Jeff Beck - Flash

カテゴリー: Jimi Hendrix, J. Beck

 80年代にアルバムをリリースしたロック界の大物達はこぞって最先端の音を採り入れて、自分達もその輪の中に入ろうとした作品が目立つ。まぁ、ボウイやミックのソロ、ストーンズはいつものこととしてもフィル・コリンズにしてもクラプトンにしても、だ。そこでまさかこんな人が別に媚びを売らんでも良いだろう、って思うのにやってしまったジェフ・ベック。もちろん良いこともあったのだが…。

Flash There and Back

 1985年リリースの「Flash」当時「There and Back」から5年ぶりの新作ってことで話題と期待を呼んだ作品だったんだけど、う〜ん、自分的には当時全く聴かなかったなぁ。「People Get Ready」はさすがにPVでよく見たけど、アルバムはわかんなかったな。そりゃそうか、と改めて聴くと思う。音は80年代の、というよりもナイル・ロジャースのプロデュースによるものなのであの音だし、そこにベックの革新的なギターサウンドが鳴っているってことで、決してポップなものでもないしさ。今考えると何でこのアルバムボーカルがいるんだ?って逆に思うんだけどね。

 うん、かっこいい。アルバム全体の感想としてはそう云えるアルバム。シャープでタイトに仕上がっていて、ギターがこれまた斬新なテクニックを聴かせてくれているし、面白い。もちろんベックのベックたるところを期待しているとちょっと異なるんだけど、いいよ、これ。まぁ、陳腐な曲もあるけど、それはそれとしてね。

 ダントツに光ってるのはもちろんロッドが歌う「People Get Ready」なんだけど、このPVでのベックはテレキャスを持って列車の中で弾いているっつうシーンで、ロッドとの再会っていうのを大々的にアピールしたってとこなのかな。歴史を知らないリスナーにとってみると、あのロッドが歌っているわけで、この曲ってロッドの作品じゃないの?ってなことになるようだが…。

 往年のファンにウケが良いのが「You Know We Know」っつうインスト曲で、もちろんベックらしい旋律が奏でられる曲で、バックの音が妙なデジタル系ってのがキズではあるがギターはさすがに耳を奪われるものだ。バックにはカーマイン・アピスやヤン・ハマーってのも参加しているし、ベックも歌っている。意外と盲点となっているこのアルバム、こういう流れで聴いているとなかなか、だね。

Phil Collins - No Jacket Required

カテゴリー: 80s Pops

 ついでと云っては何だが、クラプトンをAORでポップな売れ線世界に誘ったプログレッシヴロックバンドのドラマー兼ボーカリストとなっていたフィル・コリンズがポップスシーンで最も忙しいオトコとして君臨した時代の傑作、と呼ばれる作品も紹介しておこう。フィル・コリンズとしてソロデビューは1981年なのだが、もちろんそれまでにピーター・ガブリエルが抜けてからのジェネシスでフロントを担ってきた自信もあり、ジェネシス自体が滅茶苦茶ポップな方向に進んだのもこの人の根本的な趣味なのか売れ線を作れる才能によるものなのか、ポップスこそが最も難しくやりがいのある音だったのかはわからんが、とにかくそういう方向性に目覚めて売れまくった、それがこのアルバム。

フィル・コリンズ 3(ノー・ジャケット・リクワイアド) Hits

 「フィル・コリンズ 3(ノー・ジャケット・リクワイアド)」1985年リリースのソロ作品3枚目にしてグラミー賞最優秀レコード賞まで受賞した大ヒット大傑作アルバム。いやぁ、この頃確かにフィル・コリンズの曲や名前を聞かない日はなかったんじゃないかというくらいに売れまくっていて、このアルバムジャケットも全然センスないし、ジャケ見たら買いたくなくなるだろ、ってなモンだが、売れた。当時フィル・コリンズ35才。アメリカや英国のヒットチャートではこんなダサいオトコが売れるのかと日本のアイドルシーンを鑑みると不思議に感じたものだ。

 それで久々にコイツを耳にしてみるのだが…、いやぁ〜、よく出来てる(笑)。一曲目の「ススーディオ」からもうダンサンブルなビートでキャッチーなサビで、しかも歌は巧くて軽くて聴きやすいという、見事だ〜、と。当時もキライだったけど曲は全部覚えてしまえたくらいだからやはりそのキャッチーさは凄いんだろうな。そんなこと云うともっと好きじゃなかったクサい「One More Night」とかさ…、これももう甘ったるくて聴いてらんねぇな〜っていうんだったけど、良い曲です(笑)。この曲はリズムマシンの音がある意味特徴的に鳴っていて、当時まだシモンズとか出てきたばっかりの頃だからこういう音使いかできたんだろうけど、やっぱり巧く使ってるよね。

 アルバムの他の曲はあまりピンと来てないんだけど、まぁ、そりゃぁそうか、当時全然聴かなかった作品だから今更聴いてもね(笑)。良くできてるなぁ〜と感心した程度です。それでアルバムには入ってないけどこの頃フィル・コリンズって他にも色々あったような…。「カリブの熱い夜」っつう映画のサントラに入ってた「見つめてほしい」を歌ってたり、フィリップ・ベイリーとの競演による「Easy Lover」っつうこれまた大変よく出来た曲を歌っていて、これは聴いたなぁ…。一体何でこんなに売れたんだろう?あまりにも時代にマッチし過ぎた才能だったんだろう。ここからジェネシスには戻れないよな、普通(笑)。

Eric Clapton - Behind The Sun

カテゴリー: 70s UK Blues Rock

 70年代を生き抜いてきたロックミュージシャンのとってみると80年代というのは何と生きにくい時代だったのだろうかと思う。当時の本人達は実際にそんなことを思っていたのかどうかわからないけど、今となって振り返ってみると誰もが自己を主張しつつ結局はあまり大した物が見つからなかった、というか70年代の自分達が一番輝いていたということに改めて気付いたというレベルではないだろうか。それでももちろん時代の波に乗って音楽性を変えながら生き抜いてきた人もいる。デヴィッド・ボウイやストーンズなんてのはその代表でもあるだろう。そしてもう一人、この人も激しい自己変革と共に生き抜いた、とも云える。

Behind the Sun August

 「Behind the Sun」、1985年リリース作品で、80年代になってからは「アナザー・チケット」「Money and Cigarettes」という相変わらず渋い音のアルバムをリリースしていたもののもちろんあまりパッとせず、英国は思い切り80年代ポップスの風が吹き荒れていった時代、丁度クラプトンがアルバムをリリースしなかった頃なのだが、そういう音楽シーンを尻目に色々と考えたのか、試行錯誤したのかわからんが、とにかく今までとは全く違う角度で制作したアルバムになったのが「Behind the Sun」だ。

 プロデューサーのみならず楽曲アレンジなどにも多大に貢献していたのがフィル・コリンズという話は有名。クラプトンって自分で曲とかはつくるけどアレンジなどは全部人任せらしいのは多分この辺のアルバムから始まったんだろうな。フィル・コリンズによるAOR的なアレンジは正に彼が自分でジェネシスをポップバンドに仕立て上げてソロアルバムも成功に結びつけた手法をなぞったもので、クラプトンもこれに乗ったというところか。その甲斐あってとっても聴きやすくなっているのは事実で、クラプトンのギタープレイはまるで単なるスタジオミュージシャンと同じレベルで聴けるようになっていて、歌は渋い声で歯切れ良く聴かせてくれるというもので、ロックというよりもミディアムテンポのオシャレな楽曲が並び、80年代半ばらしいゴージャスなアレンジがアルバム全編を包み込んでいる。なんつうおしゃれさだ…。

 一曲ごとにそりゃ云いたいこともあるんだけど、そうだなぁ、どれもこれもあまり得意ではない曲かな。ただ、さすがだな、って思うのは例えば「Forever Man」なんかで聴けるんだけど、一瞬だけギターソロが弾かれる小節なんてのがある時は凄くクラプトンのシャープなギターが出ているというのもある。「Same Old Blues」なんかだとちょっと頂けない感じなんだけどさ。他はまぁ、どれもこれもあれそれも…ってなトコで…。かと云って「Forever Man」という曲が良いかと云うと、決してそんなワケではないのだが。

 ファンの間でもあまり評判がよろしくないようだけど、そういったことはあまり気にしてなくって、やっぱり自分的に好みでないなぁ、と。まぁ、これで売れるアルバム作りってのがわかってきたクラプトンは次作「August」で更に洗練されてベルサーチを着こなしてダンディーになっていくのだ…。

David Bowie - Tonight

カテゴリー: Queen, Bowie etc

 ミック・ジャガーとデュエットで「Dancing In The Street」をリリースしてロック界大物同士のコラボレーションとして話題となったデヴィッド・ボウイ。確かにそれが1985年頃の話だからミックはストーンズの看板ボーカル、しかもソロ作出して売れまくってる頃、一方のボウイも70年代のグラムロック時代から脱出して、「Let's Dance」で一躍時代の寵児の仲間入り、ミックの相棒になっても全く違和感のない大物の風格として機が熟したというタイミングだったのだろう。

Tonight Let's Dance [ENHANCED CD]

 そんなボウイが「Let's Dance」の後に間髪入れずにリリースした1984年の作品「Tonight」。一般的に、どころか多分ボウイのコアなファンからも「Let's Dance」と同等の作品として認識されているんだろうけど、実はこっちの「Tonight」の方が元来のボウイの創作意欲に溢れた作品なんじゃないかと。いや、ナイル・ロジャースのパワーステーションサウンドじゃなくて、っつうか80年代のあの音じゃなくてさ、どっちかつうともっとボウイの持つ音楽性が出ていると思うんだよね。だから最初の「Living The Alien」からしてポップでダンサンブルなチューンではなくって、ひと味もふた味も深みのある歌詞とシリアスなサウンドで幕を明けるアルバムなんだよね。その流れはアルバム全体に流れているんだけど、ヒットチューンの「Blue Jean」がそのイメージを「Let's Dance」と同等のモノにしているんだろうな。ただ、明らかに作風が違うけどね。

 もうひとつこのアルバムで話題になったのは「Tonight」でのティナ・ターナーとのデュエットと最後の「Dancing with the Big Boys」でのイギー・ポップとのデュエットか。「Tonight」は良い曲だよね、これ。凄くムードがあるしさ。イギーとの作品はちょっとゴージャスなアレンジ過ぎて音自体はどうかと思うけど、根本はこの頃に独特の疾走感あるサウンドで悪くはない。ただ、まぁ、コーラスやらホーンやらがちとよろしくないかなっつうだけで、イギーも目立たないし。まぁ、それはそれで大して気にするほどでもないか。

 同じ頃にロックファンならお馴染みの「アブソリュート・ビギナーズ」っていう映画があってさ、その主題歌をボウイが歌ってたり、「スノーマン」っつう映画の中でも「This Is Not America」をパット・メセニーグループと一緒に歌っていたりするんで、知名度が上がるとセッションが増えるっていう面白い側面もあった。そして大体そういう作品の方がレベル高くて面白い。

 そういえばミックとやった「Dancing In The Street」のPVでの二人は正にロックンロールだったもんなぁ…。やっぱホンモノはかっこよい、って思ったもん。



Tonight (W/Tina Turner)

Mick Jagger - She's The Boss

カテゴリー: R.Stones, Faces etc

 ボーカリストがソロアルバムをリリースしようと思う時ってのも色々あるんだろうけど、この人の場合はそのプレッシャーも一段と大きかったことと思う。ストーンズってのはまぁ、ブライアン・ジョーンズは実験的音楽をソロ名義でリリースしていたけど、それ以外にストーンズのメンバーってのはソロ名義でのアルバム作品ってのはほとんどなくって、誰かのバンドに参加したとかってのはあるけどさ。ミックとキースっつうのはもうストーンズの顔だからソロを出す必要あるのか?っていうくらいの雰囲気でね。ところが最も不仲と噂されていた頃、と言うかアルバム「Undercover」とか「ダーティ・ワーク」出した頃にはミックがソロアルバムをリリースするって云うことでストーンズ解散か!?と云われていた程。

シーズ・ザ・ボス ヴェリー・ベスト・オブ・ミック・ジャガー【限定デラックス・エディション】

 1985年リリースのミック・ジャガー最初のフルソロアルバム「シーズ・ザ・ボス」。いや、もうね、くだらなくて(笑)。ストーンズやってりゃいいのに、こんなケンカする要因になるもの出さなくてもいいから早くストーンズ見せろよ、っつう雰囲気が出まくっていた時代で、日本はバブリー真っ盛りだったんだけど、ミックも一人でバブリーで…、一方キースはまったく面白くないっていう発言をして「アイツとは縁を切ってやる」みたいなことばかりで…、いやいや、ハラハラした時代でしたが既に23年前のお話。

 そんな最初のソロアルバムは期待と自信に満ち溢れていて、はたしてどんな音?みたいな感じはあったけど当然そんなことも意識しつつ、そしてトレンドの音もしっかりと認識しつつ、更に古い友情もしっかりと押さえつつ制作されたもので、蓋を開けてみると「80年代クラブミュージック」でした。ヒップホップ的とも云うのかな。ナイル・ロジャースのプロデュースだからもう代表的なモンでしょ。彼も喜んだだろうなぁ、ミックのソロアルバムで自分に声かかるなんて思わないでしょ。パワーステーションサウンドにミックのロック声?みたいなさ。ところがどっこい、そんな方向くらいしかミックのできる道ってなかったのかな、とか思う。ブルースやロックはストーンズでやってるしね、それ以外ってせいぜいホンモノのR&B系が好みだろうけど、それもまぁストーンズでやってるし…。っつうと周りに合わせて売る、という方向だよ。いいじゃねぇか、っつうのもまたよろし。

 んでこれもまた久々に聴いたが…、音はともかく、ミックはミックなんだな、やっぱ。そして改めて「Just Another Night」でのジェフ・ベックのギターは素晴らしい〜とシミジミ。「Lucky In Love」のハービー・ハンコックもいいけどさ、やっぱね。それよりもこれ聴いてたらボウイとの「Dancing In the Street」の方が聴きたくなってきてしまった(笑)。そうか〜って思ってたら、去年ミックのベスト盤「ヴェリー・ベスト・オブ・ミック・ジャガー」ってのが出ていて、これがまた大変よろしい選曲っつうかレアな曲を選んでいてなかなか面白いらしい。ジョン・レノンのプロデュースした曲とかね。

 この後もミックはソロアルバムをリリースするんだけど、多分「シーズ・ザ・ボス」が一番意欲的で実験的で売れ線的だろうと思う。そういう意味では面白いし、若い…、うん。ジャケットもねぇ…。



Dancing In The Street (W/Bowie)

Roger Daltrey - Can't Wait to See the Movie

カテゴリー: The Who, Kinks etc

 あまりボーカリストとして名を挙げた人ではないけど実はソロ活動でもかなり秀逸な作品を残しまくっているロジャー・ダルトリー。ご存じザ・フーのボーカリストでザ・フーの印象があまりにも強くて、そして他のメンバーの個性が強すぎてあくまでもバンドの一員という位置付けに留まっている、これは他のメンバーも同じジレンマだったりすると、ツエッペリンのメンバーなんかも同じような印象があるんだけど、バンドが凄すぎるんだよね。だからソロ作品がきちんと評価されにくい、かく言う自分もやっぱソロ作か〜っていう感じで聴くもんね。

Can't Wait to See the Movie Under a Raging Moon

 1987年リリースの「Can't Wait to See the Movie (今宵、シネマで)」、今のところ実はソロ作品としては最新作に留まっているんじゃないか?以降はベスト盤ばかり出しているし、もちろん90年代以降からはザ・フーの活動が盛んになったっつうのもあって、もともとソロ作をどうしても出したいというミュージシャン欲に駆られた人じゃないのでマイペースなんだろうけど、それでもザ・フー関係では一番ソロ作品が出ていると思う。それは単に彼自身は曲をあまり作るワケじゃないから、ってことだ(笑)。まぁ、ボーカリストなんだな、要するに。しかし、だ、ここでロジャー・ダルトリーと絡む英国ロックのメンバーってのがかなり面白くて、ここでも取り上げていたベーブ・ルースのアラン・シャックロックやラス・バラッド、それにクレム・クリムソンなんてのが絡んできていたのだ。

 この作品「Can't Wait to See the Movie (今宵、シネマで)」ではクレム・クリムソンがギター弾いてるのとデヴィッド・フォスターとラス・バラッドが鍵盤参加ってのがメジャーどころかな。もうロジャーはこの時点でまったく曲も歌詞も書いていない。単なるシンガーに徹しているんだけど、その分作品としての質は凄く高いモノに仕上がっていて、もっときちんとソロ活動をやってたら売れたんじゃないかと思うけど、コレも全く売れず仕舞とか。まぁ、しょうがないだろ(笑)。

 作風としてはもちろんちょっとアダルトな雰囲気のロック作品で、ガンガンのハードロックとかはなくて、かと云ってポップスでもない…、その間かな。歌声はどう聞いてもロックだけど、アレンジとかは妙に軽いポップよりの音とかそんなん。でも楽曲レベルは高いから、それとロジャーの魅力で飽きさせないってのはある。ジャケットはオシャレだし、この頃は多分映画俳優として確立し始めた頃で、そんなのがタイトルにも出ているし。

 いや、久しぶりに聴いたけど…、昔は単なるソロアルバムのポップ化したロジャーって思ってたんだよね。今聴いたら意外としっかりできていて悪くないじゃないか、と思ったりした。また全部聴き直そうかな。とりあえず一番好きな「Under a Raging Moon」から、だな。

Paul Rodgers - Cut Loose

カテゴリー: Free etc

 偉大なるボーカリスト、それも今でも現役で全盛期と変わらない声を聴かせてくれる人ってのはそうはいない。まぁ、トムー・ジョーンズとかくらいじゃないか?ってなワケだが、ロック系ではもちろんハイトーンボイスってのは当然陰りが出てくるのでなかなか…、ミック・ジャガーっつうのもある意味全く変わってない人に部類されるのかもしれないが…。

Cut Loose Live in Glasgow (Dol Dts)

 ポール・ロジャース、1983年リリースの初のソロアルバム「Cut Loose」。この人の歌声は年と共に凄くなってきているっても過言じゃないくらいに素晴らしい。ここ最近は露出する機会も多くて特にクィーンとの合体はこないだも新曲リリースしたりとまだ断続的に活動している様子。一方ではソロ活動でライブやってたり、忙しく働いてます。そんなポール・ロジャースの25年も前になってしまったソロアルバム「Cut Loose」がこないだリマスタリングされてリリースされたようで、まぁ、買い直してはいないんだけどね。そこまでの作品だったかなぁ…と。

 やっぱねぇマルチプレイヤーっつう程のものでもないけど全部自分で演奏しました、っつう作品で真のソロアルバムなんだよね、これ。ドラム叩いてベース弾いて鍵盤も弾いてギターも数本重ねて、もちろん歌って。曲がきっちりと出来上がってないと出来ないワザなんだけど、プライベート録音でしっかり作ったんだろうなぁ。ギターなんてソロも含めてかなりしっかりしたエモーショナルなプレイしていて、悪くない。いや、結構良い。多分使ってるのはストラトなんだろうけど、その枯れ具合が良い味出しててね。さすがにドラムがちょっと弱いんで勿体ないんだけど、バックの演奏ってのはそれなり、かな。ただ、歌は別。やっぱりこの歌を聴かせるためのアルバムだよなと思えるくらいにレベルが異常に高くて素晴らしい。曲そのものもポール・ロジャースだなと思えるものが多くて軽快なハードロックから静かに歌い上げるモノ、ゆとりが見られるモノなどと多様なんだけどやっぱこの人ブルースロック好きなんだな、と(笑)。軽快なロックもお得意だけど音とかそのものずばりだからさ、バドカン路線はやはりこの人の趣味だったんだな。

 ジャケットも力はいってないし、セールスも大してプッシュされなかったし、内容もバドカンやフリーほどのものではないけれどソロアルバムとしてアピールした狭間的な作品。この辺の曲ってライブで聴けるんだろうか?ちなみにこの後ARMSコンサートに出てThe Firmへと、となるのがこの人のここからの通過点♪

Robert Plant - Pictures At Eleven

カテゴリー: Led Zeppelin etc

 そういえば偉大なるバンドのボーカリスト達もそれぞれソロアルバムっつうのを出しているんだよなぁ、と思いつき、あちこちを探し回って引っ張り出してくる…、おぉ、あるあるあるある、あるけど…、全然記憶にないぞ(笑)。大体こういうボーカリストのソロアルバムってのは全く面白くないものと相場が決まっていて、それはもちろんギタリストなんかでもそうなんだけどさ、やっぱりバンドのマジックが働いていた中での偉大さだったっつうのはもう絶対的に証明されていて、全く違う雰囲気とか違うジャンルへの挑戦とかしかないんだよね。たまにスーパーバンドとかってことが話題になるけど、なかなかそれも上手く行かず仕舞ってのが定説。そんな中でも一番顕著な人です。

11時の肖像 ナウ・アンド・ゼン

 ロバート・プラントの1982年リリースの初ソロアルバム「11時の肖像」。ツェッペリンの「コーダ(最終楽章)」のリリースを遅らせてでもこのアルバムは売りたかったんだろうと云うことなんだが…、そしてその数ヶ月前にはジミー・ペイジが「ロサンゼル」のサントラをリリースしていたので、正に解散後に違う形でやってきたツェッペリンフィーバーだったんじゃないかな。しかし今の時代に燦然と歴史に輝いているのはもちろんツェッペリンの「コーダ(最終楽章)」なワケで…、いや、それこそがもうしょうがないんだけど事実よ。こだわるつもりもないけど、音的にねぇ。

 いやいや、それでも一応聴きましたさ。巷で評判の良いファーストアルバム「11時の肖像」を。それは多分この後ソロツアーで日本に来たから余計に伝説化されているんだと思うが、冷静に聴いてみると…、う〜ん、中途半端(笑)。ドラムにフィル・コリンズと数曲でコージー・パウエルを配して意欲満々の作品。そして出てくる音もそれなりにツェッペリン的なサウンドの構築になっているもんだから余計にタチ悪い(笑)。どうしたってツェッペリンと比べてしまうし、聴いていれば物足りなさを感じるワケで、あぁ、ドラム、ここはもっとこうやってくるだろう〜とかフィルインはこうくるだろ〜、とかさ。ギターにしてもやっぱりそういう想像が働くので余計に聴けない…。いや、一生懸命それらしくやってるというのか、どこに向かうべきなのかっつうのも模索してるし、かと云って全然違う方向ってのは自分の求めているロックではないだろうし。結局一番ジレンマに陥ってしまったのがプラントなんだろうと思う。なんてったってこの人がこの声で歌ったらそれはもうツェッペリンなんだから。圧倒的な象徴だもん。それがメロウでポップなものやったってさ、やっぱりねぇ。キライじゃないけどだったらもっとハイレベルなアレンジで聴きたいし…。コージー参加の「Slow Dancer」が評価高くて、確かにこのアルバムの中では際立ったサウンドで、テンションも高いしある意味独自性のある音でもある。後期ツェッペリン的なものではあるけど、よくできてる。でも、物足りない。ボンゾなら、とかペイジなら、とかジョンジーのアレンジなら、と思わせてしまう曲だからこそ余計に。故に評判が高いのもわかるし、評価したくなるアルバムと取り組みなのは事実。でも、っていうのが入ってしまうので難しい。

 ホントにねぇ、この人可哀相、というのかツエッペリンでやってたことが一番やりたかったことなのにそこから外れなければいけないっていうか、そのおかげで迷走するんだよね。1988年の「ナウ・アンド・ゼン」からのシングル「Tall Cool One」でツェッペリンをもじることでようやく融合点を見つけた感じで吹っ切れたみたいだけど、一番ファンが期待していた時期にはどうしようもなかった。だから90年代になってからは逆にツェッペリンの影に引きずられないで独自の活動になったんだなぁと。

 ん?音についてあんまり書いてない?いや、ボーナストラック入りもリリースされたことだし、聴いてみるといんじゃないかな。圧倒的にツェッペリンの歌声だもん。違和感が残るっていうだけで。ちなみに自分はこれを聴いた後どうしても物足りなくてツェッペリンを聴きまくってしまったが(笑)。

Rod Stewart - Smiler

カテゴリー: R.Stones, Faces etc

 昨年末くらいから何となく気軽に聴けるモノってことでちょこちょこと今まであまり聴かなかったモノに手を付けていて、その中で改めてその深さに驚いて聴いている人がいる。ハマってるってのとは違うんだけど、今までやっぱどこか小馬鹿にしてた部分あって、あまりマジメに聴いてなかったんだよね。それがここのところiPodにもほとんどの作品を入れてしまって何気によく聴いてる…、リラックスしながらってのが多くて曲を覚えようとかそういうのではないんだけど何か心地良くってね。それで今の気分にあってるのかなぁ、と。

Smiler Every Picture Tells a Story
 アメリカに渡る前の英国人としての望郷を持った時代、1974年リリースのいわゆる初期ロッドの作品「Smiler」。いや、この頃のアルバム「Every Picture Tells a Story」「Never a Dull Moment」あたりからならどれでも良いんだけど、何となくご機嫌なロックンロール「Sweet Little Sixteen」から始まる「Smiler」がいいなぁと。フェイセズが思い切りロックンロールバンドだとするとロッドのソロ作品はロッドの歌を聴かせるアルバムというような位置付けの曲が多くて、フェイセズの面々がバックを務めていても目立ったものではなくて、フォーク調だったりブルース調だったり、やっぱりバックに徹しているって感じだから、その分ロッドもフェイセズでは思い切りロックンロールやってるんだよね。だから彼等は仲良かったんだろうな、と。そんなことも改めて感じさせられる最後の作品ではあるが。

 うん、最初から最後までロッドの歌声が素晴らしくて、それは昔から知ってたけどやっぱり凄い。人を感動させる歌声だもん。アルバム自体はカバー曲が多いんだけど、割とソウルな曲のカバーが多いのかな。ま、ディランの「Girl From North Country」だったり、「Bring It On Home To Me - You Send Me」なんてのもあって、曲の良さもあるけどホント、ロックもフォークもブルースもソウルもあらゆるモノを歌いこなしてしまう天賦の才は見事だよなぁ。いいんだよ。あまり大きな声では言えないけど最近ホントよく聴いてる。適度なロックンロールも心地良いしね。そして感動的なのはロッドのソロアルバムなのに素晴らしいアコギのインスト「I`ve Grown Accustomed To Her」が聴けるところなんてのは嬉しいよねぇ。

 そんで初期ロッドの作品はどれもこれも聴き直していて、楽しんでます。これ以降のでもまだしばらくは良いアルバムなのでいずれまた、って思ってるけど、ここで一区切り。ロック界に留まれなかった世界のスーパースターになってしまうんだな。それもよい、と思えるか。

George Michael - Faith

カテゴリー: 80s Pops

 天性のボーカリスト、フレディ・マーキュリーの跡を継ぐ者として何人かの候補が挙げられそしてまた噂されたんだけど、その回答は結局意外なトコロでもあったポール・ロジャースに落ち着いている。しかしそれまでの噂ってのはなかなか面白くて、まぁ、その辺はファンの思い入れっつうトコロが大きいから皆勝手に騒ぎ立てるんだけど、やっぱりフレディのように華麗にそして心地良く思い切り良く歌っえる人、しかもハイトーンがしっかり歌えて、更に云えば飾りだけのギターも弾けないといけないし、何よりもピアノは絶対弾けないとダメでしょ、みたいなことまであって、そう考えるとやっぱりフレディ・マーキュリーって人は希有な才能の持ち主だったということだ…。

 1992年4月20日、ロンドンのウェンブレーで行われたフレディ・マーキュリー追悼コンサートは半日を費やした盛大なイベントとなって、数々の歴史の邂逅が行われたものだ。本当にフレディ・マーキュリーと交流があったとかはともかく、これだけの面々に慕われていたというのはやはり凄い。正に早々たるメンツ、そして組み合わせも見事だった。これはまたこれでいつか取り上げるとして…。そんなイベントの中でもしかしたらクイーン再結成が可能なのはこのオトコだけじゃないか?と聴いていた皆に思わせたのがもの凄く意外なところから出てきたジョージ・マイケルだった。そう、ワム!のボーカル。

 共通点が凄い。ピアノOK。もちろんギターもOKだしゲイで妙な雰囲気もしっかり持っている、跡は歌声だけだが、これが見事な「Somebody To Love」を披露することによって全ての面でクリアーになって、正に彼しかいない、と話題になったものだ。この「Somebody To Love」も含めたCD「Five Live」はリリースされたけど、いや、ほんと凄くて、ジョージ・マイケルってこんなに歌巧かったんか?こんなに声出たんだ?みたいなのがあって、ロックファンに認められたと思う。そういうのがあって単なるゲイ野郎からもしかしたらフレディ・マーキュリーの跡はこいつしかいないのでは…と思わせたのだ。

Faith Five Live

 そしてワム!はともかくソロになってから何て全く聴いてない人だったので果たしてどんだけ凄いアルバムを作って歌っているんだろう、と期待しながらジョージ・マイケルの最初のソロアルバム=多分相当気合いの入った作品、を聴くワケだが…。

 「オイッ!」

 ってのが感想(笑)。もっと歌えばいいのに、プリンスみたいなファルセットもんばかりであの思い切りの良い歌声なんてのが全然ない。なんてこった。単なる変態野郎の自己満足アルバムじゃないか、と…。勿体ないなぁ…、いや、もしかしたらそういうアルバムがあるのかもしれないが、ちとなぁ…。曲作りの才能もあるし全ての才能を持った人なのにそういう作品を作ってくれなきゃ意味ないぜよ。ウェブ見ててもこの人の最高傑作はやっぱり「Faith」だ、って書いてるトコロが多くてね。アテにならんなぁ…と。

 しかし、フレディ・マーキュリー追悼コンサートで聴かせてくれた「愛こそすべて」は完全にフレディ・マーキュリーを甦らせてくれた歌声だったのは確かだ…。

Freddie Mercury - Mr.Bad Guy

カテゴリー: Queen, Bowie etc

 強烈なインパクトを持つロックボーカリスト、もちろんそれは声質だったり歌い方だったりするのだが、その中でもダントツにインパクトを持っている天性のコメディアン…いや、エンターティナーと云うべきか…、クィーンのフロントマンとして一世を風靡した、いや、今もか、完全なゲイ人、フレディ・マーキュリーその人。

Mr. Bad Guy Barcelona

 1985年リリースの初ソロ作「Mr. Bad Guy」だが、もうジャケットからしておかしい、絶対普通じゃないというのは中学生でもわかったに違いない。「何か違う」っていう印象が拭えなかったが、テレビを見ていてノエビア化粧品のCMのバックで流れる「I Was Born To Love You」の伸び伸びとして艶やかで思い切りのよい歌声と曲のメロディは瞬間的に記憶に留めるには十分なインパクトを持っていた。それがこの人のソロ作の印象。当時確かこのアルバムも聴いていたと思うけど何かすぐに飽きてしまったのかジャケットに違和感を覚えたのか、あまり聴いた記憶がない。不思議だ。

 さて、そんなことで再度聴いてみることにしたが、総論的には実に良くできたポップな歌モノアルバム「Mr. Bad Guy」で、売れないワケないだろうというくらい見事だと思う。しかしフレディの歌声がここまで気持ち良く収録されていて、歌い上げているってのもクィーンの作品を含めてもそんなにないんじゃない?クィーンの時はもうちょっと何というか、バンドに合わせているっていうのか…、それがここでは何の制約もなく思い切り歌っている。見事だ…。そしてクィーン最後の作品ともなった「Made in Heaven」は正にクィーンの曲としてもおかしくない出来映えで、バックが違うと云ってもあまり違和感なく、ブライアン・メイのギターが聞こえてくる感じで(笑)。いや、見事。続いての「I Was Bone To Love You」はもうやっぱりこの80年代のドラムの音で聴くのが良い♪ そしてこれもまたフレディの見事な歌声が素晴らしい。

 どうしてもこのヘンの曲に集中しちゃうんだけど、曲のタイトル見るだけでかなり怪しいのが多いよなぁ…。「Man Made Paradise」とか「My Love Is Dangerous」とかさ…。まぁ、いいんだけど(笑)。しかしどれも美しさがあるってのがフレディらしくて割とクセになる。この後のバルセロナオリンピックでのモンセラート・カバリエとのデュエット作「Barcelona」でもその美しさは保たれているんだけど、この美意識こそがフレディの貫禄なのだろう。うん。そしてやっぱり楽しく聴けるところがコメディアン♪

そういえば16年前の今頃はロンドンのウェンブリーで一大イベントが開かれてたなぁ…。

Family - Bandstand

カテゴリー: 70s UK Hard Rock

 個性的なボーカリストが乱立している70年代英国ロック♪ やっぱこの辺が一番落ち着くなぁ〜と我ながら納得しているのだが、そういえばいつもこの辺を漁ると忘れられずにレコードを探し出してくるのがファミリー。うん、ロジャー・チャップマンのムサ苦しい姿がこれまた英国らしくて(笑)。このバンドも結成してから短期間でアルバムリリース枚数が結構多いのでそれなりに精力的に活動していたんだろうなぁと思う。

バンドスタンド Music in a Doll's House

 今回はその筋では有名な1972年リリースの6作目のアルバム「バンドスタンド」を取り出してみた。うん、ジョン・ウェットンが参加して二枚目の作品でこれにてジョン・ウェットンはキング・クリムゾンに参加することになるので、その筋で有名、なワケだ。ファミリーの歴史的にもかなりの名盤と誉れ高いのでなかなか手の出ない英国ロックファンもいるとは思うんだけど、まぁ、確かに絶対聴け、という程の声を上げる気にはならないんだが(笑)、やっぱり英国好きな人には非常〜に楽しめるバンドで、カテゴライズできないジャンルに属しているバンドだね。ファーストの「Music in a Doll's House」ではかなりサイケデリックにあれこれやってるし、楽器も色々使ってるからプログレに括られたりしてるけど、ロジャー・チャップマンの声聴いてたらやっぱり黒い独特のシャガレ声なワケで、そういう言い方したらやっぱりファンクネスな響き…、うん、特にこのアルバムはもの凄くグルーブしていて、R&Bとはまた違った感じで、そうだなぁ、パーラメント的っつうかそういうノリに近いグルーブ。それもこれも多分ジョン・ウェットンのベースによるノリが無茶苦茶大きいとは思うんだけどさ、それにしてもジョン・ウェットンだってこんなにグルーブ感のあるベースを弾くのも初めてなんじゃないか?っつうくらいだが…。もっとも、これ以降はあらゆるジャンルのバンドとセッションしていくわけだが…。

 いかんいかん、ファミリーの話なのでジョン・ウェットンに持って行かれてはいけない(笑)。最初の「バーレスク」からしてもうブイブイしてて「え?」って感じだけど、正にアルバムを象徴するかのような名曲で、シンプルでノリが良い。んで、それこそジョン・ウェットンが曲作りにも参加したってことで有名な「コロネーション」はまたしても「え?」ってな感じで、これファミリー、だよな?っていうくらいにジョン・ウェットンのコーラスが爽やか(笑)。まぁ、いいか、こういうのも。「Dark Eyes」ってのが次に入ってるんだけどさ、これはまたこれで「え?」ってな感じに英国的なコーラスから始まって実に美しいメロディと曲で、ウィットニーのギターのアルペジオが素晴らしい。やっぱ英国好きには堪らないね、こういうの。ピアノとフルート(?)もまた良い味出してて、素晴らしく綺麗な小曲。

 「Broken Nose」はまたしてもお得意という感じでグルーブしまくったノリにロジャー・チャップマンが叫ぶ。うん、これこそロジャーだ。完全にファンクしてるね、これ。んでまた一転して「My friend The Sun」なんてクサいタイトルの曲でさ、ジョージの「Here Come the Sun」じゃないんだから(笑)。しかしこれがまたアコギとアコベなのかな、これ、とメロデイで爪弾かれる美しい曲で、全く奥の深いバンドで面白い。こういうのが楽しめるとツウなロックファンだと思うけどね(笑)。そしてまた「Ready To Go」では本来のファミリー節が復活していて良い。基本的にメロディはポップというかメロディがあって、ロックしてるから聴きやすいと思うけど、まぁ、サビが一緒に口ずさめるとかではないな。うん、でもこれぞ英国ロックだよ、ホントに。

 変形アルバムジャケットが多いのもファミリーの特徴で、この「バンドスタンド」も見事に変形ジャケットでテレビを模倣したアルバム。意味はよくわからんけど、いいんじゃない(笑)。こういうの聴くとやっぱ英国が一番面白いなぁと思う。ジェスロ・タルあたりと立ち位置が似ているかもね。

Humble Pie - Rock On

カテゴリー: 70s UK Blues Rock

 70年代ロックバンドの旗手として名を挙げられるバンドも2000年代後半になってくるとますますその存在価値が稀少なものになり、そしてまた記憶から消え去っていくバンドも増えているんだろう。昔B級だと思われたバンドでも今やC級かもしれん。また70年代の代表だったバンドももしかしたらB級に格下げとか…、いやいや、そんなことはどっちでも良いんだけどふとそういうネームバリューの変化ってのはあり得ることんだな、と思いながら耳にしたバンド、しかしとんでもないスーパーバンドでもあったハンブル・パイ。

Rock On <Performance: Rockin' the Fillmore

 1971年リリースの4枚目「Rock On」、これにてピーター・フランプトンはソロ活動に進んでいくのだが、まぁ、この頃のライブアルバム「Performance: Rockin' the Fillmore」が最高に重くてタイトでハジけているライブアルバムなんだけど、今回はそのメンツでの金字塔である「Rock On」ですな。

 これがまた素晴らしく重くてタイトでソウルフルでブルージィーでかっちょよい70年代英国ハードブルースロックの極めつけと言った感じのアルバムで、スタジオ作品の中では一二を争う出来映えではないかと思ってる。クレム・クリムソンが参加した作品となれば「Smokin'」ってのが有名なんだけどさ、いやいや、どうして、コイツもかな〜り良い作品で、ヘヴィーだよ。初っ端の「Shine On」がピーター・フランプトンとはあまり思うまい。やっぱスティーヴ・マリオットの好みだよなぁ〜なんて思って聴いてたら、「あれ?」ってな感じでこれ、フランプトン??みたいなね、そんな感じでさ。ただサビのコーラスの使い方とか聴くと「あぁ、やっぱりな」って思えるから面白い(笑)。もちろん当時リアルで聴いていたらそんなのわかんないかもしれないけど、後追いだとさ、聴く順番変わるからわかるんだよ…。

 それにしてもアルバム全体からスティーヴ・マリオットの雰囲気がガンガン出てきていて、もう曲聴いているだけでマリオットのハイトーンながらもソウルフルな歌がガシガシ響いてくるしさ。「Stone Cold Fever」から「Rollin' Stone」のあたりはもう絶品ね。逆にフランプトンの曲も一発でわかってしまうけど、それでもマリオットの意地に歩み寄ったフランプトンとの化学反応は見事で、意外と器用なギタリストという面を発揮。これでマリオットも安心したと思ったらねぇ、残念。

 しかし、この辺の香りっつうか空気はやっぱり良いなぁ…。親しんでいるからだろうけどロック的に一番落ち着く雰囲気♪

Fri 2008 |