Klaus Nomi - Klaus Nomi

 オペラってマジメにキチンと聴いたことないし見たこともない。これでは音楽ファンとしてはやっぱり大したことはないワケで、所詮ロック小僧なワケだと自覚する(笑)。高尚な音楽というものも存在するしクラシックの世界ってのはやっぱり芸術を創り出してるもん。産み出しているのではなく創り出している。ロックは割と産み出しているってのが多いけど。ま、そんな言葉遊びはともかく、オペラ歌手ってどんなんだろうなぁ…と思いつつロックでオペラの声やってるのって…、フレディ・マーキュリーくらいしか思い付かんなぁ…とネットで適当に検索。すると、これだ。

オペラ・ロック(紙ジャケット仕様) Simple Man

 「オペラ・ロック」っという邦題が付けられていたが故にヒットしまくった。ロックオペラだとちょっと違うけどオペラ・ロックだから、これだったんだ。そうか、なるほど…と。そういう分類で聴いたことはなかったし聴いたのも随分と昔の話で果たしてどんなんだったか…。っつうかあるのか、これ?とアレコレ…。印象深いジャケットとクラウス・ノミというキャラクターの濃さが圧倒的で、ウケるとかそういう次元を超えていて圧倒的なインパクトだよね。デヴィッド・ボウイとの共演でテレビに出ていた映像は見たことあるので、そのインパクトが強かったのと、ちょっと前にスカパー見てたらクラウス・ノミの生い立ちみたいな番組やってて、こんな人だったんだ…と改めて感じた記憶がある。結構苦労して変態的なことをやってた節もあるのと、そもそも素質があった、ってのもあるんだろうけど、やっぱりアングラな方だったんだと。

 そしてアルバム「オペラ・ロック」。なんつうか…、ナメてるっつうのか、アヴァンギャルドっつうのか…、斬新な展開と歌…。もともとオペラを専攻していたってのもあるからオペラチックな歌には多少できるだろうというものだったんだろうけど、基本パフォーマーだからちょっと無理があるんじゃない?なんて感じはあるけど、上手いヘタを超えて圧倒的にクラウス・ノミの世界。サウンドはニューウェイブ的な無機質なテクノ的サウンドが基本だけど、歌がもうヘン(笑)。冗談としか思えないけどさ、こういうのって他にいないしやっぱ独特のパフォーマンス世界。

 …ず~っと誰かの何かのアルバムに似ているなぁ…と思ってるんだけど何だっけかな?こういう手法と曲調と歌って…、思い出せない…。

 そして「The Cold Song」を聴いてふと思い出すのはあのスネークマンショー…、そうそう、これだ(笑)。こんなにシリアスな曲なのにウケてしまうのはいかん(笑)。





Emmanuel Booz - Le Jour ou les Vaches ...

 ユーロロックの追求ってのは過去にあまりやったことがなかったんだけど、適当に抜粋して名盤らしきものをアレコレと聴いていた程度。ただ、それも熱中するっていうのでもなくてこういうのもあるのかぁ、って感じで楽しんで聴いていたんだよね。英国モノはもうひたすらとことん聴いて追求していったんだけど、ユーロって情報少なかったし名前覚えられなかったしなかなか難しかったから、ってのもあるかもしれん。考えようによってはユーロの方が一時期だけ盛り上がっていただけなので集中して追求しやすかったのかもしれないけどね。なのでそんなに深く漁っていなかったんだが、ブログ初めてアチコチで目にしてそのうち聴いてみたいのぉ~と思っていたレコードがエマニュエル・ブーズって人。今の時代に於いてもCD化されていない名盤ってことで、ひとつの興味を惹くんだけど、その分簡単には手に入らないんだろうなぁと。その気になれば簡単なんだけど、どこまでその気になるのか、っていう…。聴いたことないんだからその気になるかならないかわからんし(笑)。ってな感じだったのが、ふとレコード漁りしてたら中古で状態の良いレコードを発掘♪これは~、ってことで入手して初めて聴いてみました。



 1974年リリースのセカンドアルバム「Le Jour ou les Vaches ...」ってことらしい。ジャケットのインパクトが絶大なので一目で覚えたけど、久しぶりにワクワクしてレジで買い物して家に着くまで楽しみ楽しみって感じでね。なかなかそういう盤って多くないから久々。もちろん速攻でプレーヤーにセットして聴いたさ。いやぁ~、最初はなんつうのかね、これ、「へ?」って感じ。もっと楽曲的に凄くて展開が激しくて強烈なのを期待していたので、この歌の凄さってのは期待してなかったんだよ。だけど、歌がとんでもない人だったんだな、このエマニュエル・ブーズって人は。やっぱり音楽を言葉で語るのは難しい。ちょこちょこアチコチのレビューをネットで見てたんだけど、基本的に凄さは書いてあるけど何が凄いのかっつうのがよくわかんなかったんだ。ところがこの聴き手にもの凄く訴えかける歌ってのがそのひとつだったってのは驚いた。メロディラインも実は相当インパクトある…、これはフランスだからっていうものも感じるかな。元々シャンソンを歌っていたりした人らしいけど…。

 プログレっつうよりか感情を表現したかったからそのまま表現してみたらプログレというフォーマットが一番似合った、っつうかプログレというフォームが一番表現しやすかった、とか自然にこうなった、ってとこなんだろう。音色の豊かさや情景の美しさってのも表現されていて、決して歌だけではなく全体の作り込みがしっかりと音楽で現れているので名盤と語られるのだろう。ロックかどうかは別として、魂を揺さぶるアルバムであるのは確実。

 まだまだ理解しきれていないし、言葉でも表現しきれていないけど、もっともっと聞き込みたくなるアルバムで、噂の4枚目「Dans Quel Etat J'erre」も入手したくなるね。ただ、しばらくはこの「Le Jour ou les Vaches ...」を何回も聴こうと思う。そんだけ価値あるだろうし、面白そう…、奥深い気がするから。こういうのってあるんだねぇ…。

Pulsar - Halloween

 今は良い時代だ。何か気になってふっと探してみると何かと手に入ってしまうものなのだ。それはデジタルデータであったりCDだったりアナログレコードだったりするんだけど、いずれにしても何かで聴ける、っていう状況下なんだもん。探しても探しても全然見つからないもの、っていうのはよほどのコダワリがない限りは大体揃う。アイテムやコレクションとしてもものはちょっと別だけど、聴いてみたいというレベルであれば多分数日あれば探せるし聴けるんじゃないだろうか。

ハロウィン(紙ジャケット仕様) ストランズ・オブ・ザ・フューチャー(紙ジャケット仕様)

 その昔何かでジャケット写真と共に「名盤」として書かれていて、それがフランスのバンドだから当時の自分にはそれほどコレクションの対象にならなかった、というのもあったが探してもなかなか見つからなかったってのもあったと思う。パルサー?ピュルサー?というバンドの三枚目の作品「ハロウィン」で、名盤と言われているもの。

 ジャケットのちょこっとエロティックな雰囲気を見て、どんだけエキセントリックな音が飛び出てくるかと思いきや、意外や意外なソフトなサウンドが全編を占め、まったりと官能的なエロティックさを感じてしまう作品で、なるほど、そういう音だったのかと。刺激的な音色はほぼ皆無に等しく、雰囲気と空気感でまったりと40分の作品を聴かせてくれる音です。ま、フロイドの世界が一番近いかな。メロトロンの荘厳な雰囲気とアコギなんかでの自然な音色を組み合わせた妖しげ~な感じでね、それでいて結構変拍子なんかももちろん普通に出てくるのでプログレッシブ感はたっぷり。驚く展開なんかはあまり期待できないけど、どこか心に優しい音色が絡んできてホントにまったりとしてくるという不思議な作品。ん~、ドラムが結構小技効いてて面白いね。

 シンフォニック、っつう部類なんだろうけどヤクのないトリップな世界っつうかな、聴けば聴くほどにのめり込むタイプの音なので英国プログレファンでも受け付ける音。逆にユーロファンからするとちょっと驚く音かもしれない。珍しいしと思うもん。こういうの。

 んなワケでこの三枚目の「ハロウィン」で一旦バンドの歴史は終了しているけど例によって再結成してるのかな。ま、そこまでは手を出してないけど、おフランスの中では貴重なプログレバンドのひとつ♪

Sebastian Hardie - Four Moments

 南半球でロックを奏でられる国ってのは非常~に限られていて、その中のひとつにはオーストラリアってのも入ってくるけどやっぱり人種が違うような印象を持っているのは果たして自分の偏見?ま、多分そうだろう(笑)。それでも地球はひとつ、なんて言うのもありだが、そんなことはどうでもよくて…、はい、いや、オーストラリアってのは割と世界的にロックを生み出している国でもあって、メジャーどころはもちろんAC/DCだったりするんだけど、70年代半ばにも世界に向けて飛び出した…はずのバンドがひとつありました。

フォー・モーメンツ ライヴ・イン・L.A.

 セバスチャン・ハーディーというバンドで、プログレ筋では割と有名なんだけどアルバム二枚しかリリースせずに消えていったオーストラリアのシドニー出身のバンド。ただしその最初のアルバム「哀愁の南十字星」が素晴らしく評判が高く、そのために今でも名盤として誉れ高い作品が残っている。「哀愁の南十字星」は1975年リリースの作品で、全3曲、内A面は4曲の組曲からなる一曲ということで、そりゃまぁ壮大な作品なんだけど、プログレッシヴロックをやるんだ~っていう感じのバンドの曲には聞こえないんだよね。普通にロックバンドやってて曲作ってアレンジアレンジってやり直してたらこんなに長くなってきたので組曲にして雰囲気出しました、みたいな感じ。言い方変えると滅茶苦茶練り込んで創り上げたって感じではない。多分セッションを重ねて出来上がってきた曲じゃないかと。それでももちろん出来上がった作品は凄く構成がしっかりしていてムーグやメロトロンなんかが鳴って雰囲気出ているので、プログレッシヴロックファンにはウケたということだが。

 シンフォニックっつうのもあるけど、それよりもミニマルミュージック的な要素が強い作品じゃないかと思うこともあって、テーマとなるリフレインがキーを変え、楽器を変えて奏でられている点が強くリスナーに訴えかけてくる曲作りで、終盤にはそのメロディに戻ってくるとほっとするという感じになっているのだから聴覚による繰り返しのミニマルサウンドの効果は大きい。それでB面でのギタリスト的エゴの発散による弾きまくりはこのバンドの本質を吐き出している気がする。難しく考えずに演歌…違う、歌うギターを弾きまくる、みたいなところ。それこそがバンドの指向性としてのシンフォニックな叙情性を出しているので日本人なら泣いて聴けるメロディというのも哀しいがハメられる。ゲイリー・ムーアをゲストに復活してくれたらさぞや面白いくらいにハマる曲だろう(笑)。そして最後も10分を超える大曲で締めてエモーショナルにキメてくれるのだ。

 オーストラリアという大地から出てくる音とは思えない音でもあるが、この感情的な作品は南十字星に捧げる意味で実にピッタリなタイトル。そしてオーストラリア出身の唯一無二の叙情的なサウンドを奏でるバンド、として位置付けられるのも納得。もっと他にもあるんだろうけど、結局セバスチャン・ハーディーしかメジャーでは知られていないしね。

East - Huseg

 プログレッシヴロックの進化論は大きく二つに分かれていったようで、ひとつは70年代のバンドの雰囲気をそのまま継承していくある意味正当派とも云える進化。ポンプロックなんてのはこの部類に入ってくるだろうし。そしても一方はテクニックがあったが故にテクニカルな路線に走ることでどうしてもクロスオーバー的な音に走る人達。自分的にはどっちの路線もあまり好んで聴くことなく70年代の深堀が趣味だったんだけど、こういうブログやってると興味の対象も広がっていくので、あれこれとチャレンジしたりしてます。

Huseg Jatekok

 んで、これ。イーストの「Huseg」っつうのを手に入れてきたワケです。ハンガリーのバンドだっけなぁ…とうろ覚えながらもジャケットのかっこよさもあって、昔から印象的だったんでつい手を伸ばしてみて…。1982年リリースの作品だったんだ…とちょっと驚きながらも、そしてしっかりとハンガリー盤のアナログだったのでジャケットはもうペラペラの紙だし、中紙も薄いくて破れてるし、なかなか大変な状態だなぁと。ただ、そういうのって、そもそもレコードなんてものが何十年も存在するなんて考えられてないもんな、普通。故にミントコレクションは貴重になってしまうのだろう。

 さて、このイーストの「Huseg」っつう音の中味だが…、先に書いたけど、プログレッシヴロックの進化途中と言っても良いくらいにフュージョン的なテクニカルな側面とプログレッシヴロックの叙情的な面とを持ち合わせたサウンドでした。ただ、荘厳さとか重さってのは意外と感じられなかったので、ジャケットの印象からはちょっとズレたかな。もうちょっと荘厳さがあるとよかったんだが、それ言ってると英国ロックになってしまうのでハンガリーという国のバンドとしてはこれくらいが良いのかもしれん。音階もちょっと変わっていて東欧的な部分なのかな、なんて感じるのも多々ある。骨格的には好ましいタイプのバンドだけど、ちょっと軽いかな。まぁ、時代を冷静に考えるとわかるんだけど、ハンガリーでは80sってのはどんな時代だったのだろう?ふとそんなことが気になった時代の作品。

 う~ん、シンフォニックで良いなぁ~、これ。何回か聴いているとハマってきます♪

P.F.M - Jet Lag

 ロックバンドでは主要な人物というものが大体在籍していて、概ねそういう人物がバンドを引っ張り解散させていくことが多いのだが、時には主要な人物が脱退してもがいた挙げ句別のバンドのような音世界で甦ってくるというのもある。不思議なのは主要人物が抜けてもまるで音が変わらないバンドもあって、果たして何が主要だったのかと首を傾げる事もあるが(笑)。さて、マウロ・パガーニという主要人物を欠いたP.F.Mというバンドの行く先はどうなったのか?

Jet Lag マウロ・パガーニ~地中海の伝説

 時は1977年にリリースされた「Jet Lag」という作品がその答えのひとつ、もうひとつはもちろんマウロ・パガーニがリリースしたソロ作「マウロ・パガーニ~地中海の伝説(紙ジャケット仕様)」だね。…とまぁ、なんとなく知ってることを書いたけど音的な所での感想ってのはあんまり記憶にない。ってのも昔聴いた時には好みでなかったから。んでまた今聴いてみるんだけどさ。全体感で言えば、ロックの世界から逸脱しつつあるのかな、と。自分的に言えば綺麗になりすぎてるんだよね。音がさ、ロックの音じゃなくて多分テクニカルなフュージョンとかクロスオーバー系の音色しているんだもん。作品的にはプログレって言えばプログレなんだろうけど、もっと民族的なものに根ざしているっていう方が近いかもしれん。いや、駄作ではないと思うし、テクも聴いている感覚も悪くはない。ただ、もっと激しさとか重厚さとかを期待しているとちょっと違う。マウロ・パガーニではなくアメリカ人のバイオリニストを入れて制作されているというが、やはりエキセントリックな面は異なるのかな。それよりもギターの音だったりもっと影ながら凄いなぁ~ってのはベースだね。フレットレス?らしいけど、良い音刻んでて長時間の曲であればあるほど面白いのはプログレの醍醐味。

 ぱっと聴いてどこの国のバンドかを判別するのは非常に難しい音色を出している。時代背景からしたら全く売れないだろうと思う面もあるし、その分フュージョンの世界ならば受け入れられた世界じゃないかな。でもちょっとプログレ過ぎるか(笑)。やぱその中途半端さがロックなのかなぁ~。しかし歌が入ってくるとどうにもピーガブをイメージしてしまってよろしくない。

 ちなみにジャケットはよく見かけるのが英国盤仕様っつうか全世界仕様らしいけど、イタリア盤は紙飛行機を真横から描いていて背景は雲が描かれたものらしい。何気に世界向けのリリースを分けているのはイタリア語と英語盤の違いの表れでしょ。

Mauro Pagani - Mauro Pagani

 アチコチで評判の良いアルバムだったので一度聴いてみたいと思いながらもなかなかCD買うまでは進まなくて、そのまま放置になっていたマウロ・パガーニの最初のソロアルバム。PFMでの活躍云々ってのもまだまだ自分的にはきちんと把握できていないので、そこでソロ作品がどうの、と言ってもなかなか進まないわな。それでもふと思い立ち、というかレコードを見かけたので、そういえば…ってことでアナログ入手して聴いてみる。それにしてもこのキングのアナログ盤、綺麗な美品で素晴らしい。国内盤はしっかりしていて良いねぇ。

マウロ・パガーニ~地中海の伝説(紙ジャケット仕様) 真夏の夜の夢(紙ジャケット仕様)

 1978年リリースのPFM脱退後のファーストソロアルバム「マウロ・パガーニ~地中海の伝説」。ジャケのイケメンを前面に出したアイドル性が売りではなかったと思うが(笑)、かなりファンを惹き付けるものではあるだろう…。この人ってバイオリンとフルートを吹く人、なのかな。詳しく調べ切れてないのでよくわかんないけど、いいや、そういうのは後回しで。

 ロックに於けるバイオリンのヒステリックさというか音色の特異さは非常にインパクトが強いので好きなんだけど、こういう形で聴けるバイオリンってのはロックの領域なんだろうか?と疑問符を抱くレコードではある。プログレとかユーロロックとかのファンだからこの「マウロ・パガーニ~地中海の伝説」を好きになれるかと言うのはちょっと音楽的には違うと思う。でも、新たなる領域の発見という意味では好きになれる可能性は大いにあるんだろう。実際自分も思ったけど、これ、凄く爽やかで熱い感じ。んで、イタリア独特のしつこさはほとんどないので聴きやすい。そしてバイオリンの音色はもちろん、女性ボーカルが一部入っているんだけど、結構強烈なボーカルで、熱い国の歌なんだよね。それが強烈で、間違っても普通に英国とかアメリカとか日本とかでは出せない音だわ。民族音楽的とか地中海音楽をベースにとか良く言われているけど、よくわからん。地中海ってこういう音楽なのか?ただ、あまり聴いたことのない土着的な音楽ではある…。

 こんだけバイオリンを聴かせてくれるインストものの多いロックのアルバムって少ないんじゃない?多分音楽のレベル的にも非常に高いものだろうし、バックにはアレアやPFMのメンバーが参加しているようなので、テクニック面ではもちろん安定した演奏だし、自分の追求したい音をしっかりと出し切れたっていうトコか。これが満足度高かったためか以降のマウロ・パガーニ自身の音楽活動は第一線ではあまり見られなくなってきたとか…。やっぱり常に物足りない、なんて思ってるくらいが丁度良いのかもね。

Il Rovescio della Medaglia - Contaminazione

 アナログ盤ってやっぱ心地良い音がする。今となってはちょっと音圧もないし音の透明感もないんだけど、風情があるし何よりも雰囲気と空気がしっかりと封じ込められているというのかな、幻想かもしれないけど、丸いアナログの音で聴くレコードのプログレサウンドは時代を切々と反映してくれている気がする。CDばかり聴いていると余計に久々にアナログに触れた時にそう思う。

汚染された世界(紙ジャケット仕様) 我思う故に~イオ・コーメ・イオ(紙ジャケット仕様)

 さて、最近ハマり込んでいるイタリアンなものの結構な代表的アルバムってことで、割と目についたのが、このRovescio della Medagliaっつうバンドの「汚染された世界」。通称RDMと呼ばれるらしいが、もちろん全然知らなかった。ま、ただ覚えやすいジャケットだったのでふとアナログプログレコーナーを見ていると出てきてさ。昔はアナログのプログレって高かったから厳選して買ってたけど、今は安いので気になるもの何でも買うという状態で(笑)。特にイタリアンなんつう自分的に新たなジャンルに進出しているから余計だね。

 んで早速聴いた。もちろん一回じゃわかんないから何回も聴くんだけど…、バッハ知らないからこのアルバムがバッハのフレーズを頻繁に流用している、とかいうのはよくわからん。なので、評論家みたいなことは書けないんだが(笑)。そうだねぇ、印象だけで言えばクイーンとEL&Pとハードロックを混ぜたイタリアンだな(笑)。冒頭から美しいコーラスワークで攻め立てて何だろ、ムーグ?の音が飛び交うのだよ。曲構成的にはもちろんクラシカルな手法で、その辺はプロデューサーがニュー・トロルスの名盤「コンチェルト・グロッソ」と同じ人らしいので、わかるが…。基本、このバンドはハードロック上がりということでギターがかなり活躍しているのが聴きやすい。しかしイタリアンなドラマーはみなこういうジャズに影響されたような、言い方変えるとマイケル・ジャイルズみたいなドラムを叩くのはクリムゾンの影響?そして歌についてもあまり入っていないんだけど入ってくると結構メロディーがしっかりしていてキャッチーだったりするのも名盤たらしめているところ。

 う~ん、シンフォニックっつうのかね、こういうの。英国では出てこないコテコテ感はもちろんイタリアンとしてあるんだけど、イタリアン好きにはちょっと綺麗すぎるのかもしれない。ま、それでも暑苦しいが(笑)。その辺のバランスが好まれているんだろうな。

 バンド名はメダルの裏側って意味らしいが…、メダルの裏側って何を思い出す?平等院鳳凰堂ってのはちょっとボンビーな発想か(笑)?

Celvello - Melos

 紙ジャケ=アナログのミニチュア版が続々とリリースされることで一昔前二昔前のレアアイテムがどんどんとミニチュア版で手に入るようになり、それはもう好きな人からしたらありがたいお話。そしてこれから、もしくは最近こういった世界に参入してきたファンはありがたい状況になっているワケだ。しかしそれら紙ジャケ品などを買う人の多くは多分、既にアナログで持っていた人やもしくは初期のCDで持っていた人などだと思うし、多分初めて買うという人は半分もいないんじゃない?なんて思ったりする。それが故に中古CDや中古レコードの市場では紙ジャケがリリースされると旧盤が出回ったりすることが多い。しかもレアアイテムであればあるほど何度もリリースされるので、結果市場は飽和状態になり安価にならざるを得ない部分もある。プログレやユーロ系なんてのは市場キャパが結構決まっていたりするので、飽和状態になると一気に安価になることもあって、なかなかお得…。

メロス(紙ジャケット仕様) パレポリ(紙)

 イタリーもんにちょっとハマっていながらもそろそろお腹一杯になりつつある今日この頃、それでも前述のような状況下によって引き起こされた市場原理に従ってラッキーとばかりに購入してしまった…、チェルベッロの「メロス」です。そうじゃなくても名盤として誉れ高いので普通に買おうかと思ったけど…、いや、ま、いいか、と(笑)。ラッキーに購入♪

 さて、来歴は一応活字では知っていたけれど、それがどういう事を示すのか、まではよくわかっていなくて…。オザンナというバンドのギタリストさんの弟さんによるバンドで、もちろん兄ちゃんも参加しているという代物。だからと言ってオザンナにサウンドが似るということはないハズなんだけど、似ているワケだ。っつうかそうらしい。自分的にはそういう識別が出来るほどイタリアン通じゃないので、まぁ、似ているのかも知れないけどやっぱイタリア全般的にこういう熱いサウンドなんじゃないか?なんて思う次第だけど、それでもやっぱり卓越したギターテクニックが光る。なんでもまだ、この弟君は10代後半だった頃のギターとか…。凄い。そして音も色々な雰囲気の楽器が散りばめられていて、もちろんイタリアンに熱くてしつこい歌も健在、もちろん変拍子でプログレッシヴな展開も当たり前に出てきて、それがまた迫力あるのだ。かなりヘヴィなサウンドだけど、一枚聴くと相当疲れる音で、そこにギターが細かく凄いことやってたりして…。

 う~ん、イタリアって凄いなぁ。でも結論的にはまだまだホントに好きだ、という領域まで入り切れてない自分のロック概念があって、どこまで入り込めるのか楽しみ。そういう名盤がたくさん転がっているのも拍車を掛ける要素です。

Quella Vecchia Locanda - Il Tempo Della Gioia

 ちょこちょこと赤黒のCD屋さんに行くと色々と出ているなぁ~と実感するんだけど、それにしてもコーナーを独占しているのが紙ジャケコレクションっつうのが「常に」ってのが何とも顧客ターゲットをきっちりと見据えているというか制作側も好きで作っているというのか…。果たして今はいつの時代なんだろうか?と思うくらいだ。それは本屋の音楽雑誌のコーナーでも同じで、表紙を飾るバンドを見ているといつの時代の雑誌なんだ?と思うくらいにクラシックロックな連中が表紙を占めていることが多い。CD屋に行っても紙ジャケ再発で古いのばかりが並んでいる。基本的には紙ジャケってのはアナログと同じなのでアナログ盤の方がでかくて馴染み深いので好きだし、紙ジャケの良さってのはあまりわかっていない。まぁ、ただそれで新たにCD化されるものもあるし、廃盤が再発されて手に入れられる、しかもリマスターされていたりするからそれはそれで良いんだろう。今後日本のCDはどんどん紙ジャケ化してSHM-CD素材みたいなのに進化していく方が良いのかもしれない。っつうかそうなりつつある気がする…。

歓喜の時(紙ジャケット仕様) クエラ・ヴェッキア・ロカンダ(紙ジャケット仕様)

 そういうことで最近店頭で見かけるジャケット。一昔前はスーパーレアなアナログアイテムとして名が高かった記憶はあるが、すっかりその影もなくなり、今ではその音が評価されているようで。もちろんその音の評価が高いのが当然と思える、そして値段が高かったのも分かる気がするクエラ・ヴェッキア・ロカンダの「歓喜の時」です。1974年リリースの二枚目の作品で、この手のバンドが二枚アルバムを出すってのも珍しいことだし、それがどちらも傑作ってのも珍しい。イル・ヴォーロくらいじゃないだろうか、そういうのは。いや、イタリアンロックって詳しくないのであまり語れないんだけど、最近はその辺もちゃんと系統立てて追いかけ始めていてね。うん、改めてイタリアンの熱い極端な展開が心地良いので。

 この「歓喜の時」っつうのはホントにねぇ…、胸がドキドキするような繊細なピアノとバイオリンがキレイで、ゾクゾクするんだよね。歌にしてもギターにしてもさ。2曲目の「様式美的」っつう曲なんてホントに美しいし、正に叙情的なシンフォニック曲。そして3曲目の「歓喜の時」はアルバムタイトルになるだけあって全ての要素が詰め込まれた曲で、ギターも良いしもちろんピアノもバイオリンも…、なかなか言い表しにくい独特のイタリア調。ここまでがアナログA面でして、B面は大曲2曲。これがまた、壮大なコーラスとか目まぐるしい展開とかコロコロした感じの音がどんどん出てくるので面白い。この時代のスネアの音ってこういう音なんだけど、好きなんだよね。軽めだけど…、クリムゾンに影響された音なんだろうけど、非常に聴きやすくてよろしい。

 うん、イタリアもん、徐々に聴いて感動していこう…。で、一方では全然違うジャンルのものも追求し始めたのもあるけど…。自分の雑食加減を楽しんでる毎日♪

Le Orme - Elementi

 イタリアンロックは奥が深い。簡単には制覇できないのは当たり前としてまず名前が覚えられない(笑)。だから非常に混沌とした印象がついて回る…のは自分だけ?多分そういう理由もあってなかなか進みにくいコレクションなのだ…。んで、こないだもレコ屋でレ・オルメという名前は非常に有名で、アルバムも「 フェローナとソローナの伝説」が傑作と知っていたバンドのなんとなくの雰囲気で手にしたアルバムがこちら「Elementi」。

Elementi Felona e Sorona

 驚いたことに2001年にリリースされたアルバムでメンバーも結構替わっているとのこと。いやぁ~、ジャケットがどこかで見たことあるような古くさそうな感じだったのできっとその頃のものだろうと勝手に解釈して入手したのだけど、まさかそんな最近のとはね。ネットで調べてみるとポール・ホワイトヘッド=ジェネシスの初期のアルバムジャケを描いていた人ってことでなるほど、ならば納得ってなとこだ。まぁ、それでも別に評判は悪くないのでいきなり新しい作品にも手を出させられたってことで聴いてみます。

 この「Elementi」がまぁ、いつの時代かと思うくらい余裕にプログレをやっているのですな。ちょっと洗練された音色ってのは時代の産物としても、構成や曲の作り方なんてもうイタリアのユーロロックではなくってどっちかっつうと英国のプログレ風に出来上がっていて、やっぱりキャリアのあるテクニシャンは違う。面白いかと言われると、ちと考えるけど、レベルは相当高い音だし、よく出来ているアルバム。多分、新しい作品=年寄りなので若気の至りのような熱気が籠もっていないのが自分的にはハマり切れない部分じゃないかな。音だけで言えば相当に凄い気がする。ツボにハマる手立ては全て知り尽くした人達による作品だから思い切りのめり込める音だし。

 昔からのプログレバンドとかが再結成してライブはともかくアルバム出したりするようになってるけど、どうなんだろうねぇ、そういうのは。嬉しいっつうのもあるけど、買って楽しみに聴くか?って言われると結構自信ない。よっぽど思い入れあればそういう感覚もあるかもしれないけど、ちょっとなぁ…。そういう否定感はあまりに保守的なリスナーなのかな。できるだけアグレッシヴに聴いていきたいんだけどね。

New Trolls - UT

 叙情派と言えばイタリアンロック…、月初にイタリアンで始まったくせにまたここに舞い戻ってきているという有様。英国の牧歌的なものを聴いていたらコテコテに叙情的なものを聴きたくなってきていくつかのユーロコレクションを紐解いて見ました。こういうのって気分にならないと聴かないので丁度よかったんです。

UT     (紙ジャケット仕様) コンチェルト・グロッソ(紙ジャケット仕様)

 あんまり詳しくないんだけどその辺のバンドで好きだなぁ~って思った中のひとつにニュー・トロルスってのがあってね、もっとも最初が「コンチェルト・グロッソ」だから思い切りクラシックとロックの融合による傑作っつう、そんなバンドイメージだったのでもう一つの傑作と呼ばれているこの「UT」を聴いた時にはちょっと「?」って感じだった。別にオーケストレーションが壮大なクラシックロックでもなくって、普通にイタリアンな、と言うのもおかしな話だけど、かなり方向性変わったんだな…っていうとこか。このバンドって結局はポップスに走るので多様性はお手の物ってことなんだろうけど、短期間でここまで変わってしまうのね。それでももちろんいきなり変わったワケでもなくってコテコテ度はあるけどちょっと爽やかでもある…、そしてどこかハードロック的要素が強くなってきて、鍵盤の比重も高いのかな。壮大な、というのよりもテクニックで曲を聴かせるっつうのもあるしもちろん壮大な楽曲もあるけど、総じてギターが目立つハードロックみたいな要素強し。5曲目の「Nato Adesso 」なんてこのアルバムリリースが1972年でしょ?だから当時最速のギターフレーズでもあったんじゃなかろうか?と思えるくらいのスピードプレイを聴かせながら、即座にメロディアスな味のあるギターも聴かせるという凄いワザ。英国のロック連中ではこうはいかない。ジャズ的でもあるかな。

 しかし…「UT」は白熱して一気に聴けてしまうアルバムだ。ジャケットはシンプルなものでタイトルもシンプルだけど、中味がこれだけ熱ければそりゃ名盤になるわ。この後バンドは分裂してGianni, Frank, Maurizio NicoとNew Trollsになるのでした…。これもまた探してみないとね。ここの所、ちゃんとイタリアンロックっつうのも整理して聴いていこうかな、と思い始めているので…。

Fruupp - Modern Masquerades

 英国ロックとファンタジーってのは割と容易に結びついていることが多いんだけど、アイルランドの音楽とファンタジーってのは何となく…いや、そもそもアイルランドの伝承音楽ってのはファンタジーに近い部分あるけど、どれもブラックな感じなので、ちょっと結びつけることも少なかったんだけど、今更ながらアイルランドのバンドでこれほどに英国的にファンタジーで叙情的なサウンドを70年代に展開していたバンドという存在価値の高さを確信したバンドがこのフループ。Fruuppっつうスペルなんだけど、スタジオにいた幽霊の名前をフループってしていたのでこのバンド名を付けたってことらしい。それくらい日常的に幽霊やレプラコーンっつうのが存在しているのがアイルランドなのだろうか…。

当世仮面舞踏会(紙ジャケット仕様) 太陽の王子+シングル(紙ジャケット仕様)

 いやいや、話題的にはキング・クリムゾンを脱退したイアン・マクドナルドがプロデュースしたフループの最終作品となった「当世仮面舞踏会」ってことが有名なんだけど、もともとこういう気質をしたバンドの音だったわけで、それでも鍵盤奏者が入れ替わっているってのは実は大きな出来事。なぜなら3枚目の「太陽の王子)」までは昔の鍵盤奏者が多くの曲を書いていたワケで、当然作曲者が変われば音も変わるってなもんだけど、あまりその差を感じさせないあたりがバンド、ってことか。

 叙情性は相変わらず素晴らしいもので、実に英国的、もしくは日本的な旋律でして、それもギターでねちっと鳴っているので心地良くしつこい(笑)。それにエレピやらシンセオルガンなんかも鳴ってきて、そりゃもう壮大なファンタジーによる一大絵巻が聴けるってなもんです。プログレとか意識しなくても聴けてしまう音の洪水なんじゃないかな、これ。歌は線が細くて心もとないけど、その分繊細という言い方もできるので、その手の歌が好きな人は悦に入ってしまうでしょ。そういえば聴いているとどこかキャラバンを彷彿とさせる音ってのも面白いね。

 しかし…、面白い音だ。自分的には好きだねぇ、こういうの。ベースが凄く走っていてブイブイとラインを奏でているので躍動感を出しているかと思えば、一気にジャジーな展開になったり歌モノに入ったり、でも基本的には叙情派バンドなのでしっかりと盛り上げてくれるし。ジャケットのファンタジックさも結構徹底していて、この「当世仮面舞踏会」は割と秀作ジャケットでしょう。うん。今じゃ簡単にCDが手に入るみたいで羨ましい限りだが、アナログは大変だったなぁ…。

The Strawbs - From The Witchwood

 ロックの系譜を追いかけることで様々な関連やバンドメンバーの活動経過や仕事内容、人間関係や音楽的趣味などを測っていくことができるのも面白く、なかなか体系化出来ない図が出来上がるハズなんだけど、そういうのを知ってて、というよりも追いかけつつアルバムに親しんでいくといつの間にかあらゆる音楽に精通してしまうこととなる。もっともどこまで追いかけるのか、という自分なりのマイルストーンは必要なのだが…。

From the Witchwood Just a Collection of Antiques and Curios

 今回は面白くて…、二つの側面から同じ所に辿り着いたケース。ひとつはエルマー・ガントリーのヴェルヴェットオペラというバンドのリズム隊が次なる職場として求めた場所でもあったのがこのストローブスでした、ってこと。もうひとつは来日公演中のカーブド・エアーの当時は歌姫だったソーニャ・クリスティーナが短期間ながらもボーカルで参加していたこともあるのがストローブスだってこと。故に二つに分かれて進めてきたストーリーラインがここでまたひとつに融合したっていうケースでして、いや、狙ってなかったんだけど、面白い図式だなぁと。サンディ・デニーが参加していたのは有名な話だけど、実はソーニャ・クリスティーナまでもが参加していたことがあるってのはあまりメジャーな話じゃないしね。

 んなことで、一般的にはリック・ウェイクマンが参加していることで有名になっているストローブスの「From the Witchwood」という作品。これがだな、決してリック・ウェイクマンが参加しているから良い作品というのでもなく、またリック・ウェイクマンが参加しているから有名なアルバムというのでもなくって、しっかりとストローブスの「From the Witchwood」というアルバムとして聴いてみても実に素晴らしい作品で、音的にも英国のトラッドをベースとしたデイブ・カズンズの類い希なるセンスがしっかりと打ち出された傑作なんです。先程のベルベット・オペラのベーシストジョン・フォードさんのベースがここでもまたしっかりとブイブイ言って歌っているんですわ、このベースが。んで、リック・ウェイクマンのオルガンやら鍵盤類がこれもまたしっかりと華を添えていて…。ストローブスってこんなに良かったっけ?と思うくらい感動できるアルバムです。

 1971年リリースの邦題「魔女の森」ってのも神秘的なタイトルでよろしいし、内容の方も全く好みの音色でね、この時期にはピッタリな音♪



Sky - Sky2

Sky 2 Sky

 フランシス・モンクマンの名を一般的に押し上げたアルバムってもしかしてこの「Sky 2」かな。自分的にはリアルで通っていないのでどれだけ話題になっていたとかは全然知らないんだけど、結構話題になって英国ではいきなりのチャート1位を記録したとか…。クラシック畑では既に有名だったジョン・ウィリアムスというギタリストが組んだフュージョンっつうかニューエイジっつうか爽やかインスト系音楽っつうか…結局プログレにカテゴライズされることの多いバンド。そもそもフランシス・モンクマンが鍵盤奏者として参加しているんだけど、これがまた結構な貢献度…というかジョン・ウィリアムスの右腕的に活躍しているワケですよ。さすがにクラシック畑で育っただけあって普通に会話ができる人なのでしょう。

 そういう予備知識はいくつか持ち合わせていたんだけど聴くとなるとこれがまた結構しんどいものがあって、コテコテにロックじゃないと聴かない頃はもちろん手が出ないし。プログレにハマった時でもこれは軽いからってことで後合わしだったし、結局全然聴かなくて、とある時に軽く聴いた程度だったので、今回初めてマトモに聴きました。はい。

 実に壮大なギターインスト…て感じで、やはりクラシックとロックの融合ってのかなぁ…。映画音楽ってのが近いのかもしれない。マイク・オールドフィールドに近い感じがする部分もあるけど、違うのは「明るい」ってとこか。好みかどうかっつうのは別として良く出来ているし、売れたってのもわかる。爽やかだから聴いてて疲れないし、じっくりと時間を掛けて気分をリラックスさせて目を閉じて聴けばそこは壮大な空間が広がるイマジネーションが沸いてくるし、そういう音楽って凄いよな、と思う。多分音の並べ方とか定義とかってのがあるんだろうけど、狙って作れるってのはやはり音を学習してなきゃできないワザだもんね。その辺がロックと違うところか。

 フランシス・モンクマンの仕事を追えばもっともっと色々なこういうセッションが出てくるのかもしれないけど、どうにも裏方仕事が多くて追いかけてみても目立たないってのが彼の鍵盤奏者っていう所以でもあって、なかなか勿体ないというか…。あ…、今日カーヴド・エアー来日公演してるんだ…。

801 Live - 801 Live

ライヴ+ボーナスCD(紙ジャケット仕様) Diamond Head

 クラシック畑で育っているフランシス・モンクマンがカーヴド・エアーを出た後に行き着く先というのは結構興味深いものがある。もちろんクラシックをやっていたことで音楽的な幅が出てきたりバンドに貢献するという側面は大きかったのだが、クラシックを中心としたバンドはほとんどやっていなのも面白いのだ。それだけ野心的で複合的な刺激を求めていた人なのかもしれない。ブライアン・イーノという人はもともとロカビリーが好きな人らしく…、ただロカビリーっつっても音楽ではなくってスコッティ・ムーアのリバーブの音とかが好きだったという逸話もあって、さすが変わり者、と思う次第。マジメにWindowsの起動音を作曲したと云えるのも凄いことだと思うが。

 話は戻してフランシス・モンクマンがイーノのプロジェクト「801ライヴ」に参加…、まぁ、一般的にはフィル・マンザネラのプロジェクトという言い方かもしれないんだけどさ。801ライヴと称されたプロジェクトで鍵盤に座ってます。ここでの凄さはいっぱいあってさ、第一に印象的なのはドラムのサイモン・フィリップスのセンスあるテクニック。ビル・ブラッフォードになる素質十分に出しているドラミングで、大物相手にまるでビビることなく、それよりも自分に絶対の自信を持ったドラミングを聴かせてくれるというのも凄い。テクニック論で言ったらこの頃にはもう完成されていて大物ブリを発揮しているってところ。「East of Asteroid」っつう曲でそれは思い切り発揮されていて、まずぶっ飛ぶ。

 合わせてベースのビル・マコーミックの音も凄い自己主張していて、ちょっとやそっとのセッションではないことが一発でわかるでしょ。それくらいに気合い入りまくった凄いライブ。曲そのものなんてそれほど貴重ではなくって演奏力がこのライブの白熱さを出しているってとこかな。ま、それでもビートルズの「Tomorrow Never Knows」のカバーなんてのは凄くイーノらしくて、迫力あって面白い。「You Really Got Me」にしてもそうだけど、モチーフとしてるだけで凄い充実したプレイが聴いているものを興奮させるね。だからこのアルバムって名盤扱いされているのを知ってる人は知ってる。ただ、ポップさはないので、そりゃもちろんイーノだからヘンなポップさはあるけど、一般的ではないわな(笑)。

 あ、フィル・マンザネラのギターももちろんそつなくよろしいし、モンクマンの鍵盤もしっかりと裏方しているので期待はハズしません。ハズすのは歌くらいか…。いや、気にならないけどね。曲そのものはQuiet Sunやマンザネラのソロ作「Diamond Head」、イーノの作品で構成されてます。いや、しかしサイモン・フィリップスのドラム凄いわ。

Curved Air - Air Cut

Air Cut Love Child

 ここ最近再結成して何と旧作のセルフカバーを中心とするニューアルバム「リボーン」までもリリースしてしまい、更に驚くことに2月には来日公演まで行ってしまうという驚くべき出来事を成し遂げようとしているカーブド・エアー。もちろんソーニャ・クリスティーナ率いる、っていう言い方でいいんだろうと思うが…。

 うん、ここでカーブド・エアーってのはだ、まぁ、コージー・パウエルの「サンダーストーム」を書いた時の発見が面白くてさ。カーヴィー・グロブナーって…、カーブド・エアーの「Air Cut」の時のギタリストで、一曲目の「The Purple Speed Queen」での思い切りノリの良いカッティングギター弾いていた人だもんなぁ…と改めて「Air Cut」を聴いていた次第。まぁ、有名なのは「Metamophosis」なんだけど、アルバム全体的にもかなり異色の出来映えでクラシカルなプログレッシヴロックからもっとロック寄りの演奏と楽曲が収められた作品でロック好きな人には聴きやすいアルバム。それまではバイオリン中心っていうか、クラシカル中心な楽曲だったのでちょっと取っ付きにくい部分あったと思うもん。そんな「Air Cut」なんだけど、どの曲も美しさは持っているんだけど、聴きやすいポップさも持っていて、シンセなんかも登場してきて結構どこ行っちゃうの?っていう状態ではある…。

 結局この一枚だけダリル・ウェイとフランシス・モンクマンがいない作品で、この後も結局戻ってきて一緒にアルバム作ってるし、ヘンなメンバー関係のバンド。まぁ、一番好きなのはこの後再編メンバーでの「Live」なんだけど、この「Air Cut」はおもちゃ箱のような楽しさがある。「World」とか楽しくてウキウキしちゃうような曲で、エディ・ジョプソンが頑張ってる。そうそう、このアルバムのクレジットを見直していて気付いたんだけど、この「Air Cut」が1973年リリースの作品で、プロデューサーはファーストアルバムとも同じコリン・コールドウェルって人。んで、この人1972年にリリースの「Black Sabbath, Vol.4」のエンジニアもやってるワケよ。これほどまでに異なる音楽の両方の制作に関わっているってのは面白い人だなぁと思う次第で。ホントに音的には特に共通点ないから不思議だけど。

 やっぱりバイオリンって楽器は聴いている者をヒステリックな気分にさせる音色だといつも思う。盛り上がるんだけどさ。そういう所を上手く使ってギターと絡み合わせたりして非常にロック的に楽しめるアルバムに仕上がってるし、やっぱソーニャ・クリスティーナの歌声は好きだ。今の姿は見たくないが、この頃の姿は実に艶っぽくて素晴らしい。そこにこんなエロティックなベースラインとバイオリンっつうのがよろしい。もちろん英国ロック的な気品があるから許されるんだけどね♪

 そうそう1990年代初頭に唐突にCD屋に並んだ「Love Child」っつうCDがあって、何だろうな、これは?とず~っと思っていたんだけど、実はこの「Air Cut」期のデモテイクやアウトテイクなどの寄せ集めらしいことが判明。なるほど…、しかしどんな音が入っていたのか全く記憶にないのだった…。

The Alan Parsons Project - Eye in the Sky

Eye in the Sky Turn of a Friendly Card

 ほとんど聴かないビッグネームのひとつにアラン・パーソンズ・プロジェクトっつうのがある(elmar35さん、すんませんっ!)。アラン・パーソンズって人はその筋ではかなり有名でして、特に英国ロック的には相当著名人。んで、自身のプロジェクトでいくつもアルバムをリリースしているってことで、アルバムもレコ屋でよく見たし、名前ももちろんロック雑誌読んでたりすれば出てくるんだよ。でも、聴かなかった。うん、多分受け付けないことわかってたからだと思う。なので今回が初挑戦に近い。

 まさかねぇ、エルマー・ガントリー氏の来歴漁ってたらこんな所にも行き着くとは思わなかった。アラン・パーソンズ・プロジェクトの「Turn of a Friendly Card」と「Eye in the Sky」っつうのに参加しているらしく、後者の「Eye in the Sky」では一曲だけなんだけど、アラン・パーソンズ・プロジェクトでは一番の傑作と言われていることが多かったのでこちらをチョイスして聴いてみたのです。

 まずはそのエルマー・ガントリーが参加している「Phychobabble」っつう曲ですが…、声はそのままのロック声なんだが、どうにもバックの音がキレイ過ぎる…。故に声が全然生かされてないんじゃないか?と思うんだけど、まぁ、こういうのも仕事としてはアリなんだろう。特筆すべき点は全くないんだよなぁ、こういうの。ちなみにアルバム全般的にもAOR的に快適で爽やかでアダルトなロック…っつうかおしゃれでモダンなサウンドっつうか…、こういうのをロックとは言わないんじゃないかとも思うけど、まぁ、そんなところだ。

 エルマー・ガントリーが参加しているのでちょっとだけ期待したけど、やっぱりアラン・パーソンズ・プロジェクトの音だったので…、まぁ、こういうのは自分はやっぱり苦手な部類かなぁ…。でも、こんなブログやってアレコレ探索しながら聴いていると様々な興味が出てきて聴くのも良いでしょう、うん。

Stretch - Elastique

Elastique Life Blood

 60年代末を駆け抜けたクールなスタイルのエルマー・ガントリーがようやく探し当てたギタリストがカーヴド・エアーの「Air Cut」から参加していたカーヴィー・グレゴリーっつう人。どんな所以だったのかまでは知らないけど、意気投合したんだろうな、これだけ楽しいロックンロールやってるところを聴くと。うん、そんな二人が中心になって組んだバンドがストレッチっつうバンドでして、1975年にアルバム「Elastique」でデビュー。当時シングルはそれなりに売れた曲もあったらしいが、さすがに調べ切れてないなぁ…。

 サウンド的には結構好みだったりして、R&Rもあるしファンキーなサウンドを意識したのもあったり、もちろん泣かせるのもあったりするんだけど、無茶苦茶B級の香りが漂っているところもこれまたよろしい。エルマー・ガントリーの歌って声質的には強いんだけど、軽いんで深みが出ないっつうかね、ちょっとロック的には厳しい歌声なんだよね。一方のカーヴィーさんのギターは…、いや、カーブド・エアーでのギタースタイルを知っているとこのストレッチでのギタースタイルって何者?って感じです。結構器用な人なのかな、何でもマルチに弾きこなしているみたいで、どれも大変よろしい音出してる。ちなみにベースのスティーヴ・エマリーさんもかなり面白いベース弾くのでさすが70年代ってとこか。何でもここのリズム隊はWild Angelsっつうバンドのメンバーだったらしいが…、さすがに深過ぎて調べ切れてないなぁ…。いかんなぁ~、こういうのが面白いところなのにね、英国ロックっつうのは。

 んでこのバンド、三枚の作品をリリースして消滅…、エルマー・ガントリーはその最後の頃にコージー・パウエルの「サンダーストーム」に参加しているし、その後にはアラン・パーソンズのアルバムに参加…。60年代サイケから80年代NWOBHMの波まで関わっている人というのもそうそう多くないので貴重な人なのだが…。

Elmer Gantry's Velvet Opera - Elmer Gantry's Velvet Opera

Elmer Gantry's Velvet Opera Ride a Hustlers Dream

 コージー・パウエルのアルバム「サンダーストーム」で歌っていたエルマー・ガントリーという名が懐かしくてついつい漁ってしまった。随分昔にひたすらレコードを漁り続けていた頃に出合った名前のバンドで、その頃は60年代後半のサイケデリック系を模索していた時だったんだよな。もちろん多種多様のバンドを漁ってたワケだが、どれもこれも隙になるってワケでもなく、ただひたすら聴いているだけっていう感じで聴いてたから印象に残っているものって多くない。そういう聴き方が良かったのかどうかわかんないけど、そんな風にアレコレと聴いてて…、それでもTomorrowとかAppleとかOrange BycicleとかJulyなどなどかなり引っ掛かるものはあったんだが…(笑)。

 その時にこの「Elmer Gantry's Velvet Opera」に出会って、確か一緒に買ったのはPrincipal Edward's Magic Theatreの「Soundtrack」だったと思うんだが…、どっちもグチャグチャなポップサイケでいつも頭の中で整理付かなくなってた記憶だけがある(笑)。まとめ買いした時はきちんとジャンルの異なるものを整理して聴くのがよろしいですよ、はい。

 んなことで、名前を見て久々に、今ならきちんと独立した音として聴ける、ってことで聴きましたワケです。うん、軽やかなポップと妙~なリズムチェンジが駆使されてやっぱりサイケデリックな空気を醸し出した時代の成せる業とも云えるアルバム。後に聞かれるエルマー・ガントリーのあの歌声をもっと軽く若くしたものっていうトコか。ま、そのままなんだが…。

 歌を聴いているつもりがいつしかベースが凄く面白いフレージングを弾いているのに耳が行ってしまっていて、このベースってジョン・フォードという人なんだが…、気になって調べてみると、そうか、ストローヴスに入った人なのかと納得…、納得と言うか、なるほど、ってトコだ。ストローブスのベースってこんなに動いてたっけ?これもまた自分の宿題♪ それはともかくこの「Elmer Gantry's Velvet Opera」でのベースラインの派手さは見事なまでの楽しさで、ヘタしたらジャック・ブルースのベースラインなみに動いているかもしれない。もちろん出しゃばっていない弾き方なんだけどね。

 面白いことにそんな好調な作品をリリースしたにもかかわらず、エルマー・ガントリーは自らのバンド名を配したバンドを脱退してしまい、残された面々でヴェルヴェット・オペラとしてセカンドアルバム「Ride a Hustlers Dream」をリリース。こちらは聴いたことないんだけどフォーキーなサイケアルバムらしい。



Cozy Powell - Tilt

サンダーストーム オーヴァー・ザ・トップ

 何だかんだとやってる音楽のジャンル的に交わることは多くなかったけど仲の良いミュージシャンシップとしてジェフ・ベックとコージー・パウエルっつう似たような顔した二人の繋がりっつうのがある。コージー・パウエルって渡り鳥と呼ばれるだけあってホントにあちこちのセッションに参加してたりアルバムにも参加してたりする人でそれだけのテクニックと人脈とセンスがあったんだろうね。ドラマーでソロアルバム何枚も出して売れる人ってそうそういないでしょ。

 ジェフ・ベックもコージー・パウエルのソロアルバムにはゲストギタリストとしてしっかり参加しているし、そういう意味ではゲイリー・ムーアも参加している。マイケル・シェンカーとかいないのかね?まぁ、いいや。他の面々はさ、まだわかるんだよ。どうしてもHM/HR界の人間が多いから。ただこのセカンドアルバム「サンダーストーム」ではジェフ・ベックだったりBedlam時代のボーカリスト、フランク・アイエロさんを連れてきたり、果てはどういう経緯から知り合ったのかカーブド・エアーのギタリストで、後にストレッチというバンドに参加していたカービー・グレゴリーが起用されていて、更に凄いのはそこからエルマー・ガントリーっつう60年代からロックしてる歌い手をも連れてきて参加させているところ。歌の入ってる曲のほとんどはこのエルマー・ガントリーが歌ってる。思い切りハードファンクB級路線ロックな歌声で結構好きな人多いんじゃない?ここに一番驚いたもんね。

 コージー・パウエルのソロアルバムでは一番最初の「オーヴァー・ザ・トップ」が一番有名で一番インパクトある作品だろうから、セカンド「サンダーストーム」にはそれほど印象を強く持っていない人も多いのかもしれん。自分的にもそんなに印象ないけど…、ただ、聴いてみるとまぁ古くさい音だったんだな…と思ったが(笑)、やっぱりゲスト陣が多彩なだけあってミュージシャン的に面白い作品になってる。ゲイリー・ムーアのギターは思い切り泣いてるし、っつうかこの「Sunswet」とか自分のライブでしっかりやってるしね。それと当時のゲイリー・ムーアの心境からしてレーベルとのもめ事だらけの時期なのでストレス発散的に弾いてるハードなのが多いって??かもしれん。ジェフ・ベックとのセッション2曲はヤン・ハマーと絡んでる頃なので、あの音…、作曲がヤン・ハマーだしさ。ただ、ベースはジャック・ブルースってのがへぇ~って感じだけど、意外とおとなしい。もう一曲では鍵盤がドン・エイリーなので、これもまたへぇ~って感じ。「Living A Lie」なんてニール・マーレイとバーニー・マースデンとBedlamのボーカルだったフランク・アイエロっつう布陣で、ちょっと時代が変わっていたらそんなバンドがあってもおかしくなかったって面子だし。それからクリス・グレン…MSGで有名だね、も参加してるし、まぁ、有名な人が多い。んで音も結構面白い。こういう面々の中でもエルマー・ガントリーってかなり不思議なんだよなぁ…。

Jeff Beck - You Had It Coming

ユー・ハッド・イット・カミング ジェフ

 もうじき来日公演を果たすこととなるジェフ・ベック。エリック・クラプトンとのセッションライブもあるようだけど、まぁ、それはそれとして…。DVDではもうじき発売される「ライブ・ベック3~ライブ・アット・ロニー・スコッツ・クラブ」でのBBCライブ版を見ているとクラプトンとのセッションも入っていて、なるほど、二人はまだそうやってセッションするワケね、というのがあるのでこのライブはどうしたものか…。いやいや、この「ライブ・ベック3~ライブ・アット・ロニー・スコッツ・クラブ」を見てからってものジェフ・ベックというミュージシャンをようやく楽しめるようになってきてさ。この人を昔から追いかけていた人って凄く大人なリスナーなんだなと思う。自分なんかはこれからマジメに聴く人間なので楽しみがいっぱいある、っていうところかな。

 そんな再発見なので、もちろんライブ盤からが良いんだけど、その元ネタって何?みたいなところがあって、とりあえず今のところ最新のスタジオ盤でもある「ユー・ハッド・イット・カミング」を聴いてみるワケさ。続けてその後の「ジェフ」をも聴いてみるワケさ。うん、逆戻りしてベックを楽しむ魂胆でね、そうしないとどうしてこうなったんだろうか?ってのがわかんないから。今からじっくり聴いていけるのでそういう楽しみもあって良いでしょ。もちろん昔からアルバムは聴いていたんだけど、そんなにハマり込めなかったのでせいぜい「フラッシュ」くらいまでだったもん。ところが今じゃその逆が楽しい。この「ユー・ハッド・イット・カミング」での衝撃的なサウンドもそのひとつ。

 キング・クリムゾンが90年代に再結成してリリースしたアルバムに「スラック」ってのがあってさ、それを聴いた時に「これこそメタルだ」と思ったんだけど、それと同じくらいの衝撃が「ユー・ハッド・イット・カミング」にはあった。デジタルビートとノイズギターによるハードロックっつう言い方もあるんだろうけど、自分的には最初の「Earthquake」がもう完全なメタルサウンドで衝撃的。インダストリアルメタルっつうのかな。かと言ってギターの音がヘンなワケでもなくって普通にマーシャルの音なんだけど…。この後の「ジェフ」も同様の衝撃で…、いや、凄いインパクト。もちろん普通に弾いてる曲もあるけど…、ないか。どれもこれもが革新的な音と曲で占められているかな。ジェフ・ベックというミュージシャンがこういう革新的なことをやっているから許される部分もあるし、広げられている部分も大きいだろうけど、ヘンにアヴァンギャルドなもの聴くならこの辺の方がよっぽどアヴァンギャルドかも。しかも全員滅茶苦茶巧いから楽しめるし。ギター的には文句なし。

 う~ん、ホントにこんな音やってたんだなぁ…。知らなかった。何が面白いんだろう?って思ってたもん(笑)。ベックって難しいんだよね。多分古いベックを好きな人はここ最近のアルバムの音って結構付いていくの大変なんじゃないかなと思う。でも確実に逆に新作でベックを好きになる人も増えているんじゃないかと。自分はここ最近のベックの作品が凄く興味深くて面白いしね。今更ながら楽しんでます♪

Joe Satriani - Surfing with the Alien

Surfing with the Alien The Extremist

 時代は1987年、高速ギタリスト達がこぞってシーンに出てきた頃、当時最速だったのはもちろんイングヴェイ・マルムスティーンというところに異を唱える者はいなかったが、アルカトラス繋がりでシーンに入り込んできたスティーヴ・ヴァイもこれまた超絶ギタリストだった。しかもその人の師匠がジョー・サトリアーニだ、っていうのをあちこちで声高々と吹聴していたものだからジョー・サトリアーニの知名度も一気に爆発。皆が皆どんな人かと耳がダンボになっている頃に狙ったかのようにリリースされたジョー・サトリアーニの出世作「Surfing with the Alien」。

 いやぁ~、こういうギターインスト作品ってのはそれまであんまり聴いたことなかったから驚いた。ボーカリストがいなくてもメタルギターってのは成り立つんだ…と当たり前なんだけど、初めて気が付いた。ギターインストものっていうとどうしてもゲイリー・ムーアの「パリの散歩道」とかマイケル・シェンカーのいくつかの作品っていうイメージで、そんなのばっかりが続いたら結構大変だよな、なんて思ってたらそのまんまのが出てきた。歌メロのあるべきラインをギターの音色に歌わせているというような感じで、しかもギターソロもふんだんに入ってくるのでこれまた面白い。ともすれば同じようなフレーズや音色で飽きてくるんだけど、この「Surfing with the Alien」はそれほど飽きずに聴けるのは不思議。ちゃんとギターが歌っているからだろう。バックの音がメタルかどうかっつうだけで、基本的にギターが歌っているインストものは面白いものなのだ。

 ヴァイの師匠っていう割に若くて驚いたんだよね。今考えてみるとヴァイの先生ってのはザッパで、ギターとしての師匠はジョー・サトリアーニなんだろう。ザッパのところにいた時にも一緒にあれこれやって教えて貰ってたんだろうね。プレイのスタイルは確かに似ているし、フレーズももしかしたら似ているかも。それにしてもこんだけ売れたインストアルバムってのもなかなか珍しい…。

Steve Morse - High Tension Wires

High Tension Wires Major Impacts

 音楽的ギタリストの達人の域まで入ってくるとリスナー側からした時にはとってもつまらないアルバムをリリースすることが多々ある。それは多分、ギターが好きでギターを音楽的に聴く人と単なるロック好きのギター小僧との違いなんだと思う。前者は音楽的であるが故に、そういうアルバムを好むだろうし楽しめるのだが後者はあくまでもバンドの中の一員であるギタリストというポジションが好きなワケで、上手く華麗に何でも弾きこなすっつうギタリストにはあんまり魅力を感じないのだ。羨望の眼差しはもちろんあるんだけどね。

 そんなことを思い切り実感できたギタリストとしてスティーヴ・モーズって人がいる。何てったって今ではあのディープ・パープルのギタリストで最長在籍期間を誇っているんだから。そうするとスティーヴ・モーズっていうソロイストというのではなくってバンドの一員で何ができるかっていう見方になるもん。それでいてパープルでなけりゃファンは納得しないだろうし。そういう違いだからプレイする側としてはソロアルバムってのを出したくなるのもわかる。

 そのスティーヴ・モーズが1989年にリリースしたソロ名義のセカンドアルバム「High Tension Wires」。簡単に言えば害のない環境音楽みたいなもんです。アル・ディ・メオラみたいに白熱した一本気なギタリストってのでもなく、美しく爽やかに軽やかに、眠りを誘う…そんなインストアルバム。この人の場合はソロもあり、ディキシー・ドレッグスというバンドもあり、そしてこのアルバム以前ではカンサスにギタリストで参加していたってのもあり、その後はパープル…、いやいや、実に忙しい男なのだ。しかも一旦は音楽業界に飽きてパイロットやってたってんだから面白い。天は二物を与えてるよな…。

 正直言って今までほとんどまともに聴いてない人です。ディキシー・ドレッグスは何枚か聴いたけど、特に好むモノでもなかったし、今回の「High Tension Wires」にしてもあまりにも環境音楽なので何回も流さないし、パープルはもう全く聴いてないし…、ってなとこだけど、何となくギタリスト的進行から久々に漁ってみました♪

 そういえばあれこれ調べてる時に遭遇したんだけど、ギターインストでロックのメジャーな曲をカバーしているアルバムが二枚リリースされているのを発見したのでまたいずれ…。「Major Impacts」「Major Impacts, Vol. 2」ね。

Larry Carlton - Renegade Gentleman

Renegade Gentleman Kid Gloves

 ラリー・カールトンというギタリストは非常に変化の激しい人だ。本人の個性でもあるが、一番の変化は暴漢に銃で撃たれて重傷を負ったことだろう。それゆえ、腕と喉ともちろん精神的に打撃を被り、以前の美しいジャズ、フュージョンギターから手を引いてブルースの世界に入り込んでいる。まぁ、この事件の前からブルースに興味を抱いていたらしいので直接的ではないのかもしれないけど、以降のアルバムでは別人とも言って良いほどに世界が変わっているようだ。それでもこれだけのギターを弾くのだから才能豊かな人なんだなぁ。

 1993年リリースの「Renegade Gentleman」。何も知らない頃に入手して、てっきり華麗なるフュージョンギターでも鳴るんだろうな、と思いBGM的に流したところ何の引っ掛かりも美しさもなくブルースが流れてきて、しばらくラリー・カールトンを流したことすら忘れてしまって、何のCDだっけ?と途中でCDを見直した程だ。やっぱりラリー・カールトンと書いてあったので、中味間違いでもなさそう…と。それくらいにイメージと異なるアルバムで驚いた。聞いていても途中で誰聴いてるんだっけ?と思うもん。この人、ブルースマンだっけ?って。

 そういう衝撃を除くとブルースにしてはブルースらしくなく、華麗な側面が残された土臭いブルースリズムの音楽、と言うのかな。もちろんギター的にはフィーリングもしっかりしてるし音ももちろん完璧なんだけど、どうしてもブルースのブルースらしいところってのは難しいみたい。だからサラリと聴けてしまうブルースリズムギター。これはこれで大変良いんだけど。ただBGMになっちゃってさ、環境音楽的ブルースになっちゃうので自分的にはちょっともったいないなぁ~という感じ。多分狙ってる。背景とか何も知らないで聴くと好き嫌い分かれるだろうな。ただ、背景知ると良い作品に聞こえてくると思う。

 しかし…、スティーヴィー・レイ・ヴォーンにそっくりなんだよな…。何か接点あったのか、それとも単に影響されているだけなのか真似しているのか、たまたま同じなのか…、と思ったらやはりハマっていたらしい。へぇ~、ラリー・カールトンがレイ・ヴォーンにハマるって面白い。ホント、レイ・ヴォーンみたいな曲調がいっぱいあって、聞きやすいハズ。ま、それ以上は何も書くことないけど(笑)。

Al Di Meola - Splendido Hotel

Splendido Hotel Friday Night in San Francisco

 新年早々からヘンなものばかり聴いていたんだけど、このアル・ディ・メオラの作品も先日のウチのバンドメンバーでの飲み会で持参されたものだったりする。一体何故アル・ディ・メオラなんだ?とクビを傾げるものだったんだけど…、いや、普段はそんなの聴くことも想像できない人間で、何せキッスフリークだったりするし、不思議なものだ。そんなことで何故かアル・ディ・メオラのアルバム「Splendido Hotel」を持ってきて、例によって「良いぞ~、これ、聴け♪」となるワケだ。そこで「Friday Night in San Francisco」ってアルバム知ってるか?と聴くと「何それ?」となるのだから面白い。単発で何かで耳にしたモノだけを追いかけるのだろう。とことんハマるとマニアックに何でも買い漁る人間なのだが、どこかでその線引きがあるんだろう。

 1981年にリリースされたアル・ディ・メオラのソロ作品ながらも今までのカタログに於いても1、2を争う作品とのこと。アル・ディ・メオラがやりたかったこと、またできることを全て凝縮して入れられているというアルバムで、ゲスト陣もレス・ポールやヤン・ハマー、チック・コリアからスティーヴ・ガッドなどなどと多彩に渡る陣営を迎えての作品、にも拘わらず自分だけでの多重録音作品も入っているという正に集大成アルバムとも云える作品。

 自分的には先の「地中海の舞踏」での超白熱したライブ作品がアル・ディ・メオラの印象なので、他の作品をそれ以上追求したりすることもなかったので良い機会かと。しかしこの「Splendido Hotel」って「Friday Night in San Francisco」の直前のアルバムなんじゃないか、と気付いた。ならば好きになるだろうなぁ~と。まぁ、キライにはならないけど何回も聴くか?ってのはちょっとあってさ。ところがこの「Splendido Hotel」は全くバラエティに富んだ作品で、イージーリスニング的なものからギタリスト的にハマるものとかラテンやら地中海やらアラビアンやらと多国籍なジャンルにまたがる音楽で勉強になります。

 キャリアを見ると音楽学院出なんだね、やっぱ。知的な光明が溢れ出ているし知らなきゃできないだろうしねぇ。音楽家ってのはこういうもんだと思う。そういう人。それが本能でやってるベックなんかと似たようなサウンド出すってのは面白いよなぁ…。最近その辺のギタリストに目覚めてきたのかもしれん(笑)。しかしアマゾン、安い!

Kansas - Two for the Show

 ウチのバンドのメンバーはかなり変態が集まっている(笑)。いや、社会的には普通の人だろうが、一言ロックの話でもしようものなら全員が全員あれやこれやと持論を展開し、誰も彼もがある時は仲間、ある時は議論の対抗者となり得るのだ。そこには社会情勢や家族事情など普通に考えられる話は一切挟まれず、ただひたすらロック話、せいぜいズレても音楽話の範疇だけ。それで一晩中飲んでいられるのだから凄い。毎回おみやげを持ってきたり持っていったりすることも恒例なのだが、先日はなぜかカンサスのライブリマスター盤をもらった。何故?と思ったが本人がかっこ良くて好きだから皆聴け、とのこと。なるほど、そうか…、と過去に全く手を出したことのないカンサスを初めて聴くことに。

Two for the Show カンサス・ファースト・アルバム(紙ジャケット仕様)

 1978年リリースの「Two for the Show」。アナログ時代は二枚組だったけどCDでは一枚物になって一曲カットされていた時代が長く、ようやくにしてCD二枚組でオリジナルアナログに収録の楽曲全てと更に同時期のライブがボーナスで付けられたリマスター作品らしい。一説には音がそれほど良くないなんてのもあったけど、このリマスター作品を聴く限りは相当音良いから、かなりいじったんだろう。

 さて、初めてアメリカのプログレっつうのを聴いたんだが…、プログレか、これ?難しいものがあるなぁ…ってのが第一印象。ただし、楽曲的には面白いし、テクニックもバッチリなのでどこかザッパを聴いている気分にもなった。もっともメロディとかが全然綺麗に作られているので違うんだけど、この軽やかなバンドの巧さと曲の展開は何の引っ掛かりも心に残さずに進んでいくという、正にアメリカな楽曲そのまま…。確かにかっこよい、と言われるバンドだろうと思う。でも自分的にはこれはフュージョンと同じ次元になっちゃうんだよねぇ。全く害のない音楽っつうかさ(笑)。

 多分ボストンとかスティクスなんてのも似たようなモノなのかなと思う。ラッシュはさすがにちょっと違うけど、アメリカでのプログレってのはやっぱり難しいんじゃない?文化的な背景が大きいし、カントリーやブルーグラスからプログレッシヴにはなかなか展開できないだろうしね。最近アメリカの映画とか音楽にしてもそうだけど、そういうのを聴いたり見たりするとやはり長い歴史による文化形成と影響度って重要性を感じることが多いから、余計にそう思うのかもしれん。やぱりアメリカはアメリカンにスカッとした音が良いね。うん、カンサスもそういう意味ではしっかりアメリカンな音です♪

Earth And Fire - To The WOrld Of The Future

 オランダって国は不思議だ。音楽だけじゃなくて全般的にヘン…って言ったら怒られるかもしれないけど、かなり変わっていると思う。だからと言って嫌いな国じゃないけどね。そんなのが音楽にも出ている気がするけど、代表的なのは…、ショッキング・ブルー?あ、最近ではもちろんウィズィン・テンプテーションなんだけどさ。んで、どれもこれもが女性ボーカルなワケでして、この流れからしてアース&ファイアーってのを聴いてみまして…。

アトランティス(紙ジャケット仕様)

 1975年リリースの四枚目「来たるべき世界」です。プログレファンの間では前作の「アトランティス」が最も完成度の高いアルバムということで話題になり、名盤扱いされているんだけど何故かウチにこの四枚目があったので…。っつってもさ、かなり出来映えがよろしいのです、このアルバムも。ちょっと不思議な音がいくつも入ってきているので純然たるプログレ・ユーロファンからはちょっと敬遠されているのかもしれない。もっともそもそもがポップバンドだし、プログレ時代を過ぎるとまたポップ路線に戻っていくという珍しいバンドなので、どっぷりと浸かりきれないのかもね。

 とは云え、初っ端からお得意の思いきり叙情的で泣ける旋律の連発。ギターソロとか涙チョチョ切れまっせ、これ。もちろんメロトロンの洪水も涙するところだけど、それだけでなくってやっぱりメロディラインが綺麗。ま、毒がないっつうか、ひっかからなくって美しいっていう感じなのでロック的な見地からすると物足りない部分はあるけど、前作に劣らずよく出来てる作品だと思う。メロウな曲もしっかり入ってるし、バンドの幅の広さはしっかりと見せてくれている。結構聴きやすいのでちょっと気になる人でも割と大丈夫なアルバムでしょ。

 しかしまぁネットでこのバンド調べるとホントにアース・ウィンド&ファイアーばかり引っ掛かってしまって肝心の情報が調べられないのがちと面倒。でも何度かCD化されているので入手はそんなに困難じゃないと思うんだがどうなんだろ?…って調べてみたら結構大変そうで…。アマゾンにもないんだ…。しょうがないね、勿体ないわぁ~、これ良いよ♪



Sandrose - Sandrose

随分と昔に気になっていて結局買わず仕舞いでそのままになっているというバンドが結構有るんだよね。今更って言うのもあるし、すっかり忘れてたってのもあるし、持ってるけど持ってることを忘れているってのもある(笑)。まぁ、これだけロックの裾野が広がるとしょうがない部分もあるけどやっぱりコレクター的にはよろしくないことなので気を付けなければ・・・と。何の話かと言うと、こないだ久々にプログレッシブ専門店に行った時にあれこれ見ていてその存在を思い出したバンドがあったからだ。

Sandrose

 1972年リリースのフランスのプログレッシブバンド、サンドローズの有名作品「Sandrose」。ホントにね昔からジャケットだけはよく見ていて、どんなんかなぁ~と気になって居て、あれこれ情報を漁っていると結構ヘヴィーな女性ボーカルで云々・・・というのもあって気になっていたんだけどいつも買うの忘れててさ。んで、こないだようやく手に入れました。普通のCDだけど。

 いやぁ~、おフランスのバンドの女性ボーカルモノなのでもっとおしとやかな歌声を期待してたんだけど見事に裏切られたね。良い意味でね。こんなにアグレッシヴでソウルフルな歌声のお姉ちゃんが出てくるとは思わなかったから。だってさ、プログレバンドなのでそんなに熱く歌うっていうんでもないじゃん、ってのがあって、やっぱ美しき女性の歌声で・・・とイメージしてたワケさ。そしたらベーブ・ルースのジェニー・ハーンみたいなお転婆ソウルフル系な歌声でガシガシ迫ってくるという見事な歌声。そしてバックはメロトロンをも駆使したプログレッシヴなサウンド。割と繊細な部分も持ち合わせたサウンドで、さすがに名盤と呼ばれるだけあってよく作られてます。ハマリ込むとかなりおもしろいバンドなんだな、と。

 アルバムの中ジャケとか見てるとステージの様子が目に浮かんできて結構アグレッシヴにライブやってたんだろうなぁというような感じ。お姉ちゃんのノースリーブの衣装もなかなかよろしい。結構音的には英国に近い感じなのでその辺好きな人には好まれるんじゃない?期待していただけのことはある音が出てきて嬉しいよね。最近こういう叙情さと野性味を持ったバンドってのが好みなのでそんな中では見事にヒットした往年のバンドです。

Ibis - Sun Supreme

 イタリアンロック…ユーロロックっていう言い方は今もあるのだろうか?妙に国別に分かれていたりするので情報が多くなってそれぞれきちんと区別する用になったんだと言うことかもしれん。ま、それは良しとしてアチコチ多方面で評判のよろしいこのバンド、Ibis。アチコチっつってもあそことあそこで、ってことだけど(笑)、何となくね、もっと凄く稀少なアイテムなのかなぁ~って思ってたから今の時代にすんなり手に入ってしまって「あれ?」って感じだけど、絶賛されるだけの内容だな、これは。

サン・シュプリーム(紙ジャケット仕様) イビス+1(紙ジャケット仕様)

 1974年リリースの「サン・シュプリーム」一作目、っつうかもともとがニュートロルスなので新人の一作目とはワケが違う。陳腐な言葉でしか書けないんだけど、シンフォニックでテクニックばっちりでコーラス隊もしっかりしててメロウな曲もハードな曲も同居した組曲形式の作品。ちょっとあちこちのレビューなんかも目を通したんだけど、イタリアンロックの雄だったメンバーが英国プログレに通じるようにか、英語で歌っているってのが話題にもなって、英国ロックとイタリアンロックの中間とも呼ばれていたみたい。うん、聴いてみると云いたいことはわかるんだけど、どう聴いても英国ではないロックです(笑)。なんつうのかな、こんなに出来すぎたロックってのは英国にはないもん。ちょっと飾られすぎてるっつうかね、イタリアンです、これは。

 しかし中味はとにかく凄い。アンサンブルや演奏力はもちろんのことなんだが、楽曲レベルの高さと飽きさせない曲展開や進行、そしてバラエティに富んだメロディとアレンジが幅広さを物語る。それでもIbisとしての個性はきっちりと出している名盤。冒頭のアコースティックギターの音色と曲中に出てくる破壊的なサウンドとコーラスワークが極端で面白い。そしてメランコリックなメロディまでもが登場するもののあくまでもバンド楽曲で成り立っているところが素晴らしい。妙な楽器が入ってないってのは自信の表れでもあるし、やはりロックらしい試みの原点ってのが良いね。

 今じゃ当たり前になってきたけど、メタルとプログレの融合ってのもこういうの聴いていると普通にわかるし、そのままじゃないかっつうのがわかる。ってことはその手のサウンドの原点はイタリアンロックにあったのかもしれない。しかしいつも不思議に思うのだが、これだけの優れたバンドを一気に輩出したイタリアンロックという世界はなぜ一瞬だけのものだったんだろう?もっともっと世界的に出てくるバンドがいても良いし、知られていてもおかしくないでしょ、これだけのレベルの楽曲をこなすバンドがいたんだから。でも今はあまり聞かない。なんでだろ?不思議だよなぁ…。

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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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