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フレ

Author:フレ
物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。

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Led Zeppelin - IV 


 2006年最後のレビューはやっぱりロックの名盤で締めよう。過去から未来に於いて史上最大最高のロックバンドと云えばひとつしかない。レッド・ツェッペリン。その中でも今回は最高傑作として誉れ高いアルバム「Led Zeppelin IV」を書き連ねてみようか。いや、Zepに関してはファーストから順番に機会がある毎に書いているのでたまたま四枚目の順番になっているのだが、年明けも多分ロック名盤をいくつか乱列していこうかな、と。

 そうだなぁ、書いていくとキリがないのでサラリと(笑)。自分的にはこれを高校入ってすぐくらいの頃に聴いたのが最初でその前にもセカンドあたりは聴いたことがあるかな、っていうレベルだった。名前だけはよく知っていたツェッペリンの最高傑作だって云うことで聴いたんだけど、何かピンとこなくて、凄い偉大なモノを聴いたのにピンと来ない自分が未熟だと感じて何度も何度も聴いたもんな。もちろん「Black Dog」や「Rock And Roll」っていうナンバーはわかりやすかったんだけどB面がさ、キツイからねぇ…。アルバムが名盤だと云われるとどれも素晴らしい曲ばかりなのだ、という認識だったから制覇仕切れなかったっていうのがダメだったワケ。ま、今となればそれでもいいんだけど(笑)。

 「Black Dog」…、なんだこのリフは(笑)。中間のリフはジョンジーが考案したもので譜面にすると別に普通の音符が並ぶだけで全然問題のない拍子なのだが、ひとつのまとまったリフという構成からすると妙に聴きにくい、そして弾きにくいリフなのだよ。ドラマーがこれをコピーする時は真価を問われるもので(笑)、如何に他のパートの音を聴かないでリズムを叩けるか、みたいな(笑)。メロディー隊は如何にリズムに忠実にリフが弾けるか、みたいなね、そんな試験石でさ、慣れると簡単なんだけど最初はワケわからない状態になる(笑)。で、まぁ、Zepの面々も初期のリハーサルなんかでは間違えまくったり止まってしまったりしているので、ああ、彼等も人間だったんだ…と安心したこともあった(笑)。「Rock And Roll」もねぇ、ドラムのイントロから始まるんだけどさ、あのタイミングでぴたりと全員が入るって難しいんだよ、ホント。これも素人が集まってやったくらいでは絶対にできないっつう、何ともZepらしいヒネくれ感(笑)。だからZepの曲っってセッションでやろうぜ、っていうのがないんだよな(笑)。それとさ、まぁ、前の「Black Dog」もそうだし他の曲もそうだけど、とにかくこのギターの音ってかなり不思議でね、レスポールなんだろうけど、えらくトーンもマイルドだしそもそも歪み具合が妙で、ちょっと出ない音なんだよ。ま、普通にはね。そういうトコもこのアルバム全体では凄く凝ってて、一時期はこのアルバムの音作りとかリバーブ感とか音の重ね方とかエフェクトの使い方とか楽器とマイクの距離感とか、そういうとこばっかりを聴く聴き方していてさ、やっぱり凄く勉強になったし、さすがジミー・ペイジだ、って唸ったもん。一般的な評論で彼等が崩れないのはこういうプロ的な側面があるからだろうと思う。音楽だけではなくって、創作する過程ってのもプロデュースできてるワケだからね。いわゆるペイジ氏のアタマの中にある音が全て鳴っているっていうことでさ、それが人任せじゃないってのが凄いんだ。…いかん、やっぱり長くなりそうだ(笑)。で、「限りなき戦い」ね。Zepのアルバム中唯一ゲストが参加した作品で、それがまたサンディ・デニーっつうトコが英国的♪ Zep結成直前、ペイジはZepをアコースティックバンドからにするかハードロックからにするか悩んだと言う。もしアコースティックバンドからだったらこれほどの評価にはならなかったかもしれないが、ハードロックからアコースティックに行ったため、もの凄い評価になったワケだな。そんな過程があるから、当然アコースティックにも自信があったワケで、だからこそサンディ・デニーなんていう素晴らしい女性ボーカルをゲストに迎えても全く彼女が燻ることなくプラントと共に曲の激しさを奏でてくれたものだ。これもねぇ、ギター、凄く難しい。っつうかマンドリンなんだけどさ、こういう楽器をさらりとアルバムに入れられるってことはやっぱりそれなりに普段からマンドリンに接してないと無理なワケで、そういう面もやっぱり凄いんだよな。で、ギターはアレでしょ?う〜ん、やっぱり音楽家なんだよな。で、A面最後…、あ、何も書けません。

 「天国への階段」

 これだけで三日間語れるかもしれないので、何も書かないことにしよう(笑)。全てが詰まった名曲です。

 やっぱりね、アナログレコードってのはよく出来ていてさ、「天国への階段」で終わったあとターンテーブルに向かってレコードをB面にひっくり返すっていう作業の「間」と言うのはこのアルバムでは絶対に必要。CDでこのまま「ミスティ・マウンテン・ホップ」に行くとやっぱ物足りないっつうか、違和感あるもん。で、その「ミスティ・マウンテン・ホップ」だが、最初は全然面白くないと思ってたなぁ。何でZepがこれを好んでライブでやってたのか理解できなかったくらいだもん。それは今でもなんだけどさ(笑)。で、次の「Four Sticks」。うん、ペープラで再度スポットを浴びた時にこの曲の持つ本来のゴージャスさと言うのを知らしめたっていうのはあるね。Zep流変拍子的な曲で最早完全にプログレッシヴな世界に入っているんだけど、土着的なリズムで盛り上げながらストリングスっぽい美しさも持っているという、しかもそれがギターで奏でられているところが妙な雰囲気を出していて、独特の味付け。これこそZep時代にライブでやってもらいたかったものだが…、ま、何度かやってうまくいかなかったからセット落ちしたみたいだけどさ。そしてまたもやアコースティックの名曲「カリフォルニア」。英国が憧れるアメリカへの郷愁と云った様相を見事に表したもので、最初のギターのアルペジオっつうかフレーズの使い方がいいんだよ。プラントの歌も歌詞は大したこと言ってないけどどこか幻想的な雰囲気になっているしねぇ…。最後の「リヴィー・ブレイクス」は、これもヘンな曲でさ。後半のトコで一小節多いとか(笑)、ドラムセットをどこかに置いてマイク一本で録音したとか、そのおかげでとんでもない迫力の音に仕上がったとか…、確かにもの凄いベードラの音でボンゾのけたたましさがよくわかる。しかしドラミングは決して派手なものではなく力強く迫り来るだけだ。そして楽曲そのものもとんでもなくヘヴィーなもので、冒頭からうわぁ〜って引き込まれるし、何と言ってもペイジのギターのカラフルさが圧巻。最後まで迫力満点なんだよな、これ。凄く好きだなぁ。

 まぁ、てなことで軽〜く書いてもこれだもん…(笑)。ジャケットとか紫盤とかキリがないよなぁ…。うん、そんなことで、一年の締め括りにはやっぱり最高のロックを大音量で流して全ての垢を落としたいね。やっぱZep最高だ〜!

Loudness - Disillusion 


 80年代のHMシーンが盛り上がってきた中、アメリカではLAメタル全盛期、それまでの英国から発祥したNWOBHMの流れは完全にアメリカで市場になっていた頃、日本代表としてキッズの声援を背に負いながら世界進出を果たしたラウドネス。日本風のアレンジや戦略は一切なしで正に向こうの土俵で勝負を賭けた心意気は見事なもの。しかもまだ駆け出しだったモトリー・クルーあたりとジョイントしたりしていて、さすがに世界戦略を担うバンドは違うものだと特別なファンではなかったけど、やっぱりどこか頑張って欲しいっていう気持ちはあったな。

 アメリカ進出する手前までのアルバムはどちらかと云うと往年の英国ハードロックに影響を受けたサウンドが中心で、明るいノリのHMではなかったのだが、アメリカ進出で意気込んだ「THUNDER IN THE EAST」ではジャケットだけ唯一日本らしさを出しているのだが、音も正にアメリカ狙いのサウンドに変化させて望んだ気合い作。個人的にはやっぱりこの手前の「DISILLUSION(撃剣霊化)」が一番好みではある。特にこれの英語版の方を聴いたな。そうすると日本のバンドっていう印象はあまりしなくなるし、かと云ってヨーロッパのバンドかと云われるとちと違うんだけどね。その辺が面白くってさ、実際海外進出してからの彼等はアメリカでの評価も高かったようだが、今でも根強い人気を誇っているのはヨーロッパ、特にオランダ周辺って云うから面白い。文化的にサウンド的に合ったんだろうなぁ、ああいうのが。

 名曲って何があるのかって言われるとなかなか難しいんだけど…ってのはやっぱりボーカルの声が好き嫌いってなるとあんまり好みではないからかもしれない。なんか無理が感じられちゃうからかもしれないけど…。でもギターの凄さはなぁ、世界レベルだおな、やっぱ。ルックスは別として。ドラムもだけどさ。ラウドネスって凄く曲にキメが多いバンドで、それでもタイトにしているのは多分レインボーの影響なんだろうなぁと今ならわかる。ギターヒーローという図式のかっこよさも正にそのままだし。ましてやこの頃既にヴァン・ヘイレンとかいたしね。やっぱギターってあれくらい弾けないとダメなんだ、なんて思ったこともある(笑)。

 うん、やっぱ世界に出ていって、色々なバンドメンバーの変換もあって、それでも今またオリジナルメンバーに戻って新しいサウンドを模索しているっていう姿は面白いし、昔からのファンもやっぱ聴いてみようって気になるってもんだ。それでもビデオ「EUROBOUNDS remastered」なんて見てみると、あの頃のラウドネスはやっぱり凄い、って思うんだけどね。

Flatbacker - 戦争 


 様式美こそがヘヴィメタルの美しさとも思われていた時代、ジャパメタブームもかなり盛り上がり、一連のバンドが出揃った中で北海道からとんでもないサウンドを引っ提げたバンドが出てきた。北海道出身のメタルバンド代表と云えばサーベル・タイガーが筆頭になるのだが、それよりも遅くシーンに登場してきた割にはその骨太な音で世界進出までしてしまったフラットバッカー。当時はもの凄い衝撃を与えたモノだ。

 元々パンクやハードコアというものもインディーズシーンでにわかに活気付いていた時代だし、ジャパメタも盛り上がっていた時代で、ある意味この両種のジャンルは交わることなくシーンを二分していたものだ。ガスタンクがメジャーに躍り出た際にはかなりメタル寄りのサウンドだったりして反感を買っていたり、デッド・エンドなどはヘヴィメタルというジャンルに属していたモノのどこかガスタンクとの交流のせいかどこかパンクスにも認められている雰囲気があったりしたが、基本的に両種は別の次元のものという認識でシーンに浸透していたハズ。しかし80年代半ばにデビューしたフラットバッカーというバンドはその両者のエッセンスをたっぷりと持ちながらどちらにも属さないサウンドでシーンに登場。ヘヴィメタルの様式美とハードコアパンクの骨太さを併せ持っていた音で、何よりも歌詞がハードコアだった部分とメタル的な部分を持っていたからこそかもしれない。当時スラッシュメタルなんてのはまだ出てきていなくて、せいぜいメタリカが出始めるかそこらの頃だったが、我が日本でのこのバンドの音の方が鮮明に響いたものだ。

 デビューアルバム「戦争」の一曲目「ハード・ブロウ」から、なんだこりゃ?っていうくらいどぎついサウンドとスピードで「ミミズ」とかなんか凄いタイトルで、音もホント濃い〜って感じ。セカンドの「餌(ESA)」ではもうちょっと落ち着いた感じがするけど、それでもやっぱ重いしね、この二枚だけでジャパメタの常識を変えたってのも過言じゃない。そしたらどういうワケかアメリカデビューまでそそくさと決定してしまい、ジーン・シモンズのプロデュースという素晴らしい栄光を勝ち取り、バンド名もEZOと変えたものの、ファーストアルバム「EZO」で全米デビュー。アメリカでのツアーもまずまずの成功だったと伝え聞くが、フラットバッカー時代からしてみても日本でのライブがあまり多くなかったので見れた人も少ないんじゃないかな。EZOは結局来日公演なかったし。このアルバムの音はかなり重厚で、スピード感は全く殺されているけど独特の雰囲気はしっかりと持っているし、それが多分日本的なモノだったようで、上手くジーン・シモンズが引き出している感じ。

 フラットバッカーの音は今聴くとかなり幼稚な感じもするんだけど、やっぱ凄いなぁ〜ってのはあるし、EZOは今聴くと今でも通じるんじゃないか?っていうサウンド。ハードコアでなかなか面白い時代だったな。

Earthshaker - Fugitive 


 日本のロックも洗練されてきた1980年代、関西ヘヴィメタルシーンが密やかに盛り上がりつつある中、一足先に躍り出てきたのがアースシェイカーだ。この時期の通称ジャパメタ一連のサウンドは70年代後期を一世風靡したレインボウに代表されるシンプルなリフとドラムによるサウンドがモチーフになっていることは明らかで、当然あのサウンドにやられた連中がこぞってバンドを組んだ結果のひとつとして捉えられる。中でもアースシェイカーはその走りでもあり、また日本人独特の演歌メロディをしっかりと採り入れた正にジャパメタと呼ばれるに相応しいバンドだろう。

 アルバム…っつうか、どういうワケか「モア」とか「ラジオ・マジック」ってのが有名なんだけど、アルバム的には「フュージティヴ(逃亡者)」や「ミッドナイト・フライト」あたりが一番それらしいし今でも聴き続けている人も多いはず。洋楽のホンモノばかりを聴いている耳からはどうしてもクサイ部分が気になってしまうんだけど、日本人である以上やっぱりこうなるだろうし、それが悪いかと言われれば決してそんなことはなくってね、割と心地良かったりする(笑)。ま、演歌入ってるからなぁ(笑)。まぁ、ギターの音とかもいい音してるし、テクニックっつうか音の使い方っつうか出し方ってのはやっぱり繊細な日本人なだけあって、細かく使い分けられているし、フレージングも多分ジャパメタバンドの中ではダントツの美しさを持っているんじゃないかな。コーラスワークもしっかりしているし、うん、今聴くと懐かしさもあるけどよく出来てる。時代の古さはしょうがないが(笑)。

 「T-O-K-I-O」とか「ミッドナイト・フライト」、「記憶の中」や「フュージティブ」なんてのは良いなぁ。歌っているのを聴くと思い切り歌っていて気持ち良いし、歌詞もクサイんだけどなんかね、悪くない。カラオケで歌うならかなり気持ち良いかもしれないな(笑)。

アースシェイカー - Twin Best: アースシェイカー Twin Best
アースシェイカー - Earthshaker Earthshaker

子供ばんど - We Love 子供ばんど 


 英国でパンクロックが勃発した1976年、日本でも若干遅れながらも同じシーンがアンダーグラウンドで生まれていた。もちろん英国のそれに触発されたものも多かったが、70年代後半は正にアンダーグラウンドシーンが盛り上がっていた時期だ。しかし、その中でも英国の流れを一切無視するようにバリバリのアメリカンロックでライブハウスを盛り上げていたのが今や落ちぶれた…とは云わないが、うじきつよし率いる子供ばんどだ。

 メジャーになるきっかけはヤマハのイーストウェストと呼ばれるイベントだったが、その前からパワフルさが売りでしっかりとファンを増やしていた。ある意味ではどこか退廃的になっていた日本というシーンを全く別のところから盛り上げていたのではないかという時代性も手伝っているとは思うが(笑)。

 で、気を満たしてメジャーに躍り出たのが1980年。アルバム「WE LOVE 子供ばんど」だったわけ。これがまた、目一杯ロックンロールしているこのアルバムは子供ばんど史上最高傑作のひとつであることは間違いない。ライブで本領発揮するシーンもラストの「踊ろじゃないか」で凄く盛り上げている。ザ・フーに影響された今では日本語版の「サマータイム・ブルース」っつうのは彼等を於いて右に出るモノはない。それくらい直接的且つロックンロール的にカバーしていたものだ。あとさ、A面ラストの「ロックンロール・トゥナイト」はホントに最高のロックンロールだと思うし、ギター的にも結構面白いんだよね。これがロックンロールだ〜って思うくらいのパワーと全ての要素を詰め込んでる曲だし彼等もこの曲には自信を持っていると思う。

 他のアルバム、例えばさ、「ダイナマイト・ライブ」なんかでは正に本領発揮なんだけど、LPでは45分で勿体ないなぁ、って感じだけどカセットテープ盤だと90分のライブ盤で、これがまた凄い。CDで出てないのが残念だけど、ロックンロールって楽しいな、と感じる一枚。他にも根、色々あるけどさ、やっぱ初期のは面白いな。気合いを感じたのは「ROCK&ROLL WILL NEVER DIE!!」の自費出版。う〜ん、このアルバムも良いなぁ…。

カルメン・マキ&OZ - ファースト 


 カルメン・マキさんのウェブサイトをちょくちょく覗く。ライブ情報を確認して見れる日時で見たいなぁという思いが強いのだが、未だにその機会に巡り会えていない。今彼女は色々なプロジェクトで歌っているようで、アコースティックモノだったりゲストものだったりと多様な活動をしている。まだまだ全国行脚も行っているようだし、なかなかタイミングが合わないのだ。しかし近いうちに見に行きたいなぁと思っている。一番観たいし聴きたいのはもちろんカルメン・マキ&オズの頃の歌だ。特にあんなハードロック調でなくても良いが、やっぱり聴いてみたいな。

 そんなことで、70年代ロック…と云うかこの人の場合は60年代末期のフォークからロックに転向して全てを捨て去り、と云うか本能のままに歌ったらそれがロックと呼ばれるジャンルだったという言い方になるのかな。アルバム聴いてるだけでその声量の凄さとか感じてくるし、繊細な心と云うのも歌詞からよく伝わってくる。で、今でもそのままのクセが付いているのか、先ほどのマキさんのウェブサイトを観るとメッセージのとこがあってさ、直筆で色々と書いてある。そのメッセージってのがやっぱ重くてねぇ、さすがロックな姉御の書くセリフだ〜って思う。多分本人は普通に書いているだけで、自然体だろうけど(笑)。いや、全てじゃないけどさ、良い文章多いんだ、ほんと。

 そんなマキさんとの出会いはやっぱりファーストアルバム「カルメン・マキ&OZ」。ジャケットの裏腹さとは異なった「六月の雨」から始まる大掛かりな、っつうのか英国ハードロック的なとも云える展開を持った曲で、やっぱり70年代初頭からシーンに出てき始めた日本のロックの叫びの中でも最も激しくインパクトのあるバンドサウンドとシャウトする歌にノックアウトされるよね。最初っから8分の曲なんだからさ(笑)。続く「朝の風景」は激しい起伏と優しいメロディーが交錯する名曲だね。A面ラストの「Image Song」はある意味この頃のマキオズを代表するような曲調のひとつで、これも10分オーバーの作品。それでいて決してプログレには聞こえない、美しいメロディーとマキさんの心の籠もった歌がしっかりと伝わるパートに導かれて聴かせてくれる作品。最初と最後の繋がりがループしていて心地良いね。B面に入ると「午後のスケッチ」っつうストラトらしいハードロックなリフが引っ張っていく曲でね、いや、なんか時代を感じさせる「連れ込み宿屋の…」とかいいなぁ(笑)。この時代で面白いのはさ、単なるサビみたいなところで言葉を羅列することっってなくて、しっかりとメロディを持ってさびのラインを組み立てているってトコがさ、やっぱ売れ線でもないし、かと云って垂れ流しでもなくってポリシー感じるんだよ。うん、で、2分半の小曲「きのう酒場で見た女」みたいな可愛らしいのもいいなぁ、と。次ぎに続くマキオズ最大の傑作「私は風」の序章曲としては大いに喜ばれるべきラグタイムソング♪ 最後は、「カルメン・マキ & Oz - カルメン・マキ & Oz - 私は風 私は風」。書くことないくらいに凄まじいロックのあらゆる曲調が押し込まれていて更には強烈なエネルギーとパワーと悲しみが込められている名曲。イントロからして展開は読めないし、歌に入ってからもアレンジはもの凄いものがある。それでいてやっぱり歌を聴かせるバンドってことでメロディは滅茶苦茶かっこいいしね…。

 これをね、生で聴いてみたいんだよな。だからやりそうな時にライブに行きたいな、と。多分、もの凄い感動を記憶に溜めていけるんじゃないかと。70年代だけでなく今でも通じる、決して風化しないマキオズのロックはやっぱ凄い。

カルメン・マキ & Oz - カルメン・マキ & Oz カルメン・マキ & Oz
カルメン・マキ & Oz - 閉ざされた町 閉ざされた町
カルメン・マキ & Oz - III III
5X - カルメン・マキ’s 5X カルメン・マキ’s 5X

頭脳警察 - 1 


 これまたクリスマスに聴く音楽でもないし、書く音楽でもないのだが、自分的に行きがかり上しょうがないなぁ〜ってのもあって今のところ書き進めないと気が済まないだけなんだが(笑)。まぁ、いいじゃないか、クリスマスで世間が浮かれているのもありだが、そういう時代は自然に来たのではなく然るべき過程を経てこそできたものなのだという事実に気付いてみるのも面白いでしょ。そんな時代の旗手ともなり、そして「ロック」という定義を大きく疑問視させたパフォーマンスとその音楽が伝説として語られているパンタ率いる頭脳警察

 昔、全く手に入れられないレコードだった。ファーストセカンドもジャケットすら見たことがなかった。しかしバンドの名前は有名でね、よく云われるようにザッパの曲のタイトルから和訳されたバンド名、ってのとジム・モリソン並みに過激なステージパフォーマンス、そしてアルバムは発禁品だったり市場回収品だったりとあり得ないだろう、ってくらいの話だけが伝わってきた。で、どんな音なんだ?ってのが凄く気になってたね。

 で、その音に巡り会えたのはレコードでもCDでもなくって、たまたま何かのイベントのライブを見に行った時にパンタ氏が客演していて、その時に昔々の歌ですってことで頭脳警察の初期ナンバーを一人でアコギで歌ったワケ。それで初めて頭脳警察ってバンドの音を知った。もちろん初期以外だったらレコードもあったんだろうけど、何かそのヘンは聴こうと思わなくてさ、聴くなら初期って決めてたしね。で、聴けたのがその生ライブ。

 そうだな、ロックって色々ある。例えば頭脳警察の場合なら、ギター一本とパーカッションしかないそんなに上手いわけでもないライブ盤が伝説のアルバムになっているワケで、構成的にはやっぱその後に流行してくるフォークの流れでしょ。長渕剛や吉田拓郎だってフォークで相当反戦歌や政治的アジテーションを含んだ歌だってあっただろうに。しかし彼等はフォークシンガーの革命者として讃えられている。しかし頭脳警察は?パーカッションがいたからロックか?いや、関係ないよな〜。で、やっぱりパンタ氏の持つパワーや気合いっつうかエネルギーっつうか直接的なスタイルと云うか、そういうのがロックで、当時の定義からは大きく逸脱するスタイルだったのにどう聴いてもロックだったというワケだ。

 今の時代にこの音が響くかと云えば響かないだろうし、歌詞にしてもそんなに過激なのかと云われても今では既にそういう世の中になっていると思うとそんなに気にすることもないのだろう、だからこそ20世紀に入って全ての音源がリリースされたのだ。が、勘違いしてはいけない、その反発したエネルギーとパワーを生々しくぶつけることがこの時代のロックの、そして今でもそれが本質なのだ、うん。

村八分 - Live 


 世の中クリスマスイブってことで相変わらずのクリスマス商戦と、カップルのデートが盛んな良い時期に、何故にかしらんが、クリスマスなんぞとは全く無縁としか思えない退廃的な70年代初頭の日本のロックを書いている自分…、う〜む、ま、いいや(笑)。しかもよりによってその中でも最もツマハジキな日本の伝説のロックバンド、村八分だ。ある意味で奇跡のバンドとしか思えないのだが、ま、世の中には無頓着っつうことでクリスマスイブに村八分、良い組み合わせじゃないか。

 ライブこそがロックバンドだという至極当たり前のスタンスを貫き通した日本で唯一のメジャーなロックバンドではないだろうか?そう、スタジオ録音盤というものを制作して販売してプロモーションしてツアーやる、という過程ではなく単にライブを繰り広げてその知名度を日本中に知らしめた、そしてロックとはこういうものだという印象をも植え付けたのだ。だからこそ今でも村八分というバンドの名前は何となく知っているけど、実態はよく知らないという輩が多いワケで、そりゃそうだ、名盤とかアルバムとかでのこされてないんだから。

 とは言え、1973年の解散間際に録音された「ライブ」というアルバム、京都大学西部講堂で録音されたもので、今では聴ける他のライブアルバムと比べてみても圧倒的に出来が良く、またボーカルのチャー坊のラリ具合が適度なテンションを維持していたためか素晴らしいロック伝説を生み出す程のライブを収録した一枚がリリースされている。…っつうかそれだけ。ここ何年かでいくつか発掘音源がリリースされたりボックスセットがリリースされたりして、短い活動期間に行われたライブの音源のいくつかが聴けるみたいね。そこまで手を出してはいないけど、やっぱ最初の「ライブ」でしょ。なんてったって富士夫ちゃんのギターの鋭さったらありゃしない。ギターにロックの魂が乗っかってるもん。問答無用、って感じでさ、いいんだよ、こういうので、ロックってのは、みたいなね。

 富士夫ちゃんのバンド、ティアドロップスになってからは当然普通のメジャーシーンと同様の展開になるんだけど、チャー坊はそのままだったみたいで、94年にオーヴァードーズで亡くなっている。時代に取り残された人だったのかもしれないな。サンハウス、村八分、外道、このあたりはやっぱ本気でロックだよ。うん。