Bert Jansch - Collection

 ジョン・レンボーンの名が出れば、自ずとバート・ヤンシュという名も出てくるだろう。まぁ、ペンタングルという解釈もあるんだけどさ。この二人のギター奏法の大きく異なるトコロはと言えば、圧倒的に室内楽的要素が強いのがジョン・レンボーンで、泥臭い音楽を聴かせるのがバート・ヤンシュという感じかな。巧いとかテクニックとかという問題じゃなくて、そもそもの方向性とか持っている目指すべきものなんかの違いだろうということだけどね。まぁ、最近の作品まで全部追っかけているというようなファンではないので、あまり書けることは多くないんだけどね。

Collection Rosemary Lane

 手元にあったベスト盤「Collection」を聴いたので、その辺から…。多分1965年のデビューアルバムから1971年の名盤「Rosemary Lane」までの作品からのベストチョイス盤らしきもので、まぁ、例によって適当な値段だったので入手っていうところなんだけど、いや、マジメに聴いているとさすがジミー・ペイジが徹底的に勉強したというだけのことはあって、歌よりもギターが全然面白い。よく言われているツェッペリンの「Black Mountain Side」はこの人の「Blackwater Side」のパクリという話なんだけど、もちろんそれは事実でして(笑)、いや、それは良いんだけど、ベンドして開放弦というような印象的なフレージングはあらゆる曲の繋ぎに使われていて、ベスト盤なんていう形、しかも年代順になっているとそれがよくわかる。ちなみにこのCDでは「So Long (Been On The Road So Long)」「Blackwater Side」「Rabbit Run」なんて感じで全部あのベンド奏法が多用された曲で、バート・ヤンシュの手癖によるものなんだというのがよくわかる。

 もちろんそういう目立つトコロ以外にも特徴的な点は多くって、地味だけど恐ろしいまでのフィンガーピッキングが聴ける初期の曲や、更に広がりを持ち始めた70年前後の作品あたりも相当に追求する価値がある。名盤「Rosemary Lane」あたりからの選曲になると女性の歌声も入ってきて一気にトラッドフォーク的サウンドに幅が広がっていることもわかるだろう。もちろんペンタングル結成中のソロアルバムなので当然の影響ではあるんだけど(笑)。ま、ギタリスト的にだけ見てはいけないってことで、しっかりと音楽的幅を広げて展開しているっつうことだね。

 あ、全然ロックではありません、当たり前だけど。フォーク、しかもギタリストのためのフォークに近いので静かにそよ風に当たって聴いていると心地良いんじゃないかなぁ。BGMにすると少々泥臭すぎるかもしれない、そんな人の作品です。

John Renbourn - The Nine Maidens

 一般的にイージーリスニングとしてしか位置付けられない音楽というものの中にはとんでもない人達の演奏なんてのもあったりする。昔驚いたのはあのソフトマシーンのカールジェンキンスとマイク・ラトリッジよるアディエマスというユニットが売れてイージーリスニングの最たるモノみたいに取り上げられた時かな。おいおい、ってなもんで、そこらの女の子からアディエマスの音楽ってほっとしていいですよね~って言われた時はどうすっかと思った(笑)。まぁ、そこまでは言わないけど歌とかがあまりなかったりして喫茶店とか適当なところで流れていたりすると単なるBGMになってしまうし、そこには才能というアーティストの顔は見えてこないんだよな。それでもいいんだ、ってひともいっぱいいるんだろうけど、やっぱ演奏者ってのは一生懸命なんだからねぇ。

The Nine Maidens Maid in Bedlam

 そんな世界にいつしか自分を移していってしまった人、かもしれない。いや、とことん好きなギターによる組曲を構成して一大絵巻物語を構築したんだ、っていうだけなんだが、そのどちらとしても素晴らしい作品を仕上げたジョン・レンボーン。1985年リリースの傑作と誉れ高い「The Nine Maidens」です。「9人の処女」という非常に宗教的というかそういう世界を知らないとよく理解できないくらいに聖なる物語的なものなんだろうね。

 音世界はと言えば、これまた非常に美しく軽々しく語れない、実に神々しい世界を奏でていて、その大部分はフォークギターだけで構成されていて、色を添えるためにリュートや笛やリズムが加えられているんだけど、とにかく綺麗。CDだと全6曲入りなんだけど最後の「The Nine Maidens」というタイトル曲は13分半にも渡る大作で、実にドラマティックに奏でられていてハマっていく。もっともアルバム最初から聴いていると起承転結もしっかりと織り込まれて正にひとつの物語を奏でているように雰囲気が変わり、そして聴いている人をその世界に誘ってくれるという見事なもの。

 タイトル通りの世界をこの音世界に被せるとしたら、やっぱり喜劇ではなくって悲劇なのかなという音世界なので、歌がなくともどういうことが言いたいのかは伝わるということか。ギターの技術ももちろん正確無比なものなんだけど特にその技術を披露しているというワケじゃないと思う。ただ、こういう音を紡ぎ出すって難しいだろうなぁと。一人でひっそりと静かなトコロで目を閉じて物語の情景を浮かべながら聴きたいサウンドだね。

Sonny Boy Williamson - One Way Out

 演奏を媒体に吹き込む、もしくは録音して形に残すという行為はレコードというものとなって初めて実現したことで、1920年代頃に遡る話なんだけど、それでもまだ80年くらい前の話で、技術の進歩は凄いものだよね。いまやデジタルだもん。自分達が耳にする音の中で一番古いのって多分ロバート・ジョンソンの録音とかかな。1930年代半ば頃の音源っていうからさ。まぁ、戦前ブルースっていうくらいだからそりゃそうか。しかし今となってみるとそういう音が残っているのは凄いことだな、とつくづく思う。ふと、そんなことをたまたまソニー・ボーイ・ウィリアムスンの「ワン・ウェイ・アウト」を聴いていて、調べていると1955年から60年頃に録音された音源を集めたモノ、と書かれていてさ。凄いなぁ~と。

ワン・ウェイ・アウト ダウン・アンド・アウト・ブルース+7

 そんな時代のアルバム、じゃないんだろうな、シングルへの吹き込みを纏め上げたモノっていう感じだと思う。アルバムとしてリリースされたのは1965年だから、ま、それでも古いんだけどありがたい編集です、うん。「ワン・ウェイ・アウト」という作品で、ソニー・ボーイ・ウィリアムスンIIの傑作と言われる「ダウン・アンド・アウト・ブルース」と比べたって甲乙付けられないんじゃないか、ってな作品だ。多分後者はマディ・ウォーターズ、オーティス・スパン、ウィリー・ディクソンっつうメンツが揃っていたから代表作に挙げられるんだろうけど、この「ワン・ウェイ・アウト」ではマディは参加していないのかな、なんとなくそういうギターが聴ける曲がいくつも聴けるので、多分参加してるんだろう、と思う。一応ギターはロバート・ロックウッド・ジュニアが弾いているようなんだけど。確かにこの人とマディ・ウォーターズのギターって似てるからわかんないな(笑)。

 メンツは元より、そもそもソニー・ボーイ・ウィリアムスンという人のハープはホントに見事なもので、歌なのかハープなのかギターのオブリガードなのか全く区別なく、遜色なく普通に入ってくるんだから不思議。もっともここまでハープを吹き倒す人も多くないから余計になんだろうけど、バンドがどうであろうとも自分で歌ってハープ吹いてブルースしちゃってるので、それだけでもうクラクラするくらい。録音ももちろん一発録りだろうからもう思い切りライブ感たっぷりだし、白熱した空気が詰め込まれているよね。この音を聴いて英国の白人坊や達は狂喜してこぞって駆けつけていたらしいからねぇ。ロバート・プラントなんてその最たるものでしょ(笑)。まぁ、アメリカの本場に行けばリトル・ウォルターやジュニア・ウェルズなんかもいるのか。

 ブルース…、こういうのはいいね。曲を知ってるとか知らないとか関係無しに浸れる。ジャズなんかもそうだけど、音に身を任せられるからさ。あぁ、だからアルコールにピッタリなんだ…。なるほど(笑)。

憂歌団 - 憂歌団

 日本語でもブルースってのはできるもんなんだぜ、ってのを70年代から実践していたフォークブルースバンド、というか日本にもこういう人達がいてくれてよかったと思えるバンド、憂歌団。いつしか耳に入ってきて何枚かレコードを持っていたりするバンド。基本的に内田勘太郎と木村充揮によるフロント二人にバックという4人編成のフォークブルースとラグタイムを和風に仕立て上げたもので、歌詞の内容も哀愁も素晴らしいのだ。

ベスト撰集 UKADAN LIVE’89?

 今となってはオリジナルアルバムという概念でCDを聴くということもなく、というかオリジナルアルバムってCDになってるのかな?もうちょっとクローズアップされてもよいバンドだと思うんだけどその地味さがいいんだろう、適当に気楽に気ままに自分達のペースで活動してきた人達だから。だから故、ベスト盤がいっぱい出ているし、ベスト盤以外聴くことってのは難しい。もったいないけど。でもベスト盤でたっぷり楽しめるのはあるな(笑)。

 一番好きなのはねぇ、やっぱり「おそうじオバチャン」だなぁ。日本のバンドって歌詞がダイレクトだからかなりそういう部分で好き嫌いに影響されるんだが、この曲は正に歌詞にヤラれてるので曲が云々じゃない。もちろん勘太郎のギターはいつだって素晴らしいし木村さんの歌だって変わらずにブルースそのままだしね。ライブ盤がいくつか出ていて、やっぱりライブバンドです。生で見たことないんだけど音聴いててもやっぱり緊張感というか雰囲気が凄く出ているし、YouTubeなんかでもいくつもライブがアップされてるから見てもらいたいよね。1998年に活動休止したんだけど、その時のラストライブなんてBSで放送されていて感動したもん。近藤房之助さんとかジョイントしてたりしてね。結構愛されたバンドだと思うし、今でもどこかのライブハウスでひょっこりそのままやっててもいいじゃん、って思う。っつうかそうやって見たいバンド。酒飲みながらあれこれとね。心地良いだろうなぁ、こういうのだったら。

 基本的にしっかりとしたブルースコピーバンドだから安心して聴ける。「シカゴ・バウンド」なんて思い切りブルースそのままなんだけど、歌が入ると非常にメロウで日本的に聴きやすくなるのはさすがに日本人(笑)。こういうバンド、これからの日本には出てこないだろうなぁ…。

Black Uhuru - Sinsemilla

 だんだんと汗ばむ季節になりつつあって、もう日差しも強くなってきたんだけど、旅に出たいなぁ~と思う今日この頃。常に旅できていればいいんだけどなかなかねぇ…。暑い時に暑いところに行こうとは思わないけど、サラッと暑いところなら悪くないかもしれない。まぁ、まだまだ先の話だろう(笑)。そんな思いもあってか最近は涼しい音楽も自分のローテーションの中に入りつつある。昔だったら全然聴かなかったレゲエ・ダブなんてのは正にその典型。それがまた心地良いんだよなぁ。それもこれもクラッシュやジョー・ストラマーのおかげなんだよな、きっと。

Sinsemilla Red

 そんな中で一番気に入っているのはやっぱりブラック・ウフル。「Red」を聴いてとんでもなくぶっとんだものだけど、その前後ってやっぱりスライ&ロビーとのジョイントだったので圧倒的に評価が高くてあれこれと入手して聴いているところ。まぁ、慣れてないのでアルバムごとの特性の違いとか音楽的変化なんてのまでは追求できていないんだけど「Anthem」あたりと対を成すと言われている1980年リリースの傑作「Sinsemilla」。いやぁ~、心地良い。それだけで聴いているんだけど、ビートが非常にロック的なのかもしれない。まぁ、レゲエっつうよりもダブなんだけど、やっぱりこの鉄壁のリズムセクションにヤラれてる部分が大きいかな。そこにコーラスの絡みがこれも絶妙にツボを突いてくるから余計に、だけど。音の面でも80年初頭らしく、ちょっとエレクトリックドラムが入ったりしているのは面白い。やっぱ純然たるダブとかじゃなくて色々なエッセンスが融合されているからロック的なのかも。「Red」も相当グイグイ来たけど、この「Sinsemilla」はもっとユラユラするってな感じか(笑)。

 1984年には来日公演しているらしくて、あの「Live Under The Sky」だったそうで、多分夜中にテレビでやってたのとか見てたんだろうなぁと記憶の中を甦らせているんだけど、もちろん当時は全く無視。たんに夏のイベントは心地良いよなぁ~と見ていただけなので…。勿体ないなぁ。あの80年代ブーム真っ只中にこんな音を出して人気を誇っていたバンドもあったんだね。ロックとかポップスだけじゃなくてジャズ・フュージョンも人気の盛りだったし、ブラック・ウフル自体もこの頃が人気のピークだったワケで、バブリーな80年代は色々な人が最全盛期だったんだな。

 そんな色々な記憶と今のダブビートにユラユラされながら心地良く涼んでいく季節です♪しかも中古CDが以上に安いグループなのでお得~。

Lee "Scratch" Perry - Essential Madness from the Scratch Files

 何となく気分が良くなってきたところにまたまたアルコールの洗礼を受けながら、ならばいっそ楽しもう~ってな気分になったので、暑くなってきたのもあったのでほとんど聴くことのないダブミュージックに手を出してみよう。元々クラッシュ好きでスペシャルズのスカ調には簡単に手を出せて、まぁレゲエも似たようなもんでボブ・マ-リーあたりにはちゃんと手を付けているんだけど、なかなかダブってのは深くて入りにくい世界でさ。そもそも誰から聴いていいのかわかんなくて止まってたんだよね。まぁ、キング・タビーやリー・スクラッチ・ペリーっていう名前が出てきてその辺から行くか、と思いつつなかなか手が出なかったので、ここで…。

The Upsetter: Essential Madness from the Scratch Files スーパー・エイプ

 何が良いのかよくわかんなかったんだけど適当に聴けたのがこれ「The Upsetter: Essential Madness from the Scratch Files」なのでまあいいか、と(笑)。有名なのは1976年リリースの「スーパー・エイプ」っつうアルバムらしいけど、簡単に見つからなかったのでこっち。初期のベスト盤なんだけど、初心者はその辺から入るのが無難だろうと。ただちょっと年代が古すぎたかな。1968年から1976年のベスト盤だから、かなり渋い。求めていたダブってのはブラック・ウフルみたいなベースで、もっと気怠い感じのだったので…、それでもやっぱりこういうのがリスナーを引き込むサウンドなのかなぁと思えるんだが。

 如何に音の空間とリズムの気怠さを出すか、みたいなのがダブの特徴で、普通に聴いたら決して面白い音楽じゃないけど、波に呑まれてみるとこれがまた心地良い気怠さが全身を包み込んでくれて何も考えずに済む世界に導いてくれます。そんな気分の時に聴くのが一番かな。暑い時って基本的に何も考えたくないじゃん。ね。夏は楽しみかも。レゲエにスカ、ダブあたりの音で心地良く、ね。

 で、リー・ペリーなんだけど、いや、まだ全然分かってなくって、とにかくレゲエ界のザッパのような人らしく、自分一人であれこれと突き進んで何でもやるらしい。そしてサウンドにもうるさいようで、割とその筋では有名な人のようで、確かにこのベスト盤聴いてても多彩な曲が入っていて、面白い。ダブサウンドの前振りっぽいレゲエ調からダブになるまで、みたいな感じで変化が激しいね。自分的にはこれから追求する人ではないけど、こういうのがあっても楽しい。いずれ名盤の誉れ高い「スーパー・エイプ」も入手するだろう。覚えていたら(笑)。

Edenbridge - My Earth Dream

 この辺調べてみると割と新作リリースしているバンドが多くて、もちろん活動しているバンドだから当たり前なんだけどまだまだニュースとして自分が取得する情報には入ってこないことが多いので自力で情報漁りしないといけないのだよな。まぁ、それでもちょこちょこチェックしていれば面白いからいいんだけどね。そんなことでエデンブリッジっつうバンドの新作が既にヨーロッパではリリースされていて今度6月には日本盤がリリースされるっつうことで情報ゲット。ならばヨーロッパ盤聴いてみりゃいいか、ってなことでゲット。

Myearthdream Shine

 「Myearthdream」。基本的には今までと音的に変化が著しいワケもなく、そのままの路線なんだけど相変わらず軽快でスピード感たっぷり、しかも美しいサビーネ嬢の透明感溢れる歌声が乗っかるというパターンはそのままなので熟してきたという感じか。相変わらずヘヴィなギターをメインに疾走感溢れるヘヴィメタル路線なので聴きやすい。いつも思うんだけど荘厳さとかがもっと出てくると好みなんだけど、まぁ、そういうバンドなのでしょうがない。この軽さが聴きやすい要因で、一般ウケしているのだろうからそれもよし。

 ちなみにオーストリアのバンドで2000年にデビューしていて、割とコンスタントにアルバムリリースをしていて本作で7枚目くらいなのかな?当初からそれほど音楽性に変化はないし、ジャケットもず~っとコンセプト貫いていてどれも覚えられないジャケット(笑)。まぁ、そういうのもありだろう。基本的にギターサウンドで構築されている音世界なのでそういう意味では聴きやすいけど、なんでだろうねぇ、ギタリスト的に興味も出てこないんだよね。いやぁ、凄く巧いし速弾きもばっちりでテクもしっかりしているのだけどさ。そして歌メロも割とメロディがしっかりしているのでオススメできるレベル。

 多分、この世界って底が浅いっつうかどれもこれも似たようになってくるっつうのが問題で、よほど実力と才能がないと何かのコピーと言われる程度になっちゃうんだよね。まぁ、それを承知で聴いているからいいんだけど、そこにはやっぱり何か重厚なモノを求めている…。その片鱗が感じられるバンドでもあるだけに期待しちゃうのかも(笑)。ライブの映像見ていると音だけの世界とのギャップが大きくて更に期待しちゃうんだけどねぇ…。

Forever Slave - Tales for Bad Girls

 昔からアルバムっつうのはジャケットに左右されることも多いとは書いてきたことがあるんだけど、やっぱり今の時代でもそういう点が重要であってほしい、と思う。70年代の英国ロックが重宝されるのは音とジャケットのアートワークという二つの美術性が相互にイメージを補っていた産物として一般人を魅了したんだと思う。相互の関係が密接だった時期と言うのかな。アルバムのジャケットをひとつのアートワークとして捉え、ミュージシャンは自身の音を表現できるアートワークを冠して見て音をわかってもらおうとしていた、そんな時代だったんだね。それがCD時代になってからはどんなに素晴らしいアートワークでもさすがに迫力がなくなっていったのはやむを得ないとしても、このダウンロード音源時代になるとジャケットの価値やアートワークの価値そのものが問われてしまう。もちろん古くからのリスナーはジャケットありき、だけれど、最近のシングル志向のリスナーには一切概念がないだろう。そこから漏れてきたロックファンの中でもダウンロード世代になるとジャケットの大きさというのは多分、アマゾンの普通の画面のジャケットの大きさ=3センチくらいになってしまっているような気がする。そこでアルバムジャケットにコダワリを持てるバンドがどこまでいるか、ってな話になるだろうな…。

Tales for Bad Girls Alice's Inferno

 2008年、ついこの間リリースされたスペインのゴシックメタルバンドと呼ばれる類のジャンルに属するフォーエヴァー・スレイヴというバンドのセカンドアルバム「Tales for Bad Girls」がこれだ。

 「引き込まれる程に妖しく美しいアートワークじゃないか…。」

 そう思いません?どうやらボーカルのアンジェリカ嬢が書いているらしいんだけどファーストアルバム「Alice's Inferno」も印象的なジャケットで凄く気になって聴きたくなったんだけど、今回のセカンドアルバム「Tales for Bad Girls」でもより一層中味の音を聴きたくなる、実にそそられるジャケット。何が言いたいとかじゃなくてソソられるんだよね。多分そういう人多いと思うけど、無機質なジャケットよりはこういう芸術的なジャケットを意識するバンドの方が総合的に芸術度が高いハズで、それは音世界にも表れてくるに違いないと思ってる。だから名作と呼ばれるアルバムにダサいジャケットは存在しないという定義も成り立つわけで、そういう意味では同じゴシックの世界ではWithin Temptationなんかもかなりこだわってるかな。まぁ、基本的にゴシックの世界はジャケットにこだわったシュールな世界を醸し出すことが好きな連中だから自分も好きな世界なんだろう、きっと。芸術肌を持つ集団の生み出す作品が好きなのかな。

 さてさて、そんなフォーエヴァー・スレイヴのセカンドアルバム「Tales for Bad Girls」なんだけど、ファーストはデス声もあったりもっと音圧的なところが狭かったり歌声にしてもちょっと詰まった感があったんだけど、本作「Tales for Bad Girls」ではそれらが排除されていて、特徴的でもあったスピード感をもったメタル的な楽曲が圧倒的にアルバムを覆っている。アンジェリカ嬢の歌も艶やかにアルバム全編を貫いているし、もちろん彼女の絵画のセンスに脱帽しているんだけどさ。一般的なメロディックなメタルサウンドに女性ボーカルが乗っているというバンドになっていて、なかなか可愛かっこよいっつうのかバンドの方向性に変化が見えてきたところか。どうやらバイオリンとギターがひとりづつ脱退していて、ベースも交代しているようなのでその分音世界にも変化が生じているのは当然か。バイオリンが抜けるってのは方向性を変えるしかないもんなぁ…。ファーストでは結構活躍していたので余計に、だけど。

 アルバムそのものもこれはストーリー立てているのかな?歌詞まで追いかけていないのでよくわかんないけど、そんな印象でさ。だってアルバムタイトルが「Tales for Bad Girls」ってことだから一連のお話が展開されているような気がするじゃん。いいよね、「悪女の物語」なんてさ(笑)。



Midnattsol - Where Twilight Dwells

 なんとなくアマゾンで新たなるものを検索してみる。そういえばフォーエヴァー・スレイブ新作出てたなぁ…と思いながら、フムフム…なんて見てたり…。するとアマゾンって「あなたへのオススメは」みたいなので似たようなのがズラズラ~って紹介されてくるんだよね。あれって、結構バカにならなくて、類似品をよく見つけてくるんだよ。よく出来たプログラムというか検索ワードの埋め込みっつうか、作るの大変だろうなぁ~とか、最初の登録時の条件って細かくて色々項目があるんだろうなぁとか全然余計なことを考えてしまうんだが(笑)。そんな中で、あ、このジャケット結構好みかも♪なんて思ったのがMidnattsolっつうバンドの新作。

Where Twilight Dwells Nordlys

 …だったんだけど新作はセカンドアルバム「Nordlys」で、その前に当然ファーストアルバムあるよな、と思いジャケット見ると、どこかで見たことあるような…、ん?Theatre of Tragedy~Leave's Eyeのリブの実妹が歌う…、うん?どこかで見たような…、あ、思い出した…、papini嬢のトコロで紹介されててコメントしたような気がする…即ち持っているんじゃないか?とふと思い出して探してみました。んで、新作出たにもかかわらずファースト「Where Twilight Dwells」を再度聴き直しているという始末(笑)。いやぁ、まとめて似たようなモンを立て続けに聴いていたのでほとんど識別できてなかったんだよ、多分(笑)。いや、それではいかんのだけどね。

 んなことで2005年リリースのファーストアルバム「Where Twilight Dwells」。容姿については言わずもがな、ベースの女性が美しく…とかボーカルのカルメン嬢がこれもまた妖しくってな情報はともかく、ジャケットの北欧さ加減も当然よろしいという話ではあるが、やっぱり肝心の音が重要でしょう。まぁ、その前にノルウェーのバンドってことで期待は大きくなるしジャケも美しいし幻想的だし、バンド名は「真夜中の太陽」って意味でかなりオシャレなセンスだと思うし、かなり好みなんだよ、こういうの。

 アルバムの冒頭から聴くと、う~ん、メロウキャンドル♪ 素晴らしいじゃないか~と感動。しかもいわゆるゴシックメタルに分類されるんだろうけど、耽美さってのは結構少なくて、もちっと純粋にメタルっつうのかフォークテイストたっぷりというのか北欧のトラディショナルなメロディーラインを忠実になぞっているという感じが強くて面白い複合技が特徴的で、新たなる発見が多い。歌声はお姉さんそっくりでやっぱり艶っぽいところが男心をくすぐることは間違いない(笑)。別に熱唱するワケでもないんだけど、だから故にメロウキャンドル的に聞こえるんだが。音そのものは暗くないメタル色が強くて重くもなく、意外と疾走感たっぷりにツーバスがなっているけど邪魔にならないし、その辺は北欧のメロディが根底に流れているから自然と聴けるラインなんだろう。面白いのはメタルの中にフォークソングが思い切り被さっているような曲もあって、もの凄く不思議。こんな合体技が通じるモンなのか、と驚くようなアイディアで、それだけで結構衝撃的ですらある。メタルって言ったら語弊があるのかもしれないね、これ。ヴァイキング的思想が強いというのか音楽創作面ではかなりしっかりしているのでもっともっと成長していくだろうな。

 そう考えるとセカンドアルバム「Nordlys」も楽しみかな。いずれ聴いてみて詳細はまたその内に…。この辺の音ってどれもこれも似たようなモンでお腹いっぱいって感じだったけどふと突然聴くとやっぱりこういうのが好きな自分がいることを思い出す(笑)。

Annie Lennox - Diva

 ここの所、実に無差別にあっちこっちのジャンルに渡って音楽を聴きまくっているんだけど、まぁ、今に始まったことでもないか(笑)。いやいや、このブログを読みに来てくれている人は何となくある一定のジャンルがある程度続いていた方が読みやすいのかな、とも思ったし、ストーリー作るの好きだから楽しんでいたんだけどどこかワンパターンになってきた感もあるので、毎日適当に書き連ねるパターンになってきている今日この頃。実際聴いている時ってのはある程度立て続けに聴くものの、やっぱり同系統の音楽ってのは飽きるのでまとめては聴かないよね。ただ趣味志向としては似たようなのが続く方が読みやすいし楽しめるし、予想するから面白いのもあるんじゃないかと。いや、最初からそんなこと考えてないけど、書いているウチに、あ、これなら次はこの辺かな~って思い出したりしてたので書く方としても記憶の再生ができてよろしかったんだが。まぁ、多分そのうちまた何だかんだとそういうパターンに戻っていくような気もするんだが…(笑)。

ディーバ ソングス・オブ・マス・ディストラクション

 さてさて、ちょこっと前から歌モノ聴きたくて、どういうワケだか昔からこの人は割とよく聴く…、それでも多分フレディ・マーキュリー追悼コンサートでのボウイとのデュエット以来意識して聴いているんだと思うけどね。

 アニー・レノックス「ディーバ」。

 ユーリズミックス解散後最初のアルバムで1992年リリースの作品「ディーバ」。ユーリズミックス時代のイメージとはガラリと変わって女らしく麗しいアニー・レノックスなのだが、どうやら出産直後に制作されたアルバムらしく、一番愛と女が出ている頃の作品なんだろうね。ジャケットの麗しさはもちろんのことながら楽曲の、というか歌の素晴らしさは多分ユーリズミックス時代だけでは出し切れていなかったんじゃないかな。決して作品的に云々というのではなくデジタルポップという側面を強調していたユニットだったのでその歌声と声量を出し切るようなシーンが少なかったと思う。ライブとか後期の作品とかは知らないけど少なくとも初期のヒットした頃はそんな感じだったような。

 それはさておき、本作は基本出来にゆったりとした、そしてメロディのある歌が多くて歌声と作風で雰囲気をガラリと変えながら冷淡な歌が聞こえてきます。うん、やっぱりね、声の質なのか、熱い歌声じゃなくて冷淡な歌声なんだよね。いや、それでも全然伝わってくるモノは変わらないしいいなぁ~って思うのは不思議。結構何曲かヒットしたのかな?当時は全然ポップスとか聴かなかったのでわかんないけど、多分売れてたんだと思う。しかしこれと言って特徴のあるサウンドでもなかったユーリズミックスが売れたのはやっぱりこの人のクールさなんだろうか。今でも現役で歌っているのはもちろんだけど、かなり大御所的な人になってきたみたいだし、新作「ソングス・オブ・マス・ディストラクション」もリリースしてツアーもしているしね。

 軽快に心地良く歌を、ポップスを楽しむには丁度良いサウンド。明るすぎないところがまた英国人らしくてよろしい♪

The Pirates - Shakin' At The Beeb 1976-78

 突如、オススメされたCDがあった。割とあちこちの音楽ジャンルに首を突っ込んでいて、大体のモノは触ったりしているのであまり全く知らないっつうのもないんだけど、まぁ、もちろんそんなのはごく一部だけのコトでして、実際は知らない、触れたことのないジャンルというかバンドが多いに決まっている。他の人のブログ見ていてもこんなのあるんだ、とかそんなのあるのか、へぇ~、みたいなのばかりで自身の浅はかさを知る毎日なんだけどね。そんな中でもニアリーに触れていないジャンルってのがパブロック。Dr.FeelgoodやWilko Johnsonの世界ね。昔からなんかダメで今でもまともに聴いてない(笑)。そこへこのバンドのCDが来たワケだ。

Shakin' at the Beeb: The Complete BBC Sessions 1976-1978

 「Shakin' at the Beeb: The Complete BBC Sessions 1976-1978」。へぇ~、70年代後半にBBCに出ていたなんてのは知らなかった。ジョニー・キッド&ザ・パイレーツってのはもちろん60年代英国ロックを漁っていれば出てくる名前だし、何と言ってもジミー・ペイジにしてもピート・タウンジェンドにしてもジョニー・キッドには影響を受けているしさ、正確にはジョニー・キッドではなくって多分ミック・グリーンなんだろうけど、来歴的には60年代初頭にロカビリーをやっていた人達でビートルズ以前の英国のロックンロール界ではかなりのインパクトを放っていた様子。ある日ギターの弦が切れて目に当たり海賊の眼帯をしてライブをやったところ大受けで、それ以来海賊とドクロマークを象徴にしていたらメジャーデビューへこぎ着けたという話。

 そんなジョニー・キッドなんだけど、バンド衰退してきた66年に交通事故であっけなく他界。しかし英国王道ロックを担う連中があちこちでジョニー・キッド&ザ・パイレーツの影響を匂わせており、ザ・フーの「Shakin' All Over」の強烈なカバーを筆頭に再燃の兆しも見られていたし、バンドの価値も高まっていった。そして極めつけは英国パブロックの旗手となったウィルコ・ジョンソンが敬愛してやまないギタリストとして挙げたのがミック・グリーンなワケで、ザ・パイレーツの一夜限りの再結成にこぎ着け、反応が上々ってことでザ・パイレーツの再結成となったようだ。その頃にBBCへ出演して昔からのレパートリーを中心にひたすらR&Rしまくった情景が収められているCDだったワケですな。

 …とまぁ、調べていくとなるほど、ふむふむ、なんだけど、ここまで調べるのもやっぱり音聴いてすごくかっこよかったから、だね。シャープでソリッドでザクザクのギターの音と一方ではサーフィンロック的に太い音がビョーンと鳴っているっつうのもかっこよくって、パブロックの親玉とか何とかよくわからんけど、R&Rとしてかっちょよい。ブライアン・セッツァーを思い出す感じなんだけど、もちろんザ・パイレーツの方がシンプルでパワーが凄い。どこかで聴いたような曲ばかりってのもあるけど、もちろん「Milk Cow Blues」とかロックブルースのスタンダードもいっぱいあって楽しめたなぁ…。やっぱりロックってのはこういうシンプルに迫力があるのが一番かっこよいんだと再認識。「Gibson Martin Fender」なんて良いタイトルじゃんね♪

P.S.
サネさん、今回も感謝!

Asia - Phoenix

 大物バンド再結成アルバムリリース劇に加えて早速の来日公演まで行ってくれてしまったエイジア。その日本公演は往年のファンを涙させたという単純な感動秘話から生きてるのか?みたいな確認のために行ったという輩もチラホラ、更にはあまりにもエイジアというよりも往年のプログレバンドの後光が輝いている曲が多くてお腹いっぱい状態という感想もいくつか…、そしてナマ声で聞こえてきたのはスティーヴ・ハウのギターがヘタレで見ていて辛い、というもの。う~ん、あの華麗なるテクニックの影もなく本人と共にテクも枯れまくっていっているとのことで、見に行かなくてよかった…とシミジミ思ってしまう。

フェニックス ライヴ・イン・バッファロー 1982.05.03-complete version

 こないだリリースしたオリジナルメンバーのエイジアによる新作「フェニックス」。このバンドも昔は単なるポップチャートに食い込むバンドのひとつでしかなくってプログレの英雄達による金稼ぎバンドという側面は知る由もなく、意識もしなかったんだけど、えらく透明感溢れてキャッチーな曲をプレイするバンドという印象のまま、今回のアルバム「フェニックス」でも全く同じ印象を受けたのだから、オリジナルメンバーによる再結集は音楽性にも的確に表れていることなのだろう。まぁ、ジョン・ウェットンのソングライティングが一番貢献しているとは思うんだけど、それにしてもこういう音で料理されるのは見事。

 初っ端の「Never Again」から最後までず~っとあのエイジアの音で、プログレ的な展開を垣間見せる曲ももちろんあり、それでもクリスタルなサウンドでポップにリスナーを誘うスタイルは見事。コーラスワークからそれぞれの音ひとつが美しく、正にそのスジの人間達でなければ出てこないであろう「Sleeping Giant / No Way Back / reprise」なんてのは英国プログレ好きな人間には楽しい曲だしね。

 最初期のアルバム「Asia」「アルファ」あたりってのと比較してみても全く遜色ないし、もちろん音が新しくなっているのでエイジアというバンドの持つ音楽性には正に今の時代にピタッとハマったと云えるアルバム。これから何枚もアルバムがリリースされることは望めない様子なので、一枚一枚の作品を充実したものにして楽しませてもらいたいよね。うん。

Def Leppard - Songs from the Sparkle Lounge

 個人的には商業メタルの代表バンド、という印象の強いデフ・レパード、もちろん音的にも実力的にもしっかりとした基礎があるから売れているワケで、決して単なるアイドルバンドってなワケもないんだけど、最初のイメージが爆発的ヒットを放った80年代の頃なのでそういう印象。それからあまりマジメにデフレパって聴いてないし、聴かなくなった。こちらもフィル・コリンっつう3ピックアップのギタリストが話題になることが多くて、ギター小僧としてはふ~む、などと言って雑誌を見ていたので知っていたのだが…、多分キャッチー過ぎたんだろうと思う。

Songs from the Sparkle Lounge Songs from the Sparkle Lounge


 そんでも新作「Songs from the Sparkle Lounge」ってのが話題になったので、一応チェック♪ 今まで全然気にしなかったけどここのところHR/HM系の新作がラッシュなのでチェック三昧へ…。

 「すげぇ~、ポップでハード♪」

 即ち80年代全盛期の彼等の姿そのままを打ち出した作品に仕上がっている様で、非常~に聴きやすい曲が並びます。ホントにこれはLAメタル全盛期に匹敵するくらいのポップさで、大したもんです、ほんとに。デフレパってこんなバンドだっけ?いや、こういうバンドだからこそデフレパなんだ、って感じで、ノリノリの曲から静かなバラードソングまでもちろんテクは裏付けのあるバンドなのでしっかりと聴かせてくれます。うん、良い曲っつうか、心証に残る曲も多い。この辺は売ることを知っている人達のコダワリなのかもしれないけど、いいアルバムだな…。

 ドラマーが片腕になった瞬間に音がガラリと変わらざるを得なかったバンドの現在進行形の姿かぁと懐かしく思ってしまったんだけど、こうして聴くとやっぱり問題なく機能している…。不思議なことではあるけど、ドラムってそういうもんなのかもな。んで、ギターってフィル・コリンとヴィヴィアン・キャンベルだったんだ?へぇ~、あちこちと渡り歩くギタリストだったんだねぇ…。

 ウン…、やっぱり英国のバンドだ。と思う瞬間の曲がいっぱいあって、ポップでキャッチーで美しいバンドで、いいなぁ…。先日ホワイトスネイクの新作聴いていた時には味わえなかった気分を楽しめる作品で、一緒にしちゃいいかんけど、こっちのが深みがある作品だね。10月にはホワイトスネイクとデフ・レパードのジョイントツアーで日本公演があるらしい。これもまた凄いことだ…。

Whitesnake - Good To Be Bad

 往年のハードロッカー達が相変わらずのパワーを持ったまま新作をリリースしている。マイケル・シェンカー、ホワイトスネイク、デフ・レパード、まぁジャンルは違うがエイジアも同時期だったしね。なかなか喜ばしいことではあるが、時代に変化はないのだろうかとも思えるな(笑)。そんなことで、過去のロック歴に於いて実はほとんどホワイトスネイクというバンドを通っていない自分だったんだな。理由は特にないんだけどなんだろね。パープル系列だったからかな。ジョン・サイクスやヴァンデンヴァーグの参加、ヴィヴィアン・キャンベルの参加とかギタリスト的には必ず名が出てくるバンドだったし、もちろんデビカバも当たり前のように名が出てきたんだけど、あまり聴かなかった。多分バンドという形式じゃないのが大きいと思う。ホワイトスネイクってプロジェクト的なバンドだからメンバーしょっちゅう変わるしさ。メンバーというかプロジェクトだからそういう考えに立てば別におかしくないけど昔はバンドっつうのは不動のモンだ、と思ってたし(笑)。

グッド・トゥ・ビー・バッド スリップ・オブ・ザ・タング(紙ジャケット仕様)

 それでもこの時代になるとサウンドが手軽に聴けるという環境になってきているので、やっぱり手を出してみましたホワイトスネイクの新作「グッド・トゥ・ビー・バッド」。

 「かっこいいじゃねぇか」

 っつうか相当評価高いんじゃない、これ?往年のファンでも多分納得できるレベルの音だろうと思う。だって普通に聴いてかっこいい、って思うもん。バンドじゃなくってもこういうのって出来るんだなぁ、とはこないだのマイケル・シェンカーの新作でも思ったことだけど、ホワイトスネイクのそれはもちっとレベル高いかな。ミックスもワイルドでかっちょよいしなぁ…、あぁ、ツインギターなのか、なるほど。しかし名前を知っているメンバーは、ごめん、ダグ・アルドリッチくらいだ(笑)。ふぅ~ん、しかし、この手の作品って深みが足りないんだろうな、と直感的に思う。うん、多分何十回も聴かないのは間違いなくって、それはこのアルバムからホワイトスネイクのファンになった人でもそうなるんじゃないかな、とか余計なお世話を焼いてみたり…、いやいや、凄くかっこよいんだけどさ。カヴァデール・ペイジのアルバムみたいに忘れ去られていくというか…、まぁ、あれはまだペイジだから価値あると思ってるけど、一般的には忘れ去られてるしさ。このアルバムはどうだろうね。

 冷静に聴いていると楽曲も良くてデビカバの歌も往年の渋さがあるから文句なしなんだよ、でも、何かフックの効いた作品がない。それは多分ギターのリフだったり印象的な展開だったり、ギターソロだったり、色々あるだろうけど、そういうのが物足りない、気がする。5曲目のアルバムタイトル曲はさすがにインパクトを打ち出した自信作っぽいかな。んでもやっぱいいんだよね。時代に合ってるのかもしれん。

 そうか、こういう音になっていたのか…。かっちょいいなぁ…。ちょっとホワイトスネイクの全作品に興味を持ってきた(笑)。

Michael Schenker - In The Midst Of Beauty

 おぉ~、出た出た…、マイケル・シェンカー新作「イン・ザ・ミッドスト・オブ・ビューティー」だよ。どうしたんだろうか、ここ最近は昔のバンドやアーティストが新作を出すとわくわくしちゃうようになった。ちょっと前は今更の新作なんて別にマジメに聴くこともないけどな、なんて冷静に見ていたし、実際聴いてみて凄くよかった、ってことも少なかったんだけどね。往年のアーティストが残り少ないミュージシャン人生を賭けて結構気合いの入った新作を出してくるってのもあるし、昔を懐かしんで、というかやっぱりン十年も経過すると昔のメンツを集めてまた一緒にやってみたりするっていうことでアーティスト側も自分に折り合いが付けられるようになったっていう時間経過が一番大きいんだろうな。多くのバンドが現役時代よりも再結成してからの方が長くやっているってのもあるし。エアロとかハノイなんて正にそうだし、キッスだってそうだし、こないだ来日したチープ・トリックだってそうだしね。まぁ、ファン的には嬉しいこととして捉えておこう。

イン・ザ・ミッドスト・オブ・ビューティー ロック・ウィル・ネヴァー・ダイ

 こないだリリースされたばかりの「神」の新作「イン・ザ・ミッドスト・オブ・ビューティー」。やっぱり「神」です。アルバム制作のメンツはボーカルにゲイリー・バーデン復活という嬉しいイベントを筆頭にベースにニール・マーレイ、鍵盤にドン・エイリー、ドラムスにはサイモン・フィリップスという布陣。おいおい、メタル界の英雄達が結集してないか?これでドラムが別の誰かだったらホントとんでもないよなぁと。いや、サイモン・フィリップスでもいいけどさ、メタル畑の人じゃないからちょっと重さが足りないっつうか(笑)。まぁ、でも今回のアルバムは基本的に重さを出していないアルバムなので、ちょうど良いのかもしれないな。うん、意外なコトに、というかマイケル・シェンカーらしくない、というのからしいというのか、ヤケに疾走感溢れる曲が多くてしかも割とキャッチーな展開やメロディで、やっぱりこのメンツだと売れ線狙いってのもあるのかなぁ~と思ってしまうけど、別に悪くない。「神」の「神」たるギタープレイは健在で、あちこちに美しくメロディアスなギターソロが散りばめられていることはギターファンにとっては凄く嬉しい。難を言うならば、素晴らしく印象的な始まり方をするソロに欠けるってことと、同じくもの凄く印象的なギターリフに欠けるっていうことか。これもまぁ、聴いていればそうでもないのかもしれないけど、まずはそんな印象。いや、もちろん美しいし面白いんだけど…贅沢かね(笑)。

 しかしまぁ、ホントにポップでキャッチーなサビを持った曲が続いていて「I Want You」なんてのは素晴らしいくらい。でもギターソロも思い切り弾いているので心地良いんだけどね。それと「Summerdays」なんてシャイなタイトルでは舞踏から一瞬驚いたんだけど、パープルの「Child In Time」かと思ってしまった歌メロが…(笑)。そして実験的というか意欲的というか「Night To Remember」では7拍子と8拍子の合わせ技による楽曲展開、こういうのってサイモン・フィリップス巧いよなぁ、と。普通に聴かせちゃうんだもん。全編でニール・マーレイも結構弾き倒しているのでベースから聴いても面白い。そしてドン・エイリーがかなりアルバム全般に貢献しているようで、一見派手に聞こえないけど随所で鍵盤が音圧を出しているっていうトコかな。そしてゲイリー・バーデンの歌は相変わらずの声で、ちょっと渋くなったかなって感じ。まぁ、低くなったとも云うが。

 で、「神」。まずだなぁ…、ギターの音がやっぱりディーンに替えたからだろうけど、やっぱりかなり違う。マイルドさが足りないっていうのかなぁ…、ちょっとエッジが立っている感じで線が細い、かな。バッキングのギターはギブソンっぽいけど、オブリのギターの音色はまた別のギターって感じで、メインのギターソロの音がちと変わったな、と。アルバム全体のミックスからしてもギターが割と押さえてあるような感じで昔のメタルっぽく前面に出してないので余計にそう感じるのかも。しかしそれでもギターの音は良い音です。さすが「神」の音。

 8月末頃に来日公演があるとかないとか…、また因縁の中野サンプラザでやるとかやらないとか…。しかもツアーメンバーはクリス・グレンがベースで、ドラムにはテッド・マッケンナだとか…、でゲイリー・バーデンの歌ってことなので、即ち黄金時代のメンバーが再結集してのライブ…、う~ん「ロック・ウィル・ネヴァー・ダイ」復活だったら感動モノだな。見たい!



Irish Drinking Songs

All The Best Irish Drinking Songs: 20 Great Favorites Irish Beer Drinking Favorites

 大人になるとイヤ~なことがある時ってアルコールに逃げれるという策があって、飲み過ぎなければそれは割と功を奏することもあり、また次の日にしょうがないから頑張るか、みたいなことがしょっちゅう(笑)。そんなアルコールの日々には日本だと居酒屋ってのがメジャーなところなんだけど、それは国によって異なる。まぁ、欧米ではパブなんてのが一般的なのかな、とも思うが特にそれはパブリッシュという言葉から生まれた酒場でして、コトの発端がどこなのかは知らないけれど音楽と密接なパブってのはやっぱりヨーロッパ圏に顕著で、英国やアイルランドというところが有名ではないかな。他の諸国のパブ状況がどうってのはよく知らないので書けないけど、もちろんいろいろあるんだろうなぁ、と。何でまたそんな話かと言うと、ブルース聴いてて、アルコールの話になって、ならばパブで流れる音楽、しかも生演奏で、ってのはやっぱりアイルランドの「Drinking Songs」だろう、と。いや、単なる民族音楽に近いんだけど、そこかしこで勝手に演奏が始まるというから面白そう。色々と安いCDもあるので参考に「All The Best Irish Drinking Songs: 20 Great Favorites」「Irish Pub Songs: 22 Good Time Favorites from the Emerald Isle」「Irish Beer Drinking Favorites」「50 Favorite Irish Pub Songs」などなど…。

 自分でもいくつかCDを持っていて、別に目的があって入手したワケでもないけど、何となく面白そうだなぁ~と。ジグやリールを中心とした脳天気な、正にパブで飲んでる時に聴くにはぴったりの音。日本の居酒屋ならさしずめ浪曲ってとこだろうか(笑)。アイルランドのバンドがこういった音楽を基盤に持ちながらロックやポップスを奏でるのはごく自然なことだと思うし、一方ではこういう音ではなくもっと伝統的なケルト旋律への追求っていう方向性もあるんだけど、この両者は方言こそ違うが音階や旋律ってのはかなり近いと思うんだよね。有名なのはシン・リジィの「Whiskey In the Jar」だよね。この手の編集盤には大体入っているくらいの有名定番曲だけどあんな風にロックになるワケだし。もっとも他にも思い切りロックになるじゃないか、って曲も山のようにある。

 アコーディオンにフィドル、全音階の旋律によるメロディと大合唱コーラス中心の明るいリズム。ほぼ世界の反対側に位置する日本でこんなもの聴いてるってのも彼等は想像しないだろうけど、是非一度本場に行ってみたいねぇ。いいなぁ~、こうやって騒げる人達は。気質だろうな。静かに飲んでいたい、って人は別の場所へ行けってことだろうし、そういう文化なんだろう。かと言って好んでそういうトコロに行ける人間かと自問自答するとなかなか難しいが(笑)。

 しかしこういうの聴いてると凄く気分が明るくなってくるから面白い。騙されたと思ってチャレンジしてみると結構ハマるかも(笑)。

 アイルランド、割と望郷の地です。

Howlin' Wolf - London Sessions

 ブルースって暑い時も寒い時も気分が凹んでいる時も明るい時もいつでもどこでも楽しめる音楽だと思う。長く聴いていると飽きるんだけど、飾り気のないジャンルだからそういう部分では素のままで楽しめるんだろう。昔若い時にブルースってのは黒人オヤジの音楽だからさぞかしハードルが高いもんだと思って一生懸命聴いていて、ブルースってのは大人の音楽なんだ、って思って聴いてた。だから多分高校生くらいの頃からブルースは聴いていて、もちろんギター弾くにもそういうの知らないとダメだろうし、ってのがあったのも大きいけど、何よりも自分が好きになったギタリストの皆が皆ブルースって言うんだからそりゃ聴くだろ。んなことは多分英国でも同じ感覚があって、クラプトンにしてもペイジにしてもベックにしてもコソフにしてもみな10代の頃にブルースにハマってるワケだ。だからブルースってのは若者の音楽なんだよね、結局。若いウチに聴いておくべき音楽なのかもしれないけど、その筋の人間達にとってみればアイドルよりも何よりもブルースを聴いているという反抗心もあるけど、実際身になるのもブルース。だからやってるのは黒人オヤジなんだけど聴いているのは若者ギタリスト。だから若者のサウンドなんです。ただ凄いのはブルースっていつでも戻ってくる故郷のようなもので、そういう深さがあるから面白い。大人になった今でもやっぱり楽しくハマって、そして楽しく、時には哀しく聴いていられるものなんです。

ザ・ロンドン・ハウリン・ウルフ・セッションズ+15<デラックス・エディション> Howlin' Wolf/Moanin' in the Moonlight

 前置きが長くなったのはやっぱり気分が凹んでいるせいかな(笑)。んなことで、ブルースメン側からしたらあまり大したアルバムじゃないんだけどロック側の人間からしたらとんでもなく刺激的なアルバムをりりーすしたハウリン・ウルフの1970年の作品「ザ・ロンドン・ハウリン・ウルフ・セッションズ」。ハウリン・ウルフ自身も初めての海外レコーディングを行った作品で、当時英国ではアメリカの黒人ブルースメン好きな若者がどんどんとロックのフィールドに出てきていた頃なので大元の黒人ブルースメン達も再度脚光を浴び始めた頃。こんなチャンスを逃してなるものかとばかりに色々なブルースメンが奮起するんだけど、その一角でもあるな。

 故にカバー曲が多く、英国のブルース好きの若者がセッションに挑み、その真摯な姿勢で目の前のオトコから吸収するという貴重な体験なのだが、音を聴いているとやっぱりまだまだ英国の若者ミュージシャン達では甘いのかなぁと。いや、普通に聴けば大したものだし、それなりに雰囲気も出しているし、もちろんハウリン・ウルフ御大自らが自身のアルバムとしてリリースしているワケだからお墨付きと言えばその通りなんだけど、単なる一リスナーとして聴くとね、やっぱりまだまだ深くないんだよね、バックの音が。この辺が白人ブルースと黒人ブルースの違いなんだけど、それが見事に出てしまっているかも。クラプトンのギターはさすがにもうモロで凄いなぁ~と。シャープに弾いているし、枯れたトーンで的確に弾いているので言うことないんだけど、何かが足りない…。ウィンウッドの鍵盤なんかもアメリカのアル・クーパーあたりとはやっぱり違うワケで、ブルースらしさっていうのが出しにくい楽器というのもあるけど、なんかね、ちょっと。コーラスとかはいいのかもしれないけど、やっぱホンモノ前にすると大分違うもんだ。そしてストーンズのリズム隊である二人は、あまりにもストーンズ的に軽く流しているというか引っ掛からないんだよ、音が。やっぱ本場のリズム隊のアグレッシブなセッションとはちょっと違うのかなぁ。

 昔はもう名前だけで喜んでやっぱりすげぇ~とか思っていたけど、冷静に聴ける今となってはそんな感じに聴けてしまって…。決して出来映えは悪くないししっかりと熱いプレイをしているしハウリン・ウルフの歌もギターもさすが~ってモンなので全然素晴らしいアルバムなんだけどなんでだろうね。その辺行くとマディ・ウォーターズとバターフィールドやブルームフィールドがセッションしたアルバム「Fathers and Sons」はホンモノの雰囲気漂ってるからなぁ…。英国とアメリカの違いなんだろう、きっと。

 それでも今ではその時のセッションの模様からいくつもの曲をボーナストラックとして収録したデラックスエディション「ザ・ロンドン・ハウリン・ウルフ・セッションズ+15<デラックス・エディション>」がリリースされているので全貌を紐解くのは面白いかもね。まだ手に入れてないけどね。


Albert Collins - Live From Austin Texas

 最近イヤなことが多くてなかなかに気分がブルーなのだが、そんな一日一ヶ月を無為に過ごしながらやっぱりひたすらロックだ~と息巻いて生きている自分。やっぱり音楽への感性が強い人間ってのはどこか繊細だし環境に左右される部分もあるなぁと無理矢理に自分を慰めながら己の世界に突入~。単なる現実逃避とも言うのだが、まぁ、暗くなってもしょうがないのでスカッ!としたい…が、あまりにも脳天気っつうのもどうかと。そして激しくっていうのもちょっと…と言うことで、ゴキゲンなハードなブルースでいいんじゃないか、ってなことでお気に入りのアルバート・コリンズ。

Live From Austin Texas (Ac3 Dol) Live at Montreux 1992 (Dol Dts)

 リアルな世界でもロック好きってのはあちこちで広がっていくワケで、先日も新たなるメンツと飲みに行ったのだがそこでの自分のお薦めとして取り上げたのがフレディ・キングとアルバート・コリンズでした。いや、その方がツェッペリン大好きっつうので、んならばきっとこの辺のモノホンブルースも気に入るんじゃないかと言うことでお薦めしました。案の定ハマってくれたらしいので、次回が楽しみなのだが(笑)。

 そんなことで、別にどれでもいいんだけどGWにはたまたま別のライブDVDを見ていて、やっぱり凄い~って思っていたので、何でも最近リリースされたらしい88年のオースティンのライブDVDあたりを挙げときますか。多分どのライブを見ても聴いても似たような曲とプレイでガシガシ攻め立ててくれるので、そんなに変わり映えはしないと思うんだけど、実に良い~音です。正に「マスター・オブ・テレキャスター」と呼ばれるに相応しい人で…、ん?これがテレキャスの音か?って言われると実に疑問なのだが、どう見ても普通のテレキャスでこんなに真のある太い音を出してくれてくれてるんだから不思議。しかも5カポか7カポという変態的なカポの位置で、そして多分身長は2メートル近くあるんじゃないだろうか?ものすごく背も高いしカラダがでかいし、何よりも指と手のでかさもハンパじゃなくって、圧倒的な威圧感です。

 そして脇を固めるのは相変わらずのメンバー+A.C.リードのサックスがこれまた脳天気なブギにはハマっていてねぇ。ブルース界広しと言えどもサックス奏者がバンドメンバーにいるのはこの人くらいなもんでしょ。聴いていてなんら違和感ないから面白いけどね。ライブ中にアルバート・コリンズのギターの音って結構変化していって、サックスが入ってくると自分のいつもの太い音からちょっとサックスに近いようなトーンの音になるんだよ。まぁ、普通のテレキャスっぽい音なんだろうけど。

 80年代に出てきた大器晩成型のアルバート・コリンズ、90年代にはゲイリー・ムーアとのセッションが有名で、その他にももちろんベックやクラプトン、BBキングやアルバート・キング、バディ・ガイからロイ・ブキャナン、レイ・ヴォーンあたりまで幅広くセッションしてる。You Tubeで検索するとそんなのがいくつもヒットするので相当楽しめるけど、まとめて編集したDVDでもリリースされれば更にお得なんだけどな(笑)。

Joe Strummer - Let's Rock Again!

 21世紀に入ってから…と言うよりも90年代後期あたりからやたらと古い大物バンドが行きを吹き返して再結成したり、シーンに戻ってきたりして、音楽雑誌を見れば一体いつの時代かと思うようなアーティストやバンドの写真が表紙を飾っていることも多く、結局皆戻って来たんだな、と。しかしその中でも大きな違いがあるのが、リバイバルの再結成というパターンと新しいことを試みるために昔のメンバーが集まったというパターンがあると思う。もっとも後者はほとんどないのだが。そんな中で、ジョー・ストラマーという人は11年もインターバルがあってからのシーンに復帰、しかも全く新しいジャンルを試みるバンドを引っ提げて、だ。

 そしてアルバムは2枚リリースするも三枚目を制作中に逝去。その遺作はメンバーによって完成されて「ストリートコア」としてリリース。正にジョーのやりたかったことが収められている。その時ジョーは同時にツアードキュメンタリーの企画制作も平行していて、その模様もこれまた仲間であるディック・ルード監督が完成させてDVDでリリース。リリース直後に法的問題が解決していない中でのリリースということで一旦販売中止となるものの、しばらくしてクリアー、めでたく再発となったんだけど、もちろん初回盤をゲットしていたので久々にじっくりと見る。

レッツ・ロック・アゲイン! VIVA JOE STRUMMER スタンダード・エディション

 大まかな内容は2001年USツアーと2002年の日本公演からのドキュメンタリーと各種インタビューで構成されていて、ライブシーンのほとんどは東京か九州公演からということだけど、う~ん、鮮明に覚えてるもんな。2回くらいアンコールしてからバンドが引っ込むんだけど、それでも観客が全然帰らずにしかも客電が点いてもず~っと手拍子して待ってたらバンドが出ていたんだよね。その時のバックステージの様子が映っていてさ、「まだ待ってるよ」「もう一曲やるか!」と勢い込むジョー、そうなんだよなぁ、そうだったんだ、と嬉しくなっちゃったね。

 音的にはさ、全く聴いたことのない世界の音で、どこかの国にこういう音楽があるんだろうけど、そんなのとロックの融合だからこれまた不思議。単なるケイジャンとかダブとかじゃないもん。全く新たなジャンル。是非こういう音楽の後継者がいてほしよな、と思う。

 このドキュメンタリーの最後の方でジョーが語ってるんだけど、レコードを「狩る」っていうのが重要で楽しいもんなんだ、と。今の時代は情報過多で知ってから買うんだろうけど、やっぱり昔の人らしくレコードを狩ってから音楽を知る、みたいなさ。そういうもんだろ、って。うん、わかる。それとあんなメジャーな人でもアメリカではラジオ局に飛び込みセールスしていて、一生懸命自分達の音を売っている。それも会社に赤字を出させてしまった以上、次があれば絶対に取り返すんだ、みたいなことでさ。やっぱり出来高歩合制の世界なんだなぁと妙にビジネス面で納得してしまった(笑)。それとね、作曲ってのはアタマから一生懸命に曲を叩き出さないとできないものなんだ、っていう決して才能がある人の発言じゃなくてロックンローラーの苦悩というか、そういう強い意思と姿勢こそがジョー・ストラマーなんかなぁと。

 「Let's Rock Again!」。ジョーが好きな言葉が「Never Give Up!」だそうだ。この二つの言葉のどっちも強い意思を感じさせる言葉だよね。そういう気持ち忘れないで頑張らないとな。うん。

 ここのところまたクラッシュやジョー・ストラマー関連のDVDとかいっぱいリリースされているので、またちまちまとチェックするかな~と。「リデンプション・ソング ジョー・ストラマーの生涯」っつうドキュメンタリー本もあるし。

リデンプション・ソング ジョー・ストラマーの生涯 ロンドン・コーリング ザ・ライフ・オブ・ジョー・ストラマー スペシャル・エディション Clash Live: Revolution Rock

Gastunk - Rest in Peace (Live At Akasaka Blitz)

 何となくストレス的なものが溜まってくるとやっぱりハードで激しいのが聴きたくなるのはいつものことなんだけど、特に激しいモノ、ってことでハードコアパンクバンド♪ しかも80年代のインディーズなので時代が古いってなもんだ(笑)。いや、その辺って結構好きで色々と漁っていたことあったんだけどね、ず~と聴いているのってガスタンクくらいなもんで、後は懐かしいなぁ~ってくらいにしか思わないんだけどさ。そのガスタンクって解散してから何回か再結成していて、最近では一昨年かな、ロフトでやってた。んで、まだまだパワー溢れたライブだったらしく評判は上々。

REST in PEACE~LIVE AT AKASAKA BLITZ~ REST in PEACE?LIVE AT AKASAKA BLITZ?

 DVDでリリースされているのはこちらのその前の1999年の再結成時のライブの模様で「REST in PEACE~LIVE AT AKASAKA BLITZ~」だ。CD盤「REST in PEACE?LIVE AT AKASAKA BLITZ?」もあり。いや、これまた風貌が全盛期とはガラリと変わったガスタンクを見ることのできる貴重なライブ映像。最近は発掘モンってことでいくつかDVDがリリースされているんだけどビデオテープ落としのもののGASTUNK GIG DVD 1987だったりしてやっぱりレコーディングされたモノの方が良いね。とにかく楽曲とメロディの良さは天下一品で、それをあれだけのハードコアなサウンドに乗せてやるんだから面白いし、迫力満点。今でも信者は多いんじゃないだろうか。そしてテクニックは凄く持っていて巧いんだよな。ギターのタツさんはライブになると走るというか粗雑なプレイをすることが多いけどテクは凄いので静かに弾けば凄いんだよ。レコーディング聴くとわかるけどさ。そんで、バキちゃんはこれはもうカルトヒーローで、とにかく存在感抜群なのは昔と変わらずで、丸坊主に白塗りっつうのももの凄いインパクトあるし、やっぱり歌声が独特でカリスマ。ベースのベイビーさんとドラムのパズさんは正確無比なリズム隊でステージがどんな状態になろうとも完全にプロの領域を奏でている人達で、それでいて存在感と重さが抜群。しかし、速い曲のこのかっこよさったらありゃしない。

 ライブは恒例の「黙示録」の重いイントロから始まりアルバム「DEAD SONG」の楽曲が続く、それだけでもう失神ものだし、セカンドアルバム「UNDER THE SUN」からの曲もスピード感溢れる楽曲が選ばれているのでとにかく貫禄たっぷりにステージが進む。途中ギターの原画切れたのかタツさんがギターソロの途中まで帰ってこないでライブが続けられるんだけど、結構お気に入りのソロの最中なので残念。まぁ、でもあっさりと普通に戻ってきて弾きまくるんだからやっぱり慣れたもんだ。

 まだビデオ時代のリリースだったためか60分程度に編集されているのが残念だけど、それでも結構お腹一杯って感じなので、ちょうど良い時間なのかな。最初から最後まで緊張感持って見れて、しかも知った曲ばかりなのでハードに激しく楽しめる快活なDVD。こんなのがライブハウスクラスでガンガンやってたらそりゃまぁ観客も壊れてくるわな、と納得するテンションの高いライブを常にやっていたのかと思うと見れなかったのが残念。世界中のバンドを見ていてもガスタンクのこのサウンドは唯一無二の世界だと思うので、別にお薦めはしないけどえらくかっちょよい。しかし「Geronimo」とかがないのはDVDとしては少々寂しいなぁ。CDには入っているのにね。

The Cherry Bombz - Live From London

 そういえばDVDが出てるのを知ってオーダー出して時間のない中軽くサラリと見て、なかなかよかったのでまた見ようと思ってすっかり棚の奥に埋もれてしまっていた映像を発掘。ハノイ・ロックスってのはドラマーのラズルがモトリー・クルーのヴィンス・ニールと共に酔っぱらいながら車で走って激突事故死してしまってからというもの全くパッとしないまま解散してしまったのは有名な話。もちろん今ではアンディ・マッコイとマイケル・モンローの二人により再生誕を果たしているんだけどさ。いや、それでも1985年頃っつうのはハノイ・ロックスがアメリカ上陸を目論んで破竹の勢いに乗っていた時期で、その時の悲劇だったワケで、全く不運なバンドだったんだけど、一応その時もドラマーにはテリー・チャイムズ=元クラッシュとして有名な、そうそうクラッシュのUSフェスティバルはこの人叩いているし、デビューアルバムもこの人叩いてます。ベースはサム・ヤッファが抜けてしまったので別の人間だったんだけど、この辺でハノイ・ロックスが崩壊。

 そしてマイケル・モンローはハノイ・ロックスを封印してしまうんだけど、そもそもロックンローラーな、しかもフィンランドなんつう国から世界に出てきていた仲間達なので、おいそれと違うバンドにすぐ移るとか、誰かと組むとかっていうような環境でもなかったのか、単に面倒だったのか(笑)。1986年にはチェリー・ボムというこれまた素晴らしいロックンロールバンドが出来上がるのだった。

Live From London cherry.jpg

 「Live From London」。主役はもちろんアンディ・マッコイで、飛行機に乗ってたまたま隣同士になったのがボーカルのアニタ嬢で、一緒にやろうか、ということになったらしいが、単に盛り上がってラブラブになっただけだろう(笑)。いや、それでもとにかくチェリー・ボムという素晴らしいバンドでアンディ・マッコイの才能が開花していたんだから良いのだが…。案の定職にあぶれていたハノイの同僚をひたすら仲間に入れる。ギターはもちろんナスティ、ドラムにはテリー・チャイムズ、ベースは元シャム69、ローズ・オブ・ニュー・チャーチのデイヴという布陣なので勝手知ったるものだろう。そして楽曲はすべてアンディ・マッコイが書き下ろしているが、やはりこの頃って彼の音楽的才能のピークなのかな、素晴らしくポップでキャッチーなロックンロールが満載で、しかもライブが派手で映えるのが良いね。それはアンディ・マッコイはもちろんながらナスティも同じくステージ映えするしさ。

 初っ端からコーラスが凄く楽しくなってくる「House Of Ecstasy」「100Degrees」のオンパレードで嬉しくなってくるね。やっぱりこれもかっちょよいバンドで、ライブの映像が残っていて感謝だね。いくつかハノイ時代のナンバーもあるけど、アンディの曲はやっぱりどれもこれも最高のセンス。アニタ嬢の歌はさすがに途中からダレてきて飽きるんだけどさ。

 しかしこんなかっこよいバンドだったのにやっぱりオンナとオトコという関係が入っていると長続きしないのか、翌年にはアニタ嬢が行方不明になってしまい、そのまま解散。一説にはビリー・アイドルに走ったとかいう話だが…。これでボーカルを誰か加えて続けていればなぁ、とも思うけど、まぁ、マイケル・モンローじゃなけりゃダメってのもあっただろうし、難しいところだったんだろうな。できることなら、再生誕した今の時代にチェリー・ボムの楽曲群とアンディ・マッコイのソロアルバムの曲すべてをマイケル・モンローの歌で録音しなおしてくれないだろうか。そしたら過去の不満が一気に解消できるハノイ・ロックス伝説が出来上がるんだけどな(笑)。



House of Ecstasy PV:

U2 - Vertigo//2005: Live From Chicago

 普段はほとんど全くテレビというものを見ることがないのだが、たまたま流れていたCMで「U2のヴァーティゴツアー2005、ライブ・イン・シカゴをFOXで放映します!」なんてのが流れていて、へぇ~そうか、って思い、そういえばそのライブって持ってたっけ?日本公演って確かヴァーティゴツアーだったから似たような曲順だったっけかな…などといい加減な記憶を頼りに探してみるとやっぱりあった(笑)。これってヴァーティゴツアーだったっけ?えらく古いように感じるけどな…一人勘違いしながらDVDプレーヤーで再生することに。

Vertigo//2005: Live From Chicago Elevation Tour 2001: Live From Boston (2pc)
Vertigo//2005: Live From Chicago

 「かっこええ~」

 なんたるかっこよさだ、これは。クールな大人のロックのかっこよさっつうか熱い少年のような魂の触れ合いとでも言うのか…、両方が同時に存在しているU2のステージ。既に完成されたスタジアムクラスでのショウバンド、いややっぱりロックバンド、そして毎回パフォーマンスと演出が多数組み込まれているエンターティナー。そして一人の政治家としてもステージや会場をフル活用する活動家でもある、か。あまりメッセージ色が強いのは好きではないけど、受け止める側の問題だから、ということで押し付けるワケでもなくメッセージを発信しているのだからこれもよし。言っていることは至極当然の事でもあるから。

 いやぁ~、しかし名曲ばかりだな、このライブ。初っ端から心地良くノレるし、続いてはヒットナンバー「ヴァーティゴ」だから一気にヒートしてるし、そんなのが続々と出てくる。古い曲も新しい曲も入り交えてU2の今を伝えてくれている。エッジのギターの音の広がりはどんな時でも唯一無二のサウンドだし、何よりもデビューからずっと同じ不動の4人だけでステージをこなしているのが当たり前だが嬉しいし、シャープなハズだ。ロックバンド、だよね。

 やっぱり古めの曲が演奏されると胸が熱くなるが、同じくらい感動するのは「Beautiful Day」だったり「Sometimes You Can...」だったりもする。「One」なんてのはもう過去の名曲群の中でもダントツの位置付けだし…。90年代の曲なんだけどさ。もちろん往年の80年代の曲「血の日曜日」や「プライド」なんてのは涙なしでは聴けない曲だし、ライブだとそれがまた実感籠もっていて更に感動的。実は終盤に行くにつれてあまり聞き込んでない曲になっていくのが哀しいが、最後の「40」はもう素晴らし過ぎる。ひとりずつ静かにステージを去っていくという演出もこれまた見事。

 U2ってドラムのラリーのバンドなんだよね、元々は。ボノの圧倒的存在感とエッジの職人的音世界が全面に出てしまっているので影が薄いんだけど、後ろで一人でロックンローラーを貫いているラリーのスタイルはU2のポリシーなんだと思う。この男気がかっこよいんだよな。たまにしか映らないんだけどさ。まぁ、このステージは良く作られているのでメンバー全員にスポットが当たるようになっているし、ファンからしても最前列が二箇所あるようなもんだから良いけどね。

 テレビで見た時には時間を忘れていて30分くらい経過してから見たのでどうしても最初の方が見たくなって、DVDで最初の方だけを、とか思ってたら結局全部見てしまった(笑)。なんか、勢いづいてきたから他のDVDも見たいなぁ~と。今「Zoo TV」とか見たら面白いんかな…。しかしこのシカゴ公演っつうかヴァーティゴツアーは素晴らしい。前のエレヴェイションツアーも良かったし…、もう言うことないバンドだね。

紫 - iMPACT

 昔の日本のロックバンドって本気で外人になってた人も多いと思う。言い方悪いけど、そこまで本気にならないと絶対にライブとかできなかったんだろうし、気合い入りまくらないと続けられないし、アイドルじゃないから可愛くやったってしょうがないし、故に本気でロック魂がないと受け入れられなかった土壌だと思う。しかもいくつかのバンドは米軍キャンプの本場の兵隊相手にライブを繰り広げて鍛えたりして、そこで認められてからこそ全国展開していくんだ、みたいなのもあって、そりゃ大変だろうと。本場のクラブなんかでもつまんなかったらビール瓶が飛んでくるとかザラにあるって聴いたことあるし、実際何かの映画で見たことあるけど、ライブのステージと客席の間にはネットで仕切ってあってモノが飛んでこないようになっていたりするんだよな。コワイ世界だ。

iMPACT+6tracks(紙ジャケット仕様) DOIN’OUR THING at the LIVE HOUSE MURASAKI(紙ジャケット仕様)

 しかし、そんなことを切り抜けて出てきたバンドももちろんあって、しかもそれが福生とかの米軍キャンプじゃなくって沖縄の米軍基地の兵隊相手に生き抜いてきた強者バンド、紫。歌詞は全編英語だし、音は正に大英帝国のディープ・パープルそのままで、聴いているとどこのバンドか全然わからなくなるくらいに完全に欧米ロックバンド化している。

 「iMPACT」まずは、ジャケット見てよ。これ彼等のセカンドアルバムなんだけど、この気合いの入った目つき顔つき。ホンモノ、のワルじゃなくてロックンローラーですよ。時代変わってもこういうスタンスとジャケに収められた彼等のポリシーってのはヒシヒシと伝わってくるじゃないですか。これを音がどうとか言って何か書けるというものではない…よな。

 うん、ジョージ紫さんのハモンドが圧倒的に全編の音圧を占めていて、もちろん他のメンバーも、というか完全に英国ハードロックっす。同じ日本人でも環境によってこんなに違う音が平然と出せてしまうのだろうか?しかもパクリとかっていう次元には感じられず、しっかりと自分達の音として主張されているのが不思議。やっぱ沖縄ってのは別物なんだなぁ…と。今でも沖縄の音楽って独特なんだけど、どっちかっつうと民謡に属したものが取り沙汰されていて、こんな骨太のハードロックが独特なんてのは見当たらないけど、このバンドは信じられないくらいにホンモノの音出してる。何枚かアルバム出てるし、ライブ盤もあったりするので、その姿は色々聴けるんだけど、いや、やっぱりこのアルバムのインパクトが凄い。正に「iMPACT」です(笑)。

YouTube:
Doomsday

Highway Star

No Doubt - Live In The Tragic Kingdom

 スカッと脳天気で快活に何も考えずに楽しめるもの、そしてヘヴィメタでなくってっていうので何があるかなぁ~と。きっとそういう気分の場合はヨーロッパのサウンドではないなぁと。ましてや日本でもなくって、やっぱアメリカ、しかも脳天気なカリフォルニアとかかねぇ…と。歪んだギターじゃなくて重くなくって、と言うと随分と限られてくると思わないか?人によってはフュージョンとかそういうのが思い付くかもしれないね。んで、自分的には思い切り脳天気なノーダウトの「ライヴ・イン・ザ・トラジック・キングダム」というライブDVD。

ライヴ・イン・ザ・トラジック・キングダム Rock Steady Live [DVD] [Import]


 1997年の地元カリフォルニアのアナハイムでのライブってことですんごい人。グウェンがセレブ入りする前のライブだからこれだけ集めるのも当時では大変だったと思うけど、よくやったもんだ。今じゃまぁすぐ集まるだろうけどさ。そんで思い切りお気楽脳天気で素晴らしい傑作「Tragic Kingdom」というアルバム、しかもセカンドアルバムをリリースして売れまくっていた頃のライブだから最高に楽しめる。下積み長いからテクニックはあるし、バンドもシャープでタイトで巧いしライブをよく知ってるしね。パフォーマンスもさすがに百戦錬磨ってトコで、しかも曲がホント脳天気な名曲ばっかりで、そこにインプロでスペシャルズとかも入ってくるっつう楽しみアリ。最後はビートルズの「Obladi oblada」で友達をステージに上げて大騒ぎっつうなんともはや…。

 音はねぇ、スカ+ポップス+ロックな頃で、心地良いっす。紅一点ってのも聴きやすくてしかもキュートなので愛着が持てるのだ(笑)。そしてベースが滅茶苦茶巧いし、ドラムはスカンスカンと気持ち良いし、売れないハズないだろっていう感じでデビューしてちょっとした辺りから注目してたんだけど、知れば知るほど面白い。今では更に最先端の音を採り入れているしね。もうじき新作がリリースされるとかされないとか…。グウェン姉さんもママになっちゃったしねぇ。

 んで、このDVD、ビデオ時代にも持ってたんだけど、バンドが休暇モードに入ってからリリースされたボックスセットにシングルコレクション「ザ・シングルズ 1992-2003」とB面集のCD、更にPVを集めたDVDとこのライブDVDが一緒に入っていたのでさっさと購入。そしてついでに「Rock Steady Live」も同じ頃にリリースされていて、一緒に購入。こっちのライブは更に進んだスタジアムパフォーマーとして圧倒的な自信を見せてくれるライブで、こっちも気持ち良い。うん、なかなかここまで単純に楽しめるバンドもないので、結構お気に入りかな。


サンハウス - 風よ吹け

 世の中ゴールデンウィークと言えども、中途半端な休みの長さだったが故に特に何をするでもなく相変わらず怠惰な生活を過ごすことで無為に時間を過ごしてしまった…。まぁ、それなりに普段はなかなか見切れないDVD作品をあれこれとじっくりと見ることが出来て有意義と言えば有意義だったんだが、やっぱ数日休みがあるならばあれやろうこれやろうってのはいっぱいあるんだけど、いざ休みになるとそういう方向には進まずに堕落していくのが人間なのだろうか?いやいや、自分だけか…。

 そんなことで無作為に久々だなぁ、とかあれどんなんだっけ?とかもう一回見ときたいなぁ~とか、色々あってさ。こないだ友人達と飲んでる時に話が出たんだけど自分が所有しているCDなりレコードなりって一生のウチにもう一回聴ききれるのだろうか?と。で、多分無理、なんだよね。じゃぁ、なんで新しいのを買わないといけないのか、聴かないといけないのか、っつうか聴いてしまうのか…。音楽コレクションの意味って集めるだけじゃしょうがないと思ってるので、やっぱりしっかり見て聴いて、できるだけコレクションを可哀相にしないようにしようと心がけているワケだな。

 しかし、アチコチのブログを見たりしていると自分の殻だけに籠もれるハズもなく、気になるものがたくさん書かれているのだな…。そんなことで連休中に見た聴いたものをひたすらアップしていこうかと。

ハウス・レコーデッド

 まずはサンハウス。日本のバンドです。3月末日に未発表ライブ音源がリリースされたのが話題になったんだけど、5月になってまたしても、今度は更にそれよりも古い音源がリリースされたようで…。しかも自主制作盤に等しいのでアマゾンなどでは買えないのでこのネット情報乱立時代にきちんとした販売ルートでないと手に入らないという代物→ジュークレコードまで。まだ未入手のため、しょうがないなぁ~と、大分前に同じようにリリースされたDVDを見ることに。再々結成くらいのサンハウスのライブで1998年の再結成のヤツかな?福岡でのライブがそのままDVDになっていて、まとまったサンハウスのライブってリリースされていないし、っつうか残ってないので、これは貴重、というか見たい!と思って探しまわって購入したな。しかし未熟なことに正規に発売されたCDですら全部持っていないので、なかなか集めるのも大変なバンドなんだよね、実は。今度「ハウス・レコーデッド」っつうのが紙ジャケでリリースされるらしいけど、これはともかく、1972年のライブ盤とか「Highway 61 Vol.1」「同 Vol.2」とか持ってなくてね、これも探すの大変だろうなぁ。

 さて、話は逸れまくってるけど、サンハウスのこのライブDVD、昔と変わらないくらいのパワーだったんじゃないかと。凄い熱気だし、バンドのパワーも凄い。鮎川さんのプロ根性なのかもしれないけど、バンドがグイグイと乗っていって、菊さんの凄さも切れまくってるし、やっぱりとんでもないバンドだ。かっこよいんだもん。これぞロックンロール、しかも日本のロックって感じで多分どんな洋楽聴いていてもこういうのは絶対日本にしかない。そんな熱さを思い切り出しているバンドで、やっぱ最終的には日本のバンドに帰ってくるのかな、と思う。ホンモノ中のホンモノ。

 今でも菊さんは自分のバンドで下北沢でよくライブやってるんだけど、まだ見てないなぁ。対バンも面白いのとか結構出ていて、今度なんか本田恭章とのジョイントだったりするし、こないだはモスキート・スパイラルだったんで、ちと見たい、ってのが多いんだよね(笑)。ま、そのうち…。



1975年のライブ!

Jimi Hendrix - Cry Of Love

 60年代末期を光のように駆け抜けて行ったスーパーヒーロー、ジミ・ヘンドリックス。久々に聴きたいなと思ってラックをあれこれ探していると訳の分からないタイトルの多いこと多いこと。はて、何だっけ?と思っていると古くからあるロイヤルアルバートホールのライブアルバムだったりして、果たして今はこの音源は聴けるのだろうかとアマゾンをチェックすると…、何てコトだ、全然知らないアルバム、っつうかライブ盤が山のように出ていて、自分の知っていた時代のアルバムジャケなんて全然見かけなくて、ほとんどが新しくリリースされているものばかりじゃないか。いや、音的にはかなりリリースされているんで良いのだが、というか以前よりも絶対的に整理されてまとめてリリースされているからわかりやすいし、ライブ一本丸ごと、リハーサル付きで聴けますみたいなので素晴らしいのだが、ここまで時代によって市場で手に入るCDが変わる人もそうそういないだろう。昔はさ、「Hendrix in the West」とか「Crash Landing」とか怪しげなのがあって、中でも「The Last Experience」で~、とかそういうんだったからさ。それも今は完全版が出てるのか…。

ファースト・レイズ・オブ・ザ・ニュー・ライジング・サン The Cry of Love

 んなことを思いながら結構好きだったなぁ~って思い出したので「The Cry of Love」を聴く。これもアマゾン探してみると、ないんだ…。そうか、今は「ファースト・レイズ・オブ・ザ・ニュー・ライジング・サン」というアルバム…ジミがリリースしたがっていたアルバムの曲順にして整理して出されたんだったっけ。ここまでは持ってるな(笑)。でもね、やっぱ「The Cry of Love」の方が印象深くて、馴染んでいるんだよね。最初の「Freedom」からファンキーで切れ味の良いギターが鳴っていて、ソウルフルにアメリカ人に戻っていったジミヘンの取り組み…。そして哀しげな「Drifting」は新たな境地を切り開いたバラードっつう雰囲気で、ギタリストジミヘンからシンガーになっている側面の強いアルバムなのかもしれないな。んでも「Ezy Rider」が始まると唸るようなファズギターとワウペダルが炸裂してきたので、いやいやそんなことないかと反省(笑)。しかし、ヘヴィーだ…。そしてソウルフルなんだよな、この辺。

 ジミヘン好きに云わせるとやっぱり中後期にハマっていくんだってさ。だからこの辺の作品は奥が深いらしいんだけど、やっぱりあんまりよくは聞いてなかったのかな。今改めて聴き直しているけど、その気持ちがよくわかってきた。コレ、面白いかも(笑)。独特のグルーブ感を打ち出していて、そこにスペイシーなギターを被せているっていうとこか。その分アルバム的には些か単調になってしまっている感じがする気もするけどしっかりと聞いているからいいのか、これでも。う~ん、しっとりと聞かせる曲も多いなぁ、このアルバム、やっぱり。「Angel」なんてのはやっぱり素晴らしいもんな。ロッドも歌ってたけど、これはいいねぇ…。そして「In From The Storm」っつうグルーブ感たっぷりのロックナンバーが好きでさ、往年のジミヘンっていうワイルドさがあるからだと思うけど、期待を裏切らない曲だったのでこのアルバムの中では光ってる。

 やっぱ基本的にブルースの音色とフレーズだから自然体で音を出すとそういうのが多くなるんだろうと思う、この人は。それでも黒人の血が騒いでソウルなものに挑戦し始めて、しかもそれが独特のグルーブ感だから面白くなってきて、歌もいいメロディのが出来てきてっていう…。正に上り調子の頃だったんだなぁ。編集された「ファースト・レイズ・オブ・ザ・ニュー・ライジング・サン」でも良いけど、時代的なものなのかなぁ「The Cry of Love」、やっぱ良いアルバムだ。

The Who - View From A Backstage Pass

 ザ・フーとかザ・キンクスってのはもう40年以上活躍しているワケで、ストーンズなんかもそうなんだけど、まぁ、連続してっていうのは多分キンクスとストーンズくらいのもんだろうけど、凄いよなぁ、といつも思う。ストーンズなんかはそういう意味で今でも第一線であれだけのパフォーマンスしているし、新曲とかがどう、っていうのはあまり騒がれないけど、でも現役バンドだからやっぱ凄いと思う。そしてザ・フーにしてもメンバーがどんどんいなくなっていくんだけど、それでも21世紀になってからのピート・タウンジェンドのバイタリティはとんでもなく凄いと思う。もちろんロジャー・ダルトリーもだけど、昔よりもテクニックは磨かれているしセンスも抜群だし、なによりもそれでいてかっこよいっつう…。あんなアタマなのに関係なしにかっちょいいんだよな、これがまた。でもやっぱりなんだかんだと深みにハマるファンが追いかけるのはキース・ムーン時代のザ・フーなんだよね。

ライヴ・アット・ザ・リーズ

 2007年ファンクラブ会員特典の2枚組CD「View From A Backstage Pass」。一説には昔からウワサになっていたライブ・アンソロジーアルバムの伏線ではないかとの声もあるんだけどそれに相応しく、中味の濃い~ライブが詰まっているのが嬉しいね。1969年のいわゆる「ロック・オペラ“トミー”」時代のライブから1976年の伝説のスワンシー公演まで、即ち「ザ・フー・バイ・ナンバーズ」で低迷していた時期までなんだけど、ライブでは一貫して変わらないのでやっぱりスタジオアルバムだけではわからないもんだよなぁとつくづく思う。やっぱロックバンドはライブがかっこよくないといかん。そんな代表的なバンドだよね。ツェッペリンとかフーとかってスタジオの音とライブの音って全然違うからさ、面白い。だから解散してもライブ音源をどんどんリリースしてくれれば嬉しいんだけどねぇ…。

Songset:
CD 1:
Fotune Teller
(Sunday October 12,1969,The Grand ballroom,Dearborn,Michigan)
Happy Jack
I'm A Boy
A Quick One
(Sinday February 15,1970,City Hall,Hull)
Magic Bus
(Tuesday June 9,1970,Mamnoth Garden,Denver,Colorado)
I Can't Explain
Substitute
My Wife
Behind Blue Eyes
Baby Don't You Do It
(Monday Decembar 13,1971,Civic Auditorium,San Francisco,California)

CD 2:
The Punk And The Godfather
5:15
Won't Get Fooled Again
(Thursday December 6,1973,The Capital center,Largo,Maryland)
Young Man Blues
Tattoo
Boris The Spaider
Naked Eye / Let's See Action ・My Generation
(Saturday May 18,1974,Charlton Athletic Football Club,South London)
Squeeze box
Dreaming From The Waist
Fiddle About
Pinball Wizard
I'm Free
Tommy's Holiday Camp
We're Gonna Take It
See Me Feel Me / Listening To You
(Saturday June 12.1976,Vetch Filed,Swansea,Wales)

んなわけだが…、いやぁ、どれもこれもあれもそれも凄い(笑)。正に各年代の代表的なライブの真ん中が入っていて、ベストライブとも云えるんじゃないか?これの全長盤が12枚組セットくらいでリリースされても買うな(笑)。ザ・フーってオフィシャルサイトで最近のライブは全部DVDとCDをリリースして販売してるんだけど、昔のは出してないんだよね。こういう形ででもいいけど出してほしいよなぁ。そういうやり方で成功しているのはクリムゾンかな。

 しかし迫力満点のライブばかりで、ライブだとこんな風に曲が化けるのか…と感動すること間違いのない素晴らしいアルバム。「ライヴ・アット・ザ・リーズ」の興奮とはまた異なる素晴らしさだね。

P.S.
サネさん、感謝っす!

The Kinks - Something Else

 日本で人気がなくて世界的には人気のあるバンドってのはいくつかあるんだけど筆頭に出されるのはThe WhoとThe Kinks。まぁ、Status Quoとかもそういう部類なのだが、とりあえず(笑)。基本的にその辺のバンドは好きなので大体聞いていて、好きなバンド群なんだけど、やっぱり日本でブレイク仕切れないってのも何となくわかる。文化的にはロック黎明期に来日したことのあるバンドは今でも人気が高くて、神格化されているのだが、70年代に来日しなかったバンドはどうしても人気が追いやられる。ではキング・クリムゾンの人気は何だ?となるのだが…、アレは多分音楽的なインパクトがありすぎたから人気があるのだろう。そういう意味で普通の、というかロックらしいロックバンドの日本での人気はある程度決定付けられてきたのかもしれないが…。

Something Else by the Kinks Face to Face


 キンクスの1967年リリースの6枚目のアルバム。そしてかなりの傑作でもある「Something Else by the Kinks」。まったくこの頃のキンクスときたらとんでもなくハイクオリティなアルバムを次から次へとリリースしていて、シングルだろうがアルバムだろうが捨て曲なしはもちろんのこと、名曲のオンパレードで英国では絶大な人気を誇るってのはよくわかる。こういうのが琴線に触れるんだよなぁ、自分も。ビートルズの天才さとはちょっと異なる、ビートルズよりももっと独特の才能を感じられる人、レイ・デイヴィス。弟のデイブも何曲か歌っているんだけど、これもまたよろし。

 最初の「David Watts」は後にThe Jamがカバーして有名になったけど、かっちょいいよねぇ。「Fa fa fa fa…」って何だよそれ、とか思うけど、それを超えるかっこよさとノリの良さ。そしてデイブの「道化師の死」も今でもライブで残っている名曲で、デイブの歌も悪くない。更に名曲「Two Sisters」…。レイのソロでも取り上げられているんだけど、もうねぇ、最高の一曲のひとつです、これは。こういう名曲を何曲も立て続けに書ける人、いないって、ほんとに。素晴らしい曲です。それとサイケデリックな雰囲気が入っているけどやっぱりどこか物寂しさの漂う「No Return」も時代を感じさせる佳作。そんでもって軽いラグタイムな雰囲気を醸し出してくれる「Harry Rag」なんてのも最高。いやぁ…書いてるとそんな感じで恐ろしく楽しめてしまうアルバムなんだよね。

 以降も「Tin Soldier Man」という変わった雰囲気を持ち込んだ曲から、イントロのハープシコード?から一転して始まる「Situation Vacant」、そして再度デイブの歌う「Love Me Till The Sun Shines」っつう傑作も入っているし、怠惰な雰囲気を醸し出す「Lazy Old Sun」も正に英国らしい、そして時代を感じさせる作品で、そうするともっと英国らしい空気を感じる「Afternoon Tea」が始まってしまって…、いやぁ、もう最高。素晴らしい。「Funny Face」にしても「End of The Season」にしても云うこと無しの作品なんだけど、なんだけど、なんだけど…、最後の最後にダメ押しの大傑作そして大名作でもある「Waterloo Sunset」があるんだなぁ。これ、ホントに素晴らしい曲でさ、何回聞いても涙するし、Waterlooの情景を思い浮かべてしまう素晴らしい曲。うん、いいことあるさ、きっと、と思えるもん。

 う~ん、キンクスって聞かずキライの人多いと思うし、聞いてもちょっとだけだと全然わからない。だからこのアルバム「Something Else by the Kinks」を最初に聞くのをお薦めするね。ベスト盤とかだとちょっと違うんだよな。これか「Face to Face」か「The Village Green Preservation Society」だね。もう最高過ぎて何も言えないっす♪



ちょっと前に実現したデヴィッド・ボウイとレイ・デイヴィスの歌う「Waterloo Sunset」

The Yardbirds - For Your Love

 そもそも三大ギタリストってのはどこから来た?なんて話ももう説明不要なのだろうが、もしかしたらクラプトン以外のギタリストって知名度低かったりする??なんてことがネット上で書かれていたのを発見したのでちょっと驚いたが…、確かにそうかもなぁとふと思った。まぁ、ジミー・ペイジはこないだツェッペリン再結成ネタで全世界を沸かせたからクラプトンに負ける知名度ではないと思いたいが…。ベックは…、う~ん、確かにマニアックかもしれん。ま、それでも40年以上前に出来上がった伝説は今でも語り継がれるべきものであってほしい。

フォー・ユア・ラヴ+7(K2HD/紙ジャケット仕様) Having a Rave Up

 その三大ギタリストが在籍したバンドとして有名な、そしてツェッペリンの前身とも云われるバンド、ヤードバーズ。ま、後者の話はジミー・ペイジがライブで初期ツェッペリン的なことを既に実験していたことで語られるのだが、絶盤となっている「Live! Yardbirds」を聞けばその意味はわかるだろう。その辺の話は長くなるのでまた今度…。

 さてさて1965年リリースのクラプトンがヤードバーズを辞めるきっかけになった曲「For Your Love」を含む、そしてジェフ・ベックが参加した曲が多数収録されたアルバム「For Your Love」、っつうかシングルの寄せ集めなんだけど、アメリカ編集盤アルバムとして有名になってしまっているのでひとつの作品として取り上げてみよう。60年代のバンドのオリジナルアルバムってホント探し出すの大変。アメリカ盤と英国盤で全然違うからさ。モノ・ステレオだけではなくってバージョンも違うし収録曲も違うしジャケもアルバムも全部違ってさ。んで、これはアメリカの編集盤、だけどうまくってね、聞きやすくってよく出来ているのでベック時代のヤードバーズ作品としては割と認められていると思う作品。

 最初の「For Your Love」はこの後クラプトンが辿る道を知っていると確かにバンドを辞めるハズだ、と思えるんだけど、結構実験的で単なるポップスでもないけどな、と今なら思える。ヤードバーズらしい、っつうかヘン。それはともかくベックのギターは全編で結構エグい音で弾かれているので、まだまだロックしていたベックが面白い。曲もさ、リフで出来ているのが多くて歌モノっていうんじゃなくって、やっぱりギター中心のバンドだよ。ギターソロにしても思い切り目立つし。「Got to Hurry」なんてインストものがあったりさ。まぁ、ほとんどの曲が何かのパクリなのでそういう意味では疑問だけど、英国のこの頃ってのは皆そんなモンだし、中でもこれだけの迫力を持ったバンドってThe Whoくらいしかなかったんじゃないかな。ストーンズもビートルズも大人しいもんさ、コレに比べれば。「I Ain't Done Wrong」での切れ味の良いギターサウンドとハープなんて凄いもんね。やっぱヤードバーズってのは単なるビートバンドじゃないぜよ。三大ギタリストだけが話題になるけど、実はかなりバンド的に激しくて面白いんだよね。もちろんギタリストが派手だからだろうけどさ。

 自分の持ってるのは随分昔のレコードだったけど、その後4枚組CDで持ってて、そこまで。今は調べてみると紙ジャケはおろか、凄い曲数のボーナストラックが付いているみたいで…。またそのうちヤードバーズの持ってるものと持ってない曲とか整理しないとワケわかんなくなるなぁ。バージョン違いがやたらと出ているみたいで、結構持っていると思ってたんだけど…。うん、そういうのもまた楽し。

A.R.M.S. Concert (Jimmy Page, Jeff Beck, Eric Clapton etc)

 ロック好きなヤツならば三大ギタリストと云えばピンと来る。それが一堂に介して行われたライブが過去に一度だけあった…。有名な「アームズ・コンサート ~三大ギタリスト夢の競演~」ってヤツ。ベック、ペイジ、クラプトンの三人で最後に「レイラ」をセッションしまくるというものだが…、そもそもはロニー・レインの筋ジストロフィーという病気の治療方法にカネがかかるってことで、その研究支援機関の資金集めを目的としたものらしく、英国で二日間、アメリカでも何日かツアーが行われていたらしい。

アームズ・コンサート ~三大ギタリスト夢の競演~

 英国のロイヤルアルバートホールでの演奏がDVDでリリースされているんだけど、その話題ほど演奏の出来映えは大したコトないのが現実。もちろん集まってプレイするという記念事業としての見方なので中味にはそれほど注意する必要もないんだけどさ、見ていてこのメンツの割には全然面白くないな、ってなモンだ。クラプトンのバックにはチャーリー・ワッツやビル・ワイマン、全編出ずっぱりのサイモン・フィリップスがドラムに居座ってるけど、全然曲覚えてないしさ(笑)。お馴染みのパーカッションプレイヤー、レイ・クーパーがもの凄く良い味を出しているのが救いだね。それとアンディ・フェアウェザー・ロウがコーディネイター的に参加していながら自信でも一曲披露してる。それとスティーヴ・ウィンウッドも参加してるか。まぁ、演奏的にはそれなりだけどリラックスしたセッションっつう感じで、ウィンウッドの歌声の素晴らしさが光るけど、なんつうかな、いまいち。ウィンウッドのソロもちとなぁ…。スペンサー・デイヴィス・グループの「Gimmie Some Lovin」は驚いたけど。

 んで、やっぱりジェフ・ベック。サイモン・フィリップスはもともとここから連れてきてるだろうから当然一番バンドとしてまとまってるワケで、ベックの革新的ギターの片鱗がしっかりと見れるのは美味しいね。やっぱりひと味もふた味も違うプレイを余裕でぶちかましてくれる。ある意味この人のライブって外れないよね。いつも面白いからさ。まさかの「Hi Ho Silver Lightning」で自信の歌と客との掛け合いなんて全く考えられない行動が…、珍しいっす。

 そして本命ジミー・ペイジ。やっぱりこの人はロックだ(笑)。クスリ決めまくって出てますってのがバレバレで(笑)。かっちょいいんだよ、存在だけでさ。完全に浮いてるもんなぁ…。そしてツェッペリンと云うバンドの凄さはこういうにわか仕込みのセッションでは絶対出来ないことが既に証明されてしまって…、ソロの曲はともかく、インスト版「天国への階段」だってバックは全然ボロボロで、こんなんじゃギター弾くのもノレないよなと思うくらいにバラバラで曲を知らないでプレイしすぎ。やっぱツェッペリンって特殊なバンドなんだなとつくづく。それは後にライブエイドでも十二分に証明されているけど、ここで初めて露呈した事実だな。でもジミー・ペイジのギターの音は完全に新しくなってて、The Firmサウンドに近い。それとテレキャスなんだけど腰上辺りで弾いているので長い腕が余ってる(笑)。まぁ、テクニックってのはおいといてね。歌があるのはウィンウッドが歌っているのでそれなりだけど、それもいい加減でさ、全然適当でやる気ないんだもん。この中でジミー・ペイジが満足できたミュージシャンって誰かいたんだろうか?と思うくらいボロボロ。



 ちなみにこの後のアメリカ公演ではウィンウッドが離脱して、ポール・ロジャースが参加。そこでジミー・ペイジとの共演が深くなっていってThe Firmの曲を既に実験的に演奏している。それからウィンウッドの枠はジョー・コッカーが参加して埋めていた。最後のアンコール後のセッションも「With A Little Help My Friend」が取り上げられていた。圧倒的にアメリカ公演の方が出来映えも良いんだけど、まぁ、資金集めだからしょうがない、さっさとリリースした方が良いもんな。

 そうして最後のセッションは…、いや、語れることはないっす(笑)。ベック。クラプトンはもう安定した適当なセッションなんて余裕で出来るワケだしね。ジミー・ペイジさんだけはね、こういう時いつも問題児。昔は優秀なセッションプレイヤーだったのにツェッペリンであまりにも個性的な音を出し続け過ぎたからか、セッションでギターを弾くには個性的すぎるんだよね。だからこういう時難しい…。そのまま。でも「天国への階段」を演奏後のスタンディングオベーションは他のどのシーンでも見られないので、やっぱり偉大な人なのです。

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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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2006年 04月 【30件】
2006年 03月 【31件】
2006年 02月 【28件】
2006年 01月 【31件】
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