Soft Machine - Noisette

Soft Machine - Noisette (2000)
Noisette Breda Reactor
Breda Breda Reactor Somewhere Somewhere in Soho

 カンタベリー一派のライブの殿堂でもあったのか、英国クロイドンにあるFairfield Hallでは盛んにライブが行われていた。あとよく見かけるのはDrury Laneだね。この辺はライブ盤っていうとよく出てくる会場。先のCaravanが1974年のライブをリリースしていたりRobert WyattはDrury Laneでの1974年のライブ「Theatre Royal Drury Lane」をリリースしていたりするが、同様にライブ盤の発掘が異常に高まっているSoft Machineのライブも出ている。しかも最高傑作との誉れ文句が絶えない傑作として名高いものだ。

 「Noisette」というアルバムタトルで2000年に発掘リリースされた一枚で、内容は1970年1月のFairfield Hallに於けるライブの実況録音盤。しかもこの時期、Soft Machineとしては珍しい5人編成の貴重な時期、アルバムでは「Volume 2」と「Third」の間に当たるので、サイケデリックなポップバンドからジャズ~な体質へと変化している最中…と言うか、思い切りフリージャズになったSoft Machineが「Third」を前に実験的ライブをひたすら繰り返していた頃の記録として聴く方が賢明か。「Noisette」ではメンバー編成によってなのか、フリージャズ方面に進んでしまったバンドだが、そこでも面白いのは意図しないまま音楽性が広がってしまったというところ。Lyn Dobsonという貴重なメンツがいるおかげでサックスやフルートなんてのが登場してくるし、しかもスキャットボーカルまで披露してくれるから面白い。Elton Deanのそれとは明らかに異質な、スタジオ盤だけを聴いているとかなり浮いた感じのあるサックスの音色やフルートってのは一発で誰これ?ってわかるものだ。更にHugh Hopperの独特のクセのあるベースラインが曲をうねらせる。恒例Ratledgeの鍵盤は相変わらず淡々としているものの音色に変化を付けながらやはりSoft Machineの中枢とも云えるサウンドを奏でてくれていて、この音色を聴くとやっぱり安心する自分もおかしいかも(笑)。

 元々ポップ志向が高いジャズ好きなドラマー兼ボーカリストの優しいRobert Wyattのドラミングも負けず劣らずしっかりフリージャズにハマっているのも見事。このバンドのアンサンブルってのは練習してできるもんじゃないだろうけど、メンツが揃うと出来てしまうものなのかね?一時期参加、なんてのをよく見たり聴いたりするけどしっかりとプレイヤーの一員として機能しているんだからミュージシャンなんだなぁなんて思う。普通の譜面を読む人間じゃ無理だろうし、ロックやってる人間でも出来ないだろうからやっぱりジャズメンなんだろうな…、でも出てくる音はどこかロックだから面白い。いいわ、やっぱ。

 90年代中頃くらいから怒涛のごとくリリースされているSoft Machineの発掘ライブ音源の数々、いつか全部制覇したいと思いつつもなかなか後手後手になってしまうのは多分聴くのに凄く神経を使うし、集中力が必要だからだと思う。集中しないと面白くないしこの研ぎ澄まされた感性を受ける方も大変だしさ(笑)。しかしまぁあの「Third」の名曲「Moon In June」も歌なしのフリージャズになってるってのはこちらがそもそもの完成形で、後から歌パートが加わったのか?と思うような出来映えだし、そこへ持ってきて最後は「We Did It Again」ってのがこれまたKevin Ayersの曲で、こういう面々の時の最後に登場するのも面白いし新発見。何回聴いても再発見は沢山あるし何よりもこの研ぎ澄まされたライブの緊張感と演奏の熱気は絶品だ。確かにSoft Machine史上最高傑作と言われるのも良くわかる異常にテンションの高いライブ盤。見事。

 同じ年の1970年1月末に行われたライブを更に長く収録した2枚組のライブCD「Breda Reactor」ってのも発掘リリースされているのでこちらにも挑戦しておきたいところだ。う~ん、またカンタベリー熱に火が点き始めてきた。





Caravan - Live at the Fairfield Halls 1974

Caravan - Live at the Fairfield Halls 1974 (2002)
Live at the Fairfield Halls Caravan & The New Symphonia
Live Live at the Fairfield Halls, 1974 For For Girls Who Grow Plump In the Night

 アナログ時代の産物がCD時代になってリマスターどころか再編集して仕切り直しでリリースされるということはボチボチとあることだが、Caravanの「Live at the Fairfield Halls 1974 」という作品についての逸話は割と面白いものでどことなく印象に残っている。もちろんCaravanというバンドのことは個人的にかなり好きなバンドの上位に入るくせにアルバムやメンバーの詳細まで深入りしていないといういい加減な好きさなのだ。何でだろ?もっと詳しくハマり込んで良いハズなんだけど、音を聴いているとそういう事柄よりも音そのものに心地良くなってしまうからどっちでも良くなっちゃうんだろうなぁ…などと勝手な解釈。

 そもそも1980年頃になってフランスから編集盤として「The Best of Caravan (Live)」ってのが2枚組でリリースされていて、それが実はライブ盤なんだというのはもちろんどんどん広まっていった話なので、ちょっとCaravanの収集を心掛けた人なら真っ先に探すであろうアルバムとして挙げられていたものだ。自分の時はもうとにかくCaravanのアルバム捜し自体が結構大変だったんだが…。90年代半ばにCaravanが復活して盛んに活動し始めた頃、多分日本に来た時なのかな、それとも日本のインタビュアーに訊かれた時なのか…、この「The Best of Caravan Live」のCDでの再リリースについて訊いてみたトコロ、それは何の話だ?ってことになって、その存在そのものがメンバーも承諾していなかったということがわかったのだった。どうも詳しく聴かれてあれやこれやとなったらしいが、結局その後にビジネス的に探して追い詰めたんだろうなぁ…。そのおかげで突然ながら2002年になって待望の「Live at the Fairfield Halls 1974 」というCDとしてこの時のライブが曲順も新たに、もちろん音もリマスターされて発掘ライブ的にリリースされたのだった。

 そんな経緯があったアルバムなので、メンバー的にも本位じゃなかったにしろ、きちんとした形でリリースする価値があると判断したのは賢明だし、他にマテリアルがそれほど残っているものでもないだろうし、何よりも絶頂期とも云える1974年の「For Girls Who Grow Plump in Night」の傑作ツアーの模様なんだから悪いはずがない。そんな素晴らしい音だったからこそこうして世に再度出てきたのだろう。そんなライブはベーシストが交代したばかりという時期であるものの、演奏を聴いていると基本的にスタジオ盤の再演でしかないのだが、緊張感と白熱度が素晴らしくて一気に聞き入ってしまうテンションの高さを持っている。ヴァイオリンや管楽器なども入って全く素晴らしいライブが収録されている。このバンドアンサンブルの高さは楽曲の良さと共に独特のセンスで迫ってくる面白さがあるね。カンタベリーとかいう括りじゃなくていわゆるライブアルバムとして相当ハイレベルにあるし、きちんと当時からリリースされていたら名盤扱いされていたに違いない。Caravanのライブといえば「Live at the Fairfield Halls 1974 」が筆頭に挙がるだろうが、もちろん「Caravan & The New Symphonia」もいつか取り上げたいけど、オーケストラがない分バンドの真髄が発揮出来ている「Live at the Fairfield Halls 1974 」の方に軍配が挙がる。

 カンタベリーの世界ってホント不思議。独特のポップセンスとジャズセンスをロックで融合させて軽やかに演奏するというのか…、誰にでも出来るわけじゃないだろうけど触れてみたい音楽。好きだねぇ、ホントにCaravanの音は。だからこの「Live at the Fairfield Halls 1974 」も期待して何度も何度も聴いた作品だもん。フワフワした感覚でいつも聴いてるし、心地良さが良いね。



Gong - Expresso II

Gong - Expresso 2 (1978)
Expresso 2 Gazeuse

 そもそも英国でSoft Machineを組んでサイケデリックの世界では名を馳せてPink Floydと双璧のバンドとしてUFOクラブの顔となっていた人間のひとりでもあるデヴィッド・アレンがSoft Machineでフランスに行ったら英国に戻してもらえなかったという嘘か真か、ほんとにそんなことあるのか?戦争中じゃないし、国籍がオーストラリア人だったから不法滞在していたが故の英国拒否と言うことだが、ならばフランスならいいのか?そんな基本的なところで不思議な逸話があるのだが、結局オーストラリア人が英国でバンドを組んでツアーでフランスに行ってそのままフランス人に帰化したってことなのだろうか?日本に来れるんだから今はビザの問題もクリアしているのだろうし、まぁ、英国との行き来もしているので随分前にその問題は解決したことだろう。そんな中途半端なことに気を取られているのだが、話の中心はそのデヴィッド・アレンじゃなくてゴングです。

 その歴史が実に複雑な変幻自在・国籍不明のロックバンド、ゴング。今回はPierre Moerlen's GONGとも云える1978年の作品「Expresso 2」あたりで…。その前の「Gazeuse」という作品が結構超絶で炸裂していた=ホールズワースの力に依るトコロ多し、だったのでどこまでゴングというバンドに実力なのかよくわからないんだけど、毎回結構聴きごたえのある作品が続いているのは事実でして、それが故に聴いてしまうんだけど、好みで言えば決して好みの作品ではないんだな、不思議なことに。それでも力作というか熱演というか、そういうのがわかるのとやっぱカンタベリー的な香りがいつでもするというのもある。でも、それも不思議で、この「Expresso 2」の頃が既にメンバー全員フランス人なワケでして、カンタベリーなんて行ったこともないんじゃないかっつうメンツなんだな。それでもデヴィッド・アレンの影響力がそのまま残っているのか、そんな香りすら感じる部分がある。ゲストを見てもホールズワースはともかくミック・テイラーなんてブルース→ストーンズなんだから別の世界だし、ダリル・ウェイが参加しているくらいで、ダリル・ウェイもクラシック上がりのバイオリニストなのでカンタベリー的ではないもんな。面白いわ。

 ってなメンツを揃えて前作「Gazeuse」の勢いを再現…と意識したのだろうが、既に名を知らしめていたホールズワースもゲスト的に参加している程度…と言っても参加している曲のギターがこれまた執拗で流暢なプレイでして、聴き応えがあるのは事実なのだが、バンドよりもホールズワースだね、って感じ。曲のレベルは前作にはちと劣るか。それでもBGM的には結構良いので面白いし、「Expresso 2」はある意味Pierre Moerlen's GONGという音の構図が完成されてきた位置付けの作品。



Pink Floyd - Atom Heart Mother

Pink Floyd - 原子心母 (1970)
原子心母 おせっかい
Atom 原子心母 Meddle おせっかい

 夏の日の日中、とてつもなく心地良いサウンドを探してみるが何のことはない、目の前にあるじゃないか…とPink Floydの「原子心母」を手に取る。原題が「Atom Heart Mother」なので「原子心母」。いつもの気の利いた邦題ではなくって直訳タイトルなんだが、「原子心母」と聞くと「ハッ!」とするものがあるのは見かけない日本語だからだろう、それはイコール邦題って言うには相応しいタイトルだったってことで、実に明快な選択をしたのは素晴らしい。40年経過した今でも十分に印象的な単語として残っているのがその証拠だ。

 1970年にリリースされたPink Floydの5枚目の作品、既にPink Floyd節を創り上げつつある頃で、最初期のサイケデリックバンドから逸脱し、プログレッシブロックバンドとして歩み始めた頃、頃と言っても1970年なので全然ロック創世記に既に進んでいたということだ。そしてこのジャケット。誰が見ても知っている牛。牧場にいる後ろを振り返った牛。一体何を考えて牛なんだ?ヒプノシス?と問いたくなるのだが、未だにその由来をきちんとは知らない。Pink Floyd側は提示されたアートワークを良しとしただけだとは思うが、アートスクール集団の思考回路で正にヒッピー時代なのでその趣向は理解出来ないのだが(笑)、とにかく牛だ。ロックばりばりだ~ととんがってた自分にはこの牛を手に取るかっこ悪さはなかったので、思い切り若い頃のロック少年にはとてもとても聴かないアルバムだったね。もっとかっこ良いのがロックだぜ、なんて年頃だったからさ。

 時が経ちいくつものロックを聴き漁るようになるともちろんPink Floydと言う存在をアチコチで耳にするワケだ。あ、来日公演の話題もあったしね。もうロジャーなしの時代のヤツだけどさ。まぁ、そんなことで一応友達にテープをもらって聴くんだけど、もちろんこんなの分かるはずもなくやっぱR&Rだぜ、って言って全然聴かなかった(笑)。それ以降にちょこちょこと聴くことがあっていつしかハマっていったという経緯だからまだPink Floydとの付き合いは25年くらいなもんだ(笑)。それでもタイトル曲「原子心母」の長さは苦痛だったな…。まだ音楽を理解していなかった頃だろうからさ。

 ってな経緯があって、今ようやく牛を取り上げるんだが、このブログでもPink Floydってのはもちろんかなり好きなので取り上げている回数も枚数も多いハズ。んで、この牛がようやく登場ってトコロなんだが、やっぱり圧巻の一言に尽きる。Pink Floydの名盤は「狂気」「炎~あなたがここにいてほしい~」、そしてそれ以降の作品の方が質が高いと思ってはいたんだけど、やっぱりこの「原子心母」や「おせっかい」あたりも素晴らしいサウンドなのだった。世界中でPink Floydにハマり込む人が多くて根強い人気を誇るっていうのもよくわかる。凄い。とにかく凄い。

 「原子心母」24分。ところがこの壮大なるテーマのメロディの大きさ…、大地が宇宙が世界が束になって自分に覆い被さるかのような包みこみ…これは全く心地良いもので正に「母」の「心」に立ち戻り「原子」に戻るような感覚が訪れる。24分もの曲でそんなに展開があるわけでもなく歌がメロディアスなハズもないのになんでこんなに聴きやすく覚えやすいのだろう?大きなメロディの変化はないけど、流れの中のウネリがとても壮大。他のどんなバンドにも出来ないこの空気の醸し出し方はPink Floydのひとつの最高傑作とも云える融合。更に素晴らしいと思うのはアルバム最後の「アラン」で、まだまだ実験的な精神を捨てることなくアヴァンギャルドな試みを行っていることだ。ひとつの完成形をみた「原子心母」に満足することなく次なるステップのために取り組む姿勢…、一方では「If」という素朴で牧歌的なフォークソングをも生み出しながらバランスよくアルバムを保たせている。元来自然に作れば感嘆にできるのであろう「If」のような曲をそのまま入れることでぞれまでの壮大な「原子心母」組曲から息抜きさせる…これもまた母なる地球に戻るかのような安心感が大きく包みこむ。あまり書かれることもないだろうが、「原子心母」は母の愛の塊みたいな作品であろう。年と共にこのアルバムの心地良さが身に染みるのだ。それをまだ当時20代の若者たちが作っていたワケで、それを今に自分たちが心地良く聴く…、一体どんなんだ?

 誰にも時間と場所がある。この「原子心母」のCDでもレコードでもいいから大音量で流せるところに持って行って体で「原子心母」を聴いてみてほしい。耳ではなくて体で。これこそ体で感じるものですよ。その波の心地良さがわかるならばロックという世界と隣同士連れ添って生きていくのが楽しくなるハズ。









Atlantis - Atlantis

Atlantis - Atlantis (1973)

Atlantis It's Getting Better

 ドイツ産ながらも英国産とほぼ同等の感覚でヴァーティゴレーベルからアルバムをリリースすることになったAtlantisというバンド、もちろん前身はあのFrumpyというバンドだ…って、そんなにマイナーな世界且つ古い時代のことを記憶している人もそうそう多くないはずでして、うん、自分でもそんなの何となくの記憶にあっただけで調べなおします、はい。ただ、Atlantisって単語とかさ、凄くNetに向かない言葉で探しにくいんだよね。何でも出てきちゃうからさ、ネットって。どういう検索方法が良いのかね。

 さてさて、1973年にAtlantisとしてはVertigoからデビューを飾ったのだが、一人のキーマンによる影響下が大きいバンドなのでメンツを多少入れ替えても、また綺麗どころのお姉ちゃんを歌に据えてみても結局ファンキーなサウンド構成というのは変わらない。基本ファンキーな黒いノリにハードなギターを入れた女性ボーカルものという珍しいパターン…、英国のこの時期だと同じアプローチとしてBabe Ruthなんかがやってたけど、Atlantisのがもっと黒い感じかね。もっとも時代的に割と皆黒人音楽系を見ていた時期だからってのも大きいが。

 しかし、こういうネチッこいギターとオルガンとお転婆なお姉ちゃんが歌うバンドって好きだね。時代性も含めて一番好みに近い音かもしれないな。何も知らずにAtlantis聴いた時って英国のバンドだと信じて疑わなかったもんな。Vertigoだしさ。アルバム見ててびっくりさ、ドイツ??って。



Anyone's Daughter - Piktors Verwandlungen

Anyone's Daughter - Piktors Verwandlungen (1981)

Piktors Verwandlungen Requested Document Live 1980-1983 - 2
Piktors Piktors Verwandlungen Requested Live 1980-1983 Vol.2

 ドイツの叙情派バンドと言われれば、多くの人がAnyone's Daughterと今なら語るんだろうと言われている。うん、自分的には80年代以降のバンドとなるととんと疎くなるワケで、それもユーロ諸国ともなるとほぼ知っているものは一般人と変わらないレベルにしかないと思う。当時から日本でもAnyone's Daughterって知られていたのかな…。そういう機会もあんまりなかったとは思うけど、通な人は知ってたんだろうな。

 そんなことで聴いたのはかなり後になってから…、気づいたときにはもちろんレコードが売ってなくて、CDもあんまり出てなかったんじゃないかな。っつうか常に探してないから思いついた時にあるかないかしかだけど(笑)。そんなことで一番の名作と言われているAnyone's Daughterの「Piktors Verwandlungen」という作品、やっぱりアナログで見つけまして綺麗なジャケット~って思ってようやく聴けました。

 …が、かなり想像とかけ離れた音だったのには驚いたもんだ。叙情性の高い名盤って言われてたのでメロトロンとか鳴り続けてドヨ~ンっていうイメージだったのが、Camelとかで聴けるような軽いタッチのマイルドな音色による単音の世界が繰り広げられていた。しかも途中途中にセリフがたくさん入ってて、どうやらヘルマン・ヘッセの詩をモチーフに音楽を奏でているとのことなので、きっとそれに準じているのだろう。おかげで音だけを楽しむ人種としては途中途中でどうしても集中力が途切れてしまってなかなか入り切れないのだった。こういうアルバムって難しいよな…。話がわかって言葉が聞き取れたらそういうのもないのかもしれないけど、基本的にレコードでセリフがあるのって好きじゃないからさ。

 それでもせっかくなのでもちろん全部聴き通しまして…、もちろん音だけなら確かに叙情性の高いテクニカルな側面も聴けるムードのあるバンドなんだけど、ちょっと音が軽いのとこの鍵盤の音色って好きじゃない…んだよね。う~ん、何でだろ?全然受け付けない部分も結構あって、それはきっとCamelにも当てはまるんだが…。そういう作品でもありました、はい。



Bijelo Dugme - Kad bi' bio bijelo dugme

Bijelo Dugme - Kad bi' bio bijelo dugme (1974)


Bijelo The Ultimate Collection

 どうしてもアルバムジャケットが気になってユーロ圏ながらも手を出してしまったアルバム「Kad bi' bio bijelo dugme」が本日の主役。ネット時代じゃなければ目にすることもなかったんじゃないだろうかと思うアルバムってのはあるな。アナログで実際にこのジャケットを見たことはないのでちょっと勿体無いかも(笑)。Bijelo Dugmeっていうボスニア・ヘルツェゴビナ出身のバンドらしいけど、その辺りでは超大御所のバンドとして知られている有名バンドらしい。日本じゃアマゾンでも全然取り扱っていないってギャップが面白いが…。

 はて、どんな音とか全然知識もなくとにかくアルバムジャケットに惹かれて音を探したバンドなので結構楽しみだったんだな、Bijelo Dugmeってどんなんだろ?ってさ。まずはもちろんファーストアルバムの「Kad bi' bio bijelo dugme」を聴いてみるのだが、何とも驚くことに超暑苦しいくらいのハードプログレロックを聴かせてくれるという意外さ。オルガン主導のしつこく暑苦しい歌声とネチッこいブルース的なギターが入ったミドルテンポ主体のオルガンロック。これ、カッコ良いぞ、相当に。英国B級ハードロックと相通じるものがあるし、それがイタリア語?で暑苦しく歌われているのが結構良くてさ、ロック魂を感じるんだな。ジャケットをこんなのにして持ってくるだけのことはあって面白い。

 久々にこういう音を聴いたらやっぱり英国B級もいいなぁ~などと思ってしまったり、Bijelo Dugmeのここから先のアルバムってのも触れてみたくなってきた。ちなみにセカンドアルバム「Sta Bi Dao Da Si Na Mom Mjestu」のジャケットもなかなか…。ちょっとセンスが偏ってるけどまぁいいじゃないか。しかしこんなにUriah Heep的な音だとは驚いたなぁ。もっと明るいんだけど、ヘヴィだわ。楽しい。「Selma」っつうバラードなんてもうイタリアン顔負けの暑苦しさと巻き舌で迫ってくる哀しさがあるもんな。







Nova - Vimana

Nova - ヴィマーナ (1976)
ヴィマーナ(紙ジャケット仕様) ブリンク(紙ジャケット仕様)

 イタリアの中でも英国との融合作と言っても良い作品がある。今やジェフ・ベックとの邂逅で有名になったNarada Michael Waldenがメジャーと言えばメジャーになったんだが、他にももちろんOsannaやNew Trolls系統から、そしてBrand Xからのメンツも合体した奇跡のアルバムをリリースしたNovaというバンド…っつうかプロジェクトに近いのかもしれないな。結構知られたアルバムとのことだけど自分的には全然そんなことなくて、へえ~って感じで興味を持ってここ最近耳にしたばかり。

 アルバムの初っ端からものすごい透明感ととんでもないテクニックの応酬に包まれたアルバムタイトル曲ともなる「ヴィマーナ」が聴ける。1976年にリリースされたセカンドアルバムとのことだが何か凄いセッションが繰り広げられていて、どちらかと言うとフュージョン的で美しい音世界ってトコ。普段は全然聴かない音楽だけど、メンツからして興味を持つものだしジャズと言えばジャズな部分も感じる。しかしパーシー・ジョーンズのベースはいつもながら驚きのテクニックを披露してくれる。そしてドラムのNarada Michael Waldenは安定したドラミングを聴かせてくれて、突出したドラムというよりは楽曲とアンサンブルにマッチしたドラムサウンドというところでなるほど、と言ったところか。

 「ヴィマーナ」みたいなのって好きな人は好きなんだろうなぁ…それに若い頃に聴いてたら凄くハマったかもしれないってのはある。音楽ってこういうのだよ、って気はするしね。ただ、テクニシャンのアルバムってのは難しい。どうしてもロックという本質ではなくなるし元々本人たちもロックという概念に縛られてないから当たり前だけどさ(笑)。そういう境目にいるジェフ・ベックみたいな人には非常に助かる面々なんだろうと言うとこだ。ただ、聴いておくと何かと勉強になるのと凄いなぁ~という感動は味わえるのも確か。



Novalis - Sommerabend

Novalis - Sommerabend (1976)
Sommerabend 銀河飛行  (紙ジャケット仕様)

 シンフォニック…叙情性…、似たような感じで言葉を使っているので雰囲気的に変わることはないんだけど、アチコチ見ているとロマン派シンフォニックとか出てくる…。日本語の使い方は難しいものだなぁとヘンなところで言葉に敏感になってしまうが、まぁ、ブログってのはその辺が適当でラクなのかもしれない。twitter行くともう適当も適当(笑)。そんなことで、シンフォニックなロマン大作を打ち出したバンドと言えばドイツでは有名だった、Novailsというバンドの「過ぎ去りし夏の幻影」というこれまたムード満点の邦題の付けられた作品「Sommerabend」。

 音を聴いて確かに「過ぎ去りし夏の幻影」と呼ぶに相応しい涼しさの漂う音の美しさ。ロマン派…ってのがどういう意味を持つかによるのだが、1976年にドイツからリリースされたNovailsの「Sommerabend」というアルバムは彼らにとっては3枚目の作品らしいが、「Sommerabend」以外の作品をまだ聴いたことないのでそもそもはどんなバンドかわからないのだけど、面白い部分はあるよね。ただ、面白いのはやっぱり硬質なドイツ的な音ってのはどんだけ叙情的な音をやっても変わらないのかっていうトコロ(笑)。かっちりしてて曖昧さがないというのか…、音そのものがクールなのでひんやりとした感覚なんだよ。メロトロンやネチッこいギターでもり立てているんだけど、どうしてか冷淡に聴こえてしまうのだ。面白い。メタルとかだとドイツも好きなのでそもそもドイツのバンドって結構気に入ることが多いハズなんだけど、こういう世界ではちょっと違うのかな。

 アルバム「Sommerabend」は大作が三曲収録されておしまい、っていう正に時代を感じる曲構成なんだけどね、もうそういう長さってのはあんまり気にならなくなってきてさ、だって聴いていると展開していくんだから結局一個の曲聴いているっていう感覚じゃなくなってくるしさ。ただ、テーマが壮大だったりすると面白い。しかし、突然に出てくる楽器の音がどんだけあっても冷たい…ってのは何故?なんでだろ?だんだん心地良くなってくるのも不思議だ(笑)。



Sagrado Coracao Da Terra - Sagrado Coracao Da Terra

Sagrado Coracao Da Terra - Sagrado Coracao Da Terra (1985)

Sagrado Coracao Da Terra Flecha

 叙情性の賜物から地球への愛へとテーマが大きく進化してしまうくらいにスケールの大きな音世界を聴かせてくれたSagrado Coracao Da Terraというバンド…、何とブラジル産のバンドでしかも最も有名な作品である「Sagrado Coracao Da Terra」は1985年にリリースされた時代錯誤も甚だしいくらいのリリースだ。もちろん1985年当時こんなのを聴いてはいなかったので後追いなんだが、この頃ってフュージョンからワールドミュージックへの進化が割と流行っていて、冨田勲や喜多郎なんかも出てきてたから世界的に壮大なシンセサウンドによる音って流行ってたのかもしれないな…。

 そんな一環で出てきたとは思えないんだが、後にレコード屋でバイトした時に中古で持ち込まれたことがあって、店長が「う~ん、ブラジルの香りがする~」ってレコードの盤面の匂いを嗅いでいたのが今でも記憶に残っている。それくらいブラジル盤ってのは匂いが特殊でして、確かに独特の香りを放っているのであった…、ってそういう話ではなくてですね、うん、音の話です(笑)。ちなみにその時周辺にいた人間は皆でブラジル盤の香りを楽しんでました…。

 そんな背景はともかくながら、Sagrado Coracao Da Terraというバンド自体は決してプログレ界を狙った訳ではなく、手持ちの技術と楽器で壮大な音楽を奏でただけなのだろう、それがここまで壮大なシンフォニックサウンドでプログレ畑の人間が飛びつきたくなるような美しさをも持っていたというのが実情か。そんな音にまで食指を伸ばしていたプログレファンの人間も凄いが、Sagrado Coracao Da Terraの出している音が面白い。変拍子とかメロトロンとかじゃなくて綺麗なシンセによる環境音楽的な世界観。コーラスワークやバイオリンやピアノ…そんな音がひとつひとつ美しく研ぎ澄まされた音色に進化して自然な形での盛り上がり方が特徴的。作り手による意図を感じることなく、自然なままに音が盛り上がっていくのでギクシャクしない…、これは凄いことだろう。全くロマンティストな世界を聞くことの出来る不思議なアルバム。




Earth & Fire - Atlantis

Earth & Fire - Atlantis (1973)
Atlantis Song of the Marching Children
Andromeda Andromeda Girl
 叙情性というキーワードはプログレッシブロック、と言うよりはユーロロックという括りで重要な意味合いを持っているように思う。英国では叙情性と言ってもそこそこに叙情性を持たせているというものが多くて、そればかりを売りにしているバンドってのは実はほとんどいないと思っている。やっぱりそこがひねくれたロックを持っている国なのだろうと奥深さに感心するんだけど、その他ヨーロッパ諸国へ行くと叙情性なら叙情性だけ、ってな感じにベタに狙ってアルバムを作って突き進むってのが多い、ってかそういうのばかりっても過言じゃない。

 そんなイメージを持ったまま、叙情性というキーワードで久しく聴いていなかったオランダのEarth & Fireを思い出したので早速…、ん?ん??これまでひたすら濃い~プログレッシブなロックを聴いていたからかオランダの叙情性豊かなバンドとして有名なEarth & Fireがそんなに叙情的ではない…と言うか、それよりもキャッチーでポップで軽快でもちろんメロトロンが鳴りまくってるので普通にポップスじゃないけど、面白いくらいに垢抜けて聴こえるものだった。あ、アルバムは1973年にリリースされた「Atlantis」という名盤。昔買い求めてた時に2ndと4thは見つけたんだけど3rdの「Atlantis」だけが全然見つからなくてウロウロと探し回った記憶がある。もっともその2ndと4thが出来が良かったから余計に「Atlantis」が聴きたくてさ。結構してから入手したのかな、これ。

 最初から軽快に進む「Atlantis」、さすがに60年代末期からシーンにいるバンドなのでサイケデリックとポップを混ぜ合わせたような雰囲気は独特のもの、そこにメロトロンとアコギとかエグいエレキとか色々絡むんだけど、音がロックなのな、完全に。プログレ的というようなものじゃなくてもっとラフ…かな。そして歌が女性のジャーネイ姫なんだけど、おてんば娘的…、っつうか戸川純みたいな感じだよな、この歌…、ってのが入ってくる。アヴァンギャルドセンスが高い作品だったのか?いや、聴きやすいから何でもありなんだな。それでいて聴きにくさは全くないところが面白い。ギターもしっかりファズな音で鳴るし…、ある意味ジャケットのワケの分からない世界観そのままの音なのか?



Ange - Au Dela Du Delire

Ange - Au Dela Du Delire (1974)

Au Dela Du Delire Le Cimetiere Des Arlequins
Le Le Cimetière des Arlequins

 やはりフランスのバンドの中でも異質だと思われるMagmaとBooz…、まぁ、だからこそ世界的に知られるまでに大成したのだろうし、フランスらしい~ってのをやってたら出てこなかっただろうとは思う。そこで一方ではしっかりとおフランス的にフランス語で歌いながらも音は英国的な叙情性をモチーフとして、実はフランスだからこそよりメランコリックに展開できてしまうというのがAngeというバンドだった。そういえばTai Phongなんかもフランスだったっけ。

 Angeが1974年にリリースした3枚目の作品「Au Dela Du Delire」。邦題は「新ノア記」と言うからそれらしい歌詞が並んでいるのだろうと思う。うん、歌詞って気にしてないのであまりよく把握していない…、もったいないかもしれんね。まぁ、ちょっと気になったので調べてみるとやっぱり救世主的な感じの歌詞で彩られているようで、寓話的と言うのかメルヘンチックというのか、音の情景がそのまま歌詞に…普通は逆だが(笑)、表れているっていうところか。

 その音ってのはもうね、フランス語だからってのがあるかもしれないけど、ボソボソってフランス映画みたいに情景が浮かぶ…もうちょっと派手かな。戯曲的な展開を魅せるところもあるし、音だけをドラマティックに聴かせるシーンもあって、ひとつのドラマを見ているかのような構成に驚く。やはり文化の形成が違う国なのかな、なんて思うくらいによく出来ている。イタリアとか英国とかの同時期の世界観とはちょっと違う方向性を見出した作品ってトコです。

 「Au Dela Du Delire」のモチーフ的にはジェネシスあたりの印象で、テクニック的に凝ったプログレッシブバンドではないけど雰囲気がものすごいので最初から最後まで一気に聴けてしまう作品。アナログ時代の方が休憩できたから聴きやすかったような気がするが、この作り込みは見事。今の時代に聴いても特異な性格を持った作品じゃないだろうか。割とどこでも見かけるからちと聴いてみるのもオススメします。日本人は好きな感じだろうと思います。




Magma - Attahk

Magma - Attahk (1978)
ウルゴンとゴルゴ~アターク ライヴ
Attahk Attahk Magma Live

 フランスのイメージってのは結構緩やか華やかのどかな風景でしかなくって、多分それは中世ヨーロッパの印象が強いからだろうけど、70年代のフランスのロックシーンを聴くとそういう印象とは大きく異なるサウンドも多く聴けるんだから、絶対自分のイメージ違いなのだろう(笑)。実際自分でフランス…パリとかその他も含めて行った時には特にロックにゆかりのあるようなトコロには行かないし、そんなの気にもしなかった。ロンドンの場合は全てロック漬けだったが(笑)。

 そんなおフランスのイメージを最もぶち壊してくれたバンドがご存知Magmaです。Boozと一緒にやりましたってのも全然不思議はないくらいにこの両者は似た性質を持っていると感じている…のは自分だけ?言葉では言い表せないんだけど、普通じゃない感覚的なところが相通じるんだよね、MagmaとBooz。独特の世界観を映し出すのも共通だし、それがまた骨太で全然おフランスじゃないワケさ(笑)。

 そのMagmaが1978年にリリースしたヤニック・トップ在籍時のもしかしたらすごく聴きやすい「ウルゴンとゴルゴ~アターク」です。何が聴きやすいって、えらくファンキーにベースが唸ってあのMagmaコーラスが被さってくるから、っていうだけなんだが…、結局Magmaの世界観じゃないか、ってことに落ち着く(笑)。ジャケットはもちろんギーガーの作品で、まだあそこまでオドロオドロしい世界だけで生きていない頃だ。映画「エイリアン」の前だからか?どっちも同じ顔してるけど邦題では「ウルゴンとゴルゴ」ってなってる善悪の二者を描写しているとか…。ま、それよりも音を聴いているとですね、とにかくヤニック・トップのベースだけが強烈に耳に入ってくるという代物で、それと相変わらずの合唱コーラスワークが際立ってます。それでいて全く隙のない演奏が繰り広げられているという余りにも円熟した時期のMagmaの作品で、いとも感嘆にやってのけているくらいの才能の豊かさによるこの余裕感。凄く聴き辛いはずなのに凄く聴きやすい矛盾。大作がないのがやや残念だけど、これはこれでそういうアルバムなんだから良しとすべしか。

 Magma聴いたことない人いたら是非聴いてみると面白いと思う。ただ、入り方間違えるとかなり悲惨だし、ロックンロールを期待してはいけないのと、どっちかっつうとオペラ的喜劇的コメディ的感覚で入れないとダメかな…。あ、でも中期クリムゾン好きなら多分大丈夫でしょ♪






Emmanuel Booz - Dans Quel Etat J'Erre

Emmanuel Booz - Dans Quel Etat J'Erre (1979)



 フランスの奇人変人…とは言い過ぎだろうが、マグマのクリスチャン・ヴァンダーも相当の変人だとは思うがフランスはああいう類の方が音楽シーンに出てくることが多いのかもしれない。おフランス、と言うイメージは実は人ではなくて文化や物や歴史に大して思い込んでいるものであって現代のフランス人がどういう人達なのか、なんてのは割と影響していなかったりするのではないかと思う。まぁ、プライドは高いんだけどね。何度かパリやフランスに行ったことあるけど、もちろんそこまで解明できるほどの表現力もコミュニケーション能力もないので真相は分からんが、個人的にはフランス映画は大好きなんでね…。

 はて、おフランスのイメージとはまるで異なる世界観を出してくれながらもものすごくフランス的な大袈裟なサウンドとスケール感でスタンスを示してくれるEmmanuel Booz師。1979年にリリースされた快心の作品「Dans Quel Etat J'Erre」は未だに何らかの理由でCD化されることなく隠れた名盤としてそのスジでは名高いようだ。まぁ、海賊盤ならいくつも出ているようなので入手自体は割とラクなようだが。更に今回の「Dans Quel Etat J'Erre」のバックはマグマの面々がサポートしているというのもあって、より一層の話題を提供している。んなことで、結構前に話題を聴いていて探してたんだけどさ、もちろんアナログを見ることもなくて…っつうかそこまで真剣にレコ屋で探してないっていうのもあるけど…。

 音楽性がどうの、っていう前にEmmanuel Boozって人のしつこいくらいにネチッこい歌声が聴けるかどうかっていうのが好みの基準になるんだろうと。仰々しいくらいにプライドを押し付けてくる…いや、そういう言い方じゃいけなくて(笑)、堂々と自信に充ち溢れた歌声をこれでもかと言わんばかりに叩きつけてくる曲が三曲、以上終了、ってなもんで、歌モノ中心のハズなのに三曲しか入っていないアルバムっつう…、実際はバックの音とかアレンジとかもさすがに仰々しくて語られるべき点かもしれないが、それ以上にEmmanuel Boozの存在感が圧倒的。これもまた名盤と誉れ高いので聴いておきたい一枚ですね♪



White Noise - An Electric Storm

White Noise - An Electric Storm (1969)

An Electric Storm
An An Electric Storm

 別に自分で意図してないけどこのブログの場合は流れに左右されることが多くて、ここのところユーロロックでイタリアから始めてみよう~なんて思って書き進めていたんだけどなぜかアヴァンギャルド傾向になっているじゃないか(笑)。ちょっと軌道修正もしなきゃ…と思いつつ、だってアヴァンギャルド系ってやっぱりスーパーニッチな世界だからここを訪れてくれる人も読み甲斐ないでしょ、そんなアヴァンギャルドもんなんてさ(笑)。まぁ、気に入ってくれてアマゾンクリック♪ってしてくれるのかもしれないけどさ。

 まぁ、そんなことではあるんだけど、今出さないと多分出す機会が多くはなさそうだっていう音があるのでちょっと国を跨いではいるが我らが大英帝国の誇るアヴァンギャルドミュージック…、しかも1969年産なのでさすがに何よりも早いアーティスティックな側面を実現しているところが英国。そしてこんな音を聴いてもものすごく英国的って感じるところがあるのもこれまた楽しい。1969年だからソフト・マシーンなんかがフリージャズに走るよりも早かったワケだが、White Noiseというバンドによるスーパーアヴァンギャルドサウンド♪

1969年にリリースされた最初の作品「An Electric Storm」を聴いてみるとわかるんだけど、まぁ、エロな声が最初から思い切り被ってくるのはお約束…それでいて結構軽快な音の運びでして、何かよくわからないアヴァンギャルドな世界を作っているのにどこかコミカルで聴きやすく軽やか…、こういう世界観が後にダグマー・クラウゼなどに引き継がれていくんだろうな、とそんな感じ。紐解いてみれば1969年という時代にアナログテープでこれらのサウンドコラージュをひたすら作り上げていて、その作業量は居間から考えるととんでもないくらいのもので、アルバム制作には優に一年以上かかったらしいし、もちろんテープのトラック数も多くはないから大変だったろうな、っつう努力票も入っての名盤だね。もっともそういうアイディア自体が凄いんだけどさ。

ちょっと調べてて凄かったのは何だかんだとず~っと活動しているみたいで2000年には「white Noise」の四枚目ってのがリリースされてるみたい。もちろんアマゾンにはないけどさ(笑)。



Brainticket - Cottonwoodhill

Brainticket - Cottonwoodhill (1971)

Cottonwoodhill Celestial Ocean
Cottonwoodhill Cottonwoodhill Celestial

 アヴァンギャルドで名作と呼ばれるアルバムはいくつもあるが、中でもかなりの傑作として名高いのがBrainticketの最初の作品「Cottonwoodhill」じゃないかね?Faustとかもあるが、Brainticketの方が更にアングラ的な人気を博しているような気がする。まずはそのアルバムジャケットからして強烈…、これを見て普通のアルバムを想像することはない。せいぜいサイケデリックなロックの世界くらいだが、もちろんBrainticketの「Cottonwoodhill」が提示するロックの世界は正しくアルバムにも記載されているように自分の何かを破壊してしまうくらいの音世界が繰り広げられている。

 1971年という微妙な時期にスイスのレーベルからリリースされてその後の活動はドイツに移されたというBrainticketの面々、その実態はベルギー人なども含まれていた他国籍人種によるバンドなのでどこのバンド、っていう定義が当てはまらないんだけど、多分宇宙人種に近いね(笑)。最初から書いてしまえば、バンド名ともなっている「Brainticket」っつう曲が大作として収録されているんだが、レコードというフォーマットの都合上か「Part One」と「Part One Conclusion」と「Part Two」となっていて、もしCDならば多分「Part One」と「Two」だっただろう…。ま、それはともかく、この力作がですね、完全にワンパターンリフレインの繰り返しがひたすら垂れ流されるんですわ。ビート自体は普通の8ビートなのでヘンに気遣う変拍子ではないんだけど、そのワンパターンリフの上を様々な音のコラージュが漂っていってエロチックな女性の声…もそのひとつとして有名。あ、もちろん歌…と言うか歌詞もあるんだけどね。

 ってことで、確かにこの辺の大作をひたすら聴いていたら頭おかしくなりそうな気配感たっぷりな一枚。決してスピーカーで大音量で聴かないように、って感じです(笑)。でもね、面白いのはやっぱりコレはロックだな、ってのが出ているところ。だから良いんです♪



Opus Avantra - Introspezione

Opus Avantra - Introspezione (1974)

内省(紙ジャケット仕様) ロード・クロムウェル~クロムウェル卿の奏する7つの大罪の為の組曲(紙ジャケット仕様)
Introspezione Introspezione Lord Lord Cromwell Plays Suite for Seven Vices

 どこの国でも超前衛的なアヴァンギャルド集団ってのは必ず存在していて、どういうワケだかそのアングラネットワークはどこか繋がっていることも多くて、更にどこの国からも世界的に知られている前衛的なアヴァンギャルド集団というものがカルト的な人気を博していることがある。日本で言えば灰野敬二や裸のラリーズ、下手したら非常階段とかもかな。ドイツなんてCanとかNeu!、Faustなどかなりのメジャー度を誇っている。英国は…、ま、山のように(笑)。そしてイタリア…、ジャケットだけで悪くないじゃないですか~と手を出したのが運の尽き…、何じゃこりゃ?ってなもんでした。

 1974年にリリースされたオパス・アヴァントラの最初の作品「内省」ですが…、良いジャケットでしょ?別に単なる女好きだからってワケじゃなくてなかなか小悪魔的な女性をモチーフにぼや~んとした写真の風景。いや、ソソラれますね(笑)。な、ことでもちろんアナログ時代には見た記憶があまりないんだけど見たのかな?CD時代になってからだって全然リリースされていなかったから割と最近です、これ。どこまでメジャーだったのかは疑問はあるけどネットで調べてみると結構レビューなり何なりが出てくるので、割と知られている方なんだろうね。

 って聴いてみるとこれはもうロックという範疇を超えている世界…です。アヴァンギャルドだけどそこはイタリアで何かしらの歌が入るとカンツォーネ的オペラチックでして歴史を感じさせるので、どっちかっつうとクラシック的な芸術としてのクォリティの高さが聴こえてしまう。その甲斐あってか単なるアヴァンギャルドバンドとして語られることはないのかね。「L'altalena」とかすごく綺麗で面白い歌かもなぁ…と納得して聴いちゃうもんね。初っ端のアルバムタイトルとして呼ばれている「Introspezione」を聴くとかなり「??}ってなるんだけど、アルバムを聴いていくウチにその芸術性の高さに感心する一枚。ノリノリの時にはオススメじゃないけど、何かドツボに入ってる時はこの線最適な芸術は良いかもな。

 往々にしてこの手の作品は大名盤として語られることが多いけど、決して万人向けじゃないので触りは何かで聴いてからの方が良いかも。でも、全編聴いて初めて納得出来るアルバムなのかもしれんなぁ。2008年に日本に来たらしいが一体どんなライブなんだろ?マスクをかぶって出てきて朗読…とからしいが(笑)。



Banco Del Mutuo Soccorso - Darwin!

Banco Del Mutuo Soccorso - Darwin! (1973)

ダーウィン 自由への扉

 これぞイタリアンロックと言わんばかりの怒涛の演奏力とアンサンブル、更にはカンツォーネの影響下によるイタリアらしい歌と英国プログレッシブと比べても全く引けを取らないどころか独特のプログレッシブさを持ち合わせた強烈な攻撃性と即興性をも兼ね添えたBanco Del Mutuo Soccorso、通称バンコと呼ばれているバンドだ。今更くどくどと説明することもないんだろうけど、自分的には実はそれほど詳しく知らなかったってのはあるな。

 1972年にデビュー作「ファースト」の壷型のジャケットが有名なんだけど、どうにもキテレツな印象が否めなかったので割と後回し後回しになっていたバンドなんだよね。三枚目の「自由への扉」は割としょっちゅう中古レコ屋で見かけていたので何となくは聴いていたんだけど、今回はその合間に位置するアンサンブルが強烈なセカンドアルバム「ダーウィン」です。ちょいと前に何かでアルバムタイトルを見かけて、そうか、そういえばバンコもあるなぁ…と当たり前だけどすっかり抜け落ちていた自分のイタリアンロックライン…、アテにならんもんだ(笑)。

 その「ダーウィン」を聴いていると何ともまぁここまでやってくれるのかい、っていうくらいにある意味爽やかにすら聴こえる即興的な音のぶつけ合いが頼もしい。イタリアンロックって起伏が激しいんだけど、バンコも例に漏れず情感たっぷりに激しく音の歓喜の差を出してくれるのでハマり込める人は大好物なんだろうな、これは。もちろん演奏力も凄いし何よりも予測できない悪魔のような怒涛の音の流れに何か中世の宗教観の重さみたいなものを感じる時がある。明るく脳天気なイタリアン~からは想像もつかないイタリア建築美に代表されるような歴史の重さの方がアーテイストとしては出てくるのだろうか。全く何度聴いても旋律を覚える世紀の傑作と呼ばれるに相応しい一枚。

 それにしても使われている楽器群が多すぎてよくわからない…。英国プログレッシブにはここまで多様性を持ち得たバンドはないし、こんなに多数の音色を組み込んで構築していくバンドも多くはない。やっぱり独自に進化しているイタリアンロックだったんだと実感するし、時代の産物とも云えるか。



P.F.M - Premiata Forneria Marconi

PFM - 友よ (1972)
友よ 幻の映像(K2HD/紙ジャケット仕様)
Photos Photos of Ghosts

 これぞプログレッシブロックと言わんばかりのサウンドを届けてくれるイタリアの代表的なバンドともなっているP.F.Mの1972年のアルバム「友よ」。もともとイタリアで活動していた彼らが世界に進出したのがこの後の有名な「幻の映像(K2HD/紙ジャケット仕様)」という作品だが、この「友よ」から世界への足掛けを作ったとも言えよう。なぜなら本作「友よ」に収録されている曲の大半が「幻の映像(K2HD/紙ジャケット仕様)」に英語バージョンとして収録されているから。

 来歴はよく知らないけど、多分「友よ」というアルバムを聴いたマンティコアの誰かが非常に質の高い、そして英国的なサウンドとも云えるP.F.Mの世界を売り出したいと考えても不思議はない音です。正に大英帝国的プログレッシブロックが詰め込まれている傑作、メロトロンにしてもピアノにしてもフルートにしても情緒的な音色と雰囲気を打ち出して世界を広げてくれる。「幻の映像(K2HD/紙ジャケット仕様)」はその他の楽曲も交えて名盤として君臨しているけど、こちらのイタリア語版の「友よ」もかなりよろしいですよ、当然ながら。

 ソフトタッチな印象でコテコテの暑苦しい世界ではなくて綺麗で軽やかな世界。なんだかんだとP.F.Mは割と手を出すのが早かったバンドで、よく聴いたバンドだな。このジャケットはあまり見たことなかったから遅かったけど、あれ?、これって…って思ったくらいだから「幻の映像(K2HD/紙ジャケット仕様)」の方もよく聴いたんだろう。70年代のP.F.Mは刺激が多くて楽しめます♪



Area - Arbeit Macht Frei

Area - Arbeit Macht Frei (1973)

Arbeit Macht Frei 1978
1978 1978 Tic Tic & Tac

 まだまだ続くイタリアンロック…、ってももうそんなに手持ちが残ってないのでそろそろ異国に移る可能性も高いが(笑)、まぁ、基本的にユーロロックという理解であまりお国柄を気にして聴いてはいなかったので、ブログに書き始めるようになってからそういうのをきちんと体系的に意識するようになったのはあるな。記録するってのは整理するって意味もあるわけだ。

 さてさてイタリアンプログレッシブロックというよりもイタリアンジャズロックの大御所としてアルバム一作で終わらなかった長寿バンド、アレア。Areaの記念すべきファーストアルバム「Arbeit Macht Frei」は1973年にリリースされていて、これもまた英国プログレッシブロックの洗礼を思い切り受けている傾向が強くて、その辺から流れてくる人にはかなり重宝するアルバムになるはず。壮大なメロトロンとかの世界ではなくってですね、ジャズロックの方です。非常に心地良く聴けるジャズロックでして…、まぁ、アルバム「Arbeit Macht Frei」を流すと冒頭から変拍子で面白くてベースがやけに堅くて目立つ音なんだが…、ギターが不思議なんだよ。サックスも被っているからかもしれないけど、ジャズ~な旋律を奏でるギターに化けていてさ、普通のジャズ~なギターではないのだ。そりゃまぁ、ロックバンドだから、って解釈はあるんだろうけど、多分Areaのメンバーって基本的にロック野郎達だと思うので、面白いアプローチ。どこかこれもまたKing Crimson的なワケの分からない細かい音の応酬と迫力と堅さを持っているのは良くって、それでいてジャズ~なアプローチなのは最初期のクリムゾンと相通じる部分がある。ちなみにここでベース弾いてる人は後にPFMに移るようだ。

 今回のイタリアンロックとの邂逅に於いてもっとも価値ある出会いを果たしたのはAreaの「Arbeit Macht Frei」だったかもしれん。初めて聴いたわけじゃないけど、こんなに心地良く聴いてはいなかったから楽しめたね。そして歌はもちろん暑苦しいというのもイタリアン♪支持的な側面もあったような雰囲気だけど、まぁ、そのヘンは時代の流れなのである程度は無視して音で入り込めたナイスなアルバムでした。



Osanna - Palepoli

Osanna - Palepoli (1973)

パレポリ(紙ジャケット仕様) ミラノ・カリブロ9(紙ジャケット仕様)
Palepoli Palepoli Landscape Landscape of Life

 イタリアンロックと単に括ってみても、もちろんその方向性は多岐に渡っていることは当然で、それでも遥か彼方の日本ではイタリアンロックと総合して語っていることもしばしば。多分、自分(笑)。それでもまとめて立て続けに聴いているとそれぞれがかけ離れて音楽性を出しているところとどれもこれもが共通している点ってのがある。共通点はもちろん歌が入るとどうしたってカンツォーネ的オペラチック的な傾向が出てくるっていうトコロだ。これは面白い、っつうかこれこそイタリアンのツボなんだろう。日本ならさしずめ演歌調とでも言うところかもしれない。

 そんなことでイタリアンロックの名盤と誉れ高いOsannaの「パレポリ(紙ジャケット仕様)」です。1973年にリリースされたどこか不可思議なアルバムジャケットに包まれた実はかなりアバンギャルド的なロックバンドで、メロトロンからや管楽器なども登場するよくわからない世界。ただ、何かわからんけど、その世界観の出し方には妙にハマる要素があって、A面で18分強の一曲と2分もない小曲、B面は堂々21分半の大作のみ。これがまぁ、出来上がってきたもの全部詰め込んでくっつけて歌を間に入れたようなものだけど、その旋律とレベルの高さが心地良いのだな。ひたすらにロールするドラムや空間を埋め尽くすメロトロンなどはキング・クリムゾン的なエッセンスが多分に聴ける。まぁ、時代的には思い切り英国ロックの影響下にあった頃だろうからおかしくないけどね。

 しかしアバンギャルドと緊張感がしっかりと同居した「パレポリ(紙ジャケット仕様)」は見事なバランスに支えられた傑作。まぁ、今ならこれだけ冗長的な代物はおそらく却下されるだろうけど、時代の空気感がパッケージされているので凄い名盤として聴こえてくる。やや音がこもり気味に録音されているのはオーバーダビングを重ねまくったせいか?



I Pooh - Parsifal

I Pooh - Parsifal (1973)

Parsifal Alessandra

 爽やかなユーロロックの代表的なバンドと言えばもちろんI Poohでしょう。なんせ活動歴としては1966年からと言うから、その頃はもちろんポップスしかなかったワケで、そのポップスの時代を生き抜いて70年代に入っているんだから英国で言えばMoody BluesとかProcol Harumみたいなもんか。だからこそこの70年代でのプログレッシブな試みに果敢に挑戦できたんだろう。だって、生き抜いた自信も実力もあるワケだからね。

 I Poohの5作目となるアルバム「Parsifal」、1973年リリースの傑作の誉れ高い。この前の「ミラノの映像」と後の「ロマン組曲」の三部作は日本でも人気が高くてレコード屋でユーロロックのコーナー行くと必ずどれかあったもんな。そりゃ覚えてしまうぜよ、ジャケだけは。ただ、中味を聴くのはもう少し時間がかかったけどね。そんで、聴いてみるとだね、なんてポップで軽快で爽やかなオーケストレーションに乗せられたコーラスワーク…ボーカルグループなのだろう、と思うくらいに軽やかで引っ掛かることなく音が流れていきます。イタリアンのコテコテは皆無で素朴な旋律と美しいメロディラインとコーラスで基本的に流れて行きながらオーケストラが盛り上げて叙情性を高めるというような構図。だから聴きやすいし、多分ユーロロックという定義で括ることが間違っているような気がするバンド。

 「Parsifal」、普通なら何も引っ掛かることないんだけど、I Poohの場合はそうもいかなくて…、やっぱりユーロピアンの世界観があるので楽しめたりします。楽しむと言っても叙情性に身を任せて心地良く戯れるというような音世界ですが。落ち着いて身を任せられるのは結構幸せ…、しかもイタリア語なのにね。もっと起伏に富んだイタリアンロックを想像してたから最初に聴いた時はちょっと肩透かし喰らったもん。でも、この叙情的な展開とドラマティックさ加減こそはI Poohならではのワザで、まるで何かの映画をみているかのような気分に浸れます♪



Locanda Delle Fate - Forse Le Lucciole Non Si

Locanda Delle Fate - Forse Le Lucciole Non Si (1977)

妖精+2(紙ジャケット仕様)
Homo Homo homini lupus

 日本に於いて人気の高いプログレッシブバンド…というかイタリアンロックバンドというのがあって、傾向的にはやはり演歌チックなもの…すなわち叙情的でドラマティックで繊細で綺麗で泣きが入っているような巻き舌もの、ってのだだ。ムゼオ・ローゼンバッハとかニュー・トロルスとかマクソフォーネとかはこの部類に入ってくるんだろうし、ここ最近取り上げているような部類も大半はそんなバンドだ。そうじゃなきゃ再発してこんなに文化的に残されていないだろう。本国イタリアでの70年代って言う中にはこの手のバンドはほとんど入らないらしいし…、それは日本でも同じかもしれないが。

 ロカンダ・デッレ・ファーテというバンドの超有名盤「妖精+2(紙ジャケット仕様)」です。アナログ時代のダブルジャケットではもちろんこのジャケットが見開きで美しく広がりますが、ジャケットのイメージも音の世界も全てが美しくイタリアンしすぎない程度に収められていて、それは多分に雫の滴るようなピアノの旋律とバラ巻き方が増長しているのですけどね、唯一「ん?」ってのが歌声(笑)。もっと美しい声の主ならば…とも思うのだが、まぁ、こんくらいの暑苦しさはないとイタリアンにならないのかな。巻き舌で熱唱で、どう聴いてもイタリアの歌い方。ただ、バックの音がよく出来てるので歌声がちょっと不思議で、もっと繊細でも良いんじゃないかね、なんて気を使ってしまうが、作品としてはそういうものだ。暑苦しすぎないのは多分メロトロンが鳴りっぱなしにならないからだろうと言うのと、ある種洗練された1977年のリリースによるものという気がする。歌メロはそれでも結構キャッチーな部分もあるしね。

 プログレ聴いてユーロに手を出そう、てなタイミングの時期に聴いているので聴いてからは古いな…。でも、何度も何度もじっくり聴いたというものじゃなくて、気分がユーロの時に聴くくらいだった。それはあまりにもさっぱりした印象だったから、もっとこってりしたのを聴きたくなった場合にはスルーしてしまったからだろう。ただ、こうして夏の暑い日に聴いていると…、丁度良い気候感かもしれない(笑)。



Paolo Rustichelli & Carlo Bordini - Opera Prima

Paolo Rustichelli & Carlo Bordini - Opera Prima (1973)

オペラ・プリマ(紙ジャケット仕様)

 ホントに70年代初頭のイタリアンロックの層の厚さには毎回聴く度に驚かされる。それも10代の鍵盤プレイヤーとかが率いたバンド、とかでとんでもなくイタリアンな音を出しているのだから。もっとも自然環境下で聴いていた音楽をロックの刺激によって組み合わせたら皆そうなった、という代物なのかもしれないけど、それにしてはどれもこれもイタリアンの統一感があるところが面白い。単細胞な民族なのだろうか?

 Paolo Rustichelli & Carlo Bordiniと言うユニットの「オペラ・プリマ」と言う作品なのだが、ユニットっつってももちろんフォークデュオなんかではなくってしっかりと普通のイタリアンロックの世界を築き上げているので気にしなくて良いのだが、鍵盤奏者の方がこの頃まだ16才くらいだったとか?全くなんて才能なんだ。もちろん二人しかいないのでオーバーダビングを重ねた作品なんだろうけど、普通にドラムと鍵盤類やベース、歌などが被せられているので文句なしにイタリアンロックの濃い~展開が楽しめる。ややバランスや音の良さに欠ける部分はあるものの叙情的な展開、素朴なピアノによる小曲、仰々しいほどのメロトロンによるオーケストレーション、どこを取っても一発でイタリアンな音です。

 凄いと思うのはアルバム「オペラ・プリマ」のリリースは1973年、これは英国ではMaike Oldfieldがあの「チューブラー・ベルズ」をリリースした年と同じなのだが、このPaolo Rustichelli Hammond & Carlo Bordiniの二人もオーバーダビングを重ねまくってこんなに複雑な音世界を作り上げていたことだ。ボーカルのスタイルはピーター・ハミルのような絶望と熱唱が同居したようなもので、楽曲の作りもやや似た傾向が聴ける。そんなところでも好ましいアルバム「オペラ・プリマ」です。

 しかもさ、ジャケットデザインもすごくイタリア的だと思いません?こういうのって英国やアメリカでは絶対出てこないもんね。



Latte E Miele - Passio Secundum Mattheum

Lette E Miele - Passio Secundum Mattheum (1972)

受難劇+1(紙ジャケット仕様) パピヨン+1(紙ジャケット仕様)
Passio 受難劇 Papillon パピヨン

 イタリアンプログレの名盤っていい加減ジャケットで覚えてしまっていて、何となく邦題じゃないと覚えられないから邦題も覚えてしまっていて…、だから持ってなくても買う時には結構わかりやすかった。それはユーロを集めてる時のメリットだったな…。ただ、中味だけ聴いていると何か聴いたことのあるような楽曲が多くて、まだまだ未熟者の自分を思い知ることはよくある。

 そんなイタリアンロックの中でも多分最高峰に位置するくらいの名盤「受難劇」、ラッテ・エ・ミエーレの傑作ですね。もう思い切りイタリアンロックのコテコテとオペラティックな展開と暑苦しくて目まぐるしいアレンジなどふんだんに盛り込まれていて、更に強烈な起伏に富んだ楽曲が彩ってくれるのが素晴らしい。イタリアって言う国の要素がほぼ詰め込まれている。叙情的でメロディックなギタープレイや神々しいまでのコーラスワーク、エンディングに向けての壮大な構成と展開。「受難劇」を聴いてみてダメだったらイタリアンには行けないんじゃないかと思うくらいの代表的な作品。

 「受難劇」ってのがもうオペラティックでしょ?何回も聴いて曲を覚えてしまうと一緒になって盛り上がってハマり込めるので、そこまで進む人にはオススメです。ちなみに無茶苦茶気持ち良いです(笑)。これぞ正に音楽…、ナレーションが入った楽曲のストーリー作りもひとつの物語を聴くには欠かせない要素。バックで鳴るメロトロンとスパニッシュギターも憂いを帯びた音色で訴えかけてくる快作。やはり歴史に残る名盤と言われるだけあります。これがまだ無名だった三人のティーンエイジャーによるものってのが驚かされます。




Le Orme - Felona E Sorona

Le Orme - Felona E Sorona (1973)

Felona E Sorona 包帯の男(紙ジャケット仕様)
Le

 イタリアという国はもちろん縦長に広い国で、北部と南部では多分文化もかなり異なるだろうし、それは音楽的な面でもかなり影響があるような気がする。こんなこと書いておいて今回の主役であるレ・オルメがどちら側の出身のバンドなのか、まで調べきっていないところが甘いのだが…、多分南の方(笑)。いや、何となく…。音がさ、すごく地中海的というかおおらかな流れに乗って進められていく感じが南部の感じなんですよ。北部はなんとなくこってりベタベタのあのイタリアンロック的な暑苦しさっていうイメージなのでさ、違うかもしれないけど。(注:ヴェネチア出身ってことでかなり北部の方出身らしいのでまるでアテにならない自分のイタリア感覚でした(笑)。)

 ってくらいにLe Ormeの1973年にリリースした5作目にして最高傑作と誉れ高い「Felona E Sorona」という作品。フェローナとソローナという男と女の二つの惑星を物語ったトータルコンセプトアルバム、らしい。歌詞まで追いかけていないけど、きっと男女の物語を惑星になぞらえて書かれたものなのだろう。驚いたのはLe Ormeってイタリアのバンドって、コッテリしたイメージしかなかったのでLe Ormeの「Felona E Sorona」に於ける鍵盤を中心とした大陸的なおおらかでゆったりとした楽曲。心地良いサウンドに身を任せて大海原で漂うというような感じで、セカセカしたところが全くない。だからと言ってかったるいかと言われれば全くそんなことはなくって、ある種BGMにでもなってしまうくらいに当メイドも高く変拍子も多い。歌はあまり好みではないけど、まぁ、なきゃしょうがないから…というくらいにしか聴いていなかったんだが、それよりも音楽の余裕度合いが良い。

 自分の歯どうやらイタリア語バージョンなんだが、ピーター・ハミルが訳した英語バージョンってのもあるようで、これもまたかなり感触が異なるんだろうとは思うが、またいつか…。ハミルが歌ってくれたらもっと殺伐とするのかな。そうじゃないところが牧歌的でいい感じ。



Coheed & Cambria - Year of the Black Rainbow

Coheed & Cambria - Year of the Black Rainbow (2010)

イヤー・オヴ・ザ・ブラック・レインボウ Second Stage Turbine Blade (Reis)
Year Year of the Black Rainbow

 サマーソニックやフジロックというイベントにはあまり参加することがないのだけど、世間的にはもちろん話題になっていて、定着しているイベントなのであちこちで盛り上がっている状況を聞いたりすることも多くて、もちろん出演者のチェックなんかはチョコチョコとしているので誰が来るとかってのは把握してるんだけどさ、今年はイマイチだねぇ~なんて思っていたら、実はそうでもないっていう人達もたくさんいて、更に待ち焦がれてた~って人も多くて、そりゃイベントだし皆思いは違えど楽しもうってとこだ。んで、期待されている来日勢の中にはCoheed & Cambriaっつうよくわからないバンド名もあって、話題になってるではないか。…となるといつものことで何となく聴いてみるのだな…。

 1995年にバンド結成して既に4何枚かのアルバムがリリースされているらしいけど、活動歴15年にしては多くはない。やっぱ売れなかったらなかなか難しいのか…と思ってたらそうでもなくって、実はトータルアルバムの力作ばかりを作っていて、それぞれが繋がった話になった壮大なコンセプトで進めているとのこと。更にプログレッシブな展開と繊細な歌唱力、そしてエモ系の入ったヘヴィな音ってどんなん!?って感じでしょ。んなことで最新アルバム「イヤー・オヴ・ザ・ブラック・レインボウ」を聴いてみました。

 驚くことにメチャクチャ軽快でポップ。全然プログレッシブロックというものではない。ただ、面白いのはどこかエモ系というかヘヴィアグレッシヴな歪んだラウド系ロックをモチーフにポップでキャッチーなメロディを歌いながら、曲の構成と展開は一本調子ではなくてきちんと起伏に飛んだ展開を流れ良く進めていくという何でもありのなんでもミクスチュアという、ある意味天才肌に等しいくらいのロックの吸収力。更にロックの最大要素であるパワフルでエネルギッシュというキーワードはしっかりと持ち合わせているのだから一度知られてしまえば好みのファンは増え続けるだろう。ライブも多分同じようにアグレッシブな姿勢で魅せるだろうから今回のようなイベントでは客を捕まえることは間違いないね。

 アメリカ出身でなけりゃこういう音は出てこないんだろうなぁと思うし、今のアメリカのロックって独自の路線を確立しているというのは周知の事実だが、かなり面白い文化形成になっている。



Nuova Era - Io e il Tempo

Nuova Era / Io e il Tempo (1992)

Il Passo Del Solda
Nuova Nuova Era

 70年代のイタリアンロックをオマージュとして80年代中盤から同様のサウンドを模倣することでシーンに軌跡を残したバンドというのは英米日本に限ったことではなく、イタリア本土の中でも行われていたことのようで、あまりにも70年代風だったことからどうしても本物的に認められ切れなかったと言うようなバンドがいた。日本においてはこのようなバンドですら情報がそれほどスピーディに入ってきたわけでもないので、割と好意的に受け入れられていたような気がするが、実際は自分的にあまり関心を持っていなかったからわからん…。

 Nuova Eraと言うバンドの「Io e il Tempo」という作品だがアマゾンでは「Il Passo Del Solda」くらいしか取り扱いがないようで、それですら普通に取り扱いがあるわけではなさそうなので、ほぼ無名…、ネットで何か探してみてもほとんどヒットする事もなくって…、一体自分はコレをどうやって知ったのだろうか?ふと不思議に思うんだけど、多分どこかでジャケット見て面白そう~って思ったんだろうな。思い切り70年代のバンドにしか思えないんだもん、コレ。

 アルバム「Io e il Tempo」は1992年の作品で、作風はゆったりとした壮大な感じのする曲な気がするけど、なんせ3曲しか入っていないのでもちろん曲の中でカラーを変えていくのだが、ハモンドやムーグ、メロトロンな音色やややフュージョンがかったサウンドなどカラフルに彩った音色で楽しませてくれるものだ。もちろん演奏も上手いので聴いていてダレるところはないけど、長尺な楽曲だからここぞ、っていうのが難しい。そんでまた資料がないもんだから何をメッセージとしているのかもわからなくて、まぁ、音でしか判断できないしなぁ。明らかにイタリアンロックを踏襲したイタリアの音。暑苦しさがやや不足していて、もうちょっとスマートな部分が見え隠れするので、ちょっと地方なのかもしれないね。

 いや~、それでもやっぱりイタリア~っていう空気と音感覚で、コレが90年代のバンドかよ?って思うくらいのものだ。70年代そのままの音なのでまったく不思議なものだ。



Biglietto Per L'inferno - Biglietto Per L'inferno

Biglietto Per L'inferno - Biglietto Per L'inferno (1974)

Biglietto Per L'inferno Il Tempo Della Semina
Biglietto

 1974年にリリースされたたった一枚のアルバム「Biglietto Per L'inferno」。それでも20年近くアンダーグラウンドイタリアンロックの名盤として語り継がれてきて、その名評価はMaxphoneやMuseo RosenbachやIl Balletto Di Bronzoをも凌ぐと言われていたようだ。自分はそのアルバムをどこかのブログで初めて目にしたので情報自体はかなり遅いハズ。まぁ、ユーロロックを追いかけるということすらもが全然やっていなかったからそりゃそうなんだけど、ブログやってから色々と聴き直したり、新しいもの発掘したり、昔興味があったものをもう一度探してみたり、発掘音源に出会ったりと色々と楽しめているので、その中のひとつとも云えるな。

 ジャケット見たら一発で覚えるもんね。どこかのユニオンに行った時に中古で1300円くらいで見かけて、あ、やっとあった、と思って何気なく買ってきた一枚で、リマスターとか紙ジャケとかじゃなくて単なる普通のプラケのCDだから安かったんだろうと思うけど、かなり楽しみにプレイヤーに入れて聴いたんだよね。もう何年も前になるけどさ。そんで出てきた音が…、そこまでの名盤か?っていう感想。先の名盤達と比べると随分と音がチープでミックスもラフなもので音がひたすら詰め込まれているものになってしまっているので、それこそ再発時にリマスタリングとリミックスしてたら凄い変身なんだろうなぁと…、自分のはそうじゃないCDだったからダメなんだろうか…、と思ってた。

 ところが今回久々に出してきて聴いたら、イタリアンロックの暑苦しさはともかく随分と楽しく聞こえてきたのだな。なんでだろうな。美しさが足りないと思って、ラフなバンド、として記憶していたのが音のチープさを無視して起伏に飛んだドラマティックな音使いとして聴いている自分がいた。フルートや鍵盤、効果音も含めた上でギターが鳴り響きドラマティック、とは言わないけどドタバタと激しく展開したハードロック的アプローチの凄いバンドとして印象深っかった。もともとそういう側面なんだろうけど…、いや、ちょっとドタバタしすぎてるかもしれない、と思うのはここのところ新しく洗練されたバンドをいっぱい聴いていたためだろうか?しかし暑苦しい音だ(笑)。



Alberto Radius - Che Cosa Sei

Alberto Radius - Che Cosa Sei (1976)

ケ・コザ・セイ(紙ジャケット仕様) ちぎれた紙屑
Carta Carta straccia

 イタリアンロックってのはこういうモンだろう、っていう極めて標準的…、標準的って言うか、イタリアンロック的な機体を裏切らない作品だなぁ~っていうのが第一印象だったAlberto Radius = Formula 3 のボーカリストのソロ作品二作目「ケ・コザ・セイ」。1976年にリリースされたもので、もちろんFormula 3 解散後の作品なんだけど、系統的には極めてFormula 3 に近い傾向の音を奏でていると云えるんじゃないかい?まぁ、あそこまで濃くないってのはあるが、それでも十分にイタリアンロックらしいサウンドと歌メロ。

 自分はあんまり歌詞に興味を抱かない傾向にあるんだけど、「ケ・コザ・セイ」の対訳を見ても原詩を見ても意味がよくわからない歌詞が並んでいるということで、割と芸術肌に富んだ作品として位置付けられているのかもしれない。音の方はホントに説明不要なくらいにコテコテなイタリアンロックで想像通りの展開と楽器が奏でられるような代物で、ある意味基本的。Formula 3 が基本中の基本だからかもしれないが、聴いているだけで熱い。アコギで奏でる3曲目の冒頭ですら熱く感じるもんな。不思議だよな、こういうイタリアンのコテコテさってのは。

 全体的にはメロウなカンツォーネ的な空気がたっぷりと流れていてムーディな雰囲気に惑わされる仰々しいストリングスの音色なども効果満点。よくわからず聴いているとかなりエロい雰囲気が面白い。まぁ、英国で言えば雰囲気だけのPink Floydってところに通じるかもしれん(笑)。いや、この雰囲気こそ求めていたものですよ。



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