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フレ

Author:フレ
物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。

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Clodagh Simonds - Six Elementary Songs 

妖精交響曲

 ついでなので、メロウキャンドル繋がりで書いておこう〜っと。今書いておかないと多分絶対今後出てくる可能性が少ないだろうから(笑)。いや、メロウキャンドルでフロントを務めていたクロダー・シモンンズって人がいたんだけど、Evangelレーベルっつうところからリリースされた超マニア向けのクロダー・シモンズさんソロ作品♪なんとプロデュースにはあのトム・ニューマンを配した作品で、それだけでも英国マニアには受けるのだ。

 まぁ、実際そんな夢のようなお話は1997年に行われてリリースされたワケなんだが、多分この人の趣味なんだろうなぁこういうのは。まずジャケットからしてもかなり耽美的というか摩訶不思議な世界で綴られた小冊子的になっているし、しかもそれが青い色に包まれているから結構神秘的で妖艶とは言ったものだ。そして肝心の音世界…、トム・ニューマンの世界ってこういうのもいっぱいあるもんなぁ…。そしてクロダー・シモンズの趣味ってのはこういうもんだったんかな、と思える音。

 ようするに現代シンセサイザー的なドーンと流れるバックの音に歌や簡単な音が乗せられているもので現代音楽に近いかな。英国トラッドとかサイケとかそういう世界じゃないけど、ある意味もの凄くトリップしている音ではある。でもメロウキャンドルのトラッド的側面を削って残ったものってこういう雰囲気かもしれないなぁとか思うとあんまり不思議じゃないから面白い。

 CD屋でたまたま見つけた時があって、ラッキーだった。うん、リリース当時にね。へぇ〜ってな感じで飛びついたもん。聴いてちょっとがっかりしたけど、でもなんか凄く貴重なものを手に入れた気がして嬉しかった(笑)。

Flibbertigibbet - Whistling Jigs to the Moon 

 英国のフォークの奥の細道のその奥にある作品。そしてとてつもなく美しい音を聴かせてくれる、これこそ英国漁りの至福の楽しみとも云えるアルバム「Whistling Jigs to the Moon」を久々に聴いてみた。うん、Flibbertigibbetっつうバンド。いやぁ、これ書いただけでおぉ〜ってくる人はとってもマニアな方くらいだと思うので若干回りくどい説明はいるのかな。

Whistling Jigs to the Moon 抱擁の歌

 英国フォークの三大美神の最高峰を担うと思っているメロウキャンドル。奇しくもアルバム一枚で消え去ってしまい、その後の消息は特に聞くこともなくひっそりと散っていったバンドという印象が強いのだけど、実際にはフロントのお二人が仲むつまじく結婚してひっそりと田舎に戻ってしまった、とかもう一方はまた別の動きで…、なんて感じで90年代後期以降は結構研究が進んでいるので今じゃ結構色々調べて分かってる部分も多いんだろうね。

 そんなことでフロントのお二人が仲むつまじく、ひっそりと籠もって、更に南アフリカに移住したことで南アフリカでひっそりとリリースされたアルバム「Whistling Jigs to the Moon」、というか組まれたバンドがFlibbertigibbetってバンド。音はトラッド色の強いメロウキャンドル。あの浮游感というかサイケ感はないけど、流されるがままに心地良く気持ちを預けられる雰囲気は健在、そして恒例のダブル女性ボーカルによる天使の歌声もそのまま。見事にメロウキャンドルの継承としてもっとメジャーになってもよいでしょ、っていう作品だと思うんだけどなぁ。

 この後どこかのライブ盤「My Lagan Love」もリリースされているみたいだけどマニア向けのレーベルKissing Spellによるこの辺一連のリリースには実に驚かされたものだ。こんなもんどうやって手に入れるんだよ、ってのがいっぱい出てきて狂喜乱舞だったもんなぁ。機会があればこのアルバム,絶対お薦めしたいね。メロウキャンドル好きな人なら気に入るはず。うん。

Shelagh McDonald - Stargazer 

 英国のフォークシーンの中にはセプテンバープロダクションと呼ばれた一群がある。その辺の説明は同じシェラ・マクドナルドを書いているCottonwoodhillさんのブログサイトに詳しく載っているので是非一読をどうぞ♪なるほどなぁと思う説明で、納得です、はい。

スターゲイザー(紙ジャケット仕様)

 んなことでシェラ・マクドナルド。ファーストアルバム「アルバム」は1970年リリース、翌年にはセカンドアルバム「スターゲイザー」も颯爽とリリースしたが、そこから消息不明となっているソングライター。しかも英国フォークの雄達がこぞってセッションに参加しているということでアルバム制作のクレジットを賑わせるには十分な彼女、勿体ないなぁという声も多く聞かれるがLSDで隠居でしたか…。う〜む、フォークもロックもミュージシャンは大して変わらないのぉ…。

 まぁ、それはともかく、音的なトコロではもちろん英国のフォーク、というかシンガーソングライターっつう感じかな。アメリカのだと何となく鼻につく部分が大きいんだけど、英国のだとそういうのがなくて風景が目に浮かぶから好きなのかな。さすがに1970年代なので素朴っつう感じではなくってシンプルに敢えてこうしているというような印象で、歌声は綺麗に歌い上げるワケじゃなくってほんのり歌っているので暖かい感じでねぇ、秋色っつうよりも暖炉の蕎麦でギターをつま弾いてくれながら歌っているというような色合い。って難しい表現だよね。普通に聴いたら普通にシンプルなフォーク。

Spriguns - Time Will Pass 

 数々の英国フォークからフォークロックバンドあたりを彷徨っているとフェアポート・コンヴェンションというバンドの影響力の大きさには実に驚かされることが多い。それはもちろんサンディ・デニーの歌唱力表現力だったりリチャード・トンプソンのギタースタイルだったりデイヴ・スウォーブリックだったり、またはアシュレー・ハッチングスだったり色々なんだけど、音的な影響にしても見事にエレクトリックなロックとトラッドというものを結びつけた第一人者としての役割を果たしていて、代々までその影響力が残っている。凄いよなぁ…。

Time Will Pass

 そんなフェアポート・コンヴェンションを代表するサンディ・デニーに憧れて歌い始めたマンディ・モートン姫の率いるスプリガンスが1977年に放った二枚目のアルバム「Time Will Pass」を…。実はこの後の有名な三枚目の「Magic Lady」という作品、今だに入手してないことを思い出して(笑)、聴きたい聴きたいと思いつつすっかり抜け落ちてましたねぇ。それこそサンディに捧げるアルバムとして、またスプリガンスの最高傑作との呼び名も高いので聴かなければいかんですな。はい。

 で、話は戻ってセカンドアルバム「Time Will Pass」なんだが、もちろんマンディ・モートン姫の歌声がバンドを制しているんだけど、トラッドフォーク類のバンドとはもちろん大きく異なったこれも明らかにフォーク色の強いロックバンド。しかも結構ポップでカラフルというのが面白くて、この辺は時代が1977年というのもあるのか、良くできてる。ただ時代はパンクからディスコへ行こうとしている時なのでもちろんセールス的には全く見捨てられたものであることは想像に難くない…。そしてこの「Time Will Pass」というアルバム、なんつうか、ギターの音色が割とサイケな雰囲気で、そして結構ドラマティックな展開があったり、しっとりと聴かせたりしていてポップス顔負けのアレンジが施されているので聴きやすい。まぁ、どこかプログレッシヴ的展開も見せるんだけど、時代的にそこまでは難しいワケで、ドロドロさではなくサラリとまとめられている。結構かっこよいロックなので嬉しいね。カーヴド・エアーほどのインパクトはないけど、その辺のよりはよっぽど良いよ、これ。

 ああ、やっぱサードアルバム「Magic Lady」聴きたくなってきたな。黒魔術的なイメージを持たせているけど、その実きっとこんな感じに聴きやすい部分とハデに展開する部分とかが色々とあるんだろうな。マンディ・モートンがサンディ・デニーに捧げる怨念が集約されていると思うと楽しみ。昔はこれ聴いてもあんまりピンと来なかったけど今聴くと、こりゃ面白い、って思った。

Trees - On The Shore 

 あまりにもそのジャケットだけが有名になってしまったTreesのセカンドアルバム「オン・ザ・ショア」。ご存じのようにヒプノシスの手によるアートワークで、オリジナル盤でならば味わえるのだろう微妙なニュアンスの色合いというものが非常に重要な気がするのだが、なかなかオリジナル盤に出会えることもなく、また決して入手する出来る金額でもなく、高嶺の花なのだが、最近デラックスエディションな2枚組CDがリリースされたようなので、それならばかなりオリジナルに近い色合いが再現されているのではないだろうかと思う。

オン・ザ・ショア(紙ジャケット仕様)

 1970年リリースのセカンドアルバム「オン・ザ・ショア」。ここの所の一連のフォークとは少々異なり、これは完全にロックです。まぁ、フォークロックっつうか微妙な線はあるんだけど、これはロックだろうな、と位置付けていいと思うし、しっかりとバンド形態で演奏されているし、微妙なエレキギター…リチャード・トンプソンのような感じで頑張ってるんだけどさ、そういうのも含めてロックだよ。紅一点のセリア姫の歌声があまりにもトラッドフォーク的な歌声と歌い方なのでフォーク的要素ももちろん強くなるんだけど、フェアポートに成り切れなかった、でも頑張っていたらこうなりました、みたいな感じのバンドで、結構ツボを押さえていると思う。トラッド曲だけでなくってしっかりとオリジナル曲も違和感なく作られているし、長いアレンジを施している曲にしても飽きさせないようになってるしね。だからジャケットのインパクトに釣られて買った人でもそれなりに楽しめて質の高い音楽に触れられるレベルだから大丈夫でしょ。

 あぁ、英国らしいアルバムだなぁ…。ジャケットの雰囲気はもちろんだけど音もさ、モノマネから自身の音色を確立していくという感じでね、しかもそれが紛れもなく英国的な陰鬱度と共にしっとりと浸食しているんだもん。この辺はまだまだ浅く広い世界だけど、それでもこれだけ心地良く楽しめるんだからやっぱりこの深みは楽しい。そしてこのアルバムも全てが素晴らしい曲じゃないけど、良い曲がいくつかあって、例えば「Streets of Deny」とか「Sally Free And Easy」なんてのは多分ここのサイトに来ているロックファンは好きだと思うんだよね。良いんだよ、うん。

 ボーナストラック付き2枚組CD欲しくなってきたな(笑)。BBC音源とデモ音源が付いているみたいだけど、BBCは既にあるしなぁ…、全く商売上手なメジャーな配給会社は困り者だね(笑)。その分そこから入ってくる人には完璧に揃ったアイテムになるから嬉しいことなんだろうけど。難しいなぁ。

Dulcimer - Dulcimer 

 英国フォーク界の中でも一二を争う程のアルバムジャケットの美しさを誇るバンドと言えばこのダルシマーのファーストアルバムじゃないだろうか?非常に英国の荘厳さと気質を表現したアートワークはそれだけでも十分に名盤と呼ばれる資格を持ち合わせていたりするのだ。

ターンド・アズ・ア・ボーイ

 1971年リリースのファーストアルバム「ターンド・アズ・ア・ボーイ」。この後もう一枚、そして1990年代になって再結成して何枚かアルバムがリリースされているらしいんだけど、やっぱりこのファーストがダントツの出来映えというかインパクト。こないだまでの素朴でソフトなほのぼのとした女性が歌うフォークからは少々逸脱して、もっとフォーキーなロックというような激しさを持った三人組のアルバムなので、アルバムジャケットから思い起こす印象とは多分ちょっと異なる。基本はギターと歌なんだけど、ベースやマンドリン、もちろんダルシマーなどが積極的に絡んでくるところが激しさかな。歌声も静かな語り口調とは全くかけ離れていてかなり個性的な声と熱い魂を吐き出しているような歌というのもあるのでやっぱロックの世界に出てくるだけのことはあるアルバム。

 聴いていて思った…、デヴィッド・ボウイの最初期のアコースティック系の曲の雰囲気に似ているんだ。音とかの処理も12弦を思い切りリバーブ掛けて処理してるから質感が似てるし…と思ってクレジットをアレコレ見ているとプロデュースがラリー・ペイジ…?ん?キンクスのアレか?う〜ん、どことなくレイ・デイヴィス的な歌声でもあるし、キンクス的な面もある、か?あるなぁ(笑)。まぁ、やっぱりそういうのがあるから単なるフォークロックっつう枠には収まりきらないバンドなのは間違いない。

 いやぁ、アナログ盤は見かけたことないです。コピー盤ならあるけどオリジナル盤は知らない。見ても多分結構なお値段するだろうなぁ…、CDになってからもそれほど多く見かけないかもしれない。自分的にはやっぱり待ち遠しかったのでCDになってないかしょっちゅう確認していたアルバムのひとつで、発見した時は嬉しかったなぁ。音聴いて、ちょっと「??」って思ったけど(笑)。まぁ、いいじゃないか。

Anne Briggs - The Time Has Come 

 素朴なシンガーソングライターとしてはかなりメジャーな部類に入るのか、英国の森の奥深くを奏でていた女性はと言えばアン・ブリッグスじゃなかろうか。あのバート・ヤンシュとの交流の深さからサウンドで聴かれるシンプルで素朴な歌メロはアルバムをいつまでも名盤として語られ続けられる要素をたっぷりと持ち合わせている。

森の妖精(紙ジャケット仕様) コレクション

 1971年リリースのセカンドアルバム「森の妖精」。ファーストアルバム、というか60年代の活動を集約したアルバムがリリースされていたことはあり、そのジャケットもまた艶めかしくて、そして内容も更に素朴なカバー曲がメインで美しいんだけど、こちらのアルバム「コレクション」もまた素朴な点では変わらないけど単なるトラッドシンガーというだけでなく、自作曲やバート・ヤンシュとの共作なんかも併せ持っているというものでその筋では名盤。

 音的には、そうだなぁ、ギター一本をバックに素朴に歌うんだけど、なんつうのか、歌手って感じで森の中を誘ってくれるという感じではなく、いや、ここのトコロ一連のフォークシンガーはもうちょっと甘いというか柔らかさがあるんだけど、アン・ブリッグスはそこまで甘くないっつうか、そんな感じ。ある意味プロなんだろうけど、そういう感じがあるかなぁ。歌詞の使い方なんかも関係しているのかもしれないけど。

 一度日本でもCBSからCD化されていて、その時に入手したんだけどその後はなかなか再発されなかったみたいでアチコチの中古屋さんではCDでも結構高値で売っていたりした作品。この夏にどうやら紙ジャケでリリースされたみたいなので、音を聴く分には問題ないだろうし、それこそかなりマニアックにリリースされているみたいなので満足度高いんじゃないかな。内容もほっとする味があるしね。オフィシャルサイトでは結構細かくあれこれと書いてあるのでお薦め♪

Vashti Bunyan - Just Another Diamond Day 

 真の意味で英国伝承フォークソングを奏でていた人達、そして確実にそのスタイルでファンの心を掴み取り、永遠に愛されて止まないアルバムのひとつであるのがVashti Bunyanじゃないかな。素朴、英国的、伝統的な楽曲、そして何よりも優しい。このアルバムこそがトラッドフォークという世界を聴いてみたくなる、そして聴いてみた結果、出会えたことに至福の歓びを感じるに相応しいアルバム…。

Just Another Diamond Day

 う〜ん、褒めすぎなんだけどさ(笑)、それくらい最高の作品なのだよねぇ。Vashti Bunyanの1970年の唯一の作品「Just Another Diamond Day」、だったけどこないだセカンド「Lookaftering」が唐突にリリースされたな。優しいフォークギターとVashti Bunyanの素晴らしく優しくて素朴な歌声が絡み合って奏でているだけの音で、もちろん多少の彩りを与えるためにフィドルやピアノ、バンジョーやマンドリンなどが華を添えるけど、基本的に歌とギターだけ。そしてここにもフェアポート人脈はしっかりと根付いていて、この後のフェアポートを盛り上げていく重要な一員となるデイヴ・スウォーブリックとこの世界では有名なサイモン・ニコルのサポートもしっかりとクレジットされているのだ。単なる歌の綺麗なお姉ちゃんではなく、しっかりとそのフォークの世界の筋では実力を示していたからこそこういう人脈を生み出したんだろうから、やはり並みではない。

 アルバムジャケットの素朴な雰囲気がそのまま音に出ているのでこの忙しい世の中の時代から切り離れたところでボーッと聴いているとホントに全てを忘れ去れるような感じになるので、日だまりの午後なんかにいかが?って感じ。そういえばこんなのも紙ジャケでリリースされるようになるとは実に素晴らしい国だ、日本は。もちろんアナログでは見かけたことのなかった一枚で、その存在ですら割と伝説的だったし…、まぁ、セールス的には全く振るわなかった一枚としても有名で、だからこそレアアイテムだったんだろうねぇ。CDになるのも結構遅くて、なかなかCDでリリースされなかったもん。だから全然聴けないままでさ、だから最初に英国でCD化された時にあちこち探し回って入手したのが最初。聴いたらノックアウトされた(笑)。いや、ほんと素晴らしいアルバム。英国フォーク界広しと言えどもこれほどの作品はなかなかないのでは?と思えるくらいだね。

Spirogyra - Bells. Boots and Shambles 

 う〜ん、秋の夜長という理由にかこつけてなんとなく英国トラッドフォーク系にハマってきました。そんなところにやはり美しい女性の声と軽やかなフォークと言えば思い出すのはこちら。

ベルズ、ブーツ、アンド・シャンブルズオールド・ブート・ワインセント・ラディガンズ

 1973年リリースの三枚目のアルバム「ベルズ、ブーツ、アンド・シャンブルズ」。ファースト「セント・ラディガンズ」が1971年、セカンド「オールド・ブート・ワイン」が1972年なのでコンスタントにアルバムをリリースしてきたとも云えるバンド…っつうか正確にはユニットだな。ご存じバーバラ・ガスキンとマーティン・コッカーハムの二人によるもので、結構躍動感と起伏のあるフォークソングが多くて、淡々とという感じよりももうちょっと色のついたアルバムという感じなのが三枚目の特徴か。まぁ、ゲストメンバーには色々と呼んでいるけど、ちょっと驚いたのがフェアポートのデイヴ・マタックスがドラムを叩いていたってことかな。どこかで聴いたようなドスドスしたドラムだなぁと思ったら彼だった。好きなんだよね、この人のドラム。このアルバムの中では数曲も叩いてないけどさ。だってドラムの入ってる曲少ないモン。

 しかしバーバラ・ガスキンの歌声というのは美しいものだ。透き通る声に近いので天上を崇めるというような気持ちになる感じ。一方のマーティン・コッカーハムが結構曲者なんじゃないかなと思うんだけど、単なるフォーク野郎に留まらないキャパの広さがあって、ヘタしたらロックでも結構よかったのかも、と思うような感じがする。今どうしてるか知らないけど、妙なバンドだなぁ、と。単に英国切っての美しいフォークっつうんじゃなくってねぇ、結構クセあるよ、この人達。

 今は結構簡単に三枚とも入手できると思うけど、前はなかなか見つからなかったな。CD化されてからは割と良くなったけど、その前はキツかった。絶対枚数が少ないんじゃないかなぁ、ファーストとかはあんまり見かけなかったし。B&Cレーベルからのリリースで配給はポリドールなのかな?多分そうだと思うけど、だから割と再発でもしっかりしてたのかもしれん。

Tudor Lodge - Tudor Lodge 

 英国音楽探求の旅に出ると最初の方で出逢うこととなる名盤というものがいくつかある。もちろん入る人それぞれに道は異なるのだろうが、多くの人はこのバンドには割と早いウチに出会うこととなると思う。Tudor LodgeMellowcandleSpirogyraという三美神による心洗われるほどに美しく落ち着いた雰囲気を堪能できる英国サウンドもそうそう見つからない。素朴な音で聴く者を和ませるVashti Bunyanという手はあるけど、まぁ、いいじゃないか、秋ってのはこういう素朴で美しい音を聴くには実に心地良いのだから。

Tudor Lodge

 1971年リリースのちょっと前までは唯一のアルバムとして名高く、そして非常にレアな貴重盤としても永い間知れ渡っていたアルバム。理由はもちろん詰め込まれた素朴なサウンドの美しさもあるが、ヴァーティゴレーベルの6面開き変形ジャケットによるリリースというところも大きい。よってオリジナル盤はかなりの覚悟が必要なお値段で出回っているみたいで、何回か見かけたけど、いやぁ、とてもとても…。で、自分的には90年代のCD再発シリーズで入手したので割と聴くのはラクだったからよかった。今じゃ6面開きアナログ200g盤にてそのままの形で再度リリースされているのだから恐ろしい。CDの紙ジャケだけでは飽き足らないと見える…。まぁ、そんな伝説ばかりが先走るので英国好きになってからは大体の人が早めに通るものだろうってことだ。

 中身はねぇ、ホントに三人によるフォークバンドなので派手さを期待してはいけないし、サイケさもそんなにあるワケじゃないし、ちらりと言われるようなアシッドフォークってこともない。本当にフォークサウンドで、そこに細々とした小技の効いた楽器の音色が被さってくるくらいのもので、美神と言われるもののその実男性が歌う歌も多く、女性の歌だけで彩られているメロウキャンドルとは大きくことなる。どっちかっつうとトレイダー・ホーンみたいなもんだと思うけど、まぁ、あそこまでではないか。うん、クリムゾンの小曲あるじゃない?ああいうのがいくつもいくつもあって、それがフォークで形作られているっていう感じで思ってもらえれば良いのかな。雰囲気的にはね。

 驚くことに1990年代末になってからすっかりおじさんとおばさんになってしまった元メンバー二人によるセカンドアルバム「It All Comes Back」がリリースされているようだ。もっとも一般的なファンはこれを認めるかどうか知らないが、基本的に変わらない音楽性っていうから凄い(笑)。いや、まぁ、そうだろうけどさ。

Pink Floyd - The Division Bell 

 秋の夜長にぴったりと似合う音楽、いやぁ、いろいろあるし、似合うかどうかは人それぞれだけど、割と何も考えずにボ〜ッと聴けて爽やかのものと言えばこんなのどうかな、と。

対 驚異 p・u・l・s・e(紙ジャケット仕様)

 今でもロジャーのいないフロイドってのは気の抜けたコーラという状態としか思っていないのでもちろんマジメに聞き込んではいなかったアルバムだし、当時の話題以外に取り立てて期待してもいなかった作品。ギルモアフロイドって音楽的には非常に爽やかで綺麗な音を奏でて雰囲気を創り上げるという面では実に優れたバンドで、そこが一般人にもかなり受け入れられた理由だろうし、風格のある雰囲気のあるというのが売りだったんだよね。一方ロジャーが入っていた頃はそこに毒があったから軽くはならなかったというロックたるトコロがあったワケで、まぁ、それがこの「」という作品ではもう顕著に違いが表れたってトコかね。

 まぁ、ギターのトーンや曲の雰囲気、風格、そしてリスナーをゆったりとした気分にさせる曲調、雄大なスケールで迫ってくる雰囲気ってのがこれまた良いんだよねぇ、きっと。他にこういうバンドって見当たらないのも圧倒的な面だし。そしてこの作品ではもちろんヒプノシスのアートワークが何種類も市場に溢れ、どれもこれもがさすがと唸らせる芸術的なものだし、個人的にはなんと言ってもヒプノシスが動く映像にも着手した「High Hopes」というシングルのPVに芸術性の高さを覚えたもんだ。やっぱり動いても映像の切り方はヒプノシス。素晴らしい作品だなぁと。多分今でもPVでは最高の出来だと思ってるもんね、これ。曲も凄く良いけど、相乗効果。そういえばナイトウィッシュが最後のライブでこの曲をカバーしていて、結構驚いた印象がある。

 しかしホントにゆったりと心をおおらかにして聴ける音楽だな…。ギターのエフェクトが心地良いのが大きい。効果音もあるけどさ、そういうバンドじゃなかったハズなのにそういうバンドになっていったってのは予期せぬ展開だったのかもしれないけど、結果良かったんだろうな。この後のツアーからはDVD「驚異」がリリースされているけど、これもまたスペクタルな空間を演出した見事なライブで、完全にアート集団と化しているピンク・フロイド。そこで「狂気」をやっていても全然狂気が宿っていないと言うのもどうかと…。ま、そういうことを言う時代はライブ8での再生劇によって終わったんだけどさ。

Maggie Bell - Live At The Rainbow 1974 

 ようやく週末…、今週も大変よくアルコールに付き合った一週間だったもんだ。このブログのネタも少々途切れてしまったのが残念なんだけど、まぁ、またガシガシ書くから大丈夫でしょう。ちょこっとテーマを見失っている面もあるんだけど、多分皆が皆楽しめる内容をどんどん持ち込んでくる予定。まぁ、気分次第なので突然訳の分からないモンが登場することもあるでしょうが…。

 さて、そんなことで先週くらいに中古CDショップであれこれ物色していて結構CDを入手してしまったのでその断片も一部紹介しながらまだまだ書き連ねていこうかな、と。

Coming on Strong Live at the Rainbow, 1974 Live Montreux July 1981

 マギー・ベル。英国スワンプの女王と呼ばれたボーカリストで、古くはストーン・ザ・クロウズというバンドのフロントを張っていた女性で、その歌声はジャニスよりも太く、魂はジミヘン並み、とは言わないがかなりソウルフルな歌を奏でる人ですな。で、そのバンドが1973年にギタリスト感電死という悲劇を迎えるに当たってバンドは存続を頑張るモノのやっぱり解散に追い込まれたようで、その後すぐにマギー・ベルはソロ活動を開始。恒例のレコード会社の思惑なのかと思うけど、まぁ、それでも良いじゃないか。ってなことでニューヨークで録音したファーストアルバム「Queen of the Night」が有名。その後は英国に戻ってセカンドアルバム「Suicide Sal」というこれまた名盤が登場するんだけど…、なんてったってゲストにジミー・パイジがいたり、フリーの曲なんかもカバーしていたりしてなかなかマニアには喜ばしい作品なんだもんね。それが1975年のリリースなんだけど、その前の1974年にロンドンのレインボウで行われたライブの様子を収録していてあるのが二枚組のライブ盤「Coming on Strong」。

 一枚目はストーン・ザ・クロウズの1972年のライブで、正に時代を象徴するかのようなフリーアドリブに覆われたブルースロックらしい混沌としたライブが入ってるんだけど、この良さはまた次回ってことで、二枚目に入っているマギー・ベルのライブ。これがまた面白い。この人曲作りにあまり比重を置いていなくて歌えれば良い人なのでガンガンとカバー曲が入ってくるのが嬉しいね。フリーの「Wishing Well」なんてのもかなりくだけて歌ってるし「I Saw Him Standing There」っつうビートルズお決まり曲とか、後はメドレーで色々な往年の曲のカバーがあって、これも聴き応えあるね。ポール・ロジャースもそうだけど上手い人はどんなの歌ってもやっぱ自分のものにしていて、違和感なく、そしてかっこよく聞こえるもんだ。

 かなりソウルフルな歌声なので、好みは分かれるかもしれないけど英国から出てきた女性版ポール・ロジャースという感じで聴いてみるとなかなかよろしい。今でも元気らしいのでもしかしたら地元のパブとかで歌ってるのかもね。

Fairport Convention - 2007 Liege & Lief BBC Live 

Live at the BBC Liege & Lief

 ついこないだの8月10日になんとも驚くべき再結成が成されていたのを全然知らずにいたのだ。もちろん英国でのお話なのだが…。英国きってのトラッドフォークバンドとして名高いフェアポート・コンヴェンション。その栄華は60年代末期から70年代前半にかけて、もちろん黄金のメンバーが在籍していた時期でボーカルにはあのサンディ・デニーを配していた頃だ。以前にもアルバム「Liege & Lief」というのは紹介しているんだけど、知らない間にそのデラックスエディションがリリースされてた。スタジオアウトテイクが5曲とBBCセッションから5曲ってことらしい。アウトテイクは結構気になるなぁと思いながら今のところ舌なめずりしている状態(笑)。

 それからもうひとつ同じく今年になってからリリースされていたことに全然気付かなかったんだけど、フェアポート・コンヴェンションのその黄金時代のBBCセッションを丸ごとまとめた4枚組CD「Live at the BBC」がリリースされていたんだなぁ。これがあればこの頃の変化とかサンディ・デニーとバンドの素晴らしさってのは多分実感できるんだと思う。そんなにマイナーなバンドじゃないけど、あんまり情報が入ってこないってのはなかなか後が大変だ。もちろん国内盤なんてのは期待できないので当然英国盤ってことになるんだけどさ。このBBCセッション、かなり豊富な収録なので多分買うだろうなぁ…、三枚目とか凄く気になるもん。

 そうそう、それでこないだの8月に何が行われたかと云うと、フェアポート・コンヴェンションの黄金期のメンバーが揃ってなんとアルバム「Liege & Lief」を丸ごとライブで演奏して、しかもそれがしっかりとBBCラジオで放送されたってことだ。メンバーはSimon Nichol、Dave Mattacks、Richard Thompson、Ashley Hutchings、Dave Swarbrick、Chris Whileってとこで、もう言うことなしに円熟しきったプレイとサポートで凄いの一言。ボーカルはもちろんサンディがいないので別の人なんだけど、それがまたかなりサンディに近い歌い方をする女性で、声質もどことなく似ているし、もちろん英国の暗さってのも持ち合わせているので全然違和感なく楽曲にマッチしているので、凄く感動的なライブになってる。そもそもが名盤とされていアルバムが今この時代にこんな風に素晴らしい面子でプレイされるってのは本当に驚くばかり。フェアポート・コンヴェンションってのは毎年クロップレディ・フェスティバルっていう自分たちの過去を楽しむイベント+もちろん新風も入れ込むというものを開催しているので、過去のメンバーが参加することも珍しくないんだけど、こんな風にアルバム丸ごとをプレイするなんてのはなかったことだと思うので、かなり斬新だし、刺激的。メンバーもそうだったろうなぁと。いやぁ是非オフィシャルリリースしてもらいたいライブだね。