Cocteau Twins - Treasure

 天使っているのかな。唐突にワケのわからんこと書いてるが…(笑)。もちろん象徴としての天使って意味で良いんだろうけどさ。昔「天使とデート」っつうエマニュエル・ベアール主演のストーリーがすごくくだらない映画があって、一発で惚れたんだけど、そういうイメージなんだろうな。自分に今まで天使って人いたかなぁ…、と思ってみる…うん、いるな(笑)。そうか、天使っているんだ(笑)。そんなくだらない話はどうでも良いのだが、音楽の世界にも「天使の歌声」と呼ばれる美声の持ち主ってのは何人かいるワケで、人によっては思い出す歌手が違うんだろうね。まぁ、キャッチフレーズの問題だからいいんだが…。

 何度も書くんだけど1980年代序盤ってのは音楽シーンが目まぐるしく変化した時期で、ポップスの世界ではMTVの台頭でそれこそ様変わりをしていた時期。英国に於いてもメジャーシーンで活躍していたポップスターの名は何度かこのブログでも取り上げたんだけど、全く同じ時期、同じ英国のアングラシーン…ってもメジャーに出てきているのもあるけど、いわゆるニューウェイブ系のアングラシーンも実に革新的な世界が繰り広げられていて、こちらは表の華やかさとは全くかけ離れた世界が存在していたのだ。

「耽美系」

 今書けばそういう言い方になるのかな。いわゆる4AD系のサウンド。4AD=レーベル名なんだけど、ひとつのジャンルを確立しているのだ。自分もそれほど詳しくないけど改めて聴いてみるとこんなのもウケていたんだ…とかなり不思議になる音。いくつかあるので日を追って順に書いていこうかな、と。

Treasure
Cocteau Twins - Treasure Treasure
Cocteau Twins - Victorialand Victorialand

まずは代表的なものとしてコクトー・ツインズがあるよね。アルバムでは最高傑作と言われている1984年リリースの「Treasure」って作品が完成度高いみたい。音的な説明だとねぇ…、歌は正に天使の歌声と言われるエリザベス・フレイザー姫のケイト・ブッシュのような美声がアルバム全編を覆っていて、且つディアマンダ・ギャラス的な多重録音による効果と深~いエコーをかけたエフェクトに彩られたなんともまぁ艶めかしい歌なワケで、決してポップではないけれど、どこか聴きやすいホントにまどろむ歌。バックの音は機械的なドラムマシーン的な音でリズムがゆっくりと叩かれて、他はもう効果音みたいなもんで、コレをロックとするかどうかっつうのはちょっと別の話なんだが…、詩的に書いてみると、明るすぎない三日月夜に湖を見ながら濡れた木々から滴り落ちる滴が月明かりと交わる…そんな雰囲気の音。…わからんよな(笑)。

The Stone Roses - Second Coming

 1980年代の英国ニューウェイブサウンドの波から始まった流れはジザメリやスミスなどの完全にスタイルを確立したバンドからアングラなものまで様々なバンドを生み出しひとつの大きなシーンを形成していたけれど、1989年、ひとつのバンドがデビューしてから今までのモノ全てが古くなってしまった。

Second Coming The Stone Roses
The Stone Roses - Second Coming Second Coming

 ストーン・ローゼズ「Second Coming

 ファーストアルバム「The Stone Roses」のインパクトはさぞや強烈だったようだが、個人的にはそれほど入れ込む理由はないなぁ。ただ、時間が経ってから聴き直したりしてみるとやっぱり時代的な中では凄かったのかなと思う面もあるので、当時ハマった人には凄いインパクトだったんだと思う。周囲にもそう言うヤツいたしね。で、今回はそれから5年半後にモメにもめてようやくリリースされたセカンドアルバム「Second Coming」。さすがに同じバンドでもファーストとセカンドの間がこれだけ間が空いているとサウンドが根本的に変わるものだ。ファーストの頃のような音はほぼ鳴りを潜めており、もっとハードにドライブしている感じが多い。それは多分二曲目の「The Stone Roses - Second Coming - Driving South Driving South」の印象が強いからだろう。ローゼズっつうバンドがこんなのやるの?って思うようなサウンドで、俗にツェッペリンぽいと言われるのだが、まぁ、それは置いといてもグルーブ感というものはこのバンドの場合かなり凄いものがあるのは事実で、ファーストの頃からしっかりと打ち出されていたワケだが、それがセカンドでは更に強烈になったという感じかな。みんな楽器が上手くなったっつう言い方もある(笑)。「The Stone Roses - Second Coming - Daybreak Daybreak」のベースラインと曲のアレンジなんてのはかなり顕著なもので、時代性とか一切関係なしに自分たちが時代性だとでも言わんばかりに音を創り上げている。ただ面白いのはどれもこれもどこから切ってもやっぱり英国の伝統的な音を継承しているなぁというのがよくわかるんだよなぁ。そういうところが面白くてさ、だから時間が経つと聴ける作品になってくるのかもしれないな。

 結局バンドはこのアルバム以降集まって演奏することもなく解散したらしい。もう少し上手くやってればもっと稼げたのだろうが、もう十分なのかな。イアン・ブラウンは結構ソロでやっているみたいだけど、やっぱり昔の名前でやってますって感じだし、しょうがないんだろうなぁ。しかし英国にはこういうシーンを切り開くバンドが何年かに一回出てくるっていうのが素晴らしいね。

The Jesus And Mary Chain - Psychocandy

 ノイズの中で甘味なメロディを奏でるという音楽手法は別に英国で始まったモノでもなく我が日本でもアングラシーンでは行われていたものだと思うが、英国のそれは決してアングラなままに終わらずにしっかりと世界に訴え出る程のインパクトと洗練された音を持っていたようだ。そしてそのような本来ならマイナーであるべきサウンドに興味を持っている若者が如何に多かったかということも音楽業界からすると驚きの動きだったことも確かで、まだまだ商業音楽だけという固定化された印象から徐々にニッチな音楽性にこそ根強いファンが付くという分散化された世界が始まったワケだ。

ダークランズ

 で、ソニック・ユース、マイブラと続いてきたのだが、その前に既にノイズとメロディ、そして耽美的なムードを売りモンにしていた英国のグラスゴー出身のバンド、ジーザス&メリー・チェインというネーミングまで印象的なバンドが存在していた。アルバムデビューは1984年と一方では80年代ポップス全盛期に全く裏を行くこのようなサウンドで世界に出てきただけのことはあって相当のテクニシャン、とは云えないのが面白い(笑)。ある意味雰囲気だけ、かも。ただねぇ、これ、凄い面白いんじゃないかな。一辺倒な調子ではなくってノイジーなものもあれば耽美的なムードのもあるという使い分けがアルバムの中でよくできている。演奏スタイルはかなりラフな印象だけどその分ロックだなぁ、と。パワー感じるモン。あぁ、アルバムのタイトルは「サイコ・キャンディ」ね。一曲づつこれがあれがと云えるほどよく知らないのだけれど、なんか凄い。別にハードロックやロックンロールだけがエネルギーを伝える手段じゃないってことがよくわかるし、新しい手法に乗っ取っての問題提起、みたいなね、そんなエネルギーを感じるよ。似たような…と言うか本来の原点であるディス・ヒートが既に提示していたことではあるけれど、時代に合わせた彼等の登場は全くナイスなタイミング。

 当時英国の中ではデュランデュランワム!みたいなヒットチャートを賑わすポップス勢と相反してこんなバンド群が水面下で一杯出てきていたんだよなぁ。中でもザ・スミスなんかはヒットチャートに曲を送り込んでいたし、ジザメリもきちんと英国チャート一位を獲得していたりするので、英国の中では実はその辺の線引きなんてのはないのかもしれない。当時子供心ながらにあれこれとまとめて聴いていた時は変わった音だなぁ、あんまり好きじゃないや、みたいな音の代表的なものでもあったけど、時間と共に解決していく音だったんだねぇ。そういうのって他にもいっぱいあるからさ(笑)。だから今見直す80年代ってのはなかなか面白いかも。

My Bloody Valentine - Isn't Anything

 ニューヨークアンダーグラウンドサウンドの雄でもあったソニック・ユースのメジャー出現よりも若干先駆けてアイルランドのダブリンからとんでもなく先駆的というか退廃的というか不思議なサウンドを持ったバンドがメジャーシーンに躍り出てきたのが1988年。バンド名をマイ・ブラッディ・ヴァレンタインと呼ぶ。バンド名を見ると凄くかっこいいんだけど、普通に聴くとB級映画のタイトルみたいにも見えるのだが、実際は後者の意味で命名されたらしい。そしてこの頃の英雄バンドにありがちなのだが、アルバム数枚で沈黙していまうパターンで現在は商売する側は一生懸命色々なアイテムをリリースしているもののバンド側からの新しいリリースは特にない様子。まぁ、若者がメガヒット作品出してカネを手に入れてしまうともう何もしなくてもよくなるワケだから、そうなるんだろうなぁ、羨ましい(笑)。

Isn't Anything Loveless

 さて、そのマイブラの作品はアルバムでは二枚しかリリースされていない。それまでのシングルやミニアルバムなどをまとめたアルバムもあるので、興味があればそれらも聴くべきだろうが、まぁ、そこまでのファンでもないなぁ、ってことでまずはファーストアルバム「Isn't Anything」なのだが、ノイズまでは行かないんだけど、結構ハードなディストーションギターが全編を占めていて、そこにチカラのない歌が被さってくるんだけど、このメロディがかな~りポップで良いのかな。何処か本能のままというようなサウンドなので心地良いっつうのはある。ソニック・ユースとはまたちょっと違ったクールなサウンドでね、もっとおしゃれっつうか洗練されているっつうかやっぱ英国的なトコロなんだろう。当時から割と変わった存在ではあったんだけど、時代を経て2000年になる頃には伝説化されているバンドのひとつで、英雄視されているみたい。一時期CDも全く手に入らない状況だったにもかかわらず、というかその時代にプレミアが凄いついていて、それで人気があるってことに気付いたのか伝説化されたみたい。結局今では再発されているはずだけどさ。

 クリエイションレーベルからのリリースなんだけど、この頃クリエイションとか4ADとかチェリーレッドとか色々と英国ならではの面白いレーベルがあって、個人的には音に興味のあるモノはそれほどなかったんだけどインディーズ的なレーベルシーンってのは面白いなぁと思って横で見てた。やっぱり60年代から変わらずにレーベル毎の個性ってのがよく出ているし、こだわりを持っているってのが良い。そしてしっかりとその中でもレーベルを支える売れるバンドを出すってのも面白かったしね。マイブラもそんなひとつのバンドだろうな。CD一枚40分ってのも良い。セカンドアルバム「Loveless」も路線は同じ作品で1991年にリリースされているけど、そこでこのバンドは沈黙に入る。立て続けに聴いていると飽きるものだが、単発でたまに聴くと凄くかっこよかったりするから困りモノだ(笑)。

Sonic Youth - Goo!

Goo ダーティ
Sonic Youth - Goo Goo
Sonic Youth - Dirty Dirty

 遅れてきたパンクス=オルタナティヴロックとして定義されたのは1990年代になってから、それは多分にREMニルヴァーナのハードでグランジなスタイルによるものから同一視されてきたものだが、ニューヨーク出身の面白いバンドがひとつある。ソニック・ユースというバンドだが、そもそも1970年代のニューヨークパンク=テレビジョンパティ・スミスラモーンズなんかをリアルタイムでライブを見ていた輩がその後すぐに結成したのがこのバンドの始まり。即ちメンバーは今では50歳前後だっつうことだ。1990年代においても当然30代に入っていたワケなので他のグランジ系バンドなどとは大きく隔たりがあったのだ。言い換えると70年代からバンドをやるもののインディーズでのアルバムリリースレベルに留まっていて、決してメジャーには躍り出ることなくニューヨークのアートシーンからドサ回りをすることで地道なファンの拡大をしていたということだ。日本のパンクバンドにライブハウスツアーを同じようなものだろうか。しかし90年代に入ってから煌びやかなロックに終止符が打たれ、その時に退廃的なサウンドが全面に出てきたワケだが白羽の矢が立ったのがソニック・ユース。そりゃ、そのサウンドで十数年もライブを回っていてインディーズながらも実験的なアルバムを数枚リリースしていたワケだから、声かかりやすいわな、と。で、メジャー契約したのがなんとゲフィン。

 …と今なら語れるストーリーだけど当時は全然情報なくって、とある時に知り合った女の子に凄くかっこいいバンドあるよ~って言われてCD貸してもらったのが最初でこのバンドを知った。当然すぐCD買いに行ったんだけどね。それが「Goo」ってアルバム。今でもたまに聴くけど斬新。最初からクールなノイズと実験的サウンドはするんだけどその辺が完成度高いのかえらく聴きやすいワケよ。激しく叫べ~っていうのじゃなくて、ノイズとは言えどもホントにノイズまみれというわけでもなくって凄くバランス取れてる。ギターの音にしてもベースの音にしても全然メジャーな音じゃなくって、それがまたナマナマしくって良いんだけどさ。初っ端の「Sonic Youth - Goo - Dirty Boots Dirty Boots」とかやっぱかっこよいもん。ベース、ってそういえば女性なんだよね。で、このキムが歌も歌っているんだがヒステリックっつうか世の中ナメてる、っていうような歌い方で面白いし、パンキッシュ。パンクっつうかノイズっつうかグランジっつうかまぁ、オルタナティヴな音。これはねぇ、一時期相当聴いてたからどこかエロティックな思い出もあったりする。うん、このCD教えてくれたお姉さんね(笑)。

 この後の「ダーティ」っつうアルバムも結構聴いたなぁ。この二枚が完成度高いと思うし、今では廉価版出てるくらいだからさ。「Goo!」はデラックスエディションもリリースされているみたいで時代が一回りすると色々と面白いことあるんだなぁ、と。ジャケも良いし、音も新鮮だし、さすがニューヨークの音、というのは貫かれていると思う。

Madonna - Like A Virgin

 ついでだからもう一人アメリカを象徴する女性も紹介しよう。…言い方が適当じゃないな。アメリカンドリームを手に入れたアメリカ女性を紹介しよう、の方が良いのかな。いわずとしれたマドンナ、だね。イタリア移民のアメリカ人なのに今ではロンドンの住民という、世界で最もパワフルでエキサイティングで商売の上手い女性。先日も日本公演を行って素晴らしい賛辞ばかりを聞くことが多いくらいに完璧にショウを演じるパフォーマー、そして年と共に顔の表情が全く動かなくなってくるという話も一方では聞きつつも、そこもプロに徹するパフォーマーの生き様として受け止めていこう、確かにシワだらけのマドンナは見たくないかもしれない…。いや、実際あまりこだわりはないけど、常にシャープな印象を打ち出している彼女のプライドからしたらそれは気になることだろう。だからまぁ、いいのだが。何を書いているのかわからない人は幸せな人です。なんでもおでことかしわが寄るようなトコロには動かないようにするクスリがあって、もっぱら美容業界では当たり前に使われているものらしい。まぁ、そういう商売だからねぇ…。

ライク・ア・ヴァージン no image

 さてさて、そんなマドンナが最初にアメリカンドリームを手に入れた作品に戻ろう。こちらは1984年、云わずと知れた「Like A Virgin」を収録したセカンドアルバムだね。当時滅茶苦茶センセーショナルになったプロモビデオが印象的で、髪型からアクセサリーからバンダナ、ファッションなど全てに至るまで世界中にマドンナコピーを生み出した社会現象のひとつでもあったね。日本でも当時のマドンナをコピーしまくっていた人は多かったもんね。レベッカのノッコとか本田美奈子とかが有名かね。まぁ、それはともかくとしてそんなマドンナの大ヒット作、コレもまたたくさんヒットチャートにシングルを送り込んだものだ。



 「Like A Virgin」はねぇ、ちょうど「Virgin」っつう言葉に敏感な時期に売れたのでどこか恥ずかしいような気持ちで聴いていたな(笑)。で、「Like」が付くってコトは既に違うワケで、その頃の気持ちに戻りたいってことだろ、みたいな…う~ん、なんか大人~。そう言う意味でも彼女のシングルは楽しませてくれました(笑)。音?いいんだよ、もうそういうもんなんだから。「Hey!」の一がいつも違っていて、それが可愛らしいなぁ、と今でも思うのだが、覚えられない。「Material Girl」はねぇ、モロにマリリン・モンローのパクリだったからわかりやすかったけど、凄く綺麗だなぁって思ってね。音?いいんだよ…じゃなくて、これはシャープで結構好きな音だったなぁ。サビが長くてメロディックだからいいね。それから…「Dress You Up」も昔はよくディスコみたいなトコロでかかってたよな。アルバムには入ってないけど「Into The Groove」とかさ、映画のサントラに入った「Crazy For You」とか同じ時期に色々出していてとにかくどれも聴いてたなぁ、果たして好きで聴いていたのかどうかはわからんが、多分色気に惑わされたんだろう(笑)。この頃にもちろんファーストアルバムへも遡って聴くワケだが、当然セカンドの方が好き。これ以降は逆にほとんどまともに追いかけてないっつう薄情さ(笑)。まぁ、今に至るまでほとんどのアルバム聴いてるけど、何回か、ってくらいだもん。やっぱ栄光の80年代は凄いね。

 しかしマドンナもほとんどiTunesにないんだねぇ…やっぱダメだな、こりゃ(笑)。そうそうこの後マドンナって遊びまくっていて、アチコチに変な友人を作ったりしていたようで、驚くことにソニック・ユースなんかとも友人だったっつうから凄い。あとは少年漁りとかさ(笑)。マイコーと共にヘンな人ですな。

Bruce Springsteen - Born In the U.S.A.

 アメリカの象徴と呼ばれる人は色々なジャンルに様々な人がいるワケだが、たしかにどれもこれもがアメリカの象徴=アメリカ人~ってのがもの凄く強いのが多い。音楽の世界でアメリカの象徴って誰だろう?これもまたたくさんあるしどれが、ってのは云えないよなぁ。ただ、時代を少しづつ区切っていくとクローズアップされるアメリカンアイコンってのは羅列できてくるのかな。もちろんここで書き連ねられるほど博学ではないので適当な想像で進むのだが…。バブリーな時代に突入する豪華派手絢爛の時代となった1980年代初頭、そのアイコンは確実に一時代を創り上げたと云える。

ボーン・イン・ザ・U.S.A.(紙ジャケット仕様) THE”LIVE”1975-1985(紙ジャケット仕様)

 ブルース・スプリングスティーン「ボーン・イン・ザ・U.S.A.

 いやぁ、リュウさんトコでこれ書いているのを見かけて、完全に自分の記憶から消え去っていたことを思い出してえらく懐かしくてさ。個人的に言ってしまえば取り立ててこのアルバムに影響されたとかもの凄く好きだとか言うのは実は全くない。どっちかっつうと斜に構えていた時代だったのでなんか暑苦しくていやだねぇ…みたいな部分もあったんだよな。もちろんその心の叫びっつうのはわかっちゃいたんだけど素直に認められないことこそがスタイル、みたいな感じでさ(笑)。まぁ、いいじゃないか、若かりし頃は色々と突っ張るもんなんだよ。良いモノを良いと言わずに自分のロックを探す、ってところだな。格好良く言えば、だけど(笑)。

 で、当然ながらアルバムをまとめて聴いたことはない、と思う。いや、あると思うけど全部覚えてないし今持ってないからさ。ただ、当然ながらタイトル曲のインパクトっつうか、これは世界を制した一曲だし、これこそアメリカの象徴!っていうかっこよさはあったよなぁ。それをボスのあのむさ苦しい…という否定的な言い方ではなく肯定的に書くと、魂を込めた全身全霊で熱い心を訴える叫びの歌は万人モノ心に訴えかけるモノがあったのだと思う。否定的な自分ですら陰では聴いていたし、興味のない人でもやっぱりそういう部分はあったと思うし、それこそが人間だと思うから。だから凄い売れたんだろうな。好みかどうかと言えば好みではないけど、きちんと伝えたいことを伝えている人だ。

 実は陰ながら多数のアルバムを聴いていた。初期のモノからこの後のライブ集大成の作品あたりまで、それからアンプラグドやNYテロ後にその想いを込めて作られたという「The Rising」など割と聴いているんだよね。でも自分的にスプリングスティーンが好きだ、という話はまずしない。なんでだろうね。かっこつけかな(笑)。いや、そういうんでもないけど、まだ分かってない部分が多いからかなぁ。…でさ、結構聴いてて思うんだけど、この「ボーン・イン・ザ・U.S.A.」っつうアルバムって前作までのスプリングスティーンの作風からは大きく逸脱しているような気がする。もっと生々しく歌っていた作品が多かったのがやっぱり80年代の特徴か煌びやかさが出てきているからかもしれない。それは多分アレンジや音とのものの話でスプリングスティーンの曲や歌は変わっていないんだけどさ。

 大爆発して売れた曲、そして随分してからこの歌詞が実に意味深なもので寂しさを歌っていたものなのだってことをきちんと認識した。それを単なるヒット曲、で片付けてはいけない、それくらいの重みがある歌だったんだなぁと。やっぱりこういうのもあるからPVで流す時なんてのは字幕テロップがあったりする方が良いのかねぇ。かなり感動する歌詞です、はい。

Born In The U.S.A. / Bruce Springsteen (1984)

生み落とされたのは 死人のような街さ
最初に喰らった蹴りは 歩けるようになった瞬間さ
最後には打ちのめされた犬のようになるんだ
そして人生の大半を送る 身を隠すようにしながら

生まれたんだ アメリカで
俺は 生まれたんだ アメリカで
俺は 生まれたんだ アメリカで
生まれたんだ アメリカで

ちっぽけなこの街で揉め事をおこした
そしたら奴らは俺の手にライフルを持たせた
俺を外国へと送り込んだ
そこに行って黄色い奴らを殺すためさ

生まれたんだ アメリカで
俺は 生まれたんだ アメリカで
俺は 生まれたんだ アメリカで
俺は 生まれたんだ アメリカで

帰国して 製油所に行き
採用係が言う 「お兄さん、私に権限さえあれば...」
引き下がって 復員軍人庁の担当者に会った
言われたよ 「お兄さん、分からないかな?」

俺には兄貴がいて ケ・サンで
戦ってたよ ベトコンと
奴らはまだそこにいるが 兄貴はもうどこにもいないよ

兄貴には好きな女がサイゴンにいたよ
彼女の腕に抱かれる写真1枚さ、もう

刑務所の影に押さえつけられ
製油所のガスの炎から弾かれて
俺は10年路上で燻っていたよ
どこへも逃げられないってのは、どこにも行き場がないって事

生まれたんだ アメリカで
俺は 生まれたんだ アメリカで
生まれたんだ アメリカで
俺はすっかりダメなオヤジさ アメリカで
生まれたんだ アメリカで
生まれたんだ アメリカで
生まれたんだ アメリカで
俺はイカしたロック・オヤジさ アメリカで

David Lee Roth - Eat 'Em And Smile

 アメリカンエンターティンメントの象徴、時代の寵児でもあったダイアモンド・デイヴことデヴィッド・リー・ロスと言えばヴァン・ヘイレンの看板ボーカリストだったワケだがその仲の悪さは有名な話でヴァン・ヘイレンの大ヒットアルバム「1984」が大ヒットしてワールドツアーを終えた後、既に稼ぐモノは稼いだのか、バンドは看板ボーカリストをクビにしてこれまた電撃合体劇とも言われたアメリカンロックの星、サミー・ヘイガーを迎え入れることとなったのだ。一方、ソロアーティストとなったダイアモンド・デイヴの方はミニアルバム「Crazy from the Heat」を早々にリリースしてシーンに相変わらずの元気さを見せつけるコトに成功していた。しかも「カリフォルニアガール」というアメリカ人に馴染みのある曲を思い切り軽快に演出してヒットを飛ばしたところだ。


David Lee Roth - Diamond Dave Diamond Dave

 そしてもうちょっとインパクトを放つために正式にバンドメンバーを募集したデイヴが集めたメンバーが何とスティーヴ・ヴァイとビリー・シーンという超絶テクニシャン二人というとんでもない快挙。それで制作された名刺代わりとしては十分すぎる機能を果たした作品が「Eat 'Em and Smile」だね。どこかの酋長みたいなペイントを施したデイヴの顔面アップの作品。1986年のリリースで、もちろん強烈な二人の名前も知ってはいたけれど、ココまで凄いのか、っつうのはこのアルバムを聴いたことで心に根付いた。

 最初のデイヴのシャウトにあわせたヴァイのしゃべるギターでの追随なんてホントに驚いたもん。こんなのギターでできるもんなのか?って。当時まだザッパとか聴いたことなかったからそういう意味ではコレが一番最初に喋るギターを聴いた。それでもって曲も滅茶苦茶快適でノリノリのロックでヴァン・ヘイレンなんかより全然わかりやすくてかっこよかった。このままやってればデイヴもまだまだイケたのになぁ、なかなかそうはならなかったのが残念だね。他の曲も楽曲レベルはそれぞれあって、「I'm Easy」っつうオールディーズ風の作品でのヴァイのギタープレイもさすがなものだし、「Goin' Crazy」でのビリー・シーンのベース…うわぁ~、なんだこりゃ、ってなもんだ。乗りだったら「Shy Boy」だって強烈なブギだしさ…。「Tabacco Road」でのアメリカ伝統的なシャッフルでも最初のヴァイのギタープレイなんてのは当然のようにブルーステイストがあるフレージングでさ、正に天才的なギタープレイとしか云えない…、早いのも味のあるのもサラリとこなしちゃってさ、しかも古いスタイルもしっかり出来てて、それでいて自分のスタイルをきっちりと持っているから恐ろしい。そこにデイヴの強烈な個性が被さってくるワケだから悪いはずがない。今聴くと結構陳腐な部分も見受けられるけど作品的にはもの凄いレベルの高いアルバムだと思う。「Elephant Gun」みたいな早いブギでのテクニカルの応酬もとんでもなくって、ここでのサイドメン二人のバトルが曲を更に面白くしている。

 しかしこのアルバムどれもこれも3分以内に曲が終わるという古くからのポップソングの王道を意識しているっつうのも面白いし、多様なジャンルの曲が入っているのも飽きなくて良い。それよりも何よりもギターが飽きないから良いんだけどさ。しかし残念なことにこの面子でのアルバムは次の「Skyscraper」まででオシマイ。「Just Like A Paradise」というヒット曲が出たけど、そこまでだったなぁ。惜しい。もうちょっと謙虚さがデイヴにあれば…、あ、そしたらまだヴァン・ヘイレンにいるか(笑)。

Michael Jackson - Thriller

 MTV=Music Video Televisionの台頭のおかげでそれぞれのアーティストが音楽以外でも表現力を有することが必要になり、またその表現方法を使って音と映像のシンクロという新たな武器を手に入れることにもなった。この恩恵を被ったアーティストは実に多く、代表的な人にはダイアー・ストレイツだったりマドンナだったりするのだが、中でもマイケル・ジャクソンは圧倒的な表現力とパフォーマンスで一線を画していた。



 アルバム「Thriller」は全世界で今でも売れ続けている化け物みたいなアルバムだし、リリース当初の1982年から大ヒット状態、そこからカットされるシングルも連発ヒットで全9曲中7曲がシングルカットされているという異常な事態。初期のシングル群ではMTV的表現はそれほどでもなかったがMTVが爆発した1983年になってからシングルカットされた一連の、そう、誰でも知っている一連の曲はそのどれもが映像での印象を強めていた。中でもダントツは「Thriller」だろうなぁ。音だけだったらそんなに長い曲じゃないのにビデオの方がもう短編映画になってしまっているのでそれにあわせてアレンジしてある15分バージョンっつうのが出来上がってくるワケだ。そこでの振り付けが当時一世を風靡したスリラー踊りなんだけど、これってMTVなかったら普及しなかったもんな。そんなことで昨日のオジーのジャケットでの狼男の変身シーンでふと思い出したマイケル・ジャクソンの大ヒットアルバム「Thriller」行ってみよう♪



 まぁ、大体が一曲ごとに何か書いたってしょうがないとも思うので適当に(笑)。…とは云え、初っ端から軽快なコーラスワークっつうのが心地良いな。やっぱり元がジャクソン5というコーラスグループなワケで、しかもブラコンなんだからこういうのは当たり前っちゃ当たり前だよなぁ。冷静に音的に分析なんてしたことないしこれからもそういう聴き方できないだろうしねぇ。そうそう「Girl Is Mine」ってポール・マッカートニーを交えた三角関係の歌なんだよね?で、昔々の彼女…になる前の子には自分ともう一人好きかな、ってヤツがいてそれぞれ仲良かったからまだ完全ではないが微妙な三角関係っぽくなったことがあって、その時にその女の子がこの曲の歌詞を書いてくれたんだよな。当時意味がよくわからなかったので三角関係の歌つうよりも「Girl Is Mine」=「その子は俺のモノ」みたいな意味で解釈して、歌詞は無視してたから、お~、俺の彼女になってくれるんだ~、って喜んでた記憶がある(笑)。今考えるとそういう意味ではなかったのかもしれんなぁ…、単に三角関係みたいなのを歌ってるんだよってことでくれたのかもしれん。今となっては知る由もないが、懐かしい淡い思い出だ…。あ、結論は自分の彼女になってくれて幸せな時間をいっぱい過ごしたけどね♪

 話を戻して…、大曲「Thriller」はもう良い曲なのかどうなのかよくわからん(笑)。こういうもんなんだよ、もう。「Beat It」はエディ・ヴァン・ヘイレンのギターが強烈なんだけど、確かこの時エディは3テイクギターソロを弾いたらしいんだよな。で、決まり。格好良いもん。これもビデオの印象が強い一曲で音的にどうこう云えるもんじゃないんだよ。それは「Billie Jean」も一緒なんだけど…。こっちはまだなんかビデオのイメージがイマイチよくわからないっつうのがあったので曲を聴く余地があったんだけどさ(笑)。でも、これらのビデオを見ていてもひとつもあのムーンウォークやってるのなんてないんだよ。ないのにみんなマイケルのムーンウォークって知っててさ、不思議なことだと今でも思ってる。どこで見たんだろ?って。結局もうちょっと後になってライブの模様をテレビで放送していたのを見て初めてムーンウォーク見たんだけど、遅かったもんなぁ、不思議だなぁ、みんななんで知ってたんだろ?

 てな感じでやっぱ凄いアルバムだ。80年代の象徴だもん。自分の青春の象徴でもあるけどさ。好き嫌いとかじゃなくて冷静に聴けないし、まぁ、聴かないんだけど、ダメだね(笑)。もちろんCDなんて持ってないしさ。で、今アマゾン見たらデラックスエディションが出ていて、ジャケットも当時のアウトテイクス使ったのがあるんだね。ふ~む、こっちの方が安いじゃねぇか(笑)。

P.S.
そう言えばその昔の彼女、「Thriller」の最後の最後の笑い声が怖くて好きじゃないって言ってたなぁ…。

Ozzy Osbourne - Bark At The Moon

 メタリカとオジーバンドのベーシスト交代劇はよもや茶番にも映った傾向もあったが先日の「メタリカ 真実の瞬間」を見ている限りでは素直にオーディションに参加したロバートがメンバーに気に入られて合格したというのは間違いないようなので、こちらが先だったと思われるんだけど、そのオジーのバンドのベーシストを埋めるに当たってオーディションをしたのかどうかは定かではない。ま、それはともかく元メタリカのジェイソンがオジーバンドのベーシストとして参加することになったと聞いた時にはシャロンの商売センスの素晴らしさに苦笑いしたものだ(笑)。シャロンってオジーの奥さんでマネージャーの姉御さんね。

 で、まぁ、オジーのバンドかぁ…と。とは言っても既に引退同然というか道楽的にしか音楽活動をしていない人なのでメンバーとは言っても割と好き勝手に自分たちのバンド活動ができるのも居心地が良いんだろうなと思う。ザックにしてもオジーバンドの一員という割には自身のバンドでの露出の方が大きいような気もするしね。いいことだと思うけど。

月に吠える ライヴ+モア!

 そのオジーの作品の中でどれが一番好きかと言われると多分ファーストになっちゃうんだけど、他にもインパクトを放つ作品はいくつもあるし、この人の場合はギタリストが良いというのが定説になっていて、とにかく発掘が上手い。その辺はグラハム・ボネットも同じかもしれないが…。故ランディ・ローズの命日が過ぎ去ったばかりなのだが、今回はそのランディの死を乗り越えて制作された最初のアルバム「月に吠える」を書き連ねてみようかな。

 アルバムリリースは1983年だからランディ死後すぐにギタリストを探し出して制作に入ったものなんだろうけど、そのギタリストが云わずと知れたジェイク・E・リーという日系の人で、だからリズム感が悪いという言い訳もあったらしいが(笑)、とにかく最初のシングルにもなったしアルバムの最初にも配置されたタイトル曲のかっこよさが突出している。アルバムに収録された作品中あまりにも突出したかっこよさのため他の曲がそこそこでもアルバム全体が良い作品に聞こえてしまうんだもん。実際似たり寄ったりの音作りと曲調が続くため多少飽きがくるのは否めないなぁ。もちろんリアルタイムで聴いた時はそんなこと気にしないで聴いていたんだけどさ。そんなマイナス面はあってもしっかりとこの時代の先頭を走るヘヴィメタリックなリフと早弾きで彩られたギターキッズ憧れのスタイルは人気を博したハズ。時代的な背景も手伝ってか「Rock'n Roll Rebel」や「Centre of Eternity」なんてのも確かヒットしたんじゃなかったっけ?この辺はやっぱりアレンジなんかもモロにそれ風に出来ているので裏切られない(笑)。そしてお決まりのギターソロに注目するみたいな感じで大変よろしいのだ。

 それからこの頃までのオジーってジャケットも結構凝っていたんだけど特にこのアルバムの場合はホントに仮装状態でかなり大変だったらしい。まぁ、時代的にはマイケル・ジャクソンが「Thriller」で同様に狼男に変身していた時期なのである種流行していたものなのかもね。そうそう、それと最近になってジェイク時代のライブDVDがリリースされていて、1986年、次作「罪と罰」でのツアーの模様ではあるけれど、ジェイクのステージアクションのかっこよさも見ておくと良いかもね。もうさ、ギタリスト、って感じでかっこよいんだよ。

Metallica - Some Kind of Monster

 う~ん、相変わらず日夜飲みまくる生活が続いている…、最近のお気に入りは黒糖焼酎♪ アルコールの原液飲んでる感じではあるんだけど当然ロックで飲むと旨いのだな。ウォッカみたいな感じでもあるけど、まぁ、それはそれとして和風な居酒屋で飲む時は最近コレが多い。ただし翌日に思い切り響くのでちと危険ではあるが…。更に言えば時間を忘れてしまう場合も少なくない。うん、ま、でもいいか。時間を忘れるのに飲んでるってのもあるしさ。しかし体力使うよなぁ、毎日こんなんだと。周辺にはよく体力あるなぁと言われるが、本人あまり気にしてない方が多い。でもある時「あれ?」ってことに気付くのかもしれん。元来そんなに酒を飲む方ではないのでいつからかそんなに飲むようになってしまった自分が不思議でもあるけどある意味職業病なのか、単なる飲んだくれなのか、まぁ、家に付く頃には結構意識的にはしっかりしているってのが救いなのだろう、きっと。今も酔ってるっちゃぁ酔ってる(笑)。が、やはりなぜかここをしっかりとアップしなければと言う使命感に駆られて書いているっつうとこだな。書いてない時は大体午前様帰りでボロボロの時、というのは既に周知の事実か(笑)。

メタリカ 真実の瞬間 セイント・アンガー(紙ジャケット仕様)

 さてさて、そんなことはともかく、女性歌モノ系で書き進めていこうと思っていたのだけど、こないだたまたまスカパー見てたら「メタリカ 真実の瞬間」ってドキュメンタリー映画を放送していたのでたまたま始まった時間に帰ってきて見入ってしまった。確か夜中の12時頃からだったと思うので2時過ぎくらいまでやってたのかな。えらく眠かった記憶があるからさ(笑)。

 うん…、噂には聞いていたけどここまで生々しいとは思わなかった。ビートルズで言う「Let It Be」だね、これは。ただやってることがやっぱりアメリカ人って感じで合理的に目的に向かって進める、そのためにはセラピストも同席、メンバーの感情もハンドリングする人がいたり、家族とバンドの狭間をいとも簡単に開き直ってしまっているというのもわかるけど、ちょっとそれはないだろ、ってのもあったりさ、見ていて気持ちの良いものではない。メガデスのデイヴ・ムスティンと赤裸々な会話をしながら彼のトラウマを吐き出させているシーンなんかもそういうもんなのかなぁと。これもビートルズで言えばスチューみたいなもんだし、ストーンズではブライアン…なのかな。ロックアイコン的にはやっぱりドラムのラーズの意思がメタリカの真髄ってのは見ていて一目瞭然だろうなぁ、と。全力でやらないなら辞めた方がマシだ、っていうのはその通りだと思う。そんな環境下で制作された「セイント・アンガー」って気になったから聴いたけどさ…、つまんねぇもん。そりゃそうだ。だって曲作りだってパーツ毎に無理矢理生み出しているし、歌にしたってパート毎だし、曲そのものの勢いなんてなくって無理矢理創り上げているって感じ。もっと言ってしまえば彼等には音楽としての才能はないんだろう。あればそんな作り方しなくても出来上がってくるもんだ。ただ、職業としてのバンドである以上、才能は別物で創り上げるという目的が優先されるのでそれはアリだというのも認識している。多くのバンドがそのジレンマに陥っているし、それはやはり才能溢れるミュージシャンの融合対というのがあまり多くはあり得ないという事実でもある。な~んてね、自分に音楽の才能がないのでリスナーになって勝手に書いてるけど、それはそれで悔しいし難しいと思う。でもそれを貫いてメタリカという巨大なバンドカンパニーを動かさざるを得ない状況というのは大変なプレッシャーだろうし、とても普通の根性ではできないものだよ。だから凄さはよくわかった映画だったなぁ。

 新たにベーシストの座に着いた元オジーバンドのロバートのスタイルはやっぱり印象的で、100万ドルの契約金を言い渡されたときの照れ臭いけど満円の笑みってのはホントにサクセスを掴み取ったという感じで、彼の今後のメタリカでの存在価値が重要になってくるんだろうな。もっともっとバンド活動がしたいロバートとどこか一段落してしまった他のメンバーとのギャップが今後の確執にならないように祈るのみ。

 ただ、これをドキュメンタリーとしてリリースしたメタリカの意思はやはり凄いことだと思う。で、「DVD1500円」かい…。

Annie Lennox - Medusa

 色々な音楽を知っていると色々なシーンでそれを選択できるという贅沢は前にも書いたけどマニアの強み(笑)。それも多ジャンルに渡って聴いていればいるほど気分にマッチしたものを記憶の片隅から探し出してきて音を探す。先日パティ・スミスを聴いていて思ったのは、音を聴いていると今度は気分がその音にマッチしてくるっていうことだ。まぁ、それも当たり前のことでいくらZeppelinが好きでもアルバムを最初から順番に聴こう、って思って聴いていると途中でうんざりしてくると言うものだ(笑)。…と言うことで素直に浮気をしないと一筋ではあまり上手く気分が盛り上がらない、ってことだ。いや、音楽のハナシね。

 で、まぁパティ・スミスを聴いていて、その重さに囚われてしまったのでちょっと軽くしないとなぁ…ってことで、でも女性モノにこだわりたかったので、何かあったっけなぁと思い出してたんだよね。そしたらふと思い出した。素晴らしい歌姫でリラックスさせてくれるアルバム。

Diva Live in Central Park
Annie Lennox - Medusa Medusa
Annie Lennox - Diva Diva

 アニー・レノックスMedusa

 うん、ユーリズミックスの歌姫。彼女の最初のソロアルバムは「Diva」っつうんだけど、これは彼女が母親になってその気持ちを元にリリースしたソロ作品でスピリチュアルというかゴスペル風と言うか非常に彼女のスタンスが打ち出されたものだったんだけど、自分的にはセカンドアルバム…という言い方自体が似合わない「Medusa」というアルバム。知ってる人は知ってるだろうけど、このアルバムを気に入っている理由はもちろんこの作品が全曲カバー曲だから、しかも知っている曲がいくつかあって気になったから、そして彼女なりの見解とアレンジで思い切り歌い上げられているから、しかも原曲の素晴らしさを彼女が歌うことで更に飛翔させているから、ってのが大きい。しかもどの曲も原曲の重さやテンポにこだわらずに軽めにアニー・レノックス的解釈で作品としてひとつに纏め上げられていることで不思議なことにどれもこれも癒しの音楽として復活している代物。

 お気に入りのダントツはやっぱりクラッシュの「Train In Vain」。粗野なクラッシュのサウンドではなくってオシャレな雰囲気に包まれた、またこの曲のメロディラインがこれほど綺麗なものだとは知らなかったということに気付かされたくらい良いもの。それと「I Can't Get Next To You」もかな。これはテンプテーションズでやっていた曲なんだけど、ここまでさらりと歌われるアレンジになると原曲の良さが引き立つし、アレンジ面では何つってもアコギによるソロパートの美しさが最高でねぇ、そんな感じで驚きの一曲。まぁ、それ言うなら「青い影」もアニー風の仕上がりになっていて改めて素晴らしい曲ということを広めたんだろうなぁ。あぁ、云わずと知れたプロコル・ハルムの名曲です。それと…、ボブ・マーリィの「Waiting In Vain」も斬新なアレンジで聴かせる曲になってるし…。

 そんな感じで、何も知らなくてもBGM的に凄く聴きやすい。そして知っている人が聴いても不思議な感覚に陥る作品。同じ時期にセントラルパークで行われたライブのDVDもリリースされていたみたいだね。そこまではチェックしてなかったけど機会があったら見てみたいな。うん、落ち着く人だ。

Patti Smith - Gone Again

Peace and Noise

 パティ・スミス

 同じアメリカの女性シンガーでもこれほどまでに指向性方向性表現力などなどが全く異なる唯一無二の存在という人も珍しい。パンクの旗手と言われることもあるし実際パンク的な要素を持った作品で世に出てきたということもあるのだが、それよりも何よりも彼女は詩人であり、パフォーマーであった。そして赤裸々に自身のありのまま生きている、そんな人だと思う。70年代から80年代にかけての作品についてはまたおいおい進めていきたいなと思ってるけど、それよりも1996年に久々にシーンに復帰するということで話題となった「ゴーン・アゲイン」と言う作品がかなりインパクトを放っていて重い作品。そしてその後すぐに初の来日公演を果たしたので、イソイソと見に行ったものだ。70年代の頃のイメージで見に行ったものだが、当然そうはならず、もっと重みのある、そしてエネルギーに満ち溢れた、そして悲愴感漂うものだったけど、でも彼女のスピリットは思い切りヒシヒシと伝わってきた、えらく疲れるライブだった思い出があるな。

 「ゴーン・アゲイン」=「また行ってしまった…」。タイトル通り友人や家族が立て続けに逝ってしまった時期、一度は挫折しながらも完成させて世に出したいわゆる復帰アルバム。復帰というには重い環境ではあったがその時の状況が赤裸々に描かれていて、それが音にまで反映されているという、決して軽々しく聴いてはいけない作品。ファーストアルバム「ホーセス」のジャケットを撮影したロバート・メイプルソープ氏が亡くなったのを筆頭に、元バンドメンバーのドラマーを亡くし、更に自分の夫であるフレッド・スミス氏を亡くし、同年、自分のローディを務めていた実弟を亡くす…。しかしディランからツアーの前座という声がかかり復帰に向けて人生のコマを進めていったことで赤裸々な想いが集約されたのがこのアルバム。だからはっきり言って滅茶苦茶暗いし重い。ただ、凄く響くアルバムで、元々彼女の作品は好きだったからこういう方向性のアルバムが出てきてもおかしくないし、リリースされた当時はそれこそこの音とその深さにハマって聴いたアルバムだなぁ。曲として云々っつうよりもアルバム全体での重さがね、好きって言ったらおかしいけど荘厳な雰囲気を醸し出してる。

 パティ・スミスの作品で他人に薦めるんだったら多分このアルバムを選ぶ。ファーストの「ホーセス」も良いけど、それよりも人生の重みを吐き出しているこのアルバムの方がロック魂を持っているか否かってことがよくわかっちゃうんじゃないかな。嫌いな人も多いだろうけど、それでも作品としての価値は認められるものだろうと思うしさ。まぁ、音楽なんて他人に薦めるものではないが…。そんなパティ・スミス、この作品をきっかけに全盛期以上のペースでアルバムをリリースしてライブも精力的にこなしている。既にそんな活動が十年以上続いているワケで、最早完全に大御所。何回か日本にも来たみたいだけど、最初の来日以来行ってない。なんかさ、軽々しく触れてはいけないような気がして。

 この人、確かまだDVDとか映像作品って出してないんじゃないかな。ライブDVDとかもないし、もちろんライブアルバムもないし…、今の状況でのライブとかリリースされないのかなぁ…。そろそろ歴史を振り返る意味で出してくれても良いと思うんだが。

Patti Smith - Horses Horses
Patti Smith - Peace and Noise Peace and Noise

The Pretenders - Greatest Hits

 ロックってやっぱオトコの世界という範囲が広くなっちゃっているし、実際活動しているアーティストの中でも9:1くらいの割合でオトコの世界に染められている。音楽界全般だともっと比率は下がるけど、ロックの世界だとどうしてもそんな感じ。それでまた骨太なロックファンってそんじょそこらのロックな女性って認めない傾向もあるからましてやプレイヤー側になるなんてのは結構大変なんだろうなぁと冷静に分析。オトコのファンが付く女性ロッカーってのはもちろんいるけど、本当の意味で敬服してついていっているファンってどれくらいいるのかな、と思ってしまう。逆の構図は結構いっぱい見かけるし、それこそカラダまで捧げます~みたいなのもあったりするワケで、ま、それこそロックの幻想だったりするんだが(笑)。逆はあまり聞かないしね。ジャニスあたりだとなんとなくドラッグ絡みからそういうのあってもおかしくないなぁって気がするけどさ。しかしオトコのロックファンはかっこいい女性ロッカーが出てくると一気に心酔してしまうのも事実で、それが特に色気じゃなくってスジの通ったスタイルなんかだと男女関係なしにファンになれる、のかな。多分同じ土俵で認めてしまうんだと思うけど、これが数少ないんだよな。

愛しのキッズ ラーニング・トゥ・クロール グレイテスト・ヒッツ

 そんな素晴らしい女性ロックンローラーの中でも最高の一人、いや、代名詞にもなっているくらいの人にクリッシー・ハインドがいる。そう、プリテンダーズのフロントウーマンで、こないだもサマソニ?ウドーフェス?か何かで久々にバンドを率いて来日公演してて、テレビで見たんだけど、あぁ、やっぱりかっこいいなぁ…って思って見てた。もちろん年取ったなぁってのはあったけど、そんなのよりも深みが出ていてかっこよいな、と。そんなに軽々しき片付けられるような人生を生きてきた彼女ではないのは断片的に知ってるけど、懐かしいかっこよさに出逢ったな、と。でもさ、不思議なのは昔なんて彼女の歌ってる姿を実際にも映像でも見たことなんてないんだよな。音はレコードで聴いてたから知ってるだけで、どんなライブなのかっていうバンドの姿はそんなに知らないハズなんだよ。でも音だけからイメージするクリッシーの姿ってのがあって、いくつか目にしたライブの映像の印象から寛恕のかっこよさというかスタイルというかポリシーみたいなのが感じられてきて、音を聴くとそれが増強されるっていう感じ。

 ファーストアルバム「愛しのキッズ」。1979年後半にシングル「Kid」でデビューしてるけどアルバムデビューは1980年。彼女って元々アメリカ人だけどNMEの記者だったことでロンドンで活躍していてその頃にミック・ジョーンズにギターを教えていたりっていう変わった経歴の持ち主で、バンドもメンバーはみなイギリス人。だからプリテンダーズの音って凄く英国的なセンスの音の中で主張するアメリカってのがあって、それが変わった魅力を出しているのも大きい。色々な作品があるけど、今オススメなのは多分「グレイテスト・ヒッツ」っつうベスト盤だね。もちろん自分的にはファーストやサード「ラーニング・トゥ・クロール」ってのが一番好きだけど、ベスト盤が凄く聴きやすかったりする(笑)。普通のバンドだと許せないんだけど、このバンドの場合はそれが適当な長さ、って感じでね、名曲の嵐…っつうかちょっと胸キュンって感じのメロディラインが良くってさぁ。どこか切ないんだけど元気をもらう、そんな感じ。良い曲いっぱいあるよ~。しかしiTunesには全然ないっつうのは問題だよな…。

Tanita Tikaram - Ancient Heart

 アメリカ音楽産業ってのはひとつ売れ始めるとゾクゾクと同じような趣向のアーティストを発掘してきてはデビューさせていくもので、もっともこの手法は50年代から同じコトの繰り返しではあるのだが…。例に漏れず、スザンナ・ヴェガのシンプルに心に訴えてくるサウンドもアメリカの音楽産業にとっては新鮮な刺激だったようで似たようなアーティストを探し出してきてはデビューさせていった。ただしアメリカの凄いところはそれが単なる模倣や、一過性のアーティストではなくしっかりと基礎から叩き込まれた音楽の才能のある人間を見つけてくるものであって、そこが今の日本の模倣図とは大きく異なる。元々素地がデカイ国だからそういうことができるのだろうが、それでも模倣と思われてデビューしてくる新人の実力の凄いことと言ったら驚くべきものだ。スザンナ・ヴェガがぶち開けた穴に続いたアーティストとしてすぐに名が挙がるのはトレイシー・チャップマンだろう。黒人のシンガーソングライターでファーストアルバムはそれこそシンプルなアコギサウンドとメッセージ色の強い歌詞で一世を風靡したものだ。また1989年のデビューとなったがアランナ・マイルズなんてのも土着的なロックを歌うオンナっていうことでアイドル路線ではなく、どちらかというとプリテンダーズ的な路線でシーンに登場してきた。これもアトランティックからのデビューってことで話題になったしそのサウンドもかなり骨太なものだった。


Tanita Tikaram - Sentimental Sentimental

 そしてもう一人、あまりメジャーには成り切れなかったが、個人的には非常に面白いと思って当時結構聴いたのがタニタ・ティカラムという女性。1988年ワーナーからファーストアルバム「Ancient Heart」をリリース。当時はあまり情報源がなくって一体何者なのかさっぱりわからなかったんだけどネットで調べてみると色々とわかった。まず、ドイツ生まれのマレーシア系インディアンを母に持つ混血のドイツ人?で12際の時にイギリスに移住、そしてイギリスからデビューして世界へ、って感じらしいね。あまり顔をはっきり見ることがなかったのは売るための戦略か、ネットで見れる顔は混血女性そのもので確かに不思議な感じの人。鋭い目が彼女の性格を物語っているのかな。それで納得したのがそのファーストアルバム「Ancient Heart」に収められている楽曲群。アイリッシュ的なセンスとトラッド的なサウンドにどこかアメリカ的と言うのか土着的な大らかなサウンドが融合していたので、昔から不思議なサウンドだなぁと思って聴いていたんだよね。いいなぁ~って思える瞬間瞬間はあるけど全てがっていう風にはならなかったのがその融合サウンドの難しいところ。ただねぇ、声と姿勢は凄く好きでさ、この人も芯の強い重みのある歌声をしていて、パティ・スミス的でもありクリッシー・ハインド的でもある、彼女たちが土着的な音楽を歌うっていう感じの声で引き込まれたね。

 セカンドアルバム「The Sweet Keeper」くらいまでは知ってたけどそれ以降は全然忘れてた。でも着々と活動していた見たいで2005年にも新作「Sentimental」をリリースしている様子で、こういう人こそ今ならロンドンのパブかどこかでふらりと気軽に見れる人なんだろうな。多分その方が格好良いだろうし、自然体の音楽をやっているのかなぁなんて思う。こういうのまで追いかけると気になるモノ多くなりすぎるんだよなぁ…。

Suzanne Vega - Solitude Standing

 バブリー全盛期の1980年代、何もかもが派手に、そしてハチャメチャなことも許された時代だったと今思い返してみるとそんな何でもありの時代だったのかな、と。こと音楽産業に於いても全く同じコトで、MTVが音楽業界を変えた、LAメタルがシーンに乗り出てきた、マドンナのようなセックスシンボルがアイコンとなりマイケル・ジャクソンが優美な踊りを披露する、後半にはラップらしきサウンドが台頭してきたとこでエアロスミスが再復帰、本当に何もかもが派手で、地味なことなどひとつもなかったんじゃないだろうか。デヴィッド・ボウイですらスーパースター時代という今では思い返したくもない時期を過ごし、この時期、アングラなものはもちろんあったのだろうが、何もかもが派手だった…。

Solitude Standing Duo Music Exchange Presents”World Premium Artists Series 100’s”スザンヌ・ヴェガ Live!
Suzanne Vega - Solitude Standing Solitude Standing

 そんな中、1987年に静かに盛り上がったひとつの象徴があった。スザンナ・ヴェガという女性の歌う質素なフォークソングだ。デジタル音楽とハードロックがチャートを占めている中、彼女は非常にシリアスな「Suzanne Vega - Solitude Standing - Luka Luka」という児童虐待をテーマとした曲を送り込んでいた。こうした人間の本質についてシンプルに語り上げたサウンドを聴いた人々は徐々に浮かれすぎていた世の中の音楽シーンから急速に身を引くかのように彼女の音楽を真剣に聴くようになっていった。そんな、時代を切り裂いたとも言うべきアルバムが「Solitude Standing」という彼女のセカンドアルバム。時代を考えてみると決して売れるべきモノでもないし、アルバムの中味だって特に売れ線の曲があるわけじゃない。しかし売れた。世の中上手くできてるなぁ、って思うひとつの契機でもあるな。

 で、その「Solitude Standing」、まずジャケットが何とも可愛らしいじゃないですか(笑)。一発で覚えるよね、こういうのってさ。それで最初に針を落とすとだな、いきなりアカペラが始まるんだよ。「え?」って思ったもんね、それは。しかも音のバランスが綺麗に取れたアカペラじゃなくってさ、バンドと一緒にやって、ボーカルだけ残したって感じのアカペラで、最初からアカペラを狙ったのではないってのは一発でわかるし、実際アルバムの最後にバンドバージョンが入ってるんだけど、とにかく最初のこの「Suzanne Vega - Solitude Standing - Tom's Diner Tom's Dinner」っつうアカペラが衝撃的だった。何度も何度もこれ聴いたなぁ。その次にちょっと聞きかじったことのあった「Luka」が来てさ、おかげでよく聴いたよ。そうすると当時レコードだったからやっぱりまとめて一気に聴くわけで、どれもこれもがエレクトリック楽器色なんて全然なくって質素な音と共に彼女の歌声が淡々と聞こえてくるっていう作品。あくまでも淡々と、なんだよ。それが浮かれた時代と相反していて余計に魅力的に聞こえた。だから名曲ばっかり入ってるって思える作品で、歌詞の意味も重要な人だったんだけどそれよりもそのシンプルさが新鮮だった。

 これも中古で見つけると多分500円くらいのハズだからリラックス用に聴いてみるのも一興かなと思うよ。アマゾンでも650円だしね(笑)。個人的にはアナログで聴くのに相応しいアルバムだと思ってるけどさ♪

Tori Amos - Little Earthquake

 女性が一人で音楽シーンに登場してくるにはやはりそれなり以上の努力と才能が必要なのだということは一目瞭然だが、しかもそれがアメリカという国の場合はより一層のチャンスと運も必要になることだろう。そしてその中でもしっかりと成功や名声を手にしている女性もいるワケで、代表的なのはマドンナだったりするのだが…、ま、そこまで行かなくても時代と共に成功したアーティストと言えばジョニ・ミッチェルであったりキャロル・キングであったりした。そして1990年代にも同じように大変な才能と努力によってひとつの成功を掴み取った女性が幾人もいる。そんな一人を紹介しよう。

Little Earthquakes Video Collection: Fade to Red (2pc)

 トーリ・エイモス、と読むんだと思う。1992年リリースのアルバム「Little Earthquakes」でデビュー、そして今でもこのアルバムが最高傑作と呼ばれる程完成度の高いアルバム。もっとも作品的にというよりもアーティスト的な素地としての部分が大きいと思うのだが、生々しく感情と自身を表現しているという赤裸々な作品でもある。初めて聴いた時には明らかにケイト・ブッシュと同質の雰囲気と作風を感じたものだが、往年のロックとしっかりとしたクラッシックを学校で学んだとのことで決してセンスだけで創り上げたものではなく、手段としてピアノ一台で世に出てきたのかなと思う。アルバムはともかくライブはピアノ一台だけでそれこそツェッペリンのカバーから何から弾いて歌い上げていたようで、このファーストアルバムでも何曲かはピアノ一台だけでの歌というものが聴けるし、それが凄く心に響く音。もちろんバンド形式で仕上げているものも多いのだが、どう聴いても手段としてバンド形式にしているようにしか聞こえないので、やっぱりピアノ一台っつうのが一番しっくりくるのだろう。優しい曲からメッセージ色の強い曲、そしてケイト・ブッシュのよう浮游感を持った曲、そういったものが一気に詰め込まれてるね。

 しかしこういう人がヨーロッパじゃなくてアメリカから出てくるっつうのは結構意外なことで、最初は絶対ヨーロッパ人だと思ったもんな。もちろん今でも現役で活動している人で、当然ながら更に多彩な音楽へと広げているらしい。ちなみにこの人のアルバムって中古で500円とかで入手できると思うので見つけたら結構お得だと思う。自分的にはリラックスする時にはかなり重宝するアルバムだね。

Earth & Fire - Songs Of The Marching Children

 オランダの女性ボーカルバンドというとまずイメージするのは時代を経てもなおショッキング・ブルーの「Shocking Blue - Shocking Blue: Greatest Hits - Venus ヴィーナス」であることは多分永遠に変わらないんだろうなぁ、と。今聴いてもこの曲はやっぱりかっこいいし、映像を見てもどこか濃い~感じのするバンドで、オランダのバンドなんだよ、と言われると、オランダってのはこういう濃い~感じがするものなのかな、と印象付けてしまうのもある。まぁ、他にオランダのバンドを挙げよ、と言われてすぐに思い付く人もなかなかいないと思う。プログレ筋で数名なのはフォーカスくらいだろうなぁ。フィンチとかやっぱマイナーだと思うし。が、しかし、ここにひとつ女性ボーカルをクローズアップした素晴らしきバンドがひとつあることを忘れてはいけない。

アムステルダムの少年兵+5(紙ジャケット仕様) [LIMITED EDITION] アトランティス(紙ジャケット仕様)

 アース&ファイアー。決してアース・ウインド&ファイアーではない。これネットで「アース&ファイアー」と検索してもどっちもごちゃ混ぜで出てくるところが哀しいよな。後者は70年代後期のアメリカを制覇したソウルフルなバンド…なんて言わないでも知ってるか(笑)。で、前者だ。1970年には既にシーンに浸透していて、シングル「Seasons」っつうのがショッキング・ブルーに続いて世界的に売れた曲だが、今の日本、みんなそんなの知らないよな…。自分も実際にはリアルで知らないしね。ま、当時はそれなりに売れていたらしい。それでオランダってのはなかなか面白いバンドがいて、しかもオンナが濃い~らしい、っつうことになったんじゃないだろうか(笑)。

 …と、まぁ、最初期はそうやって出てきたんだけど、どういうわけかこのバンド、二作目のアルバムから完全にプログレッシヴロックの叙情的な世界に入ってしまうので、今ではプログレ系としての方が有名。そのセカンドアルバム「アムステルダムの少年兵」っつうのがこれまた実によろしい出来映えで、もちろんジャーネイ・カーグマンの声量のある歌声が人気の秘訣でもあるんだが、楽曲がヨーロッパ的な大げさな盛り上がりを聴かせてくれるものなので心地良い。叙情的でメロトロンとギターでゆったりしたリズムの中から繰り返されるサビのフレーズによって高揚させていくという手法は英国のバークレイ・ジェームス・ハーベストの稀代の作品群と同様の匂いを感じさせるもので、これまた好みなんだよね。間に挟み込まれている小曲は初期のポップス時代に培ったセンスが出ているためこれだけの大作にありながらも非常にレベルの高い作品に仕上がっているし、なんと言ってもタイトル曲の16分にも及ぶメロトロンをクローズアップした作品が圧巻。個人的には「Storm & Thunder」から「In The Mountain」っつう流れも好きだが…、ああ、どっちにしてもこのアルバムは全部好きなので一緒か(笑)。

 ちょっと前に紙ジャケになったみたいで今ならまだ手に入ると思うけど、このヘンってレコードは全く見つからなくってさ、聴きたいなぁって思ってた時は結構苦労してて、そしたらエジソンからCDがリリースされるっつうので一気に全部買った記憶がある。その頃名盤は三枚目の「アトランティス」って言われてたけど、この「アムステルダムの少年兵」の方が気に入ったな。

Earth and Fire - Andromeda Girl Andromeda Girl

Curved Air - Phantasmagoria

 クラッシック音楽とロックを融合させて、その上で美しい女性ボーカルを乗せていくという手法を実践したのは多分ルネッサンスが最初になるんだろうけど、別の角度から同じ手法論を採っていたバンドにカーブド・エアと言うバンドがある。こちらのアルバムデビューは1970年だから、まぁ、第二期ルネッサンスと同時期のバンドなワケで、よくルネッサンスカーブド・エアってのは比較されるバンドなのだが、その実音の中味的には相当質が異なるものってのが個人的な印象で、ルネッサンスが煌びやかな華のあるクラシカルロックであることに対しカーブド・エアは妖しげな艶のあるバイオリンバンド、そんな感じ。

Alive 1990

 カーヴド・エアーの中でも最高傑作として言われることの多い三枚目の「ファンタズマゴリア~ある幻想的な風景」で行ってみよう。1972年リリースの作品で、名曲「マリー・アントワネット」が入っている作品。うん、多彩な変化を遂げていくこの曲はボーカルのソーニャ姫の妖しさにツラれて聴き入ってしまうもので、途中の展開のヘンさ加減からまた戻ってくるところとか心地良いのだ。続く「Melinda」も牧歌的なアコースティックな英国然としたリリカルな曲で美しく微笑ましい。が、やはり艶やかさがあるのは不思議なところ。まぁ、アルバム全体としてまたまだ実験的意欲が溢れている中での作品なので、クラシカルなバイオリンはもちろんフューチャーされているけど、このアルバムではブラスが割と取り上げられていて、盛り上がるトコに上手く使われているって感じかな。どっちかっつうとギターとか目立たないもん。タイトル曲の「ファンタスマゴリア」とかなんかも凄く英国的な曲で、ケイト・ブッシュみたいな感じがするな、今聴くとね。もちろん順序は逆なのでこれが最初なんだろうな。他にも実験色の強い曲が並んでいるので一般的に受け入れられるバンドか、っつうとちと違うかな…。

 今では割と色々な作品がリリースされていてBBCライブやらDVDやら出ているので情報を紐解くことのできる状態なんだけど、自分が漁っていた時なんてCDも全くリリースされていない時だし、アナログで一生懸命探しててさ。それでも初期の三枚とライブ盤はまだ何とか見つかったけど、それ以降のいわゆる売れなくなった時期のアルバムなんて全然見つからなくって苦労したもんなぁ。動く姿なんて見れると思わなかったからDVDの映像は衝撃的でねぇ。ソーニャが動いてる…みたいな感じで嬉しかった(笑)。

 1990年に再結成ライブをやっていたようで、そのCD「Alive 1990」が出てる…、知らなかったなぁ。果たしてどんなもんなんだろう?

Renaissance - A Song For All Seasons

 新しい音世界に初めて出逢った時の気持ちって覚えてる?今でももちろんある話なので別に覚えてなくても良いのかもしれないけど、それでも今はロックの名盤と呼ばれている作品や自分で見つけてきた思い入れのあるアルバムに最初に出逢った時の興奮というか感動というか、そういうのをね、久しく忘れていたりしたんだけどこれだけ毎日に近いくらいブログ書いてると色々聴くし、それこそ埃被っていたようなアルバムも何となく探し出してきて久々に流してみるとかするんだよね。そうすると、いわゆる名盤ってのは自分のライフサイクルに組み込まれているから適当な段階で必ず聴き直したりしてるけど、そこまで行かないようなものってのもあって、そういうのを発掘してくる楽しみがある。気分によって聴く音楽の系統って変わるし、どこかでふと思い出して聴きたくなるものもある。まぁ、でも全部が全部覚えてるワケじゃないからジャケット見てからどんなんだっけなぁ?って悩むのもあるんだけど(笑)。

 休日の土曜日、久々に自分のコレクションをあれこれと眺めていたらそんなことを思い出しててね、そういえば何回も聴き直したくてメロディや印象まで覚えていたのについつい書きそびれていたし聞きそびれていたのがあった。流れではなかなか出てこないだろうなぁというアルバムなんだけど、最近は流れを無視してるので何が出てきても良いでしょ(笑)。

A Song for All Seasons

 ルネッサンスの「四季」。プログレってどんなんだろ?って気になった頃に手に入れた最初の頃の作品だったからその衝撃や思い入れってのが結構強くてさ、その時も凄いいいアルバムで綺麗な作品だな、って思ったけど今また聴き直してみてもその印象は変わらないし、逆にそれ以上に素晴らしさを実感してるかも。ルネッサンスの歴史の中ではやっぱり「Novella」とか「Ashes Are Burning」、そして「Turn of the Cards」「シェラザード夜話」という素晴らしいアルバムに彩られているのでどうしてもこの「四季」ってのは抜けてしまったんだよね。どっちかっつうとその辺の方がよく聴いてるし、二枚組のライブアルバムやちょっと前に出たBBCライブなんてのもよく聴くからさ、つい「四季」以降ってのは後回しになっちゃってた。それで久々にね、手を出したんだけど、やっぱり凄いアルバムだわ。通説ではこの「四季」になるとポップさが更に増して英国的なジメジメさが抜けてしまった往年のファンからは最後の砦となった作品、と言われてるんだけど、ルネッサンスを全部聴くとそういう面ってわかるのもあるが、それでもこれは凄く良いと思う。確かに明るくてオーケストレーションもしっかりできていてメリハリも聴いていてしかもリリースが1978年だから音も綺麗になっているし、何よりも今回新たな発見だったのは、クラシカルバンドと異名を取っている彼等の作品なのにこれほどアコギが中心になっている曲ばかりってのに気付いたことかな。もっと鍵盤主導だというイメージあったからさ。

 しかしオープニングから名曲、佳作揃いでアレンジも完璧だしバイオリンの使い方やオーケストラの使い方なんてのはお手の物、そしてさっきのアコギ、ドラムのセンスも完璧だし、ベースのオブリも上手いしさ、もちろん何と言ってもアニーの艶のある気持ちの良い歌声ったらたまらん。タイトル曲となった「四季」では11分にも渡りタイトル通りの四季の移り変わりをしっかりと音で表現している素晴らしいオーケストラ。多分ルネッサンス史の中で一番ポップさとクラシカルロックさの融合が頂点を極めた作品で、一般受けする可能性も一番高いだろうし、クラッシックあたりを好きな人でも大丈夫みたいな感じで、間口の広い作品だよ、これ。マニアックなところはないもん。完全にプロの作品で、何と言ってもジャケットから中味まで美しいもんね。

Billie Holiday - Strange Fruit

 日夜飲み歩く日々が続いている…、居酒屋もあればスナックやパブもある、そしてジャズバーももちろんある。都会の気ままな暮らし、とは言わないけど遊ぶ気になれば遊ぶことに困らないのが都会の良いところかもしれない。普段は都会の喧噪から離れたくてリラックスしたいところだけど、なんだかんだとほとんどのウィークディはどこかしらにいることが多くなってきたな。でも最後に落ち着くのはやっぱりジャズやブルースの流れるショットバー。別にどこがお気に入りとかじゃなくてどの街でも必ずそういう看板はあるもので、生演奏ものもあればレコードやCDを流すモノもあって色々と試してみるんだけどね。やっぱJBLみたいに余裕のある大きなスピーカーでそれほど大きな音でなく流すジャズってのも味がある。そうなると当然ハードバップものやオーケストラモノではなくって、ジャズに取り憑かれた最初のきっかけでもあるジャズボーカルが良い。若い頃はそういう雰囲気が好きで適当にジャズヴォーカルものを入手して部屋で流していたんだけど、何か違う…みたいな感じでさ、音は確かにジャズボーカルなんだけど聴いている雰囲気が違うんだろうな。それに気付いた時から家ではあまり聴かなくなった音かもしれない。でもあちこち行くと、心に響く歌を歌ってる人ってのはいっぱいいて、それがお店で静かに、それでも大きな器で鳴っているとついついそういうシーンに引き込まれてしまうね。あぁ、そういえば行きずりの恋をする時にバックで流す音楽は必ずジャズだったりしたな(笑)。

 ジャンルとしてはかなり古い部類に入るもので1930年代から40年代に盛んになった歌もので、キャバレーソングと似て非なる世界だったんじゃないかな。その辺も凄く好きなんだけどさ。でもあんまり詳しく知らない世界だってのも事実で、それでも今回は取り上げておきたいな、ってのがメジャーな人なんだけど、ビリー・ホリディ。「奇妙な果実」っつうのが有名な作品だし、どこかしらでそういうタイトルを付けた本とか宣伝とかCDとか見かけたことあるんじゃない?うん、それくらい有名な作品。

奇妙な果実 ウルティメイト・コレクション
Billie Holiday - Billie's Blues Billie's Blues

 曲がどうとか演奏がどうとかはもちろん関係なくって、ビリー・ホリディその人の歌声の素晴らしさだけです。魂の叫びとはよく言うものの、この人の歌は感情、情熱そのもの。割と不幸な生活を送っていたのはもちろんそういう世界だったのだから当たり前だけど、それが故に歌での表現はもの凄いんだよなぁ。どのアルバムがどうとかわからないけど、「奇妙な果実」とか適当なベスト盤とかでもそれは伝わると思う。ただ、最近のCDは音が異常に良いので低音から彼女の息づかいまでリアルに聞こえるものもある。そんな時代の録音なので生々しくリアルに録音されているんだよね。そういう生の空気が今の時代には絶対に出せない良さで、1930年代なんてマイク一本で全て録音してた時代なんだしさ、それはやっぱ凄い緊張感もあるし真剣勝負になるよ。後ねぇ、「Billie Holiday - The Complete Billie Holiday on Verve (1945-1959) - All of Me All of Me」ってのがこの人のに限らず好きで、ビリー・ホリディも歌ってるんだ、って感じで聴くと、これがまたさすがに味が出てるのさ。それから「Summertime」とか「Billie Holiday - Billie Holiday Selected Hits - Georgia On My Mind
Georgia on My Mind」とかかなぁ。どれもメジャーな曲ばかりだけどこの人がメジャーにしているってのあるんじゃない?ジャケ写真とか見てても古いけど綺麗な人だと思うし、ピュアだよね、もちろん。

 こういう歌声に惚れる瞬間って幸せだもん(笑)。

Albert King - Born Under A Bad Sign

 酒と女とロックンロール。くだらない陳腐な言葉だけどどこか夢の見れる言葉なのでやっぱり好きなセリフ。こういうこと言ってる時点で子供だよなぁと思うんだけどさ、何かこの中での「酒」ってのはどこか抽象的でアルコールそのものを指すよりも酒を飲んで酔っている状態のことを指している感じなんだよね。で、ブルースと酒っつうと女が入ってこなくてもっと具体的にブルースとバーボン、とかブルースとテキーラ、とかそんな感じでやっぱビールとか日本酒ではないワケよ(笑)。ま、ジャズなんかも似たようなもんだな。そういうとこは何か英国的な面よりもアメリカ的な側面に影響されていることの方が多くて、日本ってやっぱ混合文化なのだなぁと思う。そういうくだらない影響下から日本酒はあまり飲まなかったしさ(笑)。ま、今は何でも飲むんだけど…。

 で、そんな影響下にある中でガキの頃から茶色いお酒=ウィスキーとかスコッチとかバーボンとかそういう類のものとジャズやらブルースやら、ってのをバックにいいオンナと一緒にツーショットで飲んでるシーンなんてのがかっこいいなぁ~って憧れてた。絵的にかっこいい、って思ってたからさ(笑)。そんなのを背伸びしながらやってたことももちろんあるけど、あんまり自分のスタイルとか身に染みてってのではなかったんだよな。気分はいいんだけど何かそこまで自分がハマり切れてない感じ。でもね、何となく歳を取ってちょっとだけ大人になってくると忘れかけてくるシーンだった。それがさ、ちょこっと前までのハマってた自分って落ち着く先って最終的にそういうトコロでねぇ…。まぁ、いいオンナっつうのが難しいんだが、いいオンナ、と一緒に素直に自然にスコッチ片手にブルースの流れるバーで飲んでたのさ。面白いモノでそういうシーンに浸れる時間ってのが自分的にあって、それって11時頃から夜中の2時頃なの。何か一番神秘的な時間で3時とかだとダメなんだよね。2時ってのが好きでさ、まぁ、そこから大人の関係へ…なんて行けばそれこそかっこいいんだけど、やっぱそうはならないワケで(笑)。いや、朝が好きじゃないから、深夜に別れるってのがいいんだよ、と勝手に思ってるけど実はそうならないだけかも(笑)。

Born Under a Bad Sign

 …と、まぁ、くだらない映画の世界は良しとして、ふとそんな時にあまり意識していたワケじゃないけどバックでは凄く良いブルースが流れてた。ブルースってそもそもハマるシーンにハマる叫びだからさ、偶然とは云え聴き入ってしまったよ。そしてドーンとまた自分にハマる、みたいな(笑)。かなり飲んでたので記憶があまり定かではないが多分割とメジャーなブルースばっかりだったはず。ただね、その中でもうわぁ~って覚えてるのが「悪い星の下で」っていうアルバート・キングの名盤。今の自分、そのままだ~とか勝手に思ったから覚えてる(笑)。いや、歌詞なんて知らないけどさ、そのままだ~ってね。

 1966年スタックスからリリースされたブルース界の超名盤。ロック好きの輩が聴いても絶対に効く一枚で、フレージングやら音のエグさやら魂の入り方が違うんだよな。ギターの一音一音がイチイチ心に刺さる。刺されまくるのでそのうち心地良くなってくるという恐ろしくサディスティックなアルバム(笑)。アルバート・キングはこの一枚でキングになったと云える一枚で、数多くのフォロワーを生み出すんだけど、有名なのはレイ・ヴォーンだね。そっくりだもん。それをさ、ビートルズがスタジオに籠もってる頃にどかーんと出しちゃうんだからねぇ、同じ年の作品でこうも違うかって思うくらい。

 ブルース。こいつも今の自分には必要なサウンド。ギターってのはこうやって弾くんだよな。、とマジマジと実感するジャンル。そして素晴らしいアルバム。いいね。

Albert King - I'm Ready - The Best of the Tomato Years CD1 I'm Ready - The Best of the Tomato Years CD1

Queen - A Day At The Races

 ロックというのは色々な種類のものがあって、ただ単に「心に響く」と言うものからノリたい時のものや美しく聴きたい時のものなど多様な世界だ。聴くモノをひとつに定めて聴き倒すことも凄く良いことだし、そうやってバンドは成り立っているものだし、重要な要素だろう。まぁ、多くのファンと呼ばれる人達はそれほど多くのバンドを聴いているわけではなく気に入ったバンドや人などをそれこそ何十年も事ある毎に聴くという、言うならばそれこそが永遠のファン心理なんだと思う。年と共に新しいものなどを受け入れる度量は減るし、チャンスもなかなかないというのが実情だろう。このブログを見ている人の中でも多分青春現役バリバリの若い世代は古き良き多様なジャンルという音楽を楽しみに見ていると思いたいし、往年のロック好きの世代は懐かしい部分や知識を少し増やす人なんてのもいてもらいたいし、もちろん70年代をリアルで過ごした世代の人でもどこか懐かしく、そして幅広く見えた世界を整理していると思ってもらいたいし、色々だよなぁと。

 ま、能書きはどうでもいいんだけど、色々と感じることも多くハマることもあったりしてさ(笑)、優しいサウンドが欲しかったんだよね。もちろんそればっかじゃしょうがないからバリバリのヘヴィメタなんかも聴いたんだけどさ、まぁ、それはそれで面白かったんだが、一番しっくり来たのがクイーン。ああ、そうか、このバンド…というかフレディ・マーキュリーって凄くタフでワイルドなマッチョマンなんだけど、実はもの凄く繊細で弱々しい部分を持っているアーティストで、パフォーマーとして徹してる時が一般のファンの前に出る時の姿だと思う。でもやっぱり二面性があるし、それは誰でもあるんだろうし、それが素直に出せる人と出せない人っているんだが(笑)、この人も上手くない。ただ、表現者としてはやはり自然に作品に出てくるワケで、クイーン作品中最もそれが顕著に美しく表現されている作品だな、と思うのが「華麗なるレース」。

華麗なるレース オペラ座の夜
Queen - A Day At the Races A Day At the Races
Queen - A Night At the Opera A Night At the Opera
Queen - Queen: Greatest Hits Greatest Hits
Queen - Queen: Greatest Hits II Greatest Hits II

 ブライアン作の曲は単純なロック作品になるんだけど、フレディの曲はどれもこれも素晴らしく、正に「愛」を感じるよね。オーケストレーションギターの波とピアノと美しいコーラスワーク、正にクイーンの「美」を表現しきったアルバムで、前作「オペラ座の夜」と対になった作品。「オペラ座の夜」が強く美しいクイーンだとするとこちらは優しく美しいクイーン。ジャケットは本当は逆の方がイメージに合うんじゃないかと昔から思ってるんだけどさ(笑)。こっちが白で前作が黒、ってね。しかし名曲のオンパレード。ライブで取り上げられて以来クイーンのアンセムにもなっている「Somebody To Love」もダントツに良いんだけど、やっぱり日本人って言うワケでもなくって曲として美しく素晴らしいと思える「手を取り合って」も好きだしなぁ。「You Take My Breath Away」や「Long Away」…、ああ、キリがないくらい綺麗な曲が多い。「Lover Boy」は別の意味で面白くていいけど、今の気分ではちょっと飛ばす(笑)。

 何なんだろうね、このクイーンの心地良さってのは。ストーンズでもビートルズでもZepでも味わえない心地良さ。クイーンと言うひとつのジャンルとでも言える素晴らしさっつうか、愛される歌が多くてね。いいよ。

- Somebody To Love -

Jane - It's A Fine Day

 いつまでも印象に残っている曲というものがある。好きなバンドやアーティストならそれなりに追いかけるものだが、どこかで何かでちらりと聴いて「いいな」と感じた程度のもの、それ以来特に追いかけることも忘れてしまった曲、そんなの…ありません?自分的には幾つもあって、例えばCMで一瞬流れていたものとか映画の一シーンで誰かが歌っていたメロディ…、そういうのがね断片的に記憶に残っていて何かの拍子に甦らされることがある。

 Jane - Pillows & Prayers, Vol. 1 & 2 - It's a Fine Day Jane - It's A Fine Day

 昔、クリネックスティッシュのCMのバックに使われてたヤツ。赤鬼と女優さんが戯れてるヤツで、妙~な噂もあったりしたんだけど、純粋にこのCMを見ていてバックの曲が凄く気になった。とは言っても当時ネットや何かがあるワケではなく調べるにも調べられないし、特に何もしなかったんだけどレコード屋でふと気になって「It's A Fine Day People Open Windows...」なんて(もちろん歌詞はいい加減)呟いて、店員に知ってる?って訊いたら、たまたまその人がチェリーレッドレコードのコンピレーションを聴いていて、それなら知ってるからカセットテープに録音してあげるよ、と言ってもらったものがある。多分今でもカセットケースに手書きのインデックスと共にある。懐かしいな。

チェリーレッド・フォー・カフェ・アプレミディ PILLOWS&PRAYERS’03(紙)
Jane - Pillows & Prayers, Vol. 1 & 2 Jane - Pillows & Prayers, Vol. 1 & 2

「It's A Fine Day 」 by Jane & Barton

It's A Fine Day
People Open Windows
They Leave Their Houses
Just For A Short Walk

Nanananana Noonanana

It's Going To Be A Fine Night Tonight
It's Going To Be A Fine Day Tomorrow

It's A Fine Day
People Open Windows
They Leave Their Houses
Just For A Short Walk

They walk by the garden
They look at the sky

It's A Fine Day
People Open Windows
They Leave Their Houses
Just For A Short Walk

They walk by the garden
They look at the sky

Nanananana Noonanana

It's Going To Be A Fine Night Tonight
It's Going To Be A Fine Day Tomorrow

Nanananana Noonanana

It's going to be a fine night Tonight
It's going to be a fine day Tomorrow

 で、さっきネットで調べてみるとCDシングルが出ていて、初めてこの人の顔見た。こんな人だったんだ。後にチェリーレッドって言ったらネオアコ系の新興レーベルで…なんて知ったけど、自分的にはノスタルジックな暗い音楽ばかりを出すレーベルっていうイメージで…(笑)、まぁ、ギャップに戸惑ったんだけどさ、へぇ、こういう人だったんだ…。



 今ではそのコンピレーションアルバムがCDで再発されているし、ジャケットも初めて見た。あまり強くないジャンルだからテープ聴いてから20年間全くアルバムを調べることすらなかったもんな。へぇ、これか。あの店員のお姉さん元気かな(笑)。

Nico - Chelsea Girl

 ん~む…、アカン。ハマりまくってる。ちょっと鬱状態…、あ。ならば「フロイドの鬱」ってのを書くという手もあったか、今気が付いた(笑)。いかんなぁ、久々にこんなにハマってる…。原因は多分凄く単純なことだと思うので気にしないようにしようしようと無視してはいるのだが、いかんせん休みの日になると緊張感がなくなるのでふと思考回路がハマる方向に向いてしまうので危険。忙しくしていれば良いのだろうけど、そこまで持っていくのがちと大変で、結局一日何もしない日というのが続くのだ。そこに行きたくないのでアリとあらゆるモノを聴きまくっていましたが、あんまり気分が変わらない…。困った。ならばもっともっとダークなものにしようかと、あれこれ聴いたのだが、それはそれでやっぱりハマりたくない世界で…。

 …てなことで、流れを一切無視して気分のまま、ど~~~~~んと行きたくて聴いたのがこれ。

チェルシー・ガール(紙ジャケット仕様) Nico in Tokyo
Nico - Chelsea Girl Chelsea Girl
Nico - Nico In Tokyo Nico In Tokyo

 ニコのファーストソロアルバム「チェルシー・ガール」。地下の水道管と別名を取る彼女の歌モノ作品なのだが、意外とメランコリックでそんなにハマる程の音じゃないじゃないかと意外性に気が付いた。まさか自分がハマってるからこれが明るく聞こえたってことでもないだろうし(笑)。で、マジメに聴いてるとホントにメランコリックで…そりゃそうか、彼女の何とも言えない歌声とストリングスとアコギ…?とかフルートとかそういうのが鳴り響いているだけでドラムはベースやうるさいのがあるワケじゃないからなんつうか、そのまま剥き出しの音楽が耳に入ってくる…。別に名作だとか良いアルバムとかと云う気はないんだけど、何か凄い。いつの時代の音楽だよっって思うもん。いや、1968年ヴァーブからのリリースなんだけど、やってる音が40年代っぽくてさ、意外と落ち着いてしまった。中でも突出してたのはやっぱりタイトル曲「チェルシー・ガール」だな。これはねぇ、一人でゆっくりと聴いていたい曲だね。愛を感じるとかそういうのは全くなくって淡々と歌ってるだけなんだけど、妙に響く…。あぁ…よろしくないなぁ、この気分…。でもメランコリックで良い。

 ニコかぁ…、ヴェルヴェットのファーストでの印象が強いんだけど、結構ソロ作品が好きで追いかけていくとやってる作品のバックの音の変化が凄い人で、幻の日本公演ではシンセ一個と声だけだもんな。そういう作品もかなり重厚な音で別にバックが動であろうとあの声はそのままという人。スペインで亡くなったと聞いた時、そんなに好きというのではなかったけど結構衝撃だった記憶がある。写真がいっぱいあってね、何かの裏ジャケではもの凄く綺麗なのがある。深紅の口紅とドレスに身を包んだニコの写真。うん…。

Tom Newman - Faerie Symphony

 久々に全く気分の乗らない日々が続いている…。基本的に明るく悩まない人間ではあるのだが年に何回かは何もしたくない時ってのが来るもので、今はそれに輪をかけて凹んでいる状態なのかなぁ…、とまぁ、個人的なことを書くブログではないのであまり今まで書いたことがないのだが、ちょっと気分的にどうしてもまともに書けないな、と思ったので一応弁解しておこうと言うワケだ(笑)。

 そんな妙~な気分の時にはさすがにロックなどを聴いていないワケで、もちろんプログレなんて言う高尚な音楽を耳にもしたくないし、かと言ってヘヴィメタガンガンに流してってのはちょっと勘弁…、こういう時にマニアってのは色々な音を知っているからコレクションから今の気分に合う音楽を探してくることができるのがちょっと嬉しい(笑)。まぁ、音楽なんぞ聴かなきゃいいのだが、結構イヤな気分の時にそれにハマる音楽を聴くとそれなりに癒されたりすることもあるわけで、あぁ、それこそがヒーリングミュージックっていうものなのだが、何かそういうのを聴くかなぁ…と。で、思い付くものってのはさ、アディエマス?いや~、ちょっとなぁ~、ソフトマシーンニュークリアスの流れならともかく、クリムゾン関連の流れではなぁ…と一応気を遣って(笑)、いや、全然考えなかったんだけどさ。



 そんなことで、これがヒーリングミュージックかどうかっつうのはよくわかんないけど、落ち着いたサウンドで、まぁ、聴いているとどんどん沈んで行くような音楽でもあるんだけど、いいかなぁ~って取り出したのがトム・ニューマンの「妖精交響曲」。1977年リリースのセカンドアルバム。正直云って一般的なロックではありません(笑)。ヒーリングミュージックっつうか…、チェンバートラッドっつうか、正にファンタジー世界を打ち出したような音楽で、まぁ、プログレの部類に入るんだろうけど…、ミニマルミュージックっつうのもあるか。マイク・オールドフィールドの「Tubuler Bells」が近いかもしれない。ホントにね、妖精が語りかけてきてもおかしくないくらいにファンタジーの世界を作ってて、しばらくマジメに聴いてるとそっちの世界に浸れるという代物で、ま、音楽っつうのはそういうの多いんだけど、こんな気分の時でもなきゃ聴かないからさ、こういう静かな世界観を語ってくるものっつうのはね。だから音が繊細なの。iPodとかMP3とかで聴いていては全くわからない繊細な音の煌びやかな世界をホントはアナログの温かみのある音でゆっくりと聴ければ良いんだけど、まぁ、とりあえずオリジナル盤は見当たらないだろうからCDで入手したんだよな。こんな音だとは思わなかった。やっぱステレオできちんと細かい音まで聴きたいアルバムです。ジャケットはね、表面は夜の世界に妖精が腰掛けている美しい絵で、中ジャケには妖精のいない昼間の世界が同じ角度で描かれていて…、こういうのも幻想的で好き。

 ああ、この人、古くはジュライっつうバンドにいた関係でサイケ色もしっかり知ってるし、その後はヴァージンレコードのプロデューサーやったりした人で、こないだやったジェイド・ウォリアーにはそのジュライのメンバーが関わっている関係上、彼も当然関わっていて4枚目以降のジェイド・ウォリアーの繊細で透明感溢れる音は彼の仕事によるもの。その延長線上で発展したのがこの作品で、ドラムのリズムとかギターの旋律とかは一切ありません。どんなんだって?う~ん、フワフワする音。夢の中に入れる音。そして幻想世界に浸れる音。すなわち現実逃避できる音。故に今の気分にぴったりだった音。

 音楽っていいな。

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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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