ツェッペリン解散後、最初に動いたのはやはりボーカリストでもあったロバート・プラントで、第一作目のソロアルバムはかなりの好評を博して日本公演も実現したというツェッペリン解散は哀しいけれど、プラントが見れたということで嬉し泣きしたファンは多かったはず。もっともその前にハニードリッパーズという覆面バンドでシングルが大ヒットするという出来事もあって、まだまだツェッペリンメンバーのソロ活動は安泰という趣も見られたが御大ジミー・ペイジに至ってはなかなかパッとした動きが見られず、先のハニードリッパーズにゲスト参加したり、ロニー・レインの救済のためのARMSコンサートに出演したり、映画「Death Wish」のサントラに曲を提供したりと何となくの活動程度で、ファンはまったくやきもきしていたトコロへ舞い込んだのが「ポール・ロジャースとバンドを組んだ」と言うものだ。

ポール・ロジャースもソロ活動で多少やきもきしていた人の一人で、丁度ARMSコンサートでジミー・ペイジと共演したことからやるか、ってことになったらしい。元々バドカンの時はツェッペリンのスワンソングレーベルからレコードを出していたりペイジもバドカンのライブにゲスト出演したりしていたので古い付き合いだったのもあったみたいだが。
さて、そんな事で出来上がったバンドが
The Firm。別に悪くはないんだけど、基本的にポール・ロジャースが作り溜めていた曲をバンドでやったと言うような出来映えでジミー・ペイジのあの強烈な作曲センスは目立っていない。この頃ジミー・ペイジはツェッペリン時代と同じような作曲方法でバンドに望むのを止めていたので、どうしてもこういう出来になってしまったとか…。またはかなりドラッグに溺れていたジミー・ペイジを救うためにポール・ロジャースが手を差し伸べていたのでポールの曲ばかりになったとか。
ま、それでも、だ。シングル「Satisfaction Guaranteee」や「Radio Active」なんてのはそれなりにヒットしたし、プロモビデオではテレキャスを低く構えてバイオリン奏法をしゃれで弾いている姿を見れてね、これがまたかっこよかったんだな。アルバムはかなりポール色が強くてジミー・ペイジ節は炸裂してこないけどさ。ところが一枚で終わらずにツアーをして二枚目「
Mean Business」まで制作したんだよな、このバンド。何となく新たなことにトライしようとしていたジミー・ペイジだけど、ポール・ロジャースという強烈なマルチプレイヤー/ライターと組むのはしんどかったみたいだな。多分人が良いので自分のエゴだけで進めることはなかったんじゃないかなぁなどと勝手な推測。
アルバムで聴くと、ザ・ファームはポール・ロジャースのバンドだなあと思います。
ライブを聴くとそれなりにペイジのギターも頑張っているのですが。
自分としては二人が揃う事でのケミストリーを期待していたのですが、ポール・ロジャースの個性に飲み込まれてしまった感じで勿体ないかなと。
実のところこの1枚で解散するかと思っていたら、2枚目出したのはびっくりでした。
うん、期待満点だったけどポールのマジックの方が強かったなんて当時誰も思わなくてねぇ、結果そうやって聴くと、なるほど、なら悪くないかも、って思えるけど、やっぱ過度に期待してしまっていたからねぇ。2枚目ってのも驚いたですね。