Chickenfoot - III

Chickenfoot - III (2011)
III Chickenfoot (Dig)

 まさかこのバンドのセカンドアルバムなんてのがリリースされるとはあんまり思ってなかったな。所詮セッションバンド的なものだし、それぞれが副業でしかないだろうってのもモロだしさ。ま、だからこそスケジュールだけ決めてセッションに入ればそれで出来上がってしまうのかもしれないな。皆大人の仕事で動いているだけだろうし、バンドそのものに深い意味はないだろうし…ってそんな風にわかってしまうバンドって聴く側もちょっと冷めちゃうよな。いくら出来上がってくる楽曲がそれなり以上のものだったとしてもあくまでも商売上のものでしかないっていうのがわかっちゃうし、それを知った上で買うのも大人なのか。まぁ、アメリカらしい発想ではある。なんかヘビメタやるのに長髪のカツラ付けてればいいんじゃね?みたいなのに通じるものがあるわ。

 2011年ってかついこないだリリースされたばかりのチキンフットのセカンドアルバムのくせに「III」っつうタイトルなアルバム。売る側の意図が見え見えだからDLで手っ取り早く聴いたんだけどさ、さすがに大人たちなので完璧なサウンドとプロデュースとハイレベルでアダルトな作品は見事にロックな音。これを若いバンドに出せと言ってもなかなか出ないだろうなぁ。ベテランならではの味わいと落ち着きと知り尽くしたロックってのが出ている。聴く側にしてもそれはもう耳が肥えているし、そこに深みを求めないから良いけどさ、あまりにも簡単にこんなん出来るんだな。ファースト「Chickenfoot」のZeppelinを意識しまくった作風からはちょいと離れて自分たちのアメリカンロックを目指しているって感じかな。

 悪くないけどね、多分もし多少売れたとしてたら数年後にCD中古100円ってトコか…、いや、要するに深くないから何度も何度も聴けない音なんだろうと。今この瞬間にチキンフットでロックを知りました、って人なら一生聴き続けるかもしれないけど、そうじゃない限り何度も聴く人少ないと勝手に思う。決めつけじゃないけどさ(笑)。でもね、何かのテレビ番組とか映画とかBGMとかで流れてたら凄くハマるだろうし、イメージも良いんだろうなぁというのもあるからさ。後ね、ジョー・サトリアーニがちょいと頑張ってる感じ強い。チャドはレッチリと思い切り被ってるからどうにも…。元VH組は今のところチキンフットがメインだけど、もう良い年だしさ…。

 しかしかっこ良いな…。

 ん?あぁ、そういう曲多いです。ギターのリフとか歌とかサビとか。ドラムはもちろんグルーブしてるし悪いはずないもん、こんなメンツ。今後のロック界はこういうバンド形態ってのも増えてくるんだろうな。ま、そうでもして量を裁かないと今の時代食えないかもしれないもんな。新人バンドにはどんどんハードルが高くなる世界だ…。



The Kinks - Kinda Kinks

The Kinks - Kinda Kinks (1965)
カインダ・キンクス<デラックス・エディション>(紙ジャケット仕様) キンク・コントラヴァーシー<デラックス・エディション>(紙ジャケット仕様)
Kinda Kinks (Deluxe Edition) - ザ・キンクス Kinda Kinks (Deluxe Edition) The Kink Kontroversy (Deluxe Edition) - ザ・キンクス The Kink Kontroversy (Deluxe Edition)

 1965年の英国、正にマージービートの快挙真っ只中でストーンズにビートルズにキンクスにフー、その他諸々が雨後のタケノコのように出てきた頃だね。まぁ、今から思えば46年前の話で、既に歴史的な出来事になっているんだろうし、そのぶん事実関係もよくわからなくなってることも多い。ペギー・リーへの楽曲提供の理由は果たしてどんなんだったのか?先方のオファーとしたら何故に?まさかレイ・デイヴィスからのオファーだったってこともないだろうし。まぁ、その辺がさ、結構レイ・デイヴィスっていろいろな人に曲を提供してたりするんで…、しかも最初期にそんなのが多いから玄人受けする人だったのかもね。

 1965年にリリースされたキンクスのセカンドアルバム「カインダ・キンクス」、今じゃデラックス・エディションってことで2CDまで拡張されて色々なのが入ってるのでお得…っつうかやりすぎなくらい(笑)。「I Go To Sleep」のデモバージョンはこの「カインダ・キンクス」のボーナストラックで聴けますがね、憂いのあるデモテイクでさ、レイ・デイヴィスがソロになった90年代半ば以降のライブで取り上げられていて、そこでこの曲の凄さと良さが広がったとも言える。デモ作って30年後にようやく自身の曲の宣伝を行っって評価を受けていったというのもこれまたキャリアの成せる業、そしてそれだけ多くの人に認められる曲を作っていた天才っていう人。やっぱりレイ・デイヴィスって好きなんです。このデラックス・エディションを何枚か聴いてて、オマケも良いけどやっぱり本編の曲がどれもこれも心に染み入るんです。音は時代だからチープだったりするけど、メロディセンスとかが凄く綺麗だったり覚えやすかったりしてホント天才的。そして歌詞も皮肉調で歌にはついホロリ、なんてのもある。もっともR&Rバンドの側面が大きいからまだカチャカチャした音なんだけどキンクスっていち早くそういうのから抜け出てオリジナルな道に走ったんじゃない?

 「カインダ・キンクス」か、久しぶりに聴いたね、これは。ただ、どれも普通に口づさめるからそれでも相当聴いたアルバムなんだと思う。ところどころにシングルがあったりするから余計に聴きやすいし、サビとかさ、覚えるんだよ。あぁ「Dancing In the Street」なんてのもあったりするけど、この辺は他のバンドの方がかっこよかったりするか(笑)。あとねぇ、印象的なのは弟のデイヴ・デイヴィスの素頓狂なハイトーンな歌声。これがまたアルバムの中ではアクセントになってて面白いんで結果的には凄いバラエティ豊かなアルバムになるワケだ。ボーナストラックの方は細かく書くとキリないくらいだけど、時代をパッケージしててこの頃既に才能発揮しまくりの名曲オンパレード。他のアルバムが名作過ぎて地味に埋もれている「カインダ・キンクス」だけど、やっぱり良いデキですよ♪



Peggy Lee - Then Was Then Now is Now!

Peggy Lee - Then Was Then Now is Now! (1965)
Then Was Then Now Is Now / Bridge Over Troubled Greatest Hits
Then Was Then Now Is Now! - ペギー・リー

 「I Go To Sleep」という曲ってキンクスのレイ・デイヴィスが作った曲だけどそもそもはあのペギー・リーにあげた曲らしい。1965年のペギー・リーの「Then Was Then Now Is Now」というアルバムに「I Go To Sleep」が入ってるから、それは事実なんだな。かと思えばキンクスでは「I Go To Sleep」をレコーディングしてないんだからあくまでもレイ・デイヴィスが作曲してあげた作品なんだな。昨今の発掘音源シリーズなんかのボーナストラック付きアルバムではレイ・デイヴィスのデモ曲として陽の目を見ているけど、それまでは基本的に世に出ることはなかったハズなんだが、プリテンダーズにしてもシェールにしてもカバー曲があって、大きくペギー・リーのアレンジとは異なっているんだから面白い。それらのカバーはどちらかと言えばレイ・デイヴィスのデモの方に近いんだから。

 1965年にリリースされたペギー・リーの「Then Was Then Now Is Now」っつうアルバムでして、既にベニー・グッドマンとの共演で名を上げてしまっていたペギー・リーの作品としては成熟期のものになるんだろうけど、この時期にいわゆるビッグバンドのボーカリストからコンボでのジャズボーカリストに変わっていったのか、はたまたポップスも歌うシンガーとして変わっていったのか、時代も時代だから売れる方向にシフトしていったんだろうけど、既にベテランの域にあったペギー・リーだからこそこういう新進のライターに書かせた曲を入れるなんていう冒険もできたのだろう。もっともアルバムの中の一曲だから大したことはないのだろうけど。時代も皆カバー曲いっぱい入ってるワケだし。ただ、受けたレイ・デイヴィスの方は「You Really Got Me」などでヒット曲を放った後のオファーだったろうし、ペギー・リーというイメージもあっただろうから、そう考えるとかなりシックな曲に仕上げている感じ。それこそ才能が開花し始めてきたってことこかもね。

 そのペギー・リーの歌う「I Go To Sleep」は、レイ・デイヴィスのデモとは大きく異なり、ワルツを強調したややアップテンポな明るめの曲に仕上げている。もちろんメロディに憂いがあるので旋律的には暗いんだけど、テンポとアメリカなキャバレーソング的な明るさっつうのが上手く入ってて面白い。普通に聴いたらどこかの何かのキャバレーソングにしか聞こえないもん。それでも良い曲だね、って言われる類いと思うが。その辺が作曲者の想いとアレンジャーやプロデューサーとの考え方の相違なんだろうね。でも、これはこれで面白かったんじゃないか?こんな風に仕上がるんだ、っていうのがね。



Pretenders - Pretenders II

Pretenders - Pretenders II (1981)
Pretenders II Learning to Crawl
Pretenders II - Pretenders Pretenders II Learning to Crawl (Remastered) - Pretenders Learning to Crawl

 骨太なロックが聴きたくなった。美しい音楽や高尚な音楽も良いけど、どうしたって粗野なロックのパワーにはやっぱり敵わんワケさ。勢いやエネルギーってのがねぇ、音楽以前に必要だったりするんだよ人生には。人ぞれぞれにロックの定義があるんだろうけど、そんなのは自分で決めれば良くってさ、ただ何十年もロック聴いてるとやっぱりガツンと来るものと来ないものってはっきり分かれちゃうし、かと行って他の音楽聞かない理由もないから聴くんだけどね。ま、いいや。そんな気分もあって今でも現役なロッカー♪

 クリッシー・ハインド率いるプリテンダーズ。今でも結局昔の面々が戻ってきて一緒にやってるんだよね、このバンド。紆余曲折あったバンドだけどそれもクリッシー・ハインドが曲げずに折れずにプリテンダーズを続けてきたからだろう。スタンスも変わらないし、ある意味ラモーンズみたいなもんかもしれん。基本はパンクだし。んでね、実は自分的に「Pretenders」と「Learning to Crawl」は結構良く聴いてたんだけど「Pretenders II」は結構聴いてなかったりして…、いや聴いてないってもそれなりなんだけど、他のアルバムと比べてみれば全然聴いてない。昔はなぜか「Pretenders」と「Learning to Crawl」が好きで、そっちばっかだったんだ。んで、今回また心新たに「Pretenders II」を聴いてるんだけどさ、こんなにかっこ良かったっけ?と。何で昔ハマり込むほどに聴かなかったんだろ?とちょっと勿体無い気分を味わった。確かにこれぞっていうメロディとリフとインパクトを持った曲が少ないのはあるけど…それも「Pretenders」とか「Learning to Crawl」に比べてって意味で、普通に「Pretenders II」だけ聞けばそんなのよりももしかしたら一番ロック色強い作品かもしれない。「Pretenders」はソリッドでシンプルなスタイルだったし、「Learning to Crawl」はちょっとゴージャスになった感じあったが、「Pretenders II」はその真中で良い感じに悲壮感と余裕があってバランスが面白い。一番馴染みのあるナンバーがキンクスの「I Go To Sleep」で…、しかもさ、キンクスの未発表曲っつうかシングルのB面か誰かにあげた曲か何かで普通にキンクス聴いてるだけじゃ聞けなかったナンバーなんだよな。そんなのを取り上げてくるってのは、もしかしたらこの頃レイ・デイヴィスと知り合ってプレゼントされたのかもしれないな。昔の曲だけどやってみたら?とかさ。この後結婚するワケだし。あぁどうなんだろ?そんな可能性あるなぁ…。

 話が逸れたけど、クリッシー・ハインドってロックなお姉さんで女性だからさぁ、何か想像付かないんだけどロマンスってのがあるワケで、それがね、何か不思議なんだよな。それも含めてロックできてるワケで、いや、素直な人で多分作品に色々反映されている訳だ。ただ、「Pretenders II」あたりではまだそういうんじゃなくて普通に登り調子のロックバンドとして粗野だけど繊細な両面を持った愛しいアルバムって感じ。いや~、こんなに良かったっけ?自分がようやくわかる年になってきたのかも。今じゃ「Pretenders II」も2CDセットのライブ付きボートラ付きリマスター盤ってのもあってこの頃のプリテンダーズをパッケージした楽しみ方もできるようだ。







Annie Lennox - Bare

Annie Lennox - Bare (2003)
Bare Songs of Mass Destruction (Snys)
Bare - アニー・レノックス Bare Songs of Mass Destruction - アニー・レノックス Songs of Mass Destruction

 アニー・レノックスって人はどこか人を惹き付ける魅力を持った人だ。ユーリズミックスの時は中性的なイメージでインパクトあったけど自分が大人じゃなかったのもあってそんなに惹き付けられるっつうのはなかった。あまり得意ではないエレクトリックポップのひとつだったので、もっとロック的な方が好きだったし。その後は全然耳にしてなかったけど、やっぱりフレディ・マーキュリー追悼ライブでのデヴィッド・ボウイとのジョイントによる「Under Pressure」で引っ掛かったね。あのパフォーマンスは見事なもので画面に吸い込まれたもん。メイクのかっこ良さもともかくながら世界の作り方が凄くてさ、ボウイはそんなの普通だけどそこにアニー・レノックスが入って更に昇華された世界になったワケでさ、いや~、この人こんなに凄い歌唱力を持った存在感のある人だったんだと気づいた。そこからちょこちょこ聴くようになったかな。

 2003年にリリースされたソロアルバム「Bare」ではジャケットに象徴されるように無垢な姿からの歌声と言わんばかりにピュアな楽曲と歌が詰め込まれている。曲の中の歌声としてのアニー・レノックスから歌を歌うためにバックが存在しているボーカリストとしての存在感の重さがしっかりと出ている。それは妙な装飾音から全て遠ざかってしまった聖歌のような歌が多いからかもしれない。基本的にエレクトリックポップの世界の延長なのはわかるけど、もっと神々しい世界っつうのか…、黒人が歌うようなソウル感の溢れるものではなく、かと言って歌の上手い人の歌モノアルバムってんでもなく、何だろ、メロディアスってワケでもない…、圧倒的に楽器的っつうか…、難しいな。普通のポップスとして聴いてるとかなり異なる。ロックじゃない。うまく言えないけど、オルガンとかピアノって楽器があるじゃない?だけどパイプオルガンってどこにも属せない独特の雰囲気と重さを持った楽器っつう音をしてると思うんだよね。アニー・レノックスの歌ってそんな存在。特にこの「Bare」っつうアルバムでは圧倒的。基本的にどの作品もそういう歌を聴かせてくれてるけど、「Bare」はそれが一番トンがってる気がする。

 ちょっと前にもうツアーはできないと発表していたらしい。体調の問題らしいけど、それでも歌を歌わせれば相変わらずの存在感なのはさすが。昨年もクリスマスアルバムとか出してるので今度冬になったら聴いてみようかな。別に焦って聴く人でもないけど、聴いているとそんな存在感に圧倒される歌手。もう30年選手だからね。





Eurythmics - Revenge

‪Eurythmics - Revenge (1986)‬
Revenge (Reis) (Dlx) (Dig) Touch (Reis) (Dlx) (Dig)
Revenge (Bonus Tracks) - EurythmicsRevenge (Bonus Tracks) Touch (Bonus Tracks) - Eurythmics Touch (Bonus Tracks)

 80年代のユーリズミックスって、そりゃ名前も知ってるしヒット曲もいくつか知ってるけど、そんなにハマり込むようなモンじゃなかったかなぁ。ロック一辺倒だったってのもあるけど、それなりに80sポップスはリアルで通ってるワケだからベスト10的に追いかけてたのあったんだけどな。まぁ、それも80年代中頃くらいまでだけどさ。ユーリズミックスだとアルバムでは「Touch」のヘン辺りかな。アニー・レノックスのルックスと歌声が印象的でね、ただ曲はそんなに好きじゃなかった。どうにもエレクトリックテクノ的とぱエレクトリックポップ的なのって受け付けなかったんだよね、昔は。YMOとかもそうだけど、もっと生々しいのが好きだったからさ。そんなんだったので色々と追いかけることもなかったんだけど、せっかくSuperheavyで久々に名前も聞いたし、ユーリズミックスもどんなんだっけ?って感じですね。

 1986年にリリースされた5枚目の作品にて多分一番売れたと言われている作品「Revenge」。冒頭から気持ち良いくらいに快活な完成度の高いロックでもポップスでもない独特のセンスで迫るアレンジと楽曲にアニー・レノックスの抜けた歌声が響く。このアルバムの先行きを予言するかのようにハイセンスなサウンドは今聞いても25年前という音の質感を感じさせないくらいによく出来たサウンド。何なんだ、この「When Tomorrow Comes」の美しき心地良さは(笑)。さすが当時売れまくっただけあって、ゴージャスに上品に仕上がっているね。泥臭さとか一切なくって、巧さもセンスもホント天下一品的な音。突っ込みどころがまるでないんだが…、今ならそういう聴き方できるなぁ。昔はそんなおしゃれな音、まるで耳に入らなかったからさ(笑)。いや、ロック少年のこだわりは時として盲目にするものです…でも、それこそロック。ただね、これ聴いてて思うのはギターソロとか思い切りロックだし良い感じに弾きまくってるわけだし、曲全体がコレでもロックを出している個性ってのをきちんと聴いて然るべきだったんだろうな、なんてのも思うワケさ。ま、しょうがないが。

 実はベスト盤「グレイテスト・ヒッツ」なんてのは車の中にも入ってたりして割りと流れているんだよね。好きとかじゃなくて流してると結構心地良いBGMって感じで聴いてるんだけど、「Revenge」の方が良いかもしれないな、なんて思い始めた。ベスト盤よりも秀逸なアルバムってことです♪今ではボートラ付きで出直しているらしいので。



Mick Jagger - Primitive Cool

Mick Jagger - Primitive Cool (1987)
プリミティヴ・クール シーズ・ザ・ボス

 ミック・ジャガーとデイヴ・スチュワートの接点ってものすごく古かったってのを最近知った。今回のSuperheavyで何故にDave Stewart?って思った部分あったんで、色々と漁ってみたら古いネタに遭遇したのだった。有名なのは多分今回の「プリミティヴ・クール」というアルバム…ってかシングル「Let's Work」かな。ミックは当初自分だけでプロデュースしようとしていたらしいけどどういいう経緯からかデイヴ・スチュワートが参加してきて共同プロデューサーとして名を連ねる事になった。ほぉ~、そうか、そっからか?時代は80年代ユーリズミックスも売れまくってたしな、なんて思ってデイヴ・スチュワートという人をちらりと調べてみるとこの人60年代から音楽シーンで活動している人で、かなり古いので驚いた。もう少し若いかと思ったけどさ、遅咲きだったんだ。ミック・ジャガーとの最初の出会いは1974年にデイヴ・スチュワートがようやくメジャーに打って出れるバンドを組んだところにバースディ・パーティの前座バンドとして出演することになって、プレイしたらしい。その時が最初のようだが、そこから交流が続いたかどうかは知らない。何らかの形で絡むことはあったかもしれないが、やっぱユーリズミックスでシーンに出てきてセンスを買われてて、この頃のミック・ジャガーの思惑と当てはまったんだろう。それから20年以上経ってからのバンド結成っつうか一緒にプレイするってのもこれまた…。ストーンズっていう足枷はミック・ジャガーの音楽的発展を著しく阻んでいたのかもしれないなぁ。

 それでこの「プリミティヴ・クール」を改めて聴いてみたんですが…、かなり良質のポップアルバムじゃないか。当時「Let's Work」っつうPVでミックがただただ走っているヤツで、相変わらずアホなモンを作ってるのぉ…=世の中舐めてるなぁ~っつう感じでね、曲もサビだけが独り歩きするような作品で、誰が演奏しても一緒だろっつう曲ばかりで…なんてしか思ってなくって。しかもストーンズも再開した後だったからこんな作品出す必要なんかあるのか?くらいにしか思ってなかったもんな。今でも音聴いてみるとそう思うし、ミック・ジャガーが目指すポップとロックの間ってこういう音なんだろうなってのがわかる。それにしてもこの声だから聴く側はその声に野性味を感じるし、それこそがロック。うん、そのヘンはバックがオシャレだろうとなんだろうとロックになる。

 しかしだな、ここでミック・ジャガーは結構凄いことを試みてて、歌:ミック・ジャガー、ギター:ジェフ・ベック、ドラム:サイモン・フィリップスっつうメンツなバンドに、プロデュース:デイヴ・スチュワートなんだよ。もちろんそれぞれがアイディアを持ち寄っての作品じゃないから明らかに本来彼らが出せるグルーブのアルバムとは違うんだけど、さすがの面々のプレイは聴ける。ジェフ・ベックもこの頃売れてたし、ユーリズミックスもだし、結構時代の流れ的にハイセンスに揃えたバンドだったんだよな。見事だわ、このヘンのセンス。ちなみにアルバムも概ねミック・ジャガーの作詞作曲で秀作が揃ってて80年代のキラキラした感じがよく出ている。悪くないし、普通だったら面白いよ。ストーンズの、と付くから色々文句言うだけで(笑)。まぁ、そんなトコロからデイヴ・スチュワートとの接点が深くなってきたんだろうなぁというお話でした。





Superheavy - Superheavy

Superheavy - Superheavy (2011)
Superheavy Lp1

 一体何なんだ?とばかりの結成劇と緊急アルバムリリース。今ではほとんど音楽記事も読まないから経緯も知らないけど、多分ミック・ジャガーとデイヴ・スチュワートとの企みから始まったような気がするSuperheavyの構想。ほぼ時を同じくして若きソウルシンガー、ジョス・ストーンはデイヴ・スチュワートと新作「Lp1」をレコーディング、これがまた最高の出来映えに仕上がっていて自分を圧倒したのはつい先日、多分ジョス・ストーンのやりたいことをそのまま生身でぶつけてきた傑作で、その勢いのまま多分デイヴ・スチュワートに誘われてSuperheavyの参加だろうなぁ、と。その前にミック・ジャガーともセッションした経験もあったからミック・ジャガーもいいんじゃね?みたいな感じだろうか。ダミアン・マーリーはもちろんボブ・マーリー絡みなので疑うことなし、面白いのはA. R. Rahmanだね。インド人の映画音楽のベテラン領域に入る作曲家を加えることで、作品全体のプロデュースを任せてみる、みたいなところか。果たしてどんな音が出てくる?

 一言で言えば「洗練されたロックレゲエ」。共通語がレゲエ風味だったんかなぁ。まぁ、それもそうか。ただ、もちろん普通にダル~いレゲエなワケではなくってレゲエの風味のあるロックで、ポリスとかとは大きく異なるのはもっとビート効いてるからかな。これがまた、確かに聞いたことない総合的なサウンドなのは事実だな。それでいてしっかりとポップス市場で受け入れられるキャッチーなセンスを持ち合わせているので売れない理由はないし、その筋の人間たちはこぞって聴いてみたいと思うだろうよ。仕掛け人デイヴ・スチュワートの裏方仕事の秀逸さとA. R. Rahmanのコンポーズが高品位なサウンドを作り出していて、ここでは多分ミック・ジャガーはアイディアマンとプレイヤーでしかないだろうな。まず、こういう音を創造していったことにびっくりするけど、なるほど素晴らしい回答だ、これ。とにかく気持ち良いし心地良いしそれでいて思い切りロックしてる。

 ダミアン・マーリーの思い切りレゲエな声からミック・ジャガーの野生的なロックの声が絡み、全てをぶった切るかのようにジョス・ストーンのジャニスばりにソウルな歌声がジャンルを無視して響き渡るという構図で、何なんだろ、これ、ミックのレゲエってのもまぁ、何か、最近新しいことをやってないストーンズからしてみればかなり刺激的だったろうなと思う。そしてねぇ、親心的に良かっただろうなぁと思うのがやっぱりジョス・ストーン。自分の作品ではあまり好みではなかろう近年のブラック的な音に接近させられていて、うんざりしていたところで新作「Lp1」を聴いて生々しいソウルに戻ってきて、それはそれでジョス・ストーンには良いことだったけど、今回の「Superheavy」によるコラボでも自分の音楽的な好みを歌っているワケじゃないんだよね。ただ、それは鳴っている音楽の形式だけの話で、思い切りソウルに自分を貫いて歌っているから全然ハマってくる…っつうかジョス・ストーンっていう声の存在が主張されているんだよ。だから、こういう感じに音楽ってのはミックスしていけば自分を生かしながら音に飽きることなく作品ってのは出来るんだよ、ってのを知ってくれたんじゃないかな。これからのジョス・ストーンはこの「Superheavy」の経験を元にどんどんと多様な世界に羽ばたいていけると思いたいもん。「One Day One Night」なんて曲はミック・ジャガーとサシで歌い合っててさ、まるでヒケを取らない歌唱なんだけど、バックは軽めの曲なんだよね。それでもミック・ジャガーもロックだし、ジョス・ストーンもしっかりとレディソウルしているから、それで良いんだよ。曲に歌い方を抑制されるんじゃなくて歌が曲を制圧するんで良いんだよ、なんてことが糧になってくれるだろう。うん。そりゃ楽しいセッションだったろうな。

 それにしてもユニークな音世界。期待はしてたけどそんなに出来上がってこないだろうって思ってたので「Superheavy」がここまでの快作だとは良い意味での裏切りで嬉しいね。ストーンズも最近の作品はほとんど聴いてないし、ユーリズミックス聴くワケでもないし、レゲエだって普段から聴くものじゃないからさ、こうして刺激的なサウンドを上質のポップスの領域で出してくれるのは面白い。話題もともかくアプローチが楽しいね。さすがの一枚でした♪



Tytan - Rough Justice

Tytan - Rough Justice (1982)
Rough Justice Trouble in Angel City

 何か琴線に引っ掛かる人がいると何気なく調べられてしまうってのが今のネット時代の凄いところであったり意味のないトコロだったりするかもしれん。なんでまたロジャー・チャップマンから始まってジューダス・プリースト行って、その後にNWOBHMのマイナーな世界に入って行かないといけないんだ?なんて思いながらももちろんたっぷりとその変貌ぶりを楽しんでます。まぁ、音楽なんて実に多様なもので、ジャンルはある程度のカテゴライズには役立つけど聴いてみて自分に響けば良いだけで、そういう意味では別にどこからどこに進んでも良いんだけどさ、このRes Binksってひとは根本的にはHM好きなんだろうな。ロジャー・チャップマンは何かの仲間だったに違いない。1979年までジューダス・プリーストにいて、チャーリー・ホイットニー経由でロジャー・チャップマンのアルバムに遊びで参加して、その後に出てきたのがなんと今回のタイタンっつうバンドなワケだ。

 1982年録音1985年リリースという全くタイミングを逸したおかげで名盤「Rough Justice」がスタレ盤として評価されてしまった不運なバンド…、NWOBHMにはこういう不運なバンドが山のように溢れているのも恒例か。この辺ってさ、音が微妙で、音そのものは80年代のあの音なんだけどやってることは凄く意欲的に金属的で、そのギャップがマイナー感を増幅させ、どれもこれも録音状態良くないからそういう意味で音楽の本質を聴けないとハマれないっつうかね、そんな世界。中でもタイタンの「Rough Justice」は屈指の名盤の誉れ高い…ってか今はそう評価されているようだ。

 ってなあたりで、タイタンってバンド、メンバーの一端をRes Binksが担っているけど、全編でドラムを叩いているわけでもないみたいで、ドラマー不定だったんかな。ま、それはともかくとして「Rough Justice」が面白い感じでアルバムを仕上げていて、普通なら曲を詰め込むだけだけど、しっかりとイントロから効果音、様々な楽曲を繰り広げるおもちゃみたいな側面とそれでいてややポップ調に聴けるサウンド、冒頭からメロディアスな曲が聴けるかと思えば本格的なメタルもありと、かなり才能豊かな側面を見せてくれます。あぁ、そうかそういえばこのボーカルの人ってこの後LionやBad Moon Risingを結成して出てきていた人だからなぁ…、どっちもまともに聴いてないけど(笑)。

 しかしこうしてみると裏側ではJudasu PriestもIron Maidenも全部繋がった音楽シーンだったんだなぁと当たり前のことながらも思う。Res Binksに至っては元々パープルのロジャー・グローバーのバンドで叩いててその辺のファミリーとの絡みもあるし、やっぱり深い世界です。





Judas Priest - Unleashed in the East

Judas Priest - Unleashed in the East (1979)
イン・ジ・イースト シングル・カッツ

 そっか、Judas Priestか…、とふとLes Binksの名を見つけて一気にそっちにギアが入る…、そっちってのはHMなのだが(笑)。何かね秋だからもうちょっと大人しくフォークタッチのものでも聴いていたら…なんて思ってたんだけど自分のブログながらどうしても様々な方向に持って行かれてしますという不思議な力がありましてね、思い通りに進めないんですよ。理由は明白で、一方行にしか進めないから、っつうだけです。とあるバンドやアーティストに絡む進め方してると例えば数人の関係者を追いたくなっても単一ブログで複数の方向には進めないワケでして、特定された一人に絞って進めるしかないという…、このヘンがフレキシブルに出来るといつしかファミリーツリーっつうか相関図がロック界全体で広げていけたりするんだけどね、なかなかそんな壮大な構想が単一ブログだけではできなかったりするのだな。クラウドとかで枠組み決めれば出来るのかもしれないけど、まだそんなこと考えたことない(笑)。

 随分話が逸れた…。

 えっと、Judas Priestです、ってかLes Binksからです。だから永遠の名作ライブアルバム「イン・ジ・イースト」です。1979年の来日公演を元として作られたライブアルバム…、作られたってのは知られているようにロブ・ハルフォードのボーカルの大部分がアフレコになっているからですが、まぁ、別にいいじゃないですか。作品ってのはライブといえどもそんなもんでして、それがバンドの音の本質に影響するものではないんだから。そういう余計な情報なしに普通にライブアルバムとして聴いてみればわかるようにこの「イン・ジ・イースト」はとんでもない傑作なんです。70年代末期の日本でこんなライブが行われていたって、凄いことじゃないの?とか思うしさ、HRからHMへの移行期で、当時日本じゃRainbowに影響されたバンドの音が出てきていたけど、こういうHMな世界を見せられたのは凄い刺激になったと思うんだよね。構築美ってのかさ、本当に重厚な音で男臭い世界。まぁ、冒頭の「Exciter」のスクリームからして脳天直撃並みのショックだと思うしさ。そこにツインギターの美しさとHM的重さっつうかザクザクと刻むリフの心地良さ…、どれもこれもが新体験だったはず。その記録をしっかりと刻みつけた名盤「イン・ジ・イースト」ですよ。元々日本だけのリリースだったハズが作品の出来の良さに世界リリースになり、今じゃジューダス・プリーストの名盤として挙げられているほどのものだ。80年代の売れる前のジューダスだからね。

 1979年の来日公演後に修正がすぐ行われたようで、その年中にリリースされているんだから本人たちも結構な気合だったんだろうし、そもそも日本でのライブに気合が入っていたってことだ。しかし日本でのライブをリリースしたバンドは結構それが名盤になっているケースが多いなぁ。パープルやチープトリックなんかもそうだもんね。クイーンあたりも出しておけばよかったかも♪ ま、そのヘンの話はともかく、「イン・ジ・イースト」のリマスター盤はより一層のクリアーさと厚みを増していてその分それぞれの音の分離がはっきりしちゃったけど、サイドの迫力とロブ・ハルフォードの意外と情感たっぷりに歌う表情も聴けたりするのも良いし、いや~、やっぱりこの迫力です。ドラムのレス・ビンクスもタイトでドカドカしててライブ向きだし、これはまた久々に聴いたからか思いの外燃えてしまいました♪





Roger Chapman - Mail Order Magic

Roger Chapman - Mail Order Magic (1980)
Mail Order Magic Techno

 ミッチ・ミッチェルが参加したメジャーな方のアルバムってことでちょっと気になったので漁ってみました。時代的に1980年だし、ロジャー・チャップマンの作品だし、まぁ、大して期待はしていなかったんだけどね。聴ける作品ならもっと前に自分的アンテナに引っ掛かってただろうしさ。そもそも往年のロックシンガー達の1980年代って皆悲惨だからなぁ。歌の巧さとかじゃなくて音楽性が迷走しているんだよ、80sの波が証明しているようにみんなあっちの方向を目指してしまったっつうか。ロジャー・チャップマンなんて本格的なボーカリストなんだからそんなのに左右される必要はなかったのにな…などという予測も含めて。

 意外なことにロジャー・チャップマンのソロアルバムとしてはまだ3作目くらいになる「Mail Order Magic」というアルバムで、元ファミリーの面々やジョン・ウェットンや今やポール・ロジャースの良き理解者にもなっているジェフ・ホワイトホーンなんかと名前を並べているのがミッチ・ミッチェル。まぁ、聴いてみるとですねぇ、オープニングはエラく気合の入った勢いのある如何にも80年代風ビートの楽曲に渋い味のあるロジャー・チャップマンの歌声が乗っかるなかなか快活な楽曲。ロジャー・ダルトリーあたりが歌っても良いのかもしれんな、とか。歌はねもちろんしゃがれ声で渋くて上手いから文句ないけど曲が合ってない。他もさ、ゲストさんかの面々の個性が抑えられていて、やはりロジャー・チャップマンの時代を見越したアルバムの音作りってのが反映されているのか、もちろんミッチ・ミッチェルの個性もほとんど出てこない感じ。作品としてはかなりアダルトな英国ロックな音だけど80年代の味付けってなトコですがさすがに時代を感じちゃう音ですね。70年代のロッカー達が皆経済的な事情から少しでも売れる方向を見つけて作品をリリースしていった低迷時代、確かにロジャー・チャップマンなんて筆頭に上がってくるもんなぁ…と少々の哀愁を感じながら聴いても、やっぱり歌声とゲストの名前以外に魅力をまるで感じないアイテム。アメコミ風ジャケットも個性を減点しているような…、いや難しい時代だったワケです。

 ちょっと調べてたら名盤「Stained Class」「Killing Machine」時のジューダス・プリーストに参加していたドラマーのレス・ビンクスも参加しているようで、ジューダス辞めたのが多分79年頃なんだろうなぁ。ロジャー・チャップマンとジューダスが繋がるワケか(笑)。英国のロック人脈ってホントに面白いね。バンドの嗜好とか関係なくて人でどんどん繋がる。うん。



Ramatam - Ramatam

Ramatam - Ramatam (1972)
Ramatan In the April Came the Drawing of the Red Suns

 ジミヘンのエクスペリエンスって3人とも既に他界している珍しいパターンなんだよな。60年代のバンドでもメンバー全員が他界しているのってそんなにないんじゃないか?いや、全部知ってる訳じゃないからわかんないけど、そんなに聞かないっつうか意識してないからか?クリームなんて全員健在だし、ビートルズは二人、フーも二人、キンクスは1人、ストーンズはブライアンだけ、まぁ、ゼムとかサーチャーズとかどうなってるなんてのは調べてないけど。んで、ジミヘンとこは全員。エネルギッシュな方々は寿命が短いのだろうか?

 そのエクスペリエンスのドラマーだったミッチ・ミッチェル、自分的にはロック界でかなり好きなドラマーでさ、コージー・パウエルの人気の高さに比べてミッチ・ミッチェルの人気の無さが勿体ないだろってくらい。比べるもんじゃないけど、自分的には大好きなドラミングなんだよね。普通に8ビートを上手く叩くドラマーって聴いててもよくわかんないけど、ミッチ・ミッチェルのドラミングは凄くクセあるから目立つ。そんなこともあってジミヘン亡き後どうしてたんだろ?って思うのだが、こらがまた40年くらいまともな活動が見当たらない。唯一あったのがRamatamくらいで、もう目立つようなアルバムには参加してないし、多少参加していてもそれは普通に叩いているドラム。ジミヘンと一緒にやってた頃のスリリングなドラミングは全然聴けないんだなぁ。EL&P結成の際にミッチ・ミッチェルにドラムの座の話もあったみたいだけどその参加もなかったし、セッションではテリー・リードとジャック・ブルースあたりとも一緒にやってたらしいけど音源は特に見当たらず。なんでこんなに凄いドラマーが3年半の活動で地味な存在に追いやられてしまうのかねぇ…。

 1972年にリリースされたジミヘン死後に参加したRamatamのファーストアルバム{Ramatan」は何と言ってもApril Lowtonという女性ジミヘン並みのギタリストの参加によるインパクトが絶大。アイアン・バタフライのマイク・ピネラっつう人との基本トリオでやってるバンドだけど冒頭からホーンセクションとかバリバリに入ってくるので、ちょいとユニークな音世界。そのホーンセクションもジャニスのBig Brother & Holding Companyの面々が参加しているとかで、結構話題性の高いバンドだったんだけどなぁ。エイプリル・ロートンのギターについては正しくジミヘン並み、そして女性にもかかわらずこのロック魂とテクニックが時代を考えるととんでもない衝撃だったハズなのに、だからこそミッチ・ミッチェルも一緒にプレイしたんだと思うし、ライブとか凄かったんじゃないかなぁなんて思うんだけどどうなんだろ?「Ramatan」に収録されている曲はソウルフルな楽曲とピネラの歌が中心で看板のエイプリル・ロートンとミッチ・ミッチェルが前面に出て来てない感じだけど、そこが敗因だったのか、さっさと解体…ってか有名なメンバーが出てってしまってエイプリル・ロートンが知り合いと再構築したセカンド「In the April Came the Drawing of the Red Suns」がある程度。だからエイプリル・ロートンのバンドだったワケだが、この「In the April Came the Drawing of the Red Suns」でシーンからはすっかり消え去った人、デザイナーさんになったのかな、そして2006年に他界しているのもジミヘン周辺の宿命か?ジャケットをもう少し目立つ感じにするとか、もうちょっと売り文句作っていくとか、残れたレベルのバンドなんだがなぁ。音があまりにもつまらないっちゃぁつまらんけど(笑)、そこはギターでカバーできている気もするしなぁ。ま、ただ、ミッチ・ミッチェルのドラミングも全然あの自由度が生かされていなくて、別に参加しただけみたいな感じになってるのがいかんね。ロック魂ぶつけるような感じにはなってないかも。でも、結構B級好きな人には好まれる作品じゃないか?



Jimi Hendrix - Hendrix in the West

Jimi Hendrix - Hendrix in the West (1972)
Hendrix in the West Hendrix in the West
 ジミ・ヘンドリックス没後41年ともなってしまった2011年9月18日、今でも衰えない人気を誇っているし、恐ろしいことに新しいアルバムなどもリリースされまくっているという状況は3年しか活動していなかったミュージシャンとしては異常な事態だろう。それだけ精力的に仕事をしていたということかもしれないのだが、もう20年以上も自分も聴いているワケで、かなり頭の中に刷り込まれた音ってのがあるものだ。それは多分人それぞれに思い入れのある時代時代のアルバムによるんだろうなぁ、と。はて、様々な編集盤がリリースされ、ライブも色々なものがリリースされていた状況が続いていたところに遺族がきちんと法的にジミ・ヘンドリックスの音源を管理する権利を経て新たにリリースされているシリーズになってからはかなり整理されたCDに統一されてきているので助かる話だ。それ以前から聴いている人間としては実に整理しにくい状況だったからね。そんな中の一枚でもあった「Hendrix in the West」が今回リマスター拡張版として再発されたばかりだ。

 オリジナルの発表は1972年のことで、全8曲が収録されていて実は6つのライブショウから秀逸なテイクを集めた名盤として知られていた。70年のバークレーの1stショウ、2ndショウ、更にはリハーサル音源から、そして曰くつきの69年のロイヤル・アルバート・ホールでの名演2曲、これは69年のサンディエゴ公演としてクレジットされてリリースされていた。そのサンディエゴ公演からも「Red House」が入っていたのと、ワイト島フェスから1曲と見事な編集盤として仕上がっていたものだ。アナログ時代のレコードと言う媒体を古に活用した結果のチョイスが見事にジミ・ヘンドリックスのライブパフォーマンスをパッケージした代物なんだが、今回のCDリリースにあたり、11曲まで拡張された…と言ってもサンディエゴ公演の曲が増やされただけで拡張と呼べるほどのものでもない。まぁ、それならオリジナルなままで出された方が良かったかなとも思うが、更に評判なのは68年のロイヤル・アルバート・ホールでの2曲が権利関係の都合からか本当にサンディエゴ公演の音源に差し替えられているので、オリジナルなアルバムを聴きまくっていた人は「ん?」という感じになるだろう。今の時代ネットで情報収集くらいは簡単にできるので、この差し替え劇については知ってのことかもしれないが。まあ、それに加えて曲順がどういう意図なのか思い切り替えられているのも「?」なのだが…。「Hendrix in the West」はやはり「Johnny B Goode」から始まってほしいなぁ。ちなみに結構珍しい曲ばかりを集めたライブアルバムにもなっていたんだよね、「Hendrix in the West」ってさ。カバー曲ったってそんなにしょっちゅうやってた訳じゃないし、「Little Wing」だって数えるくらいしかライブ演奏されていないんじゃなかったっけかな。ここまで中途半端にリリースするならどのライブも完全版丸ごとでボックス10枚組とかで出せば良いのに。ほとんどの公演が陽の目を見ているんじゃないか、これ?

 …とまぁ編集盤としての在り方には不満が残るものの、ジミ・ヘンドリックスのライブという意味ではもう圧倒的に凄まじい音です。どの曲も選び抜かれただけあってとんでもない迫力と宇宙からの演奏を生々しく聴けるので一気にハマり込めます♪サンディエゴ公演がそもそもとんでもないライブだからさ、それが5曲入ってるんだからそりゃ凄いわさ。その隙間にバークレーのらいぶでしょ?ホントに今の時代ではこんな熱い演奏って誰も出来ないでしょ、ってくらいの熱気。何なんだろうね、このとんでもない空気感は。ジミ・ヘンドリックスのギターだけじゃなくてさ、バンドのマジックっつうのもあるんだよ、エクスペリエンスは。ブルースはホントにブルースしてるし、R&Rは完全なR&Rだし、それでいてジミ・ヘンドリックスだし。耳タコなくらい聴いた曲ばかりなのにこんなに熱くなるんだから困ったものだ。ストラトも凄い音してるし、いや音が良いから凄く細かい部分の生々しい音がわかってくるんだな。なるほど、リマスターだもんな、と今気づいた(笑)。ちょっと宇宙に行ってたもんで…。たまに聴くとやっぱり凄いってのを実感するジミ・ヘンドリックス♪そういう意味でこういうリリースは聴くのに良いきっかけだね。





Hapshash and the Coloured Coat - Hapshash and the Coloured Coat

Hapshash and the Coloured Coat - Hapshash and the Coloured Coat (1967)

Featuring the Human Host & the Heavy Metal Kids
Hapshash And The Coloured Coat - Hapshash & The Coloured Coat Hapshash And The Coloured Coat
Amazon MP3 Hapshash And The Coloured Coat

 ミッキー・フィンというパーカッショニスト…、ロック史の中でパッカションを叩くことでシーンに登場してくる人って名前浮かぶ?自分は多分あと一人、レイ・クーパーくらいしか浮かばないんだが、他にいるかなぁ…ってくらいにパーカッショニストなんてのは日陰者に近い。それでもミッキー・フィンとマーク・ボランは二人でシーンに踊り出てきた。まぁ、ミッキー・フィンはT-Rexが売れる頃にはいなくてスティーブ・トゥックに替わってしまったのだが…。そんなミッキー・フィンがT-Rex結成前に参加していたバンドってのがあってさ、そんなん誰も知らねえだろと思ってたら、Hapshash and the Coloured Coat ってバンドで、自分的には「へぇ~、アレに参加してたんだ?」と知った次第。うん、60年代末期のサイケデリックバンドとしてはほんのちょっとだけ知られているバンドだったハズ。美術生の集団だったような記憶ですが…。

 1967年にリリースされたHapshash and the Coloured Coat の作品、アルバムジャケット通りによくわからない超サイケデリックな音をひたすら出し続けたバンドで形容しがたいのだが、垂れ流しで聴いているとそのうちにこのトリップ感に大いにハマってくるという代物で、マジメに聴いてはいけないのかもしれない(笑)。ひたすら単調なリズムとフレーズでサイケデリックに迫ってくるオープニング曲からしてドラッグ感覚たっぷり。ベースはブイブイ言わせているし、ピアノも結構暴れているのにひたすら単調。売れるとか売れないとか気にすることなくプレイをしてみました的に強烈なサイケ系。アコギ使おうともどこかコーマス的に狂気を感じるが、二曲目など良い例でして、その狂気性の一端を担っているミッキー・フィンのパーカッションが抑揚させてくれる効果をたっぷりと含んでいるのがいいね。音楽的にどうのって言うかはともかく、こういうサイケな空気が必要だった時代なんだろう。初期のティラノザウルス・レックスとかなり近しい世界観を聴けるのも面白いかも。

 ヘンなバンドだなぁ…。随分昔に聴いたキリで完全に忘れ去ってた音だけど印象だけは残ってて、ジャケットのインパクトと共にヘンだったような…と。ただ、自分がこのヘン聴いてた時って他にもいっぱいヘンなの聴いてたからその辺との比較になっちゃってたんだよね。だからこんな機会に単発で聴いてみるってのはなかなか見直すには面白いタイミングだったかな。まぁ、無理して聞く必要は全くないくらいにどうでも良い音楽であることは確かだが(笑)。



T.Rex - T.Rex

T.Rex - T.Rex (1970)
T・レックス+9 タンクス(紙ジャケット仕様)
グレイト・ヒッツ - ティー・レックス グレイト・ヒッツ タンクス - ティー・レックス タンクス

 9月16日って何かあったよなぁ…と一生懸命思い出しててふと思いだしたのがマーク・ボラン。ん?うん、確か命日。1977年だったような気がするので、34年が経過したことになるのか。もちろん自分的には直接体験はない時代の話なのでまるでピンと来ないでロック史的に記憶しているんだけどさ、何と言うのか、マーク・ボランの場合はどこか不思議な魔法使い的な印象がそのまま事実に当てはまりそうな人で、いくつもそんな断片を見せているのもある。30歳前に死ぬ、って言ってたのも実際誕生日直前で死んでるし、色々あるみたい。よくわからないけどリンゴ・スターと仲が良かったりとか、クラプトンにギターを教わりに行ったとか…このことに関してクラプトンは沈黙しているようだけど、時代的に考えるとジャンキーまみれだったので記憶にないというのが正解なのかもしれないが。まぁ、そんな不思議な天才魔法使いのマーク・ボラン、自分も随分若い頃にやっぱりロックスター的な意味でアルバムをひたすら聴いていたことがあるんだが、いつしか聞かなくなってしまった一人。どこか虚像に見えたからかもしれない。そんな事をふと思いながら思い出したので、「T・レックス」と「タンクス」とどっちにしようかと思ってね、両方共聴き直したんだけど、やっぱり「T・レックス」にしようと。

 「T・レックス」は1970年トライデントスタジオでトニー・ヴィスコンティのプロデュースによる録音とのこと。ここまでを見るとどこかで見たようなクレジットでさ、レコーディングは7月から8月だったって書いてあるからなるほど、と。この直前の4月から5月は同じところでトニー・ヴィスコンティがデヴィッド・ボウイの「Man Who Sold the World」を制作しているのだった…。おぉ、そうか似たようなサウンドに仕上がっているハズだ。「T・レックス」はマーク・ボランとミッキー・フィンとトニー・ヴィスコンティによる録音なのでドラムとかはいないんだけど、アコースティックだけでなくてしっかりとエレクトリックでのファズギターも入ってて、「Is It Love」なんてR&Rそのもので後のブギースタイルが既に出来上がって披露されているので貴重かもしれない。ギターソロにしてもしっかりとボラン節しているし、スタイル的に非常にユニーク。コンガとベースをバックにギターソロ弾くんだもんね。これがメジャーになって売れて、しかもアイドルになっていったってのが凄いわ。音楽の話だけで言えば、この「T・レックス」時点で既にマーク・ボランのT-Rexは完成形を見ていた気がするし、売れることに違和感はまるでない。ただ、マーク・ボランだけが満足しきらなかったのか、さらなる飛翔を望んで次なる策に打って出るのだが、実はその直前の「T・レックス」が一番輝いてる作品かもしれない。

 後の「The Slider」や「Electric Warrior」で聴けるような一級品の出来映えじゃないけど、この「T・レックス」は本質が詰め込まれているし、熱意もハンパじゃなくヤル気に満ちているのがアリアリと音に出てきているのがよい。荒削りなのは時代の成せる業だろうけど、それでも一発入魂的に伝わってくるし、この時代の音楽シーンを見渡してみても傑出した出来映えの作品ってことがよくわかるだろう。ビートルズやストーンズやクリームで出来上がっていったロックシーンにこんなソフトでアングラな音でロックを奏でていたのだから。うるさくないロック、そして新たな世代のロックってこういうもんかもしれない。うん、秋にはこういうのを聴いていたいんだよね、あんまり電気がかったんじゃなくってさ。そんな気分を増長させてくれた「T・レックス」、意外とかなり良い作品ですよ♪

 ちなみにふと気になってミッキー・フィンのその後を調べてみたら2003年1月11日に亡くなっていた。アル中からのことらしいけど、知らなかったなぁ。何か時代がどんどん終わっていく様を見ているようだ。





Queen - Jazz

Queen - Jazz (1978)
Jazz News of the World
Jazz (Deluxe Edition) [Remastered] - Queen Jazz News of the World (Deluxe Edition) [Remastered] - Queen News of the World

 先日フレディ・マーキュリー生誕65周年と言うことでGoogleトップ画面でなかなか粋な計らいのロゴを見せてくれたものだがそれもYouTubeとの複合技が成せる業か。まぁ、そんなところでフレディ・マーキュリーに出会うなんて思わなかったのでちょいと驚いたし、更に言えばそこで「Don't Stop Me Now」なんて曲をモチーフにするなんてのも驚いたものだ。そんなにメジャーな曲じゃないしねぇ、それほど知られていた曲でもないのになぁと思うものだが、その辺は何らかの要因があったんでしょうな、きっと。んで、そこで「Don't Stop Me Now」を聴いてしまったもんだから、アルバムまとめて聴きたいな、なんて思うのが人情、おかげで9月5日はQueenばかりを聴いていた日になってしまった。更に言えばつい先日からまたまたQueenのCDが再発されまくっているようで、ボーナストラックにはこれまで未発表のテイクやセッションやライブなどが付けられたものになっているらしい。最近はその辺まで行くと興味が失せてきてしまって…どこかでまた気が向いたら手に入れるかってな感じになってるんだけどさ。いや、もう何枚も何回も同じもの買うの疲れてきたもん。それだったらもっと新しい音楽に出会える方が良いんじゃね?と思うワケさ。

 「Jazz」は1978年にリリースされた7枚目のアルバムかな?ここら辺で初期クイーンとそれ以降という境目になることが多くてね、古くからのファンも「Jazz」までは認めるが…、という声をよく聞く。確かに以降の作品からはロックバリバリのクイーンじゃなくてソウルなロックとポップなロックとフレディ・マーキュリーの際立った個性でのバンドって感じになってアメリカを制覇しに行ってるからちょいと趣が異なる。それでも今となってはクイーンのベストテイク集なんてのを作らせると「Jazz」以降の作品からってのもかなり入ってくるから現実はそういうモンだろう。初期のクイーンを溺愛する70年代ロックファンには生きにくい時代になっているのが実情だ。いや、音楽ってのはそうやって進展していかないといけないものなんだ、とわかってるけどね。やっぱクイーンなら最初の5枚だね、って方が話が早い(笑)。

 駄文が続きましたが(笑)、「Jazz」ね、もう最初から「は?」って感じでしょ。いきなり「イ~ブライ~ン~♪」なんだからさ。何それ?おかげでインパクト絶大のオープニングにはなってるけど、笑うしかないってのも事実で、それでもさ、やっぱり凝ってるんだよね。音の作り方とか出し方とかアレンジとか歌詞も。「Jazz」ってアルバムは「戯言」や「ナンセンス」って意味を含んでいるらしいけど、もしかしたらそれに輪をかけて「ごった煮」という意味の「Jazz」もあったんじゃないかな。各曲がホントにバラバラな状態で収録されていて一貫性はほとんどない、にも関わらずフレディ・マーキュリーの歌とブライアン・メイのギターの音でクイーンになってるってのが自信でしょ。コーラスワークは相変わらずだけどさすがにロック色一辺倒じゃなくて「Bicycle Race」なんて刺激的なのもあったりするし、その中でもやっぱり「Don't Stop Me Now」はポップでかなりキャッチーで光ってるかもしれない。改めてこないだ聴き直してさ、そのコーラス具合の完璧さに感動したし、フレディ・マーキュリーの突き抜けた心地良い歌声もスカッとしたし、リマスター盤聴いたから音が余計に分離しているのもあって凄いな、これ、って思って。ここまで良く作られてた作品だったんだなぁと。やっぱ相当の自信があったアルバム、言い換えるともうこの手の曲はいつでもできるから余裕だぜ、ってな雰囲気すら漂うもんね。だから以降の作品では新たなチャレンジをひたすら続けていくようになったのかもしれないな。

 「Jazz」、クイーンのファンからしてみるとそんなに好まれる順位の高さではないだろうけど、曲で選べばいくつか入ってくるかもしれない。各メンバーが持ち寄った曲が入ってるからってのもあるけど、やっぱりフレディ・マーキュリーの卓越した才能の楽曲が一番です♪





Opeth - Heritage

Opeth - Heritage (2011)
ヘリテイジ Watershed

 ヨーロッパを代表するプログレメタルバンドのOpethも活動歴がかなり長くなってきているが、こちらもコンスタントにアルバムをリリースしながらどんどんと時代に合わせて変化したサウンドを打ち出してきた正にヨーロッパ的なセンスが強くなってきたのだが、そんなバンド。そのOpethがたまたまこの時期にDream Theaterと同じく新作をリリースしてきたので対比するわけじゃないけど聴いてみた。

 「ヘリテイジ」という作品で、バンドのキャリアからするとそれまでの作品の経緯からするとかなり異質な音の作り方をしたという作品のようで、自分としちゃそんなにOpethというバンドに詳しいワケじゃないからここがこう違うとかアレコレ書けるほどよくわかってない。ただ、冒頭からしてやはりヨーロッパ的なセンスに安心するというのが大きくてね、いや、普通にイントロ~序曲なんだけどさ、その時点で何つうのか、ここから先の音を聴く心構えが出来るというか、音に入っていけるというのか…、それもヨーロッパ的な洗練された高品質な音だから心地良い。これまでのOpethってもっとグリグリ的なところがあったんだけど、随分とこなれてしまって優美なサウンドの品質になった気がする。それが好まれるか変化なのかはよくわかんないけど、自分的には結構良かったな。よりプログレになってきたっつう言い方もあるか。

 相変わらずの大作志向ではあるもののすんなりと全曲聴けてしまうのが曲のメリハリだろうし、起承転結ついているってことで、単調さはまるで皆無。先日聴いていたDream Theaterとは全然違う質感でね、そりゃ比べるもんじゃないけど、プログレメタルっつう構築美で奏でている両者がこうも違うかねっていう所が面白くてさ。自分がどっちのが聴きやすいかっていう指標としての話です。いつもOpethを聴くと他の作品もちゃんと聴こう~って思うんだけどなかなか制覇するに至っていない。本気でハマリ込める程にはなってないんだなと思うんだけど、まぁ、またそのうちガッツリハマったりするんだろう(笑)。そんな期待をしながら今回の新作「ヘリテイジ」はかなり古いエッセンスを含んでる気がします♪



Dream Theater - A Dramatic Turn of Events

Dream Theater - A Dramatic Turn of Events (2011)
Dramatic Turn of Events Black Clouds & Silver Linings
A Dramatic Turn of Events - ドリーム・シアター A Dramatic Turn of Events Black Clouds & Silver Linings (Special Edition) - ドリーム・シアター Black Clouds & Silver Linings

 自分的には多分このブログを始めてからだろうなぁ、Dream Theaterってバンドをちゃんと聴いたのは。リアルタイムでデビュー時から名前は知ってたり何度か聴く機会もあって遭遇したりしたこともあるんだけど、あまり虜になるようなことはなくていつも「ふ~ん」って感じだったんだな。このブログ始めたり、ネットでの交流や意見などを見ていたりすると、それは今ではTwitterとかだったりするんだろうけど、結構Dream Theaterの話題が出る事が多くて、かなり愛されているバンドなんだなと言うのを認識したもん。多分デビュー時からコンスタントにアルバムをリリースしているのと、もちろん傑作もあって、更に毎回リスナーを裏切ることのないアルバムってのも好まれるようだ。そりゃそうか。今回の新作「Dramatic Turn of Events」もリリース前から話題になってて、それはバンドのメインでもあったドラマーのマイク・ポートノイが離脱した後初の作品だからという意味が大きいと思うけど、それだけじゃなくてもちゃんと話題になる。うん、その辺の人気度合いが面白い。

 先日予定通りにリリースされた「Dramatic Turn of Events」。自分的にはまだまだDream Theaterの音ってそんなに浴びるほど聴いてないので何がどう、って言うのを詳しくは語れないんだけど「Dramatic Turn of Events」をひと通り聴いた感想としては、ドラマーが替わった事による変化はドラムが違うという点以外ではあまり見当たらず、そもそものDream Theaterの音楽性ってのがしっかりと出ている安定的なバンドなんだって感じだった。ここまで完成度の高いバンドの音だとメンバーが一機械のような機能しか果たしていないんじゃないだろうか?と思えるほどある意味では完璧。テクニックが落ちることもないし、軟弱な音を出すわけでもないし、しっかりとDream Theaterしてる…、何となく初期のソフトさを持ち合わせた感じではあるけど、アルバムを聴いていくとそうでもなくって相変わらずの構成美と正に夢劇場が繰り広げられていくのがわかる。このバンドってアメリカにしては珍しく、一人でじっくりと聴いて内なるパワーを貯めこんでいくっつう聴き方しないといけないから、ホント集中しないとね。さりげない変拍子も普通に入ってるし、それでいてのメロディラインの高さ…、そんじょそこらのバンドじゃできないわな、このレベルの高さ。

 しかしそれもこれもメンバーのルックスを見ているとこんなオヤジ達が?って思うほどにムサいルックスってのがギャップ感があって面白い(笑)。もうちょっと統一的なスタイルがあれば美しいんだが、その辺やっぱアメリカ人。ヨーロッパだとそうはならないもんな。そうだね、正直言って凄さは凄いし世界一だとも思うけど、ヨーロッパ的な美しさってのが入っていないからどうしても骨太になってしまって…、その辺が自分がDream Theaterというバンドに入り込み切れない要因だろうってのが良くわかった。これは好みの問題だな、と。いやいや、だからと言ってもこの凄さって面白いからさ、聴いていたいなと思うのはあるんですけどね。



Rival Sons - Pressure & Time

Rival Sons - Pressure & Time (2011)
Pressure & Time
Pressure & Time - Rival Sons Pressure & Time Before the Fire - Rival Sons Before the Fire Rival Sons - EP - Rival Sons Rival Sons - EP

 先日Twitterで見かけたRival Sonsってバンド名、ライバル・サンズって読むらしいけど、いやね、70年代ロックの申し子的に書かれていて、更にはZeppelinやThe Who、The Doorsを彷彿させる云々ってことらしくてさ、まぁ、その辺好きな人間的にはどうしたって反応しちゃうワケでして、早速ながらちょいと聴きました。それにしてもこの70年代ロックを彷彿させるバンドって定期的にシーンに出てくるようで、ここ最近でもいくつか目にしてたけどそれぞれどうしてるんだろうかね?

 「Pressure & Time」というセカンドアルバムらしいけど、日本ではこれがデビューアルバムらしい。それでいくつか話題になっていたこともあるようだが…。さて、ちょっとワクワクしながら聴くんだけど、ネットで情報漁ってみてびっくりしたのはRival Sonsってバンドはカリフォルニア出身ってことで、ってことやヤケにカラッとした音になってるんだろうか?って。それであの湿っぽい70年代ロックの音出るんか?と。そんな偏見有りつつ聴いてみたけど、確かにカリフォルニアの青い空って感じはあまりしない粘っこさを持った音ですね。堂々のブルースチックなハードロックで、しっかりと音が重くてよろしい。ベースが重いってか、結構ブイブイした音だから核になった音。そこに粘っこいボーカルが…これがまた古臭い声で(笑)、なるほど納得なサウンド。ギターの音も当然ながら粘っこいので70年代風なサウンドが出来上がる。

 特に話題になったらしいのはシングルカットされたアルバムタイトル曲「Pressure & Time」のリフがZeppelinの「Wanton Song」と「Good Times Bad Times」のような曲構成だからだね。もちろんボーカルもハイトーンで歌ってるから雰囲気似てくるもん。他の曲を聴いててもそんなに70年代のバンドっぽいっつうんでもなく割とオリジナリティが出ているような気がするけどオマージュは確かにあちこちで聴かれる。The Answerほどじゃないけどこれはこれでまたかなりエッセンスを自分たちなりに吸収したバンドだなぁって感じ。カリフォルニアの青い空を思い起こさせる部分はまるで見当たらないのが良いね。The Doorsの暗さは持ってない気もするけど、どこから出てきたんだろ?The WHoにしてもそうだけど、どこかにそんなに目立つのあるのかな?かと言って何度も何度も聴くほどハマれないのもこれまたしょうがないか。

 しかしジャケットはヒプノシスを使った相変わらずのギミック写真で本人たちのこだわりを示しているのは良いなぁ。こういう騙し絵的なのはDream Theaterか何かのアルバムで見かけたような…。





Bruce Springsteen - The Rising

Bruce Springsteen - The Rising (2011)
The Rising Born in the Usa

 早いものであれから丁度10年が経過したことでアチコチで様々な特集をしているし、そのおかげであの衝撃的な映画なんかは比較にならない映像を久々に見ることになったのだが、いやはや、凄まじい映像だった。今見ても衝撃的なことに変りはなく、日本の津波の映像も似たような恐怖感があるが、歴史的に語られていく映像なのだろう。あの時何してたっけなぁ…ってのが自分的な思い出で、別に普通だったんだけどさ、あまり人と話さなかったな、事件については。何か政治的だったり思想的な話になるから食い違うのもヤだったしね。まぁ、凄いなぁ、あれ、っていうくらいです。

 あの911から半年強で作り上げられたブルース・スプリングスティーンの「The Rising」という作品は、発売前からあのブルース・スプリングスティーンが911の事件を基にしたアルバムをリリース、との話は耳に入っていたし、その当時も聴いたんだけど、何せ自分的にはブルース・スプリングスティーンなのであまり真面目に聴けなかったんだよな、いや、好みの問題です。ただ、テーマがテーマなのでやっぱり何度か聴いたんだよね。もちとん歌詞をしっかりと熟読していかないとよくわからないし、よく読んでも直接的ではない表現が多いのでピンとくるものも多くなかったってのもあって、そうかなぁ~っていう感想が先に来ちゃったんだよね。音的にはさ、ブルース・スプリングスティーンらしい普通にロックな音だけど、確かに暗めな感じ…それでもEストリートバンドとの久々の共演ってことで話題だったようだが。本来ならもっと突き抜けて明るいR&Rだったのかもしれないから、やっぱりどよ~んとした雰囲気は演奏の中に落ちてきているみたいで…、音としてはやや聴き辛いものがある。

 徐々にネットを中心としてアチコチでこのアルバムが分析されたり解説されたり本人の弁もあったりして、何を書いているのか、何を歌っていたのかがわかってくると改めてその深さに驚いたものだ。「The Rising」ってアルバムは何となくのイメージでは「悲惨な目に遭ったアメリカ人よ、皆頑張ろうじゃないか」というメッセージを込めた作品だと思ってたんだよね。でも、実際は「アメリカ人よ、本当に戦争に向かっていいのか?もっと良い解決方法があるんじゃないのか?」とか「自分は今から自爆テロに行くんだ、これも辛い」というテロリスト側のものの見方なんてのもあって、単にアメリカという国の代表という歌ではなく、実はアメリカン人として、というかアメリカ人でも人の子として考えることがあるというようなメッセージでね、なかなか深かった。あの「Born in the Usa」でも勘違いされたままなブルース・スプリングスティーンだけど、「The Rising」でもそんなメッセージでね…、だからかな、めちゃくちゃ売れたってんじゃなかったと思うんだよね、これ。

 深いよなぁ、ブルース・スプリングスティーンの歌詞って。自分の目線、消防士の目線、被害者の目線、実行犯の目線など様々な視点での感情による歌詞、なかなか面白い取り組みだなって思う。ちょっと角度変えてみればそんなコンセプトアルバムとかあるんだろうけど、対象が対象だから深みを増すよね。

 さて、難しいこの世の中、世界に平和は来ないかもしれないけど、少なくとも日本周辺は平和でいてほしい。





Patti Smith - Outside Society

Patti Smith - Outside Society (2011)
Outside Society Original Album Classics
Patti Smith: Original Album Classics - Patti Smith Original Album Classics Horses - Patti Smith Horses

 女性ボーカルってことでアレコレ見てるとねぇ、ジャンルとか無視したのが出てきたりするのもあって面白いんだが、今回はまた新たな罠に引っ掛かってしまって(笑)。パティ・スミスの昔の顔が出てきたので、こりゃ何だ?と。またドキュメンタリーとかインタビューディスクとかそんなんだろうななんて感じの昔の顔面アップの写真だけだったから大して期待もしないでクリックしてみたんだよね。そしたら最近リリースされた再々度のリマスターベストアルバムっつうことで、今じゃもうパティ・スミスも安売りの対象かよ、と思ったんだが、レビューを見ていると何やら新たにリマスタリングされたようでこれまでのリマスター盤よりも良いように書かれていたのでちょいと気になった。まぁ、ちょっとここ最近静かな歌モノばかりだったりな…と言うのもあって聴いてみたらこれがまた、ハマってしまって(笑)。やっぱりロックは最高にかっちょいい。改めてロックのパワーとかっこ良さに惚れ惚れってトコでしたよ。

 「Outside Society」っつう作品でね、アナログ盤もリリースしているから相当自信のリマスターなんだと思う。確かに聴いてみると音それぞれがぶつかり合うこと無く個性を出したミックスに仕上がっていて、機材と技術の確かさを感じるよね。まぁ、アナログ盤をそれなりの機材で鳴らした時の音に近づいたというような印象ではあるけどさ。以前はリマスターとか結構気になってたけど、こんだけ何でも出てくるとよっぽど元音の悪いのじゃないかぎりリマスター自体には興味が無くなってきているのでね。リミックスは別でしが。それでもひとつの作品で商売しすぎでしょ。

 話が逸れた…。パティ・スミスのデビュー期からついこないだのリリース作まで網羅したかなりナイスな選曲で湿られたベスト盤。文句を言えばキリがないけど、もうね、オリジナルアルバムを散々聴き込んだ身としてはこういう機会に聞き直すっていう感じのベスト盤はそれで十分なんですよ。こんなに楽器の音が際立っているとまた新たな発見っつうか、迫力の再認識ってのはあるけどさ、基本的にスピリッツもパワーもそのままだからそれ以上はない。音の質で変わるようなものじゃない部分が大きい人だからさ、パティ・スミスって。

 それにしてもこのジャケット、もうちょっと何とかしとけば良かったと思うのだが、そのいい加減さもまたアメリカのシンガーって感じかね。いずれはこういうベスト盤が標準化していくのかな。キッスと同じような扱いになるのは避けてほしいなぁ、パティ・スミスは。…と思ったら既に5CDセット2千円強ってのがあるんだ…。





Sophie Milman - Sophie Milman

Sophie Milman - Sophie Milman (2006)
Sophie Milman Make Someone Happy
ソフィー・ミルマン - ソフィー・ミルマン ソフィー・ミルマン Make Someone Happy (メイク・サムワン・ハッピー) - ソフィー・ミルマン Make Someone Happy
 なかなかエキゾチックな女性との出会いが続いているので某ブログの主もおそらくフムフムと言って喜んでいるだろうと想像しているのだが、今回はちょっと毛色が異なった世界を味わえるかもしれない。まぁ、正直言ってジャズボーカルの甘ったる世界ばかりを聴いているとどうにも虚しくなる瞬間ってのもあってですね、いや、それは多分ジャズヴォーカルが流れている場所と時間と相手を想像してしまうからだろうと…(笑)。実際に想像するような事象に出会ったことがないので多分映画の見過ぎでしかないのだろう…。

 2006年にリリースされたソフィー・ミルマンというボーカリストのデビューアルバム「Sophie Milman」でして、デビュー時からこんな色気を見せてくれます。ちょいとレビューを読んでみるとロシア生まれのイスラエル育ちだけど結局カナダから世界に出てきたという経歴の持ち主。ん?と思ってジャケットをよく見ると確かに顔立ちや目付きが欧米的ではないなということに気付く。やっぱりこの手の女性進出って相当進んできたんじゃないか?世界中に。そう思うほどに今まで情報量が少なかっただけ?昨今の情報量の多さに世界が狭くなったのかもしれないってのはわかるんだが。

 何はともあれ、この「Sophie Milman」という女性のアルバムだ。ありていに言えば日本のエゴ・ラッピンっつうバンドの歌に近いものがあってエロ系ではなくって力強く聴かせてくれる歌声、それでもえいっかりとバラードなりジャズ・スタンダードなりも聴かせてくれる、だた本人もそういった自分の声と質について理解しているのか、実に多岐に渡ったジャンルにまたがる歌を歌っているようだ。ボサノバからスタンダート、アップビートからバラード、エゴ・ラッピンに加入しても多分大丈夫、ってかこっちのが上手いけどさ(笑)。ブライアン・セッツァーあたりと一緒に50sスウィングなんかやっても良いだろうなぁ…とか想像が膨らむ歌手ですね。





Nicki Parrott - Fly Me To THe Moon

Nicki Parrott - Fly Me To THe Moon (2009)
フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン ムーン・リバー

 ちょいと前に女性ブルースギタリストがかなり世界中で台頭し始めていて、今じゃテクニックも人気も標準以上のものを備えていてひとつのシーンを形成しているという新世代の流れを実感したばかりで、そのあたりもウチのブログでまざまざと取り上げていたことがあるんだけど、もしかしたらジャズボーカルのシーンも女性がかなり活発に出てきているのかもしれない。ここ最近のリリース作品がアマゾンレコメンドに並ぶんだろうけど、結構良い感じの多いもんね。片っぱしから聴くほどジャズボーカルに飢えてないし、ってか違いを実感できないのでそんなの進まないんだけど、それでもへぇ~、面白いなぁってのはある。先日のヘイリー・ロレンはアラスカ出身の女性で美貌を生かした歌を聴かせてくれたが本日はオーストラリア出身のニッキ・パロットという女性。

 ニッキ・パロットという人は歌も去る事ながら、なんとウッドベースを弾き、更に歌も歌うという女性で、これまたなかなか容姿端麗で才能のあるミュージシャンなワケらしいです。いやぁ、ジャケットがなかなか誘っている感じがあったので見てみたんだけど、個人的にはですね、「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」というアルバムの一曲目に入ってた「素敵なあなた」という歌が随分と好きでして…、もう何年も聴いてなかったなぁ~ってのもあってニッキ・パロットのカバーで久々に聴くことにしたワケです。この曲が好きなのは…もう随分古い話ですがね、桃井かおりが何かの映画でジャズシンガーの役をしてて、そこで歌っていたのがこの「素敵なあなた」だったんですよ。桃井かおりのジャズってさ、なんかやさぐれてて良い感じだし、そこでこんな素敵なメロディか~と言うんでね、感動してたんだよ。だからニッキ・パロットのベースと歌聴いてて、あぁ、やっぱり良いなぁ~と個人的に冒頭からノックアウトされてたんです。

 まぁ、そういうの差し引いてもムーディなジャズボーカルスタンダードとして聴いているとどれもこれも落ち着く素敵なアルバムです。激しさはなくて、さすがにベースはかなりクローズアップされた音になってるけど歌がかなりエロティックな雰囲気も出しているし、絡みつくサックスやピアノもこれまたしっかりとムードを壊さない絡み方。真っ暗なバーとかクラブでチークするなら最高にエロいサウンドってところか。ニッキ・パロットって結構な人生経験あるんだろうと推測しちゃうけど、やっぱり「恋のゆくえ ファビュラス・ベーカー・ボーイズ」で見たような世界を経験しているんだろうか?と勝手に想像して音に溺れられる世界が良い。

 んでさ、YouTube見てたら何とあのレス・ポール氏とのセッションなんてあるのに驚いた。かなりの才女なんじゃないですか、やはり♪







Halie Loren - They Oughta Write a Song

Halie Loren - They Oughta Write a Song (2010)
青い影 Stages
THEY OUGHTA WRITE A SONG (青い影) - ヘイリー・ロレン THEY OUGHTA WRITE A SONG (青い影) Stages - ヘイリー・ロレン Stages

 恒例のアマゾンでひとつ新たな世界のアルバムをめくってみると、お馴染みのレコメンドアイテムがズラズラっと出てくるので見ていると、結構色っぽいジャケットのアルバムってあるんだなぁ~と音よりもジャケットで興味を持ってしまった。まぁ、大概がジャズボーカルもので、ここのところ若い女性が結構出てきているようで、なかなか艶やかなので微笑ましい。ま、若けりゃ良いってもんじゃないんだけど華はあるよなというのもひとつの売りなんだろうし。そんな中から数枚…、だから背景とか全然知らないしいつ頃の誰それってのもあんまり気にしてないからわかんないけど、ただ、女性ボーカルものばかりで選んでるからねぇ。

 ヘイリー・ロレンという若そうな女性が2010年にリリースしたアルバム「青い影」ですがね、まぁ、アルバムタイトル通り「青い影」はプロコル・ハルムのカバー曲。ロックのスタンダードも今やジャズシンガーの登竜門的なものになってきたか?アレンジや歌唱方法などオリジナルと比較すべきものではないのだが、どんな味わいに仕上がっているのかがかなり楽しみなロッkのジャズアレンジ編。ヘイリー・ロレンなる女性はもうアルバム何枚もリリースしていて、それぞれが魅惑的なジャケットだったりするのでこの美貌もひとつの売りなのだろう、かなり成熟してきて良い感じ。音的には基本的にスタンダードな世界でジャズピアノをバックにソフトに歌っていくバーで聴けるような世界。その分邪魔になることもなく見事にムーディな雰囲気を出していて、どこで流れていても素敵だなという印象を与える声なので、ロック好きな人間からしてみたらカバー曲があるおかげでとっつきやすい。いつもはロックだ~と言っててもこんな懐も見せてみれば何かの時に役立つ?かもしれん(笑)。

 この「青い影」ってアルバムタイトルはもちろん日本だけで、正式なアルバムタイトルは「They Oughta Write a Song」っつう一曲目に入っている作品のタイトルなので、ヘイリー・ロレンとしては別にカバー曲で聞かせていこうという意思のアルバムではなかったのだろう。ただ、そうしたくなるほどに名曲が散りばめられてて、「枯葉」や「サマータイム」なんてのは誰でも知ってる曲だし、ボーナストラックに入っている中にはキンクスの「サニー・アフタヌーン」やオーティスの「The Dock of The Bay」なんてのもある。いやいや、気になるでしょ?更に「Stages」っつう作品ではU2の「I Still Haven't Found What I'm Looking For」とか聴けるし、結構良い雰囲気で知ってる曲が流れるんでね、馴染み易いワケです。そしてジャケットで見られるまぁ、よろしい感じの美貌だし。





Eliane Elias - Light My Fire

Eliane Elias - Light My Fire (2011)
Light My Fire Eliane Elias Plays Live
ライト・マイ・ファイアー - イリアーヌ・イライアス ライト・マイ・ファイアー Eliane Elias Plays Live - イリアーヌ・イライアス Eliane Elias Plays Live

 ちょいと前に「灰とダイアモンドと月の裏側の世界」というブログでひたすら美女なCDが書かれていて、どんなんかなぁ~とジャケットで気になってて、しかもそれが何回も何回も書かれているのでね、音もすごく良いんだろうな、と思って見てたワケです。そしてどのジャケットも秀逸な大人の女性の色気を醸しだすもので、惹かれる色気だったんだよね。おかげでこのイリアーヌ・イリアスという女性が実に気になってしまったのだった。「灰とダイアモンドと月の裏側の世界」ではちょくちょくこんな色っぽいものを特集されることがあって、自分と好み似てるわ~って思いながら毎日見てるんですけどね、いや、ほんとイイ女の定義が一緒なんで楽しいです。

 イリアーヌ・イリアスという人は元々ジャズピアニストとして出てきた人で、ブラジル人ってこともあってボサノバを歌うようにもなって、そのどちらもかなり素敵な音なんです。もう30年近く活動しているので年の功は想像がつくのだけれど、それでこの美しさですか、そして音楽の才能もこれほどに恵まれるというのも神が二物を与えた人ってことか。まぁ、そんな話はともかくですね、今年の2011年にも新たにスタジオ・アルバムをリリースしたようでして、それがまた「Light My Fire」というのだから面白い。もちろんあのドアーズの「ハートに火をつけて」のボサノバ風カバーバージョンでしてね、それがまた完全に別の曲でありながらしっかりとドアーズらしさを残した感じでユニーク。そんなキーポイントからか入り込みやすいだけど、そもそもボサノバとピアノだから普通にこの暑い夏に聴くには何の抵抗もなくすんなりと雰囲気と空気に馴染む音なのでBGM的に聴いていても心地良いことは間違いない。

 細かいテクニックとか誰それの影響とかよくわかってないんだけど、やたら心地良い音だな~と。ボサノバって古くからあってアストラッド・ジルベルトなんてのが有名だったり小野リサってのも割と話題には出てくるんだろうけど、本場ブラジルでの若手の人達ってほとんど名前知らないし、若手じゃないけどこうして新たにボサノバの騎手みたいになってる人に出会えるのは嬉しいものだ。ついアマゾンのリコメンドで色々探してしまったしね。まぁ、このイリアーヌ・イリアスはかなり別格の風格を備えているのでね、この前にリリースされたライブ「Eliane Elias Plays Live」ではボサノバだけじゃなくてもちろん本筋のジャズピアノも華麗に披露されている生々しい演奏が素敵。

 何と言ってもどのアルバム見てもジャケットで惑わせる色香が堪らなくてねぇ、これがアナログだったらホント凄い美しい~ってのがデカく感じるのだが、こういうジャケットセンスいいよね。しかしいつまでたってもこういう色香に惑わされるのが男なのだろうか?





Joss Stone - LP1

Joss Stone - LP1 (2011)
Lp1 Superheavy
LP1 - Joss Stone LP1 The Soul Sessions - Joss Stone The Soul Sessions

 特に自分の趣味的にはR&Bやソウルというものを聴くワケでもなくて、そりゃ聴けば凄いなぁ~ってのはあったりするんだけど、あまり幅を広げようとするジャンルではなかったんですね。だからあんまり詳しくないけどさ、ただ聴いててハートに染み渡るというか心踊るような歌声に出会った時はやっぱり聴き続けることもある。まぁ、黒人ソウルにはそれでもあまりじっくりと聴き込むってのはなかったかなぁ…。何でだろ?多分未熟な自分の耳のせいです。ところがですねぇ、ここのところエイミー・ワインハウスやジョス・ストーンと言ったとんでもないソウルフルなシンガーが英国から出てきて、そんなの聴いてるともうとんでもないワケよ。ジャニス・ジョプリンの再来と言われる逸材は何人かいたけど結局皆話題だけだったりしてなかなか本物ってのがシーンに生き残れていないのも実情、それがこの人達の存在で、まだまだこんな歌声の女性はいっぱいいるんじゃないか?なんて思ったりした。生憎エイミー・ワインハウスは生き様までジャニス・ジョプリンと似たような破滅型だったようで、天分の才能を出しながらもロックな生き様をさらけ出してドラッグで消えていった…かどうかしらないが、多分そんな感じ。

 さて、一方の清廉潔白に見えるソウルシンガー、ジョス・ストーンは若くして出てきたのもあって当初のソウル好き好き路線からアルバムを重ねる毎にどこか単なる流行りもの的な黒人音楽との融合品になってきて、本人の意向なのか作り手の売る側の意向なのか、興味をそそらない代物をリリースしていた。まぁ、今回の新作「Lp1」を聴いてみて思うのはやっぱり本人はもっともっと純粋にソウルを歌いたかったんだなと安心したし、これまでよりもより一層パワフルに心に訴えかけてくる歌がホントに心に染みる。ソウルってのは音楽のジャンルじゃなくて、ホントに心に響く歌の事を言うワケで、それはジャニス・ジョプリンでもそうだし…、ジャニスはブルースと言ってたけどさ、いいんだよそんなのどっちでも。ただね、ホントにジョス・ストーンの「Lp1」は過去最高の傑作であること間違いないし、今世の中で簡単に聴ける音の中でこれだけ心に入ってくる歌を聴けることも他にはないだろう。

 調べてみるとジョス・ストーンがあのユーリズミックスのデイブ・スチュワートの作品製作のお手伝いに行った先で、環境的に盛り上がったのか、売り側の意図から解き放たれて好きにソウルを歌いたくなったのか、6日間で録音を済ませた勢いと感情の込められた作品らしい。そりゃ、そんだけのパワーが聞き手にダイレクトに響くんだからとんでもないアルバムだわさ。シャウトとか歌の技術とか多分凄く上手いし色いろあるんだろうけど、何でもいいっす。ちょっと大きめの音でジョス・ストーンの息遣いを聴きながら歌を聴いているとホントに響く。素晴らしい。良い音楽に出会えたなぁと思う。こんな作品ばかり作ってたら命短くなっちゃうだろうからたまにで良いけど、こんな魂聴かせてほしいな。

 この後にはデイブ・スチュワートと意気投合したのかミック・ジャガー率いるSuperheavyに参加しているので、そっちもまた楽しみだが、どう考えたって別にミック・ジャガーの歌がジョス・ストーンのように響く声なワケでもないし、他のメンバーを見てもジョス・ストーンが最高の歌い手だってことは一目瞭然なので、果たしてどんなコラボが聴けるのか楽しみだ。ジャニス・ジョプリンって良いなぁと思ってるひとはジョス・ストーンの「Lp1」聴いて後悔することはありません。時代を超えた最高のシンガーが、エイミー・ワインハウスの分まで一人で伝えてみせると言わんばかりの超熱唱歌唱を心で聴いてほしいです♪







The Answer - 412 Days of Rock 'n' Roll

The Answer - 412 Days of Rock 'n' Roll (2011)
412 Days of Rock 'n' Roll Revival

 先日twitterで久々にThe Answerの話題を見かけて、それって何と3枚目の作品がリリースされてるよ、ってなモンでしてね、いや、全然しらなかったんだよね。そういえば随分前にセカンドアルバム「エヴリデイ・ディーモンズ」が出て、ちょっと聴いてたけど何となく飽きてしまって、ファースト「Rise」のインパクトほどじゃないなぁという感じだったワケだ。まぁ、もう一つ言えば昔ブログにも書いたけど、The Answerって初来日公演見に行ったんだよ。んで、全然ライブがよろしくなくてちょっと見放してしまった感もあってさ。アルバムの音とかギターの音とか歌とか凄く良いんだけど、ライブがダメってことはスタジオで作られた音なんじゃね?みたいに思ってしまってさ。だからちょいと引いて見てたのもある。

 ところがだ、音沙汰をあまり聴かなかったこの一年半くらいの間何してたかってのをそもままアルバムでリリースしてきました。「412 Days of Rock 'n' Roll」ってスタジオ盤じゃなくてライブアルバム…アルバムっつうかライブDVDとCDのセットものって所で、何とAC/DCとのジョイントツアーをしていたのはともかく、412日間も続いていたこのAC/DCとのツアーで鍛えられまくってたわけだ。先のライブの未熟度はこれで払拭されているのか?という期待を持たせたね。映像の方はまだ見れてないんだけど、とりあえず音の方から聴いてみた。

 まずねぇ、冒頭の歓声はともかく、音慣らしに出てくるギターの音、コイツが最高にかっこ良い。天下のレスポール直結の生々しくマーシャルで歪んだ音のハズ、だ、これ。ジミー・ペイジと同じ音が出てくるんだもん。え?あのギターこんな音出すんか?とマジに驚いた。全編通してこの独特の正にハードロックなレスポールの音色が最高に良い。曲とかよりもその音に惚れる感じ。そんでもって、ボーカルの図太い特徴のある歌声で…、これもさぁ、ポール・ロジャースでもあるしロッド・スチュワートでもあるしロバート・プラントでもあるし…、とにかくロックの歌声でやっぱり本物の歌声。それにレスポールのギターの音、リズム隊もそりゃタイトで良いさ…、だから悪いはずがないハードでドライブするロックな音で燃える。マジに燃えた。

 ただし、残念ながら数曲しかその余韻は続かなかったのだなぁ…、なんでだろう?やっぱり若いから曲が単調になっちゃうんだろうな。その辺はAC/DCの影響受けなくても良いんだが(笑)。もっとメリハリのある曲とか音楽性の深さとか持ち合わせるようになったらかなり最強のロックバンドの部類に入ってくるのだがな。これからか?何はともまれ、こんな良い音を聴けるってのは興奮したね。やっぱり英国産ロックは良いよ。今度はそのうちライブDVDの方も見てみよう。ちょいとギターを弾いている若者のアクションが怖いんだが…(笑)。

 …なんて思ったら今月末には「Revival」っつうスタジオの新作がリリースされるようで、これもまた力を付けたバンドを期待してみようかな♪




Leslie West - Mountain

Leslie West - Mountain (1968)
Mountain Nantucket Sleighride
Collection - Leslie West Collection Electric Ladyland Studios 1975 - Leslie West Band Electric Ladyland Studios 1975

 マウンテンというバンドってそもそもアルバムの名前から発生したものなんだ、ってことを知ったのはバンドのマウンテンを知った後だった。アルバムタイトルがそのままバンドの名になるのはちょくちょくとある話だけど、多分元祖がレスリー・ウェストのマウンテンなんじゃないだろうか?ま、だからどうした?と言われても別に意味はないんだけど、マウンテンって正しく言い得て妙だったんだなと言うのを知ったのも後になってから。音が先で映像見たことなかったからね。そんなレスリー・ウェストの最初のソロアルバム、もちろんマウンテン前の話です。

 「Mountain」1968年にリリースされたのかな、丁度クリームのプロデュースを行っていたフェリックス・パッパラルディがこの頃にレスリー・ウェストと知り合ったことで出てきたっていうタイミングもあったみたいだけど、面白い発掘。聴いてみて驚くのはまず歌よりもギターよりも左チャンネルでブイブイと鳴っているベースライン。一体誰がこんなベースラインを弾いてるんだ?ジャック・ブルース以外にもこんなベースを奏でる人がいたのか?なんて思ってしまうほどに「」で聴けるフェリックス・パッパラルディのベースラインは弾きまくっている。レスリー・ウェストのギターだってもちろん相当弾いているしかなりかっこ良いのも事実だし安定したフレーズが連発する…正しくマイケル・シェンカー♪いや、逆だが(笑)。それにしても左チャンネルのベースがうるさすぎる…。

 曲はバンドになってからの方が多彩な情景を見せてくれるので、本作「Mountain」で聴けるのはあくまでもオーソドックスなブルースロックスタイルで、それでもこの頃のシーンを見れば圧倒的に安定したプレイヤーってのはわかるだろう。こんな風にギターを弾ける人ってアメリカじゃ少なかったんじゃないだろうか?思い付く中ではマイク・ブルームフィールドとかくらい?ジョニー・ウィンターはちょっと後だし…、いや、こんだけブルースをエレキできちんと聴かせるのは見事。マイケル・シェンカーもこういうのやってほしいなぁ…。

 そんなことで、歌やリズムはやや単調さがあるもののギターとベースのテクニックでアルバム丸ごとの信頼感が圧倒的に保てる一枚。ジャケットも言い得て妙なナイスなセンスはこの頃のアメリカには珍しい…、ベタではあるが。こういうギターを抑えていると後々の歴史がよくわかるようになるよね。それにしてもクリームに似た系統すぎる(笑)。





West Bruce & Laing - Why Dontcha

West Bruce & Laing - Why Dontcha (1972)
Why Dontcha Live 'N' Kickin'

 ポール・コソフとジャック・ブルースというセッションを聴いてみたかったなぁとここ一連の記事を書き上げている中で思った。まぁ、ポール・コソフの人生が短かったのでそんなジャムセッションへの展開はなかったし、あったとしてもポール・コソフが完全に萎縮してしまっただろうなぁ。なんだかんだとシャイな性格だったようだし、それもあってかあまりメジャーな人とのセッション活動は見当たらない。そんな繊細な人だったからこそのギターだったのだろう。一方ジャック・ブルースはクリーム解散後にソロアルバムを製作しつつもそのプレイヤーとしての音楽的才能はとどまることを知らず、クリーム時代に世話になったフェリックス・パッパラルディ辛みのマウンテンが暗礁に乗り上げたところにフェリックス・パッパラルディの代役として参加し、しかもマウンテンへの加入という枠ではなく、マウンテン解散後のレスリー・ウェストとコーキー・レイングとジャック・ブルース主導のバンドを組んだって方が正しいんだろう。

 1972年にリリースされた作品「Why Dontcha」では一般的には前評判に敵わぬ駄作として知られているんだけど、実際に聴いてみると相当ハードな仕上がりでかっこ良いんだけどな。別の酷評するほどの音でもないし、しっかりとロックしてるし時代も反映しているしそもそも英米ミックスのバンドの作品だけど両者が近い嗜好で歩み寄っているので楽曲の秀逸さが欠けているもののかなり熟成したミュージシャンの音が聴ける。ベースもギターも弾きまくってるしさ、ドラムも含めてクリームほどのインプロプレイじゃないにしてももっと形にあった音のぶつけ合いって意味でジャック・ブルースも面白かっただろうし、レスリー・ウェストからしてみたらちょいとプレイヤー的には物足りなかったフェリックス・パッパラルディの代わりに強烈なベースプレイヤーがいるってのは嬉しかったんじゃない?まぁ、結果的にバンドそのものはさっさと空中分解してしまったけどさ。

 どの曲も個々人が好きに音を出せている如何にも70年代ハード・ロックのトリオバンド的な音で、二人ともギブソン弾いてるからか音が濃い。こんだけ分厚い音はすごく好きだし、それでいてレスリー・ウェストの音は流れるようなラインがあるから不思議だ。正にマイケル・シェンカーを聴いているかのようなギタープレイ…って逆だけどさ、ホントそんな音だから頼もしいし、ジャック・ブルースはやはりあのまま、もっと好きに弾いているようだし、曲も歌もハープも鍵盤も、まぁここまでやりますかっつうくらいに貢献してる。カッチョ良いアルバムだけど確かに光る曲がないのも事実。ジャック・ブルース関係ってホントに曲は恵まれないっつうか…、ミュージシャンなんだな。



John Martyn - Live At Leeds

John Martyn - Live At Leeds (1975)
Live at Leeds Solid Air (Dlx) (Exp)

 アイランドレコードってのは70年代初頭ではまだまだ大きな会社ではなかったのか、レーベル内のミュージシャンを結構交流させていたみたいで、そこかしこで同じレーベル内の人脈でのセッションやゲスト参加などが繰り広げられているのをクレジットで確認できる。ミュージシャン的に見れば、自分のソロアルバムやバンドでの作曲のアイディアや刺激などやはりミュージシャン仲間が多い方が良いワケで、それが好みの音楽ややっている音楽のスタイルとして違っていても、むしろ違う方がトライする気持ちも強くなるのかもしれない。更に英国ってのはルーツがトラディショナルなので根本的な部分で合わないってことはあまりないのかもしれないな。日本人も演歌というキーワードでどこか繋がってしまうしね(笑)。そんな背景がよくわかる活動をしていたのがフリーのポール・コソフかもしれない。まるで畑違いのAmazing Blondelの「マルグレイヴ・ストリート」に参加したり、先のジム・キャパルディの「Oh How We Danced」にしてもある意味挑戦だろうし。

 1975年にリリースされたことのあるジョン・マーティンと言う英国玄人向けなフォークギターシンガーソングライターのライブアルバムではポール・コソフがギタリストとしてツアーに参加しており、その模様を記録した貴重なアイテム「Live at Leeds」♪自分はまだ聴いてないけど、今じゃ「Live at Leeds (Deluxe Edition)」としてデラックス版が出ているようだ。そもそもこの「Live at Leeds」というアルバム、よく経緯は知らないけど、一般流通に値するほどのプレス枚数がなかったらしく、かなりニッチなアイテムだったようで、そもそもジョン・マーティンとポール・コソフの交流が取り沙汰されるようになったのもそんなに古いことではない。全然知られていなかったセッションでもあるか。ましてやスタジオ・アルバムの参加はなく、ライブだけでの参加だったし、それでいてこの「Live at Leeds」がほとんど売られなかったっつうのもある。だから全然手に入れられなかった。ネット時代になってから聴いたんだけどさ、そもそもジョン・マーティンってホントにフォークシンガーの世界の人でこの前後のアルバムのメンツ見てればわかるけど、「Solid Air」ではほとんどフェアポート・コンヴェンションとのジョイントでソロ名義アルバム、名作。そして「Inside Out」ではアイランドレーベルの仲間たち、すなわちトラフィックの面々なんかとのセッションアルバムを作っていたりする不思議な方。

 この「Live at Leeds」ではポール・コソフとダブルベース奏者で知られているダニー・トンプソンが一緒にプレイしているという不思議なライブアルバムなのだ。しかも演奏しているのが結構フリーキーでアバンギャルドな世界だったりしてかなり摩訶不思議。ダニー・トンプソンのダブルベース=ウッドベースがかなり自由自在に動き回っていて、そこにジョン・マーティンのフォークと歌が乗っかるようなものなのでホントに自由な空間だらけ、それでいて他の楽器が入るスキがないので結構困る。うん、それはポール・コソフも同じだったようで、まぁ、このコロってのは体調不良なんかもあっただろうけど、あまりギターが弾けてないっつうか弾いてる音が聞こえてこない。あの音はね。もしかしたらアコギでのオブリなんかはポール・コソフな気もするけど、そうだとするとポール・コソフのアンプラグドなプレイって実に貴重でさ、あまり聴けないんでじっくりと聴いちゃうワケですよ。多分そうだと思うんだけどね。

 そんなことで今だからこそ日の目を浴びるアルバムっていう感じで聴いてもらえるとちょいと不思議な音に出会える。系統としちゃフェアポート・コンヴェンションとかストローブスなんかの類でジョン・マーティンの歌とギターがメイン。それにしてもダニー・トンプソンのベースが凄い…。この人ペンタングルの創始者でもあり、また近年でも様々なミュージシャンとのセッションを繰り広げる人です♪



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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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