Van Halen - Women & Children First

Van Halen - 暗黒の掟 (1980)
Women & Children First 1984
Women and Children First - ヴァン・ヘイレン 暗黒の掟 1984 - ヴァン・ヘイレン 1984

 21世紀にシーンに出てきたバンドを聴いたりしている中で、なんでこんなに古臭いフレーズとかパクリみたいなのが出てくるんだ?って思うことが多々ある。バンドが若いと結構聴いてるんだな、好きなんだなっていう風に思ってたんだが、実はシーンに出てくるのが遅かっただけで年齢的には結構いい年してるってバンドもあるんだな。アメリカのグリーンデイなんてもう40歳近いんじゃなかったっけ?だから80年代とか通ってきてる世代がシーンにいるんだよな。Wig Wamのメンバーも同じようなもので、自分たちが聴いてきた音を割と忠実になぞっているっていうだけだったりするけど時代変われば聴く側も変わる。その時代差がウケてる理由だったり。そんなWig Wamのギタリストが一番に憧れているのがVan Halenなんだな。

 1980年リリースのVan Halen、もちろんデイブ時代の3枚目の作品「暗黒の掟」。実は自分的にはVan Halenってのはやっぱり「1984」であってそれ以前でも以降でもないんだが、当然ながら後追いで色々と聴いていくワケでしてね、ファーストの「Van Halen」が強烈だったおかげで以降の作品にあまり想い入れを持たないまま聴いていたってのがある。作品がどうのっていうほどには聴けてないんだけどさ、ただ聴くたびに思うのは、エディのギターの入れ方って滅茶苦茶シンプルっていう感想。何本も重ねないし、凄くストレートのマーシャル直結な音でアルバムが鳴るのでかっこ良いし飽きない。この「暗黒の掟」だって最初っから生々しいギターの歪んだ音でノックアウトされる。こういう作品って実は結構ないんだよね。そういうストレートさがVan Halenの特徴でもあった…割には「1984」って何なんだ?ってのはあるが(笑)。

Van Halenのアルバムってギター中心作品のつぎには鍵盤作品が出されるっていう逸話があって、一方ではエディが気合を入れると売れなくて気合を入れないで鍵盤で実験すると売れるっつうジンクスだったり(笑)。まぁ、あれだけのギターヒーローになっちゃうとさ、皆の期待がそこにしか向かないんだよ。それでも人生やっていけるインパクトを世界に与えたんだから凄い。

 んで「暗黒の掟」ではどうか?もう凄いシンプルにハードロックを奏でてくれていて、もちろん新たなギターに対する取り組みなんかも出てくるのでギター弾く人とかには面白い。アルペジオとソロとの重ね方とかスライドとかさ、斬新な発見いっぱいあるしね。曲そのもののキャッチーさとかは好みが出るだろうけど、ギターはホントに凄い。デイヴのボーカルもこれまた好みだろうが、まぁ、こういう人だからいいんじゃない?な~んて言いつつも聴いていると結構ノレるしハマる。アルバム収録時間が短いのもあって一気に聴いてしまえるシンプルさも好き。ジャケがちと暗いからかな、一般的な印象も暗めなんだが…。





Wig Wam - Hard To Be A Rock'n Roller...

Wig Wam - ハード・トゥ・ビー・ア・ロックンローラー (2005)
ハード・トゥ・ビー・ア・ロックンローラー . ノン・ストップ・ロックンロール
Hard to Be a Rock'n Roller... In Kiev - Wig Wam Hard to Be a Rock'n Roller. NON STOP ROCK 'N' ROLL - Wig Wam NON STOP ROCK 'N' ROLL

 80年代ロックのオマージュ兼21世紀型ハードロックをしっかりと個性を交えて聴かせてくれるバンドと言えばノルウェーからユーロビジョンで一躍話題をさらっていったWig Wamです。とにかく面白くて真面目で上手くてかっこ良いので好きなんですね、こういうの。ってかさ真剣の音楽を冗談でやってるっつうか、真剣にやってる姿がもの凄くわかりやすくて…。みんな真剣なんだけどそこに冗談が入ってきて、愛が入ってきて…そういうのがさ、何かわかる感じ。そんなの無視して単にパフォーマンスと音楽だけでも十分に楽しめるっていうのがプロ。DVD「ロックン・ロール・レヴォリューション2005」ってのもあってさ、ライブはともかく、楽屋裏の姿とかツアーのドキュメンタリーとか見てるともうねぇ…、いいんだよ。わかるわ、みんな。だから頑張ってほしいバンドです。

 そんなWig Wamが自国内でリリースしていた作品をユーロビジョンで名を売ったおかげで一応ワールドワイドでリリースし直そうってことで出されたワールドワイド盤。故にアルバム「ハード・トゥ・ビー・ア・ロックンローラー」の冒頭がイントロの「667」じゃなくって、最高にキャッチーでロックな「In My Dreams」を加えた作品。これね、大正解なんだよ。とにかく最初の「Come on Come On…」のコーラスで惹き付けられること間違いなしの素晴らしい曲だから、その勢いでアルバム全部聞いちゃうだろうしさ。だってアルバム全編がキャッチーでポップでロックだから息つく間もなくどんどんと楽しんじゃうもん。思わず手を振りたくなってしまう「Bless the Night」とか「I turn To You」とかあるし…、あ「Mine All Mine」も「Crazy Things」もあるか。いやいや、どれ聴いてもホントに楽しめる曲ばかりでライブ見ても楽しいし、更にオールドなリスナーはギターのプレイとかリフとか曲構成とかフレーズとか注意して聴いていると聞き覚えのあるものが続々と出てきます(笑)。Quiet RiotとかBon JoviとかQueenとかもしかしたらCheap TrickとかVan Halenとか…うん、とにかくキリがないくらいに80年代ロックへの尊敬を感じるくらいに真面目に自分たちの音楽を作ってるんだよ。そういうのなしでも面白いけどね。

 昨年も新作「ノン・ストップ・ロックンロール」をリリースして確か来日公演やってたハズだけどライブも上手いから好評だったんじゃないかな。自分は何となく知ってたけど行ってないんだよね。その前に見たことあるからまぁいいか、ってな感じで(笑)。車の中でよく聴いてるんだよ、Wig Wamは。なんかね気楽に聞けて新作でも知ってる気がして聴けるし、それでいて深みもきちんとあるっつうことで。「ハード・トゥ・ビー・ア・ロックンローラー」は最初のアルバムだけどもう出来上がっている。品質は滅茶苦茶高いし楽しませるってことを知ってるアルバムだからハズしませんね。セカンドの「ウィグ・ワマニア」はもう名盤の域に達しているし、とにかくロックってこういうもんだろ、ってのがわかる傑作♪





Last Autumn's Dream - Yes

Last Autumn's Dream - イエス (2010)
イエス ア・タッチ・オヴ・ヘヴン
Yes - Last Autumn's Dream Yes A Touch of Heaven - Last Autumn's Dream A Touch of Heaven

 メロディアスなハードロックファンに取ってみると年末クリスマスシーズンってのはLast Autumn's Dreamってバンドの新作が聴ける時期っていう条件反射も刷り込まれつつあるのじゃないだろうか?自分的にはそんなのつい最近知ったばっかりなのでそういう意識は全然ないんだけど、Last Autumn's Dreamを知ってからそういうリリースなんだと聞いて、なるほど…そりゃわかりやすいわ、と素直に一発で覚えてしまった次第です。なので昨年もクリスマス時期にはそういえばLast Autumn's Dreamの新作って出てるのかな?なんて気にしてたもんね。んで、もちろん出ていてくれるワケですよ、しかも過去作品と比べて全く遜色ないクオリティでの作品をね。

 2010年にリリースされた最新作「イエス」。前年にバンド内で不幸があった際の陰鬱さを一年で吹き飛ばしてくるかのような真紅なジャケットと思い切り肯定的な「イエス」というタイトルがバンドの姿勢と進むべき姿を示してくれているのは心強いスタンスだ。リスナー的にも作品の方向性や音楽性の幅など色々とあるけど、やっぱりバンドが打ち出す前向きな姿勢ってのは支えになってくれるし、支えていきたいって思うよね。特にこのLast Autumn's Dreamってバンドはさ、ホントに良質なメロディを歌だけじゃなくてギターソロでもギターのリフでもベースラインでも奏でてくれるのでバンド全体が滑らかにメロディアスに滑っていくんだよ。だから聴きやすいのもあるけど、それよりも美しいし元気になるし明るさを教えてくれる。決して明るいバンドじゃないんだけどなぁ(笑)。だってスウェーデンとドイツの混合バンドなんだからさ。

 「イエス」という作品、ホントに希望が見えてくるアルバムで、別にそういうのをバンドに求めてるワケじゃないけどそういうのが沸き上がってくる。音だけ取ればどこか80年代のメロディアスなメタルを踏襲してて泣きのギターソロを連発して聴かせる~みたいな音の延長線上であって、決して今更新しい何かを提供している作品じゃないのは確か。ただ、それこそがLast Autumn's Dreamが毎回ハイクオリティなアルバムを提供してくれる安心だし、裏切らない音なんだろうね。でもさ、ちょっと今回の「イエス」はその辺に行き過ぎなんじゃない?って思うけどな(笑)。Wig Wamみたいな曲が何曲も入ってくるから「ん?」って思ってiTunesのアルバムタイトルとバンド名確認しちゃったくらいだもん(笑)。いや、いいんだけどね。ちょっと間に聞いてからちまちまと全アルバム揃えながら聴いているところなので、まだまだ楽しめる作品がいっぱいあるのが嬉しいバンドのひとつなんです、Last Autumn's Dreamは。だからじっくりと色々と聞いていきますよ~♪







Bad City - Welcome to the Wasteland

Bad City - Welcome to the Wasteland (2010)
Welcome to the Wasteland Swallow This Live
Welcome to the Wasteland (Deluxe Version) - Bad City Welcome to the Wasteland (Deluxe Version)

 ちょっとお遊び的に手を出してみた話題の80年ロックのオマージュバンドとして売れ始めているらしいBad Cityっつうバンド。いや、別にコメディとかじゃなくてきちんとした王道大衆アリーナハードロックを繰り広げてくれているバンドなんだけどね、まぁ、アメリカ出身だからそんなに意識しなくて…、珍しくもシカゴ出身のバンドながらも80年代HRの焼き直しみたいなんだな。ふ~んって気になったので、物は試し、でした(笑)。

2010年夏ごろにリリースされたファーストアルバム「Welcome to the Wasteland」…、ジャケットは結構地味っつうかそんなに派手にしていないんだが、音の中身は凄く派手かも(笑)。ポップでキャッチーでハードロックでコーラス過多でメロディアスで聴きやすいし軽いしノリノリだしフックは効いているし、よく出来てる。実によく出来ているサウンドで驚いた。まぁ、簡単に言えばPoisonみたいなもんだ(笑)。こういう音ってそんなに簡単に出来るもんなのか?ってくらいに見事なので多分法則があるんだろうな、曲の骨格にさ。分析したことないから知らないけど多分あるはずだ。じゃなきゃこんなに見事にできないもん(笑)。

 え~っと、その辺を通ってきたことのある人は耳にしてもらうと多分笑う…いや、懐かしさを感じると思います。通ってきてない人はこういう底抜けに明るく楽しめるハードロックってあるよ、ってことで聴いてみるとわかるかも。その後気に入ったら80年代LAメタルあたりに進むと多分更に楽しめます。そういう音。Bad Cityからロックに入ったリスナーがいたとしたら、それはかなりお得かもしれない。きっと気に入るバンドがいっぱい既にあることは歴史が証明しているから。それくらいに80年代のオマージュが効いていて楽しい。ここまでやられるとホントに楽しんで聴けますわ。

 今後進むとしたらもっとシカゴらしい音ってのを出していくのかな…、3曲目のミディアムテンポのバラード調の曲なんかが一番らしいのかもしれないけど…。しかしモトリー・クルーのヴィンス・ニールに似た部分のある声質と歌い方なんだな。曲はボン・ジョヴィ的だし…。とにかく黙ってオリジナリティ溢れる…なんて聞き方ができなくて何かを彷彿させてくれるアルバムでした♪



Electric Mary - Down to the Bone

Electric Mary - ダウン・トゥ・ザ・ボーン (2009)

ダウン・トゥ・ザ・ボーン Down to the Bone
ダウン・トゥ・ザ・ボーン - エレクトリック・メアリー ダウン・トゥ・ザ・ボーン Down to the Bone - Electric Mary Down to the Bone

 いつの時代にも必ず出てくる70年代ハードロックをオマージュしたバンド、それだけ70年代のハードロックってのが愛され続けている証拠なのだろうが、今の若い世代は既にCDから音楽を聴いているどころか、DLから音楽を聴いていたりYouTubeでサンプル的に聴いたりするのから入ってきている世代になってきているはず。その世代になると逆に古い世代とは違って、時代の壁を感じることなく音を聴くことができるし、その分自分の感性だけで好きな音楽や好みをはっきりと理解することができるはず。流行りの音楽だから~とか言うのを意識しなくてもさ、YouTubeなりDLサイトなんかで話題になれば聴くワケで、それって別にStonesでもZeppelinでもAnswerでも同じでしょ?って感じじゃないかな、と。

 そんな事で、Electric Maryというオーストラリア出身の2009年に「ダウン・トゥ・ザ・ボーン」で出てきたバンドがあってさ。国内盤が2010年末にリリースされているので本国のリリースから約一年くらい遅れて紹介されていることになるんだが、そういえばジャケットとかは見たことあるなっていう感じだったんだよね。んで、ちょっと前に何かでバンド名とレビューを見かけて、へぇ~、また70年代ロックを模倣したバンドが出てきてるのか、と気になったのでチェック。もうさ、何度も何バンドも70年代ロックを模倣したバンドが出てきていて、それなりに毎回評価されていてシーンに残ってたりするバンドもあれば、最初の評判だけで消えていくバンドもあったりするので、やっぱり懐古趣味的に聴いてしまうんだな(笑)。

 Electric Mary「ダウン・トゥ・ザ・ボーン」…、シンプルなハードロックですね。思い切り70年代の英国ハードロックをモチーフにしているっつうか曲の骨格は全くそのままで、ちょっと凝ったギターリフを軸に熱唱系なボーカルがなかなかよろしい感じで歌いあげてくれるので思い切りベタな70年代。エアロスミスとも云えるような音かな。オーストラリアってもAC/DCってんじゃない。こないだ出てきたThe Answerよりもちょっと泥臭い感じはあるが、まぁ、そんな印象。最初に聴いた時は結構面白い~と思ったけど、三回くらい聴いてたらちょっと飽きてしまった(笑)。いや、展開が読めてしまうからなんじゃないかな。ただ、今の時代現役でこういう元気なバンドが若いファンを増やしていくのは良いコトだよな、と思うしまだまだこういう音が時代を問わずにウケるっていうのも嬉しいしね。



Rain Tree Crow - Rain Tree Crow

Rain Tree Crow - Rain Tree Crow (1991)
Rain Tree Crow Tin Drum

 1990年代初頭、ジャパン再結成で復活か?と騒がれた時期がありましてね。まだまだその頃もジャパンってバンドへの想い入れってのはそんなになくって、ただ8ビートギャグの…という形容詞だけが頭の中でグルグル…(笑)、いや、そんなことだけでもなくて、しっかりとジャパンってバンドの影響度とかはちゃんと把握してたと思います。それで、何がそんな話題だったかと言うと、オリジナルメンバー4人(ギタリストを除く)でレコーディング中らしい、と。へぇ~、ってな話題が少々ありましてね。

 1991年にリリースされたジャパンのオリジナルメンバー4人が集結して新たに名付けられたバンド名及びアルバムタイトルが「Rain Tree Crow」。今となってはあちこちのセッション活動にも顔を出すデヴィッド・シルビアンのソロ作の延長線上とも思える位置付けなんだろうけど、ジャパンというカテゴリの中に入れられるのかな?抹殺されるのかな?まぁ、正直に自分的には当時もやや話題になったのでリリースされてすぐに聴いたのは聴いたんですけどね…。まるで理解できなかった音です。アンビエント系ってのか、別にロックなビート(当時思っていた)でもなけりゃブルースでもないし、ニューウェイブってほどのドライブもないし、単なる音のコラージュと呟きみたいで、まぁ、革新的だったり評価されるカルト的な人気だったりはあると思うんだけどわからんかった。昔ジャパンでキャーキャーと言っていた少女達が「Rain Tree Crow」を聴いた時にどう思ったんだろう?やっぱりクールで素敵♪って思うのか、素直に「つまんね」ってなるのか…。「何でも良いけどデびちゃんならいい♪」ってのもるんだろうな(笑)。

 「Rain Tree Crow」はね、かなりハイセンスでオシャレな空間系サウンド。覚えてノルとかってのじゃないのは確かで、ぼわぁ~って聴いてて、デビシルの呟きが低音で響く心地良さを楽しむ、みたいなもん。ミック・カーンのベースとか以前ほどグリグリしてないのは曲調からして当然だけど、要所要所の音はさすがに気持ち良く感じるのも多い。ジャパン後期の「Tin Drum」を更に推し進めるとこうなるのか、っていうの線の繋がりは感じるからジャパンのメンバーってのは不思議はない。逆にデヴィッド・シルビアンのソロ作品って聴いてないからどういうのかわかんないのが中途半端なリスナーである自分にはまだまだなトコです。

 あれだけルックスで売ってたバンドが「Rain Tree Crow」になるとそんなことはもちろん無視してバンドとアルバムのイメージだけで世に出してきたと言うのも自身の表れかね。日本版はこのジャケットの上に更に箱で包んで国内仕様にしてたな。




Japan - Quiet Life

Japan - Quiet Life (1979)

Quiet Life 孤独な影(紙ジャケット仕様)
Assemblage - Best of Japan - Japan Best of Japan Gentlemen Take Polaroids (2003 Remaster) - Japan 孤独な影

 クールでデカダンなバンドの筆頭格と言えば、やっぱりジャパン♪ 先日ミック・カーンが永眠してしまったのも話題になったけど、ジャパンって不思議なバンドだったわ。リアルタイムで知ってた時はやっぱり8ビートギャグでのデビちゃんのイメージでして(笑)。だからマンガが先だったんだよ、よろしくない入り方ですね。その後に80sポップスの波が来てDuran Duranがその後を引き継いで~とか、一緒に見るとどっちがどっちなのかよくわからんとかそんなビジュアルイメージでした。まぁ、若すぎた頃の勝手なイメージです。

 さて、そんな戯言はともかくながら年を追うごとに結構真面目に聴くことが増えてきたジャパン。オリジナルアルバムが5枚しか出てないから聴きやすい、追いかけやすいってのもあったし初期二枚と後期3枚との音の差が歴然としていたので分けて聴けたのもある。更に言えばジャケットも分かりやすかったかな。まぁ、無茶苦茶好みのバンドか?と訊かれればきっとそうではないと答えるんだけど聴くと新世界な気分になるのはある。普段聴かないから…、って普段って一体何聴いてるんだろ?と自分で疑問に思うけどやっぱ生身のハードなR&Rなのかな?ま、いいや(笑)。

 1979年にリリースされたジャパンの三枚目の転機となったアルバム「Quiet Life」でしてね、ここでVelvet Undergroundの「All Tomorrow's Party」っていうキーソングがジャパンのイメージを変えるのもあるけど、まだそんなにVelvet Undergroundだって市民権を得ていた時代じゃなかったんだからやっぱりマニアックに好きだったんだろうな。ボウイの影響も大きいだろうが。それよりも最初期2枚で聴かせていたややブリブリのR&B路線に近い黒いリズムは全く鳴りを潜め、圧倒的に洗練されたクールでデカダンな、ともすれば後にインダストリアルの形成ともなるオシャレ的、浮遊的なサウンドが繰り広げられる心地良さ。これは新しい世界の音だったんじゃないかなぁ。どこかムーディで、でも洗練されていて…、鍵盤によるオブラートの包み方も大きいけど、多分オシャレさを強調しているのはやっぱりミック・カーンのベースラインが大きい。こんな風にベースでオシャレに聴かせるのはあまり耳にしなかったし、それがまた粒の揃った音なのでかなり玄人には評価の高いベーシストってのはあります。そこに気づくのには割と時間がかかったんだけど、周りのベーシストの皆様がですね、別にジャパンなんか聴いてるようには見えないのにミック・カーンは陰ながら評価しているって人が多くてさ。どっちかっつうとギター好きなので全然聴く場所のないバンドなんだよ、そういう聞き方すると(笑)。ただ、そういう評判からしてベーシスト的に聴くとなるほど、面白いラインとか弾き方してるな…ってのがよくわかった。こういう音の洗練さってのは英国人だよな。

 ジャパンもまた日本の少女向けに狙ったバンドだったのか、そもそも日本が大好きだから、って話なのかよく調べたことないけどどっちもどっちなんだろう。そういう見方をするならば、エイジアとかUK、シカゴやアメリカ、パリスなどなど国名地名をバンド名にしたバンドって割とあるな。その路線に走ってみようか(笑)。

 話が逸れた…。ジャパンの「Quiet Life」は正直に傑作だし、自分的にはこの後の「孤独な影」「Tin Drum」ともども好きな作品です。なんだかんだと独自のサウンドを打ち出していたし、引っ掛かること多いもん。でも一番聴いたのは多分「Quiet Life」。ただ、覚えられないっていうのはフックが弱いからかもしれん…、いや自分の趣味のせいか…。



Public Image Limited - Public Image

Public Image Limited - Public Image (1978)

Public Image Metal Box (Vinyl Replica Edition)
ライブ アット ブリクストン アカデミー トゥーサウザンドナイン - パブリック イメージ リミテッド ライブ アット ブリクストン アカデミー トゥーサウザンドナイン

 金属的な響きと言って思い出すのは多分多くの人が(?)P.I.Lの「Metal Box」じゃかなかろうか、なんていうことも考えられる。自分的にはまだきちんと聞き直していない作品なのでこの場で出せないんだけど、ちょっと恐る恐るの名盤って感じかな。ただ、P.I.Lってのはちょこっとこの辺のポストパンクっつうか革新的なサウンドってバンドの印象は強くて、それが故にパンクから流れて入っていった人間からすると受け入れにくい音世界だったのも確か。もっともっと外に向けた攻撃性を期待していたからだろうね。ところが巧者のジョン・ライドンは同じ路線を歩まずに更に内に向けた攻撃性を秘めたプロジェクトとしてP.I.Lを結成したようだ。

 1978年に早速ファーストアルバム「Public Image」をリリース…、1978年の年初にSex Pistolsを解散させているので同じ年の暮れに新たなバンド結成とアルバムリリースというのも早業だが、それくらいの感性がなかったら音楽シーンにすらいなかっただろう研ぎ澄まされた才覚。世間がSex Pistols解散でまだまだ話題になっている内に新しいバンドでしょ?それでこの音。聴かせるには十分インパクトのあるサウンドで、拒絶するものも多数いるだろうけど話題性は高いから芸術肌の最先端のリスナーはかなり衝撃的だったのでは?自分自身、今聴いてみてもやはりなかなか聴くことのない音を出しているし、今のシーンでもこういうエッセンスはしっかりと受け継がれているように思うし、多分ここでもP.I.Lの音は革新的な音だったはずだ。ジョン・ライドンって頭切れるな、と。

 そんな「Public Image」だけど、インダストリアルというか金属的と言うか、無機質的サウンドを中心に…とは言え、キース・レヴィンによるギターの音が中心だし、ドラムの処理が金属的なんだろうけど、そこにSex Pistolsでのがなり立てた歌い方とは異なるジョン・ライドンの甲高い歌が宙を舞うというスタンス。中には昔ながらのオーソドックスなパンク的サウンドじゃないかってのもあるけどさ。しかしこの周辺ってキース・レヴィンにしてもGeneration Xのトニー・ジェイムズにしても革新的な方向に進みたがるアーティストが多かったんだな。パンクの波はミュージシャンと言うよりもアーティストを飛翔させる意味では大いにシーンに貢献している。

 P.I.Lに対する評価は世間的も非常に高いんだけど、それはちょっと深みのある音楽家達の間であって一般論からしたらやっぱりどこか生理的に受け付けにくい部分が多いんだろうと。自分的にはなんかね、そういうのある。多分歌声とか音の作りが生理的に受け付けない感強い。それでも音としては凄いアプローチだな、と思うからやっぱり本物だ。



Depeche Mode - 101

Depeche Mode - 101 (1989)
101 Depeche Mode: Everything Counts - Live
Violator - Depeche Mode Violator The Singles 81>85 - Depeche Mode The Singles 81>85

 インダストリアルサウンドと言うのが正しいのかどうか、1980年代当時はそんな音楽ジャンルの表現はなかったのでもちろん英国系の暗めのオシャレなサウンドみたいなのはまとめてニューウェイブって言われていたものだ。実際にはその中にも多様なジャンル分けってのが存在していたのかもしれないけど、あまり耳にすることはなかったな。なので後世になってからその発祥のバンドと言うようなルーツ漁りの中でインダストリアルサウンドの原型のひとつにデペッシュ・モードが入るんじゃないかってことなんだと勝手に推測している(笑)。

 1989年にリリースされた多分デペッシュ・モードの絶頂期を捉えたライブアルバム「101」。ライブアルバム?ってまず最初にそれで驚いた記憶がある。いや、なんかこの辺のサウンドってライブでやるものなの?意味あるの?なんて思ってたから。それは生身のロックバンドの白熱度合いに求める要素とデペッシュ・モードが奏でるサウンドが要求するものとは異なる気がしたから。ひたすらクールに冷徹に無機質にデカダンにそしてヨーロッパ的に出てくる音に生身のライブってそんなに意味あるか?ってね。ま、それでも音的に興味あったのでもちろん聴くんですよ。聴いたのはそんなに昔じゃなくてここ何年かの間です。だから凄く馴染みのあるライブアルバムってワケじゃないんですが…。

 音的にはライブだからどうってのはあまり思わなくてやっぱり完成された音を出してるんだな、っていう感じでその辺は最初に思ったライブの意味ってのがそんなに感じられなかったんだけどさ、不思議なことにもの凄く人間的な大らかな愛というか抱擁と言うか、安心みたいなのを感じるという(笑)。無機質とは正反対のベクトルの情熱を同居させてしまっているように感じたんだよねぇ。何だそりゃ?って話ですが。やっぱりそもそも無機質な音だろうとなんだろうと結局は人間が奏でるライブものってのは人間らしさが出るものなんだ、という当たり前の結論に落ち着くワケでしょう。そんな堂々巡りをしながら聴いていたんだけど、とにかく徐々に徐々に染み渡ってくる楽曲の数々。凄く盛り上がるワケでもなくノリが良いわけでもなくただただひたすら陶酔する世界。こういうのに囚われる時って実際あるなぁ…、と今なんで正にそんな時だからヤバいわ(笑)。

 アートに溢れるバンドなのでどのアルバムもそうなんだけど、ジャケットが良いのも特徴的。「101」もあれ?って思う写真が貼り巡らされているんで、デペッシュ・モードの源流ってそんなトコにあるの?とか単なる趣味?とか思ってしまうのですけどね♪






Nine Inch Nails - Pretty Hate Machine

Nine Inch Nails - Pretty Hate Machine (1989)

Pretty Hate Machine Pretty Hate Machine: 2010 Remaster
Pretty Hate Machine (Remastered) - Nine Inch Nails Pretty Hate Machine (Remastered)

 インダストリアル的なサウンドってのは70年代から様々なバンドが試行錯誤を繰り返しながらそれでも決してマイナーな世界だけに留まらず世界的メジャー進出を果たすかのようなバンドもいくつか存在していたし、今じゃ割と伝説的に扱われていることも多い。自分的にはそういう印象で聴いてはいないけど、アインシュテュルツェンデ・ノイバウテンとかCanとかFaustとかそんな感じ?ま、インダストリアルっつうカテゴリでもないけど工業的音楽と言うなんとも意味不明な音なんだが、無機的で機械の音を表現したような冷たさみたいなのがコラージュされてサウンドになっているっつうのかね。80年代に入るとやっぱり代表的ってか、自分的には圧倒的にDepeche Modeしか思いつかないんだが、当時は全然好きじゃなかった。今はかなり面白いな~って思いながら聴くけど、好んで車とかで聴くか?ってモンではないな。

 1989年新たに産声を上げたインダストリアルへの目覚めを果たしたバンド…ってか個人なんだろうけど、そこはもうバンドで出てくるしかないだろうよ、ってことでナイン・インチ・ネイルズ。これも当時は全然聴く気にもならなかったバンドだし、同じく好んで聴くほどの地位を占めてはいないバンドだけど、要所要所で結構トレント・レズナーの名前は聞くことが多かったし、ナイン・インチ・ネイルズも割と耳に入ることの多かったバンドだったのでそりゃまぁ多少は聴きましたね。好みは別として。そんで時が経ってみて色々なのを聴いてからまたこういうのを聴くとですね、アーティストがやってたコトってのがわかってくるんですな。ここでも好みは別なんだけど、なるほどこういう世界観だったんだな、と。未熟者のリスナーにはなかなかわからない世界だったわけです。もっとも音楽なんてのは好みで聴けば良いだけなのでその時その時に感じれば良いんだけどさ。

 長くなった(笑)、そのね、1989年って今から思えば相当古い話になってるんだけど斬新な音を出してくれていたファーストアルバム「Pretty Hate Machine」を聴いたんです。音もややチープだし、作りも音圧も迫力も足りない気がするけど、やってることは凄い面白い。こんな音、確かにDepeche Modeくらいしか耳にしなかったもん。そう言ってしまうとまんまコピーバンドなんじゃないか、と思われるのかもしれないけど、それはもうこの後に病んだアメリカが望んだ退廃さが覆ってくれるんですよ。それは単にトレント・レズナーの才覚というか表現力というのか見事なパフォーマンスもあると思う。ただ、ファーストアルバム「Pretty Hate Machine」では本質的な音楽が描かれている気がしてね…、今でもコレしっかり通じるし、しっかりと後に残しているサウンドだと思う。SlipknotにしてもRammsteinにしてもこういうミクスチュアってのの影響は感じるもんね。音楽は進化していくと面白いもんなんだ。

 驚くことにこの「Pretty Hate Machine: 2010 Remaster」も2010年にリマスター盤みたいなのがリリースされていたらしい。しかも音圧とかかなり変わっていて迫力満点だとか…。





Rammstein - Volkerball

Rammstein - Volkerball (2007)

Volkerball [DVD] [Import] 最愛なる全ての物へ
Rosenrot - Rammstein Rosenrot Reise, Reise - Rammstein Reise, Reise

 キワモノ的な意味合いからして本来は自分の好みではないんだろうけど、最初に見た衝撃と音の面白さから思い切りハマり込んで早何年と経過するバンドがRammstein。CDはおろかDVDなどもほとんどが日本ではリリースされることがなくって圧倒的にヨーロッパでの人気が高いバンドなんだが、DVDとかもしっかりとヨーロッパからHMVで買って見ているというほどのもんだ。PAL仕様のDVDって結構家に転がっていて、いつも自分のiMacで見るのでリージョンとかPALとかNTSCとか全然気にしてないんだけど、先日テレビの下にあるDVDプレーヤーで再生したら見れなくてさ…、あれ?なんて思ったらPALだった、ってことに気づいた(笑)。如何にテレビ見ないか…。

 そのRammsteinもアルバム「Reise Reise」のツアーで日本にも来たんだけどさ、その後のイタリアでの凄い会場でのライブを丸ごとパッケージしたDVD作品が「Volkerball」。ボーナスには日本のツアーからも収録しているし英国やロシアのライブも入ってる。まぁ、何と言ってもツアーごとに異なるバンドの衣装とセットそのもの、コンセプトがそれぞれ違うから完全にひとつのパッケージショウという位置付けでライブを行うので、その辺は普通のロックバンドのライブツアーとは異なる。今回はどうなっているんだろう?というような楽しみが曲順だけでなくてセットそのものに湧き上がるんだな。だからツアーごとにDVDを出してもらいたいくらい。去年の暮れ頃には久しぶりにニューヨークのMSGでライブやったとか…。これだけのパフォーマンスを完璧にこなすバンドだからアメリカでもウケるんだろうけど、アルバムを経るごとにヨーロッパ色が強くなってくるので楽曲的にはどうなんだろうね。結構カルトバンド扱いされてるかも。

 最初期のデジタルとメタルの融合されたインダストリアル的メタルから今は明らかにヨーロッパのメロディと荘厳さを持ち合わせた重厚なバンドへと進化している。この進化は見事でさ、ファンが離れることない進化系なんだよね。だからファンの耳が肥えてくるっつうか…、面白い。それでいて変態度は更に増しているという真逆を行く進化(笑)。いいわ、どんどん進んでもらいたいね。「Volkerball」というDVDでももちろん要所要所での炎のパフォーマンスもバージョンアップしているし、ショウそのものもグレードアップしているのは言わずもがな、更に凄いのはバンドがどんどん上手くなっているのでスキがない。音的には全くスキがない中でこれだけのショウだ。ある意味マイケル・ジャクソン並に完成されたパフォーマーであるとも言える。そしてライブの最後にはRammsteinがDepeche Modeに捧げるオマージュなのか、Depeche Modeのカバーなんだよ。う~ん、ルーツはKissとDepeche Modeってトコにあるんだろうな。圧倒的にインダストリアルに舞い戻る所もハッとするエンディングでユニーク。

 新作「最愛なる全ての物へ」も深みのある作品だし、「最愛なる全ての物へ」のツアーもこれまた進化しているので楽しそう。オフィシャルでDVD出るかどうかわからんけどMSG公演くらい出してほしいな。






Slipknot - Slipknot

Slipknot - スリップノット (2000)

スリップノット スリップノット 10thアニバーサリー・エディション

 怪物の衣装ってったらやっぱり思い出すのはスリップノットだよなぁ…と。もう10年以上前にシーンに登場してきたこととなる、今じゃベテランの域に入りつつある怪物って言うよりか怪奇猟奇的イメージのバンドなんだが、90年代という病んだ時代を経てシーンに出てきて爆発的なまでに受け入れられたスリップノットのスタンスとスタイルは21世紀に見事にマッチしたようだ。出てきた当時から一応知ってはいたけど、ここまで極端なのも凄いなぁ…と思ってちょっと聴いてみたけど全然ダメだったもん。ただ、その後の「」を聴いた時に凄い、かっこよくて…、いや、何曲も聴けなかったけど曲が良いと言うのかアレンジが上手いと言うのか、とにかく聴きやすくなってたって言う…。不思議だ。

 ってことでこの流れで再度ファーストアルバム「スリップノット」に挑戦…、あんまり好んで聴こうとは思わなかったアルバムだけど音はあるので(笑)。2000年にリリースされたインパクト絶大の作品。バンド名を冠した見事な表現のジャケットと音。これがまたさ、オープニングのSEとかテーマとか凄くインダストリアル的な雰囲気で無機質っつうか、ハッとする音でちょっと聴きたくなる雰囲気なんです。その聴きたくなる雰囲気に飲まれて続けて出てくる音が、意外とポップでメロディアスで…、いや、メロディはね。アレンジも飽きさせない作りになっているというか、凝ってるので予測できない展開が面白い。そうか、そういう面白さだったんだ、と改めて感じましたね。単なるうるさいスラッシュメタルとは違う、90年代の退廃的なサウンドとメタルを掛け合わせて更にラウドロックのノリや歌い方も入ってて、バックもあらゆる要素が詰め込まれているので面白い。ちょっとびっくり。21世紀に出てきたバンドのあらゆる部分を詰め込んでいる予告編みたいな部分も多い感じ。

 それに加えてこのルックスのインパクトだ。9人もメンバーが必要なのか?って思うが、それぞれの役割があってこそこの音なんだろう。まともに音楽的にもかなり評価の高い、レベルの高い作品を作り上げながら更にこのルックスで見た人に一発で話題を提供できる売り方。かなりクレヴァーな側面があるのかも…、と評論ぶって書いてもしょうがないか(笑)。しかし、ファーストアルバム「」で既に完成されたサウンドが出来上がっているのは見事。凄いな。今じゃ「スリップノット 10thアニバーサリー・エディション」なんてのも出ているらしい。



Lordi - Arockalypse

Lordi - Arockalypse (2007)
ハード・ロック黙示録 スペシャル・エディション(DVD付) ハード・ロック黙示録 ザ・ビデオ [DVD]

 21世紀になると多様なバンドが世界中のアチコチから出てきて、特にヨーロッパからの進出が目立つようになってきたが、キッスのコンセプトを継承していたのはもちろんアメリカにも一部いたが、やはり本国ではキッスの絶大な影響力のおかげであまり表立って出てくることもなかったみたいだ。ま、自分が知らないだけかもしれないが…、あ、Slipknotがいたか(笑)。Slipknotも極端なまでにキッスが示した方向性を解釈して、さらに世間では一般にけ入れられないであろうスラッシュメタルを浸透させてしまったんだから、やはりメイクとコンセプトによる市場侵攻はその時々によるのだろうが、実力が伴っていればしっかりと世間に受け入れられるものということが証明されている。

 そして北欧のフィンランドから出てきたLordiだ。コンセプトはキッスと似たようなもので…ってかキッスのファンクラブだった人間が作ったバンドなんだからそりゃそうだ、って話ですがね(笑)、メイクには拍車がかかっており、さらに飛躍させて怪物メイクと衣装とステージセットという凝りようだ。おかげで自身のライブに於ける演奏力と言うものをある程度放棄している部分もあるのだが、それはそれとして大いにステージを楽しめるようになっている。何と言ってもアルバムごとに微妙にコンセプトや衣装が替わっていたりするのだが、根本的には同じ怪物路線で一つのポリシーが感じられるトコロがファンに通じるものがあるのだろう。そして楽曲はと言えばキッス直系のポップなハードロック路線+80年代メタルの雰囲気を体現しているという見事なアレンジ。2007年にリリースされた三枚目のアルバム「ハード・ロック黙示録」ではユーロビジョン出場優勝曲「Hard Rock Hallelujah」を収録しており、売れに売れたアルバムとなったが、一つのアルバムとしても実によく出来ていて聴きやすいし覚え易いしわかりやすい。どの曲取ってもキャッチーなメロディと明るい雰囲気を持っていて、それでもなおハードロックと80年代メタルという路線も変わらない見事な出来栄え。

 日本でも「ハード・ロック黙示録 スペシャル・エディション(DVD付)」から売りに出てきて、DVD付きのデラックスエディションの廉価版でリリース。わざわざ輸入盤でDVDとか入手していたのにな、ま、これでメジャーになってくれればいいか、っつうのもあったけどさ。フィンランドの凱旋ライブとかもの凄い人の波で10万人くらい集まったとか言う話だしさ。そしてPVもLordi氏自らのアイディアで作られているんだけど、どれもこれもホラー映画とコメディが入り交じったような路線のPVで楽しませてくれる。相当のオタクなようで何事につけてもスキがない。そんな人物がやる明るいバンドで怪物集団なんだから世も末だ(笑)。



聖飢魔II - The End Of The Century

聖飢魔II - THE END OF THE CENTURY (1986)
THE END OF THE CENTURY 悪魔が来たりてヘヴィメタる

 キッスの与えたインパクトはロックという世界から一般のお茶の間にまで届けられ、正に世界中に一大旋風を巻き起こしたが、その功績と言えばあのオドロオドロしいメイクだろう。曲だけ聴いていればそれはもポップでややハードがかっている程度なので、それだけでも十分だったかもしれないが、そこにあの悪魔じみたコンセプトがあったが故にインパクトが絶大と成り、効力をより倍増させたことは疑いもない。おかげで当分その手のフォロワーは出てくる事なく、唯一無二の存在でもあった。ところが同じコンセプトで同じように世間的に衝撃を与えたのが何と日本のバンドだったのだ。

 聖飢魔II…ギャグだよな、やっぱ(笑)。いやいや、当時は凄いインパクトあったもんですよ、これは。キッスのパクりじゃないか、ってわかってるけどそれでもインパクトは絶大だった。最もバブリーな80年代に出てきたからってのもあるけど、やはり実力あったんだろうね、ず~っと残ってたし、解散してもまだ再結成して活動してたりするワケだから。ただ、普通のジャパメタの世界とは一線を画していた存在で、メジャーシーンからヘヴィメタの冠で売れるために出てきたというのか、下積みのジャパメタバンドがライブハウスで鍛えあげてメジャーに出てきたってのとは違うんだよね。CBSソニーのオーディションから出てきてるから優等生的なバンドに見える。もっとも早稲田大学のサークルから発生しているんだからそりゃそうなんだけどさ。まぁ、そういう洗練された部分があるにしろ、売るというスタンスからコンセプトを決めてジャンルを決めてスタイルを決めて出て来ているから売れたワケだ。プロになるってのはこういうのもあるんだよな。

 そんなグチはともかく、1986年にリリースされたセカンドアルバム「THE END OF THE CENTURY」は当時PVでバカ売れした「蝋人形の館」を収録した一枚として売れた、売れたっつうか完全にメジャーシーンにブレイクした。ところがこの「THE END OF THE CENTURY」というアルバムが良く出来ていて、オープニングのテーマからストーリーが続けられるかのように曲が流れていき、最後の「Fire After Fire」のスピード感溢れるチューンで終を迎えるという代物だ。もうね、よく出来てますよ。実に25年ぶりくらいに聴いたんだけどさ、まぁ、音は80年代なのでそういう音してるけど、当時の洋モノのヘヴィメタバンドの音とそれほど変わらないもんな。結構本格的にヘヴィメタに取り組んでたのもわかるし、さらに楽曲的には今冷静に聴けばやや日本語が邪魔に感じるものの、完全に英国ハードロック系の流れを取り入れてるんだよな。ツインギターもしっかりしているし、旋律なんかは完全に英国風。そこに日本語の悪魔というキーワードに徹底した歌詞だからね、インパクトは凄いよ。

 そうか、キッスのインパクトとサバスやWishbone Ashの旋律をモデルにあくまで包んで日本語か…、そしてアルバムコンセプトも一貫している、まるでこの後に北欧を中心として出てくるヘヴィメタル界を予見したかのような作品かもしれない。そう思うと随分と早い段階で築き上げたものだ。…とYouTubeでアレコレ見てたりしたら聖飢魔IIってヨーロッパでもライブとかやってたのな。結構ウケたんじゃないか、とか思うけど実際どうだったんだろ?ニッチなマニアとかがいて、今となってはカルト的なバンドになってたりすると面白いんだが…。ま、ともあれ、この辺のアルバムまでは結構聴きましたねぇ…、懐かしい♪





Kiss - Alive II

Kiss - アライヴII (1977)
アライヴII(紙ジャケット仕様) アライヴ!~地獄の狂獣(紙ジャケット仕様)
Alive II (Remastered) - KISS Alive II Alive! (Remastered) - KISS Alive!

 エアロスミスのライブと来たらどうしてもその前年にリリースされたキッスの「アライヴII」もスポットを当てたくなるってモンだ(笑)。今でこそキッスとエアロスミスっつう同等の図式が出来上がっているような感もあるが、70年代に於いては正直言って圧倒的にキッス人気の方が高かったってなモンだ。エアロスミスってさ、どっちかっつうと英国のロックから影響を受けていたから底抜けに明るいR&Rってワケじゃないしさ。一方のキッスはこの頃までで既に何枚も売れまくったアルバムがあって、しかもライブ盤も「アライヴ!~地獄の狂獣」という傑作をリリースしているワケよ。今回の「アライヴII」はその「アライヴ!~地獄の狂獣」から後に出された三枚のアルバムからのベストチューンをチョイスしたライブアルバム♪

 1977年にリリースされた「アライヴII」ももちろんアチコチのライブ会場からの録音を織り交ぜたもので「アライヴ!~地獄の狂獣」がMSG中心のライブだった事に比べると「アライヴII」は西海岸からのショウが多くを占める。そしてさらに嬉しいのはに1977年の日本公演からもいくつか収録されているので当時からのリアルタイムなファンはヤングミュージックショウのライブ映像と共に感慨深いアルバムだったに違いない。ただまぁ、この時代になってしまうと収録曲の半分以上がやや怠惰なモノに聴こえてしまうのは馴染みが薄くなってしまった曲だから?ライブとしては全然ダレることもそんなになく明るく楽しいアメリカンロックを楽しめるんだけどさ。

 それにしてもやはりビートルズの影響が大きいバンドで、ルックスはともかくながらも楽曲としちゃぁとんでもなくポップでビートルズっぽいんだよ。特にジーン・シモンズの曲は明らかにそれらしく作ってる感じで、ツボを得ているんだな。その点ポール・スタンレーのスタイルはかなりオリジナルで独特の曲調だし歌い方もユニーク。キッスを今更どうのと言うこともないんだけど、単純に面白く楽しめるのはある。でもね、初期三枚と「アライヴ!~地獄の狂獣」、そしてその後三枚と「アライヴII」ってのはロックを聴く上ではやっぱり外せないタイトルでしょ。





Aerosmith - Live Bootleg

Aerosmith - Live Bootleg (1978)
Live Bootleg Draw the Line
Live Takes - Aerosmith Live Takes Young Lust - The Aerosmith Anthology - Aerosmith The Aerosmith Anthology

 野性味溢れるブルースベースのR&Rを心行くまで聴かせてくれるライブ盤、しかも1978年当時ではそれほど多くはなかった生々しいままのオーバーダビングなしのライブアルバムってのはかなり度胸が必要だったんじゃないだろうか?まぁ、テクニックにも申し分のないバンドならともなく、グルーブで持っているバンドなんてのは音だけ聞いてたら実に聞き苦しいものが多いのだが、エアロスミスの「Live Bootleg」に於いてはそういうデメリットよりも明らかにライブのグルーブを記録している作品だね。「Live Bootleg」を初めて聴いたのはもう二十数年前になってしまうけど、最初はその音の凸凹さに驚いたのと何と言っても生々し過ぎる音のバランスの悪さ。さらにここまで演奏とか歌がアンバランスな状態でライブアルバムが作られてしまうことの驚きもあったかな(笑)。

 「Live Bootleg」は1978年にリリースされたエアロスミスの最初のライブアルバムで、1977年から78年のツアーのいくつかの会場から編集されたもので、曲目は当時のセットリストに割と忠実に、そしてこのころには裏街道で割と出回ってきていたブートレッグと呼ばれる海賊盤をモチーフにしてリリースしているのでオーバーダビングなしでジャケットもスタンプのようなデザインで見事に模倣している。さらに面白いのは16曲目くらいに「Draw The Line」が隠しトラックで収録してあるんだけどアルバム表記なしというのも当時の粗雑なブートレッグにはありがちなことで、その辺まで真似ているトコロがニヤリとしてしまう。ジョー・ペリーやスティーヴン・タイラーは一体誰のブートレッグを聴いてこういうのを思いついたのだろうか?ジョー・ペリーは何となくわかるんだけどさ(笑)。

 しかしまぁ、無修正だとこんなに荒っぽいのかと思うような歌と演奏で、それこそライブの醍醐味なのかもしれないが、エアロスミスってのは決して上手いバンドとは思えないシーンの数々が楽しめる。「Live Bootleg」ってさぁ、中ジャケのジョー・ペリーの後ろ姿のブーツがカッコ良くって…、これでウェスタンブーツってこんなにかっこ良く履けるものなんだ、って思ったし、アンペグのギターもここで初めて見た。懐かしい思い出…それだけ良く聴いてたアルバムだったんだよな。それに反して音がショボくてイマイチノリ切れなかったのも覚えてる(笑)。しかし、入ってる曲はもう完全にベスト盤状態だし、この後エアロスミスがどんどん崩壊していくことを思うと、この時点でのギリギリの最高峰のライブだったんだろうな、とも思うのでやっぱり好きなライブだな。「Toys In The Attic」とかこんなに速いのか?とか「Mama Kin」ってカッチョ良いわ~とか、最後の「Train Kept A Rollin'」のかっこ良さも再確認できたりとにかく色々と聴き応えがあったな…。久々に聞いてもやっぱ血沸き肉踊るシーン多かった。うん、70年代んお危ないエアロスミスはホントにR&Rなバンドだった。





Humble Pie - Hot 'n' Nasty Rockin' the Winterland

Humble Pie - Hot 'n' Nasty Rockin' the Winterland (2010)
Hot 'n' Nasty Rockin' the Winterland Rockin the Fillmore
Live In Concert - Humble Pie Live In Concert 1973 Live At the Whisky A-Go-Go '69 - Humble Pie Live At the Whisky A-Go-Go '69

 1971年のフィルモアかぁ…って思ってたらハンブル・パイのあのジャケットが浮かんできた…もちろんロックの名盤として語り継がれている「Rockin the Fillmore」だ。ん?でも結構前にここでは思い入れたっぷりで書いてるな…という記憶もあったのでいかんなぁ~と思いながらもアマゾン見てると、何だこりゃ?的な発掘ものが置いてあったので、これはこれは…と♪

 2010年にリリースされたばかりの「Hot 'n' Nasty Rockin' the Winterland」というライブアルバムらしいが、こういう情報ってなかなか手に入れ切れてなくていかん。話題になる発掘モノなんかはいいんだけど、この手の常に意識してないけど、っていうバンドの音ってのはたまにチェックしていかないと見つけられないもんね。まぁ、ネットでチョロッと調べてみても全くブログでのレビューや感想なんかを書いているのも見当たらないのでこの辺に興味ある人はまだまだ知らないんだろうなと思うとちょっと安心(笑)。それか、別の手段ですでに聴いている人達ばかりなのかもしれないのだが…。あ、ちょっと待った…もしかして「Live on King Biscuit Flower」の全長版か?ってことで「Stone Cold Fever」一曲だけ増えているもののようだが、まぁ、どうせ久々なので聴いてみよ♪

 ジャケットもタイトルも名盤「Rockin the Fillmore」の模倣なのでどこまでオフィシャルなんだかやや不明な気もするけど、音を聴いてみればそんな杞憂は一発で吹き飛んだ。とにかく最高にかっこ良いハンブル・パイサウンドが80分に渡ってひたすら聴けるという嬉しさ♪「Rockin the Fillmore」の方は1971年5月のフィルモアでのライブで、ピーター・フランプトンがまだ在籍している頃の熱狂ライブという事で滅茶苦茶かっこ良いブルース&ブギサウンドなんだけどさ、この「Hot 'n' Nasty Rockin' the Winterland」の方は1973年5月6日のウィンターランドでのライブを見事に迫力満点の音で記録していて、これがまた「Rockin the Fillmore」に全くヒケを取らないどころか、ライブの熱気なら「Rockin the Fillmore」を越えているんじゃないか?っつうくらいにクレム・クリムソンとスティーブ・マリオットが弾けているすごいライブ。そりゃまぁ「Smokin」と「Rockin the Fillmore」以降のハンブル・パイってったら「イート・イット」をリリースしていて、その頃のツアーなワケだから「イート・イット」の後半に入ってるライブとほぼ同じような頃のライブなんだし。でも、それよりも「Hot 'n' Nasty Rockin' the Winterland」の方が良いのは間違いない。そして面白いのは「Rockin the Fillmore」「Hot 'n' Nasty Rockin' the Winterland」とも2年の月日の差があるにもかかわらず、ほとんど演奏している曲が変わらないという…(笑)。結局アルバムに入れる曲とライブで好きにやる曲は全然違うってことだな。新曲の宣伝とかほとんど感じられないもん(笑)。

 しかしなぁ…、こんな「Hot 'n' Nasty Rockin' the Winterland」のようなライブならどんどんとリリースしてくれよ、と言いたくなるくらいにメンバー全員が乗っているライブで、しかも女性コーラス部隊も率いたこの頃のハンブル・パイのプレイで、スティーブ・マリオットがこれまたホントに凄いんだ。ストーンズの「Honky Tonk Women」なんてもうストーンズとは別モノだし、他のロックカバー曲にしたって最早スティーブ・マリオットのモノにしてるし…、そしてほぼ全編に渡り展開される心地良い正に70年代とも云えるアドリブプレイの光り方。これぞハンブル・パイの醍醐味と言わんばかりに観客を圧倒している。「Hot 'n' Nasty Rockin' the Winterland」はもう「Rockin the Fillmore」をも凌駕する新たなロックライブ名盤として今後語り継がれてほしい傑作ライブです、断言できる。凄い。やっぱこの時代のブルースベースのロックはかっこ良い♪



John & Yoko / Plastic Ono Band - Some Time In New York City

John & Yoko / Plastic Ono Band - サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ (1971)
サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ Playground Psychotics
Sometime In New York City (Remastered) - Elephant's Memory, John Lennon, The Invisible Strings, The Plastic Ono Band & Yoko Ono Sometime In New York City Live Peace In Toronto, 1969 (1995 Remaster) - John Lennon & Plastic Ono Band Live Peace In Toronto

 ザッパの1971年のフィルモアライブと言えば自分的には「フィルモア・ライヴ '71」「Just Another Band From L.A.」の二枚だよな、とピピピッと頭の中にジャケットが浮かぶのだが、一方別のニッチな人の頭の中ではジョン・レノンの「サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ」のジャケットが浮かび、更にそのD面が頭をよぎり、表情が曇る人もこれまた割と多いハズだ。まぁ、多くのロックファンになら知られている事実だけど、ジョン・レノンの「サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ」のD面には1971年にフィルモアイーストでザッパがショウをやっていて、その時にジョン・レノンがヨーコと共に飛び入りした時の様子が収録されているワケですね。

 ジョン・レノンはその時のライブの模様をもちろん速攻で「サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ」のD面に入れてリリースしたワケですが、ザッパの方はそれから20年以上経ってからアングラな形で「Playground Psychotics」としてひっそりとリリースしているんだけど、これがまた両者のミックスの違いが色々とあって面白い。音楽作品的にはザッパの「Playground Psychotics」の方が自然で普通に聴こえるのだけど、ま、そこはジョン・レノンという人物のアルバムなので如何にもジョン・レノン的なミックスにしてリリースしているのが当たり前…ですな。

 そんな経緯のあるジョン・レノンの「サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ」はどちらかと言うとヨーコのパフォーマンスのインパクトが強い印象のライブアルバムで、実際ジョン・レノンよりもヨーコのパフォーマンスが凄く評価されているんじゃないか?ジョン・レノンの得意とする泣かせる側面ってのがヤケに耳についてしまう感じがあって、それはアルバム冒頭の「女は世界の奴隷か!」と次の「シスターズ・オー・シスターズ」の雰囲気の明らかな違いからしてどうにも場違いな雰囲気なワケだ。ま、此頃のジョン・レノンってのはそういう活動家的なシンボルにもなっていたからいいんだけどね。それでももちろんジョン・レノンのR&Rはさすがです。シンプルに歌とスタンダードなノリで聴かせてくれるワケで、そこには特に音楽的な進化とかってのはあまり感じられないのがやや飽きるキライもあるんですけどね…。

 1971年でしょ?もう時代は英国ハードロックとかガンガンある頃だから、こういう音にこだわる人以外が割と流れていっているんじゃないかな。そこにザッパとのジャムセッションがあって、急いで収録したってのはやっぱプログレッシブな時代の流れに乗り遅れまいとした背景があったりするんだろうか?いや、自分この辺全然深く聴いてないから感覚だけで書いてますが(笑)。ただ、聴いているとやっぱりジョン・レノンとヨーコってすごいパフォーマーだなぁと。バックの面々による音楽的ライブ的なかっこ良さはあるけど、本質的な曲とか表現の凄さって他で追随できない世界だもんな。こうして聴くとヨーコってすごいな。ジョン・レノンが明らかに引きづられているのがわかるからさ。

 ってなことで、ジョン・レノンの作品の中ではあまり評価の高くない「サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ」だっていろいろな意味でのロックライブ名盤になるはずなので…D面のセッションも今なら結構聴けるんじゃない?





Frank Zappa - Just Another Band From L.A.

Frank Zappa - ジャスト・アナザー・バンド・フロム・LA (1971)
ジャスト・アナザー・バンド・フロム・LA フィルモア・ライヴ '71(紙ジャケット仕様)

 喜劇や悲劇などの表現手法としての演劇でも英国やヨーロッパのそれと米国のそれでは大きく異なる趣が見てとれる。ま、元々そういう歴史文化の違いがあるので明るく人を楽しませようというだけに特化した米国の演劇は大衆を相手にしたエンターティンメントとしてはどんどんと洗練されていったものだ。だからこそ今現在のアメリカンエンターティンメントの大作ってのは誰が見ても面白いとかスペクタルだったりとか、極端な感動だったりするワケだが、殊、音楽の世界…いや喜劇ロックの世界に於いては多分フランク・ザッパという奇人くらいしか米国人にはその精神を突き詰めた人はいないんじゃなかろうか?The TubesっつうB級バンドもあったが…。

 そのフランク・ザッパが最高に楽しんでいた、そしてキャラクター的にもコメディー精神たっぷりだった頃ってのは多分70~71年のフロー&エディが在籍していた頃じゃないかと。自分もこの頃が好きでして…、えぇ、もちろんザッパは歌詞カード付きの国内盤で大半の作品を揃えているんですけどね、歌詞カードや訳詞が付いていてもよくわからないという世界なので、ザッパを制するのはアメリカの文化をしっかりと理解しないといけないのだな。しかも表面的な文化じゃなくてもちろんアングラなちょっとお下劣な世界の文化をね、知らないとわからなんだよ、ホント。歌詞そのままの意味を捉えても深さがわからないからさ。訳詞はしっかりと注釈付きで書いてあるんだけど、それでもよくわからん(笑)。ただね、歌詞カード見て音とステージの様子を聴いていると何か凄く和気藹々と楽し気~にしているんだよね。だから聴いているとウキウキしてくる。

 1971年夏のライブを記録したこの超おふざけなステージの一部を切り出した「ジャスト・アナザー・バンド・フロム・LA」はその前の「フィルモア・ライヴ '71」と共にフロー&エディのコメディがたっぷりと聴ける傑作。LP時代はA面に「ビリー・ザ・マウンテン」だけでB面に4曲入ってたって代物で、その「ビリー・ザ・マウンテン」がこれまたホントにハイライトでして、24分あるんだけど、決してプログレみたいな大作じゃないから勘違いしないように(笑)。ひたすらコメディに合わせた音楽と展開が続くというもので、物語をステージで表現しながら演奏もしているというものだ。こういうアプローチはなかなかいないので説明しても理解し難いとは思うが…。要するに演劇喜劇をステージで音楽を演奏しながらバンドメンバーで劇を行いながら展開していくってなもんだ。ま、聴いてみてもらえればわかるしどこかで「Does Humor Belong in Music?」のビデオでも見てもらえれば更にわかるか(笑)。





Kate Bush - At Hammersmith Odeon

Kate Bush - At Hammersmith Odeon (1979)
Live at the Hammersmith Odeon [VHS] [Import]
The Kick Inside - Kate Bush The Kick Inside The Dreaming - Kate Bush The Dreaming

 美しき妖精を連想させる歌姫、そしてほとんど人前に出てくる事ないままに30年以上が経過して今尚大物ぶりを発揮している異色の才能の持ち主、ケイト・ブッシュ。基本的にレコード(CD)を聴いていればそういった活動の有無などはさほど気になることもなく、ライブ活動がどうだとかってのも昔は大して気にならなかったものだ。今の時代だとちょっと活動すると騒がれるだろうし、活動を止めても騒がれるので情報化社会になったものだが…。

 ケイト・ブッシュは1979年に英国ツアーを一度だけ行って依頼ツアーなるものはまるでやっていない。踊り子=バレリーナ系のケイト・ブッシュからしたらもっと踊って歌っても良さそうなものだけど、やはり体力使うというのか完璧主義の彼女からしたら非常に疲れるものなのかもしれないね。単発のイベントならいくつか出演していたりするので人前がイヤだとかそういうのではないみたいだが。そういう意味ではピーター・ガブリエルとのクリスマスイベントもなかなか面白みのあるものですよ…YouTubeで見れると思うが。

 さてそんなケイト・ブッシュの唯一のツアーの模様からロンドンのハマースミスオデオンで開催されたライブが古くからビデオになっていて、その後はレーザーディスクになっていて…、そしてDVD…は出てません(涙)。Blu-Rayなんてもっての他、本人に再発の話をするものの鼻で笑ってあしらわれたという逸話も実しやかに聞かれるくらいに絶盤モノになっているようだが、それでも見応え満点のパフォーマンス。ライブというよりも演劇を見ているような感じのショウですね。ちなみに4曲入りの12インチEPとかも出ていて、日本盤も結構見かけたけどな、今じゃもちろんカタログ落ちの貴重盤のようだ。

 ステージ上は曲ごとに衣装を替え、セットを替え、ダンサーとの絡みをそれぞれに作り上げて、完全に劇場世界に仕上げているケイト・ブッシュ。バレリーナ上がりの特技を生かしてステージに持ち込み、一大絵巻を紡ぎ上げます、そしてもちろんヘッドセットマイクを中心にあの声で歌い上げる方もしっかりスタジオ盤並に聴かせてくれるという、まるでアイドル並のステージパフォーマンス。そりゃ疲れるだろうよ。でも見ている側はグイグイと引きこまれていきますね、こんなライブだと。見たことないから面白くてさ。随分前にレーザーディスクで見てから見てなかったけど、ライブ名盤発掘集の今、よもやよもやの盤を取り上げてみたくてね♪





Queen - Live Killers

Queen - Live Killers (1979)
Live Killers ジャズ   (紙ジャケット仕様)
Live Killers - Queen Live Killers Jazz (Remastered) - Queen Jazz

 ライブ盤ってやっぱり録音するのが難しいんだろうな。今の時代なら別にそれぞれの楽器の音さえ録音出来ていれば何とかなるんだろうけど、70年代の場合はさすがに一発録音って勝負の意味もあっただろうし。昔はさ、一発録音ってライブをやる側のミュージシャンの問題と気迫なんじゃないか、とかやっぱりライブってのはかっちりやっていないことが多くてレコーディングとなったらライブが面白くなくなるんじゃないかとか思ってたけど、そんなのよりも録音する側の方が大変なんだろうな、って言う事に気が付いた(笑)。エンジニアとかそっちの方ね。その場でミックスして2chにする訳じゃないけどやっぱりある程度の音で録れていないとダメだろうしね。…って思ったのはクイーンの最初のライブアルバム「Live Killers」を聴いててさ、結構音がよろしくなくて聴きにくいなぁ~と久々に聴いてみて感じたからなんだけど。

 1979年初頭のユーロツアーから4月には日本に来て二度目の来日公演を一ヶ月近くに渡って行って言ったクイーンの面々。そりゃまぁ日本では神話のように人気が出たワケですな。んでユーロツアーってのも1月2月の間みたいなのでこの辺のヤツが録音されていたんだな。そこからそれなりの基準で選別してライブアルバムにしたのが「Live Killers」。ところがこれがまたアナログの時はそんなに無茶苦茶気にならなかったんだけど今のクォリティで聴いてしまうとヤケに気になる音の悪さ…、悪いって言うよりもバランスとか録音とか聴き辛い感じの音でね、こんなんだっけ?と思ってしまった。ま、それはそれでしょうがないし、マルチテープでも残ってたらミックスし直したり出来るんじゃないかとか思うんだが、今までそういう風になってないってことはこれで限界なのかね?そもそも演奏的に気に入ってないライブだからあまり手を入れていないのかもしれんけど。メンバーにも不評らしいし(笑)。

 此頃のクイーンって実際には多分2時間強のライブをやってたみたいなのでいくつか曲が抜けているのはよく知られているけど、大体ユーロツアーって実験的意味合いも大きいからセットが長かったりするんだよな。しかしおとなしいライブの音でこれがクイーンのライブの音なのかとやや疑問を持ってしまうし、ライブ盤だからどうなんだ、っていうのがあまり出ていない。言い換えればスタジオ盤を超えるほどのライブの勢いとか熱狂具合ってのがあまり見受けられない感じ。冒頭の「We Will Rock You」のスピードバージョンは心ときめくけど、そこからが落ち着いた良い演奏らしきものをチョイスしてあるみたいで、何か大人しい感じがしてしまう。気のせいかな…、昔から「Live Killers」ってあんまり何度も聴きこなしていないので実際にリアルで聴いていた人からしたら何事だ、って言われかねないが。でも、観客との掛け合いの姿とかは確かに凄いものがあるし、最後まで聴いてるとやっぱり感動的なライブになっているしね。

 話題的には赤と緑のレコード盤でリリースされて、ライブの雰囲気をそのままジャケットに表していたから評判が結構良かったし、クイーンはここまで、って言う人も多い。以降はポップとソウルを視野に入れたクイーンになっていくので、初期の様式美を持ち合わせた集大成としては確かに「Live Killers」で出尽くしている感もあるね。だからこそもっと良質な音で迫力満点で聴きたかったんだけどさ、まぁ、あるだけマシか。決して演奏が悪いとかじゃありません。クイーン好きなので辛辣に希望を書いてるだけです(笑)。






Sandy Denny - Gold Dust: Live At The Royalty Theater

Sandy Denny - Gold Dust: Live At The Royalty Theater (1998)
Gold Dust: Live At The Royalty Theater No More Sad Refrains: The Anthology
Gold Dust - Live At the Royalty - Sandy Denny Gold Dust - Live At the Royalty No More Sad Refrains - The Anthology - Sandy Denny The Anthology

 名作ライブアルバムというワケでもないんだけど、追悼の意を込めた記念碑的なライブアルバム…、即ち故人が生前に行った最後のライブと言うことで貴重な価値があると判断されたものもある。サンディ・デニーの「Gold Dust: Live At The Royalty Theater」なんてのは正にその代表的なライブ盤だけどね、もちろん本人が知らないトコロでのリリースなのでそれを良しとするしないの議論はあるにせよ、聴けるという価値がありがたく甘んじようじゃないかと。…と言うのも、いつしかリリースするつもりもあって正式にレコーディングしていた音なワケで、隠し録りとかPA卓からの流出モノでもないワケだからさ、レーベルが保有していたものをリリースしてくれましたっていうトコだしね。

 サンディ・デニーは1978年4月に事故で亡くなっているけど、それ以前のライブって言うのが1977年11月に行われた短いツアーで、ちょうど子供を産んでからのライブだったみたいなんだよね。ってことはその子ももう今では34歳にもなっているワケだ。うわぁ…時代の流れは早いものだ…そして時を止めているのがこういう録音された音源とかなのかな。生まれた子供からしたらその頃のライブ、母親が何をしてたかってのを普通に聞けちゃうんだもん。何と言うか…良い時代ってワケでもないだろうが、不思議な感覚にとらわれるだろうなぁ。それで、その最後のツアーの最終日となったロンドンでのライブをレコーディングしていて、大体90年代になってきてから少しづつ小出しにされていたのはあったみたいだけど1998年に大元のアイランドレーベルから創立40周年を記念して追悼盤として「Gold Dust: Live At The Royalty Theater」がリリースされた。ほぼ完全な状態でライブが丸ごと出されたようだけど、さすがに補足しないといけない部分もあったようで、驚くことにきっちりと何人かのメンバーでオーバーダビングしているみたい。ま、それもアリでしょ。

 「Gold Dust: Live At The Royalty Theater」はサンディ・デニーのライブアルバムってもそんなに聴き込んで曲を全て知ってるってワケでもないから「ほぉ~」という聴き方になってしまうんだけど、やはり全盛期とはちょっと異なる歌声と言うか歌のように感じてしまう。メンバーも慣れたものなのでそんなに差は出ないだろうけど、やっぱりちょっと緊張感とかが違うんだろうな。一発目から流れてくるとドラムの音の重さに「おぁ?」って思ったらやっぱりデイブ・マタックスなんですね♪ご存知フェアポート・コンヴェンションのドラマーとして名を馳せているんですけどね、ジミー・ペイジも組みたいと言ってた人なだけあってボンゾ的なドラミングに近い部分あるんですよ。そんでもってベースもギターも重厚なエレクトリックトラッドの音で、とにかくメタルとかハードロックみたいに歪んだ音じゃないけど重くて貫禄のある音色で迫ってきます。ライブが中盤から後半に進むに連れて調子が上がっていくのがわかるな…。これはサンディ・デニーも含めて一体化していくというのか、濃厚な空気感が満ちていくというような感じかな。

 こういう世界ってロックだけ聴いているとなかなか入りにくいけど、音楽好きな人は多分感動できるんじゃないだろうか?やっぱり世代と時代を超えて語り継がれる英国の歌姫として君臨しているサンディ・デニーだし、最後のライブってだけで聴きやすくなるんでそんな機会からでも良いかと。フォーク畑出身だけどベルに哀愁漂うとかじゃなくて、こういう歌声なんだよ。しっとりとじっくりと聴くべき歌の人。名前は知ってるけどなかなか…って人は多分フェアポート・コンヴェンションから聴いた方が良いだろうけど、その後にサンディ・デニーのソロの世界ってのは良いんじゃない?自分もまだまだ全然聴きこなせてないけどさ。ただ、彼女の場合はソロ作だろうとフェアポート・コンヴェンションの曲だろうとフォザリンゲイだろうとディランだろうとトラッドだろうと構うこと無く歌を歌う人なのでそういう意味じゃどこから聴いても良いのか。うん、上手く書けてない…(笑)。



Led Zeppelin - How The West Was Won

Led Zeppelin - How the West Was Won (2003)
How the West Was Won: Unseen Unheard Unearthed/Live at the La Forum & Long Beacharena 25 & 27 Jun 1972 永遠の詩(狂熱のライヴ)~最強盤
How the West Was Won (Live) [Remastered] - Led Zeppelin How the West Was Won The Song Remains the Same (Live) [Remastered] - Led Zeppelin The Song Remains the Same

 Led Zeppelinという飛行船を世界中に羽ばたかせた立役者でもあるジミー・ペイジも今日で67歳になるようだ。67歳って日本で考えたら…ってか世界で考えても普通にお爺ちゃんだよな。そんなお爺ちゃんに40年も前の若い頃のライブの発掘とかリマスターとかデジタルクォリティで云々とか言うのって相当無理なワガママだよな、ファンってのは。そんなのそもそももう難しいでしょ、普通に考えたらさ。ただ、そういうのを含めて色々やっちゃうというミュージシャンってのもいるワケで、ジミー・ペイジももしかしたらそんな一人かもしれない。ロバート・プラントは今でもアルバム出してツアーしてってやってるみたいだけど、それこそお爺ちゃん、大丈夫かよ?みたいなモンだ。まぁ、それがあるが故にLed Zeppelinの再結成なんてとんでもないワケよ。だって40年前の自分の声なんて出せるわけないもん。やる方が可哀想。楽器隊はね、まだいいんだけどさ。いや~、それでももうしんどいんじゃないか?

 などと色々と思うところはあるものの、やっぱりLed Zeppelinに尽きる。ジミー・ペイジ67歳を祝して…、祝すっても嬉しくもないだろうけど(笑)。Led Zeppelinってのはライブの凄さが人気の秘訣でもあったのは明白だし、もちろんスタジオ盤の緻密な曲構成や作り方なんてのも孤高の存在かもしれないが、圧倒的に野性味溢れるライブと変幻自在のライブが今でも多くのリスナーを捉えて話さない。その人気は世界中同じの様子で、ジミー・ペイジ他メンバーもしっかりと認識しているようだ。だから故に「How the West Was Won 」という驚くべきライブアルバムが制作され、また空前のLed Zeppelinブームをも巻き起こしてもいた。当時ね、そんな感じだったんですよ。「How the West Was Won 」というライブアルバムだけでも驚愕したのに、更に同時進行で「レッドツェッペリン DVD」という2枚組のボリュームで未発表映像がてんこ盛りになったものまで出してきたんだから、そりゃ寝た子を起こす騒ぎになりますわな。寝た子どころか渇望していた現役のファン達はもう狂喜乱舞で騒ぎまくりいち早く耳にしたかったし目にしたかったし、記憶の隅々まで染み渡らせたくてひたすら立て続けに聴いて見たものだ。ん?いや、誇張しすぎましたが…(笑)。

 2003年の夏を前にした頃、一つの騒ぎが実現した世紀のライブアルバム「How the West Was Won 」、言い換えるとLed Zeppelinとしては初のライブアルバムとなるのか。「永遠の詩(狂熱のライヴ)」は映画のサントラでしかないし、「BBC Sessions」はあくまでもラジオ放送音源のリリースになるのだから。ま、どっちでもいいんだけど、何が言いたいかっつうとジミー・ペイジが自分で思うように手を入れることの出来るライブアルバムって意味で初めてのことだったんだ、ってワケです。だからどんな音になるのか、ってのも興味深々だったしね。ま、時代性もあったから何とかっつうサウンドエンジニアに任せていたワケだが、もちろんジミー・ペイジも満足いく仕上がりだったんだろうから世に出たワケで、うん、なるほど。一聴してみると何となくレンジが狭い中に音が密集しているような濃い~サウンドで、もっと広がりがあってワイルドなサウンドと思っていた自分からするとちょっと意外。ただ、その分音のパンチとかパワーとか迫力ってのはとんでもなく分厚く迫ってくる感じでいわゆるツェッペリンの音圧ってのを生々しく聴けるのは感動的だった。

 さて、「How the West Was Won 」の中味の方はもう知られている通りでレッド・ツェッペリン最全盛期とも云える1972年6月25日のLAフォーラムと27日ロングビーチアリーナのショウから抜粋されていて、ブートレッグ市場でも人気の高い両公園、特に25日のLAフォーラムは古くから人気が高く、またその凄まじい演奏力は他に類を見ないほどのライブパフォーマンスとして語り継がれてきたものだ。一方の27日ロングビーチ公演も引けをとることのない演奏力だったものの、それまではなかなか良いソースが聴けることも少なかったため話題からはやや遠かったが一部見事な音像でライブバージョンが聞けたことからそのソースの存在は噂されていたのは事実。それがねぇ…、いきなりこんな形で思い切り世に出てくるんですよ、オフィシャルアルバムってのは。こんなに残ってるんなら毎年一枚づつでも出してってくれよ、別に50枚組でも買うからさ(笑)、と言いたくなる。

 冒頭の「L.A.Drone」からして実は大半がロングビーチ公演からのものでして…、ホントは「L.B.Drone」なんじゃないか、とか(笑)。ま、そんなのはともかく、もうね、一発目の「移民の歌」でのぶっとい音圧と全盛期のロバート・プラントの雄叫び、恐ろしくも迫力有り過ぎのボンゾのドラミング、さりげなくとんでもないベースラインをサラリと弾いてしまっているジョンジー、モチロンのことながら圧倒的な華と存在感を示しながら更にライブでしか聞けないギターソロまでも組み込んだ「移民の歌」、そしてもちろんこの後は間髪入れずに「Heartbreaker」ってのも1971年のBBCライブを聴きまくった耳には全然普通に入ってくるメドレー。一体どんだけギター弾いたらこんなに熱く弾けるんだ?熱いってのはちょっと違うけど、ひたむきなギタープレイを聴けるし、かと言ってギタリスト的な感覚だけではあり得ない曲の構成力、更にここでもギターソロは有名なフレーズではあるけれど、クラシカルな曲までもがジミー・ペイジのギターから奏でられる…これもライブならではの技。リュート組曲の場合もあるし結構色々と弾かれているのも実情だがどれもこれも普通に聴いてるだけじゃ弾けないからやっぱ気になってギターで弾いてみるんだろうなぁ。

 な~んて、いつものようにLed Zeppelinに限って言えば多分相当量の文章を書いてしまうのはご愛嬌。なのでやや軽めに…(笑)。んでもさ、正に凄いとしか言いようのないセットリストで構成されていて初期から中期にかけてのLed Zeppelinはこれで完璧と言わんばかり。更にアンコール後には「The Ocean」までもが聴けて、更に、更にだな、実はもの凄く演奏回数の少ない「Bring It On Home」が最後に登場するなんつうのもアメリカの夢。

 そしてアルバムタイトルが「How the West Was Won」=どうやって西側が勝ったんだ?西側ってのは表現悪いか…、ウェストコースト側って言い方がいいのかな。1973年の「永遠の詩(狂熱のライヴ)」ではニューヨークのMSGでのショウを記録していたワケだからこれはイーストコーストだよな、それに対してのウェストコーストってことかね?そういえばタイトルの意味まで深追いしてなかった…。このライブアルバムに入っているのがL.Aとロングビーチなんだから西側…、テープを聴いてジミー・ペイジがそう思ったんだろうかね?まぁ、Led Zeppelinのライブのほぼ全部を聴いた中でもNYよりもLAの方が圧倒的に良いライブが多いのは事実だけどさ。それって、ヤクの質?いやいや…、まぁ、そういうこともあるかもしれんね(笑)。





RCサクセション - The King of Live

RCサクセション - THE KING OF LIVE (1983)
THE KING OF LIVE OK
The King Of Live - Rc Succession The King Of Live Ok - Rc Succession OK

 ローリング・ストーンズの1981年ツアーを捉えた映画「ザ・ローリング・ストーンズ レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー」はその頃の状況の中では唯一まともに見れるストーンズの勇姿だったのだが、これのどこがかっこ良いんだ?なんて思ってた。今見てもあのミック・ジャガーのスタイルはまるでかっこ良いと思わないが人気があるツアーであるのは事実らしい。子供心にロックってストーンズだ、みたいな思い込みの中でのあのスタイルはちょっと許せなかったんだよな(笑)。ところが、一方とある年の年末か何かにテレビで深夜ライブをやってるのを見ていたのがRCサクセションの武道館ライブ。これがまたそのミック・ジャガーのモノマネ化と思うようなアクションと衣装…ま、衣装はちょっと違うけど悪ふざけの強いスタイルで、まんまミック・ジャガー。今思えば1983年のクリスマスのライブで後にビデオでもリリースされ、LDやDVDでもリリースされていたらしいが、当時そんなことはまるで知らず、唯一見れたテレビの録画…まだVHSだって普及し始めたばかりの頃だから、高いテープ代を注ぎ込んで録画していたのだな、RCサクセションのために。

 それが「ロックン・ロール・ショウ 80/83」というライブビデオ…そしてカセット版では確か「Yeahhhh」ってタイトルで出てたような気がしたんだけど同じライブかどうかは定かではない。そんでDVDでも映像は出ていたらしいけどほとんど見かけなかったとか…。自分的にはその時に録画したビデオが一番なんで、結局それを見ることが多かったね。ま、そんな手に入らないものを書いててもしょうがないので、思い出話はこれくらいにして(笑)、その後しばらくしてからリリースされた待望のライブアルバム「THE KING OF LIVE」で話を進めていこう♪


ロックン・ロール・ショウ 80/83 [DVD]
ポリドール (1998-07-29)
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 「THE KING OF LIVE」は1983年12月にリリースされたらしく、ライブそのものは1983年6月の渋谷公会堂でのもののようだ。なるほど、そんな頃だったんだな、と改めて時の流れを感じるものの、一方では逆につい昨日のように当時の記憶が蘇ってくるのも不思議なものだ。そんなもんか。なんだっけな…、アルバム「OK」がリリースされて、なんかRCサクセションの今回のアルバムも掴みどころないなぁ…なんて思っていたんだけど、その半年後にリリースされた「THE KING OF LIVEを」聴いてみて、うわっ、かっこ良いじゃないか、と。冷静に見れば往年の楽曲やヒット曲や代表曲ってのが少なくて要するにアルバム「OK」のツアーに於けるライブバージョンみたいなのが中心になってるんで、そんなに熱気があるワケじゃないんだな。そりゃそうか、だから「THE KING OF LIVE」の後々の評判はそれほど高くないアルバムになっちゃうんだな。ま、自分的にもそうか。やっぱり「THE KING OF LIVE」と「ロックン・ロール・ショウ 80/83」を比べちゃいかんな(笑)。

 しかしRCサクセションが今でもこうして愛され続けて人気があるバンドで発掘音源も出てくるのなら再度この辺のライブものもスポットを当ててリリースしてほしいな。あの武道館の映像もきっとあるんだろうけど、何となく目にしてないから自分が知らないだけかもしれんが。でも、多分そんなことよりも記憶と眼に焼き付いている清志郎のライブアクションとイメージがRC好きのまま自分を置いといてくれるんだろうな。だからたまにこうし楽しむとハッとするかっこ良さがある数少ないバンドです♪





The Rolling Stones - Ladies & Gentleman

The Rolling Stones - レディース・アンド・ジェントルメン (2010)
レディース・アンド・ジェントルメン [DVD] メイン・ストリートのならず者<デラックス・エディション>
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 2010年に世間を騒がせた前代未聞のイベントとしてローリング・ストーンズの「レディース・アンド・ジェントルメン」の武道館での上映会と言うものがあった。これまでにも何かのバンドの映画やフィルムライブを武道館で上映するなんてことがあったのかどうかあまり記憶にないけれど、そうそう多くはなかったはず。そりゃまぁ、本人たちがいないのに一万人もの人を集めるなんてことできないもんな。普通の映画館ならともかく武道館というロックバンドを見る者にとってみればある意味の聖地でもあるわけで…、なるほどなかなか気の利いたイベントをするものだと。ちなみにそのイベントは結構な盛況だったようで、大いに成功と言って良い形になったと伝え聞いたので、さぞや盛り上がったことだろう。

 70年代のバンドの発掘ライブが評価されること自体は珍しくないが、どうしてもオリジナルリリース順からして記憶に刷り込まれているとこうした発掘ものについては別の視点で会話に出てくるのだが、ローリング・ストーンズの「レディース・アンド・ジェントルメン」についてはまるでそんなことなく、当時そこにあったオリジナルリリースのライブ作品であるかのようにタイムスリップして盛り上がるばかりだ。なぜだろう?余りにも生々しいローリング・ストーンズの絶頂期が見れるから、最近のライブの印象ばかりが強いストーンズからしてみたらやっぱりカッコ良く見えすぎるんだ。常々ストーンズ見るなら1972年でしょう、と事あるごとの会話では言われていたし自分でもそう思っていたけど、こうして「レディース・アンド・ジェントルメン」が日の目を見て多くのファンが見れるようになるとその凄さとかっこ良さが伝播していくのがわかる。何なんだこのカッコ良さは、と驚くほどのロックンロールさ加減。今時のバンドからロックに入った人間だってコイツを見れば、それはもうロックのかっこ良さってのがしっかりわかるだろうし、好みだとか違うとか言う次元じゃない。そんなかっこ良さが詰め込まれている。

 「レディース・アンド・ジェントルメン」は古くからフィルムの存在が知られていて、自分的には昔に「25×5」を見た時にチラリと出てきた1972年のライブシーンってのが最初に見た記憶。うわ、なんだこれ?ぶっ飛びモンじゃないか、って。その全長版が「レディース・アンド・ジェントルメン」だと思うんだけどさ、とにかくミックも時代を反映してグラマラスなメイクしているし、キースだってまだまだ色気づいているし、二人がひとつのマイクで歌うシーンが続出するんだけど、これがまた凄くかっこ良いんだよな。何でだろ?凄く激しいアクションってワケじゃないし、フィルムだって暗いからよくわからんトコ多いんだけど、生々しくてカッチョ良い。ミック・テイラーの職人的なギターのラインがストーンズのライブの音に彩りを与えているのは確かで、まぁ、そういう意味ではホーンセクションもいるから既に多彩な音が出ているんだけど、そんなことをすっかり気にしなくさせてしまうくらいの毒気がミックとキースに宿ってる。なんて野性的でロックンロールなバンド…、「Love In Vain」のミック・テイラーのギターソロも凄いけど(笑)。どの曲取っても名曲名演だし、まったく文句を付けるところがない。コイツを見てストーンズだめだ、って思う人はもう一生聞くことないだろうよ(笑)。





Fairport Convention - House Full

Fairport Convention - ハウス・フル (1977)
ハウス・フル+5(紙ジャケット仕様) House Full : Live At The LA Troubadour
House Full - Live at the LA Troubadour - Fairport Convention House Full - Live at the LA Troubadour Full House (Remastered) - Fairport Convention Full House

 英国ロック界に於いて実はトラディショナルフォークとの境目なんてのは多分そんなに存在していないんじゃないかと思う。もちろんアコースティックだけでトラッドを奏でているバンドとギンギンにハードロックを演奏しているだけのバンドじゃ差はあるけど、実際どっちもそんなに数多くはないし、70年代だと尚更少ない。よってロックというフィールドには実に多彩な音楽が入り交じっているのが70年代英国ロックの楽しさ。そしてその全てを包括してしまったのがLed Zeppelinというバンドだったんじゃなかろうかと。一方でトラッドの世界に於いてLed Zeppelinと同格の地位を築きあげていたのが多分フェアポート・コンヴェンション。まぁ、そういうのはジャズならマイルス・デイヴィスとかブルースならロバジョンとかそういう話になるんだろうけど(笑)。いやいや、それでですね、ココのところのライブ盤シリーズを書いているウチに、トラッドのバンドってライブ盤ってあまりないよな、と思ったワケです。フェアポート・コンヴェンションはあるんだけど、他がさ、あまり見当たらないんだよね。そしてもうひとつ、トラッドだけど多分普通のロックなんかよりも全然激しいライブを聞けるってのもフェアポート・コンヴェンションくらいかもしれん、と。

1977年にリリースされた「ハウス・フル」だけど、割と複雑な経緯を辿っているライブアルバムでしてね…、元々は1970年のトルバドールってとこのライブ音源を記録している作品なんだけど、リリース時には「Live At The LA Troubadour」として出まして、その後80年代に「House Full」っつう形でジャケットも曲も変えて出てきた。そんでもって更に2000年代になってからCDでその両方を合わせたような…、ような、ってのはだ、何曲か少なかったんだよ、この時点でさ。ま、それでも過去一枚のライブとしては一番長かった「House Full : Live At The LA Troubadour」がまたジャケット違いで出てきて、更に2009年にようやくSHM-CD完全収録盤的に「House Full 」「 Live At The LA Troubadour」の二つのアルバムを合わせた一番長いバージョンとして「ハウス・フル+5」がリリースされたワケです。長い来歴を誇る「ハウス・フル」なんだけど今のところこの「ハウス・フル+5」が最終型として君臨していていいんじゃないか。

 って複雑な経緯を辿りながらもそこまで愛されるライブアルバムだったのか?と言う点では驚くことにまず、サンディ・デニーが不在の頃のライブ盤なんだ、と言うこと。いや、だからと言って演奏の質とか激しさとかライブの熱さとかってのはもうロックのライブアルバム群の中ではもの凄く上位に入ってくるくらいのライブなんで、文句なしです。ただ、サンディ・デニーがいない時期、ってのが不当に聴かれなくなっているフェアポート・コンヴェンションの「」の不遇な運命。サンディ・デニーだったらこんなライブにはならないし、いないから余計にこんなに凄いライブになったんだと思う。過度期のフェアポート・コンヴェンションがどういう方向性に進むのか明確でないままただひたすらに熱くプレイしているひたむきな姿が凄くてね。曲を知っていようがいなかろうが、ライブってのはこういうもんだと。トラッドとかの枠を外して聴いてみてもらいたいね。特に必殺の「Matty Groves」でのリチャード・トンプソンのプレイは正に英国人でしかあり得ない、そしてこんなに熱くてクールなプレイはあり得ないってくらいのギターが聴けるし、もちろんバイオリンのデイヴのプレイもひたすら熱気が詰まっている。凄い。

 ロック畑の人は割と聴かないだろうし、聴いてもLed Zeppelinの「レッド・ツェッペリンIV」に参加したサンディ・デニー繋がりで、という部分も多いが故にサンディ・デニーが参加していない作品にはあまり手を出していないのかもしれないけど、その実フェアポート・コンヴェンションの底力をここで聴くことの出来る凄いライブ。是非是非試してみてください♪





Cream - Live Cream Vol.2

Cream - Live 2 (1972)
Live 2 Live Cream
Live Cream, Vol. 2 (Remastered) - Cream Live Cream, Vol. 2 Live Cream, Vol. 1 (Remastered) - Cream Live Cream, Vol. 1

 もう43年くらい前の事となってしまっているのに、今聴いてもこんなに熱い演奏をできるバンドってそんなに多くないだろ?そしてこんなにギターを弾くヤツもベースを弾くヤツもドラムを叩くヤツも、そして忘れられがちではあるが、ハートのこもった歌を歌う人達が揃ってバンドをやって世界を制するということもないだろう。2005年頃だっけ?に再結成してその歴史に終止符を打った感のあるクリームだが、ライブ盤続きってことで何か激しいロック聴きたいな~って思って何気なくネット見ててさ、クリームなんて最近全然聴いてないな~と。そんで引っ張り出してきたのが古い世代には最も評判の良い、と言うよりもライブアルバムだってそんなに出てなかったから「Live Cream」よりも「Live 2」の方が良いってことで「Goodbye」と共に人気の高かった「Live 2」です。

 アルバムリリースは1972年ってことで、1970年には「Live Cream」がリリースされているのでその続編ってことで「Live 2」。ライブそのものは1968年3月のウィンターランドと10月のオークランドからだからこちらはかなり末期に近付いているな。驚くことにアルバムの1-3曲目がこの10月のオークランドからのライブで、残りが3月のウィンターランドからのライブってことで、いやいや「Farewell Concert - Extended Edition [DVD]」見ててもそうだけどパワーが無くなってきたから解散する、という通常のバンドのあり方とはまるで逆で、そのパワーを維持するのが大変だから解散するという図式…、ま、気分的にはうんざりしてたってのはあるだろうけど、演奏すればそれはそれは解散間際だろうがプレイとしては凄いんだよな。ちなみにそんな事を思ってたのはクラプトンだけなのでベースと歌を担っているジャック・ブルースは全然そんな事で勢いを削がれることなく歌ってるしベースも弾いている。結果ジンジャー・ベイカーは付いてくるし、クラプトンも負けていられないってのはあるから弾いて弾きまくって付いてくるしかないという状態。結果、リスナーが求めているライブの図式が出来上がってしまうというものだ。冒頭からの3曲の楽器合戦と共にジャック・ブルースの歌の凄いこと凄いこと。この「Live 2」が単発で二枚出てくれていたおかげで今の時代のように長い長いCDを聴かなければいけないという苦痛に見舞われることもなく、40分強の集中力でアルバムを聴きまくるという楽しみ。これこそアナログでのアルバムの楽しみ方だ。こんなライブ、80分も聴かされたら全然集中して聴けないし疲れちゃう。そんだけのパワーを出してくれているんだからやってる方はそりゃ大変だ。

 いや~、いいね、こういうロック。クラプトンのワウペダルが気持ち良いし、ジャック・ブルースの弾きまくるベースのラインもジャズとかとは違って思い切りロック。ホント個性的。ジンジャー・ベイカーのドラムはあまり好みじゃないけど、こういう形態のバンドだったらしょうがないだろうなぁ…と言う感じでどこにも属さないドラミングを叩いている。やっぱりクラプトンが一番普通っちゃぁ普通だけど…ってかさ、クラプトンのギターがリズムになってる感じするもんな(笑)。今でもこんなの聴いたら一体どうなってるんだ、クリームってのは?って気になって気になって聴きまくる。楽器をちょっと手にする人ならホントに気になるんじゃないかな。聴いてるだけでもあちこちの音を耳にしていかないとわかんないし。スタジオアルバムがどれもこれもポップにオーバープロデュース的に売るために作られてるからこういう生のライブはホントにクリームを伝説にするに相応しいバトルの演奏。それでいてキャッチーなメロディもしっかり持ってるんだからよくわかってる。この頃のクラプトンはやっぱり若い…と言うよりも今でも変わらないブルースフレーズ中心でのプレイで延々と持っていく。もうちょっと印象的なフレージングを意識したりすれば曲のソロとして機能するんだろうけど、コードと流れに合わせてひたすら弾いているのでフレージングという概念じゃなくなっているんだな。それがクリームになくてZeppelinにあるトコロの違いか。





Yes - Yessongs

Yes - イエスソングス (1973)
イエスソングス Close to the Edge
Yessongs - Yes Yessongs Close to the Edge (Bonus Track Version) [Remastered] - Yes Close to the Edge (Bonus Track Version)

 何となく正月っても別に普段と変わらないんだが、それではいけない、何か正月らしい事を…と思うものの、人混みもイヤだし出かけるのも面倒だし、テレビも別に面白いのやってないから見ないし、結局いつもと変わらないってだけなのだった…。いいのか?なんてことで過ごす毎日だが、やっぱりひたすらにロックを聴いていたりするのでそれはそれで充実しているのが良い。無理やりライブ盤に拘って聴き続けている日々なのだが、おかげで自分では絶対に何回も手を出さないアルバムにまで取りかかることにした。レコード棚を見ているといつもいつも後ろの方で妙に幅を取って陣取っているアルバムがあるんだよ。当時にしてもロック史にしてもそれほど多くはない3枚組のライブアルバム、と言えばピンと来る人は来る。ってかこれくらいしかないんじゃないのか?

1973年にリリースされた、記録によれば日本公演直後くらいにリリースされたために非常に評判も良く売れた三枚組のライブアルバムとなったらしい「イエスソングス」だ。いやぁ~、言い得て妙のタイトルだよな。ベストソングスとも言えるし、これこそイエスの曲群ですとも云えるタイトル。なるほど。ジャケットにしても壮大なロジャー・ディーンのアートワークが全面に、正に文字通り全面に施されていてロジャー・ディーンもここまで技量を発揮したのは「イエスソングス」が最高なんじゃないか?何面の絵を描いてるんだ?ってくらいだもん。そしてどれもこれもが美しく世界を作り上げているのはさすが。

 さて、問題はイエスについても自分的にはジョン・アンダーソンの歌声が生理的に合わないと言うことでして…、場所を陣取ってる割には聞く回数が凄く少なかったので記憶もかなり遠のいている。結構綿密に緻密にみっちりと音が詰め込まれた作品だったし聴いててすごく疲れたような気がしたけど…くらいのいい加減な記憶だ。だからイエスが凄く好きな人にしてみれば大変失礼な話なのだが…。うん、そんで今回聴いたんですけどね、驚くばかりにかっこ良くてビックリしました。ただ、やっぱり音の洪水のみっちりさは結構疲れるのでキツイなぁ~ってのはあるけど、多分演奏が上手いが故にライブで再現する時もそのままだからみっちりに聴こえてしまうんだろう。そりゃそうだけどさ。そしてジョン・アンダーソンの遥か彼方で聴こえている歌声はさほど気にしなくても良かった=高すぎてよく聴こえない(笑)。んなこたないけど、それよりも演奏の激しさに耳奪われまして、意外なほどにロックンロールバンドなんだ、というのを思ってしまったんですね。もっとクラシカルなプログレを代表するバンドな印象だったんだけど、「イエスソングス」を聴く限りではかなりハードに普通にロックンロールするんだ、と。もちろん大層なアレンジがあったりキメ細かに演奏されていたりするけど基本はそこか、とね♪



2011年謹賀新年

2011年、明けましておめでとうございます。

今年もまだまだロック好きでガンガンと進みましょう♪

よろしくお願いします。

by フレ

Lookaftering

Genesis - Live

Genesis - ライヴ (1973)
ライヴ(紙ジャケット仕様) ザ・ラム・ライズ・ダウン・オン・ブロードウェイ(眩惑のブロードウェイ)(DVD付)(紙ジャケット仕様)
Live - Genesis Live Seconds Out - Genesis Seconds Out

 どうせならその辺のバンドのライブアルバムもまとめて聴いてみるか?とやや趣向が異なってきたいつもの「ロック好きの行き着く先は…」ブログですが、それもまた筆者のいつものきまぐれ♪ 名盤で熱いライブをどんどん書いていこうと思っているのでまた戻ってきたいけど、けど、けど、実は結構ライブアルバムの熱気ムンムンって多くはないのかな、などと言う事に気づいた。発掘DVDとか見られれば違うのかもしれないけど、そうなると今度は他の発掘モノとの違いとかってどうなんだろ?と気になってドンドンと底知れぬ沼にハマっていくことになるのも必至。今更って気もするけど、やっぱり時間もカネも限られているんだから有用有効に使わないとね。特に時間は重要です。

 ってことで何故かかなり苦手なジェネシスが正月三が日から登場♪ いや、この「ライヴ」ってさジャケットとか面白いじゃない?そもそもピーター・ガブリエルってどんだけヘンな性格なんだろ?っていう興味もあったはあったんだが、どうにもジェネシスってバンドの音自体がロック的にかっこ良いとかじゃなくてどこかコメディー…否ユーモアセンスに長け過ぎていて正に英国産でなければできないかのようなブラックなユーモアとシニカルな視線がキツ過ぎたんだよね。音はフワフワでピコピコしてるから全然重くもないし強烈にメロディアスでもないしさ。ただし演奏は面白い、上手い…ってのとはちょっと違って面白い。テクニカルに聴かせるというのはそんなに聴いていても感じないから、曲のヘンさとか構成とかのオカシさとかが気になるし突拍子もないところで音が出てくるとか、そういう不思議さなんだな。全く怪奇骨董箱的な音のおもちゃ。

 そんな印象のジェネシスですが、1973年のライブ盤「ライヴ」が出ていて、もちろんピーガブが白塗りしてる頃のライブだからかなり珍しいアーカイブが正式に当時からリリースされていたってのはなかなか良いセンス。今では紙ジャケボーナストラック付きとして「眩惑のブロードウェイ」の頃のライブが付けられてリリースされているのでかなりお得感が強いけど、元々キング・ビスケット・フラワー・アワー収録用の音源がそのままリリースされていたことから音のバランスがあまりよろしくなくって評判もその分イマイチだったけど、見事にその音の問題も解消したリマスター盤ってことらしい。そっちは聴いてないから知らないけど。もちろん昔に手に入れたアナログ盤しか聴いてないしね。ヘンな写真ばっか入ってるヤツ。ホントにこんなんでライブやってたのか…、でも時代はグラムロック全盛期だからおかしくはないか。でもさ、バンドのメンバー皆座り込んで一生懸命楽器を演奏しているだけってのはロックのライブバンドじゃないわな、少なくとも。いわゆる音楽演奏者達っていうスタンスなんだろうか?それにしてはピーガブの異質なまでのパフォーマンスって一体?みたいなアンバランスさがウケたんだろう。突出したヘンさがあるもんね、こうやって書いててもさ。

 さて、その「ライヴ」に於いては今聴いてみると、ん~、何のこともない普通のライブだし、ジェネシスの貴重な時間のひとつの側面を切り取った作品だな、っていうくらいしか思わない。やっぱダメなんかな、自分は、ジェネシスに大してまるで反応できない体質になってしまっている?それでも何度も何度も挑戦して聴いていこうとしているってのはどっか魅力的なんだろうな。っつうか英国人にしかわからないセンスを少しでも掌握したいだけかもしれない…。前よりは聴くようになったけどね。しかしYouTubeは凄い。此頃のピーガブの動く姿のライブ映像が簡単に出てくるんだもんな…。





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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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