The Feeling - The Feeling

 ワイト島フェスティバルってアレ?ってな感じの部分も多いんだけど、2007年は復活してやってたらしい。他の年にもあったのかもしれないけど、よくわからん。まぁ、1969年から71年までは確実にやってたので皆知ってるハズだが(笑)。いや、それでその2007年に行われたワイト島フェスティバルの模様をテレビで見てて…、いくつか面白いなぁ~と思うバンドを見れたのでその後ちょこちょこっとチェックしてたりしてさ。アルバム聴いたらイマイチ~ってのもあったけど、まぁ、最初見た時の印象が良かったってことでライブバンドなんだろう、と勝手に決め込んでなるべくライブを見てみる、とかね。最近のバンドだと結構色々なライブをテレビで流してたりフェスティバル系に出ていることも多いからさ。

ザ・フィーリング(期間限定特別価格) ジョイン・ウィズ・アス

 そんな中のひとつ、あまりにもあまりにも爽やかでポップで軽快でふざけるなってくらいに英国的で軽くて、ツボを押さえていて見た目はかっこよくって、でもオヤジ臭いっつう感じでちと気になったザ・フィーリングっつうバンド。昔で言えば10ccとかエルトン・ジョンとかま、クイーンとかそういうポップで軽快でおしゃれなサウンドを英国的に奏でている、ある意味本当に売れ線音楽的に展開しているバンドみたいだな。

 アルバムで言えば「ザ・フィーリング」というファーストアルバムで、ここからはいくつかヒット作が出ていたらしく、観客も唄っているし、まぁ、覚えやすいし。それでいて確かな演奏力もあるしパフォーマンスもなかなかよろしいです。そのライブを見た後にアルバム全編聴いたんだけど、これがまたホント、よくできたポップスで新人バンドの作品という感じはまるでない。どこかノスタルジックな英国的ポップロックの典型で、オールドロックファンのその辺が好きな人にはウケるんじゃないだろうか?ま、ビートルズ好きにはウケるでしょう。どっちかっつうと10cc的だけど…、あぁ、そこに80sのアレンジの雰囲気も入れているから見事なもんです。どの曲聴いてもしっかり楽しめるはず。コーラスワークも見事だし、ここまで軽いのをバンド単位で作れるのか、っつうくらい。

 まぁ、自分がアルバム全部聴いてみて思ったのは、決して好みではないってこと。でも、見事だと思うしパフォーマンスも良かったワケだから聴いたんであって、そういうきっかけを与えてくれるバンドってのはやっぱ才能あるんだろうしさ。だから否定はないなぁ。ただ、こういうポップなの聴き続けることができないんです(笑)。



Wolfmother - Wolfmother

 割と音楽モノってテレビでは見なくってね…。映画とかは見るんだけど音楽モノってどうもしょぼくなってしまうので見る機会が少ない…って、そりゃ最先端のプラズマテレビにステレオ、とかだったら違うんだろうけどさ、見ないからプラズマにする必要がないし…、まぁDVDとかは見たい気がするが、そうなるとどうしてもホームシアターセット的にしたいしさ。5.1chスピーカーとかブルーレイレコーダーとか色々と気になってしまうので、意識をそっちに向けないようにしているのだな(笑)。いや、話逸れまくってるけど、地デジなんてさ、対応してなくて期限来たら多分どっかがカネ出して買えてくれって言ってくるような気もしててさ。これだけ普及したテレビ文化を断ち切るって無理だろうし、テレビを必要としているのは都心から離れたところにいるご老体の方々なワケで、そんなの地デジとか言ってもねぇ。ある日突然テレビが映らなくなって退去避難令も知らなかった、とかなるワケでしょ?ん~、そうならないようなことを誰かが何かするような気がしてるもん。

狼牙生誕!(初回限定盤)

Wolfmother - Wolfmother Wolfmother
Wolfmother - Dimensions - EP Dimensions - EP

 ん~、んで、だ(笑)。要するに珍しく音楽モノ見てて、それが2年くらい前のワイト島フェスティバルで、そこでたまたま見たのがこのウルフマザーっつうバンド。なんか…えらく古い音やってるけど、若いしなぁ…、と。トリオで思い切り昔のハードロックとプログレとかを足したようなのやってて、パフォーマンスも結構格好良いし、ベース兼鍵盤ってのも良い。ボーカル兼ギターだけど、どっちのテクニックもしっかりしていて楽しい。わかりやすく言えばホワイトストライプスをもっとバンドにして古くさせたようなもんか。ん?ここに来ている人達的には…、オジーの歌声にテン・イヤーズ・アフターなんかを足したような感じ、ってのがわかるか?

 ファーストアルバム「狼牙生誕!」しかリリースされてないけど、そこかしこで聴き慣れたリフやフレーズが出てくる…面白かったのは「Colossal」とか「Where Eagles Have Been」なんてZepの「幻惑されて」のあのリフじゃないか、みたいなね(笑)。そんで面白くて聴いてて、どうにもオーストラリアのバンドってことなんだが、可哀相に2008年にはドラムとベースが脱退しているから既にボーカル兼ギターのヤツしか残っていないという事態でして、果たしてどうなることやら。もったいないからもう少し活動してほしいなぁ。まだオールドタイムなロック好きはいっぱいいるだろうっ!

 とにかく、聴いてみてください。ワウペダルでグイグイと引き込まれるし歌も確かにオジー的な歌声で艶もあるし、アドリブ的プレイも即興の熱さを語っているし、面白いです。YouTubeの「Communication Breakdown」聴いてみるとかなり驚く…、これ…、正にあのツェッペリンそのもの!!







Black Sabbath - Sabbath Bloody Sabbath

 ハードなディストーションギターによるロック=ハードロックとかヘヴィメタルとかの類が出てきて早くも40年くらいになる。今でも進化進歩はしてるんだろうけど、結局ギターを歪ませた音でハードにがなり立てるというスタイルは相変わらずだ。ロックのパイオニア達は如何に早くからその初期衝動を音にして現していたことかとまじめに考えると驚く。そんな中、多分その創世記から現時点に於いてもまだ現役で同じ音を奏でている人達もいるワケだ。

血まみれの安息日 Paranoid

 ブラック・サバスの1973年リリースの5枚目「血まみれの安息日」を…。クイーンが出てきた頃ブラック・サバスは既にこの作品と完成度の高さを誇っていたワケだな。ジャケットがちょっとブラック・サバスらしくないというか英国らしくないというか、違う感じがするんだけど言い換えればヘヴィメタルのジャケットとしては非常にそれらしいのかもしれない。まぁ、そんなことよりも中身の濃さが素晴らしいんだが。

 一体どうしたらこんなにヘヴィでダークなリフが作れるんだい、アイオミ君?そういうリフが顕著に収められているのがこの「血まみれの安息日」というアルバムじゃないだろうか。もちろん過去作品「Paranoid」「Black Sabbath, Vol. 4」なんてのも名盤の域なんだけど、「血まみれの安息日」も相当に凄い…っつうか完璧と言っても良いくらいのリフレインが怒濤のように聴けるもんだ。オジーの抑揚の少ないボーカルがあってアイオミのダークなリフが生きるんだろうけど、それにしてもメンバーそれぞれの個性と存在感が圧倒的に出てきているし、そのバランスも見事。ギーザーも正しくツボを得たベースラインをこれでもかと重く聴かせてくれるし、何よりもこれまでのブラック・サバスとはちょっと逸脱してきていて、ダーク+キャッチーなメロ、みたいな曲展開が多い中、更にシンセイザーに挑戦ってなことで当時全盛期のイエスのリック・ウェイクマンをゲストに迎えて実験してるし。この「Sabra Catabra」の完成度が高いんだ。リフのみならずバンドアンサンブルも最高に熱くてクールだし、ツェッペリンの即興とほとんど変わらないくらいの音世界が聴けるもん。

 曲はねぇ~、好みと言えばやっぱり「血まみれの安息日」がダントツだけど、どれもいいな…。A面は最強とも言える布陣じゃないか?B面も…いいんだわ、これが(笑)。今はリマスター盤のCDを聴いているんだけどさ…、滅茶苦茶音良いな…。色々な音があちこちから鳴ってきてハッとすることも多いし、音の分離が凄く良くなってる…。あんまりこだわらないんだけど、やっぱリマスターは音の印象が変わるね。じっくり聴いているとどうやってオーバーダビングしてったのかなぁ~とか何となく聞こえるもん。あ、被せた、とかさ(笑)。

 いやぁ、話を戻そう…。アイオミさんのギターソロがね、全く突出しているっていうのか、これっきゃないっ!って感じのソロとかオブリガードでして…、その辺も見事だしさ。段々洗練されてきたブラック・サバスの頂点の作品とも云える。

 そういえばまた7月末頃には紙ジャケSHMCD「血まみれの安息日(紙ジャケット仕様)」として再発されるらしいが…、よく出るなぁ…。



Queen - Sheer Heart Attack

 オーソドックスなロックが聴きたいっ!しかもガッツリと心に馴染むものであまり激しくないもの…、でもロックじゃないと…ってな時にやっぱコレかな、と。もちろん英国からのチョイスしかないんだけど、かと言ってやっぱハード路線から崩れるのもねぇ~、ってことで意外と聴いていなかったアルバムを久々に♪クイーンの中でもあまり通して聴いたことが多くないアルバムでして…、多分「Queen II」と「A Night at the Opera」の間ってのもあるし、初っ端の「Brighton Rock」のイメージが実はあまりよろしくなかったんです。

Sheer Heart Attack Queen II
Queen - The Singles Collection (Remastered) The Singles Collection

 クイーンの1974年リリースの三枚目「Sheer Heart Attack」です。好きなクイーンの中で、しかも最初期の70年代クイーンの中でもあまり聴き込んでいなかったってのも多分昔はこの軽さが好きじゃなかったから、ってのが大きい。多分。今聴くと、なんて凄いバリエーションに富んだクイーンらしい楽しさを凝縮したアルバムなんだ、と感動したんだけど(笑)。いや、もちろん何十回となく聴いたアルバムだし、名曲やライブでの楽曲も入ってるから知ってるんだけどさ…、こんなに何つうのか…、煌びやかでおもちゃ箱みたいな音が詰め込まれたアルバムだっけ?って感じ。もうちょっと違う印象だったんだよね。だから再度驚いた。まぁ、思い切りリマスター盤聴いたからってのもあるけどさ。

 最初の「Brighton Rock」の印象が悪いってのはどうしてもライブでのブライアン・メイのそれほど楽しくもないギターソロが見せ場となっているからってのがあるなぁ。ところが、こうしてCD聴き直すと、冒頭からメランコリックなパレードか何か遊園地的な楽しいBGMから軽やかにいやらしくもないギターのリフが入ってきて、しかもフレディの裏声?みたいな到底フレディとは思えない歌声がしばらく聞けるというものでして…、うん、完全に忘れてた(笑)。音の軽さも顕著なので、全然印象違うな…。あまりにもライブの音を聴き過ぎたんだろうと自分でも思い直した。それは「Now I'm Here」や「Stone Cold Crazy」なんかも同じで、こんなに軽やか?みたいなね。

 しかし、「Killer Queen」のフレディの才能の開花ってのは凄いわ。音楽家って感じで全開していて、ジミヘン好きなギタリストのブライアン・メイは無理矢理ギターを入れてクイーンらしい楽曲にしているって感じが出ててさ、それはもうフレディの楽曲全てがそうなんだけど、それでもクイーンらしいコーラスワークと独自のギターの音色で頑張ってる。うん、やっぱりそういう意味ではバンドの深さが出てきているし、どんな曲でもモノにするっていうのは正に絶頂に登り詰めている時期ならではの楽しみ。しかしフレディの才能…「Lily Of The Valley」とか「In the Lap Of The Gods」なんてのにはもう見事に現れていて、別にクレジット見て確認したワケじゃないけど、多分フレディ作曲だと思う。

 ここの所色々なバンドを聴いていたし、色々なジャンルもかじってたけど、久々にこういうの聴いたらやっぱり70年代の黄金期のロックバンドに一気に戻っちゃうよ。全然レベルが違うんだもん、今のバンドと。アイディアもアレンジもアルバムに対する取り組みも、もちろん録音技術も違うから音が大切に扱われているってのもあるし、逆に凄く実験的ってのもあるけどさ、とにかく凝ってる。クイーンだから、ってのはもちろんあるけど、こういうのがロックバンドの美しい姿ですよ。ジャケット写真はかなり頂けないというギャップもクイーンらしいが(笑)。

 ほんとはクイーンだってさ、まだまだ歌詞を追求していくとか、ブライアンのギターにしても何本入っているのかとか色々と追求しがいがあるんだよね。この「Sheer Heart Attack」というアルバムでは実はジョン・ディーコンのベースラインも相当に面白くて「Killer Queen」ではそのベースラインのいやらしさが思い切り出ている。ロジャーのドラムも良い感じでロールが鳴ったりするし、バラエティに富んだアルバムなだけあって色々な楽しみが出来る作品。それでいてクイーンばりの構築美によるアルバムの一体感ってのも実現しているのも面白い。

 そしてアルバムタイトルとなった「Sheer Heart Attack」は「News of the World」に収録されることとなったのもこれまた面白いセンス♪



Iron Maiden - Flight 666

 まったくヘヴィメタルな一ヶ月…、いや、数ヶ月を過ごしている気がしてさすがにもういいかなぁ~と思いつつも、どうにもストレスからか激しいのが聴きたくなってしまうんだろうな、と。まぁ、纏めて聴いていた新作群がこぞってメタル系ってのも問題なのだが、往年のバンド群のリイシューや音質アップ盤や紙ジャケってのも別にそれほど欲しいとも思わないし、発掘音源なんかがゾクゾクと出ればちょっとは気になるけど、それでもやっぱりねぇ…。となるとなかなか興味をそそるモノってのが少なくなってきて、旧譜へ、ってなことになるんだけどその前に、コイツ!

フライト666 リミテッド・エディション [DVD] 死霊復活 [DVD]

 正にドキュメンタリーDVDの傑作とも云えるアイアン・メイデンの「フライト666」だ。ボーカルのブルース・ディッキンソンが操縦するボーイングに乗ってバンドがワールドツアーを行った模様を記録したドキュメンタリーでして、これがまたあちこちで好評を博しているという代物。2008年に日本にも来て、そのライブを見に行ったので余計に思い入れが強いのかもしれないが…。うん、このドキュメンタリーの中でもアイアン・メイデンが日本にはかなり特別な思いを持っていることがよくわかるし、あぁ、そうだったなぁ~と思い出してしまった。オープニングから燃えたなぁ…とかさ(笑)。

 んでもってこの「フライト666」は世界中を旅した記録だからライブそのものは断片的だったりするけど、当地当地での模様が凄く土地柄が溢れていて、それが文化を象徴するようで面白い。やっぱりね、南米の熱気ってのは驚異的だし、アイアン・メイデンがもう神寸前にまで崇められているっていうのもね、凄い。熱狂的なんだ、これがまた。そういうのを見れるのも楽しみで、ライブそのものはディスク2で楽しめば良いのでやっぱ映画としての「フライト666」を楽しむべし。

 面白いのはリーダーでもありアイアン・メイデンそのものでもあるスティーブ・ハリスがドキュメンタリーにはほとんど絡んでこないというところかな。専らドラムのニコやブルース、デイブあたりが話していることが多いしカメラにもよく映っている。もっともスティーブ・ハリスは多忙ってのもあるんだろうけどね。逆にバンドの経営っていうか役割ってのが浮き彫りにされたかなぁ…。ステージだけなら全然気にならないけどバックステージや日常を映し出すとそれぞれの仕事上の立場ってのが出てくるもんね。

 そんなのもあるけどあっという間に見終えてしまったくらい短く感じるけど2時間弱はあるんだよね?うん、面白いドキュメンタリー映画だったわぁ~。またしばらくアイアン・メイデン聴こうかな(笑)。あ、「死霊復活」のDVDも見なきゃ…。



Amorphis - Skyforger

 19世紀のフィンランドで発祥した「カレワラ物語」と呼ばれる叙情詩…、英国で言う「指輪物語」みたいなモンなんだろうかと察しを付けているんだけど、今度そのヘンもしっかりと漁らないとな。これだけフィンランドの音楽を聴くようになってくるとやっぱり文化的な背景も知っている方が面白いしね。多分国民的に流れる血の中に溶け込んでいるモノこそがその国ごとの音楽性に出てきているハズだからさ。日本もそうだし、英国もそうだしね。

スカイフォージャー エクリプス

 んなことで、その「カワレラ」をテーマとしていくつものアルバムをリリースしているアモルフィスと言うフィンランドのバンドの最新作「スカイフォージャー」がリリース。過去にはデスメタルだったり割と過激な音をやってたバンドだけど作品を重ねる毎にサウンドに変化を重ねていて、ここのところ数作品はかなり評判のよいメロディックメタルやらメランコリックメタルなんていう呼ばれ方をして称えられているようだ。自分的にはもちろん初めて聴きます、アモルフィス。だって、新作情報とかメタル系とか漁ってたりすると必ずこのジャケットが出てきて、しかも重鎮の~とか褒め称えられている文句が多かったのでつい、ね。

 そんな期待を込めて聴きました「スカイフォージャー」。妙な偏見無しに聴いてみて、確かに重いし、かなりヘヴィな音と歌がきわどい線ではあるけど、音世界は実に見事にゴシック…というのかメランコリックと言うのかわかんないけど、結構心に染み入るマイナーなメロディや旋律を奏でているので、ヘヴィ名サウンドに抵抗がなければ大丈夫、というか良い作品だと思う。どこかパラダイス・ロスト的ではあるけど、他にあんまりこの手のバンド知らないからさ。メタリカを叙情的にしたようなもんか。

 深い…。フィンランドの音世界は深い。そしてアモルフィスというバンドもまた深い。この手の音が好きな人には多分バイブル的に聞けるアルバムなんじゃないかな。ここまでレベル高いと過去作品にも手を出しておきたくなるな…。



Fairyland - Score to a New Beginning

 クラシックとメタルの融合というサウンドってのも色々あるんだよなぁ…なんて2009年新作群を聴いている中で思うモノだ。フェアリーランドってフランスのバンドを前にも紹介したことあるんだけど、こいつが三枚目のアルバム「スコア・トゥ・ア・ニュー・ビギニング」をリリースしたので、まぁ、前回聴いた時にこういうアニメ音楽みたいな世界って面白かったし、その中でもラプソディを筆頭とするトップクラスに肉薄するってことでフェアリーランドは興味深かったので、おフランスってのもあってね、聴いてみたワケですが…、これもまたクラシックとの融合だよな、と。

スコア・トゥ・ア・ニュー・ビギニング ザ・フォール・オヴ・アン・エンパイア
Fairyland - Score To A New Beginning ザ・フォール・オヴ・アン・エンパイア

 「スコア・トゥ・ア・ニュー・ビギニング」というタイトルでPRGみたいなモンだから三部作の最終章らしいけど、物語の中身までは知りません。ただ、音的にはきっと壮大で雄大でクサくてドラマティックでみんなで泣こう~みたいな感じだろうということは想像しているので、きっとそういう壮大なファンタジーなんだろうとは思う、が、まぁ、そこはロックから離れてしまう世界なのであまり興味がないのです(笑)。いや、ファンタジー自体は英国ロックからしてもあることなので好きなんだけどね。

 さて、聴いてみると、だ、これでもかとばかりにクワイヤが鳴り響きみんなで大合唱したくなるようなメロディがあっちこっちに出てくる雄大なもの。もちろんサウンドもメタルっつうのか…、オーケストレーション中心にメタルでリズム取りながら、みたいな感じでその壮大さには感動的ですらある。あちこち調べてみると最早バンドという形態を成してはいないらしく、鍵盤奏者だけが残り、他のメンツは全て入れ替わっているというプロジェクト的バンドになってしまったようだ。ルカッセンみたいな人だが…、それでもこんだけ雄大で壮大なモノが出来上がるってのはよほどの才能だろうな。演奏する側も譜面とか見てやるんだろうから実力者だろうし。いや、凄い。四畳半の部屋でロックンロールを奏でるという文化からは大きくかけ離れた世界観だなぁ…。

 それはともかく、ジャケットのオタクさ加減からしてもわかるようなファンタジー世界と音世界を恐ろしいほどに構築した多分傑作として挙げられる作品でしょうな。個人的にはそろそろこのういったのに飽きてきた感じはあるけど(笑)。



Epica - The Classical Conspiracy

 クラシックとメタルの融合自体は随分昔から実践されていることなので珍しいものでもないんだけど、ゴシックメタル系との融合となると思い切りクラシックに近くなる部分もあって、最近ではウィズィン・テンプテーションが大作「ブラック・シンフォニー」をCDとDVDでリリースして話題となっていたんだけど、今度はエピカがクラシックとの融合大作をリリース。

The Classical Conspiracy The Divine Conspiracy
エピカ - The Classical Conspiracy The Classical Conspiracy

 そのタイトルもずばり「The Classical Conspiracy」というもので、もちろんライブアルバムなんだが2008年6月に行われた一大イベントでクラシックセットとエピカ楽曲のセットという二部構成だったそうな。とりあえず聴けるのはCDだけなので聴いてみるのだが、1枚目ではクラシックセットが、二枚目からはエピカの楽曲セットが収められているってなもんだが、ボーカルのシモーネ嬢は二枚目のディスクしか参加してないんじゃないだろうか?そうするとギャラとかは半分?なワケないだろうから大して仕事しないでも稼げるってことだろうか?などと余計なことを考えてしまうのは愚問(笑)。

 さて一枚目のクラシックセットなんだけど、映画音楽テーマ曲なんかも混ざっていて正に楽曲集。歌無しで、バンドは共演しているんだけどオーケストラの威力が強烈なので何聴いているのかわからなくなるくらいクラシック要素が強い。話題的には色々とあるらしくて、クラシック好きな人には面白いのかもしれないけど全然知らない自分的にはさほど面白くもなく、単なるクラシックだろうなぁ…程度という未熟さに呆れるのだが(笑)、演奏の巧さやレベルの高さは特筆ものだろうな、と思う。うん、別にクラシックがわかんないからわかんないだけです…。

 そしてディスク2のエピカセットの方も…、いやぁ、結局オーケストラがかなり出張ってきているのでゴシックメタル的な雰囲気よりももっとオーケストレーション中心になっているから悪くないけど、ちょっと…という感じ。多分自分の耳が慣れていかないだけだと思うけど、作品的にはもの凄くレベルが高くて気合いの入ったライブだから相当素晴らしいと思う。このバンドって合唱隊やオーケストレーション好きみたいだし。

 ただ、まぁ、自分的にはあまり好みではないなぁ…なんでかわからんが。じっくりと聞き込めば面白く感じるのかもしれないけどそこまで行かないなぁ…。ま、でも凄い作品なことはわかる。



Amberian Dawn - The Clouds of Northland Thunder

 ナイトウィッシュにターヤが在籍していた頃ナイトウィッシュは唯一無二の個性を発揮していたバンドで、壮大なクラシカルな要素を持つパワーに満たされたメタルバンドでありながら、ターヤの持つソプラノボイスが全てを説き伏せてしまう圧倒的な雰囲気を持っていた。しかしターヤはナイトウィッシュを脱退し、ソロ活動ではかなり落ち着いた音を歌っているし、多少メタルなものでも楽曲群のレベルの問題もあり、なかなか昔のナイトウィッシュの世界観を表すことは出来ない。一方の現ナイトウィッシュではアネット嬢による普通のゴシックメタル的バンドになってしまっていて、昔のナイトウィッシュの世界を再現することは難しくなっている。

ザ・クラウズ・オヴ・ノースランド・サンダー リヴァー・オヴ・トゥオニ
Amberian Dawn - The Clouds of Northland Thunder The Clouds of Northland Thunder
Amberian Dawn - River of Tuoni River of Tuoni

 アンベリアン・ドーンのセカンドアルバム「ザ・クラウズ・オヴ・ノースランド・サンダー」がつい先日リリースされた。簡単に言えば昔のナイトウィッシュを彷彿させるソプラノボイスにクラシカルなメタル楽曲がくっついているバンドなので、古き良きナイトウィッシュを求める輩には非常に好反応。もっとも楽曲レベルの違いや歌の違いはあるんだけどさ、なかなか悪くないよ。簡単に言うと鍵盤よりもギターが目立つバンドの音で、クラシカルな構築美もあと少し、ってなところだけど背景的にはきちんとした音楽教育を受けた人物によるバンドなのでこれからが楽しみ。ボーカルのヘイディ嬢は赤毛でまぁまぁの美人(笑)、はともかくターヤ的な歌声だけどちょっと細い感じはするが、声は良く出ているのでよいんじゃないか。

 楽曲にしても良く練られている部類だからアルバムを通して聴いても飽きることはないけど、ちょっと一辺倒過ぎるキライはあるかもしれない。バラード曲の「Willow of Tears」なんて聴いていると全くターヤと一緒だなぁ~なんて気がするけど、それ最初の曲からしてそうだ。まぁ、そういう売り方もありなんだろう。本人達がどこまで意識しているかってのはわからないけど、アンベリアン・ドーンというバンドもフィンランド出身だからナイトウィッシュを知らないハズがなくって…、まぁ、そういうことだ。

 この手のバンドってボーカルによるバンドの支配度によってバンドのカテゴライズが変わるんだろうな…。音はパワーメタルとかクサメタルとか言われる部類らしいけど、ボーカルがソプラノボイスなのでイコールナイトウィッシュとなるとゴシックメタルに分類される部分もあるし…。まぁ、カテゴライズは難しいのでよくわかんないけど、結構ポップなメロディも感じさせることがあるバンドなので面白いかな。



Nightwish - Made In Hong Kong

 新ボーカリストであるアネット嬢を配してからアルバム「ダーク・パッション・プレイ」をリリース、その反応も冷めぬままに世界中に新しいナイトウィッシュを見せようと結局40カ国152公演というワールドツアーを終了したようだ。その記念品としてか、アルバム「ダーク・パッション・プレイ」を中心とした=要するにアネット嬢の歌による新生ナイトウィッシュのイメージを展開するという意味だろうけど、そのライブEPみたいなものをリリース。ジャケットもちょっとらしくないってのもあってやっぱEPという位置付けなんだろう。

メイド・イン・香港(DVD付) ダーク・パッション・プレイ~リミテッド・エディション
Nightwish - メイド・イン・香港 メイド・イン・香港
Nightwish - ダーク・パッション・プレイ (リミテッド・エディション) ダーク・パッション・プレイ

 「メイド・イン・香港」。何で香港?わからんけど、ワールドツアーの象徴なのだろうか?それともフィンランドからは対極に位置する場所まで行ったということから出てくる何かの証明か?まぁ、いいけど、同じアジア人としてはどうせなら「Made In Japan」の方がかっこいいじゃないか、などと思ってしまうが(笑)。いや、それはともかく、全11曲収録ながらも香港を中心としたライブパフォーマンスを収録したのが最初から8曲入ってて、それからシングル曲のおまけなど、そして最後はその前にリリースしたレアテイク集EP「The Sound of Nightwish Reborn」にも未収録だったデモバージョンを入れてあるという、まぁサービス的なアルバム。

 もっともライブパフォーマンスについてはオーケストレーションやら効果音やらとスタジオの音を再現するためにコンピュータ系を使用しているので、大幅に何かが変わるというものでもなく、スタジオ作品に近いが、やはりアネット嬢のライブパフォーマンスでの歌の人間臭さというのか、ライブ感というのか野性味というのが生きていて、躍動感溢れる姿が見えてくる。ベースのマルコ・ヒエタラの野獣声がそこに被ってくるので更に生々しいバンドに聞こえてくるので、これまでの完璧な音世界を構築していたナイトウィッシュからは少々趣の異なった躍動感溢れるライブバンドの姿を聴ける。良い悪いで言えばやっぱり相当良いライブアルバムでしょ。ちと楽曲の少なさが物足りないけど、まぁ、ターヤ時代の音は封印していくのかもしれんな。

 数年経ってからようやくファンがターヤではないナイトウィッシュの音に慣れてきてバンド側も積極的にそういう作品をリリースしているので多分次はDVDも出てくるんじゃないか?今回の「メイド・イン・香港」でもボーナスDVDにはプロモばかりと生々しい姿を追ったドキュメンタリーが入っているので、ライブを纏めたDVDを待ち望みたいね。かなり硬質な印象だったナイトウィッシュからアネット嬢の加入でソフトで愛らしいバンドに変化した大御所。そろそろ次回新作の音を期待したいねぇ。




Stream of Passion - The Flame Within

 多数のゴシックメタルバンドを聴き漁ったけど、なかなか思い切りハマれるバンドってのも実はそう多くはないのかな、と。やっぱウィズイン・テンプテーションとかナイトウィッシュかねぇ~ってくらいなんだけど、ちょっと気になっていたのがルカッセンプロジェクトのひとつでしかないと思っていたStream of Passionというバンド。バンド、なのか?ってのからあって、企画モノって要素が強かったから最初のアルバム「Embrace the Storm」やDVD「Live in the Real World」での妖しげなゴシック世界観ってのが非常に良くても、それ一発で終わりかねぇ~って感じだった。ところが、そのStream of Passion名義で新しいアルバムがリリースされたのだった。ついこないだね。

The Flame Within The Flame Within
Stream Of Passion - The Flame Within The Flame Within
Stream of Passion feat. Ayreon - Live In the Real World Live In the Real World

 「The Flame Within」ってなトコで、タイトル通りにジャケットもかなり妖しげで雰囲気を表していて大変よろしい。美しさからして期待を裏切らないでほしいと思うジャケットです♪ アマゾンで見てたら、どうやら二種類のジャケットがあるんじゃないか?と疑問に思って見てみると、限定盤(ボートラ付き)が目を伏せている感じで、通常盤はカメラ目線をしているという些細な違いなんだけど、いや、なるほど、ヘンな所からして凝ってるというのも面白い。

 んで、中味なんだけどね…、これがまた思い切り好みの、そしてこれこそ自分的にはハマるゴシックメタル的な怪しさと美しさとメロディと哀愁さ、そして尊大な威厳を持ち合わせたものでして、非常~に良い。最初のアルバム「Embrace the Storm」が思い切りダークだったことに比べて「The Flame Within」はもうちょっと静かに燃える炎という感じで、正に「The Flame Within」というタイトルに相応しいんじゃないかと。うん、良いよ。メキシコ人のマルセラ嬢の歌メロのセンスが全開でして、どの曲も心擽られるマイナー調のメロディセンスが他には聴けない旋律でね、凄く良い。正直言ってどの曲も相当ハイクオリティなんで全く飽きないし、一曲だけ聴いてもこの旋律の良さに悶えるんじゃないかい(笑)。いや~、期待以上の出来映えで非常に嬉しい出会いです。

 そして面白いのは、このStream of Passionってルカッセンのプロジェクトで、彼が主軸のハズだったんだけどあっさり脱退…、そりゃまぁそうだろうけど…、そんで鍵盤奏者やらDVD「Live in the Real World」で見れらた美しき女性ギタリストも脱退、その他もろもろも脱退でしてはっきり言ってプロジェクト終了したから仕事終了ってなもんでして、演奏するメンバーや作曲するメンツなんてのはガラリと替わっているんだな。ところがStream of Passionとしての空気感を引き継いでレベルアップしているってのはマルセラ嬢の歌に尽きるワケだ。この世界広しと言えども非常に際立った個性的な萌え系声を持ち合わせた歌、そして更に個性的な歌メロのセンス。これで、Stream of Passionという世界観を確立しているのが素晴らしい。うん、いいよ、これ。今後も聴いていきたいアルバム…、名盤だと思う。




Delain - April Rain

 結局良質なバンドってそうそうたくさんは出てこないんだよな…、もちろん才能ありきだししかもそれが何人かいなけりゃバンドとしては成り立たないワケで、そうするとなかなか残っていくべきバンドってのも実は少ないんだろう。それはもちろん歴史が証明していて、昔のB級バンドってのは結局ほんの一握りの才能しか出せなかったってのも多いし、しかも才能があってもどの時期に枯れるか、ってのもあるしなぁ…。音楽の世界はやっぱロック好きなだけじゃ無理なんだろう…。しかし、それでも聴いている側が面白いと感じればそれでもいいか、ってのもある(笑)。

エイプリル・レイン ルシディティ(ロードレイジ2009)
Delain - April Rain エイプリル・レイン
Delain - Lucidity ルシディティ

 Delainっつうバンドの二作目「エイプリル・レイン」が春先にリリースされたばかりでして、うん、ゴシックメタルの世界で数少ない才能あるバンドのひとつになるのではないかと。元々Within Temptationの鍵盤奏者さん=現Within Temptationのギタリストさんの兄貴=シャロンさんの義兄さんが病気でバンドを抜けたけど、復帰しましたってことでセッション的なファーストアルバム「ルシディティ」をリリースしたんだけど、その時に知り合ったシャーロット嬢の歌声に痺れてしまって、以来パーマネントバンドとして活動していたのが、ここでリリース。まぁ、前歴が前歴だから才能に問題はないんだろうけどさ、この「エイプリル・レイン」っつう作品がこれまたハイクォリティなんですわ。やっぱきちんとクラシックや音楽を学んでいる人ってのはよく作ることを知っているってなモンで、そこにロック要素もしっかりと持ち込んでるから、そういう前歴に拘らなくてもかなり良質なバンドってことは聴けばわかるでしょ。

 メタルっつってもさ、リフでガシガシっていうんじゃなくってフォーク調に弾いているギターを歪ませているだけって感じなので、あんまりメタリックには聞こえないんだよ。いや、メタルなんだけど(笑)。あとね、ドンシャリ系に近い音だから耳に付く音域でヘヴィなギターが攻めてこないってのもあるが…、まぁ、そういう話は置いといて、シャーロット嬢の歌がこれまた綺麗というか華麗というか…、よろしいですよ、大変に。そこに4曲目の「Delain - April Rain - Control the Storm Control The Storm」や最後の「Nothing Left」なんて曲ではナイトウィッシュのマルコ・ヒエタラ氏が野獣ボーカルで絡んできてくれるので気合いが入るってもんです。楽曲も結構ナイトウィッシュ的要素入ってるしねぇ…。あそこまでパワーメタルじゃなくってポップスに近い方だけど、やっぱりヨーロッパですよねぇ~。あ、ちなみにオランダのバンドなので、またひとつオランダのメタル帝国が制圧してきているな(笑)。

 ホントにこれはちょっとひと味もふた味も違うバンドの出現。この手のバンドが好きな人だけじゃなくて普通にちょっとハードなロック好きな人ならしっかりと聴けてしまうくらい害のないバンドなのでお薦めですな。




Leaves' Eyes - We Came with the Northern Winds: En Saga

 いわゆるゴシックメタルと呼ばれるカテゴライズも今や幅広い融合が果たされていて、既に進化の過程を目の当たりにしているという状況。嬢メタルとも呼ばれるゴシックメタルの中でもお姫様が歌うバンドってのが自分の好みだったんで、その辺しか追いかけていないんだけど、これもまた新たな領域に飛び火していく状態でして、どんなんがゴシックメタル?ってのを初心に戻って追求し直さないと何でもアリになってしまうのだ。それがここ最近聴いていた嬢メタルの新譜漁りの結果でして、うん、こんだけ色々と聴かないといけないのか?と云われると少々疑問でして(笑)、ま、それなりに楽しいんだけどさ、そもそもプログレの女性ボーカルモンが好きで始まった嬢メタルへの取り組みだったワケでして…、やっぱ荘厳なヨーロッパの威厳ってのがないとね。

We Came with the Nothern Winds: En Saga Vinland Saga
Leaves' Eyes - En Saga I Belgia (Live) En Saga I Belgia (Live)
リーヴズ・アイズ - ヴィンランド・サーガ ヴィンランド・サーガ

 ってなことを久々に思い出させてくれたのがリーブス・アイズの新しいアルバム「We Came with the Nothern Winds: En Saga」でした。ライブ盤なんで新曲があるワケじゃないんだけど、別に前のアルバムをそんなに聴き込んでいたワケじゃないから構わない。むしろライブの出来映えってのを知るきっかけにもなったんだが…。

 CD2枚とDVD2枚がセットになった豪華な仕様でして、DVDは1枚がインタビュー映像集、字幕ないのでよくわからないんだが、ステージや写真で見るような素敵な印象とはかけ離れたおばちゃんだったのが残念…。そしてもう一枚のDVDではライブの模様を収録…、この頃、2007年10月のライブなので、丁度前作「Vinland Saga」のツアーってこともあって、着物風な衣装で歌い回るリブ・クリスティーン嬢が見れるものですな。もちろん映像付いてた方が感情移入できるのでDVDを見ることをお薦めします。

 んで、このライブ盤「We Came with the Nothern Winds: En Saga」を聴いてみて思うのは、もちろんテクニカルな面ではかなりレベル高くてしっかりとした演奏力を持ったバンド、というのとリブ・クリスティーン嬢の歌がかなり安定していて、非常~に安心して聴ける歌い手だってことだ。ともすれば非常に弱々しい歌声にも聞こえるくらいいわゆる「萌え系」の声なんだけど、本質的にはかなりしっかりしたボーカリストってのがわかった。そして音世界についてももちろんアルバムに準拠しているんだけど、久々に聴いたので、あぁ、こういうのが純粋なゴシックメタルだな、と。とにかく美しい。メタル色はそれほど濃くなくって、壮大さを打ち出しているのと女性歌声のバランスが良い。

 ちょっと気になるのは音のミックスとかバランスで、ちょっとレンジ狭い感じなのでもっと派手な音作りの方がよかったんじゃないかなぁというのが残るけど、映像の美しさと音世界の楽しさはこれだけの豪華版として出すだけのことはある気合いの作品。相当美しい世界を楽しめて粗野な部分が一切見当たらないと云う秀作な「We Came with the Nothern Winds: En Saga」。ノルウェーってのもあるのかねぇ…。



HB - Frozen Inside

 メタル帝国フィンランドには本当に実力のあるバンドが山のようにいるんだろう。その中でも一握りのバンドが世界を相手に出てこれるというシーンを想像すると、やっぱり出てきたバンドはかなりレベルが高いワケで、聴かずに捨ててしまうってのはちょっと勿体ないかな、というのがワールドワイドに出てきたバンドに対するモノの見方のひとつです。別に音楽なんて好みで聴くものだからどっちでも良いんだけどさ、やっぱやる側としての意思もわかるから、そういう聴き方もしてしまうのかもしれん(笑)。

フローズン・インサイド
HB - Frozen Inside Frozen Inside

 既にバンドのキャリアとしては古い部類になっているらしいフィンランド産のHBと云うバンド。今回紹介する「フローズン・インサイド」は彼等としては三枚目の作品で2008年にリリースされたアルバム。今現在で既に次の4枚目の作品がリリースされているワケでして、結構速いペースでバンド活動を展開しているバンドなのに日本ではようやくこの「フローズン・インサイド」で紹介されるというものらしい。別に日本デビューなんてあまり気にしてないとは思うし、聴く側も日本盤なんて期待してないだろうからどっちでも良いんだけど、なんとなくボーナストラックだったりライナーだったりを期待しちゃうもんだからね(笑)。

 さてこのHBというバンドの「フローズン・インサイド」だが、素晴らしい。クリスチャン達によるゴシックメタルでお嬢様の歌声なので、言い方を変えれば正に天使が歌っているメタルってことになるんだが(笑)、それに近いくらい至上のメタルを繰り広げてくれる。こういうバンドのレベル差ってのは一体どういう所で出てくるのか、間違いなくメジャー級のクォリティを持っているバンドだもん。歌声やコーラスワークはもちろんのこと、アレンジはシンフォニックな展開で全く自分の好みだからだろう。ピアノとオーケストラとヘヴィなギターでうるさくないし、心地良い。うん、こういうのを求めていたって感じだな。やっぱりフィンランドって国は日本人気質と合うところが多いね。メランコリックなメロディを持つバラードはもちろんのこと、ハードな曲でもしっかりとツボにハマる旋律で良い。特に「Holy Secret」や「Frozen Inside」という楽曲群が素晴らしい…。

 ちょこっと調べてみるとライブアルバムとかも出ているようで、精力的に活動中とのことだがどこまで手に入れられるかなと。そういう探し方もこれまたマニア的には面白いところなのでちょっとチェックしてみよう…。



Autumn - Altitude

 ここの所立て続けに女性歌モノによるメタルを聴きまくってるので食傷気味ではあるんだが、その分秀逸なサウンドに出会えればありがたいなぁ…というか、出会いたい(笑)。タケノコのように出まくってくるこの手のバンドを全部追いかけているワケにもいかないし、その内簡単に淘汰されてしまうシーンであろうということも想像が付くし、残るバンドはごくごく限られた人達というのも分かっているんだけど、まぁ、やっぱりそれなりに面白さがあるので…、時間のない中ながらも単なる趣味ってとこですか。そろそろオールドタイムなものにも戻りたいのだが(笑)。

Altitude My New Time
Autumn - Altitude Autumn - Altitude

Altitude

 哀愁の秋をそのままバンド名にしてしまったAutumnというオランダ出身のバンドでして、ゴシックメタルという括りに入るのかと云われるとちょっと困るんだけど、叙情的な側面は持っているしお姫様が歌っているし、もちろんヨーロッパ的壮大さは持ち合わせているので、聴いてみる分には良いかと。大いにゴシック色は強いけどああいう荘厳さはちょっと欠けていてもう少し軽めな音ってところか。オランダではもう4枚目のアルバムってことなので、かなり評判は高いバンドのようだ。そのくせこのアルバム「Altitude」ではちょっとギターが大き過ぎて歌が埋もれているような感じだが意図的なんだろうか?もう少し歌を前面に出してくれた方が好みだけど(笑)。

 うん、ギターもさることながらピアノがあちこちで活躍していて透明感を醸し出してくれている。それとコーラスワークがかなり効果的に使われているので、はっとする面白さも持っているね。やっぱレベル高い音世界を繰り広げているなぁというのが正直な感想でして、ミックスや音そのものはもうちょっと…というのはあるけど、さすが4枚もアルバム出しているだけあります。

 それにしてもオランダのこういうバンドの多数さには驚くものだ。アマチュアやインディーズならともかく、メジャーシーンにこの手のバンドがウジャウジャしているってのが凄い。ポップスとかもあるだろうけどやっぱこういうのが人気高いのかな。不思議。



All Ends - All Ends

 情報を纏めて取ることが多いのでちょっと古めのものとまだ出ていないモノとが混在してくる…。特に最近のバンドについては追いかけていないから余計にそうなるし…。ってなことで、ちょっと前のリリースなので新譜という括りで紹介するワケではないんだけれど、まぁ、それでも新しい方でしょう(笑)。

オール・エンズ デラックス・エディション(DVD付) オール・エンズ
All Ends - All Endsオール・エンズ

 「オール・エンズ デラックス・エディション(DVD付)

 オール・エンズというスウェーデン出身の女性ボーカルを二人配したバンド…ってことで気になってしまってね。女性ボーカル二人って云ったらもちろんメロウキャンドルを思い起こすのが本能でして、決してそこからメタルでの女性ボーカル二人なんていうのは直ぐには思い当たらないけど、もちろんここで出てくるんだからメタルです(笑)。まぁ、ゴシックメタルではないけれど、普通にハードロックヘヴィメタルという括りに入るサウンドの中に女性ボーカル二人です。

 初っ端から聴いていると結構盛り上がるし、二人の女性ボーカルというのも上手く使いこなしていてインパクトもある感じで、割とよろしい。躍動感溢れる楽曲がオンパレードで続き、抑揚に富んだ作品じゃないか?ってなくらいに面白い。そしてバラードともなるとゴシックメタル風味な世界観もきっちりと創り出してくれるので、超メジャーという感じじゃないけど良い感じに仕上がっている。特に思い切り歌い上げている「Walk Away」なんてのは聴いていて心地良い。バックがどうの、という次元でもなくってこれだけ歌えたら快感だろうなぁ~ってな感じです(笑)。

 これからの活動と取り組みによっては化ける可能性も持っていたりするので、ちょっと面白そう。ただ、楽曲がワンパターン化している感じもあるからその辺のレベルをどこまで上げていけるかかな。疾走感も躍動感もかなりマルなので楽しみだね。



Lunatica - New Shores

 ヨーロッパのサウンドとアメリカのサウンドではもちろん大きく異なるものだが、ここ最近の新譜をジャンル無用国籍無用で聴いているとこれもまた面白くて、やっぱりヨーロッパのバンドの方が大らかというのか美の追究というのか、そういうゆとりの部分ってので音楽を楽しんでいるという感じがするんだけどアメリカ系のはどこかもっと退廃的で内に籠もっているっていうのか、自分達だけの楽しみ的なのが多いのかな、と。普通ちょっと逆の印象なんだろうけど、全般的にはそんな感じ。オープンなヨーロッパと周りの見えていないアメリカ、ってか(笑)。

New Shores フェイブルス・アンド・ドリームス
Lunatica - ニュー・ショアーズ ニュー・ショアーズ

 スイスから彗星の如く出てきたLunaticaルナティカというバンドの4枚目となる新作「New Shores」だが、これまでのファンタジックで掴み所のない印象からちょっとメジャー路線的に進出か?ジャケットがこれまでとは大きくことなり実態を持つものに変わった…?いや、どこか抽象的なイメージだけのジャケットだったのがなんとなく自分達を主張するようなイメージになってきたじゃない、これ。まぁ、前から掴み所のないバンドではあったけど、悪くないという印象もあったのでちょっと前にリリースされたのを見て聴いたんだけどね。

 うん、簡単に言えば女性ボーカル版メロディックヘヴィメタルってトコですか。かと行ってそれほど金属的な音でもなくって、そこがヨーロッパの成せるワザなんだろうけど、大らかで清らかに美しく、ドラマティックにゆったりと展開していくサウンド。アンドレア姫の歌声は特筆すべきってものではないけれど、しっかりとルナティカと云うバンドの看板になっている。アルバム全体を聴いていて気になるのはドラムかなぁ…。あんまり気にすることないんだけど左チャンネルから飛び出してくるハイハットの音が邪魔くさい(笑)。特徴的なのかもしれないけど自分的にはちと邪魔。まぁ、曲の話じゃないんだけどさ。

 しかし基本的には心地良く快適な清涼メタルサウンドをでして、これもまたゴシックメタルという部類には本来属さない世界だろう。嬢メタルという世界ではあるけどね。壮大な雰囲気を楽しみ、且つ歌声が気になる人にはお勧めだが、別に聴かなければいけない価値があるほどのものでもないのも事実…。



Marilyn Manson - The High End of Low

 今や大御所の領域に入ってきてしまったショックホラーロックの現代版の象徴でもあるマリリン・マンソンも新譜をリリース。今回は以前マリリン・マンソンのサウンドの要とも鳴っていたことのあるベースのトゥイギーが復活した作品ってことで昔のマリリン・マンソンのサウンドが期待されていたが実態は如何に…。

ザ・ハイ・エンド・オブ・ロウ(デラックス・エディション) レスト・ウィ・フォーゲット
Marilyn Manson - The High End of Low (Bonus Track Version) ザ・ハイ・エンド・オブ・ロウ

 アルバムタイトルはシンプルに「ザ・ハイ・エンド・オブ・ロウ」だが、多分意味深なんだろうな、というのは想像が付く(笑)。ジャケットも相変わらず自身のインパクトのある姿で、もう10年以上もこんなことしているマリリン・マンソンって大したモンだ。若気の至りで始めたことをやり続けるって大変じゃないかという見方をしてしまうので、そう思うんだけど仕事だと思えばできるか?う~ん、イカンな、こんなに冷めた見方をしては面白くない(笑)。

 ちょっと期待して聴いたんだよね。、実は。最近毒の効いたものって実はそれほど多くなくって別にマリリン・マンソンならそれができる、っていうんじゃないけど皆原点回帰してくるからさ、どこまで聴かせてくれるかなぁ…と。そしたらうん、やっぱり面白かった。自分のスタイルはしっかりと守りつつも新しいエッセンスと音とアレンジは混ぜ合わせて、しかも元来持っている微妙な空気感を醸し出すための味付けっていうのか、80年代から続くニューウェイブ的感覚とデヴィッド・ボウイやT-Rex的なグラムロック感覚が見事に融合してる。歌がどうとかいう人じゃないからそこは別に気にしてないけど、やっぱりマリリン・マンソンだな、っていうスタイルが音だけでも聞こえてくるからしっかりしている。ビジュアルがなくてもこの音は特徴的ですよ、実は。ロック、ってなモンだ。特にこの人のアルバムは意外とアルバムを通して何回か聴かないと世界観がわかりにくいってのもあるしね。

 アメリカという国の中からアメリカ自身を批判的に描いて表現できるアーティストってのは大した度胸じゃないかなと。一方で大統領に与したりするアーティストもいるワケでさ、マリリン・マンソンってのはそういう所を絶対的に批判するだろうし、そうでなければ困る(笑)。もの凄く賢い人じゃないかと思ってるんだよね、この人は。狙ってるしさ、バカになれるしさ。もっとも褒められないお話もいくつかあるようだが…(笑)。



Lacuna Coil - Shallow Life

 アメリカを制したイタリアのバンドってこれまで多くはなかったハズで、70年代のイタリアンプログレ全盛期であれば日本とかでも人気はあるんだけど、それ以降ではなかなか耳にすることはなかった。そんな中でゴシックメタルと云われるジャンルの一端としてラクーナ・コイルが出てきて、3作目「Comalies」からワールドワイドな展開に成功して前作「Karmacode」では思い切りメジャーブレイク。そこで次なる新作に期待が高まっていたところにリリースされた5枚目の「Shallow Life」。

Shallow Life Karmacode


 このバンドのジャケットセンスってよくわかんないんだけど、いつも何かを象徴するアイテムに視線が向かうようなものが多い。ちょっとセンスが違っていて面白いなとは思うが。そして肝心の音世界だが、最早ゴシックメタルバンドという形容詞は全く相応しくなくって、一般化されたメタルサウンドに男女ボーカルが二人在籍しているバンドというような感じでして、ゴシック色はほぼ皆無。もっとも初めからラクーナ・コイルの場合はゴシック色が強かったわけじゃないからバンド的には特に変化したワケでもないんだろうけどね。

 「Shallow Life」は基本的に3作目「Comalies」以降の「Karmacode」と同じ路線と曲調で完成度はもちろん高くなっている。ラクーナ・コイルの特徴でもある重低音を基本とした音の中に男女ボーカルを上手く組み合わせて世界観を創り上げている姿勢は変化ないけど、細かくはアレンジの緻密さに出てきていたり、ちょっとした効果音的なところで上手くなっていたりするかも。それと男女二人の歌うシーンをかなり均等に割り振った感じで、楽曲的にドラマティックさを狙うとかではなくってごくごく自然に男女ボーカルが入ってくる感じ。多分、曲を作る側もそういう二人の歌い手というのを自然に認識して作っているからか、対比法による曲が当たり前に出てくるのが面白い。今のところこういうバンドはラクーナ・コイルだけと云ってもよい状態なのでそういうところでも面白さは増しているね。

 ただ、ちょっと…。うん、何か飽きる(笑)。「Comalies」「Karmacode」が持っていたテンションの高さっつうのか、気迫ってのに欠けている感じでさ、もちろん成功した後のアルバムだからレベルは高いんだけどロック的にはやっぱり悲愴感や切羽詰まり感から来る迫力ってのが欲しいなぁと。ライブ見ればまた変わるんだろうけど、ちょっとそういうのが少なくなってきてアルバム一枚聴くテンションが持たない。まだ聞き込みが足りないからかもしれないけどさ。



Luna Mortis - The Absence

 ゴシック系のメタルならば、もしくはその発展系だったりするなら…と思って大体がジャケットと「お嬢様」がいるかどうかで聴く判断材料としているんだけど、ここの所はデスメタル系やスクリーム系?要はお嬢様が雄叫びや叫び声やデス声で歌ったりするものも出てきていて、これはもちろんアーク・エネミー効果なんだろうけど、おかげで美しい歌声を望む自分的にはちょっとハズレもんが増えてきたんだな。今回のバンドLuna Mortisは果たして…。

The Absence
Luna Mortis - The Absence The Absence - Luna Mortis

 以前はThe Ottoman Empireというバンド名で活動していたらしいけど、今作からはLuna Mortisとバンド名を変更したらしい。音の方は以前はもっとプログレッシヴな曲調だったとか…。聴いてないから知らないけど、まぁ、わからないでもない(笑)。うん、それでこのバンド名としては最初のリリースとなるアルバム「The Absence」なんだが…、疲れるなぁ…(笑)。また、ハズしたかもしれない…。

 えっと、気を取り直して…、まぁ、要するにまた雄叫び系+お嬢様歌なんだけど、全然ゴシックな雰囲気ではなくってどっちかっつうとスピード系メタルにちょっとアレンジ加えて女の子が一生懸命歌っているというようなもので、それは美しい声もあるけどスクリームな声もあるってなとこでして、ちと聴きにくい。音の方はと云えば、ちょっとヨーロッパテイストの入った感じのギターのテクニックとかもの凄いんだけどねぇ…、ちょっと何か突出すべきところがないのが勿体ないというのか、何かをきっちりと打ち出す方が良いとは思うけど、どうなんだろ?まぁ、気持ち良さそうに歌ったりギター弾いたりしているところは羨ましいけど。

 う~ん、これもまたちょっと3曲くらいが限界か(笑)。音楽性の中味についてはモチーフやねらい所ってのがよくわからずにこれこそオリジナルっていうものでもないからやっぱりレベルの問題かな。アメリカのバンドってのもあって、その辺は難しい気がする。ルックス勝負で行くか?ん~、ジャケットはどことなく神秘的で良かったんだが、自分的にはハズした…。あ、4曲目の「The Departure」ってのがちょっとミドルテンポなリズムで歌い上げていて、ゴシック的な雰囲気なので、この路線ならばよかったんだけどな…と。



The Agonist - Lullabies for the Dormant Mind

 2009年の新譜…っつうかここ最近リリースされたものだけでも山のようにあるので、どうすっか~ってなことに変わりはないんだけど、新しいバンドを追うからそうなるのであって、往年の古き良きバンドばかりを聴いていれば別にそれほど忙しいワケではないのだが…(笑)。まぁ、それも飽きるので新しい世界を開拓しているんだけどね、いやぁ、ゴシックメタルの進化も凄くてさ。まだ何年かしかハマってないけど、その中もどんどん進化している。サウンドの進化ってのはこんなにも進むモノかって思うくらいに多数の国の多数のバンドが有象無象と出てきてトライしているのもこれまた愉し。もっともほとんどが残らないだろうってのを見越すことは簡単だが(笑)。

ララバイズ・フォー・ザ・ドーマント・マインド Once Only Imagined
The Agonist - Lullabies for the Dormant Mind ララバイズ・フォー・ザ・ドーマント・マインド
The Agonist - Once Only Imagined Once Only Imagined

 The Agonist=ジ・アゴニストっつうカナダ出身のバンドあたりから進めよう。こないだ出した「ララバイズ・フォー・ザ・ドーマント・マインド」がセカンドアルバムだそうで、2007年リリースのファーストアルバム「Once Only Imagined」はまだ聴いていないけど、今回の「ララバイズ・フォー・ザ・ドーマント・マインド」はかなり進化したセカンドアルバムってことで評判がよろしいのとジャケット写真が何となく~って気がしたので聴いてみました。

 「スリップノット+ゴシックメタル+お姫様の歌声」ってとこで、こんなのもカナダから出てくるのか、と驚くがカナダだけあって骨がある部分はアメリカとの違いを感じさせてくれるし、もちろんヨーロッパのバンドとも違う。それはわかるが、何せ凄い組み合わせだ…。メインボーカルはアリッサ嬢という紫色の長い髪でアニメのファンタジー世界から出てきたような格好で艶めかしく美しい歌声を聞かせてくれるので、メロメロって人も多いんだろうけど(笑)、なんせ音に驚く。ジャケットの神秘性に惹かれて美しくも激しい音世界かと思っていたら、超スピードメタルのデス系のノイズの中で歌姫が歌っているワケだよ。デス声も半分くらいを占めているので、なかなかキツイが、それよりもスラッシュメタル以上のスピードのメタルで、多分これ以上は速く出来ないだろうってくらいのもんだ。巧さはさすがなんだけど、聴いていると疲れる(笑)。やっぱり慣れてもこれはキツイ(笑)。

 そんなことなので楽曲の云々ってのは何とも言えないんだけど、まぁ、ドラマティックに頑張っているというよりはストレートなデスメタルに近いんだろうと…、3曲くらいで限界だったなぁ…、ちょっと趣味じゃなかった(笑)。





Rancid - Let the Dominoes Fall

 今ではNOFXと双璧を成すメロコアの雄、且つ70年代オールド英国パンクの雰囲気をしっかりと受け継いだバンドとも云えるランシドも新作をリリース。何と6年ぶりの新作ってことで期待が高まる様子だが、ここまで評価されたのもアルバム「Rancid 2000」があったからではないかと。いや、「Rancid 2000」は思い切りハードコアパンクで一般的には決して受けないアルバムなんだけど、そういうのを見せたことで余計にランシドってのは本当にパンクが好きなんだ、でも自分達の音楽は今のメロコア系なんだ、っていうのがわかってきてさ。良いな、と。

Let the Dominoes Fall Rancid 2000

 「Let the Dominoes Fall」というタイトルで、今作にして初めてメンバー全員がジャケットに写っているという、そしてこのジャケットを見ても分かるようにやっぱり古き良きパンクのスピリットが好きなんだろうなぁというのが出まくっていてさ、まぁ、まんまと戦略にハマるワケですよ。中味の音を聴いてみるとこれまでのランシドと同様に思い切りメロコアでして、ここまで良く作れるもんだと思うくらいに傑作かもしれない。些かメロディがワンパターン化してきたような傾向はあるけど、まぁ、それこそがバンドのメロディというところなのでよろしいんじゃないか。

 しかしアルバム全体が間髪入れずに流れてきて、そしてランシドの特徴っていうのかメロコアの特徴かもしれないけど、イントロって短くて歌がすぐ入ってくるから曲の切れ目を気にすることなく、そして継ぎ目なく聴けるんだよ。面白いよね。そんでもっていつものスカパンクもあるから飽きないようになってるし、「Disconnected」のキャッチーなメロディの後に「I Ain't Worried」というラップとスカトパンクを混ぜたような曲が投げかけられ、更に「Damnation」へと元々のランシドの持つスピーディなメロコアに戻るというような展開もよく出来ている。しかしベースラインの巧さは相変わらず渋いところでキメてくれる。「Civillian Ways」なんて聴いているとメロコアとか忘れてしまうくらいにアメリカな香りのする曲でして、こういうところが深みのあるバンドなのだ。見事。

 こういう単純なアルバムって何かしながらっていう時に聴くには丁度良いんじゃないだろうか?流行のジョギング中とか掃除中とか(笑)。軽快でスピーディでメロディがあって短い曲で複雑な展開はないし全く何も考えずに聴けるっていうものだし。多分凄くマッチするんじゃない?

NOFX - Coaster

 しばらく新作レビューをサボっているとこうまでリリースされているのかと思うくらいにたくさんアルバムが出ていることに気付く。まだまだたっぷりと残された新作群…、適当に紹介していくつもりだけどやっぱり古い作品とかその周辺のジャンルとかにも手を出してしまうので、果たしてどこに進むのやら…。メロコア系についてはホントに最近目覚めたジャンルで、常日頃から聴くだろうってもんでもないんだけど、やっぱりスカッとするものなのでたまには気になるものなのだ。そしたら大御所NOFXも新作をリリース。

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NOFX - Coaster Coaster

 NOFX「Coaster」2009年リリース。

 アメリカのアメリカをおちょくりながら世界をおちょくる、おバカなバンドでここまで来てしまったNOFX。既に25年目に突入だとか…、凄いよな、やっぱ。メロコアってのがポップだから続くワザかもしれん。まぁ、それはともかく、この新作の価格には驚いた。アメリカでは10ドル以下で発売されているし、日本でも1000円で売られている。アマゾンでも950円とかで、何でまた?って驚いたんだけど、それこそ元祖パンクの姿勢かも。カネのないファンにできるだけ安価でスピリッツを提供するんだ、というものはクラッシュが築いていたステータス。もっとも今の時代だからダウンロードに対抗してってのは大きいんだろうけど、それでもインパクトある値段だ。

 さて音の方はもちろんいつものNOFX節なのでポップでキャッチーで速くてハードなものからメロウなものまでぎっしりと詰め込まれたアルバムで、この時代に12曲30分くらいの収録ってのも珍しいけど、よくわかってる。だから凄く聴きやすいし、楽しめるんだよ。聴いたことのある人にとっては特別な変化もなく、いつもの、ってだけかもしれないけど、あまり聴いたことのない人にとっては割と面白い世界。テクニックとか高尚な、とかを求めてはいけないけど(笑)。まぁ、子供っぽい部分は多いんだけど、このメロディセンスの高さはやっぱり凄いし、ベースラインの面白さも実はツボ。何と云っても歌声が特徴的でメロコアを決定づけている声、かな。

 裏ジャケットでは過去の自身達のCDをコースターにしているのを見れるけど、今の時代所詮CDなんてこんなもんだろ、っていうおちょくりだろうね。まぁ、そこまでは云わないけどそれに近いくらいに価値は下がっているのも事実か。う~ん、姿勢はパンクだなぁ、やっぱ。



Iggy Pop - Preliminaires

 存在そのものがパンクな人…、それがイギー・ポップだ。パンク以前からパンクだったし今回の新作なんぞは正にパンク的行動のひとつじゃないかと。いや、聴いてみたら滅茶苦茶驚くことは間違いない作品のリリースにちょっと戸惑った。基本的にイギー・ポップくらいの人だと新作ってのをまともに取り上げて聴くってことも実はあんまり機会が多くなくって、前作のストゥージーズ再結成作品「ザ・ウィヤードネス」とかその前のソロ作「スカル・リング」にしてもレビューなどで、「ほ~」と思ってたくらいだった。うん、気軽に聴こうってのがなかったからかもしれない。

プレリミネール ザ・ウィヤードネス
Iggy Pop - Preliminaires プレリミネール

 そんで今回の「プレリミネール」という作品。正直云ってジャケットからしてちょっと違うなぁ~くらいにしか思ってなかったんだけど、何となく最近はこんなブログ書いてるのもあって、ネタ的に聴いてみようかな~っていう気楽な気持ちで何の前評判も見ることなく普通~に手に入れて聴いてしまったワケだが…。

 「ヲイ!?」ってなもんだ(笑)。

 適当に取り組んだモンだから曲目も何も気にしないでMacで再生…、最近はCDプレイヤーとスピーカーで腰を据えて音楽を聴くということも少なくなってきて、大体がMacで再生しながら何かしてる、ってな感じなので曲名も何も見たけりゃ見るってなスタイルだったんで気にしなくてね…。そんで、最初からブツブツ呟くようなイギー・ポップの超低音歌声が流れてきて、ふ~ん…ってな感じで気にもせずに、その内に爆音が始まるんだろうか?なんて重いながら流していると…、途中から聴いたことのあるメロディへ…。「ん?これ、「枯葉」じゃね?」ってな感じでして…。曲目確認するもフランス語なので、こんなんだっけか?程度で何かおかしいな…くらいの認識。

 さて、そんな調子で次の曲も妙~にシャンソン…、その次はジャズボーカル…。しばらくするとようやくちょっとロック的な「Nice To Be Dead」ってのが始まってイギー・ポップらしくなるんだが、驚いた。こういうアルバムを作る、歌う、っていうこと自体が自分をぶち壊すというパンクな人だったなぁ~と。そうなると俄然面白そうになってきてアレコレ調べるワケだが、爆音でがなり立てて歌うことに飽きたってことらしく、シャンソンやジャズボーカルを聴いている状況でアルバムを作ったからこうなった、というものらしい。

 しかしまぁ、驚いたアルバムだったわ…。こういう衝撃を与えられる人ってそうそういないなぁ…。次はデヴィッド・ボウイあたりがこういう作品出してきてもおかしくないな…。



Green Day - 21st Century Breakdown

 今やアメリカを代表するバンドのひとつになってしまったグリーンデイ。元々がパンクだったというのも最早随分昔の話として語られるレベルではあると思うが、一般的にはパンクバンドのひとつなんだろうなと思う…、いいのかね(笑)?いやいや、そういうジャンル的なことはともかくとして、グリーンデイというバンドの音楽センスが世に認められたってことで、新たな世界を構築したことに変わりはなくって前作「アメリカン・イディオット」でモンスターバンド化してしまったってことだ。そこで期待されまくった今回の新作「21世紀のブレイクダウン」。バンド自身も不安というかプレッシャーはあっただろうけど、そこはさすがに百戦錬磨のキャリアを持つバンドなだけあって上手く対処ってとこか。まぁ、彼等もアラフォー世代だからそのヘン上手く、ね。

21世紀のブレイクダウン アメリカン・イディオット
Green Day - 21世紀のブレイクダウン(Japan Version) 21世紀のブレイクダウン
Green Day - American Idiot (Holiday Edition Deluxe) アメリカン・イディオット

 世界中で話題沸騰、そして売れまくっている「21世紀のブレイクダウン」だが…、いやぁ~、面白い。21世紀のバンドとして聴くならばここまでポップでキャッチーで爽やかなロックが一杯詰め込まれたアルバムならば売れないハズはないし、とんでもなく完璧に出来上がったアルバムなワケだが…、決してオリジネイターじゃないってのがこのアルバムのミソ(笑)。

 70年代ロックを好きな人なら最初っから笑える…というか「ん??」ってなって「もしかして…?」ってな感じで古き良きロックのオマージュが散りばめられている。もちろんメロディ自身はグリーンデイのオリジナルなんだろうけど、あまりにもあまりにも…、ってトコか。それは歌メロだけじゃなくてバックのアレンジやサウンドにも現れているんだけど、凄いのはそういうモチーフを基としながらもグリーンデイの音としてきっちりと纏め上げているところ。だから知ってる人が聴いても面白いし知らない人が聴いても、それ自体が良い作品だから好きになっちゃうっていう正にロックのツボを押さえているんだな。ある意味ラモーンズみたいなもんで、どれもこれも似たような…っていう形容詞は付くもののやっぱ凄いな、っていう世界。それを独自のコンセプトストーリーによる歌詞で繋いで纏めているというロック好きにはこれでもかというくらいに気になる要素を詰め込んでいるのも策士か。騙されて聴いてみると面白いぜよ、こいつは。

 モチーフはスウィートやスリー・ドッグ・ナイト、ビートルズ、クイーンやザ・フーなどなど…。彼等が子供の頃にラジオから流れていたロックが身に染み込んでいて自分達のサウンドと相まって自然に出てきているんだと思うし、見かけはともかく案外良い奴らなんだろうな、という気がする(笑)。ここまでロックを達観してプレイできるプレイヤーってのも少ないんじゃない?「21世紀のブレイクダウン」…面白いアルバムだわ。



Stratovarius - Polaris

 バンド活動歴が長くなるとバンド内でもマンネリ化するサウンドってのもあるし、一方ファン側に立つと新たな領域にバンドが入っていくとやはり賛否両論勃発というコトがよく起こる。その中でバンドのメンバーがコロコロと替わっていくことでバンドの中の血を入れ替えて少しずつリフレッシュしていくってなこともあるが、ソングライティングを担っていた主軸が入れ替わってしまったらどうなるんだ?ってなこともままある話。まぁ、ジャンルは違うけどエヴァネッセンスとかもメインソングライターが脱退してセカンドアルバム「ザ・オープン・ドア」出したら、これがまた変わらない路線だったりして驚いたけど、ストラトヴァリウスほどの複雑な音を持つバンドでもメインソングライターが脱退しても音が変わらないってのは凄い。

ポラリス エレメンツ・パート2

 こないだリリースされた12作目のアルバムってことで「ポラリス」。昔の作品全てを聴いているワケじゃないのであまりどうの、とは云えないけど、概ね好意的に受け入れられるアルバムなんじゃないかと。早い話が往年のストラトヴァリウスの栄光はしっかりと持っているレベルの作品、ってことだ。メロスピって云うんだろうけど、健在も健在で、アニメソングのような歌メロに超ハイスピードなヘヴィメタル、更にインギーを超えるスピードギターソロっつう感じでね、大変楽しめます。特に速さなら「Forever Is Today」ってのが心地良い。「Blind」って曲も思い切りメロスピってなとこでいいねぇ…。

 鍵盤奏者のヤンス・ヨハンセンってのが自分的にはインギーの所で弾いていた姿が印象深いので、とことんクラシック畑好きな天才肌ミュージシャンだったんだなぁと感慨深いんだが(笑)。それが途中から参加してバンドの要となるくらいにポジションを確立しているってのもやはり面白い。バンド自体は同じ名前なので外から見た印象は変わらないけど中ではアレコレと変わっているんだなぁ…と思うとどこぞの企業みたいに見える…のもちと哀しいが。

 このバンドも結構良い年の人達がやってるんだけど、相変わらずのパワーとエネルギーを聴かせてくれるってだけでありがたい部分あるよな。やっぱ大御所と呼ばれるバンドは率先して頑張ってくれないとさ。ロニーサバスみたいにさ。もうストラトヴァリウスもそういうキャリアだしね。うん、かなり良い新作じゃないか、これ。聴きやすいってのが重要だわ。



Dream Theater - Black Clouds & Silver Linings

 しかし二つしかないアメリカのプログレメタルの大御所バンドが同じ時期に新作をリリースするのはなんでだろうねぇ。同時期の方が相乗効果が高いからか、単に敵対心からか…、はたまたただの偶然によるタイミングの問題ってなことか(笑)。いや、こないだクイーンズライクを聴いて書いたなぁ…と思ってたんだけど、そういえばドリーム・シアターももうじき新作を出すらしいってことで、そうか…と。んで、ネットでちょろっと探すとリリース前だけど、やはり流れていたのでちょっと聴いてみましょう、ってなことで丸ごと聴いてみました。

ブラック・クラウズ・アンド・シルヴァー・ライニングズ(限定盤) トレイン・オブ・ソート(SHM-CD)

 「ブラック・クラウズ・アンド・シルヴァー・ライニングズ」というタイトルで6曲入りの大作。パッケージ的には三枚組の限定版やらなんやらとリリースされるらしいけど、あくまでもオマケだろうからやっぱり本編の面白さがどこまで?ってなモンでしょ。自分的にはドリーム・シアターってのもそれほど思いを入れて聴いたことがないので、過去の経緯とか作品群と比較して云々と云えるレベルではないので、まずは正直な感想ですが…。

 やっぱ巧いなぁ~…。曲の良し悪しとか出来映えってのはともかく、巧い。リズム隊からギター、歌も含めてだけどやっぱギターが巧いわぁ~。それと結構ストレートなプレイの中でワウペダルかけてインパクト出したりするんだけど、それがまたしっかりとクセのある音になっててね、やっぱり好きなんだろうなぁ、ってのがわかる。バンド全体としてはもちろんかっちりと細かいところまで詰め切って出来上がっているので繊細な部分まで出来上がっているところがドリーム・シアターらしいのかもしれん。

 音世界はやはり楽曲レベル高いよね。飽きない音だし追求したくなるもん(笑)。ただ、自分的にはやっぱり好みではないなというだけでして…、はい、そうなんですが…、うん、キライじゃないけどハマり切らないってかさ。深みの問題かねぇ…。それでもこの作品の質の高さは異常なくらいだと思う。感動的だもん。最初の曲からして15分くらいの組曲で圧倒的に迫ってくるワケで、それがまた凄いしさ。こんだけメジャーになってもまだ大作を一曲目に持ってくるという度胸は大したモンだ。

Mastodon - Crack The Sky

 ヘンなジャケットだなぁ…、と思いつつもそこに書かれていたレビューに軽く目を通すとえらく好意的なコトばかりが書かれていて、まぁ、普段はあまりレビューの内容なんてあまり見ないんだけどちょっと気になるなぁ…と。とは云っても結局音楽なんて言葉では伝えきれるハズがなくて、せいぜいどんな感じのバンドです、とかヘヴィな音なのかポップなのかってな感じのコトは云えるけど複合的になっているロックの場合は説明が付かないことが多い。クリムゾンだってどんなバンド、って表現仕切れないでしょ。うん、そういうことなんだが、まぁ、気になったのでどんなんかね、と。

クラック・ザ・スカイ ブラッド・マウンテン(初回限定盤)

 マストドンというバンドの4枚目の作品となった「クラック・ザ・スカイ」。バンド自体の活動歴は割と古いらしいので多分結構な歳なんだろうという気がしているが、それはともかくどんだけヘヴィでヘンな音が聞けるのかと楽しみにしながら聴いてみると…。正にミクスチュアーな音…、ヘヴィでハードな音が中心なんだけど、楽曲構成が割と凝っているってな感じだけど、繊細緻密に練られているというのではなくもっと豪快に展開していくというような感じなので、メタリカ…的なのかもしれない。うん、そのヘンじゃないかな、近いとすれば。プログレッシブな要素も入った…という見方もあるけど、まぁ、そういう解釈もあるかなという気はするが、ちと違うかな。今のアメリカのヘヴィロックって結構凝ったことしてるからこういうのが出てきてもおかしくはないし、珍しいとは思わないけど、アルバムとして聴くと実に良くできてる。

 重いんだけど、スジがあるから良いんかな。ちょっと歌が弱い気もするが、バックはやっぱ巧いね。アメリカから出てくるバンドは根本的に上手くないと難しいってのが条件だからこの辺はさすがだが。評判ほどの傑作名作には聞こえないけどよく作られてる、という印象。しかし面白いのは事実で、ギターリフとか曲の作りとかは21世紀型のものだなぁと。



Michael Schenker & Gary Barden - Gypsy Lady

 昨年の全盛期メンバーでの来日公演のライブの模様が目に浮かぶ…とは言い過ぎだが、そのライブの時に既に「Schenker Barden Acoustic Project - Gypsy Lady? - Dance Lady Gipsy? Dance Lady Gipsy」はオープニングソングとして会場で流されていた、とのことで…、んなもん覚えてないに決まってるだろ(笑)。まぁ、話題にはなっていたし、アコースティックアルバムをリリースするかもしれんってな話はあったから、そん時に聴けば良いだろうってな感じだったが、それが実際にリリースされたのに驚いた。

ジプシー・レディー Thank You 3
Schenker Barden Acoustic Project - Gypsy Lady? ジプシー・レディー

 なんつうのか…、感慨深いってんじゃないけど、そうかぁ…という郷愁感漂うところですな。もちろんシェンカーのギターは大好きなので期待もあるんだけど、来日公演のゲイリー・バーデンの歌声からしたらかなり不安なんだけどな…と。そんなゲイリー・バーデンの歌を最高だ、と称して絶賛してしまうマイケル・シェンカーもどうなんだろうか?なんて思いながら聴く…。

 おぉ~!かなり良いじゃないか~!軽快っつうか結構不思議な世界。ゲイリー・バーデンの歌声もさすがにスタジオアルバムなのでかなりよろしい感じで、快活に響いています。もしかしたらHM系よりもAOR的なのが合っている人かもしれないな、などと。そして我らが神、マイケル・シェンカーですが、もともとギタリスト的思想もあるけど楽曲指向が強い人なのでアコースティックを持たせても全く安定したシェンカー節を聴かせてくれます。そして楽曲のアレンジはアルバムタイトルに「ジプシー・レディー」となっていることからもわかるように、パーカッションとフラメンコ的エッセンスを散りばめた音世界で、何だろ、笛の音とかもあって全然HMとは無縁の世界。マイケル・シェンカーのギターのルーツってそういう所にあったのかなぁ…。もちろんテクニックや弾き方、細かい音色へのアプローチやひとつひとつの音に感情を持たせるという部分では正に神がかり。この手のアルバムで何度も聴きたくなるっていうのは少ないけど、この「ジプシー・レディー」は相当深みのある作品だから聴かないと損するな、っていう部類だ。

 もともとマイケル・シェンカーはアコースティックアルバムシリーズで「Thank You」っつうのを4枚リリースしていて、今回の楽曲は基本的に「THANK YOU 4」からのチョイスで仕上がっているみたいだが、そのアルバムは随分昔に聴いたきりで覚えていない(笑)。なので、またどこかで聞き比べてみたいもんだなと思ってはいるが、圧倒的にコッチの「ジプシー・レディー」を聴くだろうな…。割とBGM的に聴いていても悪くないけど、やっぱりゲイリー・バーデンがいるからロック的になっちゃうかな(笑)。

 う~ん、やっぱりマイケル・シェンカーの味は忘れられないな。ここの所話題がいくつか出てくることも嬉しいし、やっぱ今でもギター的には素晴らしいのだと。そういえば最近になってエイミー・シュガーとのアルバム「Under Construction」も国内盤がリリースされたみたいで、これもまたどこかで…。







Yngwie Malmsteen - Angels Of Love

 またまたアルバムジャケットで、なかなか面白そうなヨーロッパ的センスの綺麗なお姉ちゃんでどんな音なのか興味津々~ってなことでめざとく見つけたのは良いけれど、アーティスト名見てちとがっくし…っつうかどこか納得(笑)。まぁ、いつもダサいジャケットで自分が写っているだけのような人が何故にこんなにオシャレなジャケットになってしまったんだろうかとアチコチのレビューを読んでいると、レーベルのオーナー兼奥様でもあるエイプリルさん起用とのことで…。そんなに奥様主義になる人だったんだろうか?などと妙なことしか考えなくていかん。まぁ、三回も結婚してりゃいつも新鮮な、ってことだろうかもしれんけどな…。

エンジェルス・オブ・ラヴ パーペチュアル・フレイム(DVD付)
イングヴェイ・マルムスティーン - エンジェルス・オブ・ラヴ エンジェルス・オブ・ラヴ

 …てなことでこないだリリースされたBGM作品「エンジェルス・オブ・ラヴ」。うん、BGMにしかならないんだよ、これ。昔作ってリリースしたバラード系の作品の再録作品だから。とは云ってもバックには鍵盤?かハープシコードみたいな音したギターが鳴ってて、そこに主旋律をギターで奏でるというもの。故にインギー得意の速弾きはほぼ全て封印状態で、あくまでも旋律とメロディをギターで奏でるという叙情さに徹底した作品になってる。まぁ、ちょっとバランス悪くてバックの音に埋もれているようなミックスなのでなんかBGM聴いている感じになっちゃうんだけどさ。こんだけ歌もドラムもベースも何もないとこうなるんだなぁ…というのと、さすがに美しいギターを弾く人だ…という新たな感動もある。やっぱりクラシック畑の人だな、ってのは所々で聴かれるクラシックギターでの瞬間速弾き…、これはスウィープじゃなくてフルピッキングによるものだから味が出るんですよ。ま、インギーらしい、ってんじゃないけど、音的な味ね。エレキで鳴らしていてもボリューム奏法を巧く使って結構音に変化を持たせているのも面白い。普段のインギーじゃぁそういのも一切無視して弾くのみ、って感じだったから(笑)。ここでようやく新たなる領域に突入していくのだろうか?

 過去リリースした作品中心とのことだけど、自分的には全部のアルバムを聴いていないので、どういう変化で…とかは全然書けないのが残念…。でも、この「エンジェルス・オブ・ラヴ」は「エンジェルス・オブ・ラヴ」として美しいな、と。やっぱりヨーロッパ人のセンスってのはず~っと残っているもんだなぁ。ちょっとそうしようと思ったら直ぐヨーロッパに回帰できてるんだもん。音もジャケットもセンスも(笑)。アメリカでは売れないだろうけど、ようやく自分らしさを見つけられてよかったんじゃないかな、などと大人の意見(笑)。うん、次は弾きまくりのクラシックメタルを期待しましょう~。

 しかしこの人、よく作品をリリースするよな…。去年も今年も一昨年もリリースしてるんじゃないか?



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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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