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06« 2008/07 »08

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Author:フレ
物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。

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Thin Lizzy - Shades of a Blue Orphanage 

 アイルランドの音楽家の豊富さというものはきっと想像よりも凄いんだろうな、とことごとく思い知る機会が多い。最近ハマっているクロダー・シモンズにしても10代前半の頃からメロトロンや鍵盤系の楽器をこなして作曲していたそうで、そもそも音楽家として生まれついているのかもしれない。その彼女のメロウキャンドルというバンドは実は1968年頃に結成されていて、あのサイモン・ネピア・ベルの元から一枚のシングルをリリースしている。その後泣かず飛ばずで解散してクロダー・シモンズはイタリアの学校に進むことになったとか。それでも一年後にはまたアイルランドに戻ってきて今度は古楽とトラディショナルな音楽に根ざしたサウンドをやるってことで再度メロウキャンドルを再編成して、スティーライ・スパンやリンディスファーンあたりとツアーに出たりしていたようだ。きっとクロダー・シモンズはそこでも歌だけに留まらずメロトロンや鍵盤を弾いてひたすら音楽の追究をしていたに違いない。メロウキャンドルの楽曲の骨子は大体が彼女の作品であることからも非凡な才能が伺い知れるってもんだ。

Shades of a Blue Orphanage Vagabonds of the Western World

 1972年、メロウキャンドルとしてもデビューアルバムが制作リリースされることとなるが、同時期に同じく同郷のスター、後のスターバンドであるシン・リジィがアルバム「Shades of a Blue Orphanage」をリリースしている。驚くことにその「Shades of a Blue Orphanage」というアルバムのメロトロンとハープシコード担当としてクロダー・シモンズがクレジットされているのだ。メロウキャンドルでツアーを行っている最中に当時まだハードロックではなくアイルランドの音楽にロックを被せたような最初期のシン・リジィとはどこかで知り合っている可能性はもちろんあるわけで、それほど不思議ではないのかもしれないが、それにしても今となってはシン・リジィの作品にメロウキャンドルのクロダー・シモンズが参加している、なんて言ったらやっぱ結構なキャッチコピーじゃない?なんて思って資料を紐解いて驚き楽しんでいるところ。あ、それとレーベルがデラムだからかな…。う〜ん、深い。

 久々にじっくりとシン・リジィの「Shades of a Blue Orphanage」を聴いてみることに。元々このアルバムは好きで聴いていたんだけど、クレジットなんて大して気にしなかったってのと、そんなにメロトロンらしい音とかハープシコードなんて音入ってたかなぁ〜と、にわかに疑問を持ちながら聴いてみたんだな。

 うん、やっぱりあまり入ってない。即ちクロダー・シモンズの出番はそれほど多くはない、ってことだ。ただ気になるのは名曲「Sarah」の原曲でもある「Sarah Versin 1」のバックはもしかして…、ってことか?だよな。う〜ん、シン・リジィの初期の名曲のバックが実はクロダー・シモンズだったかぁ…とちと感傷的になれるか(笑)。

 そんな感じで、久々だったので二回も立て続けに聴いちゃいました。この「Shades of a Blue Orphanage」という作品は割と酷評されることが多くてその要因はまだまだスタイルが確立されてなくて、多用な音楽が消化不良のままぐちゃっと収録されているっていうところらしいけど、そういうところが好きなんだよね。だから名盤じゃないんだけどさ、凄くナマナマしいシン・リジィっていうかな、フィル・リノットの剥き出しの歌そのまま。まぁ、プロ的な意味で良いアルバムじゃない。でも、気持ち的によく分かる作品。

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