Jim Capaldi - Oh How We Danced

Jim Capaldi - Oh How We Danced (1972)
Oh How We Danced Oh How We Dance / Whale Meat Again

Blue Soul - Paul Kossoff Blue Soul - Paul Kossoff

 トラフィックという自分的には全然掴み所のないバンドメンバーの中で、一番取っ付けたのがもしかしたらドラマーのジム・キャパルディかもしれない…ってか多分そうだ。元々トラフィックって苦手だったんであんまり聴いてなかったんだけど、フリーと同じレーベルだったり、プロデューサーもクリス・ブラックネルっつう人で、これもフリーと絡んできたのでフリーのメンバーと…とはならずに、なぜかポール・コソフと割と交流が深かったようで、コソフがセッションに参加しているってのを先に聞きつけたからかもしれない。だからそれは音を聴きたいってことで、ジム・キャパルディの「Oh How We Danced」というソロアルバムを聴くことから始まった気がする。

 1972年にリリースされたアルバム「Oh How We Danced」では堂々とポール・コソフがギタリストとしてクレジットされていて、その才能はアルバムタイトル曲「Oh How We Danced」で思い切り聴けるんだが、いつも「Oh How We Danced」ばかり聴いていたのでちょっとアルバム全編を…というワケだ。ジム・キャパルディってドラマーの割にソングライティングや歌の才能にも恵まれていて、結構ソロ作品をリリースしてった人で、それがまたジム・キャパルディというソロの味を持ったスタイルになっているのが人気だったみたい。これまでのトラフィックの面々の南部チックなレイドバックした雰囲気とかとはまるで異なった、思い切り英国風のスワンプに近い…スワンプっつうと南部系なんだが(笑)、もっと躍動感と泥臭さが詰まったような感じで、ダラダラした雰囲気のレイドバックとは異なる音で、しかもバラードとかもしっかりと良い感じで入ってるっつうものだ。

 この「Oh How We Danced」という作品もそんな傾向で、アルバムとしても実に聴きやすく、ソフトな世界と確かに南部チックな雰囲気のアルバム、ただしもうちょっと楽しそうなイメージを持てる雰囲気の作品になっててさ、コソフ関連で聴いたけど、結構良いの拾ったなって感じ。んで、そのポール・コソフの本領発揮全開を聴ける「Oh How We Danced」がアルバム最後に入ってて、もうねぇ、西城秀樹でも聴いているかのような気持ちの良い歌いっぷりと思いきりスワンプな世界で炸裂するギターソロ♪カッチョ良いししっかりハマってるっつうのは意外な発見だけど、一度聴いてほしいよな、これ。別にアルバム買うほどじゃないと思うけど、こんな曲調でもギター弾くのか、コソフっていう感覚が新鮮。うん、それだけでこの人とこの「Oh How We Danced」というアルバムに価値が出るもん。



Dave Mason - Alone Together

Dave Mason - Alone Together (1970)
Alone Together ライヴ~情念(紙ジャケット仕様)
Feelin' Alright Live - Dave Mason Feelin' Alright Live Live At XM Radio - Dave Mason Live At XM Radio

 昔からロックの名盤としてジャケット写真をよく見ていたし、しかも変形ジャケットで結構面白い試みなアルバムってことでも有名で、しかもまぁ、トラフィックのギタリストさんの最初のソロアルバムで、クラプトンが南部の音に向く時には同じく既にそういう方向を向いていたという才人でもあったと知識だけはあったものの、どうしても手が出なかった人の作品がこのデイブ・メイソンの「Alone Together」というアルバムだ。1970年にリリースされているので、そりゃかなり早い時期でのアルバムで、参加メンバーも見事にアメリカ南部の面々とトラフィックの同僚達というまったりした雰囲気の作品だが、果たして如何に…。

 随分と後になって聴いたけどもちろん一回だけしか耳にしていなかったと思う。それも多分途中で止めてるはず。そんな思いしかなくてこんなブログに書くなっつう話なんだろうけどさ、流れ的にしょうがないんだもん(笑)。いや、それだけでもなくてどんな音だったっけな?ってのと確か苦手分野だったような…ってのとあってね、懐かしくも久しぶりに聴くには良い機会なんですよ、ブログネタってのは。そんなことで聴いてみることにしました。ジャケ見てやっぱりダメだこりゃ(笑)って思ったのもまたか、って我ながら思ったが、この顔面のアップってダメでしょ、普通。ジャケってさ、表見て裏見るワケじゃない?裏見て「?」ってなるもんな。ってことでまず最初からヤな気配感(笑)。

 さて、気を取り直して「Alone Together」の音を聴こうじゃないか…と聴き始めるのだが、これまた確かに思い切りアメリカ南部なレイドバックした70年代を象徴するかのような音でしてね、そういう意味ではクラプトンのデラニー時代とタメを張れるくらいのレイドバック感ですよ。レオン・ラッセルやリタ・クーリッジやそれこそデラニー&ボニーやドン・プレストンなどまで…とほとんどクラプトン参加のデラニー&ボニーと変わらない面々なんじゃね?と思いつつもややギターが前に出ている感じで良いギターを聴けます。っつうか音もバンドも雰囲気バリバリで見事にレイドバックした時代を聞けるので英米合作バンドとして見事に機能した作品じゃないかと。

 ただしこの手の音で毎回恒例になってしまったのが自分の生理的嫌悪感。わかってはいたけど受け付けなかったなぁ(笑)。邪魔になる音じゃないけど好みじゃないから割と苦痛だったりする(笑)。ってなことで、最初から手が伸びなかったってのはやっぱり自分としては正解だったんだなという事例のアルバムでした。しかしこの調子だとトラフィック関連はヤバいよな…そもそもそういう狙いのバンドだったんだろうから。



Steve Winwood - Steve Winwood

Steve Winwood - Steve Winwood (1977)
スティーヴ・ウィンウッド(紙ジャケット仕様) Arc of a Diver
Steve Winwood - スティーブ・ウィンウッド Steve Winwood Live from Madison Square Garden - Eric Clapton & スティーブ・ウィンウッド Live from Madison Square Garden

 最近のクラプトンとの共演でまたその才能をシーンに魅せしめてくれたとも言えるスティーブ・ウィンウッドだが、天才少年の名の通りにシーンに登場してきたのは60年代で、かなり古い人。それでいてグループ活動主体だったのでなかなかソロアルバムがリリースされなかったんだが、ようやくのソロアルバムをリリースしたのは1977年のこと。あまりにも遅すぎたソロデビューのような気もするが、それなりに事情があっての話だろう。ファースト「スティーヴ・ウィンウッド」から後には自らが全ての楽器を演奏する完全ソロアルバムなんかに進むのでやりたいことあればさっさとやれば良かったのにね。

 1977年にリリースされたタイトルが示す通り最初のソロアルバム「スティーヴ・ウィンウッド」。スティーブ・ウィンウッドって人の音楽性ってのは自分的にはまるで理解できたことがないので、グループ時代からかなり偏見を持った聴き方をしてたんですよね。歌も上手いしギターも鍵盤も何でもこなすホントに才能のあるマルチミュージシャンだってのはあちこちで見かけるセッションで十分にわかってるしその時はかなり感動するんだがなぁ、関連バンドやソロアルバム聴くと全然面白みを感じないのが常。何でだろう…?って不思議な人なのでした。しかし流れ的にちょいとまた聴いてみようかな、ってことでかなり久しぶりに聴きました「スティーヴ・ウィンウッド」。

 最初から何というのか…、AOR的なサウンドと正にブルーアイドソウルな歌声ととんでもなくエモーショナルなギターが鳴り響く楽曲から始まって、やっぱり才能は凄いなぁ…としみじみと思うものだ。ギターにしてもベースにしてもドラムにしても見事なものだけど…。うん、一応アルバム全編聴いてみました。佳作、っつうか多分好きな人には凄い名盤かもしれないと思うレベルの出来映えでさすがです。哀愁漂う秋の空的な作品で、やっぱ最初のソロアルバムだと気合入ってるのかなぁというのはよくわかります。ただまぁ、残念なことにどれもこれも自分的には生理的に受け付けない音だってのはまるで変わらなかった(笑)。どこが面白いのか全然わからなくてさ、響く所がないんだよねぇ…、ってかこういう音ってホントダメ。んなことで別にキライだってことを敢えてここで宣言しなくても良いんだろうけど、再トライした結果まだ自分には「スティーヴ・ウィンウッド」の良さがわからなかった、ってことで。



Blind Faith - Blind Faith

Blind Faith - Blind Faith (1969)
スーパー・ジャイアンツ Blind Faith
Blind Faith - Blind Faith Blind Faith Stages - Blind Faith, Cream, Eric Clapton & John Mayall Stages

 はて、ブラインド・フェイスのアルバムってどんなんだっけな?と昔のを引っ張り出してきました。これもまたねぇ、スーパーバンドって言われてた割にはあまり面白くなくて全然聞いてなかったりする一枚なんですよね、実は。クラプトン関係ってことで聴いたんだけどさ、何かハジけた感がなくて地味で…、もっと刺激的なのを聴きたい年頃の頃だったからしょうがないか。んで、先日の「Live From Madison Square Garden」を聴いてて、やけにアダルトだったのでオリジナルをね、聴いてみたくなったんです。

 1969年にリリースされた唯一のスタジオアルバム「スーパー・ジャイアンツ」。ジャケットだけが印象的で結構ロック系のレコード屋や喫茶店とかチラシとかあちこちでこのジャケットが貼られていたり使われているのを見ることが多いので自分でも中味を知った気になってるのもあったけど実はよく聴いてないので…、うん。口づさめるほどは知らないです。そんなことで、冒頭から…、リフ一発の楽曲でスタートするけど、どことなくギターヒーロー的な面がまだまだ出ていてなかなかよろしい感じ。これぞこの頃のクラプトン的スタイル、かも。スティーブ・ウィンウッドの方は安定してるよなぁ、この歌声とギターと鍵盤のプレイ。なんてったって歌が圧倒的にかっこ良い。自分の好みじゃないってのが問題だけど、個性的なのは事実でさすが天才少年です。

 曲も結構多様な展開で、アメリカに向かいたい雰囲気は結構出ているのでそんな方向性のバンドだったんだろうか、ジンジャー・ベイカーのドラムも良いバランスで入ってて、さすがに職人芸のプレイ。ただまぁ、バンドとして聴いてしまうとちょっと突出した感じがどこにも見当たらないっつうかね、スティーブ・ウィンウッドってそういう意味では器用貧乏っつうか…、クラプトンもまだ自分だけでは光れなかったっつうか、丁度そんな時期を記録してしまったアルバムかもしれんね。やっぱり何度も聴く価値を見出せない作品だったことを思ってしまった。昔は何かの評論とかレビューとか読んで絶対コイツを理解しなきゃいけないんだ、みたいなのあったけど今はもう自分の耳で好き勝手に聞く音を選んでるからさ、勝手に書いてます(笑)。





Eric Clapton & Steve Winwood - Live From Madison Square Garden

Eric Clapton & Steve Winwood - Live From Madison Square Garden (2009)
Live From Madison Square Garden Live From Madison Square Garden [Blu-ray] [Import]
Live from Madison Square Garden - Eric Clapton & スティーブ・ウィンウッド Live from Madison Square Garden Blind Faith - Blind Faith Blind Faith

 クラプトンが激しさと戦いのバンドでもあったクリーム解体後に選んだのは天才少年スティーブ・ウィンウッドとの融合となったブラインド・フェイスだったワケだが、アルバム一枚と何度かのライブで終わってしまったことを見ると、何となくその場での流れだったのかなと。きちんとそこまで何をしていくってのを見出せないウチにとりあえず始めたのがブラインド・フェイスで、そこはクラプトンってよりもスティーブ・ウィンウッドの力量だったんじゃないかな。そんな時代から40年経ってクラプトンが人生の総決算を行っている中にスティーブ・ウィンウッドとの共演を実現させたのが本作。

 2009年の再度の迎合をニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンで行って、その模様をアルバムとDVDやBlu-rayでリリースしたタイトル「Live From Madison Square Garden」。正にブラインド・フェイスの再演と見て良いワケで、市場では大好評のうちに迎え入れられ、今度かな?日本にもこの二人で来るんだっけ?ブラインド・フェイスなんて一瞬の歴史でしかなかったからこんな風にライブで見れるってのも考えられなかったけど、分からないもんだ。このニュースを聞いた時には果たしてブラインド・フェイス以外のレパートリーってどうなるんだろ?ってちょっと面白そうって思った。知名度や人気で言ったらどうしたってクラプトン主導だけどさ、テクニック面や実力や音楽的な幅で言ったらスティーブ・ウィンウッドも相当なものだし、なかなか難しいんじゃね?とかさ、思うワケよ。

 そんな面白さの結果としての「Live From Madison Square Garden」ではもちろんブラインド・フェイスの再演中心ながらもオーソドックスなブルースナンバーを中心に持ってきて、どちらかと言えばクラプトンのスタイルを軸にしたセットになっていた。もっともスティーブ・ウィンウッドのソウルフルな歌声とクラプトン顔負けのストラトのギタープレイはブルースにはピタリと当てはまるものなので、この選択は双方にとって大いに実力を発揮するナンバーで、また駆け引きしながらという楽しみもあったんだろうと勝手に推測。音を聴いてみてもギタープレイなんて結構スタイル似てるからさ、掛け合いも面白いんだよな。スリリングじゃないけど、良い感じで友人同士のプレイが聴けるって言うのかね。クラプトンもさすがに何年も歌ってきているから歌の方もスティーブ・ウィンウッドほどじゃないけど味が出ていてヒケを取っていない。何となく似た者二人の共演になってるみたいで微笑ましい。クリームの再編の時もそうだけど、もうリラックスして微笑ましく演奏するという感じになっているクラプトン、見て聴いている側もそんな風に聴いている。スティーブ・ウィンウッドも紆余曲折あっただろうけど、さすがにベテランプロプレイヤーでピアノ聴いてもギター聴いても歌聞いてもさすがの味。ノスタルジックにはすごく良い作品になってます。





Eric Clapton - Eric Clapton

Eric Clapton - Eric Clapton (1970)
Eric Clapton: Deluxe Edition Layla & Other Assorted Love Songs
Eric Clapton - Eric Clapton Eric Clapton Clapton Chronicles: The Best of Eric Clapton - Eric Clapton Clapton Chronicles

 クリームの他の二人と比べて音楽的幅の広さと言うのかミュージシャン的才能が異なる方向にあったエリック・クラプトン。改めてそれぞれのクリーム以降のソロ作品を聴いているとそんなことを思ってしまう。ブルースに固執するあまりのスタイル、これもまたギタリストだからそうなってもおかしくないし、それだけ深い音なワケで、それを追求していったからこそ今のクラプトンでもあるので良い悪いではないし、もちろん評価されているんだから多分クラプトンの方が支持されているってことだ。ただ、少なくともクリームの後の南部路線からこのファーストソロアルバムあたりってのはかなり熱意とはかけ離れた路線ではなかったんだろうかね?

 1970年にリリースされたエリック・クラプトンソロ名義での初アルバム「Eric Clapton」。今じゃ様々な形でCDがリリースされていてボーナストラックやらリマスターやら…、よくわかりません(笑)。そこまでするほどのアルバムなのだろうか?まぁ、売れりゃいいんだっつう路線もエリック・クラプトンの作品らしい…、決してクラプトンが悪いワケではないです。いやね、随分昔にこのアルバム…もちろんレコードで聴いたんだけどさ、そりゃエリック・クラプトンなんだから聴かなきゃってことでいくつもアルバム聞いたんですよ。でも、クリーム以降ではほとんど響くものがなくて、自分ブルースも好きだしロックも好きだけどそれでエリック・クラプトンが響かないって問題じゃね?と思ったりしたんだけどね。いや、曲としての「Layla & Other Assorted Love Songs」はすごく響いたけどアルバム全体は「??」だったし、以降のソロアルバム群も正にそのままハマれなかったし…。ライブも何回も見てるのにね。

 まぁ、そんな相性がよろしくないってのもあるんだけど、改めてですね、この「Eric Clapton」を聴いてみたんです。ところがですね、やっぱりこのレイドバック南部路線っつうのは覇気がなくて聴いていても全然集中できないんです。しかもジンジャー・ベイカーとかジャック・ブルースの白熱したソロアルバム、しかも同じ年にリリースされたのを聴いてからだったから余計に正反対に位置するアルバムとして冷めちゃって。だからクリームってもうやっていけない、ってエリック・クラプトンが感じたんだろうってのはよくわかる。そこがプレイヤー気質の強い二人とクラプトンとの違いだったんだろう。そんな余計なことばかりが脳裏をよぎってしまった「Eric Clapton」。多分アメリカ系統の好きな人はまるで逆の感じを抱くんだろうと思うけど、自分的にはちょいとねぇ~っていう感じは変わらずでした(笑)。



Ginger Baker's Air Force - Ginger Baker's Air Force

Ginger Baker's Air Force - Ginger Baker's Air Force (1970)
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 ロックの歴史に於いて金字塔を打ち立てたクリームは3人での編成ながらも実力派ミュージシャンの融合体だったこともあって短命に終わったのはともかくながら、以降のソロ作品などでそれぞれのメンバーの力量と指向性が大きく反映されることとなった。それはもうそれぞれの好みがまるで異なるものだったんだなと思うような展開で、この3人がバンド組んでたのかと後になればそのほうが不思議だったりする。まぁ、バンドなんて大概がそんなもんだろうけど。

 クリームの中でももっとも長老でワガママで個性的だったドラマー、ジンジャー・ベイカーはクリーム解散後クラプトンとブラインド・フェイスまでは付き合ったものの、結果的にはクラプトンに満足できなかったのかクラプトンが去ったのかわからんけど、よりハードで音楽的な路線を展開することにしたようだ。その答えが1970年1月のライブ実況録音盤をデビューアルバムとした「Ginger Baker's Air Force」だった。そうだねぇ、正直言って昔初めて聞いた時はあまりにも聴き易くない音だったので全然聴けなかったし、楽しめなかったなぁ。所詮ジンジャー・ベイカーだし、ドラムなんてよくわからないし(笑)、って感じでさ、アフロビートを導入して云々なんて評論からしてワケ分からんし、聴いても未知の世界だったので全然ついてけなかった。

 それでも英国B級ロックとか聴いて実に様々なエッセンスを聴いている中で、このジンジャー・ベイカーの「Ginger Baker's Air Force」を聴くとものすごく研ぎ澄まされた斬新な音であることに気付くワケよ。だってB級じゃないからさ、目指すものあって明確にそれをやってるって感じだから音の洪水度合いが違うんだな。総勢10名での楽器の嵐、歌はないんだから楽器のぶつけ合いでさ、それも隙間を埋めていくような楽器の使い方じゃなくてテーマと洪水の嵐。ロックフォーマットだけど完全にジャズセッションの様相。参加してるメンツもそりゃまぁ大した人達ばかりです。自分的にはそんなにヒーローじゃないけど、実力派の面々がきっちりと音楽をしている意味で、ジンジャー・ベイカーの構想についてってる。もちろんドラムも目立つように叩きまくってて、ジンジャー・ベイカーここにありっていう主張もしっかりと出ている熱い熱いライブアルバム。見事。今じゃDVD「ライヴ 1970」まで出ているのか?とちょっと驚いたのだった。



Jack Bruce - Songs for a Tailor

Jack Bruce - Songs for a Tailor (1969)
Songs for a Tailor Things We Like
Songs for a Tailor - ジャック・ブルース Songs for a Tailor Things We Like - ジャック・ブルース Things We Like

 ジャズとロックの架け橋として大きく貢献した人物の一人としてジャック・ブルースという人物は外せないだろう。ロック側から見ればあのクリームの立役者なワケで、今でも伝説のグループとして君臨しているし、ソロ作やミュージシャンの活動として見ればほとんどジャズ畑のスタイルをロックに持ち込んだワケで、音楽の境界線を虫した活動をしている天才肌のベーシスト兼実はボーカリスト兼ハーピストとかピアニスト。まぁ、音楽の才能溢れる人なんですな。

 そんなジャック・ブルースが1969年にリリースしたセカンドソロアルバム「Songs for a Tailor」、クリームを解散させてから速攻でソロ活動に入り、ロックとジャズの境目を渡るようなファーストアルバム「Things We Like」でその存在を改めてアピールしてエリック・クラプトンを単なる一ギタリストとして知らしめてしまった感もあったが、ジャック・ブルースの方はバンドメンバーにこだわること無くマイペースでの活動でさっさと出してきたセカンドアルバム「Songs for a Tailor」。しかも参加しているメンツが見事で、主軸はクリス・スペディングとジョン・ハインズマンですね。コロシアム的な意味合いもあるけどやっぱりジャック・ブルース的に歌を聞かせながらもバンドが活躍するというスタイルが多い。「Songs for a Tailor」では更に英国らしいアコースティック調の曲も増えていて、やっぱり英国人だなぁと感じる部分も見れるのが面白いし、実に充実した楽曲が満載なので個人的にはかなり気に入っている名盤の域です。英国B級ロックの世界で光り輝くこととなるハリー・ベケットの参加、そしてジョン・マーシャルの参加に加えて、こういう実力組の中では単に名前だけがメジャーすぎて才能を発揮する間もなかったジョージ・ハリソンなんてのもいたりする。それってエリック・クラプトン絡み?まだビートルズ解散前だよな?割と知られていないセッションなんじゃない?

 そして「To Isengard」なる曲では恐ろしいまでにクリームの再演かのようにグチャグチャのワウギターとベースとドラムのバトルを繰り広げた傑作が聴けるのも頼もしい。あの緊張感はクラプトンである必要もなく展開できるんだよと言わんばかりにクリームテイスト溢れた音を出している。そしてアコースティックな始まりから展開される「Rope Ladder To The Moon」ではマウンテンのフェリックス・パッパラルディの歌が響き渡る。これもまた完成度の高い一曲で、後のマウンテンの成功と共にこの時期のジャック・ブルースとパッパラルディの友好関係が顕著に出てきたケース。そのマウンテンが「Climbing」で発表して名曲と言われてロックリスナーの記憶に残っている「Theme For An Imaginary Western」は元々ジャック・ブルースの作品で、本人のソロアルバムでリリースされていたのだな。まぁ、有名になったもん勝ちだけど、聴き比べてみるのも面白いでしょ。

 そんな傑作アルバムでメンツ的にもへぇ~と英国B級からジョージ、そしてアメリカトップの面々まで参加させた自信と意欲溢れる作品で、埋もれさせておくには実に勿体無いアルバムなんだ。正直言ってエリック・クラプトンの初期作品聴いたりデラックス・エディションとかリリースするくらいならこの「Songs for a Tailor」を拡張盤でリリースしてもらいたいものだ。あの頃のブリティッシュロック好きな人なら絶対気に入る一枚だね。

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Carla Bley & Paul Haines - Escalator Over the Hill

Carla Bley & Paul Haines - Escalator Over the Hill (1971)
Escalator Over the Hill Live
Escalator Over the Hill - Carla Bley & Paul Haines Escalator Over the Hill Carla Bley: Live! - Carla Bley Live!

 ピンク・フロイド人脈とは割と意外な繋がりをもたらすものだったのにちょっと驚いた。ピンク・フロイドってバンドはメンバーチェンジもなくて完結しているバンドだったので、そんなに交流関係が広く出てくるようには思えなかったんだよね。ただ、まぁ、60年代から英国のアングラでプレイしてたワケだからそりゃまぁヘンなのとの交流も多かったってのも納得するんで、まだまだ読みが甘かった(笑)。いやね、ニック・メイスンのソロアルバム「空想感覚」を取り上げた時に出てきたカーラ・ブレイの名盤と言われる「Escalator Over the Hill」が気になってね、気になるとすぐにでも聴きたくなるのが人情ってヤツでして…、もちろん何十回も聴き込んだ方々とはその熟成度を図る度量も違うんですけどね…。

 1971年にリリースされた「Escalator Over the Hill」という二枚組大作、しかも製作には1968年から71年の3年間を要したとのことで、そりゃそんだけの代物なんだろうと。ところがこの70年前後という時代ってロックの世界じゃ激動の時代で、3年なんて時間掛けてたらそりゃもうすぐに陳腐化してしまった音も多いワケだ。皆が皆新しいことと新たなる取り組みをしているんだから。もっともカーラ・ブレイって人はフリージャズに属する系統の人のようなので常に前衛的っていう取り組みの姿勢はあるようなのでそれでもこのアルバムがリリースされたのだろう。

 うん、何を言ってるかってぇとですね、そんじょそこらのプログレとか聴くんだったらこの「Escalator Over the Hill」ってアルバムはもの凄いプログレです、ってこと。フリージャズの要素は大きいんだけど、基本的に大作の名の通りにオペラアルバム。ジャズベースのオペラアルバムで歌できちんと展開していくんだが、流れていく音楽が非常に退廃的でありつつも前衛的なフリージャズのフォーマットなので、聴きやすくはない。ただ、とっつきにくくもなく静かに流れていくのとトロンボーンとかサックスとかトランペットがノスタルジックな雰囲気を出してて面白い。その中にジャック・ブルースやジョン・マクラフリンという当時の新進プレイヤーがハードに登場してくるワケで、それもまた粋なものだ。両名ともロックよりもジャズな名前の方が大きい存在だったワケで。

 その他のフリージャズ系のメンバーはいくつか名前を聞いたことがある人もあるんだけどよくわからない。カーラ・ブレイって人の存在やプレイすらもさほど知らなかったのだからまだまだ自分の聴いている領域は狭いものだと改めて認識してしまったアルバムです。ヘンなプログレとか好きな人は多分「Escalator Over the Hill」も一緒に聴いているんだろうなぁ。かなり斬新な発見のあるアルバムでした。





Robert Wyatt - The End Of An Ear

Robert Wyatt - The End Of An Ear (1970)
The End Of An Ear ロック・ボトム (紙ジャケット仕様)
Rock Bottom - Robert Wyatt Rock Bottom Smoke Signals - Matching Mole Smoke Signals

 ピンク・フロイドの世界とソフト・マシーンの世界は最初期には割と繋がっていたことが知られていたりする…それは多分UFOクラブへの出演が双方とも重なっていたことからだろうし、お互いにインスピレーションも与え合ったんだろうなというのも想像に難くない。ソフト・マシーンはどんどんとジャズに傾倒していき初期のサイケデリック度合いはまるで影を潜める事となるが、それは多分ソフト・マシーンの方が音楽的に進化していくメンバーに変わっていったってことだろう。シド・バレットの脱退→ギルモア参入以降のメンバー変更のないピンク・フロイドとは大きく異なる。それでもニック・メイスンとロバート・ワイアットが同じドラマー繋がりなのか、コネクションが続いていたってのは面白いものだ。

 1970年にソフト・マシーン在籍中にリリースされたロバート・ワイアットの最初のソロアルバム。この後の「ロック・ボトム」というアルバムをニック・メイスンがプロデュースした名盤というのは知られているのだが、このファーストアルバム「The End Of An Ear」はそれほど知名度が高くないようだ。ま、そりゃ音聴けば納得するものだが(笑)。だってさ、まだまだソフト・マシーンでのフリーフォームでアバンギャルドなジャズロックがバリバリの頃のドラマーのソロ作、しかもソフト・マシーンでは自身の曲やアイディアが生かされないっていうジレンマから創りだされた部分もあるようで、聴いてみると一体ソフト・マシーンの「Third」や「Fourth」あたりとそんなに違わないだろ、って思うようなフリーフォームな世界で、ソロアルバムの意義ってのはそんなによくわからない。ただ、もちろんロバート・ワイアットのやりたかった世界のようで、ソフト・マシーンよりももちっとアバンギャルドが強いかな。楽器が少ないのもあるが。

 この後に活動を共にするリチャード・シンクレアの参加とソフト・マシーンからのエルトン・ディーンの音色がものすごく個性的に突出しているのと、キース・ティペット人脈からのニック・ホワイトヘッドのベースもかなり面白い。そこにロバート・ワイアットの警戒で複雑なドラムが絡むという音楽的には何やってたらこんなの出来るんだ?っていう感じのフリーフォーム。でもねぇ、辛くないんだよなぁ、なぜか。ロバート・ワイアットのボーカリゼーションも入ってるんだけど、あんまり素頓狂な感じではないのでちゃんと音を形成しているし…、狂気地味た雰囲気でもなく、正しくフリーフォームなジャズロックな世界を出してる感じ。

 この後のマッチング・モールもかなり興味深いし、ソフツの「Moon in June」とマッチング・モールでの「Oh Calorine」はロバート・ワイアットの名曲トップを争うのだが、「The End Of An Ear」はそんな牧歌的な雰囲気はなく実験的な意欲に溢れたユニークな作品。ま、知ってる人は知ってるか。



Roger Waters - Pros & Cons of Hitchhiking

Roger Waters - Pros & Cons of Hitchhiking (1984)
ヒッチハイクの賛否両論(紙ジャケット仕様) Amused to Death

 ピンク・フロイドのメンバーのソロ作品で一番好きなのはやっぱりロジャー・ウォーターズのもので、それはピンク・フロイド的というワケではなくて、逆にロジャー・ウォーターズの醸しだす雰囲気と独創的な音とリズムが好きなのでピンク・フロイドが先ではあったけど、到達した世界=「The Wall」や「Final Cut」という特殊性の強い音が良くてさ。ロジャー・ウォーターズのソロ作品はもちろんこの路線の継承なワケで、一般的には「The Wall」とか「Final Cut」はロジャー・ウォーターズのソロ作品とも言える、みたいなこともあるのだが、いずれにしてもロジャー・ウォーターズの独創的な世界観は興味深いものなのだ。

 アルバム「The Wall」のデモを制作し、更に本作「ヒッチハイクの賛否両論」のデモも同時に制作してメンバーにどちらを選択する?と訊いたところメンバーは「The Wall」を選んだと言うことで「The Wall」はピンク・フロイドの名盤として名を馳せることとなったが、一方の「ヒッチハイクの賛否両論」のコンセプトも更に飛翔させてロジャー・ウォーターズはソロ作品として発表することとなった。ピンク・フロイドでやれることはやり尽くした後となったアルバム「Final Cut」をリリースしてから一年後にこの「ヒッチハイクの賛否両論」がリリースされ、何とも驚くことにギタリストにはエリック・クラプトンを配した作品で、ここまでクラプトンが全面的に参加したアルバムってのも珍しい。しかもロジャー・ウォーターズの言いなりでのギタープレイなのだからクラプトンも新たな仕事の仕方だったんじゃないだろうか。

 もちろんそのクラプトンのギターによるアルバムの緊張感の高さという功績は大きく、元来ロジャー・ウォーターズの頑ななコンセプトと重苦しいサウンドで飽きが来るような代物に、ドライなブルースギターが入ることで聴き込みたくなる要素に仕上がっている。しかしここでのクラプトンのソロはギタリスト的にすごく良い。こんなソロ弾けるんならソロアルバムでデビューすれば良いのに…なんて思ってしまうんだが(笑)。そしてアルバム「ヒッチハイクの賛否両論」の楽曲そのものはさすがに「The Wall」と同時期のデモから引っ張ってきただけあって「The Wall」を彷彿とさせるリフやメロディがそこかしこで聴けるのも面白い。アルバムとしては全然違うものなのに音が被るんだよね。

 コンセプトとしては悪夢を見ていた人のお話そのものらしくて、内容自体にはさほど興味を抱かないのだが作風とか曲の持ってき方とか曲そのものとか女性コーラスの使い方などもうロジャー・ウォーターズの世界が既に構築されている一枚で、冒頭からず~っと悪夢を語っているようだが、最後の数曲でのクラプトンのギターの激しさと美しさと感情の開放感が素晴らしく、また楽曲のクオリティも圧倒的に優れたナンバーが収められているのも凄い。やっぱり名盤の域に入ってくる代物で、まだまだ市場では軽んじられている作品なのが勿体無い。明らかに評価不足でしょ。クラプトンのスライド・ギターを味わう意味でもさ(笑)。そんなクラプトンの引き出しをしっかりと引っ張り出したロジャー・ウォーターズの才能とこだわり。そして何と言ってもピンク・フロイドに対する敵対心の強さも出ていた頃、とにかく「The Wall」「Final Cut」と聴いたら次は「」じゃなくて「ヒッチハイクの賛否両論」を聴くべきな一枚。





Syd Barrett - Barrett

Syd Barrett - Barrett (1970)
Barrett Madcap Laughs
Barrett - Syd Barrett Barrett The Madcap Laughs - Syd Barrett he Madcap Laughs

 初期ピンク・フロイドの鍵でもあったシド・バレット。ロックの世界では遥か彼方に去ってしまった幻影のアーティストとして名を馳せているが、その実、どんなもんだったのだろう?向こう側の世界の住人とか完全なる狂気の向こう側にいる人、と云う言われ方をしていることも多いし、ロジャー・ウォーターズをしてもそのような言い方に近くなるので多分事実なんだろうと。一方その向こう側の住人のメッセージを音で聴くことができるのだろうか?はたまた音で聴いててわかるのだろうか?と云う疑問もあったりするんだけど、不思議なことに一般人であろうと常任ならばどこかシド・バレットの作品に違和感を覚えるのは共通しているようだ。即ち向こう側の住人の音世界であることは何かしらの要素として音に現れているってことか。

 1970年にリリースされたシド・バレットのソロアルバムとしては二枚目となる「Barrett」。ファーストの「Madcap Laughs」に比べてみるともっとキラキラと光り輝いている感じがするものの、アルバムジャケットがあまりにも非凡すぎてメッセージが伝わってこない…とは言え、このアルバムジャケットってヒプノシスなのでよくよくみればかなり不気味ではあるのだが…。そんなセカンドアルバム「Barrett」だが、ロジャー・ウォーターズが前作「Madcap Laughs」で残したセリフ「もう誰もシドをプロデュースできない」の通り、まるでタッチしていない。一方シド・バレットの後釜にピンク・フロイドに参加したデイブ・ギルモアは今回も全面協力で参加して友人を助けている。仲間のリック・ライトも微力ながら手助けをしているが、音的な貢献度はそれほど高くないだろう。前作でのキーポイントでもあった奇才ソフト・マシーンの手助けは今回はまるでなく、あくまでもシド・バレットの固有の透明感溢れる浮遊するポップスをアコギや歌で綺羅びやかに聴かせる感じに仕上げているのであまり多くの楽器は要らなかったのだろうと。敢えてこの音での手法を選んだのは多分シド・バレット自身だったと思いたいし、それをデイブ・ギルモアが形にしていったってところじゃないだろうか。

 しかしながら、曲調は最初期のピンク・フロイドの頃からそれほど進化していない。本当に独特の個性的な向こう側の音と言うのか特徴的なポップス、サイケデリックという言葉では括れないヘンなポップス的な引き語りが多くを占める。それもギターの音がチープだったり歌声が60年代から変わってなかったりするのでかなりヘン。ま、それはファーストから変わらないことでもあるが。そんなことを思いながら聴いているとあっと言う間にアルバムが終わってしまうので、あれ?なんだったんだ?と。時間感覚もおかしくなってくるんじゃないか、このアルバム聴いてると、とか(笑)。

 今でも様々な人がシド・バレットの作品を好んで聴くと言うが、聴いてみるとわかるようにハマり込める要素はかなり多いし、また楽しい。多分その楽しみはなかなか到達しきれない音世界だろうからだと思うが、確かにそんなのを具現化する作業を出来る人間はあまりいないだろう。そういう意味でデイブ・ギルモアは実に根気よく仕事をしたと思う。しかもピンク・フロイドの方も結構タイトな時期だったろうに。

幻夢 オールタイム・ベスト・アルバム
シド・バレット&ピンク・フロイド シド・バレット ピンク・フロイド
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Nick Mason - Fictitious Sports(1981)
空想感覚 Escalator Over the Hill
Escalator Over the Hill - Carla Bley & Paul Haines Escalator Over the Hill

 往々にしてドラマーのソロアルバムってのは単にその有名ドラマーがドラムを叩いているだけってものが多くて、作曲センスや楽曲のアレンジがきっちりと打ち出されて音楽的才能を開花させる場になるということはほとんど見当たらない。稀にコージー・パウエルみたいにセンスを出してくれる人はいるけど、9割方が名前を使われているだけのものが多い。そして1981年にはピンク・フロイドのドラマーとして知られるニック・メイスンのソロ作品として「空想感覚」なるアルバムがリリースされた。時代は「The Wall」で世間を賑わせた後、のことだった。

 まぁ、その「空想感覚」っつうアルバムはですね、今でもニック・メイスンのソロアルバムってことでピンク・フロイド的に語られることも多いんだが、そりゃまぁ、そうなんだけどロバート・ワイアットのボーカル作品として語られても良いじゃないか…というのもあったり、大きくはカーラ・ブレイがロックに接近したアルバムってことの方が重要なんじゃないか?とか。カーラ・ブレイってあんまり馴染みがないんだけど、ジャズ界では屈指のコンポーザーってことで女性ながらもかなり有名な人で、それがまたニック・メイスンとどんな関係での知り合いだったのか、この「空想感覚」というソロ作品を全曲手がけている。ここではロバート・ワイアットもニック・メイスンもひとつの音でしかないのかもしれない。ちなみにギターにはこの辺の音なら任せとけ的なクリス・スペディング。

 かと言って「空想感覚」がジャズロックなアルバムか、と言われると実はそうでもない。かなり軽い感じでのヘンなアルバムで掴み所がないんだな。ロバート・ワイアットの歌声だから優しくてカンタベリー的なんだけどニック・メイスンのドラムはかなりドタバタでジャズ感はまるでないし、曲調もヘンに盛り上げたりしているのもあって掴み所がない。ただ、そんな作風だからこそニック・メイスンという無個性が生きているのかもしれん。マニアックなファンがこのアルバムをきっかけにカーラ・ブレイを聴くとかロバート・ワイアットを聴くとかに進むならそれはそれで価値がある作品になるだろう。決してニック・メイスンの個性が発揮されているワケじゃない。ただ、ドラマーのアルバムなんてのはそういうのが多いからいいんじゃね?聴いている分には全然聴きやすいよ。ジャケットはこちらもヒプノシスだしね。





Richard Wright - Broken China

Richard Wright - Broken China (1996)
ブロークン・チャイナ Wet Dream

 ピンク・フロイドという稀代のバンドの鍵盤奏者として君臨していたものの独裁者の出現によって自身の存在感を薄めていってしまい、遂にはクビの宣告まで受けていながらバンドに貢献するという人格者でもあったリック・ライト。その他メンバーよりも一層の苦痛を強いられたことからか2008年にこの世を去っている。最期に見たライブ8でのピンク・フロイドの再結成の姿が今でも蘇ってくるのだが、もうそんなに前のことか…。今じゃロジャー・ウォーターズもデヴィッド・ギルモアも仲直りしてこないだはニック・メイソンも加えてロジャー・ウォーターズのソロツアーでジョイントしてたりするし、悔恨という言葉から最も離れている存在になっていった。そこにはリック・ライトはいないのだけど。

 1996年、才能なしと烙印を押されたリック・ライトが受難の日々を封印するかのように制作したソロアルバム「ブロークン・チャイナ」。時代はまるでプログレッシブロックなど求めていないし、ピンク・フロイドですら求めていない90年代、そんなことはお構いなしに自身の心をさらけ出したアルバムが「ブロークン・チャイナ」だ。いやね、こんな書き方するのもさ、単なるソロアルバムの駄作ってんじゃなくてひとつの芸術作品として仕上がっているからさ、ロジャー・ウォーターズに烙印押されても聴いているリスナーからしたらこの「ブロークン・チャイナ」は正にピンク・フロイド…しかも初期のピンク・フロイドを継承したサウンドだよ。そりゃその頃はリック・ライトも音楽的主導権を握っていたんだからそうなんだけどさ、こんな風にリリースされたソロ作品で郷愁を感じるような音に出会えるとは思わなかったワケでして…、うん。

 時代を超越したアルバムで、正直言って暗いアルバムだし、ポップさもあまりない。それどころかかなり精神世界に入り込んだアルバムの音で、最初期のピンク・フロイド状態、しかも良いところが再現されているような感じでね、歌も本人が歌っているんだけど、全然無理してないから違和感なく普通に初期ピンク・フロイドみたいな感じで聴ける。異なるのは多分音色の新しさくらいだろう。アルバムジャケットは一目見てわかるようにヒプノシス(ストーム・ソーガソン)だしね、やっぱりセンスが良いよ。アルバムタイトル「ブロークン・チャイナ」は今の時代の日本からしたらシャレにならないだろうけど、精神の破壊って所か。いや~、こういう世界…いいなぁ~。90年代にこんなのリリースできる人いなかったんじゃないか?リック・ライトだからできたワザだけど、本人そこまで意識してなかっただろうし、出来上がってみたらこんな音でした、みたいな。それが故に気張っていなくて良い。多分相当面白い作品なのでスルーしない方が良いんじゃないか?ピンク・フロイド好きな人は♪





David Gilmour - David Gilmour

David Gilmour - David Gilmour(1978)
David Gilmour (Reis) 狂気のプロフィール

 ピンク・フロイドで一番好きな時代と言えばどうしたって1973年の「The Dark Side of the Moon」から解散間際の「Final Cut」までとなるんだけど、その中でもギタリスト的にいいなぁ~って言う聴き方をするのが実は「Animals」というアルバム。このアルバムでのギターソロの特徴的なこと、そしてこんだけの長いソロのメロディでしっかりロック的に旋律が流れていき、更にエグっているというのもなかなか見当たらないので、印象的になのだな。楽曲の一部分というギターではなくてもう歌とギターソロという感じに主要なパートを分け合ってるというような対等な立場を打ち出しているようにも感じるしね。そんな「Animals」から「The Wall」までの間にそのギタリストのデヴィッド・ギルモアは昔の仲間とソロアルバムを製作している。どんな意図があったのかわからないが、このアルバムのおかげでロジャー・ウォーターズと仲違いするわけでもなかったんだから時間があった中でのリラックス作品的な位置付けなのだろう。

 1978年にリリースされたソロ作品としては最初のアルバム「David Gilmour」。この前後で確かケイト・ブッシュの発掘とレコーディングのお手伝いなんかもしていたハズなので割と多忙だったんじゃない?肝心のピンク・フロイドの方はもうロジャー・ウォーターズに任せきりだもんね。そんな余裕もあってか、このソロアルバムでは随分と力の抜けた作品が並ぶ。力の抜けたと言うのも語弊があるが、ロジャー・ウォーターズがいなければそんなにテンション高い作品にはならないってことで、あくまでも凡作と位置付けられるものだろう。最初の「Mihalis」からしてモロにそれらしいギターインストナンバーで、どうやったってフュージョンにはならない、ロックギタリストのソロパートの延長というような旋律がギルモアらしくて心地良い。また、ボーカルナンバーでは自分で歌っているのだが、もちろん後のピンク・フロイドで聴けるようなあの歌い方だ。しかし、それでもギターソロになると「ハッ」とする感じのフレーズで斬り込んでくるのはさすが全盛期のギルモア、右に出るものはいないとばかりに印象的に入ってくる。そのヘンはもうクラプトンの比じゃないね。

 楽曲そのものは別に凝ってるワケじゃないし、普通~にできそうな曲ばかりなのでそういう意味では凡才なのだろうが、ギタープレイに関しては天下一品。それと面白いのはリズムの作り方は完全にピンク・フロイドの影響なのか、普通のロックで聞かれるようなビートは皆無で、ピンク・フロイドのあのゆったりとした思いリズムが中核を成す、これは正にロジャー・ウォーターズの影響としか言えないもので、ここにロジャー・ウォーターズがちょっとでも強力していたらひとつのスジが通ったアルバムになっただろうけど、多分このままが良かったのだと思う。リラックスしてるもん。それとギターが良く聴けるのも嬉しいね。心地良いギターの代名詞でもあるデヴィッド・ギルモアのソロ作品はこのあと数枚リリースされるけど、多分一番素直に取り組んでいるのが「David Gilmour」だと思う。ここでのセッションや作曲活動やアレンジから「The Wall」以降に持ちだされたアイディアも多いハズ。あの名曲「Comfotably Numb」もそんなひとつだとか…。





Pete Townshend - White City

Pete Townshend - White City (1985)
White City Deep End Live(紙ジャケット仕様)

 The Whoも完全に方向性を見失ってしまった1980年代、早々に解散コンサートで稼ぎまくってた中、メインソングライターのピート・タウンゼントはそもそもソロ作品をリリースしていたことから単に集中して様々なことにチャレンジし始めた。そもそも自分で作った作品の良いものをソロ作へ流用して、そこそこのものをThe Whoのアルバムとして作ったということで、ケニー・ジョーンズには疎まれていたこともあるようで…。実際はわからないけど、確かにアルバムの楽曲レベルを聴いているとそんな話もあながち外れていないこともわかるというものだ。そんな経緯はともかく、1985年になってリリースした気合の作品が本作「White City」だ。

 現在のThe Whoでベーシストを担っているピノ・パラディーノがこの時点で既にベーシストとして参加しているし、そのベースプレイの華麗なラインは普通に聴いていても気になるくらいに存在感を出したプレイだ。楽曲そのものがかなりアメリカに好まれるマンハッタン・トランスファーサウンドなので、好みからしたら程遠いのだが、ミュージシャン達からは割とリスペクトされているのか、大物メンバーが参加してくることになるのだった。The Whoのピート・タウンゼントなんてそんなに他のアーティストと交流が多かったとは思えないんだが、こうしてソロになっていくと様々な人達から興味深いアーティストだったということがわかる。ロジャー・ダルトリーやキース・ムーンは人柄的なものがあるのでわかるのだが、ピート・タウンゼントなんてのはやっぱり音楽的才能からだろうか。

 楽曲そのものはピート・タウンゼントが何者か知らずに聴いたらかなり面白くてちょいとおしゃれなビートの利いたロックナンバーだったりするので嫌われることはないだろう。ソリッドで勢いのあるナンバーから始まるし覚えやすいし、ロックスピリッツもしっかり伝わってくるから良いんじゃない?って思うけど、栄光のThe Whoを知っていたりするとちょいと悲しくなるようなナンバーなんだよな。こんなのやりたかったんかい?って思っちゃうもん。ジャストなビートでダンサンブルにさ…、新たな領域なのかもしれないけど全然ストリートさがない。ま、そんな感じに思ってしまってダメなんだけどさ、この「White City」のツアーを行った時に帯同したギタリストがあのデイブ・ギルモア。ピンク・フロイドの裁判中って時期でヒマだったんだろうか、それともピート・タウンゼントとの交流が深かったのか、よくわからないんだが妙な組み合わせでライブが行われたのだな。フロントにピート・タウンゼント、その脇にギタリストでデヴィッド・ギルモアっつう姿。ドラムはサイモン・フィリップスだったんじゃないかな?まぁ、そんな感じでやっぱり気合入ってたようでライブアルバム「Deep End Live」もリリースしたりビデオ作品「Deep End」もリリースしてた。確かに話題にはなるしThe Whoの曲もやってたりするんだからそりゃ楽しめただろうけど…、ね。





John Entwistle - Smash Your Head Against the Wall

John Entwistle - Smash Your Head Against the Wall (1971)
衝撃!!(紙ジャケット仕様) マッド・ドッグ(紙ジャケット仕様)
Smash Your Head Against the Wall (Bonus Track Edition) - John Entwistle Smash Your Head Against the Wall (Bonus Track Edition) Mad Dog - John Entwistle Mad Dog

 The Whoの中で最も寡黙で過激でロックな男、実はジョン・エントウィッスルというベーシストだったりするみたいだ。レコードを聴いてみればベースのブイブイな自己主張な音で、ジョン・エントウィッスルと言う人の目立ちたがり屋な主張はわかるだろうし、ステージを見れば最も派手な衣装を身にまとい、派手なベースを弾いているし派手な弦を張っている。更に彼の最期は正にSex, Drug & R&Rだったワケで、そもそも何億稼いだか知らないが全て使い果たして借金を背負っていたということも無茶苦茶だ。そして一番驚くのはThe Whoが「Who's Next」という名盤をリリースした頃、自分の曲があんまり使われないよなぁ、The Whoじゃ、ってことでたくさん書き貯めてた曲を元にソロアルバムをリリースしてしまったことだ。

 1971年にリリースされたジョン・エントウィッスルのファーストアルバム「衝撃!!」はそんな主張が込められているのか、それとも単に暇つぶしとして出したものなのかわからないが、相当面白くユニークな試みが満載のジョン・エントウィッスル風ホラーロックに仕上がっている。冒頭の「My Size」からしてヘンなリフの曲で既にオカシイ。ちなみに2005年にリリースされた再発CDではボーナストラックがいくつも含まれていてそれは未発表曲だったりデモテイクだったりするんだが、この「My Size」の初期テイクってのが入ってて、聴き比べてみるとわかるけど、ジョン・エントウィッスルのベースが超強力でギター要らねぇじゃないか、っつうくらいの代物だ。全く驚異的なベーシストだ。そして更にユニークなのはThe Whoの「Live at Leeds」の冒頭を飾るジョン・エントウィッスル作の「Heaven and Hell」がThe Whoのアルバムに入らなかったことへの復讐か、この「衝撃!!」にガラリとアレンジを変えて収録されている。それは見事にジョン・エントウィッスル風ホラーロックに仕立てられていてThe Whoの「Heaven And Hell」とは全然異なるムードで実にダークなサウンド。これはこれで味があるしベースも思い切りリード楽器になっててギターはアコギ中心とオブリソロのみ。他にもホルンを吹く人ってのもあって管楽器がフューチャーされている曲があったり、相変わらずヘンなコード進行による妙なポップスがあったりしてまるで捉え所のない曲展開を成しているものの、どれもメロディーはしっかりしていてアレンジも濃厚なのが面白い。

 仲の良かったキース・ムーンとニール・イネスが友情出演しているので、やはりリズム隊は時間が余ってたんだろうと思われる。以降ジョン・エントウィッスルはThe Who活動中にも関わらずどんどんとソロ作品をリリースしていくのだが、当時どれだけ話題になっていたのかはわからない。それでも何枚もアルバムリリースされるくらいだからそれなりに売れたんだろうな、The Who全盛期だから。一人のアーティストの作品として聴いていくジョン・エントウィッスルのソロアルバムはかなり個性的で売れなかったとは思うけど紛れもなく英国B級ロックの雄になるべく音を出しているので有名バンドのベーシストのソロ作品として聴くのではなく、70年代英国ロックが産み出したごった煮ロックの作品として捉える方が面白く聴けます。ボーナスとして付けられたでもテイクの曲とか聴いてるとホントにプログレッシブってのもわかるし、何でもアリだもん。以降の作品も含めて実は非常に興味深いソロアルバムばかりなのでまだまだ楽しめる領域残ってますよ♪





Roger Daltrey - Under a Raging Moon

Roger Daltrey - Under a Raging Moon (1986)
Under a Raging Moon Can't Wait to See the Movie
Roger Daltrey Performs The Who's Tommy (7 July 2011 Manchester, UK) [Live] - Roger Daltrey Roger Daltrey Performs The Who's Tommy (7 July 2011 Manchester, UK) Roger Daltrey Performs The Who's Tommy - 15 July 2011 Guilford, UK - Roger Daltrey Roger Daltrey Performs The Who's Tommy - 15 July 2011 Guilford, UK

 有名バンドのメンバーに依るソロアルバムってのはどうしても評価と言うか価値が低くなってしまって真剣に取り組み機会が多くはない。ましてやそれがブレインではないメンバーの場合はあくまでもプレイヤーとしての作品なワケで、そうなると個性ってのはそのプレイでのみの話になるのでバンドでの有機的なマジックとは別の話で力量の世界になる。世の中のバンドのメンバーが全員才能あれば別だけど多くは突出したメンバーとそれなりのメンバーで構成されているのだから余計にバンドとの価値に差が付く。Zeppelinに於いてはやはりジミー・ペイジが絡まないと面白みに欠けるし、ロバート・プラントのソロ作品じゃ物足りない訳だ。さて、一方のThe Whoはどうだろうか…、こちらも天才ピート・タウンゼントがメインのバンドなのでボーカリストのロジャー・ダルトリーのソロなんてねぇ…と思ってたんだが、これがまた意外とよろしいアルバムが多い。人徳によるものかもしれないが、秀逸なコンポーザーや仲間に重宝されているおかげで良作が多いんだな。

 今回は1985年にリリースされた「Under a Raging Moon」で、ロジャー・ダルトリーの何枚目だろ?結構な作品数出してるんで8枚目くらいになるのか?この人の場合自分でやりたい音楽性なんてものはほとんど見当たらなくて、とにかく男臭くてマッチョな歌がめいっぱい歌えればなんでも良いんだ、っていう感じなのでプロデュースする方もやりやすいんだろう。俳優とかもやってるのでイメージも掴みやすいだろうし。そういう意味でそれぞれのソロアルバムは割と毛色が異なっていたりするもののどれもたくましく聴かせてくれる作風に変りはない。80年代に入ってからは元Babe Ruthのアラン・シャックロックあたりと会合してソロ作品には結構絡んでいるのも面白い。英国ロックの奥深さはそんなところでもつながってくる。ラス・バラッドとかもね、この「Under a Raging Moon」では思い切り絡むのでロジャー・ダルトリーのソロ作品って結構メンツが渋くて楽しめるのだ。

 まずはピート作の「After The Fire」で幕を開けるのだが、ここでもピートが曲を提供していて、更にピートも自分のライブでもこの曲をさっさと演奏したりしているので、まぁ、盟友って感じかね。80年代のピートのソロ作品らしいビートの効いた曲でやっぱりロジャーの歌声が一番ハマる。アルバム全体的には聴いているとすごく力強さが漲ってくるようなパワーを与えてくれる作品で、ボーカリストとしてここまで力強い人も多くはないので貴重な存在かもしれない。曲調というかはロジャーの歌声でアルバムに一貫性を持たせている良作。かなりの傑作になっているので割とオススメしちゃうアルバムです。同様の傾向を持っているブライアン・アダムスも曲を提供しているけど、ロジャーが歌ったのを聴いてかどうかわからないけど、本人も自分でリメイクしているようで元々それほど入れ込んでなかった曲でもロジャーが歌っちゃったらかっこ良かったってことかもね。

 そして何と言ってもこのアルバムの話題はと言えばタイトル曲の「Under a Raging Moon」。いやね、とにかく曲も相当かっこ良い疾走感でこんなところに埋もれさせておくのが勿体無いくらいのレベルなんだが、更に中間にドラムソロパートを設けていてここに何と7人のドラムソロを詰め込んでいる。その7人がMartin Chambers (The Pretenders)、Roger Taylor (Queen)、Cozy Powell、Stewart Copeland (The Police)、Zak Starkey(現The Who)、Carl Palmer (EL&P)、Mark Brzezicki (Big Country)という布陣でそれぞれ12小節づつドラムソロを披露しているんだな。これがまたドラマーも個性が出るんでんぇ…中でもコージー・パウエルは超個性的なのがわかる。どういうワケだかこの「Under a Raging Moon」をThe Whoのベーシストであるジョン・エントウィッスルが自分のソロライブで毎回取り上げていて気に入っているようだ。このアルバムにベースで参加しているワケじゃないのにね。

 ってな感じで、相当のロックアルバムに仕上がっているのでロジャー・ダルトリーのソロアルバムかぁ…と思わずにロジャー・ダルトリーというボーカリストのロックアルバムとして聴いてみるとかなりロックを堪能できます。オススメの作品ですね。




Robert Plant - Now and Zen

Robert Plant - Now and Zen (1988)
ナウ・アンド・ゼン マニック・ネヴァーナ
Now and Zen (Remastered) - Robert Plant Now and Zen (Remastered) Manic Nirvana (Remastered) - Robert Plant Manic Nirvana (Remastered)

 Led Zeppelinと云う特殊なバンドのボーカルでもあったロバート・プラントとしてみれば、Zeppelinがなくなってジミー・ペイジが作るリフに雄叫びを乗せるというあまりにもロック的なシンガーだったが故に、普通にコードから曲を作って歌メロを載せて歌いあげる方法というのはある意味新鮮だったろうし、10数年以上はやっていないかった工程だったかもしれない。だからこそバンドがなくなってからは自分がどうすべきかっての結構悩んだんじゃないかな。回りは早くアルバム出せって感じだったろうし、肝心のロバート・プラントとしては普通の歌って歌うの?みたいなのあったかと。まぁ、聴いている側でそう思ってるだけであくまでも普通になりたかったかもしれないけどさ、本人は。

 1988年にリリースされたソロ作4枚目にして結構売れたアルバムが「ナウ・アンド・ゼン」。この頃、アトランティック40周年記念ライブの話題があったり、それはこの「ナウ・アンド・ゼン」にジミー・ペイジがゲストで参加しているというのもあったりそもそもシングルヒット曲「Talll Cool One」での終盤にLed Zeppelinのリフをいくつもサンプリングでコラージュして聴いている人を楽しませてくれたってのもある。自分はこのPVを見た時にかなり驚いて、何度も画面を確認してジミー・ペイジの存在?みたいな感じだったしそもそもロバート・プラントってこんなんなの今?っていう不思議感もあったかな。デビカバそっくりだったからさ(笑)。

 さて、「ナウ・アンド・ゼン」での話題は「Tall Cool One」に尽きるのが自分的な聴き方。せいぜいオープニングの「Heaven Knows」くらいまでしか聴けなくてねぇ…、どうもAORな作品って苦手なんです。別にロバート・プラントが歌わなくてもそんなん他にも上手く歌える人もいっぱいいるワケだし、もっと自分の独創的な世界観を示してもらいたいってのが本音、ま、それはZeppelinを知っている人達の共通項だとは思うが(笑)。いや、今になってみれば別にいいんだけどね、こういうのが好みだったんかっつうのもあるし…、ただ、ちょいと見る目が変わってしまうじゃない?その辺ジミー・ペイジのブレなさ加減はさすがだった。話が逸れた…。さて「Tall Cool One」にしてもこのアルバム全体にしても思い切りデジタルビート全開で、確かに新しいサウンドを作り上げていたのはあるけど、ちょいと技術に寄っかかり過ぎな感は否めない。

 いかんね、否定的なことばかりが出てくるってのは。ただまぁ、事実聴いてて何も思うことがないサウンド…それがよりによってロバート・プラントなので余計に困るだけだ(笑)。だって、聴かないといけないじゃない?今となっては時代の産物として笑っておこう。



John Paul Jones - Scream For Help

John Paul Jones - Scream For Help (1985)
「スクリーム・フォー・ヘルプ」オリジナル・サウンドトラック Sporting Life

 Led Zeppelinの中で寡黙なミュージシャンな印象が強いジョン・ポール・ジョーンズも80年代に映画のサントラを一枚だけリリースしていて、地味ながらも秀作との評価も高い。ある意味一番マルチにミュージシャンだったのがジョンジーだっただろうから、映画のサントラってのはおかしくもないんだけどさ、そもそもこの「スクリーム・フォー・ヘルプ」っていう映画をテレビでも見たこと無いしもちろんDVDでも探したことないな。後で見てみよう。ロックミュージシャンが作ったサントラアルバムの映画そのものってほとんど見たことないかもしれない。やっぱ映画として売れる売れないってのは難しいんだろう。

 1985年にリリースされた「スクリーム・フォー・ヘルプ」のサントラ盤ではジョンジーの音楽的才能を発揮したZeppelin的なアプローチなどはまるで皆無なジョンジーの独創的なサントラミュージックに仕上がっている。冒頭から如何にも80年代らしい音色で軽やかなデジタルサウンドが広がってくるので当時から全然聴けなかった。いくらゲストにジョン・アンダーソンがいようともジミー・ペイジがギターを弾いて参加していようとも、後に知ることとなるジョン・レンボーンまで参加していたっていう豪華なアルバムだとしてもだ。しかし書いてても思うが、ジョンジーの人脈って広いわ。ジョン・アンダーソン参加の「Silver Train」聴いてて思ったのは、イエスのジョン・アンダーソンってこういう普通の歌メロの歌って歌うことないから全然印象なかったけど、こうして普通にロックを歌っているの聴くと、スピリッツはロックなんだなってわかる。逆にイエスでの個性派全然出てこないからジョン・アンダーソンと一発ではわからない感じ。ある意味別の可能性を引き出しているとも言えるか。そしてやや重めのドラムから始まって思い切りZeppelinになるのがジミー・ペイジ参加の「Crackback」。これでロバート・プラントが歌ったら結構Zeppelinな雰囲気ですよ~。なんてったてコイツはジョンジーがZeppelinの「In Through the Out Door」の時に用意した曲だったようで、ここで復活登場ってことだからそりゃZeppelin的だわな。ちなみにやや軟弱な感じの一曲目もジミー・ペイジが参加しているけどやっぱこっちのが本命。

 ジョン・レンボーンのギターが美しく響き渡るのは何と言っても「When You Fall In Love」っつう曲で、思い切りジョン・レンボーンの世界だけど、どこかAOR的な雰囲気も漂ってしまって好みかどうかで言えば全然好みじゃないけど、泣かせるサウンドではありますね。そうやって聴くとこの「スクリーム・フォー・ヘルプ」というサントラも結構多様な音が詰め込まれていて思えばある意味のZeppelin的アルバムだったのかもしれないなんて…。かなり良質な作品なのであまり耳にしないとは思うけど聴いてみると新たなる発見が沢山聴けるアルバムです…ってか自分は改めてそう思った。当時から全然聴かない作品だったから(笑)。





Jimmy Page - No Introduction Necessary

Jimmy Page - No Introduction Necessary (1968)
ノー・イントロダクション・ネセサリー(紙ジャケット仕様) No Introduction Necessary [12 inch Analog]
No Introduction Necessary (Deluxe Edition) - Jimmy Page No Introduction Necessary (Deluxe Edition) Burn Up - Jimmy Page Burn Up

 ジミー・ペイジって人の深さは若い頃からスタジオミュージシャンという職業でスタジオワークやギターも学んでいたというキャリアの深さに依るものが大きかったハズで、それを経てからのバンド活動だったからそりゃメンバーも信頼しますねってな流れだ。その辺が昨今のバンドの人間には足りない所で、時代が違うからしょうがないけどその深さってのは学んでしかるべき部分もあるのではないか?ある程度何でも弾けないといけないだろうし、かと言ってバンドのギタリストとなれば個性や独創性が求められるし、でもキャリアに加えて独創性ってのは強いだろう。本能だけじゃ音楽できないしね。そんなジミー・ペイジのキャリアを聴いてみるという寄せ集め盤は幾つもCDがリリースされているのでそれなりに整理しないといけないんだが、まずは「ノー・イントロダクション・ネセサリー」から。

 1968年頃の録音と言われていて、ジミー・ペイジとジョン・ポール・ジョーンズ、そしてアルバート・リーというメンツがクローズアップされているセッション集で、どういう経緯での録音アイテムなのかよくわからないんだが、えらくシンプルなロカビリー的な曲が結構詰め込まれている。ジョンジーのベースがどうとかジミー・ペイジのギターがどうとか言う次元ではない、あまりにもそつない普通のロカビリー曲調。ただ、そういった曲を雰囲気を出しながらプレイするジミー・ペイジの腕前ってのはさすがのセッション・ミュージシャンで、えらく器用な姿がよくわかるだろう。好きだもんなぁ、こういうの、すごく研究してた姿をそのままプレイしているって感じで、個性じゃなくてプレイヤーとしての資質を出している感じ。特にギターが中心の曲と言うよりはピアノでのロカビリー中心かな。実はロバート・プラントもこういうの大好きだろ、って思うがこの時はまだ出会ってないんだな。

 「One Long Kiss」とか思い切り甘いメロディとフレーズ出しまくりでこれジミー・ペイジかな、ムードたっぷりのぎごちないギターソロがよろしい感じ。「Rave On」とかさ、時代を感じるポップなメロディな曲だけど冒頭のギターとかさすがスタジオミュージシャンってトコで、こういうのってどうやって弾くんだ?みたいなのがある。「Burn Up」なんかはこの時代のゴージャスな雰囲気と一本調子のリフで、なるほどヤードバーズ辺りには繋がっていくかもしれんという雰囲気。ま、そんな感じの基本歌モノロカビリー系統で占められていたセッション集。

 最近のリマスター盤とかボーナストラック盤ではこの後にロード・サッチの「Lord Sutch & Heavy Friends」から6曲くらい付けられていて、これはもうこないだも書いたけどボンゾも参加してて、思い切りZeppelinの音そのものでのバック演奏だから聴き応えある。さきほどまでの甘ったるい雰囲気は皆無で、その辺が才能だろうか、思い切りヘヴィロックしている。やっぱボンゾってロックだ。



It Might Get Loud

It Might Get Loud (2009)
It Might Get Loud [Blu-ray] [Import] It Might Get Loud [DVD] [Import]

 Jimmy Pageの名前が出てきた所で思い出したのが、ちょっと前にジミー・ペイジとU2のエッジとWhite Stripesのジャック・ホワイトの3人のギタリストにフォーカスを当てた映画があったんだ…と。どうなってんだろ?って調べてみたらDVDとかBDとか出てるんんだ…。日本版は出てないみたいなので字幕ないのはちょいと悩んだけど、まぁ、見たいからいいかってことで手を出してみました。ギタリストの話だろうから特に字幕なくても…う~ん、でもマニアックな会話してたら面白そうだな(笑)。

 映画「It Might Get Loud」を丸ごと見終わった感想としては…、う~ん、ジャック・ホワイトが提唱した映画なのかな?もっとも現役で一番の若手だからフォーカス度合いもエネルギッシュさも一番なことは当然っちゃ当然だが、目立ってた。ジャック・ホワイトってこんなにブルース好きなテネシー出身の人だったんだとかなり驚いたし、しっかりと音楽ルーツを持っているのとオールドタイプなスタイルを継承した人だったんだってのにも驚いた。アナログのオープンリールでデモ録りとかしてるしさ。しかも冒頭からギターのピックアップ作ってたりして、好きなんだなぁ~と。White Stripeってのはかなり狙って作ったバンドっつうか曲なんだな。見事。それがしかもサンハウスのスタイルだったっていうのもなるほど言われて見ればそう思うけど、そんな関連性は全然思い付かなかったしね。

 U2のエッジはと言えばやはりバンドで生きるギタリストだからこういうギターだけにフォーカスしたトコロにいるとちょっと飛び出しさ加減が足りない感じ。エフェクト効果によるスタイルや往年のスタイルとは異なるギタープレイだしね。その分ジミー・ペイジとのやり取りでジミー・ペイジが「ここホントにCなの?」と訊いてたりするからやっぱ独自のセンスでのコード展開だったりするんだろうな。ジミー・ペイジもそういうの好きだし、実は刺激になってたりしたんだろうなぁ。それにしても思い切り最初期のU2のテレビに出た時の演奏とか若すぎる。多分アイルランドで出てきたばかりの頃だろうけど。

 そしてジミー・ペイジ。今更だけど貫禄の一言。「胸いっぱいの愛を」をエッジとジャック・ホワイトの前で弾くんだけど、二人とも子供のような表情になって嬉しそう~に見てるんだよね、それ見てたら何か面白くなっちゃってさ、そりゃそうだよな、ジミー・ペイジが生で目の前で弾いてるのを見れるなんて思わなかっただろうし、気持ちが凄くよくわかってね。それと結構Zeppelin時代のプライベートフィルムが使われてて、見たことない8mmとか出てきててさ、ヘッドリー・グランジなんて初めて見たし、「Black Dog」=ホントにここにいた犬なんだけど、その犬が動いている映像とかあって驚いた。Yardbirds時代のジミー・ペイジのプライベートフィルムもあって、へぇ~ってなもんだ。ま、そういう希少度はともかく、純粋にギタリスト的に楽しめた作品かっつうとそういうもんでもないけど、皆良いスタジオと機材を持ってて色々と試してるんだなってのがよくわかった。ストーリーとか特にないので普通の方にはちょいと辛いかもなぁ。



Jasmine Rodgers - Jasmine Rodgers (EP)

Jasmine Rodgers - Jasmine Rodgers (EP) (2010)
Jasmine Rodgers (EP) Get There
Jasmine Rodgers (EP) - EP - Jasmine Rodgers Jasmine Rodgers (EP) -

 先日何気にWebを見ていて見つけたのが御大ポール・ロジャースの娘さんのソロ作品「Jasmine Rodgers (EP)」。以前からBOAというユニットで音学活動していたのは知ってたけど、別に音楽的に興味もなかったので追いかけもしなかった。んで、今回はたまたま見つけてしかもソロEPだったのでふ~んって感じでちょいとDLしてみました。DL販売しかしてないんかな、これ。まぁ、それも最近の手法だよなぁ。

 昨年リリースされていたらしい「Jasmine Rodgers (EP)」というEPで、6曲入りのほんわかした作品でアコースティックっつうよりもどこかボサノバチックな感じで実に優しく語りかけてくる歌とギター。写真とか見てる感じでは自分でギター弾いてるし、作ってるんだろうな。自分的には好みの声質ってワケじゃないけど何か深い味を持った声質してるのがポール・ロジャースの娘ってだけあるかも。サウンドのソウトさも手伝って包み込まれるようなサウンドが続けて聴ける。ドラムとかないからロックじゃないけど良いんじゃないかね。

 この娘のオフィシャルサイト見ているとやっぱり父親と一緒にライブなどを回って楽しんでいるようで、ポール・ロジャースも嬉しいことだろうな。更に5月頃のショットでジミー・ペイジと一緒に写真に写ってるのとか載せてあって、なるほど~、何か面白い関係だわ、とか思った。別に音楽で売れようとしなくてもリラックスして自分の好きな音楽をやって父親の前座やって世界中を回れて…、いいかもな。でもね、それだけじゃなくて音的にもかなりウケる側面は持ってると思うよ。トラッドフォークじゃないフォークだからどういう風に売っていくか難しいけど、悪くない。

オフィシャルページ:Jasmine Rodgers official



Paul Rodgers - Live/The Loreley Tapes

Paul Rodgers - Live/The Loreley Tapes (1996)
Live/the Loreley Tapes Extended Versions
Now & Live, Pt. 1: Now - Paul Rodgers Now & Live, Pt. 1 Now & Live, Pt. 2: Live (The Loreley Tapes) - Paul Rodgers Now & Live, Pt. 2: Live (The Loreley Tapes)

 Tin Machine以降しばらくBowieとの仕事でその才能を発揮しまくっていた先鋭ギタリストのReeves Gabrelsだったが、Bowieの活動もそれなりに間が空いていたこともあってか、驚くところで発見してしまったことがあったんだな。うん。Paul Rodgersのツアーでのギタリストとして参加してたんだよ、1994年頃。前年には「Muddy Water Blues: A Tribute to Muddy Waters」をリリースしてツアーも重ねていて、ツアーは1993年の日本公演まではニール・ショーンがギターを弾いていたハズなんだよな。んで、1995年頃になるとGeoff Whitehornという人がコレも結構長期に渡って…ってか今もか?弾いてるんで、ちょうどその隙間の瞬間にだけリーブス・ガブレルスがギターを弾いていたようだ。ブルースという面からは結構離れている気がするリーブス・ガブレルスのギターだけど、まぁ、それもありか。

 ってことで、と書きたいトコロだけど普通のライブアルバムとかじゃ出てなくてさ、自分が見たのも1994年のケルンかどこかのライブ映像で、YouTubeにもあると思うけど、ドラムがJason Bonhamでね。そのメンツでのレコーディング作品って多分「クロニクル」に入ってる「Bad Company」とかくらいしかなくて、結局普通にレコーディングはしてないんじゃないかな。普通にってのはオリジナルアルバムでは、って意味だけど。なので、しょうがないあまり耳にしないポール・ロジャースのライブ盤「Live/the Loreley Tapes」でも聴いておくか、と(笑)。これは翌年の1995年のローレライフェスティバルの模様をいち早く抑えたアルバムで、このコロまた仕事をドンドンと始めていったポール・ロジャースの怒涛の何でもリリース作品の一部でさ、ジャケットとかもうちょっと考えてくれよとか思うのだが、もしかしたら版権曖昧なままの本人が絡まないリリースだったのかもしれない。ま、それもないか。

 しかしまぁ「Muddy Water Blues: A Tribute to Muddy Waters」アルバムリリースから自身の最活動としてのライブに変化してっているので来これまでのキャリア総括します的ライブになっているのがこの頃からのパフォーマンス。今に到るまでもう15年くらいそんなライブをやってるけど、全然声も衰えないし、それどころか更に上手くなってるんだから凄い。天性の才能を持った人なんだな。バックの音が誰であろうともポール・ロジャースとしての歌声をしっかりと聴かせてくれるし、また歌ってくれる曲が古いファンには馴染み深いものばっかりだからねぇ…。やっぱ引きこまれますよ、この世界は。相変わらずの健在ぶりをライブ盤でも発揮してくれて、しかも来日公演もあったからさ、嬉しいよね。そんなことを思い出しながら聴いてました「Live/the Loreley Tapes」。

 ちょいと前からアマゾンで見かけていた「Extended Versions」っつうCDがあるんだけど、これがもう詐欺まがいの代物で、「Live/the Loreley Tapes」から抜粋して曲順を変えただけのものらしくて、タイトルがしっかりと「Extended Versions」になってるのに実際は3曲も減ってるっつうものなので真のコレクター以外には用無しCDだろう。そしてまた新しいライブ作品がリリースされるらしいのでそれもチェック♪

ライヴ・アット・モントルー 1994【初回限定盤Blu-ray+CD/日本語字幕付】
日本コロムビア (2011-09-21)
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Tin Machine - Tin Machine

Tin Machine - Tin Machine (1989)
Tin Machine [ENHANCED CD] ライヴ OY VEY,BABY
Tin Machine - Tin Machine Tin Machine Prisoner of Love - EP - Tin Machine Prisoner of Love

 イギー・ポップと来ればやっぱりボウイと連鎖反応してしまうもので、80年代のボウイはイギー・ポップとの共同ワークを焼き直したりして正にポップスター的なポップに再度仕上げ直した曲が目に付く。一方のイギー・ポップの方も同じくボウイとの共作ってのもあったんだが、両者は妙な関係性で連鎖し合っていたみたいだ。その80年代のボウイは、賛否両論として、実は地味にその辺の流れをシンプルに吸い上げて具現化していたのがまるで評価されなかったTin Machineっつうバンドなんじゃないだろうか。

 1989年、ボウイがポップスターに飽きた後、進んだ方向は70年代の英国ハードロックを更に洗練されたサウンドに仕立てた直球勝負のバンド「Tin Machine」の作品。自らもバンドの一員としての位置付けとしてバンド活動に専念し、綺羅びやかな世界とは正反対のスタイルでドサ回りから始めてバンドを洗練させていった。そのメンツがイギー・ポップのバックでプレイしていたリズム隊のハント兄弟と知り合い関係からの拾い物でもあったリーブス・ガブレルスという凄腕ギタリスト。更に鍵盤奏者も最初からいたのだが見た目からの問題か、サポートメンバーとしての位置付けだった。

 さてそのファーストアルバム「Tin Machine」は堂々とハード・ロックの香りを漂わせるボウイならではの味わいぶりだが、メンバーはほとんどアメリカ人…だな。オープニングからどこかで聴いたことのあるようなリフでスタートして、アルバム通して聴いても変化が少なく、直球勝負のアルバムというのもわかりやすい、が故に当時も今もボウイらしさがあまり出てこないってことで評価されにくいようだ。楽曲そのものではかなりハジけていて楽しめる部分もあるんだが、どうしても飽きてしまうってのはしょうがないかな。今の時代にコレやったとしてもかなり硬派でロックな作品として市場で受け入れられるんじゃない?こんなに硬派なのってほとんどないもん。

 ライブビデオ「ライヴ OY VEY,BABY」とかも出ててさ、それでボウイを見ると随分とロッカーしていたんで、これもボウイの本質なんだろうななんて思った記憶がある。その後もちろん映像作品は買ったけど、タバコをふかしながら歌うボウイのかっこ良さ、ギター弾いたりサックス吹いたり好きにやってる感じで、しかもどこか退廃的でかっこよかった。こないだまでキラキラした80sの筆頭だった人とは思えないほどだった。それこそがカメレオンボウイですな。そんなワケで、ソリッドでタイトにかっこ良いTin Machineの音を久々に聴いて一気にロックなテンションがまた上がってきた(笑)。





Iggy Pop - The Best of... Live

Iggy Pop - The Best of... Live (1996)
ベスト・オブ・ライヴ Instinct
Live At the Channel (Boston, MA. 1988) - イギー・ポップ Live At the Channel (Boston, MA. 1988) Ultimate Live - イギー・ポップ Ultimate Live

 昔…1989年当時のことだけど、とある人が自分がHanoi Rocksとか好きなことを知っていて何気に「最近のイギー・ポップのツアーでアンディ・マッコイがギター弾いてるんだよね。」と。その頃そんな情報まで全然把握してなかったから「そうなんだ?知らなかったけどイギー・ポップのバックでギター弾くのって全然似合わないなぁ…」と知ったかぶって返した言葉。その後しばらくしてから「こないだのイギー・ポップとアンディ・マッコイのツアーのテープもらったけど聴く?」みたいに言われて、そりゃあんた聴きますよ♪ってことで聴かせてもらったライブテープ。多分そこから幾つか抜粋されてオフィシャルライブ音源になった作品が「ベスト・オブ・ライヴ」ってライブベストアルバムなんだと思う。

 リリースされたのは1996年頃なのかな、その頃別にイギー・ポップに興味もなかったしよくわかんない。アンディ・マッコイのこともそれほど意識してなかったのでこれもまた気にしてなかったので後でそうなのか、と資料的に漁っていただけのモノではあるのだが…。アルバム「Instinct」ではピストルズのスティーブ・ジョーンズを迎えて、その他のメンツも元ナントカっていうパンクバンド系の肩書きを持った人物ばかりを集めて制作してて、結構印象的でソリッドな作品だった気がする。ボウイの軟弱路線とはまるで反対方向のパンク的攻撃的路線に進んだイギー・ポップを普通のロックファンは支持したんだと思うけど、ちょいと自分は違う世界に行ってたけど…。

 この「Instinct」でツアーをしますってことでメンバーを入れ替えたイギー・ポップ。何とも素晴らしいことにAndy McCoyに加えてUK Subsのアルヴィン・ギブス、サイケデリックファーズのドラマー、Madnessの鍵盤奏者ってことでイギー・ポップの往年のナンバーを含めてライブをしていた。こういうのって曲に魂入るのかなと些か疑問ではあるが、そりゃミュージシャンだからコピーくらいはして個性を出すことはできるだろうけど、イギー・ポップとしてのライブの完成度ってどうなんだろ?ま、でも誰でもそんなもんか。

 ってこの「ベスト・オブ・ライヴ」ではほぼ1988-89年のライブで占められているので上記メンバーによる音を聴ける。悪く言えば音だけじゃこのメンツの面白さはあまり伝わってこない。そこはYouTubeでの映像を見て補完すべき側面がひつようかと。自分も実際にテープを聴いた時にピンと来なかったんだよな。アンディ・マッコイだよと言われてもアンディ・マッコイらしいフレーズがどこでも鳴ってるワケじゃないし。ただまぁ、アンディ・マッコイが誰かのツアーギタリストとして参加するなんて後にも先にもイギー・ポップとのこのツアーだけなので、貴重なシーンではあるな。そんな思い出と共に「ベスト・オブ・ライヴ」を聴き直していました…。iTunes Store見てたらまんま1988年のボストンのこのライブが出てるんだな、さすが。





UK Subs - Killing Time

UK Subs - Killing Time (1988)
Killing Time Original Punks: Best of
Killing Time - U.K. Subs Killing Time Before You Were Punk: 28 Punk Classics - UK Subs Before You Were Punk: 28 Punk Classics

 大体何かを書く時ってのはWebで適当に情報漁ったりするんで色々な情報が入ってくるワケですが、知ってることはともかく知らない事に出会う方が多くてついつい何調べてるのか脱線してしまうこともいつものこと。別にそういう方向に進みたいワケじゃないのになぁ…と思いつつもアーティストやバンドの関わりやシーンの流れなど追っていくと面白くなっちゃうんだよね。今回も正にそのパターンで、ある程度アンディ・マッコイの仕事ってのは把握していたつもりだったんだけど、ゲスト参加の深さまではもちろん全部追い切れていなかったのでUK Subsの名前が出てきた時にはちょっと驚いた。

 1988年にリリースされた「Killing Time」で、UK Subsとしてはオリジナルメンバー復帰による再結成みたいな作品らしいが、そもそもUK Subsって1976年のデビューなんだからオリジナルパンクバンドだったんだよな。日本ではあまり取り沙汰されることがないようで、名前だけは知ってても音まではあまり知られていない…ってか自分もベスト盤くらいしか聴いていなかったからよく知らない。Web見てても日本語で何かを書いている人ってのはほとんどいないようで、ちょいと寂しい限りのバンドですかね、日本じゃ。ま、そんなのは気にしなくて良いんだが、それが故にアンディ・マッコイが参加していたなんてのは全然ノーチェックだったな。その辺りではイギー・ポップのツアーギタリストとして参加していたっていうのばかりが話題になっていて、探してたりしたからさ。UK Subsとのセッションもそんな関係からでツアーメンバーの同僚Alvin Gibbsからの声がけだったんだろうと思われる。

 この「Killing Time」の中の4曲目「Drag Me Time」っつう曲でアンディ・マッコイがリードギターを弾いているようだ。ドラッグ絡みだろうか?まぁ、そんなことはともかくこん「Drag Me Time」って曲を聴くのだが、特筆すべきスタイルでもなくてやや肩透かし。ま、それはともかくUK Subsの再結成アルバム「Killing Time」っていう聴き方をすると、確かにHanoi Rocks風な、アンディ・マッコイ風な作品が並んでいて、多分近いセンスでバンドの曲が書かれているのだろうなぁというのがわかる。パンクってももうこの頃じゃ進化しまくってるから単に騒いでいるもんじゃないし、結構聴きやすいメロディなんかで作られてて良い作品かも、と。期待してなかったから余計にそう思ったんだが、そういう出会いこそがゲスト参加ギタリストの貢献だろうな。プレイはともかく聴く側が新たな出会いになるっつ…、ふ~ん、ちょいと出会うには遅すぎたが悪くないです。UK Subs。もっと過激かと思ってたもんね。





Andy McCoy & Pete Malmi - Briard

Andy McCoy & Pete Malmi - Briard (1997)
ブライアード ビルディング・オン・トラディション
Too Much Ain't Enough - Andy McCoy Too Much Ain't Enough

 WikipediaでIzzy Stradlinのことを見るともちろん色々なことが記述されているんだが、そこにはHanoi RocksのAndy McCoyに対するリスペクトと会合の件が書かれている。そう言えばGuns n' RosesってHanoi Rocksの焼き直しだもんな…と云う側面を思い出した。Izzy StradlinがAndy McCoyフリークだとまでは知らなかったけど、なるほど、ルックスとかスタイルとかどこかそんな雰囲気も持ってるしな。ってことはやっぱGuns n' RosesってのはHanoi Rocksの焼き直しなんだな。アクセルはマイケル・モンロー見てああいうルックスにしてた面もあるワケだし、ま、いいけどさ、そんなの。そんな流れからへぇ~って思ったのと、今のAndy McCoyの奥様ってのはジョニー・サンダースの従姉妹でもあるアンジェラさんなんだけど、この人って元々Izzy Stradlinの彼女だったらしくて、その流れで出会っているみたいなんだな。なかなか奥の深い物語っつうか狭い世界っつうか…、確か前妻もスティーブ・ベイダーの彼女→マイケル・モンローの彼女→アンディ・マッコイの彼女の流れだったような…、いや、ロックです(笑)。

 そんなアンディ・マッコイの作品を…と思ったんだけど、この人ソロアルバムってあんまり興味ないみたいでやっぱりバンドが好きなんだよねぇ。1995年の「ビルディング・オン・トラディション」っつうアルバムが最高にかっこ良いソロアルバムなんだけど、「ビルディング・オン・トラディション」聴いてるとそのままHanoi Rocksで再録してくれよと思うような出来映えでさ、やっぱりバンド主体ってスタイルは正しいよなぁと思うもん。その二枚のソロアルバムは既にウチのブログに書かれているので参照下さい(笑)。なので、今回はその後と言うか、原点と言うか…、ブライアードっつうユニット…バンドの紹介です。

 もちろんアンディ・マッコイが主役でして、元々アンディ・マッコイって13歳くらいからギタリストとしてフィンランドではプロ活動していて、その最初のプロバンドがこのブライアードっつうバンドで、シングルを数枚リリースしてたりしたワケだ。それでアンディ・マッコイってのは天才少年として行方が注目されていたっつうことらしい。その流れでHanoi Rocksへ…と言いたいけど実はそうでもなくて、元々マイケル・モンローのバンドに無理やり入り込んで乗っ取っていったっつうのが近いかも(笑)。ま、いいや、その辺はいずれ…。アンディ・マッコイとしちゃやっぱり思い入れもあったのか、1997年になって当時のメンバーだったPete Malmiを引っ張り出してBriardとしての再録新曲含めてアルバム作ろうって気になったらしくて20年経ってようやく初のアルバムリリースになったのでした。

 冒頭の「F.T.A」なんて昔のシングルなんだけど、クレジット上でNicolettaとあることでわかるように今のアンディ・マッコイの奥様が何かしら手を入れているようだ。多分歌詞だと思うけど。昔の曲ももちろんアンディ・マッコイが書いてたワケで、そういう意味でアンディ・マッコイの変わらない独特のR&Rからコケティッシュな側面まで聴ける楽曲群が入っているのも嬉しい。「River Of Dreams」なんてモロにアンディ・マッコイだしね。この人の才能は本当に面白くて個性的だから楽しめる。もちろんそれは超メジャー級ってもんじゃないのが良い(笑)。しかしYouTubeって相変わらず便利だ。こんなに情報の少ないバンドでもしっかり映像が出てくる…そっかNicolettaはバンドメンバーだったのか…。









Izzy Stradlin & Ju Ju Hounds - Izzy Stradlin & Ju Ju Hounds

Izzy Stradlin & Ju Ju Hounds - Izzy Stradlin & Ju Ju Hounds (1992)
Izzy Stradlin & Ju Ju Hounds 117゜
Izzy Stradlin and the Ju Ju Hounds - Izzy Stradlin & The Ju Ju Hounds Izzy Stradlin and the Ju Ju Hounds Wave of Heat - Izzy Stradlin Wave of Heat

 Guns 'n Rosesの仲にあってIzzy Stradlinと云う人の存在意義がなかなか傍目から見るとわからなくて、別に地味なロン・ウッドみたいな人だし、フロントは派手な二人がいてギター二人いるからという曲が多いわけでもなく、脱退話があったからと言っても別にバンドは大して影響ないんじゃないの?なんて思ってた。それが一気に崩壊の道に進むんだから面白い。バンドの中の人間関係とかはともかく、ソングライティング面での影響が大きかったようだ。結局この後Guns n' Rosesとしてはカバーアルバム出しただけでメンバー総入れ替えの解散に等しかったもんな。それも多分作曲面でのイニシアティブを取れる人がいなかったからということだろう。簡単に言えばアクセルが満足するレベルの曲が出てこなかったんじゃないだろうかね?それを満足させていたIzzy Stradlinと云う人の価値は大きかったようだ。そんな風に見てみるとIzzy Stradlinと云う人の素質を聴きたくなる。

 1992年、Guns n' Rosesを脱退して即座に作ってリリースした最初のソロアルバム「Izzy Stradlin & Ju Ju Hounds」。前年にGuns n' Rosesであんだけたくさんの曲をリリースしていて、更にこのアルバムを出してくるってのは相当才能が溢れていたか、採用されなかった曲が多かったのか…、まぁ、後者な気がするけど、それにしても地味な印象だったIzzy Stradlinのソロ作品ってセールス的なものはともかくとして、才能を知らしめた一枚になった気がする。

 思い切りリラックスした作風で、そこにはテンションの高いハードロックなんてのはまるで見当たらず、まるで気負わない音が詰め込まれているのだ。ジョー・ストラマーと同じような境地なのかもしれん。レゲエやスカ、カリプソ風からカントリーフレーバーは散りばめられていて実にソフトにアメリカなサウンドを「レット・イット・ブリード」の頃のストーンズのように出してきている。歌にパワーはないし、これでバンドとして行けるってワケじゃないが、ソロ作品としてはかなり楽しめる内容で、Izzy Stradlinと云う人の本質が出ている気がする。多分Guns n' Rosesだけでは収まり切らない幅広い音楽アプローチを持っていたんだろう、だから故にバンドメンバーからも重宝されていたクリエイターだったワケだ。納得。

 このまま肩書きなしでアメリカンソングライターとして確立できれば面白かったんだろうけど、なかなかそうも行かなかったようで、ある意味Guns n' Rosesにいたことが音楽かつどの幅を制限してしまっているのかもしれない。ま、聞く人は聴くっていう作品だから面白いけどね。こんなのをGuns n' Rosesのメンバーに持ってったらああいう雰囲気のサウンドになるのか、と思うとなるほどってのもあるし、「Izzy Stradlin & Ju Ju Hounds」は深く遊べる作品です。







Guns N Roses - Use Your Illusion I

Guns N Roses - Use Your Illusion I (1991)
USE YOUR ILLUSION 1 USE YOUR ILLUSION 2
Use Your Illusion, Vol. 1 - ガンズ・アンド・ローゼズ Use Your Illusion, Vol. 1 Use Your Illusion, Vol. 2 - ガンズ・アンド・ローゼズ Use Your Illusion, Vol. 2

 今ではどういう理由かわからないけどある種伝説のバンドになってしまっているGuns n' Roses。リアルタイムで出てきた時から知ってたけどさ、なんつうかいい加減なバンドっつう印象なんだよな。アルバム「Appetite for Destruction」はそりゃかなりユニークな存在でインパクトもあった傑作だったけど、その後が全然よくなくて…、その頃国は違うもののStone Rosesなんかも同じだけどさ、最初のアルバム出して売れまくったためにず~っと仕事しないまま、カネも入ったし皆がワガママ言うようになってそのまま解体~みたいなのもあってさ。何か露骨にバンドのお仕事っつうのが見えてしまったバンドもあって、信用できないバンドだったワケだ(笑)。いや、勝手な思い込み。まぁ、いずれにしても「Appetite for Destruction」から噂は聞くものの全然リリースの気配もなくって、なんだかな~って、どうでも良くなって来た頃にリリースされた2枚同時リリースのアルバム、っつうワケの分からない発売でさ、要するに2枚組じゃないか、と(笑)。

 「USE YOUR ILLUSION 1」「USE YOUR ILLUSION 2」の二枚なワケだが、それをどっちの作品の出来話どうの…、いやどっちでも良いです。同じ時期にまとめてリリースした二枚組なワケで、単なる作品集。コンセプトも何もなくって作り貯めた作品集。Guns n' Rosesって一体誰がキーマンなんだろ?って思ったもんな。ビジュアルじゃアクセルとスラッシュだけど音ではイジーだったようで、なるほど、曲が沢山出来上がるはずだ。それらを纏め上げることもなくバンド内関係が悪化してきて作品集としてリリースしたんだろうか、事実は知らん。ただ、当時の感想としちゃ、これまた随分いっぱい作って出したものだ…、ま、いいや、聴かなくても、でした(笑)。

 おかげで全然聴いていなかった。Guns n' Roseの話って大概が「Appetite for Destruction」で終わるので「USE YOUR ILLUSION 1」「USE YOUR ILLUSION 2」なんて聴かなくても対して害はなかったし、あんまり聴きたいってのもなかったし、結局適当にメンバーが変わっていってつまらないバンドになっていったしね。だから個人的に思い入れも何もあまりない。特に「USE YOUR ILLUSION 1」「USE YOUR ILLUSION 2」ってのは全然無くって、ようやく聴いたって感じ。いや、まるで初めてじゃないんだけどちゃんとアルバム通して聴いたのは多分初めてに近い。そもそもスラッシュって存在がGuns n' Rosesでは際立ってたけど、作曲面ではそれほど貢献してなかったワケで、ギタリストとしてすごく上手いワケでもなくて、そのくせアチコチにゲスト参加で呼ばれているのは何でだ?って思ったのもあったんですな。それはもう知名度とかっこ良さとギタープレイヤーとしての資質に尽きるのだろうけど、バンドの中の本質ではなかったってのがJimmy Pageに成り切れなかったトコロか。

 はて、その「USE YOUR ILLUSION 1」「USE YOUR ILLUSION 2」だが、今回はまずは「USE YOUR ILLUSION 1」の方。オープニングのベースからしてかなりスリリングで期待させるロックチューンで勢いがあって良いのだが、あまりにも多様な楽曲が詰め込まれているので、この手のアルバムは何度も何度も聴いて曲別に自分で吸収していかないとよくわからなくなる。しかしそこまでハマれるかどうかが鍵で、飛ぶ鳥落とす勢いのGuns ' Rosesだから出来たアルバムリリースの形態だろう。勢いがある曲は多いものの「Appetite for Destruction」で聴かれたようなリフ一発のかっこ良さが減っているようで、コード主体のR&R的アプローチが多いかもしれない。それにしてもアクセル・ローズの歌声はホントに特徴的だ。野性味をたっぷり保ったまま上達しているようで、さすがの一言。





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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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