Uriah Heep - Live '73

Uriah Heep - Live '73 (1973)
ユーライア・ヒープ・ライヴ Live at Shepperton '74
Uriah Heep Live 1973 - ユーライア・ヒープ Uriah Heep Live 1973 悪魔と魔法使い (Expanded Deluxe Edition) - ユーライア・ヒープ 悪魔と魔法使い (Expanded Deluxe Edition)

 70年代初頭の日本では英国のハードロックブーム真っ盛りだったことは伝説として知っているだけなんだが、中でもDeep Purple、Led Zeppelin、Uriah Heepという3バンドは当時の高校生あたりをノックアウトしまくっていたらしい。Queenはちょっと後ってことで、来日公演で言えばこの頃はFreeとかProcol HarumとかTen Years Afterあたりもいたけどやっぱり少し目立たなかったのだろうか。そんな時代背景と栄華を誇った当時のユーライア・ヒープの影響はしっかりと日本の当時のバンドにも影を落としていたので、ここで久々に取り上げてみたワケだが、あ、あとBlack Sabbathの影もあったな。わからんけど、当時だと多分King CrimsonよりもEL&Pの方が人気があったハズで、それも来日公演があったからという理由と思われるんだが、まぁ、今思えばそんなにポップ性のないものばかりよく人気があったものだと。良い時代だったんだろうな。

 1973年6月にリリースされたUriah Heepのライブ名盤として誉れ高い「ユーライア・ヒープ・ライヴ」。ちなみに来日公演が1973年3月だったらしいのでリアルタイムでライブを体験した世代には疑似体験できるライブアルバムとしても名高いハズなのだが、後日談を色々と聴くととにかく来日公演はひどい演奏でとんでもないシロモノだったらしい。これがあのUriah Heepか?と思うようなライブでとにかく酷評。そのおかげか来日公演以降一気に失速していったのは日本だけかもしれない。更に後日談ではプロモーターがまるで成ってなくて、移動や設営からホテルやリハーサルなど全ての段取りが全く出来ていなくてしかもステージではモニターがまるで機能しなかった中でのライブってことでひたすら最悪の環境だったらしい。その中でとてもライブなんて出来る状態じゃなかったけど、プロだからってことで無理無理本人たちがステージに出ていって演奏をしていったらしい。普通なら帰ってたらしい。そこまで何の手配も上手く出来なかったってのは時代なのかもしれないけど、まだまだライブイベントが素人では出来ないものだったんだろうな。そんなことで当の本人達も悪夢の日本公演になっていたらしい。それで日本ではUriiah Heepとの仲が悪くなったとか…。

 常にこんな話が語られるのもUriah Heepならではのことかもしれないが、そんな悪夢の後にリリースされたライブアルバム「ユーライア・ヒープ・ライヴ」は一転して名盤と言われるくらいに素晴らしい仕上がりになっているのだからこれもまた面白い話。日本のファンはこのアルバムを聴いた時、益々Uriah Heepの面々が日本をナメ切ってたんだな、と思ったようだ。大きな誤解のまま今に至る…。それくらいにこの「ユーライア・ヒープ・ライヴ」は良いアルバムなんだよね。当時の全盛期のUriah Heepの姿をそのまま収録しきってるし、曲も良いしさ、ゲイリー・セインのベースなんて神業だよ、これ。そうかと思えばもちろんケン・ヘンズレーの存在感の強さも光るし、デヴィッド・バイロンの歌にしても恒例のヒープコーラスにしても実にヒープらしい♪一番目立たないのがヘヴィーなギターを弾いているハズのミック・ボックスって話もこれまた面白いんだが(笑)、いやいや独特のノリを十分に知らしめて「Easy Livin'」のグルーブから名曲「July Morning」の正にヒープしか出せない叙情性を堪能できる。CD時代になって一気に聴けるってのは結構雰囲気変わるもんだなと思った記憶があるが、今じゃ2CD盤が出ているのな。1枚目は普通のライブだけど2枚目にはラジオショーと74年の「Live at Shepperton '74」のライブが入ってるお得なデラックス盤なんだ…、知らなかった。

 しかしいつ聴いても最後の「Rock'n Roll Medley」は不要だよなぁとか思ってしまうのだが、これもまた時代の成せる業に違いない。Uriah Heepの持つ叙情性の原点がここにあるとは思えないんだけど、やっぱりロック好きなんだなぁと妙に感心はする。ただ、要らない(笑)。





Cream - Live Cream

Cream - Live Cream (1970)
Live Cream Live 2
Live Cream, Vol. 1 (Remastered) - Cream Live Cream, Vol. 1 (Remastered) Live Cream, Vol. 2 (Remastered) - Cream Live Cream, Vol. 2 (Remastered)

 日本のロック史を紐解いていたらどうしても王道本家を聴きたくなってきた(笑)。ってことで、さてどの辺なんだ?とアレコレと入り混じった日本のロックへの影響元を漁りつつ、パワフルなものが聴きたいな、ってことで其実あまり聴く機会の多くないクリームなんてのを…。いやね、クリームは好きなんだけど、スタジオ盤ってかったるいからあんまり聴いてなくて、どうしたってライブ盤になっちゃうんだけどさ、そうなるとひたすらアドリブの楽器の戦いを聴くことになるワケで、それって真面目に聴いていくには結構疲れるんでちゃんと聴きたい時にしか聴けないんだよな。それ以外にBGMにはならないバンドだからさ、そうすると結構聴く機会が少なくて、年と共になかなか聴かない=集中する時間を取れないのであまり聴く機会が多くないバンドになってしまっているのだ。あまりにもパワフルなアドリブ合戦すぎてやってる方も大変だけど聴く方もパワー必要なバンドです。

 1970年「Live Cream」…クリームが解散して割と早い段階でリリースされたライブの編集盤、と言われつつもしっかりとスタジオ録音も入っているので実際には4曲のライブと1曲の新曲ってことになるようで、それもアナログ時代にはA面2曲のライブの後にスタジオ録音1曲、B面は2曲のライブってことで何とも中途半端な作品ではあったが、もちろん評価は高かったようだし、それなりに売れたのも当然か。70年ったらまだまだインプロロックが主流だったワケだし、そこに本家本元のクリームのライブ盤なんだから皆聴くわな。72年には続編「Live 2」がリリースされて、こっちの方が「White Room」や「Sunshine of Your Love」が入っていることから名盤と言われることが多いんだが、そもそもクリームのライブをアルバム一枚で判断させるのが無理ってな話で両方で初めてひとつのライブ作品として聴いていいんじゃない?って思うが、ま、レコード時代には「Live 2」の評価が高いのはやむを得ないだろうな。しかしCD時代になってリマスターとか発掘とかたくさん出てきている中でこのクリームのライブ作品は何かまとまったものは出てこないんだろうか?「Live Cream」も「Live 2」も1968年3月や10月のライブから編集されているワケで、当然ながらそれぞれのライブの日毎に完全なライブ音源が残されているだろうから、それらを出すだけで5公演くらいはライブアルバム集が出来るんじゃない?そしたら出来不出来にかかわらず結構な評価を得られる気がするけどなぁ、今更ながらってのあるのかなぁ…。

 ってなワケで、「Live Cream」。曲は地味だと言われるけどクリームの本質を聴くのに曲とか歌とかあんまり関係ないワケで、そもそもスリリングな楽器のバトルを聴きたいっていうだけなので、「Live Cream」でも全然問題ない、っつうかこっちのが曲に馴染みがない分演奏が半端ない。ここまで弾きまくるクラプトンはやっぱりかっこ良かったんだろうなぁと思うし、ジャック・ブルースもジンジャー・ベイカーもほんとにやりまくってる。でもね、妙な調和性があって、そこがこの三人のプロなところでさ、勝手に演ってるっていうアマチュアレベルのものじゃなくてそれぞれの調和性が成り立っているところが楽しかったハズなんだよな。チャレンジって意味ではもう少しコードチェンジとかもアドリブで決めていってプレイしていたら更に飛躍できたんじゃなかろうかとも思うが、その辺の世界は後にクリムゾンが実践しているってことで、その足がかりになってことでロック界にはもちろん重要なバンド。どうしてもワンコード的に聴こえてしまうのが飽きる部分なんで…。

 そしてスタジオ盤の「Lawdy Mama」はクリームで言えば「Strange Brew」の改訂版になるんだけどそもそも「Lawdy Mama」が古くから残されているスタンダードなトラディショナルのようで、ハウリン・ウルフなどが取り上げたことがあるからクラプトンが持ち込んだってもののようだけど、ちょっと驚いたのはそのプロデューサーがアーメット・アーティガンだったってこと。通常クリームと言えばフェリックス・パッパラルディで、このアルバムも大半はフェリックスなんだが、このスタジオ盤だけはアーメット・アーティガンがプロデュースしてる…アトランティックの創始者ですね。クリームってアトランティック配給のアトコレーベルだったからね、うん。





内田裕也とフラワーズ - Challenge!

内田裕也とフラワーズ - Challenge! (1969)

CHALLENGE!(紙ジャケット仕様)
Challenge - Yuya Uchida and The Flowers Challenge

 70年代の日本のロックからして現在に至るまで日本のロック界で必ず最後に名前が挙がる大御所が一人。自分的にはもう世代が全然異なるので感覚論がまるでわからないんだが、多分相当にトンがって生きてきた人なんだろう、くらいの認識しかない内田裕也さん。今じゃ白髪ジジイなんだが、これがまたとんでもないジジイになっていて、見るたびに苦笑してしまうくらい。もう半世紀くらいの間日本のロック界のドンになっているんじゃなかろうか?先見の明もあっただろうし、ロックな人なんだろうとも思うんだが、実際にどんなアルバムで、とかそもそも歌う人なのか何なのかすらよくわかっていない。存在=カリスマな人だったのかもしれないし、プロデューサーとして名を馳せたらしいが、それもそんなに多くのアルバムは知らないし、不思議な存在だ。そんな内田裕也さんが全面に出ているアルバムとしては割と名高い…と言うか70年代ロックバンドから遡ると出てくるのがコレ。

 内田裕也とフラワーズの唯一のスタジオ・アルバム「CHALLENGE!」、の再発CDが出てますね。このジャケットからしてもうキワモノ、日活系みたいなイメージできっとエロ三昧な音なのだろうとか勝手に思っていたんだけど、これこそ内田裕也さん活躍…いや、ま、実際は後のFlower Travellin' Bandの面々が活躍しているバンドで、歌は麻生レミってことで、内田裕也さんはメインタンバリンとプロデュースってことらしい。よくわからんが、まとめ上げる才能に秀でていたんだろう。それはともかく、ジャケットの通りに麻生レミのエロ劇場かと思ってたらこれがまた意外なことに結構な、いや相当な歌唱力と演奏力による英米王道ロックのカバーを見事に再演しているという驚き。しかもリリースされたのは1969年っつうから思い切りリアルタイムに近い時期に既に独自アレンジとカバーを日本で行なって、しかもそこに日本特有のエロ素材を加えてのリリースはさすが。音はもちろんプロのサウンドでどこに出しても恥ずかしくないどころか相当の凄腕ばかり…なぜって、60年代を風靡したGSの中でも上手い連中を纏め上げているバンドだからそりゃ後にFTBになって世界をブイブイち言わせるハズです。ギターもベースもドラムもとんでもなく60年代風味を発散したバンドで、そこに麻生レミの色気たっぷり且つ不思議なパワーを持つ歌唱力が重なってくるのだから悪くない。しかもやってる曲は王道だから馴染みもある。面白い路線によるアルバムだ。

 堂々とジャニスをカバーしている麻生レミの歌唱力も時代を考えればまだまだそんなにジャニスが伝説になっているワケでもなく、まだ存命中だったジャニスをそのまま真似て歌っているだけってことだろうけど、かなりそれらしい雰囲気になっているのは良いね。同じくグレース・スリックだったりジミヘンだったりジャック・ブルースだったりするけど、バックの演奏がまだまだロックそのものには成り切れていない部分はあるけど、そんなもんだろう。しかしベースが凄い。売れない要素は多分に持っているロックでキワモノだけど、やはりニッチに受けた。そこが当時。なるほど面白い試みを実践していたんだなぁ…と。日本のロックを語るにはこういう作品を忘れちゃいけない…はずだ。



Flied Egg - Good Bye

Flied Egg - Good Bye (1972)
グッバイ・フライド・エッグ ドクター・シーゲルのフライド・エッグ・マシーン
Good Bye - Flied Egg Good Bye Dr. Siegel's Fried Egg Shooting Machine - Flied Egg Dr. Siegel's Fried Egg Shooting Machine

 70年代初頭の日本のロックはまだまだ産声を上げたばかりに過ぎないもので、今聴けば音楽性は稚拙なものだし、多分アマチュアレベルでもやらないだろうスタイルのロックサウンドかもしれん(笑)。ただ、このエネルギーとロックへの傾倒ぶりは今ではまず聴かれないもので、そのパワーたるや凄まじいものがある。ロックって?うん、自分なんかはこういうエネルギーやパワーの塊が響くトコロかな。そんな音だけど聴いてるとやっぱり音楽性の問題からどうしたって飽きてしまうというのもあるのだが…、こういうバンドがあったからこそ今のロックに結びついた…部分はあるんだと思いたい。まぁ、現実的にはあまり独創性があったってのが多くないのも事実かもしれないのだが…。

 1972年にリリースされたフライド・エッグってバンドのセカンドアルバムにしてライブ盤?でもあり、正にどこかで聞いたようなラストアルバムのタイトルともなる「グッバイ・フライド・エッグ」という作品。どこからどこまでも真剣に英国ロックを愛したロック野郎達の想いが詰め込まれている。その思いを込めたロック野郎ってのはつのだ☆ひろとか成毛滋とか高中正義って3人だ。ちなみに高中正義はベース弾いてますけどね、まだ19歳でこのメンツに抜擢されているんだから只者じゃなかったってことでしょう。そして言わずと知れた角田ヒロ、そして正にロックジャンキーな成毛滋のギター…、凄いなぁ~、このパクリ具合。パクりってんでもないか、英国ハードロックへの望郷って言うべきか…。話は逸れるけど自分がやってたバンドの音ってもちろん自分で曲作ってギター弾いてたんだけどさ、こういうバンド達と同じ方向性をやってたもんなぁ…。テクニックとかセンスとか才能の違いはもちろんあるけど英国ロックへの望郷とか聴いていたものとか、なってみたいロックの姿とかかなり一緒だったんだろうなぁと改めて思ってしまう。先日のFlower Traviellin' BandにしろBlues Creationにしろ同じように感じて楽器を持ってバンドを組んでプレイしてたんだろうなぁと。自分のバンドの曲とギタープレイってホント、こんなんだし(笑)。だからさ、フライド・エッグの「グッバイ・フライド・エッグ」もそうだけど、聴いてて先が読めるっつうか、あぁ、こう来たか~とかあの辺パクってきてるな…とかこういう雰囲気を出したいんだなぁとかわかっちゃってさ、楽しめるけど何度も聴かないで良いっつうか(笑)。

 聴いたことない人にわかりやすく言えば、もちろんほとんど英語、それがどんだけの英語かは別として。歌ってるのはつのだ☆ひろがドラムを叩きながら、思い切りワイルドに熱唱してくれてます。ドラムはちなみにかなり思いドタバタ感溢れるスタイルで正に王道ロックのドラミング。ベースは高中さんだけど、もちろんギタリストな人だからこの時代のロックベーシストに成りきって弾けているのは当たり前で、結構流れるように弾いているのがさすが。このリズム隊でかなり重い生々しいサウンドを出してくれているので思い切り暴れられるのが成毛滋のヘヴィーなオールドタイムなギタープレイ。歪みとワウくらいしかないけど完全にこの時代のロックギターです。速いフレーズとかじゃなくて情緒あるプレイとともすれば演歌に成りがちな哀愁のあるプレイが英国に準じている点はさすがです。曲調は…、そうだなぁ、ヒープやジミヘンやクリムゾンやEL&Pをやってるクリーム、ってトコか。気持ちはツェッペリンなんだろうけど…みたいな(笑)。この時代にどんだけ冗談が通じたのかわからないけど、明らかに本気の冗談をやってる。だから2枚で終えてそれぞれ本来の才能ある活動になるんだろうけど、このバンドはそういう意味では奇跡。70年代英国ハード・ロック好きなら聴いておいて損はしないんじゃないか?っつうか同時代に日本でもここまで英国ハードロックをやろうとしていたバンドがあった、ってことが凄い。ま、日本らしいっちゃあ日本らしいんだが…。



ブルース・クリエイション - 悪魔と11人の子供達

ブルース・クリエイション - 悪魔と11人の子供達(1971)
悪魔と11人の子供達 BLUES CREATION
Demon & Eleven Children - Blues Creation Demon & Eleven Children Blues Creation - Carmen Maki Blues Creation - Carmen Maki

 古い日本のロックを聴いているとどんどん日本人とは思えないバンドに出会っていく。英国のリアルタイムなロックそのままを聴いて自分たちもプレイしているというような有様なんだろうけど、その模倣の仕方がハンパじゃなく本物に近くて、そりゃ王道バンドの迫力は真似は出来ないまでもそこを目指しながらオリジナリティを出してプレイしている姿は間違いなく同時代の英国バンド達との共通項なワケだ。ハードロックとブルースの融合がまだまだ全盛だった70年代前半、日本でもそんな融合を自分たちで試みているバンドがいて、しかもそれが卓越したミュージシャン達でもあって、更にレコードという形が残されているのはある意味奇跡なのかもしれないし、至極当然の帰結なのかもしれない。ただ、日本もまだまだ長髪ロックなんかで遊んでいる連中なんぞ…みたいな雰囲気の頃のお話なんだから世間的にはかなりハズれていた連中のハズだ。でも、才能あったから信じてやれたんだろうなぁ。

 1971年にリリースされたブルース・クリエイションの驚異的なセカンドアルバム「悪魔と11人の子供達」。これもさ、聴いたことない英国ロックファンがいたら聴いてみることをオススメするね。B級系が好きな人なら間違いなく惚れる作品だから。とにかくねぇ、明るさなんぞはまるで見当たらなくて自己陶酔の世界なんだけど、この竹田和夫って人のギターがこんなにヘヴィか、と思うくらいにギター弾きまくっていて気持ち良い。こんだけオールドタイムなギター聴いたの久々だっつうくらいに大好きなギターを弾いてくれてます。うん、自分もギター弾くとこんな感じのギター弾くタイプなので好きなんだね、多分。周りからしたらとんでも迷惑なギターってことですが(笑)、ま、よく聴いてみればドラムもベースも好きに弾いてるじゃないか。曲がどうの、ってよりもバンドとしての一体感とかグルーブ感ってのが濃くて良いんだよ。

 「悪魔と11人の子供達」は普通に曲を聴いているとさ、やっぱ確かにブルースベースなややサバス的な雰囲気を出した音で、難しいことはないけど雰囲気の出し方が面白いのとプレイが時代を表すロックってのが良い。こんなバンドばっかりじゃイヤだけど、こういうバンドこそバンドらしいロック、いやロックらしいバンドで一気に聴けてしまうんです。凝ったことなしのサウンド、生々しい録音の生々しい音、バンドでのレコーディング、いいね。ただ、様々な要素からバンドとしての後がなかった、ってのも英国B級と同じスパイラルにハマってしまったようで、バンドはカルメン・マキと一緒の「BLUES CREATION」も手伝いながら、一気に失速して解散、その後竹田和夫を中心としたクリエイションに化けていくのだな。それはそれとしても、このブルース・クリエイションの「悪魔と11人の子供達」という時代性を反映した作品は見事に輝いていると思う。好きな音だ~、ホントに。





Flower Travellin' Band - Make Up

Flower Travellin' Band - Make Up (1973)
メイク・アップ サトリ
MAKE UP - FLOWER TRAVELLIN & BAND MAKE UP Satori - FLOWER TRAVELLIN & BAND Satori

 70年代の日本のバンドってのは後追いからするとかなり追いにくいっつうか実態が掴みにくいシーンだったのと、あまり後年にハデに取り上げられることもなく、単に「伝説」として祭り上げられることが多くて、そもそもレコード屋でも手に入らなかったしCDでもそんなに出て来なかったし、情弱だったのもあったんだろうけど積極的に取り組まなかった。でも王道を漁っているとそれなりにクロスオーバーすることもあって何となくいつしか色々と聞くようにはなっていった。中でもカルメン・マキ&OZはぶっ飛んだんだけど、もうひとつフラワー・トラベリン・バンドの「サトリ」もぶっ飛んだ。今聴けばもっと色々とぶっ飛ぶものあるんだけど、昔はとにかく手に入らなかったのでかろうじて、ってことで手に入れて聴いてたもん。いや、多分レコードとか売ってたんだろうけど日本のロックって高くてさ。洋楽の中古盤と比べるとやっぱり価値が高かったんだろうけど、ほとんど定価並みもしくはそれ以上で売ってたからやや高嶺の花だった…。

 1973年にリリースされたフラワー・トラベリン・バンドの「メイク・アップ」という作品。時代的には日本で成功して海外への知名度も上がり、1年で成功を手にして帰国してみた時のアルバムだそうだけど、その頃の日本はフォークブーム真っ盛りでこんなにヘヴィでハードな音はまるで受け入れられなかったとか。そうしてバンドは低迷していくことになるのだが、まだこういう音楽が世間に受け入れられるという前提はなかったんだろうな。一方で英国ロックはどんどんと世界を制し始めていたのにね。それが時代や文化や国民性ってモンだったんだからしょうがない。当時のロック好きの連中は多分洋楽一辺倒で日本のロックなんてほとんど聴かなかっただろうし。

 「メイク・アップ」ってアルバムは…、言うならばユーライア・ヒープみたい。ハデにノリの良いロックなんてなくてベタに這いつくばるロック、ハードロック、ブルースロック、な感じで鍵盤が結構ベタに鳴っている曲もあってホントにユーライア・ヒープな感じ。ベースとオルガン、ギターサウンドの顕著な「Look At My Window」なんてそのままだもんな。凄いのは70年代前半の日本人がこんな日本からかけ離れた音を出しているってことで、日本クサさはまるでない。歌も音も。あるのは多分ちょっと抜けない感じのアルバムの音そのものだけ。だからさ~、凄いんだよね、このハードロックさ加減が。英国ロック好きは普通に聴いて普通に楽しめるハズだし、そういう音だよ。アメリカな空気なんて皆無で英国ばかりで陰鬱なかっこ良さが良いね。「Woman(Shadows of Lost Days)」とか、完全に英国ロックだよ。70年代好きな人でフラワー・トラベリン・バンドを聴いたことない人いたらぜひオススメするね。日本って凄いんだぜ、って実感するもん。なんでこういう文化が途絶えてしまったんだろうか…、いや、系譜はあるんだろうけど、やっぱねぇ、この血筋は残ってほしかった。

 あ、30分弱の「Hiroshima」だ…、ちょっと聴きに回ろう。「Blue Suede Shoes」はまぁ、どっちでも良いからまずはこの大曲をね、たっぷりと楽しみましょう。あ、ちなみにCD二枚組で出てるので思いっ切り楽しめます、あの時代のロックバンドを♪




紫 - 紫

- (1975)

紫 + 4 TRACKS iMPACT + 6 TRACKS
MURASAKI+4tracs - 紫MURASAKI+4tracks iMPACT+6tracks - 紫 iMPACT+6tracks

 昔の日本のロックって欧米のバンドのカバーかと思うようなバンドも多くて、それでも結構知名度高くなって売れたりしてたから日本人は生でそういうサウンドを聴けることには飢えていたんだろうと思う。いずれそれらのバンドの音はカバーとかコピーという次元から独特のロックに進化してってステータスを築き上げるみたいな感じだろうか。そういう意味では本当にオリジナルな日本のロックが出てきたのは多分80年前後あたりなのかもしれないな。そういう聴き方で聴いたことないからはっきりと言えないけど…、あ、その前に日本にはフォークっつうのがあったから独自性はあったんだけどね。敢えてロックというカテゴリーに絞ってみれば、ってことです。なんでまたそんな事を考えたかって…、いやね、シナロケにしてもサンハウスにしてもそういうコピー…っつうか物好きから始まってかなりのステータスになっていったワケで、そんな事から自分のライブラリに懐かしいものを見つけてしまって、これもそうだよなぁ…なんて思ったののひとつが紫だったワケです。

 1975年にリリースされたファーストアルバム「」。バンド名が語るとおり第二期ディープ・パープルそのままの音でシーンに登場して数枚のアルバムで解体しちゃった伝説の沖縄のバンド。この沖縄の、ってのもクセでさ、沖縄が日本に変換されたのが1972年、ってことは紫がライブで鍛え上げている頃ってほとんどまだ沖縄がアメリカだった時代で、それも本物のロックが全盛期だった時代のアメリカにいたようなもんだからそんじょそこらの最近のバンドで見るようなチャラいのなんてあり得ないし、許されなかった時代なんだよな。そんな試練を切り抜けてきた本物の迫力が音にも表れているハズでして、渾身のメジャーデビューってなったようです。彼らは多分米軍兵達に対してバンドを鍛えてきた面が強かったワケで、まるで日本本土のことなんぞ相手にしてなかったんだと思うけど、結果としてそのスタイルは日本全土を震撼させるに相応しいバンドの音になっていて、一躍日本を代表するバンドの一端を担うことになった。ただ成功もつかの間だったというのはこの時代にはやむを得ないことだったろうか。商業的な成功とロックのステータスは関係がないからってのも大きな要因ではあるだろう。

 ま、そんなことよりもですね、最初は紫のサウンドっていいのかコレ?的に思ってたんだよね。完全に第二期パープルなワケだからさ、オリジナリティも何もないワケでしょ?プレイヤーとしての器量はもちろんあるけど、ミュージシャンとしての器量はどうなん?みたいなとこあったし。ただ、時代背景を考えてみると1975年って本家パープルはもう完全にソウルバンドになっていった頃で、第二期が好きだったファンはみなレインボウに行くんだよな、でもレインボウってこんなにスピーディで鍵盤がなってるワケじゃないから、世の中にあの第二期パープルの音を出すバンドってのがいなくなっちゃった時代。それを紫がひとつのジャンルとして受け止めて再現していたというような背景もあったワケだ。時代と文化ってのは重要だな…。長々と書いているが、音についてとやかくは何もない。普通に聴いたら第二期パープルの作品だと思うだろう。言い換えればそれほど演奏は上手いし音もそういう音が出ているし曲調もそのままだし歌だって英語で当たり前に声が出ている。ただ、全体的にこじんまりとした感じではあるけどそれだって当時の日本ではありえないくらいのスケールだ。この時代にこういう音を出していたのは敬愛するマキオズくらいしか自分は知らない。

 ガタガタと書いたけど、「」、一言で言えば「凄い。」聴いて笑う人は多分いなくてその本物さ本気さに圧倒される。そして紫に惚れる、と思う。スタイルとスタンス、エッセンスはしっかりと継承しつつも沖縄の風なのだろうか、どこか大陸風とも言えるスケールの大きさや展開が聴ける名盤です。

 更に驚いたことに2010年には再結成メンバーで新作アルバムをリリースしていてかなり好評だってことだ。日本もそういう時代に入っているんだなぁ…。機を見つけて聴いてみよう。

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シーナ&ザ・ロケッツ - ピンナップ・ベイビー・ブルース

シーナ&ザ・ロケッツ - ピンナップ・ベイビー・ブルース (1981)
ピンナップ・ベイビー・ブルース (紙ジャケット仕様) チャンネル・グー(紙ジャケット仕様)
CAPTAIN GUITAR AND BABY ROCK - Sheena & the Rokkets CAPTAIN GUITAR AND BABY ROCK 爆音ミックス~19 LIVES~ - Sheena & the Rokkets 爆音ミックス~19 LIVES

 昔から鮎川さんはストーンズやヤードバーズに対する賞賛と共にラモーンズとかコステロとかにももの凄い経緯を示していて、雑誌などで色々とインタビューを読んだことがあるんだけど、自分の中ではあくまでもストーンズとかヤードバーズへのリスペクトが最優先にインプットされていてしまい、シナロケの音楽を聴く時にそんなイメージで聴いていたので、それにしても面白い音にたどり着いたもんだなぁ…と思ってた。その後にラモーンズの音楽を知ってみるとシナロケの音って…ラモーンズの女の子版?みたいなコンセプトなのかと言うのが見えてきて、ほほぉ~そうだったのか…とかなりびっくりしたんだよな。まだまだ若かった…。もちろんそれだけじゃなくてベースはそこにあれどもレーベルメイトYMOとのジョイントや多数著名人との関わりもあって独自の進化を遂げているのは人柄の成せる業なんだろうとも思う。

 そんなシーナ&ザ・ロケッツの一番弾け飛んでいた時代のアルバムと自分では思っている「ピンナップ・ベイビー・ブルース」だ。4枚目になるのかな?正に前作までのYMOテクノとの共演路線からシンプルなロック路線に戻ったのが嬉しいのと、ここではラモーンズ+歌謡曲の融合がしっかりと試されていて、もちろんシーナも生粋のロッカーだから歌謡曲なワケじゃないけど、その本質があるからどんだけ歌謡曲パンクやったって軽い存在にはならないんだな。寧ろロックファンが聴いた時に響きながらもポップなメロディが多いから聴きやすくて覚えやすくて受けるっつう構図になるから名盤扱いされるのだ。それにしてもYouTubeなんかで探しても結構な映像が残されているってことは割と華やかな世界で仕事していたんだなと実感するよな。テレビの映像とかしっかりと残ってるしさ、それがまた勢いあるのばかりでビジュアル的にもシーナがピチピチしてて鮎川さんがクールにロックしているっつうカッコ良い雰囲気は出ているし、もちろん演奏も曲もノリノリの時代、古臭いけどこれこそ80年代ロックの鏡かも。そこにサックスとかも入れて味を深めている使い方も面白い。

 アルバム全体はねぇ、シナロケの場合作品ごとにどうの、ってのがほとんどなくってさ、ただ「ピンナップ・ベイビー・ブルース 」はロックの原点に戻っているってのと先ほどの歌謡メロディもしっかり入ってるっつうバランスの良さがあって、毒を吐いているのはもちろん柴山さんの歌詞くらいでさ(笑)、この作品の同居さが凄いなぁと思うけど、そんなアルバムをあのミッキー・カーティスが纏め上げているという代物でして、更にストーンズの「Satisfaction」までカバーしてるので楽しめないハズはない。いいなぁ、この時代のロックはやっぱり日本人的にハマるし、リアルさも手伝ってちと懐かしく聴いてます♪





Ramones - Leave Home

Ramones - Leave Home (1977)
リーヴ・ホーム (紙ジャケットCD) ラモーンズの激情 (紙ジャケットCD)
Leave Home (Deluxe Version) - Ramones Leave Home (Deluxe Version) Ramones (Deluxe Version) - Ramones Ramones (Deluxe Version)

 どうにもチープなローファイサウンドばかり聴いてきてやや辟易してきてしまったのでどうせならもっと強烈なローファイの原点を聴いてみた方が気晴らしになるだろうと言うことで全てのローファイとパンクの原点ともなるラモーンズの登場です。ホントはこの流れだと有名な「エンド・オブ・ザ・センチュリー」っつうアルバムが一番向いているんだが、既に書いているので「Rocket to Russia」にするか、と思ったらこれもまた書いてるんだ(笑)。一番サーフィンロックしている感じだから面白いんだけどな、と。ならば…初期に遡ろう、ってことで一般的にはやや知名度が低くなるかもしれないセカンドアルバム「リーヴ・ホーム」を取り出してみた。

 1977年にリリースされた「リーヴ・ホーム」はセカンドアルバムながらも衝撃のファーストアルバム「ラモーンズの激情」から8ヶ月後くらいリリースされているんだから当時のエネルギッシュな姿勢が伺えるってなもんだ。それでいて作品の質はまったく文句のないくらいにファースト「ラモーンズの激情」とサード「Rocket to Russia」をつなぐアルバム…って当たり前なんだけどさ(笑)、ファーストの「ラモーンズの激情」からするとかなり衝撃度が落ち着いていて、ってもそれはラモーンズ風のビートに変わってきているワケで、後追い世代的にはサーフロックとパンクロックの融合が果たされてきてて、思い切りメロディアスで軽快なビートロックにも聴こえる。当時は硬派なパンクバンド風だったけどラモーンズって格好が違ったらかなり異なる路線のバンドに捉えられたんだろうな、とも思う音楽性の楽しさがある。昔は「Ramones Mania」くらいでまとめて聴いていたもんだからそれぞれの曲の違いがわからないくらいに同じ曲ばかりが入っているバンドっつう印象で、もっと単調なバンドと思ってたんだけど、こうしてアルバム単位で聞くようになってからはラモーンズというバンドの本質がちょっとわかってきたかもしれない。

 …ってもアルバム通して聴くとやっぱり似たような曲が多いのは事実で、3コードにこだわったからこその結果なんだが、それでもこの軽快な軽やかさって今でも通じる新鮮さがある。最近のバンドはこの系統にもう少しだけエレクトロなエッセンスが入っただけなんじゃないか?ってくらいの完成度。好んでローファイだったワケじゃなくて必然的にローファイになっていただけなんだろうが、エネルギーが違うよ。やっぱさ、作られたロックと生まれ出てくるロックはまるで違う。自分はやはり生まれでてくるロックのエネルギーが好きだ。

 そういえば昔からアナログで聴いていた時の曲順と今CDで聴ける曲順って違うんだな。なんつっても「シーナはパンクロッカー」が入っていないっつうのはどうよ?ま、それでもあまりアルバムの印象に変化はないんだが…。それにしてもホントにこんだけ軽やかに爽やかに聴かせるパンクバンドもないよなぁ。正にビーチボーイズのパンクバージョンって感じだもん。



The Drums - Portamento

The Drums - Portamento (2011)
ポルタメント Drums
ポルタメント - The Drums ポルタメント The Drums - The Drums The Drums

 なんか知らんがUSインディーって今ローファイがブームになってて、ブルックリンに集結しているようだ。時代時代で場所場所の流れがあるってのもロックの歴史の中では面白い事で、古くはマージービートから始まりシアトル系とかまで色々と言われたものだ。主に英国でのシーン形成に於いてはその類のお話って多かったんだけどね。マンチェ系とかリバプール系などなど…、ま、今はブルックリン系らしい。しかもそれの大部分はパンクやエレクトロなどと60年代風ポップスやサーフロックの融合という手段でいくつも存在しているしシーンからメジャー選手が何バンドも出てきているようだ。

 2011年にリリースされたザ・ドラムスっつうふざけたバンドのセカンドアルバム「ポルタメント」もそんなアルバムのひとつで、フロリダ出身ながらもブルックリンでの活動からシーンに出てきているバンドで、これもまた野郎系だったんでちと残念だが、かなり音楽センスは高い作品で、軽さと重さとメロディとヘヴィが何となく同居しながら危うい感覚の音を聴かせてくれている。ファーストの「Drums」は聞いていないのでそこからの比較とかわかんないけど、少なくとも「ポルタメント」に於いてはユニークな存在であるのは確かだろうな。自分で好んで聴かないけど、こういう音作りはわかるし今のシーンに合っているロックなんだろう。そこからは好みで分かれるだろうけど、こんだけいくつも聴いていると何となく自分の好みがわかってくるってもんだ。

 この辺一連の音って…オシャレなんだよね。だから自分の聴くロックとは割と離れているのでどうしても馴染めないっつうだけ。音的にどうのってよりも本能的なお話。なら聴くなよ、とか書くなよって事だけどさ、ま、聴いちゃったんだから書いてるだけです(笑)。それで自分の好みが分かったってことで…。ただなぁ、やっぱもっと骨太なロックが好きだわ、やっぱ。



Girls - Father, Son, Holy Ghost

Girls - Father, Son, Holy Ghost (2011)
ファーザー、サン、ホーリー・ゴースト ALBUM
Father, Son, Holy Ghost - Girls Father, Son, Holy Ghost Broken Dreams Club - EP - Girls Broken Dreams Club

 何かよくわかんないままにUSインディー系を立て続けに聴いている。そうだなぁ、どこが面白いんだろ?っていう興味が先にあって、聴いている自分からすると全然その魅力がよくわからない世界ではあるんだよね。ただ、女性モンだと可愛らしいとかそんな感じがあるから音楽そのものがわからなくても、とりあえず聴いてみてなるほどね、というのは言える。ただ、それが男の歌声とかだと何か…かなり流れていく(笑)。いや、引っ掛かれば良いんだけど、それがまた難しくて…。

 コイツもリコメンドで出てきてバンド名がGirlsだったからまたローファイな可愛い女の子モンかなと思って聴いてみたんだけどさ、何か…軟弱っぽい男の声?が聴こえてきて「?」ってなってからネット正体を調べてみた。やっぱり男二人組が母体となって今回の「ファーザー、サン、ホーリー・ゴースト」というアルバムからバンド形態になったような不思議なバンドだそうだ。ふ~んってことで気を取り直して聴いてみるとですね…、シューゲイザーっての?My Bloody Valentineみたいな音でさ、もうちょっとギターの音が奥に引っ込んでるからバランスはポップに聴こえるんだけど、そんな感じで新しさはあんまりなかったんだよなぁ。マイブラって結構歴史的なバンドだったんか?とか不思議に思うんだけど、多分そんな感じ。

 もう一回気を取り直して聴いてみると…なかなかUSインディーらしい面白さもあったりするので多分メジャーの音作りとはまるで異なる弱々しいサウンドプロダクションの問題が大きいからこそのローファイ(ハイファイの逆)とか。今の時代デジタルで自宅で録音したってもうちょっと迫力ある音に仕上げられるだろうよとか思うのだが、逆にそこを狙っているが故の音作り。折角ノイジーなロックやってるのもあるし、自分的にはそんなのもっと迫力ある風にしてくれた方が燃えるんだがな。そんな微妙なラインを持ち合わせているのがセンスってヤツだろうか、聴いていると結構気に入ってくるバンドになってくるから不思議。曲の展開も奇想天外だし実に様々な音楽の要素がミックスされてUSインディーの音として出てきているのか、よく聴けば新鮮な取り組みがいくつも聴ける。結構深いバンドだ…。



Vivian Girls - Share The Joy

Vivian Girls - Share The Joy (2011)
Share The Joy Vivian Girls
Share the Joy (Japanese Edition) - Vivian Girls Share the Joy Vivian Girls - Vivian Girls

 随分昔からあったアンニュイな女性によるインディ・ロックと呼ばれるバンドやロックの姿。今回ちょいとその辺に手をつけてみたワケだが、意外な程に昔から大して変わらないインディ・ロックの音という感じがしているバンドもある。まぁ、80年代の影響を受けて、と言われればそれまでかもしれないけど、いつまで経ってもこの手のサウンドってのはインディなんだな、と言うのも摩訶不思議ではあるのだが…。

 2011年春頃にリリースされていたVivian Girlsというバンドの三枚目の作品、らしい「Share The Joy」だ。いつもの如くリコメンドで知っていったバンドのひとつなので大して深く知っているワケではないので悪しからず。ただ、80年代からあるインディ・ロックの再演とも言えるサウンドだったので妙に聴きやすいな、と。歌メロや歌声は可愛らしい女の子の持つキュートでキャッチーなもので、インディである必要はまるでなくて、十分にメジャーでも通じるとは思うのだが、そこは広い広いアメリカのお話となればメジャーでは無理だろうという思惑もまぁ、よくわかる。でもね、こういうのってそれなりに需要があったりするんで、カタログとして持っておいても良いと思うけどな。ま、そんな玄人なお話はさておき、Vivian Girlsなるバンド、実に演奏も貧弱で歌も弱々しくどれもこれもが救いたくなるバンド。その不安定なバランス感覚がキュートでアンニュイなのかな、しかも音がロールしているから心地良く流れていくし、こういうのがブルックリンから出てくるってのも時代が変わったなと思うのだが、結構可愛くて面白い。ハマる人はハマると思うし、若けりゃ若いほどハマるんじゃない?自分なんかはもうハマるほどピュアじゃないからダメだけど(笑)。

 基本ギターバンド、なのかな。90年代のパンクと60年代のポップスがくっついた感じのキュートさとノイズさ。ノイズってもファッションに近い感覚でのものだから邪魔にはならないし、それを含めて可愛い歌メロで曲は校正されているからユニークな出来栄え。ただ、こういうのって忘れ去られやすいものではあるのでそこそこの存在感をどこかで示せないとやっぱり難しいんだろうけど、まずはこんな音ってことで良いんじゃない?心地良いし。



Russian Red - Fuerteventura

Russian Red - Fuerteventura (2011)
フエルテベントゥーラより愛をこめて
Fuerteventura(Deluxe Edition) - Russian Red Fuerteventura(Deluxe Edition)

 ちょいとジャケットに惹かれて聴いてみたロシアン・レッドというなを名乗る女性、本名ルルデス・エルナンデスっつうスペイン出身の女性でして、そこまでプロフィール出すんだったら何のための芸名と本名なんだ?とか思うのだが、まぁ、細かいことを気にする国でもないのでそんなもんか、と。それにしてもアチコチで見るとかなり美人で天然な感じの女の子な印象なのだがもちろん話したことないから知らない(笑)。こちらもちょいと前に日本に来ていたようで、昨年暮れに日本でのデヴューアルバムリリースという運びになったようだ。

 ロシアン・レッドのデビュー作「フエルテベントゥーラより愛をこめて」。良いジャケットだと思わない?こういうのってさ、ジャズじゃないしボサノバとかでもなくて紛れも無くキュートなポップの世界のジャケットなんだよな。ロックじゃないけど(笑)。最初見た印象としてはベル&セバスチャンの一連のジャケットに近いイメージだったんだけどネットで調べてみるとプロデューサーが同じってことらしいので、なるほどそういう趣味なのかな、とか。はて、肝心の音の方も、これまた確かにベルセバ的なサウンドでジャケットのイメージも含めてベルセバの再来をキュートなスペインの女の子で再現しているような感じもするなぁ…。市場的にウケる気はするし、本人もベルセバからの影響も公言しているからそんなもんなんだろうけど。

 「フエルテベントゥーラより愛をこめて」というアルバム全体像で言えば、キュートでポップで聴きやすい。メロディラインなんて見事なキュートさでキライです、って人は多分いないと思うので誰が聴いても◯な感じ。容姿端麗でギターも弾いて歌もうまくて音もポップでキャッチー、売れない理由はあんまりないんだけどどうだろう。それにしても聴き心地が良いな…。



St.Vincent - Strange Mercy

St.Vincent - Strange Mercy (2011)
Strange Mercy Actor (Dig) (Ocrd)
Strange Mercy - St. Vincent Strange Mercy Actor - St. Vincent Actor

 CDショップの試聴コーナーは面白い。たまにしか行かないけど、手書きのポップなんかで一生懸命にアーティストを表現していて売るためって言うのもあるけど、的確に表現するために書いてるっていうのもよくわかるしさ、ちゃんと特徴を言い当てているから良くも悪くも好き嫌いを聴く前から判断できてしまう(笑)。いや、だって、「ダンスの帝王が云々~」とか「レゲエのなんとかが云々~」ってあったら聴く必要ないもん。そういう取捨選択が出来るのはありがたいよ。やっぱりキャッチコピーによる惹き付けってのは重要です。世の中の95%が広告で出来ている今の時代、広告の見方も客としてはクォリティを上げていかないと結局無駄が増えてしまうんだから。敢えて広告に釣られてみるという選択を楽しむくらいの余裕が欲しいねぇ。

 本日のSt.Vincent「Strange Mercy」も昨年秋にリリースされたアルバムでアーティストの経緯は特に良く知らないので他を当たってもらうとしても、少なくとも4ADレーベルってまだ健在だったのかという驚きの方が強かった。聴いてみて今でも独特の4AD耽美的スタンスに変りはないことにもやや感動を覚えたがそれがアメリカのアーティストに染められてきているのはややどうかと思ったが…音を聴いてみてなるほど、この世界観ではアメリカもイギリスもあまり変わらなくなってきているのか、と思った。人口や人種の異常に多いアメリカならば4ADに属せるミュージシャンも多いのは至極当たり前でもある。このSt.Vincentに自分が引っ掛かったのはねぇ…、ポップ脇に貼られていた写真。キレイどころのガリガリに痩せたお姉さんがマスタングらしきものを持って強烈なメイクをしている写真だったからさ、何かインディーっぽいし、ともすれば…なんて期待から。4ADってのもあったし。蓋を開いてみればブルックリン?当たりの出身の人でアニー・クラークという女性らしく、その女性が組んでいるバンドがSt.Vincentということになるのだろうか、よくわかっていないけど、気に入ったのでもちろんゲット。

 巷ではケイト・ブッシュ的と言われているようだが、そうか?全然そんな感じしないけど…、耽美的って言っても昔みたいな耽美ではなくって何だろ、耽美感の流れているエレポップ的なサウンド、かな。全然ギターとか必要ないんじゃね?と思うような音が多いんだけど、ある意味80年代以降のKing Crimsonの世界に近い使い方なのかも。トランス的な音の使い方やギターのノイジーさも…とWeb見てたらどうやらロバート・フリップのギターが好きらしい…なるほど。あまりにも新しいサウンドになるので、オールドタイムなロックファンにはついていけないんだけどさ、こういうのがバイブルになる人達ってのもいるんだろう、それくらいのパワーは持っているアルバムなのかもしれないな。かなりエキセントリックだし進化的。ロックってこんなに進化するんだ…みたいな。今年の1月には来日公演を果たして大成功だったらしいからやっぱ敏感な世代は敏感なんだ。



Dum Dum Girls - Only in Dreams (2011)

Dum Dum Girls - Only in Dreams (2011)
Only in Dreams I Will Be (Dig)
Only in Dreams - Dum Dum Girls Only in Dreams I Will Be - Dum Dum Girls I Will Be

 女性中心のバンドが連続しているのはやはり本能的なものなのか、世の中で元気なのは女性の方が多いということなのか、はたまたカッコ良いロックバンドはなかなか見当たらないという現在のシーンなのか、どれも当て嵌まりそうではあるんだけど、またまた面白いのを発見してしまって喜んでいるところ。ロックはどんどん進化していくんだなぁと、このCD不況時代になってシーンを形成していくのも大変だろうな~と思いつつ、やっぱり面白いものはその場で即買いしちゃうよね。とあるCDショップの試聴コーナーにいくつかガールズものが入れてあって、その中にあったので何となく聴いてみたのがDum Dum Girlsってバンドです。キャッチーコピーが「ラモーンズ meets ロネッツ」だったんで(笑)。

 昨年9月頃にリリースされたDum Dum Girlsという女性バンドのセカンドアルバム「Only in Dreams」…インディーズらしいんだけど、インディーズってここまで普通にアマゾンで買えたりするのでメジャーもインディーも大して今の時代は変わらないんじゃないかと毎回思うのだが、プロモーションくらいでしょ?それだってネットになってからはあまり変わらないから、街中や路上での露出くらいの差か?素人にはよくわからないがきっとメジャーの魅力もあるんだろう。そんな戯言はともかくとして、このDum Dum Girlsのセカンドアルバム「Only in Dreams」、ジャケットは随分とシュールな印象なんだが、聴いてみるとかなり驚く。全く大したキャッチーコピーだ。正に「Ramones meets The Ronetts」だった(笑)。ラモーンズは有名としてもロネッツって言われて「ん?」って人も多いんだろうが、60年代に活躍したフィル・スペクタープロデュースの女性歌手グループであの「Be My Baby」なんかが有名かな。可愛らしい歌い方とキッチュな歌声に人気が集まったんだろうけど、この両者が出会ったサウンドって…、うん、その通り。ラモーンズってかなりポップだったりサーフィンロックだったりするのでイメージの割に全然明るく軽やかなサウンドなんだよね。それを可愛らしい声で女の子が歌うってことで更に進化している音。誰でも出来たじゃないか、っつう話だがそこがニッチ産業でね、いなかったんだよ。しかもどっちかっつうとかなりローファイなサーフロック寄りなので面白い。

 メンバーはそれなりに前歴が色々あるようで、インディーシーンでは注目の的のDum Dum Girlsの「Only in Dreams」、いや~、カリフォルニア出身のバンドってことでそのままなんだけど自分的には一発で気に入ったね。ただ、間違いなく飽きる(笑)。夏の暑い時に聴いたら結構気持ち良く流していられるだろうなぁとか思うけど。とりあえず今は新鮮で楽しんでるけど、まぁ、冷静に思えば日本のシーナ&ザ・ロケッツってそういうコンセプトのバンドだったし、かなり似た雰囲気を持っているんで、シナロケの方が30年や早かったってことなんだが…、ま、時代は繰り返す(笑)。しかしインディーの作品だからなのか、音のバランスがあまり聴いたことない感触で面白いな。ガレージ的っつうか…、ロックの根底ってこういうもんだなとか感じたり。まだまだ瞬間的に楽しめるバンドはいくつもあるのだろうとちょっと興味が出てきたこのヘンのシーン、聴いてみるとなかなか楽しめます♪

 Bedroom Eyes 聴いてみ♪



Epica - Requiem for the Indifferent

Epica - Requiem for the Indifferent (2012)
レクイエム・フォー・ジ・インディフェレント デザイン・ユア・ユニヴァース
Requiem for the Indifferent - エピカ Requiem for the Indifferent Design Your Universe - エピカ Design Your Universe

 いつの間にか北欧メタルから各国個別の分離を果たしているメタルの勢力図、中でもオランダは数多くの良質なメタルバンドを輩出している国で、どういう背景からなのか日本でも好まれるバンドが多い、はずだ。まぁ、そのヘン行くと何でも聴いているリスナー達が好みの順番として選んでいくようなものだから、実際に知られている人数と人気順と言うのはリンクしないとは思うのだが、まぁ、どっちでも良いか。Within Temptationが今では筆頭株ではあるけどちょいと大人になりつつあるWithin Temptationと双璧を成しているのがEpica。オランダ国内では、多分。そのEpicaの新作がリリースされたのでついてに、ってことで…。

 「レクイエム・フォー・ジ・インディフェレント」という作品で、なかなかジャケットも面白いな、と思う部分もあるしこういうところでアニメが出てくるのも日本の影響だろうなとか世界が狭くなって影響し合う構図を感じるんだが、ま、それはともかく前作「デザイン・ユア・ユニヴァース」でかなりハイクォリティな世界観を打ち出してくれたのもあって今回の新作「レクイエム・フォー・ジ・インディフェレント」での期待はかなり高い…と言うか高いレベルに到達した中でのクォリティだろうなと思ってはいたんだが、実際に聴いてみるとちょっと物足りない…っつうか、前作までに積み重ねてきたものから解き放たれたかのようなサウンドになってる…ただ、それがシンフォニックさがちょいと落ち着いてストレートなメタル寄りになってきたからそう感じるだけかもしれない。もっとゴチャゴチャした印象があったからさ。ま、それはそれで構わないんで、と思っていると最初からデス声までも出てきて、う~ん、今はコレ、ウケないでしょ?とか…、自分が好きじゃないからだろうけど、ちょっと耳に付いてしまったかな。そういう印象を最初に持ってしまうと以降の曲もあまり良いイメージで聴けなくなる…、案の定2曲目も歌メロが不安定な感じで彷徨っているようで、よく言えばケイト・ブッシュ的、悪く言えば崩れたWithin Tepmtaionのシャロン姫。そんなことしなくてもEpicaで堂々とシモーネ節出してれば良いのに、と思ってしまうが…。もちろん本人的にはそんな意識はないはずだから、必然としてそうなったのであれば、バンドの方向性かね。

 ただ、どれも曲が悪いってことはなくて、しっかりともちろん練られているし、メタル色が強くなっているから聴きやすい…ってかストレートに来るのも悪くない。ただねぇ、ちょっと自分的にはNGになってきたかな。これからも多分聴くとは思うけど、聴かないといけない理由がなくなってきた…、何らかの感動ってヤツですね。別に少しでも良いんだけど、そういうのがあんまりなかったからさ。ただ、これだけのバンドだから売れるだろうし、敏感に反応してまた次作は変わってくると思うのでそういう意味ではウォッチしておくかな。



Xandria - Neverworld's End

Xandria - Neverworld's End (2012)
Neverworld's End Salome: Seventh Veil
Neverworld's End (Deluxe Edition) - Xandria Neverworld's End (Deluxe Edition) Salomé - The Seventh Veil - Xandria Salomé

 気になっていながらもなかなか全てのアルバムをきちんと聴いていないバンドのひとつにキサンドリア=Xandriaっつうのがある。ドイツのゴシックメタルバンドとして随分前に出てきたんだけどインドの影響を取り入れたゴシックメタルってのもあってなかなか面白そう~と思いながらもそこまで深みを期待していなかったからなのか旧作を漁るっつうことをしなかった。そんなこんなをしている内にフロントの紅一点Lisa嬢が脱退してしまって、何とかっつうボーカルを入れるものもそれもツアーだけで脱退、今現在は?ってな状態でバンドは回っていたらしい。そもそもXandriaって来歴は古いんだけどメンバーは常に入れ替わっているようなバンドだったようで、そもそもLisa嬢が何年もいて安定していた時代ってのが珍しかったのだとか。だからバンドメンバーの変動には割と慣れているということもあるらしいけど、聴いている側からしたら音がその分変わるだろうけど、どうなん?って。特にボーカルが変わるのとかソングライターが変わるってのは別のバンドになるみたいなところもあるからねぇ。

 そんな情報を後で見つつ久しぶりに出てきたXandriaの新作「Neverworld's End」です。2007年の「Salome: Seventh Veil」以来の新作ってことになるみたいだけど、さてどんな音?と期待して聴いてみると。うん、完全にNightwishと同じ世界です(笑)。何らひとつ変わるトコロのないくらいにNightwishの完全コピーバンドと言ってもおかしくないアルバムに仕上がってます。難しいのはこれをどう聴くか、なんだよな。コレ聴くなら聴くならNightwishで良いじゃないか、っていう切り捨て方もあるし、一方ではドイツからも同じ音のバンドが出ているならNightwishの新作がいくつも聴けるっことに等しくなるんだからたくさん聴けて良いって考え方とか、Nightwishの世界をそれほどのクォリティで出せるバンドのレベルの高さを素晴らしいとしてXandriaというバンドの価値を高めるか…。オリジナリティと言う意味では確かにNightwishの二番煎じでしかないんだが、あの世界と同等だと言えるものを創り上げる音楽家としての才能は素晴らしいと思う。そして今回の新たなボーカリスト、マヌエラ姫の歌がこれがまたターヤ時代のNightwishなんだな…。だから本家のNightwishがアネッタ嬢になって普通の歌声になってしまった部分あるが、Xandriaは昔ながらのターヤ時代のNightwishの新作が聴けると思ってみればXandriaにはしっかりとした使命があるワケだ。その世界を貫いてくれたら嬉しいなぁ。

 そんな前置きでもうわかっているように、「Neverworld's End」という新作はそれ以上でもそれ以下でもなく見事な完成度を誇るアルバムだ。良いのか?っつうくらいにNightwishの昔の世界を再現しているバンド、です。オーケストラからクワイヤ、歌声からドラマティックな曲展開、ギターの使い方、マルコばりとは言わないが男声の使い方などなど、非の打ち所のないくらいに完璧なアルバム、聴けば聴くほどにその凄さとか素晴らしさが染みこんできてNightwishの存在と一緒になってくる、そんなアルバム。これからしばらくこの路線で進むなら面白そうなんだがな…、どこまで持つか、という一抹の不安は残ってるけどね。



Pythia - Serpent's Curse

Pythia - Serpent's Curse (2012)
Serpent's Curse ザ・サーペンツ・カース
Beneath the Veiled Embrace - Pythia Beneath the Veiled Embrace Army Of The Damned - Pythia Army Of The Damned

 ここのトコ、また嬢メタル系のバンドの新作がいくつかリリースされているみたいで、まぁ、どれも似たようなものだしそんなに追いかける必要もないだろうと思いつつもついつい新しい作品っつうと気になって聴いてしまうのだった。古いロックバンドの音はもう多分聴きすぎていて新しい刺激ってのには会えなくてさ、些細な違いや発見という意味はあるんだろうけど、音そのものは知ってるからねぇ。そんなのもあって今は気分的に新しくてピチピチした音を楽しみたいんだな。だから新しい世界の新しい音、そして自分がまだ全然バンドごとに音の雰囲気を掌握しきれていないもの、言い換えると適当に聴いてるから全然バンドの個性を認識してない世界、とも言うが(笑)、まぁ、その辺がいくつか出てきたので適当に。

 っても前作「Beneath the Veiled Embrace」が結構好きだったPythiaという英国のバンドのセカンドアルバム「Serpent's Curse」が出てきましてね、どうにも日本でも売り出したい意向が強いらしく日本独自アルバムジャケットという国内盤もリリースしているという力の入れよう。その辺のバンドの差は一体何なんだろうとも思うけど、ピーシャの場合は多分ボーカルのルックスが目立つことと英国産だから?もちろんバンドの音や個性ってのもあるんだろうけど、日本盤のアルバムジャケットを毎回ボーカルのエミリー姫のどアップにしていることからやっぱり顔だよ顔、みたいなさ。英国オリジナルアルバムの叙情的なセンスの欠片も感じられない国内盤のジャケットには大いに問題がある気がするけどバンドもそれで納得してるんだろうか。まるでどこかのバンドみたいにボーカルしかいませんみたいなアルバムジャケットって、ねぇ…。明らかにオリジナルの英国盤ジャケットの方が良いと思いません?

 それはともかくこのセカンドアルバム「Serpent's Curse」、前作よりももっとメロディッククサメロになってきた感じで、こんなバンドだっけ?とちょいと疑ってしまって…、聞けば日本のドラゴンフォースと言うバンドのアルバムにもゲストボーカルで参加していると言うことでなかなかアングラな世界の連鎖は素晴らしい。ってことはLight Bringerとも繋げられるってことじゃないか。世界進出はしなくて良いけど、日本のその手のバンドは日本に世界が集まってくる状況を完全に作り上げてしまえば良いワケで…、いや話が逸れた。このピーシャのセカンド「Serpent's Curse」、物凄くハイレベルな音でそれほどスピードメタルというほどの無節操さではなくて、しっかりと範疇内のメタルとポップさ加減できちんと創り上げてくれている音、そして間違いなく重厚なものが底辺を流れているので英国風なのかな、やはり。ここまで来るともうよくわかんないが(笑)。単に美しい歌声と確かなテクニックのバックでメロディのしっかりしたメタルサウンドで快活に聴ける、そういうのが良いね。

Beneath the Veiled Embrace
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Ancient Bards - Soulless Child

Ancient Bards - Soulless Child (2011)
ソウルレス・チャイルド ジ・アライアンス・オヴ・ザ・キングス
Soulless Child - Ancient Bards Soulless Child The Alliance of the Kings - Ancient Bards The Alliance of the Kings

 ちょっと静かな音が続いていたので何かガツンとアホみたいなのが聴きたいな、って思いましてね、そういう色々な音集めは何となく日夜いつの間にか徘徊していまして、気になればなんでもあらかた聴いたりしたりするんだけどそんな中からかなり笑ったのがあったので紹介…っつうかそうかぁ、こういう音か…と妙に納得してしまったバンドを…。

 2011年にリリースされたイタリアのクサメロバンドAncient Bardsという女性ボーカル版Rhapsodyとも言えるメロスピクサメロバンドのセカンドアルバム「ソウルレス・チャイルド」。何だこのカタカナ?メロディックな歌のラインだけどバックが超高速なスピードメタルで、日本人が大好きな、そしてイタリア人も大好きなクサいメロディを連発するバンドってことなんだけど、聴いてみたらほんとにその通りで笑った。そこに壮大なコーラス…クワイヤっつうのか?そんなのが被ってくるというロールプレイングゲームさながらのファンタジックな作品で、前作との比較やバンドの成長ってのはよくわからんけど、スカッとアホみたいに聴けるのが面白くてさ、そこまでやれるんだ…とか本気でコレやってるんだろうなぁ…とか、よくこんなアレンジ考えつくなぁ…とかもの凄いテクニック持ってないと出来ないから上手いんだろうなぁ…とか、ある意味全てのロック系の要素の集大成の究極でもある感じなんだよな。だからバカには出来ないし、訓練の賜物であることは間違いないし、ギターとかとんでもないしベースも然り、鍵盤もオーケストラまで含めてやってるだろうからやっぱりそんな仰々しいのを好む面々を揃えるのも難しいだろうし、とにかく全てがハイレベルな世界にあるハズ。そして本気でこの世界をやっているのが聴く側にはウケる…っつうかクサくて(笑)…。

 そんな印象ではあるものの楽曲クォリティもかなり高いので、本家Rhapsody of Fireの女性ボーカル版ってこと聴きやすいんじゃないだろうか。生理的に女性の声の方が馴染みやすいというのは自分だけではないだろうけど、もうこの世界って男臭いのだけってのはイマイチなんだろう、と時代の変化と共に感じてきている今日この頃、こういう壮大なオーケストレーションと一大絵巻をスピードメタルで聴かせるのは楽しいものだ。日本にもこういいうバンドがアングラには多数いるようだけど、そこにアニメの要素をたっぷりと取り入れていてさすがに抵抗あるんだよな。だからまぁ、この辺の外国作品に逃げるんだが(笑)、聴いていると爽快になるのはやはりバンドのレベルの高さと楽曲のレベルの高さなんだろう。しかしまぁ次々によく考えつくなぁ、こういうクワイヤやメロディや盛り上げ方…。普通に作れるのか?こういうのって。そんなことを思いながらスカっとしたくてふと聴いてみました♪



Wooden Horse - Wooden Horse II

Wooden Horse - Wooden Horse II (1973)

Wooden Horse - Wooden Horse Wooden Horse

 何となく牧歌的な気分に浸りながらライブラリを眺めてはアレコレ…そんな至福な時間を過ごしながら…ってもう何年やってるんだ、それ?いい加減にしろ、と言いたくなるのだが好きなんだねぇ…、と。まだまだ見てるとさ、ブログに取り上げていないのってたくさんあるんだよな。そんなに聴くものあるのか…とホントにその数の多さに呆れる。それでも多分ロックという狭義の世界に於いても更に狭義な世界しか聴いていないんだから如何にロックな世界が広いことか。そんだけ犇めき合う中で良いものを残し商業的にも成功させるってのはなかなかねぇ、しかも時間が経っても色褪せないサウンドを残すというハイレベルなものなんて数えるほどでしょ、と思われてはいるが実際ウチのブログって割とメジャーなものしか取り上げていないからそれはもうたくさんあるんだろうという結論。一般的に聴いていればそれでもこんなに聴いてないだろうから、普通に人が知っているというレベルってのはかなり売れているとか話題性があるってのが重要なワケだ。ま、いいや。とにかく自分でライブラリ眺めていて楽しめる環境ってのは良いね。

 1973年にリリースされた牧歌的の象徴じゃないかとも思える程のWooden Horseというバンドのセカンドアルバム「Wooden Horse II」。とんがったトコロはまるで見当たらず全てが美しいコーラスワークと牧歌的なアコースティックなギターやベースの音で構成されている、しかも女性シンガーも在籍しているので男女コーラスがたっぷりと詰め込まれていて全くアメリカの同時代の音楽の模倣でしかないと思うのだが、どこか憂いのあるメロデイがアメリカに成り切れない英国性なのだろう。PPMなどでは出せないジメりさがあるんだな。じっくりと聴くにはちょいと流れすぎなので、BGMで心地良く何度も流しておくと好きになってくる重要なアルバムだったりする…とかそんな感じ。

 アルバムジャケットの美しいこと…、CDなんかで見ると馬が跳ねている様子に見えるんだけど、LPレコードで見ればわかるけど木馬だからね、これ。木馬って言って思い出すのはホワイトベース…な人も多いだろう(笑)。しかもシャアが木馬と言っているシーンが浮かぶんだな…、世代の問題です、これは。いや、それ以降で木馬といえば今でも使われる「トロイの木馬」=ウィルスですな。ウィルスっつうか悪さをするコンピュータプログラム、表面は何事も無いけどフタを開けると手痛い目に遭うっつう意味だ。そもそもはトロイアの木馬作戦でのことから出てきた語源だけど、パソコン系の言葉ってヘンなの残ってるの多いよな。スパムとかさ…。話逸れたけど、それくらい他のことを考えられるくらい牧歌的に何も残らない心地良さを奏でてくれているバンドの音、多分凄く良い作品なんだろうと思う。いつまで経っても覚えられない楽曲のアルバムだけど(笑)。

 ってか今アマゾンでもないんだ?CD出てないのか?出てたけど随分と廃盤?アメリカアマゾンで50ドル…なるほど、そりゃそうかという気もするけど日本で見つからないのは驚いた。ま、どっかにあるんだろうけど。



Stone Angel - Stone Angel

Stone Angel - Stone Angel (1975)

Stone Angel

 今日は普通にブログ更新するかどうか考えたんだけど、日常に感謝という昨年のキーワードもあったし毎日訪れてくれている人達のささやかな楽しみにも応えておきたいってのがあって普通に書いておくことにした。思い起こせば昨年はとにかく全ての昨日が停止した数日間だったけど、いつまでも悲観にくれていてはいけないってことで徐々に日常を取り戻す姿に皆が皆励まされたものだ。早いものでもう一年が経つ。まだ復旧には程遠いし見つかっていない人も多いと聞く。一方で徐々に回復の兆しを見せている土地や人達。そこに風評被害と悪魔の原発事故。コイツが厄介な代物としてのしかかってきているのがこの一年。何とか新しい展開を期待したいと思う次第です。

 さて、そんな中、ほのぼのとしたものを続けてみようか、とライブラリを眺めていて「あれ?これまだ書いてない?」と見つけたのがStone Angelというバンドの1975年のアルバム「Stone Angel」。ジャケットがそれらしくて好きなんだよね。バンド名もありがちだけどなかなかカッコよいし、果たしてどんなバンド?みたいに普通は思うのかもしれない。何せStoneで始まったりAngelって付くバンド名ってのはいくつも思い付くから(笑)。

 ストーン・エンジェルの「Stone Angel」は簡単に言えばよくある英国フォーク…古楽器をたくさん取り入れたフォークよりももう少し民族系に近い静かでしっとりとした作品、もちろんジョアン・バートンという女性が歌っています。ただ、トレイダー・ホーンみたいに男女ボーカルが入り交じっているので端的に萌え系な英国女性フォークものとも言えないかな。それでもこのジョアン・バートンの物凄く萌えな線の細い甘い感じの歌声は熱心なファンを呼び込むようで、このアルバムって当時自主制作だったらしいけど口づてに広がっていってワールドワイドにニッチに知られた作品になっているみたい。自分も知ったのは結構前だけどCDになったのは20年くらい前で、「おぉ~!」って思って飛びついた気がする。ところが音を聴いていると、さすがに自主制作盤だっただけあってサウンドプロダクションも音そのものもかなりアングラ感漂う作りで、もちっとしっかり出来てたら華があったんだろうなとも思うが、その素朴さが良い雰囲気でもあるから、希望を言っても始まらない。フルートやリコーダーが目立つねぇ…それが牧歌的な雰囲気を強調していて、ただ明るい曲がまるで見当たらない。ジグみたいなのもなくて原点でもある英国フォークの暗さってのを引きずったバンドの音とも言えるかな。





Trees - Garden of Jane Delawney

Trees - Garden of Jane Delawney (1970)
Garden of Jane Delawney On the Shore: Remastered & Expanded

 1970年頃の英国…やっぱり面白いしヘンだし魅力たっぷりのロック満載な時期。いつ聴いたって新たな発見はたくさんあるし嬉しいことに全部のアルバムを覚えきれる程聴けるワケじゃないから何回聴いても楽しめるという味わい。真のマニアなら全部覚えていたり人脈も頭に入っていたりするのだろうが、自分みたいに都度都度で忘れていく人間には何度も味わえる喜びが嬉しいのだ。ジャケットで大体の印象をメモ的に記憶しておき、次回聴く時には「確か結構良かったような…」なんて感じで取り出すものだ。最もインパクト強いものは自分の中でも鮮明に覚えているのもあるんだけどさ。さて、ここのトコロ、どうしてかこんな方向に進んでいってしまってて、それならば…と取り出して来たのがTreesというバンドのファーストアルバム「Garden of Jane Delawney」です。

 1970年にリリースされたファーストアルバム「Garden of Jane Delawney」なんだけど有名なのはセカンドの「On the Shore」。ヒプノシスのジャケットで話題になって、大抵のロック名盤ガイドに載る際にはこのセカンド「On the Shore」が掲載される。そりゃそうだろ、このジャケットだもん、と言う気がするが音楽性の方はセカンドが凄く良いというものでもない気がするんだよな。もちろん悪くないけど、ファーストと比べてそんなに違うか?って。ま、今ではもうTreesなんて知ってたらセカンドもファーストも一緒に手に入れちゃうんだろうからどっちが云々ってこともないんだろうけど、ファースト「Garden of Jane Delawney」はこれがまたかなりごった煮的な音を出していて面白い。

 一般的にはセリア嬢の歌声がフォークに乗っかって素晴らしい逸品みたいな感じだけど、実は結構サイケデリックな60年代の香りを残したバンドの音で、ちょっとテイストにアコースティックを加えて出してきたという感じが正しいんじゃないかな。セリア嬢の歌声も多分その延長でそんなにトラッドするっていう感じではないし、そもそもノッティングヒル出身のバンドって…サイケでしょ、やっぱ(笑)。いや、決めつけてはいけないど、何となくそんなサイケの延長線な曲がいくつも聴けるファーストアルバム「Garden of Jane Delawney」は英国らしいアルバムではあるけど確かに名盤ではない、かな。ただ、この雰囲気…、なかなか味わえないんじゃない?生々しく響く作品な気がしてる。



Spirogyra - St Radiguns

Spirogyra - St Radiguns (1971)
St Radiguns Bells, Boots & Shambles
St. Radigunds - Spirogyra St. Radigunds

 70年代英国フォークの三種の神器と呼ばれたバンドはその筋では有名な話だが、Mellow Candle、Tuderlodge、そしてSpirogyraだ。どれも女性ボーカルが美しく響き渡るバンドなのだが、純粋に女性だけが歌うバンドでもない。更に、Mellow CandleとTuderlodgeはアルバム一枚だけでその称号を得ているが、三枚のアルバムをリリースしながらその一端に名を連ねているSpirogyraはともすれば別の評価にもなろうものだが、しっかりと君臨しているのがやや不思議。アルバム一枚だけならそういうバンドだ、と決めつけられるのだが三枚のそれぞれの子となったテイストを持ったバンドが同じように評されるのはなかなか難しいだろうしね。ところが誰が名付けたのか三種の神器としてしっかりと今でも語り継がれているのだから異論もそうないということだろう。

 Spirogyraの1971年リリースのファーストアルバム「St Radiguns」はともすればComusやTea&Symphonyなんかと類似したノンエレキの古楽的狂気を孕んだ様相を示したアルバムでもあり、その要素はもちろんヒステリックに聴こえるバイオリンにある、と自分的には思っているんだけど、一般的には三枚目の「Bells, Boots & Shambles」をプログレ・フォークと捉えて三種の神器入りになっているみたい。ふ~ん、せっかくそこで名前を知ったならばファーストの「St Radiguns」をぜひとも聴くべきだと思う。かなり狂気の世界に近いアシッド・フォーク的なエッセンスがありながら男女ボーカル、マーティン・コッカラムとバーバラ・ガスキンによる絶妙なメロディラインが現実離れした世界観を出してくれている。曲構成は概ねベースがリードになってる感じだけど、よくこれでメジャーグラウンドに出てきたものだ。もっとマイナーなまま終わってもおかしくなかったのに、三枚ものアルバムをリリースできたことが凄い。そしてそこまで見守ったB&Cレーベルも大したものだ。ま、マイナーなレーベルだからこそ本人たちの意欲でどうとでもなったのかもしれないが。

 しかし諸説もろもろあって、実はこのファースト「St Radiguns」はそれなりに売れたということもあって継続的な活動が望まれたというもので、時代はエレクトリックフォークが台頭してきた時代でもあるからこれだけ高品質なアルバムならばサイケ的でもあるし好まれたかもしれないなとも思う。実際はわからないけど、なるほど受けるかもな、と。David Bowieの「」的な感触すらあるアルバムではあるし。しかし…アレコレ言っても、やたらと美しい。透明感溢れる狂気と美しさが同居していて、狂気というよりもトンガり具合のバランスなのかもしれない。凄くナチュラルだけどちょっと向こう側に近い感じ…、その不思議な魅力がこのアルバム「St Radiguns」を色褪せないものにしているんだろうか。そしてその傾向値が三枚続くっつうのがSpirogyraの凄いところ、なワケだ。



Mellow Candle - The Virgin Prophet

Mellow Candle - The Virgin Prophet (1970)
The Virgin Prophet Swaddling Songs

 優しいフォークに出会ってしまってそういえばもうずいぶん長いこと聴いていないなぁと思いだしたメロウキャンドル。自分が始めてメロウキャンドルを聴いたのはそれこそ20年以上前で、当時からかなり萌えていてホントに何十回聴いたことかっつうくらいに聴いていた。細かい情報も良くわからずに当時はアナログ…っても本物は見つからなかったので当時一部で流通していたカウンターフィット盤だったんだけどさ、それでもとにかく聴いてみたいってのがあって買って聴いてた。CD時代になってすぐにエジソンからリリースされたからそっちを買ってもうちょいまともな音質で聴いてたけど、それもアナログ起こしのCDだったワケだから今は恵まれた時代です。その後もリマスター盤とか買って…あまりにもリリースされ過ぎているので今はもうそこまで追わないけど、とにかくアルバムとしてはものすごく好きなんだよね。んで、とある時にいつものようにレコ屋回ってて、普段あんまり新品のコーナーなんて見なかったんだけど、何となく見てたら見つけてしまったのがメロウキャンドルのラフテイクを集めたアルバム「The Virgin Prophet」を発見、しかも曲目見るともちろんあの「Swaddling Songs」のラフテイクっぽいじゃないか。ジャケットも如何わしくて正規盤に見えないあたりがホントにラフテイクなんだろうな~と思って購入。もうねぇ、ワクワクしながら家に帰ってさ、何はともあれ速攻で聴いたワケ。

 冒頭からもちろん「Heaven Heath」でしてね、アリソン・ウィリアムスとクロダー・シモンズの二人が…ってかどっちかがメインで歌ってる。「Swaddling Songs」だと二人で歌っているんだけど、「The Virgin Prophet」でははそんなにダブルボーカルな感じじゃないからもしかしたらクロダー・シモンズはピアノ中心なのかもしれない。なんせ「Swaddling Songs」から10曲入っていて、それが全部ラフテイクそのもので聴けるのでその違いに驚愕しながら聴いていたもんだ。音の悪さはさほど気にならなくて、どっちかっつうとここまで完成度の高いテイクまで持ち上げていたんだな、というトコロでさ、どの段階の音が録音されていたのかわからないけど、少なくともデモではないしバンドでメジャーデビューするために作成したデモテープなのかな、とか。一発録音的な気もするし…ってか多分そうだ。未発表曲が5曲、何の違和感もなくすんなり溶け込んで入っているんだけどさ、これのきちんとしたテイクとか録音してないだろうなぁ…。別に駄作じゃないし、確かに佳作でもないんだけど、この流れではまるで違和感ないからホントにバンドの音なんだよね。一部トラッドもやってるのが面白くて、どこか幻想的なバンドだったけど根っこがトラッドにもあったんだってことがわかったし。当たり前だけど。

 しかしこの20年くらいのメロウキャンドルの人気ぶりは静かにではあるけど凄く根強いもので、聴いた人聞いた人皆が気に入るもんだからどんどんとリスナーが増えているようで、紙ジャケやリマスターや再発など頻繁に行われているみたいで、それなりに売れるんだろう。至宝の名盤に相応しいのはもちろん納得なんだけど、合わせてこちらの「The Virgin Prophet」なんてのももうちょっと力入れて紹介しても良いんじゃないだろうか?宝石の原石ですよ、これ。



Catherine Howe - What a Beautiful Place

Catherine Howe - What a Beautiful Place (1971)
ホワット・ア・ビューティフル・プレイス
What a Beautiful Place - Catherine Howe What a Beautiful Place Harry / Silent Mother Nature (Re-mastered) - Catherine Howe Harry / Silent Mother Nature (Re-mastered)

 もう20年以上前くらいから英国ロックとフォーク周辺漁りを始めていたのだけど、もちろんいろいろな情報を辿りながら、そんなのあるのか~、こんなんあるのか~、一体どこで見つかるんだ?とか思いながらアルバムジャケットとアーティストを覚えてはレコード屋に漁りに行き、挙句は中古レコード屋でバイトして更にディープな世界を覗き見たりレア盤も現物を見て納得していたり、思い出してみればそれなりに珍しいアルバムにも接する機会があり、更に買い出しにも出かけるんだからそれなりにアルバムは揃っていったりしたが、今回登場のキャサリン・ハウという女性の「ホワット・ア・ビューティフル・プレイス」というアルバムだけは見たことがなかった。ネットを徘徊していると5~6万で見たとか25万くらいで見たとかそれぞれの時代によって値段が変わっているのは当たり前だけど、自分はジャケットすらアナログで見たことがない。このアルバムの存在を知ったのは90年代半ば頃だった気がするが、そればかりを探していたワケでもないしフォーク専門でもなかったからだろうな。

 1971年にリリースされたもちろん英国出身のキャサリン・ハウによる「ホワット・ア・ビューティフル・プレイス」というアルバム、何と言ってもこのジャケットだ。今回ネットで見て始めて別ジャケットのCDが出ていることも知ったが、イメージが随分と異なる顔ジャケだ…。何となく謎のままの湖に後ろ姿だけが見える女の子の方がよかったとさえ思う。顔は見ない方がイメージ膨らむっつうか…、この人美人なんだけど、目付きからはちょっとトンがった、っつうか娼婦チックな印象すらあるから森の中の湖に立つスカートの女の子のイメージじゃないんだよ(笑)。ま、そんなのはリスナーの勝手な思いなんだが。

 さて、この「ホワット・ア・ビューティフル・プレイス」という作品が唯一無二かと思っていたら驚くことに1975年にセカンド、76年にサードアルバムをリリースしているようだ。知らなかった。なんかの機会に聴いてみるかな。きっと大きく路線が変わっている気がするが…。話を戻してこの「ホワット・ア・ビューティフル・プレイス」という作品、CD時代になってようやく聴いたアルバムなので入りは遅かったのだが、音が鳴った瞬間から一気に世界に惹き込まれてしまった。何なんだこの独特の柔らかい質感の包容力を持った歌声と曲調は…、全てを忘れ去ってこのまま抱かれていたいと思う優しいアルバム。これはマニア間で幻の名盤と言われるハズだ。ジャケットだけじゃなくて内容がこんなに素晴らしいなんて普通思わないもん。そういう意味ではメロウキャンドルやバシュティ・バニアンなども近い意味ではあったが、しかし、このキャサリン・ハウの「ホワット・ア・ビューティフル・プレイス」はもしかしたら自分の中でその位置がトップになるくらいの包容力を持ったアルバム。多分トロける…。今の言葉だと萌える、ってのか?結局英国女性歌物フォーク好きな人って求めているものが「萌え」なんだろうなぁ…と妙な共通項に気づいてしまったのが悲しいが、とにかくタイトル通りに「ホワット・ア・ビューティフル・プレイス」なアルバムだ。いや~、良いものに出会えて良かったし、更に言えば久々に聴いてみてまた感動できるのも嬉しい♪

What a Beautiful Place (W/Book) (Slip)
Catherine Howe
Numero (2007-01-30)
売り上げランキング: 63870




Mr.Fox - Mr.Fox

Mr.Fox - Mr.Fox (1970)
Join Us in Our Game ジプシー(紙ジャケット仕様)
Join Us In Our Game: Anthology - Mr Fox Join Us In Our Game: Anthology

 古楽系音楽で…なんて思ってたけど、自分でも全然そういう整理の仕方をしたことないから感覚的に「なんかヘンだったよな…」ってアルバムを選んでいるだけになっているのだが、まぁ、別にいいか。なんかしらのきっかけで聞ければ良いし、同じくへぇ~って聴いてもらえればそれはそれで良いし、多分もっと深く知りたければWebにあるんだろうとも思うし。そんな適当な感覚で書いているんだけど、そこはもう聞いたものが面白ければそれで良し、という世界なのであまり気にせずに…(笑)。以前からかなり気になってたけどなかなか手に入れられなかったのがMr.Foxというユニット?バンドのアルバムで、セカンドアルバムの「ジプシー」は割と有名と言うかその筋のファンに言わせればMr.Foxはセカンドの「ジプシー」が良いよ、っていう話らしかった。しかしこういう言い方なんてのももう時代が変わってきていて、CDなりDLなりで簡単に何でも手に入れられるとなればバンドがリリースしたアルバム丸ごと全てを手に入れてしまうものだ。もちろんMr.Foxの全アルバムって多分二枚しかない(笑)。よってセカンドが良いとか云々ってよりか自分で聴いて確認すれば良いだけなのだ。そういうワケで、昔は名前があまり挙がらなかったファーストアルバム「Mr.Fox」を取り上げてみようじゃないか。

 1970年にリリースされたペグ夫妻によるトラディショナルフォークなバンドで、どうやらフェアポート・コンヴェンションからの影響が多いようで、そのスタイルは明らかに模倣されたもので、一瞬モノマネ?と思ってしまうくらいの影響下にある。ところが面白いのはそこまでの楽曲センスというか音楽センスや伝統音楽への傾倒ぶりがハマり切れていなかったためかかなりブレていて、果たして何がしたいのか?と思うくらいに中途半端な楽曲群が並ぶ。それがまた味だっていう言い方もあって、ややおちゃらけた牧歌的な雰囲気を出そうとしていながらも、ちょっとズレればそれはただのコメディになってしまったりする、そんなギリギリの線で成り立っているアルバムとも言えるかもしれない。

 ま、簡単に言えば確かに特別に聴かなきゃいけないアルバムじゃないけど、物好きが好きな部分を一生懸命出してやっている音楽だから気持ちは良いよ、ってことです。決して批判じゃなくってね、こういう危うさって好きなんだよね。奇想天外な展開があったり、エレキなのかフォークなのか古楽器使いなのか、何でもあり、ある意味ロック的ですらある。あ、もちろんビートの効いたロックはありませんが。しかし不思議なくらいに多様な音を持ち込んで演奏しているからどうなんだろ、もともと場末で目を引いたユニットとかだったんだろうな、それがレコード出してみない?みたいなところで始まった気がする。だから商業路線はまるで関係ないところでの音楽だから、こういうのこそ英国の田舎で普通に演奏されている音楽で進化していくものの断片なのかもしれないと思うと、結構貴重だよなぁ~とか。

Mr Fox/the Gipsy
Mr Fox/the Gipsy
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Mr Fox
Essential (1996-10-28)
売り上げランキング: 390803




Amazing Blondel - Mulgrave Street

‪Amazing Blondel - Mulgrave Street (1976)‬
マルグレイヴ・ストリート Blondel
Mulgrave Street - The Amazing Blondel Mulgrave Street

 英国のちょっと高尚で牧歌的なサウンド…そっちに入ってくるといくらでもバンド名は思い付くものがあって(笑)、ただそのヘンって表現が難しいし好きな人が楽しむ世界になっちゃうんだけどさ、まぁ、そういうバンドもたくさん昔はあったんだよ、みたいな意味合いで紹介していくのも良いか。しかしこうして色々な形で様々なバンドを思い起こしたりするんだけどもちろんネットで情報漁ったりするとそれなりに出てくるもので、文化継承という意味ではまずしっかりと土壌は出来ているんだなと。問題はそういう音を聞く人達が減ってきているんだろうな、もしくはどんな形でこういうマイナーな音世界を伝えていって聴いてもらっていけるかっつうあたりか。別に文化継承という意味を捨てれば単に良いものが残り続けるって話だけどさ、良くなくても残って欲しいのいっぱいあるから(笑)。なんだっけ?あぁ、土着的フォークの話です。

 1976年にリリースされたアメイジング・ブロンデルというバンドの6枚目の作品「マルグレイヴ・ストリート」です。何でまたこのアルバムかっつうとですね、一番ゲスト陣が豊富で話題にもしやすいし取っ付き易いんじゃないかという思惑ですが、単に古楽から英国伝承音楽と流れてきたのでロックと伝承音楽を混ぜこぜにしたバンドっつうかアルバムってことで良いかな、なんて。まぁ、自分的にも確か…ってのはあったけど誰が参加してたっけ?とか思うのもあってさ。ゲスト陣営そのものはすごいよ。

Eddie Baird(vo,g,p,b)
Terry Wincott(vo,g,per,fl,p)
Paul Kossoff(g)
Mick Ralphs(g)
Rabbit(p,org)
Eddie Jobson(vln,syn,p)
Mick Feat(b)
Alan Spenner(b)
Pat Donaldson(b)
Boz(b)
Simon Kirke(ds)
William Murray(ds)
Sue Glover(vo)
Sunny Leslie(vo)

んな感じでクレジットされているからさ。問題は誰がどこで参加しているかっつうことで、そのプレイを聴いてみたいワケです。「Hole In The Head」で存命時最後の仕事に誓いんじゃないかと思われるポール・コゾフのギターが聴けたり、これはもう聴けば一発だけど、やっぱりね、押さえておきたい。冒頭から弾きまくりで、誰がどう聴いてもコソフだし、知らなくても何だこれ?ってなるくらいエモーショナルに音が鳴っていて、さすがにコソフ。自分の世界をそのままここに持ち込んでいるのではっきり言って楽曲なんかどうでも良くてコソフの泣きを聴くためにある曲。泣けるなぁ…。そして続く「Help Us Get Along」ではバドカンの楽器隊三人が演奏してる。「All I Do」って曲ではサイモン・カークとラビットが参加、冒頭と最後ではエディ・ジョブソンがバイオリンで華を添えている。

 これだけのゲスト陣は確かレーベルメイトという間柄で参加しているハズで、そりゃ英国伝承音楽系を奏でるAmazing Blondelというバンドに何故にブルースロック連中がよってたかって参加する?ってなもんだが、それなりに面白い試みではあったんだろう。この時期のアメイジング・ブロンデルってメンバーは二人しか残っていなかったみたいだからね。ま、もともと3人で始まっているんだが…。



Gryphon - Gryphon

Gryphon - Gryphon (1973)
Gryphon Red Queen to Gryphon 3

 古楽と古楽器を使った音楽ではまるで意味が違うのだが、先日思い切り古楽の発展形らしいL'Ham de Focを聴いていた時に「はて、古楽系って何かあったっけ?」と自問自答していて、なんかいくつか英国古楽云々ってバンドもあったなとガサゴソ…。グリフォンってそんなんだったような…と思って、自分的にはあまり好みではないのかブログでもそんなに登場していなかったので、ならば聴いてみるかね、と引っ張り出してきました。全く20年ぶりくらいに出してきたかな…。アナログ時代に結構探しまくっててさ、好きじゃない音と言いながらもアルバムジャケットは結構好きだったし、特にこのファースト「Gryphon」は神々しいまでのファンタジックさが好きだったからさ。

 1973年にリリースされたグリフォンのデビューアルバム「Gryphon」は二人の英国王立学院出身の人間を含むバンドとしてスタート。今となってはプログレ系列で語られることも多くなっているが、どっからどう聴いてもプログレとは言えないサウンド、どっちかっつうとコーマスとかと同じようなエレキのない古楽器による宮廷音楽系で、このアルバム以降ではプログレがかった展開なんかもあるからそっちの世界から歓迎されていたってのもわからんでもないが、根本的にプログレという概念ではない。多分、本来の音楽と言うか宮廷音楽だったりクラシックだったり古楽だったりのちょっと上等な場所で演奏される音楽なんだと思う。土着的っていうのはなくてさ、なんか練られている上等な音楽。まぁ、王立学院ならそりゃそうか。もちろん聴く側もそんな上等な人間たちが多いような感じで、本島にこういう音楽が好きになれる人ってのは基礎知識としてクラシックがあったり宮廷音楽?みたいなのがあったりする人だと思う。自分みたいに粗野なロック系な人間ではあまり似つかわしくない音楽だし、もちろんハマれることもない、と思う。聴けばそれはもうそういう雰囲気がわかる音だしさ。何か革ジャン来て高級ホテルで食事するみたいな違和感かな。

 前置きはともかく、こういうのが中世風っつうんだろうか。古典音楽と言うか宮廷向けっつうか毒にも害にもならない上流階級サウンド。それがどういうものなのか知りたければ聴いてみるべきかと。その分旋律やメロディ、曲としての骨格や進行、そして使われている楽器と出てくる音色の品の良さはピカイチだろう。ロックではそれほど耳にすることのない楽器群が並んでいるようで、リコーダーからハープシコード、マンドリンなどなども含めたノンエレキなバンドアンサンブルによる美しさ。世界としては十二分にハマれるし美しさは紛れも無く英国の伝統を引き継いだ品格ある音楽とレコード。アルバムジャケットのグリフォンもその象徴としてしっかりと魅力を発揮している。さて、粗野な自分でもこういう高尚な世界に触れられるという意味では実に重要なアルバムでもあるし、そのあとは所詮商業主義的な現実に引っ張られていく面もあるので、このファースト「Gryphon」が一番純粋に汚れのないグリフォンの音楽を出している作品とも言える。しかし優しいアルバムだ…。



Aman Aman - Música I Cants Sefardis D'Orient I Occident

Aman Aman - Música I Cants Sefardis D'Orient I Occident (2006)
Musica I Cants Sefardis... Deria
Música I Cants Sefardis D'Orient I Occident - Aman Aman Música I Cants Sefardis D'Orient I Occident Dèria - Mara Aranda & Solatge Dèria - Mara Aranda & Solatge

 まるで理解していないんだけど、以前にブログをやっていた仲間から紹介されてしっかりとハマってしまったL'ham de Focというバンド…プロジェクトと言った方が良いのかもしれないのだが、スペインはバレンシア出身の超音楽集団がありましてね、かなり気に入ってるワケですよ。そのボーカルがマーラ・アランダという容姿端麗な美人でして、この人のソロアルバム「Deria」もこれまた同じような面々で録音されているんだけど、バンド名によって古楽や民族音楽と言えども趣旨が異なっているとのことで名前を変えているようだ。今回のAman Amanもその一端を担っているようで今のところ一枚目の変名バンドでのアルバム。

 2006年にリリースされたAman Amanという名義でのL'ham de Focの作品といえる「Musica I Cants Sefardis...」、邦訳すれば「古今東西セファルディの歌と旋律」だそうだ。すなわちその系統のプロジェクトってことらしいが、正直自分にはそれほどL'ham de Focとの違いを感じることができるワケでもない…、まだまだ未熟です。ただ、いずれにしても超絶的な音を聴けることに間違いはなくって、民族音楽とか古楽とか結構馴染みがないからちょいと偏見を持っていたりする部分もあるんだろうけど、この「Musica I Cants Sefardis...」ってぶっ飛ぶよ。プログレ好きな人に人気があるらしいけど、全然意味不明でしてね、普通に刺激的な音に興味があれば十分に楽しめる…っつうかハマれる音だしさ、まぁ、ポップスとかしか聴かないとかロックだけだって人はさすがにダメだろうけど、そういう人もあまりいないだろうから、刺激を求めている人にはオススメ。それもロックのエッセンスとかそういう次元を超越した刺激ね。これをロックに持ち込めたらかなりポイント高いと思うが、まぁ、難しいだろう(笑)。

 なんと言ってもマーラ・アランダの妖絶な歌声と古楽器の絡みがエロチックっつうか艶かしいと感じてしまうのは生々しい民族音楽だからだろうか。この世界観に身を任せてしまえば思い切り音楽と絡めること間違い無しって気がするし、こんな風に鳴っている音…何の楽器なの?ってくらいにわからん。ドラムやベースやエレキギターってのは存在してないです。スペイントラッドという括りが一般的らしいが、そんなの超越した圧倒的な音楽集団の変名アルバム。また新作とか聴きたいなぁ…。ま、こんな世界もあるってことでムフフ…と楽しんでます♪



Laura Pausini - E Ritorno Da Te

Laura Pausini - E Ritorno Da Te (2001)
E Ritorno Da Te Inedito (Italian Version)
Lo Mejor de Laura Pausini - Volvere Junto a Ti - ラウラ・パウジーニ Lo Mejor de Laura Pausini Inedito (Deluxe Version) - ラウラ・パウジーニ Inedito

 イタリアっても別にプログレばかりでもなかろうよ、と。Lacuna Coilみたいなメタルバンドだってあるワケで、しっかりと世界制覇しているし…ってことで他に何かあんのかな?と気になったので軽く探してみるとまぁ、綺麗なお姉様が見当たるじゃないですか、これはなかなかよろしいんでは?と適当に当たりを付けてみる。アルバムも別に何でも良いけどジャケットで選ぶしかないよなぁ、こういうのは。…ってことで自分的にコレが一番セクシーかね?ってことでチョイスしてみたのが今回のお題作品♪

ラウラ・パウジーニと言うイタリア女性、1974年生まれなのでそんなに若いワケじゃないけど、だからこそというのもあって…と思ったらさすがにアルバムジャケットに一番目を奪われる写真を持ってきたのはしっかりとベスト盤だったりしました。最近も新作出したようで、この歌声がどういう風に成熟していくのかってのはやや気になるものの、まずは「E Ritorno Da Te」を聴いてみましょうよ。何の前情報も持たずにフラリと入手しているから結構楽しみ。まぁ、間違ってもメタルとかじゃないだろうから、かと言ってカンタトゥーレでもないだろうし、いわゆるイタリアンポップスな歌手で欧州ではかなりメジャーな人らしい。何でも英語イタリア語スペイン語ポルトガル語で歌っているらしいからさ。もちろん自分が聴いてみたいのはイタリア語なんだが、別にスペイン語でもさほどわかるとは思えないので何でも良いか…とかなり適当。

 はて、流してみると歳の割に可愛らしい女性らしい歌声が流れてきたのには驚いた。まぁ、浜田麻里でも可愛い声ちゃあ可愛いんだからそれも同じか。ちょっと舌足らず的な甘さを持った歌声で伸び伸びとした歌唱力を披露している感じで、まるで害がなく聴きやすい。それこそお茶の間で流れれば気になるくらいの歌声ではあるはずだ。言葉の引っ掛かりも特徴的な気がするけど、現代ポップス…それも最先端はあまり入っていなくて割と生々しく出来上がっているからポップスっつうよりもジャズボーカルの部類に入ってくるのかもしれない。ちょくちょく資料を紐解いていると色々な人とのセッション活動もしていたりして幅広い活動歴が見られる。ふ~ん、イタリア語とかスペイン語ってポップスだとこういう感じになるんだ…ってのは何となくわかった。あまりにも歌が上手いからかあんまり気にならなかったな(笑)。



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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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