどね、その通りだ、と納得はしたものの、一方ではそのケジメってさ、一週間くらいしか持たないワケだから意味ないんじゃないか?なんてのもあったりして今に至る(笑)。お叱りの声はいくつも頂くと思うが、人それぞれの年末年始があるものだ。正月から働いている人だって多いワケだしね。

 1971年にリリースされたThe Doorsのラストアルバム…ってかジム・モリソン参加のラストアルバムとなった「L.A.Woman」、既に40周年記念盤までもリリースされている古い作品だ。昔The Doorsを結構聴いていた時期にはもちろん最初の「Doors」から全部順番に聴いていって、そのカリスマ性とか神秘性を秘めた初期作品をやたらと聴いていたもので、この「L.A.Woman」はちょっとアメリカし過ぎててThe Doors独特の神秘性ってのが薄れてるよな…と思って他のアルバムに比べたら全然聴いた回数は少なかった。ところが、40周年記念盤がリリースされた時に自分の手持ちレコードを聴いてて、ちょっと違った印象は受けたんだよね。かなり硬派なブルース・バンド、な印象とでも言えば良いかな。元々The Doorsってライブだと古いブルースナンバーなんかも普通にやっててあの神秘性の高い楽曲よりもそっちのブルース的要素のほうが強く出ていたバンドで、ジム・モリソンというカリスマがいなきゃそれほどのバンドにはならなかったのは明快なワケで、音楽的にはそんなもんだ。ところが各アルバムではそこに神秘的な歌詞と影響されるサウンドが重なってユニークな音作りになっていったんだな。それでもバンドは1967年から1971年までに6枚のオリジナルアルバムをリリースというハイペースだったのもあって疲弊していたようだ。

 そんな背景や色々とあって「L.A.Woman」。硬派なソウルブルース・ロックバンド、アメリカに根差した音と気怠く男臭いボーカルを配した作品に仕上がっていて初期のThe Doorsからしたらたった4年の間でここまで変貌してしまったかと思うばかりのサウンドだ。ところが、冷静に考えてみればこの方向性ってのは以降もずっと続いていけるサウンドで、悪くない方向性だったんだなとも思う。本来バンドの中にはメンバーとして存在していないソリッドなベースが中心となったアルバムになっているという不思議。やはりベースという楽器の重要性を一番理解していたのはバンドそのものだろうから、ここまでクローズアップしているのだろうか。カリスマ性を除いてみればジャジーなギタリストとサイケがかった鍵盤、ソリッドなドラマーによるバックで、ファンキーなベースが入っているというアメリカなバンド。そんな指向性をきっちりと示した作品が「L.A.Woman」だ。アルバム全編に渡って陰りや神秘性なんてものは皆無で、硬派でソリッドなバンドの疾走感溢れる演奏が心地良い。名作とは言わないが、新たな方向性としては期待させる音、かも。

 昔はそんな風に聴けなかったんで、自分の耳も成長したな〜と思う。こだわりがなくなってきた、とも言えるのだが(笑)、それと全然The Doorsなんて聴いてなかったから久々に聴いてカッコ良さを再確認したってのもあるか。いずれにしてもやっぱりこのヘンのロックのスピリッツは何十年ロックを聴いていても好きなものだ、と。








Il Rovescio Della Medaglia - ‪La Bibbia‬

Il Rovescio Della Medaglia - ‪La Bibbia‬ (1971)
聖典~ラ・ビッビア(紙ジャケット仕様)
 突如として決定した「イタリアン・プログレッシブ・ロック・フェスティバル 最終楽章 2013」ってなイベント、何と驚くことに三日間バラバラでそれぞれが14,800円というチケットのお値段でして三日間行けば45,000円の出費となるとんでもない大人向けのイベント、しかし出演するバンドを見てその値段が安いものだと実感するのだな。あり得ねぇだろ、それ!ってなくらいな面子。詳しくはコチラ…。自分的には初日がもう泣き泣きの一日になるのはわかっているし、やるのも当然アルバム一枚単位づつだろ、って勝手に思ってるが、他も捨てられてないので困ったもんだ。二日目も名盤だらけで…、いや〜、何というイベント組んだものだとつくづく思う。そして本日のお題はその二日目のバンドから…。

 名作「汚染された世界」が世間一般に浸透しているが故に他の作品にあまりスポットが当たらないバンド、Il Rovescio Della Medaglia=通称 RDMです。自分も名盤「汚染された世界」しか聴いていなくてその出来映えに感動していた一人なんだが、実はその前にも二つの作品があるぞ、ってことで聴いた時には「あれ?」って感じで同じバンドとして聴けなかった印象が強かったのだな。何せ仰々しいほどのクラシカルシンフォニックさではなく、仰々しいけどハードロック、というレベルのバンドの音で、かなり一辺倒なサウンドだったから。そしてそのハードロック具合は英国の同時期のバンドと比べるとやっぱり相当にダサくて洗練されていないところがちょいとハマりキレなかったのだな。ところがココの所ドイツのハードロックなんかを漁っていたこともあって、今このダサいイタリアのハードロックを聴いてみると、なかなかブイブイ言ってて面白いな…と英国との比較ではない聴き方が出来るようになっていて、結構楽しんでいた。元々はイタリアン・プログレッシブ・ロック・フェスティバルの流れで聴いていたのでプログレのハズだったんだが、いつしかヘンなハードロックとして聴いていた自分だったり…(笑)。

 1971年のデビュー・アルバム「聖典~ラ・ビッビア」は正にそんな一枚で、「汚染された世界」とはかなりかけ離れたサウンドを持っているバンドに聴こえるだろう。ただ、仰々しいクサさやベタベタ感は変わらずに最初からこのバンドが持っているセンスなようで、なかなか疲れる音。暑苦しいっつうかコテコテっつうか(笑)、普通にロック好きな人には全然薦めない代物なんだけど、ちょっと深みを知りたがってる人には良いかもな〜とか思ったり。音楽的な部分はしっかりしてます、ただ、表現がベタなだけで、ロックかと言われると何とも…いや、ハードロックなんだけどさ、イタリアンな音…っつうかイタリアって濃い〜んだな、やっぱ、って思う(笑)。その濃さが面白くてハマれる人こそがハマるかな。全6曲、10分以上の曲があるもののアルバム全体では30分強の聴きやすいサイズ、そして暑苦しい音、歌がほとんど入ってないに等しいくらいに少ないのも特徴的。そしてヘヴィーなハードロックサウンド…。この音を来日公演ではやらないとは思うけど数曲は多分やるだろうから面白そうかな(笑)。

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Elis - God's Silence Devil's Temptation

Elis - God's Silence Devil's Temptation (2003)
God's Silence Devil's Temptation

 年の瀬も押し迫ってきて、そろそろ多忙に振り回されている人々も多いんだろうな〜と他人事のように普段通りの生活をしている自分ではあるが、年末年始ってのは自分が面倒だからやらない、って決めちゃうと普通に過ごせてしまうもので、それが良いか悪いか、ってのはあるのだが、やっぱり日本人たるものきちんと年末年始の行事や奉公はしておいた方が気持ち良く過ごせるものです。そうしないと普段通り過ぎて色々な意味でケジメだったり締まらなかったりするし、一年の総決算みたいな気分をすることによる気分の落ち着きってのは確実にあると思う。もう何年も面倒だという理由で年末年始の行事をぶっちぎっている自分的にそう思うので今年は多少なりともケジメつけることしておこうかなとかいるのではある…。大掃除でも良いし初詣でも良いんだが…、面倒だな…、いかん…。

 カリオストロ公国から発想したリヒテンシュタイン公国、人口3万人のヨーロッパにある世界で6番目に小さい国だが、そんなん知りもしなくてヨーロッパの地図広げてどこだ?って探してしまったくらい。なんでまたそんなのが?って話だけどゴシック・メタルに興味を持ったあたりからこのリヒテンシュタイン公国出身のElisというバンドの名盤が紹介される度にこのリヒテンシュタイン公国という国名が必ず付けられていて覚えてしまったんだな。んで、当然聴きたくなって聴くワケで、それがしかも自分好みの音なんだ〜ってことに気づいてからは余計に可愛らしく思えるバンドになってしまって、いつしか揃えていってしまうのだった。

 本作はElisというバンド名になってから最初のアルバム「God's Silence Devil's Temptation」という2003年の作品。Elisというバンド名の前はErben Der Schopfungっつうバンド名で、ドイツ語だったのだが、ワールドワイドな活動には不向きだってことで、このバンド名義でリリースしたアルバム「Twilight」の最初に入っているElisという名曲からバンド名を拝借したとのこと。時代が時代だからデスボイスも効果的に入ってるんだけど、最近は自分もこういうのに慣れてきたのもあって今聴くと割とアクセント的に普通に聴けてしまうのだった。見事に女性ボーカル、サビーネ嬢の憂いのある透明感のある愛らしい歌声が可憐に聴こえてくるのが面白い。確かにこのサビーネ嬢の歌声は暗すぎることもなくそして儚く、しっかりと音の微妙なバランスの中に漂っている歌声で、その手のファンからは大絶賛された歌姫だったのだ。自分もそうだね、改めて聴いてみるとかなり唯一無二な声だな、ってのがわかる、わかるようになってきた。数年後に突然他界してしまったサビーネ嬢、実に惜しい…。

 その「God's Silence Devil's Temptation」というアルバム、楽曲自体は割と粗削りと言うかラフな音質で仕上げられている作品でメタルのくせに重みはさほどないという作り方なのかな、もちろんゴシック・メタルなんだけどピアノとか綺麗になってるから華麗だし、そこにサビーネ嬢の華奢な歌声が入ってくるから歪んだギターが結構遠くに音の壁として鳴っているような感じ。ドラムの音とかは妙に80年代風味な聞き慣れた感触があるのも面白くてさ、結局ゴシック・メタルだからそんなにそういうところにこだわらないんだが、ノスタルジックな風味が心地良いかも。そこへ来てサビーネ嬢の歌声が浮遊する…、Theatre of Tragedyとかなり近い風味、ってのはプロデューサーがあのリブ嬢の旦那さんだとか…、ま、人脈語るまで把握してないのだが、そんなことで世界デヴューに相応しいレベルの音作りに向かっていて、あと一歩の所まで来ているな、っていう作品の出来で案の定、次の「Dark Clouds in a Perfect Sky」は大名盤に仕上がるのだった。

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ルパン三世 - カリオストロの城

ルパン三世 - カリオストロの城 (1979)
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 ノイシュヴァインシュタイン城と言えばディズニー城のモチーフともなった世界で最も有名なお城。一般的にお城と言って思い出すそのままの姿を堂々とさらけ出している姿とも言える。日本でお城と言うとちょいと違うかもしれないけどヨーロッパ及びアメリカなどでは多分そういうイメージなんじゃないかと。んで、お城か〜と思いながら何かあるかな〜と勝手な連想を膨らましていたところ、まぁ、いいか、ってモンが思い付いたので適当に書いてみようかな〜と(笑)。

 1979年にリリースされたアニメ映画界の傑作「カリオストロの城」ってことで(笑)。自分的にはさほど、っつうかほとんどアニメって通ってないし、さほど詳しいこともなくて、幼少の頃の漫画=アニメってのは見てたけど、そこからはさほど多くは見てない。ガンダムとかも世代的にそのまま通ってたから結構突き詰めて知ってるってだけで、周辺はさほどでもないし、そこから先は「エヴァンゲリオン」くらいだね、世間的に騒がれていたからどんなもんだろって気になって見たのは。だから今の世代などで知られているようなアニメはほとんど知らないし、別にあんまりそっちに行こうという気もないんだが、「カリオストロの城」については、と言うか宮崎駿についてはやっぱり世間的に話題になる作品が多いので何となく見ている。「カリオストロの城」はそれ以前の作品なので後で知ってへぇ〜てなモンだったが。

 ルパン三世なんてテレビでいつもやってる番組で、それの映画版だろ、ってくらいにしか思ってなかったのがあの映画で別モンで、何かドタバタ劇じゃなくてしっかりと大人のムードを出したアニメで驚いたし、深いストーリーと設定で飽きずに何度も見た。今でもこの話しで盛り上がると必ず皆が言うのが主題歌の「カリオストロの城」の曲と詩の良さ。一度カラオケ行った時にコレを歌うって話になったんだが誰もタイトルも歌手名も知らなくて探せなくてね…、音楽系に一番詳しい自分にお鉢が回ってくるのだが知らなくて、あの手この手で探していったという記憶がある…。まだネットで手軽に、なんて時代じゃなかったですが。

 ボビーという歌手の「炎のたからもの」というタイトルですね。ちょっと前に今井美樹がほぼそのままカバーしたらしいのでもうちょっと探しやすいかもしれないけど、このボビーという歌手さん、どうもボビー&リトルマギーというロックバンドのボーカルだったらしくてシングル数枚出してるとか…、残念ながら自分は全くそのバンドのことも知らず、今YouTube探しても出てこないので知らないままなのだが、ハードロックバンドってことらしい。それがあの憂いのある哀愁のメロディを歌ってくれているというアンバランスさ、丁度本人も転機だと思いながら作品に挑戦したようで、見事に成功したように思われたが、映画「カリオストロの城」が強すぎたのか、上手くブレイクアップに持って行けなかったのは残念。結局幻の1曲になってしまってるよね。それでもとあるファン層には伝説になっているとは思うが。

 「炎のたからもの」が使われたシーンも見事に記憶に残る美しいラストシーンだし、印象に残る使われ方でコレ以上はない、ってくらいなモンだったからか鮮明に記憶に残っている。そして何年経っても名作と語り継がれているみたいだ。よくテレビでも放送しているもんな。昔はテレビで見ててさそれが普通だと思ってたらある時完全版と銘打って放送されたのを見てたらそんなシーンがあるのか!と驚きながら見てたモンだ。今は普通のDVDやBlu-Rayとかあるんだろうけど昔はテレビで見るくらいしかなかったしね。今でも多分やってたら見ちゃう、かな。

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Neuschwanstein - Battlement

Neuschwanstein - Battlement (1979)
Battlement

 そういや、最近結構な具合にハマってるドイツなバンドの中にもきっとジェネシスフォロワー的なバンドはいるに違いない…ってことでハードロックなドイツからちょっと逸脱してプログレッシブなドイツへと手を付けてみる…ってほど食しを伸ばしてはいないので素人丸出しのレビューではあるのだが、ま、それもいいさ。皆年末で忙しくしているに違いない(笑)。あ、そうでもないか、もしかして今日で仕事おしまい!って人も多いのか?多いかも…。

 1979年にリリースされたドイツのNeuschwansteinというバンドの「Battlement」という作品…なんてことはない、超有名なノイシュヴァンシュタイン城と同じスペルのバンドってことだ。聴きながら書いてるんだけどさ、どうにも、これはジェネシスそのままなんじゃないか?ってくらいにジェネシスしてる。でも、何故か自分はこういう音は好きだ。ジェネシスそっくりでフォロワーどころか歌い方までピーガブに似せてるくらいなのに、さほどボーカルを毛嫌いするでもなくすんなり聴ける…、楽曲とか音色とか曲の構成とか概ねジェネシスそのままなんだが…、やっぱB級臭さが好みなんだろうか?フルートの調べとか結構切なくて良い感じだし軽すぎない適度な重さも好みだ。う〜ん、一体自分でも何がその境界線なのかよくわかんないが、レベル感以外はNeuschwansteinの方が好みです(笑)。

 英国のバンドでもEnglandとかジェネシスフォロワーと言われるバンドの音はかなり好きな部類なんだけど、本家は苦手という好みの傾向があって、どうにも天邪鬼な耳なんだな。それはともかく、Neuschwansteinと言うバンドピアノもアコギもフルートもナチュラルに美しく、ジェネシス的というのを抜きにしてもかなり哀愁漂うメロディを奏でてくれるバンドで叙情派と言われる部類だろうと思う。なかなか心に染み入るバンドだったのでジェネシスフォロワーバンドにあまり外れはない、ってのが自分的解釈(笑)。




Camel - Rain Dances

Camel - Raindances (1977)
Raindances

 今年は年末年始がやたらと長い設定になっているカレンダーで、ふと最近まで全然その長さに気づいていなかった。世間的に長期休暇な人が大変多いんじゃなかろうか?ってことは…、と考えを巡らせるもののあんまり自分には関係ないような気もするな〜とか(笑)。それを考えてみるともうあと数日で年末の忙しさに突入するのだな。昔ほどハチャメチャでもなく忙しくもないし、結構落ち着いてるんでどうと云うこともなく、ああそうか、くらいな自分が悲しい…?ん〜、かもしれん(笑)。さて、それはさておき、相変わらずのロック三昧、ジェネシスの音色でちょっとプログレって…と思いつつ、プログレの定義なんてのがよくわからなくなってきている昨今、何かあったっけな〜と手近に見つけたのがキャメル。一応ジェネシスフォロワーという位置付けでもあるらしいんで…、そうか?と思いつつも流してみる。きちんと聴いていなかったりするバンドの一つなので割と新鮮。

 1977年にリリースされたキャメルの6枚目「Raindances」。名盤と言われることの多いこの時期のキャメル、自分的には全然ダメだ〜っていう記憶しかなくって、それはアルバム単位というかキャメルというバンドの音楽性があまり受け付けない音なんで、って意味なのだが、結構トライしてたんだよ、昔は。ココんとこはそうでもないけど、でも70年代のアルバムは全部あるし…、てな具合。聴いてる所なんだが…、このアルバムからリチャード・シンクレアが加わってるからちょっとだけカンタベリーっぽくなってるんだよな…と思いきや、思い切りカンタベリーになってた(笑)。ベースラインの躍動感がハンパないし歌声も一気にキャラバンになってるし、おうおうおう〜って感じで、そしたらピーター・バーデンスの音もカンタベリーしてきてて、何か笑える。そこにクリムゾンテイストのメル・コリンズが、ってのはウソだが、メル・コリンズの参加によって吹奏楽器の幅広さが増えてるのもユニーク。だから曲によってはエラく聴きやすいのがあるのも事実なのだが、いかんせん、ラティマーのギターの音がダメなんで華麗で涙モノのソロ、と言われるラティマーのギターソロが始まるとちょいと拒絶してしまう…、ピーター・バーデンスの鍵盤もさほど好みではないのが輪をかけてキャメルというバンドを遠ざけてしまっているのもある。こういうのはもう生理的なモンでしてね、しょうがない。

 …とは言え、もちろん「Raindances」全編を聴いてその完成度の高さには舌を巻く、と言うか見事な旋律だったりソロだったりするな〜とか、リチャード・シンクレアが入ったことによる浮遊感ははこれまでのキャメルの軽さとはちょっと違うしっとり感があって聴きやすい。あとキャメルってのはインスト中心なのでどうしても音そのものを好きじゃないと聴き辛いんだが、カンタベリーっぽさがそれを覆ってくれるかな。そして先々はMirageというバンドに進化していくのだろう。「Raindances」って聴くシチュエーションによって凄くイメージ変わるかもなぁ…。




Genesis - Selling England By the Pound

Genesis - Selling England By the Pound (1973)
Selling England By the Pound

 ひたすら英国的な音を聴いてしまったので、更に英国的な音でも聴いてみようかな〜ってことを思いつつ、多分ピーター・ガブリエルの名前がケイト・ブッシュの時に出てきたのでジェネシスか…ってな話になったような感じ。自分のことながら色々と考えることもあって、きっかけのひとつも思い出せなかったり(笑)。クリスマスだしさ、そっち方向の何か…と探してみたり、ケイト・ブッシュならばその系統で…とか聴いてみたりして、いつもいつも色々と聴いてから路線決めしてるんだよ。大体ふとしたことから進んでしまうんで戻ることもないけど、クリスマス路線はちょいと面白味に欠ける気がしたんで、戻って女性の浮遊系…とか聴いたりして、でもなんか気分じゃない、ってことで戻ってジェネシス。何度かウチのブログにも登場してるけど実は全然得意じゃないバンド(笑)。70年代のアルバムは全部持ってて、何度か挑戦しているもののイマイチよく入りきれないバンドで、ず〜っと来ている。英国ロック・ファンにあるまじき姿、と言われるのは承知で暴露すれば、どうにも響かなかったんだよね、このバンド。音も歌も曲も。でも回りには結構信者もいて、プログレ好きなら半分以上はジェネシス信者じゃないか、っつうくらい定説のバンド。なのに自分は…とやや肩身狭かったから何度も聞くが、やっぱりダメで、ま、ダメでも良いんだが(笑)。

 実に久々ですジェネシス。今回は1973年にリリースされた5枚目のアルバム「Selling England By the Pound」、ピーター・ガブリエル在籍時代でありながらあまりピーター・ガブリエルが音作りに参加しなかったことから一般的には聴きやすいサウンドに仕立てられたと言われている作品。自分もジェネシスを聴いた中で一番良いんじゃない?って思ったアルバムではあったんだが、その良い、という度合いが全然違ったので何度も聴き直していない作品。なのであまり大きな声で書けないのだが、今回じっくりと聴いていて、その奥深さと面白さがようやくわかってきた(笑)。自分がダメなのはピーター・ガブリエルの声だな、ってのはもうわかってたんで、そのヘンはともかくとしても、音としてのジェネシスの「Selling England By the Pound」はなるほど聴きやすいシンフォニックプログレ、と言われるだけのサウンドだ、ってのがわかった。イメージするシンフォニックと違うけど、確かにプログレらしいアルバムでこれぞプログレ、って感じだよね。1曲づつが長いのもプログレらしい。全部ファンタジックなドラマ仕立てになっているからそこまで追求すれば大層面白いと思うが、訳詞を読んで云々までは進んでない…昔はレコード全部日本盤で持ってたんだが…。

 スティーブ・ハケットのギターの音がカラフルで彩りを鮮やかにしている、そしてフィル・コリンズのドラムがとんでもなく器用に裁かれていて驚いた。ここまでドラム叩いてた人なんだ?って見直した。その辺が今回の発見でして、ちょっとまた機会ある時に流して聴こう〜って思ったもん。ただ、車とか電車じゃダメだな…じっくりと静かな空間で聴かないとこの繊細さとかムードみたいなのは聴き切れないんじゃないかな。なので一人ヘッドフォンで篭って聴くに限る。メロトロンの美しさもあるんだけど、何だろな、ジェネシス独特のちょっとピコピコ的な音色…軽さっつうか、ちょっと違うんだよ、普通と。そこがどうも抜けている感じで重みがないと言うか…。しかしやっぱメジャーなプログレバンドなだけあってきちんと聴かないといかんな…、好き嫌いだけでパスしてたけどようやく楽しめそうになってきたからまだまだ聴くべきロックはあるってことで嬉しい♪








Kate Bush - December Will Be Magic Again

Kate Bush - December Will Be Magic Again (1979)


 クリスマス・イブ、です♪ だからどうした?そりゃこのブログに来ている方々の大半が年齢的にほぼ無関係だぜ…って感じな気がするんだが、幻想としてのクリスマス・イブってのは持っているだろう、と解釈(笑)。現実的にはだからどうした、ってことしかないんだが、その昔はクリスマス・イブってものに幻想を抱いていたりしたこともあっただろう…、カネかかるなぁ…って言うのもあったが(笑)。そう思ってみると別にクリスマス・イブだからって良い思い出があったかどうか定かではない…。あったのかなぁ…、あんまり無かったような気がするな。でも、なんか街中で持ち上げてくれるからイベントごととして根付いている。あ、そうだ、バンドやってる時は毎年クリスマス・パーティと称してメンバーでスタジオ終えてウチでどんちゃん騒ぎしてた。女の子とかのロマンチックな思い出よりもそっちの野郎連中とのバカ騒ぎの方が記憶に残ってるし面白かったな。また集まりたいなぁ…。

 さて、クリスマス・イブ、ちとマニアックに…マニアックかどうかわからんけど、ケイト・ブッシュです。「December Will Be Magic Again」ってクリスマス・ソングがあるんだけど、多分そんなに知られてない…ってことないのかな?だってオリジナルアルバムには入ってないワケで、普通のベスト盤なんかにも入ってこないからどこで聞くんだ?って話。英国ならクリスマスシーズンになると割と流れたりするようなのでそれなりに知られているようだが、日本じゃそんなん流れないから、多少ケイト・ブッシュ知ってても聞き覚えのない曲なんじゃなかろうか。自分もケイト・ブッシュのオリジナルアルバムは割と早く揃えて結構聴いてたけど、シングルとか12インチとかまで漁らなかったからこの曲を知ったのはちょっと後だった。しかも知ったのはあのピーター・ガブリエルがゲスト出演しているBBCでのテレビ放送の裏モノビデオという有り様。何だろこれ?知らないな〜ってアチコチ探すもなかなかないし、もしかしてシングルか?とか探すけどシングルって探すの大変でさ、そりゃわからんわ〜って。まだネットとかで簡単に調べられた時代じゃないからアチコチの文献やらレコード屋のハシゴで足で情報掻き集めてたりしてた頃なんでね、時間かかった。それが今じゃそのビデオをさ、YouTubeで素晴らしいクォリティで見てるワケよ。なんだよ、この画質の良さ…幸せな時代だぜ。しかも音も良いと来てる…、ケイト・ブッシュ面白いなぁ〜。久々に全編見てしまった。

 話を戻すと、その「December Will Be Magic Again」はボックスセット「This Woman's Work」に収録されているらしいが、これも今じゃプレミアもの、果たして今はどうやって手に入れるのだろう?iTunesにもないし、そういうのこそ曲単位で買えるiTunesあたりにあってほしいもんだがな。ま、期待はしてない。その「December Will Be Magic Again」は正に全盛期の1979年に制作された曲でケイト・ブッシュ節回しまくりの名曲。このテレビ放送ではピアノを弾きながら歌っているのだが、このピアノ演奏に浮遊するメロディラインが美しいという次元を超えて宙を舞っているという表現になるのだろうか、素敵♪ 後で調べてみればシングルリリースはこのほぼ一年後なので、随分とラフな状態だったのかもしれない、だからこそのピアノ一本と効果音の演奏なのかもしれないな。アレンジ前、ってことで。実際にリリースされたシングルバージョンではピアノ中心ではあるもののきちんとバンド演奏によるいつものケイト・ブッシュ節全開なので何気に美味しい楽しみ方の出来る1曲。

 それにしても独特の世界は今の時代でも唯一無二の天才少女、また自分がケイト・ブッシュにハマっていた時期も思い出してしまったクリスマス・イブだったりする…かも。さ、ケーキ食べるか…♪

This Woman's Work
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Pink Floyd - Live at Pompeii

Pink Floyd - Live at Pompeii (1972)
Pink Floyd: Live at Pompeii, The Director's Cut [DVD] [Import]

 ん?クリスマス近い?ってことは年末年始?早っ!それが今年の印象。思ったほどロック聴けてないかもな…。っつうか心に残るモンが少なかったって話か。そりゃまぁ、昔と比べりゃ全然ロックを聴いている時間なんて少ないもんな。昔はホント時間がもっとあったからたっぷりじっくり聴いてたんだが、年と共にどうもそうもいかなくなってる。もっと早く年取れば老後の楽しみとしてゆったりとロックを聴いていられるかもしれないのだが、そこまで行ってロックか?ってのもあるしな(笑)。そんな師走の忙しい中の連休、忙しすぎてヤだから本気でゆったりしよう…ってことで古いビデオを引っ張り出して見るのだった。

 Pink Floydの名作と名高い「Live at Pompeii」。撮影は1971年のポンペイだけど、映画として録画したらしく公開は1972年とのこと。ちょうどその時期には伝説の来日公演を行なっている時期で、1973年にはあのヤング・ミュージック・ショウで放送されているので見たという御大も多いようだ…そしてノックアウトされた、っつう話はよく聞く。ただ、大抵そのヘンの人達は箱根アフロディーテの伝説のライブにも行っていたりして既にあの幻想空間を体感済みって人もいてただただ羨ましい限り…。ちょっと前にリリースされたDVD「Live at Pompeii」ではディレクターズカットの名の通り様々な編集が施されて長尺版になっているらしいが自分はそっちはまだ見たことない。オリジナルのビデオです(笑)。何か問題が?

 歴史的背景とかはアチコチで見てもらえれば良いし、レビューだって腐るほどあるさ。男の裸が見たけりゃ見れば?くらいのムサ苦しい男たちの演奏でさ…、無人のポンペイの遺跡のど真ん中でスタッフとバンドだけで演奏している姿を捉えたもので、確かに映像的にも斬新ではある。なんでそんなとこでそんなことやってる?みたいなツッコミもしたくなるくらいだが、出てきている音と世界が全盛期のピンク・フロイドだから物凄いんだ。実験精神旺盛な時期なんで幻想空間と宇宙空間への挑戦ならなんでもやってやるぜ、くらいの勢いでライブをやってる。当時のライブって本当にこんなんだったんだろう…としたらそりゃもうぶっ飛びモンだ。まだ映像で見れるから良かった、ってことにしておこう。

 丁度当時録音していた「Dark Side of the Moon」のレコーディング風景が入っているのもその実験精神の塊の覗き見みたいで面白い。まだピンク・フロイドがバンドとして機能して演奏していた時期の貴重なシーンばかりだ。果たして彼らはこのためにリハーサルを徹底して行なっていたのだろうか?それとも日常のライブ活動のワンシーンでしかないのだろうか?それにしてはアドリブのインプロまで見事に出来上がっているワケで…、そりゃ合わせるところは合わせるようにしてたんだろうからフレーズごとのキメはああったんだろう。リック・ライトもしっかりアーティストしてるけどなぁ…。ただ圧巻はやっぱギルモアとロジャー、か。

 ゆったり見ようと思ったのにしっかりと集中してハマってしまった(笑)。息をつかせる間もないロックとアートの融合の素晴らしいライブ映像。そしてこれほどまでに美しい曲があるのかと思う「神秘」に感動。それとアチコチでいちいちドラを叩くロジャー・ウォーターズの姿がカッコ良くって、ルックスなんて全然かっこよくもないのに節ごと神々しくカッコ良さを感じるんだから面白い。そんなライブの模様と「Dark Side of the Moon」の制作過程が間に「Echoes」の間に挟まれてて、最後のパート2で更にまた宇宙空間に連れて行かれる…、年と共にピンク・フロイドの良さが身に染みてくるってのはどういうこった…。




The Clash - Rude Boy

The Clash - Rude Boy (1980)
ルード・ボーイ [DVD]

 2002年12月22日、ジョー・ストラマー没。それから10年、自分のジョー・ストラマー及びThe Clashに対する愛情は何ら変わること無く通常のライブラリにあるロックとして聴くことが多い。もちろん新作が聴けない、とか生身の声が聴けない、なんてのはあるのだろうが、そもそも80年代からそんなのあんまり聞いてないし、The Clashのバックカタログと編集盤などで存分に楽しんでいたのだから正直言って、アーティスト本人が存命か否かってのあまり問題ではない。そういう意味で再結成劇もそりゃ血が騒ぐけど、そんなにスゲェってこともないワケだからなきゃないで構わない、ってのが本音。複雑な愛情だよな、その辺(笑)。

 The Clashの、と言うかThe Clash主演の映画「Rude Boy」、1980年制作公開…、日本は1987年に公開されたらしいが、自分は映画館では見ていない。その後でビデオがリリースされて、それを入手して見てた。買うのはあまりにも高い時代だったんでレンタルビデオ屋を何件も探し回って置いてある所を見つけて借りた記憶がある。もちろんダビングして散々見てたんだけどね。昔のビデオってホント高かったなぁ…1万数千円とか普通にしてたもん。買えないよ、そんなん。

 そんな経緯で結構な回数を見て時間を過ごした記憶のある「Rude Boy」という映画、映画だけどThe Clashのライブビデオとして見てたからストーリーを追っかけたのは数回くらいで大体早送りしてライブシーンだけを見まくってた。最初に書いておくと、一番好きなライブシーンは最後の方の「Complete Control」。もちろん「Stay Free」のアカペラになってるシーンも好きだけど、それ言ったらジョー・ストラマーがエルビスをピアノで歌うシーンも好きだ。この頃のThe Clashって最も絵になる時代だからファッションにしてもポリシーにしてもとにかくクールでカッコ良くて、ギター一本にしてもきちんと個性を示すようにアレンジしてるし、パンク=汚いってのはまるで当てはまらないオシャレさだ。そしてシンプルでストレートなロック、メッセージ、ソリッドなビート…、カッコ良いってのはこういうんだろう。

 今では幾つかのThe Clashのライブビデオなんかもリリースされていて全盛期のライブが疑似体験できるけど、昔はこの「Rude Boy 」くらいしか見れるのはなくて、重宝したもんだ。別に名作ってワケじゃないけど、貴重なライブシーンをじっくり見て自分たちのライブにも取り入れたりしてたなぁ…。








Adele - 19

Adele - 19 (2008)
19

 音楽の世界は多種多様だ。己の才能だけで何かのきっかけで実力を示すことができる幸運の持ち主もいれば、きちんとした教育を受けてその才能を引き出されてヨに出てくる優等生タイプ、その他は才能が本当にあるかどうかわからないが…みたいな側面を持って出てくる、ってところか。先日映画「」なんてのを見てて、これもまた好きな映画なんだけど、才能ってのは必ずしも世に出せるものではない、ってことかなと。エイミー・ワインハウスなんてのも才能だけで出て来ているし、だからこそ才能だけじゃなくてロック的側面が強かったとも言える。本日はその逆を行く歌姫の登場だ。

 昨年グラミー賞を総ナメしたアデルの2008年のデビューアルバム「19」…、正にこの時19際だったという才能の持ち主。もちろんその才能は自身の興味と環境に引き出されているようだが、23歳で結婚ってのもまた見事。セカンドアルバム「21」とグラミー賞受賞で大金稼いで誰かに指示されること無く生きていけるワケだから好きに生きるわな。まぁ、怖いのは英国で若くして金持ちになる才能あるミュージシャンは多くがそのままフェイドアウトしてしまうってことだ。バンドだったら解散しちゃうし、ソロでも全然仕事しないし、アデルはどういう路線に進むかねぇ…。

 そんな心配はともかく、ファーストアルバム「19」はその才能を思う存分に発揮出来るようにか、アコースティックギター一本と歌、というSSW的スタイルが多く収録されているが、面白いのはSSW系とは全く異なっていて、ギターのコードを掻き鳴らす、なんてのはない。ベースの代わり兼装飾音という使い方のギター一本のバッキングで、歌を目一杯引き立たせるための策なのかもしれないけど、新鮮な響きが美しい。何と見事にジャストな音感で歌が飛び出してくることか…。曖昧な音での歌が全くないように聴こえるんで、凄くはっきりした歌という印象。音符の上を歌がなぞってる…、上手いなぁ、ほんとに。意外とこういう絶対音感的な歌を歌える人って少ないんじゃないか?

 他の曲も大体が歌を引き立たせるために楽器群は最小限だったりするので聴きやすい、その分パワー不足で物足りない。言い方変えるとよくこれで売れたな、とも思う。こんだけシンプルで歌がしっかりしてたからかな…。曲は良いとかあんまり思わないんで、明らかに歌として歌手としての才能を買われたって感じ。それがセカンド・アルバム「21」では飛躍的にアップする部分なんだが。

 ん〜、あんまり聴かないな、やっぱ。







Amy Winehouse - At The BBC

Amy Winehouse - At The BBC (2012)
アット・ザ・BBC [DVD]

 いつの間にかリリースされている、なんてことが多い最近のCD/DVD郡…。追いかけたいバンドとかが多すぎて全部チェックし切れないのが問題なんだが、そんな情報くらいちゃんと知っておきたいよな、なんて思う。結構無理あってさ、Twitterとかが一番情報収集しやすいんだけど、結構偏ってしまうって部分もあって、どうでも良い情報の方が入ってくる事が多いかも(笑)。情報にノイズは必要だけど、必要な情報が入らない情報網ってのはあまり役に立たない…どっかの國の警報とかと一緒だ(笑)。

 エイミー・ワインハウスのアーカイブ集となる「アット・ザ・BBC」が11月末にリリースされていたのだった。他界してからう1年半くらいになるのかな…、そこからラスト・レコーディングセッションをアルバム「Lioness: Hidden Treasures」という形にしてリリースして、今またBBCセッション集としての「アット・ザ・BBC」をリリース。21世紀を生きたアーティストとしてはややアーカイブが足りないのは気のせいか?いや、まだまだ流通している極上モノはあるのでまたどこかでリリースされることになるだろう。まずはBBCモノからってことで何と3DVD+1CDというボリュームでリリースされた。

 …と言いつつまだ買ってないので大きなことは言えない(笑)。ただ、アーカイブモノって結構アチコチから入手したりしていて結構持ってたりするんじゃないか?って見てみると、BBCのライブ映像はテレビ放送もしてたから持ってるよな…って思ってライブラリを探してみるとあったので、そのライブ見ながら書いてます。おしゃれにエイミー・ワインハウスがホールの階段上がってくる所からステージに参上、珍しくシラフに近い状態?ま、ライブ中にワイン飲んでるからシラフとも言えないんだろうが(笑)。それにしてもこの人の場合、何でまたこんなにロックなんだ?と。歌ってる歌も演ってる音楽も40年代の古き良きソウル基本でビートが云々とか何もないのに無茶苦茶ロック。ロック、っつうか元々ジャズやブルースもそういう退廃的なものなんだけどね。

 映画「バード」でドキュメンタリー化されたチャーリー・パーカーの生き様を見ているとわかるようにジャズメンもブルースメンもソウル・シンガーもエイミー・ワインハウスも生き方が、人生がロックなんだ。こういう生き方が自分は出来ないからロックじゃないし、ただのアマチュアなのだ…、ま、そうしたいかと今言われると答えられないけどさ、昔は憧れたなぁ、こういうロックな人生。でもやっぱ退廃的で自滅的だから、とある人や世代には美しくカッコ良く映るけど、やっぱヤだな。そういう考え方する時点でロックではないです…。

 そんなことを思うライブ映像だな。歌に身を捧げている人のライブ。全然熱くもないし、気合が入ってるとかでもないし、演奏が凄いとかでもない。ただ出てきていつものように歌うだけ、ホントにただそれだけ。でも、エイミー・ワインハウスという人がそのまま出てるし、唯一の才能の歌が艶めかしくセクシー。エロくなくてセクシー。コレ、わかる?女の色気じゃなくて歌の色気が凄いんだよ。それがエイミー・ワインハウスの魂。短期間だったけど良い魂に出会えた…。

Amy Winehouse at the BBC
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椎名林檎 - 下剋上エクスタシー

椎名林檎 - 下剋上エクスタシー (2000)
下剋上エクスタシー [DVD] 下剋上エクスタシー [DVD]

 日本のロックもそれなりに歴史は長くなってきているし、その中で女性ボーカルの存在感主張の強さってのも時代時代でそれなりにキャラクターが引き立つアーティストが出てきていて、何となく聴いているんだけど、その中でも圧倒的に記憶に残る、と言うか事あるごとに聴いている人達ってのはそんなに多くはない。最近は某女史の歌声はその部類に入ってきているが、その前はそこまで日夜明けても暮れてもひたすら同じアルバムばかり聴いていたってのはこの人くらいなもんだ。

 椎名林檎。今回はかなり衝撃を受けたライブ映像をご紹介…ってのは、最初の「無罪モラトリアム」もセカンドの「勝訴ストリップ」も取り上げてるし、結構書いてるんだなウチで(笑)。んで、圧倒的にロックだったんだよこの頃彼女は。今は多分ロックの方向を変えていると思うけど、2000年前後の林檎旋風が吹き荒れている頃は圧倒的に孤高の存在の女性ロッカーだった。それでいてクールでね、カッコ良かったしアーティスティックだった。

 ライブ映像「下剋上エクスタシー」はまだVHSでリリースされてた時代で、この後にDVD時代が到来するんで、もう古いお話になるんだが、最全盛期の椎名林檎のライブ映像を捉えた作品として時代性やスタイル、攻撃性と自虐性、アートとしても尖った見事な作品、そして涙も出てくる熱い気持ちを詰め込んだライブというのも好きだ。最近見てないけど、今はどうかな、ちょっと恥ずかしいと言うか若さに苦笑いしちゃうかもしれない。やっぱり時代だったのかな、とも思う部分はあるけど、アマゾンレビューとか見てても新しいファンがちゃんと見たりしているので今でも訴えるもののあるライブ作品に仕上がっているんだろう。

 デビュー前の椎名林檎は「正しい街」と言う曲の歌詞について「意味が分からん」と言われ傷付いていたりしたこともあって、反骨精神を丸出し、デビューに至ってはこの「正しい街」をトップに持ってきて最初っから訴えかける…「あの日飛び出した、この街と君が正しかったのにね。」…確かに意味分からん(笑)。そして椎名林檎の反骨精神は続き、ライブでは全くこの「正しい街」を歌うことはなかったが、徐々に人気が出てきて林檎旋風が吹き荒れる日本のシーン、「本能」で火が点いて「ギブス」「罪と罰」と立て続けに強烈な個性を放ち、ライブツアーを重ねることに…そして地元九州は福岡でのライブで「正しい街」を歌う、そうこのライブ映像で見られるように涙を流しながら…「あの日飛び出した、この街と君が正しかったのにね。」…、そう、分かる。

 東京で生まれ育ってる人達には分かりにくいかもしれないけど、地方から東京へ憧れ出て行く人間からしてみたらこの歌詞の意味は本当に重くて意味のあるものだ。だからこそ自然に出てくる涙を抑えること無く歌い続けるのだ。その想いがそのままダイレクトに伝わってきてしまったことからこの作品は自分には永遠に刻まれるライブ映像になった。だから実は何度も見直して好きだ、と言うライブビデオではなく、一発でそこまでハートを持っていかれたライブビデオだから好きだ、ってものだ。細部は記憶してないから違うのかもしれない。ただ、当時リアルで椎名林檎という女性を追いかけていた時にはそんな背景が一気に溢れ出てきたライブだった、と聞いた。

 「あの日飛び出した、この街と君が正しかったのにね。」




残念ながらその映像は非公開のようなので、こちらで…

浜田 麻里 - Lunatic Doll

浜田 麻里 - Lunatic Doll (1983)
LUNATIC DOLL(紙ジャケット仕様)

 随分と久しぶりに取り出してみた古き良き日本のメタルクイーンと呼ばれた女性の初期作品。音だけ聴けばさすがに80年代風味のサウンドで古さを感じる部分はあるけど、勢いとか気合とかスムースさってのは時代を超えて響く部分はありますな。もう30年くらい前になってしまった当時のメタラー達をノックアウトしたアルバムの登場です(笑)。

 浜田麻里の1983年リリースのデヴュー作「麻里ちゃんはヘヴィメタる」…じゃなくて「LUNATIC DOLL」。当時は情報量が少なかったので樋口さんの云々とか特に知らなかった。青山学院の歌姫がメタルを歌う…しかもラウドネスの樋口さんのプロデュースで、ってくらい。ラウドネスってその頃無茶苦茶有名だったワケでもなくて、その名もないバンドのドラマーさんのプロデュースって、そんなにエラい人なのか?みたいに思ったけどな。その前のレイジーを知らなかったんで業界人としてのキャリアとか知らなかったしさ。宣伝文句になったのかどうかわからないけど、そんな売り方だったと思う。

 最初は貸レコ屋で見かけたのかな、ヘンなコーナーに入ってて誰だこのオンナ?って思ったくらい。んで、Make Upのアルバム聴いた時に「Runaway From Yesterday」があって、それで何かの記事で浜田麻里って歌手に歌ってもらってるみたいなのがあってさ、誰それ?って話で貸しレコ屋でまたあのオンナのアルバムを見ると浜田麻里ってあって、「Ranawa From Yesterday」が入ってたので借りて聴いたのが最初。今聴けば大した曲でもないし有りがちなバラード調ではあるんだけど、ギターが綺麗な旋律で好きだったな。実は歌はさほど興味を引かなかったんで、あんまりじっくりと聴いてないけど、アルバムタイトルが「LUNATIC DOLL」で最初の曲が「Noah」なんで、どこか何か響く人は響く、かな(笑)。

 それにしてもここまで高い声が良く出るもんだ。4オクターブ半の声域を持つ歌手として話題になってたけど、凄いよな。上手いか下手かってのはよくわからないくらいに高い音だけどヘタだったら出ないから上手いんだろうと。自分的には声質が得意じゃなくて30年経った今の浜田麻里の声の方がまだ好きだ。この頃の声はちょっとネチっこ過ぎるんで。バックはこの頃はメタルと言われたけど、そんなにメタルメタルもしていなくてハードロックテイストの入った歌謡曲レベルに近いんだけど、当時はもう完全にメタルクイーンだったね。ヘヴィメタルフェスティバルとかにも出てきたし、他にオンナっ気が全くないところに良く出てきたモンだとも思うけど、みんな良い人だったんだろうなぁ…とか勝手に想像できる(笑)。








DOLL$BOXX - Dolls Apartment

DOLL$BOXX - Dolls Apartment (2012)
ドールズ・アパートメント(初回限定盤)(DVD付)

 ちょっと周辺がザワついてるので、急遽予定外のアルバムを取り上げてみようかな、と。昨日新宿でライブやってるんでそのレビューなんかも出ていたりするんで、生々しい声は見れると思うんだけど、まずは発売日からアルバムを時間の許す限り聴いていた自分の感想をアップしてみようと。

 Doll$Boxxというバンドのデビュー・アルバム「ドールズ・アパートメント」です。バンドの来歴はご存知Gacharic SpinとLight BringerのFuki嬢の合体形でして、自分的にはLight BringerでFuki嬢のボーカルパワーに圧倒されて、またLight Bringerの楽曲の秀逸さバンドのレベルの高さなどにKOされてる状態なワケです。今でももちろんそのままでしてね…、だからこそ色々な期待をします。んで、一方Gacharic Spinはその後、何かの話題で冗談みたいに聴いたら相当ぶっ飛んでしまって、女の子たちでここまでこんなこと出来るの?みたいなのもあって、結構気に入ってハマってました。当初はボーカルが弱いな〜ってのがネックだったんだけど、まぁ、聴いてるウチにこれも個性か、ってことで良かったんですが突如としてボーカルが脱退、急遽Gacharic Spinはゲストボーカルを招集してライブを継続すると決めてツアーをこなすと。そこにFuki嬢も参加…、ある意味そうなったらスゲェバンドだろうな、って予感があって期待してた。そしたらゲスト参加からアルバム発表まで昇華されたので嬉しいんだな。あの演奏にあの声、怖いもんないだろ、あるとしたら曲のレベルの高さだけだな…ってのはあったんで、とにかく期待満点。そしてどんな音が出てくるか、ってのもあった。ここでもちっと色々なソングライターの曲を交えて多様な展開をすればかなり面白味も広がったし、彼女たちの幅も広がったとは思うが、メジャーに知られているのがFuki嬢だけ、っていう状況では厳しいか。いくらGacharic SpinがAKB48の楽器指導教官だったとしても、元プロの面子が揃っていたとしても、なかなかだろうな。

 前置きが長くなっちゃったけど「ドールズ・アパートメント」、もちろんDVD付きです♪いや、それはどうでも良くって、アルバムの方。最初に封を空けて聴いた時…、とにかく元気で明るくて快活で楽しくて賑やかで上手くてスゲェ!って一言しか出て来なかった。その他のなんとかかんとかはどうでも良くって、世界中で多分こんな音を出してくるのはDOLL$BOXXだけです、って音を出してくれたからね、実際そう思うもん。はなの作曲編集センスがズバ抜けてるってのはもう一目瞭然。多分天才肌に近いところにいる才能の持ち主ってのを改めて実感したよ。他のメンバーは身近にいる最高のプレイヤー達、ってことに過ぎない。核ははな=Gacharic Spinのドラマーだ。歌、ベース、ギター、ドラム、鍵盤、ルックス、アホさ加減、探究心、どこを取っても素晴らしい。

 さて、そこがDOLL$BOXXの起点だ。Fuki嬢とGacharic Spinの合体っていう意味合いはあんまりない。バンドDOLL$BOXXの音として出てきているのが見事。んで、このゴチャゴチャした音の塊というか賑やかさと言うか元気っぷりさってのはGacharic Spin=はなの持つ曲に載せたセンスが全面に出てきてて、そこにFuki嬢の刺さる歌声と独自の世界観の歌詞が武器になってる。勝手な推測だけど今後Fuki嬢はLight Bringerに戻れるけど、Gacharic Spinは残念ながらもうGacharic Spinに戻れない…、あまりにも強烈な合体劇過ぎて彼女たちは路頭に迷うことになるんじゃないかとも思う。そりゃボーカル見つけて活動はできるだろうけど、それは仕事だ。そしてGacharic Spin組にとってはようやくのメジャーレーベルからのCDリリースでもある、それはFuki嬢がいたから、だしバンドの音も強烈だったから、かもしれない。また元の鞘に戻ってテンションが上げられるだろうか?難しいんでは?Fuki嬢はバンドをどんどんを破壊していく。Light Bringerですら、だ。サークルのりでバンド組んで歌うから掛け持ちでも何でも平気で歌える才能の持ち主なだけに変幻自在な活動、CDが売れないこれからの時代はこういう活動が正しいのかもしれない…昔で言えばJazzのミュージシャンと一緒のやり方だしね。

 前段が長い(笑)。ってなことで聴いてます、何度も。んで、やっぱりこの勢いは凄いし捨て曲もなく全編ハイレベル。ただ、難クセを付けるならば、曲はポップなんだけどキャッチーさが少ないんで、フックが弱い。バンドの演奏力の高さや曲のアレンジ力などなどは世界レベルにあるが、フックが弱い、と言うかやや単調になっちゃってる。はなが短期にまとめ上げてるからしょうがないんだけどね。これがちょっと時間かけていけばもっと多彩なメロディやアイディアが出てくるんだろうけど。でも、その分勢いっていうロック最大の武器を持っているのが嬉しい。あと今の時代なのに録音とミックスがこれ?モノラルの音圧を狙ってるんだとしてもちとセンス疑う。バンドが頑張ってるのにそんな所で足引っ張るな、基本的な仕事をきっちりとこなそうぜ、と思う。あと、驚いたのがデスボイスの使い方。センス良いんだ〜これが。本気じゃなくて笑える所がお茶目で許す(笑)。それに加えてFuki嬢の歌声がそんなデスボイスを単なる味付けの音にしちゃうくらいのものだから気にならない。しかし、オレオの鍵盤、ここまで自由自在に弾きまくりの巧さを魅せつけられ、チョッパーのベースは相変わらず自己主張していて目立ってくれてるけど、それ以外でも実は面白いラインを奏でてくれてて、やっぱり最高。ドラムはやりすぎ感あるけど、勢いで◯。ホントに全部生で叩いてないだろう、ってのはバスドラ連続攻勢で思うのだが叩いてるかもなぁ…。そしてギター…、ここまで弾けるんだ…スゲェ…、でも、メタル的にギターが目立ち過ぎないのはバンドの指向性か。細かいけどツインギターが絡んでるのとかあって結構やってくれるし、ソロもメタルギタリスト並みに弾いてくれてるのもある。んで、歌、そうだな、正直言ってLight Bringerで聴ける程の奇跡感は出せてない、な。となるとやはりラブリーの凄さはバンドメンバーも去る事ながら楽曲とアレンジと歌メロのセンスの良さ、か。某K氏よ、心待ちに復帰作に期待してます(笑)。

 てな事などなど多々色々あるんだけど、新人デビュー作品としてはとんでもないブツ。多少のキャリアがある連中が集まった音としても世界レベルに達してる。オリジナリティもテクニックも、そして勢いも爆発力も。先日コンビニ行ったらしっかり流れてたりするし、そこでは妙にキャッチーに聞こえたけど(笑)。楽曲にあと一捻りあったら完璧。でも、今は完璧じゃなくてかっこよい、それで良い。この勢いをどんどん進化させてほしいね。多分、本人達の意思がどうあれ、DOLL$BOXXというバンドが一番世間に露出していく事になるだろうと思うんで、頑張って欲しいね。望んでた合体劇と音だったワケで、ちょっと日本を含む世界の音楽シーンを引っ張れるんじゃない?とは言いすぎか。ライブをこなしてセカンドアルバムの準備を着々とじっくりと1年がかりで作り上げてくれたら凄いの出来るかな…、それともそんな機会はトンと来ないで皆元の鞘に収まるか?勿体無いけどそうかもな。リスナー的にはこんくらい面白い音がアチコチで出てきてくれたらそれで楽しめれば良いさ。ラブリーもガチャピンもドル箱もね。






The Georgia Satellites - Hippy Hippy Shake

The Georgia Satellites - Hippy Hippy Shake (1988)
Let It Rock: Best of

 自分のイメージとはまるで異なる方向に進んでいる当ブログではあるが、久々にここまで脱線してったかな〜って思ってます(笑)。もちろん読んでる人には何のことかわからないし、そもそもどんなんだったんだよ?みたいな話なんですけどね、ま、いいや、ノリと勢いでこんな風に進んでいるのでそのまま任せてみよう。ってことで、何とも軽快なR&Rからちょいとブルース混じりのカントリー風R&Rなんてのに進んでいて、まぁアメリカのロックに詳しい人ならどんどんとこんな系統に進めるんだろうなと思いはするものの、アメリカのロックにはトンと疎い自分にはなかなか進まない世界。それでも、へぇ〜ってなことで楽しんでるのです…。

 軽快なR&Rで土臭くて結構ロックファンの人気を集めていたのがご存知The Georgia Satellitesというバンド。自分は何故か最初のアルバム「Georgia Satellites」から知ってて聴いてたりして、結構好きだったんだよね。ヘビメタじゃなくてR&R大好きだったしさ、スライドとかダミ声も新鮮で聞きやすかったし、面白かったもん。そんでしばらくして映画「カクテル」を見てたら何とも軽快なR&Rばかりが流れていて、映画はどうでも良くてバックで流れているR&Rがいいな〜って思っててさ、世の中にはサントラ盤ってのがあるからきっとその辺がまとめて入ってるだろ、ってことで探して聴いてみたのだ。昔はネットとかないし、雑誌だってそんな細かい所読んでないし情報不足だったからねぇ、レコードのライナーとか貴重な情報源でさ、メモってレコード買いに行ったりしたワケよ。

 んでレコード見てると、あ、この「Hippy Hippy Shake」ってThe Georgia Satellitesだったんだ、ってことで俄然気に入ってサントラ盤「カクテル」を聴いてた。するとThe Fabulous Thunderbirdsも入ってて…ってことでアチコチと話が飛んでいくんだが、ま、ロックの漁り方なんてそんなもんだ。そんで確か自分でアルバム持ってたよな〜と思って聞き直す、みたいな感じ。その「Hippy Hippy Shake」はオリジナルアルバムでは入ってなくって、今ではベスト盤「Let It Rock: Best of」に入ってるようだが、昔はサントラ盤「カクテル」を買わなきゃ聴けなくて、そういうのが他のバンドとかもいくつもあってさ、サントラってのは厄介だったなぁ…。

 軽快な「Hippy Hippy Shake」、そして心からのロックンローラー、ダン・ベアードは今でも普通にR&Rやってるみたいです。しかもあのまま。新作DVDとか出ててちょっとびっくりしたもん。こういう土着的な音ってのはアメリカじゃ一生食っていけるR&Rなんだよ、きっと。もちろん才能ありきだけどさ。

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The Fabulous Thunderbirds - Tuff Enuff

The Fabulous Thunderbirds - Tuff Enuff (1986)
Tuff Enuff

 弟がひたすらに有名になってしまっても兄貴とは仲良くやってるぜ、みたいな男気が感じられる所から人気が出た、と言うか元々骨太なロックを奏でていたからこそきっかけさえあればブレイクできたんだ、という見方もあるが、アメリカって国はこと音楽に関してはアイドル的に売れるってことはなくって、やっぱり実力が伴ってないとシーンでは残れないしアルバム何枚も出すなんてことは出来ないので、それなりに活動できているバンドってのはやっぱり実力が伴っていることに間違いはない。あとは好まれるか否かってだけの話なんだな。

 The Fabulous Thunderbirdsというバンドのギタリストがジミー・ヴォーンという人で、もちろんスティーヴィー・レイ・ヴォーンの実兄。バンドのキャリアはもちろん兄貴の方が長いのだが、なかなか恵まれたチャンスに出会えなかったらしい。それでもアルバム何枚も出してたワケで、一部筋には認められていたのは有名なお話。弟のスティーヴィー・レイ・ヴォーンが有名になった後にレーベルを変えてデイブ・エドモンズというプロデューサーに出会って作り上げられた通算5枚目のアルバム「Tuff Enuff」が1986年にリリースされて一般的に知名度を得たというところか。もちろんロック小僧は意味もなくスティーヴィー・レイ・ヴォーンの兄貴のテキサスのバンドだ、ってことでこぞって聴いたんだが、冷静に考えてみれば別に兄貴だからってスティーヴィー・レイ・ヴォーンと同じ音のはずもなく、同じだったって比べてもしょうがないし、何か意味のない形容詞だったんだろうなとは思う。でも、何か引かれるのがあるってのは面白いよな。宣伝文句ってのは重要だ(笑)。

 その「Tuff Enuff」は時代の音ではあるけど、イメージ戦略もあって結構硬派なテキサスR&Rとして当時は思わなかったけどキャッチーなR&Rとして作り上げられたおかげで聴きやすくてMTVにも好まれるようなサウンドだったからウケた。それなりにウケたはずで、自分も何度か聴いていた。ただ、まぁ、さほど刺激的な感じを持ったアルバムではなかったのでそのうち忘れてしまったけどね(笑)。次にジミー・ヴォーンがクローズアップされるのはスティーヴィー・レイ・ヴォーンとの「Family Style」というアルバムでのお話で、二人羽織ギターという驚異的なプレイの写真を目にして、余計にぶっ飛んてそんな凄いギター弾きの兄貴だったのか、と。んで、また聴いたけどピンと来なかった(笑)。いや、今聞いてみれば結構テキサス的なギタープレイしていて刺さってくるし面白いな〜って思う部分も多いのだが…。






Stevie Ray Vaughan - Live at the El Mocambo 1983

Stevie Ray Vaughan - Live at the El Mocambo (1991)
Live at the El Mocambo [DVD] [Import]

 ごきげんなR&Rが続いた後はやっぱりオーソドックスにブルース!とばかりに単純に聴いたものから次々に連想されるものを引っ張り出して楽しむのだった。色々な思い出とか思い入れとかその頃の自分の考えていたこととか懐かしむ部分もありながら今の耳と目でアーティストを楽しむ、作品を楽しむってのも面白くてなかなか良いもんです。若い頃に聴いたものって今とは全然違う印象だったりイメージだったりするし、そういうのを何度も楽しむためにメディアソフト化されているワケだし、とか思う次第。

 スティーヴィー・レイ・ヴォーンの名が出てきたので、最近その辺聴いたっけ?と思って引っ張り出して…あ、スティーヴィー・レイ・ヴォーンって結構ブログに登場しちゃってるじゃないか(笑)、ってことに気づいて、ならば…と昔は良く見たライブビデオなんてのを引っ張って来てみた。記憶が曖昧だったので調べてみるとスティーヴィー・レイ・ヴォーンの映像作品って存命中は一本もリリースされてないんだな。つまり本人承諾ってのはひとつもない、ってことだ。そうか…、日本公演とかすぐ出たと思ったけど違ったっけっか…。自分的に一番スティーヴィー・レイ・ヴォーンのビデオ作品で記憶に残ってるのは「Live at the El Mocambo」という1991年にリリースされたタイトル。その前かな、「Pride & Joy」っつうPV集が出て、それも見てたけど所詮PV集だったから「Live at the El Mocambo」の生々しいライブ映像には結構釘付けで見てた。冒頭からなんじゃこのぶっとい音は!と驚いて、その後にはかなりトリッキーなギター奏法を披露してくれていて、それはもう全編に渡ってアクション、パフォーマンスという面でも見せまくってくれるんだよ。決して派手じゃないけどギターと一体となって弾きまくるっつう…、左手のハンパリング・プリングだけでのソロとか左手を上から被せて弾いてみたり、それでいて雑になるところはなくて音楽としてきちんと成り立っている事が前提でのパフォーマンス、それも黙々とクールに熱く、さ。あのぶっとい指でボロボロのストラト弾いてエグ〜い音出して独特のグルーブ出して無茶苦茶カッコ良いんだ。リズム隊の二人は淡々とこなしてて、スティーヴィー・レイ・ヴォーンのグルーブとはやや無縁にタイトにリズム隊してるんだけどそれがダブル・トラブルのプレイなのだ。その分スティーヴィー・レイ・ヴォーンにかかる比重の重さっつうかカッコ良さは半端ない。

 しかし、一体どうやったらこういうギターが弾けるもんなんだろうか?確かにブルーススケールからロックに至るまでを辿って行けばこんなフレーズ郡とかノリってのは出てくるけどそれにしてもこんなに自由自在にギターを操る人はほとんどいない。クラプトンとかってのはそういう部分皆無だし、どっちかっつうとベック的なんだろう、ジミヘンは言わずもがなだろうが、それくらいしかメジャーどころの人の名は出てこない。それくらい突出したギタリストだったと思うし、いま見ても「んあ!?」みたいな部分が多いしね(笑)。終盤なんてモロにジミヘンのパフォーマンスと同じでギターこそ壊さなかったけどフィードバックからギターという楽器の出せる音を全て出してるんじゃないかっつうくらいにアグレッシブに果敢に「音」に挑戦している。かと思えばこれでもかと思えるくらいに美しいストラトのサウンドを聴かせてくれるという繊細な面も見せてくれて全くとんでもないミュージシャンだ。こういう音を聴いてハマり込んでいるのが好きだな…。




フルライブ、どうぞ!

George Thorogood & The Destroyers - Bad to the Bone

George Thorogood & The Destroyers - Bad to the Bone (1982)
Bad to the Bone: 25th Anniversary

 ちょいとシンプルにR&Rだけってのも時にはリラックスして聴けて良いものだ。本来R&Rなんて考えちゃいけない音楽で、楽しめりゃそれで良しみたいなもんだったワケでさ。随分昔に自分が高校生くらいの頃かな…、R&Rらしい音楽を意識的に聴いたんだけどさ、その頃夏に結構ロカビリー的なイベントがいくつかあって一人で行ったりしてたんだが、そこではステージの前方がダンスホールみたいに椅子とかなくて空いててさ、某有名な日本のロカビリー歌手さんが出てきて歌い始めたりすると最初は誰もホールに行かないんだけど、だんだん何組かが踊り始めて、それも歳それなりの人達ばかりでガキの自分なんてもちろん出る幕ないし、そんな若いのも出てこれない。もっともあんまり客席にそんな若いのはいなかったワケで、そんなおっちゃんおばちゃん達がホールで華麗に踊ってる姿を見てて「いいな〜、こういうの」って。R&Rってそういうモンか、ってね。んでまた家に帰ってきて「American Graffiti」聴いてたりして、妙に50'sにノスタルジックしてたな…。

 時は飛んで1982年、ジョージ・サラグッドなんて人知ってるかな…、そこそこ売れた、多分ジョージ・サラグッドの全盛期だったと思うがアルバム「Bad to the Bone 」ってのがあってさ、結構かっちょ良いR&Rやってて良かったんだよ。若い頃には。The Stray Catsほどソリッドでシャープな感覚じゃなくってもっともっさりした感じではあったけど、それはジャケットに本人の顔を出していたからそう思ったのかもしれない(笑)。ゴキゲンなR&Rばかりを奏でてくれる人で、キャリア的には結構古い人なんだけど苦労人なのかな、頑固なアメリカン・ロック小僧ってことかもしれないけど、得意のR&Rで世に出てきてアメリカではウケた。日本じゃ全然だけど…。ちょいと聴いてみればスティーヴィー・レイ・ヴォーン的な部分を感じるかもしれないな。あそこまでブルース漬けじゃなくてもっとR&Rなんだけど雰囲気は似てる。1982年ってのもあって時代の音ではあるが。

 「Bad to the Bone 」はメジャーに進出した最初のアルバムってこともあってオリジナルな曲から往年のロカビリーメンのカバーで占められてて、それでもどれもこれも違和感なくR&R魂全開で聴かせてくれるジョージ・サラグッドのアルバム、って作品でかっちょ良い。思わずノッてしまうこと間違いないシンプルなR&Rばかり。そりゃ恒例のバラードだってあるけどやっぱカッコ良いR&Rが良いね。やっぱ本場アメリカのR&Rをやるアメリカ人はアメリカンな音になるものだ。あまり聴く機会もないだろうけど、こんな人もいますよ、ってことで…、いや、自分はアメリカ詳しくないけどね。








The Beatles - 1962 Live at the Star Club in Hamburg

The Beatles - 1962 Live at the Star Club in Hamburg
1962 Live at the Star Club in Hamburg

 ロカビリーって全然詳しくないんでブログで派手に書ける程じゃないんだが…、エルビス・プレスリーを聴いてて思ったのがそういえばビートルズでも初期ってロカビリーやってて結構カッコよかったよな…と。ビートルズに関してはマニアが多すぎるのであんまり書くこともないけどさ、オリジナルアルバムについてはもう皆が皆知ってるだろうし、それぞれの感覚もあるんだろうけど、その前のいわゆるシルバー・ビートルズとかアーリー・ビートルズとか色々と言われているトニー・シェリダンの前座時代のロカビリーばかりやってた時代ね、こいつがレコードになってて随分昔に聴いたことあってカッコよかったんだよ、ロカビリーでさ。特にジョン・レノンのシャウトが凄くて…、いや、もしかしたらポール・マッカートニーかもしれないんだが(笑)、とにかくやっぱりビートルズ全員が好きだと言うだけあってロカビリーやらせたら普段のビートルズソングなんかよりも全然迫力あってカッコ良いライブなのだ。

 CDだと何だろな…色々なタイトルでCDがリリースされてるみたいでよくわからん。「1962 Live at the Star Club in Hamburg」とか「レア・ライヴ’62(完全版)」とか「シルヴァー・ビートルズ」とか…そんな感じで、1962年のデビュー直後のライブってことらしい。その経緯とかはアチコチで見てもらえれば良いんだが、この若さとエネルギーとパワーに満ち溢れたライブステージは確かに英国どころかドイツでも大したライブバンドだったってのがよくわかる。テクニックとかバンドとしての云々ってのはこんなもんだろうけど、まとまり具合というか人の心を動かす力っつうか惹きつける魅力ってのがあるもん。こういうのに接した時自分はどうしたら良いんだろう、って皆思ったんじゃないだろうか。どうやってこのパワーに付いていけば良いんだ?みたいなさ。いくつかのオリジナルも入れながらロカビリー中心のカバーではあるけど、もちろんオリジナルが負けていることはない…、ただ、馴染みと言う部分で薄いというだけだ。その他は王道のロカビリー名曲ばかりでビートルズのカバーが聴けることが面白いし興味深い。

 何というのかな、ビートルズってバンドを神格化して見るんじゃなくて英国のロカビリー好きなバンド小僧達のプレイとして聴くとね、わかりやすいと言うか染み込みやすいワケ。別にこの時期は普通にロックバンドだもん。凄いのはその後のオリジナリティのある作曲作詞能力なんだが、この時点までは普通にロック好きなバンドでね、それが故にロックのエネルギーをどれだけ持っていて表現できるかっていう世界なんです。それでこんだけ出来てるんだからそりゃ自分たちに才能あったらもっとできるでしょ。ただ、失っていったものも多かっただろうってことがこのライブアルバムを聴いているとよくわかる。ただ、その魂を忘れていなかったから最後のルーフトップ・コンサートがあったワケだろうが…。

 ってことで、まるで異なる文脈からのビートルズ登場、でした(笑)。ロカビリーのカバーバンドとしてみてもやっぱり最高峰だったんだな〜ってね。

Elvis Presley- Elvis Presley

Elvis Presley - Elvis Presley (1956)
Elvis Presley

 ロックンロールっていいな。やっぱり色々聴くけど原点だよ、って聴く度に思う。先日The Brian Setzer Orchestra聴いててやっぱいいな、と気分も明るく単純に楽しめてね、そうだよな、ロックンロールってそんなもんだよな、ってことで一気に時代を遡ってロックンロールの原点に戻ってみた。人によってそりゃ色々とロックンロールの原点ってのはあるけどさ、小難しい知識とか系譜とかどうでも良くてロックンロールと言ったら元祖はエルビスです。間違いなく。エルビスがいなけりゃロックの歴史そのものがまるっきり変わってたハズなんだしね、もっとロックをやるヤツは少なかったと思うしさ、まるで違う歴史だったハズだもん。だからエルビス。ブルースならロバジョン、ソウルならJB。これはもう決まりなんだよ(笑)。

 ロックの世界でジャケットだけはひたすら有名なエルビス・プレスリーのデビューアルバム「Elvis Presley」は1956年にリリースされているけど、この時代はもちろんシングル先行なのでシングルでのヒットがあっての話だ。しかしアルバムってのは当然エルビス・プレスリーのひとつの歴史を語るべく作品で、冒頭の「Blue Suede Shoes」からしてもうね、最高にR&Rなワケ。スタイルや歌い方、サウンドとか色々とR&Rな部分あるけど、せっかくここで取り上げたんで書いておくとさ、スコッティ・ムーアなんだよ、キモはさ。十中八九エルビス・プレスリーの声や歌い方やノリなんかに耳を奪われがちだし、実際それだけの歌なんだけど、慣れてくると自問自答し始めるんだよ…「何でこんなカッコ良いんだ?アレンジか?いや…もしかしてギターか?」って。当然エルビス・プレスリーの切れの良さや歌のリズム感や間合い、「Yeah!」などの掛け声などが凄いんだけどやっぱスコッティ・ムーアのプレイがキレてる。凄い切れ味でここぞ、って時に歪んでいないサウンドのギターでエロティックに鳴ってくれる。このヘンがエルビス・プレスリー単体でも上手く行かなかっただろうし、ギターが巧いだけでも出来ない時代の巡り合わせかも。

 「Elvis Presley」に入ってるどの曲も基本的にはジャズモードの発展系に近い作品群で、カバー曲にしてもR&Rを意識してはいるけどアレンジそのものはまだまだジャズの発展系でしかないし、そこにブルースの進行や雰囲気を入れて独自スタイルにしつつある世界。まだ出来上がってないです、あのエルビス・プレスリースタイルは、いや、曲としての話。単に歌手として上手くてムードがあって歯切れの良い若者の歌ってだけ。ただ「Blue Suede Shies」は方向性を決定付けたな、ってのがわかる突出した出来栄えだし、音楽的にエルビス・プレスリーってのは凄いってのがわかるアルバムになってる。そして以降のロックミュージシャンに与えた影響の大きさはとんでもなくデカい。ギタリスト的にはキースを始めとして著名なギタリストはすべて影響を受けているハズのギタープレイ。スコッティ・ムーアの偉大な功績はもっと日本でも知られるべきだろう。

 ロックンロールってこういうのが原点だな…と。苦手な人もいるだろうし古臭いのは否めないけどやっぱカッコ良い。




The Brian Setzer Orchestra - Vavoom

The Brian Setzer Orchestra - Vavoom (2000)
Vavoom

 同じオーケストラを使うにもまるで異なる音楽性を打ち出すってのがこれまたオーケストラの面白い所で、一般的にはクラシックを演奏するためのオーケストラ、なのだろうけど古い世代には実は歌謡曲などのバックはオーケストラ、だったりとか(笑)。まぁ、オーケストラなのでどんな音楽でも基本的には演奏できるし鳴らせるハズで、ロックという世界だけがその極少な世界且つ異端な世界でもあるのだろう。それが一緒にやるってんだからそりゃなかなか上手く行かないこともあれば見事に融合する場合もある。そんなオーケストラを上手く使いこなしてシーンで暴れまくってる人がブライアン・セッツアー。今じゃBrian Setzer Orchestraの人、だからねぇ…。

 2000年にリリースされたBrian Setzer Orchestra名義の4枚目のアルバム「Vavoom」は前作の「The Dirty Boogie」での大ヒットを受けて相変わらずのハジケ路線を踏襲して見事にシーンで成功した作品、だと思う。少なくとも日本ではかなり盛り上がりを見せたアルバムになったし同時に来日公演もあったから余計にそう見えるのだろう。ちなみにBrian Setzer Orchestraって数年に一回は来日公演やってるくらい親日家…ってか日本では人気が高いらしい。アメリカではそうでもないのだろうか?なんて思うけど、毎回クリスマスシーズンには引っ張りだこになるようで、このヘンは古くからのクラシックなクリスマスソングが大好きなアメリカ人ウケするためにサンタの格好でオールディーズのクリスマスソングカバーなんてのをやっているBrian Setzer Orchestraの知名度のようだ。日本ではそこまでではないな。

 その「Vavoom」というアルバム…、一言で言えば「ゴキゲン」なサウンド。ロカビリーとオーケストラだから50年代をゴージャスにした感じだし、それでいてブライアン・セッツアーの驚異的なギタープレイなんだから見事なもの。それで曲のアレンジや曲そのものも全く手抜きなく派手に明るくノリまくれるロカビリーか切ないバラード、と方向性を定めているんで聴いていて心地良い。メリハリもあるしさすが、と唸らされる…と言うよりも単純に楽しめるアルバムに仕上がっていて、以降まるで方向性が変わることなくアルバムを出し続けてくれている。ここまで歌えてギター弾けてオーケストラも引き連れて観客を楽しませることに徹底できるエンターティナーはアメリカ広しと言えどもそうそう多くはない。しかもセルフプロデュースでそこまでやってるんだから見事。ゴキゲンなサウンドで楽しもう♪

The Dirty Boogie
The Dirty Boogie
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Brian Setzer
Interscope Records (1998-06-23)
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Deep Purple - Royal Philharmonic Orchestra

Deep Purple - Royal Philharmonic Orchestra (1969)
ディープ・パープル・アンド・ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ(SHM-CD 紙ジャケットCD)

 ちとお遊び的にこんなのも書いておこうかな、そうでもないと普段聴かない音だし得意じゃないから書きまくれないし(笑)、それでも根強いファンが多数いるのでちと怖いんではあるが…、ま、いいや、誰もがオーケストラの共演アルバムって言って思い出す最初のアルバムだと思うんだよな、これ。Deep Purpleの「ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ」ってさ。良く言われているように第2期のDeep Purpleってのはアルバム「イン・ロック」からハードロック路線で再起を図ったと思われてるけど、第2期って実はこの「ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ」から始まってるんだよね。ハードロックやるぞ〜!って言っておきながらBBCの依頼によって一気にロンドンフィルハーモニックオーケストラとのジョイントという道草を食っている様がなかなか笑える。その証拠のこの「ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ」のライブでのイアン・ギランの立ち位置の無さが哀れでさ、熱唱タイプのボーカル唱法を買われてDeep Purpleに入ったらいきなりオーケストラとのジョイントで自分の得意のハードロック声がまるで場違いなところに来てしまったんだからさ。ジョン・ロードとしては嬉しくてしょうがなかった依頼だったんでもちろん実現したんだが…。

 1969年にリリースされているんで、もう相当古いってことを改めて認識したが、個人的に「ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ」の評価は結構高いです、世間と異なって(笑)。それは多分時代の醸し出す雰囲気と音と滑稽なくらいにアンバランスな実験精神がその他英国ロック・バンドと同じ目線だからだと思う。リッチーのワンコードバックで延々と弾くギターソロなんてB級バンドに普通に有りがちなスタイルでさ、バンドの中で一名だけ音楽的に秀でている人間が作り、演奏をバンドに任せるとよく出来上がってしまう図式で、今回の場合はジョン・ロードが作曲し譜面を書いたんだろうけど、ギターソロは入れないとリッチーの気分を害するしハードロックバンドとして行くためにも必要なエリアだから…ってことなんだろうが、すべてをリッチーに任せてしまったのかな、ワンコード延々ソロという個人的にはカッコ良い!スタイルになってしまったのだろう。

 しかし驚いたのはこのライブが映像化されていたってことだ。DVD「ディープ・パープル&ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ」というタイトルがリリースされていて、まんまライブが見れると言う…、自分が知らなかっただけなんだろうけど、なかなかこれが面白くてYouTubeで見入ってしまった。リッチーのギター335だし、良い音してるし、いいねぇ〜、これ。正しく英国のこの時代のロックバンドの音とスタイルで、Three Man Armyとかこんくらいできただろ、とか思ったり(笑)。あちこちで書かれているようにオーケストラとロックバンドとの融合という図式を求める場合は多分よろしくない出来栄えのライブだろうと思う。ただ、ロックが明らかに自己主張しているという意味ではオーケストラの音ってのは単なる装飾音でしかないってことを証明しちゃったワケで、そういう意味では良いんじゃない?自分的にはロックバンドってそういう主張だけでしょ、ってのあるしさ。

 ってことでね、自分的偏屈な好みの人はこの「ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ」というライブ盤はキラいじゃない人多いと思う。Deep Purple大好き!って人には多分ムリだと思うけど、英国ロック好きからすれば全然素晴らしい作品で、その最高峰に位置するんじゃないか、っつうくらいのもんだ。バンド名のデカさを無視して聴くべき一枚、ですね。









Caravan - New Symphonia

Caravan - New Symphonia (1974)
キャラヴァン&ニュー・シンフォニア(ライヴ)+5(紙ジャケット仕様)

 ここの所グリグリガシガシした音ばかり聴いていたのもあって、ふと優しい音楽に触れた時の暖かさみたいなのが割と心に響いたりする。もちろんロックの世界で、だ(笑)。どことなくオーケストラとかクラシックとかそんなのをアレコレと気にしてライブラリ探ししてるんだけど、そうするとどうしても起伏に富んだ展開みたいなのが多くなっちゃうから割ととんがってる音になっちゃうんで…、それを差し引いてもハートに優しい音ってのがあってさ、それを聴いてみて改めて納得して感動すら覚えたのがキャラバン。元々大好きなバンドなんで聴くだけで満足なんだけど、今回はまたしても名盤だな〜とつくづく感じてしまったのだった。

 1974年にリリースされたCaravanの「キャラヴァン&ニュー・シンフォニア」というオーケストラとジョイントしたライブアルバム。巷の評判ではバンドの音とオーケストラがこれほど融合性を高めている作品はロック界にはあまりなく、その意味では最高級とも言われているが。そもそもCaravan自体が浮遊した音を出すバンドだし、そこに管弦楽器がオーケストラで入ってくるんだからそりゃ見事なもんさ。でもね、面白いことに無茶苦茶熱い演奏だったりするんだよ、これ。侮っちゃいけませんぜ♪今じゃボーナストラック付きでリリースされているんで、是非そっちをオススメするんだが、ライブそのものは1973年10月のもので、現行CDに収録の通りに冒頭はCaravanのバンドメンバーだけでの演奏を収録、「Introduction」から第二部になってオーケストラとのジョイント。だから両方楽しめるのが美味しい。オリジナルアルバムでは第二部からの抜粋だったワケだが、全長版聴けちゃうとね、やっぱそっちばっかりになっちゃうんです。

 バンドだけの演奏の第一部ももちろん良いんだけどちとタルいかな。それは第二部の緊張感とか迫力と比べてみればってだけですが。しかし第二部の「For Richard」が何と言っても圧巻。オーケストラもここぞとばかりに楽器隊として出てきて、バンドの熱気も見事なもので、それでいてCaravanというカンタベリー随一の音楽性を昇華させた素晴らしい音はそのままに、なるほど、オーケストラとの融合作の中での名盤ライブと言われるハズだ。それでいて譜面割って感じしないんだから面白いよ。やっぱこのバンドはず〜っと聴いていくべきバンドだよな。ま、初期の方に限るけど。Caravanもオーケストラと一緒に演るんでかなり準備をしていたようで、新曲も数曲披露、それをオーケストラと一緒にやることで普段できない次元に持ち上げているのは後で考えれば成功したお話だろう。当時はどう受け止められたかわかんないな。

 しかしこの「キャラヴァン&ニュー・シンフォニア」を何度も手に取るのをいつも躊躇するのはもちろんこのジャケットのせいでして(笑)、これがもっとハイセンスだったら更に聴いた回数は増えたに違いないとも思うのだが、果たしてどんな意図でこういうジャケットになったんだろうか?勿体無い…。








Yes - Union

Yes - Union (1990)
Union

 クラシカル要素の…って感じでライブラリをふらふらと眺めていた所、何となく最後の方まで来てしまって、あれ?何か思い付かなかったんか?ってことでYesが目に付いた。古くからの本ブログの読者はご存知のように、自分はYesがダメだ。何度も何度も、そして今度も今も聴いているんで、聴かず嫌いなワケではないです。多分これからも聴きます。何故か…、何でだろ?得意じゃない音なのでアルバムとか無くても困らないし、ギターをコピーすることもないし聴きたいと思うこともないので、まるで問題ないのだ。でも、何かロックの来歴を追っていたりすると絶対に引っかかってくるんで、その度に聴かざるを得ないことが多い。例えそれが駄作であろうとも…。

 ってことで、実は自分の中で一番馴染みがあるかもしれない邪道Yesの1990年の作品「Union」だ。馴染みがあるってのは当時バイトしてた所で、この「Union」がリリースされた時にひたすらCDを流されていたからだ。もちろん自分がそのCDをチョイスしたワケじゃないので聴かざるを得ない状況で聴いていたんだが、まぁ、その時既に苦手なバンドだったワケで、かと言ってヤダとも言えず、しょうがないから聴いてたけど、こういう音になったんだ…Yes、って思ってた。ちょっと後で調べたりしたらわかるけど、もっとも邪道な8人Yesでのアルバムだったんだよね。だから往年のプログレ度合いなんて皆無だし、ポップバンドになってからのYesだけってんでもない。クリス・スクワイアはブイブイ言ってるし、ハウも健在だし、ブラッフォードだってさすがに叩いてるし、ジョン・アンダーソンは相変わらずのハイトーンボーカルだし、その他大勢もまぁ、それなりに個性あってね、一般論的には、そして自分的には結構聴きやすいアルバムだったから言うほど嫌いじゃなかった(笑)。おしゃれな音してるしギターとかも聴き応えあるしね。

 んで、ま、多分22年ぶりくらいに聴いたんじゃないだろうか、この「Union」って。冒頭のコーラスが入ってきた瞬間から、「あ、これだ」と思いだした(笑)。アルバム全部をじっくりと聴いたのは時初めてかもしれないな…、随分最先端のデジタルチックなサウンドやってたんだな…と。それを各々の個性溢れるプレイに集約しつつ、楽曲はポップに短く仕上げて「らしさ」を出す、見事に出来ているような気がするが、多分それは楽曲単位でレベルが異なるのかもしれない。いくつかそう感じた曲もあるし、悪くないんじゃないか?なんて思ってます。王道Yesファンには反論多そうですけどね(笑)。ただ、消耗品として「良く出来た音楽」であることには変わらない、な。でもさ、この時「Union」って相当枚数売れたんじゃないかなぁ…、それが作品の善し悪しとはリンクしないけど。








Yngwie J. Malmste‬en - Concerto Suite for Electric Guitar and Orchestra

‪Yngwie J. Malmste‬en - Concerto Suite for Electric Guitar and Orchestra in E Flat Minor Op.1 -Millennium- (1998)Concerto Suite for Electric Guitar and Orchestra in E Flat Minor Op.1 -Millennium-

 クラシックってやっぱり古典なだけあって色々なアレンジが施されている現代のポップスやロックシーンだったりする。何気にクラシックって言えば、昔イングヴェイ・マルムスティーンがクラシックレーベルからもアルバムをリリースする、ってことで話題になってたことあったな…なんて思いだしてね。あんまりイングヴェイ・マルムスティーンのアルバムとかに興味はないのでタイトルまで覚えてなかったんだよね。ま、何かそれらしいのってどれだ?って適当なのを探していると…、これかな〜ってのがあったので聴いてみることに。しかも「Concerto Suite for Electric Guitar and Orchestra in E Flat Minor Op.1 -Millennium-」のアマゾンでのレビューがとんでもなくべた褒めばかりでちょいと驚いた。

 1998年にリリースされていたらしい「Concerto Suite for Electric Guitar and Orchestra in E Flat Minor Op.1 -Millennium-」という作品。どうもイングヴェイ・マルムスティーンがオーケストラと一緒に演る、どころか譜面も全部起こしてもちろん超絶ギターもバイオリンソロ的に楽曲に組み込まれているもので、見事にその融合を果たしている傑作。イングヴェイ・マルムスティーンってどのアルバムももう一緒のフレーズ、曲ばかりであんまり面白味はいつも見当たらないんだけど、この「Concerto Suite for Electric Guitar and Orchestra in E Flat Minor Op.1 -Millennium-」は見事にクラシックギタリスト+超絶ギタリスト+作曲家として仕事している。クラシックギターも繊細に速弾きするし、いつものストラトも大活躍で、綺麗にメロディを奏でている。バッキングの歪んだリフとかがない分ギターに集中できるのか、目立ちすぎず、引っ込みすぎず、更に超目立つという不思議なアルバムに仕上がっていて、これはもうロックミュージシャンのアルバムではないと言い切れるものだ。イングヴェイ・マルムスティーンってここで「Concerto Suite for Electric Guitar and Orchestra in E Flat Minor Op.1 -Millennium-」ってのやっちゃったもんだからもうやることしばらく見い出せないんじゃないか?って思うもん。…って思ってたら結構続編とか関連品を出してるんだね(笑)。

 クラシック界からは絶対に出てこないであろう発想とギター、音色的にはバイオリンに近いからフレーズもそういう感じだけど、やっぱギターだよな。お得意のフレーズもちょいちょいと入れ込まれていて知ってる人には明らかに手癖なんだけど、しっかりとオーケストラの一部になってるのがね、面白い。これならクラシック聴けるし、楽しめる、そんな間口には丁度良いかもしれん。やっぱこういうエッジの立った音があると面白味が違うね。



The Nice - Five Bridges Suite

The Nice - Five Bridges Suite (1970)
Five Bridges Suite

 もちっとクラシック風味って何かあったっけ?とかふと考えてみれば、目の前にEL&P…、それもまた面白味に欠けるので、じゃ、The Niceにしとくか、ってことで安直に登場。英国ロックものは何となく…から思い付くくらいには知っているので自分的にはチョイスが楽ではある(笑)。まぁ、昔散々聴いたものからブログに上げるんで久々に聴くものとかあったりするんだけど、シンプルに言えるのは大体どれも完全に覚えてない、ってことだ(笑)。音を記憶し切れるような脳ではないってことは昔から自分で認識していたのだが、改めてそう思った。昔からあるアルバム聴いて、聞き覚えあるな〜ってのもあれば全然聞き覚えないわ、ってのもあったり、また全部覚えてるんじゃないか?ってのもあったりして、やっぱ好みと記憶はリンクする…いや、印象と記憶がリンクする、かな。美しく流れていく音楽ってのは全然覚えてなくってね、ちょっと引っ掛からないと流れるのかもしれん。ま、集中して何度か聴いたか?ってことだとは思うのだが。

 The Niceの「Five Bridges Suite」なんてのもその類いで、明らかにクラシックを演奏しているバンド…バンド?って感じなのでそういう側面から聴けば物凄い名盤と語られていることが多いし、実際聴いててもそう思う。ただ、自分的には流れていってしまうタイプの音楽だったりするのでねぇ、何となくの記憶でしか無いまま聴いているところ。オープニングからしばらくは完全にクラシックの音で、既にうんざりしてきちゃってね、途中からはバンドの音になるんだけど、冒頭のクラシックの音の方が全然起伏に富んでてさ、カッコ良いんだもん。途中から中途半端なバンドの音で歌が入ってもダサ〜ってくらいにしか思えない(笑)。しかし、しかし、だ、いつも各種の評論を読んでてもピンと来なかったThe Niceの「Five Bridges Suite」に於けるキース・エマーソンの卓越した才能は突出している、ってのがわかった。そこまでちゃんと聴いてなかった自分が悪かった。明らかに浮いてますな、キース・エマーソン。他のイモくさい楽器や音やテクニックに比べて圧倒的にA級のセンスが光ってる。なるほど、天才とはこういうものなんだ、と。そりゃまぁ、The Niceなんて枠は小さく感じるわな。

 対等に渡り合えるミュージシャンとバンド組みたかったんだろうなぁ…とかそれができたら面白いんだろうなぁ、とか色々葛藤あったんだろうと思う。でも、その前にはその才能を世間に知らしめないと進めないし、そんなステップがあったんだろうな、なんてね。楽曲そのものはポップスやロックの世界じゃ全然面白味もないし、名盤だとも思わないんだけど、明らかに突出している鍵盤とアレンジがユニーク。キース・エマーソン知らなくてこれ聴いても鍵盤系のところしか耳が行かないんじゃないか?そんなイメージのアルバム。ジャケットの色合いが好きだね。






Rare Bird - As Your Mind Flies By

Rare Bird - As Your Mind Flies By (1970)
As Your Mind Flies By

 何となく話がサントラ系からクラシック風味に走ってるんだな…ってのをYouTubeにしてもアマゾンにしても類似品リコメンドってのでアレコレ出てくるとそんなのが並んでるからよく学習しているWebですなぁ…とちょいと怖くなる。こうして全てが大手のビッグデータに活用され、分析されて次なる戦術に使われるのだろうな…とか。ま、今更それを言った所でどうしようもないだろうし、そもそもデカすぎて役に立つものを作ろうとする方が大変だろうとか思ったりもするが、そうしてだんだんと世界はジョージ・オーウェルの「一九八四年」の世界に進んでいくワケだ。コワいねぇ…。

 で、折角オススメされたので思い出して自分のブログ見てみると、何と、書いてないじゃないか、ってことに気づいて手を出してしまったのがRare Birdのセカンドアルバム「As Your Mind Flies By」です。コレ、随分昔に入手してプログレ系に手を付け始めた頃に簡単に買えたんで聴いてたんだよな〜と。ただ、あまり好みじゃなかったし面白みもさほど感じなかったんで、ジャケットの目立ち具合だけで終わってたかな。今回久々に取り出して聴いてみることにして、なるほど、自分が好まなかった理由がよくわかった。簡単に言えばギターがない、っつうのとオルガンとか鍵盤系の音が鍵盤しすぎてて燃えない。ま、しょうがないか。

 冒頭からプロコル・ハルムだっけ?って思うオルガンの音で、アルバム全体がこのオルガンのまろやかな音に支配されていて、そりゃ色々と使ってるみたいなんだけどさ、どうにもどれもこれもがまろやかに鳴ってて心地良いです。60年代風にオルガンの支配が続いてて、それでいてグレアム・フィールドの真骨頂でもあるテクニカルな鍵盤が聞かれるんだからそりゃプログレ的、ってかプログレです。ツインキーボードって発想も見事だし演奏も一方がギター的な音色をになっていれば一方は鍵盤としての役割に徹してみたりして一応そういうハードな側面を追ってはいるようなんだがやっぱりエッジは足りない。そもそもエッジなしが特徴なんだろうけど。んでもね、ボーカルがクソ暑苦しいんでロック的な楽しみはある。こういうスタイルってないもんなぁ…、貴重なバンド形態と音だよ歌は割とメロウだったりして聴き応えもあるし、ベースもブイブイ言ってるし、なかなか良い感じ。聞いているとだんだんクセになってくる(笑)。

 思ってたほどクラシックな感じでもなくって、ロックがクラシックの手法を用いた、っていう方法論だったんだな、と実感。ジミヘンあたりがこういうのをバックにギター弾いてたら凄く面白かったかもな〜とかあり得ない世界を夢想したり(笑)。もちろんラストの組曲の聴き応えはたっぷりある。

Rare Bird
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Rare Bird
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The Enid - Aerie Faerie Nonsense

The Enid - Aerie Faerie Nonsense (1977)
Aerie Faerie Nonsense

 クラシカルな要素がロックの世界に持ち込まれたのは随分と古くからのお話で、まぁ、冷静にポップ史を振り返ってみるとそもそもポップスのバックってのがオーケストラ演奏だったワケで、クラシックからの発展ではあるんだろうなとも思う。歌を入れたことでポップス化していったんだろうとも思えて…、そういえばポップス史ってきちんと追ったことないな。40年代くらいまでしか遡ったことないし、それも適当に、だからなぁ…、ま、そのうち興味が芽生えたら進んでみるかね。ロックが産まれてしばらくした60年代後半からはクラシックとの融合ってのはいくつも実験され、それなりに評価を得ているものもあるし、名盤も数ある。ところが、クラシック畑の人がバンドという畑に手を出すというのはあまり例がない、と思う。バイオリン奏者が、とかピアノ奏者が、ってのはあるだろうけどね。

 そんな異例の発案から出来上がっていったのが多分The Enid…っつうかRobert John Godfreyの生い立ち。古くはBJHの…ってお話はそこかしこで見てくれれば良いですが、まぁ、自身のソロ作を経て行き着いた所がThe Enidというバンド、バンド?バンドとは言えないよな、これ、って思うのだが、バンドだ。1977年の英国、正にパンク旋風吹き荒れるなか、全く時勢を鑑みない超クラシックバリバリの高級志向音楽を奏でてくれたセカンドアルバム「Aerie Faerie Nonsense」なのだった。

 よくプログレ的な評論などにRobert John Godfrey絡みからThe Enidが取り上げられたりするのだが、ロックじゃないだろ、これ(笑)。クラシックだよ、どう聴いても。クラシック畑からしたらこんなもんクラシックじゃねぇ、って話なので厄介な所だが、はて、誰が好むのか?ってなるとプログレから流れていく輩達です、はい、自分もです(笑)。ま、正確には自分はそこまで好きとかじゃなくて、何じゃこりゃ?って感覚ですけどね。何かのサントラとか古い映画のBGMみたいに思って聴いてるからさ。ただ、そんな音楽をバンドという形態でアルバムという形でリリースしているのが凄い、っつうか何枚もアルバム出してファンも獲得していったってのが面白い。歌、ないんだよ?それでフュージョンとかみたいにテクを出してるワケじゃなくてあくまでもクラシックからタッチしたポップスへの接近なインストなんだよ。イージーリスニングってほどイージーじゃなくてそれぞれの音はしっかりと自己主張しているからロック的。一体どんな層が好むんだ?っていうくらい不思議な音なのだが、不思議とそれなりに売れているようだ。

 アルバム「Aerie Faerie Nonsense」が名盤と言われていてさ、自分なんから最初ジャケット見た時にはルネッサンスみたいなんだろうな〜って思ってたからいつまで経っても歌が出てこないのに待ちくたびれたっていう思い出があります(笑)。面白いことに「Aerie Faerie Nonsense」はねぇ、聴いてるとどんどんなんか気分が盛り上がってきて最後の「Fand」の盛り上がりで結構テンション上がるんだよな。それが好きでアルバム丸ごとじっくり聴いたってのはあるが、冷静に聴けば、自分の好きな要素はどこにもなくって、ただただドラマティックというだけ。音楽の持つ魔力ってのは不思議なもんだ。






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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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