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04« 2008/05 »06

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フレ

Author:フレ
物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。

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Bert Jansch - Collection 

 ジョン・レンボーンの名が出れば、自ずとバート・ヤンシュという名も出てくるだろう。まぁ、ペンタングルという解釈もあるんだけどさ。この二人のギター奏法の大きく異なるトコロはと言えば、圧倒的に室内楽的要素が強いのがジョン・レンボーンで、泥臭い音楽を聴かせるのがバート・ヤンシュという感じかな。巧いとかテクニックとかという問題じゃなくて、そもそもの方向性とか持っている目指すべきものなんかの違いだろうということだけどね。まぁ、最近の作品まで全部追っかけているというようなファンではないので、あまり書けることは多くないんだけどね。

Collection Rosemary Lane

 手元にあったベスト盤「Collection」を聴いたので、その辺から…。多分1965年のデビューアルバムから1971年の名盤「Rosemary Lane」までの作品からのベストチョイス盤らしきもので、まぁ、例によって適当な値段だったので入手っていうところなんだけど、いや、マジメに聴いているとさすがジミー・ペイジが徹底的に勉強したというだけのことはあって、歌よりもギターが全然面白い。よく言われているツェッペリンの「Black Mountain Side」はこの人の「Blackwater Side」のパクリという話なんだけど、もちろんそれは事実でして(笑)、いや、それは良いんだけど、ベンドして開放弦というような印象的なフレージングはあらゆる曲の繋ぎに使われていて、ベスト盤なんていう形、しかも年代順になっているとそれがよくわかる。ちなみにこのCDでは「So Long (Been On The Road So Long)」「Blackwater Side」「Rabbit Run」なんて感じで全部あのベンド奏法が多用された曲で、バート・ヤンシュの手癖によるものなんだというのがよくわかる。

 もちろんそういう目立つトコロ以外にも特徴的な点は多くって、地味だけど恐ろしいまでのフィンガーピッキングが聴ける初期の曲や、更に広がりを持ち始めた70年前後の作品あたりも相当に追求する価値がある。名盤「Rosemary Lane」あたりからの選曲になると女性の歌声も入ってきて一気にトラッドフォーク的サウンドに幅が広がっていることもわかるだろう。もちろんペンタングル結成中のソロアルバムなので当然の影響ではあるんだけど(笑)。ま、ギタリスト的にだけ見てはいけないってことで、しっかりと音楽的幅を広げて展開しているっつうことだね。

 あ、全然ロックではありません、当たり前だけど。フォーク、しかもギタリストのためのフォークに近いので静かにそよ風に当たって聴いていると心地良いんじゃないかなぁ。BGMにすると少々泥臭すぎるかもしれない、そんな人の作品です。

John Renbourn - The Nine Maidens 

 一般的にイージーリスニングとしてしか位置付けられない音楽というものの中にはとんでもない人達の演奏なんてのもあったりする。昔驚いたのはあのソフトマシーンのカールジェンキンスとマイク・ラトリッジよるアディエマスというユニットが売れてイージーリスニングの最たるモノみたいに取り上げられた時かな。おいおい、ってなもんで、そこらの女の子からアディエマスの音楽ってほっとしていいですよね〜って言われた時はどうすっかと思った(笑)。まぁ、そこまでは言わないけど歌とかがあまりなかったりして喫茶店とか適当なところで流れていたりすると単なるBGMになってしまうし、そこには才能というアーティストの顔は見えてこないんだよな。それでもいいんだ、ってひともいっぱいいるんだろうけど、やっぱ演奏者ってのは一生懸命なんだからねぇ。

The Nine Maidens Maid in Bedlam

 そんな世界にいつしか自分を移していってしまった人、かもしれない。いや、とことん好きなギターによる組曲を構成して一大絵巻物語を構築したんだ、っていうだけなんだが、そのどちらとしても素晴らしい作品を仕上げたジョン・レンボーン。1985年リリースの傑作と誉れ高い「The Nine Maidens」です。「9人の処女」という非常に宗教的というかそういう世界を知らないとよく理解できないくらいに聖なる物語的なものなんだろうね。

 音世界はと言えば、これまた非常に美しく軽々しく語れない、実に神々しい世界を奏でていて、その大部分はフォークギターだけで構成されていて、色を添えるためにリュートや笛やリズムが加えられているんだけど、とにかく綺麗。CDだと全6曲入りなんだけど最後の「The Nine Maidens」というタイトル曲は13分半にも渡る大作で、実にドラマティックに奏でられていてハマっていく。もっともアルバム最初から聴いていると起承転結もしっかりと織り込まれて正にひとつの物語を奏でているように雰囲気が変わり、そして聴いている人をその世界に誘ってくれるという見事なもの。

 タイトル通りの世界をこの音世界に被せるとしたら、やっぱり喜劇ではなくって悲劇なのかなという音世界なので、歌がなくともどういうことが言いたいのかは伝わるということか。ギターの技術ももちろん正確無比なものなんだけど特にその技術を披露しているというワケじゃないと思う。ただ、こういう音を紡ぎ出すって難しいだろうなぁと。一人でひっそりと静かなトコロで目を閉じて物語の情景を浮かべながら聴きたいサウンドだね。

Sonny Boy Williamson II - One Way Out 

 演奏を媒体に吹き込む、もしくは録音して形に残すという行為はレコードというものとなって初めて実現したことで、1920年代頃に遡る話なんだけど、それでもまだ80年くらい前の話で、技術の進歩は凄いものだよね。いまやデジタルだもん。自分達が耳にする音の中で一番古いのって多分ロバート・ジョンソンの録音とかかな。1930年代半ば頃の音源っていうからさ。まぁ、戦前ブルースっていうくらいだからそりゃそうか。しかし今となってみるとそういう音が残っているのは凄いことだな、とつくづく思う。ふと、そんなことをたまたまソニー・ボーイ・ウィリアムスンIIの「ワン・ウェイ・アウト」を聴いていて、調べていると1955年から60年頃に録音された音源を集めたモノ、と書かれていてさ。凄いなぁ〜と。

ワン・ウェイ・アウト ダウン・アンド・アウト・ブルース+7

 そんな時代のアルバム、じゃないんだろうな、シングルへの吹き込みを纏め上げたモノっていう感じだと思う。アルバムとしてリリースされたのは1965年だから、ま、それでも古いんだけどありがたい編集です、うん。「ワン・ウェイ・アウト」という作品で、ソニー・ボーイ・ウィリアムスンIIの傑作と言われる「ダウン・アンド・アウト・ブルース」と比べたって甲乙付けられないんじゃないか、ってな作品だ。多分後者はマディ・ウォーターズ、オーティス・スパン、ウィリー・ディクソンっつうメンツが揃っていたから代表作に挙げられるんだろうけど、この「ワン・ウェイ・アウト」ではマディは参加していないのかな、なんとなくそういうギターが聴ける曲がいくつも聴けるので、多分参加してるんだろう、と思う。一応ギターはロバート・ロックウッド・ジュニアが弾いているようなんだけど。確かにこの人とマディ・ウォーターズのギターって似てるからわかんないな(笑)。

 メンツは元より、そもそもソニー・ボーイ・ウィリアムスンIIという人のハープはホントに見事なもので、歌なのかハープなのかギターのオブリガードなのか全く区別なく、遜色なく普通に入ってくるんだから不思議。もっともここまでハープを吹き倒す人も多くないから余計になんだろうけど、バンドがどうであろうとも自分で歌ってハープ吹いてブルースしちゃってるので、それだけでもうクラクラするくらい。録音ももちろん一発録りだろうからもう思い切りライブ感たっぷりだし、白熱した空気が詰め込まれているよね。この音を聴いて英国の白人坊や達は狂喜してこぞって駆けつけていたらしいからねぇ。ロバート・プラントなんてその最たるものでしょ(笑)。まぁ、アメリカの本場に行けばリトル・ウォルターやジュニア・ウェルズなんかもいるのか。

 ブルース…、こういうのはいいね。曲を知ってるとか知らないとか関係無しに浸れる。ジャズなんかもそうだけど、音に身を任せられるからさ。あぁ、だからアルコールにピッタリなんだ…。なるほど(笑)。

憂歌団 - 憂歌団 

 日本語でもブルースってのはできるもんなんだぜ、ってのを70年代から実践していたフォークブルースバンド、というか日本にもこういう人達がいてくれてよかったと思えるバンド、憂歌団。いつしか耳に入ってきて何枚かレコードを持っていたりするバンド。基本的に内田勘太郎と木村充揮によるフロント二人にバックという4人編成のフォークブルースとラグタイムを和風に仕立て上げたもので、歌詞の内容も哀愁も素晴らしいのだ。

ベスト撰集 UKADAN LIVE’89?

 今となってはオリジナルアルバムという概念でCDを聴くということもなく、というかオリジナルアルバムってCDになってるのかな?もうちょっとクローズアップされてもよいバンドだと思うんだけどその地味さがいいんだろう、適当に気楽に気ままに自分達のペースで活動してきた人達だから。だから故、ベスト盤がいっぱい出ているし、ベスト盤以外聴くことってのは難しい。もったいないけど。でもベスト盤でたっぷり楽しめるのはあるな(笑)。

 一番好きなのはねぇ、やっぱり「おそうじオバチャン」だなぁ。日本のバンドって歌詞がダイレクトだからかなりそういう部分で好き嫌いに影響されるんだが、この曲は正に歌詞にヤラれてるので曲が云々じゃない。もちろん勘太郎のギターはいつだって素晴らしいし木村さんの歌だって変わらずにブルースそのままだしね。ライブ盤がいくつか出ていて、やっぱりライブバンドです。生で見たことないんだけど音聴いててもやっぱり緊張感というか雰囲気が凄く出ているし、YouTubeなんかでもいくつもライブがアップされてるから見てもらいたいよね。1998年に活動休止したんだけど、その時のラストライブなんてBSで放送されていて感動したもん。近藤房之助さんとかジョイントしてたりしてね。結構愛されたバンドだと思うし、今でもどこかのライブハウスでひょっこりそのままやっててもいいじゃん、って思う。っつうかそうやって見たいバンド。酒飲みながらあれこれとね。心地良いだろうなぁ、こういうのだったら。

 基本的にしっかりとしたブルースコピーバンドだから安心して聴ける。「シカゴ・バウンド」なんて思い切りブルースそのままなんだけど、歌が入ると非常にメロウで日本的に聴きやすくなるのはさすがに日本人(笑)。こういうバンド、これからの日本には出てこないだろうなぁ…。

Black Uhuru - Sinsemilla 

 だんだんと汗ばむ季節になりつつあって、もう日差しも強くなってきたんだけど、旅に出たいなぁ〜と思う今日この頃。常に旅できていればいいんだけどなかなかねぇ…。暑い時に暑いところに行こうとは思わないけど、サラッと暑いところなら悪くないかもしれない。まぁ、まだまだ先の話だろう(笑)。そんな思いもあってか最近は涼しい音楽も自分のローテーションの中に入りつつある。昔だったら全然聴かなかったレゲエ・ダブなんてのは正にその典型。それがまた心地良いんだよなぁ。それもこれもクラッシュやジョー・ストラマーのおかげなんだよな、きっと。

Sinsemilla Red

 そんな中で一番気に入っているのはやっぱりブラック・ウフル。「Red」を聴いてとんでもなくぶっとんだものだけど、その前後ってやっぱりスライ&ロビーとのジョイントだったので圧倒的に評価が高くてあれこれと入手して聴いているところ。まぁ、慣れてないのでアルバムごとの特性の違いとか音楽的変化なんてのまでは追求できていないんだけど「Anthem」あたりと対を成すと言われている1980年リリースの傑作「Sinsemilla」。いやぁ〜、心地良い。それだけで聴いているんだけど、ビートが非常にロック的なのかもしれない。まぁ、レゲエっつうよりもダブなんだけど、やっぱりこの鉄壁のリズムセクションにヤラれてる部分が大きいかな。そこにコーラスの絡みがこれも絶妙にツボを突いてくるから余計に、だけど。音の面でも80年初頭らしく、ちょっとエレクトリックドラムが入ったりしているのは面白い。やっぱ純然たるダブとかじゃなくて色々なエッセンスが融合されているからロック的なのかも。「Red」も相当グイグイ来たけど、この「Sinsemilla」はもっとユラユラするってな感じか(笑)。

 1984年には来日公演しているらしくて、あの「Live Under The Sky」だったそうで、多分夜中にテレビでやってたのとか見てたんだろうなぁと記憶の中を甦らせているんだけど、もちろん当時は全く無視。たんに夏のイベントは心地良いよなぁ〜と見ていただけなので…。勿体ないなぁ。あの80年代ブーム真っ只中にこんな音を出して人気を誇っていたバンドもあったんだね。ロックとかポップスだけじゃなくてジャズ・フュージョンも人気の盛りだったし、ブラック・ウフル自体もこの頃が人気のピークだったワケで、バブリーな80年代は色々な人が最全盛期だったんだな。

 そんな色々な記憶と今のダブビートにユラユラされながら心地良く涼んでいく季節です♪しかも中古CDが以上に安いグループなのでお得〜。

Lee "Scratch" Perry - Essential Madness from the Scratch Files 

 何となく気分が良くなってきたところにまたまたアルコールの洗礼を受けながら、ならばいっそ楽しもう〜ってな気分になったので、暑くなってきたのもあったのでほとんど聴くことのないダブミュージックに手を出してみよう。元々クラッシュ好きでスペシャルズのスカ調には簡単に手を出せて、まぁレゲエも似たようなもんでボブ・マ−リーあたりにはちゃんと手を付けているんだけど、なかなかダブってのは深くて入りにくい世界でさ。そもそも誰から聴いていいのかわかんなくて止まってたんだよね。まぁ、キング・タビーやリー・スクラッチ・ペリーっていう名前が出てきてその辺から行くか、と思いつつなかなか手が出なかったので、ここで…。

The Upsetter: Essential Madness from the Scratch Files スーパー・エイプ

 何が良いのかよくわかんなかったんだけど適当に聴けたのがこれ「The Upsetter: Essential Madness from the Scratch Files」なのでまあいいか、と(笑)。有名なのは1976年リリースの「スーパー・エイプ」っつうアルバムらしいけど、簡単に見つからなかったのでこっち。初期のベスト盤なんだけど、初心者はその辺から入るのが無難だろうと。ただちょっと年代が古すぎたかな。1968年から1976年のベスト盤だから、かなり渋い。求めていたダブってのはブラック・ウフルみたいなベースで、もっと気怠い感じのだったので…、それでもやっぱりこういうのがリスナーを引き込むサウンドなのかなぁと思えるんだが。

 如何に音の空間とリズムの気怠さを出すか、みたいなのがダブの特徴で、普通に聴いたら決して面白い音楽じゃないけど、波に呑まれてみるとこれがまた心地良い気怠さが全身を包み込んでくれて何も考えずに済む世界に導いてくれます。そんな気分の時に聴くのが一番かな。暑い時って基本的に何も考えたくないじゃん。ね。夏は楽しみかも。レゲエにスカ、ダブあたりの音で心地良く、ね。

 で、リー・ペリーなんだけど、いや、まだ全然分かってなくって、とにかくレゲエ界のザッパのような人らしく、自分一人であれこれと突き進んで何でもやるらしい。そしてサウンドにもうるさいようで、割とその筋では有名な人のようで、確かにこのベスト盤聴いてても多彩な曲が入っていて、面白い。ダブサウンドの前振りっぽいレゲエ調からダブになるまで、みたいな感じで変化が激しいね。自分的にはこれから追求する人ではないけど、こういうのがあっても楽しい。いずれ名盤の誉れ高い「スーパー・エイプ」も入手するだろう。覚えていたら(笑)。

Edenbridge - My Earth Dream 

 この辺調べてみると割と新作リリースしているバンドが多くて、もちろん活動しているバンドだから当たり前なんだけどまだまだニュースとして自分が取得する情報には入ってこないことが多いので自力で情報漁りしないといけないのだよな。まぁ、それでもちょこちょこチェックしていれば面白いからいいんだけどね。そんなことでエデンブリッジっつうバンドの新作が既にヨーロッパではリリースされていて今度6月には日本盤がリリースされるっつうことで情報ゲット。ならばヨーロッパ盤聴いてみりゃいいか、ってなことでゲット。

Myearthdream Shine

 「Myearthdream」。基本的には今までと音的に変化が著しいワケもなく、そのままの路線なんだけど相変わらず軽快でスピード感たっぷり、しかも美しいサビーネ嬢の透明感溢れる歌声が乗っかるというパターンはそのままなので熟してきたという感じか。相変わらずヘヴィなギターをメインに疾走感溢れるヘヴィメタル路線なので聴きやすい。いつも思うんだけど荘厳さとかがもっと出てくると好みなんだけど、まぁ、そういうバンドなのでしょうがない。この軽さが聴きやすい要因で、一般ウケしているのだろうからそれもよし。

 ちなみにオーストリアのバンドで2000年にデビューしていて、割とコンスタントにアルバムリリースをしていて本作で7枚目くらいなのかな?当初からそれほど音楽性に変化はないし、ジャケットもず〜っとコンセプト貫いていてどれも覚えられないジャケット(笑)。まぁ、そういうのもありだろう。基本的にギターサウンドで構築されている音世界なのでそういう意味では聴きやすいけど、なんでだろうねぇ、ギタリスト的に興味も出てこないんだよね。いやぁ、凄く巧いし速弾きもばっちりでテクもしっかりしているのだけどさ。そして歌メロも割とメロディがしっかりしているのでオススメできるレベル。

 多分、この世界って底が浅いっつうかどれもこれも似たようになってくるっつうのが問題で、よほど実力と才能がないと何かのコピーと言われる程度になっちゃうんだよね。まぁ、それを承知で聴いているからいいんだけど、そこにはやっぱり何か重厚なモノを求めている…。その片鱗が感じられるバンドでもあるだけに期待しちゃうのかも(笑)。ライブの映像見ていると音だけの世界とのギャップが大きくて更に期待しちゃうんだけどねぇ…。

Forever Slave - Tales for Bad Girls 

 昔からアルバムっつうのはジャケットに左右されることも多いとは書いてきたことがあるんだけど、やっぱり今の時代でもそういう点が重要であってほしい、と思う。70年代の英国ロックが重宝されるのは音とジャケットのアートワークという二つの美術性が相互にイメージを補っていた産物として一般人を魅了したんだと思う。相互の関係が密接だった時期と言うのかな。アルバムのジャケットをひとつのアートワークとして捉え、ミュージシャンは自身の音を表現できるアートワークを冠して見て音をわかってもらおうとしていた、そんな時代だったんだね。それがCD時代になってからはどんなに素晴らしいアートワークでもさすがに迫力がなくなっていったのはやむを得ないとしても、このダウンロード音源時代になるとジャケットの価値やアートワークの価値そのものが問われてしまう。もちろん古くからのリスナーはジャケットありき、だけれど、最近のシングル志向のリスナーには一切概念がないだろう。そこから漏れてきたロックファンの中でもダウンロード世代になるとジャケットの大きさというのは多分、アマゾンの普通の画面のジャケットの大きさ=3センチくらいになってしまっているような気がする。そこでアルバムジャケットにコダワリを持てるバンドがどこまでいるか、ってな話になるだろうな…。

Tales for Bad Girls Alice's Inferno

 2008年、ついこの間リリースされたスペインのゴシックメタルバンドと呼ばれる類のジャンルに属するフォーエヴァー・スレイヴというバンドのセカンドアルバム「Tales for Bad Girls」がこれだ。

 「引き込まれる程に妖しく美しいアートワークじゃないか…。」

 そう思いません?どうやらボーカルのアンジェリカ嬢が書いているらしいんだけどファーストアルバム「Alice's Inferno」も印象的なジャケットで凄く気になって聴きたくなったんだけど、今回のセカンドアルバム「Tales for Bad Girls」でもより一層中味の音を聴きたくなる、実にそそられるジャケット。何が言いたいとかじゃなくてソソられるんだよね。多分そういう人多いと思うけど、無機質なジャケットよりはこういう芸術的なジャケットを意識するバンドの方が総合的に芸術度が高いハズで、それは音世界にも表れてくるに違いないと思ってる。だから名作と呼ばれるアルバムにダサいジャケットは存在しないという定義も成り立つわけで、そういう意味では同じゴシックの世界ではWithin Temptationなんかもかなりこだわってるかな。まぁ、基本的にゴシックの世界はジャケットにこだわったシュールな世界を醸し出すことが好きな連中だから自分も好きな世界なんだろう、きっと。芸術肌を持つ集団の生み出す作品が好きなのかな。

 さてさて、そんなフォーエヴァー・スレイヴのセカンドアルバム「Tales for Bad Girls」なんだけど、ファーストはデス声もあったりもっと音圧的なところが狭かったり歌声にしてもちょっと詰まった感があったんだけど、本作「Tales for Bad Girls」ではそれらが排除されていて、特徴的でもあったスピード感をもったメタル的な楽曲が圧倒的にアルバムを覆っている。アンジェリカ嬢の歌も艶やかにアルバム全編を貫いているし、もちろん彼女の絵画のセンスに脱帽しているんだけどさ。一般的なメロディックなメタルサウンドに女性ボーカルが乗っているというバンドになっていて、なかなか可愛かっこよいっつうのかバンドの方向性に変化が見えてきたところか。どうやらバイオリンとギターがひとりづつ脱退していて、ベースも交代しているようなのでその分音世界にも変化が生じているのは当然か。バイオリンが抜けるってのは方向性を変えるしかないもんなぁ…。ファーストでは結構活躍していたので余計に、だけど。

 アルバムそのものもこれはストーリー立てているのかな?歌詞まで追いかけていないのでよくわかんないけど、そんな印象でさ。だってアルバムタイトルが「Tales for Bad Girls」ってことだから一連のお話が展開されているような気がするじゃん。いいよね、「悪女の物語」なんてさ(笑)。



Midnattsol - Where Twilight Dwells 

 なんとなくアマゾンで新たなるものを検索してみる。そういえばフォーエヴァー・スレイブ新作出てたなぁ…と思いながら、フムフム…なんて見てたり…。するとアマゾンって「あなたへのオススメは」みたいなので似たようなのがズラズラ〜って紹介されてくるんだよね。あれって、結構バカにならなくて、類似品をよく見つけてくるんだよ。よく出来たプログラムというか検索ワードの埋め込みっつうか、作るの大変だろうなぁ〜とか、最初の登録時の条件って細かくて色々項目があるんだろうなぁとか全然余計なことを考えてしまうんだが(笑)。そんな中で、あ、このジャケット結構好みかも♪なんて思ったのがMidnattsolっつうバンドの新作。

Where Twilight Dwells Nordlys

 …だったんだけど新作はセカンドアルバム「Nordlys」で、その前に当然ファーストアルバムあるよな、と思いジャケット見ると、どこかで見たことあるような…、ん?Theatre of Tragedy〜Leave's Eyeのリブの実妹が歌う…、うん?どこかで見たような…、あ、思い出した…、papini嬢のトコロで紹介されててコメントしたような気がする…即ち持っているんじゃないか?とふと思い出して探してみました。んで、新作出たにもかかわらずファースト「Where Twilight Dwells」を再度聴き直しているという始末(笑)。いやぁ、まとめて似たようなモンを立て続けに聴いていたのでほとんど識別できてなかったんだよ、多分(笑)。いや、それではいかんのだけどね。

 んなことで2005年リリースのファーストアルバム「Where Twilight Dwells」。容姿については言わずもがな、ベースの女性が美しく…とかボーカルのカルメン嬢がこれもまた妖しくってな情報はともかく、ジャケットの北欧さ加減も当然よろしいという話ではあるが、やっぱり肝心の音が重要でしょう。まぁ、その前にノルウェーのバンドってことで期待は大きくなるしジャケも美しいし幻想的だし、バンド名は「真夜中の太陽」って意味でかなりオシャレなセンスだと思うし、かなり好みなんだよ、こういうの。

 アルバムの冒頭から聴くと、う〜ん、メロウキャンドル♪ 素晴らしいじゃないか〜と感動。しかもいわゆるゴシックメタルに分類されるんだろうけど、耽美さってのは結構少なくて、もちっと純粋にメタルっつうのかフォークテイストたっぷりというのか北欧のトラディショナルなメロディーラインを忠実になぞっているという感じが強くて面白い複合技が特徴的で、新たなる発見が多い。歌声はお姉さんそっくりでやっぱり艶っぽいところが男心をくすぐることは間違いない(笑)。別に熱唱するワケでもないんだけど、だから故にメロウキャンドル的に聞こえるんだが。音そのものは暗くないメタル色が強くて重くもなく、意外と疾走感たっぷりにツーバスがなっているけど邪魔にならないし、その辺は北欧のメロディが根底に流れているから自然と聴けるラインなんだろう。面白いのはメタルの中にフォークソングが思い切り被さっているような曲もあって、もの凄く不思議。こんな合体技が通じるモンなのか、と驚くようなアイディアで、それだけで結構衝撃的ですらある。メタルって言ったら語弊があるのかもしれないね、これ。ヴァイキング的思想が強いというのか音楽創作面ではかなりしっかりしているのでもっともっと成長していくだろうな。

 そう考えるとセカンドアルバム「Nordlys」も楽しみかな。いずれ聴いてみて詳細はまたその内に…。この辺の音ってどれもこれも似たようなモンでお腹いっぱいって感じだったけどふと突然聴くとやっぱりこういうのが好きな自分がいることを思い出す(笑)。

Annie Lennox - Diva 

 ここの所、実に無差別にあっちこっちのジャンルに渡って音楽を聴きまくっているんだけど、まぁ、今に始まったことでもないか(笑)。いやいや、このブログを読みに来てくれている人は何となくある一定のジャンルがある程度続いていた方が読みやすいのかな、とも思ったし、ストーリー作るの好きだから楽しんでいたんだけどどこかワンパターンになってきた感もあるので、毎日適当に書き連ねるパターンになってきている今日この頃。実際聴いている時ってのはある程度立て続けに聴くものの、やっぱり同系統の音楽ってのは飽きるのでまとめては聴かないよね。ただ趣味志向としては似たようなのが続く方が読みやすいし楽しめるし、予想するから面白いのもあるんじゃないかと。いや、最初からそんなこと考えてないけど、書いているウチに、あ、これなら次はこの辺かな〜って思い出したりしてたので書く方としても記憶の再生ができてよろしかったんだが。まぁ、多分そのうちまた何だかんだとそういうパターンに戻っていくような気もするんだが…(笑)。

ディーバ ソングス・オブ・マス・ディストラクション

 さてさて、ちょこっと前から歌モノ聴きたくて、どういうワケだか昔からこの人は割とよく聴く…、それでも多分フレディ・マーキュリー追悼コンサートでのボウイとのデュエット以来意識して聴いているんだと思うけどね。

 アニー・レノックス「ディーバ」。

 ユーリズミックス解散後最初のアルバムで1992年リリースの作品「ディーバ」。ユーリズミックス時代のイメージとはガラリと変わって女らしく麗しいアニー・レノックスなのだが、どうやら出産直後に制作されたアルバムらしく、一番愛と女が出ている頃の作品なんだろうね。ジャケットの麗しさはもちろんのことながら楽曲の、というか歌の素晴らしさは多分ユーリズミックス時代だけでは出し切れていなかったんじゃないかな。決して作品的に云々というのではなくデジタルポップという側面を強調していたユニットだったのでその歌声と声量を出し切るようなシーンが少なかったと思う。ライブとか後期の作品とかは知らないけど少なくとも初期のヒットした頃はそんな感じだったような。

 それはさておき、本作は基本出来にゆったりとした、そしてメロディのある歌が多くて歌声と作風で雰囲気をガラリと変えながら冷淡な歌が聞こえてきます。うん、やっぱりね、声の質なのか、熱い歌声じゃなくて冷淡な歌声なんだよね。いや、それでも全然伝わってくるモノは変わらないしいいなぁ〜って思うのは不思議。結構何曲かヒットしたのかな?当時は全然ポップスとか聴かなかったのでわかんないけど、多分売れてたんだと思う。しかしこれと言って特徴のあるサウンドでもなかったユーリズミックスが売れたのはやっぱりこの人のクールさなんだろうか。今でも現役で歌っているのはもちろんだけど、かなり大御所的な人になってきたみたいだし、新作「ソングス・オブ・マス・ディストラクション」もリリースしてツアーもしているしね。

 軽快に心地良く歌を、ポップスを楽しむには丁度良いサウンド。明るすぎないところがまた英国人らしくてよろしい♪

The Pirates - Shakin' At The Beeb 1976-78 

 突如、オススメされたCDがあった。割とあちこちの音楽ジャンルに首を突っ込んでいて、大体のモノは触ったりしているのであまり全く知らないっつうのもないんだけど、まぁ、もちろんそんなのはごく一部だけのコトでして、実際は知らない、触れたことのないジャンルというかバンドが多いに決まっている。他の人のブログ見ていてもこんなのあるんだ、とかそんなのあるのか、へぇ〜、みたいなのばかりで自身の浅はかさを知る毎日なんだけどね。そんな中でもニアリーに触れていないジャンルってのがパブロック。Dr.FeelgoodやWilko Johnsonの世界ね。昔からなんかダメで今でもまともに聴いてない(笑)。そこへこのバンドのCDが来たワケだ。

Shakin' at the Beeb: The Complete BBC Sessions 1976-1978

 「Shakin' at the Beeb: The Complete BBC Sessions 1976-1978」。へぇ〜、70年代後半にBBCに出ていたなんてのは知らなかった。ジョニー・キッド&ザ・パイレーツってのはもちろん60年代英国ロックを漁っていれば出てくる名前だし、何と言ってもジミー・ペイジにしてもピート・タウンジェンドにしてもジョニー・キッドには影響を受けているしさ、正確にはジョニー・キッドではなくって多分ミック・グリーンなんだろうけど、来歴的には60年代初頭にロカビリーをやっていた人達でビートルズ以前の英国のロックンロール界ではかなりのインパクトを放っていた様子。ある日ギターの弦が切れて目に当たり海賊の眼帯をしてライブをやったところ大受けで、それ以来海賊とドクロマークを象徴にしていたらメジャーデビューへこぎ着けたという話。

 そんなジョニー・キッドなんだけど、バンド衰退してきた66年に交通事故であっけなく他界。しかし英国王道ロックを担う連中があちこちでジョニー・キッド&ザ・パイレーツの影響を匂わせており、ザ・フーの「Shakin' All Over」の強烈なカバーを筆頭に再燃の兆しも見られていたし、バンドの価値も高まっていった。そして極めつけは英国パブロックの旗手となったウィルコ・ジョンソンが敬愛してやまないギタリストとして挙げたのがミック・グリーンなワケで、ザ・パイレーツの一夜限りの再結成にこぎ着け、反応が上々ってことでザ・パイレーツの再結成となったようだ。その頃にBBCへ出演して昔からのレパートリーを中心にひたすらR&Rしまくった情景が収められているCDだったワケですな。

 …とまぁ、調べていくとなるほど、ふむふむ、なんだけど、ここまで調べるのもやっぱり音聴いてすごくかっこよかったから、だね。シャープでソリッドでザクザクのギターの音と一方ではサーフィンロック的に太い音がビョーンと鳴っているっつうのもかっこよくって、パブロックの親玉とか何とかよくわからんけど、R&Rとしてかっちょよい。ブライアン・セッツァーを思い出す感じなんだけど、もちろんザ・パイレーツの方がシンプルでパワーが凄い。どこかで聴いたような曲ばかりってのもあるけど、もちろん「Milk Cow Blues」とかロックブルースのスタンダードもいっぱいあって楽しめたなぁ…。やっぱりロックってのはこういうシンプルに迫力があるのが一番かっこよいんだと再認識。「Gibson Martin Fender」なんて良いタイトルじゃんね♪

P.S.
サネさん、今回も感謝!