King Crimson - Lizard

King Crimson - Lizard (1970)
Lizard: 40th Anniversary Series (Wdva) Islands

 2011年最後の日になってしまったが、それなりに一年を振り返ってみれば多分色々あったんだと思う。ロック的にはどうか?やたらとデラックス・エディションが目に付いたのと再発盤ばかりによるリリースだったか。往年のアーティストによる新作や再結成はもう日常になりつつあるので今更と言うものでもないし、新しいジャンルとの出会いってのも今年はあんまりなかったかな。印象深いのは色いろあるけど、2011年のベスト!とか出来ないんだよねぇ、何かありすぎるし、多分聴く度に気分でベストが変わるからだが(笑)。そんなことでアレコレ勝手気ままに書いている当ブログ、既に7年目に入っているというのは我ながら恐るべし継続力…、そしてほぼ一日一枚のペースで書き続けているのも驚異的な継続力…、昨今TwitterやFacebookで手軽にコミュニケーションを楽しむ方がラクなのかどんどんブログを書いている仲間が減っているのだが、ま、それも時代か。ブログが一番書きたいことを書き続けられるツールなので、まだ当面役に立ってくれるだろう。Twitterは案内しかできないしやっぱ呟きでしかないもんね。Facebookはそもそも面倒で古くからのネットユーザーからしたらちょいとハードル高いし…、そのヘンのツールもまだまだ進化していくだろうけど、母体となる記事の貯めこみ場所は必要でしょ。ってことでまだまだ続きます「ロック好きの行き着く先は…」ブログ、本年もありがとうございます。

 2011年最後のレビューはキング・クリムゾンの「Lizard」。1970年暮れに発表された3枚目のアルバムにして既にセッションバンドになっていた作品。既に40年の歳月が経過しているが一向に風化する気配すらないこの辺りのプログレバンドの作品。中でもキング・クリムゾンが一番商売熱心=ユーザー泣かせなバンドだね。オリジナル盤からリマスター×数回、そして30周年、40周年記念盤のリリース、その間にもリマスター盤があったり、もう何バージョン出ているのかよく知らないし、どれが、何が良いのか、アーティスト意向も含めてまるでわからない状態、きっと最新のが良いのだろうけど、もう買うのはいいや。既に違いを楽しむという別の世界に行っているリスナーには大変楽しい世界だろうけど、今更そこに行く気もないので普通に昔買ったCDで聴いてます。ま、レコードもあったけどさ…。

 それにしても「Lizard」はキング・クリムゾンのアルバムの中でホントに目立たないと言うか、強烈な楽曲がないが故に大人しい作品として語られていることが多い、だろう。そしてキング・クリムゾンというバンドがあるとするならばロバート・フリップとピート・シンフィールドだけが残っている状態でのアルバム作成だったのか、他メンバーは皆寄せ集めとなる。そこまで殺人的な評価を下さなくても良いじゃないのかと思いたくなるゴードン・ハスケルのベースと歌、メル・コリンズにアンディ・マッカロックという布陣にキース・ティペット・グループの面々。昔から思ってたけど、ロバート・フリップってギターリストという面が強いんだが、メロトロンとか結構弾いてて、なるほどやっぱりキング・クリムゾンの音の中心なんだ、と。バンドである必要性はなかったんだろうなぁ、この人。しかしながらまだまだジャズほどそういうリーダーセッションみたいなのが普及していたワケじゃないからどうしたってバンド単位で物事を捉えているリスナーとしてはこのメンバー遍歴にはうんざりな気もしていた。でも、出てくる音は毎回刺激的でそれこそがキング・クリムゾン、ならばそういう形態が一番良いのだろうと何となく納得。だから毎回刺激的なんだな。

 「Lizard」、その中でも大人しい感じが多い。今聴いてもそう思う。ただ、優しい雰囲気に仕上がっているんだな。B面で話題に鳴るジョン・アンダーソンのボーカル曲にしたってプログレ的ポップスで実に見事な軽さだし、続く組曲だって緊張感はなくて牧歌的で平野に光が差してくるような代物だしさ。長い曲でも全然苦痛でなくてふわ~っとした雰囲気なのだな。A面も同じくでとんがってるシーンが少ないから聴きやすい。ただ、流して聴くと何も残らない、か。じっくり聴くと様々な楽器の音が細かく入ってきていることに気付くし、それぞれが薄氷のようにキラキラとしていて美しい。自分的にはゴードン・ハスケルの歌声って割と好きな部類なので美しいな~と思うんだよな。そこにかなり好きなアンディ・マッカロックの軽やかなドラムが入ってくるから結構好きです。フリップの強迫観念的なところが出ていないから良いのかもね。だから異質感ありあり…ってのとメロトロンっつう楽器にハマってた時期なんじゃないかな。一人オーケストラできちゃうんだからハマるのはわかるが。

 「Lizard」ってホントこの瞬間にしか出て来なかったアルバムとメンバーの奇跡で、どのアルバムからしても異質な雰囲気を醸し出しているんで面白い、と捉える方が賢明か。もう40年も経っているんだから今更評価も何もなくて皆に聴かれているんだからどっちでも良いけどさ。しっかしこんだけ歪んだギターの入ってないのも珍しいよな…。何はともあれキング・クリムゾンなんだからやっぱ聴き倒しておきたい所であるのは間違いない。




Comus - East Of Sweden

Comus - East Of Sweden (2011)
EAST OF SWEDEN ファースト・アタランス~魂の叫び+シングル(紙ジャケット仕様)
Song to Comus: The Complete Collection - Comus Song to Comus: The Complete Collection

 来年2月に初来日公演が発表されてその筋では正に狂気の沙汰とばかりに異常な人気を博しているチケット争奪戦…そして近年稀に見る程のCDの売れ行き…かどうかは知らないが、少なくともこれまで気になっていた英国ロックファン達がこぞってCDを買いに走っていることは間違いなく、当ブログのアマゾンリンクでもダントツに人気が高くて驚いた。一つのバンドの一つのアルバムでこんなにクリック数が集まるのかと思うくらいに「Song to Comus: The Complete Collection」に票が集まっていたのだった。たまたま当ブログが検索で上位に来たからその流れでと言うことだろうが、それにしてもコーマスってそんなに売れるモンなの?って思うくらいだったので驚いたのだ。さりとて、今からコーマスのアルバムでも書くか…と言っても既に全二枚は書いてしまっているし、「Song to Comus: The Complete Collection」を書くのもシングルとかの話だし…と思ったら、これもまた驚くことに2008年のスウェーデンでのライブがCD化されているじゃないか。ならばそいつで…と思って聴いてます♪

 「EAST OF SWEDEN」。まず、曲目を見て驚く。1970年のオリジナルリリースとなった奇跡のファーストアルバム「ファースト・アタランス~魂の叫び」からの曲ばかりで構成されているじゃないか。見知らぬ曲は一曲だけ…っても有名なVelvet Undergroundの曲だから見知らぬってワケじゃないし、こりゃ期待が高まるってもんだ。果たして1970年の名作…迷作「ファースト・アタランス~魂の叫び」の再現なんて40年経過した後に出来るモンなのか?体力を使うバンドの音じゃないから出来なくはないんだろうけど、でもさ…っていうヘンな期待感。そんな気分で聴いてみました「EAST OF SWEDEN」。

 結論から言えば、とにかく「凄い」。あの「ファースト・アタランス~魂の叫び」の狂気が見事に再現されているライブだった。40年以上経ってコレができるのか?生で見たらぶっ飛ぶだろうなぁ…、これ。ぶっ飛ぶっつうか信じられない気持ちで聴いていられるだろうし、どうやってるの?っていうのも解明できるだろう。そういう期待感が来日公演の人気に拍車をかける事は間違いない。こんな音、コピーして出来るとか、プロミュージシャンだから出来るとかそういうレベルじゃないと思うもん。何かが宿ってなければ出来ないんじゃないのか?そんなレベルの狂気の音。オープニングの「Songs To Comus」からして心が踊り、ワクワクした期待感と疾走感?に胸踊らせ、必殺の「Diana」では全くあの狂気が再現されている…どころかもしかしたらやっぱりライブの方が凄いのかもしれない、というテンションの高さ。意向もず~っとそんなテンションの高さと狂気の男女ボーカルにどんな楽器だったらこんな音が鳴るんだ?と思うような音で密度の高いプレイが繰り広げられる…古楽のパンク版とでも言うような世界観なのかな。それで、気になってたVelvet Undergroundの「Venus In Furs」は…、VUを完全に超越したコーマスの世界によるカバーで脱帽。オリジナルと言われても十分に通じる壊し方と再構築。コーマスアレンジで様々な楽曲をプレイしてくれたらどんな楽曲でもコーマスになるのだろう、きっと。これは凄い。アンコールには曲があまり用意されていなかったのか再度の「Songs To Comus」が再演されているが、たかが6曲の演奏を聴いているだけで充実度が異常に高かったが故にアンコールで同じ曲であっても既に恍惚の状態で聴いているので完全にトリップできています(笑)。

 凄いわ…、こんなん出来るんだ。「ファースト・アタランス~魂の叫び」は奇跡の一枚だと思ってたけど実力のある奇跡のメンバーによる作品ってことでこのスタイルでアルバム一枚作ったらそれはそれなりに評価されるんじゃないか?今の時代だったこんなの十分通用するどころか新しく感じるし、時代に波紋を投げかけられると思うもんな。大道芸の域かもしれん。





Rory Gallagher - Jinx

Rory Gallagher - Jinx (1982)
ジンクス Top Priority
Jinx - Rory Gallagher Jinx Top Priority - Rory Gallagher Top Priority

 やっぱりギターが鳴ってるロックはカッコ良い。言い方が違うな…、ギターが主役のロックはカッコ良い、のだ。ギターが主役だとベースもドラムも一緒に馴染んでくるから自ずとハードに合わせてくることになるし、それが故にインプロとかアドリブの白熱具合も増してくるというものだ。もちろんそれだけだと飽きてしまうんで、そのヘンはバランス感覚が必要だし、聴かせられる技量ってのはあると思うけど、それでも掴みとしてはアグレッシブなプレイがロック心を擽るのだ。そんなギタープレイヤーのひとりであるロリー・ギャラガー。曲そのものの良さが多くないためにどうしてもギタープレイと男気的な世界観になってしまうんだが、どうせなら大好きなサウンドで何も考えずにプレイしようじゃないか、っつう意気込みだったのか、シンプルにR&Rとハードなギターっつう音で構成された作品が1982年にリリースされた「ジンクス」。

 この「ジンクス」の後アルバムリリースは1988年まで見当たらないので、勢いを出しきって小休止だったのか、それとも体調不良に寄る治療に集中だったのかわからんけど、ロリー・ギャラガー的には後期の作品になるんだろうか?亡くなったのが1995年頃だったので後期とも言えないけど、作品数からすると後期かな。ま、それはともかく、ロリー・ギャラガーの作品多しと言えども、いや、ロックアルバム多しと言えどもここまで一気にR&Rで突っ走るアルバムはそうそう多くはない…、ま、パンクにはあるか(笑)。アルバムジャケットがさ、これがオリジナルなんだろうけど、自分的には日本盤、なのかな?青いヤツが自分で買ったジャケットなのでね、思い入れがちょいと異なるか。曲順も違うんだよな…ってA面とB面逆なのかな。そっちのが何か掴みが良い感じするんだけど…気のせい?「ジンクス」っつうアルバムがこんなんですよ、っていうのを聴かせるには「Big Guns」からの曲順でハマる気がするけど、日本的にアルバムのウケを狙うなら「Signals」からの方がキャッチーで良いんじゃね?とか思う。今となってはどちらでも良いんだけど「Signals」がかなりの作品だから余計にそう思うのかな、A面一発目にふさわしいってさ。

 特にテクニカルなプレイをしているワケでもなく音は派手に弾いてるけど、そんなにブルースにルーツがあるようにも弾いてなくって、どっちかっつうとジミヘンのハードな部分を意識的に演ってるみたいなサウンドでアルバムが作られてる感じ。バラエティに富んでるのは先程のB面の方で、A面側はハードロックンロールの応酬、ここまで弾くか歌うか、ってくらい走りまくってる。そんな中、アルバムタイトルの過去形(?)の「Jinxed」がやや異なるブルージーな曲調で攻めこんできて、更に「Easy Come Easy Go」ではバラードを聴かせてくれる。歌やメロディもともかくながらここでのロリーのギタープレイは正に演歌…もとい、哀愁漂うアイリッシュテイストバリバリのギターフレーズが聴けるのだ。ゲイリー・ムーアとは趣の異なるこのアイリッシュギタープレイや一度で良いからフィル・ライノットとの絡みを聴いてみたかったと思わせるギターだ。そんな流れは「Nothin' But The Devil」まで続き、ギターの音って色々あるなぁと思わせるくらいのプレイ。ストラトだろうけど、燃えるよ、これ。

 そんなギターギターしたハードなアルバム「ジンクス」、こんだけ気に入ってても名盤と言うワケではないんだが、この人の場合はそういうアルバムでも聞き所が満載っつうことです。ギター弾く人でもこうはなかなか弾けないだろうしコピーするにも難しいプレイだからね。音符にできないギタリストです。でも、ロック♪

 ちなみに今は近辺のアルバム5枚組で1800円弱で手に入ります…。

Original Album Classics
Original Album Classics
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Rory Gallagher
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Lacuna Coil - Karmacode

Lacuna Coil - Karmacode (2006)
Karmacode Dark Adrenaline

 年末だし手当たり次第に何でもアリに書いていくかな…と適当に(笑)っても多分ある程度の指向性にはなってしまうような気がしているが、ま、いいや。ブログに書いてる5倍くらいは聴いているんだろうなぁと書いてて思うワケで、それもいつものように節操もなく。iPhoneなりiPodなりでシャッフルで聴いてることも多いし、そこからアルバム丸ごと聴くことも多いし、はたまた映像を見ることもあったり、しっかりMacが音楽と映像のデバイスになってしまったのでクリックひとつで気軽にそういうことが出来てしまうのは果たして良いことなのか?じっくり聴くにはかなりゆったりとしたシステムで聴きたいんだけど、なかなかそういうワケにもいかないんで適当に聴いちゃうんだよな。勿体無い。それでもじっくりと満喫しているので良いでしょう。年末年始なんてその真骨頂になるだろうなと懸念。一日中そんなことしてて良いのか?ちなみに年末年始行事なんてのは一切無視して自分の快楽の時間としか捉えていないんで一般的な気分とはやや無縁。別に害ないからいいっしょ。

 駄文が長かったが、何となくヘヴィネスでポップなもの、そして耳に残っていた音ってことで2006年にリリースされたイタリアはミラノの期待の星だったラクーナ・コイルの4枚目「Karmacode」だが、もうじき新作「Dark Adrenaline」をリリースするらしいので、最近話題を聞かなかったが、それは単に自分の情報収集不足…最近の言葉では「情弱」ってヤツだ。そんなことで気分が一致したのでまだ取り上げてなかったんだ、と思って聴きながらムフフ…と書いてみます。

 Lacuna Coilってジャケットが毎回シンボルっつうか何かの象徴のように描かれていてそれはそれで何となく覚えやすいのが特徴的ではあるね。無機質な中の有機物的感覚があるのも面白いけど、好みではない、でも、面白い。さて、4枚目の作品となったラクーナ・コイルの出世作二枚目となる「Karmacode」、前作「コマリーズ」でアメリカ進出を果たして本作「Karmacode」で結構定着させか感覚があるけど、実際は知らん。ただ、このアルバムの頃ってかなり力入れて世界プロモーションしてたし、そういえばしばらく後のLoudparkにも来てて、見に行ったらやってたもんな。ヘヴィネスな中にどうも中近東な音階ってのが入ってるらしい。イタリアって…そうなるの?それとも意図的?中近東とイタリア…ま、近いかもしれんけど…、イタリア的な感じではなのはあるけど中近東か…へぇ…とよくわからずに聴いてます。ただ、何かヘンな音階で妙に心地良かったりするのはあるからきっとそれが中近東なんだろう。それとゴシック・メタルとも言われてるけどもうゴシックの世界じゃないよなぁ…と。ヘヴィネスな男女ツインボーカルなバンドってだけかな。ベースは5弦、ギターは7弦までボトムを下げてのプレイだから重くなるわな、そりゃ。そこに小柄で美しいイタリア娘が歌ってるワケだ。

 そして「Karmacode」はかなり冒頭から良作が揃ってて、バンドの主張もしっかりしているしメロディもバンドもかなり完成形だと思う。こうやって聴くと次の新作「Dark Adrenaline」が気になるので多分聴くね。そしてLoudparkのライブがDVD「ヴィジュアル・カーマ」になっているのも日本人的に嬉しいし、こういうバンドなんだ…っていうのもある。音聴いて映像見て、黒尽くめなスタイルが更に重さを増している。一方で歌や世界観は結構綺麗なところもあるのでなるほど中近東とイタリアなワケか。あんまり意識しなくても良いけどかなり唯一無二の存在的なバンドの音してる。もう15年選手くらいなんだけどね…。



映画 - 男と女

映画 - 男と女
男と女 特別版 [DVD] 男と女 オリジナル・サウンドトラック

 コレ、どうしても観たいな、と思ってる年末年始。映画そのものは1966年公開のものでDVDでは特別版って出てるから何かしらのシーンが追加されているのか、ボーナストラックが入っているからなのかよくわからん。それでも単に991円っつう価格でこの名作が手に入るなら安いハズなのでポチリってトコだ。自分が最初にこの「男と女」を観たのは多分80年代後半くらいだった気がする…即ちもう25年くらいは昔のハズなんだが、そこから何度か見直したりしているんで細部はともかくストーリーやシーンなんかは結構覚えているもんだ。映像美としてのヌーベルバーグの世界はやはり記憶に残る映像美なのかもしれないけど、「男と女」の場合は特別だろう。予算の都合上カラーフィルムを使ったり白黒フィルムを使ったり、それもシーン毎ではなくって部屋の中は、とか外は、とか何となく的に使われているのもユニーク。カネがなくても作れるものは作れるんだっつうのも当時の気風だろう。

 本日のお題はあまりウチでも大々的にはやらないけど思い切り反則の映画「男と女」です。やっぱり思い出したら見たくなってしまって…ただDVDとかないから記憶を頼りにアチコチのストーリーライン読んで思いだして…、ま、そんでも結構覚えてるもんだったからさ、シーンも鮮明にフラッシュバックするし。

 何が良いんだろうね。大人になったらこんな恋愛したい?う~ん、もう十分大人だから一体いつになったらこんな恋愛できるんだ?多分、ない(笑)。ただ、そういう非現実的なことを現実であるかのように見せて夢を見せてくれるのが映画というスクリーンの役目なのだから、そういう意味では実に夢を見させてくれる名作なのは間違いない。とりわけ最高なのはアヌーク・エーメの表情と目線とファッションともちろん女優としての美しさ。これだけ完璧に演じている…と言うのか、表現できる人ってなかなかいないし、そもそも演技をしているなんて風に思わないもん。そこが完全に自分が映画の世界の中に入ってしまって見ているんだよ、だから良い。そしてタイトル通り「男と女」なので実際にオトコはオトコ側の気分で見るし、オンナは多分オンナ側の気分で見るのだろう、だから多数の人に好まれる映画になっているし、意見も出てくる。いつまで経っても男と女ってのは理解し合えないもんだろうから(笑)。

 1986年に続編が出ているんだよな。配役もそのままで20年後の年老いた方々という流れで。こっちはあんまり記憶に残っていないが、二人の出会いを映画にするみたいなことだったけど、確か別れて久々の再会から云々…、やっぱりアヌーク・エーメの美しさが際立っていたことだけが鮮明に残ってる。記憶っていい加減だなと自分でも思うが、だからこそ何度でも楽しめる作品もある。音楽も映画も「名作」と自分の中でタイトルとラベルをくっつけて記憶しておけば中身はともかく自分が名作と思ったんだから多分名作なんだろう、と記憶して再挑戦することができるのだ(笑)。いや、それだけあやふやなことが増えてきたってことですがね、特に映画は…。

男と女 II [DVD]
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Diana Panton - to Brazil with love

Diana Panton - to Brazil with love (2011)
フェリシダージ ~わたしが愛したブラジル 昨日のわたし

 早いものでもう2011年末だ。そして真冬なの今聴いてるのはボサノバだ(笑)。何がって、いつものブログ仲間の風呂井戸さん所でちょいと前に書かれていたダイアナ・パントンっつう人の作品が気になって気になって、それでようやく聴いているからだ。気になったのはもちろんアルバムジャケットからなのだけど、聴いてみたらこりゃもう見事なボサノバ作品でしてね、すっかりと寛ぎモードに入ってしまったんです。良くないですか、このジャケットの雰囲気。そこに解説で書かれていたのがあのフランス映画の名作「男と女」に使われていたサントラからのカバー曲から始まるってなもんで、それ以外もオーソドックスなボサノバ曲のカバーもあればビートルズのカバーもあったりして、見事にボサノバというスタイルで仕上げているものだ。

 そうそうアルバムはこちらの「フェリシダージ ~わたしが愛したブラジル」で、既に4枚目の作品とのこと。それまでのアルバムがどんな傾向なのかも今のところ全然知らないけれど、深追いすることもなく単にこの「フェリシダージ ~わたしが愛したブラジル」という作品を今は満喫している。そういえば、フランス映画のフランス語をボサノバで歌うってのも心地良くハマってるしビートルズをボサノバってのも今頃だが別におかしくもないってか、美しいジャズピアノバックのバラードに仕上がっているからそれはそれでマル。何が一番ってちょっとまだ若い感じの歌声によるボサノバが大人に成り切れない感覚で面白いのだ。素質も素材の確かさもあるので、歌い手としてはまるで問題ないのだが、そのあどけなさとも言える声が魅力的、それがジャケットの写真と妙にマッチするからこそ音とアートワークの世界観がマッチするのだな。

 そうそう映画「男と女」の主題歌の印象が強くて、本作に入っている「Samba Saravah」ってのはちょいと印象がなかったな…、やっぱ「ダバダバダ…」のヤツね♪ うん、ちょっと映画見たくなってきたが映画のDVD持ってないしな、そのウチテレビでやるだろうか?う~ん、アヌーク・エーメの美しさにまた触れたくなってきたな。話逸れまくってますが、心地良い空間と少しの思い出に浸りながら聴くには最高にマッチする冬のボサノバアルバム。良いです。



Adele - 21

Adele - 21 (2011)
21 ライヴ・アット・ザ・ロイヤル・アルバート・ホール(DVD付)
21 - ADELE 21 iTunes Festival: London 2011 - EP - ADELE iTunes Festival: London 2011

 世間はクリスマス、もちろんウチもクリスマス…なことはほぼ関係なく、単なる三連休の一日でしかないので相変わらずロックを聴きまくる一日になるのだが、ちょいと変化球をいくつか投げていきたいという程度にはクリスマスなハプニングがあっても良いかと。ただ、そんなにジャンル広くないから大した変化球を投げれるワケでもないんだが…。頭の中でストーリーラインはいくつか出来上がるんだけどコンテンツを消化する時間が足りなくてね、どうしても手のつけやすい範囲から聴いてしまうんです。好きに聴いて好きに書いてるんで、ま、それもいいか、ってことで今日はちょいと気になっていた若手ボーカルの旗手として有名になってきているアデル。どんなボーカルとジャンルの人かも知らなくてねぇ…、実はYouTubeとかで試しに聴くってこともあんまりしないし、いきなりアルバムにトライするのが自分のパターンでしてね、その方がアルバム単位でその人を好きになるかならないかが激しく決まるんです。試聴って何かジャンルの確認とか程度だったらまだしも、聴いた曲が良いか悪いかってのに左右されるからさ、やっぱりアルバム単位での作品ってのを聴きたいんです、基本的に。

 そんなことでアデルの2枚目の話題作「21」を初めて聴いてみました。アデルという歌手の生い立ちも知らなけりゃ、これまでに聴いたこともない。ただ、アルバムのジャケットは結構見かけた気がするし、ジョス・ストーンやエイミー・ワインハウスなんかを漁っていると必ずリコメンドで出てくるんで。まぁ、何となく意識はしていた。それをようやく聴いてみようかな、という気になったのですが、それがたまたまクリスマスでのハプニングってことになれば良いかと。いや、別にそれはどうでも良いんですが…。

 このアデルの「21」ですが、この人ホントに歌手なんですねぇ。バックの音楽に何とかってジャンルに偏りがちな傾向があまりなくって単に歌い手というような作品な気がしました。ソウルでもR&Bでもブルースでもポップスでもない歌い手。そしてもちろん英国出身の女性というとりあえず自分的には好む要素がいくつも詰まっている人。ソウルフルな歌をそのままぶつけてくる歌手、かな。今ねぇ…聴きながらず~っと誰かに似た声と歌だよな~と悩んでるんですけどね、誰だろ?凄く記憶に残ってる歌い手さんと同じ香りがするのです。ま、別にだからと言って悪いワケじゃないんだが。

 うん、世界中で売れるってのはよくわかんないが、自分的には何回か聴いていったらどんどんハマり込むかもなという感触はあった。ただ、ジョス・ストーンやエイミー・ワインハウスのようにハートに来たって感じではないんで、どうだろ、わかんないな。でも多分何度となく聴くと思う。こういうのが新しいジャンルというか世界と言うか定義を出している気がするし、既成概念を壊してくれている気もするのでそういいう破壊的なことって好きなんだ。それは本人の意向かどうかがわかんないけどさ。

 クリスマスにはちょいと重い感じがするかもしれないけど、ディープで良いかもね。



松田 聖子 - Christmas Songs

松田 聖子 - Christmas Songs (2009)
Seiko Matsuda Christmas Songs ユートピア

 クリスマスイブ…、色々書きたいような書きたくないような…、そもそもブログアップしてる時点で「いいのか?」って気分。年と共にロマンティックなものやパーティ的な気分なんぞ無くなっていく気がするんだよな。それじゃいかん、面白みに欠ける、せっかくのクリスマスイブなんだからロマンティックに…なんてねぇ、空想の産物ですよ。結局一生のウチ何度そんなことあったことか。思い出せないくらい「ない」ような気がする。どんなん空想してるって?いや、そりゃもう色々なパターンでしょうねぇ、シチュエーションもそれぞれ違えば空想も広がるし(笑)。まぁ、そういう意味でアイドルってのは幻想を抱かせてくれる存在でしたね、間違いなく。今時のアイドルってのはよくわからんし、うるさいだけにしか思えないけど、80年代のアイドル達はホントにアイドルだったよな、と。

 ウチのブログで初めて出てくるんじゃないか?この超アイドルは。デビュー時から知ってて、そりゃまぁ、途中全然見てなかったりしたのは世間と同じくってトコなので別に追っかけではないんだけど時代を作ったのは間違いないし、恐ろしいことに今でもアイドルしているんだから立派だ。そんなアイドル達はクリスマスってのはやっぱり記念であって、様々なクリスマスソングが出ていたりするのだが、それはオリジナルもあればカバーもあったり有名曲だったりするのもあったりと様々。ただ、毎年クリスマスには流行らせると言うか売るっつうのもあって何年もやってればたくさんそんなのが出来上がるワケだ。そんなのを一気に纏め上げた2009年の作品が本作「Seiko Matsuda Christmas Songs」。

 ま、ジャケットからして若すぎず、遅すぎず、もっとも良い時期の写真と表情な感じで好感持てるんだよな。かわいいだけのアイドルは脱皮していってる時期なんじゃない?好みかどうかはともかく、ですがね。そんな日本の誇るアイドル松田聖子の「Seiko Matsuda Christmas Songs」、こんなにいっぱい歌ってたんだな、と改めて知った。そして不思議だったのは全然馴染みのある曲がなかったってことだ。聖子以外のバージョンなら知ってるのは多かったけど、聖子バージョンでは聴いたことなかったな。やっぱLPまで追っかけてたワケじゃないからかな。LPだと「ユートピア」が好きだったけど(笑)。そんなことでどうしても後半のカバーが注目点になってしまうんだが、冒頭のイントロから聴いてるとさ、ものすごく恥ずかしい気がしてくるし、音の作り方もリバーブばりばりで時代を感じるサウンドってのもこれまた懐かしいやら恥ずかしいやら…、はい、ヘッドフォンで聴いてましたね、やっぱ。だんだん歌が上手くなってきたとは言え、やっぱりアイドルの歌なんでねぇ(笑)。普段メタルとか流れててこれは流せないでしょ、と。

 そんなことで素敵なクリスマスイブ&クリスマスを過ごすにはとってもムードの出るアルバムだってことは間違いないです、が、それは年を取った人たちのお話…か。







Night Ranger - 7 Wishies

Night Ranger - 7 Wishies (1985)
セヴン・ウィッシーズ ドーン・パトロール
セヴン・ウィッシーズ - ナイト・レンジャー セヴン・ウィッシーズ ドーン・パトロール - ナイト・レンジャー ドーン・パトロール

 産業ロックってひとつの歴史が織り成した結果としては割と必要なものだった気がするし、どこか軽んじてしまう傾向があるんだけどその実産業ロックと呼ばれるバンドってどれもこれも凄い実力のあるミュージシャンが揃っているバンドばかりでさ、出てくる音としてはともかく、演奏しているミュージシャンとかはとんでもなくテクニシャンなんだな。だから好みはともかくとして、産業ロックってのはバカに出来ないジャンルだし、そこに位置するバンド群は卓越したミュージシャンばかりなのだ…と持ち上げてみるんだが、まぁ、所詮は好き嫌いで音楽を聴いているのでどうしたって好みは出るワケで。自分的にはやっぱりTOTOとかジャーニーってのはあんまり聴かないもんな。それでもさ、後に産業ロックに変化していったBon Joviとかナイトレンジャーとかは聴くんだから、やっぱり自分が受けた印象による要因が大きくて、決してジャンルとしての差別ではないんだろう。

 1985年(!)にリリースされた産業ロック化が懸念されたナイト・レンジャーの三枚目の作品「セヴン・ウィッシーズ」で、どっちつかずの中途半端なアルバムになっちゃってる気がするんだけど、出てくる音は従来からもっているナイト・レンジャーの音に間違いなく、それをどういう言い方しようともアメリカンで快活な、爽やかなカラッとした空気でハードなロックを奏でてくれることに変わりはないし、ある意味ファーストアルバム「ドーン・パトロール」の頃からまるで進化していないハードロックを聴けるってなもんだ。ただ、今回の「セヴン・ウィッシーズ」はちょいと惜しいことに従来の「Don't Tell Me You Love Me」や「Rock In America」みたいなキラーチューンが入っていないことだ。何と言うのか、そういうロックのキラーチューンよりももっとメロウで口当たりの良いサウンドがアルバムを占めていて、それこそが本作の評価をちょいと下げているような気がするんだよな。あ、それはハードロック好きなファンからしてみたら、って意味で、そもそもこの時期にナイト・レンジャーに求められていた往年のバラードバンドとして入ってきた人には程良い甘さがブレンドされていて究極の「Sentimental Street」が入ってるんだから悪くないだろうな。アルバムとしてもハードな曲から入ってミディアムな感じに進みメロウになってちょいとゴツゴツしてから究極のバラードに進むという曲の並びで実に良く出来ている。

 そういえば自分的には全然意識したことないけどナイト・レンジャーって良質バラードを生み出すバンドとして全米では有名なようで、それがハードロックバンドとしてのナイト・レンジャーの先行きに影響して進めなかったと言うのを聞くんだけど、そうかね?ま、そりゃ「Sister Christian」にしても「Sentimental Street」にしてもだけどその二曲くらいじゃないの?ま、それが代表と言われてしまえばそうなのかもしれないけど、その前に「Rock In America」もあるしねぇ…。世間で言われているほどバンドの論評がそこに集約されているとは思えないんだが、それにしてもその影響はレコード会社経由でバンドに圧力がかかっていたのかメロウなナンバーが多くなってきたのは事実化。ジェフ・ワトソンもブラッド・ギルズも自分たちの得意技をあまり出し切れてない感はあるもんな。ただ、冒頭に書いたように基本的にテクニシャンだけれどもミュージシャンとしても一流なので決して自分たちのテクをひけらかすだけではなくて楽曲に最適なプレイを出してくる、その中で個性が出るならそれはそれでテクニックの一部、みたいな感覚で作っているハズだから目立たなくても至極当然なんだろうけど、なかなか評価されにくかったのかもしれん。実際このアルバムでも「This Boy Needs To Rock」なんて思い切りギタープレイカマしてくれているしね。いやいや、爽やかで良いアルバムですよ「セヴン・ウィッシーズ」は。




Van Halen - 5150

Van Halen - 5150 (1986)
5150 1984
5150 - ヴァン・ヘイレン 5150 1984 - ヴァン・ヘイレン 1984

 時代の潮流に乗って爆発的に売れていったバンドはいくつもあるが、その中でも劇的な変化を色々な意味で行なっていき、更にトップシーンに君臨していったバンドのひとつがヴァン・ヘイレンではなかろうか、と。ま、面倒な書き方したけど単純にさ、下積み時代のデイブ・リー・ロスが歌ってた頃があって、アルバム「1984」で全米大ヒットバンドの仲間入りしたら脱退劇が始まってしまって、しばらくしたら今度はサミー・ヘイガーを入れて、既に全米大ヒットバンドという看板ありきでスタジアムクラスのショウバンドとして何年も君臨していった次第。まぁ、自分的にはやっぱり「1984」でのVan Halenが好きだったし、そこまではやっぱりロックの持つワイルドさとかちょっとしたアンダーグラウンドさ加減なんかもあったしそんなに明るくオープンなものでもなかったし、やっぱ音的にもややマイナー系が多くて好きだったんだけどさ、その辺の融合が一番うまくできていたのが「1984」だったワケで、イメージとしては今でもデイブ・リー・ロス時代こそがVan Halenです。だから、それ以降のアルバム「5150」からはほとんど聴いてない。シングルヒットでのPVなんかは見てたけど、何かねぇ…ってのが本音だった。

 まぁ、それから何十年も経ってるし、今更デイブ・リー・ロス時代しか聴かないってのもないので、どうせこのヘン聴くなら聴いてみるかね、ってことでアルバムとしては多分初めて聴くかもしれない「5150」。何だかんだと知ってる曲聞いたことある曲が多数並んでいるのは何故だ?そんだけアチコチで流れてたり売れてたりしたんだろうな。そしてデイブ・リー・ロス時代との比較をしないで聴いてみればとんでもなく快活なアメリカンハードロック産業ロックバンドってことで聴きやすくて迫力あって気持ちの良いアルバムなのだった。サミー・ヘイガーって歌上手いよなぁ…。これがVan Halenなんだ…っていう感じだよね。ま、そんあ風に思う人の方が不思議なのかもしれないが。エディのギターも益々超人化しているし、楽曲は正にアメリカンだし売れないハズもないか。しかし何なんだろうな、この軽さとポップさは。アメリカンハードロックってのはもっと…っていう言い方もしたいし、産業ロックったって別に元々はアメリカンハードロックなんだからさ、って感じに言いたいんだけど、やっぱり鍵盤の使い方がうまくなりすぎたエディの功績が大きいんだろう。そこに軽やかで爽やかなサミー・ヘイガーの歌が絡まって、元々ギター弾いて作曲もするサミー・ヘイガーなんだから当然曲作りの中にも入ってくるだろうし、良い意味で融合した作品だと思う。その分エディの鍵盤への比重が高まるってのも必至だったろう。

 いや~、「5150」って初めてアルバム通して聴いたけど…何にも残らなかった(笑)。いや、快活で爽やかでテクニックも迫力も音の作り方も全て申し分ないし気持ち良かったんだけどね、それだけ。いや、それって凄いことだけど、「5150」を持ってしてVan Halenは完全にアメリカのバンドになってしまったんだと改めて感じたかな。それまではまだオランダの小僧ってのがあったり、デイブ・リー・ロスの、ともすればモトリー・クルー連中辺りと大して変わらない不良さってのがあってのに完璧なプロバンドとして生まれ変わったって実感するもん。それはつまりロックからミュージシャンへと変わっていったってことで、正しい道ではあるはず。しかし、失くしたものの魅力もあったんだよなぁ、難しいねぇ、そういうのは。



Yngwie Malmsteen's Rising Force - Marching Out

Yngwie Malmsteen's Rising Force - Marching Out (1985)
Marching Out Rising Force
Marching Out - Yngwie Malmsteen's Rising Force Marching Out Rising Force - イングヴェイ・マルムスティーン Rising Force

 イングヴェイのプロとしてのキャリアの始まりは古い話だが野球の巨人軍に入った時の江川のように狡猾で計算高いものだったと思える。実際にそういう意図だったかどうかは知らないし、どの時点からそんな方向に進んで考えていたのかもわからない。ただ、結果論としてはものすごく素早く当時のシーンに於いてはかなり珍しい形でキャリアを形成していったように見えたもので、一体どうなってるんだ?みたいに思ったものだ。それでもしっかりと上質な作品をリリースしてその自信を堂々と見せつけていった辺りはさすがだろう。1983年にアルカトラズでグラハム・ボネットの相棒として名を上げてライブツアーを幾つかこなすものの、翌1984年には脱退、どころか既にソロアルバムとしてのマテリアルをたっぷりと揃えていたようで、早速ながらの自分名義のファーストソロアルバム「Rising Force」をリリースして超絶ギタープレイをギター小僧達に浴びせてきた。更に活動的に来日公演も含んだライブツアーを精力的に行なって1985年には続くセカンドソロ…っつうかRising Force名義でのファーストアルバムをリリースしてきたという活躍ぶり。果たしてアルカトラズでの活動は単なる名前売りのステップでしかなかったと思うワケだな。実力が無きゃその後もない話だから遅かれ早かれこうなってはいたんだとは思うけど、見事なくらいにハングリーに使えるものは使えという精神が出ていて面白い。

 当時情報が不足していて、アルカトラズを知った時にはもうイングヴェイはいなかったし、イングヴェイってソロ出したんだ…と思ったら来日してすぐにせカンロソロの「Marching Out」をリリースするっつう話だし、まぁ、追い付いていくのも大変なくらい目まぐるしく状況が変わっていったものだった。ま、そこまで必至なファンでギター小僧だったかと言われるとちょいと違っていて、割とすぐに速弾きなんてのには飽きてしまったクチ…ってか自分にはそういうのは無理だなって悟ったのと王道R&Rが好きになっていったってのもあるか。そんな経緯があってイングヴェイの「Marching Out」は聴いてたけど結構一瞬だったかな…と当時を振り返って思う。作品の深さとかそこまで理解する年齢ではなかったな…。

 改めて聴いてみればHR/HM的にかっこ良い曲も並んでいるし、「Disciples of Hell」のイントロなんて完全にクラシックギターそのものが演奏されていて、目を見張る幅の広さってのもしっかりあったんだな、なんてね。イングヴェイ本人が弾いてる…んだよな、と当時は一瞬不思議に思った程度だった気がするが、そういう一瞬に自分のスタイルとは異なる世界をできるんだよっつうことを示しているのも商売人として上手いものだ。売るスタイルととできるテクニックは別モノ、みたいなさ。後にはクラシックオーケストラとの共演も果たしているけど、完全なクラシックギターだけのアルバムなんてまだ出してないよね?多分…、いやどうかよくわかんないが。

 しかし「Marching Out」で聴けるHR/HMの数々は冷静に聴けばやっぱりヨーロッパ的な様式美が満遍なく振り掛けられているし、そのヘンが当時のアメリカのメタル陣営とは大きく異なっていて英米の違いもさほどわからなかった頃に聴きながらもその異質な感じを好んでいたということに気づいたものだ。「Marching Out」ってイングヴェイのアルバムの中でも名作なんじゃね?相当充実した楽曲ばかりが詰め込まれてて様式美もテクニックもあるから安定して聴けるし、凄いと思うんだよな。多分名作だ、これ。普通に聴いてたけど(笑)。



Alcatrazz - No Parole from Rock'n' Roll

Alcatrazz - No Parole from Rock'n'ROll (1983)
No Parole from Rock'n' Disturbing the Peace
No Parole from Rock 'n Roll (Remastered) - Alcatrazz No Parole from Rock 'n Roll (Remastered) Disturbing the Peace - Alcatrazz Disturbing the Peace

 最近アマゾンをちらちらと見ていて何か目に付くなって思ったのがアルカトラズでしてね、いや、何かセカンドの「Disturbing the Peace」なんてジャケットが変わって再リリースされたのか、何これ?って思って見てしまったりさ、そしたらサードの「Dangerous Games」とかも出てて、そういえばファーストの「No Parole from Rock'n'」ってウチのブログでまだ取り上げてないんだ…と言う事に気づいてしまって、それなら久しぶりにギターヒーローってことで書いてみようかななどと。80年代になって新世代のギターヒーローってことで70年代のギターヒーロー達とは明らかに異なるスタイルだったこの世代のヒーロー達の中では完全にスターだった。エディ・ヴァン・ヘイレンは唯一無二の世界を創りだしていたもののその系統にリッチーのエッセンスを加えて完全に超速弾きっつうスタイルを創り上げたオトコがイングヴェイ・マルムスティーン。結構な苦労人で、スウェーデン人の彼が自身の才能だけを頼りにLAに渡ってきて、その辺のムーブメントでStealerに在籍していたのは有名な話。そこで話題になっていた中多数のバンドや有名なロックスター達がイングヴェイ・マルムスティーンを獲得しに来ていたらしいが、イングヴェイが選択したのは名前もあるけどこれからバンドをスタートさせようとしていたグラハム・ボネットとの仕事。自分の色が出せて、且つネームバリューがあるワケで千載一遇のチャンスだと踏んだようだ。さすがにギターテクだけで世界を制することが出来るとは思っていなかったようで、きちんと先見の明とビジネスセンスがあったってところか。

 そんなことは露知らずの若造だった自分達、ある時凄いのがいるんだよ、って聴かされたのがこのアルカトラズの「No Parole from Rock'n'」というアルバム。まだグラハム・ボネットが誰なのかとかレインボウって何?って頃に先に聴かされたのが「No Parole from Rock'n'」だったんだよ。だから往年のリスナーさんとは順番が逆でしてね、レインボウに興味はないけどアルカトラズは好きってのは同じグラハム・ボネットでも全然違うワケだ。その辺はバンドのメンバーにいつもいじめられていたんだけどさ(笑)。ま、そんなことでロックを聴きかじった頃に聴かされた訳の分からないギターの速弾きスタイルで、こんなん弾けるって、だからプロなワケだからアマチュアの人間が弾けるワケないじゃねぇか、ってのが理屈で、プロってのはアマチュアに出来ないことが出来る人達なんだからコピーするなんてのは論外だろ…と言うレベルだったな。

 それでも曲は結構好きでさ、「Island In The Sun」のスタンダードなギターリフによるロックなパターンとか「Jet To Jet」の超速弾きのオンパレードによるぶっ飛びフレーズとかもちろん「Hiroshima Mon Amour」のメロウなギタープレイとか、単に速いだけじゃなくてきちんとエモーショナル性も持ってて良いねぇ~って思って聴いてました。「Jet To Jet」のソロだけのパートとかすごいアレンジだもんなぁ、正にギターを聴かせますってだけのアレンジだし、それでもそんだけ聴かせられるもの弾いてるから良いんだけど、ぶっ飛んだわ。グラハム・ボネットの歌声は正直言って無理しすぎな感じがあってあまりかっこ良いとは思えなかったけど、それも芸風か。以降、名前を売ったらさっさと脱退して自分のバンドを作って進んでいくイングヴェイのしたたかさは見事なものだったとも言えるか。そしてクローンギタリストが山のように出てきた時代でした…。



Freddie King - 1934-1976

Freddie King - 1934-1976 (1977)

フレディ・キング1934~1976(紙ジャケット仕様) Best of the Shelter Years
King of the Blues - フレディ・キング King of the Blues The Best of Freddie King: The Shelter Records Years - フレディ・キング The Shelter Records Years

 思えば、フレディ・キングと言う稀代のブルースギタリストを知ったのも多分クラプトン絡みだったような気がするな。そういう意味ではやっぱりクラプトンの影響力は大きかった。昔から色々なブルースメンなどとセッションしていたから聴く幅が広がっていったもん。きっかけは何でだか忘れてしまったが、フレディ・キングのこの名作と呼ばれる「フレディ・キング1934~1976」を一番最初に知ったのもクラプトン絡みで、当時アルバムのB面でセッションして結構なバトルが聴けるとか何とかが書いてあったから探してきたんだと思う。クラプトンがセッションでギタバトルになると実によくギターを弾くってのは何かで知ってて、実際そう思ってたからだろうな。

 1977年にリリースされたフレディ・キング稀代の名作「フレディ・キング1934~1976」。CDだと6曲目から9曲目までがクラプトンとのセッションになっていて、昔はこのB面ばかりを聴いていたものだ。いつしかA面も普通に聞くようになってB面を聴く時もクラプトンのギターよりもフレディ・キングのギターを聴くようになっていったけど(笑)。そのA面…まだまだ控えめな気はするんだけどブルース一辺倒に限らないフレディ・キングの挑戦を含めたセミベスト盤的…っても5曲だからベストっつうかチョイスされた曲って感じだけどね。まぁ、オープニングからして「おぉ~!」って感じなんだけど、次の曲でいきなりしゃべりの曲。何じゃこりゃ?ってなもんだが、ソウルやR&Bの流れも踏襲していくってことでこんなのもあるんだな~と。それでもギターをちょっと引くとグイっと引き込まれるんだからさすがです。そして超エグい音でのっけから虜にされる正にスクイーズギターの名手としか言えない「Ain't Nobody's Business」が素晴らしい。やっぱこのヘンのフレディ・キングは最高だ。更に続くのが「Woman Across The River」っつうこれもまたグイグイとくるギターが聴けるエグい曲です。更に歌もノッてる熱いプレイ、そしてベースも聞き所多数という詰め込み過ぎなくらいのナイスな曲ですね。そしてシカゴブルースの定番「Sweet Home Chicago」のテキサス野郎版。もうね、弾きまくってくれてます♪これぞブルース!

 そしてB面、クラプトンとのセッションだからか、軽めのスワンプ系のノリのブギから始まるが、さすがにクラプトンも中間ソロあたりでは大人しいものだ。曲中でのギターも右チャンネルから密やかに聞こえてくるけど、バックミュージシャンに徹しているような感じだが、続く「TV Mama」では冒頭からクラプトンの滑らかギターで始まる。どうにもこの音の線の細さがちょっと存在感を軽くしている気もするな。スタンダードなブルース曲でのやりやすいセッションだったのか割と本領発揮してフレディ・キングとセッションできている気がする。ただし、圧倒的にフレディ・キングに持っていかれてるのは人柄の良さか?そして静かめなバラード曲ではさすがに本領発揮なクラプトンではあるがここはフレディ・キングの歌の熱さをあくまでもサポートという側面が強かったかもしれんな。そして最後はライブによる名曲定番セッション曲「Farther on Up The Road」で、両者炸裂ってなもんだ。このセッション聴いてブルースのギターセッションにハマリ込んだってのもあるもんな。「シークレット・ポリスマン」のコンサートでベックとクラプトンが一緒にやってたのもこの曲だったからこの「Farther on Up The Road」ってのは絶対に覚えておかないといけない曲だと思ってたんだよね。まぁ、一度も自分ではセッションしたことないくらいマイナーな曲だったけど(笑)。



Eric Clapton - Slowhand

Eric Clapton - Slowhand (1977)
スローハンド 461オーシャン・ブールヴァード
Slowhand (Remasters) - Eric Clapton Slowhand 461 Ocean Boulevard (Remastered) - Eric Clapton 461 Ocean Boulevard

 ギターに興味を持って自分で手に入れてから、さて、何からどうやって始めるものなのか?と考える。本来は最初ってのはチューニングからとかフォークから入るとかなんだろうけど(今時そんなこともないだろうが)、チューニングはともかく、最初に弾きたい曲を弾くってトコから始まるもんだ。しかし音は取れないし、かと言って譜面なんて読めないし、タブ譜ってこれまた結構高くてそんなに買えないし、それ買うならレコード買うし、ってな具合に雪だるま式に必要になりそうなものが増えていくのだった。ギター雑誌を買ってきて、そこにあるわずかな参考事例的タブ譜から曲全体を想像して弾き始めるとかもあったけど、なかなか音がね、わかんないんです。何せコード知らないからさ。かと言ってコード覚えるってのもロックの場合ちょっと違ってて、リフとか単音のソロとかなのでフォーク的なコードを知ってても大して意味が無い…っつうかそこまで細かい音を必要とするロックではなかったってことだが。そんなこんなで苦労したっつうか、色々やって楽しかったな。そんな時に大体ギターの神様って出てくるのがもちろんのエリック・クラプトン。当時から全然興味なかったし好んで聴かなかったけど、やっぱ神様だからなぁ…と何枚か聴いてた。その中のひとつが今回の「スローハンド」。

 今じゃ時代背景とか色々とわかってて何のためにどういう背景で書かれて録音されて…とかあるけど、最初はそんなの知らないしさ、普通にギターの神様のギターがよく聴けるアルバムってことで聴いたんだよな。それで最初の「Cocaine」からして…「お?」って感じではあった。でもさ、「コカイン」ってこんなに声を大にして歌っていいもんなのか?とか衝撃的だったし、時代は一気に飛ぶが、その後クラプトンのライブに行った時に会場全員で「コカイン!」とサビを歌い上げている時には大笑いしてしまった。だってさ、「コカイン」だよ?ヤクの曲をみんなで大合唱って面白いなぁ~と。ま、それはともかく曲だね…、「Sunshine of Your Love」ど同じ系統のリフで、何かアイディア不足なのかなっつうのもあったけど、まぁ、もっとカラッとした感じで良いんだな、なんて思いかっこ良いかもな、と聴いてた。ギターで弾いてみたら割とすんなり弾けたし、そういう意味であまり興味を持たなかったかな。次の「Wonderful Tonight」はね、結構ギターで弾いた。何となくブルース的に思えたし、途中に入ってくるオブリのギターも勉強になったから、ってのとこういうバラード的なのでクラプトンのブルースグセって本領を発揮しているからか、さすが!って部分多く感じるからだね。今回また聴いててもやっぱそう思うもん。

 さて、問題はこれ以降だ。ギター小僧的にはまるで聴かなかった。全然面白くなかったから。今聴いてもやっぱり自分はこういうのあまり聴かないな~と。スワンプっつうかレイドバックっつうかこういう音世界の情景ってのはわかるんだけど何か、ね。そういう意味で今回一緒に来日公演を行ったスティーブ・ウィンウッドとの交流ってのはわかるよな。評論家的に書けばさ、見事にアメリカのスワンプな雰囲気を英国人のクラプトンがアルバムで発揮した傑作、となるのだろうけど、なんとも味気のないアルバムだな~って感じ。これがギターの神様の名盤と言われる作品なのかな、なんて若い頃に思ったものだ。今聴いてもやっぱりそう思うんだから三つ子の魂百まで、とは言ったものだ。ただ、アルバムとして聞くとやっぱり良い作品だな、とは思う。張り切り過ぎてないし、ゆったりと落ち着いて聴ける作品だしね。



Michael Bloomfield - Super Session

Michael Bloomfield - Super Session (1968)
Super Sessions Fillmore East: The Lost Concert Tapes 12-13-68
Greatest Moments - One Night Only - Mike Bloomfield Greatest Moments

 もう最初に聴いたのは四半世紀以上前の話になるのか、それでもアルバムがリリースされてからは15年以上が経過した所で聴いているハズなので、どれだけ息の長い素晴らしいアルバムなのかということだが、まだウチのブログで取り上げたことがなかったようなので、初心に戻ろうとしている今、気持ちを改めてまた聴こうかなということです。…とは言えどももちろん年に何回も結構聴いているんだよね、やっぱ好きだから。今じゃリマスターボーナストラック付きの再発までリリースされていて、それももちろん入手済みなんだが、既に40年以上世間では君臨しているアルバム。ウチのコレクションの中でもかなり長い間君臨しているアルバム、多分自分が中学生の頃に出会ってからず~っとそんな感じで持って聴いている作品です。

 マイク・ブルームフィールドとアル・クーパーによる「Super Sessions」、1968年のセッション作品。これがホントにテーマも決めずにその場でアレコレ試行錯誤してセッションとして記録して創り上げた代物なのか?と疑いたくなるくらいの完成度が高いインストもののセッション。今じゃ自分も完全にマイク・ブルームフィールドのギタープレイしか聴かなくなってるけど、最初に聴いた時はもう少しアルバム全体を聴こうとしてたし、一応毎回A面B面とも通して聴いてたんだよね。ただ、B面のスティーブン・スティルスのセッションは全然響かなくてそのうち聴かなくなってしまった。今CDを聴くのもやっぱりそのB面は全然聴かずに飛ばしてしまうので、まぁ、良いかどうかはともかく、聴きやすいアルバムにはなってる分けです(笑)。

 その最高に素晴らしいA面はオープニングの「Albert's Shuffle」のイントロからして完全にノックアウト。冷静に聴けばブルースとは違うし、レスポールの音と言うにもやや線が細いのでこれもまた典型的な音、とも言えないんだけど多感な中学生が聴いた時にはこれがブルース、そしてこれもレスポールの音、と言う知識が植え付けられたんですな。LEd Zeppelinの「Since I've Been Lovin' You」でのブルース、ジミー・ペイジのレスポールの音、とは時代も似たようなものにもかかわらずまるで異なる両者の音とプレイ。ただ、まぁ、その頃はブルースってのはそういうモンなんだ、と思ってたし、レスポールってのはいろいろな音が出るものなんだ、と高嶺の花をカタログやパンフレットを見ながら夢見ていたものだ。懐かしい。ギブソンってパンフレットすら手に入らなかったからホントに高嶺の花だったなぁ。楽器屋行ってもショーケースの中だからそれを見るだけだし、今じゃ気軽なブランドになってしまった部分もあるが…。

 その「Super Sessions」のオープニングの一音一音をじっくりと何度も何度も聴いてギターを爪弾いて音を確認しながらフレーズごとにギターを弾くものの、まるで出来ない。音は取れるけどニュアンスとかタイミングとかが全然違う。何て難しいんだ、これ、って思った。ブルースって深い、って。それでひたすらブルースに取り憑かれてわかんないけど聴いて弾いて覚えまくった。今でもまだこの曲の音を撮ってギターを弾くことは出来ない、な。永遠のテーマだな、この曲(笑)。そして二曲目の「Stop」は自分的には聴く曲で、消さないけどギターを聴いてるだけの曲。次の「Man's temptation」はR&B風の歌モノなのでパス、そして「His Holy Modal Majesty」では鍵盤から始まる時代を感じさせるサウンドで、雰囲気的にはPBBBでの「East West」と同じくモード展開的に迫ってくるのでブルースじゃないんだが、弾いているフレーズはブルースなので融合作品だったんだな、実験精神旺盛な取り組みです。しかしこれホントにレスポールなのか?っつう音が不思議だ。この音が好きじゃないからレスポール好きじゃないっていう人に会ったこともあるが、確かにわかる気がする。でもさ、こんだけ繊細な音色もきちんと出せるギターだし、多分それこそが本質なんだろうとレス・ポール氏のプレイを聴いていればわかるよね。更にAラスの「Really」は「Albert's Shuffle」の兄弟楽曲とも言えるブルースギターを聴かせまくってくれる素晴らしい一曲。これもまたギターを抱えて一つ一つ音を取って爪弾いていく曲で、その内に曲とギターに聴き入ってしまう曲(笑)。良いなぁ、ほんとにこれ。

 ボーナストラックが入っている再発盤では「Albert'S Shuffle」の中間部分のホーンセクションなしのテイクが貴重かな。それとやっぱり同系統な「Blues For Nothing」がいいね。やっぱこういうギターが大好きなんだな。初戦はブルースロック好きな小僧だったワケで(笑)。



Sandy Denny - Like an Old Fashioned Waltz

Sandy Denny - Like an Old Fashioned Waltz (1974)
Like an Old Fashioned Waltz Sandy
Sandy Denny (Complete Edition) - Sandy Denny Sandy Denny Sandy - Sandy Denny Sandy

 ここ最近であまりにも様々なものを聴き過ぎたのか、ちょいと基本に戻ってリフレッシュしたくなってきた。別に今始まったことでもないんだけど、楽しくて聴いている音楽に行き詰まり感を感じることがあって、大体何かしらのロックでそんな意味のない行き詰まり感を打破するんだが、大抵オールドタイムなロックが多いな。やっぱりロックを好きになった初期衝撃ってのがあって、その初心に戻って何でまた自分がロックを聴いててこんなブログなんて書いてるのかってことを自分自身で整理する必要があるのだ。ま、何度もそんなこと繰り返しているんだが、こういう現象は何かつまらない事に行き詰まった時に出てくるのかな、今回は…何だろ?様々な要因があるんだと思います(笑)。そんなことで、自分自身に衝撃を受けるべき音に手を出していってリフレッシュしてみます…。

 ってコレかい?と不思議な人もいるだろうし、自分でもコレでいいんか?とも思ったんだけどさ、聴いてたら心洗われてきて何か落ち着いてきた。しかも新たな刺激も受けられたし…。英国の歌姫として今でも名高いサンディ・デニーの3枚目のソロ作品「Like an Old Fashioned Waltz」で1974年にリリースされたアルバム。これまでのトラッド色の強いアルバムでのサンディ・デニーの歌声歌唱方法だったものが、「Like an Old Fashioned Waltz」ではやや幅を広げてジャジーなバックと歌唱でのアプローチやロック寄りの作品なんかも出てきていて、一つ所にとどまらない彼女の挑戦と個性の打ち出しが見え隠れしているのか。それでも安心のバックを務めるメンバーはいつものフェアポートチーム+αでトラッドとサンディ・デニーを知り尽くした連中でさぞやスムーズに行われたことだろう。そのメンツで「Whispering Grass」なんというジャジーなナンバーもできてしまうというマルチぶりなミュージシャンスタンスが見事。そして面白いのは「Dark The Night」というロック寄りのナンバーではどこでも顔を出しているんじゃないかと思うくらいのテキサス出身のブリティッシュロックに名を残しているラビットが参加しているという不思議。あんまりこの辺との交流は知られていないけど実はアイランドレーベル時代の名残としてはあるのかもしれないな。

 さてさて、冒頭の「Solo」からしてサンディ・デニーの透明感あふれる世界が広がって来て、心落ち着くのだが、ロック好きな輩にはこのバックで鳴っている独特のエレキギターに惹かれることだろう。どう聴いてもリチャード・トンプソンのフレーズや音色で彩られた歪んでるくせに全然トラッドに聴こえるという不思議な唯一無二のギタープレイが冒頭から炸裂して、本作の掴みとしては絶大なパワーを発している。そのパワーってのがロックのそれとは異なった、内に秘めたる惹き付け方でね、このヘンのツボがわかってくると止められないのがトラッドの世界か。いくつかの曲でのピアノの音色の美しさが際立っているがこれはサンディ・デニー自身のピアノもあるようで、音色としては「ハッとする」音で飛び出してくるのが心地良いので凄腕ミュージシャンによるものではなく、直感的な音だということで何となく区別が付く、多分(笑)。それにも増してやっぱり心落ち着くのは歌声だなぁ…。何かねぇ、歌い上げた時の声が抜けてくるんだよね。泥臭いんだけど透明感あふれる歌声で…書き方的には意味分かんないんだが、そんな感じなんですよ。だから今でも伝説的に名前が出てくる歌手なんです。それが何でだかイマイチわからなかったんだけど何となく分かり始めてくると、一つ一つの作品が楽しめるようになる、そんな深みを持った人です。だからこそ今回のリフレッシュでじっくりと見つめ直して聴き直したんだけどさ、心洗われましたね、さすがに。ジャケは1930年代のアメリカを意識して作ったアルバムということで、そんな雰囲気の写真を作りましたと。こういう音世界ってのは何年ってのが適当なのかわからんが、決していつの時代も古さを感じさせることのない自然な音世界。綺麗です。





Nemesea - The Quiet Resistance

Nemesea - The Quiet Resistance (2011)
Quiet Resistance <In Control
The Quiet Resistance - Nemesea The Quiet Resistance In Control - Nemesea In Control

 いつものクセで、ちょいと新しいバンドやジャンルに手を出すとどうしてもリコメンドのバンドや同系統のバンドに食指を伸ばしたくなる。最近はハズレも多いのであまり期待しないようにしているんで、全部が全部って分けじゃないけど、今回も同じくちょいと手を出して見ました。

 Nemeseaっつうオランダ産のバンドのセカンド三枚目のアルバム「Quiet Resistance」が出ていてレビューされていたので、そうかい、面白いんかな?ってことでちょろっと…。何でもファーストは2004年にリリースされていて、セカンドが2007年かな?そのヘンでリリースされていたらしいけど、全部自主制作でのリリースらしく、しかも無料配布とかも行なっていたようで、そりゃあんた、ファンサービス良すぎるでしょ、と。ただ、インディーズバンドだったら無料でもとにかく聴いてもらいたいからそういうサービスするわな。そんな経緯がありながらもきちんとメジャーに出てきてリリースされたのが今回の「Quiet Resistance」という作品。ジャケットからしてかなり気合も入ってるし、良い雰囲気なので期待できるねぇ…と。ただ、右手に持ってるのって…、剣?RPGの流れ?なんだろうか。どこかヒロイックなファンタジー系という印象があるが中味は果たして…。

 ゴシックでラムシュタイン的なデジタル要素もあり、ってことでねと期待して聴いてみたんだが、結論的にはいつもの如く、ありがちなゴシックメタルバンドと呼ばれるバンドの一つでしかないように聞こえた。ゴシックメタルもあるし、Within Temptation的な歌ものメタルもあるし確かにデジタルビートを使った、っつうかそれだけの音ってのもあったりして割と多様性を持ったバンドなんだが、やっぱり普通のお姉ちゃんの歌モノって感じは否めないし、曲のインパクトや個性もさほどでもなかった。噂ではセカンドまでの方が面白かったらしいが、ま、それはともかく今回の「Quiet Resistance」では割とありきたりな感じ。もっともメタル王国のオランダ出身なのでそれなりのレベルは持っているのは当然なんだけど、なかなか世界に通じる個性という意味では難しいのかも。更に言えば今後の方向性とかね、結構定めていかないとリスナーも厳しいんじゃないかなぁなんて。



Omega Lithium - Kinetik

Omega Lithium - Kinetik (2011)
Kinetik Dreams in Formaline
Dreams In Formaline - Omega Lithium Dreams In Formaline

 何かのレビューで見かけて気になったな~と思ったままになっていたものがあってさ、ココノトコロHDDのファイル整理しているんでそのファイルを発見してしまって、一体これは何だっけ?と首をかしげながら聴いてみるとえらくかっこ良い音が流れてくるではないかとやや感動。そんでちょっと真面目に聴き直して色々と情報を漁ってみる。なるほど、クロアチアのバンドってことらしいがクロアチアって何処?ミルコ・クロコップの国だったよな?赤白の市松模様というイメージはアタマに浮かんでくるんだけど…、ま、いいか。

 オメガ・リチウムっつうバンドの2011年にリリースされたセカンドアルバム「Kinetik」、これがまたかなり面白くてですね、全くラムシュタインに嬢メタルの歌が入ったような感じで、バックの音とかアレンジとかギターの入り方とかデジタルの使い方とかは思い切りラムシュタインな感じでかなりユニーク。そこになかなか勢いのあるお嬢様の歌声が入ってきて、総合的にはラムシュタインの「Engel」の雰囲気で、いいんです、これ。特に二曲目の「Dance With Me」なんてオメガ・リチウムの本領発揮なんだろうと思うくらいにキャッチーでメタルでデジタリックでナイスな楽曲が頼もしい。パクリっちゃあパクリなのだろうけど、こういう音が出てきても良いんじゃね?ラムシュタインの音って個性的だしさ、それに嬢メタルの歌ってどっちも自分からしたら好みだから反応するし、昨今の嬢メタル人気からしたらそりゃ面白い試みでしょ。んで面白いのがそんなのがクロアチアから出てくるってところだ。

 やっぱさ、ヨーロッパの荘厳さっつうか神々しさってのはきちんと踏襲されていて、いい加減のメタルな作りじゃなくて自身たちの美学を表現してくれているので受け入れられやすいんだろうと思う。テクニックはもうちょいってのあるけど別にヘタじゃないし更に硬質な方向に向かうのかどうかっつうだけなんだが、やっぱり嬢ボーカルなんで柔らかさが合うかな。アルバムタイトル曲の「Kinetik」なんてそんな柔らかさが出ている楽曲でメタルなんだけどピアノが美してくて歌が光っている一曲でなかなか頼もしい作品。結構練られているバンドなんだが、どこまで長続きしてくれるだろうか。この手のバンドには割と辟易してしまった感もあって、短命に終わるバンドも多いし、やっぱり模造品なバンドも多いのでそういう真価ってのが問われてくるんだよな。ちょっと信じたい気がするバンドなんだが…。





Emilie Autumn - Laced / Unlaced

Emilie Autumn - Laced / Unlaced (2007)
Laced / Unlaced Opheliac (Dlx)
Laced/Unlaced (Double Disc) - Emilie Autumn Laced/Unlaced Opheliac (The Deluxe Edition) - Emilie Autumn Opheliac

 ロックの世界は実に深くて広くて定義が曖昧で、音楽そのものをジャンル分けするのも難しいんだけど、ジャンルについてよく「ジャンルは意味が無い、好きなモノを聴けば良いんだ」という意見を聞くこともあるんだけどさ、ある程度ジャンル分けてないと音が探せないんだよね…。その分け方は自分の中で決めれば良いんだけどさ、例えば松田聖子、って思って普通の「M」のコーナーを探すことはなくて、かと言って膨大な邦楽というジャンルから探すこともなくて、やっぱり80年代アイドル歌謡曲というカテゴリに収まってから探せる、みたいな。何の話だっけ?いや、今日は松田聖子ではないです(笑)。アイドルという枠にこだわった松田聖子ってさすがだ、とは思うが、全然その逆を行くアメリカの奇想天外なお姉さま、もしかしたらレディ・ガガよりも奇抜で才能あるんじゃないの、とも思うんだが、今じゃレディ・ガガにそのキャラを奪われている感もあるか、それとも同系列に語られることはないのでまるで意識することもないのか…。

 エミリー・オータムが2007年にリリースした2枚組のCD「Laced / Unlaced」で、そもそもエミリー・オータムって?って話だけど、諸説はともかく、奇抜なゴスロリファッションをするものの、基本的にはクラシック育ちのバイオリニストなお姫様です。そんな彼女がロックに魅せられて才覚を発揮してソロでシーンに出てきたのが2006年かな、とんでもない才能の持ち主で音を聴いてびっくりしたし、そのルックスの奇抜さにも驚いたし、この才能でこのセンス、見事、の一言で絶賛でした。そんなエミリー・オータムの「Laced / Unlaced」は一切の歌が入っていないインストアルバ。で、彼女の才能のひとつであるバイオリン演奏にフューチャーした特殊なアルバムに仕上げている。CD1は思い切りクラシックそのままでバロックバイオリン(いわゆる普通のクラシックなバイオリンですな)でシュールにクラシックに弾き語っていて、これがまた切なくて美しいんだな。もちろんドラムとかベースとかみたいなロックの形態の音は入ってなくてシンプルにバイオリンでメロディを奏でて聴かせてくれる代物。ロック界広しと言えども、こんな風にバイオリンを聴かせてくれる人は彼女くらいなものだ。もの凄い才女なんだろうなというのが聴いて取れる。

 そんな1枚目のCDには隠しトラックがいっぱい入っていて、とにかく弾いて聴かせたくてしょうがないって感じに詰め込まれているのも嬉しいけど、ちょっとここまで詰め込まれると聴いてて疲れるかも…。普段からクラシックに接している人は逆に嬉しいだろうなと思うが、実際そういう人達からしてエミリー・オータムのバイオリンプレイってどうなんだろう?ま、いいか。そんで2枚目のディスクになると今度はエレクトリックバイオリンによるヒステリックなインストものばかりが収められている。音がどうにもデモテープっぽいので、ホントにデモテープそのものを入れているのかもしれないが、エレクトリックになって他の楽器がロック的に入ってくるとこうもアヴァンギャルドなサウンドになるもんなのか?っつうくらいアヴァンギャルド。ジミヘンの「Manic Depression」…だと思うんだが、とてもそうは聴こえないくらいに崩壊してるし、何かに取り憑かれたようにヒステリックにシュールに自分の世界でバイオリンを弾いている…、エレキギター的に弾かれているから何か不気味な迫力があるのは事実。面白いな~、と。ホントにアーティスティックな人なので見た目のインパクトもユニークだけど音はしっかりした基礎の上で成り立っているアヴァンギャルド。もっともっと売れてほしいんだがなぁ。最近は何してるのかと思ったらツアー三昧。アルバム出してくれないかな…。





Eliane Elias - Bossa Nova Stories

Eliane Elias - Bossa Nova Stories (2008)
私のボサ・ノヴァ Light My Fire
私のボサ・ノヴァ - イリアーヌ 私のボサ・ノヴァ ライト・マイ・ファイアー - イリアーヌ・イライアス ライト・マイ・ファイアー

 いつものことながら、全くボサノバ方面に進むなんて思ってもいなかったのだが、Amy Winehouseの遺作「Lioness: Hidden Treasures」を聴いて「イパネマの娘」の解釈の進化系に目を見張り、オリジナルを再度聴きたいな~と思ってアストラッド・ジルベルトを聴いてやっぱり安心。こういうモンだよな~などとほのぼのしていたんだけど、待てよ、確か…と思ってちょこっと探してみたらあった。イリアーヌ・イリアスのボサノバアルバム「Bossa Nova Stories」の冒頭にも入ってるじゃないか、と。イリアーヌ・イリアスってのは自分もちょいと前にブログ仲間の風呂井戸さんから教えてもらっていて、その成熟した女性の表情が非常によろしくて聴いてみたら歌やピアノも素晴らしかったという、天は二物もを与えてしまったと思わざるを得ないくらいの美女淡麗でしてね、まぁ、何枚も一気に聴いてしまったワケです。そのイリアーヌ・イリアスが2008年にリリースしたボサノバアルバム「私のボサ・ノヴァ」をどうぞ…。

 妙~なセクシーさがあってねぇ、他のアルバムのジャケットもそうだけど多分この人の瞳の美しさが良いんだろう。それとブラジルの綺麗な女性なんてあんまり見ることもないから目新しいってのが大きいんだとは思うけど、邦題通りに「私のボサ・ノヴァ」っつうほのぼのとした作品で…ってあれ?国内盤ってこんな曲順なの?輸入盤だと「イパネマの娘」がトップなんだけど…、何か意味あるんだろうか?アルバムコンセプトとか意識しているようなものとはあまり思えないから曲順に差があっても良いんだろうけど、でもね、オープニングは「イパネマの娘」の方が素人には嬉しいです、多分。オリジナルのアストラッド・ジルベルトの雰囲気とはまたちょいと異なるんだけど、やっぱブラジル人だからあの雰囲気に近いよね。声のトーンとか声の年齢からしてもかなり良い疲れ具合だし、そのヘンはそんじょそこらの若いお姉ちゃんの歌とは深みが違う。

 アルバム全編ボサノバのカバー集で、自分的には元ネタをよく知らないけど、BGMで流していれば実に心地良く聞こえてきて、ついつい流しっぱなしで聴いてしまう作品。イリアーヌからしてみたらもう何枚目のアルバム?って感じでビル・エヴァンスのカバーやそれこそA.C.ジョビンのカバーやオリジナル、そしてジャズからボサノバまでかなり色々とやれることをやってきている人なので、マイペースでこういう風に好きな音楽に挑戦していくっていう姿勢は楽しいものなんだと思う。そんな雰囲気がアルバム全編から漂ってくるし、レビューによればバックのメンバーも相当の強者で揃えているということなので、そりゃ聴いてて悪いはずはない。ただ、今の季節に聴くものではないわな(笑)。

Bossa Nova Stories
Bossa Nova Stories
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Eliane Elias
Blue Note Records (2008-05-20)
売り上げランキング: 84170




Various - Bossa Queen

Various - Bossa Queen (2008)
ボッサ・クイーン マイケル・イン・ボッサ
Bossa Queen (ボッサ・クイーン) - Various Artists Bossa Queen Michael In Bossa - Various Artists Michael In Bossa

 ちょっと前に普段あまり行かないようなカフェに行ったんだよね。単にWifi使えてコーヒー飲めて軽いケーキなんかもあったからっつうことでコジャレた感じで自分には合わないな~と思いつつも、まぁ、いいか、と。そしたらBGMが実に快適に流れていて、何か聴いたことある曲だけど自分が知ってるボサノバなんてタカが知れてるし、何でだろ?って思ってたんだが、ふと気づいた。これ、クイーンじゃねぇか(笑)。そこで初めてクイーンがボサノバになるっつうのを知ったワケでしてね…、いや、実際そんなのあるんだ…と。最初はその一曲かなと思って、それならシングルのB面とかで今なら誰かリリースしててもおかしくないし…って思ってShazamしたんだが出てこないんだ、これがまた。ShazamってiPhoneのアプリで、どこかで気になった音楽が流れていたらその場で30秒くらいShazamに聴かせるとネットから曲目とかアルバムとかを探してきてくれるっつう代物で、結構役に立つんだけどさ、今回は無理だったようで。そうしていると次々にクイーンのボサノバが流れるので、これはボサノバコンセプトアルバムがあるんだ…と思って今度はその場でiPhoneからAmazon検索してみるとありました。

 「ボッサ・クイーン」っつうオムニバス盤でして、歌っている人とかバンドとか全然知らない人ばかりなんだけど、そんなのはどうでも良くて、こりゃ面白いってことで入手。夏だったらねぇ、結構アチコチで聴くんだろうけどちょっと季節感を逃してしまっているのでまだまだそんなにちゃんとは聴いてないけど、こりゃまた結構なアレンジで…ってのが多くてかなり秀逸。まぁ、ビートルズのボサノバとかもあるからわかるんだけどクイーンってハードロックバンドなワケで、それがボサノバ…ってね(笑)。端的に書くと、収録曲順にアレンジもハマり具合も良いです。終盤に行けば行くほどやや無理がある感じになってるのが面白いところか。それにしても普通のベスト盤的な曲ばかりが入ってるのは狙っているとしてもこういう音の出し方か…とアレンジの勉強になるところは大きい。

 ま、難しいこと考えずに原曲を知ってる人は普通に楽しめます、多分。あまりにも軽やかなのにクイーンってのが違和感アリアリなんですけどね…。まぁ、今もアマゾン見てるとマイケル・ジャクソンをボサノバにした「マイケル・イン・ボッサ」とかもあって、ホント何でもありになってきました。そういえばクイーンとマイケル・ジャクソンのジョイント曲がリリースされるとか…。



Amy Winehouse - Lioness: Hidden Treasures

Amy Winehouse - Lioness: Hidden Treasures (2011)
Lioness: Hidden Treasures
Lioness: Hidden Treasures - Amy Winehouse Lioness: Hidden Treasures

 ちょいとほんのりとした気分を自分なりに満喫するために…と、やはり寒くなってくるとちょっと聴くものが変わってくる?いや、多分気分の問題ですな…。色々とやるせないことが多くてねぇ、なんともし難い状況に巻き込まれてくるとさ、やっぱうるさいロックってうるさいワケで、うるさい!って言いたくなるじゃない(笑)?だからさ、そうならないようなモノを聴くんだよ。もうね、音楽って気分とハマるかどうかって要素が大きいから、その時その時に良いモノって変わるし。だからイイ作品教えて、と言われてもそりゃ今の気分しだいなんじゃね?と思いながら、それでもオールタイムに良いと思うものを挙げるんだな。ま、人に薦めたってそれを良いと思うかどうかなんてその人次第だし、良ければ話合うんで嬉しいけどね。何の話だっけ?あぁ、気分次第で…ってことだっけ。

 若くして亡くなった英国ソウル・ディーバのエイミー・ワインハウスが亡くなる前あたりまで次作をレコーディングしていたってのはよく聞かれた話だったんだけど、亡くなってしまって、その作品がジャニス・ジョプリンの「Pearl」のように遺作として作られるかなぁ~と思ってたんだが、半年で出てきましたその遺作「Lioness: Hidden Treasures」。ジャケットもエイミー・ワインハウスらしいし、何てったって聴く側の思い入れと意識が違うからさ、たっぷりと哀愁を感じながら聴いてしまうワケです。うん。んで、国内盤はまだリリースされてないけど、やっぱそのヘンは早く聴きたいってことで早速…。

 最初ね、スピーカーで夜中で小さな音で聴いてたら、何か凄くダラっとした雰囲気に聞こえてしまって、やっぱりそれなりのマテリアルは残ってなかったのかな…とちょいと悲しくなったんだけどさ、遺作なんだからそんなハズはない、自分の聞き方が悪かったんだ、と反省してヘッドフォンで大きめの音で聴き直しました。そしたら、確かに音ははっきりと聞こえてきてエイミー・ワインハウスの歌声もしっかりと響いてくるんだけど、アルバムとしてのハリはない。これは当然っちゃあ当然なんだろうけど、ちょっと期待を外した…、あくまでも自分の思い込みの期待と、って意味です。あれこれと調べてみるとこれまでのアルバムでのボツ曲がいくつかと、なぜか残されているカバー曲。これも三枚目のアルバムのためのレコーディング曲なのか、どこかのアルバム用で録られたものの蔵出しなのかよくわかんないが…。それとこれまでリリースされたことのある曲の別バージョンだったりしてメロディには聞き馴染みのある曲。それといくつかのデュエット作もあって、トニー・ベネットとかあるけど、三枚目のアルバムのためだったのか?って感じで、結局純然たる新曲は数曲でして…、まぁ「イパネマの娘」なんかはアルバム用に準備していたと思いたいんだが、やっぱり寄せ集め感が否めない遺作になっています。カバーでも全然良いんだけどね、エイミー・ワインハウスの場合は音楽的にどうのっていうよりもソウルシンガーとしての歌手としての価値が高かったからカバーで良い曲をエイミー・ワインハウスなりの歌い方で歌ってくれれば面白いからさ。ただ、もうちょっとレコーディングしてあったストックがあったと思ってたからちょっと意外だったって感じです。

 そういった要素は自分の思い違いとの結果論であって、出てきた音と歌はやっぱりエイミー・ワインハウス独特のもので、艶に欠けるキライは何となくあるような気がするけど、何つっても遺作なのでね、たっぷりと哀愁を感じて聴いちゃうんです。ラッパーNasとのコラボなんて面白い試みだしさ、そして「イパネマの娘」もこうなるのか、という歌い方で、ボサノバの明るさ軽さとは無縁のエイミー・ワインハウス節炸裂。更に最後はこれレオン・ラッセルの曲で…、やっぱり涙しちゃいます。どの曲でもなんか哀愁があってさ、前までの作品はそういうのは表現としてあったけど聴いてて悲しくなるってんじゃなかったんだよな。ただ、今回はホントに悲しくなる。本人が生きててもそう感じたかどうかわかんないけど、それだけ聴く側に訴えるものなんだな…と。

 やっぱり惜しい人を亡くしてるよ。歌ばかりがフォースされるけど、割とバックの音とか無駄のないセンスだったり少ない音でエイミー・ワインハウスの歌を生かし切る、みたいなアレンジなんかも見事だし、スネアの音とか特徴的だし、どこまで彼女が意識して作ってたかわかんないけど、音が流れて歌が入る前にエイミー・ワインハウスだ、ってわかるサウンドではあるんだよな。そこが健在なのがいいね。やっぱもう一回聴こっ♪



Thin Lizzy - Live At The BBC

Thin Lizzy - Live At The BBC (2011)
Live at the BBC Live in Concert 1983 [DVD] [Import]
Live At the BBC (Super Deluxe Edition) - Thin Lizzy Live At the BBC (Super Deluxe Edition) Shades of a Blue Orphanage - Thin Lizzy Shades of a Blue Orphanage

 自分のイメージだけだと思うけど冬になってくるとアイリッシュの音がとても似合うような気がしている。もちろんアイルランドが寒い国だから、そこから生まれてくる音楽も当然ながら寒さを含んだ音楽というのは不思議はないんだけど、行ったことないしねぇ。まぁ、日本の冬よりも寒いのは確かだろうな。そんなことで、70sなロックが続いているので最近リリースされた一枚をちょいと聴いてみました。Thin Lizzyの「Live at the BBC」という作品なんだけど、体たらくな自分はとりあえず2枚組のダイジェスト版を入手してしまった次第。6枚組のCD+DVDという豪華スペシャルセットというのもリリースされているのでやはりそっちを入手するべきだったんだろうけどなぁ…そこまではちょいと手が出せなかったっつうか…。アマゾンでも結構安かったんだけど今はもうプレミア状態。早!そんだけ人気があるバンドだったってことか。また流通してくれるかな…。

 「Live at the BBC」はタイトル通りにBBCセッションをひたすら集めまくった代物で、2CDのバージョンだと年代順に音が並んでいるので正にBBCのライブによるバンドThin Lizzyの遍歴が味わえるってなもんだ。こうしてクレジット見てると結構満遍なくBBCには出演していたんだなぁと、割と不思議に思う。どんなバンドもBBC音源って初期は多くて70年代中期以降はグッと減るんで、80年代までも含めて出演していたってのはなかなかないんじゃない?自分が偏ったバンドのBBCばかり聴いているからだろうか?まぁ、「In Concert」への出演が多いからこういうのが出来たのかもしれないが。まぁ、この作品の来歴はとにかくひたすらBBCっつうコンセプトのようなので、スペシャル版のライナーに詳しいとのこと。2CD盤で音を順番に聴いていくんだが、毎回Thin Lizzyのこういう編集モノを聴いていて感じるのは、ものすごく初期の音が哀愁を帯びていて自分好みだってことだ。だから初期の作品ばかりを聞きたくなっちゃうんだよね。中期以降はハードロックでかっこ良いし、それはそれで好きなんだけど、何でだろうか、初期の青さってのが良いんだな…。こういうのが寒さを伴ったロックっつうか、そんな印象。スコット・ゴーハムのチープなソロプレイとか危なっかしくて線が細くて良い感じ。そしてフィルの歌声も若いくせにこんなに哀愁あって…、不思議なバンドだ。まだ方向性としてのハードロックってのは明確じゃなかったんだろうなと言うのがわかる。ライブだから余計にシンプルに聴こえるのでこのBBCセッションのプレイはバンドの本質を物語ってくれているね。

 残された音源が70年代初期までのものが多いのか、そういう初期のThin Lizzyをたっぷりと楽しめるようになっているのが嬉しいね。2CD盤でもCD1なんてほとんどそんなんだもん。割と定期的にThin Lizzyって聴くし、聴く度に好きになっていくのも面白い。不思議だけど唯一無二の世界を出しているバンド。BBCセッションも聴くのは初めてじゃないけど、今回のリリースはかなり気合の入った一枚なので良い。やっぱそのうちスペシャル版探してこよう…。

Live at the BBC: Super Deluxe Edition
Thin Lizzy
Universal UK (2011-11-08)
売り上げランキング: 21665




Hard Stuff - Bolex Dementia

Hard Stuff - Bolex Dementia (1973)
ボレックス・ディメンティア Bulletproof
Bolex Dementia - Hard Stuff Bolex Dementia Bulletproof - Hard Stuff Bulletproof

 情報漁りをしながらアマゾン見ていると何やら紙ジャケシリーズも実に色々と出て来ているようで、まぁ、あんまり紙ジャケには興味がないのであくまでも時勢を見る程度の情報なのだが、その中でふとHard Stuffというのが目に入ったんだよね。しかもセカンドアルバム「ボレックス・ディメンティア」なんてさ…、一体今の時代に誰がそんなもん欲しがるんだ?と思うようなリリース。…冷静に考えてみればそんなもん、と思った自分が一番欲していたりするんだから、きっとそういう輩が沢山いるんだろう(笑)。いやね、一生懸命コレクトしている時にはなかなか見つけられなくて、とか手を出す余裕がなくて、とか諸般の事情で書い逃しているアルバムっていっぱいあってさ、しかもHard Stuffのセカンドアルバムなんて一生懸命探して買うもんでもないから抜けっぱなしって所でさ、そうこうしている内にレコードなんて見かけることすらなくなってくるし、CDですら初期のはもう終わってるし、そもそも流通量が多すぎて訳分からんのだが…。

 Hard Stuffのセカンドアルバム「ボレックス・ディメンティア」、1973年リリース。ファーストアルバム「Bulletproof」は割と話題性もあったようで、何かと取り上げられるようなこともあったのだが、セカンドはねぇ、何となくピンと来ませんでした、当時。いや、ジャケットだけの話。来歴はアチコチで書かれているんでテキトーに書いておくとQuatermassとAtomic Roosterのメンバーが合体して出来たバンドで、それ自体がもうアングラな世界の話でさ、もちろん出てくる音もその名の通り実にマニアックな世界(笑)。70年代初期の何でもありなごった煮ロックの象徴でして、Hard Stuffが面白いのは鍵盤奏者がいなかったためにトリオでのロックバンドでしかあり得なかった、そしてジョン・グスタフソンというちょいと変わり者のベーシストがいたことで、何つうのか…えらくファンキーな、音の途切れるベースを中心にギターが装飾音を加えて何か出来上がっているっつう感じ。最初にCDでこの「ボレックス・ディメンティア」を聴くと冒頭から無茶苦茶しょぼい音が流れてきて、何かなぁ~なんて思ってたら、実はアナログ時代は、っつうか本来のアルバム構成はCDで言う6曲目からで、何でだかわからんけどどのCDもアナログのA面とB面が逆に入っているらしい。日本の誇る紙ジャケ再発盤ですらそうなのか?とその辺の詰めの甘さこそがHard StuffというB級なバンドに対する扱いなのだなと。

 そんな知識を得て、再度6曲目からアルバムを聴いてみると、これがまたエラくかっこ良く聞こえるもんだから面白い。きちんとギターリフ主導でヘンなベースラインが曲を引っ張っていくちょいと歌の弱いバンドだよ、ってのがちゃんとアピールされている。これでこそ英国B級バンドの主張。やはりB面一発目からアルバムを聴いてはいけないのだ。何でそんな編集なんだろうねぇ。しかし線の細いギターにワウペダル、一方では実に太いベースの音、面白いな。黒い感じの音を狙ってはいるけど、それはベースのラインだけでブルース臭さもポップらしさもソウルらしさもなく、単にやや際立った感のあるラインだけが今となってはHard Stuffの特徴になっているのか、正に英国のセンスで、面白い。この辺をまとめて聴いている人には涎モノですな(笑)。




Wishbone Ash - Live Dates

Wishbone Ash - Live Dates (1974)
ライブ・デイト(紙ジャケット仕様) Argus (Exp)
ライヴ・デイト - ウィッシュボーン・アッシュ ライヴ・デイト Argus (Remastered) - ウィッシュボーン・アッシュ Argus

 英国的哀愁系メロディをバンドで展開することの代表格は間違いなく初期のWishbone Ashなんだろう、しかもそれは名盤「Argus」一枚で打ち立てた金字塔と言っても過言ではないくらいに「Argus」の突出度が凄い。ウチのブログでも「Argus」の記事ってよく読まれているらしいのでいつの時代になっても「Argus」の突出度は明らかに金字塔なんだろう。それともうひとつ、Wishbone Ashと言えばツインギター。これもまたWishbone Ashを語る時の特徴になってるね。ツインリードギターという探し方をするとWishbone Ashしか出てこないんじゃないかっつうくらいに皆が皆そう書いているので、多分そういう世論なんだろう。ちなみに他にはどんなバンドが挙がってくるんだろ?と気になって結構Googleで遊んでたんだが、Thin LizzyとかIron Maiden、Judas Priestくらいで、そんなんみんな古いバンドじゃないか?と。新しいバンドはそういうツインリードの世界には進まないのか?出てきてもせいぜいArch Enemyくらいで、この50年を通してツインリードギターというものをバンドの中の売りにできたのは結局古いバンドばかりかと。この路線で話を進めようと思ったのになかなかネタが少なそう(笑)。

 さて、哀愁系ハードロックバンドの雄として70年代初期に活躍したバンド、Wishbone Ash。1974年にリリースされた第一期の集大成ライブアルバムがこの「ライブ・デイト」だ。名盤「Argus」からの曲を中心にして…ってか中心になっちゃって、その次にリリースした当時の新作「Wishbone Four」はおざなりに、結局「Argus」でライブを占めていたというやや逆説的な展開はバンドの行き詰まり感を表していた?結果としてツインリードの双璧の一角を成していたテッド・ターナーがここで脱退、以降Wishbone Ashはアメリカンなサウンドに近づきながらどんどん失速していくのだが、もっとも輝いていた時期であろうライブアルバムが「ライブ・デイト」。今じゃ「ライヴ・デイト2」「Live Dates III」とリリースされているが、やはり最初の「ライブ・デイト」が一番思い入れも強いし、よく聴いたな。

 まぁ、「Argus」中心と言いつつも大曲とドラマティックである以上冒頭やエンディングに配されているが故に言われる話で、楽曲もそりゃ多く入ってるけど、何となく感じるのは本人達が一番楽しんでいるのは実は「The Pilgrim」とかなんじゃないか?と。形の決まった美しさだけではなくバンドとしての一体感を味わう楽曲、ジャズの風味を持ちながらもロックというフィールドでバンドのツインリードも含めた「らしさ」が出ていて面白い音なのでね…、いや、一般ウケはしない曲だしセカンドアルバム「」はそういう意味では全然ウケなかったんだけどさ、英国ロックファンとしてはその辺の方が時代性にマッチしてて面白いなとも思う。ただ、アルバムとして聴けばやはり冒頭からワクワクするようなイントロが流れて、あのギターの旋律がいつ入ってくるんだろうと期待感満載であのメロディが流れてきた時にはもう放出~って感じに気持ち良いのがあるしなぁ。この「ライブ・デイト」ってさ、多分相当アチコチのライブ会場で長期に渡って録音されたソースから編集されている感じがして、今回ヘッドフォンでじっくりと聴いてたんだけど、演奏の出来映えがかなり曲によって違うんだな。ギターのバランスとかはそりゃ統一してるけど、音の出方ももちろんそれぞれ結構違ってベストテイクを集めているとは思うけど、それでも出来映えの差が大きい。冒頭2曲とかもっと良いテイクあったんじゃない?とか思うがそれは贅沢?ってかバンドのライブはそんなもん?個人的には言われているほどの名盤には聞こえなくて、それならスタジオ盤の方が面白いんじゃない?とか思うけどな。ただ、CDになって最後まで一気に聴けるようになって、最後の「Phoenix」っでトドメ刺されると、もう何でもいいか、これやっぱ凄い、って思っちゃうもんな(笑)。



Last Autumn's Dream - Winter In Paradise

Last Autumn's Dream - Winter In Paradise (2005)
ウィンター・イン・パラダイス ナイン・ライヴス
Winter In Paradise - Last Autumn's DreamWinter In Paradise

 もう12月になっていて…、アマゾンを見ていると毎年恒例のLast Autumn's Dreamの新作「ナイン・ライヴス」が紹介されていて、もうすぐリリースされるみたいなんだけど、へぇ~そうだったっけな、と思い出す始末。最初期からのファンだったらそういう周期も身に染み付くのかもしれないが、自分みたいにいい加減に聴いている人間からすると、そうかそんな時期なんだと思ってしまう。毎年12月にリリースするバンドで、今回は既に9年目ってのは立派なものだと思う。バンドの生い立ちからするとかなり珍しいんじゃないだろうか。しかしこれだけ良質なサウンドを紡ぎ出してくれるバンドは長続きしてほしいものだ。

 ラスト・オータムズ・ドリームが2005年にリリースした3枚目の作品「ウィンター・イン・パラダイス」。まだまだ今聴けるバンドの完成度には至っていない部分は多いけど出世作として挙げられても良いかもしれない。楽曲こそ半分が本作品のために書き下ろされたもので、残りがリメイクやそれぞれのソロ作からのカバーだったりするので統一感的にはやや「?」って面もあるけど、それでもラスト・オータムズ・ドリームらしい音に仕上げているのだからアルバムとして聴いていて違和感はない。ディープなファンからしてみればちょっと違うのかもしれないけど、こんだけ良質なポップスともメロディアスな泣きの旋律とも言える境目をメタルというフォームでプレイしているのはやっぱり面白いし、時にエアロスミスを彷彿させるのはメロディの使い方か。泣きのバンドなんだよな、Last Autumn's Dreamもさ。ディープに聴くか流して聴いて心地良くなるか、色々あるけど決して邪魔にはならないしこういう世界もあるんだなぁ~と思うバンドのひとつ。ボン・ジョビとかエアロスミスのミドル~バラード系を美しく演奏してくれるバンド、ってな位置付けだろうか。そんな言い方は多分似つかわしくないけど。

 しかしまぁ、どの曲もよくこんだけクサい展開とかメロディとか思い付くものだ、と感心するくらいに捨て曲がなくどれもメロディアス。ギターのプレイももちろんだし、詩もメロディも、ともすればハイハットの使い方まで普通とは違ってメロディアスだったりする。コーラスワークの使い方もさすがだし、研究し尽くして作られているのか本能で作っているのか…、この才能は真似できる人がそれほど多くないだろう。そんな感動を毎回味わえるので新旧問わずにランダムに聴くようになってる。あと数枚で全部聴くんじゃないかな。でもやっぱ次に出る新作「ナイン・ライヴス」を気にしちゃうね。リリースされたらまた楽しもう。



Praying Mantis - A Cry For The New World

Praying Mantis - A Cry For The New World (1993)
ア・クライ・フォー・ザ・ニュー・ワールド タイム・テルズ・ノーライズ

 ロックの持つ美しさや神々しさってのはメタルで表されることが多くて、大多数がメタルで表現されている気がする。普通のロック聴いてて美しい、って言葉は多分プログレの一部やフォークの一部なんかで使うくらいだろうし、神々しいってのはほとんどないよね。クラシックでは出てくる言葉だろうけど、なかなかロックの世界では使われにくい。シンフォニックオーケストラなんかを使っていると出てくるかもしれないけど、それでも神々しいとまではなかなか…。先日のNightwishの新作はこれからもひたすら聴いていくことになるだろうなと思いつつ、ウチのブログの習性としては日夜更新されているっていうのもあって日々新たなものを書き出していかなければならないので、実際によく聴いているものとブログで登場するものにはややギャップが生じるのだが、まぁ、一日のうちに一つのアルバムしか聴かないってこともないので、その辺は妙なバランスが出てくるのだな。当然ながら同系統のものばかり聴くこともなく、多種多様な音楽を一日の中で聴くことが多い。まぁ、それを全部グログにすることもできないのでブログ内ではひとつのストーリーに沿って進めているんだけど、ホントはいくつもの岐路が毎日派生しているんですな。

 さて、本題、っつうか元に戻って、今ではクサメロとかかなり認知されてひとつのジャンルを形成しているようだけど、そこまで行くとよく理解し切れていないので何となくナイトウィッシュの神々しい新作の後、もうちょいと親しみのある、そして哀愁のある人間っぽいものを聴きたいなってことで引っ張り出してきたのがPraying Mantisの「ア・クライ・フォー・ザ・ニュー・ワールド」。いや、Praying Mantisの全アルバムは何かと聴くことが多くて、その中でももちろん何枚もが好きな作品なんだよね。あんまりウチのブログでも取り上げられてないんだけど…。なかなか続かないんだが夜散歩に行くことがあって、その時には普段のiPhoneじゃないMP3プレーヤーを持って行くんだよね。もう何年も前に入れた音楽がそのまま残ってるんで何が入ってるのかも毎回忘れている状態で、そこにプレイング・マンティスはほとんどの作品が入っててさ、他にも色々入ってるんだけど結局プレイング・マンティスが一番心地良いんでよく聴いてるって事情です。

 メタルなんだけど、旋律重視の美しい音楽で、さらにコーラスワークも見事でツインギターや楽曲の持って行き方などどこを切っても他に類を見ない展開、更に繊細な英国のロックバンドな雰囲気も危うさがあって面白い。冒頭から最後に至るまでまるで隙のない怒涛のクサメロ展開でこんなに哀愁漂うメタルをまるでゴツさを思わせることなく聴かせてくれるのは珍しい。だからひたすら何回も聴いてても飽きることなく聴けるんだろうな。凝ってるしさ。この「ア・クライ・フォー・ザ・ニュー・ワールド」ってアルバムは1993年のリリースなのでメタルシーンからしたら低迷期なんだけど、プレイング・マンティスからしたら復帰して一番気合の入ってる時期のアルバムなので文句の一つも出ないくらい完璧な一枚。この前後のEP盤「オンリー・ザ・チルドレン・クライング」が更にまた最高の出来映えで、日本人これ嫌いな人多分いないんじゃない?って思う。こんだけ泣かせる歌をいくつも作り続けてくれるこの不遇なNWOBHMバンドはボーカルこそ安定しないものの本作「ア・クライ・フォー・ザ・ニュー・ワールド」でマンティス節をしっかりと知らしめて以降シーンにアルバムをリリースし続けてくれる。試しに聞いてみる価値がかなりあると思うけどな。





Nightwish - Imaginaerum

Nightwish - Imaginaerum (2011)
イマジナエラム Imaginaerum (LIMITED EDITION DIGIBOOK)

 結構待ちに待ってた感が強かったNightwishの新作、早いもので前作「ダーク・パッション・プレイ」がリリースされてから4年が経っていたのだが、その間には割とアネット嬢ご紹介ツアーやライブアルバムなどなどと色々リリースしていたのでオリジナルアルバムがそれほどの時間経過しているとはあまり思わなかった。しかしまぁアネット嬢っても今回も出産のためにしばし休息してからの復帰だったとのこと、その間ツォーマスがひたすら曲作りに精を出していたとか。日本盤は1月に発売らしいが、なんと日本版特別ボーナストラックらしく新作でアネットが歌っている曲の元ネタ的にベースボーカルのマルコが歌っているデモをいくつか収録するとか…、そっちの方が聴きたいと思ってしまうのはいかがなものかと思うが…。ターヤ脱退後のナイトウィッシュはアネットに差し替わりバンドが安定したとも言えるが、マルコの野生ボーカルによって新たなバンドストーリーが出来上がりつつある感もあるし、まだまだ変貌していきそうな気配感…。

 フィンランドでは11月末にリリースされたらしいしヨーロッパでも12月アタマにはリリースされたみたいなので、ちょいと待ち切れずにさっさと聴きました。日本版ボーナストラックも多分出たら聴くけど、まずはアルバム本編をたっぷりと楽しんでおきたいので♪

 新作「イマジナエラム」。デラックス・エディションは恒例のインストバージョンのディスクが付いているみたいで、まぁ、これも必要なのかね?とも思うが、アルバム全編を聴いてから思うと、確かに必要なのだった。オープニングからしてヨーロッパの荘厳な香りと雰囲気がロマンティックに漂い、ナルシストなピアノの音色から既にNightwishの世界。マルコが呟くように歌いかけるオープニングのテーマ、序章でこれだけ掴めるんだからこの人達の才能は恐ろしい。続くナンバーからはお得意のゴージャスなシンフォニックメタルな世界が続々と聴けて、それもどんどんと多様性を見せる驚くばかりの展開。まるで予測できない楽曲の展開と音色と荘厳なオーケストレーションでこれでもかとばかりに聴く者をクラクラさせる楽曲が多数。思いもかけない展開や、超高速のリズム隊やギターだったり鍵盤のフレーズだったりマルコの雄叫びもそこかしこに散りばめられていてまるで飽きることのないシンフォニックランド。ひとつの荘厳な物語を紡いでいるようで、見事にアルバムの最初から最後までの完結感と少しの次に繋がる余韻が見事な出来映え。ここまでのバンドは世界中にナイトウィッシュしかあり得ないだろう。

 ターヤが脱退してから早6年くらい経つハズで、その後アネット嬢が参加しているのだが、今回の「イマジナエラム」を聴いていてやっぱりターヤの歌声が欲しくなった。やっぱりアネットの可愛らしい歌声ではツォーマスのこの楽曲の神々しさが生かし切れないということを痛切に感じてしまったんだな。前回のアルバム「ダーク・パッション・プレイ」は違和感がありながらも聴き慣れていくことでなんとなく納得していったしこういうのもアリかと思い始めていたが、今回の「イマジナエラム」を聴いていると更に神々しい世界に足を踏み入れていることでまるでアネット嬢では物足りないのだ。コーラスガール程度のレベルにしか聞こえなくて、勝手にアタマの中でターヤの歌声に変換して聞こえてくると、それはもう明らかに他を一切寄せ付けない神の領域に近づくナイトウィッシュの世界になり、完璧なのだが…と。決してアネット嬢が嫌いな訳ではないのだが、ターヤの歌声を必要と感じてしまった・もしかしたらツォーマスが一番実感しているのかもしれない。それがボーナスディスクにインストバージョンを付ける理由なんじゃないだろうか。一曲でも良いからターヤが歌ってみたら多分一気に世界が広がってしまうことだろう…。

 それと今回の「イマジナエラム」では前作「ダーク・パッション・プレイ」の中で何曲かで聴かれたキャッチーなメロディがかなり減っていて、もっと音楽的な高みに入ってしまっているので、アネット嬢の歌声では明らかにバックの音楽にマッチしなくなっている気がするんだよな。これも慣れなのかな…。しかし、誰がどうやったらこんな凄いサウンドが作れるんだ?2011年の最終コーナーになって明らかに2011年最高のアルバムになってしまっているじゃないか…。

Imaginaerum (LIMITED EDITION DIGIBOOK)
Nightwish
Nuclear Blast (2011-12-05)
売り上げランキング: 1215




Paradise Lost - One Second

Paradise Lost - One Second (1997)
One Second Draconian Times Mmxi

 ちょいと時代がズレていくんだけど英国産のメタルバンドの中でメタリカ的なスタンスじゃないか?なんて思ってるバンドがパラダイス・ロストっつうバンドで…いや、そんなに詳しいワケじゃないんで世間一般がどう思ってるのか知らないが、ここ最近の復活してきてからの作品の貫禄は見事なものだと思うし、十分に重厚さを持ってるんでね、しかもしっかりと暗いし。そんなことで、ふと思いだして…ってか何か最近名盤「Draconian Times Mmxi」のライブ作品みたいなのをリリースしたのかな?それでチラホラ名前を見かけたのでそうか…と。

 名盤の誉れ高い「Draconian Times」の次にリリースされた、やや音楽的変化が出てきた一応問題作らしい作品「One Second」。自分的にはかなり心地良い雰囲気に仕上がっているのでリアルタイムで聴いてないが故に反感を覚えるものでもなくて、どっちかっつうとこれまでのひたすらダークでデス声もあるっつう作品よりもややキャッチーになりつつデジタルサウンドも取り入れた、まぁ、Rammsteinにも通じる部分が多いのでこの辺から先の方が面白いんじゃないかとは思うが、好みの問題ですね。今じゃもうキャリアが長いので色々なことしたけどさ~っていうのもできるから強いと思う。だから故に最近の作品は深みを増しているのだろうが。

 その「One Second」はタイトルの示すとおり1秒間で…というのがテーマのようで、なかなか面白いところに焦点を当てているなと思う。曲についてはもう、重くて暗いのはもちろんなんだけど、ただそれだけじゃなくてデジタル要素がチラホラ、それに加えてメロディがきちんと出てきて、これがまた暗くてねぇ…ヨーロッパな雰囲気なんで良いんです。英国ってのもあるのか重さは他のヨーロッパ諸国よりも深い気がするが、メロドラマ的な展開やもちろん構成やアレンジってのも一級品の深みなのでハマリ込めると思うけどね。巷のレビューでは昔からのファンが書いてるのが多いのでどうしても評判がイマイチになっているのが残念。これでイマイチな評判だったら他の作品どんだけ凄いんだ?ってことになるし。自分的にはかなり◯な音世界で新たな姿勢は大歓迎だな。





Metallica - ..And Justice for All

Metallica - ..And Justice for All (1988)
メタル・ジャスティス メタリカ
...And Justice for All - Metallica ...And Justice for All Metallica - Metallica Metallica

 重いメタルをじっくりと聞きたくなったので何にするかと…、うん、常に名盤と言われつつもなかなかその音が好きじゃなくてあまり手を出し切れていなかったアルバムがあった。メタリカのね。うん、「メタル・ジャスティス」。リアルタイム時から聞く機会はあって、何度か手を出していたんだけどどうしてもこの音が好きになれなくて音楽というよりも音作りの方ね。もっともスラッシュ・メタルなんて全く聴かなかったのでわかんないけどさ。それでも「One」のPVが話題になっていて、それはさすがにテレビで見てて、映画「ジョニーは戦場へ行った」のシーンを混ぜて作られたメタリカ最初のプロモってことで重さとスタンスを感じたんで好き嫌いと言うよりもそのスタイルとポリシーは実感したってトコだ。

 何度となくトライしてみて、また周りの評判なんかもかなり良くて時代はどんどんとメタルやスラッシュやその派生の音が市場を広げて行って今じゃ完全に市民権を得ているという状況、その走りに存在したってことで元祖になっている部分はあるんだろう。そんなのもあって、まぁ、知らないってのもアレだな、ってことで何回目だろうねぇ、「メタル・ジャスティス」に挑戦したのは。やっぱり最初に感じた音の薄っぺらさと低音の無さは致命的なままではあるが、最近ではうるさい音にも慣れてきたのか音楽的には聴けるようになったようだ。今の時代に比べれば全然音楽しているよ、この「メタル・ジャスティス」はまだ。

 この音のバランスの個性さはともかく、曲としてどうか?ってのがあるんだが、多分相当パワフルで勢いのある曲が並んでるんだと思う。ライブで残ってる曲も多数あるだろうし。ただ、どうしたってアルバムとして聴くにはちょいとキツイ。音の単調さがアルバムの単調さになっていて、それでもギターが派手なのはアクセントではあるんだが、それも結構一辺倒でメリハリがあまり見られない感じなのかな、そういうモンなのかもしれないが。ただ、楽曲そのものはリズムも微妙に変化していくし、それを聞き手にあまり感じさせないで繋いでいるっつうのは見事なモンだし、ギターのリフもそれを繋いでいるとか巧いなというのは多い。だから音が良くてバンドのサウンドだったらもっと凄く聞こえた作品なんだろうと。まぁ、それも含めてメタリカがベースを失って代役を見つけてリリースしたどん底時代のアルバムってことの象徴なのかな。ジェイソン・ニューステッドの話見てるとホント悲惨なバンド生活だったらしいし、そういう陰湿な部分が作品に出てくるってのも何かなぁ…やっぱり病んだ90年代アメリカの象徴なんだろうかとか(笑)。いやいや、このアルバムで試行錯誤して次の「メタリカ」で爆発…、ただ、それが意図した方向ではなかったとは思うけどな。だから「メタル・ジャスティス」はある意味初期メタリカの最終章として語られるのだろう。

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