Andwella - People's People

Andwella - People's People (1971)
ピープルズ・ピープル(紙ジャケット仕様)

 英国スワンプ・ロックの雄として長きに渡って知名度を高め、40年かけて知る人ぞ知るアーティストから割とニッチな人が知っている人、というレベルにまで名を上げたのがDave Lewisさんだろうと思う。こんだけ長い間に渡ってようやくそこまで評価されるに至ったってのはある意味クラシックな芸術家と同じ領域でもあり、ポップスの世界の感覚ではない(笑)。なんでそんなに評価されるのが遅いんだ?ってな感もあるけど多分賛否両論が分かれるからだろうなぁと自分は思っててね、ってのはさ、元々スワンプ系は苦手なんで、聴かないってのあるけどさすがに「Love & Poetry」くらいは通るワケで、今回取り上げた「ピープルズ・ピープル」ももちろん通るんですよ。ただ、響きにくいってのが大きいかな〜。無茶苦茶英国だし美しいし聴きやすいし哀愁漂うし、ホレる…ってのわかるんだが、そこでBGM以上になれるかどうかってのがあってさ、自分はどうしてもそこまで、になっちゃうんだな。

 先に話を書いてしまっているけど、1971年にリリースされたロック界で異端の名盤扱いされているAndwellaと言うバンドの「ピープルズ・ピープル」という作品。元々Dave Lewisという人がAdwella's Dreamというサイケなスワンプみたいなのを作ってて、ニッチ産業では評判だったけど、そこから数年後、かなりノスタルジックにブラッシュアップしたAOR的ですらあるサウンドでバンド形態になり戻ってきたのがAndwella。ほんわかってのがあったり熱唱したり、色々な曲が入ってて確かに多彩な名盤とも言われるけど、全てが薄くて細い。それこそが魅力的ってのもあるけどね。自分では英国好きだけど、どうもな〜、ちょっとアメリカらしすぎるっつうか、何か薄いのがイマイチで良くわからないアルバム。多分英国好き失格って言う人の方が多いと思う。しょうがないよな、そればっかりは。

 ってことで、一応持ってるし聴いたんだけどね、ダメなのはダメ…たとえそれが世間一般で名盤であっても、ね。まぁ、YouTubeで全部聴けるから聞いてみてよ。女性ボーカルだったら萌え萌えなんだがなぁ…。






Gallagher & Lyle - The Last Cowboy

Gallagher & Lyle - The Last Cowboy (1974)
The Last Cowboy

 手近にあったジャケットを見ていて、これは良いよな〜ってのがあったので音楽的ジャンルはとりあえず忘れて(笑)、聴いてみたくなったので振ってみる。まぁ、あんまり得意な音ではないってことは知ってたんだけど、昔何かの本でアルバムジャケットを見た時からレコード見たら買おう〜とは思ってたんだよね。別になんてことないし、モチーフはアメリカだし、本質的にスワンプ系やレイドバック系って好きじゃないから大枚はたいてってほどではなかったけどレコードってのはひとつの芸術作品なのでジャケットで買うってのはありなんだな。今の時代はどうか知らないけどさ〜。

 ってことで、無名度高そうなデュオのGallagher & Lyleの1974年の4枚目の作品「The Last Cowboy」です。良いジャケットでしょ?アメリカへの望郷を表しているんだけど、実際アメリカ人のバンドなんかではこういうセンスのジャケットは絶対撮られないしね。似たたぐいのはいくつか見たことあるけどセンスが違う気がするし、このジャケットで聞いてみたい、欲しいって思わせるのは上手いよな。この頃英国ではクラプトンに代表されるようにレイドバックしたサウンドへの傾倒が多かったし、スワンプも結構出てきていた。Facesから離脱したロニー・レインなんかもスワンプ志向の音を出していたし、そういう意味では流行りだったんだろうとは思う。まぁ、ひとつの英国ロック史ではあるんだけどね、やっぱそんなぬるま湯は長くは続かなかったのは歴史が証明している。

 んで、この「The Last Cowboy」はですね、もちろんスワンプ臭たっぷりだけど英国人だからトラッドの解釈も入ってて、その融合がなかなかおもしろいっちゃぁ面白い作風。ただ、だんだんと上達していったのもあってこの「The Last Cowboy」ではかなりまっとうなスワンプへの試みになっていて聴けば英国だけど音はアメリカっつある意味皆が望んでいた姿に成功している。もちろんそれでも売れなかったのは英国的な所(笑)。好みとはかなり違うけど、こういう音ってのもあるよな〜というのはわかる。ま、それよりもジャケットが良いよ。






The Woods Band - The Woods Band

The Woods Band - The Woods Band (1971)
The Woods Band

 ホント、英国路線に入ると深すぎて困る。もう何回このブログでもどっぷり英国路線に行ったことかわかんないけど、その度にいつもいつも深みのあるバンドやアーティストに入り込んでいるし、それも別に新作とか発掘音源が出たってワケじゃなくて普通に、あぁ、あれもあったな〜とかあっちの路線に進んでみるか〜なんて軽い気持ちでネタを続けているんだけど、キリがない(笑)。探していたハズのレコードを見つける前に、これもあったか…となってそっちに走ってしまうのもあってさ、だからまた次の機会になっちゃう、ってのもあるんだけどね(笑)。

 今回もSteeleye Spanからえ〜っと…ってレコード探してて、あれ?って久々に見つけたのがThe Woods Bandの最初のアルバム「The Woods Band」です。そう、テリー&ガイ・ウッズ夫妻がSteeleye Spanをさっさと抜けてしまって夫婦デュオになってリリースした作品なんだけどね、これがまたSteeleye Spanから暗さを取ってもっとスカッとさせたような、ともすればポップスとまで言えてしまうんじゃないかっつうナイスな作品なワケですな。アイルランド風味はもちろん旋律単位では出てくるけど無茶苦茶強いワケでもなくて普通に聴けるけど、やっぱこのジグ的明るさってのはアイルランド特有のものだな…。フォークやリコーダーなどなどなんだけどえらく明るく楽しい音楽を奏でてくれているし、そこにメロウキャンドル的なメロディーラインもあったりお祭り的なノリもあったりと実に多彩な方向を詰め込んだ作品で、音楽夫妻だったんだな〜という感じ。

 あまり取り上げられないんだけどさ、自分も全然興味なくて対して気に留めなかったけど、ガイ・ウッズって奥様、かなりキュートで好ましい感じだったんだな。アイルランドっ娘て感じでもちっと時代が違えばアイドルで出てこれたんじゃない?とか思うくらい。なかなかこういう面白い作品に出会えることも多くないから楽しい音世界だね。










Steeleye Span - Hark the Village Wait

Steeleye Span - Hark the Village Wait (1970)
Hark the Village Wait

 作られた音楽と天賦の才によって生み出される音楽。日本では概ね前者が多くて面白味のないものばかりが売られているし売れている。それは音楽と言うものを楽しむワケではなく売れているだけだ。ただ、アーティストってやっぱある程度の才能ないと残らないからそのヘンは割と平等感あるんだが、それでもその作られたモノからの努力では限界がある。自分はどちらかと言うと自然に生み出された音を好むようなので、作られたものにはあまり魅力を感じないらしい。ま、簡単に言えばジョン・レノンってのはそんな人で、ポール・マッカートニーってのは前者の天才。明らかに自分の好みじゃジョン・レノンなワケで、まぁ、本能的に嗅ぎ分けているものが理論的にはそんなことになるらしい。

 何でこんなこと思い付いたんだろ?あぁ、本日のお題Steeleye Spanですね。アシュレー・ハッチングスの英国音楽に対する執念の始まりとも言える形態から始まったSteeleye Spanというバンド…、いやね、フェアポート・コンヴェンションを抜けたベース奏者のアシュレー・ハッチングスは伝統英国音楽をもっと突き詰めたいっていう欲があったらしいのだが、そこで組んだバンドが何故か英国とアイルランドの混合郡バンドだったというオチ。まだ、この頃はそこまで明確に英国伝承音楽のみとは思っていなかったのかもしれない。ただ、やっぱりケルトと英国トラッドってのは似ているな、と思う。ま、違うけど(笑)。

 1970年にリリースされたSteeleye Spanのファーストアルバム「Hark the Village Wait」はウッズ夫妻とマディ・プライアーとティム・ハートを加えて重厚な英国トラッドベースではありながらも独自の重さを出したアルバムに仕上がっている。ウッズ夫妻は初期しか在籍していないから貴重なんだけどさ、まぁ、自分は初期3枚が好きでして、結構昔から聴いてたバンド。その割にはまるで覚える気もなく、ただ単に雰囲気的に聴いていた事が多くて、今回久々に聴いて、懐かしさもあったけど曲全てまでは記憶になかったもんね。あれ、ドラム入ってる?って思ったりしたくらいだし(笑)。それにマディ・プライアーとガイ・ウッズって似ている声質だな〜とかさ、牧歌的と言えば牧歌的だし、重いと言えば重い。ロックの中で語ることもないサウンドだけど、革新的な側面は持っているらしくて…らしくて、って自分ではイマイチわかってない。ただ、言われてみればこういうサウンドってあまり聴かないな〜と(笑)。基本フォークで女性ボーカルだけど浮ついたところがまるでない、ってのかね、土着的ですらあるからさ。






The Pentangle - Basket of Light

The Pentangle - Basket of Light (1969)
Basket of Light

 全然フォークな音が身に染み入る季節感じゃないんだけどねぇ…、聴いてしまうとフォークも良いな〜とか思っていくつかしっとりと聴いてみたりするという節操の無さ。もっと清涼感のある音とかあまり考えなくても良い音を聴こうと思ってたんだがな…。女性の歌声には実に弱いのでしょうがない、ってことでライブラリに転がっていた超名盤だけど今までウチで挙げたことがなかったらしい作品を持って来ました。

 ペンタングルの1969年リリースの傑作アルバムとして名高い「Basket of Light」ですね。玄人さん的には初期2枚の方が存分に音楽を堪能していて、この「Basket of Light」からはややポップ調なサウンドを取り入れてしまって本質ではない、とする向きもあるようで、なかなかシビアな音楽評だな〜なんて思う次第。昔はそういうのも同調出来たんだけど、最近はあまり拘りを覚えなくなってきて、変化していかないといけないバンドの音とかを考えるようになったので、10年一日的な捉え方はあまりしないかな。結局出てくる音がどんだけ楽しくて自分にとって良いか、ってことだけで難しいことは色々と語る人に語ってもらいましょう、ってトコで(笑)。

 にしても「Basket of Light」は昔からペンタングル切っての最高傑作と言われている作品で、実は自分的にはそうか?って印象もあったんだよね。最初からペンタングルはややわからなかった。フェアポート・コンヴェンションはまぁわかりやすいからさ。ところがペンタングルはフォーク性にこだわっていると言うんじゃなくて2人のギタリストの嗜好と融合にどれだけバンドとジャッキー・マクシーの歌声が気持よく載るか、って感じでもっと職人芸的なんだよな。だからジョン・レンボーンとバート・ヤンシュの音を理解しないとわかりにくい気もする。自分的にバート・ヤンシュって人はもちろんジミー・ペイジの尊敬するギタリストなワケだからそりゃ聴いたさ(笑)。なんせ「Black Mountain Side」ならぬ「Black Water Side」のギターはバート・ヤンシュが元なんだから…って要はパクリなんだけどね、そんな原点だからペンタングルも聴くワケ。でも、この「Basket of Light」とかポップで、と言われる割には全然ポップじゃなくて、古楽的な雰囲気が漂う品位のあるサウンドでロックの世界とはかなりかけ離れた存在でもある。作り出すってより紡ぎ出すっつう音、かな。それでいてヘンな暗さはなくってスカッと音も声も前に出てくるから面白い。陰りとか憂いとかってのは歌や演奏からは感じられないんだもん。でも、しっかり品位と風格は保たれていて、これが技術ってヤツだ。

 もう何度も聴いてるけどさ〜、美しさと天上の音色に酔いはするものの、思い切りハマリ込めない自分がいるのも事実。何でだろ?多分音楽的すぎてしまってクラシックを聴いているに近い感覚で粗野感がないからだろう。自分の好みってのは難しいものだな〜とか感じたり(笑)。でもね、絶対聴いておくべきバンドです、ペンタングル。






Strawbs - Strawbs

Strawbs - Strawbs (1969)
Strawbs

 ソーニャ・クリスティーナって人はその実結構な来歴の持ち主で、元々がフォークシンガーだったってのも後で知った話。しかもそれなりの時期にそれなりのポジションで歌っていた人だったってのもあって、ちょっと道が違えば完全に英国フォークシーンに出て来た人だったのかもしれない。ミュージカル「ヘアー」への出演ってのは知られている事なんだが、その後サンディ・デニーが抜けた後の1968-69年頃に超短期間の間The Strawbsに加入して歌っていたってのはあまり知られていないみたい。何でもその時にバンド内の二人のメンバーにのぼせ上がられて…か二股かけて、かはわからんけど(笑)、とにかく魅力的過ぎてバンドにはいられない、みたいな状況になったらしい。ともすればThe Strawbsが解散していただろうし、なかなかおもしろい歴史の一幕。実際にソーニャ・クリスティーナがThe Strawbsのアルバムに関わっているのはないみたいだけど、シングルB面曲「Or Am I Dreaming?」録音時にはちょうどそのドタバタだったようで…とデイブ・カズンズが回想してます。

 そのThe Strawbsとソーニャ・クリスティーナで検索してみたらなんと、最近リリースされたThe Strawbsの40周年記念のライブにソーニャ・クリスティーナも出演して歌っているようで、「40th Anniversary Celebration」というアルバムがリリースされている。何とも驚くばかりだけど、しっかりと本人たちは短期間の活動だったにもかかわらず、その関係性を覚えていたんだなぁ〜。よほど密な関係だったんだろうか(笑)?

 さて、その「40th Anniversary Celebration」はまだ聴けてないしYouTubeでも見当たらないので、しょうがない、最初期のThe Strawbsに進んでみるか、ってことでファーストアルバム「Strawbs」です。先ほどの「Or Am I Dreaming?」も入ってるし、the Strawbsが売れる前のアルバムだし、トニー・ヴィスコンティだし、ジョン・ポール・ジョーンズやニッキー・ホプキンスも参加してるし…ってジョンジー、Zeppelin参加直前の仕事か?そして作風はどこかTyranosaurus Rex風な音で…ってそりゃそうか、トニー・ヴィスコンティだもんな。タブラパーカッションが入ってたりフォークギターの使い方とか音色とか一緒じゃないか、これ。そういう意味ではまだまだサイケ的フォークでもあるし、The Strawbsの個性ってのはさほど出て来てない感じ。何かフワフワした感触だから好きな部類のアルバムですねぇ、ホント。軽やかで重厚、アメリカ音楽に影響受けてるけど出来切れない英国の性、一方での英国らしい曲調と作風、そしてトニー・ヴィスコンティの音作り。隠れた名作かも。後のThe Strawbsをイメージする必要もなく、この時期の英国フォーク・ロックとして結構光り輝いている感じです。






Sonja Kristina - Songs From the Acid Folk

Sonja Kristina - Songs From the Acid Folk (1991)
Songs From The Acid FolkSongs From the Acid Folk

 世相はあまり良くない方向に進んでいるが、しょうがないだろうなぁ…とも思う。どうやって進むのか気がかりではあるけど緊張感高まる部分は大きいな。そう考えるとブログ更新しているとかいいのか?とか考えるけど、かと言って今何が出来るワケでもなく、落ち着いて日常に没頭するのも心落ち着く事のひとつだろう、と思いながら音楽を聴く。まぁ、流れ上ではあるんだけど、ちょいと落ち着いて魅力的な歌声を聴けるってのは良いな。

 1991年にリリースされたCurved Airのフロントのお転婆お姫様が時代を経て英国のトラディショナルとアシッド・フォークを交えた華麗なるフォークシンガーになっていたという代物「Songs From the Acid Folk」というアルバム。1980年にソロ・アルバム「Sonja Kristina」ってのをリリースしているんだけど、そこから更に10年経過して成熟しきったソーニャ・クリスティーナってのも魅力的でしょ?まぁ、当時レコード屋をひたすら回ってたからさ、新婦が出るとかそんな情報は全然知らなかったにもかかわらず何気なく見つけて、「お?あのソーニャ・クリスティーナ?」って思いながら凄いハレーションカラーのレコードを買ってったものだ。しばらくしたらプレミア付いてたから初回限りのリリースだったのかなぁ、このジャケット。今CDとかダウンロードできるのとかってジャケット全然違うフォークなイメージに仕立てあげてるヤツだし…それ言ったらファーストアルバムの「Sonja Kristina」だってジャケット全然違うもんな…。

 その「Songs From the Acid Folk」ね…、当時はなんじゃこりゃ?ってくらい確かにアシッド・フォークであのソーニャ・クリスティーナ?って何度も確認しちゃったくらいCurved Airの音楽性なんて微塵もないサウンドに驚いた。単なる女性フォークシンガーなんだよ。それも英国の歌姫達にもちろん並ぶ程の浮遊感でさ、更に言えばCurved Air時代には全然微塵も感じられなかった曲作りってのも全面的にやっててこれがまたトラディショナルなフォークなワケだ。え?って思うよな。バンド解散後にソロのSSWになって出てくるって。ところが、自分も知らなかったけどこの人、ギター弾いて歌うんですねぇ…。YouTubeとかWebとかでこんなに映像とか画像とかあるのに驚いたし、見れることに感動です。幻のお姫様みたいなとこあったしさ。

 そんなことで、久々に聴いた「Songs From the Acid Folk」はやっぱりかなりアシッドなフォークだけど結構心地良く聴けて以前はよく理解できなかったけど、普通に聴けたなぁ…。








Curved Air - Midnight Wire

Curved Air - Midnight Wire (1975)
Midnight Wire

 何か心躍る歌姫を聴きたい…と思ってね。これまでの女性陣ももちろん心ときめくアーティストやバンドなんだが、もちっと艷やかな…ってかお転婆な…ってか、まぁ、そんな感じの綺麗さではない妖しさっつうのが欲しくなってきた。70年代のバンドの女性だと、アメリカのSSWなんかは顔出して売ってたけど、英国の方はそういうのがあんまりなくって、アルバムジャケットの内側に写真が白黒で載っかってるとかそんなんでさ、その一枚を見て色々な空想を働かせるものだったワケさ。雑誌に載ったりするレベルのバンドならまだしも、そうじゃないバンドの写真なんて見れなかったんだから、アルバムに記載されている細かい文字からの情報ってのはかなり貴重だったし写真だって貴重なもんだ。今みたいにすぐYouTubeで動いてる姿が見れたりしたらどんだけ感動したことか…って情報量多すぎて感動しないんだろうけど。そんな中でももっとも見てみたい〜!と思った一人がソーニャ・クリスティーナ♪怪し気でさ〜、美人なのか可愛いのかわかんないけどエロっぽくて怪しくてね。衣装も結構とんでもない感じで、神秘的な女性に映ったもんだ。

 そのソーニャ・クリスティーナが在籍していたのがCurved Airってのは知られている事で、バイオリンにはダリル・ウェイがいて、後期のCurved Airにはポリスのドラマー、スチュワート・コープランドが在籍していたりしたワケで、そのスチュワート・コープランドの奥様がソーニャ・クリスティーナだったりするのさ…とまぁ、興醒めする事実まで知ることはないのだが…、国際結婚だよな…、これ。知られているかどうかわからんが、スチュワート・コープランドってアメリカ人だからね。さてさて、Curved Airってバンドも短期間に色々とあったバンドで、1974年に一旦解散みたいになってるんだよな。んで、ライブ盤「ライヴ」がオリジナル最後のアルバム、みたいな感じもあって、このバンドのライブの側面を思い切り知らしめた一枚でね、好きなんだけど、まぁ、主要メンバーのフランシス・モンクマンが辞めちゃったもんだからしばし休業。でも、ソーニャ・クリスティーナとかダリル・ウェイ的にはもうヤリたくてしょうがない時期の若者だったから、メンバー集めてCurved Airやります!ってことで再結成、そこでスチュワート・コープランドが出てくるのだが…。

 1975年にリリースされた新生Curved AIrの第一弾アルバム「Midnight Wire」は、これまでのクラシック路線はまるで捨て去り、普通の英国ロックバンドの姿としてシーンに再登場してきた。ヒステリックな歌い方が特徴的なソーニャ・クリスティーナの歌唱がバンドの個性ではあるけど、この頃の横一線のバンド郡からしたら特筆すべき音ではないのも事実だし、何せスチュワート・コープランドのドラムがとにかく軽すぎて曲調とバンドのイメージにまるで合っていない、とも言える。それも含めての再結成Curved Airなんだけどさ。ギターが普通にブルース調に弾かれているし、長い曲があるワケじゃないし、リフが凄いワケでもないしバイオリンが長々弾かれているワケでもなく、曲が良いワケでもないし、ジャケットも何かそんなに意味ないし、どこから斬っても良い所が見つからないっつう作品なんだな(笑)。

 ただ、それでもこれだけバリエーションに富んだソーニャ・クリスティーナの歌が聴けるのは楽しいもんです。ちょいとヒステリックなブルース・ロックからややほんのりした曲まで、どれを取っても軽い曲ってのがない…いや、それはホントに不思議でね、重くなる理由はないのにやっぱり重い。これぞロック。




アルバム丸ごと聴けるとはね…


信じられない映像が見れる…


Xandria - Salome: Seventh Veil

Xandria - Salome: Seventh Veil (2007)
Salome: Seventh Veil

 歌のうまい女性がヘヴィなバンドをバックに従えて歌うってのは日本じゃもちろん浜田麻里っつうメタルクィーンがいたお陰で割と馴染みがあるっつうか出来る人もいるんだ、みたいなのがわかってて、そういう意味でかなり先進的な試みを既に80年代にはやってのけていたんだよね、そういうのも日本の深さだったりすると思うのだがそんな角度から取り上げられる記事なんてのはまず見当たらず、ま、そりゃ嬢メタルっつう嬢、ってのとかなり異なるからだろう…何が?ま、いいや(笑)。結局ね、自分でもこのヘンの世界ってかなり色々聴いてハマったけど何度も聴いたりするのはごく僅かなバンド群で、結論はもう既にとうの昔に出ていて、層が薄いってことだ。結局極論がNightwishとWithin Temptationだけで良いって話だけど、Nightwishはもうボーカル代わってしまったから結局Within Temptationくらいな世界なのだ。っても、ゴシックメタルじゃないからさ、もうほぼ存在していないジャンルになっちゃったんだよな、実際の所は。でも、それでも、耽美な世界に魅力はあるわけで、類似品なり汎用品なりを探すのもリスナーのお仕事(笑)。

 話はまるで逸れていて、まるで良くわからないんだがXandriaっつうバンドは長々と生きている。ドイツ産のゴシック・メタルと言われたバンドの一つでそれこそ21世紀になって出てきたんだが、10年以上シーンで持っている。ただしボーカルも変わっているし音楽性も変化しまくっているしメンバーもかなり変化しているから、どこかプロジェクト的なバンドに近くなってきた感じではあるが、それなりに知名度とセールスが見込まれるのだろうな。先日リリースされた新作「Neverworld's End」ではもう昔懐かしNightwishのサウンドそのままを再現してて、Nightwishファンはこちらに流れても良いんじゃね?ってくらいクリソツな音世界で面白かった。

 今回はそのXandriaの4枚目のアルバムになるのか?「Salome: Seventh Veil」アルバムジャケットからしてエスニックな感じでゴシック・メタルなんてのとは程遠いワケだが、もちろん音の方もかけ離れている。かと言ってエスニックか?っつうとまるでそんなことはなくって軽快なメタル的ポップスとでも言わんばかりに軽やかなサウンドが並べられていて、ディープなファンには問題作のようだが、自分的には実に聴きやすくて魅力がいっぱい詰め込まれている作品な気がするんだけどな。もちろん何度も聴かないだろうってのは想像に難くないのでそこまでの代物ではないんだろう。ただ、様々なプローチを試みてて、どこに行こうかともがいている感じすら受ける中、ひとつの方向としてこの軽快性だったのかと。その路線は多分間違っていなくてもっと突き進めてみればこのリサ嬢もまだまだ歌っていったかもしれないのだが、やはりここもオンナの事情が大きかったのかなぁ…。知らないけど。








Lacuna Coil - Unleashed Memories

Lacuna Coil - Unleashed Memories (2001)
Unleashed Memories
 今から思えばゴシック・嬢メタルと呼ばれたバンド郡でホントにゴシックなメタルバンドだったのって結構少なかった…ってか、初期作品がその類いに属していたものの、結局飽き足らなくなって、もしくは力量があったために素直に音楽の発展系に逆らわずに進化していってしまったバンドが多かったように思う。結局ゴシック・メタルにこだわった嬢メタルバンドはアマチュアに毛が生えたレベルの状態でデヴューしてきて同じ音をやり続けられるほどシーンは甘くなかったっつう所だったのかもしれん。まぁ、別にそれでも良質な音楽と美しき女性たちの活躍の場が増えたってことで良いじゃないかと大らかに見ている自分がいるのだけど、こだわりのロック象からしたらちょっと物足りないかもしれない。ただ、ロックって今はもう短いサイクルでの使い回し品になっているところもあるし難しいかもな。それでも新しいものを求めるし刺激も求めるのがリスナー、なわけだ。

 2001年にリリースされたまだゴシックメタルと呼ばれてた時代のLacuna Coilのセカンドフル・アルバム「Unleashed Memories」を実に久々に。そういえば最近新作「Dark Adrenaline」をリリースした後、最初期のシングルなどをまとめた「In a Reverie」という編集盤がリリースされているようで、良いな、こういうの。まだ聴いてないけど、纏めて聴きやすくて嬉しいです。若々しい十数年前のバンドの音が聴けるのも楽しそう。さてさて、「Unleashed Memories」というセカンドアルバム、自分がLacuna Coilを知ったのはこの次の「Comalies」からなので遡る感じだったんだな。それで、もちろん「Comalies」以降のハジけた鋭さってのはないんだけど、確かにその前兆なんだな、っていうか、そういうのを感じる作品で、単発で見ても結構不思議で魅力的な輝きを放っているアルバム。ゴシックメタルじゃないね。憂いのあるメタルってんでもないし、もちろんイタリアを背負うようなバンドのアルバムの音でもない。何か…やっぱりメロディのしっかりしたバンドでややパワフルな声を持つお姉ちゃんが歌っているっつうか、男ボーカル君はさほど目立って出てこないからまだそういう世界をきちんと確立していなかったのかもしれない。7弦ギターに5弦ベースという重厚感漂うバンドの音もこの時はそうなのかどうかわかんないけど、そこまで重くは聴こえない…、でも音は低いかも(笑)。そんな飛翔前夜のアルバム「Unleashed Memories」はその実かなり面白く魅力的な音に仕上がっているのが良いね。名盤とは言わないけど佳作。

 Lacuna Coilももうキャリア長いし…、初期の編集盤「In a Reverie」なんてのを新作と一緒にリリースしちゃうなんて、バンド総決算的な意味合いだったりしたらヤだな〜と。まぁ、女性を抱えるバンドはどうしても人生を見つめる時期ってのが来ちゃうから大変なんだろうけど、やり続けてもらいたいバンドのひとつだ。多分大丈夫だろう…。






Within Temptation - Running Up That Hill

Within Temptation -Running Up That Hill (2003)
Running Up That Hill

 さて、カバーしていたと知識と情報は知っていてもこの手のってのは何度も聴いていなくて、どんなんだっけな?というのもあって久々にWithin Temptationの「Running Up That Hill」を引っ張りだして聴いてみた。今でも「Running Up That Hill」はシングルだけのリリースみたいで、何かのアルバムのボーナストラックにでも付けてリリースするかシングルやボーナス曲ばかりを集めたコンピレーションアルバムでもリリースしてくれるとありがたいのだけどな、とか思うのはやっぱり聴き方が古いから?冷静に考えてみればそんなのはiTunesのDLで一曲単位で集めれば良いだけなんだろうよ。iTunes上で管理しちゃえばアルバムという形態に意味がなくなるってことも至極当然なので、売る側はそう考えているのかもしれないなぁ。古い頭で考えるとそんな編集アルバムで、って思っちゃうけど(笑)。んでDL販売サイト見ても…出てないじゃねぇか…(怒)。

 気を取り直して…、Within Temptationってもう10年以上選手でボーカルのシャロンは既に3児の母?だっけ?2児?ま、いいんだけど、活動ペースが思い切り鈍くなってきているのはしょうがないんだろうから余計にそんな編集アルバムで場をつないでほしいとは思うのだが、そんな時って他のメンバーって何すんだろうな。稼げないし、ってかそんだけ稼いでりゃ良いけど、女性がフロントを担うバンドの宿命ではあるが、そんなのが多いからまたね(笑)。某日本のバンドでもその辺が活動の幅に制限をもたらしていることも多かったりするとかしないとか…。

 しかし、この「Running Up That Hill」カバーは全くKate Bushを感じさせない完全にオリジナルな世界を紡ぎだしてしまってて、何ら反発を食らうこともなく素直に認められたんじゃないだろうか?リリース当時はまだこんな世界興味なかったからわからんけど、こりゃだってさ、Within Temptationそのものの音だし歌だって全然カバーという次元を超えた自分の歌にした作品になってるし、とにかく上手いな〜、声伸びてるしこんなに違ったっけ?Kate Bushの魅力でもあったんだけど繊細な弱々しい声での歌から一気に艷やかでヘヴィなサウンドに耐えうる歌声でパワフルに歌われているんだから、もしKate Bushがこのカバーバージョン聴いてたとしても文句は言わなかったんじゃないだろうか。自分では絶対に出し切れなかった曲の魅力を放ってしまったんだから。見事だ。

 この「Running Up That Hill」というシングルでは「Running Up The Hill」のライブバージョンも入ってて、これがまた伸び伸び生き生きと演奏している正に全盛期のライブの一幕で心地良い。やっぱバンドってのは勢いづいている間が一番輝いてるな。大物になって落ち着いてからの安定した作品やライブも良いけど、そういうんじゃない勢いが聴けるもんな。オマケにはLowlandsでのライブも数曲入ってるので、ついついその世界と歌声に惹き込まれてしまった(笑)。やっぱスゲェ…。これが2003年頃のお話なんで、もう10年以上経ってるのか…。そして売れまくった「ザ・サイレント・フォース」へ進むのであった。






Kate Bush - Hounds of Love

Kate Bush - Hounds of Love (1985)
Hounds of Love

 ロンドンオリンピックの閉会式は正に英国音楽の絢爛さを世界に誇示したとも言えるほどに豪華絢爛な演出と選出によって織り成されたある種の芸術祭だったとも言えるワケで、もちろんリアルタイムで見ることなく後になってからさまざまなコンテンツで見聞きするという愚行により何となくの情報収集ができただけで、リアルタイムならではの不安や期待、そして爆発などを感じることもなく淡々と眺めてました。それがまぁ、即座にiTunes Storeでは「A Symphony of British Music: Music For the Closing Ceremony of the London 2012 Olympic Games」としてコンピレーションがリリースされているワケで、レーベルや所属などなどを一切無視したコンピレーションというのも結構奇跡的なんじゃないかとも思うのだが、全てがオフィシャルなんだろうから許諾されたんだろうな。凄いわ。普通こういうのって誰かが抜けたりして結局不完全版ってのが常だったのに…。ま、ライブそのものが記録されてのリリースじゃないからだろうけど、それならそれで今度はレーベルや事務所などから許可されないこともあるのにさ、色々と凄いものだ。

 さて、本題、オリンピック閉会式では気になる人の音楽がいくつも流れたりライブがあったりと英国好きの自分的には半分くらいはもちろん楽しんだワケですな。他は新しくて良く分からんとか、スパイス・ガールズとか聴いたことないし、懐かしくもないから知らんし、とかあるが、中でもKate Bushですか?と流れることに大英帝国の誇りを感じた曲が幾つか。選出基準がよく分からんが、ボウイにしてもKate Bushにしてもへぇ〜って感じではある。そしてオリンピックの最中の日本で言う「蛍の光」の役割を果たしていたのは「Waterloo Sunset」という何とも英国らしい素敵なチョイス。そんな中、Kate Bushの「Running Up That Hill」が流れる訳ですが…。コレって…と思って取り上げてみました。

 1985年にリリースされたKate Bushの5枚目のオリジナルアルバム「Hounds of Love」で、前作「Dreaming」の余りにも向こう側に行きすぎてしまったアルバムから3年、随分と現世に戻ってきた感が強かったのと、ドラムの音があまりにも当時のデジタル音すぎて全然聴く気にならなかったのだが、英国では尤も売れたKate Bushのアルバムだとか。そしてWithin Temptationもカバーしていた「Running Up That Hill」はKate Bushの中で一番売れたシングルだとか。へぇ〜、って今更ながらに知った次第で、当時聴いててこの音はな〜ダメだ…。4枚目「Dreaming」までで終わったな〜なんて思ってたんだよね。ところが30年も経過すると「Hounds of Love」が最高傑作のひとつだ、という評価になっているようで、「?」とか思った。まぁ、そういうもんかもしれん、とKate Bushのアルバムの中で「Hounds of Love」もまだ取り上げていなかったので丁度良いか、と聴き直しながら書いている次第。

 音の好みで言う印象=ドラムの音の好き嫌いは相変わらずで、自分的にはこの音はちょいとダメだ、ってのはあるがアルバム的に、Kate Bushのファン的に聴いてみる。確かにもちろん「Dreaming」からの流れが明らかだけどなんかねぇ、とりとめが無いっつうか、ま、Kate Bushってそういう音楽なんで良いんだが、まだまだ聴き込みが足りないな、自分。今聴けばそりゃ全盛期の歌声だし、躍動感溢れてるしとにかく艷やかで深みのあるアルバムなのは間違いない。ただ、どうにもロック心を擽るアルバムって感じじゃないんだ…。なんでだろ?自分がズレてる?かも。もちっと聴き込んでみるか、また。

 うん、でも面白さの視点が変わったかもな。「Walking the Witch」なんて正にEmillie Autumnがやってる世界だし、革新的で芸術的で先進的でポップス…、まだまだ自分の懐が浅いことを身に染みた一枚。






Emilie Autumn - Fight Like a Girl

Emilie Autumn - Fight Like a Girl (2012)
Fight Like a Girl [Explicit]

情報アンテナの張り巡らしが悪かったためかまるでリリース情報に気が付かなかったEmilie Autumnの新作アルバム「Fight Like a Girl」。ちょいと前にリリースされてたんだな…。ちょっと漁ってみるともちろんいつものことながら日本語での情報が少ないので英語で漁るしかないんだが、これも最近は割と辛くなってきて、やっぱ日本語が良いな〜と思う次第。世界はどんどん狭くなっているのに単一言語でしか物事を見れないってのはなかなかよろしくないんだが…と思いつつ、今から勉強する気なんぞも当然なく、まぁ、そのまま過ごすのだろう(笑)。でもさ、ほんとにこういう珍しいアメリカからの芸術家ってのがここまで日本で受け入れられないってのは活動の問題?ヨーローッパではどうなんだろ?難しいかもなぁ…。尤もアメリカ国内だけで十分に好きなことできるワケだから諸外国に活動の幅を意図的に広げる必要もないのだろうが、勿体無いとは思う。そんなアーティストの一人、Emilie Autumnって人を知ってるって自分が結構良かったな〜とか(笑)。

 新作アルバム「Fight Like a Girl 」はこの後Emilie Autumnが演出、主演?するブロードウェイミュージカルのテーマ曲などを中心に作られているようだ。これだけの才能ある女性でも、その先々の活動を見据えて何年も準備を行う訳ですな。多分ブロードウェイでの上演モノストーリーラインとか骨格は概ねイメージされていて、脚本体制までは入っているのだろうか。そこで後々ではなかなか集中しきれないであろう音楽を先に作り上げておくということで2012年の製作によるアルバムリリースなのだろう。ブロードウェイは2014年に公開されるらしいので、正に何年も掛けて準備製作する作品のようだ。大成功ではないにしても成功して芸術系の方面に名が売れてくれればと思う。ポップス界だけにいる人じゃないもんね。

 奇抜キテレツな格好してるけどレッキとした音楽を学んでいる音楽女性で、今回の作品ではほとんど出てこないけど天才的にバイオリンを弾きこなす才女で、その技がロックギターにまるで負けないくらいのエキセントリックさで驚く。ただしそこに才能はとどまらず、アルバムを出す度に新たに深いアーティスティックな側面を聴かせてくれて、今回も進化中。もうね、ジャンルで括れないしカテゴライズで話せないからブログとかも書きにくい(笑)。明るくはないな(笑)。世のアングラ的サウンドを纏めて気持良くして外に出している感じで、ゴス、アングラ調なのにケイト・ブッシュ的なムードで紡ぎ出されるサウンドは見事の一言に尽きるね。見てても楽しくて音楽家としても面白くて、作品としても常に追求していくレベルで、興味深い存在。なんだかんだで全アルバム聴いてるねぇ。今回のリリースはどうもデジタルDLのみなのかな?そういう新しい試みもどんどん進めていくし、気が抜けないEmillie Autumn。今作「Fight Like a Girl」も何度も聴き直しての楽しみがある音作りで嬉しい。

しかし今のところ一般のショップでのリリースはシングルだけなのかなぁ…。オフィシャルサイトで買えます、ってかYouTubeで全部聴けるけど(笑)。

オフィシャルサイト






The Pretenders - Learning to Crawl

The Pretenders - Learning to Crawl (1983)
Learning to Crawl Pretenders

 やっぱり女性ロックンローラー的な話になってきて外せないのはこの人、クリッシー・ハインドだろうなぁ。キャリアも面白い人で、元々アメリカ人のNMEか何かの記者だっらしいが渡英して仕事していたようだ。そこで取材していたのがパンク前夜のロックシーンだったらしく、元々The Kinks大好きだったロックギャルのクリッシー・ハインドはギターも自分で弾いていた筋金入りのロックンローラー。そこでは後にThe Clashに参加するミック・ジョーンズにギターを教えたりしたとかで、結構パンクとの距離が近かったらしい。自身はバンドを組んで云々はあまり考えなかったらしいが、とあるプロデューサーに出会い、薦められてバンド結成してThe Pretendersでデビュー。クリッシー・ハインド以外は英国人という面子だったが、面白いことにロック史の中でThe Pretendersは昔は英国産バンド扱い。今は…どうだろ?アメリカなのかな?そんなクリッシー・ハインドが夢を次々に手に入れた中のひとつに憧れのThe Kinksのレイ・デイヴィスとのロマンスと家庭と子供という信じられてない出来事。そして別れもまたものすごいスピードでやってきた人生もまたロックらしいか。その時期に実現した両バンド同時の来日公演が懐かしい。

 1983年にリリースされたアルバム「Learning to Crawl」はそのレイ・デイヴィスとの子供がハイハイしている姿を見て作られた歌詞から取られたアルバムだ。バンド事情ではこの年初頭にオリジナルメンバー2人を亡くすという衝撃的な不幸もあり、同年に出産もしているという波瀾万丈な年。その中での作曲などへのクリエイティブセンスが発揮されたのもまた本作「Learning to Crawl」で、これがまた多分最高傑作なんじゃないかな。ロックンローラーと言いつつも、歪んだ音で掻き鳴らすようなスタイルじゃなくてしっかりとしっとりと聴かせる部分と気骨な部分を見せてくれるという絶妙なバランスで成り立っているThe Pretendersの世界、ニューウェイブの流れも組み込みながら本質的なストーンズから続くロックの系譜はきちんと通っている、そして80年代の新しい風潮も挟み込んだ、更にクリッシー・ハインド独特の声と湿り気のあるメロディが堪らなく心をキュンとさせるのも魅力。

 いや〜、よく聴いたな〜、久々に聴きながら相変わらずのこの憂いのあるメロディと疾走感のギャップが心地良いです。クリッシー・ハインドの人生のこの時期の背景を知りながら聴くとこれまた憂いが増す…良いことじゃないんだろうけど、至高のメロディメーカーの一人だと思ってるもんな、彼女は。今でも現役で活動してるし、何年か前には面白いことにそのレイ・デイヴィスとのジョイントシングルをリリースしているというのも涙する一幕。ま、それはともかく、この「Learning to Crawl」の冒頭「Middle of the Road」から「Back on the Chain Gang」、「Time The Avenger」そして「2000 miles」などなど、名曲の数々が収められてて、文句の付け所の一つも見当たらない傑作に仕上がってます。こういう形のロックって実は過去にはほとんどないんだよなってのに気付くし、これまでの女性ロッカー達とはやや異なった、自然体のロックンローラーってのも親しみやすいしね。久々に聴いてみたら何か忘れていたものを思い出すような気がしたアルバムです。

 今ならThe Pretenders「Pretenders 5CD ORIGINAL ALBUM SERIES BOX SET」ってのがお得だね。

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Blondie - Plastic Letters

Blondie - Plastic Letters (1977)
Plastic Letters Blondie at the BBC

 昔から不思議に思っていて、今でも不思議なことに変わりはなくって、自分なりの折り合いを付けているって事柄が多々ある。その中のひとつにブロンディはNYのパンクバンドだ、ってのと初期2枚のアルバムはパンクアルバムで、その後から変わったと言われる所だ。いつどんな形でどうやって聴いてもそうは聴こえないし、生い立ちがバンドのカラーだとするならばまだわかるものの音楽ってのはある程度音楽に依存したカテゴライズをしているのじゃないのか?という曖昧な境界線を疑問視してみたり…。どっちでも良いんだけどさ、あまりにもアチコチで言われている書かれているのでそう思えない自分が間違ってるんだろうか?って気になるのだ。別に間違ってようが感性の話だから世の中が間違ってるんだ、自分はそれでも貫く、なんてのはかっこ良いんだろうけど、やっぱね、気にはなるんですよ。

 1977年のBlondieのセカンド・アルバム「Plastic Letters 」。一般的にはまだまだブレイクしまくっていない時期のアルバムで、ポップでキャッチーな曲が山のように入ってるしヒット作「Denis」とかも入ってる今後の路線をある意味決定したアルバム。アメリカよりも英国で売れたってのは音のキャッチーさとポップさとひねくれさのようだ。改めて聴くとさ、50〜60年代のポップス的で、ロネッツとかそういうキャッチーなメロディとキュートな歌声で疾走感溢れた曲が歌われるっつうのかな、そのヘンが可愛らしい。まぁ、Dum Dum Clubとかも似たような視点で今やっているんで、時代は繰り返すんだが、この1977年の時点でのこのキャッチーなキュートさは他には類を見ないバンドのスタイルだったってのは確か。それで売れたのもわかる。ただ、どうしてこれがパンクと呼ばれるのかがわからん。デボラ・ハリーがこれだけキュートな格好してコケティッシュに歌っているのをパンクと?戸川純をパンクと言うのは何故?姿勢が反骨精神あふれてるから?それでデボラ・ハリーもそういう意味?なんだろうと勝手に決めているんだけど、そんなところだろう。では、それが以降のディスコティックなサウンドをやり始めたらパンクじゃなくなるのか?セカンド「Plastic Letters」まではアジテーションとしてのパンクで語られ、その後は音楽としてのポップバンドとして語られるのか?それともその時はバンドにアジテーションが存在しなかった?でもブロンディってデボラ・ハリーがイメージなワケで、それって最初から変わらない。ってことは何が変わった?デボラ・ハリーのアイデンティティ?う〜ん、そんなことまで考えないよな。とじなるとポップアイコンとしての側面が強くなったからってことか。音楽と関係ないじゃねぇか…とか。

 そんなお話が疑問の流れだけど、この「Plastic Letters 」って良いね。スタイルとか呼ばれ方はともかく、いいよ、これ。キュンと来るキャッチーなポップで疾走感もあるし、軽快。もしかしたら相当名盤な気がしている。重さは皆無だが、ポップスとして聴きやすいし、上手くバランス取ってるなぁと。当時人気が出たハズですな、これ。






Suzi Quatro - Your Mamma Won't Like Me

Suzi Quatro - Your Mamma Won't Like Me (1975)
Your Mamma Won't Like Me , from UK] ALL THE BEST

 革ジャン革パンのロックスタイルに身を固めた女性ロッカーとして今でも唯一無二の知名度だと勝手に思っているのがスージー・クアトロ。初期のアルバムジャケットからどれもこれも革ジャン革パンでのイメージを徹底していて、その実動きにくいんじゃないか?と思う革ジャン革パンのピチピチスタイルなのだがどうなんだろ?まぁ、それでしっかりライブとかやってたようなので慣れたものだったのかもしれないが、そのピチピチ具合がセクシーとかとは異なる目線を向けるワケだ。ま、その話はともかく、初期アルバム二枚はヒット曲も入ってて、後追い世代にも聴きやすいアルバムだったんだが、以降は多少買って聞いたものの、どうにも掴みどころに欠けたのかあんまり聴いた記憶がない。ただ、流れ的にちょいと…と思ったので「Your Mamma Won't Like Me」を引っ張りだしてきた次第。

 1975年にリリースされているからかなり早い時期での女性ロックンローラーだったワケで。実際本人がそこまでロックンローラーな人だったのかはわからんけど、そういう生き方してたんだろうな。まぁ、いつものようにアルバム・ジャケットが全てを物語る次第でしてね、「Your Mamma Won't Like Me」ではイメージするロックンロールのスタイルが写し出されているのはやっぱり嬉しいよね。中味がどうであれ、このジャケットならあっても良いって思うでしょ。女性が革ジャン革パンで何故かベースを持って歌うっつうスタイルは今でもなかなか見当たらない光景だしね。

 一方の音の方はいくつかファンキー路線に走った楽曲があったりシンセ使った実験的なサウンドを織り交ぜたアレンジなんてのもあるけど、初期のような軽快なノリのR&Rがなくってやや失速?このアルバムあたりから日本でも人気に陰りが出てきたと聞くが、まぁ、そりゃこういう音だとちょっと難しいかなと思う。ただ、今でも根強いファンとか知名度の高さってのがあるから愛されていたんだろうなと。それはもう70年代中期には毎年日本公演を行なっていたっつう親日派だったからってのも大きいようで、アメリカではそこまで売れてなかったようだ。面白い構造だなぁ。しかし「Your Mamma Won't Like Me」はホント中途半端な印象が拭えないアルバムだ…と聴いていて思う。アメリカのロックってのはやっぱどうにも衰退期が早いねぇ。でも、調べてたら今でも現役でライブアルバムなんてのも出してたり新曲もあったりするから驚く。

Lita Ford - Out for Blood

Lita Ford - Out for Blood (1983)
Out for Blood Living Like a Runaway

 The Runaways絡みってことでもう一枚、っても音楽活動をそのまま継続していたのはジョーン・ジェットとリタ・フォードくらいなんじゃないかっつうくらいに一気に失速していたバンドでもあったが、その時ですらまだ二十歳前後なワケで、随分と早熟なバンドだったのはビジネス面でも悪影響が多々あったらしい。まぁ、何処の国でもいつもアイドルを食い物にする輩っつうのはいるワケだが、まぁ、それも結局本人達に何らかの芸があれば残るし、そうじゃなきゃ消えるっつう普通の出来事なワケだ。さてさて、そんな成長過程を経ていく中ではThe Runawaysの面々も好みの音楽や自分のやりたい方向性などもわかってくると音楽性の意見の相違ってヤツだ出てくる。じゃ、それは何?ってのが分かりやすいのがジョーン・ジェットとリタ・フォードなんじゃない?自分的にはどちらもソロになってからの人たちなんだけどね。同じバンドだったんだ〜てくらいに意外に思ったものだ。ジョーン・ジェットは軽快でシンプルなR&Rを求める音だし、一方のリタ・フォードはとにかく時代もあってかメタルギタリストメタルスタイリストだったからさ。メタルとR&Rって相容れないっつうか別のものだから、それはまた一緒にやってくのも難しかっただろうよ。

 ってことで1983年にリリースされたリタ・フォードのファーストソロアルバム「Out for Blood 」です。んで、リタ・フォードって、The Runawaysのどの娘?とこのアルバムジャケと見てて思ったのも懐かしい。わかんないくらいに痩せてスタイル良くなってて金髪じゃ無くなってたら絶対どれかわからないくらいにセクシー路線まっしぐら、それも子供の無邪気なセクシーさから完全に大人受けする娼婦の如くの変化が見事。ワーロックのギターを抱えているのもメタルへの主張で素敵だし、自分的には随分昔にW.A.S.Pのブラッキー・ローレスクリス・ホルムスと夫婦だったってのを聞いて、無茶苦茶過激な方々…いや、想像は違う方向に行ってるんだが、似た者夫婦っつうかメタルな夫婦っつうか、へぇ〜ってな感じを思ったもんだ。

 さて、アルバム「Out for Blood 」の話だが、明らかにメタル色の強い作品が並び、ギタリスト的にもかなりアグレッシブに弾いている、と思われるけど、やっぱり歌がやんちゃな感じで未熟なアルバムってのは否めないかな。曲は今後の方向性を打ち出しているけど、まだまだメタルメタルする程までには至っていない。ま、この頃のメタルってこんなもんだけど。メロディがきちんとポップスしすぎているからかな…、その分聴きやすいが、あくまでもソロデビューアルバムとしての勢い以外のものでもないか。こういう所がアメリカのバンドの難しい所でねぇ、後年になって思い入れのない人が聴くと全然響かないっつうのが多いからさ。

 それでも今年になって新作「Living Like a Runaway」をリリースするくらいまだ現役でスタイルも保っているのだからこの人も人生R&Rな人なのだ。そういう心意気を応援したい気がする。






Joan Jett - I Love Rock & Roll

Joan Jett - I Love Rock & Roll (1981)
I Love Rock & Roll Up Your Alley

 ん〜、筆がノラない…。文章を書くというのは割と自分的にはラクなもので、特に何も考えずに書き始めても何となく文章になっている。まぁ、それが良いとか、熱意があるとか感動したとか言うのはちょっと別として情報を伝える程度のレベルは書けているのだろうと思う。でもね、それって、結構ノリがあってさ、ロックでもそうだけどノッてる時は凄くすんなり文章が出てくるし指が勝手に文章書いてくれるみたいなのあるんだが、ノラない時は筆が止まる。通常書いている、書こうとしている音を常に聴きながら書いているので音を聴いてるモードに変わりはなくて、感じる感性もその時々ではあるけどさほど変わらないんだけどさ、どうにも筆が進まない。冒頭の駄文を書いている時にその筆のノリってのはわかるんだが、どうしようもない時はどうしようもない。もちろん一旦放棄してから再度取り組むんだけどね、ただ、その時って音に対する捉え方が変わっているから、前段で考えた文章って大体使えないのもまた困る。なので途中保存して書き続けるってことなない。あ、ちなみにブログ上で書いててぶっ飛んだことが何度もあるので今はもう書く時はテキストエディタで全部書いてから貼っつけてるだけです。これはもう何でも一緒で、ひたすらテキストエディタを使いまくることが多いですね。さて、駄文で文章がノッてきたから本編に進もう(笑)。

 1981年にリリースされたジョーン・ジェットのデビュー・アルバムともなったヒット作「I Love Rock & Roll」。もちろんご存知The Runawaysのギタリストだった姉御のソロデビューアルバムにして結構な売れ具合を表した、また今に至るまでかなりあちこちで流されたりしているアンセムでもあるな…。あんまり知られていないけどシングルヒット曲「I Love Rock & Roll」ってヘレン・メリルのお子様のアラン・メリルが在籍していたザ・リードっつう日本絡みのユニットでのリリースが1975年頃で、実はその一部歌詞変更のカバー曲だったってのはあまり知られていない。ジョーン・ジェットが作った曲じゃないんだよな。でも、ジョーン・ジェットの代名詞にもなっちゃってて、まぁ、本人的にはイマイチ納得度が高くないんじゃないか?とも思うが今更歴史は消せないんで、それはそれで、ってことだ。大多数がジョーン・ジェットの曲と思ってるからそれはそれで良いのもしれんが。

 自分的にはThe Runawaysもさほど通ってないし、ロック的にはアメリカのロックだからさほどきちんと聴けていないし、詳しくもない。当然ジョーン・ジェットのことももちろん売れてたのはテレビで見たり名前も知ってたり情報も知ってたりするけど、本質的にアメリカのロックなのであまり手を出していないし、まともにアルバムも通っていない。それでも何度か遭遇しているのでその程度にしか聴いていない人だったりアルバムだったりする。「I Love Rock & Roll」のアルバムジャケット、どこかで見たことあるトーンだな〜と思ってたんだけど、これってミック・ロックの写真だったんですね。Bowieの「Rise & Fall of Ziggy Stardust」とかと同じトーン。なるほど。そしてアルバムを聴いてみると冒頭から「I Love Rock & Roll」の軽快なR&Rで今聴くとどんだけポップなR&Rなんだ?って感じるね。アルバム全体が凄くポップで短いんで聴きやすいR&R。ちょいと驚くくらい。これでも当時はロック姉さんなアルバムだったし音だったようだ。全曲通して…と思ったらほとんどカバー曲なんじゃないか、これ?多分そうだ。50sから結構数々の曲がカバーされているね。その軽快なロックが可愛らしい歌声とギターでひとつのスタイルになってて良い感じ。そうか、今でも現役なジョーン・ジェットの30年前の作品、正に「I Love Rock & Roll」だね。






The Willard - Who Sings A Gloria?

The Willard - Who Sings A Gloria? (1986)
Who Sings A Gloria? グッド・イヴニング・ワンダフル・フィエンド (紙ジャケ/HQCD)

The Damned話で続いたのでついでにちょっと寄り道…ってかさ、The Damnedって結構寄り道出来るバンドだったりしてね、UFOへつなげるとかもできちゃうワケだし、メンバー交代が激しいってのもあるけど、割と実力派だったってのもそういう所以なんだろう。まぁ、今回はまるで別方向に舵を振ってみるんだけどさ…、いや、日本のThe Willardってバンドは80年中頃に出てきていて、その時はあの海賊衣装と吸血鬼的メイクでパンクか〜、面白いなぁ〜とか思ってたんだけど、結局一度もライブを見ることはなかった。まぁ、あんまりパンクのライブって行かなかったけどさ…いや、怖かったから(笑)。

 1986年にリリースされたメジャーアルバム第一弾「Who Sings A Gloria?」はインディーズ時代の「グッド・イヴニング・ワンダフル・フィエンド」の名作度合いからして結構な期待を込められてシーンに出してきたアルバムだろうし、聴く側も結構期待して聴こうとした作品だった。数少ない友人の中に凄くThe Willardが好きなのがいたから聴くのには苦労しなかったっつうか、テープに録ってもらって聴いてたけど、どうもピンと来なかったのが正直な所。なんだろうな、パンクらしい荒っぽさとかをあんまり感じないでちょっと大人な音って感じだったからかな。随分と久しぶりにテープを探して聴いてみるんだけど、こんなにシャープでソリッドでシンプルな音だったっけな?と時代を感じながら聴いていたんです。衝撃的なカッコ良さってのはあんまり思わなかったなぁ…、ただ、こういう歌ってアリなんだ、とかギターがヤケにテクニカルで凄いな〜とか、やっぱり海賊ファッションってなんかコスプレみたいでな〜とか余計なことばかり気になってたガキの時代、ま、そんなもんだ。

 時代は感じてしまうけど、相当勢いある音してるね「Who Sings A Gloria?」は。まんまThe Damnedなんだが、当時はそんなのわかんなかったから個性的だと思ってたし、メロディだってしっかりと作られてたからセンスはあったんじゃないかな。オシャレだし。自分は全然その後追わなかったから知らないけど割と長い間活動していたんじゃなかったっけ?でもやっぱ日本語のこういうロックを今聴くと全部めんたいロック的に聞こえてしまうのはビートの問題か?懐かしい人には相当懐かしいハズ。





Captain Sensible - Women & Captains

Captain Sensible - Women & Captains (1982)
Women & Captains Collection

 The Dmanedの功績を聴いていてネットを調べたりしていると色々と面白い情報にもぶち当たる。The Damnedの「Strawberries」という作品が1982年にリリースされているが、どうにもこのアルバムでは例のキャプテン・センシブルは自分のソロアルバム製作のためほとんどバンドの作品に曲を提供していなかったらしい。ってことは音楽的リーダーでもあったと思われたキャプテン・センシブルの貢献なしにあの傑作アルバム「Strawberries」は出来上がったってことだ。う〜ん、恐るべしデイヴ・ヴァニヤンの執念っつうかセンスなのか?んで、そんだけのThe Damnedの活動を蹴ってまで創りだしたソロアルバムってどんなんだ?と気になってたので聴いてみたんだな。リアルタイム時にそんなのは全然知りもしないし興味もなかったから聴いてもいないしさ。

 「Women & Captains」…、驚くことに1982年にリリースしたキャプテン・センシブルのソロアルバム。へぇ〜、そんなワガママも許された時代なのか、レーベルとしてはキャプテン・センシブルの才能だけが売れると踏んだのか、多分後者だろうけど、そんな意図に見事に応えたアルバムなワケだ。嫌な予感はしてたんだが、まさかここまでの音だとは思わなかったなぁ…。ちなみに「Happy Talk」という誰かしらんのカバー曲で英国ナンバーワンヒットも取ったらしいので知ってる人は知っているんだろうと思う。自分は微妙にその年のヒットチャートって通ってない…か?多分。それか全然興味がなかったかどっちかだ(笑)。

 まぁ、何だ、パンクロックで世間を舐めまくって叩きつけたエネルギーをまるで正反対に変えて、世の中舐めきったスタイルで自分の得意な音楽を使って遊んでみたよ、的な部分が多いと思われるんだが、それだけの才能があるからこそ出来たアルバム。正直言って全く面白くもないし、単なるエレクトリックポップスのゴチャゴチャサウンド。ただしキャプテン・センシブルのもの凄いポップセンスは炸裂しまくってる。こんな作品作れるんだったら、そもそもThe Damnedの「Strawberries」に収録するような曲はなかったかもしれない。即ちバンドに貢献しなかったんではなくって自分のソロ作とバンドに貢献するべき曲とは大きな隔たりがあったっつうことだ。メロディラインはThe Damnedでも十分イケるんだが、アレンジがもうあの80年代風ポップスなワケだからさ、しかも徹底した作りじゃなくて遊び要素が多分に入っているからどうにも中途半端な軽さ。冒頭の「Wot」なんて一瞬B.A.D聴いてるのか?と思ったくらいにヘンなラップ。無駄にシンセがたくさん鳴っているのもあるし、明らかに遊んでるよ〜っていう確信犯。

 コレでバンド辞めたの?売れたから?だろうな。これだけのセンスあったらプロデューサーとして成功できたんじゃね?ところがそこは適当な人間だっただろうから上手く世渡しないで今でもThe Damnedに舞い戻ってプレイしているという音楽バカ。う〜ん、面白い人だ。





The Damned - Strawberries

The Damned - Strawberries (1982)
Strawberries Black Album (Dlx)

 初期ロンドン・パンク勢って冷静に今振り返ってみるとさ、大体結構な音楽センスがあったり発展していかざるを得なかった割りにはオリジナリティのある方向性に皆が皆進んでいっていて、それなりにシーンで認められていたり残っていたりするのが単なるパンク野郎達ではなかった、とも言えるんだよ。ある意味一般人がイメージするパンクってのはシド・ヴィシャスだけで終わったとも言えるし、アルバム一枚だけのSex Pistolsだけが真のパンクバンドだったとも言えるか。The Clashはレゲエやスカへと進みオリジナリティを確立、ダムドはゴシックポップへ、Stranglersはそもそもプログレ的ヨーロッパ的センスの音楽だったわけだし、The Jamはそのままネオモッズからスタカンへと進むし、P.I.Lはポジパン代表だし、なるほどなぁ。自分が最初にハマった初期衝動のパンクってのはホント一瞬だけだったんだな。

 1982年にリリースされたThe Damnedのアルバム「Strawberries」はどこにパンクらしさがあるのか、と訊きたくなるくらいに発展しすぎた傑作とも言えるデカダンな作品。ゴシックポップっつうかデカダンって言葉の方が似合うな。ただ、キャプテン・センシブルの格好見ててデカダンとは言えないから音とルックスのギャップが激しくて面白いとも言える。The Damnedのこうした一面は前作「Black Album」あたりから顕著になってきてて、最初に「Black Album」を聴いた時にはかなり驚いたものだ。どこがどうしてこういう音になるのだ?なんて。それはデイヴ・ヴァニヤンの趣味からそうなったらしいけど、そこにも音楽センスがあったってことなんだろう、さすが元墓掘り人夫出身なだけあって洒落になってない(笑)。

 さて、リリース当時の英国オリジナル盤はイチゴの香料が付けられていた「Strawberries」はThe Damnedというバンドを良く表したアルバムジャケットでもあるし、デカダンな雰囲気もある。冒頭の「Ignit」からしてもうあの「Neat Neat Neat」のバンドと同一とは到底思えないレベルの高さに驚くハズだ。「お??」と思って一気に聴いているとアルバム全体では全てあのレベルの高さじゃないけど、まだまだヘンに多様なポップさ加減が入り混じった不思議なアルバムで、美しさとコケティッシュさとイージーさが同居していて、それをデイヴ・ヴァニヤンのゴシックなセンスで全部まとめているような感じ。もっともキャプテン・センシブルのセンスによるバンドの音の統一感が大きいんだろうが、そういう言い方するとラットのドラムも軽快で心地良いし、あまり話題に上がってこないけど結構聞き所の多い作品。The Damnedってこんなに奥が深かったのか、と改めて聴いていかないと彼らのセンスは掌握できない。まだまだ知らないロックの世界が多すぎる自分っ!ま、ただ、好みで言えばさほどではない。でもね、衝撃というか刺激は多いよ。ストリングスまで入ってくるんだからさ。

 この後バンドはほぼ解体状態に入ってしまうのは音楽センスに長けた人物が増えてきたおかげでぶつかることが増えたのかな。80年代ってのは70年代のバンドにとっては生きにくい時代だったろうしね。ってことでキャプテン・センシブルが抜けてしまうのだが、「Strawberries」はその前のThe Damnedとしてかなりキラリと輝くサウンドを聴かせてくれます♪






The Stranglers - Black & White

The Stranglers - Black & White (1978)
Black & White No More Heroes

 パンクからニューウェイブへの流れとはジョン・ライドン一人が作ったものでもなく、代表的なロンドン・パンクのバンド達は皆そういう方向へと進んだのは時代の流れと言うだけで良いのか…とも思うんだけど、P.I.Lは明らかに、The Damnedは思い切りニューウェイブの世界へと進み、The Jamはそもそも持ち前のモッズスタンスに立ち返り、ザ・クラッシュはレゲエやダブへの接近を図り、The Stranglersはそもそも鍵盤入りのバンドだったからそういう方向に進むのは何ら違和感がなかったとも言える。結果一瞬だけのパンクブームからはニューウェイブという暗い世界を生み出したということで、何でだろ?とも思うよな。もっとも一方ではシーンとしてのハードコアパンクなんかも生み出してはいるんだけど、当人たちはそっちに進まなかったって所でオリジネイターからは切り離れるっつうか…、ま、いいけど。

 The Stranglersの渾身の3枚目のアルバム「Black & White」は1978年にリリースされた名盤の一枚で、もちろんパンク自体は既に終焉を迎えようとしていた時期だったが、今でも誤解されているようにThe Stranglersってのはパンクバンドではない…ではない、っつうかパンクだけのバンドではなくってアジテーションとしてパンク的なものはあるが、それは手段でしかなくて音楽的にはかなり高度なスタイルを貫いているし、独自の美学も持ち合わせているロックバンドだ。ただ、攻撃性が強かった初期はパンクバンドと同じスタンスで語られることもしょうがないだろうという部分は多いし、実際に暴力的なバンドでもあったワケで(笑)。全裸のお姉ちゃん達をステージに上げてみたり殴り込みに行ってみたり、他のバンドとの交流もほとんどなく孤高の存在でもあったりする…のは多分に年齢が結構高いからというのとインテリ層が組んだバンドってのもあるか。所詮労働階級あたりとは一緒にされないぜ、みたいなのがあったのかなぁ…、よくわかんないけど。

 そんな反骨部分もあってか、この「Black & White」というアルバムはタイトル通りにブラックサイドとホワイトサイドと分けられてテーマ別に収録されている。アナログ時代はA面とB面で切り分けられていたんだが、もちろんCD時代にはそうも簡単にはいかない。ただし聴いていると一発で作風が変わることに気づくだろう。A面で流れていた攻撃的でパンクなスタイルのロックから突然に実験的なシンセサウンドを中心とした作風の曲が飛び出してくるのだから。その作風はP.I.Lが提示したような実験ではなく、もっとアグレッシブな方法論による提示だった。だからリリース当時には大部分の人間には理解されなかったようだし、実際自分も「?」だった。聴く側に偏見があるとダメなんだよね。偏見なしに音楽集団のアルバムとして聞けばその凄さに気づくんだけど。だからThe Stranglersと言うバンドは今でも自分にとってはハードルとしてのしかかっているバンドのひとつで、まだ80年代以降のヨーロッパスタンスのサウンドへ入れていない。その世界に進まないとThe Stranglersってのはわからないハズなんで、いつかは進みたいんだけどなかなか…ね。まずは「Black & White」の実験的側面とパンク的エネルギーを身に染み込ませてから先に進んでいく必要があるもんね。






Public Image Limited - Metal Box

Public Image Limited - Metal Box (1979)
Metal Box Second Edition

 ポストパンクやらニューウェイブやらやたらと形容する言葉だけが反乱していた80年代前半の英国アンダーグラウンド系ロックの世界、個性的なバンドがパンク以降にどんどんと出てきて収集つかなくなったってのが現状だろうが、それは70年代の英国ロックでも同じことで、カテゴライズする必要もないのかもしれない。ただし、Sex Pistolsというバンドがパンクの発祥バンドだ、と言うのと童謡にP.I.Lがニューウェイブの発祥だ、と言うのも同義な気がする。多分P.I.Lがこの世界を提示しなかったら後のニューウェイブ系のバンドはもう少し異なったシーンと出方をしていたような気がする。ジョン・ライドンという人に音楽的才能があったとは到底思えないんだが、常にアンチであったことによる先見性にあふれたセンスがあったのかもしれないとは思う。結果、出てきたバンドを見ればそのセンスを認めざるを得ないだろうよ。

 P.I.Lの問題作「Metal Box」。ネットでちょこっと調べるとやたらと当時の缶入りケースLPの発売とか限定版とかそんなコレクターズ的なお話が多くて、今の時代にCDでも同じのがリリースされて、アナログも再発されてと色々と再発されまくったらしいが、まぁ、そういうのはファンじゃないと追いかけきれないし、自分は多分そういう意味では全然ファンじゃないので、そういうコレクターズ的見地によるアイテムとしての価値もあったんだ、くらいに思っている程度。「Metal Box」ならぬ「Plastic Box」ってのも出ていたり、「Second Edition」っつう同アルバムが出ていたりするワケだから、カタログをこれ以上ややこしくする必要もないしさ。ただジョン・ライドンは45回転LP3枚組にして60分程度のアルバムをリリースしたってのは結構なオーディオマニア的発想だったらしい。そりゃ45回転の方が音良かったしね。ま、今の時代にはまるで無意味な感覚なのだが、そういう革新的な取り組みには執心だったのは面白い。

 さて、肝心の音楽…、正直に言ってまったく面白味はない。ただ、革新的。ジョン・ライドンも明らかに姿勢はパンクで、音がそうじゃないだけ。音が暗すぎるっつうか淡々とクールに進められている中で幾つかのヒステリックな側面が聴かれるけど、その実凄く冷たい感触で迫ってくるパンク。革新的な音世界で、明らかに後にニューウェイブと呼ばれるバンドの音に通じている。どんだけ天才的なんだ、この人は。バンドの演奏だって大したことないし、音だってチープだけど、主張が凄くてインパクトも絶大。リアルタイムではこれわからなかったんだよなぁ。もうちょっと聴いてればこのアイデンティティってわかったかもしれないけど、まず暗くてダメだった。後に聴くようになってから「Metal Box」の…っつうかP.I.Lのスタンスってのがわかってきたパターンなんでね。当時はこれ、パンクじゃないじゃねぇか、全く、と思ったもん。センスの問題ですね。

 てわけワケでどういう形でも良いけど音として一度聴いてみると結構別世界を味わうことはできます。その上で聴かないという選択肢を取ることもあるし、深みに進むということもあるか。自分は…、あまり前に進まなかったな。

The Pop Group - For How Much Longer Do We Tolerate Mass Murder

The Pop Group - For How Much Longer Do We Tolerate Mass Murder (1980)
ハウ・マッチ・ロンガー Y(最後の警告)

 あまり耽美的な世界ばかり進んでいっても自分の知識の無さが露呈するだけなのと、まぁ、たまにうっとりと聞く程度で良いかなっていう捉え方なので周辺に目を向けて見ることにして何かないかな〜とコレクションを舐めてみる。もちろん聴きたいな〜ってのは取り出して置いておくんだが、今は何となくの流れで…ってことで探す…、そういえば、こないだ以外なのを聴いたな…ってことで思い出した一般的には同系統とカテゴライズされるキライはあるもののまるで正反対に近い音楽性でもあるThe Pop Group。芸術表現というスタンスは同じだが出している音はもうねぇ、一言で括れないってのが定説。

 1980年にリリースされたセカンド・アルバム「ハウ・マッチ・ロンガー」は既にバンドが解散の危機に瀕していた時期の作品で、ともすればテンションが落ちているとも捉えられがちだが、まるでそんなことはなく怒りそのものが音に反映されているのもあってファースト「Y(最後の警告)」よりも更に過激かもしれない。昔からThe Pop Groupってのは過激なポジパンで…と書かれている事が多くて、実は気になった時には手に入らない時期だったんで、忘れていたってかさ。伝説だけが残っていって実態の音楽はまるで再発されなかったんだよね。CD時代になってもさ。だからそういう意味でも珍しいバンドだったしカリスマ的なバンドだった。どこの何を見ても良い評価しか書いてないし、気になるな〜と。実際に聴いたのは多分90年代以降だった気がするけど、パンク的な攻撃性を持ちながら音楽的にはダブやアフロ、ラップ的なものなどなどがグチャグチャに入っていて、全てが攻撃という路線でアレンジされているようなものだ。その分使われている楽器はともかく効果音が痛い音が多い。耳障りな不協和音と言われるのはこういう音がそこかしこに計算されて入っているからなワケで、楽曲そのものの骨格は結構シンプルなものでその実音楽という体を成していないとも言える。

 ジョー・ストラマーが言った…「Punk is Attitude」。正にその通りを体現しているバンドなのかもしれないな〜と。こういう音って意識して作れるのか?多分アグレッシブな創作意欲と怒りなんかはあるんだけど表現手段はかなりのアバンギャルドっつうことで確かに奇跡の一枚だな。まぁ、こういうサウンドの解釈と捜索もあるんだよ、ロックってのはさ、って言う意味では必要なアルバムとバンドだけど、ライブとか実際どうなんだろうなぁ。去年だっけ?フジロックで再結成来日して話題になったのは。どうだったんだろうなぁ、あんまり評判聴かなかったけど…。






Cocteau Twins - Head Over Heels

Cocteau Twins - Head Over Heels (1983)
Head Over Heels Treasure

 さて、麗しきAll About Eveのちょっとした記事から始まった英国の80年代のロック史裏側、とも言える側面だけど、この時期更に深みに入っていったのがインディーズレーベルの存在。当時からそういうインディーズシーンってのは話題になっていて知ってたけど、もちろん全部聴けなかったし、そもそもどこにあるんだ、それ?って状態で、さほど好きっぽくもない音楽を探しにアチコチ出かけることもなく、忘れていったのだよ(笑)。まぁ、でも元来の女性歌モノ好きってのはあって、女性ボーカルの…=天使の歌声系ってのには結構早い段階で引き戻されているので…、ま、これはプログレの影響だろうけど、そんな角度から語られると80年代のニューウェイブ系のサウンドも魅惑的だったりしたものだ。特に初期4ADレーベルってのは危うい脆さと天使の歌声と耽美の宝庫だったから結構ソソられたもんです。ちょうどホラ、Winkなんかも売れてた時代だしさ(笑)。

 1983年にリリースされたCocteau Twinsのセカンド・アルバム「Head Over Heels」は明らかにコレまでのロックとか音楽の概念を打破した新たなる扉を開いた創造性を持ったアルバムでして、これまでにこんな音世界は聴いたことがないっつう作品だった。それでもロックの歴史的にはさほど重要視されることもなく、それほど取り上げられることもなくカルト的な人気を誇るのみとなっているのだが、まぁ、それはこの音楽性の大衆性の無さだろうな(笑)。ややノイジーなギターが静かに鳴っている中、淡々としたリズムでユラリユラリと浮遊する音世界、そこに更に天使の歌声に相応しいくらい天上からのウィスパーボイスが囁かれるという見事なまでに「暗」の世界を作り上げた芸術性。その最高傑作は次作「Treasure」で完成されるのだが、その手前の本作「Head Over Heels」でもかなり完成形に近いレベルに到達しているように聴こえるし、芸術レベルだけでなくきちんと大衆性ってのも一応考えているんじゃなかろうか、って節も多少はある、多少ね。そこはまぁ4ADというレーベルの特性なのでそれほど意識しなくて良かったんだろうが。

 しかしこの「Head Over Heels」を名盤として崇める輩ってのは絶対に革ジャンロックの世界じゃない人たちのハズだ。ニューウェイブ系をあまり好まなかったのはそのロックさ加減が別の次元にあったからだろうと思う。スタイルの問題かな。ゴツゴツとして不良ロックから入っている自分としては軟弱でチャラチャラしたスタイルはロックとは思えなかったし…、今はそういうのもないけど、やっぱさ、そんな印象。だからCocteau Twinsとか4ADはロックか?と言われてもそりゃロックじゃないよ、とは答える。ただ、芸術表現としての音楽スタイルはロックだろう、っていうのはわかるから…ってどうでもいいや(笑)。なんかひたすらにコクトーツインズなんて世界を堪能してみたりすることもあるんです♪






Depeche Mode - Black Celebration

Depeche Mode - Black Celebration (1986)
Black Celebration (Dts) (Dig) Violator


 相変わらず苦手不慣れな世界に身を投じて聴いている今現在限定苦痛マニアと化しています(笑)。ま、苦痛とまで言ってしまうと害があるんだろうけど、結構それに近いものがあるなぁ。新しい発見とか馴れない音世界だから面白いっつうのはあるんだけどどうしても苦手感があって、音楽としての勉強の範疇なら良いんだけど別に仕事でもないから聴かなきゃいけないワケでもなくて、かと言ってキライってワケでもない。面白いっちゃあ面白い音だったり、新鮮な切り口だったりするからなるほど、ってのも多いんだよな。ただ、生理的にやっぱり受け付けにくい感じの英国ニューウェイブ系からの進化系サウンド。特にデジタル系、になるのか?

 「Black Celebration」は1986年にリリースされたDepache Modeの5枚目くらいのアルバムだそうだ。Depeche Modeについては当時からもちろん知ってたけど、暗くてデジタルで自分の感じるロックさはまるで皆無だったのでパスしてたバンドでね、今こうして聴き直してみてもこんなにかっこよかったのか!と驚くことはない。ただ、ここまで無機質にエレクトロニックポップをやっているってのは最先端だったんだな〜と思うのだった。Japanがきちんと進化して言ったらこうなったんだろうな、とかそんな印象。

 まぁ、それでもアルバム的には結構ジャケットとか知ってたりするのでふ〜んって感じで聴くのだが、おもちゃみたいに遊んでいる音、ってのかなぁ、何か…へぇ〜って感情以上は出てこなくて、熱を入れて聴くとか出来ないなぁ、やっぱ。ま、そういう音楽もあるってことで、この「Black Celebration」はDepeche Modeファンの中ではかなり上位に位置するアルバムのようなので、結構な名盤らしい。正に英国的という枠を超えたヨーロッパ的なバンドで、今でも人気あるようです。






The Mission - Children

The Mission - Children (1988)
Children God's Own Medicine

 All About Eveの耽美な世界はもちろん突然に生まれてきたワケじゃない、ってことはわかってるんだが、女性が、って所で一気に何かに火が点いた感じなんだな。The Sisters of Mercyなんかもそんな類の傾向があったけど、まだ序章ってことでさ。んで、その源流って?とちょこっと調べてたりしたらどうもThe Missionを大きく絡んでいたらしい、ってことを先ほど知った。このヘンって全然系統立てて整理していないからわかんないんだよねぇ。なんせリアルタイムで側道を流れていたバンド群たちだからさ(笑)。いや、自分にとっては側道って意味です、多分自分の方が側道だったのかもしれない…とか。まぁ、80年代はそういう意味でごっちゃになってて面白かったな。まだ、把握できる範囲内でのごっちゃだったし。

 ってことでその源流に触れてみます…The Missionの1988年にリリースされたセカンド・アルバム「Children」。そうそう、Led Zeppelinのジョン・ポール・ジョーンズがプロデュースしたってことがやたらと話題になってて、当時軽く聴いた記憶があったなぁ。ただ、まだプロデュースってのがどういう意味なのかよくわかってなかったし、だから?って感じの音だったんでそのままスルーだったのもつい最近のコトのようだ。既に24年前?う〜ん、年取ったかなぁ…。

 はて、そんなイメージのある「Children」というアルバムだが、冒頭からなかなかメロディアスで退廃的な英国産の歪んだロックが流れてくるじゃないか。あれ?こんなに歪んだメロディアスロックだっけ?って。しかも暗い…やたらと暗いメロディで攻め立ててくるのはさすがにゴシック・ロックと言われる所以だ。しかしジョンジーさんよ、プロデュースしてて面白かったんかね、これ?新しい音との出会いだから面白かったのか仕事として受けたのか…、でもジョンジーさんがプロデュースで受ける仕事っていつもアヴァンギャルドな側面持ってたりするから興味深いんだろうなぁ、こういう音って。

 一方バンドの方の音としては特に名盤ってワケでもないんじゃない?とか思ったり。悲痛な叫び声はアルバム通して頑張ってるけど、曲が似た雰囲気になってしまうのは致し方ないところか。そういうい意味では古巣のThe Sister of Mercyの方が圧倒的に世界を作っている。ま、The Missionの場合はもちっと英国ハードロック的なところとの融合を目指している感じなので、言い方を変えればゴシックハードロックって路線か。エアロスミスの「Dream On」がカバーされているのもまた何とも…ってトコ。






The Sisters of Mercy - First Last & Always

The Sisters of Mercy - First Last & Always (1985)
First Last & Always Floodland (Dig)

 何となくあまり通っていない英国ロック史って方向に進んでいる気がしていて書いている当人も当惑気味なのもやむを得ないな〜と。ただ、何となく再整理してみると色々と面白いのはあるんで、新たに聴いてみるという視点でいいかな、とも思ってる。普段の自分の好みからすると全然聴かない世界だし、英国ロックを色々と書いているとは言え、このヘンってごっそりと抜けてるからねぇ、ウチ。ま、今なら聴けるかな、と。当時若者だった自分にはこの手の音はまるで刺激がなくてダメダメだったもんね。もっとガツンとしてのじゃないとロックじゃねぇ、って感じだったし(笑)。芸術よりもロックが好きだった、ってことで、それもう三つ子の魂百までってことで今でも基本的にそういうガツンとくるロックが大好きなのに変わりはないんだが…。

 1985年にリリースされたThe Sisters of Mercyというバンドのファーストアルバム…即ちThe MissionもGhost Danceもなかった時代、同じ面子でやってた時代のアルバム「First Last & Always」なのだ。改めて聴いてみてですね、面白いことに実にロックを感じた、という冒頭の文章との矛盾。いや、時代の流れによってロックを感じる感度が変わったというべきです…と自己反省。まぁ、音的に好きかどうかは別として、こんだけ無機質なビートの上に一人でやたらとスリリングなボーカルを低音で決めているというThe Sister of Mercyの特性ってのはかなり異質でテジタルビートとかインダストリアル的なサウンドを醸し出していてDepeche Modeなんかと一緒なんだ〜ってのを初めて認識しました。更に来歴を見ているとこの後のアルバム「Floodland」ではジム・スタインマンを迎えてやっていると?それって、あの仰々しいロックになってるってことか?かなり気になるのでまた手を出してみよう。その「Floodland」ではThe Damnedのデイヴ・ヴァニヤンの奥様をボーカルに迎えて…とかその後の3枚目のアルバム「Vision Thing」ではAll About EveやSigue Sigue Spatnikの面子を迎え、あのマギー・ライリーまでも迎えて制作されているとのことで、なかなか英国ロック史に絡みまくっているバンドだったのだった。

 そして本作「First Last & Always」は総合的な評価はよく知らないけど、当時としてはかなり革新的なサウンドだったことは想像に難くない。ゴシックと言われるほどゴシックな雰囲気でもないけど低音ボーカルによる無機質なサウンドはDavid Bowieの「ヒーローズ」あたりの拡大版とも言える音でそういう意味でDavid Bowieの先見性は見事。音楽ジャンルに括られるゴシックロック、ポストパンク、ニュー・ウェイブのいずれの単語も自分にはしっくりこない音かなぁ…。ま、今ならインダストリアル…だろう。面白いな〜と思う部分はあるので他のアルバムも手を出すだろうけど、必要な音でもないかな。






All About Eve - Ultraviolet

All About Eve - Ultraviolet (1992)
ウルトラヴァイオレット Keepsakes: A Collection

 悶絶系な歌声好きってのは日本人にはきっと多いんだろうと思ってるんだが(笑)、一方でそんなのまるで無視!ってメタルなんかも人気あるワケだから人間の嗜好は面白いものだ。いやいや、ジェーン・レルフの純朴さを聴いていて、そう思った次第なんだが、純朴ってのはいいな、と。そこで何を思い出したかったかと言うと…、All About Eveだったんだな。別に関連性は…、そうだな、All About Eveのファーストやセカンドのプロデュースとと元ヤードバーズのポール・サミュエル・スミスとの関連からキース・レルフ、ジェーンってことにしとこうか(笑)。いや、意識してないです…。

 1992年にリリースされたAll About Eveの4枚目の作品にして結果現役最終作となった「Ultraviolet」。大体アルバムジャケットからしてかなり「?」マークが舞っているワケだが、時代はアメリカではグランジが、英国ではシューゲイザーが、っていう時期だったワケで、元々80年代終盤にニューウェイブの砦的に出てきているバンドだったからその路線を貫く訳でもなく、結果として時代の潮流に飲まれるサウンドを紡ぎだすことになったのだった。うん、この「Ultraviolet」ではこれまでのAll About Eveの悶絶とは違った音が聴けるのがポイント高いです。それがまた自分的にはかなり好き。当時のファンはこのあまりの変貌に涙したらしいけど、リアルの時はまるで興味がなかったバンドなので後追いで聴くとそれはそれは美しくも悶えるような萌え系の音としてきちんと聴けるんです。そもそもがあどけない歌声のジュリアンヌ嬢だったのが、「Ultraviolet」では更にウィスパーボイスっての?囁くような歌い方になってるから、より一層悶絶系になってるワケです。90年代初頭でコレやってたのってAll About Eveくらいでしょ?やっぱかなりセンス鋭いバンドだったんだろうな。

 そして「Ultraviolet」の音はと言えば、シューゲイザーってほどそっちに傾いてる感じでもないけど、そりゃ過去の作品からしたらあの透き通るようなギターがいきなり歪んでるんだから違和感はあるだろうよ。でもさ、そういう変化が面白くて常にどこに向かうんだろ?みたいなのがあっても良かったんだろうけどなとも思う。ジュリアンヌ嬢のやるコトだからいいんだよ、みたいなさ。まぁ、そこまでリスナーもバンドも大人になれないのが実情だろうけどさ。だから再結成してやってるのかもしれないけど、その再結成音もこの「Ultraviolet」に近い路線ってことで、やっぱ初期のあの憂いさは若いから出来たこと?かもしれないな。

 21世紀に入ってから英国以外も含めてネオプログレ的な音が多数出てきていて、自分でもこのブログで結構取り上げているんだけど、その音にかなり近いサウンドで、テクニック面と楽曲構成面では近年のバンドの比にはならないけど、根本的な姿勢とかサウンドとかほぼ完成されてる感じで、そういう見方をすると相当時代を先取ったセンスの持ち主達なんだろうとも言える。違和感ないもんな。あ、All About Eveの歴史的には違和感ありますが…。





Illusion - Illusion

Illusion - Illusion (1978)
幻想の翼(紙ジャケット仕様) Out Of The Mist

 英国のロックの懐の深さには今更驚くこともなく、改めて感心するばかりのことが多いのだが、いったいいつまで経ったらこの深い森をある程度見通せるようになるのだろう?別の人が英国ロックについて語り、アーティストやアルバムや曲を選んでみれば、それは大物系バンドはある程度共通するものの、半数以上はまるで自分が意図していない世界が広がったりする。また、その半分くらいは自分でもあまり聴いたことがないものだったりしてピンと来ないものもある。もちろん好みがあるので聴かない、聴かなかったというだけで名前くらいは知っているバンドやアーティストの作品も多いのだが、それくらいに奥の深い世界なのだ。それでもまだまだキリがない位のバンドやアーティストなどが埋もれているのもこれまた英国。そして掘り出し物も多数輩出しているので侮れない。

 1978年にリリースされた、当時の音楽シーンからしてみればまるで的はずれな世界観でもあったオリジナル・ルネッサンスのバンド名改めのIllusionのセカンドアルバム「幻想の翼」。今の時代のように全ての音楽がフラットに3D化されてしまえば時代感覚などは対して影響がなく、きちんと音楽そのものの評価が得られることが多いので、間違いなく英国女性系のロックとしてはかなり上位の部類に入るように評価されると思うのだが、時代がそれを許さなかったという代物。それでもオールドタイマーなファンには至高の逸品として古くから知られていたのもあって、結構メジャーな扱い、のはず。もっともルネッサンスというバンドがその筋ではメジャーな扱いだからだろうけど。

 まぁ、来歴は省くけど、ジェーン・レルフの方のルネッサンスのセカンドでさ、時代を追うごとに確かにこの音世界のまろやかさとか、柔らかさってのが心地良く聴こえてくる。昔はかなりかったるい感じもしたんだけど、今聴くとトロけそうになるこのまどろみ具合が響く。クラシカルだったりシンフォニックだったりという形容詞よりも、美しくまろやかにトロける世界への誘いとしてのアルバム、それはキース・レルフへの安らぎなのかもしれない…なんて思えるくらいで、ジェーン・レルフの歌声って別に透き通るようなものでもないし、至福のボーカルってワケでもないが、その物足りなさ感もこれまた良し、ってところ。

 「幻想の翼」を更に彩っているのは間違いなくアルバムジャケット。天空を舞う鳥の姿がアナログアルバムだととても美しいアートに見えてさ、ファーストの「Out Of The Mist」と並べて見るとこのイリュージョンってバンドの天に祈る姿勢ってのがあるのか?って感じでちょっと神々しかった。いや〜、久しぶりに「幻想の翼」聴いたけど、マイルドで良いねぇ〜、その分インパクトに欠けるなんていう人もいるんだろうけど、これはもう素敵ですよ、ホント。



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