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Author:フレ
物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。

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The Supremes - The Ultimate Collection 

 女性コーラスグループっつうのはいつの時代でも売れ筋には必ず存在しているもので、それは今の日本のポップスなんかでも多分同様なんだと思う。何となくいつも話題になるのっているじゃない?あんまり名前知らないけどさ。そんなのが50年代からず〜っと続いているワケでして、うん、マーサんとこもそうだったけど何故か当時から破格の扱いだったダイアナ・ロスが在籍していたザ・スプリームス(シュープリームス)もその筆頭。ましてやモータウンの顔役みたいなところもあったらしい。

The Ultimate Collection ダイアナ・ロス&シュープリームス・ゴールド

 いつもの如くヒットソング満載の「The Ultimate Collection」ってのを紹介しておきましょう。うん、こっちはさ、やっぱロックサイドでカバーしている人ってのはほとんどいなくて、多分売れていたからあまりカバーしようっていう気にはならなかったんじゃないかな。どこか自分の発見した曲っていう感じじゃなくって皆が皆知ってる曲っていう感じになっちゃうとね、カバーもしなくなるモンなんだよ。だから後追い世代には名前は知ってるけど馴染みは全然ないグループ。ただし、「You Can't Hurry Love」だけは多分皆聴いたことがある曲だと思う。アチコチで使われているしあのモータウン独特のリズムで奏でられる曲で、恐ろしいほどキュートでキャッチーなメロディがこれもまた素晴らしいもの。今の時代でも立派に通じる軽いポップス。いいなぁ、こういうの。

 他は案の定馴染みがない…。うん、本当にこういう世界が好きなファンの人からしたらとんでもないブログ投稿になってるんだろうけど…、まぁ、ロック好きからしてみたらそういう位置付けなんだよね。ここのとこ一連のモータウンを聴いてみて思うことって、元の歌が素晴らしいのはよくわかったけど、それをロックの世界がやることでかっこよさが増すんだもん。どっちが良いとか言うのではなくテイストとしてそっちのが好み♪ってなだけっす。しかし恐るべしモータウンレーベル。この後80年代半ばにはMCAに売却することで自主レーベルとしての命運は終わったけど、憧れるアーティストも多くってプリンスなんぞは2006年になってモータウンレーベル所属になっているらしい。



The Temptations - The Ultimate Collection 

 モータウンのコーラスグループってのは山のようにあるんだけど、なんとなく知名度が高いのってのがあってさ、それは自分だけなのかもしれないし世間一般から見てもそうなのかもしれないんだけど、テンプテーションズってのがある。改めて曲を聴いてみて、そんなに知っている曲が多いわけでもないし、誰かがこぞってカバーしていたってんでもないからやっぱ知名度が高かったっつうとこか。自分的にはなんでかよくわかんない(笑)。

Gold The Ultimate Collection

 もちろんこれもまたベスト盤「Gold」くらいで適当に聴いているんだけど、おぉ〜、そうか「My Girl」ってコレ、有名じゃんよ。知ってるわぁ〜、と当たり前なのかもしれないけど改めて感動したという(笑)。こういうコーラス技ってツボにハマるんだよね日本人。だけじゃなかったらしいけど、なるほど、これかぁと(笑)。それと「I'm Loosing You」ってロッド・スチュワートがフェイセス時代からカバーしてたアレか?と。やっぱそうだけど…いやぁ〜、全然違うもんだな、これ。どっちも歌うまいけど、ロッドってやっぱロックンローラーなんだ、と。軽くないからね。それと…「Cloud Nine」ってのは当時結構革新的な曲だったらしくって、確かに聴いているともの凄くミクスチュアーな音してるし、新たな試みだったんだろうね、これ。今でも通じるアレンジ力と革新性を持ったポップな楽曲だと思う。へぇ〜、やっぱ作る側は楽しんでるんだろうな。

 この辺の人達のを今の時代に楽しむには多分モータウンベストヒット集みたいなのを手に入れて一気に聴く方が自分の好みもわかるし、カバーされている曲の原曲集めって意味でも重宝すると思うので適当に聴いてみると面白いんじゃないかな。たま〜に聴いてハマるってのもあるだろうし。自分は「Hitsville USA: The Motown Singles Collection 1959-1971」っていう4CDを入手して聴いてます〜。

Hitsville USA: The Motown Singles Collection 1959-1971



The Four Tops - Motown Early Classics 

 1960年代中盤から後半にかけて、ロック界では丁度ビートルズやストーンズ、フーなどが出てきて不良の音楽を奏で始めていた頃となったが、どのバンドでも割と顕著に取り上げてカバーしていたのがモータウンの曲。それもそのはずで、丁度この時期にモータウンが最全盛期を迎えていて、ヒットチャートにガンガンと色々なアーティストを送り込んでいたワケだな。それを聴いた英国の小僧達はそれぞれが虜になってバンドでもカバーしたというワケで、それらを通して自分達もモータウンのヒット曲を聴いていたりするのだ。中でも有名なのがテンプテーションズとかフォートップスとかシュープリームズとか…、モータウンのベストヒット集とか聴いてるといくつか知ってるのが出てくるし、どこかで聴いたことあるメロディもチラホラ…。さすが売れていただけあって今でも何かと流れてくるメロディは多い。

Motown Early Classics 50th Anniversary Anthology

 そこで今回はフォートップスなんてのを。何故かウチにいくつかCDが転がっているので(笑)。っつってもベスト盤しかないけど、ちょこっと調べてみるともう何十曲もの曲が当時のチャートのベスト10に入っていたらしくて、正に黄金期を支えていたコーラスグループだったワケさ。何だろうなぁ、一番印象深いのは…、人によりけりだと思うけど「Reach Out I'll Be There」のあの美しいメロディだろうか…、「Standing in the Shadows of Love」とか …、いや、色々あるわ、ほんとに。前に若い女の子とカラオケ行ったら、結構知っててこのヘン歌っててさ、何で?って聴くと親の世代が聴いていて知ってるって言っててさ、まぁ、そういう世代だよな、と思うが、それでもちと古すぎないか?と。多分三世代目に入ってるな、これは…とふと思った。

 話は逸れたんだけど、ベスト盤って、ホントにベスト盤だわ、これは(笑)。モータウンそのもののベスト盤も捨てがたいがグループ毎のベスト盤もやっぱ面白い。ハマり込んで何度も聴くというのではないけど、こういうの聴いてビートルズなりフーなりがカバーしてたんだなぁと思うとやっぱ研究しておくべき音楽だよね。H=D=Hのトリオ作曲家とかさ、普通知らないじゃん。ホランド、ドジャース、ホランドっつうモータウンの作曲チームの頭文字なんだけど、彼等が曲を作ってヒットさせていたという…。結局日本のアイドルと同じでバックはファンク・ブラザーズの的確な演奏、曲は専門家による狙い通りの楽曲、そして後は歌って売れそうな上手くて人なつこい歌手、という商品作り。それでもしっかりと今の時代に残る作品を作っていたんだから素晴らしいよな。

The Funk Brothers - The Best of the Funk Brothers 

 モータウンの影の立役者として今となっては有名になった感のあるファンク・ブラザーズだけど、ちょっと前までは全く誰も、と言うくらいに知られていなかった。自分もそんなにソウルやモータウンっつうのはマニアックに知らなかったせいもあって、ファンク・ブラザーズなんて知らなかったもん。モータウンのヒット曲の過半数の曲ぼバックオーケストラを務めていたバンドのことです。ある意味、モータウンマジックを創り出していたバンドってことで数年前に「永遠のモータウン」っつう映画が出来ていて、そこで初めてクローズアップされたことでその業績が評価されたという珍しいバンド。

20th Century Masters - The Millennium Collection: The Best of the Funk Brothers

 そういう背景のバンドなので単独のアルバムなんてのが存在するハズがなく、ある種ボーカル抜きのモータウンが彼等のアルバムとも云える…、カラオケじゃないんだからそりゃ存在しないわな、と。それでも一枚だけそんなのを無理矢理リリースしてくれたのがこの「20th Century Masters - The Millennium Collection: The Best of the Funk Brothers」っつうCDで、全編インストもののCDなんだけど音が確かにモータウンの音でして、歌が乗ったらそりゃ誰でもよかったんじゃないかと思うくらいだけど、やっぱその歌い手の個性が重要な役割を担っていたんだな。彼等の演奏だけではどうにも惹き付けられるものでもないし…。もっとも歌ありきの演奏だからそりゃそうだけどさ。

 んで、この「永遠のモータウン」っつう映画…まだ観てないんだけど、バンドをきちんと描いているってことで当時結構な評判になった記憶はあるなぁ。サントラまで持ってるけど映画観てない。ん〜、いずれどこかで観よう(笑)。あ、ファンク・ブラザーズっつっても別にJBみたいなファンクではないのでバンド名に惑わされないように…なんて書かなくても大丈夫か。しかしモータウンの音って個性的だったけど、彼等の功績だったんだなぁと。

Marvin Gaye - What's Going On 

ホワッツ・ゴーイン・オン レッツ・ゲット・イット・オン+2

 ソウル界の名盤として誉れ高いアルバムを挙げよと云うと必ずベスト5内、いや、ベスト3内には入ってくるであろうマーヴィン・ゲイの「ホワッツ・ゴーイン・オン」。正直に書くと…、苦手だ。この名盤を苦手としてどうする、と言われればそれまでなんだけど、何となく重いっつうのとハマり込めないっつうのがある。どこか宗教チックな部分があるからかもしれないけど、自分には音的に受け付けにくいらしい。やっぱりさ、何度も聴いてみたワケさ。だからアチコチで書かれているような優しさとか苦悩の後のアルバムとか向こうの世界から戻ってきてからのアルバムだとか、色々読んで見知った後でも聴いてみるんだけど…、イマイチ受け付けない。

 1971年リリースで、ベトナム問題とか公民権問題などなどを一括りにして歌詞としてもトータルアルバムを創り上げたという意味でブラックもんでは初めてじゃないかと言われているくらい画期的な作品だったようだ。もともと精神的にはシド・バレット並に変な部分がある人だったらしく、スピリチュアルな面でも相当向こう側の人のようだ。だからと言って音楽には凄くそういう美しき世界みたいなのが反映されているのでへぇ〜ってなモンだけど、音的にパーカッションと歌と何となく流れている鍵盤のボーッとした音、ベースとかもあるけどあまり目立たない。なんかパーカッションが辛いのかな…。

 歌メロ的には凄いよく出来てると思うし、一般的に良い曲ってのもわかるんだけど、そこまで弱々しくなれないっつうかなぁ…、似たような曲調っつうか作風が多くて通して一曲って言われればそれまでだけど、メリハリに欠けるし、ちと辛い。このアルバムでこんなレビューっつうのも珍しいんだろうけど、歴史的背景を知って、その時代に聴いていればまた違ったかもしれないけど、今聴いてみると…、ん、自分的にはダメな作品だったなぁ。モータウンの最期の砦みたいな所あったけど、自分的にモータウンってのはやっぱ60年代までかな。その辺が明るくてキャッチーで良いよ、うん。

Sly & The Family Stone - Dance To The Music 

 JBに迫るほどのファンクさとロック色を強めたソウルなグループってのはスライ&ザ・ファミリーストーンとP-Funk軍団くらいなもんじゃないだろうか。プリンスってのもありなんだが、もちっと後の話という感じがするので、やっぱスライかなぁ。もうすぐ、っつうか来週?には来日公演が行われるんだよね、確か。体力の問題からかほとんどステージに出てこないとかあまり評判の良いライブとは聞かないけどやっぱ歴史が動いているっていうのは見ておきたいって心境にさせるものだ。うん、行く予定は特にないんだけど金髪モヒカンでピアノの前に座っていたスライのこないだのテレビでのインパクトはもの凄かった。生きてたんだ〜って感じの方が強くて、そのパフォーマンス性ってのはあまり気にしてなかったけど、どうなんだろうね。

ダンス・トゥ・ザ・ミュージック(紙ジャケット仕様) アンソロジー

 1968年リリースのセカンドアルバム「ダンス・トゥ・ザ・ミュージック」。うん、時代的なモノでこれが良いかなぁ〜と。この後の「スタンド!」は前にもう書いてしまっているし、名作と呼ばれる「暴動」にしてももう書いたことあるしさ。そもそも「暴動」ってちと暗いっつうか独特の世界で夏の暑さに望むファンキーサーじゃないからねぇ。んで、セカンドアルバムの「ダンス・トゥ・ザ・ミュージック」ってのは暗さがまったくなくって、かと言って滅茶苦茶ファンキーで気合いのはいる作品か、っつうとそうでもなくって、その辺の妙〜なバランスがスライ&ザ・ファミリーストーンの面白いところで、ロックバンドでありながらファンクバンドっつうかさ。そもそも白人黒人の混合バンドって珍しいし、しかもそれが60年代に出てきていたってのは凄いことだよね。人種差別が云々って言われていた時代にやってたんだから。んでリーダーのスライはビートルズやストーンズからの影響も明言しているし、音的にもロックフィーリングは出てきているから彼等はロックの世界で認知されてきたんだと。代表的なのはウッドストックの出演によるインパクトかな。

 それで、このセカンドアルバム「ダンス・トゥ・ザ・ミュージック」なんだけど、最初からもうタイトル曲の軽快なダンスソングで、ノリも良いし踊れる曲だもんな。以降、アルバム全編に渡ってキャッチーで明るくてノリの良い、そして全然重くないスライ&ザ・ファミリーストーンの初期のファンクバンドさが聴ける。「Dance To The Medley」はちょっと時代の洗礼を受けていてサイケデリックな雰囲気を醸し出しているけど彼等のファーストの延長だと思えば何て事はない。いやぁ〜それにしてもやっぱりベースラインが面白いし、効果的な音の使い方が既にあちこちでタメされていて、こういった実験が後の「暴動」なんんかで花開くってトコか。

 一般的には結構取っ付きにくいバンドなのかもしれないし、名盤と呼ばれている部分ではスライ&ザ・ファミリーストーンの良いところがわかりにくいかもしれないので、「アンソロジー」とかのベスト盤が良いんじゃないかな、と。ただ、強烈なグルーブってのとはちと違うのでJB並のファンクを期待するとスカされます。気怠いグルーブはお得意だけどね。



James Brown - Say It Live and Loud: Live in Dallas 08.26.68 

 ブルースとファンクの融合なんていう面白い試みを聴いてみると、それはそれで楽しめるんだけどどこか消化不良で、やっぱりモノホンのファンクっつうのを聴きたくなるものだ。しかし、そんなのいっぱい知らないしプリンスに飛ぶっつうのもちとなぁ〜と思うのでやっぱ定番のジェームズ・ブラウンってトコですか。この人、凄く色々な人に影響も与えているしサンプリングもされているので、耳にしたことある人は多いはずなんだけど、いざJBのアルバムを聴いたことあるかと言う段になると途端に手を挙げれる人が減る。多分リリースされたアルバムが多すぎるからなんだろうと思う。自分もそうだけどどれ聴きゃいんだよ、と。ザッパなんかとも共通するし、ブルースメンなんかとも共通するんだけどね、ベスト盤で良いかと言われるとちょっともったいないんだよね。

Say It Live and Loud: Live in Dallas 08.26.68 Sex Machine

 んなことで1969年リリースの強烈なアジテーションを打ち出した問題作、佳作、名作、と呼ばれる「Say It Live and Loud: Live in Dallas 08.26.68」。「Sex Machine」前夜の最高ライブとも言える代物でして、タイトルがインパクトあるので白人からは嫌われたとか黒人支持を圧倒的にしたとか、時代背景を考えるとキング牧師暗殺事件の後、そしてケネディ暗殺の後とアメリカが揺れている時期の1968年8月のライブを収録したものなのだ。だから時代背景を知って聴かないとこのアルバムの本当のインパクトってのはわかんないだろうし、歌詞もしっかりと聴いて取るべきものだと思う。残念ながら自分的にもそこまではきっちりと聴けていないので、ひとつの歴史的作品として聴いているだけなのだが…。それでもその鬼気迫るライブ感は凄い印象的だし、名作と呼ばれる所以だと。

 「Say It Live and Loud: Live in Dallas 08.26.68- 声を大にして云え、俺は黒人で誇りを持っているんだ」と。逆説的な人種差別ですらあるこのタイトル曲は決してハードなファンクソングではないけど、後のJBをイメージするシンプルなファンキーソング。こういうのってホントにリズムだけで進めていくっつうから楽器の音色とか云々じゃなくてグルーブだけで持って行かれる感じ。熱い。アルバム中いくつかはお得意のR&Bバラードがあって、それはもうJBの得意技なので感動しまくりの歌なんだけど、やっぱり強烈なのは「Licking Stick」とかに出ているようなうねるようなベースラインに乗ったチャカチャカしたギター、そしてJBのリズムの歌。これだよこれ。うん、黒い音にハマる人を理解できる思い切りファンクなナンバー。R&Bとファンクの中間なのかな、これ以降のライブとかでは圧倒的にファンクだからね。ま、P-Funkの面子がまだ参加していないアルバムでありながらこのグルーブっつうことはやっぱJBの音楽性だったワケだ。メイシオ・パーカーのサックスはここでも強烈に響いてます。

 暑苦しい夏に暑苦しい音、でも思いきり熱くなれるアルバムでもある音。ロックだけじゃなくてこういう音でも心意気は一緒なんだよね。この時期ってさ、スライにしてもマーヴィン・ゲイにしてもJBにしても、もしかしたらジミヘンにしても黒人が凄く奮起していた頃で、やっぱり根本的なパワーの根元にブラックというのはあったと思うもん。自分的にもあまり触れない部分だけど、ロックの軽い部分では決して相容れられないソウルの深みってあるだろうな、と。んなことを時代を考えながら聴くとふと思った。



James Cotton - High Energy 

 ちょっと変わり種のブルースというワケでもないけど、ハープでブルースを奏でる人ってのは実はそんなに多くない。もちろん有名どころがその名声を欲しいままにしていることが多くで、云わずと知れたソニー・ボウイとかね。後はリトル・ウォルターとかポール・バターフィールドとかになっちゃうんだけど、もう一人有名で且つ変わったサウンドをやっているのがジェイムズ・コットン。ま、顔立ちがブルースメンって感じじゃないけどさ(笑)。それでもマディ・ウォーターズのバックでハープ吹いてたりするのでその筋ではかなり有名な人のハズ。

High Energy Live & On the Move

 1975年にリリースされた自身のソロバンドによるアルバム「High Energy」なんだが…、なんでこんなもんがコレクションにあるのか不思議ではあるが…、うん、何十年ぶりに聴いたんだろう?完全にファンクです、はい。リズムがもう完全にその世界。が、しかし、要所要所に入ってくるギターのソロはともかくハープソロが完全にブルースなんですな、これ。だから凄く妙〜な雰囲気を出していて、このバックのファンキーさにハープの音って似合わないぞ、いや、聴き慣れないぞ、って感じ。ま、でも音楽なんてのは何でもありだからこれを認めてしてどう感じるか?なワケで…、後に流行したソウルジャズみたいなモンだろうか、それを70年代にバシバシやっていたのソウル側の人間ではなくってブルース側の人間ってのが面白い。ファンクとブルースとの接近の面白さを実践している作品。ライブ盤「」の方がたっぷりとそのグルーブは楽しめると思うので、ライブ盤「Live & On the Move」ももちろんオススメ。

 王道ブルースのバックを務めていた人間がこういうのをやるってのはやはりブルースを知り尽くしたからというメンもあるだろうし、それで新たな音楽性を見出すってのは今のバンドミュージシャンでも同じことで、思い切りアンダーグラウンドというか全く注目されない世界でも同じように挑戦し続けていたミュージシャンもいたってことは重要でしょ。知らなきゃ知らないでいいんだけど、ささやかな楽しみだよね、こういう発掘ってさ。アルバムとしてどうだ、と問われると別にそんなに大したモンじゃないけど、いや、中途半端になっちゃってるので難しいんだけどさ、過程を考えると重要な作品じゃないのかな、なんて思う。

Johnny Guitar Watson - Ain't That a Bitch 

 ブルースとジャズの接近というのは様々な所で聴いたり見たりすることが出来て、根っこが一緒なんだなぁとつくづく思うんだけど、同じ黒人特有のサウンドってことは認識していたものの、全く関連性を意識しなかったのがいわゆるファンク。ファンクとブルースの接近というか融合というか合いの子と言うか…、もちろんあってもおかしくないんだけど実際に聴いてみるとそれはどこまでブルースなんだ?という気もする。しかし、一応世間的にはファンクなブルースとして名が通っている人がいて、多分瞬間瞬間で鳴らされるギターの音が非常〜にブルースだからだろうと思う。が、これはどう聴いてもファンクの部類に入る音だよなぁ…という人がジョニー・ギター・ワトソン。だからこそ多分名前の間に「ギター」を入れているんじゃないかと。

Superman Lover: The Ultimate Collection Ain't That a Bitch

 ホントはライブ盤を紹介したかったけどアマゾンにないので、とりあえずベスト編集「Superman Lover: The Ultimate Collection」を挙げておこうかな。ライブDVDなら入手できるらしいので、それもジャケ出しておくとして、とにかく派手な人です。この人ほど多様性に満ちたブルースメンというかファンク野郎ってのもなかなかいないでしょう。「Ain't That a Bitch」(なんつうタイトル…)からしてみても思い切りファンクで、パーラメントみたいなもんでさ、見た目もP-Funkみたいにとにかく派手。ブルースメンの派手さとはちょっと違う、ファンク系の派手さ。ところが「Doing Wrong Woman」なんてのを聴いたりするととんでもなくヘヴィーで切ないギンギンギターが泣いているブルースを奏でてくれるという人で、このギターの腕前がファンクだけをやるには勿体なかったっつうとこだろう。多用なアプローチを試みる素晴らしいミュージシャン魂溢れるブルースメンなのだ。

 ジョニー・ギター・ワトソンという人は、1996年5月にブルースカーニバルを開催した時の来日ミュージシャンだったんだけど、東京2公演を残したままその前の横浜公演の一曲目にてライブ中に心筋梗塞で倒れてしまいそのまま天命を全うしてしまったという、ある意味本望だったとは思うんだけど、日本人からしてみると非常に印象深いブルースメンなのだ。当時まだ61歳だったというからブルースメンにしては少々若目かもしれないが、立派に独自の世界を築き上げたブルースメン…っつうかファンク野郎、ってとこだ。こういう解釈によるブルースとファンクってのもあるんだなぁとつくづく思う人です。

Magic Slim - Grand Slam 

 ブルースメンにあだ名が多いことは名前を見ているだけでもわかることだが、そのあだ名がこれまたいい加減な理由で付けられていることが多くて混乱を招くこともいくつか…。まぁ、有名なのはサニー・ボーイ・ウィリアムスンの一世と二世とか、マディ・ウォーターズだってやんちゃな泥水遊びからだし、ゲイトマウス・ブラウンだって大口野郎って意味だし、みんな適当なあだ名なんだよね。誰でもあだ名なんてのはそういうモンなんだろうけど。それで随分昔にブルースメンでマジック・サムって名前を聞いていて、探していた時期があった。んで、いつしか見つけた〜と思って入手したらそれが実はマジック・スリムだったということで、「あれ?」って思いながらも結構良いブルースメン見つけちゃった〜、みたいな(笑)。

Grand Slam Raw Magic

 1982年発表の「Grand Slam」が一番の名盤と呼ばれていて、確かにこのアルバムから自分も入っているからお薦めできるタイトルかな。割と質素でオーソドックスなパターンのブルース、いわゆる王道ブルースばかりが収められた作品で、ギターにしてもそういうブルース的な音でしっかり入ってくるし展開もそのまま、歌もかったるい感じのブルースそのままで、裏切られるところが全くない教科書みたいな作品。それで個性がないかと言うとそうではなくてしっかりとマジック・スリムっつうスタンスが出ている。ロックファンにもお馴染みの「Walking The Dog」なんてそのままアレンジなしで演奏されているから普通っちゃぁ普通なんだけどやっぱ黒人がやるとかっこいいんだなぁと素直に思ってしまう。ギターにしても線が細くて…そりゃまぁジャズマスターなんつう特異なギター使ってるからだろうけど、グイグイと太い音じゃなくてナヨナヨした感じの音色に太い指で弾いているっつう音でさ、割と面白い。次の「Slammin'」なんて曲もほとんどファンク調のリズムにロングトーンのギターソロが被ってくるっつう面白い試みで、ユニークな人ではあるなぁ。ただ、圧倒的に好きか、って言われるとちょっと困る部分はあるかな(笑)。

 この人も出だしが遅くて80年代以降にメジャーになってきた人なんだけどもちろんそれなりの年齢。大柄な黒人でかっちょよく弾く人。この「Grand Slam」っつうアルバムはもともと違うジャケットでリリースされていたみたいだけどいつしかこのベーブルースジャケットになってしまったらしい。まぁ、いいけど、あまり意味ないよなぁと。ブルースのジャケットってさ、やっぱ本人がデカデカと出ているのが良いじゃん。

Clarence Gatemouth Brown - Alright Again! 

 数年前にアメリカのニューオリンズを駆け巡って多大なる被害を与えた台風カトリーナ。記憶にある人もまだ多いと思うんだけど、ニューオリンズって言ったら有象無象のミュージシャンがたむろしている所でドクター・ジョンなんかが有名なんだけど、ブルースメンも結構その辺に住まいを構えている人も多かったらしい。もっとも台風で飛ばされてしまうなんていうマヌケはそうそういないと思うんだけど、この災害により住居を異動しなければならなかった人は多く、ミュージシャンなんかだったら器材とかもやっぱり水没したりしたんだろうか。などと気になることもあるんだけど、クラレンス・ゲイトマウス・ブラウンというミュージシャンもこの時に生まれ故郷のテキサスに戻ったらしいが、その後すぐに自宅で死去。肺ガンやら何やらとあちこちガタが来ていたらしいが、享年81歳ならまぁ本望かと。

Alright Again! American Music, Texas Style

 1981年リリースの「Alright Again!」。グラミー賞受賞作品ということらしいが、まぁ、そんなのは置いといても実に味わい深いアルバムでして、ブルースっつうのではなくって、もっとルーツ・オブ・アメリカな音楽がてんこ盛り。この人の本業は多分ギターだと思うんだけど、フィドルも器用に弾きこなすし、その他の楽器も手を付けていて正にミュージシャンというデカい黒人。珍しい人で、才能あったんだろうな。ギターフレーズ聴いててもブルースに根ざしてはいるけどどこかフレーズが面白いし、そもそも音色がペケペケなのでテキサスブルースメンらしい音じゃない。ところがフィドルになると良い音していてとてもバイオリンっつう音じゃないのも楽しめる。ケイジャン風なものからジャジーなもの、そしてブルースに根ざしたモノなどなど一辺倒にならない音楽性は彼の財産だ。

 ミュージシャンとしてのデビューは1945年で初アルバムをリリースしたのが72年?ヘンな人っつうかよくそれで生きながらえているものだと思うが、根っからのミュージシャンなんだろう。そういう下積みの長さからあらゆる楽器に精通したんだということか。このアルバム「Alright Again!」では初っ端からゴージャスとはちょっと違うホーンセクションによるご機嫌なナンバーが奏でられ、ペケペケギターが炸裂。う〜ん、ゴキゲンな音でまたまた多様な音楽を聴きたくなってくるサウンド。

Jimmy Reed - Live At Carnegie Hall 

 暑苦しいブルースを立て続けに聴いて、益々暑苦しく楽しむというほぼ自虐的な生活をしているが、あと少しで夏も終わるのだと言い聞かせて…。いやぁ、それにしてもブルーというカテゴリは実に幅が広い。多様化した現代ならともかく、40年代から60年代にかけてのブルースというジャンルでも各々が実に個性的な音楽を作っていて、今更ながらその幅の広さに驚くワケさ。戦前ブルースあたりはどれもこれも同じようなサウンドっつう感じはあったけど戦後ブルースからは凄く発展している。エレキの浸透もあるしレコーディング技術や器材の進歩ってのも大きいんだろうけど、そもそもの音楽性が広い。そんな中でもマイペースで伸びやかにゆったりとしたブルースを聴かせてくれるのがジミー・リード。

アット・カーネギー・ホール(紙ジャケット仕様) I'm Jimmy Reed

 1961年の「アット・カーネギー・ホール」っつう作品。ライブアルバムっつっても実は面白くて人を入れないでカーネギーホールでライブを行って一発録音したという代物。別にカーネギーホールでやんなくても、と思うけど、やっぱりその辺はステータスかね。カーネギーホールっつったらやっぱり名所だから、そこでのライブ盤つったらそれだけで箔が付くってもんだ。んなことで無人のカーネギーホールライブ盤。まぁ、それでも。この人のブルースっつうのは全く問題なくって…、なぜならジミー・リードのブルースっつうのは日本で言うと憂歌団みたいなもんで、一般にはホームタウンブルースと呼ばれている。要するにまったりとしたラグタイムのようなジャイブのような、そんな癒し系なサウンドばかりを立て続けにやってくれるからだ。故にライブによる熱さってのとは割と無縁で、如何にゆっくりとくつろげる状態を創り出すか、みたいなとこあるし。だから白熱したギターソロが云々とかってのではない。まぁ、珍しいブルースだよね。50年代から60年代にかけて活躍した人なんだけど、結構ヒット曲も持っていたらしく、割とメジャー。ま、あまり知らないけど何かのベスト編集盤とかでは名前を見かけることがあるかもしれない。

 んで、この「アット・カーネギー・ホール」っつうアルバムもそんなジミー・リードお得意のサウンドがたっぷりと詰め込まれているので暑い夏を少しだけ心地良いものにしてくれるね。BGM的に聴いてしまうけど、ジャケットのセンスとか音の雰囲気とかよくできているので割とオススメかも。バンド形式でバランス取れてるしね。うん、いいよ、こういうの。

 そういえば、この人の50年代のアルバムではどういうわけかあのアルバート・キングがドラマーとしてクレジットされていて、喰うためなら何でもやったよ、というアルバート・キングのセリフを裏付けているものだ…。

Index: 8月16日更新 

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