Hawkwind - Space Ritual

 モーターヘッドのレミーとして今では有名なのだが、元々はホークウィンドの、という肩書きもこれまた割と有名で、もちろんモーターヘッドのレミーを期待してホークウィンドを聴いても全く徒労に終わるくらいに別のサウンドをやっているのでどっちのファンも被らないのだが、それくらいレミーは振り幅の広い二つの大物バンドを動かしていたってことだ。まぁ、メジャーという感じではないからそれなりなんだろうけど。そんなレミーがバンドの気運と共に一大絵巻を作り上げたのがホークウィンドの名作「Space Ritual」。

Space Ritual 2 ドレミファソラシド(紙ジャケット仕様)

 1973年リリースの名盤「Space Ritual」、と呼ばれているんだけど、なんつうのか、プログレ畑のマニアからは割と絶賛されることが多くて、サイケデリック、アシッド、プログレッシヴというような要素がたっぷりと詰め込まれたいわゆる最強メンバーによる二枚組のライブ盤。昔からジャケットだけは知っていたけど、なかなか二枚組で値段も高かったので手を出せなかったんだよね。随分後になってから聴いたんだけど、今回また久々に手を伸ばしてみました。

 やっぱり、トリップしてないと聴けないかも(笑)。いや、ホントにさ、ひたすら同じビートで延々と効果音もたっぷりとグイグイと迫ってくるドラッグミュージックです。名盤っつうのか、凄いライブで、いわゆる音楽とうのよりはもっと心地良いノイズサウンドに近いヘヴィメタルというかコンテンポラリーというか、サイケです。その中に凄く芯が通っているのがレミーのベースやニック・ターナーのサックスでして、なんでもレコードクレジットにはストリップダンサー「ステイシア」とまで書かれているワケでして、ステージでトップレスで踊っていたらしい。う~ん、他にも詩人担当がいたりして実にトリップしたステージだったんだろうと想像できるだけに映像があれば面白いだろうなぁ、と。

 しかし、このアルバム、聴いているとクセになるかもしれない(笑)。非常~に心地良く溺れられる快楽を持っていて、音楽的に云々とか関係なしにヘヴィでサイケデリックに迫ってくる、それがしかもフロイドとか60年代のサイケバンドとは異なっていて、もっと洗練されてるというのかな、やっぱレミーのグルーブが肝。もの凄いテンションの高いライブで、特に「Brainstorm」なんてもうひたすら1コードに近い音の洪水で、もの凄いテンション。いやぁ~、これ、凄い!

 以降バンドはまだ現役ではあるけど、音楽的には無茶苦茶になっていって、どんな音にも手を付けてみるみたいな感じになっているので実態を掴むのが難しいらしいけど、初期の作品はやはり革新的にで面白いです。「Doremi Fasol Latido」とかね。

Motorhead - Ace of Spades

 いつの時代にも反抗的、反逆的、そして攻撃的な姿勢を音で表そうとするバンドは存在していたし、古くは60年代末期にもブルーチアーやハイ・タイドなんてのは英米で存在していたものだ。70年後半はパンクムーブメントの波もあってより一層そういった音が顕在化してきたが、それに輪を掛けたのがハードコアパンクとか後のスラッシュメタルあたりに発展、まぁ、以降は形を変えまくっているのでよくわかんないけどさ。それでも驚くばかりの攻撃性を今でも聴く度に発揮していると思うのがモーターヘッド。パンクとメタルの間を行く、王道のロックバンド。というかオトコのバンド。

エース・オブ・スペーズ(紙ジャケット仕様) ノー・スリープ・ティル・ハマースミス(紙ジャケット仕様)


 中でも特に話題になるのが「ノー・スリープ・ティル・ハマースミス」か今回紹介する「エース・オブ・スペーズ」だろう。「エース・オブ・スペーズ」は1980年リリースの作品だけど、正直言って以降のバンド、まだこのアルバムに勝ててないぞ、と思う。いや、互角なのはいくつかあるけど、それでもこのインパクトは凄い。しかも嬉しいことにモーターヘッドってのは英国バーミンガム出身のバンドなんだよ。うん、こういう攻撃的なバンドが英国から出てきて世界にその存在をアピールしているグレ具合がかっこよい。バンドのイメージを見るとハーレーに乗ったアメリカ南部のワル達というような印象なんだけど、湿った英国のバンドっつうのがね、いいんだ。

 それで、この「エース・オブ・スペーズ」だけど、もうタイトル曲が有名で聴いたことない人は聴いてみてちょうだい。最初のレミーのリッケンバッカーのベースの音からしてヤバイでしょ。そして始まる轟音ギター、更にレミーのあのダミ声でのシャウト。いやぁ~、これほど迫力あるバンドはあまり見当たらない。どんだけパンクスとかスラッシャーががなり立ててもやっぱ違うでしょ、これとは。テンション高いしさぁ。歌ってる姿ってのがこれまたかっこよくってマイクスタンドからマイクがぶら下がっているように下を向いていて、レミーは上を向いて歌うんだよなぁ。他のこと関係ないぜ、って感じでもうロックだよ。当時にしては相当早くて攻撃的な音だったし、ルックスも相当ワルっぽくて、ロックそのもの。

 ただ、ラモーンズにしても同じなんだけど、熱狂的なファンもつくし、カリスマでもあるんだけど音だけを聴く場合はどうしても似たような曲が並んでしまうので、飽きる(笑)。それがどのアルバムも、となるとさすがに、ね。多分ライブをナマで見たら完全にぶっ飛んでハマると思うけどさ。だから彼等は今でもライブバンドのまま。やっぱ凄くロックだよなぁ。ジプシーともいうけど…、それがオトコ三人で今でもやってるんだからホンモノ。

 WWE見てるとトリプルHのテーマ曲になっているので数年前のレッスルマニアではモーターヘッドが生演奏していた。それがまた迫力満点でさ、大会場の迫力に負けないし、もちろんトリプルHの気合いも相当なモンで、やっぱりプロレスとハードロック/メタル系はよく合う。どっちも男臭くて燃えるんだよ、多分(笑)。



The Exploited - Punk's Not Dead

 80年初頭の英国パンク界はもちろんザ・クラッシュの「ロンドン・コーリング」が圧倒的存在感を持っていたと想像するに難くないのだが、どうしてもパンクという音楽のスタイルから新しい方向性を模索していた頃とも云えるワケで、それは他のパンクバンドにしても同じ事で、ジャムはもちろんあの路線だし、ダムドもニューウェイブ化していったことを思えば、既にパンクは死んだ、と叫ばれてもおかしくない。実際Crassというバンドは「Punk Is Dead」と叫んでいたバンドで、反対の意味を叫ぶためにパンクしていた。そしてもう一つ絶対的に声を高々と挙げて「Punk's Not Dead」と叫んでいたバンドがThe Exploitedだ。

Punks Not Dead Live and Loud!!

 1981年リリースのデビューアルバムが「Punks Not Dead」と題されており、その髪形をモチーフトしたイメージがバンドのアイコンとなり、パンクを代表するバンドとして若者にはウケた。今の時代ならばYouTubeで簡単にどんな格好をしていてどんなスタイルでどんなバンドなのかが確認できるので、それほどの神秘感はないんだろうけど、当時からしてみるとイメージしか先行していなくて果たしてどんだけコワい兄ちゃん達のバンドなんだろう、と訝しんでいたものだ。そして今、多分ブログ書いてなかったら気にすることもなく、また聴くこともなかったであろうバンドなんだけど、つい昔気にしていて全くレコードとか手に入れられなくて自分的には幻のバンドになっていたので良い機会だということで聴いてみました。

 へぇ~、意外とストレートな70年代パンクに近いサウンドじゃないか。シャープでソリッドで短い曲の中で言いたいことをシンプルに歌ってオシマイ、みたいな感じ。簡単に言えば初期ボウイみたいなもんだ(笑)。いやぁ、時代を考えれば日本のパンクバンドの方が進んでいたのかもしれないなぁ。まぁ、それはともかく、割とテクニックもあって、バンドの音もしっかりしている感じ。そしてホントにストレートなパンクスタイルの曲が15曲並ぶんだけどトータル時間は35分程度というのもパンクならではのアルバム。なかなかかっこよいじゃないか、と若い時に聴かなかったことをちと後悔。

 この辺からOiパンクへと進化していくのとハードコアパンクへと分かれていくバンドと出来たんだろうなぁ。なかなかパンクも既に歴史が長くなってきたので変化と進化が面白いかもね。

G.B.H - City Baby Attacked By Rats

 いやぁ~、英国ってのはホントに奥が深い。パンク発祥から数年しただけで更に過激なパンクバンドが山のように出てきて、しかも皆が皆自身の主張を持っているという不思議な国。事にハードコアパンクなんてのは誰もが簡単にできるパンクの発展系だと思われることもあって、やたらとヘタクソなバンドから何だかワケのわかんないバンドまでいっぱいあったらしいが、その中で大きく方向を変えていくサイキックTVとかもあったワケだな。まぁ、深みにハマるのならばThis Heatのハードコア性とDischargeのハードコア性の違いをしかと認識すべきではあるが…。

City Baby Attacked By Rats City Baby's Revenge

 いやいや、そんな中で、割とメタル色に近いハードコアバンドとして名を馳せてきたG,B,Hというこれもまた英国のバンドで、ルックスは非常にパンクスらしくモヒカンも板に付いているしアタマを立てているのもしっかりと革ジャンにマッチしているのでパンクスからみると非常にかっこよい。しかし音楽性では割とリズム隊がきちんとしているのかDischargeの平坦なノイズに比べるとG.B.Hは結構立てに音が揺れるバンド。なかなか面白い音の組み立てだなぁと。そしてキャッチーさもしっかり持っているので、その辺でも他のバンドとの差別化が図られているみたい。単に聴いてきた音楽の違いだとは思うけど、それでもハードコアファンからは名曲「Sick Boy」とか言われるのだからやはりキャッチーさは必要な要素。

 で、これ、1982年リリースのデビュー作「City Baby Attacked By Rats」で一躍その世界でのヒーローとなったアルバム。全13曲入りでこれもまた激しく楽しめる一枚で、歪んだギターと叫ぶ歌声に立てノリのリズム隊が攻撃的。後のセカンドアルバム「City Baby's Revenge」よりもバンドらしくハードなサウンド。歌詞とかよくわかんないけど、英国のバンドなだけあってこれだけうるさく曲を掻き鳴らしていても脳天気に明るくはなれないという面白さ。不思議だよなぁ。多分音楽的理論を知らないで本能的に創っているから余計にそのまま出来上がってしまうんだろうと思うけど、明るくメジャーな曲ではない。その辺がロックの面白いところで、ハードコアパンクの中でもそんな英国らしさが漂うのを発見してしまう自分。うん、飽きるけど(笑)。

Discharge - Hear Nothing, See Nothing, Say Nothing

 突然、ハードコアパンクの存在を思い出す。聴きたいとか懐かしいとかいう感情はなくってジューダス・プリースト聴いて、美しい叙情性に感動していたところの反動だろうか。ひたすら攻撃的で破壊的なサウンドをほんの少しだけ思い出して聴いてみようかと。しかし、それでも限度はあるってもんで、そもそも自分のコレクションにあるものとなればヘンなのもそうそうないだろうと…。ん?あ、あったなぁ~、これ…。全く記憶にないけど凄く辛かったような…、まぁいいや、どれどれ…。

Hear Nothing, See Nothing, Say Nothing WHY(紙ジャケット仕様)

 ディスチャージという英国のハードコアパンクバンドが1982年にリリースした彼等のセカンドアルバム「Hear Nothing, See Nothing, Say Nothing」。何とアルバム全曲で28分を切るという代物だ。うん14曲入りだからほとんど二分弱の曲ばっかりが詰め込まれている。80年代ハードコアパンクバンドとして一世を風靡したバンドで今でも伝説的に語られることの多いバンド。見事に20年以上ぶりに聴いてみたが…、いやぁ~、全然古くないぞ、これ。アルバム的によく出来ているっていうのか、演奏がヘタじゃないし、創られた音もサウンドも全然耳障りにならないので、単にもの凄いコアな音楽として聴いていられる。

 想像するような滅茶苦茶なサウンドじゃなくってこういうハードコアパンクってのが英国では普通なのだろうかと思えるんだが、なんつうのか…、ジェット音のようなディストーションギターがひたすら2コードくらいで鳴っていて、リズムはもちろんそこそこに早いが、スラッシュとかほどじゃなくって、普通に早い程度。歌はもちろんがなり立てているんだけどヘタじゃないし、アティテュードもしっかり感じられる歌、というか叫びに近いかなぁ…。でもこのアルバム凄くよく出来てる。

 しかし…、やっぱりうるさいし飽きるな(笑)。ちなみにファーストアルバム「WHY」はもう少し派手でぎごちないけどスタンスはしっかり出ている名盤、らしい。覚えていない…(笑)。いやぁ、すっきりするなぁ、結構楽しかった。

Judas Priest - Nostradamus

ノストラダムス

 ジューダスの新作「ノストラダムス」は凄かった。圧倒的な迫力とパフォーマンスと楽曲のレベルの高さ、それに加えてヘヴィメタルという枠を超えた音楽的センスの良さ、そして様式美を象徴するかのような構築美と旋律の美しさ、それは正にヨーロッパでしか出てこない荘厳で重厚な音。さすがメタルゴッドと異名を取るバンドなだけあってそこらのヨーロッパのゴシックバンドやメタルバンドとは比較にならない程の完成度を誇る。

 アルバム全体を聴いた印象で言えば上記のような感じで、正直言ってこれがジューダスなのか?と思うくらいに歌い方も楽曲も過去とは大きく異なるもの。でも、よくよく考えればそれはセカンドアルバム「運命の翼」あたりで見せたヨーロッパ的様式美の発展系と解釈できるわけで、そうするとメタルゴッドの看板以前に自らがやりたくてもできなかったことが35年くらい経った今、ようやく思い切り出来上がった、ってとこか。ホントに圧倒的な迫力と重厚なメタルサウンド、決して速くて重いのではなく遅くて重く、そしてハイトーンボイスではなく唸り上げるような歌唱法で更に音に重さを出すジューダス・プリーストで、曲によっては重厚なコーラスを多用したりオーケストラも当然のように用いられている。それはまるでヨーロッパのゴシックメタルに代表されるサウンドと酷似した音楽性の在り方だ。しかしそこはジューダス・プリースト、大英帝国を代表するバンドなので、ヨーロッパのゴシック系をすべてひっくるめて更に英国の荘厳さを加えた正に最強のアルバムを世に出した。このアルバムのおかげでヨーロッパ各国のゴシックメタルと称するバンド群はいつこの「ノストラダムス」に追い付く作品をリリースできるのか、それがひとつのマイルストーンともなるのではないだろうか?

 な~んて、かっこつけて書いてみたけど、ホントにねぇ、とんでもないの出してきたよ、この人達。ジューダスってやっぱ大英帝国のバンドだなぁ~と改めて痛感したもん。この音は多分他のバンドが何をやっても出ない。びっくりさ。そして古くからの速弾きギターソロってのはもちろんところどころで健在なワケで、つい血が沸き立ってしまうしね。一曲一曲でどうの、っていうよりもやはり「ノストラダムス」というコンセプトアルバムだから、それなりにストーリーもあるし、起承転結を思いながら聴いていれば良いのでは?CD二枚組、怒濤のサウンドがたっぷりと詰め込まれているから一気に聴くのは疲れるけど、飽きることはないね。凄く中味の濃い音だから。好みは分かれるかもしれないけど。

 もう16枚目の作品なんだ。っても、40年近くやってて16枚だからそうでもないか。このサウンドで40年近くって凄いよなぁ…。そしてパワーも衰えるどころか増してるし(笑)。9月末には来日公演が決定しているので、ちょっとまた観戦するかどうか悩むなぁ、このアルバム聴くと。行こうかなぁ…、どうっすかねぇ。

Queen - Innuendo

 ちと南国に感化されてその道を色々と聴こうと思って、スペインとかいいなぁ~と思いながら、スパニッシュスパニッシュとアタマの中を駆け巡らせているとふと、スティーヴ・ハウが浮かんだ。んで、イエスはつまらんから、ソロ?ん~、それもちょっと面白くないので…、あ、クイーンの「「Innuendo」でゲストで弾いてたなぁ…と、思い出したら聴きたくなったので、久々に「Innuendo」を引っ張り出して堪能♪

Innuendo Made in Heaven

 1991年リリースのフレディ・マーキュリー存命中の最後のスタジオアルバムで、実はかなり傑作の部類に入る作品に仕上がっているのだが、あまりそこまで評価されていない様子だね。まぁ、色々とマイナス要素もあったからやむを得ないんだろうけど、初期クイーンの美しさと後期クイーンのパワフルさを兼ね添えたある意味クイーンというバンドの集大成でもあるアルバムだと思うんだな、これ。 それで何故にスティーヴ・ハウかというのはご存じのように最初に収録されているタイトル曲「Innuendo」での中間部のスパニッシュギターをスティーヴ・ハウがゲストで弾いているというものだ。多分フレディが創ったイメージの中で、ここはスパニッシュ風ギターが欲しい!っていうので呼ばれてきたんだと思うけどね。最後の最後までそんな創造力を持っていたフレディに脱帽。やはり最後までアーティストでした。

 「Innuendo」という曲は多分ツェッペリンで言えば「Kashmir」の位置付けだろうなぁ。壮大な楽曲でしかも非常にクイーンらしい楽曲で他のメンバーのセンスとは圧倒的に異なる作品。自分の才能のままに出来上がる曲がこういうものってことはやはり元々がこういうセンスなんだろう。後期クイーンでのフレディはやはり合わせていたという感じか。そして二曲目はモノクロのPVでやせ細ったフレディの姿が衝撃的だった「I'm Going Slightly Mad」。こんなに迫力のないフレディって、誰?って思うくらいだったモンなぁ。しかし曲の方は新たなクイーンの一章にもなりそうな過去に似つかわしい曲が実はなかった新境地でもある楽曲。ちと暗めだけどパワーのある曲で、英米混合のセンスっていう感じかな。行こうそんな感じのがどどど~っと続くんだけど、楽曲のパワーとフレディのパワーの差がねぇ、どうしても気になってしまうんだけど、過去のクイーンらしい部分は全部出ている。シングルカットされた「These Are The Days Of Our Lives」は…、これもPVでの最後の「I Still Love You」が印象に残っているなぁ…。だから楽曲の美しさが余計に光って聞こえるというのもあるし、光っているからこそ最後にしたんじゃないかとか…、うん、ちょっと余計なことを考えてしまうよね。そういうバラード調の曲だ。そこで暗くなってはいけない。最後の最後にはまた思い切りの良いメッセージソングがあるのだ。「The Show Must Go On」だね。オープニングからもう荘厳で正にクイーンらしい威厳を保った、過去のどんな曲にも縛られないクイーンのクイーンらしいサウンドで、美しく迫ってくる。そしてフレディも全身全霊で歌っていることがよくわかる。ひたすらと「ショウを続けるんだ」と歌い上げてくれてる。

 う~ん、別に命日が近いわけでもないし、しっとりする必要があるワケでもないけど、何か思いがこみ上げてきてしまうなぁ…。そっか、だからこのアルバムって評価が滅茶苦茶高くはならないんだ…。どうしても最後だから、とか聴くと哀しくなるから、っていう情の部分が入るから正当に評価しにくいっつうかさ…。でも良いよね、これ。ヒシヒシと伝わってくるものがある。やっぱクイーンかっこいいわぁ~。思い切りの良い歌が最高だし、荘厳さもね、他にはなかなかないものがあるもんね。

 今度はビデオも見たくなってきたなぁ…。







小野リサ - Esperanca

 暑いなぁ~と思ってCD棚をあれこあれこれ…、バリバリのロックにするか何も考えないで聴ける音楽にするか…、そういう時は多分元々暑い国の音楽を聴けば良いハズだ…ってなことで探す。意外なところで意外なものを発見してしまったのでそれで良いかと。

エスペランサ Ono Lisa best 1989-1996

 小野リサさんの1994年リリースの「エスペランサ」っつうCDです。

 そうそうボサノヴァっていう選択肢あるよなぁ…、と。モノホンのボサノヴァ探しても良いけど、いいじゃんね、小野リサさん。今や3児の母だっけっかな。それでも相変わらず音楽活動しているようで。このアルバム自体が売れたのか何作目なのかとかは全然知らないんだけど、中古CD屋で多分心地良いのを求めて見つけて買ったんだと思う。そういうCDとかレコードはいっぱいあるから、多分そういう理由。ま、それは良くって、中味だよね。

 「落ち着く」「ほのぼの」

 そんな印象でして、気怠い午後に聴くには大変よろしい。こういうのって真似して出来るサウンドなのかねぇ。日本人でロックやってもやっぱり日本のロックになるように、ボサノヴァだってやっぱり日本人のボサノヴァなんじゃないかと思うけど、結構そうでもなくって本場以上に本場しているボサノヴァで、だからこそ世界でも売れている人なんだろうけど、そういうセンスって重要。なかなかできないことだから…、それともロック以外のジャンルでは割と簡単なんだろうか?いやぁ、そんなこと…あるか。ま、この人の場合ブラジル生まれだからその分ネイティヴなんだろうけど…。

 ちなみにこのアルバム、アントニオ・カルロス・ジョヴィンが参加しているので相当雰囲気は出ているんだよね。でも小野リサさんのベスト盤とか他の作品でもやっぱり同じように南国の雰囲気漂うので、やはり技術論かな。しかしもう20年近く同じ音ばかりやってると思うんだけど、どうなんだろ?やっぱりボサノヴァの世界はボサノヴァの世界で深さがあって同じ事ではない音を追求しているんだろうか?多分そうじゃなかったら飽きるもん。まぁ、そういう細かいところはわかんないけど、ひたすら心地良く聴いていられたので良いです。

Madness - Complete Madness

蒸し暑い一日、気怠い気候、かったるいなぁ~と過ごす毎日が続くのだが、そんな時に手が伸びてしまうのがやっぱりダブ、レゲエ、スカといったジャンル。今までほとんど聴かなかったので余計に手が伸びるのだ。ちと前にブラック・ウフルを書いてたんだけど、その後も結構聴いててさぁ、こないだも休みの日とか思い切りブラック・ウフルとかボブ・マーリーとか聴いてて気怠い一日をダラ~って過ごしてて心地良かったぁ~。そうだよなぁ、そういうのもっと聴こうかな、と色々と漁るんだけど、その気力もなくって何かないかな、なんて探し回る(棚の中…)。あ、これでいいや。

Complete Madness One Step Beyond...

 適当なベスト盤「Complete Madness」しかないけど、スカの代表みたいなもんだから大丈夫だろう、きっと気怠くくつろげるはずさ、などと思って聴いたんだけど、ホンモノ聴いた後にこういうの聴くと滅茶苦茶ロックで、思い切りとんがってるじゃないか(笑)。普段ロックばっかり聴いててマッドネス聴くと軽いなぁと思うんだけど、ダブとか聴いててマッドネス聴くとロックじゃねぇか、と…。ま、そりゃそうか、英国のパンキッシュなシーンの頃に人とは違うパンクな手法でシーンに出てきているワケだからヒネてるもんな。2トーンサウンドとも呼ばれたこのスカサウンド、そして日本では何と言ってもホンダシティのCMに出たことで圧倒的な知名度を誇ったものだ。ちなみにあのCMの曲は「In The City」っつう曲で、まぁ、ジャムでもザ・フーでもないけどアレですな。

 さて、「Complete Madness」しかないから聴いてみるとだ、いやぁ、面白い。コラージュというか効果音的に鍵盤が使われてたりするんだけどかなり煌びやかな音で、東京スカパラダイスオーケストラは正にここから発祥したバンドだろ、と思うくらい似ている(笑)。絶妙なホーンセクションに脳天気なスカ。しかし根が英国人だからヒネててねぇ、素直には行かないんだよ、これがまた。ジャムあたりだと結構近いものあるんだろうね。いや、やっぱりロックです、この人達。

 今どうしてるんだろ?再結成とかもしてるんだろうか?なんかやってそうな気はするけどね。



Bob Marley & the Wailers - Exodus

 最近アマゾンがアルバムジャケットの画像ファイル名を更新というか変わっているのが多くて、向こうも大変だろうが、ローカルアナログで画像ファイル名を更新しなきゃいけないこっちはもっと大変だぜよ。当分チマチマと気付いた箇所をメンテナンスしていくしかないなぁ。記事に画像がなかったら格好悪いし、そもそも何を言いたいか一発でわかんなくなるもん。んなことで先日はひたすらその画像ファイル名直しをやってたりして無益な時間を過ごしてしまった。しかし改めて自分のブログ記事を読み直したりすると昔のであればあるほど書き直したいなぁ~とか、よくこんなこと知ってるなぁ~と我ながら思ったり、結構役に立つ情報もあったりするので驚いた。そのうちアチコチのブログサイトの古い記事も読み尽くすという行為に出たいな(笑)。んでかったるいなぁ~と思いつつ作業をこなしている時に流していたのがコイツ。

エクソダス ライヴ!+1

 1977年リリースのレゲエの名盤と誉れ高いボブ・マーリーの「エクソダス」という作品。いやぁ~、ダブサウンドに近いレゲエサウンドだったり、ソウル・モータウンに近い歌モノだったりと割とミクスチュアーな音が詰め込まれている作品で、単なるレゲエアルバムではないんだな、これ。有名なのはこの前の1975年のライブを収録した「ライヴ!」で、激しくロック的なレゲエでかっこよいんだけど、この作品「エクソダス」はそういう激しい音から離脱したサウンドって感じ。まぁ、銃で撃たれて国外まで逃げていったという事件があれば当然何かが変わるワケで、ボブ・マーリーの場合はそれでロンドンに逃げ込んだということだから、この音に変化したのかな。とてもロンドン的ではないけれど、時代的にはパンクが出てきて同時にスカも出てきて、クラッシュがレゲエに近づいてきて、ポリスも出てきてという頃に大御所がロンドンに滞在していたという、なるほど、それでロンドンはレゲエ・ダブシーンが盛んになったのもあるんだろう。

 しかし、なんつうか…、軽い。今までのボブ・マーリーの音からしても異常に軽いサウンドだし、世間一般的に聴いても滅茶苦茶軽い音。そこには過激な思想も見当たらなくって、適当にバカンスしよう~みたいな音に聞こえてしまうからコワイ。本質的にはそういうもんじゃないと思うんだけど、このアルバムの軽さはあり得ないくらいだ。

 レゲエってもっと強烈かと思ったんだけど、色々あるんだな。夏じゃないと追求できないんだけど、徐々に研究しつつあるジャンルかも。自分的にもそれだけのゆとりが出来てきたのかな。あぁ、ネットで簡単に買えるしDLできるし聴けるからあちこちのものに手が出しやすくなった、ってのが大きいのかも。だからボブ・マーリーもウェイラーズも色々とお試ししたいね。他にも気になるバンドもあるし…。うん、割と楽しみ♪

 ところで、この「エクソダス」というアルバムもボーナストラック付きのCDからデラックスエディションまでリリースされていて、その気になるといろんなバージョンに巡り会うらしい。

Oasis - Be Here Now

 そして1990年代にシーンに表れて一気にスーパースターにのし上がってしまったのがオアシス。細かい他のバンドはいっぱいあったけど結果としてはオアシスだけがシーンに残っていると言っても過言じゃないでしょ。あれだけ一気に火が点けば調子に乗るだろうし、明確にビートルズになるんだという意志があったし、その辺の屈折さが他とは違ったんだよな。兄弟バンドっつうのも響いているけど、もちろん才能ありきだけど。そんなオアシスが駄作だと言い切るのが三枚目の「ビー・ヒア・ナウ」っつう作品

ビー・ヒア・ナウ モーニング・グローリー

 1997年リリースなんだけど個人的にはこのアルバム好きだからなんでそんなに批判するんだろ?って思うけどね。多分創りたかった形では作り切れていないから後悔という意味であって、くだらない曲ばかりという意味ではないとプレイヤー側から見た時の意見だと思う。いや、だって、最初からヘリコプターの爆音で何だ何だ?みたいに興奮する効果音があって、それで「D'You Know What I Mean」っつう気怠い~オアシスらしい曲が始まるんだもん。このバンドこそ80年代の英国ポップスに影響を受けて、更に自分達をビートルズ化させるというビジョンを描いていたバンドで、ノイズ的カオス的要素もあり、そこにメロディも加え、更に気怠い雰囲気でやる気のない英国度を世界に見せちゃったという…。マイブラが新しいポップスを定義したと思ったらオアシスがえそれを現実化したという流れが自分の中ではあるんだよ。全然違うとは思うけど、どうかねぇ。

 さて、アルバムの方は「D'You Know What I Mean」からして8分くらいの気怠い曲でおいおい~って感じだけど「My Big Mouth」では勢い付いたオアシスのロックンロールが展開されていて、キャッチーにハードにスピーディに曲が進むのがよろしい。そういう意味ではあとは「Stand By Me」なんかは名曲だよなぁ。良くできたメロディだし、多分ライブだったら会場全員大合唱のオアシスらしい作品。90年代に於いてまでオアシスらしいと言われるくらいの独自のサウンドを見つけてくるんだから凄いと思う。なかなか自分のバンド名がジャンルになるまでってのはないもん。二つの側面からオアシスってのは自身のジャンルを持っている。ひとつは轟音ギターにかったるいメロディとリズム。もうひとつは更にゆっくりのテンポで歌い上げるバラードとは云えないんだけどテンションの高い静かな曲。ここでは「Don't Go Away」みたいなのとかね。やっぱ声がわかりやすいのかもしれない。

 良いなぁ、このアルバムは。ジャケットでプールにベンツを浮かせてるのは自分達でそういうことをしてみたかったという現れらしい。ま、キース・ムーンなんかは思い切りやってたことだけど(笑)。セカンドアルバム「モーニング・グローリー」と共に好きな作品だね。




My Bloody Valentine - Loveless

 音楽の進化は速い。年々速くなっていくような気がするので最近の音楽はよくわからないものも多くなってきている。殊にラップ系から発展してきたモノは多分全然わからないと思う。しかしそれは自分達が若い頃も起きていたことで、今に始まったことではない。自分が周辺の環境に合わせていけていないだけなんだろう。そして80年代から90年代にかけての英国のメインストリームのロックにしても音の変化は著しくって、表では80sポップスが黄金時代、裏ではザ・スミスを筆頭としたニューウェイブ系からマンチェもんへの変化、その隙間にはマイ・ブラッディ・ヴァレンタインというノイズとカオスをポップの世界へと押し上げてしまった偉大なバンドもあった。

Loveless Isn't Anything

 「Loveless」1991年リリースのセカンドアルバム。ミニアルバムなどがあるから正確に何枚目って言われても困るけど、多分二枚目で、アルバムとして制作したのは多分ラストアルバム、だと思う。再結成したのかな?正直言って最初はどこが何が楽しいバンドなのかよくわかんなかった。メロディらしきものはあるけど基本的には轟音ギターの壁によるノイズに気怠いグルーブというだけで、おいおいこんなんでポップっつうか?みたいなさ。ヴェルヴェット・アンダーグラウンドが引き合いに出されること多いけど、そういうレベルを超えて単なるノイズじゃないか、みたいな部分もあったもんね。

 ところが、最初から最後まで聴いていくともの凄く心地良くなってきて、その音世界にハマれる。要するに客観的に音楽として聴いてはいけないもので、音楽と同時に存在していないといけない作品なんだよね。難しいけどさ。そういう音楽の聴き方をできるバンドというかレコードとかって多分凄く少ないのでなかなか理解しにくい。それを知っている人は世の中で言う問題作とか難解な作品とか非常にアンダーグラウンドなものでも割と平気に聴けるんだよね。マイブラの場合はその領域に近いバンドなので、本来はこんなに売れるべきものでもないけれど、それが売れたんだから相当センスが良いんだ。

 このセカンドアルバム「Loveless」は発売時に結構期待していて、どんなんかなぁ~と楽しみだった。期待以上の音を出してきてくれたからかなり聴いたもんね。でも曲目とかリフとか全然記憶に残ってない(笑)。サウンドそのものを楽しんでたからだろうなぁ。音楽って進化するんだなぁ~と、結構不思議に思ってたし。久々に聴いたけど、やっぱり刺激的で新鮮な音だったので嬉しい。ここから発展したのがThe MusicだったりOasisだったりするだろうし、割とシーン全体に多大なる影響を与えたバンドだと思う。

 今度の7月14日に久々にCDが再発されるらしい。ちとタイミング的に早かったけど良い機会だからオススメしまっせ~。

The Smiths - The Queen Is Dead

 英国ロック史に於いてひねくれ者の象徴とも呼ばれる人物は何人も思い付くんだけど、中でも言われるのはレイ・デイヴィスやピート・タウンジェンドなどが筆頭。まぁ、英国人皆がヒネくれてるんだけど、その中でも、という言い方なので相当なものなんだろう。そしてそのひねくれ具合があまりにも極端だったことでバンド自体が売れたというのが多分ザ・スミスなんじゃないかと。楽曲だけ取ればかなりセンスの良いニューウェイブの象徴のようなサウンドで今でもファンは多いし、まだまだこれからも歴史に残る部分が大きいだろう。そしてそこに乗っかるモリッシーの恐ろしいまでにひねくれた歌詞がこのバンドを楽しいものにしているようだ。

ザ・クイーン・イズ・デッド(紙ジャケット仕様) ミート・イズ・マーダー(紙ジャケット仕様)

 1986年のザ・スミスの4枚目となる「ザ・クイーン・イズ・デッド」は多分この手のアルバムの中では最高峰に位置するとも言われており、まぁ、確かにそうなんだろうなぁとは思う。しかしこのサウンドにこの歌詞で、このメロディってホントにチグハグで歌詞気にしなければなんて明るいポップスなんだろうと思うくらいだけどねぇ。自分的には最近でこそこういうのも聴くようにはなったけど、基本的にはどこが面白いのか昔からわからないんだよ(笑)。バンドのセンスっつうかギターのセンスとかはわかるんだけどバンドとして見たらどこがいいんだろうなぁ…と。それでもこのアルバムは今でも売れているし名盤なんだよね。んで聴いてるけど、わかんない。まぁ、自分の感覚とは違うんだろう(笑)。

 いやいや、それでまたしてもトライしているんだけど、センスの良さは認める…、多分歌がダメなんだろうと思う。ライブパフォーマンスとか見てると薔薇を持ってダラダラと歌うので思い切りふざけていて、そういうのはキライじゃないけれど、なんだろうねぇ…。かっこよさがないんだろう。じゃ、聴くなよ、って話だけどさ(笑)。うん、流れです。ちなみにザ・スミスのアイテムはかなり揃っているので聴くのには困らない。ただ、自分に合わない…、うん。CD一枚聴いているとダレてくるし、集中して聴けないなぁ…。やっぱまだダメだ(笑)。なので好きな人、どこが良いのか教えて下さい…。アンバランス感?ま、好き嫌いだからこだわるモノでもないけれど、やっぱり自分だけ違うんかんぁと重うと何がだろう、って気になるだけです(笑)。

The Music - Strength in Numbers

 英国という国は面白い。今の時代に於いてもそれは変わらずに面白いと思う。スミスやストーン・ローゼスやオアシスみたいに彗星の如く自分達の好きなことをやってるだけなんだ、って感じのバンドがスラスラっと売れてしまって、世間のプレッシャーに押しつぶされそうになってそのまま辞めちゃったストーン・ローゼスだったりメンバーを替えてプロの領域に行き着いたオアシスなど色々あるけど、一夜にしてスターダムというようなケースが割と多い。しかもそれがまた完全に新たな音楽ジャンルとして存在しているのが凄いところだ。アメリカでのニルヴァーナもその部類だろうが、やっぱり英国のそれはインパクトが違う。そんな彗星のように登場して活躍していたバンドの中にザ・ミュージックというバンドがある。

STRENGTH IN NUMBERS(3万枚生産限定)
STRENGTH IN NUMBERS(3万枚生産限定)

 久しぶりに4年ぶりに新作をリリースしたというので早速ゲット♪ なんだ、休暇中かと思ってたらその間に色々あったらしいね。19歳で出てきて数年はレコーディングとツアーに明け暮れていて自分達の音楽というものを生み出すんではなくって創り出すという領域になってきたときにハマり込んだんだろう。鬱状態のままバンドは停滞、レーベルからもクビを切られ…、いや、そこそこ売れていたバンドだろうに、レーベルも平気で切るんだ、と驚くが、それで無所属状態で鬱状態で何かしなきゃってことでようやく作品に着手、そんな産みの苦労を封じ込めた三枚目のアルバムが「STRENGTH IN NUMBERS(3万枚生産限定)」。

 基本路線は以前のザ・ミュージックが得意としていたトランス的で軽くてメロディが良くって歪んだギターの壁に見舞われるサウンドを維持しているんだけど、さすがに勢いだけの曲が激減。それでもあぁ、ザ・ミュージックだな、というのがわかるのでバンドのカラーをよく知っている。そして単なるトランス曲が減ったってことで、じゃぁ、どうなったかっつうと、基本その路線だけどどこが陰鬱な空気を漂わせるトランス作品が割とある。それと以前はリフ中心だったのが今回はリフというよりも曲の流れがイントロになるような感じが多い。しかしその分アレンジや音使いやコラージュなども以前にも増してしっかりと凝って創られていて、やはり才能のある若者達なのだな、と思わせるサウンドが並んでいる。多分数回聴いただけだとイマイチって感じるアルバムだと思うけど、そんなバンドの背景とサウンドと歌詞を合わせて何度も聴いていると自分が同調してくるのがわかる。決して元気になるアルバムじゃないけど、気に入った作品。何も知らないで聴いてかっこよさを持っているバンドなので、いいと思うけどね。特に大音量でガンガン流すともう最高にトランスできます(笑)。

 ちなみにアルバムジャケットは日本の街の風景から。今年はフジロックのトリも努めるんだけどデビュー前から来日公演をバンバン行っていて日本では非常に人気の高いバンドだし、彼等も日本が好きらしいね。こないだ隠密来日ライブを一回行っているけど見れなかったのが残念!どうだったんかね。今なら限定生産二枚組でボーナストラック7曲付きでかなりお得。またライブDVD出てほしいなぁ。

Dolores Keane - Night Owl

 アイルランドのシンガーによる楽曲はフォークとも現代音楽とも民謡とも区分けできない世界が存在している。エンヤなんてのもその筆頭なのだろうけど、90年代に入ってからもゾクゾクとそういう中間点での音楽を奏でて歌っている歌姫達が出てきていて、なかなか日本のメディアで紹介されたりするものでもないんだけど、アイルランド系の音楽って結構好きなのでちょこちょこ情報入手していると素晴らしい世界に出会えることもある。というかほとんどが素晴らしいものなので、何かで目にした時には大体手に入れていると言った方が正しいかも。

ナイト・アウル Tideland

 ドロレス・ケーンという女性シンガーについても多分同じ理由で、どこかでヨーロッパで一番歌の巧い女性シンガーとして紹介されていたのと、それがアイルランド出身ということで気になったのだと思う。ところが全然別のトコロでフォークシーンを研究していたら同じ名前に出逢った。デ・ダナンというバンドのシンガーだったとのことで、ならば気になるので…、ってことで聴いてみることに。1997年リリースの本作「ナイト・アウル」から自身のプロデュースによる作品となり、これがドロレス・ケーンの表現したかった世界なのか、とマジマジと聴いてしまった一枚。

 一言で言うならば実力派シンガーによるシンプルな歌世界。哀しい曲は哀しく、周りと合わせる曲は周りと合わせて、民族的なものは民族的に、そしてカバー曲は原曲に忠実に、そのどれを取ってもドロレス・ケーンというカラーをしっかりと打ち出した、最初に聴いたキャッチコピー「ヨーロッパで一番歌の巧い女性歌手」というのはまったく頷ける声を聴ける。基本的に明るくないので、ノリでごまかせるようなモノじゃないからホントに巧いです。巧いっても感情表現も全部含めてという意味なので、聴いていて心地良い。涙流す曲もいくつもあって、素朴な歌とアコースティックで出来上がっている曲なんて、見事だなぁ~と感嘆するのみ。

 自分は日本盤で手に入れたんだけどどうも今アマゾンとかにあるのとジャケット違うんだよね。まぁ、別に良いんだけど、何となく日本独自ジャケットのアルバムだったのかな、と嬉しくなる。いやいや、そんなマニアックな話に行く前に、ドロレス・ケーンの歌世界、ちと試してみて下さい。アイルランドの香りたっぷりの静かなアルバムです。

Curved Air - Air Conditioning

 英国の不思議なサウンドの象徴は実に多数に及ぶB級ともC級とも呼ばれるサウンドを配したゴッタ煮な音を出すバンドが山のようにいたことで証明さrているのかもしれない。まぁ、商業的に成功するかしないかは別としてアイディアの豊富さは聴く者をとても楽しませてくれるので今でも人気のある時代の音。そしてカーヴド・エアーと呼ばれるバンドもそんな中のひとつとして数えられているのだが、その実デビュー前から話題になっており、複数のレーベルからオファーが入っていたという実力派のはず、だったんだが…。

エア・コンディショニング(紙ジャケット仕様) Terry Riley: A Rainbow In Curved Air

 1970年リリースのファーストアルバム「エア・コンディショニング」。世界で初のピクチャーディスクとしてリリースされたものが初盤らしいのだが、アナログでそいつを見かけた時は結構な値段がしていたのを思い出した。ピクチャーディスクなんて音悪いし、そんなに価値ないだろ、と思っていたけどオリジナルがピクチャー盤じゃしょうがないわな。ま、それはともかく、この辺の作品は結構中古でも見つからないから探すのに手間取った。でもソーニャという妖しげな女性の歌を聴きたくてなんとか入手したのがこのファーストアルバムだったのだ。

 いやぁ、最初から総評になるけど、アヴァンギャルドな音です。意外と。もっとプログレッシヴなサウンドにソーニャの歌が乗ったのもので、バイオリンが象徴的なサウンドという印象だったんだけど、冷静に聴いてみると楽曲によっては相当に実験的な音でして、「Vivaldi」なんて完全にバイオリンによるアヴァンギャルドサウンド…、だけどこれ、人気あるんだよね。確かテレビ放送されていたのもこの曲だったような…、あとでYouTube探してみよう(笑)。いや、そんなDVD作品もリリースされているし…。ま、それはともかく、最初の「It Happened Today」からして貧弱な音の洪水の中でソーニャがはつらつと色気を振りまいて歌っているのだが、もの凄い違和感とギャップを感じるので面白い。正に時代だなぁ…。ロックでこれほどにバイオリンをフューチャーしたバンドってカーヴド・エアーが最初なんじゃないかな。しかもダリル・ウェイだけじゃなくて、エディ・ジョプソンという天才少年をも生み出したバンドなので、彼等が歴史に存在しなければ多数のロックバンドもなかったかもしれん(笑)。

 まぁ、ヘンな側面から書いてしまったけど、プレイヤーによる迫力を持った作品が半分、半分はソーニャの歌モノという感じで聴ける。中には「Hide And Seek」のようにどう聴いてもB級ロックにしか聞こえないのもあるんだけど、これもカーヴド・エアー的な魅力。この後はもうちょっとプログレ色が出てきたセカンド・アルバムや傑作の誉れ高い「ファンタスマゴリア?ある幻想的な風景?」なんかがあって、フォーク色も出てくるんだけど、やっぱり最初の作品っつうのは面白くて、色々と実験的。好きだね、これ。

 ちなみにバンド名はテリー・ライリーという人の「Terry Riley: A Rainbow In Curved Air」から流用したとのことで、ちょっと面白そうなので紹介しときます。電子音楽の世界では割と有名な人ですな。

Kate Bush - Never For Ever

 女性歌モノばかりを聴いていてふと思い出した。ここの所全然聴いていなかった人だけど、10代の頃は結構よく聴いていたなぁと…。そして今でもやはり色褪せることの全くない天使のような女性、ケイト・ブッシュ。正に全盛期の作品のひとつで、自らプロデュースに乗り出し始めた作品としても有名なんだけど、その甲斐あってか、とても繊細且つ美しくファンタジックな世界に彩られたアルバムに仕上がっている。

魔物語(紙ジャケット仕様) 魔物語(紙ジャケット仕様)

 三枚目のアルバム「魔物語」。既にアーティストとしては世間的にもロック的にも認識されている中でのリリースで期待されていたみたいなんだけど、正に裏切ることなくケイトワールドを惜しげもなく披露してきた作品で、最初の「バブーシュカ」でのキャッチーさが作品を取っ付きやすくしているという構成も見事で、歌詞の世界も相当に込み入った幻想的な絵が描かれていると聞く。一般的なベースやギターやドラムという楽器で作られる世界ではなく、ケイトならではの各種楽器を駆使して音を重ねた作品は果たしてロックの部類なのだろうか?と訝しむ部分もあるば紛れもなくロック、なのだろう。

 しかしこの緻密さ、女性ならではのプロデュースじゃなければ出てこないような音かもしれない。プログレの世界にあるような繊細さではなく、緻密な空間の演出が素晴らしく楽曲そのものの良さというのがより一層異空間に溶け込んで中を漂うような空想の世界。割と大きな音で目を閉じてフラフラと聴いているとその降下は絶大かも。「エジプト」なんて聴いているとこの頃から既にポップ的な感覚が変わっていき、演劇的要素が相当強まっていることもわかるね。

 あぁ、あと「バイオリン」もかなり好きな曲だなぁ。ポップなメロディとアヴァンギャルドなケイトという相反する側面が面白くてね。敢えて曲目を覚えて聴くというような感じではなかったけど、ハッとするメロディで、多分ライブの映像を同時期に見ていたので余計にインパクトがあるのかもしれない。アルバム丸ごと聴いて終わるとひとつの世界が終わる、正にケイトの物語の世界に入り込むように音を聞ける作品。傑作。ジャケットも摩訶不思議でよくよく見ると結構お茶目で可愛い絵もあるのでよく見ると楽しい。特に裏ジャケのケイトの舌を出したこうもりには絶対共感するでしょ(笑)。「魔物語」、凄いわ…。

Renaissance - The Other Woman

 バンドの名義ってのは一体誰のモノになるんだろう?そう思わせることの多いルネッサンスというバンド。そもそもキース・レルフがヤードバーズを抜けて作ったバンドがオリジナル・ルネッサンスという呼ばれ型をしているけれど、ご存じのようにいつの間にか全く違うバンドメンバーによって構成されて、その筋では大成功したものだ。一般的にはこれこそがルネッサンスというバンドで、アニー・ハスラムの歌声こそがルネッサンスの素晴らしさという認識。しかし、それも80年代終盤には終焉を迎えていたのだが、1995年頃になって突如ルネッサンスというバンドが復活。

The Other Woman Illusion

 オリジナルメンバーはマイケル・ダンフォードしか在籍していない、というかマイケル・ダンフォードのソロアルバムと呼んでも差し支えないこのアルバム「The Other Woman」はどういうわけだかルネッサンス名義でリリースされ、元メンバーからも怒りを買った作品らしい。ま、そりゃそうだろうな。普通はバンド名ってのはいわゆる会社名みたいなもんになってしまっているワケで、勝手に会社を名乗ってアルバム出したら怒るだろ。しかしそれでも2001年にはそのオリジナルバンドメンバーと再編してルネッサンスの活動をしてしまうのだから面白い。それもそのはず、というか知る人ぞ知るマイケル・ダンフォードのキャリア。そもそもオリジナル・ルネッサンスでキース・レルフと一緒に裏方で仕事をしていた人で、確かセカンドアルバム「Illusion」あたりでクレジットされていたと思うんだけど、そこから彼がルネッサンスを乗っ取る形になってしまってあの快進撃。凄く才能あるみたいで、アコギでクレジットされていることが多いんだけど、実は作曲者っつうかコンポーザーで、あのサウンドを作り上げていたのもこの人、らしい。なので別にルネッサンスと名乗っても不思議はないワケなのだな。真、この辺は一般的なイメージとは違う作ったモノの考え方だけど。

 で、その「The Other Woman」っつう作品なんだけど、アメリカ人のボーカリスト、ステファニー・アディントンという女性をクローズアップしての歌モノアルバム。この人も確かに歌巧いし、別に聴いていて害はないけど、聴いているとだんだんと何聴いてるんだっけ?みたいな感覚になってきて、ルネッサンス?ん?いや、別モノだろ、と思ってくる作品。プログレとか壮大な曲とかはもちろん一切なし。単に美しい女性歌モノアルバムとして作られていて、そういう作品として聴けば割とよろしい。ただまぁ、無理して聴かなくても、とは思うけど(笑)。

 多分再発とかもされないだろうからなくなる前に集めておくっていうのは必要かもしれないが(笑)。あ、悪くはないっす。曲調もルネッサンス知ってる人ならわかるようにそれらしい進行の曲は多いので。ただ、後期、末期のルネッサンスの傾向です、はい。

一応昔のルネッサンスしか映像なかったので…。

Illusion - Enchanted Caress

 最近ウチのネット環境が非常に悪くなっていて接続できないなんてこともあってイライラしていることが多く、いかんいかんと冷静になろうとするのだがこれだけネットワークありきの生活に慣れ親しんでしまうと遅いだけでストレス溜まるし、接続できないなんてのがしょっちゅう発生したらそれはもう世間との断絶じゃないかと思うくらいに情報不足に見舞われるので、ま、ここで言う情報ってのは一般的なものではなくってマニア的なもの、という意味なのだが…。そんなイライラを解消すべく、しっとりとしたものでも聴かねば、ってことで…。

Enchanted Caress Out of the Mist/Illusion

 1979年録音の幻のバンド、イリュージョンの三枚目「Enchanted Caress」、しかも発掘音源として1990年にリリースされて初めて陽の目を見たCD。ま、バンド自体は幻でもないけどこのアルバムはかなり幻だったらしい。当時どれだけ騒がれたかってのはよくわかんないけど、そもそもイリュージョンの三枚目があるとか、以降発掘されるようになったB級プログレバンドのスタジオ作品なんて別に存在が仄めかされたりしていたこともないので、単に驚きを持って迎え入れられたというだけだとは思うが。まぁ、ファンタジーの二枚目とか、クリアー・ブルー・スカイの二枚目とかさ、あってもねぇ…。ま、嬉しいけど。

 ってなことで発掘されたイリュージョンの三枚目の作品「Enchanted Caress」なんだけど、初っ端から美しい「Nights In Paris」で多分ほとんどの英国ロック好きはノックアウトされると思う。マギー・ライリーやサリー・オールドフィールドの世界とはまた異なる独特のジェーン・レルフの歌声と楽曲のポップさ、というか英国らしい雰囲気の中に響き渡る声が素晴らしいのだ。この雰囲気の良さはアルバム全編に渡って一貫していて、とても1979年の作品とは思えないくらい70年代初期の英国ロックの香りがプンプンする名作。うん、そもそもイリュージョンのアルバム全部がそんな感じなのでどれもこれも凄く好きなんだけど、ファースト「Out of the Mist」の美しさは有名なのでもちろん聴いてもらいたいけど、実はこの「Enchanted Caress」もかな~り美しい。英国フォークプログレっつうかプログレって言葉はいらないんじゃないかなぁ。

 イリュージョンっていうとジェーン・レルフのイメージなんだけど、結構ジム・マッカーティも歌っているんだよね。どちらもソフトな歌なので作品の質に影響はしないんだけど、いいなぁ、こういうの。さっきのイライラなんてすっかり忘れてしまって、作品にハマってる(笑)。全編一気に聴き通せる素晴らしさ。ちょっとユニークなのは「Slaughter on 10th Avenue」というインスト曲ではギターソロをフューチャーしていてかな~り浮いている(笑)。でも悪くないね。

 そして最後にはボーナストラックとしてキース・レルフが感電死する12日前にレコーディングしたという最後の楽曲「All The Fallin' Angels」が収録されていて、涙をそそる。自分の死とを知っていたワケじゃないだろうに、何故にこんなに悲しい歌を最後に録音していたのか…。素晴らしい。そういえば、この人の音楽的趣味ってのはホントに幅広かったというのか、運の良さでシーンに残っていたのか…、奇特な人です。

Linda Hoyle - Pieces of Me

 ブルースを歌う女性、結構色々いるようで、今でもアメリカではシェリル・クロウあたりが挙げられるようで、その前ではボニー・レイットとか…、まぁ、あまり聴かないのもあるけれど、割とたくさんいるんだな、と。英国ではどうかと言うとなかなかこれが少ないようで、そりゃまぁ、ブルースではなくてトラッドの方が気質に合っているからってのもあるんじゃないかと思うけどね。有名なのはもちろんマギー・ベルのあのシャウトだね。いつ聴いても彼女の歌声は凄いパワーとソウルフルだと思うし。ところが意外なところで結構渋い作品を作っていた有名なバンドの女性ボーカルがいます。

Pieces of Me Affinity

 リンダ・ホイルが1972年にリリースした「Pieces of Me」。元アフィニティの歌姫という肩書きがある方がわかりやすいだろうけど、多分Affinity知ってる人はこのソロアルバムも同時に知ることになるような気がする(笑)。そして作風はAffinityとは全く異なるので要注意。リンダ・ホイルの趣味が思い切り出ているというのがもちろんソロアルバムで、バンドの意向を重視したのがAffinityの作品でしょ、多分。だからこのソロアルバム「Pieces of Me」はホントに多様な音楽が詰め込まれていて楽しめる。

 何と言っても最初の「Backlash Blues」からビビるんだ、これが。ギターにクリス・スペディングを迎えているので、アコースティックでのもの凄いブルースギターから始まって思い切りヘヴィーなブルースを歌うリンダ・ホイル、ここでまずはぶっ飛びますわ、これ。こんなに歌唱力あったんだ?みたいな感じで泥臭く、もしかしたらマギー・ベルよりも泥臭く歌っているという有様。こんな調子でアルバムは続くのかと思ったら全然異なるクリスマスの聖歌みたいな楽曲「Paper Tulip」が始まり綺麗な歌声を聴かせてくれる。そういえばバックメンバーはほぼニュークリアスという面々なので雰囲気作るのはお手の物。なんてったって今やアディエマスを展開しているカール・ジェンキンスとジョン・マーシャルがやってるんだから。そして三曲目の「Black Crow」はジョー・ストラマーがソロになってから展開しているような民族的なリズムをバックに楽しげに歌っているもので、これもレベル高い。いやぁ、いいな。続いての「For My Darling」も聖歌のような雰囲気で声楽の容量で荘厳に歌い上げている、正に天使の美声と呼ばれるかのような曲で、美しい。そしてタイトル曲「Peaces of Me」はやっぱり本性丸出しなのか、思い切り英国ヘヴィロックと言わんばかりのねっちいサウンドでニュークリアスでは少々物足りないという感じのバックだけど、そこはクリス・スペディングがヘヴィーに絡みついて頑張っているので、一曲目のブルースを発展させてロックにしたらこんなに重くなりましたというようなかっちょいいロック。

 う~ん、ジャケットも素朴な写真なんだけど昔は右上に燦然と輝くヴァーティゴマークが眩しかった作品。ほとんどアナログを見かけたことなかったからねぇ。古くはBackgroundというレーベルからCDが発売されたんだけどこれはアナログ落としの海賊盤みたいなもので、しばらくしたら国内盤でCDがリリースされて、今では普通に手に入るんじゃない?紙ジャケのもあるしさ。女性歌モノとしてもかなりレベルの高い作品なので聴いてみると美味しいと思います。

 さてローラ・ニーロのカバー曲「Lonely Woman」…、もうね、ビリー・ホリディとかそういう世界って感じに歌っていて彼女の歌の巧さを実感します。雰囲気も出してるし、オリジナルも損ねていないし、実に素晴らしい。続いての「Hymn to Valerie Solanas」はカール・ジェンキンスの不思議な音色のピアノから不気味に始まるもののミドルテンポでソウルフルに歌うスタンダードなロック調な曲。基本こういう声なんだろう。B面に入ってからは割と大人しい曲が占めているようで、次の「The Ballad of Marty Mole」も正に英国的な雰囲気で歌ってくれている、感動的なバラードチックな歌。マーティ・モールって誰なのかまでは調べてないっ。んでもって続く「Journey's End」も静かめの一曲だけど今度はアメリカに想いを馳せたようなカントリー風味な一曲でスライドギターも入ってくるというものだけど、やっぱりどう聴いても英国だよ、これは(笑)。そういう湿っぽさが漂ってくるのはカール・ジェンキンスのセンスかな。その影響は「Morning for One」も同じで、荘厳さが漂う中、天使のような歌声のハイトーンで紡ぎ出すように歌うリンダ・ホイルが美しい。そして最後には少々お茶目なお遊び曲「Barrel House Music」が可愛い。ボードヴィルなサウンドを狙ってか場末のピアノをバックにキャバレーで歌っているかのような曲でキライじゃないね、こういうの。多分当時の何かのカバー曲でしょ。

 アメリカに憧れた女の子のソロ作品なんだけど揃えた面子が思い切り英国ロックの人間だったおかげで気持ちはわかるけど英国ロックの名盤という域で素晴らしさを残したという作品。Affinityの冠を外して一人の素晴らしい女性ボーカリストとして聴くと楽しめるんじゃないかな。かなりの名盤だよ。今度初めてCD化されるMartha Veletzみたいなもんかな。

 何とも驚くことに2006年にジョージ・キャッスルというピアニストと二人でやっている姿がYouTubeにあったので見てみてください。全く変わらないでジャズボーカルを歌っている声と姿を堪能できますっ!いやぁ、凄い時代だ…。

Janis Joplin - Live At Winterland '68

 気候が変わり環境が変わり、基本的に変化を好む方ではあるけれど、それが好む方向ならいいがそうでない場合ももちろんある。そんななんとなく憂鬱な気分な時に頭の中を流れたのが何故かジャニス・ジョプリン。そういえば随分彼女の歌声を聴いていないということを思い出した。何かが彼女の声を欲しいと思ったんだろうな、なんて思ってアルバムを全部取りだしてみる。当然ながら生前にリリースされたアルバムの数よりも没後にリリースされた編集盤やベスト盤の数が圧倒的に多くて、何が良いかなぁ~と。

Live at Winterland '68 Cheap Thrills

 「Live at Winterland '68

 伝説的な名盤「Cheap Thrills」がライブ演奏を収録していることは有名な事実なんだけど、それが1968年の3月から5月のライブからのもので、没後にリリースされた「In Concert」や映画「ジャニス」に収録されているのは1968年3月から6月というものだ。そしてこの「Live at Winterland '68」は1968年の4月12、13日のライブからの編集ということで時期的にはほぼ被っている頃。ライブ盤ってのは一公演丸ごと収録したアルバムの方がよいのか、やはりベストトラックを抽出して繋いだ方が良いのかどちらも甲乙付けがたい部分はあるけど、「Cheap Thrills」なんかは後者で名盤と呼ばれているのだからやはりベストトラックをチョイスして作った方が作品的にはよくなるんだろうな。ミックスとか繋ぎとか違和感なければ聴く側はその方が圧倒的パフォーマンスを楽しめるんだから、そりゃそうか。

 この「Live at Winterland '68」も二日間のステージから選りすぐっているのでそれなりにチョイスされてはいると思うけど、やっぱ全体感としては「Cheap Thrills」には敵わない。ただライブ感というか流れみたいなものは事実こういうものだったのかな、と思う感じでライブの流れは自然。演奏はああだこうだというものでもなくって…、よくBig Brother & The Holding Companyはヘタと言われるんだけど、自分的にはそれでもパワーあるし白熱することもあるから凄くロック的で良いと思うんだよね。このライブでももちろんダレる部分もあるけど、やっぱ凄いなぁと思うところもあって、決してバンドも悪くない。ましてや時期が「」と被っているワケだからそりゃそうだよな。

 でも、やっぱり何と言ってもジャニスの迫力が圧倒的。ライブ盤でしか聴けない曲も多いし、ジャニスが如何にオーティス・レディングに近づこうとしているかよくわかると思う。シャウトとか聴いてるとかなり近い世界にいるように聞こえるしね。ジャニスを聞き尽くした人間にはこういうライブ盤もやっぱり嬉しく楽しめるものなんだ。ここから入る人ってのもいるとは思うけどやっぱりオリジナルアルバムを押さえてから来るべきトコ。

 やっぱ凄い女だ、この人は。

King Crimson - The Nightwatch

 あ~、何でもいいからすべてを破壊してしまいたいっ!っていう風に思うときがあって、正にそんな状態なんだけど、そんな話をとある声優志望の女の子と話していたら彼女は「あぁ、この人混みを焼き払っておしまいっ!」などと発言するものだから面白い。常識から逸脱した思考回路を持つ人間は好きだ。固定概念から解き放たれて自身の思うままの思考を持つことは人格形成には重要だろうし、まぁ、間違うと怖いことになるんで一般的には常識論もありつつ思考をハズしていく方が人間的にはよろしい。どっちかに偏っては面白くないし、向こう側の世界に行かれても困る(笑)。そんな破壊的な気分の時に聴ける音ってのもベクトルが異なるもので、パンクノイズ的なものでも良いんだろうけど、やっぱり恐ろしく破壊的という意味ではやはり強烈なインパクトを持つキング・クリムゾン。

ナイトウォッチ(紙ジャケット仕様) 暗黒の世界

 1997年にリリースされたもので、1973年11月のアムステルダムでのライブをパッケージしたタイトル「ナイトウォッチ」。このライブ盤を出したあたりからロバート・フリップ卿はキング・クリムゾンの残っている音源すべてをリリースする気になったようで、怒濤の如くCDがリリースされているのは承知の上か。このライブにしても古くから水面下で流通していたもので、とにかく迫力満点のライブという話題は振りまかれていたのだがこうして全貌を現した音なのだった。

 メンバーはもちろん史上最強のカルテット、ジェイミー・ミューアが脱退してしまった後なのが残念なのだが、それでも恐ろしいまでの破壊美と迫力で、ロックというカテゴリーに属するプログレッシヴバンドならばやはりこの強烈さは持っていてほしいもん。初っ端の「Easy Money」からしてジョン・ウェットンのベースと歌がガンガンに迫ってくるし、もちろんフリップ卿の繊細なギターが右チャンネルからチロチロと流れてくるし、あぁ、そうか何だこの強烈なパーカションは、というくらいにドラムをパーカッションに替えてしまっているブラッフォード。その面々からするとインパクトには欠けるがしっかりとバンドの一端を担っているデヴィッド・クロスという四人のメンバーによる演奏、即ち同時には四つの楽器の音しかしないはずなのだが、一体この迫力は何なんだ?もちろん静寂による緊張感も同時に存在しているのだが…。

 ライブ。インプロビゼーション主体のサウンドを信条とするテクニカル且つ完成が磨かれたミュージシャンによる即興音楽は演奏する側も聴いている側も楽しめるものだろう。それが単なるコード進行によるアドリブプレイではなく、テーマが決まった中で瞬間瞬間の呼吸によって展開が変わっていくという完全フリーフォームではないという手法はもちろんジャズにはあるものだが、キング・クリムゾンのそれはより複雑な要素を持ち得ているかもしれない。何と言ってもその代表格が10分強に渡る「Fracture」に集約されているとは言い過ぎか。ん~、でも多分アルバム「暗黒の世界」に収録された同曲はこの演奏を基としているので、ある種の達成感を捉えた瞬間だったと思うんだよね。ジョン・ウェットンの一瞬のベースソロがスゲェかっこよくって、ハッとする。まぁ、その前のバイオリンが繊細になっているトコロへフリップ卿のハードなエッジの立ったギターがリズムを刻むシーンも素晴らしいのだが…。

ザ・グレート・ディシーヴァー パート1(紙ジャケット仕様) ザ・グレート・ディシーヴァー パート2(紙ジャケット仕様)
1973年から1974年のライブを2枚組2セットに分割して再度リリース!

 美しいメロディラインを持つ歌中心の曲もしっかりと持っているところが彼等の強いトコロで、それがまた良いんだ。緊張感溢れる演奏世界だけではなく聴く者に優しさを与えてくれる部分、そういうメランコリックな部分がなかなか真似できないところではあるな。ま、でも圧倒的に今は破壊力を欲しているので次なる展開を今か今かと待ちかまえて聴いているんだが(笑)。そうそう、このライブ、というかこの頃のキング・クリムゾンのライブってのはもう既に「太陽と戦慄」以降の作品しか演奏されていなくて、唯一残っているのが「21バカ」という…。この面子での「21バカ」もこれまた凄いのでいつのライブを聴いても楽しみなんだけど、ここで聴けるライブではわかるように、最初から重さが違う(笑)。あの中間のキメフレーズにしてもなんかいとも簡単にやってのけてしまっていて、全然難しくない曲のように聞こえるから、如何にそれまでのインプロ中心の楽曲が緊張感溢れていたかわかる。だって曲が読めるんだもん、これ(笑)。だからこそ最後の曲ではあるんだろうけどさ。

 ん~、「ナイトウォッチ聴きながら書いているとちょっとあちこちに行き過ぎてしまって、もうね「The Talking Drum」とかやっぱりとんでもなく破壊力を持った「太陽と戦慄 Part.2」とか凄まじくてさ、こんなライブ目の前で見てたら絶対失神してるぜっていうくらいの迫力だからやっぱりぶっ飛ぶ。いわゆるスタジオ盤は時間もあったから相当聴いたけど、それらに比べればこのライブ盤「ナイトウォッチは全然回数聴いていないに等しいくらいのもんだからさ、久々に聴いてやっぱり凄さを体感。思い切り破壊的気分を味わいました、はい。



Atoll - L'Araignee-Mal

 ユーロロックへの道標として挙げられる作品群の中には必ず入ってくる定番作品というものがいくつかある。自分的にもほとんどそこから素直に入っていて、なかなかわかりにくかったユーロロックの世界への扉を開けてくれたのは概ねそういう作品だ。普通のロックならばどこかで聴いてかっこよかったから、とかいうので探して聴けただろうがユーロロックともなるとやはりそうは行かないものだ(笑)。英国のプログレを漁っているとだんだんとそういうものに出逢うようになってくる。レコードの餌箱漁っているとプログレの次に必ずユーロロックというコーナーがあるのでついそのまま見てしまうのでジャケットだけは結構覚えていたりする。いまだにジャケットだけが鮮明で中味を聴いていないのもいっぱいあるもん。

組曲・夢魔 ミュージシャンズ・マジシャン

 スカッとハズしてフランスのプログレッシブバンド、アトールの超代表作で1975年リリースのセカンドアルバム「組曲・夢魔」。まぁ、日本で売り出すときに使われた宣伝文句が「フランスのイエス」だったので、どうしてもそういう先入観があるんだけど、聴いてみるとあまりそんな風には感じなくって、もちろんイエスらしい緻密さはあったりするので全体感としてはあるけど、もっと柔らかいっつうか、ほわぁ~っとしてる部分がある。音色の問題かもしれないしバイオリンのせいかもしれないけどね。あ、多分フランス語のせいだ(笑)。

 何というんだろうね、こういう音世界は。メルヘンチックな空気に包まれた透明感溢れた音で、どの楽器も自分を主張し過ぎていないためにバンド全体の音として非常に聴きやすいソフトチックな空気が流れている。そしてテクニックは恐ろしく正確なのでその辺は安心なんだけど、だからこそ面白味という部分では難しいのかな。いやぁ、よく出来てる。冷淡なまでの音の洪水はシンプルなロックファンを寄せ付けない、知的なリスナーの琴線に触れるべく音作りが成されていて、サウンドコラージュも散りばめられた決して冒頭に書いたようなユーロロックの名盤として誰もが気軽に聴いて楽しい音、ではない(笑)。この世界にハマり込む人達には相当に絶賛されるアルバムというのは多分確かで、構築美が素晴らしい。アルバム全体を通して似たような曲調が並ぶという難点はあるものの、やっぱり安らぐ音世界だしね。

 やっぱ難しいなぁ、こういうの書くのって。音のひとつひとつまで知り尽くしていないと書けないかも。趣味で言ってしまえば、あんまり聴く作品じゃないのも事実。途中で飽きちゃうんだよね。名盤に対して失礼ではあるんだけど、ちょっと小難しいというか、ね。ただ、やっぱり聴いておくべき作品ではあるよな、と。

 あかん~、思考分裂してる~(笑)。

Formula 3 - Songnando E Risognando

 何だかんだと言って自分ちにイタリアもののレコードやCDって結構あったりするんだなぁと我ながらびっくりした。っつってもそんなにマイナーなものがあるワケじゃないのでメジャーものだけの話なんだけど、あぁ、これもイタリアじゃないか、ってな感じで頭の中で整理されていないだけなのかもしれない(笑)。うん、それならば思い切りイタリアンのバンドで書こうじゃないかって思って名盤登場。

夢のまた夢(紙ジャケット仕様) 神秘なる館(紙ジャケット仕様)

 1972年発表のサードアルバム「夢のまた夢」。まぁ、言わなくてもわかるわな(笑)。大作志向のプログレッシブロックらしい作品で、しかもギターが歪んだ音で結構迫ってくるのがロック好きには聴きやすい。ま、それだけでなくって多様なストーリー展開もあるからドラマティックにも楽しめるんだけどね。

 「叙情的」って言葉が似合うアルバム。ユーロロックに手を出してすぐくらいの時に聴いたんだけど、これは凄いなぁと思ったし、ロックだ~ってのももちろん感じたしね。もっと白々しいかと思ってたけどそこまでじゃなくてもの凄くツボにハマる範囲内での白々しさなのでよろしい。ま、何よりもテクニックの確かさがこの手のバンドの一連の凄さであって、イタリアから出てきてる著名なバンドはどれもこれもテクは凄いんでその辺はどうしてもテクニカルになってしまうね。その上で面白い音かどうか、だからちょっと他のロックと聴き方が違うんだというのもわかってきたし。

 このアルバムはねぇ、やっぱりみんなで楽しく聴くアルバムではない(笑)。皆が皆一人で感動して聴いて話し合う、みたいなアルバムなんだよ。ホラ、名盤ってみんな聴いてるから一緒に聴いてもいいんだけど、そういう類じゃないっつうかさ。ま、いいや。

 えっと、大作志向4曲入りだけど、組曲形式なので実質は12曲くらい入っているってとこだね。メドレーで繋がっていく形式の組曲もあるけどスパッて切れて次の展開ってのもあるから、そんな感じなんだけどその分歌部分が少なくなってる。イタリア語の歌って凄く熱い感じがするから面白いんだけどね。ま、逆にイタリア語が多いと世界でブレイクできないってのもあったのかな。しかしドラマティックっつうか盛り上げ方盛り下げ方とか叙情性とか巧いよなぁ。

 ジャケットについてはアート的と言えばアートなんだろうけど、中味との意味合いまではよくわからん。腹が引き裂かれている裸の女性っていうだけなのか…、邦題の「夢のまた夢」っつうのからしても相反しているような気がするんだけど(笑)。

P.F.M - Chocolate Kings

 何となくイタリアな気分なので立て続けにイタリアもんを聴いてみようじゃないか、ということで適当にゴソゴソ…。相変わらず自分ちの棚が楽しく見える。なんだっけ、これ?みたいなのもまだまだあるんだなぁ…といつものことだが本筋を忘れて横道へ横道へ逸れていくのだが、途中で引き返す。ま、そうやって漁って音楽を聴くのが一番楽しいんだけどさ。んで、ひっぱり出してきたのが何ともメジャーなアルバムです。

チョコレート・キングス(紙ジャケット仕様) L' Isola Di Niente

 1975年リリースのスタジオアルバムとしては5作目となる「チョコレート・キングス」。P.F.Mって1971年のデビューとのことなのでここで5枚目ってのはかなりのペースでアルバムリリースしてるし、多分もの凄くバンドの中が熟していたんだと思う。まぁ「」で世界的に有名になり続く「L' Isola Di Niente」ではP.F.Mというバンドのひとつの方向性を出したワケなので全盛期であることに疑いはないけどね。そしてその野心を強化するべく「チョコレート・キングス」ではもう一人英語力の強い元Acqua Fragileのボーカリストを一人追加。これがなぁ、なんかピーター・ガブリエルとかフィル・コリンズみたいなのであまり好きじゃないタイプの歌声なんだけど、その分作品の質の高さが上回っているから、まぁ、まだ救われてる。

 アルバム自体はもうねぇ、もの凄く安定しているのでありきたりの言葉でしか書けないけどシャープでソリッドでテクニカルで完成度の高いものなので普通にロック好きな人なら気に入るだろうと思う。ただ、何故かどっぷりと何回も聴いてハマり込める深さは自分的にはあまりない。何でかは知らないけど、もの凄く熱くなれるかと言われるとそれも割となかったりするサウンドでね、やっぱどこかアンテナに引っ掛かりきらないってのがある。不思議だ。でも好きなのは好きなので…。

 アルバム中の傑作は最初の「From Under」っていうのとタイトル曲「チョコレート・キングス」だと思うし、実際にタイトル曲「チョコレート・キングス」はスリリングに楽しめる曲なんだけど、昔で言うB面の最初を飾る後半の曲では大作二つで締められていて、やっぱりこういう風になるとP.F.Mは強い。イタリア的ドラマティックさを露骨に出せるから、聴いている側もその世界に騙されてもいいかな、と思えるくらいで(笑)。まぁ、しかしテクニックは凄いなぁ。楽曲アレンジや才能ももちろんなんだけど、やっぱ全盛期のバンドの音なだけあってどこを切っても素晴らしいの一言。白熱したサウンドに引き締まった演奏、ジャケットに象徴されるユーモアセンスも見事なものだし。

 いや、何回もP.F.Mにきちんと取り組もうと思ったんだけど毎回途中挫折していて聴くアルバムが3~4枚に限られてしまっているのが自分ながら勿体ない。やっぱりこれもまだまだトライするべくバンドだな(笑)。

Il Baricentro - Sconcerto

 ソフトマシーンのジャズロック、フリージャズへの傾倒はもちろん演奏する側の楽しみ追求なワケで、そういうバンドも多いんだけどやっぱり楽器を演奏するモノにとっては非常によくわかる解釈(笑)。それでももちろん自己満足だけでは終わっていけないっつうのもあるし、演奏する側が納得いくくらいのレベル感じゃないと聞いている側はそれを素晴らしいと感じにくいと思うんだな。まぁ、古い発想ではあるので今時の音楽では全部繋いであ~だこ~だと作り上げるってなもんなんだろうけど。そんなことで何気なくラックを探してフラフラ…、あ、こんなのあったなぁ、と。ソフツに影響されて久々に聴いてみたい、と。

Sconcerto Trusciant

 イタリアのバンドIl Baricentroの1978年リリースの作品「Sconcerto」。っつってもこれくらいしか有名な作品はないんじゃないだろうかと思うんだけど、まぁ、その筋の人達はどれもこれもお持ちだったり来歴もあったりするのできっと詳しいトコロはあると思う。セカンドアルバムに「Trusciant」があるかな。自分的にはこの一枚しか持ってないんだけど、正直、どんなんだっけ?ってくらいにしか記憶がなくって、確かフュージョンみたいなジャズみたいな…という程度の印象なので再度発掘して聴いてみました。

 初っ端からエラくかっちょよいじゃないか。変拍子でこれほどシャープでタイトに迫ってくるのもそうそうないし、一説で言われているように確かにソフトマシーンをもっと派手にしている感じだ。ただ、最初に聴いて耳に付いたのは音。時代的に1978年ってのもあるんだろうけど、ドラムの音とかが妙にあの80年代サウンドの音に近くて、70年代のナマい音じゃなくってさ、明るいんだよね、とっても。そういう作りにしているのかな、わざと。どの楽器もなんか煌びやかな音で録音されていて、楽曲とか演奏とかは割と良いんだけど、そういう音質面が非常に聴き慣れない。イタリアだからか?いやいや…、改めてエンジニアさん達の苦労を知ったと言う感じですな(笑)。

 アルバムはですなぁ…、どうやらギターレス、ツインキーボードというのも売りなようで、ベースもかなり自己主張していてドラムもサクサクと走っているのでバランスは相当良いんだが、ジャズっていうほど暗くはないと言うのか、もっとロック寄りの話で、ロックやってる連中が派手にジャズをプレイしました的なバンドの印象なので、曲は確かにジャズ調だしテクニックも申し分ないんだけど、軽い。深みがないのがちと個人的には「?」なんだけどそういう軽さも聴きやすくて、意外とBGM的にはかなり聴ける感じだ。

Soft Machine - Third

 どこか冷淡で複雑なサウンドというものを適当に流して聴くということはなかなかできなくて、大体そういう音楽ってのは流して聴くには非常に不快感なサウンドとして聞こえるだろうし、だからその手の音楽ってのは割とじっくりと聴くという時間が必要になる。ここのところの自分の時間のなさを考えるとどうしてもその手のサウンドから遠ざかってしまうんだよね。iPodで聴くのも不自然な音なのでやっぱり家でじっくりと聴くことになるので余計に、だ(笑)。でも頭の中ではそういうのを聴きたいなぁと思っていて、チャンスを伺っているのだが…。

3(紙ジャケット仕様) グライズ

 ソフト・マシーン1970年リリースの「Third」。ソフトマシーンはどれも好きなアルバムばかりで聴けば聴くほどにハマリ込んでいくバンドなのでどれを聴くかなぁと思ったんだけど、なんとなくゆっくりとハマり込みたかったので「Third」。アルバムはアナログ時代にはメンバー4人が片面づつ曲を受け持つってことで2枚組全4曲入り、という構想。凄いよな、なんで一人一曲でアルバム片面を埋めるんだ?完全にジャズロックに傾倒していった時代だから故の発想なんだろうけど、その分当時はC面に収録された3曲目の「Moon In June」のロバート・ワイアットの楽曲の美しさにほっとしたものだ。ちなみにこの時にメンバー編成はマイク・ラトリッジ、ヒュー・ホッパー、ロバート・ワイアットの三人にエルトン・ディーン他が加わった面子で、その他というのもバイオリン、フルート、サックス、トロンボーン、クラリネットという楽器なんだからそりゃヘンだわな(笑)。

 そうだなぁ、普通に聴けばジャズを聴いているような感覚なんだけど、やっぱりそこは何故かロックだったりする。一生懸命ジャズをやってるんだけど、何でだろうね。オープニングの静かな始まりからメインテーマが出てきていわゆるジャズと同じような感じでテーマから派生する即興音楽がメンバーの力量を示してくれるし、緊張感もたっぷりと醸し出しながらバランスよくぶつかりあって展開されていくというスタイルの曲ばかりで、いわゆるプログレの世界ではないね。中でも圧倒的に曲を引っ張っているのはヒュー・ホッパーのベース。ワイアットのドラミングも格段にスケールアップしているのはもちろんだけど、ヒュー・ホッパーのベースってこんなに自己主張してていいのか?ってなくらいに存在感たっぷりで面白い。

 そしてワイアットの「Moon In June」で初めて歌が聞こえてくるんだよね、それが凄く優しくて、それこそが後のマッチングモールへと繋がるんだなと思うんだけど、それでも楽曲的には正にカンタベリー的サウンドの象徴でもある感じで、浮游感のあるポップなメロディに複雑なバックの演奏とアレンジが絡み付くもので、最初の歌パートが終わってからはそのメロディの流れを汲んだ即興演奏が繰り広げられるんだから面白い。この路線でバンド一個できるもんな。歌メロも即興音楽のひとつの楽器として認識してメインパートを受け持つ、みたいな感じでね、不思議なんだな。だから同じ歌メロが出てくることが非常に少ない(笑)。そんな曲よく作れたなぁ、というか歌えたなぁ、と思ってしまうんだけどその辺の感覚がおかしい人達なんだろうね、このバンドは。

 ソフトマシーンってもちろん根強い人気があるからなんだろうけど、もの凄い数のライブアルバムがゾクゾクとリリースされていて、ほとんど追いつけていない(笑)。時期的に区切って聴けば良いんだろうけどなかなか全部制覇できないんだよねぇ。んでもこの「Third」の頃の面子では「グライズ」「バックワーズ」「Noisette」「Live at the Proms 1970」あたりかな。詳細データ不明だけど。しかしYouTube見て驚いた…、こんな映像あるんだ…。

Magma - Kohntarkosz

 ザッパがアメリカの奇才として知られるならばマグマはフランスの奇才集団として知られている、と思いたい(笑)。いやぁ、変拍子や音楽的コンセプトというかストーリー仕立ての展開と独自の解釈、そして恐るべきテクニカル集団という意味でも両者は甲乙付けがたいと思うのだがさすがに文化の違いと方向性の違いは大きく、ザッパが明快で底抜けに楽しめる音楽であり、マグマはもちろん重く深く沈みこむ世界を構築しているという正反対。しかしどちらもコーラスやサウンドで世界を創り上げているという点では全く同じことなのかもしれない。…などと書くとマグマファンには怒られそうだが…。

Kohntarkosz Mekanik Destruktiw Kommandoh

 1974年リリースの名盤「Kohntarkosz」。前作「Mekanik Destruktiw Kommandoh」で構築した世界を発展させた、というかもちっと落ち着かせた感じのする作品なんだけど、それでもやっぱりヤニック・トップのベースのうねりはもの凄い。いや、それよりもだなぁ、何なんだ、この圧倒的な音圧と世界の深さは。よくよく聴いているとコーラスはいっぱい入っていて荘厳なんだけど、歌詞らしい歌詞はほとんど見当たらないという変わった作品で、いや、彼等にしては普通なんだけど、一般的には変わっているでしょ。これもなぁ、聴いてない人には想像つかない音かもしれないけど、変則的に構築された音世界にコーラスを加えていって荘厳さを出しながら、そして世界の終わりを感じさせるように畳みかけてくるというもので、プログレという陳腐な言葉の中に入れるべき音楽世界ではないっす。

 ただし、一人で没頭して聴く音楽であることは確かなので、決して他人と一緒に共有しようなどとは考えない方が賢明かと…(笑)。そういう意味ではクリムゾンなんかも一緒なんだけどさ、ま、そういう音。それで曲をある程度覚えてしまうと何て心地の良い世界なんだ~と更に一人で籠もって聴くようになるワケですな。

 いや、そんなことはさておき、この「Kohntarkosz」というアルバムは彼等の4作目の作品ではありますが、ここら以降からちょっとサウンドが変化していく…というかそもそもサウンドが変化し続けていくバンドだったので指向性そのままなんだけど、でも以降も名盤をリリースし続けていて、この頃のライブ盤なんてのはどれもこれもぶっ飛びもので最高。

 なんつっても大作1曲が二分割されているのと小曲二曲という構成で、特に前半の「Kohntarkosz Part.1」は「ド~レ~ミ~」っつうコーラスがひたすら迫ってくるものだけど、「Kohntarkosz Part.2」はもう静寂から激動へと見事に世界を表した作品で、曲事に優劣を付けるものでもないけど本作の目玉曲でしょ、当然。残りの小曲群にしてもなんつうのかな、すべてが終わった後の興奮を抑えてくれる余韻のようなもので、これがなかったら興奮しっぱなしだったんじゃないかっつう意味で非常に重要。それでもだんだんと盛り上がってしまうので、アルバム全編を通して非常~にいやらしい世界を音で表現している(笑)。まぁ、こういうので興奮してくる輩ってのも非常に少ないとは思うのだが作る側はそういう意識で狙ってると思うなぁ…。

Frank Zappa - Fillmore East, June 1971

 今まで散々色々な音楽を聴いてきたんだけど、中でもやっぱりここまで人を楽しませる、そしてそのユーモア精神とテクニカルな面を打ち出し、更に反骨精神満載のロック的側面旺盛で反社会的な人、ってのは他にいないだろうし、ここから先も出てこないと思う。こないだ息子さんがZappa Plays Zappaというプロジェクトで来日公演したんだけど、それも各公演ごとにセットリストがガラリと入れ替わっていたという有様で、さすがに息子、一般人の期待を見事に裏切ったプロフェッショナルぶりを発揮してファンを楽しませてくれました。

フィルモア・ライヴ '71(紙ジャケット仕様) サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ(紙ジャケット仕様)

 1971年のフィルモアで行われた歴史的ライブを収録したライブアルバム「フィルモア・ライヴ’71」。ザッパの作品の中で自分的には確実に上位三つの中に入る傑作だと思っていて、結構よく聴く。何も考えたくない時とかちょっと楽しみたいときなんかには割と出てくる。こんなに笑える音楽ってのはそうそうないんだよね、ほんとに。聴いたことない人には何を書いているのがさっぱりわかんないかもしれないけど、ザッパのこの頃の音ってのはホントにそういうもので、皆が皆理解できるか?ってのはなんとも云えないけど、単純にアメリカ的ブラックジョークをそのまま音楽で演じているというようなものなのだ。このライブでもエルトン・ジョンやプラント、ロジャー・ダルトリーやアリス・クーパーなどなど多数のロックミュージシャンの名前も出てくるしもちろんスラングやモロネタなど実に面白い。

 あ、入手する人は絶対に国内盤を入手することをオススメします。ネイティヴに英語が堪能な人なら大丈夫ですが机上論での英語が堪能な人では理解できない歌詞ばかりなので、絶対に日本盤オススメっす。歌詞を読みながら歌を聴きながらパフォーマンスを想像しながら聴くともう最高。この頃までのザッパのやりたいことがすべて凝縮されて入っている傑作。

 歴史的には1971年6月5日のプレイを中心に収録しているんだけど、翌日の6日にも同じフィルモアで演奏していて、そっちはジョン・レノンが参加してきた共演として知られているし、ジョンのアルバム「サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ」に収録されていることが有名。こいつもまた色々あって、レノンミックスはもちろんレノンの音が大きめになっていたり、ザッパミックスはどちらともなく普通に楽しめるミックスだったりして、三種類のミックスがリリースされているらしい。

 しかし、このアルバム、本当に素晴らしい。残念なのは「Willie The Pimp」がアナログの時よりも短くなっていてフェイドアウトで終わってしまっている点くらいか。これの全長版だったら凄い演奏で楽しめたのになぁ…、もったいない。いつ聴いてもこのユーモアから流れてくる「Happy Together」の美しさ、そして「Peaches En Regalia」のメロディの素晴らしさは感動的。オープニングも完璧なテーマ曲になっていて何も言うことがないくらいにすべてが素晴らしい。ザッパに興味を持つならば絶対コイツからをオススメするね。

 6月半ばにはまた紙ジャケがリリースされるみたいなんで入手のチャンス?続編とも呼ばれる1971年8月に行われたライブを収録した「ジャスト・アナザー・バンド・フロム・LA」も同じくオススメ!



Happy Togeter

Gary Moore - Dirty Fingers

 個人的にすごく懐かしいのを久々に聴いた。マジメに。レコード持ってたけど売ったような気がするなぁ…、と。んで、まとめてこの人の初期の作品が聴きたくなったので一気にネットでゲットして聴きまくり♪昔は知らなかった事実が色々判明して楽しんでます。

ダーティー・フィンガーズ(K2HD/紙ジャケット仕様) Live at the Marquee Club

 1984年にリリースされた「ダーティー・フィンガーズ」なんだけどレコーディングは1981年頃なのかな、当時コージーとのバンド結成を目論んでいたトコロにレーベルからの契約によりアルバム制作が指示されて急遽ジミー・ペイン、トミー・アルドリッジ、ドン・エイリー達と作った怒りのハードロック作品。多分自分的にゲイリー・ムーアと言ったらこのアルバムというイメージが強い。

 何か今改めて見ると反戦ソングが多いんだな…。初っ端から「Hiroshima」「Nuclear Attack」「Rest in Peace」とタイトルだけで三つもそれらしいのがあるくらいだから歌詞の中味見たらもっとあるんだろうか?昔はあまり気にしないで聴いていたから意識しなかったけど。それにしても怒濤のハードロック作品で、最初の「Hiroshima」からもう思い切りハードロックなギターリフでして、「Bad News」とか「Nuclear Attack」「Really Gonna Rock Tonight」なんかもそうだけど非常にマイケル・シェンカーのリフと近いものがある。湿っぽさも雰囲気もリフそのものもどこか相通じるものがあるから余計に親しみやすかったんだよ。そんで「Dirty Fingers」っつう短い曲ではギターソロだけを弾きまくるというものでそれも美しいのではなく正に力業と呼ぶべきフルピッキングでの早弾きを詰め込んだ凄い音。かっちょいいっつうか、やっぱゲイリーだなぁ~っていうか(笑)。ギターソロと言えばどの曲もかなり印象的なソロでね、やっぱ燃える(笑)。そういえばアニマルズの「悲しき願い」が入っていて、家でレコード聴いてたら母親が聴いて口ずさんでいたのを見て、ゲイリー・ムーアってすげぇ~、ウチの母親でも知ってるくらい有名なんだ!と大きな勘違いしてたことがあった(笑)。いや、尾藤イサオが歌ってヒットしてたらしくってね、元はアニマルズで、サンタ・エスメラルダっつうのがフラメンコチックにしたのをまたヒットさせたモノらしい。まぁ、あれだ「だ~れのせいでもありゃしな~い、みんなおいらが悪いのさ~」ってヤツよ。

 リリース当時は日本限定発売で、海外には流れていなくて貴重だったらしい。この後すぐにもう一枚「Live!」と題されたアルバムも日本限定でリリースされて、そっちは「パリの散歩道」のインストバージョンのギタータブ譜が付いててさ、おかげでコピーしまくったさ~。それも好きなアルバムだね。今はジャケットも変わってしまって「Live at the Marquee Club」っつうタイトルでCDが出てるけど、やっぱアナログの赤と黄色のヤツがイメージ強いね。同時期に「Rockin' Every Night (Live in Japan)」っつう日本公演のライブ盤がリリースされていて、この頃ってやたらとゲイリー・ムーアのアルバムがリリースされててさ、やっぱ人気だったんだろうな。来日公演もあったから余計にかもしれないけど。この人ライブアルバム多いよねぇ…、やっぱロリー・ギャラガーにならないように、だろうか(笑)。

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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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