Deep Purple - Machine Head

 2007年大晦日、最後にはやっぱりかっこよいアルバムを持ってきたいなぁ~と思っていて…、かと言ってかなりの名盤は既にレビュー済みだし、2007年の総括とかってのも結構苦手でダメだしさ。いや、そういうのって他の人のトコロ見てたりすると「あ、あれも出てたか」とか「これ書いてなかったなぁ」とか出てきて結局しばらくすると書き直したくなっちゃうんだよね。なのでそういうのは他の人に任せて楽しむ側に回ります♪ んで、自分的にはやっぱりアルバムで、しかも名盤で、しかも人気があって、という基準で探してみると、あ、そしてしかも英国で、というこだわりもあったり(笑)。うん。こいつです。

マシン・ヘッド Machine Head

 1972年リリースの名作、っつうかロックに片足突っ込むと出てくる曲が二つとも入っているということでアルバム的に名盤かと言われると少々疑問だけど、やっぱりその二曲のインパクトは圧倒的で、レコード時代はA面から聴いてもB面から聴いてもかっちょいいリフが飛び出してくるという玉手箱みたいな作品。そんな曲が並んでいるので結局A面もB面も全部聴いてしまうワケだよ。これがレコードの凄いところでさ、途中で針を戻そうとかあまり思わないで流れていくんだもん。まぁ、それでもひたすら繰り返し聴いた曲ってのは数限りなくあるんだけどね。

 さてさて、初っ端から説明不要の名曲、っつうかギター小僧には登竜門とも云える「Highway Star」。実は鍵盤主体なんだけど、やっぱりこれはギターでコピーするだろうなぁ、みんな。結構ショボい音で弾いているのにやっぱりバンド自体の音が厚みがあるから迫力もしっかりしていて、やっぱりフレーズだよな。こんだけ長くてもみんな旋律が覚えられるというのはセンスの良さでしょ。あとはキメのシンプルさと曲の単純さの勝利。これは「Smoke On The Water」もだけどツボを押さえている。Zeppelinのリフとは大きく異なるんだけど、ある種のリフメーカーでもある。ま、このバンドの場合はジョン・ロードの才能が大きいと思うけど…。うん、ギター小僧の自分だけどその辺はこのバンドの場合の肝ってのがわかる(笑)。

 そんな感じで垂れ流して聴いているとだな、次の「Maybe I'm A Leo」にしてもしっかりとヘヴィなノリを貫き通してブルージーとは言わないけど味のあるギターを決めているリッチーのフレーズはかなり熱い。ただこのバンドの特徴でもあるけど曲が一本調子になりやすくて飽きない程度の長さで終わるのもしっかり読んでいるのかな(笑)。「Picture of Home」は後のヘヴィメタルシーンに大いに影響を与えたと思われる楽曲でメロディラインから曲構成からバンドのノリ、ギターと鍵盤の在り方など全てが英国らしい輝きの中にストレートにかっこよさを出してきたナイスな楽曲で、もっとギターのミックス大きくても良いのになぁとつい思ってしまうのだが、実にかっちょよい。ハモンドも堪らんなぁ~。「Never Before」はこれまた変わったノリからスタートして、往年のパープルらしいリズムに進むんだけど、これも後のHM/HRシーンに大いに影響与えているだろうな。そう考えるとやっぱりこのアルバム、っつうかこの頃のパープルってのはやっぱり凄かったんだなぁと。

 ジャケットは…、あまり凝ってないっつうかパープルってジャケット損してるよな。芸術性はあるんだけどちょっとズレてるっつうかかっこよさが足りなくってさ、「マシン・ヘッド」もわかるんだけど、もうちょっと、という感じ。自分だけかな、こういう感想は。

 で、B面♪ ザッパのライブ会場が火事になっていたのを対岸から見ていたパープルのメンバーが歌にしたのが「Smoke On The Water」らしい。どっちかっつうとギターのリフとソロにヤラれてしまうので歌詞に大して意味を感じないのだが、正にロックのスタンダード。リフはともかくギターソロの途中のコードが変わる箇所なんか目の前が開けるような感覚に陥るので、好きな部分だね。やっぱりギターが大きくなったミックスにしてほしいなぁ。って今のリマスター盤はそうなってるのかな?そしてジョン・ロードの鍵盤芸術から始まってリッチーのリフで思い切りロックへと突入する「Lazy」。パープルって結構こういうシャッフルノリの曲多いよね。ノリやすいっつうのはあるんだろうけど割と三連多様した曲がマッチするし、リフもしっかり決まっているのも多いから上手いんだろうな。しかし、これまた歌がオマケ程度にしかないってのは時代の成せる業だろうか。そして最後は「Space Truckin'」。う~ん、英国らしい英国のハードロック。B級バンドでもいくらでもこういう感じの曲はあるんだけどやっぱりひと味もふた味も音のヌケ方が違うので、やっぱりメジャーなバンドなんだなぁ、と。ヒープだって近いものあるわけだしさ(笑)。

 そんなことで今や25周年記念リマスター盤ってのも出ているらしく、楽しめるかもしれないな。未着手なので楽しみはまだまだある(笑)。

それでは良いお年を!

Queen - News Of The World

 年月が経つ度に伝説化が進んでいくバンドというものはいくつもない。先日のツェッペリンの再結成でもあれだけ盛り上がるとは本人達はおろか、コアなファン達にも想像できないことだった。そして伝説のバンドの域に入ってきたクイーンも同じように神格化されたバンドだ。こちらはカリスマでもあるフレディ・マーキュリーが不在という中で残りのメンバーがフレディを思い起こさせるような活動をすることで伝説を創り上げているが、そういえば先日ポール・ロジャースとの新曲をリリースしていたな。そのままアルバムも作るとか…。そのクイーンの代表曲が収録されている、アルバムとしてはイマイチ人気があるとは言いかねるが圧倒的なシングルの存在が際立っている。

世界に捧ぐ (紙ジャケット仕様) ライヴ・キラーズ(紙ジャケット仕様)

 1977年リリースの六枚目のスタジオ作品「世界に捧ぐ」。時代はパンク真っ只中にもかかわらず相変わらずのクイーン節に彩られた退廃的ではなくゴージャスな創りのアルバムだが、当時はもとより、今ではオープニングの「We Will Rock You」「We Are The Champion」という二曲のメドレーが圧倒的に有名。そして素晴らしい曲でもあり、普通のアルバム構成では二曲目に「We Are The Champion」なんて考えられないもんね。それを二曲繋げて出したいがためにこんな曲順でリリース。おかげで他の曲のバランスが難しくなってしまってアルバム的には散漫な印象を受けてしまうところだ。もちろん個々の曲はかなりの秀作が揃っていて、「永遠の翼」なんてのはクイーンの裏名曲に必ず入ってくるくらいの曲だし、「マイ・メランコリー・ブルース」だっておなじように素晴らしい曲なのだ。後に結構残ってくる曲、例えば「ゲット・ダウン・メイク・ラブ」やロジャーの「シアー・ハート・アタック」なんてのも入っていて、実はかなり秀作。

 ジャケットがなぁ、あまりよろしくないのでイマイチクイーンの作品という高慢さがないのだが、今でこそ気品溢れるバンド、みたいに思われているが実はそんなことないんだよね。まぁ、ロックンローラーだからそりゃそうなんだけど(笑)。往年のファンはこのあたりでちょっと「ん?」ってのはあったけど、まだまだクイーンのファンを止めるほどじゃぁなかったらしい。次の「ジャズ」当たりだとちょっと「んん?」ってなってきて「ライヴ・キラーズ」は良いとしてもそこまで、っていう人多いよね。自分はあんまりそういうのないけど敢えて言うなら「華麗なるレース」まで、って感じかな。だからちょっとこのアルバムは別の聴き方になってるかもしれない。楽曲集っつうかさ、アルバムとしてのトータル性はあまり求めてないっていうかね。でも良い曲多いなぁ。

Isabelle Adjani - Pull Marine

 フランス女優が歌う音、ってのもこれまた素敵な響きで、しかも自分にとってとても好きな女優だったりすると感激モノですらある。もちろん楽曲や歌の巧さなど多々要素はあるのでどれもこれもってワケにはいかないのだが、中でもジェーン・バーキンのそれとイザベル・アジャーニについてはゲンスブール作品ということもあってかなり興味を惹くモノだ。そしてイザベル・アジャーニという女優は自分にとって最高位に属するくらいに好きな女優さんなのでレコードが出てると知ったときにはとても嬉しかったなぁ。

Pull Marine

 1983年リリースの渾身の一枚。1955年生まれだからこのジャケットの頃は28歳か…。若い。そして今でも全く変わらない容姿を保っているというのも正に化け物として異名を取っている永遠の美しさを持つ女優。その辺の話はどちらかと言うと映画関係のところやら、はたまたおフランスなファッション雑誌系で話題になるところで、ちょっとそ辺漁るとすぐに出てくるので現在の姿も堪能できることでしょう。一昨年くらいに日本に来たんだよなぁ、知ってれば見に行ったのになぁ。女優さんなんてライブがあるわけじゃないからナマで見れることないもんね。だから記者会見でもいいから少しだけでも見たかった。ナマで。ん~、残念。もう見れないだろうか?いや、いつか見たいっ!

 …とどんどん話が逸れていってしまうので早いところ戻そう。1983年リリースの一枚で、邦題は「雨上がりの恋人」。なんつうのかなぁ、息遣いを思い切り録音しているためか、はたまたそういう歌い方の指導なのか、すごくセクシーに聞こえる歌ばかり。そしてゲンスブールというのもあって、非常に綺麗な正にフランス的な曲ばかりで、更にそれを80年代風なポップな味付けで仕上げているのでどれもこれも聴きやすいし、歌い手としても世界的に売れてもおかしくない個性を持っている。イザベル・アジャーニという女性は大変性格の強い、そして己のポリシーを持った人なので自分で歌いたいと思わなければ歌わなかっただろうから、彼女自身もこの楽曲群を気に入ったってことなんだろうな。初っ端の「オハイオ」から「マリン・ブルーの瞳」まで40分弱、一気に聴ける、というか何度でもリピートして流しておけるアルバム。

 ロックファン的にニヤリとしたのは7曲目の「ボウイのように」だね。もちろんデヴィッド・ボウイのことなんだけど、やっぱりあれだけの美男子はイザベル・アジャーニもきちんと気に入っているようで、正にボウイのための歌で、人気度の高さを感じる。「LET'S DANCE」が流行る前だから退廃的な頃かな。

 映画の方をちょこっとだけ。やっぱり狂気の女を演じることが多くて、それが彼女の持ち味というか一番ハマるというか。コメディやおフランスな中世ものなんかもあるけど、やっぱり狂気が似合う。最近はどうも歴史モノが多いけど、それも普通のじゃないからなぁ。もちろんコメディでも可愛いから問題ないんだけどね。「アデルの恋の物語」が有名だね。自分的には「可愛いだけじゃダメかしら」や「POSSESSION」ってのも良い。この人の出てる映画は全てビデオやレーザーで持っていてさぁ、DVDに買い直すべきかどうか…。まぁ、いずれ考えましょう(笑)。

Marilyn Monroe - Sex Symbol

 年末を迎えてようやく一段落、仕事納めもして最後にもちろんアルコール三昧で年の瀬を迎えるのだ。なんだかんだとエネルギッシュに生きているとやっぱり疲れる。どこかでゆっくり休まないといけないのだが、休みは休みでせっかく休みなのだからと滅茶苦茶忙しく過ごすという悪循環。これで人生長持ちするのだろうか?いやぁ、長持ちしなきゃしないでもしょうがない、と思いつつもやはり少しゆっくりしたいねぇ…。そんなことで唐突ではありますが、非常~にリラックスできる作品を見つけてしまったので、こいつでアップしてみよう。

マリリン・モンロー MARILYN`S MAN -マリリンズ・マン- ~マリリン・モンローの真実~ 通常版

 随分昔に買って以来何回も聴いていたんだけどここの所十数年以上忘れていた。他に聴くものもあるし全く眼中になかったからかなぁ…。何かリラックスできる音を…なんて思って棚を探していて端っこの方からヒョコンと出てきて思い出した一枚。マリリン・モンローと言えば普通は女優として思い出すのであまり音として思い出すこともないだろうし、実際映画を見ていてもとてもキュートで素敵なのだから当たり前か。ところが結構歌も歌っていて、映画の主題歌なども相当歌っているので、映画のみならず音だけでもかな~りあの雰囲気を味わえます。時代が時代なので音的にはいわゆるスウィングしたジャズボーカル、そう女性ジャズボーカルなのだ。しかもあのセクシーさ丸出しで歌っているので、そして映画のイメージもあるので歌っている姿がすぐに目の前に浮かんでしまうという艶めかしさもあり、とってもセクシーに感じるボーカルです。

 まぁ、そこらへんで1,000円くらいで買えるバッタもんCDでも中身は同じなので別になんでも良いとは思うが、とにかく聴いてみて欲しいね。どの曲も堪らなく素晴らしいジャズボーカルを歌っていて、かなり上手い、そりゃこの時代だから上手くなきゃいけないんだけど味がある巧さなので是非とも。個人的にはやっぱり「お熱いのがお好き~あなたに愛されたいのに」が最高かな(笑)。いや、おまけの「ハッピー・バースデイ・ミスター・プレジデント」も相当素敵で艶めかしいので好きなんだけど歌っている姿では「お熱いのがお好き~あなたに愛されたいのに」が良い。ん~、でもどれも良いなぁ、いかん、だんだんエロくなってきた(笑)。

 そんな感じでヘンにリラックスして聴けた一枚…、マリリン・モンロー。年末年始は映画も見ようかなとふと思った。まずはこのいやらしい音で堪能しましょう(笑)。

Gandalf - Gandalf

 年の瀬も押し迫ってきた今宵、年内はメジャーなバンドで皆様を楽しませよう何て考えていたのだが、ティラノザウルス・レックスっつうのをやってしまって、ついつい手が出てしまったのが東海岸のサイケバンドとして名を馳せている…ってか、ここ最近になってから再評価されているっていう方が近いんだと思うな。当時は全く手に入らない音だったようなので。

Gandalf Part One

 「Gandalf」1969年リリース。何の影響下ってすぐわかる、もちろん指輪物語のガンダルフだろうなぁ。おかげで世界中にガンダルフっつうバンド名が存在しているんだけどさ。ここでは1969年リリースの彼等の最初のアルバム。その後もあったのかなぁ…、とにかくとんでもなくアシッドフォークな一枚で、ティラノザウルス・レックスにはヒケを取るんだけど(笑)、なんなんだこの浮游感は?と言いたくなるくらいにフワフワした雰囲気、これはなかなか西海岸では出てこないだろうし、東海岸でも結構不思議。The Velvet Undergroundから暗さを取ったらこんな感じになるのかもしれない。

 全10曲なんだけどどれもこれもがショボいギターとオルガンの音で、それでいてメランコリックな心地良さ…、あぁ、クリスマスってこういうもんだよなぁ~なんて勘違いしそうな音で、カバー曲が多いみたいだけどそんなの関係ねぇ、ってなくらいに独自性を出してるので良い。うん、相当良い。多分そのうち手に入らなくなるCDだと思うから今のウチに聴いておくのがベターってトコじゃない?ピンク・フロイドの初期なんかとは大いに異なる独特のサイケというかアシッド感覚がよろしい。

Tyrannosaurus Rex - My People Were Fair and Had Sky in Their Hair... But Now They're Content to Wear Stars

 早すぎた死を迎えたロックスターの数々。しかしその死を最初から予言していた人はほとんどいないだろう。アイツはそのウチ死ぬに違いない、みたいに言われていた人はたくさん存在していて、結果まだ生きているというキースやクラプトンという人物も当然いるワケで、そりゃまぁ、皆が皆ドラッグによるもので目の当たりにすると信じられない光景だったり、情景を生き抜いてきたってことなんだろう。しかし自ら「30歳まで生きられない」とか「これが最後のシングルになるだろう」とかさらりとさりげなく言ってしまう人も珍しいと思う。そして実際にそうなってしまったのがマーク・ボランです。

ティラノザウルス・レックス登場!!+7 神秘の覇者(紙)

 キャリアは長くてティラノザウルス・レックスの前にジョンズ・チルドレンっつうバンドでギター弾いてたり、その前もあれこれとプロになるための修行、例えばパリで魔法使いと同居して黒魔術を学ぶとか、そういったことをやっていた変わり者で、プロになってからもクラプトンにギターを習いに行ったりとかね、それにビートルズ…、有名なのはアルバム「The Slider」のジャケット写真はリンゴスターがジョン・レノンの家の庭で撮ったものだったりとかさ。その魅力というかそういう運命に持っていくこと自体が彼の恐ろしいところで、21世紀となった今でもCDだて何度も再発されるくらいにカリスマ的人気を誇っている。決して音楽的にレベルの高いことをしているワケでもないのに、完全にカリスマ化されているもんね。1972年の初来日当時は後光が差していたとか…、多分ホントだと思う。それくらい持ってても不思議じゃないもん。

 そんなマーク・ボランがティラノザウルス・レックスとして最初にシーンに出てきたのは実は1968年のこと。有名なシングル「Debora」がデビュー作品で、すぐにその「Debora」が入っていないアルバム「ティラノザウルス・レックス登場!!」をリリース。これがまた実に不思議なアルバムで、英国の1968年と言えばもうサイケデリックムーヴメント真っ只中ではあるけれど、アシッドフォークをモロに実践していてさ、しかも相方はスティーヴ・トゥックのパーカッションだけなのでもの凄く土着的というか精神的に高揚する民族音楽的な側面も持っていて、そこにマーク・ボランの浮游的で揺れまくっている軽い歌声が呪文のように囁いてくるという何とも独特の雰囲気を持った作品で、後のおもちゃ的サウンドとは異なる、というかどうしてT-Rexってどこか影があるんだろう?って思う人はこの最初期を聴いて下さい。ルーツと彼の裸の姿がわかります。

 この浮游的傾向はセカンドアルバム「神秘の覇者」まで続いて、やっぱり英国的というのか、しっかりとシングル作品はアルバムに入っていないので、別に揃える必要ありというのがしばらく続く。だからまともなT-Rexのベスト盤を入手すると大体数曲だけこの時期の妙~なサウンドが入っているので、耳を惹く音であってほしいなぁ。「Debora」とか「One Inch Rock」とかあると思う。

 CDでは何度か再発されているらしく、オリジナルのモノ音源に加えてステレオ音源を丸ごと加えて更にシングル三曲を加えたものなんかが出ているのでたっぷりと堪能できるくらいのボリュームだね。紙ジャケにもなってるし、まぁ、やっぱり伝説的英雄です。

The Clash - The Clash

 ロックという世界はまだ誕生してから半世紀しか経過していないが、正に動乱の時代が1970年代だったとも云えよう。ロックが最後に変革したのは多分パンクが出てきた時。以降は変革というよりは進化に過ぎない面も大きいんじゃないかな。まぁ、それ言ったらどれもこれもそうなのかもしれんから偉そうに書くことではないが(笑)。ザ・クラッシュというバンドはパンクロックの世界に於いては一番最初のバンドではない。別にピストルズが最初でもないし、ニューヨークからしたら別にパンクロックムーヴメント自体が初めてのことじゃない。が、しかし、英国でそれは大いに受けた。大衆が欲していたロックだったからだろうね。

白い暴動 パール・ハーバー’79(紙ジャケット仕様)

 シングルデビューは1977年3月。その一ヶ月後にアルバムデビュー。以降ひたすら自分たちでシングル盤をリリースしたりファンのために出来ることを何でも自分達の力でやってのける姿勢は彼等が表立ったところでは最初のバンドで、おかげでコレクター的には集めなければならないものがそこら中に散乱しているという状態を招くことにんり、大変な面もあるのだが(笑)。そこへきて英国盤とアメリカ盤の違いもあり、またミックス違いやバージョン違いなど実は結構色々とコレクター的に楽しめるアイテムが揃っているバンドのひとつ。最近シングルボックスが出たから結構一気に揃えられて便利になったけどね。

 そのザ・クラッシュのファーストアルバム「白い暴動」こそが彼等のサウンドの原点でもある。そして敢えて書くと適当に入手するアメリカ盤でなく英国盤を最初に聴くべきだよ、これは。ちなみにアメリカ盤は英国盤をベースに結構曲をいじっていて新しいのも入れてるんだよ。それってドラマーがトッパー・ヒードンでさ、ザ・クラッシュのファーストアルバムのドラマーってテリー・チャイムズだからちょっと違うんだよね。まぁ、そんなに全然違わないけど何となくズレた感じするし、そもそも時間軸がおかしいじゃん。なので英国盤聴いて細かいのはシングルボックスで揃えるってのが時間軸に合わせた楽しみ方(笑)。

 しかし、最初っからシンプルにかっこよいロック。これで歌詞が素直にわかればもっと楽しいのかもしれないけど、サウンドだけでもストレートに刺さってくる魅力があるロックで音はチープだけど、それでもしっかりとハートが伝わってくる。そんなのが何曲も詰め込まれているし、彼等が最も勢いがあった最初期をそのままパッケージしているってのが良い。ライブだとこの倍の早さで演奏してたみたいだけど、それでも良い。しっかりとコーラスあったりメロディも出来ていたり、何処かビートルズ的な面もあるので聴かせやすい音を作る才能はあったと思う。

 クリスマスだから、っていうよりさ、ジョー・ストラマーが逝去してから5年経ったんだよね。それを思い出したのでザ・クラッシュの最初の作品を取り上げてみようかな、と。彼等にクリスマスソングなんてないけどさ。もしかしたらジョー・ストラマーがポーグスのライブに参加している時にポーグスの名曲「Fairytale Of New York」を歌った可能性はあるけど…、いや、ないか(笑)。

 ハッピークリスマス!



ついでに名曲「Fairytale Of New York」↓

U2 - All That You Can't Leave Behind

 クリスマス・イヴ…、だからと言って何が変わるもんでもないしなぁ、クリスマスにちなんだロック系の作品でもいいかなぁなんてのも考えたが、やっぱ面白くないので止めた。かと言って適当なものにはしたくないなぁっていうこだわりもあってね。もの凄く気に入っているアルバムを紹介しておこうかな、と。ちと脈絡はないけど、まぁ、いいじゃないですか。退廃的な時代を生きたジミヘンと趣は異なるけど今の時代の先端を進むU2。特にこの作品への思い入れが深い人も多いんじゃないかな。

All That You Can't Leave Behind U2 Go Home: Live From Slane Castle (Jewl)

 2000年リリース「All That You Can't Leave Behind」。見事にU2が昔に戻ってきた記念碑的作品。それが良いことばかりだけではないのだろうけど、ひとつの物語に終止符を打って原点回帰してくれたことでファンはまた彼等を信じていくことだろう。既に25年以上現役でメンバーも替わらずに生き抜いているにもかかわらず未だにロックの世界では70年代のバンドが幅を利かせている。U2などは一番中途半端な時代に出てきたこともあって、どっちつかずの状態、もちろんそれが良かったのかもしれないが、今でも最先端のバンド達とも平行で比べられる存在、そして圧倒的なロックアイコンというシンボルも兼ねている。でも非常に素直な、そして熱い人間だったりするワケで、少々世界問題にクチを出し過ぎの面もあるが、そこは好みの問題で、ある種U2というバンドというよりもボノという人の話か。

 さて、この「All That You Can't Leave Behind」という作品、冒頭の「Beautiful Day」からしてもう最高に素晴らしい。淡々としたメロディとどこかピンと張った空気感のなかから飛び出してくるさびのフレーズ、それが本当に弾けているロックな、魂の叫び声であったりすることがリスナーを見事に惹き付ける。そしてシンプルな音の作りは昔のU2の姿勢そのままを表していて、誰もが皆この一曲を聴いた瞬間からU2が戻ってきた、と実感したことだろう。続いての「Stuck In A Moment You Can't Get Out Of」なんてのはロックの世界でも相当のレベルにある名曲だ。2000年リリースだからと言って70年代と比較してはいけないわけでもなく、全く素晴らしいバラード調の作品だ。もしかしたらU2の中で一番好きかもしれない曲。ウチのiTunesで再生回数トップ10に必ず入っているんだよな(笑)。そして「Elevation」もノリが素晴らしくて、これはねぇ、ライブDVD見る方が良いかなぁ、会場が一体となって揺れている、そんな映像が思い浮かんでしまうくらいノリがよくって鋭利な面も持った良い曲。DVDはスレーンキャッスルのアイルランドの地元のヤツが好きだね。で、どこか切ない、寒さを持った「Walk On」も正に「ヨシュア・トゥリー」に匹敵するくらいのテンションを保った曲…、アコギが優しさをず~っと出している、メロディも暖かく…、うわぁ~、凄いなこれ。涙出てくるもん。名曲です。同じ路線だけど、また別の感動を出してくれているのが「Kite」。正に愛が込められているU2の音世界が表れていて、このアルバムの名盤さを象徴している。どうしてこんなに素晴らしいんだ?

 全く…こんなに素晴らしい曲を溜め込んでいたのかと思うくらいに名曲ばかり。飛行場のロビーでのジャケットも帰路に着く、みたいな意味合いなのかな。制作布陣もスティーヴ・リリーホワイトやイーノを戻しているし、U2が90年代に実験してきた世界にひとつの終わりを告げて戻ってきた裸の姿。今でもその路線を続けているがおかげで皆喜んでいるし、感動している、それだけではなく素晴らしい作品を創り上げてくれている現役バンド、多分他にはそうそうないと思う。このままどんどん諏ばらし作品を作り続けて欲しいね。

メリークリスマス!

Jimi Hendrix - Band Of Gypsys

 オーティスとのカップリングライブ盤のおかげで一方のジミヘンもソウルファンから注目の一人として挙げられることになって、こういったカップリングは双方共にメリットをもたらすものだったようだ。アーティストとしては非常に短命だったジミヘン、実際の活動歴は表面上はせいぜい4年程度で、それですら伝説になっているワケで、やっぱり凄い人です。そんな中でもエクスペリエンスというバンドでの活動が大半を占めていることは周知の事実なんだけど、ウッドストックの時はベースにビリー・コックス、ドラムにミッチ・ミッチェルという布陣に何人かのメンバーを加えたバンドに進化、その後のバンド・オブ・ジプシーズはドラムにバディ・マイルスを配してトリオ編成で非常に濃い~ソウル的なライブを繰り広げていた…とは言っても実際このバンドでの活動歴は約一ヶ月程度という歴史的に非常に短命でかつ最も有名なバンドなのではないだろうか?その後はミッチ・ミッチェルをドラムに戻し、またしてもトリオ編成で数々のライブを行っていたものだ。

バンド・オブ・ジプシーズ ライヴ・アット・ザ・フィルモア・イースト

 そんな世界的に有名な短命バンドのもっとも有名なアルバム「バンド・オブ・ジプシーズ」。ほとんどレーベルとの契約消化のためだけにリリースされたものとして有名、いや、その前にそのためだけに組んだバンドじゃないかってくらいのもので、そのためだけにライブを決めて演奏したんじゃないか、ってなもんだ。1969年の12月31日に2回、1970年1月1日に2回のライブを行って全部レコーディングしておいてライブアルバムリリース、みたいなノリだったようだ。まぁ、一日二回のライブが二日分だから全部で4公演分のマテリアルを一気に録り溜めって感じだね。

 昔凄いブルースギターを弾くバンドのギタリストと知り合って、ジミヘン大好きだったんだけど、話してたらジミヘンはやっぱジプシーズ時代が一番凄いし面白いと言ってた。その時はこの6曲入りのダラダラした感もあるライブアルバムのどこが凄いのかピンと来なかったし、それなら初期の方がかっこいいけどなぁと思ってたが、時間と共に何となくこの頃のジミがやりたがっていた音楽ってのがわかってきた気がしてきて、なるほど、そういうことか、ってのもあった。まぁ、でもやっぱ好みからしたら初期だな(笑)。

 「Who Knows」ではバディとジミが歌の掛け合いなんてのもあって、今までの一辺倒なジミの歌に味わいが増えて面白いかも。「Machine Gun」が時代を反映してたのかな、ベトナム戦争を思い起こすタイトルで、正にジミ全開のアドリブプレイ炸裂の宇宙感が心地良いかなぁ…、ただ、どこか物足りないのはドラムの手数…、いや、これはバディだからしょうがないけど、やっぱバンド全員で白熱するのが好みだからだろうな。これはこれで良い…、でもさぁ、ちょっと単調な気もするなぁ。「Changes」はこれまでのジミヘンらしきサウンドではあるけど歌がバディなので歌が入ると突然なんだかおかしな気分になる(笑)。単なるソウルっぽいバンドでジミがギター弾いてるって感じなんだもん。「Power To Love」はかなりの意欲作で、最初からヘンな拍子使って「ん?」ってなとこあるし、インタープレイは以前からと同様にノビノビと強いているので面白いんだけど、ちょっとビートが不思議…、ま、こういうジミもあるんだなぁと思う曲だね。演奏自体はそんなに良いとも思えないけど、曲は面白いかもしれん。「Message To Love」はちょっとジミらしさが少ない曲、すなわち新しい分野に挑戦している曲なワケだけど、う~ん、単調だよなぁ。ギタープレイは凄いんだけどさ、曲が…。うん、まぁ、そういうのもあるさ。最後の「We Gotta Live Together」も同じくちょっとジミらしさが物足りなくって、バディ中心の歌だからだろうけどさ。ギターは凄いんで、救われてるけどやっぱジミらしい曲調ではないわな。

 そんなことで何度か聴き親しんでいたこのアルバムだったけど、1999年にはこの時の残りのソースから構成された「ライヴ・アット・ザ・フィルモア・イースト」っていう二枚組ライブアルバムが登場。何と見事なことにどの曲も「バンド・オブ・ジプシーズ」とは被らないテイクが使われているので、合わせて楽しめるってもんだ。しかし、所詮は一過性のバンドのセッションに過ぎないのかなと思ってしまう。アレンジ不足ってトコだろうかねぇ。

Otis Redding - Otis Blue

 う~ん、正に忘年会シーズン突入で毎日午前様、いや、朝帰り、みたいな日々を満喫、どころか当たり前のように過ごしているおかげでしばし音楽から離れていたような…。街はクリスマスシーズンとも言うが、まったく意識していない自分的にはあまり響かないし、だからどうした?ってなもんだが、いや、そんなつまらないことを言っていてはいけない。そしてようやく一息つける三連休に入り、とことんゆっくりと休んでいる最中にふとアトランティック関連出続けていたなぁとブログを眺め、どこか癒されたい気持ちもあったので、久々に、全く久々にオーティス・レディングに手を伸ばしてみた。

オーティス・ブルー ドック・オブ・ベイ

 1965年リリースの三枚目?となるアルバム「オーティス・ブルー」。もっともこの頃はシングルヒット飛ばしまくりのオーティスだったのでベストヒットアルバムとも言える曲が並びまくっているんだけど、ジャケットがこれまたブルーノートみたいでかっこよいし、かなり最高の作品ですな。

 もともとオーティスの名前がロックファンの間で知られてきたのはモンタレーの出演もあるけど、ジミヘンのライブとカップリングで出されたことでジミヘン好きなヤツは「誰だこれ?」って思いながらもオーティスのライブも聴いてしまうワケだ。映像でも同じだけど、見てしまう。すると、なんか知らんけど、凄いんじゃないか、これ?とか思うのだ。もちろんジミヘンと一緒にアルバムに入るんだから凄いんだろうなという認識はあっても聴いて見てみてびっくり。そういうワケでロックファンからも愛されることの多いオーティス。ロクファンがソウルに手を出す良いきっかけのアルバムだったりもする。

 そんな「オーティス・ブルー」…、やっぱりアルバムとしての構成力とかではなくって一曲一曲の込められた想いを集めた作品なので、それぞれの曲のレベルが高い。こういうのってさホーンとかが入っててギターとかが全然目立たないのでやっぱり違うジャンルだなぁとか思うし、もちろん黒人の音なので更に違うんだけど、歌はやっぱりとんでもないなぁ。それこそモンタレーとか見てるとわかるけど、黒人なんだけどノドを真っ赤にして歌ってるのがわかるし、首太いし、楽しそうにやってるし。

 このアルバム、ストーンズの「Satisfaction」やってるんだよね。ストーンズがシングル出してすぐくらいにオーティスも出していて、いやぁ、ミック・ジャガー的には勘弁してくれ、ってなモンでしょ。まったく異なる解釈での歌にしてもさ、こんな天才に歌われたら困るだろうよ、そりゃ。しかし名曲揃い。「I've Been Loving You」でのしっとりとした歌、「Shake」のガツガツと熱い魂、「My Girl」のなんともアダルトな雰囲気、「Rock Me Baby」でのブールージィーなアレンジによる歌、「Respect」のお得意シャウトとかけ声によるパワー。やっぱり名盤と言われるのが当たり前な作品だよ、こいつは。

EL& P - Pictures At An Exhibition

 EL&P、エマーソン、レイク&パーマーもアトランティック関連のバンドだったんだなぁとしみじみと思ってしまったが、やっぱりワーナーの配下になってアトコを運営したり色々と手広くしていったためか所属アーティストも膨大になっていて調べてたら凄いことになってしまったので、まぁ、適当に薦めるかと諦めたところです(笑)。

展覧会の絵(K2HD紙ジャケット仕様) ムソルグスキー:展覧会の絵(ピアノ&オーケストラ版)

 そこでEL&Pなのだが、代表作と言われることの多い1971年リリースの「展覧会の絵」です。いや、あまりに有名なアルバムで自分的には書くことなど特にないのだけど、いいかな、そろそろ?って感じです(笑)。アルバムリリースの経緯ってのもなかなか面白くて、セカンドアルバム「タルカス」を録音後の3月からのツアーでプレイするための曲としてこのムソルグスキーの「展覧会の絵」のロックバージョンを実行に移していた。「タルカス」リリースは5月だったため、ライブに行ったファンは皆この「展覧会の絵」が入っているものだと想像したが全く入っていないアルバムとなっていて、幻のライブ曲だ、みたいになったのか話題沸騰となったようだ。まぁ、ここまで言うと大げさだろうけど、案の定これらの楽曲を押さえた海賊盤が世に出回った関係上、そもそもライブ録音していた3月26日のニューキャッスル公演から抜粋されてアルバムリリースとなったのが「展覧会の絵」なのだ。故に普通のライブ盤とは大きく異なり、既発曲は当然入っていないし、普通に聴いたらライブ盤とも意識しないかもしれない。それくらい完成度の高いライブで印象深い「展覧会の絵」のプレイってとこか。

 …で、まぁ、そんなことで昔から何回も挑戦して聴いたんだけどさ。そりゃ一家に一枚って言われるくらい有名なワケだし、しかもムソルグスキーの展覧会の絵でしょ?なので頑張ったさ。さっきも超久々に聴いたのさ。

 …が、やっぱりダメ(笑)。面白くないんだよねぇ、これ。っつうか自分的にはこういうのわかんないらしい。多少口ずさめるのもあるし、ああ、これこれ、ってのもあるんだけど何かねぇ、聴いてると眠ってしまうんだよ(笑)。このブログを見ている人ってこれ嫌いな人少ないと思うんだけどさ、ま、しょうがないじゃん。トライしてもダメなんだから。EL&Pそのものがキライかと言われるとそうでもないんだけど、このアルバムはホントに評判とは全く相容れない。オルガン一辺倒だからかなぁ。

 なことで、アトランティック関連のバンドってことで持ってきたけど、こんな書き方になってしまった(笑)。ま、あまり気にせずに次に進もうっ♪


Chris Squire - Fish Out of Water

 アトランティックが産んだ世界的なロックバンドってのはいくつもあるが、その中には多分イエスってのも入ってくるだろう。個人的にはあまり好きではないバンドではあるけど、楽曲のレベルの高さとか個人の技術なんてのはかなり凄くてやっぱり聴かざるを得ないバンドでもあるね。いや、もちろんプログレ好きだから大体のアルバムは聴いたし、今でも持ってるんだけど好き嫌いでいくとあまり得意ではない…。多分ジョン・アンダーソンの声質が苦手ってのが大きい。なので、かなりウケの良い、それ自体で名作と言われているクリス・スクワイアのソロアルバムなんてのはどうだろう?ってことで入手した経緯がある「Fish out of Water」というアルバム。

Chris Squires Swiss Choir

 1975年リリース、メンツは見事にプログレッシブスペシャルプレイヤーの集合体で、ドラムにはブラッフォード、これで既に鉄壁のリズム隊完成。鍵盤にパトリック・モラーツがいるのでここまでは「Relayer」時のイエスだな。で、どこにでも顔を出すロック界では数少ない、そして素晴らしいサックスプレイヤーにメル・コリンズ、フルート系にはジミー・ヘイスティングという豪勢なメンバーでレコーディングされたアルバム。ギターはクリス・スクワイアが適度に弾いているってトコだけど、正直言ってほとんど不要とも言えるな。歌もクリス・スクワイアが自分で歌っているんだけどさ、これがまた不思議なことに、どう聴いてもジョン・アンダーソンに酷似した歌い方、声質で、好きでああいうイコライジングして似せているんだろうかと思うくらい。

 そして楽曲群は素晴らしく英国的サウンドで、プログレッシブというか田園牧歌的なのどかさをしっかりと出しているけどベースが前に出まくっていて、それだけはソロアルバムだなぁ~って感じ(笑)。全体感で言えば、もうハウのいないイエスと言っても成り立つぜ、これ。なんなんだろうな、この聴きやすさっつうかポップ感覚ってのは。どう聴いてもイエス的プログレなんだけど辛さとか暗さとか重さとかがないから取っ付きやすいんだろうか?イエスもそうだけど軽いんだよね。でもクリス・スクワイアのベースなんてベキベキ鳴ってるからそれで軽いってのもヘンだが…。

 いやぁ、ソロアルバムでも5曲しか入っていなくて、10分超えの強烈なインタープレイを展開しているのが2曲もあって素晴らしいんだけど別にソロアルバムでこれやんなくてもいいんじゃねえか?とも思ってしまうが、こうして聴くとやっぱりこの人がイエスの心臓なんだなと思うワケだ。しかしこれだけ構築されてる世界にすんなりとギターを入れられるスティーブ・ハウって人の才能は素晴らしいな、と全く別の側面が見えたけど(笑)。

Pete Townshend - Empty Glass

 ザ・フーのピート・タウンジェンドもまたソロ活動に於いてはアトランティックレコードからアルバムをリリースしていて、アーメット・アーティガン氏には何かとお世話になったようだ。今回のイベントには参加していないが、何となく思い出したので…。いや、他にもアトランティックからリリースしているのも思い付くんだけどソウル系とか多いし、スタックスも持ってたからそんなのばっかでさぁ、その辺は何となく気分じゃないので、やっぱロック。

Empty Glass ピート・タウンゼント・ライヴ~サイコデリリクト

 「Empty Glass」1980年リリースのピート・タウンジェンド名義では三枚目のアルバムだけど自身でしっかりと創り上げたって意味では初のソロアルバムなんじゃないかな。一枚目「Who Came First」はデモテープに毛が生えたような仕上がりだし、二枚目「Rough Mix」はロニー・レインとの共作なので、これでようやく初ってとこ。まぁ、それでもこの頃はまだThe Whoをケニー・ジョーンズを迎えてやってた頃で、後にピートはこのアルバムに良い曲を使ってしまって、The Whoの新作にはその残りを持っていったんだと言っていたらしいから、当時のThe Whoに対するモチベーションの低下を感じるところだ。

 その分、と言うか、さすがにソングライターなだけあってこの「Empty Glass」というアルバムは相当出来が良くて、一気にソロアーティストとしての地位をも確立できたんじゃないだろうか。歯切れの良いビートが効いた曲が並び、またバックの音もバンドとは一線を画すかのようにゴージャスなシンセなども入れているので多分に遊べたことだろう。もう一方のアコースティックな面も強調できているし、確かに良い曲が並んでいる。が、まぁ、若干単調と言えば単調…というのも多分彼の声だろうな、それは。

 後の90年代に入ってから彼はソロでのライブ活動を定期的に行っていくが、その時もこのアルバムから歌われる曲が多く、如何に気合いを入れて作ったアルバムかがわかるし、またレベルの高さもよくわかる。う~ん、でも何かが足りないと思うのはやっぱThe Whoというバンドがあるからかなぁ。今はボーナストラック付きリマスター盤が出ているのでお得らしい。

The Rolling Stones - Goat Head Soup

 レッド・ツェッペリン再結成の引き金となったのはアトランティックレコードの創始者でもあるアーメット・アーティガン氏の逝去によるものだが、そのアーティガン氏はストーンズのライブに顔を出しに行った際に転倒して頭を打ったことから意識が戻らずにそのまま逝去したとのことで、ストーンズとしても複雑な想いだろうか。そこで何故にアーティガン氏はストーンズのライブへ?とか思ったんだけど、そっか、ストーンズレーベルの北米での販売はアトランティックが全てやっていたってことで、納得。今までストーンズのレコード買ってた時にアトランティックのあのロゴがレコードに付いていたって記憶がないから不思議だったんだけどね。日本盤だと関係ないしさ。そういうところを気にしていくとマニアの道に入ってしまうのであまり気にしないようにしよう(笑)。

 さて、そんなことでストーンズは現役で活動しているもののその頃の作品で何かあるかなぁと思って漁ってきました。はい、「山羊の頭のスープ」です。

山羊の頭のスープ スティッキー・フィンガーズ

 1973年発表作品。ミック・テイラー加入後3枚目くらいかな。派手な曲はあんまりないから今となってはあまり目立つアルバムじゃないんだろうけど、そうだな、「Angie」が入ってるからまだ知名度はあるかもしれん(笑)。いや、個人的にはこのヘンの作品って凄く好きなので、「スティッキー・フィンガーズ」「メイン・ストリートのならず者」「イッツ・オンリー・ロックン・ロール」とこの「山羊の頭のスープ」はどれも甲乙付けがたいくらいです。この「山羊の頭のスープ」は、最初から地味~な感じで始まるので勢いのある時期に作られたロックンロールアルバムってのとは違って、もっと深い音が詰め込まれている。初っ端の「DancinG With Mr.D」からしてなんかこう沸々と沸き上がってくるかのようなビートと浮游感に包まれたリズムでギターのノリが異様にグルーブしていてかっこよい。ミックの歌も余裕綽々で、ロックだあ~って感じだしね。次の「100 Years」は更にロックな意向が強くて、うん、普通にビートが効いているとかじゃなくてロック。正にストーンズ流のロックで、このヘンのビートはストーンズしかできないものだね。キースの歌う「Coming Down Age」はちと切なくいけどコーラスも含めて綺麗。しかし三曲目ってのは早くないか?で、更にグルーブした曲「Doo Doo Doo (Heartbreaker)」もかっちょいいロック。これは普通にロックって云える(笑)。いやぁ、どこかドロッとした感触のあるアルバムで確かに呪術的な雰囲気なのかもしれないけど、A面のこの妙な高揚感はホントに素晴らしい。音全体が輝いているんだもん。

B面最初から名曲「Silver Train」。これももうスライドが凄く良い味出しててさ、ギターの絡みがかっこいいのもあるし実はベースフレーズもかなり歌っていてかっこよい。ミックも出しゃばりすぎないでしっかりと曲に馴染んでいる…、実はかなりの名曲でバランスが取れているんだよね。もっとライブとかでもやれば良いのにと思う曲。「Hide Your Love」はピアノのグルーブが曲を引っ張っていて軽快な感じ。多分ミック・テイラーの趣味が大きく反映されている気がする。ブルージーで粘り気のあるギターソロもグイグイと引き込まれるし。そしてその延長線とも云える名曲、名ソロを弾いている「Winter」。曲全体はミックお得意のパターンだけど、終盤のギターソロの入り方から欲歌ってるんだよ、ギターが。ストリングスのアレンジはちょっと露骨だけど(笑)。いやぁ、素晴らしい。「Can You HearThe Music」はどこか呪術的な雰囲気を思い切り出している曲でオルガンの響きが特徴的なのかな。アルバム終盤に来てこういうのは必要だろうなぁ、という感じ。うん、だから最後の最後は「Star Star」なワケだな。シンプルなロックンロールで、このアルバムの中では凄く音数が少なくってストレート。当たり前だけど。アルバム全部聴いてここに辿り着くと締め括りとして滅茶苦茶かっこよくってさ、何かを突き抜けた後にロックンロールパーティが待っているっていう感じですっきりする。曲はチャック・ベリーだけどそれも良し。歌詞が「Starfucker」でもいいんだよ(笑)。

 このアルバムのどれもがクォリティの高い作品のため突出した曲がなくって目立ちにくいアルバムなのかもしれないけど、ホントは凄く濃い~作品で、二期ストーンズのキースとミック・テイラーの融合作品としては非常にバランスの取れているアルバムだと思う。誰かの趣味だけが反映されるんじゃなくって、しっかりと良いバランスで出来ている。構成と共に。

Led Zeppelin - Reunion Live at O2 Arena Dec 10, 2007



Other O2 Arena Photo

Led Zeppelin - The Complete Led Zeppelin (Remastered) The Complete Led Zeppelin
Led Zeppelin - Mothership (Remastered) Mothership

 見た?聴いた?ツェッペリンの再結成ライブ。もうさぁ、YouTubeっつうのは凄い文明の利器だなぁとつくづく思った。ついさっきやったライブの映像がそのまま見れちゃうんだから恐ろしい世界だよなぁ。そしてその文明に感謝。おかげで涙流しながら再結成ツェッペリンを堪能していました。

O2 Arena Dec 10, 2007

Intro
Good Times Bad Times
Ramble On
Black Dog
In My Time Of Dying
For Your Life
Trampled Under Foot
Nobody's Fault But Mine
No Quarter
Since I've Been Loving You
Dazed And Confused
Stairway To Heaven
The Song Remains The Same
Misty Mountain Hop
Kashmir
-Encore-
Whole Lotta Love
-Encore-
Rock And Roll

 これが当日のセットリストでしたとさ。おいおいおい、YouTubeの映像でもビビったけど、初っ端オープニングのナレーションの後に「Good Times Bad Times」かい?もう衝撃的なオープニングだよ、これは。過去現役時代でも単体でこの曲ライブでやったことないんじゃないか?メドレーとかイントロだけってのはあるけどさ。なので凄く驚いた。しかも全編に渡って一音くらいキー下げてるから妙に重い迫力があってそれもまた良し。しかし、もう脳内に完璧に音が刷り込まれているのでどうやってペイジが弾くのかとかジェイソン君のドラミングの細かい違いとか色々わかってしまってそれはそれでなかなか楽しめた。いやぁ、よく弾いてますよジミー氏は。あれで63歳だからねぇ。んでさ、その格好もまた妙にかっこよくって…。単なる白髪爺さんになったのかなぁと思ったら白髪でもしっかり髪長いからかっこよくって、それに最初は真っ黒なサングラスしてるから凄く神々しく見えてしまうよ。しかもペープラん時よりも全然スリムになってるから、ギターを持っている姿もかっこよいし、そもそもギターをまた低く構えてくれているので更にかっこよく見えてしまう…。こうなってくると何をやっても許されるんだよ。

 ジョンジーは相変わらずっていう感じが強いけどプラントはさすがに声でないなぁってのはしょうがない。でもその中で凄く頑張って歌っていたので違和感もないし、中音から高音のあたりの艶もまだまだあったしね。ルックスは王子様から王様になったって言ったところかな、さすがに英国人だからどこかアーサ王みたいなイメージだったなぁ。ジェイソン君ももう40歳ってことでボンゾの年を越えているから子供っていうんじゃないし…。しかしこのジェイソン君のドラミング、もう少し重さと音の大きさがあればなぁ、と。「For Your Life」なんてのも初めてライブで出てきた曲なんだけど、やっぱリズムがちと違うし、まぁ、それ以上のは無理ってもんかもしれないけど、ボンゾだったらこう叩くかなぁってのが想像できてしまうだけに比較してしまう。



 そしてどの曲も基本的に昔のようにライブ用のアレンジではなくってスタジオバージョンを踏襲しているのには驚いた。そんなツェッペリン初めてだし、しかも「天国への階段」のギターソロまで短くしているなんてのはあり得ない…。まぁ、そんなに聴かせるほどのエナジーもそれほどないからなのかな。逆に思ったのはジミー・ペイジも自分のギターソロを久々にコピーしたに違いない、と(笑)。まぁ、自分の手癖だからある程度わかるだろうけどレコーディングの時に弾いたきりのギターソロをああまで見事に弾くってのも大変だろうなぁと。そんな余計なことばかり気にして見てたけど、やっぱり涙出ましたよ。是非オフィシャル盤のリリースを映像と共に期待したいけど、ハウリングとかも結構多かったからリリースも難しいかなぁと。まぁ、それでも音も映像も流れてくるだろうと期待してるけどね。

 いやぁ~「Ramble On」もかなりライブバージョンは珍しくてほとんど演奏されてないからこうして聴くのも新鮮。ペープラでは結構やってたからその流れだろうけどね。スタジオバージョンに忠実とは云え、やっぱり良いなぁ。あぁ、こうして書いているとキリがなくなるくらい全曲について色々と書きたくなる…。そしてジミー・ペイジが今回使用したギターは多分いつも通りの愛器、59年製レスポールとダブルネックSGでしょ、それとカバデール・ペイジで初披露されたゴールドトップの変則チューニング付きレスポール、多分これはダンエレクトラの代わりに使われているだろうし、「胸いっぱいの愛を」なんてのにも使われている。ああ、これも中間部分がしっかりとスタジオバージョンになってて妙~なあの空間も実現しているんだよね。テルミンも登場するし。そういえば「N Quater」の終盤部のテルミンもしっかりと鳴っていて感動もの。あ、赤のストリングベンダー付きレスポールも使ってたみたいで、アンプにはしっかりと「Zoso」マークもあるし。最後にはホロウボディのグレッチかギブソンも登場している…。「For Your Life」はストラトじゃなくてレスポールのアーム付きだったみたい。あと何のギター使ってたのかなぁ。一音下げのとノーマルチューニングのギターがあったとしたら58年製のレスポールも登場してるかもな。ジョンジーはさすがにメロトロンは使ってないだろうけど…、どうなんだろ?音だけ聴いてもわかんないから何とも言えないけど、ちょっと興味アリ♪

David Gilmour - About Face

 ブルースギタリストとして良いのかどうかわからんけど、ピンク・フロイドっていうバンドはプログレバンドの中でも最もテクニックに頼らないバンドなワケで、そこのギタリストだったデヴィッド・ギルモアは雰囲気を醸し出すには最高のギタリスト、という印象が強いのだが…。

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 そんなギルモアさんのセカンドソロアルバム「About Face」、時代背景としては正にロジャー在籍のピンク・フロイド最終章「The Final Cut」リリース後の1984年に発表された作品。ゲスト陣も豪華で、バックにジェフ・ポーカロとピノ・パラディーノ。ピート・タウンジェンドも曲作りに参加というメンツで、ギルモアの歌作品という印象かな。この軽やかな爽やかさが彼の良いところで、ピンク・フロイドの暗い面を削ぎ落としたらこうなる、みたいな音なんだけど、それって正にロジャーが抜けた後のフロイドそのものだったりするワケで、故にこのアルバム「About Face」も同じ要素が強い。だから一般的には「鬱」の前身アルバムとも云われるけど、そこまで単純でもないだろうと。このアルバムはねぇ、結構リラックスした雰囲気があるんだよ。大体がバンドのギタリストのソロアルバムってのはリラックスした作品になることが多いはずで、友達集めて気楽にやれるってもんだしさ。だからこのアルバムもかなりリラックス感が漂ってる。

 中身の方は…、かなり秀作で、ひとりのソロアーティストとして成熟されたアルバムで、ギターの方はあまり重視されていないかな。もちろんいくつかの曲ではいつものように美しいブルースから泥臭いものが抜けた旋律と音を聴かせてくれます。ヘタするとAORにも聞こえてしまうくらい軽い音、かな。やっぱ基本的に曲を重視する人だからギタリスト的に目立つモンじゃないんだなぁ。

Peter Green's Fleetwood Mac - First Album

 今はゲイリー・ムーアが所有しているピーター・グリーンの59年製のレスポールだが、今でもバリバリに使っているワケで、そりゃまぁ名器だから良い音がするということで当たり前なのだが、まだピーター・グリーンが自分でそのギターを使っていた頃のアルバムがフリートウッド・マックの初期の作品群。中でもやっぱり最初のアルバムが一番雰囲気出てるし、モロにブルースばっかで興味深いかな。

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 「ピーター・グリーンズ・フリートウッド・マック」1967年リリース、なのかな。メンバーはミック・フリートウッドとジョン・マクヴィー、ピーター・グリーンの三人に加えてジェレミー・スペンサーという器用なギタリストの四人組。もちろんモロに黒人ブルースをカバーしているというかモチーフにしているというかそのままと言うか…、雰囲気をしっかり出している点では凄いんだけど音楽的個性という面から見ると、少々物足りないのも事実。だが時代も時代なので英国三大ブルースバンドとして数えられるものだ。それでもこれだけのブルース作品を老いジナルも混ぜて作れるってのは相当好きじゃないと無理だろうから、才能は凄くある人達だったんだろうなぁと。

 昔なかなかこのファーストアルバムって見つからなくって…、あまり注目された時期じゃないから再発とかもされてなくて入手に苦労した。入手したらこんなにチープなブルースなのかと思った記憶があるもんなぁ。でもギタリスト的にはジェレミー・スペンサーの派手な音を聴かせるギターと噂のピーター・グリーンのレスポールサウンドは結構痺れた。レスポールってやっぱ良い音するんだなぁって。「Shake Your Moneymaker」のカバーはバターフィールド・ブルース・バンドもやってたので選曲のセンスが似てたのかなぁ、面白いよね。あれだけ色々なブルースの曲がある中で似たようなのを選んでくるってのはやっぱロックミュージシャン的にやりたくなる曲調ってのがあるんだろうな。

 それとこのアルバムのジャケットって、縮小されていたりするものもあって、多分これがオリジナルのサイズなんだと思う。なかなかうらぶれた雰囲気が良いね。ヘヴィー過ぎないブルースを奏でていた最初期のマック、ボーナストラック付きの限定版は更に迫力あるのが聴けて楽しめるもんだ。

Gary Moore - Still Got The Blues

 少々変わったところでブルースをお手の物にしてしまった人、というか元々は器用な泣きのギターを弾く人として有名だったテクニシャン、ゲイリー・ムーア。1990年リリースのアルバム「スティル・ガット・ザ・ブルース」からブルース回帰宣言して、非常に売れてしまったためこの路線で作品を作っていくことにしたらしい。

スティル・ガット・ザ・ブルース ライヴ・アット・モントルー1990

 それまではもちろんハードロックバリバリのギタリストで、ストラトサウンドで弾きまくっていた、というかその前はもちろんシン・リジィ、コラシアムII、スキッド・ロウなどなどと多岐に渡る活動をしていて、よく知られているところではあのピーター・グリーン(フリートウッド・マック)の一番弟子で、彼が病んでしまった時にレスポールを譲り受けて所有しているというなかなかあり得ない関係も持っている人。

 うん、それはまあ良いとしてだ。「スティル・ガット・ザ・ブルース」というアルバム、緒戦はハードロックギタリストがブルースらしく弾くだけだろうと思っていて、全然聴かなかったんだけど、何かの時に耳にしたら「誰これ?」って話になって、そこから見直した。もちろん元々の育ちがあるから歪んだギターで弾きまくるというスタイルに違いはなく、フレージングがブルース的というだけで早弾きもあるし、ブルースというよりもお得意の泣きのギターもバンバンと入ってくる。特にタイトル曲は泣きまくりで有名で、ほんとにこの人お得意の下降旋律をなぞった泣きのギターソロ、言うならば演歌調…ではなく哀愁のメロディが炸裂している。

 一方では「Too Tired」みたいにシンプルなブルースギターっぽく弾いているものもあって、多分この人普通にブルース弾こうと思ったら簡単に弾けるんじゃないかなと思う。でも独自性をそこに付加してこういう形でのブルースなんだろうなぁ、と。往年のブルースメン達、特にアルバート・コリンズやキングなんてのが一緒に参加しているのを聴くとスタイルが似てるんだよね。するとフレーズというか音とか早弾きみたいなところで独自性出しているんだろうなぁと。ま、ちょっと弾きすぎなんじゃないかとは思うが、それはしょうがないだろうな(笑)。

Back Street Crawler - The Band Plays On

 60年代末から70年代初頭の英国ブルースロックを支えたバンドのひとつにフリーというバンドがあるんだが、まぁそれはともかく、泣きのギタリストとして有名だったポール・コゾフがボロボロになりながらもひたすら続けていたバンドなワケだ。…が、自身のドラッグ癖のためにバンド活動をすることすら困難になっていって、終いにはゲスト扱いされてしまってライブには不参加という状況にも陥ってしまった。しかし、多少時間かかれど、再度バンドを組んで活動することになったのがバック・ストリート・クロウラーというバンド。

ザ・バンド・プレイズ ライヴ・アット・クロイドン・フェアフィールド・ホールズ

 そもそもはコソフの最初のソロアルバムのタイトルが「バック・ストリート・クローラー」というタイトルだったんだけど、そこからバンド名を持ってきたみたいで1975年に結成してリリースされたバンドとしては最初のアルバム。冒頭の「Who Do Women」のイントロからしてコソフ節満開の泣きのギターが炸裂するので「これは?」と思うんだけど、アルバム全編となるとどうしても楽曲のレベルとかその他のメンバーの力量なんかの理由でイマイチ度が高い(笑)。いや、もっとギタリストのワガママが出ている作品ならよかったんだけど、やっぱりバンドとして再出発しようというものなのでその一員としての仕事になっててね、どの曲もコソフのソロというかオブリも含めて曲にマッチした音が鳴っていて素晴らしいんだよね。ただ、そこまで聞き込むほど曲のレベルが高くないのが問題。メンバーの中で多少有名なのってテリー・ウィルソン・スレッサーくらいで、それでもBeckettってバンドを知ってる人なんてあんまりいないと思うしさぁ…。でもコソフってこういうボーカルが好きなんだな、と思う。どこかポール・ロジャース的だしさ。

 でも翌年もアルバム「セカンド・ストリート」をリリースしていたワケなのでやっぱりそれなりに頑張っていきたかったバンドなんだろうな。ライブではポール・ロジャースが飛び入り参加していたりするので、やっぱり愛されキャラのコソフならではのバンド。ちなみにアルバムリリース後のライブが「ライヴ・アット・クロイドン・フェアフィールド・ホールズ」としてリリースされていて、こっちの方がやっぱりナマナマしくギターが聴けるので好きかな。

Keith Richards - Talk Is Cheap

 この人でもソロアルバムを出す必要性があったのか?と思われていたキース・リチャーズ。ストーンズで十分に好きなことをやっているからという理由でソロアルバムにはとんと興味がなかったのが1988年に初のソロアルバムリリース。まぁ、その頃のミックとの確執云々は十分に語られているところなので割愛するとして、この「トーク・イズ・チープ」というアルバム、滅茶苦茶良いのだな。

トーク・イズ・チープ メイン・オフェンダー

 アルバムに針を落とした瞬間から…という言い方は今はしないのが残念だが、自分的にはこの作品もしっかりとアナログで買ってたので、今でもそのままなんだけど、まぁ、いいや、とにかく最初の一発目から驚きの一言。なんじゃこりゃ?一体誰がベース弾いてるんだ?ブーツィー・コリンズ?サックスは?メイシオ・パーカー?ふ~ん、名前は聞いたような気もするけど凄いなぁ、これは…。なんて感想だったが、そうなんだよね、P-funk軍団のサポートによるこのバンド、ドラムはご存じスティーヴ・ジョーダンで、この一曲目「Big Enough」のとんでもないサウンド、これがキースのやりたい音なのか?ロックを超えてるぞ?いや、究極のロックンロールだ、なんて色々と思われたけど、なんでもいいや、かっこよい。うん。シングルヒットになった「Take It So Hard」もモロにストーンズのキースっていう曲で素晴らしいのだが、そんなのが全編に渡って繰り広げられているんだな。もちろん曲毎にお遊び的なテーマがあって、モロにストーンズ風なのもあったり「Make No Mistake」みたいにモダンでゴージャスなポップス風なのもあったり…これはミック・ジャガーへの当てつけだろうけどさ。その前の「I Could Have Stood You Up」なんてのももう趣味丸出しのオールディーズな雰囲気でやってるし。

 あぁ、他にも「How I Wish」や「Whip It Up」とかもうストーンズ…と言うか、キースお得意のロックンロールっつうのが炸裂していてさすが、なのだ。これだけ質の高い作品がソロアルバムで作れるんだからストーンズってのはやっぱ凄いハズだよな。これ以来キースもソロアルバムのお遊び的感覚を楽しんでいるようでもう一枚「メイン・オフェンダー」をリリースしている。でもその後ミックとの仲を復活させてからはストーンズ一辺倒だね。その辺わかりやすいっつうか、ミックも同じなのかもしれないけど。またどこかでこんなかっちょいいアルバム作ってほしいよなぁ。

 しかしそれなりに楽しく作った作品ではあるけどやっぱりチャーリー・ワッツの微妙なリズム感とのバランスの方がキースにしっくり合っている感じがするね。その辺が息の長いところだろう。

Rock'n Roll Circus

 そういえば先日はジョン・レノンの命日だったなぁと思って、ブルースとの絡みで何かなかったっけ?と考えてみるとジョン・レノンって人はまぁ、ブルースっつうのに取り憑かれていたワケではないけど作品的には結構色々あったり、そんなセッションもあったりするので割と事欠かない。まぁ、クラプトン絡みってのが多いワケだが。中でも最高に傑作なブルースセッションと言えば個人的には「ロックン・ロール・サーカス」の「Yer Blues」。

ロックン・ロール・サーカス ロックン・ロール・サーカス

 時代は1968年12月、ビートルズは終焉を迎えつつある時期、そしてストーンズもブライアンとの確執が始まった時期、だな。何でも本当はトラフィックのスティーヴ・ウィンウッドが出演するはずだったストーンズの特別番組である「ロックン・ロール・サーカス」だったがキャンセルとなり、出演者を捜したところジョン・レノンに電話一本でお願いしたらジョンはクラプトンとミッチ・ミッチェルを連れてきたという一幕からスタート。ベースはその場でも何とかなるだろうってことでビル・ワイマンにお願いしようとしたトコロ、キースが「俺がベース弾いてやるよ」と言ったかどうかしらないが、そんなようなことでキースがベースで決定。そこでプレイされたのがビートルズ「The White Album」に収録された「Yer Blues」。正直言ってとんでもないメンツでプレイされているこのバンドのこの曲、即席だからもたつく場面はいくつもあるけど、やっぱりジョン・レノンの采配の元にうま~く曲が進められていてクラプトンの見事なアドリブが最後を締める。う~ん、ロックの夢物語…。

 番組そのものは時代を感じるんだけどやっぱり面白い。圧巻なのはやっぱりザ・フーのプレイ。滅茶苦茶ハジけててかっこよいし、ノリにノッているから凄いわ、これ。キースはやっぱりとんでもないし、バンドもとんでもない。ストーンズが喰われてしまったために映像の発売がお蔵入りだったってのもよくわかるくらいの凄い出来映え。そのストーンズだって全然悪くない、どころか相当かっちょよい。これで出来が悪かったって言うんだからどんだけプロフェッショナルなんだ?って思ってしまう。ジェスロ・タルだってこの時はまだ無名だったけど、相当ハジけたプレイでタルらしいパフォーマンスで面白い。うん、要するに全ロックファンが楽しめる番組を作ったってことだな。カラフルな衣装や番組の煌びやかさも時代を反映しているけどなんか夢があっていいなぁ。ここにジミヘンが出てたらもっと最高だったかも。

 あ、見てない人は是非映像を見てほしいです。これは。音だけでもいいけどやっぱり映像。YouTubeでもいくつか見られるからその凄さを味わって欲しいですねぇ~。

Whole Lotta Blues - Song Of Led Zeppelin

 そういえば、ってことで思い出したヘンな作品。売り文句としてはブルースメンがカバーするツェッペリンってヤツで、まぁ、ロック畑の人間が集まってカバーするツェッペリントリビュートってのはいくつもあってどれもこれも所詮敵わないだろうっていうレベルに仕上がってしまっているんだけど、このブルースメンによるツェッペリントリビュートはなかなか解釈が豪快で面白い。

Led Zeppelin: This Ain't No Tribute Series Led Zeppelin: This Ain't No Tribute Series

 最初の「Custard Pie」からして「??」って感じ(笑)。いやぁ、エリック・ゲイルスさんという人なんだが、完全にぶち壊している、っつうかもしかしたら違う曲かもしれないけどアコギ一本と歌によるブルースから始まるんだ。これが本当にあの「Custard Pie」をカバーしているっていうなら凄いことになる(笑)。で、そんな驚きのあとはもう一度エリック・ゲイルスさんと今をときめくギタリスト、デレク・トラックスも弾いている「Custard Pie」が聞き覚えのあるリフを持ち込んでのカバー。こんなところでもデレク・トラックスが参加していたのかと驚いたが1999年の作品なので、まぁ、おかしくないけどさすがだなぁ…、と。実力派はこういうところから芽を出しているのだ。次の「Heartbreaker」はさすがにあのリフだから多少ファンキーに仕上げている程度で、まぁ、それでも別物ではあるんだけど、そんなにブルース的ってのでもない。不思議なのはツェッペリンが思い切りブルージーにプレイしていた「I Can't Quit You Baby」なんてのをなんと本人出演のオーティス・ラッシュがエリック・ゲイルスと再演していて、今度は全くファンキーに、そしてオーティス・ラッシュのソロでモダンなサウンドに変貌していて、ツェッペリンというフィルターを通して自分の曲を再度見直してこういう形で録音するってのはなかなか面白い試みだなぁと。「When The Levee Breakes」も二種類の試みで収録されていて、マジック・スリムとジェイムズ・コットンによるもので最初はモロにアコースティックブルースでハープと歌とギターっつう構成で見事にカバーしてる。こういうの聴くとツェッペリンの曲ってやっぱりブルースなんだなぁとつくづく思うねぇ。二回目のバージョンではブルース的リズムに乗せて同じメンツでプレイされるエレクトリックブルースなんだけど、やっぱりこれがあの「When The Levee Breaks」とはやっぱり思えない。ブルースメンのアレンジセンスってのはやっぱり特徴あるなぁ。

 そんな感じで進んでいくんだけど、どれもこれも意外性に富んだアレンジとスタイルで面白い。「Rock & Roll」なんてそのままのハズなんだけど。あのクラレンス・ゲイトマス・ブラウンがやるとやっぱり原曲からかけ離れたロックになっちゃうしねぇ。ジェイムズ・コットンの「You Need Love」=「Whole Lotta Love」ももろにかっこよい、っていうブルースアレンジで、ジミー・ペイジも喜んだだろうなぁ、こういうの聴くと。そしてツェッペリンの中でもオリジナルブルース作品として名高い「Since I've Been Loving You」がオーティス・クレイの手によってどう化けたかと言うと…、やっぱり別物の素晴らしいブルースになっていて、ギターなんかもしっかりと入ったエレクトリックブルースで、歌がやっぱりホンモノのブルースメンだからツェッペリンよりもホンモノらしい面はあるかもなぁ(笑)。「Bring It On Home」もロバート・ロックウッドJrがアコースティックバージョンでプレイしていて、やっぱりホンモノのブルースにしか聞こえない。んでもう一つのバージョンが続くんだけど、こちらはブギ調に仕上げていて、あのリフすらもその中に織り込んでしまうと言うさすが強引なアレンジと言わんばかりの出来映えで面白い。最後はエリック・ゲイルスが再度登場して「Trampled Underfoot」をソウルフルな感じとアレンジで見事にプレイしているね。

 確かストーンズの曲をブルースメンがカバーしているっつうCDもあったと記憶していて、そっちはまだ聴いてないけど結構面白いかもなぁとふと思った。

Eric Clapton - From The Cradle

 ブルースメンとして個人的にはそんなに認識がないのだけれど、一般的にもマニア的にもかなりの度合いでブルースメンとして認知されている人、エリック・クラプトン。いやぁ、ブルースロックギタリスト、なんだよね、自分的には。もちろんヤードバーズからクリーム、デレドミあたりまでとかソロもいくつか…、っつうか大体持ってたし聴いたなぁと思う。でもやっぱりどうもホンモノ的香りがしないのか、あまりそういう認識はないんだよねぇ。

フロム・ザ・クレイドル ライディン・ウィズ・ザ・キング

 …なんていう自分の認識を大きく覆してくれそうになった思い切りブルースアルバム「フロム・ザ・クレイドル」は実に楽しめた。リリース当時、ボロい車のラジオからこれが流れてきてさ。多分一曲目の「Blues Before Sunrise」だと思うんだけど、カーステなんて豪華なもんじゃなくってAMラジオレベルのオモチャみたいなラジオスピーカーだったから音悪くてさ、それでこのスライドギターからのイントロが流れてきて、「おぉ??」って思ってボリューム上げて聴いてたんだよね。そしたら凄く図太い声で歌が始まってさ、ソロももちろんブルースそのものでかなり感動したんだけど、何となく本能的にどこか違うなぁ、黒人のホンモノではないな、これは、ということはすぐに察知できて、となると白人だと誰がこんな渋いのやるかなぁ…なんて考えてたらさ、「エリック・クラプトンの新作より」なんて言うから驚いた。言われてみればクラプトンのギターなんだろうけど、この歌声が?とかこのスライドがクラプトン?やるなぁ~と改めて見直したって感じが強かったね。それで速攻買いに行って聴きまくりました。まぁ、音そのものが90年代なのでちとノスタルジックさはなかったんだけど、このギターと歌はかなり凄いぞ、と面白かった。ここまでギター弾きまくったアルバムってそんなにないんじゃないかな。しかもオリジナルの本人に近いようなフレージングでクラプトン節もしっかり効かせてるという奥の深さ。何曲かギター二人で弾きまくれば良いのになあと思うけど、まぁ、それもよし。

 カバーの原曲ってのがもちろんあるんだけど、渋いんだよなぁ、ほんとに。主に50年代の作品が多いけど、1945年生まれのクラプトンがリアルでその頃に聴いていたワケではないので趣味的にそのヘンなんだろうね。それにしても偏ってるのは自分のスタイルに近いからなのかな。結構選曲は不思議だけど、作品は良いモノに仕上がってるから良し、か。ローウェル・フルソンとかエディ・ボイド、リロイ・カー、ジミー・ロジャースが何曲か。んで、自分も好きなんだけど、そしてクラプトンのセッションしたアルバムがあるフレディ・キング。いやぁ、話逸れるけどフレディ・キングは最高にかっこよいブルースギタリストだよ、ほんとに。ポール・ロジャースの「マディ・ウォーター・ブルーズ」が1993年にリリースされているけど、それとはかなり趣が違うカバー曲ってのもなかなか面白いよね。やっぱクラプトンの方が年上ってことか、趣味の問題か…。ストーンズもこういう作品作れば良いのにね。そしてクラプトンのこの作品、ほぼ全曲ライブレコーディング一発ってことでオーバーダブなしってのも適度な緊張感とグルーブ感があるんだよね。やっぱバンドっつうかブルースロックってのはそういうのが良い。

 ってなことで久々に聴いたけど、やっぱり偽物のブルース作品(笑)。でも白人ブルース的にはかなり素晴らしい作品で、好きだな、こういうの。成り切れないがために成り切る、成り切りたい、っていう姿勢が良いのかもしれない。これでB.B.キングあたりがゲストで参加してチョーキング一発弾いたらクラプトン一瞬にして負けるもんな(笑)。だから英国のブルース好きな連中はいつまでたっても夢を追いかけていられるんだよ。

Robert Cray - Strong Persuader

 そういえばロバート・クレイってレイ・ヴォーンの後に売れたんだよな、とふと思い出した。いつだったっけなぁ、多分1988年か89年に来日していて、売れたのは1986年か87年くらいなので、まぁ、まだ人気があったくらいの頃だね。んで、すっかり忘れてたけれど、その来日公演を見に行ったんだよ。

Strong Persuader ライトニング・イン・ア・ボトル

 …とは言っても知ってる曲なんてそんなになくって、まだブルースに色々な種類があるなんてのは知らない頃だったからブルースメンのライブを見てみたいってことで行ったんだと思う。そしたらまぁ、別に悪いことはなくって妙~にファンキーなブルースなんだなぁとか思ってたくらいで、一生懸命ギターフレーズとかスケールとか見ていてね…あぁ、あとは音。ギターの音色がカラッとしたモロにストラトサウンドなんだけど、いいなぁ~なんて聴いてた。だから曲って言うよりもギターを見に行った、聴きに行ったっていう方が強い。都合一時間半くらいのライブだったと思うけど、もちろん終盤にヒット曲「Smokin'」で盛り上がったんだけど、それよりもその後にやた「Spoonful」に狂喜したかなぁ。順番は定かでないけど、「Spoonful」だぁ~って(笑)。いや、まぁ、当然のチョイスなんだけどさ、ブルースメンがやるホンモノってどんだけぇ~って感じで興味津々だったね。まぁアドリブが少なくて、あと顔でギター弾いているって感じが少なかったのが心残りではあったけど、やっぱ良い音だ~って感動した記憶がある。

 そんなロバート・クレイの思い出だけど当時売れた「Strong Persuader」というアルバム。かなりモダンなサウンドだったので今となってはレトロか?ただポップでキャッチーな曲でブルースメンからもリスペクトされていたってのはなかなかいないので、やっぱり相当ホンモノの人なんだと思う。奇しくもレイ・ヴォーンが飛行機事故で死んだ時だって、レイ・ヴォーンとロバート・クレイとクラプトンでツアーしていた時の出来事だしね。まぁ、人気者ブルースメン達が今を楽しむって感じだったのかな。悪いアルバムじゃないけど、今聴き直すとジャズの世界で言うマンハッタン・トランスファーみたいな位置付けで、ブルース好きからするとちょっとポップ過ぎるかな。

 ちょっと前にブルース映画「ライトニング・イン・ア・ボトル」で出てたのを見たんだけどなかなか貫禄のついたブルースメンになってた。だから今ならかなり素直に楽しめるのかもしれないけどね。まぁ、音はそうそう変わらないけど(笑)。

Stevie Ray Vaughan - Couldn't Stand the Weather

 今や伝説のブルースギタリストとして名を馳せているスティーヴィー・レイ・ヴォーンで、もう彼の生前すらをも知らない世代がロックを聴き、レイ・ヴォーンを聴いている時代だろうなぁと。自分的には少なくともレイ・ヴォーンはリアルタイムで聴けてよかったなと思えるのだが(笑)。

Couldn't Stand the Weather Live in Tokyo

 1984年リリースのセカンドアルバム「Couldn't Stand the Weather」。日本ではコイツがデビューアルバムだったんじゃなかったかな。デヴィッド・ボウイの「Let's Dance」に参加したギタリストとして一躍有名になった時にリリースされたハズで、聴いてみて皆びっくり、こんな本格派のギタリストだったのか?とうなり声を挙げたもんだ。丁度その頃はこういう骨太のブルースギタリストっつうのはなかなかいなくて、ちょっと後に軽めだがロバート・クレイってのが売れた時期に重なってくるのかな、でも全然レイ・ヴォーンの方がロックに近くてかっこよかった。

 そこにこの「Couldn't Stand the Weather」が来たワケでさ、もうねぇ、最初の一発でヤラレまくりです。「Scuttle Buttin'」ね。その頃ってヘヴィメタのイングヴェイ流の早弾きってのはあったけど、こういう早弾きなんてなかったからとにかく驚いて、これこそホントの早いフレージングだ、と認識したし、普通のヘヴィメタ系の早弾きなんてもう全然響かなくなちゃって(笑)、ひたすらコピーしてたけどもちろん弾けませんでした(涙)。いや、凄いんだよ、この一曲目は。そんでそれに続くアルバムタイトル曲「Couldn't Stand the Weather」もさ、それまで聴いたことのない曲調で、へ?ってなもんさ。次の「The Things (That) I Used To Do」にしたってもうグイグイ引っ張られるギターフレーズと音でブルースってこんなんなの?というかこれってロックかなんかわかんないけどすげぇ!って感じで惹かれたもんさ。心地良いし、ギターの音もストラトなんだけど凄く太いし…、それは多分弦の太さのせいだろうけど、かっこよかったぁ~。A面最後の「Voo Doo Chile (Slight Return」なんてさ、最初はまだジミヘン知らない時に聴いたからこれが先で、圧巻、の一言だった。何だこのかっこよさは?って感じ。最も多感な頃に聴いたから衝撃も凄かった。

 B面に入ってもそういうノリの凄さは変わらないのでCD時代になって一気に聴いても全然疲れなくてひたすら口ずさみながら聴いてしまうな。「Tin Pan Alley」の哀しいフレーズというか音色で表現される感情ってのも凄くて…、普通に音楽として聴いていてもしっかりと伝わってくる「感情」がきっちりとギターに込められているだよ、だから凄く伝わってくる。素晴らしい…。

 こんな書き方をするはずじゃなかったんだけど聴いているウチになんか客観的ではなくて主観的に書いてしまった(笑)。たださ、やっぱこれ凄く良いアルバムだよ。全作品中一番かもしれない。基本的にこの人の場合はライブの方が面白いからライブばっか聴いててアルバムをマジメに聴くってのが少なかったから、久々に聴き直して惚れた。うわぁ~、ブルースいいなぁ~!!

Michael Bloomfield - The Live Adventures of

 ホワイトブルースの第一人者、ポール・バターフィールドとマイケル・ブルームフィールドのアバンチュールはどういうワケか数年程度しか続かず、二人は袂を分かっている。アルバムにして二枚しかないが、その間には実は数多くのセッションを二人揃って行っていることもあって、結構積極的に動いていた故にか、その寿命を縮めてしまったのかねぇ。そのマイケル・ブルームフィールドがブルースギタリストとして最も輝いていた時のライブの産物が歴史的名盤として残されているというのは実に幸いなことだ。

フィルモアの奇蹟 Super Sessions

 もうねぇ、ジャケット見ただけで「あぁ、あれか…」と言わんばかりの輩も多いはず、であってほしいけど、そう、これ、「フィルモアの奇蹟」。アルバム「Super Session」で一躍スーパースターになってしまったマイケル・ブルームフィールドを上手く担ぎ出してライブを実現させてしまおうという目論見か、はたまた歴史的イベントか…。結果マイケルは三日間の強行スケジュールをこなせなくて体調不良を起こしてアルバムのセッションにも参加できなかったという敬意があり、おかげでデビュー前のカルロス・サンタナが参加したり、バターフィールド・バンドの同僚でもあったエルヴィン・ビショップが助け船を出したりして成り立ったライブ。そういうのあり?とか思うけど、現実的にフィルモアってのはそういうトコロだったらしい。凄いよね。全く予定されてない人達が即席でステージに立ってライブやっちゃう、って。曲知ってるのかよ、ほんとに、とかさ。別にバンドの一体感なんてのは関係ないし、個々のテクもあるからいいけど、そんな短期間で出来るもんなのかねぇ、と。

 それはともかく、少なくともマイケル参加のライブは正直言って「これぞマイケル・ブルームフィールド!」と言わんばかりに情緒溢れるフレージングのオンパレードで、一発でわかるね。次のフレーズ読めるもん。覚えてるとかじゃなくて読める。ああこう来るだろうなぁ、って。それがまた華麗に来るのでハマるんだけどさ。ちなみにここでの選曲はカバー曲ばかりで残念ながらアルバム「Super Session」での曲はやってないんだよねぇ。残念。いや、もともとあれも即興ライブだからいいんだけど、拡張したライブだとどうなるのかなぁなんて興味津々だったりね。慣れない人には少々ダラけている感じでかったるい感じがするかも知れないな、こういうの。時代が時代だからしょうがないけど、まぁ、こういうのにも慣れてみると面白いの出てきそうだけどね。

 ここで聴けるプレイも正にホワイトブルースのプレイで、黒人のそれとはやっぱり一線を画すものだ。マイケルは多分レスポールを使っていると思うけど、レスポールの音色もこの人のこの時代はかなり特殊、と言うか本来のギターの音色をちょっと太くしたような音でハードロックのそれとは大きく異なるレスポールらしい音で、凄く艶っぽいんだよ。このいやらしさが良いんだな(笑)。しかしこのアルバムこそ完全版リリースされないかなぁ…。

Johnny Winter - Johnny Winter

 1960年代末、世界中が変化していた最中にロックの世界も激変していたことは既に周知の事実。殊にアメリカではベトナム戦争の真っ只中ってのもあって妙~な時代だったんだろうなぁ。だからこそサイケデリックなものやドラッグでトリップしまくるなんていう文化が世界中に根付いてしまって(笑)。まぁ、関係ないんだろうけど、後に知った知識だけで判別してもヘンなの~って感じだ。

Johnny Winter Live Bootleg Series 1

 そんな時代の中にあってもブルースってのは変わらずに継承者が出てきて必ずいつの時代でも注目されるってもんだ。60年代末期、ロックの世界ではブルースがもてはやされ、どんなバンドもがブルースをベースにしたロックを奏でていた。が、それは主に英国でのお話で、それ自体は凄いことなんだがやっぱりホンモノをリアルで間近に経験してブルースを奏でるヤツはひと味もふた味も違うもんだ。その代表にはポール・バターフィールドとマイク・ブルームフィールドという著名な二人がいるのだが、ちょっ遅れて出てきたのがジョニー・ウィンター。やっぱ凄いねぇ~。

 今月のレココレ誌ではツェッペリン特集が組まれていて、ジミー・ペイジのパクリネタという事実と推測を合わせたような記事が載っててさ、その中の「Travelin' Riverside Blues」のアレンジがジョニー・ウィンターの「I'm Yours And I'm Hers」と一緒だって書いてあって、そうだっけ?と思って聴き直してたら結構ハマっちゃって(笑)。この話自体はどっちでもよくって、まぁ、似ているって言えば似ている部分は大きいけど同じ発想してもおかしくないし何とも言えないなぁという程度。それよりも二曲目に入っている「Be Careful With A Fool」ってのがさ、もうホワイトブルースの典型的な例で、こういうのこそがブルースだよ、って言うか、好みの問題だけど、正にホワイトブルース。こういう曲というかフレージングこそジミー・ペイジは影響されているのではないかと思うもんね。このアルバムが名盤だと呼ばれる理由だろうなぁ。この人のファーストアルバムもダイヤの原石並みに本質を物語っている。セカンドまではこの路線だからモロにホワイトブルースメンの筆頭だよね。

 そう思って見ているとジャケットも凄くかっこよく見えてくるし、もちろんアルバム全曲がシンプル且つブルージィーに、当たり前だけどできていて、そこに楽曲の良さというのはあまり見えないけど歌とギターの良さが一際光ってる。なんかこういうのを秋冬の朝方に聴いていると寒くて良いかも(笑)。

 今はライブブートレッグシリーズってことで古き良きライブがオフィシャルでリリースされつつあるのでこの人の本来の持ち味を発揮できるライブを楽しめるのは嬉しいね。

Zappa Plays Zappa

 ザッパの息子にドゥイージルっつうのがいて、随分と若い頃にプロギタリストとしてアルバムデビューしていたような気がする。もちろん音楽的な才能とかセンスとか情熱ってのが親父さんから受け継がれるわけでもなく、本人の好きさと努力とセンスに依るところが大きいので凡作でしかあり得なかったみたい。うん、聴いてないもん(笑)。いやぁ、それで親父さんが亡くなって早くも15年近くが経過しようとしている昨今、彼は思い立った活動をしているのだ。

ザッパ・プレイズ・ザッパ [DVD] Shampoo Horn

 「Zappa Plays Zappa」と題して要するに息子が親父の曲をプレイします、というライブツアーで世界を回っているのだ。メンツももちろんザッパが組んでいたメンバーを集めての再演なのでバックミュージシャン的には完璧。気になるのはザッパの奏でていたギターとユーモアのセンス、かな。まぁ、カバー曲でのツアーなのでメンツが揃えば特別にヘマでもしない限り失敗する興行でもないし、ファン的にも納得させられるツアーってもんだ。あんまり詳しく調べてないけど、まだ一年半くらいなんじゃないかな。

 それで、だ、来年の初っ端、つまり一月に日本に来てくれるみたいなんだな。そして商売上手な日本としては是非目玉に何かを据えて成功させなければということも手伝ったに違いないと予想してるんだけど、何とまぁ、ザッパ門下生としては知名度抜群のスティーヴ・ヴァイが助っ人で参加するってことで決定。ということは80年前後のザッパの作品からの選曲が多くなるのかなぁと、そういう楽しみ方もできるわけだ。ちなみにこのところプレイされていた曲は実に多岐に渡っていて、さすがザッパの息子、と言わんばかりにザッパのかなりの曲数をレパートリーとして持っていて、100曲ぐらいはとっかえひっかえ演奏しているみたいだね。セットリストでしか見てないけど。しかも名作迷作は大体やってるしさ、結構聴きたくなるよ、これ。

 そんな欲望のあまり、ちとライブの音源をネットで拾って聴いてみた。おぉ~、やるじゃねぇか、息子!って言うか、上手いところは凄く上手いんだけど下手なところは凄くヘタで、でも歌とかはかなり成り切ってて、悪くない。っつうかザッパの音の楽しみは十二分にできるな、これ。英語の苦手な日本人がライブを見るならば十分に楽しめるライブだ。だが、こういうの聴いているとつい本家本元を聴きたくなるんだよねぇ。もちろんそれが目的でこういうライブセットやってるんだろうけどさ。

Captain Beefheart - Trout Mask Replica

 前衛的アーティストってのは色々あるんだろうけど、音をひとつの芸術として創り上げていくという作業は彫刻のそれと似たようなものなのかもしれない。ドイツのバンドにはそういうのが多くあるように感じるし、日本でも世界的に有名なアーティストはやはり前衛的な面が評価されていることが多い。英国に於いてもそれはあるのだが、ザッパ絡みで、というかザッパそのものが前衛的なアーティストであったんだけど、その流れで出てくるのは当然キャプテン・ビーフハート♪

トラウト・マスク・レプリカ Bongo Fury

 「トラウト・マスク・レプリカ」っての知ってる人は結構いると思ってるんだけど、中身をとことん好きだ、っていう人は聞いたことない(笑)。いやぁ、キライだっていうのもあまりないと思うけど…、なぜならこれを聴こうという時点で既にある程度の覚悟をしているだろうから好きになるしかないんだよね、こういう実験的アルバムを聴く場合はさ。とは云えとことん聴くっていうモンでもない。うん、相当アヴァンギャルドなんだよ、これ。

 とにかくビーフハートが弾いたことのないピアノと格闘して創り上げた曲をこれまた楽器の素人達が集中的に無理矢理弾いて覚えて演奏したりしているのを、これまたフラリとザッパが立ち寄って録音して面白いところを切って貼って繋ぎ合わせたものがこのアルバムだからだ。拍子とか歌メロとか旋律とかそういったものは全く適当にしか、というか凄い高次の世界で存在しているけど、狙ってできているもんじゃない(ハズ)。ノイズはそのままだし、緩みまくった雰囲気でなんとなくポリリズム的に展開するとか、そういう次元でひたすら28曲が収められている。しかし、不思議なのはそれでも滅茶苦茶ポップだ、っていうこと。軽いので聴きやすい、っつう摩訶不思議な世界。なんなんだろね、これは。マジメに聴いてたら気が狂うけどゆったりと流していると非常に気楽で面白い。後年スラップハッピーなんかがやってたのと似てるなぁとふと思った。

 キャプテン・ビーフハートってこれ以外にはザッパの「Bongo Fury」で一緒にやってるのくらいしか知らないけど、古くからの友人らしく、やっぱり芸術肌らしい。まぁ、このジャケットからしてもヘンだし、これって鯉?鱒?マスらしいけどね(笑)。

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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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