Lone Star - Firing On All Six

 何気にアチコチの有名バンドのボーカルを務めたことのあるジョン・スローマンという人物なのだが、多分もの凄く無名のままだと思うんだよね…。ロック好きですって言ってもこの人の名前で感動する人ってのは多分皆無に等しいだろうしさ。自分もそんなに思い入れがあるかと言われると別にそこまではありません。ただ、地道に英国ロックを紐解いていくとこういう職人的な人がシーンを支えているってことによくぶち当たるので、何となく追いかけたくなるのだな。するとまぁ、更に面白くて深い英国ロックの道に繋がってしまうという…(笑)。

Lone Star / Firing On All Six Riding High
Lonestar - Lonestar Lonestar

 そんなジョン・スローマンを最初にメジャーシーンに押し上げたのは多分1977年にリリースされたLone Starというバンドのセカンドアルバム「Firing On All Six」でしょう。Lone Star自体は1976年にファーストアルバム「Lone Star」をリリースしていたんだけど、そこのボーカルだったケニー・ドリスコールという人が辞めてしまってから参加したのがジョン・スローマン。ファースト「Lone Star」と比べると俄然音楽性が変わっているという面白い部分もあるが、これはジョン・スローマンの音楽性が反映されたとかそういう類のものでもなくて、単に洗練されただけではないかと思うのだが…、時代が悪かった。英国ではパンクの波が到来し、オールドロックなどは全てぶち壊されようとしていた時代、普通にロックを奏でていては誰も見向きもしなかった時代ってことだ。

 アルバム「 Firing On All Six」そのものは少々ソウルフルなリズムに影響を受けたようなロックで、ハードロック的要素でもあるツインギターってのはあるが割とスタンダードなロックな感じ。ちなみにギターのポール・チャップマンはあのUFOで常にマイケル・シェンカー失踪の度に呼び戻されてギターを弾いていた方です。良い人だろうなぁ…。そんなワケで、時代を意識しなければかなり良質な英国ロック作品ってのは間違いなさそう。ただし、なにもかもがインパクト強くないっていうのもちょっと勿体ないので、バカ売れしたかって言われると難しいけど…、こういうバンドが認められると面白いんだけどね。

 この後案の定レーベルから契約を切られて敢えなくバンドは解散。UFOに戻るポール・チャップマンだったりユーライア・ヒープに参加することとなったジョン・スローマンだったりして70年代幻のバンドのひとつと化すこととなった…。1999年になってお蔵入り幻の三枚目のアルバム「Riding High」をリリースしている。





Gary Moore - Corridors of Power

 レインボウとホワイトスネイクとパープル…、うん、何となく繋がるのはわかるんだが、そこにゲイリー・ムーアが入ってしまうのもちょっと不思議な気分。全く別の道を歩んでいた70年代のゲイリー・ムーアがどうしてそんなHR/HMの世界に来たのか、そっちの方が不思議に思えるのも今となっては、だ。当時は明らかにHMギタリスト、だったもん…。ゲイリー・ムーアのキャリアを知るとなんでこの時期にこんなにハードになったんだろってね…、ま、Thin Lizzyがあったからだけどさ。

コリドーズ・オブ・パワー(紙ジャケット仕様) Rockin' Every Night (Live in Japan)
Gary Moore - Corridors of Power Corridors of Power Gary Moore - Bluesin' Every Night - Live In Japan Rockin' Every Night - Live In Japan

 そんなゲイリー・ムーアが思い切りギタリスト路線を走ってからの最初の作品で今でも名盤と言われている「大いなる野望」、1982年リリースの作品。この後日本公演を行って結構盛り上がって「Rockin' Every Night (Live in Japan)」っつうのもリリースされたけど、まずはスタジオ盤「大いなる野望」から…。

 まずはメンツですが…、ドラムにイアン・ペイス、ベースにニール・マーレイで鍵盤はドン・エイリー、ゲストでジャック・ブルースとモ・フォスター。それと冴えないけどサポートのボーカルでジョン・スローマンってのも重要なんです。ユーライア・ヒープが1979年にリリースした「征服者」ってアルバムではジョン・ロートンの後釜としてボーカルを務めていたのだから。ちなみにどんどん話は逸れるけどこのデヴィッド・バイロン脱退後にはデヴィッド・カバデールもヒープに参加していたらしいしね。

 さて、「大いなる野望」はゲイリー・ムーアも気合い入れまくっているのは集めた面々からもわかるが、音の方も後期Thin Lizzy=即ちジョン・サイクス的な音とほぼ同じようなサウンドでシャープに攻め立ててきます=即ちストラトのエッジの立った音での歪みなので軽いのは軽いんだけどね、ちょっと痛い音ってのがゲイリー・ムーアらしい。熱いしさ…、やっぱりちょっとしたバラードとかギターを聴かせる部分になるともう泣きが凄いのは最初からです。フリーの名曲「Wishing Well」をカバーしてるんだけどこれもまぁ、弾きまくってて楽しめるし、どの曲も力強いピッキングによるフレーズが聞けるっつのもギター小僧には刺激的。こういうのからギターヒーロー時代になっていくんだな…。そうか、Van Halenの影響とかもあるんだろうか…。

 そして歌はほぼ全編ゲイリー・ムーアが自分で歌ってるんだが、ちょっと軽い感じなので、アルバム全体が軽めのサウンドになっているのは気のせいか?イアン・ペイスとニール・マーレイのリズム隊だから重すぎないとは思うが、まぁ、聴きやすい軽やかさかな。注目曲はやっぱり「Falling In Love With You」とか「End Of The World」ってとこで、ギター的にかっこよい。何かこの人ってやっぱり演歌チックで日本人を刺激するんだよなぁ…。ちなみに「End Of The World」でのボーカルがジャック・ブルースってことで…、一気に歌の巧さが出てくるギャップもこれまた楽しい(笑)。 



Rainbow - Down To Earth

 ユーライア・ヒープやトラピーズ、ウィッシュボーン・アッシュやレインボウなどってのは参加メンバーがあちこちで絡み合っていて、実に複雑なファミリトゥリーが出来上がるようだ。自分でも作ったことないし、そんな系図も見たことないけど多分凄いことになるんじゃないか?何となくってことで書き進めてきたんだけどさ、ちょっと待てよ?と思ってその辺の系譜を漁りながら進めてみることに…。

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Rainbow - Down to Earth Down to Earth

 とは云ってもまぁ、やはり大物からですかね(笑)。この辺の繋がりはベースのボブ・デイズリーですね。この人オーストラリア人なんだが、思い切りブリティッシュハードロックの人脈に食い込んでるんだが、そんなボブ・デイズリーが名を上げたのが言わずと知れたレインボウの「Long Live Rock 'n' Roll」です。ところがアレコレあってロニー・ジェイムズ・ディオが抜けてボブ・デイズリーも解雇?されて果たしてどうなるレインボウ?ってなったのだが、起死回生とばかりにメンバーを集めた1979年、リリースされたアルバムがこの「Down to Earth」です。

 いやぁ~、レインボウファンの間では賛否両論…っつうかあまり評価されていない傾向が高いようだが、それほどレインボウに入れ込んだことのない自分的には「Down to Earth」が今のところ一番聴きやすいです(笑)。何となく勝手知ったるグラハム・ボネットの歌声だからってのが大きいけど、曲が良いじゃないですか。コージー・パウエルのドラミングも冴えまくってるしさ、これぞコージー!って感じのドラミングが思い切り聴けるんだもん。リッチーのギターについてどうこうってのは特にないんですけどね…、いやいや、アメリカ市場を狙いすぎてる、とかポップ化しているとか云われるみたいで…、しかもグラハム・ボネットって「Down to Earth」一枚でさよならなワケで…、なのにねぇ、良いですよこれ。聴いた時はもう驚いたけど(笑)。最初の「All Night Long」で「誰だこれ?」って思ったしB面の「Since You've Been Gone」なんてね…、確かにコージー・パウエルがドラム叩くの嫌がったハズだわ。でも出来上がった曲を聴いていると笑っちゃうけど、良いじゃないですか。「No Time To Lose」なんてR&R調の曲もあるんだ?レインボウ?って感じだし、いや、驚いた。ちなみに鍵盤はドン・エイリーでしょ?凄いメンツだな…。

 そしてレインボウらしい曲もいくつか入ってるからやっぱり引っ掛かる部分はあるね。最後の「Lost In Hollywood」なんて「うわっ」って思うくらいコージー・パウエルだしレインボウだしさ。そんな雰囲気が2曲目の「Eyes Of The World」や「Danger Zone」でもあるワケだからポップな2曲を除けばそれなりにレインボウらしいアルバムだったんじゃないか、と思うワケで…、うん、他のアルバムもまたちゃんと聴いてみようかと思ってるところです。メンツ的には一番揃っているのがこの「Down to Earth」だと思うけどな…。ベースはロジャー・グローバーだしさ。

 「Down to Earth」以降はまたアメリカンに進んで…って云われてるけど、実際音聴いてみないと何とも言えないし楽しめそうな気がするんだが、コージー・パウエルが抜けちゃうしグラハム・ボネットもいなくなっちゃうしな…。アメリカ人が歌ったらそりゃ面白くないだろ、ってのもあるしね。



Uriah Heep - Abominog

 オジーのバンドのメンツって…、とアレコレ見てたり調べたりしたら相当色々と面白いことが見えてきて…、いや、メンバーの名前自体はアチコチで見かけたんだけど自分の中で体系化できていなかったからちょっと疑問に思ってさ、何となく眺めてたワケですよ。こういう時ってネットは便利ですね。あれ?この人って?とか調べてるともう果てがないままに突っ込んで調べられてしまうという…。もっとも音の方も必要であればそのままDLできたり試聴できたりするし、結局何でも手に入れて聴いてみるワケでして…、あぁ、やっぱり深すぎる英国ロックの世界。そこに留まる気はなかったのだが、ちょっと深堀♪

Abominog Head First
Uriah Heep - Abominog Abominog Uriah Heep - Head First Head First

 っつってコレかい(笑)?はい。オジーの傑作である初期二作に参加してその後結構物議を醸し出してしまったリズム隊、リー・カースレイクとボブ・デイズリーがオジーバンド脱退後即座に参加したのが再構築ユーライア・ヒープ。再構築ってのはですね、ユーライア・ヒープってさ、歴史が長くてしかもメンバー交代が凄くてよくわからなかったんですよ。パープルとかホワイトスネイクよりももっと派手にメンバーが入れ替わっているので、ひたすら人の名が出てくるんだけど、これこそ整理不能だったもん。ジョン・ウェットンが参加したとかもあるしさ。

 んで、この1982年リリースの「Abominog」という作品ではもうオリジナル・メンバーはミック・ボックスだけという有様で、そこに昔ユーライア・ヒープに在籍していたリー・カースレイクが古巣に戻り、気分一新でまたやろう、っていうことなのだが、その時点でもうユーライア・ヒープっつう名前だけしか残ってないんだよ。だから本来はもう別のバンドなんだよな。大体デヴィッド・バイロンがいなくなった時点で終わってるだろ、と。そしてケン・ヘンズレーまでもいなくなったら残りは箱でしかないだろ、と思うのだが、それでもやはり職場の看板であるユーライア・ヒープっつうのは無くせなかったってことで、ミック・ボックスがメンツを揃えたアルバム。リズム隊はそのままリー・カースレイクとボブ・デイズリーを流用して鍵盤は元LIONのジョン・シンクレアという実力派を迎えてボーカルには元トラピーズのロブ・ゴールビーを配して完了!

 それで、だ…、この「Abominog」をリリースしてきたんだが…、もうね、完全にアメリカンなワケですよ(笑)。ジョン・シンクレアの鍵盤がシンセサイザー中心ってことで時代の最先端を進んでしまっていたから元々ユーライア・ヒープというバンドが持っていたハモンドの重さとか横ノリとかってのは醸し出していたメンバーがいないんだからそうなるはずもなく、鍵盤と歌の巧さやコーラスワークの綺麗さが際立った爽やかなロックバンドです。そして驚いたことにアルバムの半分くらいがカバー曲でして…、それがまたアメリカンなのでもうユーライア・ヒープって何?ってコトになってしまったのだった。

 しかし、オリジナルメンバーのミック・ボックスはこれでようやくユーライア・ヒープも商業路線に乗り、売上げも万々歳というバンドになったのでそういう面ではやり続けていてよかった~ってなモンだろう。いや、もうあまりにもあまりにもっていう音だけどここから入ったユーライア・ヒープ好きって人もいただろうから、まぁ、良しとしなければいかんのだ。そしてボブ・ディズリーは次の「Head First」を残してゲイリー・ムーアとのバンドに移籍、またオジーのバンドに復帰となるのだった…。



Ozzy Osbourne - The Diary Of Madman

 こうして古いハードロックとか進化したヘヴィメタルとか聴いていると結構幅広いジャンルだな…なんて思ってしまう。ポップでキャッチーでメロディアスなポップスみたいなのもあるし、思い切り重低音とか一般的に聴けないようなものとか…ね。そう思うと80年代のハードロックやヘヴィメタルってのはシンプルだったかもしれない。尤もアンダーグラウンドシーンではそれこそ多様なメタル群が蠢いていたようではあるが…。はて、英国からアメリカに渡って再出発を試みていた元ブラック・サバスのボーカリストオジー、その名でメンバーを募集したらそりゃ相当の面々が揃うわな…ってことで。

Diary of a Madman Blizzard of Ozz

 1981年にリリースされたランディ・ローズ時代の作品「Diary of a Madman」、オジーソロ活動の二作目ってことでこれもまた気合い入ってますよ。ファースト「Blizzard of Ozz」ほどインパクトの強いリフと楽曲ではないけれど、じっくりと聴くとランディ・ローズのギタープレイはファーストよりも余裕を持ってトリッキーに楽しんでいる様子がわかるし、ちょっと熟した感もにじみ出ている作品。少々聴いたくらいではどうしてもファースト「Blizzard of Ozz」の方が~ってなるけど、実はこの「Diary of a Madman」も素晴らしい作品です。うん、その深さって重要。

 オジーって別に上手いワケでもないし、声量があるとかでもないんだけど独特のインパクトがあるから今でも帝王なワケで、そういう意味では今も全く変わっていない歌い方だしね。それはもうブラック・サバスの頃から同じで…、うん。後はギタリストの発掘が上手いって云われているようにランディ・ローズ、ブラッド・ギルズ、ジェイク・E・リー、ザック・ワイルドとどの人も個性的でそれぞれがソロでもやれるメンツをバンドに引き入れていたっつう事実。結構好きなように弾かせるみたいで、どの人もどのアルバムでも伸び伸びとギターを弾いているもん。だからボーカリストのソロアルバムっていう風に聴いてないのが強いね。「Diary of a Madman」だってバンドの作品としか思えないアレンジやアルバム作りになってるしさ。

 しかしオジーのバンドのメンツって英米混合なので出てくる音もやっぱりブレンドされているのか、どうにも独特の感触がある。そんなバランス感覚が面白かったのかもしれないな。80年代のオジーのアルバムはどれも傑作だし、ライブ盤も好きだし、何といっても話題の尽きない人だった。コウモリ食べる事件にしても(笑)。

 そうそう、2002年にCDリマスター盤がリリースされる時に初期二枚についてはリズム隊を再録し直したとか…どうも1981年当時のリズム隊=ボブ・ディズリーとリー・カースレイクと契約関係で揉めていたコトもあって上書きしてランディ・ローズのギターを前に出してリマスターしたとか。そっちは聴いたことないけどある意味面白そう。それにしてもボブ・ディズリーはRainbowでしょ、リー・カースレイクはUriah Heepだし…、いやいや、やはり強者が集まりますねぇ…。





Europe - The Final Countdown

 ヨーロッパ、北欧などでのヘヴィメタルシーンは今でこそ活発だが80年代なんて大してメジャーシーンには出てくることがなかったハズ。せいぜいスコーピオンズくらいで、インギーの出現がかなり異質だったというくらい。ただポップスの領域ではいくつか北欧とかドイツ出身の~ってのが売れていたのでおかしくはないんだがHMの世界ではまだまだだった。ところがアクセプトやインギー、スコピってのが出てきてちょっと毛色が違うのかな?なんてトコロにその名もヨーロッパなんつう大それたネーミングのバンドが大ヒット曲をぶら下げて登場したんだな。

The Final Countdown Out of This World
Europe - Almost Unplugged (Live) Almost Unplugged (Live)

 こいつがまた見事な楽曲でさ、聴いたことない人いないんじゃないか?っつうくらいに素晴らしい鍵盤の印象的なメロディーで始まり…なんて説明は多分要らないので、良いんだが、その衝撃ってのは凄かったね。丁度ちょっと前にVan Halenが「Jump」でキーボード主体の旋律を流行らせたしBon Joviの「Run Away」とかにしても鍵盤の旋律からだしさ、そういう下地があった中に「The Final Countdown」でしょ?これはもう体裁はHMだけど正直言ってポップの領域に近い感覚だったよな。実際普通の女の子とかでもアルバム「The Final Countdown」を持っていたりしたしねぇ。

 まぁ、そんだけ売れた「The Final Countdown」というシングル及びアルバムなんだけど、アルバムとして聴いてみたことは実はあまりなかったんで、何となく聴き直してみたんだが…、これもまた驚くことに相当の良作で驚いた。タイトル曲「The Final Countdown」だけが突出していたんじゃないんだ、っていう驚きと、アルバム中の他の曲も同じレベルで収録されているっつうのにも驚いた。そりゃまぁ散々シングルカットされるハズだ。しかしこのボーカルのジョーイ・テンペストって歌巧いなぁ~。こんだけ歌えたら絶大な自信が持てるだろうよ。そしてこの楽曲群かい…、結構見くびってた部分あったんで驚きました。そしてジョン・ノーラムのギターがまろやかでマイルドに楽曲を舐め回してくれるんもまたいやらしくて良い。凄いバンドレベルの高い作品です。

 難点と言えば多分洗練されすぎてアメリカナイズされすぎていて、産業ロック的になってしまっているってトコロかもね。それでジョン・ノーラムはアルバムリリース後に脱退したらしいし…、これだけ売れたバンドから脱退したことって本人はどう思っていたのかな。勿体ない、とかあるんだろうな、やっぱり。尤もその後は色々なバンドを渡り歩いていたらしいから自分で折り合いは付いているんだろうけど…。それにしても良いバンドだ。いつも聴きたい作品ではないけど、作品的には名作の領域間違いなしですね。



Accept - Metal Heart

 元来ロックのアルバムなんてのは前評判を聞いてから手に入れるなんてのでもなくって、どこかで何かの衝撃を受けてそのまま手に取ってひたすら聴く、みたいなのが初期衝動でして、それはもう今の時代ではなかなか難しい経験だろうと思う。こんだけ情報が、音が簡単に入手できる時代になると衝撃を受けても多分そのままネットでどんなバンドか調べたり音をDLしたり人の評判聞いたりってのができちゃうしね。新作なら皆スタート一緒だけど旧作なんてのはもうウチもそうだけど聴いた先人達があれこれ書いているのがあるワケでさ。そんな前情報なしで初期衝動そのままに聴いてもらいたいのが今回のアルバム。

メタル・ハート ボールズ・トゥ・ザ・ウォール
Accept - Restless - The Best The Best U.D.O. - Mastercutor - Alive U.D.O. - Mastercutor - Alive

 んなこと言うなら書くな、っていう話もあるが(笑)。まぁ、いいじゃないか、やっぱり聴いて衝撃的だったという経験をまた誰かにしてもらいたいワケだし。なのでまだ聴いていなくて気になる人はあまり深く読まない方が良いブログなのかもしれんな、ウチ(笑)。

 はて、アクセプトというドイツのメタルバンドの6作目として知られる「メタル・ハート」。1985年リリースなのでモロにLAメタル全盛期にそういう意図があってかなくてか知らないが、時代にマッチしてかなり受け入れられた作品。何がそんなに衝撃的だったかって、皆聴いたことのある人は知っているように「エリーゼのために」ですよ。へ?って感じで唐突にギターソロの間で出てきて驚いたもん。冷静に聴くとだ、そこだけバックのコード進行もリフも全て変わっていて本編とは繋がりがないものになっているのでアイディアをそのまま入れ込んだっていうだけなんだろうけど、それでも楽曲としてしっかり成り立ってしまっているってのが素晴らしい。こんな曲で始まるアルバムなので、これで終わりじゃないか?って思ってしまうのだが、そんなハズもなくアルバム全体を通してかなりの秀作…っつうか多分名盤と呼ばれる域にあるレベルを維持しているアルバムでしょう。どの曲も実は結構キャッチーな作りになっているので覚えやすいっていうのが特徴的なんだが、歌がウドのアレ…ハイトーンとかじゃかうてダミ声でのシャウトなので無茶苦茶インパクトあってかっこよいもんな。今聴くとコレ、やっぱ凄いわ。軽さがない…っつうか真剣勝負的な強みがある。

 アルバム「メタル・ハート」は楽曲にしてもかなりクラシックを意識している感じもあるし、コーラスワークもしっかりとアピールされているし、やっぱりドイツなんだな…と思わせる部分がアチコチで出てきている。速さやヘヴィさ、ギターの美しさ楽しさってのもしっかりと持っていて面白い。昔はそんなにハマらなかったけど今久々に聴いてみると結構ハマるかも。古さも感じないし…、他のアルバムも漁って聴いてみようかな。なんかグイグイと音に自分が引き込まれていくのがわかるもん。何が?って美しさとかギターとかやっぱりヘヴィさ、かな。ドイツ…、昔はジャーマンメタルの定義ってこんな感じだったんだけどね、今はちょっと変わってきているみたいだが、やっぱり旧ジャーマンメタルはこういう重さが良いんだろう。気になるね。



Kiss - Asylum

 今ではアメリカを代表するロックエンターティナーとして不動の地位をモノにした人間国宝ともなったキッスだが、それもまた文化でして、あんな化け物メイクをしたままのバンドが国宝扱いされるってのも面白い。キッスがメイクを落とした時代は40年くらいの歴史の中で十数年程度、今じゃそれも大したことないよって言えるくらいのものだろうが、メイクを落とすってのはもうそれだけで話題になることで、音なんてのはどうでも良くって…っていう感じだったようだ。「ようだ」っていうのは、リアルじゃなかったからさ…。この辺が微妙な年齢差なんだよね。なので自分がリアルなキッスと出会ったのはメイクなしの時代でした…。

Asylum Animalize
KISS - Asylum Asylum KISS - Animalize Animalize

 1985年リリースのメイクを落としてから三枚目の作品「Asylum」で、この前の「Animalize」とどっちにしようかと思ったけど、まぁ、意外性ってのと、今ではほとんど評判を聞くことのないアルバムってことでチョイスしてみました(笑)。当時はこれがキッスなのか?なんて子供心に思ってましてね…、全然興味なかったもん(笑)。

 それから様々なロックを聴き、キッスの何たるかも理解し、ロックの歴史も漁り、それから一巡りした今、改めて聴いてみた「Asylum」の感想は…

「こんなに上手いのってキッスなのか?」

 に尽きる(笑)。それと、「何だこのヘヴィメタな音は?」ってのもあるけどさ(笑)。ギターの歪んだ音がイコライジングしまくっててかなりヘンだしさ、もう全ての音が作りすぎてておかしい(笑)。そのくせ音がチープで安っぽいっつうのは何故か不思議だ。楽曲もキッスらしさと言うにはちょっとキッスらしくない…と言うのか、良さが生きていないもんね。時代の流れからしてこうしていかないといけなかったってのはわかるんだけど、流されちゃいけなかったのかもしれない。ま、でもそうじゃなかったら今の人間国宝バンドにはなってないかもしれないしな…。本人達も悩んだ結果の音なんだろう、と。

 そして楽曲だが…、キッスとして聴くというのを置いておくしかなくって、いわゆるLAメタルのシーンに合わせたメタルポップバンドの挑戦として聴くとですね、そりゃもうブルース・キューリックのテクニカルなギターは文句なしでして、エリック・カーのドラムにしてももう最初からぶっ飛んでて、凄くテクニカルなので驚きます。バンドの路線はこれまで通りパーティロックンロールなのでひたすら明るくコーラスワークでみんなで歌えるものばかり。ただ、覚えやすいギターリフとかってのがあまりなくって楽曲全体で攻め立ててくるような攻撃的な作品が多い。それもまたシーンに対しての挑戦なのかもしれない。シングルヒットの「Tears Are Falling」ってのがやっぱりこれまでのキッスらしさを引きずってたんだ、ってのを今知った(笑)。キッス漁っててもこの辺の時代のは全く聴かなかったからなぁ…。

 リアルにキッスを通ってきた人達はこのアルバムやこの時代のキッスをどう捉えてたんでしょうかね?この時代に他の派手なバンドと比較して見てた時、キッスってバンドに特別なオーラはなかったし、どっちかっつうとイケてなかった感じもあったしさ、どうなんだろね?



Night Ranger - Dawn Patrol

 80年代の煌びやかなギターヒーローはたくさんいたよなぁ~という気がしたんだけど時代を超えて数えてみるとそれほど多くはなかったのか…と。いや、記憶に残っているのを数えてみると、って意味で。何となく懐かしさと、実際どんなんだっけ?ってのを併せて聴き直しているんだけどさ、そんなもんだっけ?みたいな(笑)。いや、テクじゃなくってバンドの数。多分ほとんど忘れ去っているというか、当時は一気に広い海が見えてしまったので掴みきれなかったけど、一回りしてみるとそんなもんか、という大人の余裕なのかもしれん。

Dawn Patrol Midnight Madness
ナイト・レンジャー - ドーン・パトロール ドーン・パトロール ナイト・レンジャー - ミッドナイト・マッドネス ミッドナイト・マッドネス

 ナイト・レンジャーのデビューアルバム「Dawn Patrol」。1982年のリリースって言うからもう30年近く前のアルバムなんだが、ここで聴けるジェフ・ワトソンとブラッド・ギルズのギタープレイは見事なものです。美しい音色とトリッキーなプレイを聴かせてくれるので特徴的。そしてナイト・レンジャーというバンドそのものも今となっては特にヘヴィメタルってんじゃなくってさ、どっちかっつうとAORだもんな(笑)。バンドの印象がHM系で、音もそういう音色が多いんだけどメロディとか爽やかさとか軽さってのはもうAORだよ、これ。だから聴きやすかったのかもしれない。以降のナイト・レンジャーってバラードバンドみたいになっちゃったけど、「Dawn Patrol」とかセカンドの「Midnight Madness」なんてのはもう凄い軽快なアメリカンらしいハードロックを基調としたよくできた楽曲の嵐でよろしいです。

 「Dawn Patrol」ならば何と言っても最初の「Don't Tell Me You Love Me」の軽やかさとキメ、そしてギターソロの華麗さが圧倒的。ギターソロについてはどの曲でもこれ見よがしに早弾きが堪能できて、ピッタリとハマっているからやはりプロらしい音は素晴らしい。ジャック・ブレイズの声もまた爽やかでねぇ…。その流れから「Sing Me Away」という爽やかな曲へと繋がってナイト・レンジャーらしさを確立。見事。バラードバンドの名誉はアルバム「Dawn Patrol」でももちろんアピールしていて、この頃はシングルにはならなかったんだと思うけど、「Call My Name」というこれもまた素晴らしく良い曲を収録。全くこうやって聴いていると産業ロックと大して変わらなかったのかと思ってしまうが…。そしてA面最後のちょっとだけ雰囲気が壮大で大げさなロックチューンでもある「Eddie's Comin' Out Tonight」もギターの始まりがかっこよくってマイナー調なところがよろしい。これも好きだったわ。

 A面の良さに比べてB面はそれほどの出来映えでもなくって、当時はもちろんアナログだったからA面ばかり聴いてたわ。んで、今超久々にB面も聴いているんだけどさ、結構構成レベルもコーラスレベルも楽曲レベルも高いじゃないですか(笑)。CD時代になってアルバムを通して聴くなら非常に聴きやすい曲が詰まっているんだと思ったワケです。なるほど、一足時代の先に進んでいたんだ、ナイト・レンジャーって(笑)。いや、ちょっとびっくりしてしまった。ギターもかなり弾きまくっているのでもっと評価高くてもよかったのにな、自分。そんなこともあるのでイロイロと再度聴き直していると面白いです。

 いずれにしてもアルバムジャケットもかなりクールなセンスだし、誰からも嫌われないであろう音の作り方も見事だし、更に言えばランディ・ローズ亡き後のオジー・オズボーンのバンドでのギタリストを務めたブラッド・ギルズのギターという宣伝文句もあり、バブリーな時代の音だけど楽しめます♪



Ratt - Invasion of Your Privacy

 派手だけどその派手さってのは元祖があって…、例えばアリス・クーパーだったりニューヨーク・ドールズだったり、はたまたキッスだったりエアロスミスだったりってのもある。アメリカのロックシーンってのは割とそういうのもあったしね。チューブスなんかはちょっと違うだろうけど、この辺のバンドってのは今でも親しまれているビッグネームだし、また今でも同じように活動しているってのもあって代々受け継がれているのもおかしくない派手さ。そしてエアロスミス直系のルックスを意識して且つLAメタル時代の申し子とも言えるのがラット。タイミングが全ての要素を合致させたある意味奇跡のバンドでもある(笑)。

インヴェイジョン・オブ・ユア・プライバシー(紙ジャケSHM-CD) 情欲の炎(紙ジャケSHM-CD)
Ratt - Invasion of Your Privacy Invasion of Your Privacy Ratt - Out of the Cellar Out of the Cellar

 圧倒的名盤として挙げられるのがファーストアルバム「情欲の炎」なのだが、今回は1985年にリリースされたセカンドアルバム「インヴェイジョン・オブ・ユア・プライバシー」です。もうさ、ジャケットからしてバブル時代って感じで、センスは悪くないけど、ちょっとね、安っぽいでしょ(笑)?タイトルが「インヴェイジョン・オブ・ユア・プライバシー」だから意図的なものはわからなくもないんだけどさ。

 ま、それはともかくこの「インヴェイジョン・オブ・ユア・プライバシー」というのはですね、セカンドアルバムにしてかなり成長をしているバンドの音で、ある意味ここまでだったとも言えるラットです。ウォーレンのギターがとにかくエッジが立っていて凝りまくったギターリフってのが売れた「Round & Round」なんかでもわかるんだが、今回のセカンドアルバム「インヴェイジョン・オブ・ユア・プライバシー」には同様に凝りまくったギターリフの「Lay It Down」が入っててさ、それがもう単純なんだけどリフが練られててさ、よくそんなリフ考えついたな、っていうくらいのものです。今のメタルシーンからしたら可愛いんだけど、当時としてはそこまで練ったリフが存在することなかったからねぇ。Van Halenくらいじゃないかな、そういうのできたの。

 それと思い出深いのは最初に収録されている「You're In Love」でね、こいつはギターのリフの音も強烈だしリフも強烈。単純だけどヘヴィメタルのリフってこうだよな、と思わせるリフだもん。それとPVの印象も良かったな。確か最後が古き良き名画のキスシーンばかりを集めているヤツでさ、映画も同時にハマってたから何となく繋がりで良かったっていうかね。それにしても凄く久々に聴いたわ、この「インヴェイジョン・オブ・ユア・プライバシー」。結構全曲は覚えてないもので、ほとんど忘れてたってことは、まぁ、やっぱり一過性で聴いていたアルバムだったんだろう。今聴いても凝っているトコロは凝っているけど、深みがないのはしょうがないか。スカッとするのは変わりないんだけどね。やっぱファースト「情欲の炎」の方が傑作かな。

 えっと、冒頭のエアロスミスとの類似性は…、ボーカルのスティーブン・パーシーが思い切りスティーブン・タイラーを真似ているっていうところです。板に付いている感があったから良かったけど、やっぱ本家本元の方が圧倒的にかっこよかったもん。



Twisted Sister - Under The Blade

 個性的なインパクトを放つバンドでないとアメリカでの音楽シーンは生き残れないと悟った人物も何人かいて、80年代初頭にその戦略で世に出てきたのがW.A.S.PとTwisted Sisterだ。どちらも強烈なインパクトを放っていて一度見たら忘れられないくらいのエグさがある。そして双方とも実はかなりキャリアを積んでからのデビューで派手に扱われたということで、実は結構な苦労人だったということ。ポッと出てきて売れたのではなくって売れるためにどうしようかを考え抜いた人達だったのだな。

アンダー・ザ・ブレイド(紙ジャケSHM-CD) ステイ・ハングリー(紙ジャケSHM-CD)
Twisted Sister - The Best Of… The Best Of Twisted Sister - Stay Hungry (25th Anniversary Deluxe Edition) Stay Hungry (25th Anniversary Deluxe Edition)

 Twisted Sisterのデビューアルバムとなった「アンダー・ザ・ブレイド」は1982年にリリースされているが、バンド自体は1972年から存在していたらしい。1976年にディー・スナイダーが加入してからは彼が中心となって曲作りを引き受けていたらしいので、この後の「ステイ・ハングリー」で聴けるようなポップでキャッチーなロックはその頃から培った代物のようだ。もっとも70年代ではまだまだメタルらしいものは多くなかったので、どちらかと言えばグラムロックやアリス・クーパーなどに見られるようなインパクトというのが染みついていたのだろう。それが故にあのメイクとなったワケだ。80年代もケバケバしい時代だったからちょうど良かったんだろうけどね。

 ファーストアルバム「アンダー・ザ・ブレイド」はTwisted Sisterの最初のアルバムってことで、シーンで広まったのはもちろんセカンドの「ステイ・ハングリー」が売れた後なんだろうけど、これがまた「ステイ・ハングリー」にヒケを取らないくらいのポップでキャッチー且つハードロックなアルバムでして、なかなか悪くなかった。もっとも意外と、という意味なので無茶苦茶好きなアルバムというワケではないのだが(笑)。どっちかっつうとR&R的なバンドの音にギターを派手に入れている風潮を反映したっつうところか。飛びつきやすかったのは「Run For Your Life」とかね、もう80年代のLAメタルに代表される音をしっかりと反映しているもん。アルバム全体の流れも悪くないし単純に楽しめる仕上がり。

 一体何が特徴的なんだろう?ってのを考えると特に見当たらなくって、それが多分ルックスの派手さといいうインパクトに走らせたんじゃないか?キッスは音楽性に確かなモノがあったから更にあのメイクっていうインパクトだったけどTwisted Sisterの場合はやはりそこまで音楽性に個性がなかったのでこの後「Come Out and Play」というアルバムをリリースしながら低迷し、いつの間にか…と言うパターンだ。最近は復活しているらしいけどね。しかし年を重ねてからデビューしているからバカがやりやすかったってのは知らなかった。



Quiet Riot - Condition Critical

 AC/DCに似たような声質とごり押しでヘヴィメタルしていたバンド、そしてヘヴィメタルバンドとして初めて全米チャートに食い込んだバンドとして名高いクワイエット・ライオット。最初期はあのランディ・ローズが在籍していてアルバムも二枚出しているんだけど、そっちはまだ聴いてないのでとりあえず時代的にもこっちで良いかなと。最も売れたアルバム「メタル・ヘルス」は既に以前書いているのでね。

Condition Critical メタル・ヘルス~ランディ・ローズに捧ぐ~
Quiet Riot - Quiet Riot: Greatest Hits Greatest Hits

 1984年リリースのQuiet Riot全盛期の作品「Condition Critical」。前作「メタル・ヘルス」と同様にスレイドのヒット曲「Quiet Riot - Quiet Riot: Greatest Hits - Mama Weer All Crazee Now Mama Weer All Crazee Now」をシングルチャートに送り込み、アルバムをリリースするという自らが成功したパターンを再度踏襲したリリースで、そこそこ成功したのだから手法は良かったのだろう。そんなこと露知らずとQuiet Riotだ~ってことで当時確かレンタルレコードで借りてきて聴いたんだっけかな?友達のだったかな?覚えてないけど、聴いたワケですよ。

 まぁ、その時の記憶はさておき、こないだAC/DC聴いていて、もしかしたらQUiet RiotってスレイドとAC/DCを狙ってたのかな?と気付いてしまった。いや、今更なんだろうけど、汗臭い歌い方っつうかさ(笑)、曲はもうキャッチーに出来ているんだけど割とAC/DC的な面多いじゃない?もっとポップっつうかキャッチーだけどさ。コーラスとかは結構しっかりしていて、ギャグのようにハマっているんだが、それもQuiet Riotのワザっつうトコで…。

 さて「Condition Critical」は冒頭からやっぱり元気なチューンでスタート、いつものクワライだな…と。そしてスレイドのヒット曲のカバー「Quiet Riot - Quiet Riot: Greatest Hits - Mama Weer All Crazee Now Mama Weer All Crazee Now」でこれ見よがしに軽快に聴かせてくれるキッチュな曲。スレイドってこんなに面白かったのか?と思うくらい上手くカバーしてる。その後の「Party All Night」にしても当時PVとかあって売れたような気がするな。今聴くととってもチープなんだけど、QUiet Riotってこんなにコーラスワーク多かったんだ、と改めて気付きました。なんかサビとかほとんどコーラスで歌われていてさ、アフレコありありで安っぽい(笑)。ま、それもクワライですが…。

 不思議なのはアルバムタイトル曲でもある「Condition Critical」っつう曲がですね、とっても重い作りになっているのにアルバムタイトルになっているってこと。語呂が良かっただけなのか曲としてアルバムタイトルに相応しいと判断されたのか…、曲自体はヘヴィーなソウルバラード…とでも言うようなものだから、おかしくはないけど…。

 しかしリアルタイムなファンは結構聴いたんじゃないかな、このアルバム。見た目かっこよくはなかったけど、音に説得力があったもん。今聴いてみると大したことないけど…時代の流れだね。



AC/DC - Flick of The Switch

 AC/DCってのは本当に独自のバンドだ。ヘヴィメタルという枠では収まりきらないだろうし、R&Rと言うにはハード過ぎる。しかしこのドライブした感覚は世界中で数多くのファンを獲得したもので、それをハードロックと呼ぶ輩はあまりいない。やっぱりどこまで行ってもAC/DCだね、ってことになるのだ。そんな独特のサウンドを貫いて市場で認められてきたのが70年代後半からって感じでアルバム「Back in Black」「For Those About to Rock We Salute You」なんてのは売れまくった。その後にリリースされた「Flick of the Switch」がイマイチ評価されていないのはセールス面での不振なのだろうか?

Flick of the Switch For Those About to Rock We Salute You


 「Flick of the Switch」=邦題「征服者」で1983年リリースのもう8枚目くらいになる作品かな?立派にベテランバンドの域なのだが、その前までの作品が売れすぎた。故にシーンが活性化してきたこの頃ではちょっと陰りを見せてしまうこととなったのかもしれない。まぁ、それでもAC/DCってのはもう立派な単語として記憶されていたことだが…。

 「Flick of the Switch」というアルバムだが、もう冒頭からやっぱりいつものAC/DC節でして、力強いリフと歌でグイグイと引き込んでくれます。なんでこれで売れなかったんだ?と不思議になるくらいの出来映えで、決して他のアルバムにヒケを取っているもんじゃない。特にアルバムタイトル曲「Flick of the Switch」はもうかっちょよいですよ、ホントに。これぞAC/DCってくらいにドライブしてくれるしさ、重さももちろんあるし。

 でもそうだな、確かに自分でも「Flick of the Switch」を取り出して聴くっていうのはなかなか多くないのは事実だ。どうしても名盤と呼ばれるものを聴いてしまいがちだからな…。だからこうやってブログに登場させる時にはちょっと普段聴かないものを引っ張って聴いてみるとそのアルバムの良さに気付く。そうするとかなりハマってしまうので何回も聴いちゃうんだよねぇ。

 このアルバム「Flick of the Switch」がリリースされた前の年に日本公演をやっていてさ、それがまたかなりの盛況だったという話は聞いたことがあるし、その筋では伝説的ですらある。ならばもっと「Flick of the Switch」も売れてもおかしくなかっただろうけど…、そういうのって難しい。だからこうやって聴き直して納得してるんだな、自分(笑)。

 そしてもうすぐ来日公演で日本にやって来るAC/DC。新作プロモーションもあるけど当然旧曲の盛り上がりが期待できるんだろうなぁ、と。



Judas Priest - British Steel

 英国の重鎮ヘヴィメタルバンドとして真っ先に名が挙がるのがアイアン・メイデンとジューダス・プリースト。子供の頃はどちらもヘヴィ過ぎて着いていけなかったっていうのがあって、リアルタイムでは意識的に聴いていなかったのだが、今思うとちょっと勿体なかった…。もっとも雑誌やら何やらで目にしてはいたのでそのルックスは強烈だったんだが。それとここまでヘヴィな音を好んでいた友人ってのも周りにはいなかったしなぁ…。聴きたくてもちょっと手が出なかったってのもあったかもしれない。それにしてもとりあえずこのアルバムのジャケットは強烈なインパクトがありました。

ブリティッシュ・スティール ジューダス・プリースト / ブリティッシュ・スティール [DVD]

 ジューダス・プリーストの1980年の傑作と言われる「ブリティッシュ・スティール」。見た目にも痛そうなジャケットでさ、しかもリアルに描かれているからヒシヒシとそういう痛さが伝わってきてしまうんだよ。そこが強烈だったのと、やっぱメタル・ゴッドと呼ばれるくらいに鋲付きレザーに包まれたルックスとバイクは強烈です。

 さて、この「ブリティッシュ・スティール」はもう昔から名盤と言われていたんだけど自分が最初に聴いた時にはちょっと「?」って思ったのが正直なところだ。もっと思い切りドライブしてヘヴィでシャープなメタルかと思っていたので聴いてみたらかなり違和感があった。自分のイメージが間違っていたのだが、その時はそう感じたもん。何度か聴いていくウチに「ブリティッシュ・スティール」の凄さというか良さに気付き始めてきて…、なるほど、そういうことか、ってのが何となくわかってきた。

 アルバム全体を通してひたすら硬質な音を貫き通しているもので、派手にギターソロとか叙情性とかチャラいトコロは一切なしのこれもまた男臭い音をレコードにひたすら刻み込んでいるっていうところでして、その辺のポリシーってのが染み入るのに時間かかったんだな、多分。もちろん売れた「Breaking The Law」ってのは知ってたけど、一曲でそれはよくわからなかったし。今聴くとこんなにポップに出来上がっていたのか、この曲は、と思うのだが、「ブリティッシュ・スティール」というアルバムの中に入ると全く浮くこともなくしっかりと定位置に収まっている。

 「ブリティッシュ・スティール」の2001年のリマスター盤以降はCDの曲順が英国オリジナルに統一されたんだけど、その前までは日本とアメリカはアメリカ盤に準じた曲順だったので、最初が「Breaking The Law」だったんだな。英国オリジナルでは「Rapid Fire」だから聴いた印象が結構異なる。ただ、やはり英国オリジナルの曲順でリマスター盤を聴いていると馴染みやすいのはあるね。もっともリアルで通っていた人からしたら凄い違和感だろうと思うけど。




Iron Maiden - Piece of Mind

 バレンタイン・ディってのも今や季節商戦のひとつにしか見えなくなってきつつあって、それこそが大人になってしまった物の見方なのかもしれないが、世の中の不景気を吹き飛ばすかのような商戦ラッシュは自分が巻き込まれることがないとわかっているが故に見ていて面白いと言えば面白いが、まぁ、どうでもいいか(笑)。今年も特筆すべきコトはないワケで…。そんな時に何を出すかな、とちょっと考えたもののここまでの流れとこれからの流れを与して特に変更なく素直にヘヴィーにアイアン・メイデンです♪

Piece of Mind Powerslave
Iron Maiden - Piece of Mind Piece of Mind

 デフ・レパードは結局NWOBHMシーンから出てきているものの本人達曰くハードロック領域であってHMではないってのもあるので、異なる存在らしい。ってことは思い切りその系譜でど真ん中に存在していて1983年には黄金期を迎えたアイアン・メイデンの4枚目となる重要作「Piece of Mind」です。ファンの間では割と地味目な作品として通っているとか…、いや、どこが?っていう気もするんだけどそれは時代をリアルに経験した人からした言い方なのだろう。自分も通ってたけど、あまり取っつけなかったんだよね、昔は。今はねぇ…かなり好きです、アイアン・メイデン。

 全く黄金期のメンツで、この「Piece of Mind」からドラマーがニコに替わっているんだけど、それでベストメンバーでしょ。楽曲面ではブルース・ディッキンソンやエイドリアン・スミスがかなり貢献していて、幅が広がっているようだ。もちろんスティーブ・ハリスの曲こそがアイアン・メイデンなのだが…。それにしてもかなり二人とも影響を受けているようで、今や当然ともなったような楽曲の展開手法などはかなり作り込まれていて聞いているとやはりアイアン・メイデン、って唸らされるもん。

 アイアン・メイデンってやっぱり男臭いバンドだよな。ゴリゴリしてるし、これぞヘヴィメタルバンドっていう感じ。「Piece of Mind」にしてもそういうのは裏切られることなく最初から最後まで一気に聴いてハマれる。「Piece of Mind」にはさ、「Tropper」も入ってるし「Flight of Icarus」も入ってるし、もうこれでもかと言わんばかりに楽しめる。一般的にヘヴィメタルという枠を想像するのとはちょっと違う音を出しているのも特徴的で、やはり今でも第一線にいるだけあって個性的だもん。何と言ってもスティーブ・ハリスのベースがやっぱり目立つ。フレーズにも独自性があるからだろうけど、曲そのものもアイアン・メイデンってこういうもんだ、って主張が通っているし。

 何かね、細かいコト言ってもしょうがないよ、まずは聴いてハマれよ、そんなアルバム(笑)。




Def Leppard - Pyromania

 80年初頭まではNWOBHMの流れもあってやっぱりハードロックやヘヴィメタルと呼ばれるジャンルは間違いなく英国が牽引していたし、出てくるバンドも多かった。その辺から影響を受けているアメリカのバンドも多かったし、やっぱりロックは英国だ、という感じは歴史が証明している。それでも英国のバンドはアメリカを制覇したくてしょうがなかった。やっぱり夢だったんだろうからアメリカ向けのサウンドってのものを打ち出すバンドもいたし、融合させていくバンドも多数存在した。そのひとつがホワイトスネイクだったりデフ・レパードだったりするのだろう。

炎のターゲット Hysteria
Def Leppard Def Leppard

 1983年にリリースされたデフ・レパードの出世アルバム「炎のターゲット」。もう言うことないくらいに多くの人がこのアルバムを聴いて名盤と称していたし、当時も本当によく売れていてどこでも聴いたしMTVでもガンガン流していたし、凄いなぁ~っていうのがヒシヒシとわかったもん。ところが自分的には実は全然通っていないんですよね、デフ・レパードって。「炎のターゲット」も「Hysteria」もほとんど聴いてなかった。売れてる曲はちょっと聴いてたけど、単純に好みではなかったというだけです(笑)。何か本能的に好きじゃなかった音なんだろうと。こんだけHR/HMってのに抵抗なかったのにデフ・レパードの「炎のターゲット」とか「Hysteria」の音はダメだったんだよ。ってことは聴く努力をしたってことです。MTVで見て聴いたってのもあるけど。それと周辺に持ってるヤツがいなかったってのはあるかも。なので、今更ながら改めて聴いてみた次第ですが…。

 やっぱりダメだ(笑)。NWOBHMの流れを汲む初期はまだ良いんだが、「炎のターゲット」はやっぱり受け付けなかった。多分この音の作り方とかミックスとかが大きいんだけど曲が面白くない…って言うと数多くの人に嫌悪されるんだろうけど…、何かハードロックっても違うような感じだし、ある意味では新たに築き上げたハードロックテイストのポップス=後のボン・ジョヴィなどが良い例だけど、そんな感じなので、売れるためのハードロックっていうのかな、そういうのがあって、根底的なロックがないからダメなのかもしれない。本人達はそんなつもりないと思うが。その成果もあって実際バカ売れしたワケだから正しい選択でしょ。ただ、この「炎のターゲット」のおかげで以降のハードロックとかヘヴィメタルの売れる在り方ってのを定義してしまったというのは偉大な業績だと思うし、その波にはエアロスミスも乗ることになるワケで…、その前にLAメタルというポップハードロックのシーンが一瞬盛り上がったというのも多分「炎のターゲット」で提示した音の作り方と実績によるんじゃないか。

 はて、否定的且つ分析的なことばかり書いてしまったんだが、よくよく調べているとやはり狙いまくってあの音とアレンジとミックスを施したらしく、曲にしても狙いまくって作り込んだっていうものらしい。そこまでいくと素晴らしい仕事として成果を出したという次元ではある。ただしロックってのはさ、もっとシンプルに感情を発散するべきものなんじゃないかな、という低次元な思想からしたら違和感あるわな…。

 今では「Pyromania」も「Hysteria」も「Adrenalize」デラックスエディションがリリースされて当時のライブも付けられているらしい。



Whitesnake - Slide It In

 「スーパーロック'84」は主要都市の野球場で開催されたみたいだけど、トリについてはMSGとホワイトスネイクで交互に入れ替えたりしていたようだ。確かにどっちもヘッドライナーとしての貫禄を持ち合わせたバンドだもんなぁ…。子供心にMSGがトリだろ、っと思ってたけど今考えればホワイトスネイクがトリだよな…(笑)。それと面白いのがネット時代になった今、このスーパーロック'84について色々調べてみるといっぱい出てくるんだよね。やっぱり一大イベント&青春の思い出な人が多いんだろうなぁと。ビデオがそれぞれ出ていたというのもやっぱり愛着沸くってなもので、貴重な事柄だったのだろう。

Slide It In Slide It In
Whitesnake - グレイテスト・ヒッツ・ライヴ + 4 NEW SONGS (Bonus Video Version) グレイテスト・ヒッツ・ライヴ + 4 NEW SONGS

 さて、自分が当時住んでいた名古屋では名古屋球場での開催…、ん?中日球場だっけ?忘れたが、そこでの開催でトリは確かホワイトスネイクだったはず。そのちょっと後の出たばかりのロッキンf誌の表紙ではジョン・サイクスがミラーピックガードのレスポールカスタム黒を抱えてデビカバと一緒に写っていたもん。それでレスポールカスタム黒のミラーピックガードはジョン・サイクスっつう構図が一生出来上がっているのだが(笑)。他の面々はベーシストにそれこそニール・マーレイ、ドラムにはコージー・パウエルという超豪華な布陣で来ていたんだよな。悪いはずがないよなぁ…、しかも本当に絶頂期のデビカバだし…。見に行った人達の話ではMSGに期待をかけて行ったんだが、レイ・ケネディってのもあって結局トリのデビカバ率いるホワイトスネイクが凄すぎてMSGが圧倒的に霞んでしまったと言っていたが…、そりゃそうだろうなぁ、とアルバム「Slide It In」を聴いていてつくづく思う。

 このアルバム「Slide It In」についてもMSGの「限りなき戦い」と同じくオリジナルミックスとアメリカンミックスの違いが同じような理由で存在していて、「Slide It In」の方がもっと悲惨というか当然の結果になっていて、アメリカンミックス盤では脱退したメンバーの音に大した重要性はないということと音のバランスを整えること、それに新メンバーに早速カネが落ちるようにするため、という理由かどうかわからないが、ジョン・サイクスのギターがアルバム全編に被せられて生気が甦った作品として世に出ることとなった。と言うか、どっちも市場に出回っていて結構大変な状況だったらしいが、日本では多少わかりやすくしていたようだ。それでもほとんどの人間が聴いていたのは自ずとUSミックス盤だったんじゃないだろうか?自分もそうだったけど気付かなかったし、そういうもんだと思ってたもん。だからオリジナルのUKミックスってちょっと前に初めて聴いた。どう違うかと言うとMSGと同様にUKオリジナルミックスは音が塊になっていてもっさりしている感じのミックスだがUSミックス&ジョン・サイクス盤はもう世界レベルに通用する音の歯切れの良さと洗練されたサウンドが特徴的で圧倒的に異なる。この辺はアメリカの商売勝ちだね。そうしてデビカバもその波に飲まれていくのだが彼の場合はまだこの後にも成功するからマイケル・シェンカーほど悪くはない。

 そのアルバム「Slide It In」だが、今更何を書く?ってなくらいに有名で売れたはず。今ではUSミックスとUKミックスがほぼ両方収録されたデラックスエディションがリリースされているのでお得。ジャケットもフォトセッションのアウトテイクらしきものを使っているので異なっていてわかりやすい。それにしてもここまで歯切れの良いハードロックアルバムってのもそうそう見つからないし、文句を言える箇所もほとんどない。強いて云えば「つまらない」ってことくらいだ(自分的に、です(笑))。当時熱狂していれば多分バイブルだったんだろうけど、当時ハマらなかったからねぇ…。今聴けば確かにメンツによる個性も出ているし楽曲もよく出来ているので凄いなぁと思うんだが…、しょうがない(笑)。







Michael Schenker Group - Built To Destroy

 さて、「スーパーロック'84」の参加バンド中最も悲惨だったかもしれないのは実はマイケル・シェンカー・グループではなかろうか…っつうか、そうだ(笑)。オファーがあった頃にはアルバム「限りなき戦い」をレコーディングもしくはリリースが決定していた段階だろうし、全く絶頂期でもあっただろうから全く問題なかったハズなのだが、日本に来る頃には恒例のゲイリー・バーデンが抜けてしまった後のどうしようもなくバンドとしては悲惨な状態だったのだな…。代役ボーカルのレイ・ケネディは歌詞を全く覚えていなくてどうしようもないし、そもそも畑違いのシンガーだからホントにお飾りでしかなくってそれならいない方がよかったかもしれないという程のものだ。

限りなき戦い(紙ジャケット仕様) ロック・ウィル・ネヴァー・ダイ
Michael Schenker Group - The Best of the Michael Schenker Group ('80-'84) [Remastered] The Best Michael Schenker Group - Masters of Rock: The Michael Schenker Group Masters of Rock

 アルバム「限りなき戦い」を録音、バンドもこれからまたアメリカ制覇だという矢先の出来事だったのだが、このヘンがマイケル・シェンカーの不運さを物語っている。このアルバム「限りなき戦い」はマイケル・シェンカー・グループとしては4作目になり、前作「黙示録」ではグラハム・ボネットを迎えての制作だったが、今回の「限りなき戦い」ではまたゲイリー・バーデンに戻ってアルバムを仕上げている。そしてアメリカ進出に当たってマネージメントの重要さを認識したマイケル・シェンカーは再度アメリカに渡って交渉すると、マネージメント側からはアルバム「限りなき戦い」のリミックスと歌の弱いゲイリー・バーデンのサポートとしてデレク・セント・ホルムスを加入させた方が良いとのことを打診、それによって契約更新とすると通達されてビジネス向きでないマイケル・シェンカーは頷いてアメリカ進出を目論むこととなるのだ…。

 一般的には英国と日本盤が同時リリースでオリジナルミックスのまま流通、その後アメリカでのリミックス盤が日本盤でも出回っていたようだ。CDではアメリカミックスでリリースされていたが、今ではどちらも入手可能みたい。2000年頃に出たデジタルリマスター盤ではアメリカンミックスを中心としてボーナストラックに5曲だけオリジナルミックスが収録されているというもの。自分がアナログで聴いていたのは多分アメリカンミックス。そしてCDもこの2000年デジタルリマスター盤で聴いているのでもしかしてオリジナルミックスをフルで聴いたことがないのか?と自分でも情けないと思いつつ、まぁ、いいや、と(笑)。

 簡単に言うとオリジナルミックスはイモくさいがアメリカンミックスはしっかりと音のバランスも取れていてワールドワイドに聴かせるにはもっともなミックスでセンスが違いすぎる。こうまで違うものかと思うくらい音の出方が違うのは面白いし、アメリカ人の売りのセンスってのも凄いわ。結果としてはやっぱりアメリカンミックスの方が聴きやすいしね。曲によってはかなり消されている音もあるし、「魔性の女」ではゲイリー・バーデンの歌声が丸ごと消されてデレク・セント・ホルムスの歌に差し替えられているし、初っ端の「Rock My Nights Away」のイントロからしてアメリカンミックスでは序章が付けられているというものだ。そもそもアルバムの曲順が異なっているっつうのはあるんだけどさ…。

 そういう逸話はともかく、アルバムとしてはかなり名盤でして、秀作がいっぱい入っている…っつうか捨て曲ないんじゃないか?と自分では思うんだけどね。「System Failing」の強烈な上昇下降フレーズの連発、「Captain Nemo」の素晴らしいギターインスト、「Red Sky」の印象深いリフとギターソロなどなどどの曲もしっかりとキャッチーさとハードロックさとギタリスト加減がブレンドされて見事なアルバムを作り上げている。アメリカでもアルバムがリリースされてこれからという矢先にゲイリー・バーデンと喧嘩して脱退、そして何とか緊急でボーカリストを見つけて来日…で、アレだ。それでもマイケル・シェンカー信者は今でも彼を信じているしそういえばこないだ来日公演したばっかだっけ?見に行くのをすっかり失念していたのだが…。ベースにはニール・マーレイ、ドラムにはサイモン・フィリップスという布陣だったらしいから凄い。






Scorpions - Love At First Sting

 ある日新聞の下の方3分の1くらいを使って「スーパーロック'84イン・ジャパン」と書かれて各来日バンドの名前が書かれている宣伝を見て当時切り抜いてどうしたものかと思案していたことを思い出した。結局チケット代の高さにおののいて諦めたのだが、バンド名だけは知っていて音ももちろん全部聴いたことはなかったけど興味津々だったし、ひとつづつ…なんて思っていた頃だ。ライブを見ていたらきっともっと筋金入りのヘヴィメタラーだったかもしれない(笑)。まぁ、結局MSGにハマっちゃったんだから似たようなものかもしれないけどさ、それでも全盛期見れたってことだよなぁ、マイケル…。そしてスコピも活動停止宣言してしまったことでちと時代の流れを感じる…。

禁断の刺青 蠍魔宮~ブラックアウト
Scorpions - Crazy World Crazy World

 さて、その「スーパーロック'84」での三番目の出番はドイツからのベテランバンドとして名高く、そして正に1984年にはアメリカを制したと言えるスコーピオンズの出番だ。来日した頃はまだそこまでじゃなかったけどかなり兆しのあった頃だった気がする。それでもMSGやホワイトスネイクには演奏順では前だったということだが…確かに充実したイベントだ。昔はドイツ出身とか言われてもピンと来なくてねぇ…、全部英語なら一緒だろう、外国のバンド、って感じだったからあまり意識しなかったもん(笑)。まぁ、さすがに今は違うけどさ…。

 スコーピオンズの前作「蠍魔宮~ブラックアウト」から続くアメリカ制覇を夢見た会心作「禁断の刺青」。売れたヒット曲が三曲も入ったビッグヒットアルバム。スコーピオンズの中では取り立てて素晴らしいというような評価でもないけど、やっぱりあれだけ売れたからかなり上位に位置するアルバムではあるようだが、自分が聴いてても一番とは思わないもん。やっぱ「狂熱の蠍団~ヴァージン・キラー」とか「復讐の蠍団~イン・トランス」とかは傑作だしさ。ただ、「禁断の刺青」というアルバムはもの凄く洗練されているし、非常にシンプルに出来ているのですっきりと聴けるという面白さはあるし、非常に透明度の高い作品に仕上がっているという質の高さが見事。メンバーの技量がくっきりと表れていて安心して聴けるし、バラード調の曲がいくつか入っているがどれも素晴らしい情感を込めて歌い上げているクラウス・マイネの歌唱力は圧巻。素晴らしいわ。

 そして今回改めて聴いて思ったのがマティアス・ヤプスのギターテク…と言うか、そんなに早弾きしてたんだ?っていうか…。なんかちょっと軽めに弾いているような印象だったからどっちかっつうとキャラ的にルドルフ・シェンカーに持って行かれているところもあって、こんなにギターを細かく弾いているようには聴いてなかったもん。いや、自分の耳もアテにはならない(笑)。スコーピオンズの売り的に楽曲のイントロのギターのリフがさ、どっちかっつうとコードの組み合わせでして、ちょっとセンスが異なるのがハッとするんだよ。そういうのもあってアメリカ制覇したんだろうし、究極のバラード「Still Loving You」なんてので正にハートを掴んだってとこだ。やっぱり相当良いアルバムであることには違いないし、洗練されているのもある。そして何よりも哀愁漂うヨーロッパ感をしっかりと持ち越しているところがいい。

 最後のツアーを開始するってことなので日本にもきっと来てくれるでしょう。そして「Still Love You~♪」って歌ってくれるかな。



Bon Jovi - 7800 Fahrenheit

 「スーパーロック'84」の企画って今考えると結構とんでもないものだったんだなぁと。あの時代にしてMSG、ホワイトスネイク、スコーピオンズ、ボン・ジョヴィ、アンヴィルを一気に集めて主要都市の野球場で今で言うフェスティバル形式にして共演させたんだもんな。その後何年もそういうフェスティバルが出なかったことを考えるとやっぱりかなり大変なことしたんだろうと。赤字だったのかな?確かチケット6,500円くらいしたような気がするけど…安かったかも(笑)。あ、自分は当時そんなお金出せなかったので見てません。ただ話題だけは知ってて行きたかったなぁ…と悔やんでたけど。しょうがないよね、まだまだお子様だったから。そんなことで今回はその「スーパーロック'84」でアンヴィルに続いて二番手で登場したデビューしたばかりのボン・ジョヴィです。

7800ファーレンハイト(紙ジャケット仕様) 夜明けのランナウェイ(紙ジャケット仕様)
Bon Jovi - 7800 Fahrenheit 7800 Fahrenheit Bon Jovi - Bon Jovi Bon Jovi

 アルバム的にはもちろんファースト「夜明けのランナウェイ」をリリースして確か来日記念盤の4曲入りミニアルバム「Burning For Love」か何かがリリースされていたボン・ジョヴィ、もちろんあの大ヒット以前のことなので一介のメタルバンドとしての初来日でして、その後直ぐにまた来日公演を行ったんじゃなかったかな?ボン・ジョヴィも日本が育てたバンドと言ってもおかしくないくらいに最初期から支えてたもんねぇ。もっともジョン君のあのルックスだからだろうけど(笑)。そんなボン・ジョヴィのマイナー時代のセカンドアルバム「7800ファーレンハイト」です。日本への恩返しと言うことで「Tokyo Road」が入っていることが知られているか?冒頭は「サクラ、サクラ」のオルゴールで始まりますが…、これもファンの贈り物からとか。

 自分的にはやっぱり「Only Lonely」とか「In and Out of Love」とかですかね…、好きだったな、この辺の作品は。結構ギターソロとかも曲にマッチして入ってたからよかったのもあるが、ちょっとキャッチー過ぎたってのはあるか。ボン・ジョヴィの歴史で言えばこの「7800ファーレンハイト」までが地道なマイナーロック時代で、以降「Slippery When Wet」からはアメリカンなメジャーな音の世界に進んで行ったので、やっぱり「7800ファーレンハイト」までだ。ロックってのは憂いがないといかん。ニュージャージー出身のバンドですらこれだけマイナーで憂いがあるんだからねぇ・、そういう意味では結構珍しい音だったのかな?ジョン君の声がちょっと憂いがかった部分あったから余計にそう思うのと、多分「Only Lonely」の曲調の印象が強いからだ。もうこの辺ってボン・ジョヴィのアルバム史上ではそれほど語られることってないだろうしねぇ。

 そんなボン・ジョヴィの「スーパーロック'84」はビデオなんかで見れたような気がしたけどもちろんDVDにはなっていないだろう。若くて生き生きとしたボン・ジョヴィの姿が見れたものだが、自分もどこにあるのかわからない、多分どっかにある。ま、今ならYouTubeで探せば良いか…。






Anvil - Metal On Metal

 ここ最近「This Is Thirteen~夢を諦め切れない男たち~」の映画化の話題で持ちきりとなったアンヴィルだが、もともとに知名度がなきゃ映画化されることはなかっただろうし、そもそも映画化してもアメリカなりカナダなりでそれなりに人気が出なきゃ日本に入ってくることもなかっただろうし…、それでもしっかりと字幕付きのロードショー公開、DVD発売だけでなくって公開というレベルに辿り着いたってのは相当に感動する映画なんだろうと思う。思う、ってのはさ、まだ見てないからなんだ(笑)。いや、映画館って好きじゃないから行かないんだよね…。その内DVDなりテレビなりで、っていう気楽な考え方の自分なので、そういうのってよっぽどじゃないと焦らないんです…。

Metal on Metal This Is Thirteen~夢を諦め切れない男たち~
Anvil - Metal On Metal Metal On Metal Anvil - Hard'N'Heavy Hard'n Heavy

 ってことで映画の話題には出来ないのでいつも通りアルバムの方で…、1982年にリリースされたアンヴィルのセカンドアルバム「Metal on Metal」にして最高傑作…っつうかこれしかねぇだろっていうアルバムです。タイトルがさ「Metal on Metal」なんだから今の映画でメタルをやり続けるんだっていうのはもう最初からあるわけよ。自分的にアンヴィルってのはやっぱり伝説のSuper Rock 1984での来日公演での先頭打者っていうもので、その他のメンツがとんでもなかったからアンヴィルって何者だ?っていうので聴いたって感じ。好きで、っていうよりも知らないとヤバイんじゃないか?って誤解したんだよ(笑)。スーパーロック1984ってのはそんだけ強烈なイベントだったんだと思う。

 まぁ、その時はあまりのめり込むこともなく「ふ~ん」ってなくらいだったんだけどまさに25年くらい経ってから聴いたこの「Metal on Metal」は…、かなり軽快でスピーディで当時にしてはかなり前に進んだことやってたんじゃないか?って。カナダのバンドなのにこんなに進んでいていのか?そしてアメリカの大衆からはまだまだ理解されなかった時代?メタリカほど強烈にアングラなインパクトはなくってかといって直後に到来したLAメタルほどの軽さはなかったという時代を先取れなかったバンドかもしれない。音自体はかなり面白いハードロックサウンドで、疾走感のある曲が多い。テクニックがどうとかいうのではないけど、それでもみんなで合唱できるようなキャッチーさを持った曲も多いので確かにもっと売れてもよかった気がする。今の時代にアンヴィルにスポットが当たったことで結構再評価されるんじゃないだろうか?いや、ど根性者の映画の後だから皆が皆助けたいって思うだろうからそうなってほしいよね。

 うん、どこかNWOBHMのムードを持ち得たバンドの音で、そのシーンに乗れればもうちょっと面白かったんだろうけど、それでも単独でこれだけ出来ていたんだから宣伝活動の問題か。気を新たに聴いてみると結構ハマれる音です。



Them Crooked Vultures - Them Crooked Vultures

 古くからスーパーバンドってのは言われることが多いのだが、概ね一発で終わると言うパターンが多くて、まぁ、それでも活性化されるってことで良いかってのはあるんだけど、そういうイメージなんだよね。バッド・カンパニーくらいか?そのまま生き続けたのは。まぁアメリカだとジャーニーとかもそうかもしれないけど、ちょっと畑違いから来たスーパーバンドってのもあるし、なかなかないんだよね。やっぱ初期衝動の勢いって部分が弱くなって、ネームバリューってのがどうしても自分にも付いてしまっているからマイナス面になるのかもしれない。やっぱね、その辺はロックの底辺のモチベーションですよ。

Them Crooked Vultures
Them Crooked Vultures - Them Crooked Vultures Them Crooked Vultures

 2009年に結成リリースされたThem Crooked Vulturesという新人バンドのデビューアルバム「Them Crooked Vultures」です…と言うと何事?って感じなんだけどね、まぁ、スーパーバンドなんですよ、今の時代の。自分的にはもちろんLed Zeppelinのジョンジーが参加しているってことで興味津々でね。ジョンジーがLed Zeppelin後にバンドの名前の元で活動するのって初めてなんじゃない?プロデューサーとかゲストとかはあるけど、バンド名Them Crooked Vulturesという名前の元に入るんだからこれまた気合い入れてるのかね?と。他にはNirvanaのドラマー、デイブ・グロールが参加…っつうか発起人。ギターと歌はよく知らないが有名なJones Queens Of The Stone Ageというバンドの人。

 デイブ・グロールはあのFoo Fightersのフロントマンだし、2008年にはジミー・ペイジとジョンジーが一緒にウェンブリーのスタジアムでゲスト参加してたな…ってのがあったからこのセッションは不思議じゃないけど、そこまで入れ込むのかね?なんて思ってた。多分ね、デイブ・グロールの思い込みの強さと意思で出来上がったバンドだと思う。ものすごくZep好きだから、嬉しくてしょうがないんだと思うしさ。そんで以前からの交流をじっくりと大切にしてようやく出来上がったのがこの「Them Crooked Vultures」という作品。

 っつってもやっぱりアメリカのグランジ上がりのヤツが主導で作っているから圧倒的に90年代グランジとZep的手法を用いた風味に仕上がっているワケだが、ちと軽め。それと曲が弱いのでその良さとか凄さってのが伝わりにくいのかな…、一方では楽器部隊のセッションの楽しさってのはよくわかってしまって、ひとつひとつが細かいところで練られていて凝っている部分はある。それで歌メロとかフックとかが消えてしまっているのかな。そういうアルバムとしての弱さはあるのでパッと飛びついて聴くとかなり拍子抜け。ミュージシャン気質のある人だとその後に楽器部隊の面白さに気付くかもしれないけど。

 うん、ジョンジーの存在感が凄いんだよ。ベースなのにさ、どーんとど真ん中に居座った音で完璧なラインを聴かせてくれる。それと嬉しそうに派手にドラムを叩いているデイブ・グロールの音もこれまたかなり派手。ただジョンジーとのリズム隊としてのチームワークはちょっとチグハグかな。それもまたグランジとZepの出会いか。たまにクラビネットが出てきたりしてジョンジーがやるなら許せてしまう…ってのがあったりね。



Chickenfoot - Chikenfoot

 エドワード・ヴァン・ヘイレンという稀代の天才ギタリストが登場してから早30年以上が経過、本家本元のVan Halenはデイヴ・リー・ロスを再度迎えてエディの息子をベースに仕立てて数年前にツアーをして好評を博していた。第一線のバンドをキープしていこうという表れには思えないノスタルジックなバンド活動と息子の晴れ姿みたいなもんかなぁ~と言うのもあるが、どうなんだろうね。デイヴの歌ではもう難しいだろうからエディも若くて生きの良いのとギターを弾きまくるアルバムでも作れば良いのに、と思うのはワガママか(笑)。

チキンフット チキンフット~ホワイト・パッケージ(DVD付)
Chickenfoot - CHICKENFOOT Chickenfoot

 一方のサミー・ヘイガーとマイケル・アンソニーは再三Van Halen再結成劇を思い描いたものの兄弟が頷いてくれないことには話にならないってことで独自の活動を開始。その結果ギタリストにはジョー・サトリアーニ、ドラムにはなんとレッチリのチャドを迎えてチキンフット(Checkenfoot)というバンドを組んで先日アルバム「チキンフット」をリリース。なんと一年がかりで楽曲を揃えてレコーディングを進めていったという気合いの入れようで、ちょっとしたスーパーセッション的なアルバムで作ったとは考えにくいアルバムとして仕上がっているのがもしかしたら面白い。今のアメリカでこれだけヘヴィでタイトでロックの真髄を聴かせるような音を出せるバンドは皆無なので、そういう意味で貴重な重鎮バンドになってもらいたいものだ。

 なんでまたそんなこと書くかってとね…、聴いてみてさ、驚いたんだよ。こういう音の重さを持つバンドを最近聴いてないってことを。本人達はLed Zeppelinを意識して作りましたって言ってるんだけど、またまたアメリカ人だしな~適当なことを…と思ってたんだよな。聴いてみると確かに底辺のその意識は走っていてさ、それって何?って言うと重さなんだよ。ロックの重さ。それをさすがにロック歴の長いマイケル・アンソニーとチャド・スミスでグルーブさせて出している。やっぱりプロだよな、狙った音をしっかりと捉えてアルバム全体、果てはバンドの指向性ってのにまで反映させているんだもん。サミー・ヘイガーの歌も昔聴いていたようなアメリカン脳天気なのからは変わっていて…これも年の功なんだろうけど、良い感じに錆びてきているんで重さに加えて箔が増すのだ。ジョー・サトリアーニのギターは割と早弾きの世界からは離れてスタンダードなロックを意識したプレイに徹している感じだけどこのバンド中唯一重さがない。故に目立たない…っつうか存在感の問題かな。悪くないけどね。

 そんな感じでさ、チキンフットってアメリカの久々のスーパーバンドかぁ~ってことで聴いてみたけど、どうしてどうして、聞き込めが聞き込むほど味の出てくる久々に聴き応えのあるアルバムが登場。嬉しいよね、大物連中が金稼ぎじゃなくって本気でロックに取り組んでくれているってのはさ。



Van Halen - Diver Down

 ギターヒーローの時代…、やっぱ70年代から80年代にかけてしかいなかったんだけど、それこそがロックアイコンだったんだよな。今の時代ってほとんどギターヒーローなんて死語だもんね。だからロックがつまらなくなってきたんじゃないか?ちょっと前にハマってたゴシックメタルにしてもやっぱりお嬢様ってのにスポットが当たるからギタリストとしては日陰者だしさ…。時代を無理矢理変えることもないんだろうけど、またそういう時代が来るのかねぇ…。ロックのかっこよさを伝えていくのにはギタリストのかっこよさってのはわかりやすい構図だと思うけどな。

Diver Down 1984
ヴァン・ヘイレン - Diver Down Diver Down ヴァン・ヘイレン - 1984 1984

 さて、そんなギターヒーローの新しい世代の代表として登場したのがご存じエドワード・ヴァン・ヘイレン。それまでのギターヒーローとは違って圧倒的にギターのテクニックと見せ方によってヒーローとなった人で、以降モノマネが後を絶たないというとんでもないギタリスト。今でも健在だけどやっぱりオリジナルのプレイはインパクトが違う。このブログでも結構書いているんだけどどうしてもデイヴ・リー・ロス在籍時のものばかりでね、サミー・ヘイガー時代ってほとんど聴いていないんだよな。思い切りアメリカンになっちゃったからかもしれない。

 1982年リリースのオリジナルアルバムとしては4枚目5枚目となる「Diver Down」。もう思い切り手抜き…っつうか契約上の期限切れ直前で凄い短期間で慌てて作ったアルバムってことらしいが、それが思い切り出ている。しかし、エディのギターだけは突出しているんだが、それは多分にそもそもの才能の問題なんだろう…。音色はとんでもなく多岐に渡っていて、ギターとは思えない音使いが多種…、鍵盤と同等にギターを使いこなしていてさ、なんとか奏法とか言えないくらいにあらゆる音を出して楽曲のバッキングとして使っているっつうとんでもない人。「Diver Down」が短期間の制作だったから特にトリッキーに試して入れたのかもしれない、なかば遊び気味で作ったみたいなところあるしね。だからカバー曲がダントツに多くで、それももう皆知っているような曲ばかり。もっともアマチュア時代に数百曲のカバーソングをレパートリーにしていたヴァン・ヘイレンからしたらほんのちょっとの抜粋なんだろうけど。

 それでもこの「Diver Down」はかなりエンターティンメント性が高くて明るくてポップな作品で、この後のVan Halenをしっかりと予感させる作品に仕上がっているのはある意味アメリカンな脳天気な方向性がラクだったのかもしれない。はたまたデイブとバックの確執かもしれない。音だけを聴いていればやっぱりエディのギターに注目してしまうし…、それと久々に聴いて思ったんだが、アレックスのドラムの音って独特だなぁ~と。ドタバタしてて深胴の音なのか、個性的なドラムの音でちょっとびっくり。それにしても「大聖堂」のギタープレイも驚くし「Little Guitar」でのテクニックに唖然とするし、カバーか…なんて思っていた「Dancing In The Street」のこのギタープレイは一体何なんだ?と。「Hang'em High」もとんでもないし…、いやいや、「Diver Down」はどちらかというと地味目のアルバムとしてラインナップされているけど、その分とんでもない音がいっぱい入っているのでやっぱりVan Halenは全作品聴き漁るべきですな…。






Alcatrazz - Live '83

 なるほど、こうしてLAメタル陣の交流劇を紐解いて行くとどうも英国の王道まで全部繋がってくるような感じでして…、まぁ、音の源流があるということは人の交流も発生しているのは当たり前ではあるが。はて、そこで名前の出てきたイングヴェイ・マルムスティーンと言う天才ギタリストがアメリカに出てきてちょっと下積み経験をしていたLAメタルシーンだったが、そこにはロニー・ジェイムズ・ディオやUFOのフィル・モグなんてのも一緒にやりたいと言ってきていた。もう一人は言わずと知れたグラハム・ボネットですな。そこでアレコレと話したらしいが、結局有名ミュージシャンが売るために既に楽曲を用意して待っているという勧誘には乗らずにフラットに白紙から一緒にやろうか、となったグラハム・ボネットをチョイス。全く運命はタイミングってなモンだ。

Live 83 ALCATRAZZ / ALCATRAZZ - No Parole From Rock'N'Roll Tour - Live In Japan 1984.1.28 [DVD]
Alcatrazz - Live '83 Live '83 Alcatrazz - Live In Tokyo Live In Tokyo

 イングヴェイがグラハム・ボネットと合流したのが1983年の5月らしく、そこで結成したアルカトラズを脱退したのが1984年の7月ってことなのでほぼ一年間しかアルカトラズで活動しなかったにもかかわらず実に多数のマテリアルが市場に溢れているってことはやっぱりあの衝撃を物語っているんだろうね。つい先日発掘音源としてリリースされたのがこの「Live 83」というライブアルバム。元々はFMラジオか何かで放送るすために録音された1983年10月頃のライブ音源らしく、それを流用してリリースしたらしいけど、アチコチの著作問題をクリアーしたアルバムとはあまり思えないんだよな…。まぁ、最近はこういうの多いから聴く側にとっては気にすることなく楽しめるから良いんだけどね。
 
 イングヴェイ時代のアルカトラズのライブ盤って言うと「ライヴ・センテンス」っつう来日公演を記録したアルバムがあるんだけど、それよりも前のライブで、バンドが生き生きとしている姿がわかる。更にまだかっちりと演奏しようとしているし、アルバムも出たばかりで正に勢いに乗った頃。ライブでは不安定と言われるグラハム・ボネットはやっぱりこの頃も定説を覆すことなく、もうちょっとちゃんと歌いこなしてくれよと言いたくなるが、そんなのよりもイングヴェイの圧倒的なギタープレイとパフォーマンスに圧倒される。そして改めて思うのがこんなギタリストを従えてフロントで歌を歌っているグラハム・ボネットも凄いわ、って。しかもしっかりと喰われずに存在感を出しているし、その辺がプロのボーカリストなんだろうな。早く弾くだけのイングヴェイっつうイメージはあるけど、やっぱ「Evil Eye」や「ヒロシマ・モナムール」の美しさは素晴らしい…。「SInce You've Been Gone」もその筋のファンには気になるところでしょう…そしてMSGでの「Desert Song」もイングヴェイが弾いているが、やっぱり凄いのはどれもこれもインギー風の味付けになっていて原曲との違いがどうのっていうのを超えてインギーの世界になってるところ。この個性はやっぱり凄い。

 同時に昔々MTVで来日時にテレビ放送してくれたライブ映像もビデオ化されていたものが永らく廃盤だったけどようやくDVD「ALCATRAZZ / ALCATRAZZ - No Parole From Rock'N'Roll Tour - Live In Japan 1984.1.28」としてリリースされたのでこれもまた必見ですな。若き日のスリムなイングヴェイが革パンツとヒョウ柄ジャケットで動き回る姿が目に浮かびますな…。





The Steeler - The Steeler

 LAメタルってのはシーンを代表するメタルのひとつのジャンルという意味で使われるようでして、まぁ、そりゃ皆が皆LA出身のバンドってワケじゃないわな。これもまたちゃんと調べたこともなかったので何となくのバンドしか知らなかったんだが、このSteelerまでもがLAメタル勢のバンドってのは知らなかった。その筋ではかなり鳴らした存在だったらしいが、それもまた皆ギタリストを見に来ていたからだろうという話…。

Steeler Van Halen
Steeler - American Metal: The Steeler Anthology The Steeler Anthology

 1983年リリースのSteeler唯一のスタジオ正式アルバム「Steeler」です。ジャケットはどこかで見たことあるような…と一瞬考えてみるとおわかりのように、ヴァン・ヘイレンのファースト「Van Halen」と全く同じです(笑)。まぁ、そのヘンはイングヴェイをヴァン・ヘイレンと同様のギターヒーローに仕立て上げたいという売り側の意向でしょう。当のイングヴェイはとにかくアメリカに出て何とかしたいという一心で、ワケもわからずにバンドに加入させられてしまっただけなので何も言うことはないっていう感じらしい。それでも無心に弾いているギターのエッジの鋭さとラフさはさすが。あちこちの評論なんかも読んでみると中心メンバーのロン・キールはどうでもよくってやっぱりイングヴェイのギターを聴くための作品とあるが…、それは事実なのも確かでして(笑)、いや、それでも割とシャープでかっこよくキメたいというロン・キールの想いが溢れたアルバムですよ。イングヴェイが弾くLAメタルってこんなんです、って方が面白いんじゃないかな、今となっては。

 楽曲の制作にはほとんど関わっていなかったというイングヴェイの弁なので、アルバム自体はやっぱりロン・キールの作風だろうけど、それでも何曲かは圧倒的にギターフレーズが耳に付くものが多くて、そういうのはもう何だこれ?っていう新世代ギタリストに触れる楽しみがあるね。クラシカルというのかハーモニックマイナー調のというのかあるけど、とにかくマイルドな音で一瞬に音が16個くらい入っているという独特のセンスはスウェーデン人ならではの繊細さからなのか…。ヴァン・ヘイレンだってオランダ人だし、アメリカの文化は外人が支えているってのもあるんじゃないか?ジミヘンはアメリカでは初期は成功していなかったから英国で人気出たワケだし…。

 しかしまぁ、ここまでギター弾きますか、というくらいに好き勝手にギターを弾いている「Steeler」を聴いていると心地良ささえ感じる…ってかよく弾いてる。それでもちゃんとアコースティックの美しさやアルペジオ、フラメンコ的アプローチなんてのもしっかり弾いているので正にミュージシャン。LAメタル界隈でブルースの影も形もなく、クラシックの影響が大きい人ってのは多くなかっただろうからやはり異質。しかし、これで楽曲レベルが高ければもっと良かったんだが、やはりここまでのバンドではあった。そしてイングヴェイは多数のバンドに勧誘されることとなるのだった…。



W.A.S.P - The Last Command

 はて、これまでLA…と言うかアメリカのメタルシーンについてはもちろん聴いてはいたんだけど、人脈とかファミリートゥリーなんてのは全く気にしたことがなくて、一過性のものとして捉えていたんだけど、当たり前だがそれはもう人脈がアチコチに繋がっている世界だったんだな、と。当たり前と言えば当たり前で、それが故に皆LA周辺に集まってきていたバンド連中なんだからさ。そんなことで、キワモノ扱いされていただけでは評価が勿体なかったW.A.S.Pです♪

The Last Command Inside the Electric Circus
W.A.S.P. - The Last Command The Last Command W.A.S.P. - The Best of the Best The Best of the Beast

 1985年リリースのセカンドアルバム「The Last Command」でして、まぁ、絶頂期の作品ではあるのでアルバム単位で適度にキャッチーで覚えやすい曲がオンパレード。それでも最初のバンドの野獣性というインパクトがあったので音が軽いと言われたりポップだと言われることはなかったんだろう。冷静に音だけを聴けばそんなにヘヴィでもないんだけど、歌はやっぱ野獣的だな(笑)。当時はメンバーが替わっていたとかなんて全然知らずに聴いていた記憶があるが、改めて聴き直してみて、結構面白くてよく考えられた曲が多いんじゃないか?と。それにイメージを壊さないように野獣的に見せかけて歌っていたり…、うん、なるほど。レベルが高いアルバムで、どこか陰鬱な面もあるのは何故だ?主役のブラッキー・ローレスが英国ロック好きなのが反映されているのだろうか?結構アメリカ人にしては変わった繊細さの感じる曲調が多いんだよな、こんなナリしててさ(笑)。だから後に「The Crimson Idol」というアルバムでコンセプトアルバムを創り上げた時には圧倒的に高評価だったもん。そういう人なんだろう。

 はて、そのW.A.S.Pのブラッキー・ローレスの来歴ってのが面白くてさ、不良少年で軍隊に入っても無茶苦茶で、その後何故かギター弾きになったらジョニー・サンダース脱退後のニューヨーク・ドールズに参加していたらしい。1975年頃なんだろうと思う。んで、ドールズ解散して、アーサー・ケインとNYからLAに移ってロンドンっつうバンドを始めるワケだが…、ここでアーサー・ケインはNYに戻ってしまったらしく、ベーシストにはモトリー・クルーのニッキー・シックスが加入。だからこの辺は知り合いが多いらしい。ちなみにこのロンドンっつうバンドはその後にガンズ&ローゼスのスラッシュも参加してたりしてて、やたらとメジャーな人物の登竜門みたいなバンドだったらしい。そんな来歴なのでブラッキー・ローレスって結構歳取ってからのブレイクだったようだ。

 そのブラッキー・ローレスがベーシストとしてデビューしていたのは直前にベーシストがあのイングヴェイを輩出したスティーラーに移ってしまったからでして、また三枚目のアルバム「Inside the Electric Circus」では逆に元々スティーラーに在籍していたロン・キールを迎えていたりするワケで、そんな関係もなかなか幅が広かったりする。う~ん、人脈で辿るLAメタルなんて考えたことなかったが、なかなかどうして…ってトコか。しかしこの「The Last Command」というアルバム、本当にアメリカらしくない雰囲気があるのが面白いので、見かけを無視して聴いてみるとちょっと心地良いかも。



Motley Crue - Theatre of Pain

 LAメタルブームに慌てて便乗することとしたモトリー・クルーという言い方はほとんどないし、実際どうだったのかは知らないが、後から色々とシーンを見ていると何となくそんな感じがするんだよ。ファースト「華麗なる激情」やセカンド「シャウト・アット・ザ・デヴィル」では思い切り革ジャンにレザーパンツで鋲付きのSMチックなジューダス・プリ-ストを模倣するかのようにヘヴィメタルという世界に身を投じたようだったが、シーンが何となく煌びやかでグラマラスな方向にあると感じたからか、その瞬間からモトリー・クルーと言うバンドはお化粧グラムメタル的なファッションへと移行していくのだった…。

シアター・オブ・ペイン(紙ジャケット仕様) ガールズ、ガールズ、ガールズ(紙ジャケット仕様)
M?tley Cr?e - Theatre Of Pain Theatre Of Pain

 そんな時代のアルバムとして最も評価の低いアルバム「シアター・オブ・ペイン」は1985年にリリースされたモトリー・クルー三枚目のフルアルバム作品。評価が低いとは云ってもシングル「M?tley Cr?e - Theatre Of Pain - Smokin' In The Boys Room Smokin' In The Boys Room」はMTVヒットチャートを席巻し、間違いなくLAメタルと80'sという枠のど真ん中を歩んだビデオだし楽曲だろう。もうひとつはモトリー・クルーというバンドの意外な一面を露わにした「M?tley Cr?e - Theatre Of Pain - Home Sweet Home Home Sweet Home」というバラードの名曲だな。まったく不思議なのはドラマーがピアノを弾いてベーシストがバンドで一番目立つという図式、ギタリストは全く地味で、この時代誰も彼もがギターヒーローに憧れていたってのに、ミック・マーズになりたいというヤツは一人もいなかったのだ(笑)。そしてモトリー・クルーがこういうケバケババンドに進んだのももしかしたらハノイ・ロックスの影響が大きかったのかもしれない。何かと因縁の図式が離れないハノイ・ロックスとモトリー・クルーの関係。ご存じボーカルのヴィンス・ニールが酒酔い運転でハノイ・ロックスのドラマー、ラズルを助手席に乗せてビールを買いに行ったところを激突、ラズルは即死。ヴィンス・ニールは大した怪我なしでビール片手に「No problem…」と突っ立っていたという出来事。そもそもハノイ・ロックスのアメリカでのブレイク予感をモトリー・クルーが嗅ぎ付けていたが故に仲間として一緒にいたのか…、いやいや、下手な勘ぐりはなしにしよう…。

 そんな事件のあった後のアルバムがこの「シアター・オブ・ペイン」なワケで、モトリー・クルー自体も音楽的にはどこに進むのかという不明瞭さはあったもののとりあえず70年代大物バンドだったエアロスミスをモチーフとしたケバい衣装とブルースに根ざしたサウンドメイキングを中心に作りましたという代物。結果はあまり良作が残っていないアルバムとなってしまっているようだが、圧倒的に「Home Sweet Home」だけが浮いている。ン十年ぶりに久々にアルバム「シアター・オブ・ペイン」を通して聴いたんだけど…、こんなダサかったっけ?と思ってしまった。やっぱ時代を感じてしまうアルバムだわ。まだまだ音楽性が確立されていないし、パーティロックンロールなんていうのも確立されていないからだろうね。でも、そういう作品があってこそ次の「ガールズ、ガールズ、ガールズ」では一気にヒートしてビシッとバッドボーイロックをキメたっつうところだ。そういう意味で非常に重要な駄作、かもしれん(笑)。




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